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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】表示基板及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20240611BHJP
   G09G 3/3233 20160101ALI20240611BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/30 365
G09G3/3233
G09G3/20 624B
G09G3/20 680G
G09G3/20 641D
G09G3/20 642P
G09G3/20 611H
G09G3/20 611J
G09G3/20 642A
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021570491
(86)(22)【出願日】2019-11-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-23
(86)【国際出願番号】 CN2019122179
(87)【国際公開番号】W WO2021102996
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-11-25
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】519401479
【氏名又は名称】合肥京東方卓印科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Hefei BOE Joint Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】Block 15 Group-A Zone-E of Industrial Park in Hefei New Station, Xinzhan District, Hefei, Anhui, 230012,P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 仲▲遠▼
(72)【発明者】
【氏名】李 永▲謙▼
(72)【発明者】
【氏名】袁 粲
(72)【発明者】
【氏名】袁 志▲東▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 大成
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲ラン▼
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-141255(JP,A)
【文献】特開2019-074764(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110416278(CN,A)
【文献】特開2018-005236(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/30
G09G 3/3233
G09G 3/20
H10K 50/10
H10K 59/10
H05B 33/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース基板と、前記ベース基板に位置する複数のサブ画素と、を備える表示基板において、
前記複数のサブ画素は第1方向及び第2方向に沿ってサブ画素アレイになるように配置され、前記第1方向は前記第2方向と交差し、
少なくとも1つの前記サブ画素は前記ベース基板上の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ及び蓄電コンデンサを備え、
前記蓄電コンデンサは第1コンデンサ電極、第2コンデンサ電極及び第3コンデンサ電極を備え、前記第2コンデンサ電極は前記第3コンデンサ電極に電気的に接続され、
前記第2トランジスタの第1極は前記蓄電コンデンサの第1コンデンサ電極及び前記第1トランジスタのゲートに電気的に接続され、前記第2トランジスタの第2極はデータ信号を受信するように構成され、前記第2トランジスタのゲートは第1制御信号を受信するように構成され、前記第2トランジスタは前記第1制御信号に応答して前記データ信号を前記第1トランジスタのゲート及び前記蓄電コンデンサに書き込むように構成され、
前記第1トランジスタの第1極は前記蓄電コンデンサの第2コンデンサ電極に電気的に接続され、且つ発光素子に電気的に接続するように構成され、前記第1トランジスタの第2極は第1電源電圧を受信するように構成され、前記第1トランジスタは前記第1トランジスタのゲートの電圧の制御によって前記発光素子を駆動するための電流を制御するように構成され、
前記第3トランジスタの第1極は前記第1トランジスタの第1極及び前記蓄電コンデンサの第2コンデンサ電極に電気的に接続され、前記第3トランジスタの第2極は検出回路に接続するように構成され、前記第3トランジスタのゲートは第2制御信号を受信するように構成され、前記第3トランジスタは前記第2制御信号に応答して前記検出回路により所属するサブ画素の電気特性を検出するように構成され、
前記第2コンデンサ電極は前記第1コンデンサ電極の前記ベース基板に近接する側に位置し、前記第3コンデンサ電極は前記第1コンデンサ電極の前記ベース基板から離れる側に位置し、且つ前記第1コンデンサ電極はそれぞれ前記ベース基板に垂直する方向において第2コンデンサ電極及び前記第3コンデンサ電極と少なくとも部分的に重なり、
前記第1コンデンサ電極は前記第2方向において互いに相対する第1コンデンサ電極辺及び第2コンデンサ電極辺を有し、前記第2コンデンサ電極は前記第2方向において互いに相対する第3コンデンサ電極辺及び第4コンデンサ電極辺を有し、
前記第1コンデンサ電極辺及び第2コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影は前記第3コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影と前記第4コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影との間に位置
前記第1トランジスタの第1極、前記第3トランジスタの第1極及び前記第3コンデンサ電極は同一電極パターンである、表示基板。
【請求項2】
前記第3コンデンサ電極は前記第2方向において互いに相対する第5コンデンサ電極辺及び第6コンデンサ電極辺を有し、
前記第5コンデンサ電極辺及び第6コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影は前記第1コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影と前記第2コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影との間に位置する請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
前記第5コンデンサ電極辺及び前記第1コンデンサ電極辺は前記サブ画素の同一側に位置し、前記第6コンデンサ電極辺及び前記第2コンデンサ電極辺は一緒に前記サブ画素の他側に位置し、
前記第1方向に沿って、前記第5コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影と前記第1コンデンサ電極辺のベース基板での投影との距離W2は、
W2≧a2+(b2-b3)/2を満足し、
ここで、a2が前記第2方向に沿う、前記第3コンデンサ電極の前記第1コンデンサ電極に対する位置合わせ誤差であり、b2が前記第2方向に沿う、前記第1コンデンサ電極の設計値と実際値との差分であり、b3が前記第2方向に沿う、前記第3コンデンサ電極の設計値と実際値との差分である請求項2に記載の表示基板。
【請求項4】
前記第1コンデンサ電極辺及び前記第3コンデンサ電極辺は前記サブ画素の同一側に位置し、前記第2コンデンサ電極辺及び前記第4コンデンサ電極辺は一緒に前記サブ画素の他側に位置し、
前記第1方向に沿って、前記第1コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影と前記第3コンデンサ電極辺のベース基板での投影との距離W1は、
W1≧a1+(b1-b2)/2を満足し、
ここで、a1が前記第2方向に沿う、前記第1コンデンサ電極の前記第2コンデンサ電極に対する位置合わせ誤差であり、b1が前記第2方向に沿う、前記第2コンデンサ電極の設計値と実際値との差分であり、b2が前記第2方向に沿う、前記第1コンデンサ電極の設計値と実際値との差分である請求項1~3のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項5】
前記第1コンデンサ電極の前記ベース基板での正投影の前記第1方向に沿う中心線、前記第2コンデンサ電極の前記ベース基板での正投影の前記第1方向に沿う中心線及び前記第3コンデンサ電極の前記ベース基板での正投影の前記第1方向に沿う中心線は互いに重複する請求項1~4のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項6】
前記第1コンデンサ電極は前記第1トランジスタのアクティブ層、前記第2トランジスタのアクティブ層及び前記第3トランジスタのアクティブ層と同一層に設置され、
前記第1コンデンサ電極と前記第トランジスタのアクティブ層は一体構造になり、前記第1コンデンサ電極、前記第トランジスタのアクティブ層、前記第3トランジスタのアクティブ層は互いに絶縁される請求項1~5のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項7】
前記第2コンデンサ電極は前記第1トランジスタのアクティブ層の前記ベース基板に近接する側に位置し、且つ前記ベース基板での正投影は前記第1トランジスタのアクティブ層のベース基板での正投影を被覆する請求項1~6のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項8】
前記第3トランジスタの第1極は第1ビアによって前記第2コンデンサ電極に電気的に接続されることにより、前記第2コンデンサ電極と前記第3コンデンサ電極とを電気的に接続する請求項に記載の表示基板。
【請求項9】
前記第3トランジスタの第1極は更に第2ビアによって前記第3トランジスタのアクティブ層に電気的に接続され、
前記第1方向に沿って、前記第1ビア及び前記第2ビアは前記第1コンデンサ電極の同一側に位置する請求項に記載の表示基板。
【請求項10】
前記第1ビアと前記第1コンデンサ電極は前記ベース基板に垂直する方向において重ならない請求項又はに記載の表示基板。
【請求項11】
前記第1方向において、前記第1トランジスタと第2トランジスタは前記第1コンデンサ電極の同一側に位置し、且つ前記第3トランジスタとが前記第1コンデンサ電極の相対両側に位置する請求項1~1のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項12】
前記表示基板は前記第1トランジスタのゲートから突出する延在部を更に備え、前記延在部は前記第1トランジスタのゲートから前記第2方向に沿って延在し、且つ前記ベース基板に垂直する方向において前記第2トランジスタの第1極と少なくとも部分的に重なり且つ電気的に接続される請求項1に記載の表示基板。
【請求項13】
前記第2トランジスタのアクティブ層は第1極接触領域と、第2極接触領域と、前記第1極接触領域と前記第2極接触領域との間に位置するチャネル領域とを備え、前記第2トランジスタの第1極は第3ビアによってそれぞれ前記第1極接触領域、前記延在部及び前記第1コンデンサ電極に電気的に接続される請求項1に記載の表示基板。
【請求項14】
前記第3ビアは前記第1方向に沿って延在し、且つ前記延在部の表面及び前記第1方向において相対する2つの側面の少なくとも一部を露出させる請求項1に記載の表示基板。
【請求項15】
前記第2トランジスタの第1極は前記第ビアによって前記延在部の前記2つの側面を被覆する請求項14に記載の表示基板。
【請求項16】
前記第コンデンサ電極と前記第2トランジスタの第1極との間には前記第1方向において隙間があり、前記隙間の前記第1方向での最小寸法の範囲は0.5μm~6μmである請求項1~1のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか1項に記載の表示基板及び前記発光素子を備える表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は表示基板及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
OLED(Organic Light-Emitting Diode、有機発光ダイオード)表示分野において、高解像度製品の急速な発展に伴い、表示基板の構造設計例えば画素及び信号線の配置等に対していずれもより高い要件を求めている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の少なくとも1つの実施例は表示基板を提供し、ベース基板と、前記ベース基板に位置する複数のサブ画素とを備える。前記複数のサブ画素はサブ画素アレイになるように配置され、前記サブ画素アレイの列方向は第1方向であり、行方向は第2方向であり、前記第1方向は前記第2方向と交差し、少なくとも1つの前記サブ画素は前記ベース基板上の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ及び蓄電コンデンサを備え、前記蓄電コンデンサは第1コンデンサ電極、第2コンデンサ電極及び第3コンデンサ電極を備え、前記第2コンデンサ電極は前記第3コンデンサ電極に電気的に接続され、前記第2トランジスタの第1極は前記蓄電コンデンサの第1コンデンサ電極及び前記第1トランジスタのゲートに電気的に接続され、前記第2トランジスタの第2極はデータ信号を受信するように構成され、前記第2トランジスタのゲートは第1制御信号を受信するように構成され、前記第2トランジスタは前記第1制御信号に応答して前記データ信号を前記第1トランジスタのゲート及び前記蓄電コンデンサに書き込むように構成され、前記第1トランジスタの第1極は前記蓄電コンデンサの第2コンデンサ電極に電気的に接続され、且つ発光素子に電気的に接続するように構成され、前記第1トランジスタの第2極は第1電源電圧を受信するように構成され、前記第1トランジスタは前記第1トランジスタのゲートの電圧の制御によって前記発光素子を駆動するための電流を制御するように構成され、前記第3トランジスタの第1極は前記第1トランジスタの第1極及び前記蓄電コンデンサの第2コンデンサ電極に電気的に接続され、前記第3トランジスタの第2極は検出回路に接続するように構成され、前記第3トランジスタのゲートは第2制御信号を受信するように構成され、前記第3トランジスタは前記第2制御信号に応答して前記検出回路により所属するサブ画素の電気特性を検出するように構成され、前記第2コンデンサ電極は前記第1コンデンサ電極の前記ベース基板に近接する側に位置し、前記第3コンデンサ電極は前記第1コンデンサ電極の前記ベース基板から離れる側に位置し、且つ前記第1コンデンサ電極はそれぞれ前記ベース基板に垂直する方向において第2コンデンサ電極及び前記第3コンデンサ電極と少なくとも部分的に重なり、前記第1コンデンサ電極は前記第2方向において互いに相対する第1コンデンサ電極辺及び第2コンデンサ電極辺を有し、前記第2コンデンサ電極は前記第2方向において互いに相対する第3コンデンサ電極辺及び第4コンデンサ電極辺を有し、前記第1コンデンサ電極辺及び第2コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影は前記第3コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影と前記第4コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影との間に位置する。
【0004】
いくつかの例では、前記第3コンデンサ電極は前記第2方向において互いに相対する第5コンデンサ電極辺及び第6コンデンサ電極辺を有し、前記第5コンデンサ電極辺及び第6コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影は前記第1コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影と前記第2コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影との間に位置する。
【0005】
いくつかの例では、前記第5コンデンサ電極辺及び前記第1コンデンサ電極辺は前記サブ画素の同一側に位置し、前記第6コンデンサ電極辺及び前記第2コンデンサ電極辺は一緒に前記サブ画素の他側に位置し、前記第1方向に沿って、前記第5コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影と前記第1コンデンサ電極辺のベース基板での投影との距離W2はW2≧a2+(b2-b3)/2を満足し、ここで、a2が前記第2方向に沿う、前記第3コンデンサ電極の前記第1コンデンサ電極に対する位置合わせ誤差であり、b2が前記第2方向に沿う、前記第1コンデンサ電極の設計値と実際値との差分であり、b3が前記第2方向に沿う、前記第3コンデンサ電極の設計値と実際値との差分である。
【0006】
いくつかの例では、前記第1コンデンサ電極辺及び前記第3コンデンサ電極辺は前記サブ画素の同一側に位置し、前記第2コンデンサ電極辺及び前記第4コンデンサ電極辺は一緒に前記サブ画素の他側に位置し、前記第1方向に沿って、前記第1コンデンサ電極辺の前記ベース基板での正投影と前記第3コンデンサ電極辺のベース基板での投影との距離W1はW1≧a1+(b1-b2)/2を満足し、ここで、a1が前記第2方向に沿う、前記第1コンデンサ電極の前記第2コンデンサ電極に対する位置合わせ誤差であり、b1が前記第2方向に沿う、前記第2コンデンサ電極の設計値と実際値との差分であり、b2が前記第2方向に沿う、前記第1コンデンサ電極の設計値と実際値との差分である。
【0007】
いくつかの例では、前記第1コンデンサ電極の前記ベース基板での正投影の前記第1方向に沿う中心線、前記第2コンデンサ電極の前記ベース基板での正投影の前記第1方向に沿う中心線及び前記第3コンデンサ電極の前記ベース基板での正投影の前記第1方向に沿う中心線は互いに重複する。
【0008】
いくつかの例では、前記第1コンデンサ電極は前記第1トランジスタのアクティブ層、前記第2トランジスタのアクティブ層及び前記第3トランジスタのアクティブ層と同一層に設置され、前記第1コンデンサ電極と前記第1トランジスタのアクティブ層は一体構造になり、前記第1コンデンサ電極、前記第2トランジスタのアクティブ層、前記第3トランジスタのアクティブ層は互いに絶縁される。
【0009】
いくつかの例では、前記第2コンデンサ電極は前記第1トランジスタのアクティブ層の前記ベース基板に近接する側に位置し、且つ前記ベース基板での正投影は前記第1トランジスタのアクティブ層のベース基板での正投影を被覆する。
【0010】
いくつかの例では、前記第1トランジスタの第1極、前記第3トランジスタの第1極及び前記第3コンデンサ電極は同一電極パターンである。
【0011】
いくつかの例では、前記第3トランジスタの第1極は第1ビアによって前記第2コンデンサ電極に電気的に接続されることにより、前記第2コンデンサ電極と前記第3コンデンサ電極とを電気的に接続する。
【0012】
いくつかの例では、前記第3トランジスタの第1極は更に第2ビアによって前記第3トランジスタのアクティブ層に電気的に接続され、前記第1方向に沿って、前記第1ビア及び前記第2ビアは前記第1コンデンサ電極の同一側に位置する。
【0013】
いくつかの例では、前記第1ビアと前記第1コンデンサ電極は前記ベース基板に垂直する方向において重ならない。
【0014】
いくつかの例では、前記第1方向において、前記第1トランジスタと第2トランジスタは前記第1コンデンサ電極の同一側に位置し、且つ前記第3トランジスタとが前記第1コンデンサ電極の相対両側に位置する。
【0015】
いくつかの例では、前記表示基板は前記第1トランジスタのゲートから突出する延在部を更に備え、前記延在部は前記第1トランジスタのゲートから前記第2方向に沿って延在し、且つ前記ベース基板に垂直する方向において前記第2トランジスタの第1極と少なくとも部分的に重なり且つ電気的に接続される。
【0016】
いくつかの例では、前記第2トランジスタのアクティブ層は第1極接触領域と、第2極接触領域と、前記第1極接触領域と前記第2極接触領域との間に位置するチャネル領域とを備え、前記第2トランジスタの第1極は第3ビアによってそれぞれ前記第1極接触領域、前記延在部及び前記第1コンデンサ電極に電気的に接続される。
【0017】
いくつかの例では、前記第3ビアは前記第1方向に沿って延在し、且つ前記延在部の表面及び前記第1方向において相対する2つの側面の少なくとも一部を露出させる。
【0018】
いくつかの例では、前記第2トランジスタの第1極は前記第1ビアによって前記延在部の前記2つの側面を被覆する。
【0019】
いくつかの例では、前記第2コンデンサ電極と前記第2トランジスタの第1極との間には前記第1方向において隙間があり、前記隙間の前記第1方向での最小寸法の範囲は0.5μm~6μmである。
【0020】
本開示の少なくとも1つの実施例は上記表示基板及び前記発光素子を備える表示装置を更に提供する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本開示の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下に実施例の図面を簡単に説明する。明らかに、以下に説明される図面は本開示のいくつかの実施例に関わるものに過ぎず、本開示を制限するものではない。
図1A図1Aは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の模式図1である。
図1B図1Bは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の画素回路図1である。
図1C図1Cは本開示の実施例に係る画素回路の駆動方法の信号タイミング図である。
図1D図1Dは本開示の実施例に係る画素回路の駆動方法の信号タイミング図である。
図1E図1Eは本開示の実施例に係る画素回路の駆動方法の信号タイミング図である。
図2A図2Aは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の模式図2である。
図2B図2B図2Aの断面線A-A′に沿う断面図である。
図3図3は本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の模式図3である。
図4図4は本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の模式図4である。
図5図5は本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の模式図5である。
図6A図6Aは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の第1導電層の平面模式図である。
図6B図6Bは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の半導体層の平面模式図である。
図6C図6Cは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の第2導電層の平面模式図である。
図6D図6Dは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の第3導電層の平面模式図である。
図7図7は本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の模式図6である。
図8A図8A図7の部分拡大模式図である。
図8B図8B図8Aの断面線B-B′に沿う断面図である。
図8C図8Cは本開示の他の実施例に係る表示基板の断面図である。
図9A図9A図7の断面線C-C′に沿う断面図である。
図9B図9Bは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の画素回路図2である。
図10図10は蓄電コンデンサの変動の表示グレースケールへの影響を示す図である。
図11A図11Aは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の模式図7である。
図11B図11B図11Aの断面線D-D′に沿う断面図である。
図11C図11Cは第1コンデンサ電極の位置合わせにずれが生じた状況を示す図である。
図12図12は本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示パネルの模式図である。
図13図13は本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下に本開示の実施例の図面を参照しながら本開示の実施例の技術案を明確且つ完全に説明する。明らかに、説明される実施例は本開示の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。説明される本開示の実施例に基づいて、当業者が進歩性のある労働を必要とせずに取得する他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0023】
特に定義しない限り、本開示に使用される技術用語又は科学用語は本開示の属する分野内で当業者が理解する通常の意味であるべきである。本開示に使用される「第1」、「第2」及び類似する言葉はいかなる順序、数又は重要性を示すものではなく、異なる構成部分を区別するためのものに過ぎない。同様に、「1つ」、「一」又は「該」等の類似する言葉は数の制限を示すものではなく、少なくとも1つ存在することを示す。「備える」又は「含む」等の類似する言葉は、該言葉の前に記載された素子又は部材が該言葉の後に列挙した素子又は部材及びそれらと同等のものをカバーすることを指し、他の素子又は部材を排除しない。「接続」又は「連結」等の類似する言葉は物理的又は機械的な接続に限定されるのではなく、直接的又は間接的接続にかかわらず、電気的接続も含む。「上」、「下」、「左」、「右」等は相対的な位置関係を指すだけであり、説明された対象の絶対的な位置が変化すると、該相対的な位置関係も対応して変化する可能性がある。
【0024】
OLED(Organic Light-Emitting Diode、有機発光ダイオード)表示分野において、高解像度製品の急速な発展に伴い、表示基板の構造設計例えば画素及び信号線の配置等に対していずれもより高い要件を求めている。例えば、解像度4KのOLED表示装置に比べて、大寸法で解像度8KのOLED表示装置は設置する必要のあるサブ画素ユニットの個数が倍に増加するため、画素密度も対応して倍に増加し、信号線の線幅も対応して小さくなり、信号線の寄生抵抗及び寄生容量による抵抗-キャパシタンス負荷及び自体の抵抗も大きくなる。それに対応して、寄生抵抗及び寄生容量による信号遅延(RC delay)及び電圧降下(IR drop)、電圧上昇(IR rise)等の現象も深刻になる。これらの現象は表示製品の表示品質に深刻な影響を与えてしまう。例えば、電源コードの抵抗が大きくなるにつれて、高電源電圧(VDD)線上の電圧降下が大きくなり、低電源電圧(VSS)線上の電圧上昇が大きくなり、これらにより異なる位置でのサブ画素の受信した電源電圧が異なり、それにより色かぶり、表示不均一等の問題を引き起こしてしまう。
【0025】
本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板は補助電極線と電源コードとを並列接続するように設置することにより電源コードの抵抗を低減し、これにより、該電源コード上の電圧降下又は電圧上昇の現象を効果的に緩和し、表示品質を向上させるとともに、該表示基板は該補助電極線の配置を設計することにより、信号線間の抵抗-キャパシタンス負荷による色かぶり、表示不均一等の問題をできる限り少なくすることができる。
【0026】
図1Aは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板のブロック図である。図1Aに示すように、表示基板10はアレイ状に配置される複数のサブ画素100を備え、例えば、各サブ画素100は発光素子と、該発光素子を駆動して発光させる画素回路とを備える。例えば、該表示基板は有機発光ダイオード(OLED)表示基板であり、該発光素子はOLEDである。該表示基板は複数の走査線及び複数のデータ線を更に備えてもよく、該複数のサブ画素に走査信号(制御信号)及びデータ信号を提供することに用いられ、それにより該複数のサブ画素を駆動する。必要に応じて、該表示基板は更に電源コード、検出線等を備えてもよい。
【0027】
該画素回路は発光素子を駆動して発光させるための駆動サブ回路と、該サブ画素の電気特性を検出して外部補償を実現するための検出サブ回路とを備える。本開示の実施例は該画素回路の具体的な構造を制限しない。
【0028】
図1Bは該表示基板に使用される3T1C画素回路の模式図である。必要に応じて、該画素回路は更に補償回路、リセット回路等を備えてもよく、本開示の実施例はこれを制限しない。
【0029】
図1B及び図1Cを併せて参照して、該画素回路は第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び蓄電コンデンサCstを備える。第2トランジスタT2の第1極は蓄電コンデンサCstの第1コンデンサ電極及び第1トランジスタT1のゲートに電気的に接続され、第2トランジスタT2の第2極はデータ信号GTを受信するように構成され、第2トランジスタT2は第1制御信号G1に応答して該データ信号DTを第1トランジスタT1のゲート及び蓄電コンデンサCstに書き込むように構成され、第1トランジスタT1の第1極は蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極に電気的に接続され、且つ発光素子の第1電極に電気的に接続するように構成され、第1トランジスタT1の第2極は第1電源電圧V1(例えば、高電源電圧VDD)を受信するように構成され、第1トランジスタT1は第1トランジスタT1のゲートの電圧の制御によって発光素子を駆動するための電流を制御するように構成され、第3トランジスタT3の第1極は第1トランジスタT1の第1極及び蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極に電気的に接続され、第3トランジスタT3の第2極は第1検出線130に接続されて外部検出回路11に接続するように構成され、第3トランジスタT3は第2制御信号G2に応答して所属するサブ画素の電気特性を検出して外部補償を実現するように構成され、該電気特性は例えば第1トランジスタT1の閾値電圧及び/又はキャリア移動度、又は発光素子の閾値電圧、駆動電流等を含む。該外部検出回路11は例えばデジタルアナログ変換器(DAC)及びアナログデジタル変換器(ADC)等を備える通常回路であり、本開示の実施例では詳細な説明は省略する。
【0030】
本開示の実施例に使用されるトランジスタはいずれも薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタ又は他の同じ特性のスイッチングデバイスであってもよく、本開示の実施例ではいずれも薄膜トランジスタを例として説明する。ここで使用されるトランジスタのソース電極、ドレイン電極は構造的に対称であってもよく、従って、そのソース電極、ドレイン電極は構造的に区別しなくてもよい。本開示の実施例では、トランジスタのゲート以外の二極を区別するために、一方の極が第1極であり、他方の極が第2極であると直接説明される。また、トランジスタの特性に応じて区別すれば、トランジスタをN型及びP型トランジスタに分けることができる。トランジスタがP型トランジスタである場合、オン電圧は低レベル電圧(例えば、0V、-5V、-10V又は他の適切な電圧)であり、オフ電圧は高レベル電圧(例えば、5V、10V又は他の適切な電圧)であり、トランジスタがN型トランジスタである場合、オン電圧は高レベル電圧(例えば、5V、10V又は他の適切な電圧)であり、オフ電圧は低レベル電圧(例えば、0V、-5V、-10V又は他の適切な電圧)である。なお、下記説明においていずれも図1BにおけるトランジスタがN型トランジスタである場合を例として説明するが、本開示の制限的なものではない。
【0031】
以下、図1C図1Eに示される信号タイミング図を参照しながら図1Bに示される画素回路の動作原理を説明し、図1Bは該画素回路の表示過程の信号タイミング図であり、図1C及び図1Dは該画素回路の検出過程の信号タイミング図である。
【0032】
例えば、図1Bに示すように、1フレームあたりの画像の表示過程はデータ書き込み及びリセット段階1並びに発光段階2を含む。図1Bには各段階における各信号のタイミング波形を示す。該3T1C画素回路の動作過程は、データ書き込み及びリセット段階1において、第1制御信号G1及び第2制御信号G2がいずれもオン信号であり、第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3がオンされ、データ信号DTが第2トランジスタT2を介して第1トランジスタT1のゲートに伝送され、第1スイッチK1がオフされ、アナログデジタル変換器が第1検出線130及び第3トランジスタT3によって発光素子の第1電極(例えば、OLEDの陽極)にリセット信号を書き込み、第1トランジスタT1がオンされて駆動電流を生成して発光素子の第1電極を動作電圧まで充電することと、発光段階2において、第1制御信号G1及び第2制御信号G2がいずれもオフ信号であり、蓄電コンデンサCstのブートストラップ効果により蓄電コンデンサCstの両端の電圧が変化しないように維持し、第1トランジスタT1が飽和状態で動作し且つ電流が変化せず、且つ発光素子を駆動して発光させることと、を含む。
【0033】
例えば、図1Cは該画素回路の閾値電圧の検出を行う際の信号タイミング図である。該3T1C画素回路の動作過程は、第1制御信号G1及び第2制御信号G2がいずれもオン信号であり、第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3がオンされ、データ信号DTが第2トランジスタT2を介して第1トランジスタT1のゲートに伝送されることと、第1スイッチK1がオフされ、アナログデジタル変換器が第1検出線130及び第3トランジスタT3によって発光素子の第1電極(ノードS)にリセット信号を書き込み、第1トランジスタT1がオンされて第1トランジスタをオフするまでノードSを充電し、デジタルアナログ変換器が第1検出線130上の電圧をサンプリングして第1トランジスタT1の閾値電圧を取得することができることと、を含む。該過程は例えば表示装置がシャットダウンされる際に行われることができる。
【0034】
例えば、図1Cは該画素回路の閾値電圧の検出を行う際の信号タイミング図である。該3T1C画素回路の動作過程は、第1段階において、第1制御信号G1及び第2制御信号G2がいずれもオン信号であり、第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3がオンされ、データ信号DTが第2トランジスタT2を介して第1トランジスタT1のゲートに伝送されることと、第1スイッチK1がオフされ、アナログデジタル変換器が第1検出線130及び第3トランジスタT3によって発光素子の第1電極(ノードS)にリセット信号を書き込むことと、第2段階において、第1制御信号G1がオフ信号であり、第2制御信号G1がオン信号であり、第2トランジスタT2がオフされ、第3トランジスタT3がオンされ、且つ第1スイッチK1、第2スイッチK2がオフされて第1検出線130をフローティングすることと、蓄電コンデンサCstのブートストラップ効果により蓄電コンデンサCstの両端の電圧が変化しないように維持し、第1トランジスタT1が飽和状態で動作し且つ電流が変化せず、且つ発光素子を駆動して発光させ、次に、デジタルアナログ変換器が第1検出線130上の電圧をサンプリングし、且つ発光電流の大きさと組み合わせて第1トランジスタT1におけるキャリア移動度を計算することができることと、を含む。例えば、該過程は表示段階間のブランキング段階において行われることができる。
【0035】
上記検出によって第1トランジスタT1の電気特性を取得し、且つ対応の補償アルゴリズムを実現することができる。
【0036】
例えば、図1Aに示すように、表示基板10は更にデータ駆動回路13及び走査駆動回路14を備えてもよい。データ駆動回路13は必要(例えば、入力表示装置の画像信号)に応じてデータ信号、例えば上記データ信号DTを発することができるように構成され、各サブ画素の画素回路は更に、該データ信号を受信して該データ信号を該第1トランジスタのゲートに印加するように構成される。走査駆動回路14は様々な走査信号を出力するように構成され、例えば、上記第1制御信号G1及び第2制御信号G2を含み、例えば集積回路チップ(IC)又は表示基板に直接製造されたゲート駆動回路(GOA)である。
【0037】
例えば、表示基板10は更に制御回路12を備える。例えば、制御回路12はデータ信号を印加するようにデータ駆動回路13を制御し、及び走査信号を印加するようにゲート駆動回路を制御するように構成される。該制御回路12の一例はタイミング制御回路(T-con)である。制御回路12は様々な形式であってもよく、例えば、プロセッサ121及びメモリ122を含み、メモリ121は実行可能コードを含み、プロセッサ121は該実行可能コードを実行して上記検出方法を実行する。
【0038】
例えば、プロセッサ121は中央処理ユニット(CPU)又はデータ処理能力及び/又は命令実行能力を有する他の形式の処理装置であってもよく、例えば、マイクロプロセッサ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)等を含んでもよい。
【0039】
例えば、記憶装置122は1つ又は複数のコンピュータプログラム製品を含んでもよく、前記コンピュータプログラム製品は様々な形式のコンピュータ可読記憶媒体、例えば揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリを含んでもよい。揮発性メモリは例えばランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又はキャッシュメモリ(cache)等を含んでもよい。不揮発性メモリは例えば読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク、フラッシュメモリ等を含んでもよい。コンピュータ可読記憶媒体に1つ又は複数のコンピュータプログラム命令が記憶されてもよく、プロセッサ121は該プログラム命令の希望機能を実行することができる。コンピュータ可読記憶媒体には様々なアプリケーションプログラム及び様々なデータ、例えば上記検出方法において取得された電気特性パラメータ等が更に記憶されてもよい。
【0040】
図2Aは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板10のサブ画素の模式図であり、図2Aに示すように、該表示基板10はベース基板101を備え、複数のサブ画素100は該ベース基板101に位置する。複数のサブ画素100はサブ画素アレイになるように配置され、該サブ画素アレイの列方向は第1方向D1であり、行方向は第2方向D2であり、第1方向D1は第2方向D2と交差例えば直交する。図2Aには1行のサブ画素のうちの隣接する6つのサブ画素を例示するが、本開示の実施はこのレイアウトに限らない。
【0041】
各行のサブ画素は複数のサブ画素群PGに区画され、各サブ画素群は前記第2方向に沿って順次配列される第1サブ画素P1、第2サブ画素P2及び第3サブ画素P3を備える。図2Aには1行のサブ画素のうちの隣接する2つのサブ画素群PGのみを模式的に示す。例えば、該第1サブ画素P1、第2サブ画素P2及び第3サブ画素P3はそれぞれ三原色(RGB)光を発することに用いられ、それにより各サブ画素群により1つの画素ユニットが構成される。ところが、本開示の実施例は各サブ画素群に含まれるサブ画素の個数を制限しない。
【0042】
該表示基板10は第1方向D1に沿って延在する複数のデータ線110を更に備え、該複数のデータ線110は該サブ画素アレイにおける各列のサブ画素に1対1で対応して接続されてサブ画素にデータ信号を提供する。複数のデータ線は複数のデータ線群に区画され、複数のサブ画素群PGに1対1で対応する。
【0043】
図2Aに示すように、各データ線群は、それぞれ第1サブ画素P1、第2サブ画素P2及び第3サブ画素P3に接続される第1データ線DL1、第2データ線DL2及び第3データ線DL3を備える。各サブ画素群PGについては、該サブ画素群PGに対応して接続される第1データ線DL1、第2データ線DL2及び第3データ線DL3はいずれも該サブ画素群PGにおける第1サブ画素P1と第3サブ画素P3との間に位置する。
【0044】
図2Aに示すように、表示基板10は第1方向D1に沿って延在する複数の補助電極線120を更に備え、複数の補助電極線120は発光素子の第2電極に電気的に接続されて第2電源電圧V2を提供することに用いられ、該第2電源電圧は例えば低電源電圧VSSである。複数の補助電極線120のそれぞれと複数のデータ線110のうちのいずれか1つとの間には少なくとも1列のサブ画素100があり、即ち、補助電極線120はいずれか1つのデータ線110に直接隣接しない。このような設置によって、データ線が補助電極線に直接隣接して抵抗-キャパシタンス負荷をもたらすことによるデータ線上の信号遅延を回避し、更に該遅延による色かぶり、表示不均一等の不良問題を回避する。
【0045】
例えば、図2Aに示すように、各行のサブ画素については、補助電極線120はビアによって該1行のサブ画素のうちの各サブ画素の発光素子の第2電極(共通電極)に電気的に接続されることにより、複数の発光素子の第2電極と並列接続構造を形成し、それにより第2電源電圧を印加する抵抗を低減する。
【0046】
図2B図2AのA-A′断面線に沿う断面図である。図2A及び図2Bを参照して、表示基板10はベース基板101に順次設置される第1絶縁層102、第2絶縁層103及び第3絶縁層104を備え、補助電極線120は例えば第3絶縁層104上に位置し、表示基板10は補助電極線120に位置する第4絶縁層105及び第5絶縁層106を更に備える。
【0047】
例えば、表示基板10は第5絶縁層106上に位置する接続電極121を更に備え、該補助電極線120は第4絶縁層105内のビア301及び第5絶縁層106内のビア302によって接続電極121に電気的に接続され、且つ該接続電極121によって発光素子の第2電極122に接続される。例えば、該補助電極線120と表示基板10におけるデータ線は同一層に絶縁して設置され且つ材料が同じである(図6Dに示される)。例えば、該接続電極121と発光素子の第1電極(図示せず)は同一層に設置され、材料が同じであり且つ互いに絶縁される。
【0048】
例えば、該発光素子は有機発光ダイオードであり、該第1電極と、第2電極122と、第1電極と第2電極122との間に位置する発光層(図示せず)とを備える。例えば、該発光素子はトップエミッション構造であり、第1電極は反射性を有するが、第2電極122は透過性又は半透過性を有する。例えば、第1電極は高仕事関数の材料であって陽極とされ、例えばITO/Ag/ITO積層構造であり、第2電極122は低仕事関数の材料であって陰極とされ、例えば半透過性金属又は金属合金材料であり、例えばAg/Mg合金材料である。
【0049】
例えば、補助電極線120の材料は金属材料であり、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、マグネシウム(Mg)、タングステン(W)及び上記金属からなる合金材料である。例えば、補助電極線120の材料は導電性金属酸化物材料、例えば酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化亜鉛アルミニウム(AZO)等であってもよい。
【0050】
補助電極線120と第2電極122とを並列接続するように設置することにより、該第2電極122の抵抗を低減することができ、それにより該第2電極122上の電圧上昇又は電圧降下による表示不均一等の不良問題を緩和する。
【0051】
また、更に補助電極線120と他の電極とを並列接続して設置することにより該補助電極線120上の抵抗を低減することができ、それにより該第2電極122上の抵抗を更に低減する。例えば、図2A及び図6Cに示すように、補助電極線120はビア304によって第2導電層502内の接続電極126に並列接続され、該接続電極126と表示基板における走査線は同一層に絶縁して設置され且つ材料が同じである。
【0052】
例えば、表示基板10は発光素子の第1電極に位置する画素画定層107を更に備える。図2A及び図2Bに示すように、該接続電極121は画素画定層107内のビア303によって発光素子の第2電極122に接続される。例えば、該接続電極121と発光素子の第1電極は同一層に設置されるが、互いに絶縁される。
【0053】
図2A及び図2Bに示すように、接続電極121を設置して該発光素子の第2電極122と該補助電極線120とを電気的に接続することにより、該第2電極122がビアによって該補助電極線120に直接接続される際の大きすぎる段差を回避することができ、これにより、大きすぎる段差により発生しやすい導線の破断を回避することができ、それに対応して、導線の破断による接触不良等の問題を回避することができる。また、第5絶縁層106内のビア302のベース基板101での正投影は第4絶縁層105内のビア301のベース基板101での正投影を被覆し、これにより、ビア302とビア301との間に階段を形成し、該接続電極121は段差が大きすぎて破断されることによる接触不良の問題を更に回避することができる。
【0054】
また、図2A及び図2Bに示すように、画素画定層107内のビア303のベース基板101での正投影は第5絶縁層106内のビア302のベース基板101での正投影を被覆し、これにより、ビア303とビア302との間に階段を形成し、該第2電極122はビア303内の段差が大きすぎて破断されることを回避することができ、それにより電極の破断による接触不良等の問題を回避することができる。
【0055】
例えば、第1絶縁層102、第2絶縁層103、第3絶縁層104、第4絶縁層105は例えば無機絶縁層、例えば酸化ケイ素、窒化ケイ素、オキシ窒化ケイ素等のシリコンの酸化物、シリコンの窒化物又はシリコンの窒素酸化物、又は酸化アルミニウム、窒化チタン等の金属窒素酸化物を含む絶縁材料である。例えば、第5絶縁層106及び画素画定層107はそれぞれ有機絶縁材料、例えばポリイミド(PI)、アクリル酸エステル、エポキシ樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等の有機絶縁材料である。例えば、第5絶縁層106は平坦化層である。
【0056】
例えば、本開示のいくつかの実施例に係る表示基板10の発光素子はトップエミッション構造を用いてもよい。例えば、画素画定層107は各サブ画素に対応する箇所で開口領域を有し、該開口領域は発光素子の発光層材料の形成位置に対応する。図2Aでは、太線の角丸長方形で各サブ画素に対応する画素画定層107の開口領域600を示す。例えば、該開口領域600は該発光素子の第1電極を露出させ、それにより発光材料を該第1電極に形成させることができる。例えば、複数のサブ画素に対応する複数の開口領域600の形状及び大きさはいずれも同じであり、該表示基板10を製造する際の印刷効率を向上させることができる。又は、複数のサブ画素に対応する複数の開口領域600の形状及び大きさは異なる色の光を発する発光材料の発光効率、耐用年数等によって変化してもよく、例えば、発光寿命のより短い発光材料の印刷面積(開口領域)をより大きく設定してもよく、それにより発光の安定性を向上させる。例えば、緑色サブ画素、赤色サブ画素、青色サブ画素の開口領域600の大きさを順に減少してもよい。
【0057】
例えば、図2Aに示すように、表示基板10は第1方向D1に沿って延在する複数の第1検出線130を更に備え、該第1検出線130はサブ画素100における検出サブ回路(例えば、第3トランジスタT3)に接続し、且つ該検出サブ回路を外部検出回路に接続することに用いられる。例えば、各第1検出線130と複数のデータ線110のうちのいずれか1つとの間には少なくとも1列の前記サブ画素があり、即ち、該第1検出線130はいずれか1つのデータ線110に直接隣接しない。このような設置によって、データ線が該第1検出線に直接隣接して抵抗-キャパシタンス負荷をもたらすことによるデータ線上の信号遅延を回避し、該遅延による表示不均一等の不良問題を更に回避する。また、データ線110を介して伝送する信号は一般的に高周波信号であるため、第1検出線130とデータ線110とを直接隣接しないように設置することにより、第1検出線130が外部補償・充電・サンプリング過程において高周波信号クロストークを受けてサンプリング精度に影響することを回避することができる。
【0058】
図3は本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の他の模式図であり、図4図3に対応する表示基板の信号線の模式図であり、図5は本開示の他の実施例に係る表示基板の模式図である。
【0059】
図3には1行のサブ画素における隣接する12個のサブ画素100を例示し、図4では明確のためにサブ画素の具体的な構造を省略し、図5には複数行のサブ画素の状況を模式的に示す。以下、図2A図3図5を参照して本開示の実施例に係る表示基板の各信号線の配置方式について例示的に説明するが、本開示を制限するものではない。
【0060】
図3図5に示すように、各行のサブ画素については、第2方向D2に沿って、n番目のサブ画素群PG<n>及びn+1番目のサブ画素群PG<n+1>により第1サブ画素群ユニットPGU1が構成され、それにより複数の第1サブ画素群ユニットを備える第1サブ画素群ユニットアレイPGUA1を提供し、n+1番目のサブ画素群PG<n+1>及びn+2番目のサブ画素群PG<n+2>により第2サブ画素群ユニットPGU2が構成され、それにより複数の第2サブ画素群ユニットを備える第2サブ画素群ユニットアレイPGUA2を提供し、ここで、nが0より大きな奇数又は偶数である。隣接する第1サブ画素群ユニットPGU1及び第2サブ画素群ユニットPGU2は1つのサブ画素群PG(PG<n+1>)を共有する。該第1サブ画素群ユニットアレイPGUA1及び第2サブ画素群ユニットアレイPGUA2の列方向はいずれも該第1方向D1に沿うものである。
【0061】
例えば、図2A及び図3を参照して、複数の第1検出線130はそれぞれ複数列の第1サブ画素群ユニットPGU1に対応して接続され、同一列に位置する第1サブ画素群ユニットPGU1におけるサブ画素の第3トランジスタT3の第2極はいずれも対応の同一の第1検出線130に電気的に接続される。
【0062】
例えば、各第1検出線130は対応して接続される第1サブ画素群ユニットPGU1におけるn番目のサブ画素群PG<n>とn+1番目のサブ画素群PG<n+1>との間に位置。図2A及び図3に示すように、各第1サブ画素群ユニットPGU1において、n番目のサブ画素群PG<n>における第3サブ画素P3はn+1番目のサブ画素群PG<n+1>における第1サブ画素P1に隣接し、該第1サブ画素群ユニットPGU1に対応して接続される第1検出線130はn番目のサブ画素群PG<n>における第3サブ画素P3とn+1番目のサブ画素群PG<n+1>における第1サブ画素P1との間に位置する。
【0063】
例えば、図3に示すように、複数の補助電極線120は複数の第1検出線130に1対1で対応して設置され、各補助電極線120と対応の第1検出線130との間にはサブ画素が設置されずに直接隣接する。
【0064】
例えば、図2Bに示すように、第1検出線130と補助電極線120は同一層に絶縁して設置され且つ材料が同じである。
【0065】
例えば、第1検出線130を他の電極に並列接続して設置することにより該第1検出線130上の抵抗を低減することができる。例えば、図2A及び図6Cに示すように、第1検出線130はビア305によって第2導電層502内の接続電極127に並列接続され、該接続電極127と表示基板における走査線は同一層に絶縁して設置され且つ材料が同じである。
【0066】
例えば、図3図5に示すように、該表示基板110は第2方向D2に沿って延在する複数の検出線部分131を更に備える。各行のサブ画素には互いに隔てられる複数の検出線部分131が対応して設置され、該複数の検出線部分131はそれぞれ該行のサブ画素における複数の第1サブ画素群ユニットPGU1に1対1で対応して接続され、各第1サブ画素群ユニットPGU1におけるサブ画素の第3トランジスタT3の第2極はいずれも対応の1つの検出線部分131に電気的に接続される。図5に示すように、該複数行のサブ画素に対応する複数の検出線部分131は検出線アレイに配置され、該検出線アレイの列方向は該第1方向D1に沿うものである。複数の第1検出線130はそれぞれ検出線アレイにおける複数列の検出線部分131に1対1で対応して電気的に接続され、同一列に位置する複数の検出線部分131はそれぞれ対応の1つの第1検出線130と互いに交差し且つビア201によって電気的に接続されて該第1検出線を対応の各サブ画素100の第3トランジスタT3に接続する。図3及び図4を参照して、各検出線部分131はそれぞれビア202によって対応の第1サブ画素群ユニットPGU1における各サブ画素の第3トランジスタT3の第2極に電気的に接続される。
【0067】
例えば、該表示基板10は第1方向D1に沿って延在する複数の第1電源コード140を更に備え、複数の第1電源コード140は複数のサブ画素に第1電源電圧V1を提供するように構成され、該第1電源電圧は例えば高電源電圧VDDである。図3及び図4に示すように、いずれか1つの第1電源コード140と検出線部分131はベース基板101に垂直する方向においてオーバーラップせず、即ち該第1電源コード140は隣接する検出線部分131の間隔に対応して設置される。このような設置方式は信号線のオーバーラップを低減し、それにより信号線間の寄生容量及びこれによる信号遅延を効果的に低減する。
【0068】
例えば、図3及び図4に示すように、各第1電源コード140と複数のデータ線110のうちのいずれか1つとの間には少なくとも1列のサブ画素があり、即ち、第1電源コード140はいずれか1つのデータ線110に直接隣接しない。このような設置によって、データ線が第1電源コードに直接隣接して抵抗-キャパシタンス負荷をもたらすことによるデータ線上の信号遅延を回避し、該遅延による色かぶり、表示不均一等の不良問題を更に回避する。
【0069】
例えば、いずれか1つの第1電源コード140といずれか1つの補助電極線120との間には少なくとも1つのサブ画素群PGがある。例えば、図3及び図4に示すように、第1電源コード140と補助電極線120は隣接するサブ画素群PGの間に交互に設置される。このような設置は配線の均一性を向上させることができ、それにより配線密度及び短絡リスクを低減する。
【0070】
例えば、図3及び図4に示すように、複数の第1電源コード140はそれぞれ複数列の第2サブ画素群ユニットPGU2に対応して接続され、同一列に位置する第2サブ画素群ユニットPGU2におけるサブ画素の第1トランジスタT1の第2極はいずれも対応の1つの第1電源コード140に電気的に接続される。
【0071】
例えば、図3及び図4に示すように、各第1電源コード140は対応して接続される第2サブ画素群ユニットPGU2におけるn+1番目のサブ画素群PG<n+1>とn+2番目のサブ画素群PG<n+2>との間に位置する。各第2サブ画素群ユニットPGU2において、n+1番目のサブ画素群PG<n+1>における第3サブ画素P3はn+2番目のサブ画素群PG<n+2>における第1サブ画素P1に隣接し、該第2サブ画素群ユニットPGU2に対応して接続される第1電源コード140はn+1番目のサブ画素群PG<n+1>における第3サブ画素P3とn+2番目のサブ画素群PG<n+2>における第1サブ画素P1との間に位置する。
【0072】
例えば、第1電源コード140を他の電極に並列接続して設置することにより該第1電源コード140上の抵抗を低減することができる。例えば、図2A及び図6Cに示すように、第1電源コード140はビア306によって第2導電層502内の接続電極128に並列接続され、該接続電極128と表示基板における走査線は同一層に絶縁して設置され且つ材料が同じである。
【0073】
例えば、図3及び図4に示すように、該表示基板は第2方向D2に沿って延在する複数の電源コード部分141を更に備える。各行のサブ画素には互いに隔てられる複数の電源コード部分141が対応して設置され、該複数の電源コード部分141はそれぞれ該行のサブ画素における複数の第2サブ画素群ユニットPGU2に1対1で対応して接続され、各第2サブ画素群ユニットPGU2におけるサブ画素の第1トランジスタT1の第2極はいずれも対応の1つの検出線部分131に電気的に接続される。図4に示すように、該複数行のサブ画素に対応する複数の電源コード部分141は電源コードアレイに配置され、該電源コードアレイの列方向は該第1方向D1に沿うものである。複数の第1電源コード140はそれぞれ電源コードアレイにおける複数列の電源コード部分141に1対1で対応して電気的に接続され、同一列に位置する複数の電源コード部分141はそれぞれ対応の同一の第1電源コード140と互いに交差し且つビア203によって電気的に接続される。
【0074】
図3及び図4を参照して、各第2サブ画素群ユニットPGU2については、第1電源コード140はビア204によって該第1電源コード140に隣接するサブ画素(n+1番目のサブ画素群PG<n+1>における第1サブ画素P1又はn+2番目のサブ画素群PG<n+2>における第3サブ画素P3)の第1トランジスタT1の第2極に電気的に接続され、各電源コード部分141はビア205によって該第1電源コード140に隣接しないサブ画素の第1トランジスタT1の第2極に電気的に接続され、これにより、該第1電源コード140をサブ画素の第1トランジスタT1の第2極に接続する。図2Aに示すように、該第1電源コード140はビア204によって直接にサブ画素の第1トランジスタT1の第2極に電気的に接続され、該第1トランジスタT1の延在による走査線とのオーバーラップを回避することができ、信号線間の寄生容量を低減する。
【0075】
例えば、図4に示すように、第1電源コード140はサブ画素にすぐ隣接して設置され、即ち該第1電源コード140とサブ画素との間に他の信号線が存在せず、これにより、該第1電源コード140はそれぞれビア204によって左右両側のサブ画素に電気的に接続されることができる。
【0076】
図4及び図5を参照して、電源コード部分141と第1検出線130及び補助電極線120のうちのいずれか1つはベース基板110に垂直する方向においてオーバーラップせず、即ち該第1検出線130及び補助電極線120は隣接する電源コード部分141の間隔に対応して設置される。このような設置方式は信号線のオーバーラップを低減し、それにより信号線間の寄生容量及びこれによる信号遅延を効果的に低減する。
【0077】
例えば、表示基板において、1つの網状電極を用いて第1電源電圧を提供することができ、該表示基板の複数のサブ画素はいずれも該網状電極に接続されて第1電源電圧を受信し、このような網状電極を用いる構造は網状(mesh)構造と称される。網状構造を用いる表示基板の網状電極のいずれか1つの位置に不良(例えば、短絡不良又は破断不良)が生じた場合、該表示基板のすべてのサブ画素に影響してしまう。
【0078】
上述のように、網状構造に対して、本開示の実施例に係る表示基板10の第1電源コード140が用いるのは非網状構造である。複数の第1電源コード140のうちの1つに不良が生じた場合でも、該第1電源コード140に接続されるサブ画素のみに影響し、他の第1電源コード140に接続されるサブ画素に影響することがなく、それにより該表示基板10の冗長度及び安定性を向上させることができ、且つこのような構造は該不良の検出に役立つ。
【0079】
例えば、該表示基板10が出荷される前に、該表示基板10を検出することにより製品の要件を満たすかどうかを決定することができる。例えば、検出段階において、それぞれ複数の第1電源コード140上の電圧、電流等のパラメータを検出することにより不良が生じたかどうかを決定することができる。網状構造を用いる表示パネルに比べて、本開示の実施例に係る非網状構造を用いる表示基板10は不良が生じた第1電源コード140の位置を特定することができ、それにより該不良を解消することができる。
【0080】
図3及び図4を参照して、例えば、該表示基板10は第2方向D2に沿って延在する複数の第1走査線150及び複数の第2走査線160を更に備え、各行のサブ画素はそれぞれ1つの第1走査線150及び1つの第2走査線160に対応して接続される。複数の第1走査線150はそれぞれ複数行のサブ画素の第1トランジスタT1のゲートに接続されて第1制御信号G1を提供し、複数の第2走査線160はそれぞれ複数行のサブ画素の第3トランジスタT3のゲートに接続されて第2制御信号G2を提供する。例えば、該第1走査線150と対応の1行のサブ画素の第2トランジスタT2のゲートは一体構造(同一電極ブロック)になり、該第2走査線160はそれぞれ対応の1行のサブ画素の第3トランジスタT3のゲートと一体構造(同一電極ブロック)になる。
【0081】
なお、明確のために、図5では該第1走査線及び第2走査線を省略する。
【0082】
例えば、図3及び図4に示すように、各行のサブ画素については、第1方向D1に沿って、対応の第1走査線150及び第2走査線160はそれぞれ該行のサブ画素の第1トランジスタT1の両側に位置する。
【0083】
例えば、図4に示すように、各第1走査線150は交互に接続される第1部分151及び第2部分152を備え、第2部分152は環状構造であり、且つ第1方向D1において、該第2部分152の寸法は第1部分151より大きい。各第2部分152はベース基板101に垂直する方向においてデータ線110、補助電極線120、第1検出線130、第1電源コード140のうちの少なくとも1つと交差する。
【0084】
同様に、各第2走査線160は交互に接続される第1部分161及び第2部分162を備え、第2部分162は環状構造であり、且つ第1方向D1において、該第2部分162の寸法は第1部分161より大きい。各第2部分162はベース基板101に垂直する方向においてデータ線110、補助電極線120、第1検出線130、第1電源コード140のうちの少なくとも1つと交差する。
【0085】
走査線とデータ線110、補助電極線120、第1検出線130、第1電源コード140との交差部分を環状構造、即ちデュアルチャネル構造に設置することにより、デバイスの歩留りを効果的に向上させることができる。例えば、信号線の交差位置には寄生容量に静電破壊が生じることによる短絡不良が生じやすく、検出過程において該環状構造の1つのチャネルに短絡不良が生じたことを検出する場合、該チャネルを(例えば、レーザ切断により)除去することができ、回路構造は依然として他のチャネルにより通常に動作できる。
【0086】
該第2部分の幅が該第1部分の幅より大きいため、該第1部分は隣接する第2部分の間に挟まれて凹み構造を形成する。レイアウトの設計において、該凹み構造に対応してビア等の構造の設計を行うことにより画素密度を向上させることができる。
【0087】
例えば、図3に示すように、第3トランジスタT3のチャネル領域はベース基板101に垂直する方向において第2走査線160の第1部分161とオーバーラップし、且つ前記ベース基板に垂直する方向において第2走査線160の第2部分162と重ならない。例えば、図4に示すように、第3トランジスタT3の第2極はビア206によって第3トランジスタT3のアクティブ層に電気的に接続され、該ビア206は該凹み構造の設計に対応し、それによりレイアウト空間を節約する。
【0088】
例えば、隣接する信号線は共同で走査線の同一の第2部分に対応することにより第2部分の設計を減少させることができる。例えば、図4に示すように、補助電極線120は第1検出線130に隣接して設計され、それにより両方は共同で走査線の同一の第2部分に対応してもよく、レイアウト空間を節約する。
【0089】
例えば、該第1走査線150の第1部分151と対応の1行のサブ画素の第2トランジスタT2のゲートは一体構造(同一電極ブロック)になり、該第2走査線160の第1部分161と対応の1行のサブ画素の第3トランジスタT3のゲートは一体構造(同一電極ブロック)になる。
【0090】
本開示のいくつかの実施例に係る表示基板は補助電極線と発光素子の第2電極とを並列接続するように設置することにより該第2電極上の電圧降下(又は、電圧上昇)を低減し、それにより表示基板の表示品質を向上させる。本開示の他のいくつかの実施例に係る表示基板は発光素子の第1電極上の電圧降下(又は、電圧上昇)を低減することにより表示基板の表示品質を向上させる。
【0091】
図1Bに示すように、発光素子の第1電極は第1トランジスタT1の第1極、第3トランジスタT3の第1極及び蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極にいずれも電気的に接続されてノードSに接続される。このとき、発光素子の第1電極及び第1トランジスタT1の第1極、第3トランジスタT3の第1極、蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極の抵抗がより大きいことによる電圧降下がより大きい場合、ノードSでの電位が損失され、それにより対応のサブ画素の実際に表示するグレースケール値に影響し、色かぶり、表示不均一等の問題をもたらしてしまう。
【0092】
本開示のいくつかの実施例は表示基板を提供し、サブ画素の第3トランジスタT3の第1極と発光素子とを接続するビアと、第3トランジスタT3の第1極と第3トランジスタのアクティブ層とを接続するビアとをベース基板に垂直する方向において少なくとも部分的に重なるように設置することにより、ビア間の距離を短縮し、電荷が移動する経路を短縮し且つ導線上の電圧降下を低減し、表示基板の表示効果を向上させる。
【0093】
以下、図2Aに示される表示基板10のサブ画素の具体的な構造を説明する。説明の都合上、下記説明においてT1g、T1s、T1d、T1aでそれぞれ第1トランジスタT1のゲート、第1極、第2極及びアクティブ層を示し、T2g、T2s、T2d、T2aでそれぞれ第2トランジスタT2のゲート、第1極、第2極及びアクティブ層を示し、T3g、T3s、T3d、T3aでそれぞれ第3トランジスタT3のゲート、第1極、第2極及びアクティブ層を示し、Ca、Cb及びCcでそれぞれ蓄電コンデンサCstの第1コンデンサ電極、第2コンデンサ電極及び第3コンデンサ電極を示す。
【0094】
なお、本開示における所謂「同一層に設置される」とは2種類(又は、2種類以上)の構造が同一堆積プロセスにより形成され、且つ同一パターニングプロセスによりパターン化されてなる構造を指し、それらの材料は同じであってもよく、又は異なってもよい。本開示における「一体構造」とは2種類(又は、2種類以上)の構造が同一堆積プロセスにより形成され、且つ同一パターニングプロセスによりパターン化されてなる互いに接続される構造を指し、それらの材料は同じであってもよく、又は異なってもよい。
【0095】
図6A図6Dには図2Aに対応してそれぞれ該表示基板10のサブ画素の第1導電層501、半導体層504、第2導電層502及び第3導電層503のパターンを示し、なお、図面には1行のサブ画素のうちの隣接する6つのサブ画素の対応構造を模式的に示すが、本開示を制限するものではない。該第1導電層501、第1絶縁層102、半導体層504、第2絶縁層103、第2導電層502、第3絶縁層104及び第3導電層503は順にベース基板101に設置され、それにより図2Aに示される構造を形成する。
【0096】
図2A及び図6Aを参照して、例えば、該第1導電層501は互いに絶縁される検出線部分131、電源コード部分141及び蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極Cbを備える。
【0097】
図2A及び図6Bを参照して、例えば、該半導体層504は互いに隔てられる第1トランジスタT1のアクティブ層T1a、第2トランジスタT2のアクティブ層T2a及び第3トランジスタT3のアクティブ層T3aを備える。
【0098】
図2A及び図6Cを参照して、例えば、該第2導電層502は互いに絶縁される第1走査線150及び第2走査線160を備え、互いに絶縁される第1トランジスタT1のゲートT1g、第2トランジスタT2のゲートT2g及び第3トランジスタT3のゲートT3gを更に備える。例えば、該第1走査線150は対応の1行のサブ画素の第2トランジスタT2のゲートT2gと一体構造になり、該第2走査線160はそれぞれ対応の1行のサブ画素の第3トランジスタT3のゲートT3gと一体構造になる。
【0099】
図2A及び図6Dを参照して、例えば、該第3導電層503は互いに絶縁されるデータ線110(DL1、DL2、DL3)、補助電極線120、第1検出線130及び第1電源コード140を備え、第1トランジスタT1の第1極T1s及び第2極T1d、第2トランジスタT2の第1極T2s及び第2極T2d、並びに第3トランジスタT3の第1極T3s及び第2極T3dを更に備える。例えば、該第1電源コード140はそれに直接隣接する(に最も近い)サブ画素の第1トランジスタT1の第2極T1dと一体構造になる。例えば、各データ線110はそれに接続されるサブ画素の第2トランジスタT2の第2極T2dと一体構造になる。
【0100】
例えば、該半導体層504の材料はシリコン系材料(アモルファスシリコンa-Si、多結晶シリコンp-Si等)、金属酸化物半導体(IGZO、ZnO、AZO、IZTO等)及び有機物材料(セキシチオフェン、ポリチオフェン等)を含むが、それらに限らない。
【0101】
例えば、該第1導電層501、第2導電層502及び第3導電層503の材料は金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、マグネシウム(Mg)、タングステン(W)及び上記金属からなる合金材料、又は、導電性金属酸化物材料、例えば酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化亜鉛アルミニウム(AZO)等を含んでもよい。
【0102】
例えば、該半導体層504は更に該蓄電コンデンサCstの第1コンデンサ電極Caを備え、該第1コンデンサ電極Caは該半導体層504が導体化処理されてなるものであり、即ち第1コンデンサ電極Caは第1トランジスタT1のアクティブ層T1a、第2トランジスタのアクティブ層T2a及び前記第3トランジスタのアクティブ層T3aと同一層に設置され。
【0103】
例えば、図2A及び図6Bを参照して、第1コンデンサ電極Caと第2トランジスタT2のアクティブ層T2aは互いに接続され、第1コンデンサ電極Caと第1トランジスタのアクティブ層T1a、第3トランジスタのアクティブ層T3aは互いに間隔を置いて絶縁される。図6Bに示すように、第1コンデンサ電極Caと第2トランジスタのアクティブ層T2aは互いに接続されて1つの完全なパターン部分を形成する。
【0104】
例えば、該表示基板10はセルフアライン技術を用い、第2導電層502をマスクとして利用して該半導体層504を導体化処理(例えば、ドーピング処理)し、それにより該半導体層504の該第2導電層502で被覆されていない部分が導体化されるようにし、これにより、該第1コンデンサ電極Caを得て、各トランジスタのアクティブ層のチャネル領域の両側に位置する部分が導体化されてそれぞれ第1極接触領域及び第2極接触領域を形成するようにし、該第1極接触領域及び第2極接触領域はそれぞれ該トランジスタの第1極及び第2極に電気的に接続することに用いられる。図6Bには第1トランジスタT1のアクティブ層T1aの第1極接触領域T1a1及び第2極接触領域T1a2、第2トランジスタT2のアクティブ層T2aの第1極接触領域T2a1及び第2極接触領域T2a2、並びに第3トランジスタT3のアクティブ層T3aの第1極接触領域T3a1及び第2極接触領域T3a2を示す。
【0105】
例えば、表示基板10は更に遮蔽層170を備え、遮蔽層はサブ画素100のベース基板に近接する側に位置し、且つ該遮蔽層170のベース基板101での正投影は第1トランジスタT1のアクティブ層T1aのベース基板101での正投影を被覆する。
【0106】
第1トランジスタT1は画素回路の駆動トランジスタとされ、その電気特性の安定は発光素子の発光特性にとって極めて重要である。該遮蔽層170は不透光層であり、光がベース基板101の裏面から第1トランジスタT1のアクティブ層に入射されることによる第1トランジスタT1の閾値電圧のドリフトを回避することができ、それによりそれに接続される対応の発光素子の発光特性に影響することを回避する。
【0107】
例えば、該遮蔽層170は不透光の導電材料、例えば金属又は金属合金材料である。このような設置はベース基板101の捕捉電荷によるバックチャネル現象を緩和することができる。
【0108】
例えば、該遮蔽層170と該蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極Cbは同一層に設置され且つ材料が同じである。例えば、該遮蔽層170と該蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極Cbは同一電極ブロックである。このような場合、該遮蔽層170が第3トランジスタT3の第1極T3sに接続されることにより、該遮蔽層はフローティングにより表示操作において電位が変化することによるトランジスタの閾値電圧への影響を回避する。
【0109】
明確のために、図7は1つのサブ画素の模式図であり、図8A図7における領域Fの拡大模式図であり、図8B図8Aの断面線B-B′方向に沿う断面図である。
【0110】
図7図8A及び図8Bを参照して、第3トランジスタT3の第1極T3sはビア401(本開示の実施例の第2ビアの一例)によって第3トランジスタT3のアクティブ層T3aに電気的に接続され、且つビア402によって発光素子125の第1電極123に電気的に接続するように構成される。ビア401とビア402はベース基板101に垂直する方向において少なくとも部分的に重なる。
【0111】
例えば、図8Bに示すように、第2絶縁層103と半導体層504はベース基板101に垂直する方向において重ならせず、それにより半導体層504を容易に導体化処理することができ、例えば、イオン注入を用いて半導体層504の第2導電層502で被覆されていない領域を導体化処理するとき、注入されたイオンが第2絶縁層103により阻止されないことができる。例えば、第2絶縁層103は第2導電層502のみに対応して設置され、即ち第2絶縁層103と第2導電層502はベース基板101に垂直する方向において重なる。
【0112】
例えば、図8A及び図8Bに示すように、第3トランジスタT3の第1極T3sはビア403(本開示の実施例の第1ビアの一例)によって蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極Cbに電気的に接続され、該ビア403とビア401は間隔を置いて設置され且つすぐ隣接し、即ちそれらの間に他の回路構造(例えば、他のビア又は配線)が存在しない。例えば、該ビア403とビア401との距離をできる限り少なくし、例えば、該ビア403とビア401との最小距離は該表示基板10の製造プロセスにおける設計ルール(Design Rule)を満足する最小寸法であり、それによりビアの歩留りを確保することができる。該設計ルールは装置のプロセス能力、製造プロセス、ビアの深さ及び材料層の厚さ等に関連する。
【0113】
例えば、図8Bに示すように、ビア403の製造プロセスが隣接する第3トランジスタT3の第1極接触領域T3a1に悪影響を与えることを回避するために、該ビア403と該第1極接触領域T3a1のベース基板101での正投影との最小距離L1は該表示基板10の製造プロセスにおけるビアと配線との間の設計ルールを満足する必要があり、例えば、該最小距離L1の範囲は0.5μm~6μmであり、例えば2μm~4μm、3μm~4μmであり、例えば3.5μmである。
【0114】
ビア403とビア401とを隣接して設置してビア間の距離を短縮することにより、電荷移動経路を更に短縮して第3トランジスタT3の第1極T3s上の電圧降下を低減し、ノードSでの電位の損失を回避し、表示基板の表示効果を向上させることができる。
【0115】
他のいくつかの例では、図8Cに示すように、第3トランジスタT3の第1極T3sは更に該第1ビア401によって第2コンデンサ電極Cbに電気的に接続されてもよい。このような設置は複数のビアの間の設計ルールを考慮する必要がなく、占有したレイアウト空間を減少させ、表示基板の集積度を向上させることができる。
【0116】
また、図8Bに示すように、第3トランジスタT3の第1極ビア401はサブ画素領域の縁部に近接し、発光素子の第1電極ビア402を第1極ビア401と重なるように設置することにより該ビア402は発光素子125の発光層124の印刷領域(即ち、該サブ画素の開口領域)を容易に避けることができる。図2B及び図7を参照して、画素画定層107の開口領域600はビア401及びビア402を被覆せず、即ち発光素子125の発光層124とビア401及びビア402はベース基板101に垂直する方向において重ならない。そうすると、該ビア402でのインターフェースの不平坦による発光層124の発光効率への影響を回避することができる。
【0117】
図7に示すように、第1トランジスタT1の第1極はビア404によって第2コンデンサ電極Cbに電気的に接続され、該ビア404は第3トランジスタの第1極ビア401よりサブ画素の中心に近接し、例えば、図2Aを参照して、画素画定層107の開口領域600はビア404を被覆し、即ち発光素子125の発光層124とビア404はベース基板101に垂直する方向において重なる。
【0118】
例えば、図7図8A及び図8Bを参照して、第3トランジスタT3の第1極T3sと蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極Cbとの間に電気的に接続されるビア403と第1コンデンサ電極Caはベース基板101に垂直する方向において重ならせず、該ビア403と第1コンデンサ電極Caとの距離をできる限り小さくすることにより第1コンデンサ電極Caはより大きな面積を有して第2コンデンサ電極Cbとの重複面積をより大きくし、これにより、蓄電コンデンサCstの容量値を増加させることができる。例えば、該ビア403と第1コンデンサ電極Caとの最小距離L2は該表示基板10の製造プロセスにおけるビアと配線との間の設計ルール(Design Rule)を満足する最小寸法であり、それによりビア及び配線の歩留りを確保することができる。該設計ルールは装置のプロセス能力、ビアの製造プロセス及びビアの深さ、半導体層504の厚さ等に関連する。例えば、該ビア403及びビア401のベース基板101での正投影の間の最小距離L2の範囲は0.5μm~6μmであり、例えば2μm~4μm、3μm~4μmであり、例えば3.5μmである。
【0119】
例えば、図7に示すように、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3のチャネル長さ方向は互いに平行し、例えばいずれも第1方向D1に平行する。
【0120】
例えば、図7に示すように、第3トランジスタT3の第1極接触領域T3a1はビア401によって第3トランジスタTの第1極に電気的に接続され、第3トランジスタT3のチャネル領域T3a0の第1方向D1に沿う中心線は基本的に該サブ画素100の第1方向D1に沿う中心線CL1に位置し、例えば、第3トランジスタT3のチャネル領域T3a0の第1方向D1に沿う中心線は該サブ画素100の第1方向D1に沿う中心線CL1と重複する。
【0121】
なお、説明されるサブ画素の第1方向D1に沿う中心線CL1とは第1方向に沿って延在する2つの信号線により画定された該サブ画素の占有するサブ画素領域の第1方向D1に沿う中心線を指す。
【0122】
上述のように、第3トランジスタT3の第2極とその第2極接触領域に接続されるビア206は第2走査線160の凹み構造に対応して設置されるため、第3トランジスタT3のチャネル領域T3a0を該サブ画素の中心線CL1に沿って対称的に設置することにより配線を均一にし、空間利用率を向上させることができ、それにより画素密度を向上させる。
【0123】
例えば、図7に示すように、ビア401の中心及びビア403の中心はそれぞれ第3トランジスタT3のチャネル領域T3a0の第1方向D1に沿う中心線の両側に位置する。
【0124】
例えば、図6B及び図7を参照して、第1トランジスタT1及び第2トランジスタT2はそれぞれ該サブ画素の第1方向D1に沿う中心線CL1の両側に位置する。第1トランジスタT1の第1極T1sはビア404によって第1トランジスタT1のアクティブ層T1aに電気的に接続され、且つ第1コンデンサ電極Caに電気的に接続され、第3トランジスタT3の第1極T3s及び発光素子の第1電極に電気的に接続される。
【0125】
例えば、蓄電コンデンサCstは更に第3コンデンサ電極Ccを備え、該第3コンデンサ電極Ccは第2コンデンサ電極Cbに電気的に接続され、且つベース基板101に垂直する方向において、該第3コンデンサ電極Cc及び第2コンデンサ電極Cbはそれぞれ第1コンデンサ電極Caと少なくとも部分的に重なり、それにより分路コンデンサの構造を形成し、蓄電コンデンサCstの容量値を増加させる。例えば、ベース基板101に垂直する方向において、該第3コンデンサ電極Cc、第2コンデンサ電極Cb、第1コンデンサ電極Caはいずれも互いに重なる。
【0126】
例えば、ベース基板101に垂直する方向において、該第3コンデンサ電極Cc及び第2コンデンサ電極Cbはそれぞれ該第1コンデンサ電極Caの両側に位置する。例えば、第3コンデンサ電極Ccは第1コンデンサ電極Caのベース基板101から離れる側に位置し、第2コンデンサ電極Cbは第1コンデンサ電極Caのベース基板101に近接する側に位置する。
【0127】
例えば、第3コンデンサ電極Ccは第3導電層503内に位置する。例えば、図6Dに示すように、第1トランジスタT1の第1極T1s、第3トランジスタT3の第1極T3s及び第3コンデンサ電極Ccは同一電極ブロックであり、即ち第3コンデンサ電極Ccと第2コンデンサ電極Cbはビア403によって電気的に接続される。
【0128】
例えば、図7に示すように、第1方向D1において、ビア401及びビア403は第1コンデンサ電極Caの同一側(図中の上側)に位置し、且つ該ビア401及び第3トランジスタT3は第1コンデンサ電極Caの相対両側に位置する。
【0129】
例えば、図7に示すように、第1方向D1において、第1トランジスタT1及び第2トランジスタT2はいずれも第1コンデンサ電極Caの同一側に設置され、且つ第3トランジスタT3及びビア401は該第1コンデンサ電極Caの相対両側に位置する。
【0130】
本開示の他のいくつかの実施例では、図7に示すように、表示基板10は第1トランジスタT1のゲートT1gから突出する延在部180を更に備え、該延在部180は該ゲートT1gが第2方向D2に沿って延在してなるものである。例えば、該延在部180と第1トランジスタT1のゲートT1gは同一電極パターンである。該延在部180と第2トランジスタT2の第1極T2sはベース基板101に垂直する方向において少なくとも部分的に重なり且つ電気的に接続される。第1方向D1において、該第1トランジスタT1のゲートT1gは該第3コンデンサ電極Ccに最も近接する第1側辺R1(上縁)を有し、該延在部180は該第3コンデンサ電極Ccに最も近接する第2側辺R2(上縁)を有し、該第2側辺R2は該第1側辺R1に対して該第3コンデンサ電極Ccから離れる方向(図中の下)へ凹み、即ち、第1方向D1において、該第1側辺R1は該第2側辺R2より該第3トランジスタT3に近接する。
【0131】
第1方向D1において、該第3コンデンサ電極Ccは該第2トランジスタT2の第1極T2sに最も近接する第3側辺R3(下縁部)を有し、該第2トランジスタT2の第1極T2sは該第3コンデンサ電極Ccに最も近接する第4側辺R4(上縁)を有し、該第3側辺R3と第4側辺R4は互いに相対し且つそれらの間に隙間がある。該延在部180の第2側辺R2は該隙間に対応して凹む。
【0132】
図7及び図6Dを参照して、第2トランジスタT2の第1極T2sは第1方向D1に沿って延在することにより該延在部180を跨いで第1コンデンサ電極Caに電気的に接続されるとともに、第3コンデンサ電極Ccと間隔を置いて絶縁される必要があるため、該延在部180の第2側辺R2を下へ凹むように設置し、即ち該第2側辺R2を第1方向D1において下へ(第2トランジスタT2のチャネル領域の方向に向かって)移動し、これにより、第3コンデンサ電極Ccの第3側辺R3(下縁部)を下へ移動して第3コンデンサ電極Ccの面積を大きくすることに役立ち、蓄電コンデンサCstの容量を増加させることに役立つ。
【0133】
例えば、図6Cに示すように、第1方向D1において、該延在部180の寸法(幅)は第1トランジスタT1のゲートT1gの寸法(幅)より小さい。
【0134】
例えば、該第3側辺R3と第4側辺R4との間の隙間は第1コンデンサ電極Caを露出させ、例えば、該隙間の第1方向D1における寸法L3をできる限り小さくし、例えば、該表示基板10の製造プロセスにおける配線の間の設計ルール(Design Rule)を満足する最小寸法にし、それにより歩留りを確保することができる。該設計ルールは装置のプロセス能力、第3導電層503のエッチングプロセス及び該第3導電層503の厚さ等に関連する。例えば、該寸法L3の最小値の範囲は0.5μm~6μmであり、例えば2μm~4μm、3μm~4μmであり、例えば3.5μmである。このような設置は第3コンデンサ電極Ccの面積をできる限り増加させることができ、それにより蓄電コンデンサCstの容量を増加させることに役立つ。
【0135】
図6B図8A及び図8Bを参照して、第3トランジスタT3のアクティブ層T3aは第1方向D1に沿って順次設置され且つ互いに電気的に接続される本体領域700及び第1ビア領域701を備え、該本体領域700は第3トランジスタT3のチャネル領域T3a0と、該チャネル領域T3a0の該第1ビア領域701から離れる側に位置する第2極接触領域T3a2とを備え、該チャネル領域のチャネル長さ方向は第1方向D1に沿うものである。該第3トランジスタT3の第1極T3sはビア401によって該第1ビア領域701に電気的に接続される。
【0136】
図8Aに示すように、第1ビア領域701は本体領域700に対して第2方向D2に沿ってずらし、それにより該第3トランジスタT3のアクティブ層T3aは本体領域700と第1ビア領域701とを接続する第1アクティブ層側辺710を備えるようにし、該第1アクティブ層側辺710の延在方向は第1方向D1及び第2方向D2といずれも交差する。本体領域700の第1方向D1に沿う中心線と第1ビア領域701の第1方向D1に沿う中心線CL4は重複しない。例えば、該第1ビア領域701は該第3トランジスタT3の第1極接触領域T3a1の一部又は全部である。例えば、該第1ビア領域701は該第1極接触領域T3a1における該第3トランジスタT3の第1極T3sに接触する領域である。
【0137】
例えば、本体領域700の第1方向D1に沿う中心線とサブ画素の第1方向D1に沿う中心線CL1は重複し、それにより該本体領域を第2走査線460の凹み構造に対応して設置させ、これはサブ画素内の空間利用率を向上させることに役立つ。
【0138】
図8Aに示すように、第3トランジスタT3の第1極T3sはビア403によって第2コンデンサ電極Cbに電気的に接続される。第1ビア領域701の第1方向D1に沿う中心線CL3は該サブ画素の第1方向D1に沿う中心線CL1のビア403から離れる側に位置する。例えば、ビア403及びビア401はそれぞれ該中心線CL1の両側に位置する。例えば、ビア403及びビア401は該中心線CL1に対して対称的に設置される。
【0139】
ビア401及びビア403は第2方向D2に沿って並列設置されるため、ビア401及びビア403をそれぞれサブ画素の第1方向D1に沿う中心線CL1の両側に設置することにより空間利用率を向上させることに役立ち、それにより画素密度を向上させる。従って、該第3トランジスタT3の第1極接触領域T3a1は第2極接触領域T3a2とともにチャネル領域T3a0に対して対称的に設置されることができず、第2方向D2においてずらすことにより該第1ビア領域701を形成する。
【0140】
図8Aに示すように、該ずらしにより第3トランジスタT3のアクティブ層T3aにおいて第1ビア領域701と本体領域700との接続箇所に比較的高い傾斜度があり、電流が流れるチャネル幅は狭くなってしまい、それにより1つの抵抗が突然変化する領域(抵抗が大きくなる)が形成される。例えば、該本体領域700及び該第1ビア領域701はいずれも矩形であり、該第1ビア領域701と本体領域700とを接続する曲がり角θ1はほぼ90度である。図1Bを参照して、例えば、画素回路が動作するリセット段階において、第1スイッチK1はオフされ、アナログデジタル変換器は第1検出線及び第3トランジスタT3によって発光素子の第1電極(例えば、OLEDの陽極)にリセット信号を書き込み、このとき、電流は発光素子の第1電極から第3トランジスタT3のアクティブ層の第1ビア領域701に流れ、更に第1ビア領域701から本体領域700に流れて検出線部分131に流れ込んで外部検出回路に到着する。図8Aには電荷(該実施例では、電子)の移動方向を示し、電荷は該アクティブ層の曲がり角を流れる際にチャネル幅が狭くなる。これはノードSでのリセット電圧に影響し、それにより最終的な表示グレースケールに影響してしまう。更に例えば、該画素回路が動作する検出段階において、電流も該発光素子の陽極から検出線部分131に流れ、該突然変化する抵抗は検出されたサブ画素の電気特性の精度に影響し、それにより補償信号の精度に影響し、最終的に発光素子の発光電流の精度にも影響し、それにより表示画面の精度に影響してしまう。例えば、第3トランジスタT3の第1極接触領域T3a1の材料は半導体材料が導体化されてなる導電材料であり、抵抗がより大きく、例えば、アクティブ層の材料が金属酸化物半導体(例えば、IGZO)である場合、該金属酸化物半導体が導体化された後のシート抵抗はキロオーム等級に達し、本体領域700と第1ビア領域701とを接続する曲がり角での抵抗の突然変化の電流への影響がより深刻になってしまう。
【0141】
本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板において、該第3トランジスタT3のアクティブ層T3aは本体領域700と第1ビア領域701とを接続する第1アクティブ層側辺710を更に備え、該第1アクティブ層側辺710は直線又は曲線(例えば、突出する円弧状)であってもよく、且つ第1アクティブ層側辺710の延在方向は第1方向D1及び第2方向D2といずれも交差し、即ち第3トランジスタT3のチャネル長さ(L)方向に平行せずに垂直ではなく、図8Aに示される例は第1アクティブ層側辺710が直線である場合を例とし、それにより該本体領域700と第1ビア領域701との間の傾斜度を小さくさせ、図8Aに示すように、該曲がり角の角度はθ1から鈍角θ2に増加し、該曲がり角θ2は該第1アクティブ層側辺710と該第1アクティブ層側辺710に接続される第1ビア領域701の側辺とがなす角度である。これにより、該第1アクティブ層側辺710は該アクティブ層T3aの該接続箇所でのチャネル幅を拡げ、該接続箇所での抵抗の突然変化を緩和し、画素回路の補償信号及び発光素子の発光電流の精度を向上させ、それにより表示画面の精度を向上させる。例えば、図8Aに示すように、該第1アクティブ層側辺710での対応の最小チャネル幅W′は該第3トランジスタT3のチャネル領域幅Wと同じである。
【0142】
図8Aに示すように、該第3トランジスタT3のアクティブ層T3aは該側辺701に対応する第1補角領域703を更に備え、該第1補角領域703は該第1アクティブ層側辺710を備える。該第1補角領域703は該本体領域700が該第1ビア領域701方向に向かって延在してなるものである。例えば、該第1補角領域703は三角形であり、該曲がり角に充填され且つ該本体領域700、第1ビア領域701と一体構造になり、該第1アクティブ層側辺710は直線形である。ところが、本開示の実施例は該第1補角領域703の形状及び該第1アクティブ層側辺710の形状を制限しない。
【0143】
例えば、図8Aに示すように、第3トランジスタT3の第1極T3sはビア401によって第1ビア領域701に電気的に接続され、且つビア403によって第2コンデンサ電極Cbに電気的に接続される。ビアの製造歩留りを確保する上で第1補角領域703をできる限り大きくしてチャネル幅をできる限り広くすることができる。
【0144】
例えば、図8Aに示すように、第3トランジスタT3のアクティブ層T3a0は該側辺710で該ビア403との最小距離L0を有する。例えば、該最小距離L0は該表示基板10の製造プロセスにおけるビアと配線との間の設計ルールを満足する最小寸法であり、それによりビア及び配線の歩留りを確保することができる。該設計ルールは装置のプロセス能力、ビアの製造プロセス及びビアの深さ、半導体層504の厚さ等に関連する。例えば、ビア403と該第1アクティブ層側辺710のベース基板101での正投影との最小距離L0は0.5μm~6μmであり、例えば2μm~4μm、3μm~4μmであり、例えば3.5μmである。
【0145】
例えば、図8Aに示すように、第1方向D1に沿って、ビア403は該第1補角領域703と重なり、且つ第1ビア領域701と重ならない。
【0146】
例えば、図8Aに示すように、第1補角領域403及び第1ビア領域701はそれぞれ第3トランジスタT3のチャネル領域の第1方向D1に沿う中心線の両側に位置する。例えば、図8Aに示すように、ビア403は該側辺401の該第3トランジスタのチャネル領域の第1方向D1に沿う中心線から離れる側に位置する。
【0147】
図8Aに示すように、該本体領域700は更に第2ビア領域702を備え、該第2ビア領域はチャネル領域T3a0の第1方向D1における第1ビア領域702から離れる側に位置し、且つビア206によって第3トランジスタT3の第2極T3sに電気的に接続される。例えば、該第2ビア領域702は該第3トランジスタT3の第2極接触領域T3a2の一部又は全部であってもよい。
【0148】
例えば、図8A及び図8Bを参照して、検出線部分131と第2コンデンサ電極Cbは同一層に設置され且つ互いに絶縁され、第3トランジスタT3の第2極T3sはビア202によって該検出線部分131に電気的に接続されて外部検出回路に接続され、ビア202はビア206のチャネル領域T3a0から離れる側に位置する。
【0149】
例えば、基板空間が許容される場合、該第3トランジスタT3のアクティブ層T3aは更に第2補角領域704を備えてもよく、該第2補角領域704は該本体領域700と第1ビア領域701との接続箇所での他の曲がり角に位置し、該第1補角領域703に相対する。
【0150】
図9A図7の断面線C-C′に沿う断面図である。図7図8B及び図9Aを参照して(図11A及び図11Bを併せて参照してもよい)、第1コンデンサ電極Caは第2コンデンサ電極Cbに正対して第1コンデンサC1を形成し、第1コンデンサ電極Caは第3コンデンサ電極Ccに正対して第2コンデンサ電極C2を形成し、第2コンデンサ電極Cbと第3コンデンサ電極Ccはビア403によって電気的に接続され、即ち蓄電コンデンサCstは並列接続される第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2を備え、これにより、蓄電コンデンサCstの容量値を増加させる。図9B図9Aに対応する表示基板の画素回路図である。
【0151】
図7及び図9Aを参照して、第2トランジスタT2の第1極T2sはビア800(本開示の実施例の第3ビアの一例)によってその第1極接触領域Ta1、該延在部180(即ち、該第1トランジスタT1のゲートT1g)及び該第1コンデンサ電極Caに電気的に接続される。該第2トランジスタT2の第1極T2sは1つのビアによって該3つの部分に電気的に接続されるのであり、複数のビアによって該3つの部分にそれぞれ電気的に接続される場合に比べて、占有したレイアウト空間を減少させ、配線密度を向上させることができ、それにより画素密度を向上させる。
【0152】
図7及び図9Aを参照して、該第2トランジスタT2の第1極T2sは第1方向D1に沿って延在し、該延在部180を跨いで(該延在部180と交差して)該ビア800によって第1コンデンサ電極Caに電気的に接続される。例えば、該ビア800は第1方向D1に沿って延在し、且つ該延在部180の表面及びその第1方向D1における相対する2つの側面の少なくとも一部を露出させる。該第2トランジスタT2の第1極T2sは第1部分S1、第2部分S2及び第3部分S3を備え、該第2部分S2は該延在部180と重なり、該第1部分S1及び第3部分S3は第1方向D1においてそれぞれ該第2部分S2の両側に位置する。例えば、該ビア800によって、該第1部分S1は第2トランジスタT2のアクティブ層T2aの第1極接触領域T2a1に電気的に接続され、該第2部分S2は該延在部180に直接接触して電気的に接続され、これは接触面積を増加させて抵抗を低減することに役立ち、該第3部分S3は第1コンデンサ電極Caに電気的に接続される。
【0153】
例えば、図7及び図9Aに示すように、第2トランジスタT2の第1極T2sは第1方向に沿って延在し、且つ該ビア800によって該延在部の2つの側面を被覆し、そうすると、第2トランジスタT2の第1極T2sと該延在部180との接触面積をより大きくし、それによりそれらの接触抵抗を低減する。
【0154】
例えば、図6B及び図9Aを参照して、該表示基板20は更に接続部720を備えてもよく、該接続部はベース基板101に垂直する方向において該延在部180と重なり且つ該第1コンデンサ電極Caと同一層の接続部720であり、該接続部720は該第1コンデンサ電極Caと第2トランジスタT2の第1極接触領域T2a1とを一体構造に接続する。該接続部720は該延在部180で遮蔽されて導体化されていない部分である。該第2トランジスタT2がオンされて、データ信号を該第2トランジスタT2の第2極T2dからその第1極T2s及び第1トランジスタT1のゲートT1gに伝送する場合、該接続部720はその上方の延在部180及び該第2トランジスタT2の第1極T2sにおけるデータ信号の作用によってオンされ、それにより該第2トランジスタT2の第1極T2sと該第1コンデンサ電極Caとを電気的に接続することができる。そうすると、該第2トランジスタT2の第1極T2sと該第1コンデンサ電極Caとの間にデュアルチャネル構造が形成され、チャネル抵抗を低減することに役立つ。
【0155】
また、該接続部は該第1コンデンサ電極Caと該第2トランジスタT2の第1極接触領域T2a1とを一体構造に接続し(図6B参照)、それにより該第2トランジスタT2の第1極接触領域T2a1も該第1コンデンサ電極Caの範囲内に納める。そうすると、該第1コンデンサ電極Caに比較的大きな面積を有させ、且つ該第2コンデンサ電極Cbとの重複面積をより大きくすることができ、それにより該蓄電コンデンサCstの容量値を増加させる。
【0156】
例えば、図7及び図9Aに示すように、該第2コンデンサ電極Cbはベース基板に垂直する方向において該第2トランジスタT2の第1極接触領域T2a1と少なくとも部分的に重なることができ、それにより該第1コンデンサ電極との重複面積をより大きくすることにより蓄電コンデンサCstの容量値を増加させる。例えば、該第2コンデンサ電極Cbと該第2トランジスタT2のチャネル領域T2a0はベース基板101に垂直する方向において重ならない。これは、該第2コンデンサ電極Cb上の電位が該第2トランジスタT2の動作に悪影響を与えることを回避し、例えば、該第2コンデンサ電極Cb上の電位が該第2トランジスタT2のチャネル領域T2a0に作用して該第2トランジスタT2には正常にオフできず、漏れ電流がより大きくなるなどの問題が生じることを防止するためである。
【0157】
高解像度表示製品の発展に伴い、表示基板の画素密度は向上し、表示基板の構造は空間により大きく制限されている。例えば、蓄電コンデンサCstは空間により制限されるため、容量値が大きく設定されにくく、且つコンデンサ基板のオーバーラップ面積が直接に容量値に影響してしまう。そして、プロセス装置の層別位置合わせ及びエッチング変動(CD Biasとも称される)の影響により、画素間蓄電コンデンサの容量値の均一性が低くなってしまう。
【0158】
図10には蓄電コンデンサCstのサブ画素への影響を模式的に示す。図1Bを参照して、データ信号DTが第2トランジスタT2から第1トランジスタT1のゲートノードGに書き込まれた後、第1制御信号G1が高レベルから低レベルになる変化過程において、第1制御信号G1の変化値はΔUであり、第2トランジスタT2のゲートと第1極との間にコンデンサCgsが存在し、蓄電コンデンサCstに直列接続され、結合効果が生じたため、第1トランジスタT1のゲートノードGの点電圧がプルダウンされる変化量ΔVpはΔVp=(Cgs×ΔU)/(Cgs+Cst)である。
【0159】
プロセスが決定された場合、Cgsは固定値であり、蓄電コンデンサCstの大きさ及び均一性はΔVpに影響して表示画質に影響し、即ち異なるサブ画素の間の蓄電コンデンサCstの違いは表示画質にムラ(Mura)不良をもたらす。図10に示すように、同じ条件において、蓄電コンデンサCstは0.15pFから0.16pFになり、そのデータ信号DTは0.08V変化し、10ビットで駆動すれば、約5つのグレースケールの変化が生じ、表示画質にムラ不良が生じてしまう。
【0160】
本開示の別のいくつかの実施例に係る表示基板10において、蓄電コンデンサCstの第1コンデンサ電極Caのベース基板101での正投影範囲は第2コンデンサ電極Cbのベース基板の101での正投影範囲内に位置する。なお、本開示の「Aの投影範囲がBの投影範囲内に位置する」とはそれらの縁部が部分的に重なる又は完全に重なる状況を含まない。
【0161】
本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板は蓄電コンデンサCstのコンデンサ電極に対して異なる層別ドローイン設計を用いることにより、異なるサブ画素における蓄電コンデンサCstの容量値の一致性及び安定性を向上させることができ、位置合わせ及びエッチング変動の影響による容量の不均一の問題を解決し、最終的に高解像度(PPI)表示製品の表示均一性を向上させる。
【0162】
図11Aは本開示の実施例に係る表示基板の蓄電コンデンサCstの部分拡大模式図であり、図面には該蓄電コンデンサCstの各コンデンサ電極の第2方向D2における境界を例示する。図11B図11Aの断面線D-D′に沿う断面図である。
【0163】
図11Aに示すように、第1コンデンサ電極Caは第2方向D2において互いに相対する第1コンデンサ電極辺Ca1及び第2コンデンサ電極辺Ca2を有し、第2コンデンサ電極Cbは第2方向D2において互いに相対する第3コンデンサ電極辺Cb1及び第4コンデンサ電極辺Cb2を有し、第3コンデンサ電極Ccは第2方向D2において互いに相対する第5コンデンサ電極辺Cc1及び第6コンデンサ電極辺Cc2を有し、該第1コンデンサ電極辺Ca1、第3コンデンサ電極辺Cb1及び第5コンデンサ電極辺Cc1は該サブ画素の同一側、即ち第1側(図11Aでは、左側)に位置し、第2コンデンサ電極辺Ca2、第4コンデンサ電極辺Ca2及び第6コンデンサ電極辺Cc2は該サブ画素の該第1側に相対する第2側(図11Aでは、右側)に位置する。
【0164】
例えば、該第1コンデンサ電極辺Ca1、第2コンデンサ電極辺Ca2、第3コンデンサ電極辺Ca3、第4コンデンサ電極辺Cb2、第5コンデンサ電極辺Cc1及び第6コンデンサ電極辺Cc2はいずれもほぼ第1方向D1に沿って延在し、直線構造であってもよく、又は曲線構造例えば折れ線形、波形等であってもよい。
【0165】
図11A及び図11Bに示すように、第1コンデンサ電極辺Ca1及び第2コンデンサ電極辺Ca2のベース基板での正投影は第3コンデンサ電極辺Cb1のベース基板101での正投影と第4コンデンサ電極辺Cb2のベース基板101での正投影との間に位置する。
【0166】
なお、上記状況とは、第1コンデンサ電極辺Ca1の全部及び第2コンデンサ電極辺Ca2の全部のベース基板での正投影はいずれも第3コンデンサ電極辺Cb1のベース基板101での正投影と第4コンデンサ電極辺Cb2のベース基板101での正投影との間に位置することを意味し、且つ正投影が互いに交差又は重なる状況を含まない。
【0167】
第1コンデンサ電極Caの第2方向D2における投影範囲は第2コンデンサ電極Cb(下層コンデンサ電極)の第2方向における投影範囲内に位置し且つ一定のマージンがあるため、該コンデンサ電極を形成する際に位置合わせ又はエッチングばらつきがあっても、該コンデンサ電極とそれに隣接する下層コンデンサ電極との重複面積をより大きく確保することもでき、そうすると、位置合わせ及びエッチング変動の影響による容量の不均一の問題を緩和することができ、最終的に高解像度(PPI)表示製品の表示均一性を向上させる。
【0168】
例えば、第2方向D2において、第3コンデンサ電極Ccのベース基板での正投影範囲は第1コンデンサ電極Caのベース基板101での正投影範囲内に位置する。
【0169】
図11A及び図11Bに示すように、第5コンデンサ電極辺Cc1及び第6コンデンサ電極辺Cc2のベース基板での正投影は第1コンデンサ電極辺Ca1のベース基板101での正投影と第2コンデンサ電極辺Ca2のベース基板101での正投影との間に位置する。
【0170】
図11A及び図11Bに示すように、第1コンデンサ電極辺Ca1のベース基板101での正投影は該第3コンデンサ電極辺Cb1のベース基板101での正投影の内側、即ち該第2コンデンサ電極Cbの第1方向D1に沿う中心線CL2に近接する側に位置し、第2コンデンサ電極辺Ca2のベース基板101での正投影は該第4コンデンサ電極辺Cb2のベース基板101での正投影の内側、即ち該第2コンデンサ電極Cbの第1方向D1に沿う中心線CL2に近接する側に位置する。
【0171】
第5コンデンサ電極辺Cc1のベース基板101での正投影は該第1コンデンサ電極辺Ca1のベース基板101での正投影の内側、即ち該第3コンデンサ電極辺Cb1から離れる側に位置し、第6コンデンサ電極辺Cc2のベース基板101での正投影は該第2コンデンサ電極辺Ca2のベース基板101での正投影の内側、即ち該第4コンデンサ電極辺Cb2から離れる側に位置する。
【0172】
各コンデンサ電極の第2方向D2における投影範囲は隣接する下層コンデンサ電極の第2方向における投影範囲内に位置し且つ一定のマージンがあるため、該コンデンサ電極を形成する際に位置合わせ又はエッチングばらつきがあっても、該コンデンサ電極とそれに隣接する下層コンデンサ電極との重複面積をより大きく確保することもでき、そうすると、位置合わせ及びエッチング変動の影響による容量の不均一の問題を緩和することができ、最終的に高解像度(PPI)表示製品の表示均一性を向上させる。
【0173】
図11A及び図11Bに示すように、第1コンデンサ電極辺Ca1のベース基板101での正投影と第3コンデンサ電極辺Cb1のベース基板101での投影との距離はW1であり、第2コンデンサ電極辺Ca2のベース基板101での正投影と第4コンデンサ電極辺Cb2のベース基板101での正投影との距離はW3であり、第5コンデンサ電極辺Cc1のベース基板101での正投影と第1コンデンサ電極辺Ca1のベース基板101での投影との距離はW2であり、第6コンデンサ電極辺Cc2のベース基板101での正投影と第2コンデンサ電極辺Ca2のベース基板101での正投影との距離はW4である。例えば、規則的ではないコンデンサ電極パターンに対して、上記距離は最小距離である。
【0174】
例えば、第1コンデンサ電極Caのベース基板101での正投影の第1方向D1に沿う中心線、第2コンデンサ電極Cbのベース基板101での正投影の第1方向D1に沿う中心線及び第3コンデンサ電極Ccのベース基板101での正投影の第1方向D1に沿う中心線は互いに重複し、即ちW1=W3、W2=W4である。上記位置合わせ及びエッチングばらつきは一般的に対称的に存在する(図11Cに示される)ため、このような設置は空間利用率を効果的に向上させることができる。
【0175】
各材料層に対してパターン化工程を行ってパターンを形成するとき、一般的に誤差が生じる。例えば、リソグラフィプロセスにおいて、露光段階に位置合わせ誤差が生じやすいが、エッチングプロセスにおいて、エッチングにより得られたパターンの実際寸法が設計値より小さく、設計値と実際値との差分(即ち、「CD bias」)が生じる。従って、実際の設計において、上記要素を考慮して上記距離W1、W2を設計する必要がある。
【0176】
例えば、距離W1はW1≧a1+(b1-b2)/2を満足し、ここで、a1が第2方向D2に沿う、第1コンデンサ電極Caの第2コンデンサ電極Cbに対する位置合わせ誤差(絶対値)であり、b1が第2方向D2に沿う、第2コンデンサ電極Cbの設計値と実際値との差分(「CD bias」とも称される)(絶対値)であり、b2が第2方向D2に沿う、第1コンデンサ電極Caの設計値と実際値との差分(絶対値)である。
【0177】
例えば、距離W2はW2≧a2+(b2-b3)/2を満足し、ここで、a2が第2方向D2に沿う、第3コンデンサ電極Ccの第1コンデンサ電極Caに対する位置合わせ誤差(絶対値)であり、b2が第2方向D2に沿う、第1コンデンサ電極Caの設計値と実際値との差分(絶対値)であり、b3が前記第2方向D2に沿う、第3コンデンサ電極Ccの設計値と実際値との差分(絶対値)である。
【0178】
上記設置によって、上記位置合わせ誤差及びエッチング変動が生じた場合、第1コンデンサ電極Caの第2方向D2における投影範囲を依然として第2コンデンサ電極Cbの第2方向における投影範囲内に位置させ、第3コンデンサ電極Ccの第2方向D2における投影範囲を依然として第1コンデンサ電極Caの第2方向における投影範囲内に位置させることができ、それにより各サブ画素における蓄電コンデンサCstはプロセス変動により容量値が変化することを回避することができ、蓄電コンデンサCstの容量値の安定性及び一致性を向上させ、それにより表示均一性を向上させる。
【0179】
例えば、図11Cには第1コンデンサ電極Caが形成される際に位置合わせ誤差が存在するが、第1コンデンサ電極Caの第2方向D2における投影範囲が依然として第2コンデンサ電極Cbの第2方向における投影範囲内に位置する場合を示し、従って、第1コンデンサ電極Caと第2コンデンサ電極Cbとの重複面積はより小さな影響を受け、蓄電コンデンサCstの容量値の安定性及び均一性を向上させる。
【0180】
本開示の少なくとも1つの実施例は上記いずれか1つの表示基板10を備える表示パネルを更に提供する。なお、図8Bを参照して、本開示の少なくとも1つの実施例に係る上記表示基板10は発光素子125を備えてもよく、又は発光素子125を備えなくてもよく、即ち該発光素子125は表示基板10が完成した後にパネル工場で形成されてもよい。該表示基板10自体が発光素子125を備えない場合、本開示の実施例に係る表示パネルは表示基板10のほか、更に発光素子125を備える。
【0181】
例えば、該表示パネルはOLED表示パネルであることに対応して、それに含まれる表示基板10はOLED表示基板である。図12に示すように、例えば、該表示パネル20は表示基板10に設置されるパッケージ層801及びカバープレート802を更に備え、該パッケージ層801は表示基板10上の発光素子を密封して外部の湿気及び酸素が該発光素子及び駆動回路に浸透してデバイスを破損することを防止するように構成される。例えば、パッケージ層801は有機薄膜、又は有機薄膜と無機薄膜が交互に積層される構造を備える。例えば、該パッケージ層801と表示基板10との間には、発光素子が初期段階製造プロセスに残った水蒸気又はゾルを吸収するように構成される吸水層(図示せず)が更に設置されてもよい。カバープレート802は例えばガラスカバープレートである。例えば、カバープレート802とパッケージ層801は一体構造になってもよい。
【0182】
本開示の少なくとも1つの実施例は更に表示装置30を提供し、図13に示すように、該表示装置30は上記いずれか1つの表示基板10又は表示パネル20を備え、本実施例の表示装置はディスプレイ、OLEDパネル、OLEDテレビ、電子ペーパー、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、カーナビゲーション等のいかなる表示機能を有する製品又は部材であってもよい。
【0183】
本開示の少なくとも1つの実施例は更に上記表示基板の製造方法を提供する。以下、図2A及び図6A図6Dを参照しながら本開示の実施例に係る表示基板の製造方法を実例によって説明するが、本開示の実施例はこれに限らない。
【0184】
該製造方法は下記ステップS61~S65を含む。
【0185】
ステップS61では、第1導電材料層を形成し、且つ該第1導電材料層に対してパターニングプロセスを行うことにより図6Aに示される第1導電層501を形成し、即ち互いに絶縁される検出線部分131、電源コード部分141及び蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極Cbを形成する。
【0186】
ステップS62では、該第1導電層501上に第1絶縁層102を形成して該第1絶縁層上に半導体材料層を形成し、且つ該半導体材料層に対してパターニングプロセスを行うことにより図6Bに示される半導体層504を形成し、即ち互いに隔てられる第1トランジスタT1のアクティブ層T1a、第2トランジスタT2のアクティブ層T2a及び第3トランジスタT3のアクティブ層T3aを形成する。
【0187】
ステップS63では、該半導体層504上に第2絶縁層103を形成して該第2絶縁層上に第2導電材料層を形成し、該第2導電材料層に対してパターニングプロセスを行うことにより図6Cに示される第2導電層502を形成し、即ち互いに絶縁される第1トランジスタT1のゲートT1g、第2トランジスタT2のゲートT2g及び第3トランジスタT3のゲートT3gを形成する。
【0188】
例えば、図6Cに示すように、該第2導電層502は互いに絶縁される第1走査線150及び第2走査線160を更に備える。
【0189】
例えば、該第1走査線150と対応の1行のサブ画素の第2トランジスタT2のゲートT2gは一体構造になり、該第2走査線160はそれぞれ対応の1行のサブ画素の第3トランジスタT3のゲートT3gと一体構造になる。
【0190】
ステップS64では、セルフアライン技術を用い、該第2導電層502をマスクとして利用して該半導体層504を導体化処理(例えば、ドーピング処理)することにより、該半導体層504の該第2導電層502で被覆されていない部分が導体化されるようにし、これにより、該第1コンデンサ電極Caを得て、且つ各トランジスタのアクティブ層のチャネル領域の両側に位置する部分が導体化されてそれぞれ第1極接触領域及び第2極接触領域を形成するようにし、該第1極接触領域及び第2極接触領域はそれぞれ該トランジスタの第1極及び第2極に電気的に接続することに用いられる。図6Bには第1トランジスタT1のアクティブ層T1aの第1極接触領域T1a1及び第2極接触領域T1a2、第2トランジスタT2のアクティブ層T2aの第1極接触領域T2a1及び第2極接触領域T2a2、並びに第3トランジスタT3のアクティブ層T3aの第1極接触領域T3a1及び第2極接触領域T3a2を示す。
【0191】
例えば、該半導体層204を導体化処理する前に第2絶縁層103に対してエッチングプロセスを行うことにより、該第2絶縁層103の該第2導電層502で被覆されていない領域が全体的にエッチングされるようにし、即ち第2絶縁層103と第2導電層502はベース基板101に垂直する方向において重なる。そうすると、イオン注入を用いて半導体層504の第2導電層502で被覆されていない領域を導体化処理するとき、注入されたイオンは第2絶縁層103により阻止されなくてもよい。
【0192】
ステップS65では、該第2導電層502上に第3絶縁層104を形成して該第3絶縁層104上に第3導電材料層を形成し、該第3導電材料層に対してパターニングプロセスを行うことにより図6Dに示される第3導電層503を形成し、即ち第1トランジスタT1の第1極T1s及び第2極T1d、第2トランジスタT2の第1極T2s及び第2極T2d、並びに第3トランジスタT3の第1極T3s及び第2極T3dを形成する。
【0193】
例えば、該第2導電層は互いに絶縁されるデータ線110、補助電極線120、第1検出線130及び第1電源コード140を更に備える。
【0194】
例えば、図6Dに示すように、該第1電源コード140とそれに直接隣接する(最も近い)サブ画素の第1トランジスタT1の第2極T1dは一体構造になる。例えば、各データ線110とそれに接続されるサブ画素の第2トランジスタT2の第2極T2dは一体構造になる。
【0195】
これにより、図2Aに示されるサブ画素の構造が形成される。
【0196】
例えば、該半導体材料層の材料はシリコン系材料(アモルファスシリコンa-Si、多結晶シリコンp-Si等)、金属酸化物半導体(IGZO、ZnO、AZO、IZTO等)及び有機物材料(セキシチオフェン、ポリチオフェン等)を含むが、それらに限らない。
【0197】
例えば、上記第1導電材料層、第2導電材料層及び第3導電材料層の材料は金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、マグネシウム(Mg)、タングステン(W)及び上記金属からなる合金材料、又は、導電性金属酸化物材料、例えば酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化亜鉛アルミニウム(AZO)等を含んでもよい。
【0198】
例えば、第1絶縁層102、第2絶縁層103、第3絶縁層104は例えば無機絶縁層、例えば酸化ケイ素、窒化ケイ素、オキシ窒化ケイ素等のシリコンの酸化物、シリコンの窒化物又はシリコンの窒素酸化物、又は酸化アルミニウム、窒化チタン等の金属窒素酸化物を含む絶縁材料である。例えば、これらの絶縁層は有機材料、例えばポリイミド(PI)、アクリル酸エステル、エポキシ樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等であってもよく、本開示の実施例はこれを制限しない。
【0199】
例えば、上記パターニングプロセスは通常のリソグラフィプロセスを用いてもよく、例えば、フォトレジストのコーティング、露光、現像、乾燥、エッチング等のステップを含む。
【0200】
以上の説明は本開示の具体的な実施形態であって、本開示の保護範囲を制限するためのものではない。本開示の保護範囲は特許請求の範囲に準ずるべきである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図11C
図12
図13