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特許7502350少なくとも1つのアンテナ及び断熱性構成要素を備えたアセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】少なくとも1つのアンテナ及び断熱性構成要素を備えたアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/40 20060101AFI20240611BHJP
   H01Q 21/06 20060101ALI20240611BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
H01Q1/40
H01Q21/06
H05K7/20 Z
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022000357
(22)【出願日】2022-01-05
(62)【分割の表示】P 2021079113の分割
【原出願日】2021-05-07
(65)【公開番号】P2022040206
(43)【公開日】2022-03-10
【審査請求日】2022-10-25
(31)【優先権主張番号】16/870,707
(32)【優先日】2020-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【弁理士】
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147212
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ジェイコブ ビー.ハーシュ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン シー.アレン
(72)【発明者】
【氏名】ミッチェル エイチ.ウォーレン
(72)【発明者】
【氏名】リンジー シー.キーン
【審査官】佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0067871(US,A1)
【文献】米国特許第10446920(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0021040(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/40
H01Q 21/06
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのアンテナと、
断熱性構成要素と、
を含む、アセンブリであって、
前記少なくとも1つのアンテナは、6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されており、
前記断熱性構成要素はRF通信のフィールド内に配置され、
前記断熱性構成要素は25℃及び1気圧で0.0025W/m・K~0.025W/m・Kの熱伝導率を有する、
アセンブリ。
【請求項2】
前記断熱性構成要素は0.03mm~2mmの厚さを有する、請求項1記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記断熱性構成要素はエアロゲルを含む、請求項1記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記断熱性構成要素は、前記断熱性構成要素の総質量に基づいて少なくとも30wt%の量のエアロゲルを含む、請求項3記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記断熱性構成要素はポリテトラフルオロエチレンをさらに含む、請求項3記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記エアロゲルはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)強化エアロゲルである、請求項3記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記断熱性構成要素は複数の断熱層を含む、請求項1記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも1つのアンテナはアンテナアレイの形態であり、前記アンテナアレイは複数のアンテナを含み、各アンテナは6GHz~100GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている、請求項1記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記断熱性構成要素は前記アンテナアレイ内に埋め込まれている、請求項8記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記断熱性構成要素、断熱層又はそれらの組み合わせは、スプリットポスト誘電体共振器(SPDR)を使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、1.05~4の範囲の誘電率を有する、請求項1記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記断熱性構成要素、断熱層又はそれらの組み合わせは、スプリットポスト誘電体共振器(SPDR)を使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.00001~0.1の範囲の損失正接を有する、請求項1記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記アセンブリはモバイルデバイスのエンクロージャ内にある、請求項1記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記断熱性構成要素の一部はRF通信のフィールドを超えて延在している、請求項1記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記アセンブリは電力増幅器をさらに含む、請求項1記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記アセンブリは、20℃~120℃の範囲の動作温度を有し、前記動作温度は、前記断熱性構成要素と前記少なくとも1つのアンテナとの間のインターフェースで測定される、請求項1記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記PTFE強化エアロゲルはクラッド構成のPTFE強化エアロゲルであり、前記クラッド構成は複数のePTFE層を含み、前記複数のePTFE層のそれぞれは前記PTFE強化エアロゲルの表面に結合されている、請求項6記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記断熱性構成要素は、前記断熱性構成要素の総質量に基づいて30wt%~95wt%の量のエアロゲルを含む、請求項4記載のアセンブリ。
【請求項18】
少なくとも1つのアンテナと、
断熱性構成要素と、
を含む、アセンブリであって、
前記少なくとも1つのアンテナは、6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されており、
前記断熱性構成要素はRF通信のフィールド内に配置され、
前記断熱性構成要素は0.03mm~2mmの厚さを有し、
前記断熱性構成要素は前記断熱性構成要素の総質量に基づいて30wt%~95wt%の量のエアロゲルを含む、
アセンブリ。
【請求項19】
アンテナアレイと、
断熱性構成要素と、
を含む、アセンブリであって、
前記アンテナアレイは、6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されており、
前記断熱性構成要素はRF通信のフィールド内に配置されており、
前記断熱性構成要素は、
保護フィルムと、
少なくとも1つの断熱層と、
少なくとも1つの接着剤層と、
を含み、
前記少なくとも1つの断熱層は前記保護フィルムと前記少なくとも1つの接着剤層との間に配置されており、
前記少なくとも1つの断熱層は前記断熱性構成要素の全厚の50%~99%を画定しており、
前記少なくとも1つの接着剤層は、前記アンテナアレイと前記断熱性構成要素の前記断熱層との間に配置されている、
アセンブリ。
【請求項20】
前記少なくとも1つの断熱層は、25℃及び1気圧で0.0025W/m・K~0.025W/m・Kの範囲の熱伝導率を有する、請求項19記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本開示は、少なくとも1つのアンテナを含むアセンブリのための断熱の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
第5世代ワイヤレステクノロジーである5Gは、実装において多くの技術的課題に直面している。課題は、特に高い周波数帯域幅で発生することがある。限定するわけではないが、ミリメートル波領域で動作する周波数を含む、特定の高周波では、無線周波数が信号の中断の影響を受けやすくなる可能性がある。同時に、接触及び温度ガイドライン(UL62368-1標準など)は、5Gワイヤレスデバイスの表面温度を制限し、ワイヤレスデバイス上の5Gアンテナからの過度の発熱からユーザを保護することができる。信号の中断を最小限に抑えるだけでなく、5Gワイヤレスデバイスの表面温度を制御する材料を含むアセンブリが必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
要旨
本開示の幾つかの実施形態は、
少なくとも1つのアンテナ、
ここで、前記少なくとも1つのアンテナは、6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されている、及び、
断熱性構成要素、
ここで、前記断熱性構成要素はRF通信のフィールド内に配置され、
ここで、前記断熱性構成要素は25℃及び1気圧で0.0025W/m・K~0.025W/m・Kの熱伝導率を有する、
を含む、アセンブリに関する。
【0004】
本開示の幾つかの実施形態は、アセンブリを使用する方法であって、該方法は、
アセンブリを取得すること、ここで、前記アセンブリは、
少なくとも1つのアンテナ、及び、
断熱性構成要素、
を含み、
ここで、前記断熱性構成要素はRF通信のフィールド内に配置され、
ここで、前記断熱性構成要素は25℃及び1気圧で0.0025W/m・K~0.025W/m・Kの熱伝導率を有する、
6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で前記少なくとも1つのアンテナから無線周波数(RF)通信のフィールドを送信すること、
ここで、RF通信のフィールドは、前記断熱性構成要素がRF通信のフィールドに配置されるように送信される、
を含む、方法に関する。
【0005】
本開示の幾つかの実施形態は、アセンブリを製造する方法であって、該方法は、
少なくとも1つのアンテナを取得すること、
ここで、前記少なくとも1つのアンテナは、6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されている、及び、
前記少なくとも1つのアンテナの少なくとも1つの表面上に断熱性構成要素を配置して、アセンブリを形成すること、
ここで、アンテナアレイの少なくとも1つの表面上に断熱性構成要素を配置すると、RF通信のフィールド内に断熱性構成要素が配置され、
ここで、前記断熱性構成要素は25℃及び1気圧で0.0025W/m・K~0.025W/m・Kの熱伝導率を有する、
を含む、方法に関する。
【0006】
本開示の幾つかの実施形態は、
少なくとも1つのアンテナ、
ここで、前記少なくとも1つのアンテナは、6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されている、及び、
断熱性構成要素、
ここで、断熱性構成要素はRF通信のフィールド内に配置され、
ここで、断熱性構成要素は25℃及び1気圧で0.0025W/m・K~0.025W/m・Kの熱伝導率を有し、
ここで、前記断熱性構成要素は、スプリットポスト誘電体共振器(SPDR)を使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、1.05~4の範囲の誘電率を有し、
ここで、前記断熱性構成要素は、SPDRを使用して10GHzでIEC61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.00001~0.1の範囲の損失正接を有する、
を含む、アセンブリに関する。
【0007】
本開示の幾つかの実施形態は、
少なくとも1つのアンテナ、
ここで、前記少なくとも1つのアンテナは6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されている、及び、
断熱性構成要素、
ここで、前記断熱性構成要素はRF通信のフィールド内に配置され、
ここで、前記断熱性構成要素は0.03mm~2mmの厚さを有し、
ここで、前記断熱性構成要素は、前記断熱性構成要素の総質量に基づいて30wt%~95wt%の量のエアロゲルを含む、
を含む、アセンブリに関する。
【0008】
本開示の幾つかの実施形態は、
アンテナアレイ、
ここで、前記アンテナアレイは6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されている、及び、
断熱性構成要素、
ここで、前記断熱性構成要素はRF通信のフィールド内に配置され、
ここで、前記断熱性構成要素は、
保護フィルム、
少なくとも1つの断熱層、
ここで、前記少なくとも1つの断熱層は前記保護フィルムと少なくとも1つの接着剤層との間に配置されており、
ここで、前記少なくとも1つの断熱層は前記断熱性構成要素の全厚の50%~99%を画定する、
少なくとも1つの接着剤層、
ここで、前記少なくとも1つの接着剤層は、前記アンテナアレイと前記断熱性構成要素の断熱層との間に配置されている、
を含む、
を含む、アセンブリに関する。
【0009】
対象となる実施形態は、上記の要約ではなく、特許請求の範囲によって規定される。上記の要約は、様々な態様の概要であり、以下の「詳細な説明」セクションでさらに記載される幾つかの概念を紹介している。この要約は、特許請求された主題の重要な又は必須の特徴を特定することを意図しておらず、特許請求された主題の範囲を決定するために単独で使用されることも意図されていない。主題は、明細書全体、ありとあらゆる図面及び各請求項の適切な部分を参照することによって理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図面
図1図1は、本開示によるアレイの非限定的な例を示している。
【0011】
図2図2は、無線周波数(RF)通信のフィールド内に配置された断熱性構成要素の非限定的な例を示している。
【0012】
図3A-B】図3A~3Bは、本開示による断熱性構成要素の非限定的な例である。
図3C-D】図3C~3Dは、本開示による断熱性構成要素の非限定的な例である。
図3E-F】図3E~3Fは、本開示による断熱性構成要素の非限定的な例である。
図3G-H】図3G~3Hは、本開示による断熱性構成要素の非限定的な例である。
図3I-J】図3I~3Jは、本開示による断熱性構成要素の非限定的な例である。
【0013】
図4図4は、アセンブリの動作温度を測定することができる場所の非限定的な例である。
【0014】
図5A-B】図5A~5Bは、本開示によるアセンブリの非限定的な例である。
図5C-D】図5C~5Dは、本開示によるアセンブリの非限定的な例である。
図5E-F】図5E~5Fは、本開示によるアセンブリの非限定的な例である。
図5G-H】図5G~5Hは、本開示によるアセンブリの非限定的な例である。
図5I-J】図5I~5Jは、本開示によるアセンブリの非限定的な例である。
図5K図5Kは、本開示によるアセンブリの非限定的な例である。
【0015】
図6A-B】図6A及び6Bは、断熱性構成要素がアンテナアレイに埋め込まれたアセンブリの非限定的な例を示している。
【0016】
図7図7は、エンクロージャ内のアセンブリの非限定的な例を示している。
【0017】
図8図8は、熱伝導率を計算するためのモデルの非限定的な例である。
【0018】
図9図9は、RF伝送特性を計算するためのモデルの非限定的な例である。
【0019】
図10A-B】図10A~10Bは、本開示の幾つかの非限定的なアセンブリの例示的な設計空間を示している。
図10C-D】図10C~10Dは、本開示の幾つかの非限定的なアセンブリの例示的な設計空間を示している。
【0020】
図11A-B】図11A~11Bは、本開示の幾つかの非限定的なアセンブリのさらなる例示的な設計空間を示している。
【0021】
本開示の幾つかの実施形態は、添付の図面を参照して、例としてのみ本明細書に記載されている。ここで詳細に図面を具体的に参照すると、示される実施形態は、例として、そして、本開示の実施形態の例示的な議論の目的のためであることが強調される。これに関して、図面を伴う記載は、本開示の実施形態がどのように実施されうるかを当業者に明らかにする。
【発明を実施するための形態】
【0022】
詳細な説明
本明細書で使用されるときに、「アンテナ」は、無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成された任意のデバイスである。
【0023】
本明細書で使用されるときに、「熱伝導率」は、熱を伝導する材料の能力の尺度である。「熱伝導率」は、フーリエの法則を使用して計算できる。幾つかの非限定的な実施形態において、複数の層を含む構成要素(本明細書に記載の断熱性構成要素などであるが、それに限定されない)の熱伝導率はまた、以下の式を使用して計算することができる。
【数1】
ここで、keqは多層構成要素の熱伝導率であり、teqは構成要素の総厚であり、t1、t2、…tnは個々の層のそれぞれの厚さであり、k1、k2、…knはそれぞれの個々の層の熱伝導率である。
【0024】
本明細書で使用されるときに、「断熱性構成要素」は、本明細書に開示される熱伝導率(25℃及び1気圧で0.025W/m・K未満の熱伝導率などであるが、それに限定されない)を有する、本明細書に記載のアセンブリの任意の構成要素である。
【0025】
本明細書で使用されるときに、「断熱層」は、本明細書に開示される熱伝導率(例えば、25℃及び1気圧で0.025W/m・K未満の熱伝導率などであるが、それに限定されない)を有する、本明細書に記載の断熱性構成要素の層である。
【0026】
本明細書で使用されるときに、「エアロゲル」は、固体材料の構造(例えば、微細構造)フレームワーク内の分散された侵入型媒体として少なくとも1つのガス(例えば、空気)を含む固体材料である。
【0027】
本明細書で使用されるときに、「強化エアロゲル」は、少なくとも1つの強化材料を含むエアロゲルである。強化エアロゲル及び強化材料の幾つかの非限定的な例は、以下に本明細書に開示される。
【0028】
本明細書で使用されるときに、「誘電率」は、所与の材料の誘電率を測定する無次元量である。幾つかの実施形態において、「誘電率」は、測定される誘電率(すなわち、所与の材料を通る電磁波の通過による)の、基準誘電率(すなわち、同じ電磁波が真空などの基準材料を通る同じ電磁波の通過による)に対する比として計算されうる。本明細書で使用されるときに、誘電率は、スプリットポスト誘電体共振器(SPDR)を使用して、10GHzでIEC 61189-2-721 第1版2015-04に従って測定される。誘電率を測定するための非限定的な手順は、本明細書の以下の「例」のセクションに提供されている。
【0029】
本明細書で使用されるときに、「損失正接」は、電磁エネルギーを放散又は「失う」(例えば、熱、摩擦損失及び静的損失の形で)所与の材料の能力を測定する無次元量である。本明細書で使用されているように、損失正接は、スプリットポスト誘電体共振器(SPDR)を使用して、10GHzでIEC61189-2-721第1版12015-04に従って測定される。損失正接を測定するための非限定的な手順は、以下の「例」のセクションで明細書に記載されている。
【0030】
本明細書で使用されるときに、「結合された」という用語は、複数の材料が一緒に結合される任意の機構を指す。適切な結合機構の例としては、限定するわけではないが、熱結合、レーザ結合、機械的取り付け、少なくとも1つの接着剤又はそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0031】
本明細書で使用されるときに、「クラッド」という用語は、構造の異なる構成要素(例えば、膜及びエアロゲル)が一緒に結合されている構造の構成を指す。
【0032】
本開示の幾つかの実施形態はアセンブリに関する。幾つかの実施形態において、アセンブリは少なくとも1つのアンテナ及び断熱性構成要素を含む。
【0033】
少なくとも1つのアンテナに関して、幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、10GHz~100GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、20GHz~100GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、30GHz~100GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、40GHz~100GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、50GHz~100GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、60GHz~100GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、70GHz~100GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、80GHz~100GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、90GHz~100GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。
【0034】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、6GHz~90GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、6GHz~80GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、6GHz~70GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、6GHz~60GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、6GHz~50GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、6GHz~40GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、6GHz~30GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、6GHz~20GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、6GHz~10GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。
【0035】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、10GHz~90GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、20GHz~80GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、30GHz~70GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、40GHz~60GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。
【0036】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、3mm~50mmの範囲の波長で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、10mm~50mmの範囲の波長でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、20mm~50mmの範囲の波長でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、30mm~50mmの範囲の波長でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、40mm~50mmの範囲の波長でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。
【0037】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、3mm~40mmの範囲の波長でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、3mm~30mmの範囲の波長でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、3mm~20mmの範囲の波長でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、3mm~10mmの範囲の波長でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。
【0038】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、10mm~40mmの範囲の波長でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、20mm~30mmの範囲の波長でRF通信のフィールドを送信するように構成されている。
【0039】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナは、アンテナアレイの形態であることができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは、本明細書に開示される任意の動作周波数、本明細書に開示される任意の波長又はそれらの任意の組み合わせでRF通信のフィールドを送信するように構成されている。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは、複数のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、複数のアンテナの各アンテナは、本明細書に開示される任意の動作周波数、本明細書に開示される任意の波長又はそれらの任意の組み合わせでRF通信のフィールドを送信するように構成されている。
【0040】
幾つかの実施形態において、アンテナアレイは、例えば、複数の平面を有する形状の形態を有することによって、複数の平面を含む。限定することなく、アンテナアレイは、立方体、三角プリズム、直角プリズム又は任意の多面体の形をとることができる。
【0041】
非限定的な例のアンテナアレイを図1に示す。示されるように、例示的なアンテナアレイ100は、複数のアンテナ101を含むことができる。幾つかの非限定的な実施形態において、アンテナアレイ100は、複数の平面102を有する直角プリズムとして形作られることができる。
【0042】
幾つかの実施形態において、アンテナアレイは少なくとも2個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは少なくとも3個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは少なくとも4個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは少なくとも5個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは少なくとも10個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは少なくとも16個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは少なくとも25個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは少なくとも50個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは少なくとも75個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは少なくとも100個のアンテナを含むことができる。
【0043】
幾つかの実施形態において、アンテナアレイは2~100個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは3~100個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは4~100個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは5~100個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは10~100個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは16~100個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは25~100個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは50~100個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは75~100個のアンテナを含むことができる。
【0044】
幾つかの実施形態において、アンテナアレイは2~75個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは2~50個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは2~25個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは2~16個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは2~10個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは2~5個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは2~4個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは2~3個のアンテナを含むことができる。
【0045】
幾つかの実施形態において、アンテナアレイは3~75個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは4~50個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは5~25個のアンテナを含むことができる。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは10~16個のアンテナを含むことができる。
【0046】
幾つかの実施形態において、アンテナアレイは4~8つの平面を含む。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは5~8つの平面を含む。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは6~8つの平面を含む。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは7~8つの平面を含む。
【0047】
幾つかの実施形態において、アンテナアレイは4~7つの平面を含む。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは4~6の平面を含む。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは4~5つの平面を含む。
【0048】
幾つかの実施形態において、アンテナアレイは5~7つの平面を含む。幾つかの実施形態において、アンテナアレイは5~6つの平面を含む。
【0049】
断熱性構成要素に移ると、幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は、少なくとも1つのアンテナによって生成されるRF通信のフィールド内に配置されうる。断熱性構成要素がRF通信のフィールド内に配置されるアセンブリの非限定的な例は図2に示されている。示されるように、アセンブリ200は、少なくとも1つのアンテナ201によって生成されるRF通信のフィールド(φ)内に配置されうる断熱性構成要素202を含むことができる。
【0050】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素の一部は、RF通信のフィールドを超えて延在する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素の10%はRF通信のフィールドを超えて延在している。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素の20%はRF通信のフィールドを超えて延在している。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素の30%はRF通信のフィールドを超えて延在している。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素の40%はRF通信のフィールドを超えて延在している。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素の50%はRF通信のフィールドを超えて延在している。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素の60%はRF通信のフィールドを超えて延在している。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素の70%はRF通信のフィールドを超えて延在している。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素の80%はRF通信のフィールドを超えて延在している。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素の90%はRF通信のフィールドを超えて延在している。
【0051】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は断熱層を含む。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は断熱層からなる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素はアンテナアレイに埋め込まれている。
【0052】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、25℃及び1気圧で0.025W/m・K未満の熱伝導率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、25℃及び1気圧で0.02W/m・K未満の熱伝導率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、25℃及び1気圧で0.01W/m・K未満の熱伝導率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、25℃及び1気圧で0.005W/m・K未満の熱伝導率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、25℃及び1気圧で0.0025W/m・K未満の熱伝導率を有する。
【0053】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、25℃及び1気圧で0.0025W/m・K~0.025W/m・Kの範囲の熱伝導率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、25℃及び1気圧で0.005W/m・K~0.025W/m・Kの範囲の熱伝導率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、25℃及び1気圧で0.01W/m・K~0.025W/m・Kの範囲の熱伝導率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、25℃及び1気圧で0.02W/m・K~0.025W/m・Kの範囲の熱伝導率を有する。
【0054】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、25℃及び1気圧で0.0025W/m・K~0.02W/m・Kの範囲の熱伝導率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、25℃及び1気圧で0.0025W/m・K~0.01W/m・Kの範囲の熱伝導率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、25℃及び1気圧で0.0025W/m・K~0.005W/m・Kの範囲の熱伝導率を有する。
【0055】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、25℃及び1気圧で0.005W/m・K~0.02W/m・Kの範囲の熱伝導率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、25℃及び1気圧で0.005W/m・K~0.01W/m・Kの範囲の熱伝導率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、25℃及び1気圧で0.01W/m・K~0.02W/m・Kの範囲の熱伝導率を有する。
【0056】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、スプリットポスト誘電体共鳴器(SPDR)を使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、1.05~4の範囲の誘電率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、1.5~4の範囲の誘電率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、2~4の範囲の誘電率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、2.5~4の範囲の誘電率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、3~4の範囲の誘電率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、3.5~4の範囲の誘電率を有する。
【0057】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、1.05~3.5の範囲の誘電率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、1.05~3の範囲の誘電率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、1.05~2.5の範囲の誘電率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、1.05~2の範囲の誘電率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、1.05~1.5の範囲の誘電率を有する。
【0058】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、1.1~4の範囲の誘電率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、1.2~4の範囲の誘電率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、1.1~1.5の範囲の誘電率を有する。
【0059】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、1.5~3.5の範囲の誘電率を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、2~2.5の範囲の誘電率を有する。
【0060】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.00001~0.1の範囲の損失正接を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.0001~0.1の範囲の損失正接を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.001~0.1の範囲の損失正接を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.01~0.1の範囲の損失正接を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.05~0.1の範囲の損失正接を有する。
【0061】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.00001~0.05の範囲の損失正接を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.00001~0.01の範囲の損失正接を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.00001~0.001の範囲の損失正接を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.00001~0.0001の範囲の損失正接を有する。
【0062】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.0001~0.05の範囲の損失正接を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.001~0.01の範囲の損失正接を有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、SPDRを使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.005~0.1の範囲の損失正接を有する。
【0063】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、1dB未満だけ、送信されたRF信号を減衰させる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、0.75dB未満だけ送信されたRF信号を減衰させる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、0.5dB未満だけ送信されたRF信号を減衰させる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、0.25dB未満だけ送信されたRF信号を減衰させる。
【0064】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、送信されたRF信号を0.001dB~1dBだけ減衰させる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、送信されたRF信号を0.01dB~1dBだけ減衰させる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、送信されたRF信号を0.1dB~1dBだけ減衰させる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、送信されたRF信号を0.25dB~1dBだけ減衰させる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、送信されたRF信号を0.5dB~1dBだけ減衰させる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、送信されたRF信号を0.75dB~1dBだけ減衰させる。
【0065】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、送信されたRF信号を0.001dB~0.75dBだけ減衰させる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、送信されたRF信号を0.001dB~0.5dBだけ減衰させる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、送信されたRF信号を0.001dB~0.25dBだけ減衰させる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、送信されたRF信号を0.001dB~0.1dBだけ減衰させる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、送信されたRF信号を0.001dB~0.01dBだけ減衰させる。
【0066】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、送信されたRF信号を0.01dB~0.75dBだけ減衰させる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、空気に対して測定して、送信されたRF信号を0.1dB~0.5dBだけ減衰させる。
【0067】
幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、エアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、少なくとも30wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、少なくとも40wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、少なくとも50wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、少なくとも60wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、少なくとも70wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、少なくとも80wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、少なくとも90wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、少なくとも95wt%の量のエアロゲルを含む。
【0068】
幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、30wt%~95wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて40wt%~95wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、50wt%~95wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、60wt%~95wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、70wt%~95wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の総質量に基づいて、80wt%~95wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、90wt%~95wt%の量のエアロゲルを含む。
【0069】
幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の総質量に基づいて、30wt%~90wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、30wt%~80wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、30wt%~70wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、30wt%~60wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、30wt%~50wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、30wt%~40wt%の量のエアロゲルを含む。
【0070】
幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、40wt%~90wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、50wt%~80wt%の量のエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて、60wt%~70wt%の量のエアロゲルを含む。
【0071】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は0.03mm~2mmの厚さを有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は0.05mm~2mmの厚さを有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は0.1mm~2mmの厚さを有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は0.5mm~2mmの厚さを有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は1mm~2mmの厚さを有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は1.5mm~2mmの厚さを有する。
【0072】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は0.03mm~1.5mmの厚さを有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は0.03mm~1mmの厚さを有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は0.03mm~0.5mmの厚さを有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は0.03mm~0.1mmの厚さを有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は0.03mm~0.05mmの厚さを有する。
【0073】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は0.05mm~1.5mmの厚さを有する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は0.1mm~1mmの厚さを有する。
【0074】
幾つかの実施形態において、断熱層はエアロゲルを含む。幾つかの実施形態において、エアロゲルは、セラミックエアロゲル、ポリマーエアロゲル又はそれらの任意の組み合わせである。
【0075】
幾つかの実施形態において、セラミックエアロゲルはシリカエアロゲルである。
【0076】
幾つかの実施形態において、ポリマーエアロゲルは疎水性にされる。幾つかの実施形態において、ポリマーエアロゲルの疎水性処理は、水の吸収、水の吸着又はそれらの任意の組み合わせを最小限に抑えて、RF透過に対する水の悪影響を低減する。幾つかの実施形態において、ポリマーエアロゲルは、ポリマーエアロゲルを疎水性にするために、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(「BAPP」)で処理される。幾つかの実施形態において、ポリマーエアロゲルは、Huらの中国特許出願公開第CN109734954A号明細書に記載されている少なくとも1つの処理によって疎水性にされ、参照によりその全体を本明細書に取り込む。
【0077】
幾つかの実施形態において、ポリマーエアロゲルはポリイミドエアロゲルである。幾つかの実施形態において、ポリマーエアロゲルはポリアミドエアロゲルである。
【0078】
幾つかの実施形態において、エアロゲルは強化エアロゲルである。幾つかの実施形態において、強化エアロゲルはポリマー強化エアロゲルである。幾つかの実施形態において、ポリマー強化エアロゲルは、強化材料として少なくとも1つのポリマーを含むシリカエアロゲルである。幾つかの実施形態において、ポリマー強化エアロゲルは、強化材料として少なくとも1つのポリマーを含むポリイミドエアロゲルである。
【0079】
幾つかの実施形態において、ポリマー強化エアロゲルは、ポリエチレンテレフタレート(PET)強化エアロゲルである。幾つかの実施形態において、PET強化エアロゲルは、強化材料としてPETを含むシリカエアロゲルである。幾つかの実施形態において、PET強化エアロゲルは、強化材料としてPETを含むポリイミドエアロゲルである。幾つかの実施形態において、PET強化エアロゲルは、PET不織テキスタイル強化エアロゲルの形態をとることができる。
【0080】
幾つかの実施形態において、ポリマー強化エアロゲルは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)強化エアロゲルである。幾つかの実施形態において、PTFE強化エアロゲルは、強化材料としてPTFEを含むシリカエアロゲルである。強化材料としてPTFEを含むシリカエアロゲルの非限定的な例は、Ristic-Lehmannらの米国特許第7,118,801号明細書に記載されており、参照によりその全体を本明細書に取り込む。幾つかの実施形態において、PTFE強化エアロゲルは、強化材料としてPTFEを含むポリイミドエアロゲルである。幾つかの実施形態において、PTFE強化エアロゲルは、PTFE膜強化エアロゲル又はPTFEナノファイバーウェブ強化エアロゲルの形態をとることができる。
【0081】
幾つかの実施形態において、PTFE強化エアロゲルは、クラッド構成のPTFE強化エアロゲルであり、該クラッド構成は、複数の延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)層をさらに含み、複数のePTFE層のそれぞれは、PTFE強化エアロゲルの表面に結合されている。
【0082】
幾つかの実施形態において、ポリマー強化エアロゲルは、ePTFE、ポリイミド、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン又はそれらの任意の組み合わせから選択されるポリマー強化材料を含む。
【0083】
幾つかの実施形態において、エアロゲルはセラミック強化エアロゲルである。幾つかの実施形態において、セラミック強化エアロゲルは、強化材料としてガラス繊維を含む。
【0084】
幾つかの実施形態において、エアロゲルは膜強化エアロゲルである。幾つかの実施形態において、膜強化エアロゲルの膜は、ePTFE膜、ポリエチレン膜又はそれらの任意の組み合わせである。
【0085】
幾つかの実施形態において、エアロゲルはナノファイバー強化エアロゲルである。幾つかの実施形態において、ナノファイバー強化エアロゲルは、ポリイミドナノファイバーウェブ、ポリアミドナノファイバーウェブ、ポリプロピレンナノファイバーウェブ、PVDFナノファイバーウェブ、ガラス繊維ナノファイバーウェブ、PETナノファイバーウェブ又はそれらの任意の組み合わせで強化されている。
【0086】
幾つかの実施形態において、エアロゲルはテキスタイル強化エアロゲルである。幾つかの実施形態において、テキスタイル強化エアロゲルは、織物テキスタイル強化エアロゲルである。幾つかの実施形態において、テキスタイル強化エアロゲルは、不織テキスタイル強化エアロゲルである。幾つかの実施形態において、テキスタイルエアロゲルは、布強化エアロゲルである。幾つかの実施形態において、エアロゲルはフェルト強化エアロゲルである。
【0087】
幾つかの実施形態において、織物テキスタイル強化エアロゲルの織物テキスタイルは、PET織物テキスタイル、ポリプロピレン織物テキスタイル、ポリアミド織物テキスタイル又はそれらの任意の組み合わせである。
【0088】
幾つかの実施形態において、不織テキスタイル強化エアロゲルの不織テキスタイルは、ポリプロピレン不織テキスタイル、ポリアミド不織テキスタイル又はそれらの任意の組み合わせである。
【0089】
幾つかの実施形態において、布強化エアロゲルは、ガラス繊維布、綿布又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0090】
幾つかの実施形態において、フェルト強化エアロゲルは、ガラス繊維フェルト、綿フェルト又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0091】
幾つかの実施形態において、エアロゲルは、キャリアフィルム強化エアロゲルである。幾つかの実施形態において、キャリアフィルムは、ポリプロピレンキャリアフィルム、PETキャリアフィルム又はそれらの任意の組み合わせである。
【0092】
幾つかの実施形態において、断熱層、断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、フルオロポリマーを含む。幾つかの実施形態において、フルオロポリマーはPTFEである。幾つかの実施形態において、フルオロポリマーはePTFEである。
【0093】
幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は、断熱層に加えて、保護フィルム、少なくとも1つの接着剤層又はそれらの任意の組み合わせをさらに含む。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は、複数の接着剤層を含む。幾つかの実施形態において、複数の接着剤層のうちの少なくとも1つは、保護フィルムの一部を画定する。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は、複数の断熱層を含む。幾つかの実施形態において、接着剤層は、各断熱層の間に配置される。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は、断熱層からなる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は、断熱層及び接着剤層からなる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は、断熱層及び複数の接着剤層からなる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は、断熱層及び保護フィルムからなる。
【0094】
幾つかの実施形態において、保護フィルムは、ポリマー層及び接着剤層を含む。幾つかの実施形態において、保護フィルムはポリマー層からなる。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の保護フィルムのポリマー層はPETを含む。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の保護フィルムのポリマー層はPTFEを含む。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の保護フィルムのポリマー層はePTFEを含む。
【0095】
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の保護フィルムのポリマー層は、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリプロピレン(例えば、限定するわけではないが、二軸延伸ポリプロピレン「BOPP」)、PVDF又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0096】
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の保護フィルムのポリマー層は、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、発泡ポリエチレン(ePE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン-フッ化ビニリデンターポリマー(THV)、ガラス強化エポキシ、ポリスチレン、塩化ポリビニル(PVC)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、アラミドポリマー、ポリメチルメタクリレート(PMMA)又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0097】
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の任意の接着剤層(例えば、断熱性構成要素、保護フィルム又はそれらの任意の組み合わせの任意の接着剤層)は、アクリル系接着剤を含むことができる。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の任意の接着剤層(例えば、断熱性構成要素、保護フィルム又はそれらの任意の組み合わせの任意の接着剤層)は、アクリル系接着剤及びPETキャリアフィルムを含むことができる。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の任意の接着剤層(例えば、断熱性構成要素、保護フィルム又はそれらの任意の組み合わせの任意の接着剤層)は、シリコーン系接着剤を含むことができる。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の任意の接着剤層(例えば、断熱性構成要素、保護フィルム又はそれらの任意の組み合わせの任意の接着剤層)は、熱硬化性接着剤、ウレタン系接着剤、ゴム接着剤又はその任意の組み合わせを含むことができる。複数の接着剤層が存在する幾つかの実施形態において、各接着剤層は同じであってよい。複数の接着剤層が存在する幾つかの実施形態において、各接着剤層は異なっていてよい。複数の接着剤層が存在する幾つかの実施形態において、幾つかの接着剤層は同じであってよく、他の接着剤層は異なっていてよい。
【0098】
幾つかの実施形態において、保護フィルムと、断熱性構成要素の任意の接着剤層(単数又は複数)との合計の厚さは、断熱層の厚さを超えない。幾つかの実施形態において、保護フィルムと、断熱性構成要素の任意の接着剤層(単数又は複数)との合計の厚さは、断熱性構成要素の厚さの50%を超えない。幾つかの実施形態において、保護フィルムと、断熱性構成要素の任意の接着剤層(単数又は複数)との合計の厚さは、断熱性構成要素の厚さの40%を超えない。幾つかの実施形態において、保護フィルムと、断熱性構成要素の任意の接着剤層(単数又は複数)との合計の厚さは、断熱性構成要素の厚さの30%を超えない。幾つかの実施形態において、保護フィルムと、断熱性構成要素の任意の接着剤層(単数又は複数)との合計の厚さは、断熱性構成要素の厚さの20%を超えない。幾つかの実施形態において、保護フィルムと、断熱性構成要素の任意の接着剤層(単数又は複数)との合計の厚さは、断熱性構成要素の厚さの10%を超えない。
【0099】
幾つかの実施形態において、断熱層は、断熱性構成要素の全厚の少なくとも50%を画定する。幾つかの実施形態において、断熱層は、断熱性構成要素の全厚の少なくとも60%を画定する。幾つかの実施形態において、断熱層は、断熱性構成要素の全厚の少なくとも70%を画定する。幾つかの実施形態において、断熱層は、断熱性構成要素の全厚の少なくとも80%を画定する。幾つかの実施形態において、断熱層は、断熱性構成要素の全厚の少なくとも90%を画定する。幾つかの実施形態において、断熱層は、断熱性構成要素の全厚の少なくとも95%を画定する。幾つかの実施形態において、断熱層は、断熱性構成要素の全厚の少なくとも99%を画定する。幾つかの実施形態において、断熱層は、断熱性構成要素の全厚の100%を画定する。
【0100】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つの断熱層は、断熱性構成要素の全厚の50%~99%を画定する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの断熱層は、断熱性構成要素の全厚の60%~99%を画定する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの断熱層は、断熱性構成要素の全厚の70%~99%を画定する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの断熱層は、断熱性構成要素の全厚の80%~99%を画定する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの断熱層は、断熱性構成要素の全厚の90%~99%を画定する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの断熱層は、断熱性構成要素の全厚の95%~99%を画定する。
【0101】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つの断熱層は、断熱性構成要素の全厚の50%~95%を画定する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの断熱層は、断熱性構成要素の全厚の50%~90%を画定する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの断熱層は、断熱性構成要素の全厚の50%~80%を画定する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの断熱層は、断熱性構成要素の全厚の50%~70%を画定する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの断熱層は、断熱性構成要素の全厚の50%~60%を画定する。
【0102】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つの断熱層は、断熱性構成要素の全厚の60%~95%を画定する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの断熱層は、断熱性構成要素の全厚の70%~90%を画定する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの断熱層は、断熱性構成要素の全厚の75%~85%を画定する。
【0103】
本開示による断熱性構成要素の非限定的な例は図3A~3Jに示されている。
【0104】
図3Aに示されるように、断熱性構成要素300は、断熱層301を含むことができる。図3Aにさらに示されるように、断熱性構成要素300は、幾つかの実施形態において、保護フィルム302を含むことができる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素300は、断熱層301及び保護フィルム302からなることができる。図3A及び3Bに示されるように、幾つかの実施形態において、保護フィルム302は、ポリマー層303及び接着層304を含むことができる。図3Aに示されるように、幾つかの実施形態において、保護フィルム302の接着剤層304は、断熱層302と保護フィルム302のポリマー層303との間に配置されうる。
【0105】
図3Aにさらに示されるように、幾つかの実施形態において、断熱性構成要素301は、接着剤層305も含み、該接着剤層は、保護フィルム302の一部として接着剤層304を含む実施形態において「第二の接着剤層」とも呼ばれうる。幾つかの実施形態において、断熱層301は、保護フィルム302と接着剤層305との間に配置される。「第二の接着剤層」が存在する幾つかの実施形態において、断熱層301は、図3Aに示されるように、接着剤層304と第二の接着剤層305との間に配置されうる。図3A及び3Bの幾つかの実施形態において、接着剤層305は、断熱層301と少なくとも1つのアンテナ(図示せず)との間に配置されうる。
【0106】
図3Cに示されるように、幾つかの実施形態において、断熱性構成要素300は、断熱層301からなることができる。
【0107】
図3Dに示すように、幾つかの実施形態において、断熱性構成要素300は、断熱層301及び接着剤層305を含むことができる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素300は、断熱層301及び接着剤層305からなることができる。図3Dの幾つかの実施形態において、接着剤層305は、断熱層301と少なくとも1つのアンテナ(図示せず)との間に配置されうる。
【0108】
本開示による断熱性構成要素の追加の非限定的な例は図3Eに示されている。図3Eに示されるように、断熱性構成要素300は、断熱層301及び保護フィルム302を含むことができる。幾つかの実施形態において、保護フィルム302は、ポリマー層303を含むことができる。幾つかの実施形態において、保護フィルム302は、ポリマー層303からなることができる。幾つかの実施形態において、接着剤層305は、断熱層301と少なくとも1つのアンテナ(図示せず)との間に配置されうる。幾つかの実施形態において、接着剤層305は、エッジシール306で、保護フィルム302、ポリマー層303又はそれらの任意の組み合わせに接触することができる。
【0109】
本開示による断熱性構成要素の追加の非限定的な例は図3F~3Hに示されている。具体的には、図3Fは断熱性構成要素の上面図であり、図3G図3Fの断熱性構成要素の等角分解図であり、図3H図3F及び3Gの断熱性構成要素の断面図である。
【0110】
図3F~3Hに示されるように、断熱性構成要素300は、複数のウイング(wing)307を含む構造を含むことができる。図3G及び3Hに示されるように、幾つかの実施形態において、複数のウイング307は保護フィルム302、接着剤層305又はそれらの任意の組み合わせの上に存在しうる。幾つかの実施形態において、断熱層301はまた、複数のウイングを含む。幾つかの実施形態において、断熱層301は、複数のウイングを含まない。
【0111】
断熱性構成要素のさらに別の非限定的な例を図3Iに示す。示されるように、断熱性構成要素300は、保護フィルム302を含むことができ、これは、幾つかの実施形態において、ポリマー層302及び第一の接着剤層304も含むことができる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素300は、複数の断熱層301A及び301B及び複数の第二の接着剤層305A及び305Bを含むことができる。示されるように、幾つかの実施形態において、少なくとも1つの接着剤層、例えば、限定するわけではないが、第二の接着剤層305Aは2つの断熱層の間に配置されることができ、該断熱層は、例えば、限定するわけではないが、断熱層302A及び302Bである。幾つかの実施形態において、複数の接着剤層のうちの1つ、例えば、限定するわけではないが、接着剤層305Bを少なくとも1つのアンテナ(図示せず)に結合することができる。幾つかの実施形態において、追加の断熱層、例えば、[301C、301D、…301Z…]は存在しうる。幾つかの実施形態において、追加の第二の接着剤層、例えば、[301C、301D、…301Z…]は存在しうる。
【0112】
本開示による断熱性構成要素のさらなる追加の非限定的な例は図3Jに示されている。示されるように、断熱性構成要素300は、クラッド構成を有することができ、該クラッド構成は、複数のePTFE層308を含み、複数のePTFE層308のそれぞれは、断熱層301の表面に結合されている。以下、本明細書に記載されるように、幾つかの実施形態において、断熱層301はPTFE強化層であることができ、例えば、限定するわけではないが、PTFE強化エアロゲルである。幾つかの非限定的な例において、断熱性構成要素のPTFE強化エアロゲルはクラッド構成にある。
【0113】
アセンブリに目を向けると、幾つかの実施形態において、アセンブリは、エンクロージャ内に配置されうる。エンクロージャは、限定するわけではないが、モバイルデバイス、携帯電話、ラップトップ、拡張現実デバイス、仮想現実デバイス、ヘッドセット、自動車レーダ又はそれらの任意の組み合わせなどの任意のデバイスの一部を形成することができる。幾つかの実施形態において、デバイスは、本明細書に記載の任意の適切な結合機構によってエンクロージャに結合することができる。
【0114】
幾つかの実施形態において、アセンブリは電力増幅器をさらに含むことができる。幾つかの実施形態において、電力増幅器はアセンブリと物理的に接触していてよい。幾つかの実施形態において、電力増幅器は、本明細書に記載の任意の適切な結合機構を使用してアセンブリに結合することができる。幾つかの実施形態において、電力増幅器はまた、エンクロージャ内に配置されうる。
【0115】
幾つかの実施形態において、アセンブリの動作温度は、断熱性構成要素と少なくとも1つのアンテナとの間のインターフェースで測定することができる。アセンブリの動作温度を測定することができるインターフェースを有するアセンブリの非限定的な例を図4に示す。示されるように、アセンブリ400の動作温度は、断熱性構成要素401と少なくとも1つのアンテナ402との間のインターフェース403で測定することができる。
【0116】
幾つかの実施形態において、アセンブリは、20℃~120℃の範囲の動作温度を有する。幾つかの実施形態において、アセンブリは、40℃~120℃の範囲の動作温度を有する。幾つかの実施形態において、アセンブリは、60℃~120℃の範囲の動作温度を有する。幾つかの実施形態において、アセンブリは、80℃~120℃の範囲の動作温度を有する。幾つかの実施形態において、アセンブリは、100℃~120℃の範囲の動作温度を有する。
【0117】
幾つかの実施形態において、アセンブリは、20℃~100℃の範囲の動作温度を有する。幾つかの実施形態において、アセンブリは、20℃~80℃の範囲の動作温度を有する。幾つかの実施形態において、アセンブリは、20℃~60℃の範囲の動作温度を有する。幾つかの実施形態において、アセンブリは、20℃~40℃の範囲の動作温度を有する。
【0118】
幾つかの実施形態において、アセンブリは、40℃~100℃の範囲の動作温度を有する。幾つかの実施形態において、アセンブリは、60℃~80℃の範囲の動作温度を有する。
【0119】
例示的なアセンブリの非限定的な例は図5A~5Cに示されている。図5Aは、例示的なアセンブリの分解図である。図5Bは、図5Aの例示的なアセンブリの折りたたまれた図である。図5Cは、図5A及び5Bの例示的なアセンブリの断面図である。
【0120】
図5A~5Cに示されるように、アセンブリ500は、幾つかの実施形態において、断熱性構成要素501及び少なくとも1つのアンテナ505を含むことができる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素501は、断熱層502、保護フィルム503及び接着剤層504を含むことができる。
【0121】
例示的なアセンブリの別の非限定的な例は図5D~5Gに示されている。図5Dは、ウイング506が展開された例示的なアセンブリの分解図である。図5Eは、ウイング506が折りたたまれた例示的なアセンブリの分解図である。図5Fは、図5D及び5Eの例示的なアセンブリの折りたたまれた図である。図5Gは、図5D~5Gの例示的なアセンブリの断面図である。
【0122】
図5D~5Gに示されるように、アセンブリ500は、幾つかの実施形態において、断熱性構成要素501及び少なくとも1つのアンテナ505を含むことができる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素501は、断熱層502、保護フィルム503及び接着層504を含むことができる。
【0123】
示されるように、保護フィルム503、接着剤層504又はそれらの任意の組み合わせは、複数のウイング506を有することができる。幾つかの実施形態において、複数のウイング506は、アセンブリ500を形成するように折り畳まれることができる。図5Gの実施形態などの幾つかの実施形態において、保護フィルム503は、断熱層502を取り囲むことができる。
【0124】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのアンテナ505は、複数の平面507を有するアンテナアレイの形態をとることができる。これらの幾つかの実施形態において、例えば、限定するわけではないが、図5Gの幾つかの実施形態において、断熱性構成要素501は、複数の平面507のうちの少なくとも2つと接触していることができる。このことは、図5E及び5Gの1つの非限定的な例において、保護フィルム503、接着層504又はそれらの任意の組み合わせのウイング506を、少なくとも1つのアンテナ505(アンテナアレイの形態をとることができる)の周囲に折り畳むことにより行い、それにより、保護フィルム503、接着層504又はそれらの任意の組み合わせのウイング506は複数の平面507に接触する。
【0125】
例示的なアセンブリの別の非限定的な例は図5H~5Kに示されている。図5Hは、ウイング506が展開された例示的なアセンブリの分解図である。図5Iは、ウイング506が折りたたまれた例示的なアセンブリの分解図である。図5Jは、図5H及び5Iの例示的なアセンブリの折りたたまれた図である。図5Kは、図5H~5Jの例示的なアセンブリの断面図である。
【0126】
図5H~5Kに示されるように、断熱性構成要素501の断熱層502はまた、少なくとも1つのアンテナ505(アンテナアレイの形態をとることができる)の複数の平面507に接触することができるウイング506を含むことができる。したがって、幾つかの実施形態において、断熱性構成要素502、保護フィルム503、接着剤層504又はそれらの任意の組み合わせのウイング506は、複数の平面507に接触することができる。
【0127】
アセンブリのさらに別の非限定的な例は図6A及び6Bに示されている。図6Aは、アンテナパッチ603、複数の誘電体/銅層604及び複数の銅層605を含むアンテナアレイ602の非限定的な例を示す。図6Bに示されるように、幾つかの実施形態において、アセンブリ600は、図6Aのアンテナアレイ602内に埋め込まれることができる断熱性構成要素601を含むことができる。さらに、図6Bの実施形態などの幾つかの実施形態において、断熱性構成要素601は、アンテナアレイ602によって生成されるRF通信のフィールド(φ)内に配置されうる。幾つかの実施形態において、φは、アンテナアレイ602を通って伝播する。幾つかの実施形態において、銅層605は銅からなる。幾つかの実施形態において、アンテナパッチ603は、断熱性構成要素601の下に配置されている。
【0128】
アセンブリのさらなる非限定的な例を図7に示す。示されるように、アセンブリ700は、断熱性構成要素701及び少なくとも1つのアンテナ702を含むことができる。幾つかの実施形態において、断熱性構成要素は、接着剤層704によって少なくとも1つのアンテナ702に結合されうる。幾つかの実施形態において、アセンブリ700は、エンクロージャ703内に収容されうる。幾つかの実施形態において、エンクロージャ703はデバイスの一部を画定し、例えば、限定するわけではないが、モバイルデバイスである。幾つかの実施形態において、アセンブリ700は、第二の接着剤層705によってエンクロージャに結合されうる。示されるように、幾つかの実施形態において、第二の接着剤層704は、断熱性構成要素701と少なくとも1つのアンテナとの間に配置されうる。
【0129】
本開示の幾つかの実施形態は、アセンブリを使用する方法に関する。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、10GHz~100GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、20GHz~100GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、30GHz~100GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、40GHz~100GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、50GHz~100GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、60GHz~100GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、70GHz~100GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、80GHz~100GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、90GHz~100GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。
【0130】
幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、6GHz~90GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、6GHz~80GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、6GHz~70GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、6GHz~60GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、6GHz~50GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、6GHz~40GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、6GHz~30GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、6GHz~20GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、6GHz~10GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。
【0131】
幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、10GHz~90GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、20GHz~80GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、30GHz~70GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリを取得すること、及び、40GHz~60GHzの範囲の動作周波数で少なくとも1つのアンテナからRF通信のフィールドを送信することを含む。
【0132】
本開示の幾つかの実施形態は、アセンブリを製造する方法に関する。幾つかの実施形態において、この方法は、少なくとも1つのアンテナを取得すること、及び、断熱性構成要素を少なくとも1つのアンテナの少なくとも1つの表面上に配置して、アセンブリを形成することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、断熱層及び保護フィルムから断熱性構成要素を形成することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、ポリマー層及び接着剤層から保護フィルムを形成することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、保護フィルムの接着剤層を断熱層に結合することによって断熱性構成要素を形成することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、断熱層及び接着剤層から断熱性構成要素を形成することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、断熱層、接着剤層及び保護フィルムから断熱性構成要素を形成することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、少なくとも1つのアンテナの少なくとも1つの表面上に断熱性構成要素を配置することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、断熱性構成要素を少なくとも1つのアンテナの少なくとも1つの表面に結合することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、本明細書に記載のアンテナアレイの少なくとも2つの平面上に断熱性構成要素を配置することを含む。幾つかの実施形態において、この方法は、アセンブリをエンクロージャ(例えば、モバイルデバイスのエンクロージャ)内に配置することを含む。
【0133】
開示されたこれらの利点及び改善の中で、本開示の他の目的及び利点は、添付の図面と併せて以下の記載から明らかになるであろう。本開示の詳細な実施形態は、本明細書に開示されているが、開示された実施形態は、様々な形態で具体化されうる開示の単なる例示であることが理解されるべきである。さらに、本開示の様々な実施形態に関して与えられる例のそれぞれは、例示的であり、限定的ではないことが意図されている。
【0134】
明細書及び特許請求の範囲を通じて、以下の用語は、文脈が明確に別段の指示をしない限り、本明細書に明示的に関連付けられた意味をとる。「1つの実施形態において」、「実施形態において」及び「幾つかの実施形態において」という語句は、本明細書で使用されるときに、それが同じ実施形態を指すこともあるが、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らない。さらに、「別の実施形態において」及び「幾つかの他の実施形態において」という語句は、本明細書で使用されるときに、それが異なる実施形態を指すこともあるが、必ずしも異なる実施形態を指すとは限らない。本開示のすべての実施形態は、本開示の範囲又は主旨から逸脱することなく組み合わせることができることが意図されている。
【0135】
本明細書で使用されるときに、「に基づく」という用語は排他的ではなく、文脈が明確に別段の指示をしない限り、記載されていない追加の要因に基づくことを可能にする。さらに、本明細書全体を通して、「a」、「an」及び「the」の意味は、複数形の参照を含む。「in」の意味は「in」及び「on」を包含する。
【0136】
本明細書で使用されるときに、「含む(comprising)」、「含む(including)」及び「有する(having)」などの用語は、特定の請求項の範囲を、請求項によって列挙される材料又は工程に限定するものではない。
【0137】
本明細書で使用されるときに、「から本質的になる」という用語は、特定の請求項の範囲を、特定の材料又は工程、及び、特定の請求項の基本的かつ新規の特性に実質的に影響を及ぼさないものに限定する。
【実施例
【0138】

試験方法
熱伝導率試験方法:
熱伝導率は、TA(登録商標)Instruments FOX50熱流量計を使用して測定する。これは、ASTMC518規格に準拠した定常状態の方法である。FOX50テスターにおいて、ホットプレートの温度を30℃、コールドプレートの温度を20℃に設定して、直径2インチのサンプルに対して25℃で材料の熱伝導率を測定する。さらに、サンプルを6psiの圧力下で測定した。
【0139】
誘電特性試験方法:
IEC 61189-2-721 第1版 2015-04規格は、スプリットポスト誘電体共振器(SPDR)を使用して材料の誘電率及び損失正接を測定するために使用される方法について記載している。10GHz SPDRは、100mmx60mmの矩形形状のフラットシートサンプルの誘電特性を測定する。サンプルは前処理されておらず、厚さは1psiの圧力でスナップゲージを使用して測定した。
【0140】
熱重量分析試験方法:
TA(登録商標)Instruments Q5000IRを使用して、熱重量分析(TGA)データを収集した。10~20mgのサンプルを風袋を量った白金サンプルパンに入れた。窒素パージガス下で100℃に加熱し、サンプルを等温で20分間保持することにより、サンプルを分析した。次に、サンプルを50℃/分で800℃に加熱し、等温で10分間保持した。次に、パージガスを空気に切り替え、サンプルをさらに15分間等温に保持した。質量%エアロゲル装填量は、試験終了時の残留サンプル質量を、100℃での初期等温保持後のサンプルの質量で割ることによって計算される。初期等温保持により、サンプル内の残留水分が除去され、サンプルの初期質量が正確に読み取られる。他のすべての成分は800℃の等温保持後にサンプルから焼き払ったため、試験終了時の残留サンプル質量は完全にエアロゲルから構成されているはずである。
【0141】
例1:
例示的な断熱性構成要素(「構成要素」)及び例示的な構成層(例えば、断熱層、少なくとも1つの接着剤層、保護フィルム、ポリマー層又はそれらの任意の組み合わせ)の測定された材料属性を使用して、様々な構成要素設計の熱及びRF性能をモデル化した。構成要素を、図8及び9で記載されている式を使用して評価した。設計を繰り返し、要件を満たす構成要素の動作可能な設計空間を特定した。材料投入量は、熱伝導率試験法及び誘電特性試験法に従って測定した。出力(結果)は、図8及び9を使用して決定した。
【0142】
図8及び9に示すように、構成要素の設計空間は、幾つかの例において、構成要素スタック内の構成層の熱伝導率(k)、誘電率(Dk)及び損失正接(Df)によって定義でき、幾つかの実施形態において、全構成要素の厚さ及び各構成層の厚さによる組成(%)によって定義することができる。例えば、断熱性構成要素の許容可能な設計空間は、選択した材料及び最終的な組成に基づくことができる。
【0143】
本例において、現在測定されている材料の境界を含む断熱層の特性を使用して、3つの例の構成要素(それぞれ2つの構成層)を構築した。動作可能な設計空間に対する様々なパラメータの影響を視覚的に単純化するために、保護フィルムの特性はすべての例の構成要素に対して固定した。保護フィルムの厚さは、保護フィルムが断熱層と並んで様々な例示的な設計に構築されうるように固定されなかった。図10A~Cは、mm単位の構成要素の厚さ(y軸)及び厚さによる%断熱(x軸)の関数としての各構成要素のグラフを示している。図10Dはキーを示している。各グラフの特性を以下の表1に示す。
【0144】
【表1】
【0145】
図10A~Cにおいて、白い領域はすべて動作可能な設計空間と考えられる。灰色の領域は、上記の及び(図10Dのキーに示されている)熱、RF及び厚さの限定の1つ以上を満たさない。
【0146】
再び図8を参照すると、構成要素の熱伝導率(k)は、構成要素のそれぞれの伝導率及び構成要素内の各構成層の%厚さに依存しうる。この計算は、構成要素の総厚に依存しないため、グラフの垂直方向の限定として表示される。図10Aから図10Bから図10Cに移ると、断熱層の熱伝導率が増加すると、熱限界が右に移動し(厚さによる%断熱が増加)、動作可能な構成要素の設計空間を狭める。
【0147】
図9を参照すると、所与の周波数での構成要素のRF伝送損失は、構成要素の誘電率(Dk)、損失正接(Df)及び各構成層の厚さに依存しうる。図10Aを対照条件として見ると、断熱層で測定された下限値Dk(1.1)及びDf(0.005)を利用して、動作可能な設計空間(RF限定のみ)は、厚さで≧約80%断熱で2mmの厚さ制限まで拡張することができる。図10Bに移ると、Dkは1.1に保持され、Dfは断熱層で測定された上限値(0.03)まで増加した。図10Bの動作可能な設計空間(RF制限のみ)は、図10Aから最小限で狭められることができ、厚さで≧約90%断熱で2mmの厚さ制限まで拡張する。図10Cに移ると、Dfは0.005に戻り、Dkは断熱層で測定された上限値(1.8)まで増加した。示されているように、動作可能な設計空間(RF制限のみ)は、図10A及び10Bから有意に狭められることができ、厚さで≧約85%断熱で約0.5mm厚さ、及び、厚さで100%断熱で約1.0mm厚さの機能性構成要素を生成することができる。
【0148】
本例に示されるように、本開示の幾つかの態様において、断熱層の誘電率は、損失正接よりも影響力がありうる。これにより、幾つかの実施形態において、低い熱伝導率(k<0.025W/m・K)、低い誘電率(Dk<1.5)及び中程度の損失正接(Df<0.03)を有する断熱層が、ミリメートルスケール波長アンテナ用途の断熱性構成要素にとって独特の利点を示しうる。
【0149】
例2:
断熱性構成要素設計の構成層の材料属性は、測定され、又は、データシート又は参考文献から取得された。熱伝導率、誘電率及び損失正接の値は、接着剤層、断熱層及び保護フィルムについて得られた。特に明記しない限り、「熱伝導率試験方法」及び「誘電特性試験方法」(上記の「試験方法」を参照されたい)に詳述されている手順に従ってサンプルを測定した。表2は、本例の各構成層の特性を要約する。表2の層は、モデル化のために参照される構成層測定値である。特定の構成層の複数のサンプルが測定される場合には、得られる測定値をキャプチャするための範囲を示す。
【0150】
【表2】
【0151】
【表3】
a.次の文献源から取得したPET及びアクリルの値:https://www.electronics-cooling.com/2001/05/the-thermal-conductivity-of-unfilled-plastics/、http://www.matweb.com/ search / datasheet.aspx?MatGUID = 632572aeef2a4224b5ac8fbd4f1b6f77
【0152】
さらに、幾つかの構成層を含む断熱性構成要素を試験した。特に記載のない限り、層は「熱伝導率試験方法」及び「誘電特性試験方法」に詳述されている手順に従って測定した。表3は、断熱性構成要素の特性を要約する。表3の層は、モデル化のために参照される構成要素の測定値である。構成要素の複数のサンプルが測定される場合に、得られた測定値をキャプチャするための範囲を示す。
【0153】
【表4】
【0154】
【表5】
【0155】
【表6】
【0156】
例3:
断熱層、断熱性構成要素及びそれらの組み合わせの形をとる以下の物品及び比較物品を構築し、試験した。構成要素及び構成層を、熱伝導率及び誘電特性について試験し、表2及び3に記載する。
【0157】
物品1:(物品1は構成要素G1として指定される断熱層である)
PTFEで強化されたシリカエアロゲルを含む断熱層を、Ristic-Lehmannらの米国特許第7,118,801号明細書の教示に従って厚さ0.25mmで作成した。「熱重量分析法」(上記の「試験方法」を参照されたい)に従って、複合材中のエアロゲルの装填量は55wt%であると測定した。複合材の熱伝導率は、「熱伝導率試験方法」に従って測定したときに、25℃及び1気圧で0.017W/m・Kと測定した。複合材の誘電特性は、「誘電特性試験方法」に従って測定し、複合材の誘電率は、10GHzで1.27であると測定され、複合材の損失正接は、10GHzで0.0164であると測定された。
【0158】
物品2:(物品2は構成要素H2として指定されている)
PTFEで強化されたシリカエアロゲルを含む断熱層であって、複合材の両面に2つのePTFE膜が温度及び圧力によって結合されたものを、Ristic-Lehmannらの米国特許第7,118,801号明細書の教示に従って作成した。ePTFE膜は、Bacinoの米国特許第5,476,589号明細書の教示に従って作成され、両方の膜は面積あたりの質量が0.5g/m、通気性が3.4フレーザ(Frazier)、厚さが0.004mmであった。断熱層の最終的な厚さは0.1mmであった。この断熱層へのエアロゲルの装填量は、「熱重量分析法」によって52wt%と測定された。断熱層の熱伝導率は、「熱伝導率試験方法」に従って測定したときに、25℃及び1気圧で0.018W/m・Kと測定された。断熱層の誘電特性は、「誘電特性試験方法」に従って測定され、誘電率は10GHzで1.32と測定され、損失正接は10GHzで0.0185と測定された。
【0159】
物品3:(構成要素A1として指定される断熱性構成要素)
物品1の断熱層を使用して、接着剤層及びePTFEからなる保護フィルムを備えた断熱性構成要素を構築した。Kennedyらの米国特許第7,521,010号明細書の教示に従って、0.006mmの厚さの高密度化ePTFEフィルムを作成した。厚さ0.005mmのPET両面アクリル接着テープ(3Mの部品番号82600電子両面テープ)を厚さ0.006mmの高密度化ePTFEフィルムに接着して保護フィルムを作成した。この保護フィルムを、ハンドローラで軽い圧力を加えて、物品1の厚さ0.25mmの断熱層に接着した。保護フィルムとは反対側で断熱層に、厚さ0.01mmのPET両面アクリル接着テープ(部品番号SDK97C01、Sidike New Materials Science and Technology Co., Ltd.)を接着した。ハンドローラを使用して、接着剤に軽い圧力を課した。断熱層、保護フィルム及び接着剤層からなる断熱性構成要素は厚さが0.271mmであった。「熱伝導率試験方法」に従って測定したときに、断熱性構成要素の熱伝導率は、25℃及び1気圧で0.018W/m・Kと測定された。断熱性構成要素の誘電特性は、「誘電特性試験方法」に従って測定され、誘電率は10GHzで1.34と測定され、損失正接は10GHzで0.0128と測定された。
【0160】
物品4(物品4の断熱性構成要素を構成要素B1及びB2として指定)
物品2の断熱層を使用して、接着剤層及びPETからなる保護フィルムを備えた断熱性構成要素を構築した。厚さ0.01mmのPET片面アクリル接着剤(部品番号SDK7140、Sidike New Materials Science and Technology Co., Ltd.)を保護フィルムとして使用し、ハンドローラで課される軽い圧力を使用して、物品2の厚さ0.1mmの断熱層に接着した。保護フィルムとは反対側で断熱層に、厚さ0.01mmのPET両面アクリル接着テープ(部品番号SDK97C01、Sidike New Materials Science and Technology Co., Ltd.)を接着した。ハンドローラを使用して、接着剤に軽い圧力を課した。断熱層、保護フィルム及び接着剤層からなる断熱性構成要素は厚さが0.12mmであった。「熱伝導率試験方法」に従って測定したときに、断熱性構成要素の熱伝導率は、25℃及び1気圧で0.021W/m・Kと測定された。断熱性構成要素の誘電特性は、「誘電特性試験方法」によって測定され、誘電率は10GHzで1.52と測定され、損失正接は10GHzで0.0149と測定された。
【0161】
物品5:(物品5の断熱性構成要素は構成要素C1及びC2として指定)
物品1の断熱層を使用して、接着剤層及びPETからなる保護フィルムを備えた断熱性構成要素を構築した。厚さ0.01mmのPET片面アクリル接着剤(部品番号SDK7140、Sidike New Materials Science and Technology Co., Ltd.)を保護フィルムとして使用し、ハンドローラで課される軽い圧力を使用して、物品1の厚さ0.25mmの断熱層に接着した。保護フィルムとは反対側で断熱層に、厚さ0.01mmのPET両面アクリル接着テープ(部品番号SDK97C01、Sidike New Materials Science and Technology Co., Ltd.)を接着した。ハンドローラを使用して、接着剤に軽い圧力を課した。断熱層、保護フィルム及び接着剤層からなる断熱性構成要素は厚さが0.27mmであった。「熱伝導率試験方法」に従って測定したときに、断熱性構成要素の熱伝導率は、25℃及び1気圧で0.0185W/m・Kと測定された。断熱性構成要素の誘電特性は、「誘電特性試験方法」に従って測定され、誘電率は10GHzで1.38と測定され、損失正接は10GHzで0.017と測定された。
【0162】
物品6:(断熱性構成要素は構成要素D1及びD2として指定)
PTFEで強化されたシリカエアロゲルを含む断熱層は、Ristic-Lehmannらの米国特許第7,118,801号明細書の教示に従って作成され、0.35mmの厚さを有した。「熱重量分析方法」に従って、複合材中のエアロゲルの装填量は55wt%であると測定された。断熱層を使用して、接着剤層及びPETからなる保護フィルムを備えた断熱性構成要素を構築した。
【0163】
厚さ0.01mmのPET片面アクリル接着剤(部品番号SDK7140、Sidike New Materials Science and Technology Co., Ltd.)を保護フィルムとして使用し、0.35mmの厚さの断熱層に、ハンドローラにより課される軽い圧力を使用して接着した。
【0164】
保護フィルムとは反対側で断熱層に、厚さ0.01mmのPET両面アクリル接着テープ(部品番号SDK97C01、Sidike New Materials Science and Technology Co., Ltd.)を接着した。ハンドローラを使用して、接着剤に軽い圧力を課した。
【0165】
断熱層、保護フィルム及び接着剤層からなる断熱性構成要素は厚さが0.37mmであった。「熱伝導率試験方法」に従って測定したときに、断熱性構成要素の熱伝導率は、25℃及び1気圧で0.0167W/m・Kと測定された。断熱性構成要素の誘電特性は、「誘電特性試験方法」に従って測定され、誘電率は10GHzで1.32と測定され、損失正接は10GHzで0.0124と測定された。
【0166】
物品7:(物品7の断熱性構成要素は構成要素F1として指定)
PET不織テキスタイルで強化されたシリカエアロゲルからなるパナソニック製の断熱性構成要素(Digi-Key(登録商標)Electronicsの部品番号NASBIS(登録商標)EYG-Y0912QN4S)を調達した。この部品番号は、厚さ0.48mmの強化断熱層、断熱層の片側にある厚さ0.01mmのPET保護フィルム(接着剤を含まない)、及び、保護フィルムとは反対側で断熱層の面上にある厚さ0.01mmの両面アクリル接着剤を含む。断熱性構成要素の総厚は0.5mmと測定される。この断熱性構成要素のエアロゲル装填量は、「熱重量分析法」に従って47.8wt%と測定された。「熱伝導率試験方法」に従って測定したときに、断熱性構成要素の熱伝導率は、25℃及び1気圧で0.020W/m・Kと測定された。断熱性構成要素の誘電特性は、「誘電特性試験方法」に従って測定され、誘電率は10GHzで1.4と測定され、損失正接は10GHzで0.007と測定された。
【0167】
比較例1:比較物品1:(比較物品1の断熱性構成要素は構成要素E1として指定)
PET不織テキスタイルで強化されたシリカエアロゲルからなるパナソニック製の断熱性構成要素(Digi-Key(登録商標)Electronicsの部品番号NASBIS(登録商標)EYG-Y0912QN6Sを調達した。この部品番号は、厚さ0.1mmの強化断熱層、断熱層の片側にある厚さ0.01 mmのPET保護フィルム(接着剤を含まない)、及び、保護フィルムとは反対側の断熱層の面上にある厚さ0.01mmの両面アクリル接着剤を含む。断熱性構成要素の総厚は0.12mmと測定される。この断熱性構成要素のエアロゲルの装填量は、「熱重量分析法」(上記の「試験方法」を参照されたい)に従って、20.1wt%と測定された。「熱伝導率試験法」に従って測定したときに、断熱性構成要素の熱伝導率は、25℃及び1気圧で0.028W/m・Kと測定された。断熱性構成要素の誘電特性は、「誘電特性試験方法」に従って測定され、誘電率は10GHzで1.6と測定され、損失正接は10GHzで0.009と測定された。
【0168】
比較物品2:(この断熱層は構成要素I1として指定)
PETキャリアフィルムで強化されたシリカエアロゲルからなるShenzhen ShenEn Dianzi Keji(「Sheen Electronics」)製の断熱層(部品番号SY300N)を調達した。この部品番号は、PETキャリアフィルムの片面に0.075mmのエアロゲルコーティングが施された0.03mmのPETキャリアフィルムを含む。断熱層の厚さは0.105mmと測定された。この断熱層へのエアロゲルの装填量は、「熱重量分析法」に従って22.5wt%と測定された。断熱層の熱伝導率は、「熱伝導率試験方法」に従って測定したときに、25℃及び1気圧で0.033W/m・Kと測定された。断熱層の誘電特性は、「誘電特性試験方法」に従って測定され、誘電率は10GHzで1.64と測定され、損失正接は10GHzで0.011と測定された。
【0169】
例4:
【表7】
【0170】
【表8】
【0171】
本明細書及び以下の「*」は、正確なサンプル構造が誘電特性及び熱特性について試験されていることを示す。
【0172】
表4に示されている断熱性構成要素は、「熱伝導率試験方法」及び「誘電特性試験方法」(上記の試験方法を参照されたい)に従って物理的に構築及び試験された。測定されたパラメータを図9に示すモデルに入力し、構成要素がRF伝送損失要件に合格するか又は不合格になるかを判断した。断熱性構成要素の熱伝導率を測定したため、熱伝導率の計算は必要なかった。
【0173】
構成要素B1、C1及びD1の構成層は、「熱伝導率試験方法」及び「誘電特性試験方法」に従って個別に試験した。表5は、構成層の測定された属性と直列インピーダンスの原理を使用して、それぞれB1、C1及びD1の仮想構造である構成要素B2、C2及びD2を示している。測定されたパラメータを図8及び9に示されているモデルに入力し、構成要素が1)熱伝導率及びRF伝送損失の要件に合格するか又は不合格であるか、及び2)対応する構成要素と厳密に一致しているかどうかを判断した(B1と比較してB2など)。構成要素A1、B1、B2、C1、C2、D1、D2、E1及びF1の結果を表6に示す。
【0174】
【表9】
【0175】
【表10】
【0176】
【表11】
【0177】
試験されたすべてのサンプル構造は、構成要素E1を除いて要件を満たす。構成要素E1は、25℃及び1気圧で<0.025W/m・Kの熱伝導率仕様に不合格であった。表2に示されるように、この熱構成要素は、20wt%のエアロゲル装填量を有し、幾つかの実施形態において、断熱性構成要素における低いエアロゲル含有分装填量が、所望の熱伝導率よりも高くなることを示す。低いエアロゲル装填量の試験された構成要素では、結果として得られる構成要素の伝導率は空気の伝導率よりも大きく、空気と比較して効果のない熱障壁になる。熱伝導率の要件を満たす他の構成要素は、48~55wt%のエアロゲル装填量を有し、幾つかの実施形態において、断熱層の設計が、空気の熱伝導率より低い熱伝導率を確保するために重要であることを示している。
【0178】
構成要素B2、C2及びD2の熱伝導率及びRF伝送損失の結果は、それぞれ対応するB1、C1及びD1と非常によく一致していた。これらの結果は、所与の特性を備える構成層からの断熱性構成要素の仮想構造を使用するアプローチを検証する。以下の例の幾つかにおいて、このアプローチを使用して、「熱伝導率試験方法」及び「誘電特性試験方法」で試験された物理サンプルよりも厚い構造を構築する。
【0179】
例5:
【表12】
【0180】
【表13】
【0181】
表7は、構成要素G、H、I、J及びKを記載し、これらは、厚さに関係なく、測定された特性を有する構成層から構築された仮想構成要素構造である。すべての構成要素は断熱層を含み、構成要素J及びKはさらに保護フィルムを含む。以下のサンプルを簡略化するために、追加の接着剤層は省略されている。
【0182】
【表14】
【0183】
【表15】
【0184】
サンプル構成要素G1、G2、H1、H2及びH3は、52~55wt%のエアロゲル装填量を示し、熱伝導率基準(k<0.025W/m・K)に合格するk≦0.02W/m・Kを生成する。これらの構成要素の低Dk(<1.5)及び中程度のDf(<0.03&>0.01)により、28GHz及び39GHzで<0.25dBのRF伝送損失が可能になる。これは、2mmまでのすべての構造例のRF伝送損失基準に合格する。
【0185】
構成要素I1及びI2は、22.5wt%のエアロゲル装填量を示し、k>0.025を生成する。これは、熱伝導率の基準(k<0.025W/m・K)に合格しない。これらの構成要素の中程度のDk(<2.0)及び中程度のDf(<0.03)により、比較的薄いサンプル(<約0.5mm)で28及び39GHzで<0.25dBのRF伝送損失、2mmまでのより厚いサンプル(>約0.5mm)で28及び39GHz>0.25のRF伝送損失が可能になる。したがって、例I1(0.12mm)はRF伝送損失基準に合格し、I2(2mm)はRF伝送損失基準に合格しない。
【0186】
構成要素J及びKは、同様の断熱層及び異なる保護フィルムから構築されている。PETは汎用品であり、PET保護フィルムはコスト面で有利な場合があるが、ePTFE保護フィルムは低k(0.06W/m・K)、低Dk(<1.5)及び非常に低Df(<0.001)である点で比較的有利である。比較すると、PET保護フィルムは中程度のk(<0.4W/m・K)、適度に高いDk(<3.0)及び中程度のDf(<0.03)を有する。
【0187】
構成要素J1、J2、J3及びJ4の断熱層は、約55wt%のエアロゲル装填量を示す。ePTFE保護フィルムに結合したときに、断熱性構成要素の熱伝導率は、厚さで≧50%断熱のすべての例の構造で<0.025W/m・Kである。これらの構成要素により、28GHz及び39GHzで0.25dB未満のRF伝送損失が可能になり、これは、2mmまでのすべての例の構造でRF伝送損失基準に合格する。
【0188】
構成要素K1、K2、K3、K4、K5及びK6の断熱層は、52wt%のエアロゲル装填量を示す。PET保護フィルムに結合したときに、断熱性構成要素の熱伝導率は、厚さで≧80%断熱のすべての例の構造で<0.025W/m・Kである。これらの構成要素は、構成要素の厚さ及び厚さによる%断熱の特定の組み合わせで、28GHz及び39GHzで0.25dB未満のRF伝送損失を可能にする。構成要素K1、K3及びK6など、一部の構成例は28GHzでRF伝送損失基準を満たしているが、39GHzでは満たしていないことがあることにも留意されたい。断熱性構成要素Kの設計空間を図11Aのグラフに示し、図11Bは、図11Aのキーである。サンプル構成要K1、K2、K3、K4、K5及びK6は、設計要件ごとに合格及び不合格サンプルを参照するためにグラフ上でタグ付けされている(表8)。構成材料及び特性は構成要素Kのものと類似しているため、構成要素B、C及びDを参考のために図11Aに示す。
【0189】
例6:
【表16】
【0190】
【表17】
【0191】
表9は、断熱性構成要素の設計空間に対する断熱層の誘電限界を試験する2つの断熱性構成要素を示している。ePTFEは、誘電特性が低いため、この演習の保護フィルムである。構成要素Lの断熱層はDkの上限(4.0)を示すように選択され、構成要素Mの断熱層はDfの上限(0.1)を示すように選択された。
【0192】
【表18】
【0193】
【表19】
【0194】
表9の材料特性を使用して4つのサンプルを試験した。結果を表10に示す。サンプルL1及びM1は、これらの構成要素の薄い形態が設計空間に適していることを示している。サンプルL2及びM2は、構成要素が熱及びRFのすべての基準に合格するように、最大厚さ(厚さで80%断熱)を見つけるように作成した。L2及びM2に関して、構成要素の厚さの制限は、それぞれ0.23mm及び0.7mmであることがわかった。これらの結果は、断熱層の厚さと誘電特性との間のトレードオフを例示している。結果はまた、断熱層の誘電率が、断熱層の損失正接よりも厚さの変化に対してより敏感である可能性があることを示している。
【0195】
本明細書で参照されるすべての以前の特許、刊行物及び試験方法は、それらの全体を参照により取り込む。上記の本開示の実施形態に対する変形、修正及び変更は、当業者に明らかになるであろう。そのようなすべての変形、修正、変更などは、本開示の主旨及び範囲内に入ることが意図されており、添付の特許請求の範囲によってのみ制限される。
【0196】
本開示の幾つかの実施形態を記載してきたが、これらの実施形態は例示にすぎず、限定的ではなく、多くの変更が当業者に明らかになりうることが理解される。例えば、本明細書で論じられるすべての寸法は、例としてのみ提供されており、例示を意図するものであり、限定的なものではない。
【0197】
本明細書で明確に識別される任意の特徴又は要素はまた、特許請求の範囲で定義される本発明の実施形態の特徴又は要素として具体的に除外されうる。
【0198】
本明細書に記載の開示は、本明細書に具体的に開示されていない1つ以上の要素又は制限がない状態で実施することができる。したがって、例えば、本明細書の各場合において、「含む」、「から本質的になる」及び「からなる」という用語のいずれも、本明細書で定義されるそれぞれの意味を変えることなく、他の2つの用語のいずれかで置き換えることができる。使用された用語及び表現は、説明の用語として使用され、限定ではなく、示され、説明された特徴又はその一部の均等形態を除外する意図はなく、本開示の範囲内で様々な変更が可能であることは理解される。
(態様)
(態様1)
少なくとも1つのアンテナと、
断熱性構成要素と、
を含む、アセンブリであって、
前記少なくとも1つのアンテナは、6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されており、
前記断熱性構成要素はRF通信のフィールド内に配置され、
前記断熱性構成要素は25℃及び1気圧で0.0025W/m・K~0.025W/m・Kの熱伝導率を有する、
アセンブリ。
(態様2)
前記断熱性構成要素は断熱層及び保護フィルムを含む、態様1記載のアセンブリ。
(態様3)
前記断熱性構成要素は断熱層及び保護フィルムからなる、態様2記載のアセンブリ。
(態様4)
前記保護フィルムはポリマー層を含む、態様1~3のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様5)
前記保護フィルムは接着剤層をさらに含み、前記接着剤層は前記断熱層と前記ポリマー層との間に配置されている、態様4記載のアセンブリ。
(態様6)
前記断熱性構成要素は断熱層及び接着剤層を含み、前記接着剤層は前記断熱層と前記少なくとも1つのアンテナとの間に配置されている、態様1記載のアセンブリ。
(態様7)
前記断熱性構成要素は接着剤層をさらに含み、前記断熱層は、前記保護フィルムと前記接着剤層との間に配置され、前記接着剤層は、前記断熱層と前記少なくとも1つのアンテナとの間に配置されている、態様2記載のアセンブリ。
(態様8)
前記保護フィルムの接着剤層は第一の接着剤層であり、前記断熱性構成要素は第二の接着剤層をさらに含み、前記断熱層は前記保護フィルムと前記第二の接着剤層との間に配置され、前記第二の接着剤層は前記断熱層と前記少なくとも1つのアンテナとの間に配置されている、態様5記載のアセンブリ。
(態様9)
前記断熱性構成要素は断熱層からなる、態様1記載のアセンブリ。
(態様10)
前記保護フィルムと前記第二の接着剤層とを合わせた厚さは前記断熱層の厚さを超えない、態様4又は7記載のアセンブリ。
(態様11)
前記保護フィルムと前記第二の接着剤層とを合わせた厚さは前記断熱性構成要素の厚さの50%を超えない、態様4、7又は10記載のアセンブリ。
(態様12)
前記断熱性構成要素は0.03mm~2mmの厚さを有する、先行の態様のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様13)
前記断熱層、前記断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせはエアロゲルを含む、先行の態様のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様14)
前記断熱層、前記断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、前記断熱層、前記断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて少なくとも30wt%の量のエアロゲルを含む、態様13記載のアセンブリ。
(態様15)
前記断熱層、前記断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせはフルオロポリマーをさらに含む、態様13又は14記載のアセンブリ。
(態様16)
前記フルオロポリマーはポリテトラフルオロエチレンである、態様15記載のアセンブリ。
(態様17)
前記エアロゲルはセラミックエアロゲル、ポリマーエアロゲル又はそれらの任意の組み合わせである、態様13~16のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様18)
前記セラミックエアロゲルはシリカエアロゲルである、態様17記載のアセンブリ。
(態様19)
前記ポリマーエアロゲルはポリイミドエアロゲルである、態様17記載のアセンブリ。
(態様20)
前記エアロゲルは強化エアロゲルである、態様13~18のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様21)
前記強化エアロゲルはポリエチレンテレフタレート(PET)強化エアロゲル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)強化エアロゲル又はそれらの任意の組み合わせである、態様16又は17のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様22)
前記断熱性構成要素は複数の断熱層を含む、先行の態様のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様23)
各断熱層の間に接着剤層をさらに含む、態様22記載のアセンブリ。
(態様24)
前記少なくとも1つのアンテナはアンテナアレイの形態であり、前記アンテナアレイは複数のアンテナを含み、各アンテナは6GHz~100GHzの範囲の動作周波数でRF通信のフィールドを送信するように構成されている、先行の態様のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様25)
前記断熱性構成要素は前記アンテナアレイ内に埋め込まれている、態様24記載のアセンブリ。
(態様26)
前記断熱層は、25℃及び1気圧で0.0025W/m・K~0.025W/m・Kの範囲の熱伝導率を有する、態様2~25のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様27)
前記断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、スプリットポスト誘電体共振器(SPDR)を使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、1.05~4の範囲の誘電率を有する、先行の態様のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様28)
前記断熱性構成要素、断熱層又はそれらの任意の組み合わせは、スプリットポスト誘電体共振器(SPDR)を使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.00001~0.1の範囲の損失正接を有する、先行の態様のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様29)
前記アセンブリはエンクロージャ内にある、先行の態様のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様30)
前記断熱性構成要素と前記エンクロージャとの間に接着剤層をさらに含む、態様29記載のアセンブリ。
(態様31)
前記エンクロージャはモバイルデバイスの一部である、態様29又は30記載のアセンブリ。
(態様32)
前記断熱性構成要素の一部はRF通信のフィールドを超えて延在している、先行の態様のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様33)
前記アンテナアレイは複数の平面を含み、前記断熱性構成要素は複数の平面のうちの少なくとも2つの平面と接触している、態様24又は25記載のアセンブリ。
(態様34)
前記アセンブリは電力増幅器をさらに含む、先行の態様のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様35)
前記電力増幅器は前記少なくとも1つのアンテナと物理的に接触している、態様34記載のアセンブリ。
(態様36)
前記電力増幅器は前記少なくとも1つのアンテナに結合されている、態様35記載のアセンブリ。
(態様37)
前記少なくとも1つのアンテナは、3mm~50mmの範囲の波長で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されている、先行の態様のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様38)
前記アセンブリは、20℃~120℃の範囲の動作温度を有し、前記動作温度は、前記断熱性構成要素と前記少なくとも1つのアンテナとの間のインターフェースで測定される、先行の態様のいずれか1項記載のアセンブリ。
(態様39)
前記PTFE強化エアロゲルはクラッド構成のPTFE強化エアロゲルであり、前記クラッド構成は複数のePTFE層を含み、前記複数のePTFE層のそれぞれは前記PTFE強化エアロゲルの表面に結合されている、態様21記載のアセンブリ。
(態様40)
前記断熱層、前記断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせは、前記断熱層、前記断熱性構成要素又はそれらの任意の組み合わせの総質量に基づいて30wt%~95wt%の量のエアロゲルを含む、態様14記載のアセンブリ。
(態様41)
少なくとも1つのアンテナと、
断熱性構成要素と、
を含む、アセンブリを取得することと、
6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で前記少なくとも1つのアンテナから無線周波数(RF)通信のフィールドを送信することと、
を含む、方法であって、
前記断熱性構成要素はRF通信のフィールド内に配置され、
前記断熱性構成要素は、25℃及び1気圧で0.025W/m・K未満の熱伝導率を有し、
RF通信のフィールドは、前記断熱性構成要素がRF通信のフィールド内に配置されるように送信される、
方法。
(態様42)
少なくとも1つのアンテナを取得することと、
前記少なくとも1つのアンテナの少なくとも1つの表面上に断熱性構成要素を配置して、アセンブリを形成することと、
を含む、方法であって、
前記少なくとも1つのアンテナは、6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されており、
アンテナアレイの少なくとも1つの表面上に断熱性構成要素を配置することは、RF通信のフィールド内に断熱性構成要素を配置し、
前記断熱性構成要素は、25℃及び1気圧で0.025W/m・K未満の熱伝導率を有する、
方法。
(態様43)
前記断熱性構成要素を断熱層及び保護フィルムから形成することをさらに含む、態様42記載の方法。
(態様44)
前記保護フィルムをポリマー層及び接着剤層から形成することをさらに含む、態様43記載の方法。
(態様45)
前記断熱性構成要素を前記保護フィルムの前記接着剤層を前記断熱層に結合させることによって形成することをさらに含む、態様44記載の方法。
(態様46)
前記断熱性構成要素を断熱層及び接着剤層から形成することをさらに含む、態様42記載の方法。
(態様47)
前記断熱性構成要素を断熱層、接着剤層及び保護フィルムから形成することをさらに含む、態様42記載の方法。
(態様48)
前記少なくとも1つのアンテナの少なくとも1つの表面上に断熱性構成要素を配置することは、前記断熱性構成要素を前記少なくとも1つのアンテナの少なくとも1つの表面に結合することを含む、態様42~43のいずれか1項記載の方法。
(態様49)
前記少なくとも1つのアンテナはアンテナアレイの形態であり、前記アンテナアレイは複数のアンテナを含み、前記アンテナアレイは複数の平面を含み、前記方法は、前記断熱性構成要素を前記複数の平面のうちの少なくとも2つの平面上に配置することを含む、態様42~48のいずれか1項記載の方法。
(態様50)
前記アセンブリをモバイルデバイスのエンクロージャ内に配置することをさらに含む、態様42~49のいずれか1項記載の方法。
(態様51)
少なくとも1つのアンテナと、
断熱性構成要素と、
を含む、アセンブリであって、
前記少なくとも1つのアンテナは、6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されており、
前記断熱性構成要素はRF通信のフィールド内に配置され、
前記断熱性構成要素は、25℃及び1気圧で0.0025W/m・K~0.025W/m・Kの範囲の熱伝導率を有し、
前記断熱性構成要素は、スプリットポスト誘電体共振器(SPDR)を使用して10GHzでIEC 61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、1.05~4の範囲の誘電率を有し、
前記断熱性構成要素は、SPDRを使用して10GHzでIEC61189-2-721第1版2015-04に従って測定して、0.00001~0.1の範囲の損失正接を有する、
アセンブリ。
(態様52)
少なくとも1つのアンテナと、
断熱性構成要素と、
を含む、アセンブリであって、
前記少なくとも1つのアンテナは、6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されており、
前記断熱性構成要素はRF通信のフィールド内に配置され、
前記断熱性構成要素は0.03mm~2mmの厚さを有し、
前記断熱性構成要素は前記断熱性構成要素の総質量に基づいて30wt%~95wt%の量のエアロゲルを含む、
アセンブリ。
(態様53)
前記断熱性構成要素は、25℃及び1気圧で0.0025W/m・K~0.025W/m・Kの範囲の熱伝導率を有する、態様52記載のアセンブリ。
(態様54)
アンテナアレイと、
断熱性構成要素と、
を含む、アセンブリであって、
前記アンテナアレイは、6GHz~100GHzの範囲の動作周波数で無線周波数(RF)通信のフィールドを送信するように構成されており、
前記断熱性構成要素はRF通信のフィールド内に配置され、
前記断熱性構成要素は、
保護フィルムと、
少なくとも1つの断熱層と、
少なくとも1つの接着剤層と、
を含み、
前記少なくとも1つの断熱層は、保護フィルムと少なくとも1つの接着剤層との間に配置され、
前記少なくとも1つの断熱層は前記断熱性構成要素の全厚の50%~99%を画定し、
前記少なくとも1つの接着剤層は、前記アンテナアレイと前記断熱性構成要素の前記断熱層との間に配置されている、
アセンブリ。
(態様55)
前記少なくとも1つの断熱層は、25℃及び1気圧で0.0025W/m・K~0.025W/m・Kの範囲の熱伝導率を有する、態様54記載のアセンブリ。
図1
図2
図3A-B】
図3C-D】
図3E-F】
図3G-H】
図3I-J】
図4
図5A-B】
図5C-D】
図5E-F】
図5G-H】
図5I-J】
図5K
図6A-B】
図7
図8
図9
図10A-B】
図10C-D】
図11A-B】