(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】預託品管理装置、預託品管理方法、および、預託品管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20240611BHJP
G06Q 10/087 20230101ALI20240611BHJP
G16H 20/00 20180101ALI20240611BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06Q10/087
G16H20/00
(21)【出願番号】P 2021005864
(22)【出願日】2021-01-18
【審査請求日】2023-08-15
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福本 真己
(72)【発明者】
【氏名】中村 敏樹
(72)【発明者】
【氏名】角中 克哉
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】板垣 有紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-211549(JP,A)
【文献】特開2017-174401(JP,A)
【文献】特開2003-108837(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G16H 20/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた預託品管理装置であって、
前記記憶部は、
医療機関において卸業者により管理され、且つ、当該卸業者の自社資産ではない商品である預託品の預託データを含む在庫データを記憶する在庫記憶手段、
を備え、
前記制御部は、
前記在庫データに応じた、前記預託品の使用数を含む貸出使用データを取得する貸出使用取得手段と、
前記貸出使用データに基づいて、使用済未売上のステータスの前記商品を設定した受注データを取得する受注取得手段と、
前記受注データに応じた、前記商品の売上数を設定した売上データを取得する売上取得手段と、
前記売上データに基づいて、前記受注データに設定された前記商品の前記ステータスを前記使用済未売上から使用済売上済に更新する受注更新手段と、
を備えたことを特徴とする預託品管理装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記貸出使用データに基づいて、前記在庫データに設定された前記預託品の在庫数を減少させ、前記使用済未売上のステータスの商品の在庫数を前記在庫データに設定する在庫更新手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の預託品管理装置。
【請求項3】
前記在庫更新手段は、
更に、前記受注更新手段により前記受注データが更新された場合、前記在庫データに設定された前記使用済未売上のステータスの商品の在庫数を減少させることを特徴とする請求項2に記載の預託品管理装置。
【請求項4】
前記貸出使用取得手段は、
前記在庫データに応じて前記預託品の使用数を選択可能な貸出使用入力画面を表示させ、前記貸出使用入力画面にて選択された前記預託品の使用数含む前記貸出使用データを取得することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の預託品管理装置。
【請求項5】
前記売上取得手段は、
前記受注データに応じて前記商品の売上数を選択可能な売上入力画面を表示させ、前記売上入力画面にて選択された前記商品の売上数を設定した前記売上データを取得することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の預託品管理装置。
【請求項6】
前記売上取得手段は、
売上許可書データを前記医療機関から受信した場合、前記受注データに応じて前記商品の売上数を選択可能な前記売上入力画面を表示させ、前記売上入力画面にて選択された前記商品の売上数を設定した前記売上データを取得することを特徴とする請求項5に記載の預託品管理装置。
【請求項7】
前記貸出使用取得手段は、
使用報告書データを前記医療機関から受信した場合、前記在庫データに応じて前記預託品の使用数を選択可能な前記貸出使用入力画面を表示させ、前記貸出使用入力画面にて選択された前記預託品の使用数含む前記貸出使用データを取得することを特徴とする請求項4に記載の預託品管理装置。
【請求項8】
記憶部と制御部とを備えた預託品管理装置に実行させるための預託品管理方法であって、
前記記憶部は、
医療機関において卸業者により管理され、且つ、当該卸業者の自社資産ではない商品である預託品の預託データを含む在庫データを記憶する在庫記憶手段、
を備え、
前記制御部で実行させる、
前記在庫データに応じた、前記預託品の使用数を含む貸出使用データを取得する貸出使用取得ステップと、
前記貸出使用データに基づいて、使用済未売上のステータスの前記商品を設定した受注データを取得する受注取得ステップと、
前記受注データに応じた、前記商品の売上数を設定した売上データを取得する売上取得ステップと、
前記売上データに基づいて、前記受注データに設定された前記商品の前記ステータスを前記使用済未売上から使用済売上済に更新する受注更新ステップと、
を含むことを特徴とする預託品管理方法。
【請求項9】
記憶部と制御部とを備えた預託品管理装置に実行させるための預託品管理プログラムであって、
前記記憶部は、
医療機関において卸業者により管理され、且つ、当該卸業者の自社資産ではない商品である預託品の預託データを含む在庫データを記憶する在庫記憶手段、
を備え、
前記制御部において、
前記在庫データに応じた、前記預託品の使用数を含む貸出使用データを取得する貸出使用取得ステップと、
前記貸出使用データに基づいて、使用済未売上のステータスの前記商品を設定した受注データを取得する受注取得ステップと、
前記受注データに応じた、前記商品の売上数を設定した売上データを取得する売上取得ステップと、
前記売上データに基づいて、前記受注データに設定された前記商品の前記ステータスを前記使用済未売上から使用済売上済に更新する受注更新ステップと、
を実行させるための預託品管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、預託品管理装置、預託品管理方法、および、預託品管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、卸業者の手作業による在庫チェックがなくても、宅配業者の所持するバーコードリーダを用いて、医療現場における預託商品の売上管理および在庫補充処理を機械的に実現する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、医療現場における預託品管理を卸業者を介さず預託品のメーカが直接管理する構成となっているため、卸業者により管理される自社資産ではない預託品を自動的に管理することができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、医療機器卸業における自社資産ではない預託品の使用報告から売上計上までを管理することができる預託品管理装置、預託品管理方法、および、預託品管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る預託品管理装置は、記憶部と制御部とを備えた預託品管理装置であって、前記記憶部は、医療機関において卸業者により管理され、且つ、当該卸業者の自社資産ではない商品である預託品の預託データを含む在庫データを記憶する在庫記憶手段、を備え、前記制御部は、前記在庫データに応じた、前記預託品の使用数を含む貸出使用データを取得する貸出使用取得手段と、前記貸出使用データに基づいて、使用済未売上のステータスの前記商品を設定した受注データを取得する受注取得手段と、前記受注データに応じた、前記商品の売上数を設定した売上データを取得する売上取得手段と、前記売上データに基づいて、前記受注データに設定された前記商品の前記ステータスを前記使用済未売上から使用済売上済に更新する受注更新手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る預託品管理装置において、前記制御部は、前記貸出使用データに基づいて、前記在庫データに設定された前記預託品の在庫数を減少させ、前記使用済未売上のステータスの商品の在庫数を前記在庫データに設定する在庫更新手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る預託品管理装置において、前記在庫更新手段は、更に、前記受注更新手段により前記受注データが更新された場合、前記在庫データに設定された前記使用済未売上のステータスの商品の在庫数を減少させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る預託品管理装置において、前記貸出使用取得手段は、前記在庫データに応じて前記預託品の使用数を選択可能な貸出使用入力画面を表示させ、前記貸出使用入力画面にて選択された前記預託品の使用数含む前記貸出使用データを取得することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る預託品管理装置において、前記売上取得手段は、前記受注データに応じて前記商品の売上数を選択可能な売上入力画面を表示させ、前記売上入力画面にて選択された前記商品の売上数を設定した前記売上データを取得することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る預託品管理装置において、前記売上取得手段は、売上許可書データを前記医療機関から受信した場合、前記受注データに応じて前記商品の売上数を選択可能な前記売上入力画面を表示させ、前記売上入力画面にて選択された前記商品の売上数を設定した前記売上データを取得することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る預託品管理装置において、前記貸出使用取得手段は、使用報告書データを前記医療機関から受信した場合、前記在庫データに応じて前記預託品の使用数を選択可能な前記貸出使用入力画面を表示させ、前記貸出使用入力画面にて選択された前記預託品の使用数含む前記貸出使用データを取得することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る預託品管理方法は、記憶部と制御部とを備えた預託品管理装置に実行させるための預託品管理方法であって、前記記憶部は、医療機関において卸業者により管理され、且つ、当該卸業者の自社資産ではない商品である預託品の預託データを含む在庫データを記憶する在庫記憶手段、を備え、前記制御部で実行させる、前記在庫データに応じた、前記預託品の使用数を含む貸出使用データを取得する貸出使用取得ステップと、前記貸出使用データに基づいて、使用済未売上のステータスの前記商品を設定した受注データを取得する受注取得ステップと、前記受注データに応じた、前記商品の売上数を設定した売上データを取得する売上取得ステップと、前記売上データに基づいて、前記受注データに設定された前記商品の前記ステータスを前記使用済未売上から使用済売上済に更新する受注更新ステップと、を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る預託品管理プログラムは、記憶部と制御部とを備えた預託品管理装置に実行させるための預託品管理プログラムであって、前記記憶部は、医療機関において卸業者により管理され、且つ、当該卸業者の自社資産ではない商品である預託品の預託データを含む在庫データを記憶する在庫記憶手段、を備え、前記制御部において、前記在庫データに応じた、前記預託品の使用数を含む貸出使用データを取得する貸出使用取得ステップと、前記貸出使用データに基づいて、使用済未売上のステータスの前記商品を設定した受注データを取得する受注取得ステップと、前記受注データに応じた、前記商品の売上数を設定した売上データを取得する売上取得ステップと、前記売上データに基づいて、前記受注データに設定された前記商品の前記ステータスを前記使用済未売上から使用済売上済に更新する受注更新ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、自社資産ではないメーカ品を預託品として管理し、実際に病院内で預託品を使用された場合に、貸出使用業務として使用数を把握し、使用済未売上商品として数量管理をすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、使用済未売上商品のうち合意した商品の売上計上を管理することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、医療機器業界の販売管理における貸出売上において、使用報告からの売上を漏れなく適切なタイミングで計上することに併せて、使用報告明細毎にどのステータスにあるかの判断支援も可能とするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、本実施形態における預託品管理処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、本実施形態における預託品管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本実施形態における預託品管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、本実施形態における預託品管理処理の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本実施形態における預託品管理処理の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施形態における預託品管理処理の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施形態における預託品管理処理の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本実施形態における預託品管理処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0018】
[1.概要]
まず、
図1を参照して、本発明の概要を説明する。
図1は、本実施形態における預託品管理処理の一例を示す図である。
【0019】
商品の貸出という行為は、自社資産品を他企業に貸出を行うのが一般的であるが、医療機器業界においては、卸業者がメーカ品をメーカ資産のまま病院に貸出を行う業務(預託品管理業務)が存在する。ここで、預託品管理業務において、自社資産ではないメーカ品を預託品として管理し、実際に病院内で預託品が使用された場合に、貸出使用業務として使用数を把握し、該当商品の所有者であるメーカへ使用数を報告し、病院との間で合意でき次第、使用数に基づいて売上計上を行う業務がある。
【0020】
従来、預託品については、病院内で使用された際(出荷時)に即時売上が計上されるわけではなく、病院との合意に基づいて売上計上されるため、タイムラグがあり、それまでの期間、使用済未売上と使用済売上済とを管理することが困難であった。
【0021】
そこで、本実施形態において、貸出使用結果に基づいて、売上の元データになる受注データへ繋げることを可能とする仕組みを提供している。例えば、
図1に示すように、本実施形態においては、病院内の機器使用結果が病院から卸業者に通知された場合、貸出使用入力処理として、使用報告書データに基づいて、病院内の預託品在庫が減少させられ、未売上倉庫の社内品在庫が増加させられることで、1入力で2種類の在庫データの増減処理が実行される。そして、
図1に示すように、本実施形態においては、受注入力処理として、貸出使用データに基づいて、売上データの元になる受注残が登録され、社内品在庫のステータスが使用済未売上となる。そして、
図1に示すように、本実施形態においては、売上許可書データが病院から卸業者に通知された場合、売上入力処理として、売上許可書データに基づいて、受注残の中から対象データが選択され、売上計上されることで、未売上倉庫の社内品在庫が減少させられ、社内品在庫のステータスが使用済売上済となる。
【0022】
[2.構成]
本実施形態に係る預託品管理装置100の構成の一例について、
図2を参照して説明する。
図2は、本実施形態における預託品管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0023】
図2に示すように、預託品管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、預託品管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0024】
預託品管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。預託品管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0025】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、預託品管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、預託品管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0026】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0027】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、在庫データベース106aを備えている。
【0028】
在庫データベース106aは、商品の在庫データを記憶する。ここで、在庫データベース106aは、医療機関において卸業者により管理され、且つ、当該卸業者の自社資産ではない商品である預託品の預託データを含む在庫データを記憶していてもよい。また、在庫データベース106aは、預託品の使用数を含む貸出使用データ、使用済未売上のステータスの商品を設定した受注データ、商品の売上数を設定した売上データ、使用報告書データ、および/または、売上許可書データ等を記憶していてもよい。ここで、在庫データは、在庫区分、倉庫識別子(例えば、倉庫コード、および/または、倉庫名等)、商品識別子(例えば、商品コード、および/または、商品名等)、ロット、有効期限、および/または、在庫数等が設定されていてもよい。また、貸出使用データは、貸出使用識別子(例えば、貸出使用番号等)、行番号、得意先識別子(例えば、得意先コード、および/または、得意先名等)、倉庫識別子(例えば、倉庫コード、および/または、倉庫名等)、商品識別子(例えば、商品コード、および/または、商品名等)、ロット、有効期限、使用数、摘要、および/または、明細摘要等が設定されていてもよい。また、受注データは、受注識別子(例えば、受注番号等)、行番号、得意先コード、得意先識別子(例えば、得意先コード、および/または、得意先名等)、倉庫識別子(例えば、倉庫コード、および/または、倉庫名等)、商品識別子(例えば、商品コード、および/または、商品名等)、ロット、有効期限、使用数、摘要、明細摘要、貸出使用識別子(例えば、貸出使用番号等)、および/または、ステータス等が設定されていてもよい。
【0029】
制御部102は、預託品管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、貸出使用取得部102aと受注取得部102bと売上取得部102cと受注更新部102dと在庫更新部102eとを備えている。
【0030】
貸出使用取得部102aは、預託品の使用数を含む貸出使用データを取得する。ここで、貸出使用取得部102aは、在庫データに応じた、預託品の使用数を含む貸出使用データを取得してもよい。また、貸出使用取得部102aは、在庫データに応じて預託品の使用数を選択可能な貸出使用入力画面を表示させ、貸出使用入力画面にて選択された預託品の使用数含む貸出使用データを取得してもよい。また、貸出使用取得部102aは、使用報告書データを医療機関から受信した場合、在庫データに応じて預託品の使用数を選択可能な貸出使用入力画面を表示させ、貸出使用入力画面にて選択された預託品の使用数含む貸出使用データを取得してもよい。また、貸出使用取得部102aは、貸出使用データを在庫データベース106aに登録してもよい。
【0031】
受注取得部102bは、商品の受注データを取得する。ここで、受注取得部102bは、貸出使用データに基づいて、使用済未売上のステータスの商品を設定した受注データを取得してもよい。また、受注取得部102bは、受注データを在庫データベース106aに登録してもよい。
【0032】
売上取得部102cは、商品の売上数を設定した売上データを取得する。ここで、売上取得部102cは、受注データに応じた、商品の売上数を設定した売上データを取得してもよい。また、売上取得部102cは、受注データに応じて商品の売上数を選択可能な売上入力画面を表示させ、売上入力画面にて選択された商品の売上数を設定した売上データを取得してもよい。また、売上取得部102cは、売上許可書データを医療機関から受信した場合、受注データに応じて商品の売上数を選択可能な売上入力画面を表示させ、売上入力画面にて選択された商品の売上数を設定した売上データを取得してもよい。また、売上取得部102cは、売上データを在庫データベース106aに登録してもよい。
【0033】
受注更新部102dは、受注データを更新する。ここで、受注更新部102dは、売上データに基づいて、受注データに設定された商品のステータスを使用済未売上から使用済売上済に更新する。
【0034】
在庫更新部102eは、在庫データを更新する。ここで、在庫更新部102eは、貸出使用データに基づいて、在庫データに設定された預託品の在庫数を減少させ、使用済未売上のステータスの商品の在庫数を在庫データに設定してもよい。また、在庫更新部102eは、受注更新部102dにより受注データが更新された場合、在庫データに設定された使用済未売上のステータスの商品の在庫数を減少させてもよい。
【0035】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、
図3から
図8を参照して説明する。
【0036】
[預託品管理処理]
ここで、
図3を参照して、本実施形態における預託品管理処理の一例について説明する。
図3は、本実施形態における預託品管理装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0037】
図3に示すように、貸出使用取得部102aは、使用報告書データを医療機関から受信した場合、在庫データベース106aに記憶された在庫データに応じて預託品の使用数を選択可能な貸出使用入力画面を出力装置114に表示させる(ステップSA-1)。
【0038】
そして、貸出使用取得部102aは、卸業者により入力装置112を介して貸出使用入力画面にて預託品の使用数が選択された場合、当該使用数含む貸出使用データを取得する(ステップSA-2)。
【0039】
そして、在庫更新部102eは、貸出使用データに基づいて、在庫データベース106aに記憶された在庫データに設定された預託品の在庫数を減少させ、使用済未売上のステータスの商品の在庫数を当該在庫データに設定する(ステップSA-3)。
【0040】
そして、受注取得部102bは、貸出使用データに基づいて、使用済未売上のステータスの商品を設定した受注データを取得し、当該受注データを在庫データベース106aに登録する(ステップSA-4)。
【0041】
そして、売上取得部102cは、売上許可書データを医療機関から受信した場合、受注データに応じて商品の売上数を選択可能な売上入力画面を表示させる(ステップSA-5)。
【0042】
そして、売上取得部102cは、卸業者により入力装置112を介して売上入力画面にて商品の売上数が選択された場合、当該売上数を設定した売上データを取得する(ステップSA-6)。
【0043】
そして、受注更新部102dは、売上データに基づいて、在庫データベース106aに記憶された受注データに設定された商品のステータスを使用済未売上から使用済売上済に更新する(ステップSA-7)。
【0044】
そして、在庫更新部102eは、受注更新部102dにより受注データが更新された場合、在庫データベース106aに記憶された在庫データに設定された使用済未売上のステータスの商品の在庫数を減少させ(ステップSA-8)、処理を終了する。
【0045】
ここで、
図4から
図8を参照して、本実施形態における預託品管理処理の一例について説明する。
図4から
図8は、本実施形態における預託品管理処理の一例を示す図である。
【0046】
図4に示すように、本実施形態においては、使用報告書データを医療機関から受信した場合、使用報告書データに基づく使用結果を登録可能な貸出使用入力画面のメイン画面が表示され、(1)ユーザによりメイン画面の「明細選択」ボタンが押下された場合、画面遷移により貸出使用入力画面の在庫選択画面が表示される。そして、
図4に示すように、本実施形態においては、(2)ユーザにより在庫データから今回使用分の商品が選択され、(3)ユーザにより在庫選択画面の「確定」ボタンが押下された場合、今回使用分の商品がメイン画面に展開表示され、ユーザによりメイン画面にて必要に応じて「使用数(初期値:1)」が変更されることで、使用結果が登録される。
【0047】
そして、
図5に示すように、本実施形態においては、預託品の使用数含む貸出使用データが作成され、貸出使用データに基づいて、在庫データベース106aに記憶された在庫データに設定された預託品の在庫数が減少させられ、使用済未売上の商品(社内品)の在庫数が売上用在庫倉庫にあるものとして当該在庫データに設定される。
【0048】
そして、
図6に示すように、本実施形態においては、ユーザにより受注入力画面(メイン画面)にて貸出使用番号が入力された場合、貸出使用データに基づいて、受注データが展開表示され、ユーザにより確認されて受注入力画面(メイン画面)にて「登録」ボタンが押下された場合、貸出使用データに基づいて、売上データの元になる受注データ(受注残)が登録される。ここで、本実施形態における受注入力画面における明細摘要は、変更可能であってもよい。また、
図6に示すように、本実施形態においては、どの貸出使用伝票に伴う受注計上かを把握できるように、貸出使用番号が受注データに登録されてもよい。
【0049】
そして、
図7に示すように、本実施形態においては、売上許可書データを医療機関から受信した場合、受注残の中から売上計上の対象データを選択可能な売上入力画面のメイン画面が表示され、(1)ユーザによりメイン画面の「明細選択」ボタンが押下された場合、画面遷移により売上入力画面の受注残選択画面が表示される。そして、
図7に示すように、本実施形態においては、(2)ユーザにより受注残から今回売上分の商品が選択され、(3)ユーザにより受注残選択画面の「確定」ボタンが押下された場合、今回売上分の商品がメイン画面に展開表示され、ユーザによりメイン画面にて必要に応じて「売上数(初期値:受注数)」が変更されることで、売上数が登録される。ここで、本実施形態における売上入力画面のメイン画面における明細摘要は、変更可能であってもよい。
【0050】
そして、
図8に示すように、本実施形態においては、商品の売上数を設定した売上データが作成され、売上データに基づいて、在庫データベース106aに記憶された受注データに設定された商品のステータスが使用済未売上から使用済売上済に更新され、在庫データベース106aに記憶された在庫データに設定された使用済未売上の商品の在庫数が売上計上に従って0に減少させられる。ここで、本実施形態においては、どの受注伝票に対する売上計上かを把握できるように、受注番号が売上データに登録されてもよい。
【0051】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0052】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0053】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0054】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0055】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0056】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0057】
また、預託品管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0058】
例えば、預託品管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて預託品管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0059】
また、このコンピュータプログラムは、預託品管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0060】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0061】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0062】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0063】
また、預託品管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、預託品管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0064】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、預託運用がある医療機器卸業界等の業界において有用である。
【符号の説明】
【0066】
100 預託品管理装置
102 制御部
102a 貸出使用取得部
102b 受注取得部
102c 売上取得部
102d 受注更新部
102e 在庫更新部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 在庫データベース
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク