(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】情報処理システム、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/06 20240101AFI20240611BHJP
G16Y 10/35 20200101ALI20240611BHJP
G16Y 20/10 20200101ALI20240611BHJP
G16Y 20/30 20200101ALI20240611BHJP
G16Y 40/20 20200101ALI20240611BHJP
【FI】
G06Q50/06
G16Y10/35
G16Y20/10
G16Y20/30
G16Y40/20
(21)【出願番号】P 2021511228
(86)(22)【出願日】2020-02-26
(86)【国際出願番号】 JP2020007675
(87)【国際公開番号】W WO2020202914
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2022-12-26
(31)【優先権主張番号】P 2019065427
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】595058808
【氏名又は名称】日本瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】和田 眞治
【審査官】中野 修平
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-306911(JP,A)
【文献】特開2003-006374(JP,A)
【文献】特開2001-241969(JP,A)
【文献】特開2004-272864(JP,A)
【文献】特開2008-058006(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16Y 10/35
G16Y 20/10
G16Y 20/30
G16Y 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置とサーバ装置とを有する情報システムであって、
前記情報処理装置は、
2以上の世帯のガス使用情報を含む2以上の各ガス情報が格納されるガス情報格納部と、
時を特定する時情報に対応付いた天候情報を受け付ける天候情報受付部と、
前記2以上の世帯のガス使用情報と前記天候情報とを用いて、前記時情報により特定される時の単位量のLPGの価格を特定する価格情報を取得する価格情報取得部と、
前記価格情報取得部が取得した価格情報を出力する価格情報出力部とを具備し、
前記サーバ装置は、
前記価格情報出力部が出力した前記価格情報であり、時情報により特定される時
の前記価格情報が格納されるサーバ格納部と、
前記サーバ格納部に格納されている前記価格情報を出力するサーバ出力部と、
前記サーバ出力部が出力した前記価格情報に対応する購入指示であり、ユーザ識別子と数量を特定する数量情報とを有する購入指示を受信するサーバ受信部と、
前記購入指示に応じて、LPGを前記価格情報が特定する価格で、前記数量情報が特定する数量のLPGを購入予約するための先物取引処理を行うサーバ処理部とを具備する
、情報システム。
【請求項2】
前記サーバ処理部は、
前記購入指示に応じて、LPGを前記サーバ格納部に格納されている価格情報が特定する価格で、前記数量情報が特定する数量のLPGを購入予約するための先物取引処理を行う先物取引手段と、
前記購入指示の受け付けた場合に、前記サーバ格納部に格納されている価格情報を変更した価格情報を取得し、当該価格情報を前記サーバ格納部に蓄積する価格変更手段と
を具備し、
前記サーバ出力部は、
前記価格変更手段が変更した前記価格情報を出力する請求項
1記載の
情報システム。
【請求項3】
2以上の世帯のガス使用情報を含む2以上の各ガス情報が格納されるガス情報格納部にアクセス可能な情報処理装置が具備する天候情報受付部と、価格情報取得部と、価格情報出力部と、
時を特定する時情報により特定される時の単位量のLPGの価格を特定する価格情報が格納されるサーバ格納部にアクセス可能なサーバ装置が具備するサーバ出力部と、サーバ受信部と、サーバ処理部とにより実現される情報処理方法であって、
前記天候情報受付部が、前記時情報に対応付いた天候情報を受け付ける天候情報受付ステップと、
前記価格情報取得部が、前記2以上の世帯のガス使用情報と前記天候情報とを用いて、前記時情報により特定される時の価格情報を取得する価格情報取得ステップと、
前記価格情報出力部が、前記価格情報取得部が取得した価格情報を出力する価格情報出力ステップと、
前記サーバ出力部が、
前記価格情報出力部が出力した前記価格情報であり、前記サーバ格納部に格納されている前記価格情報を出力するサーバ出力ステップと、
前記サーバ受信部が、前記サーバ出力部が出力した前記価格情報に対応する購入指示であり、ユーザ識別子と数量を特定する数量情報とを有する購入指示を受信するサーバ受信ステップと、
前記サーバ処理部が、前記購入指示に応じて、LPGを前記価格情報が特定する価格で、前記数量情報が特定する数量のLPGを購入予約するための先物取引処理を行うサーバ処理ステップとを具備する情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス使用情報と天候情報とを用いてLPGの価格を少なくとも一時的に決定する情報処理装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、需要家に対して所定の期間中において均一な電気料金を設定しながら、電気事業者等に対して燃料価格変動のリスクを軽減する電気料金設定システムがった(特許文献1参照)。
【0003】
本電気料金設定システムでは、先物取引市場の存在する原油および存在しない天然ガスを利用する発電に際し、天然ガスの単価に対して原油の実績単価が与える影響度合いと、両資源の利用割合から、原油の実績単価が販売電力の電気料金単価に対して与える影響度合いを影響パラメータとして算出し、原油の実績単価および先物単価ならびに影響パラメータに基づいて販売電力の予想電気料金単価を算出し、これと需要家の将来の電力使用予定量とから、需要家に対する電気料金単価を算出する。そして、本電気料金設定システムでは、電力使用予定量と影響パラメータから将来の原油および天然ガス価格変動リスクを回避するための原油のヘッジ数量を算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術においては、LPGの価格を自動的に決定できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第一の発明の情報処理装置は、2以上の世帯のガス使用情報を含む2以上の各ガス情報が格納されるガス情報格納部と、時を特定する時情報に対応付いた天候情報を受け付ける天候情報受付部と、2以上の世帯のガス使用情報と天候情報とを用いて、時情報により特定される時の単位量のLPGの価格を特定する価格情報を取得する価格情報取得部と、価格情報取得部が取得した価格情報を出力する価格情報出力部とを具備する情報処理装置である。
【0007】
かかる構成により、ガス使用情報と天候情報とを用いて、LPGの価格を決定できる。
【0008】
また、本第二の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、価格情報取得部は、2以上の世帯のガス使用情報を用いて、将来のLPGの需要量である予測需要量を取得する需要予測手段と、需要予測手段が取得した予測需要量と天候情報とを用いて、1以上の各日の価格情報を取得する価格情報取得手段とを具備する情報処理装置である。
【0009】
かかる構成により、ガス使用情報と天候情報とを用いて、LPGの価格を決定できる。
【0010】
また、本第三の発明の情報処理装置は、第一または第二の発明に対して、ガスの価格に関するガス価格情報、為替に関する為替情報、ガスタンカーの運航状況に関する運航状況情報のうちの1以上の関連情報が格納される関連情報格納部をさらに具備し、価格情報取得部は、2以上の世帯のガス使用情報と天候情報と1以上の関連情報とを用いて、予め決められた期間先の1以上の各日の価格情報を取得する情報処理装置である。
【0011】
かかる構成により、関連情報をも用いて、LPGの価格を精度高く決定できる。
【0012】
また、本第四の発明の情報処理装置は、第三の発明に対して、価格情報取得部は、ガス価格情報が特定する価格が高いほど高い価格の価格情報を取得する、または、為替情報が円高である場合は、円安である場合と比較して高い価格の価格情報を取得する、または、運航状況情報が、問題が無い旨の情報である場合は、何らかの問題がある旨の情報である場合と比較して低い価格の価格情報を取得する情報処理装置である。
【0013】
かかる構成により、関連情報をも用いて、LPGの価格を精度高く決定できる。
【0014】
また、本第五の発明の情報処理装置は、第一から第四いずれか1つの発明に対して、LPGボンベにおけるガスの使用に関するガス使用情報を含む情報であり、顧客を識別する顧客識別子に対応する情報であるガス情報を取得する端末取得部と、端末取得部が取得したガス情報を情報処理装置に送信する端末送信部とを具備するガス情報送信装置から、ガス情報を受信するガス情報受信部と、ガス受信部が受信したガス情報を、顧客識別子に対応付けて、ガス情報格納部に蓄積するガス情報蓄積部とをさらに具備する情報処理装置である。
【0015】
かかる構成により、顧客のガス情報を容易に収集できる。
【0016】
また、本第六の発明のサーバ装置は、第一から第五いずれか1つの発明に対して、情報処理装置が出力した価格情報が格納される価格情報が格納されるサーバ格納部と、サーバ格納部に格納されている価格情報を出力するサーバ出力部と、サーバ出力部が出力した価格情報に対応する購入指示であり、ユーザ識別子と数量を特定する数量情報とを有する購入指示を受信するサーバ受信部と、購入指示に応じて、LPGを価格情報が特定する価格で、数量情報が特定する数量のLPGを購入予約するための先物取引処理を行うサーバ処理部とをさらに具備するサーバ装置である。
【0017】
かかる構成により、ガス使用情報と天候情報とを用いて、ガスの先物取引ができる。
【0018】
また、本第七の発明のサーバ装置は、第六の発明に対して、サーバ処理部は、購入指示に応じて、LPGをサーバ格納部に格納されている価格情報が特定する価格で、数量情報が特定する数量のLPGを購入予約するための先物取引処理を行う先物取引手段と、購入指示の受け付けた場合に、サーバ格納部に格納されている価格情報を変更した価格情報を取得し、価格情報をサーバ格納部に蓄積する価格変更手段と、サーバ出力部は、価格変更手段が変更した価格情報を出力するサーバ装置である。
【0019】
かかる構成により、ガス使用情報と天候情報とを用いて、ガスの先物取引がより適切にできる。
【発明の効果】
【0020】
本発明による情報処理装置によれば、ガス使用情報と天候情報とを用いて、LPGの価格を決定できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】実施の形態1における情報システムAの概念図
【
図4】同ガス情報送信装置A1の動作例について説明するフローチャート
【
図5】同情報処理装置A2の動作例について説明するフローチャート
【
図6】同次配送者端末A3の動作例について説明するフローチャート
【
図7】同施設端末A4の動作例について説明するフローチャート
【
図9】実施の形態2における情報システムDの概念図
【
図12】同端末装置D1の動作例について説明するフローチャート
【
図13】同情報処理装置D2が価格情報を決定する処理の例について説明するフローチャート
【
図14】同価格情報取得処理の例について説明するフローチャート
【
図15】同需要予測処理について説明するフローチャート
【
図16】同サーバ装置D3の動作例について説明するフローチャート
【
図17】上記実施の形態におけるコンピュータシステムの概観図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0023】
(実施の形態1)
本実施の形態において、1または2以上のLPGボンベにおけるガスの使用の情報を含むガス情報を取得し、送信する1以上のガス情報送信装置と情報処理装置とを具備する情報システムについて説明する。
【0024】
また、本実施の形態において、2以上のガス情報を一度にまとめて送信するガス情報送信装置を具備する情報システムについて説明する。なお、ガス情報送信装置は、例えば、1時間に1回、後述するガス使用情報を取得し、1日に1回、1日分のガス使用情報を情報処理装置に送信する。また、ガス情報送信装置は、例えば、1時間に1回、後述するガス使用情報を取得し、1日に2回以上に分けて、1日分のガス使用情報を情報処理装置に送信しても良い。
【0025】
さらに、本実施の形態において、後述する配送ボンベ情報、後述する配送車位置情報、後述する天候情報、後述するボンベ交換情報をも受信する情報処理装置を具備する情報システムについて説明する。
【0026】
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、1または2以上のガス情報送信装置A1、情報処理装置A2、1または2以上の配送者端末A3、および1または2以上の施設端末A4を備える。
【0027】
ガス情報送信装置A1は、ガス使用情報を含むガス情報を取得し、情報処理装置A2に送信する装置である。ガス情報送信装置A1は、通信機能を有すれば良く、その種類は問わない。
【0028】
情報処理装置A2は、後述するガス情報等の情報を受信し、蓄積するサーバ装置である。ガス情報等とは、ガス情報のみでも良いし、ガス情報に加えて、後述する配送ボンベ情報、後述する配送車位置情報、後述するボンベ交換情報、天候情報のうちの1以上の情報でも良い。情報処理装置A2は、いわゆるクラウドサーバ、ASPサーバにより実現され得るが、その種類は問わない。
【0029】
配送者端末A3は、配送者が利用する端末である。ただし、配送者端末A3は、配送車に搭載されている端末でも良い。配送者端末A3は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、いわゆるパソコン等であるが、その種類は問わない。配送者端末A3は、通信機能を有する。
【0030】
施設端末A4は、施設に存在する端末である。施設端末A4は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、いわゆるパソコン等であるが、その種類は問わない。施設端末A4は、通信機能を有する。なお、施設とは、例えば、工場、デポステーションである。工場は、ガスボンベにガスを充填する施設である。また、デポステーションは、ガスボンベを配置している施設である。
【0031】
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。
図3は、情報システムAを構成する情報処理装置A2のブロック図である。
【0032】
ガス情報送信装置A1は、端末格納部A10、端末処理部A11、および端末送信部A12を備える。端末処理部A11は、端末取得部A111、および端末蓄積部A112を備える。
【0033】
情報処理装置A2は、格納部A21、受信部A22、処理部A23、および出力部A24を備える。格納部A21は、顧客情報格納部A211、ガス情報格納部A212、配送ボンベ情報格納部A213、配送車位置情報格納部A214、および天候情報格納部A215を備える。受信部A22は、ガス情報受信部A221、配送ボンベ情報受信部A222、配送車位置情報受信部A223、天候情報受付部A224、およびボンベ交換情報受信部A225を備える。処理部A23は、ガス情報蓄積部A231、配送ボンベ情報蓄積部A232、配送車位置情報蓄積部A233、天候情報蓄積部A234、およびボンベ交換情報蓄積部A235を備える。出力部A24は、処理結果出力部A241を備える。
【0034】
配送者端末A3は、配送者格納部A31、配送者受付部A32、配送者処理部A33、配送者送信部A34、配送者受信部A35、および配送者出力部A36を備える。
【0035】
施設端末A4は、施設格納部A41、施設受付部A42、施設処理部A43、施設送信部A44、施設受信部A45、および施設出力部A46を備える。
【0036】
ガス情報送信装置A1を構成する端末格納部A10には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、後述するガス情報、顧客を識別する顧客識別子、ボンベを識別するボンベ識別子、時を特定する時情報である。時情報は、例えば、日付を特定する日付情報、日時を特定する時刻情報、時間帯を特定する時間帯情報である。時情報が時刻情報である場合、時情報は日付情報を含む、と考えても良い。
【0037】
端末格納部A10には、2以上の時点のガス情報が格納される。ガス情報は、例えば、ボンベ識別子、顧客を識別する顧客識別子、および日付を示す日付情報に対応付いている情報である。ガス情報は、例えば、時情報に対応付いている。
ガス情報は、例えば、ガス使用情報を有する。ガス使用情報は、使用したガスに関する情報である。ガス使用情報は、例えば、単位時間のガス利用情報、ガス検針値情報のうちの1以上の情報を有する。単位時間のガス利用情報は、単位時間のガス利用量を特定する情報である。単位時間のガス利用情報は、例えば、1時間毎のガスの利用量を特定する情報である。ガス検針値情報は、例えば、ガスの検針値を特定する情報である。ガス検針値情報は、例えば、1時間毎のガスの検針値を特定する情報である。
【0038】
端末格納部A10のガス情報は、通常、端末蓄積部A112が蓄積した情報である。
【0039】
端末処理部A11は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、端末取得部A111、端末蓄積部A112が行う処理である。各種の処理は、例えば、送信済みのガス情報を端末格納部A10から削除する処理である。
【0040】
端末取得部A111は、LPGボンベにおけるガスの使用に関するガス使用情報を含む情報であり、LPGボンベを識別するボンベ識別子に対応する情報であるガス情報を取得する。端末取得部A111は、例えば、ガスメータからの情報を取得する。端末取得部A111は、例えば、ガスメータから取得される検針値を取得し、前回の検針値と今回の検針値との差異であり、単位時間のガス利用量を特定するガス使用情報を算出する。
【0041】
端末取得部A111は、1日にn(nは2以上)回、単位時間ごとにガス使用情報を取得することは好適である。また、端末取得部A111は、1時間ごとにガス使用情報を取得することは好適である。
【0042】
端末取得部A111は、図示しない時計から時情報を取得し、時情報と、取得したガス使用情報とを対応付けることは好適である。なお、図示しない時計は、ガス情報送信装置A1に存在していても良いし、NTPサーバ等の外部の装置の時計でも良い。
【0043】
端末蓄積部A112は、端末取得部A111が取得したガス情報を端末格納部A10に蓄積する。端末蓄積部A112は、単位時間ごとに、端末取得部A111が取得したガス情報を端末格納部A10に蓄積することは好適である。なお、単位時間は、例えば、1時間、30分、2時間等である。また、端末蓄積部A112は、顧客識別子、ボンベ識別子、時情報のうちの1または2以上の情報に対応付けて、端末取得部A111が取得したガス情報を端末格納部A10に蓄積することは好適である。
【0044】
端末送信部A12は、端末取得部A111が取得したガス情報を情報処理装置A2に送信する。端末取得部A111が取得したガス情報は、端末格納部A10に格納されているガス情報でも良い。
【0045】
端末送信部A12は、例えば、端末取得部A111が取得したガス情報を1以上の識別子に対応付けて情報処理装置A2に送信する。1以上の識別子は、例えば、顧客識別子、ボンベ識別子のうちの1以上である。
【0046】
端末送信部A12は、予め決められた条件を満たした場合に、端末格納部A10の2以上の時点のガス情報を情報処理装置A2に送信することは好適である。予め決められた条件とは、例えば、予め決められた時刻になること、予め決められた数のガス情報が端末格納部A10に格納されたこと等である。また、ボンベ識別子等に対応付けて送信することは、例えば、ボンベ識別子等と共に送信することであるが、情報の対応付けの方法は問わない。なお、ボンベ識別子は、通常、端末格納部A10に格納されている。また、使用するボンベが変更になった場合、自動的に、当該ボンベのボンベ識別子が端末格納部A10に蓄積されることは好適である。
【0047】
ここで、2以上の時点のガス情報の送信とは、ガス情報と時情報の組を2組以上、送信しても良いし、時系列に並んだ2以上のガス情報を送信しても良い。
【0048】
また、1日分のガス情報の送信とは、ガス情報と時情報の組を24組、送信しても良いし、時系列に並んだ24のガス情報を送信しても良い。
【0049】
なお、一のガス情報は一のガス使用情報を含む情報であるが、一のガス情報を複数のガス使用情報を含む情報であるとしても良い。
【0050】
端末送信部A12は、1日にn回未満の回数、端末格納部A10の2以上のガス情報を、情報処理装置A2に送信することは好適である。
【0051】
端末送信部A12は、1日に1回、ガス情報を情報処理装置A2に送信することは好適である。なお、送信する時刻は問わない。
【0052】
端末送信部A12は、条件に応じて、異なるタイミングでガス情報を送信しても良い。つまり、例えば、端末送信部A12は、通常であれば少ない頻度(第一の頻度)で、複数のガス情報を情報処理装置A2に送信し、予め決められた条件を満たす場合は、通常よりも多い頻度(第二の頻度)でガス情報を情報処理装置A2に送信しても良い。ここでの予め決められた条件は、例えば、予め決められた条件を満たすほど多くのガスを使用した(例えば、閾値以上または閾値より多くのガスを使用した)と、端末処理部A11により判断された場合である。また、予め決められた条件は、例えば、予め決められた条件を満たすほど長い時間、ガスの使用量が少ない(例えば、第一閾値の時間以上、閾値以下または閾値より少ないガスの使用量であった)と、端末処理部A11により判断された場合である。
【0053】
また、端末送信部A12がガス情報を情報処理装置A2に送信した後、端末処理部A11は、当該送信したガス情報を端末格納部A10から削除することは好適である。
【0054】
情報処理装置A2を構成する格納部A21には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、後述する顧客情報、ガス情報、後述する配送ボンベ情報、後述する配送車位置情報、後述する天候情報である。
【0055】
顧客情報格納部A211には、顧客識別子に対応付けられて、1または2以上の顧客情報が格納される。顧客情報とは、顧客に関する情報である。顧客情報は、例えば、氏名、顧客位置情報、連絡先情報を有する。顧客位置情報は、顧客の位置を特定する情報である。顧客位置情報は、例えば、(緯度,経度)、住所等である。連絡先情報は、連絡先を特定する情報であり、例えば、メールアドレス、電話番号である。顧客情報は、例えば、ガスボンベを交換した日を特定する日付情報を有する。顧客情報は、例えば、ボンベ種類情報、ボンベ本数情報、ガス残量情報を有する。ボンベ種類情報は、顧客が使用するボンベの種類を特定する情報である。ボンベ本数情報は顧客の自宅に設置されるボンベの本数を特定する情報である。ガス残量情報は、顧客のガスボンベ内のガスの残量を特定する情報である。顧客情報は、例えば、顧客が使用する媒体を識別する1以上の媒体識別子(例えば、「LPG」「電気」)、顧客が保有しているエネルギー器具の1以上の器具識別子(例えば、「ガス器具A」「電気器具B」「器具C」)、顧客が契約しているエネルギー会社を特定する1以上の企業識別子(例えば、「企業A」)を有する。顧客情報は、例えば、顧客が使用するLPGボンベの量に関するボンベ量情報を有するLPGボンベ情報を含んでも良い。なお、LPGボンベ情報は、ボンベ種類情報でも良い。
【0056】
ガス情報格納部A212には、2以上のガス情報が格納される。ガス情報格納部A212には、通常、顧客識別子に対応付けられて、2以上のガス情報が格納される。ガス情報は、時を特定する時情報、ボンベ識別子のうちの1以上の情報に対応付けられていることは好適である。また、ここで、時情報、ボンベ識別子が対応付けられることは、時情報、ボンベ識別子とが分かる態様でガス情報が格納されていれば良い。
【0057】
配送ボンベ情報格納部A213は、1以上の配送ボンベ情報が格納される。配送ボンベ情報は、配送対象のボンベに関する情報である。配送ボンベ情報は、例えば、ボンベ種類情報、ボンベ状態情報を有する。配送ボンベ情報は、通常、ボンベの本数が把握できる情報である。つまり、配送ボンベ情報は、ボンベの本数を特定する本数情報を含んでも良いし、受信された配送ボンベ情報の数がボンベの本数を示すものでも良い。ボンベ種類情報とは、ボンベの種類を特定する情報であり、例えば、20Kg、30Kg、50Kg等である。ボンベ状態情報は、ボンベが満タンか否かを示す情報である。配送ボンベ情報は、例えば、ボンベ識別子、配送車識別子、配送者識別子、入退場日時を特定する時刻情報のうちの1以上の情報に対応付いている。なお、入退場日時とは、ガスをボンベに充満させる工場への入場日時、または退場日時、ボンベを置いておくデポステーションへの入場日時、または退場日時である。
【0058】
配送車位置情報格納部A214は、配送車位置情報が格納される。配送車位置情報は、配送車の位置を特定する情報である。配送車位置情報は、例えば、(緯度,経度)であるが、最寄りの施設を特定する施設識別子等でも良い。施設は、例えば、工場、デポステーションである。配送車位置情報は、例えば、ボンベの配送車を識別する配送車識別子、または配送者識別子に対応付けられている。
【0059】
天候情報格納部A215は、天候に関する天候情報が格納される。天候情報は、例えば、天気、気温、湿度等のうちの1以上の情報である。天候情報は、時情報に対応付けられていることは好適である。時情報は、例えば、日付情報、時刻情報である。
【0060】
受信部A22は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、ガス情報、配送ボンベ情報、配送車位置情報、天候情報、ボンベ交換情報である。
【0061】
ガス情報受信部A221は、ガス情報をガス情報送信装置A1から受信する。ガス情報受信部A221は、ガス情報送信装置A1から、例えば、顧客識別子またはボンベ識別子のうちの1以上の識別子に対応付けられたガス情報を受信する。
【0062】
配送ボンベ情報受信部A222は、配送ボンベ情報を受信する。配送ボンベ情報受信部A222は、例えば、ボンベ識別子、配送車識別子、配送者識別子のうちの1以上の情報に対応付けて、配送ボンベ情報を受信する。配送ボンベ情報受信部A222は、例えば、荷台識別子に対応付けて、配送ボンベ情報を受信する。荷台識別子とは、ボンベが載った荷台を識別する情報である。配送ボンベ情報受信部A222は、例えば、入退場日時を特定する時刻情報に対応付いけて、配送ボンベ情報を受信する。入退場日時は、施設からの入退場の日時である。配送ボンベ情報受信部A222は、例えば、施設端末A4から配送ボンベ情報を受信する。配送ボンベ情報受信部A222は、例えば、配送者端末A3から配送ボンベ情報を受信する。なお、配送ボンベ情報の送信元は問わない。また、ボンベ識別子は、例えば、配送されるボンベに設置されている通信手段(例えば、RFIDタグ)に格納されており、かかる通信手段から間接的または直接的に受信された情報である。ボンベ識別子は、例えば、ユーザにより施設端末A4に入力され、施設端末A4から送信された情報でも良い。配送車識別子は、例えば、配送車自体(例えば、トレーラーヘッド)に設置されている通信手段(例えば、RFIDタグ)に格納されており、かかる通信手段から間接的または直接的に受信された情報である。なお、かかる場合、配送車識別子は、トレーラーヘッド識別子と言っても良。また、配送車識別子とトレーラーヘッド識別子とは別の情報でも良く、かかる場合、配送ボンベ情報受信部A222は、トレーラーヘッド識別子にも対応付けて、配送ボンベ情報を受信しても良い。また、配送者識別子は、例えば、配送者が保持する配送者端末A3から間接的または直接的に受信された情報である。また、配送者識別子は、例えば、配送車自体(例えば、トレーラーヘッド)に設置されている通信手段に格納されており、かかる通信手段から間接的または直接的に受信された情報でも良い。さらに、荷台識別子は、例えば、配送車の荷台に設置されている通信手段(例えば、RFIDタグ)に格納されており、かかる通信手段から間接的または直接的に受信された情報である。
【0063】
配送車位置情報受信部A223は、配送車位置情報を受信する。配送車位置情報受信部A223は、通常、配送車の端末である配送者端末A3から配送車位置情報を受信するが、配送車位置情報の送信元は問わない。なお、配送者端末A3は、配送者が保持している端末とは、別の端末であり、配送車に搭載されている端末でも良い。
【0064】
配送車位置情報受信部A223は、通常、配送車を識別する配送車識別子に対応付けて、配送車位置情報を受信する。ただし、配送車位置情報受信部A223は、配送者識別子に対応付けて、配送車位置情報を受信しても良い。
【0065】
天候情報受付部A224は、天候情報を受け付ける。ここで、受け付けとは、例えば、図示しないサーバ装置からの受信であるが、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である、と考えても良い。なお、図示しないサーバ装置は、天候情報を格納している装置である。
【0066】
ボンベ交換情報受信部A225は、ボンベを交換したことを示す情報であるボンベ交換情報を受信する。ボンベ交換情報受信部A225は、例えば、顧客識別子、ボンベ識別子のうちの1以上の情報と対になるボンベ交換情報を受信する。ボンベ交換情報受信部A225は、例えば、ボンベ交換情報を配送者端末Aから受信する。ただし、ボンベ交換情報の送信元は問わない。
【0067】
処理部A23は、ガス情報格納部A212の2以上のガス情報を用いて、予め決められた処理を行う。予め決められた処理とは、例えば、後述する配送日予測処理、後述する配送制御処理、後述する先物取引処理、後述する住居滞在処理、後述するエネルギー最適プラン提示処理、後述する世帯信用度取得処理、統計処理などである。統計処理とは、複数のガス情報に対する統計処理である。統計処理とは、複数のガス情報から、ある期間の一世帯の平均的なガスの使用量を算出する処理、ある期間のガスの使用量の累積値を算出する処理、ガスの使用量の推移のグラフを取得する処理等である。なお、配送日予測処理、配送制御処理、先物取引処理、住居滞在処理、エネルギー最適プラン提示処理、世帯信用度取得処理について、実施の形態2以降で説明する。なお、配送日予測処理とは、世帯へのガスボンベの配送日を予測する処理である。配送制御処理とは、ガス欠等になった世帯に、ガスボンベを配送するための処理である。先物取引処理とは、ガスの価格を決定し、先物取引を支援するための処理である。住居滞在処理とは、住居に住民が存在するか否かに関する情報を出力する処理である。エネルギー最適プラン提示処理とは、適切なエネルギーのプランを提示する処理である。世帯信用度取得処理とは、世帯の信用度を取得し、出力する処理である。
【0068】
処理部A23は、例えば、配送ボンベ情報格納部A213に格納されている配送ボンベ情報をも用いて、予め決められた処理を行う。予め決められた処理は、例えば、配送制御処理である。
【0069】
処理部A23は、例えば、配送車位置情報格納部A214に格納されている配送車位置情報を用いて、予め決められた処理を行う。予め決められた処理とは、例えば、配送制御処理である。
【0070】
処理部A23は、天候情報格納部A215に格納されている天候情報を用いて、予め決められた処理を行う。予め決められた処理は、例えば、配送日予測処理、先物取引処理、エネルギー最適プラン提示処理である。
【0071】
ガス情報蓄積部A231は、ガス情報受信部A221が受信したガス情報をガス情報格納部A212に蓄積する。ガス情報蓄積部A231は、ガス情報受信部A221が受信したガス情報を、例えば、時情報と顧客識別子とボンベ識別子のうちの1以上の情報に対応付けてガス情報格納部A212に蓄積する。なお、かかる時情報は、ガス情報送信装置A1から受信された情報でも良いし、図示しない時計から取得された情報でも良い。
【0072】
配送ボンベ情報蓄積部A232は、配送ボンベ情報受信部A222が受信した配送ボンベ情報を、配送ボンベ情報格納部A213に蓄積する。配送ボンベ情報蓄積部A232は、例えば、ボンベ識別子、配送車識別子、配送者識別子のうちの1以上の情報に対応付けて、配送ボンベ情報を配送ボンベ情報格納部A213に蓄積する。
【0073】
配送車位置情報蓄積部A233は、配送車位置情報受信部A223が受信した配送車位置情報を配送車位置情報格納部A214に蓄積する。配送車位置情報蓄積部A233は、配送車識別子または配送者識別子に対応付けて、配送車位置情報を配送車位置情報格納部A214に蓄積する。
【0074】
天候情報蓄積部A234は、天候情報を天候情報格納部A215に蓄積する。天候情報蓄積部A234は、通常、時情報に対応付けて、天候情報を天候情報格納部A215に蓄積する。なお、時情報は、受信部A22が受信した情報でも良いし、図示しない時計から取得しても良い。また、時情報は、日付情報でも良いし、時刻情報でも良い。
【0075】
ボンベ交換情報蓄積部A235は、ボンベ交換情報受信部A225がボンベ交換情報を受信した場合に、顧客識別子とボンベ識別子のうちの1以上の情報と対になるガス情報が有するガス残量情報を、ガスの残量が満タンであることを特定する情報に更新する。
【0076】
配送者端末A3を構成する配送者格納部A31には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、配送者を識別する配送者識別子である。各種の情報は、例えば、配送車を識別する配送車識別子である。配送者識別子と配送車識別子とは同一の情報であっても良い。各種の情報は、例えば、ボンベ交換情報である。ボンベ交換情報とは、ボンベを交換したことを示す情報である。ボンベ交換情報は、例えば、顧客識別子とボンベ識別子のうちの1以上の識別子に対応付けられている。
【0077】
配送者受付部A32は、各種の指示や情報を受け付ける。各種の指示や情報とは、例えば、ボンベ交換情報である。各種の指示や情報とは、例えば、ボンベ交換情報と、顧客識別子とボンベ識別子のうちの1以上の識別子である。なお、ある世帯のボンベを交換する場合、または交換した場合に、配送者は配送者端末A3にボンベ交換情報を入力する。また、ボンベ交換情報は、例えば、ボタンの押下により入力されても良いし、フィールドへの情報入力により入力される等しても良い。
【0078】
配送者は、ボンベ交換情報と共に、顧客識別子とボンベ識別子のうちの1以上の識別子を入力することは好適である。かかる場合、配送者受付部A32は、ボンベ交換情報と、顧客識別子とボンベ識別子のうちの1以上の識別子を受け付ける。
【0079】
ボンベ交換情報等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。配送者受付部A32は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0080】
配送者処理部A33は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、配送者受付部A32が受け付けた情報を送信する情報のデータ構造にする処理である。各種の処理は、例えば、配送者受付部A32がボンベ交換情報を受け付けた場合、当該ボンベ交換情報と、配送者格納部A31の配送者識別子と、入力されている顧客識別子とボンベ識別子のうちの1以上の識別子とを対応付けた情報を構成する処理である。各種の処理は、例えば、配送者受信部A35が受信した情報を出力する情報のデータ構造にする処理である。
【0081】
配送者送信部A34は、ボンベ交換情報を、情報処理装置A2に送信する。配送者送信部A34は、通常、顧客識別子とボンベ識別子のうちの1以上の識別子とを対応付けられたボンベ交換情報を、情報処理装置A2に送信する。なお、配送者送信部A34は、ボンベ交換情報と共に配送者識別子をも送信することは好適である。
【0082】
配送者受信部A35は、各種の情報を受信する。配送者受信部A35は、例えば、情報処理装置A2から各種の情報を受信する。配送者受信部A35は、例えば、情報処理装置A2から後述する顧客情報を受信する。なお、顧客情報は、顧客に関する情報であり、顧客識別子と対になる情報である。配送者受信部A35が受信する顧客情報は、例えば、ガスボンベの配送先の顧客に関する情報である。
【0083】
配送者出力部A36は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、配送者処理部A33が構成した情報である。各種の情報は、例えば、顧客情報である。この顧客情報は、ガスボンベの配送先の顧客に関する情報である。この顧客情報は、顧客識別子、顧客位置情報、配送するガスボンベに関する情報(例えば、ガスボンベの種類を特定するボンベ種類情報、ガスボンベの本数等のうちの1以上の情報を有することは好適である。顧客位置情報は、顧客の位置を特定する情報である。顧客位置情報は、例えば、(緯度,経度)、住所等である。
【0084】
ここで、出力とは、通常、ディスプレイへの表示であるが、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である、と考えても良い。
【0085】
施設端末A4を構成する施設格納部A41には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、施設を識別する施設識別子である。施設格納部A41には、配送車の端末(例えば、RFID)から受信された情報であり、配送車に搭載されているボンベに関する配送ボンベ情報が格納されることは好適である。配送ボンベ情報は、ボンベ識別子に対応付けている。配送ボンベ情報は、例えば、荷台識別子、入退場日時に対応付いていることは好適である。配送ボンベ情報は、例えば、ボンベ種類情報、ボンベ状態情報を有する。配送ボンベ情報は、配送されるボンベの本数を特定する情報を有することは好適である。
【0086】
施設受付部A42は、各種の指示や情報を受け付ける。
【0087】
施設処理部A43は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、施設受信部A45が受信した情報を蓄積する処理である。施設処理部A43は、施設受信部A45が受信した配送ボンベ情報と識別子とを施設格納部A41に少なくとも一時蓄積する。なお、識別子は、例えば、ボンベ識別子、荷台識別子、配送車識別子、配送者識別子のうちの1以上の識別子である。
【0088】
施設送信部A44は、各種の情報を送信する。施設送信部A44は、例えば、各種の情報を情報処理装置A2に送信する。施設送信部A44は、例えば、配送ボンベ情報を識別子に対応付けて送信する。識別子は、例えば、ボンベ識別子、荷台識別子、配送車識別子、配送者識別子のうちの1以上の識別子である。
【0089】
施設受信部A45は、各種の情報を受信する。施設受信部A45は、例えば、配送車の端末(例えば、RFID)から各種の情報を受信する。施設受信部A45は、例えば、配送ボンベ情報を識別子に対応付けて受信する。識別子は、例えば、ボンベ識別子、荷台識別子、配送車識別子、配送者識別子のうちの1以上の識別子である。
【0090】
施設出力部A46は、各種の情報を出力する。
【0091】
端末格納部A10、格納部A21、顧客情報格納部A211、ガス情報格納部A212、配送ボンベ情報格納部A213、配送車位置情報格納部A214、天候情報格納部A215、配送者格納部A31、および施設格納部A41は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0092】
端末格納部A10等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が端末格納部A10等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が端末格納部A10等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が端末格納部A10等で記憶されるようになってもよい。
【0093】
端末処理部A11、端末取得部A111、端末蓄積部A112、処理部A23、ガス情報蓄積部A231、配送ボンベ情報蓄積部A232、配送車位置情報蓄積部A233、天候情報蓄積部A234、ボンベ交換情報蓄積部A235、配送者処理部A33、および施設処理部A43は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。端末処理部A11等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0094】
端末送信部A12、出力部A24、処理結果出力部A241、配送者送信部A34、および施設送信部A44は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0095】
受信部A22、ガス情報受信部A221、配送ボンベ情報受信部A222、配送車位置情報受信部A223、天候情報受付部A224、ボンベ交換情報受信部A225、配送者受信部A35、および施設受信部A45は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0096】
配送者受付部A32、および施設受付部A42は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面等により実現され得る。
【0097】
配送者出力部A36、および施設出力部A46は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。配送者出力部A36等は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0098】
次に、情報システムAの動作について説明する。まず、ガス情報送信装置A1の動作例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0099】
(ステップS401)端末処理部A11は、ガス使用情報を取得するタイミングであるか否かを判断する。ガス使用情報を取得するタイミングであればステップS402に行き、ガス使用情報を取得するタイミングでなければステップS407に行く。なお、例えば、1時間毎にガス使用情報を取得する場合、端末処理部A11は、図示しない時計から時刻情報を取得し、時刻情報が示す時刻が「X時00分」(Xは1から24までの自然数)に合致した場合に、ガス使用情報を取得するタイミングである、と判断する。
【0100】
(ステップS402)端末取得部A111は、図示しないガスメータからガス検針値情報を取得する。なお、かかる技術は公知技術である。なお、ガスメータとは、通常、LPガスメータであり、設置からの流量積算を示すガス検針値を保持する装置である。
【0101】
(ステップS403)端末取得部A111は、前回に取得したガス検針値情報と、今回、ステップS402により取得したガス検針値情報との差である、単位時間のガス利用量情報を算出する。なお、端末取得部A111は、例えば、「単位時間のガス利用量情報=前回に取得したガス検針値情報-ステップS402により取得したガス検針値情報」により、単位時間のガス利用量情報を取得する。
【0102】
(ステップS404)端末取得部A111は、現在の時を示す時情報を図示しない時計から取得する。
【0103】
(ステップS405)端末取得部A111は、蓄積するガス使用情報を構成する。
【0104】
(ステップS406)端末蓄積部A112は、ステップS404で取得した時情報とステップS405で構成したガス使用情報とを、対応付けて蓄積する。ステップS401に戻る。なお、ガス使用情報等の蓄積先は、通常、端末格納部A10である。なお、端末蓄積部A112は、ガス使用情報をボンベ識別子に対応付けて蓄積しても良い。かかる場合、端末取得部A111は、ボンベ識別子をも取得する。
【0105】
(ステップS407)端末処理部A11は、ガス情報を送信するタイミングであるか否かを判断する。ガス情報を送信するタイミングであればステップS408に行き、ガス情報を送信するタイミングでなければステップS401に戻る。なお、例えば、1日に1回、ガス情報を送信する場合、端末処理部A11は、図示しない時計から時刻情報を取得し、時刻情報が示す時刻が予め決められた時刻(例えば、「24時01分」)を過ぎたと判断した場合に、ガス情報を送信するタイミングである、と判断する。なお、予め決められた時刻を過ぎたと判断した場合でも、通常、既に送信したガス情報は、再度、送信されない。また、端末処理部A11は、予め決められた時刻を過ぎたと判断した場合でも、通常、予め決められた期間(例えば、1日)が経過するまで、ガス情報を送信するタイミングであるとは判断しない。
【0106】
(ステップS408)端末処理部A11は、送信対象のガス使用情報等を端末格納部A10から取得する。ガス使用情報等とは、例えば、ガス使用情報と時情報との組の情報、またはガス使用情報のみ、またはガス使用情報とボンベ識別子、またはガス使用情報とボンベ識別子と時情報との組の情報である。
【0107】
(ステップS409)端末処理部A11は、端末格納部A10から顧客識別子を取得する。
【0108】
(ステップS410)端末処理部A11は、送信するガス情報等を構成する。ガス情報等とは、例えば、複数のガス使用情報等、1以上の識別子を有する。1以上の識別子は、例えば、顧客識別子、ボンベ識別子のうちの1以上の情報である。
【0109】
(ステップS411)端末送信部A12は、ステップS410で構成されたガス情報等を情報処理装置A2に送信する。
【0110】
(ステップS412)端末処理部A11は、送信されたガス使用情報等を削除する。なお、ここで、送信したことを示すフラグを、送信されたガス使用情報等に対応付けて蓄積しても良い。かかるフラグの付加は、削除と同様に捕らえても良い。ステップS401に戻る。
【0111】
なお、
図4フローチャートにおいて、ガス使用情報を蓄積する回数が、ガス情報を送信する回数より多かった。つまり、
図4フローチャートにおいて、複数のガス使用情報をまとめて情報処理装置A2に送信した。かかることにより、ガス情報送信装置A1の電力消費が削減され、ガス情報送信装置A1の電池交換の頻度を少なくできる等の効果がある。しかし、
図4フローチャートにおいて、ガス使用情報を取得するごとに、ガス情報を送信しても良い。
【0112】
また、
図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0113】
次に、情報処理装置A2の動作について、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0114】
(ステップS501)ガス情報受信部A221は、ガス情報送信装置A1から送信されたガス情報等を受信したか否かを判断する。ガス情報等を受信した場合はステップS502に行き、ガス情報等を受信しなかった場合はステップS504に行く。なお、ガス情報等とは、例えば、ガス情報と1以上の識別子である。1以上の識別子は、例えば、顧客識別子、ボンベ識別子のうちの1以上の情報である。
【0115】
(ステップS502)ガス情報蓄積部A231は、ステップS501で受信されたガス情報等を用いて、蓄積するガス情報等を構成する。
【0116】
(ステップS503)ガス情報蓄積部A231は、ステップS502で構成したガス情報等をガス情報格納部A212に蓄積する。ステップS501に戻る。
【0117】
(ステップS504)配送ボンベ情報受信部A222は、配送ボンベ情報等を受信したか否かを判断する。配送ボンベ情報等を受信した場合はステップS505に行き、配送ボンベ情報等を受信しなかった場合はステップS507に行く。なお、配送ボンベ情報等とは、例えば、配送ボンベ情報と1以上の識別子である。1以上の識別子は、例えば、ボンベ識別子、配送者識別子、配送車識別子のうちの1以上の情報である。
【0118】
(ステップS505)配送ボンベ情報蓄積部A232は、ステップS504で受信された配送ボンベ情報等を用いて、蓄積する配送ボンベ情報等を構成する。
【0119】
(ステップS506)配送ボンベ情報蓄積部A232は、ステップS505で構成した配送ボンベ情報等を配送ボンベ情報格納部A213に蓄積する。ステップS501に戻る。
【0120】
(ステップS507)配送車位置情報受信部A223は、配送車位置情報等を受信したか否かを判断する。配送車位置情報等を受信した場合はステップS508に行き、配送車位置情報等を受信しなかった場合はステップS510に行く。なお、配送車位置情報等とは、例えば、配送車位置情報と1以上の識別子である。1以上の識別子は、例えば、配送者識別子、配送車識別子のうちの1以上の情報である。
【0121】
(ステップS508)配送車位置情報蓄積部A233は、ステップS507で受信された配送車位置情報等を用いて、蓄積する配送車位置情報等を構成する。
【0122】
(ステップS509)配送車位置情報蓄積部A233は、ステップS508で構成した配送車位置情報等を配送車位置情報格納部A214に蓄積する。ステップS501に戻る。
【0123】
(ステップS510)ボンベ交換情報受信部A225は、ボンベ交換情報等を受信部したか否かを判断する。ボンベ交換情報等を受信した場合はステップS511に行き、ボンベ交換情報等を受信しなかった場合はステップS513に行く。なお、ボンベ交換情報等とは、例えば、ボンベ交換情報と1以上の識別子である。1以上の識別子は、例えば、顧客識別子、ボンベ識別子のうちの1以上の情報である。
【0124】
(ステップS511)ボンベ交換情報蓄積部A235は、ステップS510で受信されたボンベ交換情報等を用いて、蓄積するボンベ交換情報等を構成する。
【0125】
(ステップS512)ボンベ交換情報蓄積部A235は、ステップS511で構成したボンベ交換情報等を用いて、顧客情報格納部A211のガス残量情報を更新する。ステップS501に戻る。
【0126】
(ステップS513)処理部A23は、天候情報を取得するタイミングであるか否かを判断する。天候情報を取得するタイミングであればステップS514に行き、天候情報を取得するタイミングでなければステップS516に行く。なお、天候情報を取得するタイミングは、例えば、1時間毎、1日毎等である。
【0127】
(ステップS514)天候情報受付部A224は、天候情報等を図示しないサーバから取得する。
【0128】
(ステップS515)天候情報蓄積部A234は、時情報に対応付けて、ステップS514で取得された天候情報等を天候情報格納部A215に蓄積する。ステップS501に戻る。天候情報等は、例えば、天候情報と時情報である。
【0129】
(ステップS516)処理部A23は、ガス情報を用いて、処理を行うタイミングであるか否かを判断する。処理を行うタイミングである場合はステップS517に行き、処理を行うタイミングでない場合はステップS501に戻る。
【0130】
(ステップS517)処理部A23は、予め決められた処理を行う。予め決められた処理とは、例えば、例えば、配送日予測処理、配送制御処理、先物取引処理、住居滞在処理、エネルギー最適プラン提示処理、世帯信用度取得処理、統計処理などである。
【0131】
(ステップS518)処理部A23は、ステップS517における処理の結果を特定する情報である処理結果を取得する。
【0132】
(ステップS519)処理結果出力部A241は、ステップS518で取得された処理結果を出力する。ステップS501に戻る。
【0133】
なお、
図5のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0134】
次に、配送者端末A3の動作例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0135】
(ステップS601)配送者受付部A32は、情報を受け付けたか否かを判断する。情報を受け付けた場合はステップS602に行き、情報を受け付けなかった場合はステップS603に行く。なお、情報とは、例えば、顧客識別子、ボンベ識別子である。
【0136】
(ステップS602)配送者処理部A33は、ステップS601で受け付けられた情報を配送者格納部A31に、少なくとも一時蓄積する。ステップS601に戻る。
【0137】
(ステップS603)配送者受付部A32は、ボンベ交換情報を受け付けたか否かを判断する。ボンベ交換情報を受け付けた場合はステップS604に行き、ボンベ交換情報を受け付けなかった場合はステップS606に行く。
【0138】
(ステップS604)配送者処理部A33は、送信するボンベ交換情報等を構成する。なお、ボンベ交換情報等は、例えば、顧客識別子、ボンベ識別子を有する。
【0139】
(ステップS605)配送者送信部A34は、ステップS604で構成されたボンベ交換情報等を情報処理装置A2に送信する。ステップS601に戻る。
【0140】
(ステップS606)配送者受信部A35は、情報を受信したか否かを判断する。情報を受信した場合はステップS607に行き、情報を受信しなかった場合はステップS609に行く。なお、情報とは、例えば、顧客情報、配送リストである。また、配送リストとは、配送者がガスボンベを配送すべき顧客のリストの情報である。
【0141】
(ステップS607)配送者処理部A33は、ステップS606で受信された情報を用いて、出力する情報を構成する。なお、出力する情報は、例えば、顧客情報、配送リスト、顧客情報が有する顧客位置情報により特定される位置を明示する地図、配送車位置情報により特定される位置から顧客位置情報により特定される位置までの経路探索した結果の経路情報である。なお、配送者処理部A33は、配送車位置情報を取得する機能(例えば、GPS受信機の機能)、経路探索機能を有しても良い。
【0142】
(ステップS608)配送者出力部A36は、ステップS607で構成された情報を出力する。ステップS601に戻る。
【0143】
(ステップS609)配送者処理部A33は、配送車の位置情報を取得する。
【0144】
(ステップS610)配送者処理部A33は、配送車識別子を配送者格納部A31から取得する。
【0145】
(ステップS611)配送者処理部A33は、ステップS609で取得した配送車位置情報とステップS610で取得した配送車識別子とを用いて、送信する配送車位置情報等を構成する。
【0146】
(ステップS612)配送者送信部A34は、ステップS611で構成された配送車位置情報等を情報処理装置A2に送信する。ステップS601に戻る。
【0147】
なお、
図6のフローチャートにおいて、配送車位置情報を送信するタイミングは問わない。
【0148】
また、
図6のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0149】
次に、施設端末A4の動作例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0150】
(ステップS701)施設受信部A45は、配送ボンベ情報等を受信したか否かを判断する。配送ボンベ情報等を受信した場合はステップS702に行き、配送ボンベ情報等を受信しなかった場合はステップS701に戻る。
【0151】
(ステップS702)施設処理部A43は、図示しない時計から時情報を取得する。
【0152】
(ステップS703)施設処理部A43は、ステップS701で受信された配送ボンベ情報等と、ステップS702で取得した時情報とを用いて、送信する配送ボンベ情報等を構成する。
【0153】
(ステップS704)施設送信部A44は、ステップS703で構成された配送ボンベ情報等を情報処理装置A2に送信する。ステップS701に戻る。
【0154】
なお、
図7のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0155】
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作例について、情報システムAの処理の概念図(
図8)を用いて説明する。なお、情報システムAのシステム構造の概念図は
図1である。
【0156】
情報システムAにおいて、上述したように、ガス情報送信装置A1から情報処理装置A2に、適切なタイミングでガス情報が送信され、情報処理装置A2に蓄積される。また、配送者端末A3から情報処理装置A2に、配送車位置情報が送信され、情報処理装置A2に蓄積される。また、施設端末A4から情報処理装置A2に、配送ボンベ情報が送信され、情報処理装置A2に蓄積される。また、配送者端末A3から情報処理装置A2に、ボンベ交換情報が送信され、情報処理装置A2に蓄積される。また、情報処理装置A2は、図示しない天候サーバから天候情報を受信し、蓄積する。
【0157】
なお、配送車位置情報を送信する配送者端末A3と、配送者端末A3を送信する配送者端末A3とは、配送者が使用する端末であるが、異なる端末でも良いことは言うまでもない。
【0158】
そして、情報処理装置A2は、DB(A21)に蓄積された各種の情報を用いて、処理部A23が各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、配送日予測処理、配送制御処理、先物取引処理、住居滞在処理、エネルギー最適プラン提示処理、世帯信用度取得処理である。また、各種の処理は、例えば、上述した統計処理の結果や蓄積された各種の情報を、単に出力する処理等でも良い。
【0159】
以上、本実施の形態によれば、LPGボンベの使用に関するガス使用情報を含むガス情報等を収集し、利用できる。
【0160】
また、本実施の形態によれば、ガス情報の送信を効率的に行うことにより、ガス情報送信装置A1の電源の消費電力を抑えることができる。
【0161】
また、本実施の形態によれば、配送対象のボンベに関する配送ボンベ情報の情報をも収集し、利用できる。
【0162】
また、本実施の形態によれば、ボンベ種類情報を有する配送ボンベ情報の情報をも収集し、利用できる。
【0163】
また、本実施の形態によれば、天候情報をも取得し、利用できる。
【0164】
さらに、本実施の形態によれば、ボンベが交換された際に、ボンベ交換情報を受信し、利用できる。
【0165】
なお、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態におけるガス情報送信装置A1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、2以上の時点のガス情報が格納される端末格納部にアクセス可能なコンピュータを、LPGボンベにおけるガスの使用に関するガス使用情報を含む情報であり、LPGボンベを識別するボンベ識別子に対応する情報であるガス情報を取得する端末取得部と、前記端末取得部が取得したガス情報を前記端末格納部に蓄積する端末蓄積部と、予め決められた条件を満たした場合に、顧客識別子に対応付けて、前記端末格納部の2以上の時点のガス情報を前記情報処理装置に送信する端末送信部として機能させるプログラムである。
【0166】
また、本実施の形態における情報処理装置A2を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、時を特定する時情報と顧客識別子とに対応付けられて、2以上のガス情報が格納されるガス情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、LPGボンベにおけるガスの使用に関するガス使用情報を含む情報であり、顧客識別子に対応する情報であるガス情報を取得する端末取得部と、前記端末取得部が取得したガス情報を前記情報処理装置に送信する端末送信部とを具備するガス情報送信装置から、顧客識別子に対応付けられたガス情報を受信するガス情報受信部と、前記ガス情報受信部が受信したガス情報を時情報と顧客識別子とに対応付けて前記ガス情報格納部に蓄積するガス情報蓄積部と、前記ガス情報格納部の2以上のガス情報を用いて、予め決められた処理を行う処理部として機能させるためのプログラムである。
【0167】
(実施の形態2)
本実施の形態において、ガス使用情報と天候情報とを用いて、LPGの価格を決定する情報処理装置を具備する情報システムについて説明する。
【0168】
また、本実施の形態において、ガスの価格に関するガス価格情報、為替に関する為替情報、ガスタンカーの運航状況に関する運航状況情報のうちの1以上の関連情報をも用いて、LPGの価格を決定する情報処理装置を具備する情報システムについて説明する。
【0169】
また、本実施の形態において、先物取引の支援を行うサーバ装置を具備する情報システムについて説明する。
【0170】
さらに、本実施の形態において、先物取引の結果に応じて、価格を変動させるサーバ装置を具備する情報システムについて説明する。
【0171】
図9は、本実施の形態における情報システムDの概念図である。情報システムDは、1または2以上の端末装置D1、情報処理装置D2、およびサーバ装置D3を備える。
【0172】
端末装置D1は、例えば、情報処理装置D2に動作の開始を指示する端末である。また、端末装置D1は、例えば、LPGの先物取引のための購入指示をサーバ装置D3に送信する端末である。端末装置D1は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、いわゆるパソコン等であるが、その種類は問わない。
【0173】
情報処理装置D2は、LPGの将来の価格を決定する装置である。なお、この価格は、変動し得る価格であることは好適である。
【0174】
情報処理装置D2は、いわゆるクラウドサーバ、ASPサーバにより実現され得るが、その種類は問わない。なお、情報処理装置D2は、情報処理装置A2の機能の全部または一部を有しても良い。つまり、情報処理装置D2は、先物取引処理を行う情報処理装置A2であっても良い。なお、先物取引処理とは、LPGの将来の価格を決定する処理である、と言っても良い。
【0175】
サーバ装置D3は、先物取引を支援する装置である。サーバ装置D3は、いわゆるクラウドサーバ、ASPサーバにより実現され得るが、その種類は問わない。
【0176】
図10は、本実施の形態における情報システムDのブロック図である。
図11は、情報処理装置D2のブロック図である。
【0177】
情報システムDを構成する端末装置D1は、端末格納部D11、端末受付部D12、端末処理部D13、端末送信部D14、端末受信部D15、および端末出力部D16を備える。
【0178】
情報処理装置D2は、格納部D21、受信部D22、処理部D23、および出力部D24を備える。
【0179】
格納部D21は、ガス情報格納部A212、天候情報格納部A215、および関連情報格納部D211を備える。
【0180】
受信部D22は、ガス情報受信部A221、天候情報受付部A224、および関連情報受信部D221を備える。
【0181】
処理部D23は、ガス情報蓄積部A231、天候情報蓄積部A234、および価格情報取得部D231を備える。
【0182】
価格情報取得部D231は、需要予測手段D2311および、価格情報取得手段D2312を備える。
【0183】
出力部D24は、価格情報出力部D241を備える。
【0184】
サーバ装置D3は、サーバ格納部D31、サーバ出力部D32、サーバ受信部D33、サーバ処理部D34、およびサーバ送信部D35を備える。
【0185】
サーバ処理部D34は、先物取引手段D341、および価格変更手段D342を備える。
【0186】
端末装置D1を構成する端末格納部D11には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、ユーザ識別子、端末装置D1を識別する端末識別子である。なお、このユーザ識別子は、後述する購入指示を入力するユーザの識別情報である。ユーザ識別子は、例えば、ID、メールアドレス、電話番号等である。
【0187】
端末受付部D12は、各種の情報や指示等を受け付ける。各種の情報や指示等は、例えば、後述する購入指示、動作開始指示である。なお、動作開始指示は、情報処理装置D2に対する動作の開始の指示である。また、購入指示を受け付ける端末装置D1と、動作開始指示を受け付ける端末装置D1とは、異なることは好適である。購入指示を受け付ける端末装置D1は、先物取引を行うユーザの端末である。また、動作開始指示を受け付ける端末装置D1は、例えば、情報処理装置D2の運用者の端末である。
【0188】
各種の情報や指示等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。端末受付部D12は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0189】
端末処理部D13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、端末受付部D12が受け付けた各種の情報や指示等を、送信する各種の情報や指示等のデータ構造にする処理である。また、各種の処理とは、例えば、端末受信部D15が受信した情報を出力するデータ構造にする処理である。
【0190】
端末送信部D14は、各種の情報を情報処理装置D2またはサーバ装置D3に送信する。各種の情報とは、例えば、後述する購入指示、動作開始指示である。
【0191】
端末受信部D15は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、先物取引処理の結果、先物取引のためのウェブページの画面情報、動作完了通知、価格情報である。なお、動作完了通知とは、情報処理装置D2において、動作開始指示の送信に応じて、価格情報の取得処理が完了したことを示す情報である。
【0192】
端末出力部D16は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、端末処理部D13が構成した情報である。各種の情報は、例えば、先物取引のためのウェブページ、価格情報である。
【0193】
ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
【0194】
情報処理装置D2を構成する格納部D21には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、ガス情報、天候情報、関連情報、価格情報、後述する1以上の演算式(関数と言っても良い)、後述する学習器である。
【0195】
ガス情報格納部A212は、2以上の世帯のガス使用情報を含む2以上の各ガス情報が格納される。
【0196】
天候情報格納部A215には、日付情報に対応付く天候情報が格納される。天候情報格納部A215には、例えば、3ヶ月先までの天候情報が格納されていることは好適である。なお、ここでの天候情報は、予測の天気、予測の気温であることは好適である。
【0197】
関連情報格納部D211には、1以上の関連情報が格納される。関連情報は、LPGの価格の決定に影響を与え得る情報である。関連情報は、例えば、ガス価格情報、為替情報、運航状況情報である。
【0198】
ガス価格情報は、ガスの価格に関する情報である。ガス価格情報は、例えば、中東ガス価格を特定する中東ガス価格情報、MB(mont belvieu)ガス価格を特定するMBガス価格情報のうちの1以上の情報である。なお、中東ガス価格とは、中東産油国でのガスの価格である。また、MBガス価格とは、テキサス州モントベルビュー市のLPG基地におけるプロパン取引価格である。
【0199】
為替情報は、為替に関する情報である。為替情報は、例えば、1ドルの円の価格である。
【0200】
運航状況情報は、ガスタンカーの運航状況に関する情報である。運航状況情報は、例えば、トラブルがあったことを示す情報、トラブルがないことを示す情報、閾値以内の期間(例えば、最近1ヶ月)においてトラブルがあったことを示す情報、閾値以内の期間(例えば、最近1ヶ月)においてトラブルがないことを示す情報、トラブルの内容または種類を特定する情報である。
【0201】
受信部D22は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、ガス情報、天候情報、関連情報、動作開始指示である。
【0202】
ガス情報受信部A221は、ガス情報送信装置A1から、ガス情報を受信する。
【0203】
天候情報受付部A224は、時を特定する時情報に対応付いた天候情報を受け付ける。ここでの受け付けとは、通常、有線もしくは無線の通信回線を介して、図示しないサーバから送信された情報の受信であるが、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である、と考えても良い。
【0204】
関連情報受信部D221は、関連情報を受信する。関連情報受信部D221は、図示しないサーバから1または2以上の関連情報を受信する。
【0205】
処理部D23は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、ガス情報蓄積部A231、天候情報蓄積部A234、価格情報取得部D231が行う処理である。
【0206】
価格情報取得部D231は、2以上の世帯のガス使用情報と天候情報とを用いて、時情報により特定される時の単位量のLPGの価格を特定する価格情報を取得する。時情報により特定される時は、通常、日付情報により特定される日である。ただし、時情報により特定される時は、1日より長い期間でも良い。
【0207】
価格情報取得部D231は、2以上の世帯のガス使用情報と天候情報と1以上の関連情報とを用いて、予め決められた期間先の1以上の各日の価格情報を取得することは好適である。
【0208】
価格情報取得部D231は、2以上の世帯のガス使用情報が示すガスの使用量が多いほど、高い価格の価格情報を取得する。価格情報取得部D231は、例えば、後述する予測需要量が多いほど高い価格を取得する。
【0209】
価格情報取得部D231は、通常、天候情報により特定される気温が低いほど、高い価格の価格情報を取得する。
【0210】
価格情報取得部D231は、通常、天候情報により特定される天気が悪いほど(例えば、雨が多い場合、晴れが多い場合と比較して)、高い価格の価格情報を取得する。
【0211】
価格情報取得部D231は、通常、ガス価格情報が特定する価格が高いほど高い価格の価格情報を取得する。
【0212】
価格情報取得部D231は、通常、為替情報が円安を示すほど高い価格の価格情報を取得する。
【0213】
以下、価格情報取得部D231の処理例の詳細について説明する。ここでは、需要予測手段D2311および、価格情報取得手段D2312により、価格情報が取得される場合の処理を説明する。
(1)需要予測手段D2311による需要予測
【0214】
需要予測手段D2311は、2以上の世帯のガス使用情報を用いて、将来のLPGの需要量である予測需要量を取得する。なお、予測需要量は、将来のLPGの需要量であり、例えば、年間の総使用量であるが、期間は問わない。
【0215】
そして、予測需要量を取得する方法として、例えば、以下の3つの方法があり得る。
(1-1)演算による方法
【0216】
需要予測手段D2311は、例えば、2以上の世帯の過去のガス使用情報をガス情報格納部A212から取得する。そして、需要予測手段D2311は、例えば、当該2以上の世帯のガス使用情報から、2以上の世帯のガスの使用量の総量を取得する。次に、需要予測手段D2311は、例えば、当該総量をパラメータとする増加関数により、予測需要量を取得する。
(1-2)対応表による方法
【0217】
需要予測手段D2311は、例えば、2以上の世帯のガス使用情報から、2以上の世帯のガスの使用量の総量を取得し、当該総量に対応する予測需要量を対応表から取得する。なお、かかる対応表は、ガスの使用量の総量(過去の使用量の総数)の幅の情報と予測需要量とを有する2以上の対応情報を有する表である。
【0218】
需要予測手段D2311は、例えば、機械学習により予測需要量を取得する。以下、機械学習を用いた予測需要量を取得するアルゴリズムの例について説明する。
(1-3)機械学習による方法
【0219】
以下、学習器を構成する処理、および予測需要量を取得する処理を説明する。
(1-3-1)学習器を構成する処理
【0220】
需要予測手段D2311は、例えば、2以上の世帯の過去のガス使用情報をガス情報格納部A212から取得する。なお、過去のガス使用情報は、例えば、2以上の各年(例えば、2010年、2011年、・・・、2018年)の1月のガス使用情報である。
【0221】
また、需要予測手段D2311は、例えば、2以上の各年の2以上の世帯の過去のガス使用情報が示す使用量を加算し、年間のガス使用の総量を算出する。
【0222】
次に、需要予測手段D2311は、短期間(例えば、1月、1月~3月、1月~6月)のガス使用情報を入力とし、年間のガス使用の総量を出力とする学習器を、機械学習のアルゴリズムにより取得する。なお、当該短期間は、ガス使用の総量を取得する年間の中に含まれる期間であることは好適であるが、ガス使用の総量を取得する年間の中に含まれない期間でも良い。
【0223】
つまり、需要予測手段D2311は、各年について、短期間のガス使用情報と年間のガス使用の総量との組を取得し、複数の組を有する学習元情報を構成する。次に、需要予測手段D2311は、当該学習元情報を、機械学習の学習器を構成するためのモジュールに与え、当該モジュールを実行し、学習器を構成し、格納部D21に蓄積する。なお、機械学習のアルゴリズムは、例えば、深層学習、ランダムフォレスト、SVR等、問わない。また、機械学習のモジュールは、例えば、TensorFlowのモジュール、fastText、TinySvm、各種のRandomForest関数等、何でも良い。また、学習器は分類器と言っても良い。
【0224】
さらに、上記において、需要予測手段D2311は、学習器を構成するために、1ヶ月のガス使用情報を用いても良いし、2ヶ月以上の期間のガス使用情報を用いても良いし、例えば、前年の予め決められた期間(例えば、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月等)のガス使用情報を用いても良い。
(1-3-2)予測需要量を取得する処理
【0225】
需要予測手段D2311は、例えば、学習器を構成するために用いた期間(例えば、昨年以前の1月~2月)のガス使用情報と同等の期間で、予測したい需要量に対応する期間(例えば、今年の1月~2月)のガス使用情報を、ガス情報格納部A212から取得する。
【0226】
次に、需要予測手段D2311は、取得したガス使用情報と、格納部D21の学習器とを用いて、機械学習のアルゴリズムにより、年間の予測需要量を取得する。つまり、需要予測手段D2311は、例えば、取得したガス使用情報の各使用量を要素とするベクトルを構成し、当該ベクトルと格納部D21の学習器とを機械学習の予測を行うモジュールに与え、機械学習のアルゴリズムにより、例えば、年間の予測需要量を取得する。なお、かかる予測の場合の機械学習のアルゴリズムも、例えば、深層学習、ランダムフォレスト、SVR等、問わない。また、機械学習の予測のモジュールも、例えば、TensorFlowのモジュール、fastText、TinySvm、各種のRandomForest関数等、何でも良い。なお、予測とは、ここでは、年間の予測需要量を取得する処理である。
(2)価格情報取得手段D2312による価格情報の決定処理
【0227】
価格情報取得手段D2312は、需要予測手段D2311が取得した予測需要量と天候情報とを用いて、1以上の各日のLPGの価格情報を取得する。
【0228】
そして、予測需要量を用いて、価格情報を取得する方法として、例えば、以下の3つの方法があり得る。
(2-1)演算による方法
【0229】
価格情報取得手段D2312は、例えば、1以上の関連情報を関連情報格納部D211から取得する。そして、価格情報取得手段D2312は、例えば、予測需要量と1以上の関連情報とをパラメータとして、演算式に代入し、演算式を実行し、基準となる価格情報を得る。
【0230】
次に、価格情報取得手段D2312は、例えば、価格決定の各日の天候情報が有する気温情報、天気情報のうちの1以上の情報を用いて、基準となる価格情報を補正し、補正後の価格情報を取得する。
【0231】
なお、価格情報取得手段D2312は、例えば、気温情報が予め決められた第一条件を満たすほど高い場合、価格情報を予め決められた分、または気温情報に応じて、引き下げる。また、価格情報取得手段D2312は、気温情報が予め決められた第二条件を満たすほど低い場合、価格情報を予め決められた分、または気温情報に応じて、引き上げる。なお、第一条件は、例えば、「格納部D21に格納されている当該日の平均気温より閾値以上高いこと」または「格納部D21に格納されている当該日の平均気温より閾値よりも高いこと」等である。また、第二条件は、例えば、「格納部D21に格納されている当該日の平均気温より閾値以上低いこと」または「格納部D21に格納されている当該日の平均気温より閾値よりも低いこと」等である。
【0232】
また、価格情報取得手段D2312は、例えば、天気情報に応じて、基準となる価格情報を補正し、補正後の価格情報を取得する。価格情報取得手段D2312は、例えば、天気情報が「雨」を示す情報である場合、価格情報を予め決められた分、引き上げる。また、価格情報取得手段D2312は、例えば、天気情報が「晴」を示す情報である場合、価格情報を予め決められた分、引き下げる。
(2-2)対応表による方法
【0233】
格納部D21に、「予測需要量に関する条件」または「予測需要量と1以上の各関連情報とに関する条件」と、「価格情報」とを有する2以上の対応情報からなる対応表が格納されている、とする。なお、「予測需要量に関する条件」とは、例えば、予測需要量の幅(例えば、「y1<=予測需要量<y2」)である。「予測需要量と1以上の各関連情報とに関する条件」」とは、例えば、予測需要量の幅(例えば、「y1<=予測需要量<y2」)と為替の幅(例えば、「z1<=円/1ドル<z2」)からなる条件である。
【0234】
そして、価格情報取得手段D2312は、例えば、1以上の関連情報を関連情報格納部D211から取得する。そして、価格情報取得手段D2312は、例えば、予測需要量と1以上の関連情報とに対応する価格情報を対応表から取得し、基準となる価格情報を得る。
【0235】
次に、(2-1)と同様、価格情報取得手段D2312は、例えば、価格決定の各日の天候情報が有する気温情報、天気情報のうちの1以上の情報を用いて、基準となる価格情報を補正し、補正後の価格情報を取得する。
(2-3)機械学習による方法
(2-3-1)学習器を構成する処理
【0236】
価格情報取得手段D2312は、例えば、過去の予測需要量と過去の1以上の各関連情報と過去の天候情報、および過去の価格情報の組を、複数組、学習元情報として用いて、機械学習のアルゴリズムにより学習器を取得する。この学習器は、予測需要量と1以上の各関連情報と天候情報を入力とし、価格情報を出力とする学習器である。
【0237】
さらに具体的には、価格情報取得手段D2312は、例えば、上記の学習元情報を、機械学習の学習器を構成するためのモジュールに与え、当該モジュールを実行し、学習器を構成し、格納部D21に蓄積する。なお、機械学習のアルゴリズムは、例えば、深層学習、ランダムフォレスト、SVR等、問わない。また、機械学習のモジュールは、例えば、TensorFlowのモジュール、fastText、TinySvm、各種のRandomForest関数等、何でも良い。また、学習器は分類器と言っても良い。
(2-3-2)価格情報を取得する処理
【0238】
価格情報取得手段D2312は、例えば、1以上の関連情報を関連情報格納部D211から取得する。また、価格情報取得手段D2312は、例えば、価格情報を取得する対象となる日の天候情報を、天候情報格納部A215から取得する。そして、価格情報取得手段D2312は、予測需要量と1以上の関連情報と天候情報と、格納部D21の学習器とを用いて、機械学習のアルゴリズムにより価格情報を取得する。つまり、例えば、価格情報取得手段D2312は、取得した予測需要量と1以上の関連情報と天候情報とからベクトルを構成し、当該ベクトルと格納部D21の学習器とを機械学習の予測を行うモジュールに与え、機械学習のアルゴリズムにより、価格情報を取得する。なお、かかる予測の場合の機械学習のアルゴリズムも、例えば、深層学習、ランダムフォレスト、SVR等、問わない。また、機械学習の予測のモジュールも、例えば、TensorFlowのモジュール、fastText、TinySvm、各種のRandomForest関数等、何でも良い。なお、予測とは、ここでは、価格情報を取得する処理である。
【0239】
出力部D24は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、価格情報である。
【0240】
価格情報出力部D241は、価格情報取得部D231が取得した価格情報を出力する。価格情報出力部D241は、価格情報取得部D231が取得した価格情報を、価格情報を取得する対象となる日を特定する日付情報に対応付けて出力することは好適である。
【0241】
また、ここで、出力とは、例えば、格納部D21への蓄積である。また、出力とは、例えば、サーバ装置D3への送信である。また、出力とは、例えば、表示である。出力が表示である場合、出力部D24は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部D24は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0242】
サーバ装置D3を構成するサーバ格納部D31には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、情報処理装置D2が出力した1以上の価格情報である。なお、1以上の各価格情報は、通常、日付情報に対応付いている。
【0243】
サーバ出力部D32は、サーバ格納部D31に格納されている価格情報を出力する。サーバ出力部D32は、例えば、ユーザの指示の受信により、価格情報を出力する。ここでの出力とは、通常、ユーザの図示しない端末への送付であるが、表示等の概念を含んでも良い。
【0244】
サーバ出力部D32は、価格変更手段D342が変更した価格情報を出力する。ここでの出力とは、通常、ユーザの図示しない端末への送付であるが、表示等の概念を含んでも良い。
【0245】
サーバ受信部D33は、購入指示を受信する。購入指示は、サーバ出力部D32が出力した価格情報に対応する購入指示である。購入指示は、例えば、ユーザ識別子と数量を特定する数量情報と日付情報とを有する。
【0246】
サーバ処理部D34は、購入指示に応じて、後述する先物取引処理を行う。また、サーバ処理部D34は、後述する価格変更処理を行う。
【0247】
先物取引手段D341は、先物取引処理を行う。先物取引処理とは、価格情報が特定する価格で、数量情報が特定する数量のLPGを購入予約するための処理である。なお、購入指示は、例えば、日付情報、数量情報、価格情報を有する。また、購入指示は、例えば、ユーザ識別子に対応付いている。
【0248】
先物取引処理は、LPGの購入予約のための処理であれば何でも良い。先物取引処理は、例えば、購入者を識別するユーザ識別子、価格情報、数量情報、日付情報を有する先物取引情報を構成し、サーバ格納部D31に蓄積する処理である。また、先物取引処理は、例えば、先物取引情報を、購入指示を送信した端末に送信する処理である。
【0249】
価格変更手段D342は、価格変更処理を行う。価格変更手段D342は、購入指示が受け付けられた場合に、サーバ格納部D31に格納されている価格情報を変更した価格情報を取得し、当該価格情報をサーバ格納部D31に蓄積する。
【0250】
価格変更手段D342は、例えば、購入指示に応じて、当該購入指示に含まれる日付情報と対になる価格情報が特定する価格を上げ、更新した価格情報を取得し、当該更新した価格情報を当該日付情報と対に蓄積する。
【0251】
価格変更手段D342は、例えば、取引量に応じて、価格情報を変更することは好適である。価格変更手段D342は、例えば、該当する日の取引量をパラメータとする増加関数により、増加する価格の情報を得て、当該価格の情報を現在の価格情報に加算し、更新する価格情報を得る。また、価格変更手段D342は、例えば、購入指示の受け付けに応じて、定額を現在の価格情報に加算し、更新する価格情報を得る。また、価格変更手段D342は、例えば、予め決められた期間、取引が無いまたは取引が閾値以下である場合、定額を現在の価格情報から減算し、更新する価格情報を得る。
【0252】
サーバ送信部D35は、各種の情報を送信する。各種の情報は、例えば、先物取引情報、先物取引処理完了通知等である。先物取引処理完了通知とは、先物取引処理が完了した旨の情報である。なお、サーバ送信部D35は、各種の情報を、例えば、端末装置D1に送信する。
【0253】
端末格納部D11、格納部D21、ガス情報格納部A212、天候情報格納部A215、関連情報格納部D211、およびサーバ格納部D31は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0254】
端末格納部D11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が端末格納部D11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が端末格納部D11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が端末格納部D11等で記憶されるようになってもよい。
【0255】
端末処理部D13、処理部D23、ガス情報蓄積部A231、天候情報蓄積部A234、価格情報取得部D231、需要予測手段D2311、価格情報取得手段D2312、サーバ処理部D34、先物取引手段D341、および価格変更手段D342は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。端末処理部D13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0256】
端末送信部D14、出力部D24、価格情報出力部D241、およびサーバ送信部D35は、例えば、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0257】
端末受信部D15、受信部D22、および関連情報受信部D221は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0258】
端末出力部D16は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部D16は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0259】
次に、情報システムDの動作について説明する。まず、端末装置D1の動作例について、
図12のフローチャートを用いて説明する。
【0260】
(ステップS1201)端末受付部D12は、購入指示を受け付けたか否かを判断する。購入指示を受け付けた場合はステップS1202に行き、購入指示を受け付けなかった場合はステップS1205に行く。
【0261】
(ステップS1202)端末処理部D13は、ステップS1201で受け付けた購入指示を、送信する購入指示の構造にする。次に、端末送信部D14は、購入指示をサーバ装置D3に送信する。
【0262】
(ステップS1203)端末受信部D15は、先物取引処理完了通知を受信したか否かを判断する。先物取引処理完了通知を受信した場合はステップS1204に行き、先物取引処理完了通知を受信しなかった場合はステップS1203に戻る。
【0263】
(ステップS1204)端末処理部D13は、ステップS1203で受信された先物取引処理完了通知を、出力する情報の構造にする。端末出力部D16は、当該先物取引処理完了通知を出力する。ステップS1201に戻る。
【0264】
(ステップS1205)端末受付部D12は、動作開始指示を受け付けたか否かを判断する。動作開始指示を受け付けた場合はステップS1206に行き、動作開始指示を受け付けなかった場合はステップS1201に戻る。
【0265】
(ステップS1206)端末処理部D13は、ステップS1205で受け付けた動作開始指示を、送信する動作開始指示の構造にする。次に、端末送信部D14は、動作開始指示を情報処理装置D2に送信する。
【0266】
(ステップS1207)端末受信部D15は、情報処理装置D2から動作完了通知を受信したか否かを判断する。動作完了通知を受信した場合はステップS1208に行き、動作完了通知を受信しなかった場合はステップS1207に戻る。
【0267】
(ステップS1208)端末処理部D13は、ステップS1207で受信された動作完了通知を出力する構造にする。端末出力部D16は、当該動作完了通知を出力する。ステップS1201に戻る。
【0268】
なお、
図12のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0269】
次に、情報処理装置D2が価格情報を決定する処理の例について、
図13のフローチャートを用いて説明する。
【0270】
(ステップS1301)受信部D22は、動作開始指示を受信したか否かを判断する。動作開始指示を受信した場合はステップS1302に行き、動作開始指示を受信しなかった場合はステップS1301に戻る。
【0271】
(ステップS1302)価格情報取得部D231は、カウンタiに1を代入する。
【0272】
(ステップS1303)価格情報取得部D231は、価格情報を決定する日であり、i番目の日が存在するか否かを判断する。i番目の日が存在する場合はステップS1304に行き、i番目の日が存在しない場合はステップS1301に戻る。なお、i番目の日は、例えば、動作開始指示が有する日付情報の中のi番目の日付情報が特定する日、予め決められた期間(例えば、本日から3ヶ月後の月の1ヶ月)の中の日である。
【0273】
(ステップS1304)価格情報取得部D231は、価格情報を決定する際に使用するガス使用情報をガス情報格納部A212から取得する。
【0274】
(ステップS1305)価格情報取得部D231は、i番目の日の日付情報に対応する天候情報を天候情報格納部A215から取得する。なお、i番目の日の日付情報に対応する天候情報は、天気予報の情報である。
【0275】
(ステップS1306)価格情報取得部D231は、1以上の関連情報を関連情報格納部D211から取得する。
【0276】
(ステップS1307)価格情報取得部D231は、価格情報取得処理を行う。価格情報取得処理の例について、
図14のフローチャートを用いて説明する。
【0277】
(ステップS1308)価格情報取得部D231は、i番目の日の日付情報に対応付けて、ステップS1307で取得した価格情報を格納部D21に蓄積する。ステップS1301に戻る。なお、価格情報出力部D241は、i番目の日の日付情報に対応付けて、ステップS1307で取得した価格情報をサーバ装置D3に送信しても良い。
【0278】
(ステップS1309)価格情報取得部D231は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1304に戻る。
【0279】
なお、
図13のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0280】
次に、ステップS1307の価格情報取得処理の例について、
図14のフローチャートを用いて説明する。
【0281】
(ステップS1401)需要予測手段D2311は、需要予測処理を行う。需要予測処理について、
図15のフローチャートを用いて説明する。
【0282】
(ステップS1402)価格情報取得手段D2312は、ステップS1401における需要予測処理の結果である予測需要量を用いて、基準となる価格情報を取得する。なお、価格情報取得手段D2312は、例えば、予測需要量をパラメータとする増加関数に、予測需要量を代入し、当該関数を実行し、価格情報を取得する。また、価格情報取得手段D2312は、例えば、予測需要量と対になる価格情報を対応表から取得する。かかる場合、対応表は、例えば、予測需要量の幅と価格情報とを有する2以上の対応情報を有する。
【0283】
(ステップS1403)価格情報取得手段D2312は、取得された天候情報が、価格情報を補正する必要のある情報であるか否かを判断する。天候情報がかかる情報である場合(例えば、気温が標準より閾値以上高い場合、気温が標準より閾値以上低い場合)はステップS1404に行き、かかる情報でない場合はステップS1405に行く。
【0284】
(ステップS1404)価格情報取得手段D2312は、価格情報を修正する。なお、価格情報取得手段D2312は、天候情報に応じて、異なる値に価格情報を修正することは好適である。
【0285】
(ステップS1405)価格情報取得手段D2312は、カウンタiに1を代入する。
【0286】
(ステップS1406)価格情報取得手段D2312は、取得した関連情報の中に、i番目の関連情報が存在するか否かを判断する。i番目の関連情報が存在する場合はステップS1407に行き、i番目の関連情報が存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0287】
(ステップS1407)価格情報取得手段D2312は、i番目の関連情報を取得し、当該i番目の関連情報が、価格情報の補正を必要とする情報であるか否かを判断する。価格情報の補正を必要とする情報である場合はステップS1408に行き、価格情報の補正を必要とする情報でない場合はステップS1409に行く。
【0288】
(ステップS1408)価格情報取得手段D2312は、価格情報を修正する。なお、価格情報取得手段D2312は、関連情報に応じて、異なる値に価格情報を修正することは好適である。
【0289】
(ステップS1409)価格情報取得手段D2312は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1406に戻る。
【0290】
次に、ステップS1401の需要予測処理について、
図15のフローチャートを用いて説明する。
【0291】
(ステップS1501)需要予測手段D2311は、需要予測に用いる1または2以上のガス使用情報を取得する。
【0292】
(ステップS1502)需要予測手段D2311は、格納されている学習器を格納部D21から取得する。
【0293】
(ステップS1503)需要予測手段D2311は、ステップS1501で取得したガス使用情報、ステップS1502で取得した学習器を用いて、機械学習のアルゴリズムにより、予測需要量を取得する。上位処理にリターンする。
【0294】
なお、
図15のフローチャートにおいて、機械学習のアルゴリズムを用いたが、上述したように機械学習のアルゴリズムを用いずに、予測需要量を取得しても良い。
【0295】
また、
図15のフローチャートにおいて、学習器を構成する処理は上述したので、ここでの説明は省略する。
【0296】
次に、サーバ装置D3の動作例について、
図16のフローチャートを用いて説明する。
【0297】
(ステップS1601)サーバ受信部D33は、購入指示を端末装置D1から受信したか否かを判断する。購入指示を受信した場合はステップS1602に行き、受信しなかった場合はステップS1601に戻る。
【0298】
(ステップS1602)先物取引手段D341は、購入指示に含まれる日付情報、数量情報等を取得する。日付情報、数量情報等とは、例えば、日付情報、数量情報、ユーザ識別子である。
【0299】
(ステップS1603)先物取引手段D341は、ステップS1602で取得した日付情報と対になる価格情報をサーバ格納部D31から取得する。
【0300】
(ステップS1604)先物取引手段D341は、ユーザ識別子、価格情報、数量情報、日付情報を有する先物取引情報を構成する。そして、サーバ処理部D34は、先物取引情報をサーバ格納部D31に蓄積する。なお、例えば、蓄積された物取引情報を用いて、後日、取引のための処理が行われる。
【0301】
(ステップS1605)価格変更手段D342は、サーバ格納部D31に格納されている価格情報を変更するか否かを判断する。価格情報を変更すると判断した場合はステップS1606に行き、価格情報を変更しないと判断した場合はステップS1608に行く。
【0302】
なお、価格変更手段D342は、例えば、該当する日の取引量を、当該日の日付情報と対になる1以上の数量情報を用いて取得し、当該取引量が閾値以上または閾値より多いと判断した場合は、価格情報を変更すると判断する。価格変更手段D342は、例えば、購入指示の受信の度に、価格情報を変更すると判断する。価格変更手段D342は、例えば、閾値以上の期間、取引が無い日の価格情報を変更すると判断する。価格変更手段D342は、取引量または取引の頻度の情報のうちの1以上の情報を用いて、価格情報を変更するか否かを判断することは好適である。
【0303】
(ステップS1606)価格変更手段D342は、変更する価格情報を取得する。なお、価格変更手段D342は、該当する日の取引量が多いほど、高い価格となるように価格情報を変更することは好適である。
【0304】
(ステップS1607)価格変更手段D342は、日付情報に対応付けて、更新した価格情報を蓄積する。
【0305】
(ステップS1608)サーバ送信部D35は、先物取引処理の完了通知を端末装置D1に送信する。ステップS1601に戻る。
【0306】
なお、
図16のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0307】
以上、本実施の形態によれば、ガス使用情報と天候情報とを用いて、LPGの価格を決定できる。
【0308】
また、本実施の形態によれば、関連情報をも用いて、LPGの価格を精度高く決定できる。
【0309】
さらに、本実施の形態によれば、ガス使用情報と天候情報とを用いて、ガスの先物取引ができる。
【0310】
なお、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置D2を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、2以上の世帯のガス使用情報を含む2以上の各ガス情報が格納されるガス情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、時を特定する時情報に対応付いた天候情報を受け付ける天候情報受付部と、前記2以上の世帯のガス使用情報と前記天候情報とを用いて、前記時情報により特定される時の単位量のLPGの価格を特定する価格情報を取得する価格情報取得部と、前記価格情報取得部が取得した価格情報を出力する価格情報出力部として機能させるためのプログラムである。
【0311】
また、
図17は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の情報処理装置D2等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図17は、このコンピュータシステム300の概観図であり、
図18は、システム300のブロック図である。
【0312】
図17において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0313】
図18において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD-ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0314】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の情報処理装置D2等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0315】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の情報処理装置D2等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0316】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0317】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0318】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0319】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0320】
以上のように、本発明にかかる情報処理装置は、ガス使用情報と天候情報とを用いて、LPGの価格を決定できるという効果を有し、サーバ装置等として有用である。