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特許7502441車輪のショック吸収構造及び子供用乗り物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】車輪のショック吸収構造及び子供用乗り物
(51)【国際特許分類】
   B60B 33/00 20060101AFI20240611BHJP
   B62B 7/04 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
B60B33/00 R
B62B7/04
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022537114
(86)(22)【出願日】2020-12-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-21
(86)【国際出願番号】 IB2020062156
(87)【国際公開番号】W WO2021124227
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】201911333067.6
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゼン、ハーイボ
【審査官】池田 晃一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第08607414(US,B1)
【文献】特開2005-178779(JP,A)
【文献】特開2009-154634(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0257457(US,A1)
【文献】特開2016-088418(JP,A)
【文献】中国実用新案第209079966(CN,U)
【文献】実開昭62-086201(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60B 33/00 - 33/06
B62B 1/00 - 19/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
輪軸と、車両フレームに接続するための輪座とを含み、前記輪座の下端が前記輪軸を介して車輪に回転接続される車輪のショック吸収構造であって、
弾性構造のショック吸収部品さらに含み、
前記ショック吸収部品の上端が前記輪座の上端に接続され、前記ショック吸収部品が前記輪座と同期して回転することができ、
車両フレームに回転接続されるための取付座をさらに含み、前記輪座の上端部分が前記取付座の外側に外嵌され、前記取付座の回転により前記輪座と前記ショック吸収部品を同期に回転させる、
ことを特徴とする車輪のショック吸収構造。
【請求項2】
前記ショック吸収部品の下端が前記輪軸に回転接続され、前記輪軸が前記輪座の下端にスライド接続され、前記輪軸のスライドにより前記ショック吸収部品を回復可能に弾性変形させ、前記ショック吸収部品の変形によりショック吸収及び緩衝を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項3】
前記輪軸のスライドにより前記ショック吸収部品を回復可能に弾性曲げ変形させ、前記ショック吸収部品の曲げ変形によりショック吸収及び緩衝を行う、
ことを特徴とする請求項2に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項4】
前記ショック吸収部品は、曲げ構造である、
ことを特徴とする請求項3に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項5】
前記ショック吸収部品は、ストリップを曲げることによって形成される、
ことを特徴とする請求項4に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項6】
前記輪座の上端が前記取付座に接続されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項7】
前記ショック吸収部品が前記取付座に係止される接続部を含み、前記接続部は、開口を備えるスナップリング構造である、
ことを特徴とする請求項6に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項8】
前記取付座に前記スナップリング構造に合わせた溝が設けられ、前記スナップリング構造が前記溝により前記取付座に係止されて接続される、
ことを特徴とする請求項7に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項9】
前記接続部が前記輪軸の方向に向かって曲げられて延在されてカンチレバー部を形成し、前記カンチレバー部の下端が前記輪軸に回転接続される、
ことを特徴とする請求項7に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項10】
前記カンチレバー部の曲げ箇所は、前記取付座に挟持される、
ことを特徴とする請求項9に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項11】
前記取付座には前記カンチレバー部の曲げ箇所が嵌合するための位置決定突起が突出する、
ことを特徴とする請求項10に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項12】
前記スナップリング構造が備えた開口の方向は、前記カンチレバー部の曲げ箇所により形成された切込の方向と反対する、
ことを特徴とする請求項9に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項13】
前記スナップリング構造が位置する平面は、前記カンチレバー部が位置する平面と直交する、
ことを特徴とする請求項9に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項14】
前記カンチレバー部の下端は、巻き上げられることにより、前記輪軸を挿入するための位置決定リングを形成する、
ことを特徴とする請求項9に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項15】
前記輪座の上端が前記取付座に半嵌合され、前記ショック吸収部品の上端が前記輪座と前記取付座との間に挟持される、
ことを特徴とする請求項7に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項16】
前記輪座の上端には、前記カンチレバー部の曲げ箇所が支えられている突起が突出する、
ことを特徴とする請求項9に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項17】
前記輪座の下端には、前記輪軸がスライドするための細長い孔が設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項18】
前記細長い孔は、前記輪座に対して傾斜している、
ことを特徴とする請求項17に記載の車輪のショック吸収構造。
【請求項19】
車両フレームと、前記車両フレームに取り付けられた車輪とを含む子供用乗り物であって、
前記車両フレームと前記車輪との間に接続された、請求項1~18のいずれか1項に記載の車輪のショック吸収構造をさらに含み、
前記車輪のショック吸収構造の輪座の上端が前記車両フレームに接続され、前記車輪が前記輪軸を介して前記輪座の下端にスライド接続される、
ことを特徴とする子供用乗り物。
【請求項20】
前記車両フレームは、子供用ベッドフレーム又はベビーカー車両フレームである、
ことを特徴とする請求項19に記載の子供用乗り物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、子供用乗り物の分野に関し、特に、子供用乗り物上の車輪のショック吸収構造に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、子供用乗り物には多くの種類があるが、ここで、車輪付きの子供用乗り物は、手で抱くことの代わりとなって大人の負担を軽減できるため、人々に人気がある。よく知られているように、車輪付きの子供用乗り物は、移動中に必然的に凹凸のある地面に遭遇し、子供用乗り物がぶつかったり揺れたりして、子供用乗り物の安全性と快適性に影響を与える。このため、既存の子供用乗り物は、通常、車輪と輪座の間にショック吸収構造を取り付けて、子供用乗り物の快適性能を確保する。しかし、既存の子供用乗り物のショック吸収構造は、ショック吸収のプロセスが短く、ショック吸収や緩衝効果に大きく影響し、この子供用乗り物が明らかに凹凸のある道路を走行する場合、車輪は地面から大きな衝撃力を受ける。このとき、ショック吸収構造が最大のショック吸収効果で動作しても、力の一部が車両フレームに伝達され、子供用乗り物の安全性と快適性に影響を与える。もちろん、輪座と車輪の間に複雑なショック吸収構造を配置することで強力なショック吸収効果を得ることはできるが、このショック吸収構造を使用した結果、子供用乗り物の製造コストが大幅に上昇し、また、強力なショック吸収効果は、子供用乗り物の通常の走行をある程度妨げる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、車輪のショック吸収構造を提供することにあり、この車輪のショック吸収構造は、長いショック吸収プロセスで高いショック吸収効果を実現することで、子供用乗り物の安全性と快適性を向上させる。
【0004】
本発明の他の目的は、子供用乗り物を提供することにあり、この子供用乗り物は、車輪のショック吸収構造を有し、この車輪のショック吸収構造で子供用乗り物が高いショック吸収効果を有する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の目的を実現するために、車輪のショック吸収構造を提供し、輪軸と車両フレームに接続するための輪座とを含み、輪座の下端が輪軸を介して車輪に回転接続され、弾性構造のショック吸収部品をさらに含み、ショック吸収部品の上端が輪座の上端に着脱可能に接続され、ショック吸収部品が輪座と同期して回転することができる。
【0006】
一実施例では、本発明のショック吸収部品の下端が輪軸に回転接続され、輪軸が輪座の下端にスライド接続され、輪軸のスライドによりショック吸収部品を回復可能に弾性変形させ、ショック吸収部品の変形によりショック吸収及び緩衝を行う。
【0007】
一実施例では、本発明の輪軸のスライドによりショック吸収部品を回復可能に弾性曲げ変形させ、ショック吸収部品の曲げ変形よりショック吸収及び緩衝を行い、この回復可能な曲げ変形により高いショック吸収効果を実現し、このショック吸収効果は、子供用乗り物の安全性能と快適性能を確保できるとともに、子供用乗り物の通常の走行にも影響を与えない。
【0008】
一実施例では、本発明のショック吸収部品は、曲げ構造であり、この曲げ構造がショック吸収部品の曲げ変形に有利であり、ショック吸収及び緩衝を行う。
【0009】
一実施例では、本発明のショック吸収部品は、ストライプ状の曲げ構造であり、具体例として、本発明のショック吸収部品は、ストリップを曲げることによって形成され、具体例として、ショック吸収部品は、熱可塑性弾性体又はゴム体材料で構成されたストリップを曲げることによって形成される。
【0010】
一実施例では、本発明のショック吸収構造は、車両フレームに回転接続されるための取付座をさらに含み、輪座の上端が取付座に接続され、取付座の回転により輪座とショック吸収部品を同期に回転させる。この取付座の回転により輪座とショック吸収部品の回転を同期に回転させることにより、ショック吸収部品の上端と下端が同じ方向に向けて同じ角度で偏向運動すること確保する。
【0011】
一実施例では、本発明のショック吸収部品は、前記取付座に係止される接続部を含み、接続部は、開口を備えるスナップリング構造である。
【0012】
一実施例では、本発明の取付座には、スナップリング構造に合わせた溝が設けられ、スナップリング構造は、溝により取付座と係止し、この溝の係止によりショック吸収部品と取付座との接続及び取外しを快速に実現することができる。
【0013】
一実施例では、本発明の接続部が輪軸の方向に向かって曲げられて延在されてカンチレバー部分を形成し、カンチレバー部の下端が輪軸に回転接続され、車輪のショック吸収構造におけるショック吸収部品は、カンチレバー部の曲げ変形により車輪に対するショック吸収及び緩衝を行う。
【0014】
一実施例では、本発明のカンチレバー部の曲げ箇所は、取付座に挟持される。
【0015】
一実施例では、本発明の取付座には、前記カンチレバー部の曲げ箇所が嵌合するための位置決定突起が突出し、この曲げ箇所が位置決定突起に半嵌合されてショック吸収部品を取付座に有効に位置決定し、且つ、カンチレバー部が鋭敏に曲げ変形させてショック吸収を行う。
【0016】
一実施例では、本発明のスナップリング構造が備えた開口の方向は、前記カンチレバー部の曲げ箇所により形成された切込の方向と反対である。
【0017】
一実施例では、本発明のスナップリング構造が位置する平面は、前記カンチレバー部が位置する平面と直交し、これにより、ショック吸収部品を取付座に有効に位置決定する。
【0018】
一実施例では、本発明のカンチレバー部の下端は、巻き上げられることにより、前記輪軸を挿入するための位置決定リングを形成し、カンチレバー部は、この位置決定リングにより輪軸にスライドに外嵌される。
【0019】
一実施例では、本発明の輪座の上端が前記取付座に半嵌合され、前記ショック吸収部品の上端が前記輪座と前記取付座との間に挟持され、輪座の半嵌合により、輪座と取付座との間に挟持されるショック吸収部品の使用の安定性を確保することができる。
【0020】
一実施例では、本発明の輪座の上端には、前記カンチレバー部の曲げ箇所が支えられている突起が突出し、この突起によりショック吸収部品の使用の安定性を確保することができる。
【0021】
一実施例では、本発明の輪座の下端に、前記輪軸がスライドするための細長い孔が設けられ、輪軸がこの細長い孔でスライドし、ショック吸収部品を同じ方向に同期にスライドさせる。
【0022】
具体例として、本発明の細長い孔は、前記輪座に対して傾斜し、輪軸が在傾斜した細長い孔においてスライドすることで、ショック吸収部品の上下端の間の距離が短くなり、さらに、ショック吸収部品を曲げ変形させて高いショック吸収効果を実現する。
【0023】
本発明における子供用乗り物は、車両フレームと、車両フレームに取り付けられた車輪とを含み、車両フレームと車輪との間に接続された上記の車輪のショック吸収構造をさらに含み、車輪のショック吸収構造の輪座の上端が車両フレームに接続され、車輪が輪座の下端に輪軸を介してスライド接続される。
【0024】
一実施例では、本発明の車両フレームは、子供用ベッドフレーム又はベビーカー車両フレームである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の車輪のショック吸収構造を有する子供用乗り物の構成図である。
図2】本発明の車輪のショック吸収構造の構成図である。
図3図2において車輪を取り外して分解した構成図である。
図4】本発明の車輪のショック吸収構造のショック吸収部品の構成図である。
図5】本発明の車輪のショック吸収構造の取付座の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の技術的内容、構造的特徴及び効果を詳細に説明するために、以下の詳細な説明により、特定の実施形態及び添付の図面を参照して説明する。
【0027】
図1を参照すると、本発明の子供用乗り物100は、車両フレーム11及び車両フレーム11に取り付けられた車輪12を含み、また、車両フレーム11と車輪12との間に接続された車輪のショック吸収構造13を含み、車輪のショック吸収構造13の輪座131の上端が車両フレーム11に接続され、車輪12が輪座131の下端に輪軸132を介してスライド接続される。具体例として、本発明における車両フレーム11は、子供用ベッドフレーム又はベビーカー車両フレームであっても良い。
【0028】
前進過程でこの車輪のショック吸収構造13を有する子供用乗り物が凹凸のある路面に遭遇すると、車輪12は地面からの凹凸のある地面の影響により発生した衝撃を受け、車輪12は輪座131に対してスライドし、凹凸のある路面に適応する状態に自動的に調整され、車輪 12が凹凸のある路面に通過する時に、輪座131の相対的なスライドに加えて、特定の角度でたわみ、それによって輪軸132をスライドさせ、ショック吸収部品133の上端と下端を同じ方向に向けて同じ角度で同期に偏向運動し、同時に、輪軸132のスライドにより、ショック吸収部品133の上端と下端の間の距離が徐々に短くなるため、輪座131の長手方向を渡るショック吸収部品133全体を曲げ変形させ、回復可能な曲げ変形によって車輪12にショック吸収を提供して、ショック吸収効果を実現し、子供用乗り物100の安全性能と快適性能を向上させる。
【0029】
また、従来技術においては、子供用乗り物のショック吸収部はコイルスプリングを多く使用し、コイルスプリングの引張りまたは圧縮変形を使用して大きなショック吸収効果を実現できるのに比べ、本発明の子供用乗り物100におけるショック吸収部品133のショック吸収プロセスを車輪12を支える輪座131全体で行い、且つ弾性構造のショック吸収部品133の曲げ変形を採用してショック吸収を行うと、効果的なショック吸収プロセスが長いため、凹凸のある路面の起伏をタイムリーにショック吸収部品133の曲げ変形量に敏感に体現することで、高いショック吸収効果を提供する。このショック吸収効果は、子供用乗り物100の安全性能と快適性能を確保できるとともに、子供用乗り物100の通常の走行にも影響を与えない。従って、本発明は、より長く効果的なショック吸収プロセスを採用し、弾性構造のショック吸収部品133の曲げ変形により子供用乗り物100の車輪のショック吸収構造133が高いショック吸収効果を有し、また、本発明の子供用乗り物100は、構造が簡単で実用的で、幅広い用途に適している。
【0030】
図2を参照すると、本発明の車輪のショック吸収構造13は、輪軸132と、車両フレームに接続されるための輪座131と、弾性のショック吸収部品133を含む。本発明の車輪のショック吸収構造13をより明らかに説明するために、図2における車輪のショック吸収構造13を分解し、車輪のショック吸収構造13から車輪12を取り外した分解図を図3に示す。図3に示すように、具体的には、本発明の車輪のショック吸収構造13は、取付座134をさらに含み、この取付座134の上端が子供用乗り物100の車両フレーム11の間に回転接続され、輪座131の上端が取付座134の下端に接続され、且つ輪座131の上端がショック吸収部品133の上端に接続され、また、輪軸132が輪座131の下端にスライド接続され、輪座131の下端とショック吸収部品133の下端とが輪軸132を介して回転接続され、ショック吸収部品133が輪座131と同期して回転することで、取付座134の回転により輪座131とショック吸収部品133とを同期に回転させ、この同期回転は、ショック吸収部品133の上端及び下端が同じ方向に向けて同じ角度で偏向運動することを確実にすることができ、これにより、車輪12の偏向よるショック吸収部品133のねじれを効果的に防ぐことができ、車輪の正常のステアリングと正常の移動を確保する。
【0031】
車輪12が凹凸のある路面を走行すると、地面からの凹凸のある地面の影響により発生した衝撃を受け、車輪12は輪座131に対してスライドし、輪軸132のスライドにより車輪12が凹凸のある路面に適応する状態に自動的に調整される。この、車輪12の自動的な調整により、ショック吸収部品133の上端と下端の間の距離が徐々に短くなるため、輪座131の長手方向を渡るショック吸収部品133全体を曲げ変形させ、この曲げ変形によって車輪12にショック吸収及び緩衝を提供して、高いショック吸収効果を実現し、子供用乗り物100の安全性能と快適性能を向上させる。従って、本発明の車輪のショック吸収構造13は、子供用乗り物100の安全性、快適性能及び正常の走行を確保することともに、高いショック吸収効果を提供する。
【0032】
本発明の車輪のショック吸収構造13のショック吸収部品133は、曲げ構造であって、ストライプ状の曲げ構造であり、この曲げ構造は、ショック吸収部品133の曲げ変形に有利であり、これにより、ショック吸収及び緩衝を実現する。具体例として、ストリップを曲げて形成され、このストリップは、熱可塑性弾性体又はゴム体材料で構成される。図3図5を参照し、本発明のショック吸収部品133を詳しく説明する。
【0033】
図3図5を参照すると、本発明のショック吸収部品133は、取付座134に係止する接続部1331を含み、この接続部1331が開口されるスナップリング構造を有し、取付座134には、接続部1331のスナップリング構造に合わせる溝1341が設けられ、接続部1331は、この溝1341を介して取付座134に係止されて接続され、この溝1341によりショック吸収部品133と取付座134との接続及び取外しを快速に実現する。
【0034】
また、本発明のショック吸収部品133の接続部1331は、輪軸132の方向に曲げて延在されてカンチレバー部1332を形成し、カンチレバー部1332の下端は、巻き上げられることにより、輪軸132が挿入するための位置決定リング1333を形成し、この位置決定リング1333が輪軸132に回転に外嵌され、輪軸132のスライドにより位置決定リング1333を同期にスライドさせることで、カンチレバー部1332を曲げ変形させてショック吸収及び緩衝効果を実現する。
【0035】
具体例として、ショック吸収部品133を取付座134に有効に位置決定させるために、取付座134には、カンチレバー部1332の曲げ箇所1334が半嵌合するための位置決定突起1342が突出し、曲げ箇所1334は、位置決定突起1342を介して取付座134に挟持される。
【0036】
また、本発明における接続部1331のスナップリング構造の開口1331aの方向は、カンチレバー部1332の曲げ箇所1334に形成された切込1334aの方向と反対であり、又は、接続部1331のスナップリング構造が位置する平面は、カンチレバー部1332が位置する平面と直交し、開口1331aが切込1334aの方向と反対であり、且つ、スナップリング構造が位置する平面がカンチレバー部1332が位置する平面と直交するため、ショック吸収部品133を取付座134に有効に位置決定させることができ、さらに、カンチレバー部1332が輪軸132からの力を受ける時に、敏感に曲げ変形させてショック吸収を行う。
【0037】
具体例として、輪座131の上端が取付座134に半嵌合され、且つ、輪座131の上端には、カンチレバー部1332の曲げ箇所1334が支えられている突起1312を突出し、ショック吸収部品133の上端が輪座131と取付座134との間に挟持され、このように、ショック吸収部品133の使用の安定性を確保することができる。
【0038】
図3を参照し続けると、輪軸132がスライドし、ショック吸収部品133を曲げて変形させることを可能にするために、本発明の輪座311の下端には、輪軸132がスライドするための細長い孔1311が設けられ、且つ、細長い孔1311が輪座131に対して傾斜し、車輪12が地面からの衝撃を受けて輪座313に対して上方に移動すると、輪軸132が、傾斜して設けられた細長い孔1311にスライドして、ショック吸収部品133の上端と下端との間の距離を短くなり、これにより、ショック吸収部品133を曲げ変形させて高いショック吸収効果を実現する。
【0039】
図3及び図5を参照すると、本発明の車輪のショック吸収構造13内のショック吸収部品133は、取り外し可能であり、具体例として、輪座311の上端及び取付座134に対応する位置に取付孔1313が設けられ、ピン回転により輪座131の上端の取外しを実現し、それによりショック吸収部品133の上端の取外しを実現することができ、同様に、輪軸132は、輪座131の下端とショック吸収部品133の下端の取外しを実現するための着脱可能なボルトである。ショック吸収部品133が使用時間の増加とともに老化または摩耗した場合、ショック吸収部品133は、迅速かつ便利に交換することができる。この着脱可能の構成は、当業者によく知られている。
【0040】
従来の技術と比べ、本発明の車輪のショック吸収構造は、弾性構造のショック吸収部品を含み、このショック吸収部品の上端が輪座の上端に着脱可能に接続され、且つ、ショック吸収部品が輪座と同期して回転することができ、ショック吸収部品の下端が輪座の下端に輪軸を介してスライド接続され、前進過程でこの車輪のショック吸収構造を有する子供用乗り物が凹凸のある路面に遭遇すると、車輪は地面からの凹凸のある地面の影響により発生した衝撃を受け、車輪は輪座に対してスライドし、凹凸のある路面に適応する状態に自動的に調整され、車輪が凹凸のある路面に通過する時に、輪座の相対的なスライドに加えて、特定の角度でたわみ、それによって輪軸をスライドさせ、ショック吸収部品の上端と下端を同じ方向に向けて同じ角度で同期に偏向運動し、同時に、輪軸のスライドにより、ショック吸収部品の上端と下端の間の距離が徐々に短くなるため、ショック吸収部品全体を曲げ変形させ、回復可能な曲げ変形によって車輪にショック吸収を提供して、ショック吸収効果を実現し、子供用乗り物の安全性能と快適性能を向上させる。
【0041】
また、従来技術においては、ショック吸収部はコイルスプリングを多く使用し、コイルスプリングの引張りまたは圧縮変形を使用してより大きなショック吸収効果を実現できるが、小さいショック吸収プロセスにより凹凸のある路面に対する適応調整感度が低くなり、子供用乗り物の正常な走行がある程度妨げられる。しかし、本発明のショック吸収部品のショック吸収プロセスを車輪を支える輪座全体で行い、且つ弾性構造のショック吸収部品の曲げ変形を採用すると、効果的なショック吸収プロセスが長いため、凹凸のある路面の起伏をタイムリーにショック吸収部品の曲げ変形量に敏感に体現することで、高いショック吸収効果を提供する。このショック吸収効果は、子供用乗り物の安全性能と快適性能を確保できるとともに、子供用乗り物の通常の走行にも影響を与えない。本発明のショック吸収部品は、従来のショック吸収がコイルスプリングの伸縮による衝撃吸収効果を実現するのに代わり、より長く効果的なショック吸収プロセスを採用し、弾性構造のショック吸収部品の曲げ変形により高いショック吸収効果を実現することを提案することで、構造は簡単で実用的で、幅広い用途に適している。
【0042】
本発明の子供用乗り物は、高いショック吸収効果を有する車輪のショック吸収構造を含み、前進過程でこの車輪のショック吸収構造を有する子供用乗り物が凹凸のある路面に遭遇すると、車輪は地面からの凹凸のある地面の影響を受けて衝撃が発生し、車輪は輪座に対してスライドし、凹凸のある路面に適応する状態に自動的に調整され、車輪が凹凸のある路面に通過する時に、輪座の相対的なスライドに加えて、特定の角度でたわみ、それによって輪軸をスライドさせ、ショック吸収部品の上端と下端を同じ方向に向けて同じ角度で同期に偏向運動し、同時に、輪軸のスライドにより、ショック吸収部品の上端と下端の間の距離が徐々に短くなるため、ショック吸収部品全体を曲げ変形させ、回復可能な曲げ変形によって車輪にショック吸収を提供して、ショック吸収効果を実現し、子供用乗り物の安全性能と快適性能を向上させる。
【0043】
また、従来技術においては、子供用乗り物のショック吸収部はコイルスプリングを多く使用し、コイルスプリングの引張りまたは圧縮変形を使用して大きなショック吸収効果を実現できるが、小さいショック吸収プロセスにより凹凸のある路面に対する適応調節感度が低くなり、子供用乗り物の正常な走行がある程度妨げられる。しかし、本発明の子供用乗り物におけるショック吸収部品のショック吸収プロセスを車輪を支える輪座全体で行い、且つ弾性構造のショック吸収部品の曲げ変形を採用してショック吸収を行うと、効果的なショック吸収プロセスが長いため、凹凸のある路面の起伏をタイムリーにショック吸収部品の曲げ変形量に敏感に体現することで、高いショック吸収効果を提供し、このショック吸収効果は、子供用乗り物の安全性能と快適性能を確保できるとともに、子供用乗り物の通常の走行にも影響を与えない。従って、本発明は、より長く効果的なショック吸収プロセスを採用し、弾性構造のショック吸収部品の曲げ変形により子供用乗り物の車輪のショック吸収構造が高いショック吸収効果を有し、また、本発明の子供用乗り物は、構造が簡単で実用的で、幅広い用途に適している。
【0044】
なお、本発明に関与する車両フレーム11の特定の構造及び機能は当業者に知られており、ここでは説明を省略する。
図1
図2
図3
図4
図5