(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】リンク選択方法および装置、ならびにコンピュータ可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 72/21 20230101AFI20240611BHJP
H04W 28/02 20090101ALI20240611BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20240611BHJP
H04W 74/04 20090101ALI20240611BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20240611BHJP
【FI】
H04W72/21
H04W28/02
H04W72/1268
H04W74/04
H04W84/12
(21)【出願番号】P 2022574745
(86)(22)【出願日】2021-05-31
(86)【国際出願番号】 CN2021097435
(87)【国際公開番号】W WO2021244490
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2023-01-13
(31)【優先権主張番号】202010505315.7
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】王 云▲貴▼
【審査官】吉倉 大智
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0163141(US,A1)
【文献】特表2019-515584(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレスローカルエリアネットワークに適用可能なリンク選択方法であって、前記方法は、
局(STA)によって、アクセスポイント(AP)にリンク選択表示を送信するステップであって、前記STAが前記APと関連づけられ、前記STAと前記APとの間に複数のリンクがあり、前記複数のリンクが異なるチャネル上にあり、前記リンク選択表示が、ターゲットサービスタイプに対応するターゲットリンクを示し、前記ターゲットリンクが前記複数のリンクのうちの少なくとも1つを含む、ステップ
と、
前記ターゲットリンク上の前記STAによって、前記APによって送信されたスケジューリングフレームに基づいて、前記APに前記ターゲットサービスタイプのサービスデータを送信するステップであって、前記スケジューリングフレームは、前記ターゲットリンク上で前記ターゲットサービスタイプの前記サービスデータを前記APに伝送するように前記STAをスケジュールするためのものである、ステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記スケジューリングフレームは、前記ターゲットサービスタイプに対する表示を含む請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記STAによって、前記APによって送信されたリンク選択要求を受信するステップであって、前記リンク選択要求が、前記リンク選択表示を送信することを前記STAに要求する、ステップ
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記リンク選択要求は、前記ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別および/または推奨されるリンクのリンク識別を含む請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
前記リンク選択要求は、前記APによって前記STAに送信されるバッファステータス報告ポーリング(BSRP)フレーム内にある請求項
3または
4に記載の方法。
【請求項6】
前記リンク選択表示は、前記STAによって前記APに送信されるバッファステータス報告(BSR)フィールド内にある請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ターゲットリンクは、前記複数のリンクのリンク品質情報および前記ターゲットサービスタイプに基づいて決定され、前記リンク品質情報は、帯域幅、伝送遅延、またはパケット損失率のうちの少なくとも1つを含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ワイヤレスローカルエリアネットワークに適用可能なリンク選択方法であって、前記方法は、
アクセスポイント(AP)によって、局(STA)によって送信されたリンク選択表示を受信するステップであって、前記STAが前記APと関連づけられ、前記STAと前記APとの間に複数のリンクがあり、前記複数のリンクが異なるチャネル上にあり、前記リンク選択表示が、ターゲットサービスタイプに対応するターゲットリンクを示し、前記ターゲットリンクが前記複数のリンクのうちの少なくとも1つを含む、ステップ
と、
前記ターゲットリンク上の前記APによって、前記STAにスケジューリングフレームを送信するステップであって、前記スケジューリングフレームは、前記ターゲットリンク上で前記ターゲットサービスタイプのサービスデータを前記APに伝送するように前記STAをスケジュールするためのものである、ステップ
を含む方法。
【請求項9】
前記スケジューリングフレームは、前記ターゲットサービスタイプに対する表示を含む請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、
前記APによって、前記STAにリンク選択要求を送信するステップであって、前記リンク選択要求が、前記リンク選択表示を送信することを前記STAに要求する、ステップ
をさらに含む請求項
8に記載の方法。
【請求項11】
前記リンク選択要求は、前記ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別および/または推奨されるリンクのリンク識別を含む請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記リンク選択要求は、前記APによって前記STAに送信されるバッファステータス報告ポーリング(BSRP)フレーム内にある請求項
10または
11に記載の方法。
【請求項13】
前記リンク選択表示は、前記STAによって前記APに送信されるバッファステータス報告(BSR)フィールド内にある請求項
8に記載の方法。
【請求項14】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク内の局(STA)内で使用されるリンク選択装置であって、前記装置が、
アクセスポイント(AP)にリンク選択表示を送信するように構成された送信モジュールであって、前記STAが前記APと関連づけられ、前記STAと前記APとの間に複数のリンクがあり、前記複数のリンクが、異なるチャネル上にあり、前記リンク選択表示が、ターゲットサービスタイプに対応するターゲットリンクを示し、前記ターゲットリンクが前記複数のリンクのうちの少なくとも1つを含む、送信モジュール
と、
前記ターゲットリンク上で、前記APによって送信されたスケジューリングフレームを受信するように構成された受信モジュールであって、前記スケジューリングフレームは、前記ターゲットリンク上で前記ターゲットサービスタイプのサービスデータを前記APに伝送するように前記STAをスケジュールするためのものである、受信モジュールと、
を備え、
前記送信モジュールは、前記スケジューリングフレームに基づいて前記ターゲットリンク上の前記APに前記ターゲットサービスタイプの前記サービスデータを送信するようにさらに構成される、リンク選択装置。
【請求項15】
前記スケジューリングフレームは、前記ターゲットサービスタイプに対する表示を含む請求項
14に記載の装置。
【請求項16】
前記装置は、
前記APによって送信されたリンク選択要求を受信するように構成された受信モジュールであって、前記リンク選択要求が、前記リンク選択表示を送信することを前記STAに要求する、受信モジュール
をさらに備える請求項
14に記載の装置。
【請求項17】
前記リンク選択要求は、前記ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別および/または推奨されるリンクのリンク識別を含む請求項
16に記載の装置。
【請求項18】
前記リンク選択要求は、前記APによって前記STAに送信されるバッファステータス報告ポーリング(BSRP)フレーム内にある請求項
16または
17に記載の装置。
【請求項19】
前記リンク選択表示は、前記STAによって前記APに送信されるバッファステータス報告(BSR)フィールド内にある請求項
14に記載の装置。
【請求項20】
前記ターゲットリンクは、前記複数のリンクのリンク品質情報および前記ターゲットサービスタイプに基づいて決定され、前記リンク品質情報は、帯域幅、伝送遅延、またはパケット損失率のうちの少なくとも1つを含む請求項
14に記載の装置。
【請求項21】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク内のアクセスポイント(AP)内で使用されるリンク選択装置であって、前記装置が
、
局(STA)によって送信されたリンク選択表示を受信するように構成された受信モジュールであって、前記STAが前記APと関連づけられ、前記STAと前記APとの間に複数のリンクがあり、前記複数のリンクが異なるチャネル上にあり、前記リンク選択表示が、ターゲットサービスタイプに対応するターゲットリンクを示し、前記ターゲットリンクが前記複数のリンクのうちの少なくとも1つを含む、受信モジュール
と、
前記ターゲットリンク上で、前記STAにスケジューリングフレームを送信するように構成された送信モジュールであって、前記スケジューリングフレームは、前記ターゲットリンク上で前記ターゲットサービスタイプのサービスデータを前記APに伝送するように前記STAをスケジュールするためのものである、送信モジュールと、
を備える、リンク選択装置。
【請求項22】
前記スケジューリングフレームは、前記ターゲットサービスタイプに対する表示を含む請求項
21に記載の装置。
【請求項23】
前記装置は、
前記STAにリンク選択要求を送信するように構成された送信モジュールであって、前記リンク選択要求が、前記リンク選択表示を送信することを前記STAに要求する、送信モジュール
をさらに備える請求項
21に記載の装置。
【請求項24】
前記リンク選択要求は、前記ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別および/または推奨されるリンクのリンク識別を含む請求項
23に記載の装置。
【請求項25】
前記リンク選択要求は、前記APによって前記STAに送信されるバッファステータス報告ポーリング(BSRP)フレーム内にある請求項
23または
24に記載の装置。
【請求項26】
前記リンク選択表示は、前記STAによって前記APに送信されるバッファステータス報告(BSR)フィールド内にある請求項
21に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、ワイヤレス通信技術の分野に関し、より詳細には、リンク選択方法および装置、ならびにコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、2020年6月5日に出願した「LINK SELECTION METHOD AND APPARATUS,AND COMPUTER-READABLE STORAGE MEDIUM」という名称の中国特許出願第202010505315.7号の優先権を主張するものである。
【0003】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network,WLAN)は、アクセスポイント(access point,AP)と、局(station,STA)とを含む。APは、WLANと別のタイプのネットワーク(たとえば、ワイヤードネットワーク)との間の橋である。STAは、WLANアクセス機能を備えて構成されたワイヤレス端末、たとえば、スマートフォンまたはラップトップである。
【0004】
現在、APとSTAとの間に複数のリンクがある場合、サービスデータの伝送のためにAPとSTAとの間の複数のリンクから適切なリンクをどのようにして選択するかは、解決されるべき問題である。
【発明の概要】
【0005】
本出願は、リンク選択方法および装置、ならびにコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0006】
第1の態様によれば、リンク選択方法が提供され、ワイヤレスローカルエリアネットワークに適用される。この方法は、以下を含む。STAは、APにリンク選択表示を送信する。STAはAPと関連づけられ、STAとAPとの間に複数のリンクがある。複数のリンクは、複数の異なるチャネル上に別々にある。リンク選択表示は、ターゲットサービスタイプに対応するターゲットリンクを示す。ターゲットリンクは、複数のリンクのうちの少なくとも1つを含む。
【0007】
本出願では、STAは、異なるQoS保証が異なるサービスタイプのサービスに対して取得され、WLAN内のサービス稼働信頼性を増加させるように、異なるサービスタイプに対して、対応するサービスデータの伝送のための複数のリンクから適切なリンクを選択することができる。
【0008】
任意選択で、APにリンク選択表示を送信した後、STAは、ターゲットリンク上で、APによって送信されたスケジューリングフレームを受信する。その後、STAは、ターゲットリンク上で、スケジューリングフレームに基づいて、APにターゲットサービスタイプのサービスデータを送信する。
【0009】
本出願では、APは、異なるQoS保証が異なるサービスタイプのサービスに対して取得され、WLAN内のサービス稼働信頼性を増加させるように、STAによって選択されたリンク上の対応するサービスタイプのサービスをスケジュールする。
【0010】
任意選択で、スケジューリングフレームは、ターゲットサービスタイプに対する表示を含む。
【0011】
任意選択で、STAは、APによって送信されたリンク選択要求を受信し、このリンク選択要求は、リンク選択表示を送信することをSTAに要求する。
【0012】
本出願では、STAは、APによって送信されたリンク選択要求によってトリガされるリンク選択を受動的に行う。
【0013】
任意選択で、リンク選択要求は、ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別および/または推奨されるリンクのリンク識別を含む。
【0014】
本出願では、ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別は、APが、ターゲットサービスタイプのためにリンク選択を行うためにSTAをトリガするように、リンク選択要求に含まれる。推奨されるリンクのリンク識別は、推奨されるリンクまたは優先的に選択された推奨されるリンク上でリンク選択を行うことをSTAに示すために、リンク選択要求に含まれる。このことは、リンク選択信頼性を改善し、STAによってAPにサービスデータを送信する信頼性をさらに改善することができる。
【0015】
任意選択で、リンク選択要求は、APによってSTAに送信されるバッファステータス報告ポーリング(buffer status report poll,BSRP)フレーム内にある。
【0016】
本出願では、リンク選択要求はBSRPフレームに含まれる、すなわち、BSRPフレームは、リンク選択要求を別々に送信することなく再使用される。このことは、伝送リソースを節約する。
【0017】
任意選択で、リンク選択表示は、STAによってAPに送信されるバッファステータス報告(buffer status report,BSR)フィールド内にある。
【0018】
本出願では、リンク選択表示はBSRフィールドに含まれる、すなわち、BSRフィールドは、リンク選択表示を別々に送信することなく再使用される。このことは、伝送リソースを節約する。
【0019】
任意選択で、ターゲットリンクは、複数のリンクのリンク品質情報およびターゲットサービスタイプに基づいて決定され、リンク品質情報は、帯域幅、伝送遅延、またはパケット損失率のうちの少なくとも1つを含む。
【0020】
第2の態様によれば、リンク選択方法が提供され、ワイヤレスローカルエリアネットワークに適用される。この方法は、以下を含む。APは、STAによって送信されたリンク選択表示を受信する。STAは、APと関連づけられる。STAとAPとの間に複数のリンクがある。複数のリンクは、複数の異なるチャネル上に別々にある。リンク選択表示は、ターゲットサービスタイプに対応するターゲットリンクを示す。ターゲットリンクは、複数のリンクのうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
任意選択で、STAによって送信されたリンク選択表示を受信した後、APは、ターゲットリンク上で、STAにスケジューリングフレームを送信する。
【0022】
任意選択で、スケジューリングフレームは、ターゲットサービスタイプに対する表示を含む。
【0023】
任意選択で、APは、STAにリンク選択要求を送信し、このリンク選択要求は、リンク選択表示を送信することをSTAに要求する。
【0024】
任意選択で、リンク選択要求は、ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別および/または推奨されるリンクのリンク識別を含む。
【0025】
任意選択で、リンク選択要求は、APによってSTAに送信されるBSRPフレーム内にある。
【0026】
任意選択で、リンク選択表示は、STAによってAPに送信されるBSRフィールド内にある。
【0027】
第3の態様によれば、リンク選択装置が提供される。この装置は、複数の機能モジュールを含む。複数の機能モジュールは、第1の態様による方法および第1の態様の実装を実施するために互いと相互作用する。複数の機能モジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアの組み合わせに基づいて実施されてよく、複数の機能モジュールは、特定の実装に基づいて、ランダムに組み合わされてもよいし、分割されてもよい。
【0028】
第4の態様によれば、リンク選択装置が提供される。この装置は、複数の機能モジュールを含む。複数の機能モジュールは、第2の態様における方法および第2の態様の実装を実施するために互いと相互作用する。複数の機能モジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアの組み合わせに基づいて実施されてよく、複数の機能モジュールは、特定の実装に基づいて、ランダムに組み合わされてもよいし、分割されてもよい。
【0029】
第5の態様によれば、プロセッサとトランシーバとを含むSTAが提供される。トランシーバは、複数の異なるチャネル上で動作する。
【0030】
トランシーバは、第1の態様の任意の実装によるリンク選択方法を実施するために、プロセッサの制御下で1つまたは複数のチャネル上で受信アクションおよび送信アクションを行うように構成される。
【0031】
任意選択で、トランシーバは複数の無線周波数回路を含み、この複数の無線周波数回路は、複数の異なるチャネル上で別々に動作する。
【0032】
第6の態様によれば、プロセッサとトランシーバとを含むAPが提供される。トランシーバは、複数の異なるチャネル上で動作する。
【0033】
トランシーバは、第2の態様の任意の実装によるリンク選択方法を実施するために、プロセッサの制御下で1つまたは複数のチャネル上で受信アクションおよび送信アクションを行うように構成される。
【0034】
任意選択で、トランシーバは複数の無線周波数回路を含み、この複数の無線周波数回路は、複数の異なるチャネル上で別々に動作する。
【0035】
第7の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。このコンピュータ可読記憶媒体は、命令を記憶する。命令がコンピュータデバイスのプロセッサによって実行されるとき、第1の態様または第2の態様によるリンク選択方法が実施される。
【0036】
第8の態様によれば、STAとAPとを含むWLANが提供される。STAは、APと関連づけられる。STAとAPとの間に複数のリンクがある。複数のリンクは、複数の異なるチャネル上に別々にある。STAは、第3の態様によるリンク選択装置を含むか、または第5の態様によるSTAである。APは、第4の態様によるリンク選択装置を含むか、または第6の態様によるAPである。
【0037】
第9の態様によれば、チップが提供される。このチップは、プログラマブル論理回路および/またはプログラム命令を含む。チップが稼働するとき、第1の態様における方法および第1の態様または第2の態様の実装および第2の態様の実装が実施される。
【0038】
本出願において提供される技術的解決策によってもたらされる有益な効果は、少なくとも以下を含む。
【0039】
本出願では、STAとAPとの間に複数のリンクがある。STAは、異なるサービスタイプに対して、対応するサービスデータの伝送のために複数のリンクから適切なリンクを選択することができ、次いで、APは、STAによって選択されたリンク上の対応するサービスタイプのサービスをスケジュールする。このようにして、異なるQoS保証は、異なるサービスタイプのサービスに対して取得され、WLAN内のサービス稼働信頼性を増加させる。さらに、ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別は、APが、ターゲットサービスタイプのためにリンク選択を行うためにSTAをトリガするように、APによってSTAに送信されるリンク選択要求に含まれる。推奨されるリンクのリンク識別は、推奨されるリンクまたは優先的に選択された推奨されるリンク上でリンク選択を行うことをSTAに示すために、リンク選択要求に含まれる。このことは、リンク選択信頼性を改善し、STAによってAPにサービスデータを送信する信頼性をさらに改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】本出願の一実施形態による、WLANの構造の概略図である。
【
図2】本出願の一実施形態による、APとSTAとの間の接続の概略図である。
【
図3】本出願の一実施形態による、リンク選択方法の概略フローチャートである。
【
図4】IEEE802.11axドラフトにおいて規定されるトリガフレームの構造の概略図である。
【
図5】本出願の一実施形態による、トリガ依存共通情報フィールドの構造の概略図である。
【
図6】本出願の一実施形態による、別のトリガ依存共通情報フィールドの構造の概略図である。
【
図7】本出願の一実施形態による、TLM情報フィールドの概略図である。
【
図8】本出願の一実施形態による、別のTLM情報フィールドの概略図である。
【
図9】本出願の一実施形態による、拡張BSRフィールドの構造の概略図である。
【
図10】本出願の一実施形態による、リンク選択装置の構造の概略図である。
【
図11】本出願の一実施形態による、別のリンク選択装置の構造の概略図である。
【
図12】本出願の一実施形態による、リンク選択装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本出願の目的、技術的解決策、および利点をより明らかにするために、以下は、添付の図面を参照しながら詳細に本出願の実装をさらに説明する。
【0042】
図1は、本出願の一実施形態による、WLANの構造の概略図である。
図1に図示されるように、WLANは、AP101と、STA102Aから102C(STA102と総称される)とを含む。STA102は、AP101と関連づけられる。STA102がAP101と関連づけられることは、STA102がAP101にワイヤレスで接続される、すなわち、STA102がAP101とワイヤレスで通信することができることを意味する。AP101は、WLANプロトコルベースのワイヤレスアクセスサービスをSTA102に提供する。図におけるAPおよびSTAの数量は、説明のための例にすぎず、本出願の実施形態において提供されるリンク選択システムを限定することを意図したものではない。
【0043】
マルチリンクネットワークアーキテクチャは、米国電気電子学会(Institute of Electrical and Electronics Engineers,IEEE)802.11beドラフト(IEEE802.11axドラフトの次世代プロトコルである)において提供される。APとSTAの両方は、複数の無線周波数ユニット(radio frequency unit,RFU)を含む。無線周波数ユニットは、トランシーバデバイス間の無線信号の電子構成要素であり、無線周波数回路または無線周波数モジュールと呼ばれることもある。異なるRFUは、異なる周波数帯域上または同じ周波数帯域の異なるチャネル上で動作する。APの1つのRFUは、複数のSTAのRFUへの接続を別々に確立することができ、STAの1つのRFUは、APの1つのRFUへの接続を確立することができる。接続は、APの複数のRFUとSTAの複数のRFUとの間で確立可能であり、すなわち、複数のリンクは、複数のチャネル上のAPとSTAとの間で確立可能である。本出願のこの実施形態では、AP101とSTA102との間で複数のリンクがある。複数のリンクは、複数の異なるチャネル上に別々にある。チャネルは、完全なWLANチャネル、たとえば、20メガヘルツ(MHz)WLANチャネル、またはより大きな帯域幅(たとえば、40MHz、80MHz、または160MHz)をもつWLANチャネルである。チャネル帯域幅が20MHzよりも大きい場合、チャネルは、プライマリチャネルと、セカンダリチャネルとを含むことがある。
【0044】
WLANによって使用される無線周波数の範囲は、2.4ギガヘルツ(GHz)周波数帯域および5GHz周波数帯域である。2.4GHz周波数帯域は2.4GHzから2.4835GHzを含み、5GHz周波数帯域は、5.150GHzから5.350GHzおよび5.725GHzから5.850GHzを含む。AP101とSTA102との間の複数のリンクは、2.4GHz周波数帯域および/または5GHz周波数帯域内の複数の異なるチャネル上に別々にある。たとえば、AP101とSTA102との間に2つのリンクがある。1つのリンクが2.4GHz周波数帯域内にあり、1つのリンクが5GHz周波数帯域内にある。または、2.4GHz周波数帯域内の2つのリンクであり、一方のリンクは2.4GHz周波数帯域内のチャネル1上にあり、他方のリンクは、2.4GHz周波数帯域内のチャネル11上にある。または、5GHz周波数帯域内の異なるチャネル上の2つのリンクである。
【0045】
たとえば、
図2は、本出願の一実施形態による、APとSTAとの間の接続の概略図である。
図2に図示されるように、AP101は、2.4GHz周波数帯域内で動作するRFU11と、5GHz周波数帯域内で動作するRFU12とを含む。STA102は、2.4GHz周波数帯域内で動作するRFU21と、5GHz周波数帯域内で動作するRFU22とを含む。AP101内のRFU11はSTA102内のRFU21に接続され、AP101内のRFU12はSTA102内のRFU22に接続される。言い換えれば、APとSTAとの間に、2.4GHz周波数帯域内のリンク1と、5GHz周波数帯域内のリンク2がある。
【0046】
図3は、本出願の一実施形態による、リンク選択方法の概略フローチャートである。この方法は、
図1に図示されるWLANに適用される。
図3に図示されるように、方法は、以下のステップを含む。
【0047】
ステップ301:APが、STAにリンク選択要求を送信する。
【0048】
リンク選択要求は、リンク選択表示を送信することをSTAに要求する。任意選択で、リンク選択要求は、ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別および/または推奨されるリンクのリンク識別を含む。リンク選択要求がターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別を含むとき、リンク選択要求は、ターゲットサービスタイプのためのリンク選択表示を送信することをSTAに要求する。言い換えれば、リンク選択要求は、ターゲットサービスタイプのためのリンク選択を行うことをSTAに要求する。リンク選択要求が、推奨されるリンクのリンク識別を含むとき、リンク選択要求が、推奨されるリンクまたは優先的に選択された推奨されるリンク上でリンク選択を行うことをSTAに示す。リンク選択要求が、ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別および推奨されるリンクのリンク識別を含むとき、リンク選択要求は、ターゲットサービスタイプのサービスデータの伝送のための推奨されるリンク、またはターゲットサービスタイプのサービスデータの伝送のための優先的に選択された推奨されるリンク上で、リンク選択を行うことをSTAに要求する。
【0049】
任意選択で、APは、APとSTAとの間の複数のリンクの実際の負荷および/または複数のリンクと関連づけられたSTAの数量に基づいて、複数のリンクから少なくとも1つの推奨されるリンクを決定する。たとえば、APは、推奨されるリンクとして、あまりビジーでないリンクおよび/または複数のリンクにおけるより少ない数量のSTAと関連づけられたリンクを使用することがある。リンクと関連づけられたSTAは、リンク上のAPと関連づけられたSTAである。
【0050】
本出願のこの実施形態では、APは、STAにリンク選択要求を送信することによって、リンク選択を行うためにSTAをトリガする。ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別は、APが、ターゲットサービスタイプのためにリンク選択を行うためにSTAをトリガするように、リンク選択要求に含まれる。推奨されるリンクのリンク識別は、推奨されるリンクまたは優先的に選択された推奨されるリンク上でリンク選択を行うことをSTAに示すために、リンク選択要求に含まれる。このことは、リンク選択信頼性を改善し、STAによってAPにサービスデータを送信する信頼性をさらに改善することができる。
【0051】
WLAN内のサービスは、優先順位の降順に、音声(voice,VO)、映像(video,VI)、ベストエフォート(best effort,BE)、およびバックグラウンド(back ground,BK)という4つのアクセスカテゴリ(access category,AC)に分類される。各ACは、2つのトラフィック識別(traffic identity,TID)を有する。すなわち、4つのACは、8つのTIDを有する。ワイヤードネットワークでは、8つのTIDは、サービス品質(quality of service,QoS)の8つの差別化サービスコードポイント(differentiated services code point,DSCP)優先順位に対応する。ワイヤレスネットワークでは、8つのTIDが、サービスフロータイプを区別するために使用される。
【0052】
任意選択で、本出願のこの実施形態におけるサービスタイプ識別は、TIDおよび/またはACと表される。
【0053】
ステップ302:STAが、APにリンク選択表示を送信する。
【0054】
リンク選択表示は、ターゲットサービスタイプに対応するターゲットリンクを示す。言い換えれば、リンク選択表示は、STAが、ターゲットリンク上のAPにターゲットサービスタイプのサービスデータを送信することを意図することを示す。ターゲットリンクは、STAとAPとの間の複数のリンクのうちの少なくとも1つを含む。
【0055】
任意選択で、ターゲットリンクは、STAとAPとの間の複数のリンクのリンク品質情報と、ターゲットサービスタイプに基づいて決定される。リンク品質情報は、帯域幅、伝送遅延、またはパケット損失率のうちの少なくとも1つを含む。STAは、STAとAPとの間の複数のリンクのリンク品質情報を取得し、次いで、複数のリンクのリンク品質情報およびターゲットサービスタイプに基づいて、複数のリンクから、ターゲットサービスタイプのサービスデータの伝送のためのターゲットリンクを決定する。あるいは、ターゲットリンクは、別の要因に基づいて決定されることがある。たとえば、2.4GHz周波数帯域内の電磁波の貫通が5GHz周波数帯域内の電磁波のそれよりも強いことを考慮すると、ほとんど同じリンク品質の場合は2.4GHz周波数帯域内のチャネルが高優先順位サービスの伝送のために選択されることがある。以下は、リンク品質情報が帯域幅および/または伝送遅延を含む一例を使用することによって、STAがターゲットサービスタイプのためのリンク選択を行う様式を説明する。
【0056】
第1の可能な実装では、STAは、STAとAPとの間の複数のリンクの帯域幅と、ターゲットサービスタイプに対応する必要とされる帯域幅に基づいて、複数のリンクからターゲットリンクを決定する。サービスタイプに対応する必要とされる帯域幅は、STA内のサービスタイプのサービスデータのバッファサイズに基づいて決定されてよい。たとえば、STA内のサービスタイプのサービスデータのより大きいバッファは、サービスタイプに対応するより大きい必要とされる帯域幅を示す。任意選択で、STAは、STA内の各サービスタイプのサービスデータのバッファサイズに基づく平均的な割り当て様式で、各サービスタイプに対応する伝送リンクを決定する。1つのサービスタイプに対応する1つまたは複数の伝送リンクがあってよい。
【0057】
たとえば、STAとAPとの間に2つのリンクすなわちリンク1およびリンク2があり、リンク1の帯域幅は、リンク2の帯域幅と同じである。STAは、3つのサービスタイプ、すなわちTID0、TID1、およびTID2を含む。TID0に対応する必要とされる帯域幅とTID1に対応する必要とされる帯域幅の合計が、TID2に対応する必要とされる帯域幅に等しいと仮定すると、STAは、リンク1上でTID0のサービスデータおよびTID1のサービスデータを伝送し、リンク2上でTID2のサービスデータを伝送することを決定する、またはSTAは、リンク2上でTID0のサービスデータおよびTID1のサービスデータを伝送し、リンク1上でTID2のサービスデータを伝送することを決定する。
【0058】
本出願のこの実施形態では、STAは、前述の第1の可能な実装において、サービスタイプに対応する伝送リンクを決定する。このことは、STAとAPとの間のすべてのリンクの間で負荷分散を達成する。
【0059】
第2の可能な実装では、STAは、STAとAPとの間の複数のリンクの伝送遅延と、ターゲットサービスタイプのサービス優先順位に基づいて、複数のリンクからターゲットリンクを決定する。任意選択で、STAは、より高いサービス優先順位をもつサービスタイプを、対応するサービスデータの伝送のためのより低い伝送遅延をもつリンクに割り当てる。
【0060】
たとえば、STAとAPとの間に、2つのリンクすなわちリンク1およびリンク2がある。リンク1の伝送遅延履歴は、リンク2の伝送遅延履歴よりも小さい。STAは、3つのサービスタイプを含み、これらのサービスタイプは、サービス優先順位の降順に、TID0、TID1、およびTID2である。リンク1の伝送遅延履歴はリンク2の伝送遅延履歴よりも低いので、STAは、リンク1上でTID0のサービスデータを伝送し、リンク1またはリンク2上でTID1のサービスデータおよびTID2のサービスデータを伝送することを決定する。
【0061】
本出願のこの実施形態では、STAは、前述の第2の可能な実装では、サービスタイプに対応する伝送リンクを決定する。これは、ある程度、高優先順位サービスデータを伝送する信頼性を保証する。
【0062】
第3の可能な実装では、STAは、STAとAPとの間の複数のリンクの帯域幅、ターゲットサービスタイプに対応する必要とされる帯域幅、複数のリンクの伝送遅延、およびターゲットサービスタイプのサービス優先順位に基づいて、複数のリンクからターゲットリンクを決定する。
【0063】
第1の可能な実装および第2の可能な実装における例を参照すると、STAは、リンク1上でTID0のサービスデータおよびTID1のサービスデータを伝送し、リンク2上でTID2のサービスデータを伝送することを決定し得る。
【0064】
本出願のこの実施形態では、APによって送信されたリンク選択要求を受信した後、STAは、APにリンク選択表示を送信し得る。言い換えれば、STAは、APによって送信されたリンク選択要求によってトリガされるリンク選択を受動的に行う。あるいは、STAは、リンク選択を能動的に行うことがある。たとえば、新しいサービスタイプの伝送されることになるサービスデータがSTA内にあるとき、STAは、新しいサービスタイプのためのリンク選択表示をAPに送信する。この場合、ステップ301は、行われなくてよい。
【0065】
任意選択で、STAによって送信されたリンク選択表示を受信した後、APは、以下のステップ303を行う。
【0066】
ステップ303:APが、ターゲットリンク上で、STAにスケジューリングフレームを送信する。
【0067】
任意選択で、スケジューリングフレームは、ターゲットサービスタイプに対する表示を含む。言い換えれば、スケジューリングフレームは、ターゲットリンク上で、ターゲットサービスタイプのサービスデータをAPに伝送するようにSTAをスケジュールするためのものである。あるいは、スケジューリングフレームは、ターゲットサービスタイプに対する表示を含まなくてよい。この場合、スケジューリングフレームは、ターゲットリンク上で、STAのすべて伝送されることになるアップリンクサービスデータをAPに伝送するように、STAをスケジュールするためのものである。任意選択で、複数のターゲットリンクがあるとき、APは、各ターゲットリンク上で、スケジューリングフレームをSTAに送信する。
【0068】
スケジューリングフレームは、IEEE802.11axドラフトにおいて規定されるトリガフレーム(trigger frame)であってよい。
図4は、IEEE802.11axドラフトにおいて規定されるトリガフレームの構造の概略図である。
図4に図示されるように、トリガフレームは、フレーム制御(frame control)フィールド、期間(duration)フィールド、受信機アドレス(receiver address,RA)フィールド、送信機アドレス(transmitter address,TA)フィールド、共通情報(common info)フィールド、ユーザ情報リスト(user info list)フィールド、パディング(padding)フィールド(任意選択)、フレームチェックシーケンス(Frame Check Sequence,FCS)フィールドなどを含む。フレーム制御フィールド、期間フィールド、RAフィールド、およびTAフィールドは、フレームヘッダである。共通情報フィールドは、トリガタイプ(trigger type)を含む。トリガフレーム内のフィールドの説明は、本出願のこの実施形態では一つずつ記載されない。
【0069】
IEEE802.11axドラフトにおいて定義されるように、共通情報フィールド内のトリガタイプの値範囲は、0から15である。現在、IEEE802.11axドラフトでは、0から7の値をもつトリガタイプが規定されているが、8から15の値をもつトリガタイプは規定されていない。たとえば、トリガタイプの値が0であるとき、トリガフレームは、アップリンク物理層プロトコルデータユニット(physical layer protocol data unit,PPDU)を送信するためにSTAをトリガするために規定される。トリガタイプの値が1であるとき、トリガフレームは、ビームフォーミング報告ポーリング(beamforming report poll,BFRP)フレームとして規定される。トリガタイプの値が4であるとき、トリガフレームは、BSRPフレームとして規定される。トリガタイプの値が6であるとき、トリガフレームは、帯域幅クエリ報告ポーリング(bandwidth query report poll,BQRP)フレームとして規定される。本出願のこの実施形態では、ターゲットリンク上でAPによってSTAに送信されるスケジューリングフレームは、トリガタイプの値が0、1、4、または6であるトリガフレームであることがあるか、または、トリガタイプの値が7よりも大きい新しく規定されたトリガフレームであることがある。
【0070】
任意選択で、ターゲットリンク上で、APによって送信されたスケジューリングフレームを受信した後、STAは、以下のステップ304を行う。
【0071】
ステップ304:STAが、ターゲットリンク上で、ターゲットサービスタイプのサービスデータをAPに送信する。
【0072】
任意選択で、スケジューリングフレームを受信した後、STAは、スケジューリングフレームに基づいて、ターゲットリンク上にあり、STAに割り当てられたチャネルリソースを最初に決定し、次いで、チャネルリソース上で、ターゲットサービスタイプのサービスデータをAPに送信する。
【0073】
本出願のこの実施形態では、STAとAPとの間に複数のリンクがある。STAは、異なるサービスタイプに対して、対応するサービスデータの伝送のために複数のリンクから適切なリンクを選択することができ、次いで、APは、STAによって選択されたリンク上の対応するサービスタイプのサービスをスケジュールする。このようにして、異なるQoS保証は、異なるサービスタイプのサービスに対して取得され、WLAN内のサービス稼働信頼性を増加させる。
【0074】
任意選択で、リンク選択要求は、APによってSTAに送信されるBSRPフレーム内にある。本出願のこの実施形態では、リンク選択要求はBSRPフレームに含まれる、すなわち、BSRPフレームは、リンク選択要求を別々に送信することなく再使用される。このことは、伝送リソースを節約する。あるいは、リンク選択要求は、カスタマイズされたトリガフレームに含まれてよく、APによってSTAに別々に送信される。カスタマイズされたトリガフレーム内のトリガタイプは、8から15の任意の値であってよい。
【0075】
任意選択で、リンク選択要求は、サービスタイプ識別および/または推奨されるリンクのリンク識別を含む。IEEE802.11axドラフトにおいて規定されるトリガフレームの共通情報フィールドは、可変(variable)トリガ依存共通情報(trigger dependent common info)フィールドを含む。本出願のこの実施形態では、サービスタイプ識別および/または推奨されるリンクのリンク識別は、BSRPフレームまたはカスタマイズされたトリガフレームの共通情報フィールド内のトリガ依存共通情報フィールドに含まれてよい。たとえば、リンク選択要求が、サービスタイプの少なくとも1つのグループと推奨されるリンクとの間の対応を示すとき、サービスタイプ識別とリンク識別との間の1つまたは複数のマッピング情報(以下では、TLM情報と呼ばれる)フィールドが、トリガ依存共通情報フィールド内に規定されてよい。
【0076】
任意選択で、
図5および
図6は各々、本出願の一実施形態によるトリガ依存共通情報フィールドの構造の概略図である。
図5および
図6に図示されるように、トリガ依存共通情報フィールドは、数量表示フィールドと、TLM情報フィールドとを含む。数量表示フィールドは、リンク選択が要求される、TLM情報フィールド内の、サービスタイプの数量を示す。あるいは、トリガ依存共通情報フィールドは、数量表示フィールドを含まないことがある。TLM情報フィールドは、サービスタイプフィールドと、リンク表示フィールドとを含む。サービスタイプフィールドは、リンク選択が要求されるサービスタイプを示す。リンク表示フィールドは、推奨されるリンクを示す。リンク表示フィールドの長さ(ビット単位)は、STAとAPとの間のリンクの数量よりも大きいかまたはこれに等しい。STAとAPとの間の各リンクは、リンク表示フィールド内の1ビットに対応する。
【0077】
たとえば、STAとAPとの間に、4つのリンクすなわちリンク1から4がある。リンク表示フィールドの長さは4ビットであり、これは、左から右にリンク1から4に順次対応する。ビットの値が1であるとき、それは、ビットに対応するリンクが推奨されるリンクであることを示す。たとえば、リンク表示フィールドの値が「0110」である場合、それは、リンク2およびリンク3が推奨されるリンクであることを示し、またはリンク表示フィールドの値が「1000」である場合、それは、リンク1が推奨されるリンクであることを示す。
【0078】
任意選択で、
図5を参照されたい。TLM情報フィールドは、1つのサービスタイプフィールドと、n個のリンク表示フィールドとを含む。
図6を参照されたい。TLM情報フィールドは、n個のサービスタイプフィールドと、n個のリンク表示フィールドとを含む。nは、リンク選択が要求されるサービスタイプの数量である。nは、サービスタイプの合計数量よりも小さいかまたはこれに等しい正の整数である。
【0079】
任意選択で、サービスタイプ識別は、TIDとして表される。nの最大値は8であり、最大で8つのサービスタイプがあることを示す。サービスタイプフィールドの長さは8ビットであり、各ビットは、1つのサービス優先順位に対応する。たとえば、サービスタイプフィールドの8つのビットは、左から右に0から7のサービス優先順位をもつ8つのサービスタイプに順次対応する。あるいは、サービスタイプ識別は、ACとして表される。nの最大値は4であり、最大で4つのサービスタイプがあることを示す。サービスタイプフィールドの長さは4ビットであり、各ビットは、1つの優先順位のアクセスカテゴリに対応する。たとえば、サービスタイプフィールドの4つのビットは、左から右に4つの優先順位のアクセスカテゴリ、すなわちBE、BK、VI、およびVOに順次対応する。
【0080】
本出願のこの実施形態では、サービスタイプフィールド内のビットの値が1であることが規定されてよく、ビットに対応するサービスタイプに対してリンク選択が要求されることを示す。
【0081】
図5に図示されるTLM情報フィールドでは、サービスタイプフィールド内の1つまたは複数のビットの値は1であってよく、リンク表示フィールドの数量は、値が1である、サービスタイプフィールド内のビットの数量に等しい。リンク表示フィールドiは左から右に、サービスタイプフィールド内の、左から右に1の値をもつビットiに対応し、ここで、iは正の整数である。
【0082】
たとえば、サービスタイプフィールドの長さは8ビットである。
図7は、本出願の一実施形態による、TLM情報フィールドの概略図である。
図7に図示されるように、TLM情報フィールドは、サービスタイプフィールドと、リンク表示フィールド1から3とを含む。サービスタイプフィールドの値が「01001010」である場合、それは、リンク選択が、1、4、および6のサービス優先順位をもつサービスタイプに対して要求されることを示す。リンク表示フィールド1の値が「1000」である場合、それは、1のサービス優先順位をもつサービスタイプに対応する推奨されるリンクがリンク1であることを示す。リンク表示フィールド2の値が「0110」である場合、それは、4のサービス優先順位をもつサービスタイプに対応する推奨されるリンクがリンク2およびリンク3であることを示す。リンク表示フィールド3の値が「0011」である場合、それは、6のサービス優先順位をもつサービスタイプに対応する推奨されるリンクがリンク3またはリンク4であることを示す。
【0083】
図6に図示されるTLM情報フィールドでは、各サービスタイプフィールド内のビットの値は1であり、リンク表示フィールドは、リンク選択を要求するサービスタイプに対応する推奨されるリンクを示し、このサービスタイプは、TLM情報フィールドの左にあるサービスタイプフィールドによって示される。
【0084】
たとえば、サービスタイプフィールドの長さは8ビットである。
図8は、本出願の一実施形態による、別のTLM情報フィールドの概略図である。
図8に図示されるように、TLM情報フィールドは、サービスタイプフィールド1から3と、リンク表示フィールド1から3とを含む。サービスタイプフィールド1の値が「01000000」である場合、それは、リンク選択が、1のサービス優先順位をもつサービスタイプに対して要求されることを示す。リンク表示フィールド1の値が「1000」である場合、それは、1のサービス優先順位をもつサービスタイプに対応する推奨されるリンクがリンク1であることを示す。サービスタイプフィールド2の値が「00001000」である場合、それは、リンク選択が、4のサービス優先順位をもつサービスタイプに対して要求されることを示す。リンク表示フィールド2の値が「0110」である場合、それは、4のサービス優先順位をもつサービスタイプに対応する推奨されるリンクがリンク2およびリンク3であることを示す。サービスタイプフィールド3の値が「00000010」である場合、それは、リンク選択が、6のサービス優先順位をもつサービスタイプに対して要求されることを示す。リンク表示フィールド3の値が「0011」である場合、それは、6のサービス優先順位をもつサービスタイプに対応する推奨されるリンクがリンク3およびリンク4であることを示す。
【0085】
本出願のこの実施形態では、APが、複数のサービスタイプに対してリンク選択を行うようにSTAに要求する必要があるとき、APが、複数のリンク選択要求をSTAに送信し、各リンク選択要求は、1つのサービスタイプに対してリンク選択を行うようにSTAに要求する、またはAPが、1つのリンク選択要求をSTAに送信し、リンク選択要求は、複数のサービスタイプに対してリンク選択を行うようにSTAに要求する。リンク選択要求のフォーマットは、
図5または
図6に図示されることがある。あるいは、複数の共通情報フィールドがトリガフレーム内で拡張されてよく、各共通情報フィールド内のトリガ依存共通情報フィールドは、1つのサービスタイプに対してリンク選択を行うことの要求を搬送する。
【0086】
任意選択で、リンク選択表示は、STAによってAPに送信されるBSRフィールド内にある。BSRフィールドは、ヌルフレームまたはデータフレーム内のフィールドであってよい。本出願のこの実施形態では、リンク選択表示はBSRフィールドに含まれる、すなわち、BSRフィールドは、リンク選択表示を別々に送信することなく再使用される。このことは、伝送リソースを節約する。
【0087】
本出願のこの実施形態では、リンク表示フィールドは、BSRフィールド内で拡張される。BSRフィールド内のアクセスカテゴリ表示(access category indication,ACI)ビットマップ(Bitmap)およびデルタTID(Delta TID)と組み合わせて、リンク表示フィールドは、リンク選択に対する表示をSTAに提供する。
【0088】
たとえば、
図9は、本出願の一実施形態による、拡張BSRフィールドの構造の概略図である。
図9に図示されるように、BSRフィールドは、ACIビットマップフィールドと、デルタTIDフィールドと、ACI高(ACI high)フィールドと、スケーリングファクタ(scaling factor)フィールド、キューサイズ高(queue size high)フィールド(ACI高パラメータに示されるACのデータトラフィックを示す)と、キューサイズすべて(queue size all)フィールド(ACIビットマップパラメータに示されるすべてのACのデータ量を示す)と、リンク表示フィールドとを含む。リンク表示フィールドの構造および定義については、TLM情報フィールド内のリンク表示フィールドの関連説明を参照されたい。BSRフィールド内の他のフィールドの説明は、本出願のこの実施形態では一つずつ記載されない。
【0089】
あるいは、リンク選択表示は、カスタマイズされたフレームに含まれてよく、STAによってAPに別々に送信される。カスタマイズされたフレーム内のリンク選択表示のフォーマットについては、
図5または
図6に図示されるTLM情報フィールドのフォーマットを参照されたい。詳細は、本明細書における本出願のこの実施形態では説明されない。
【0090】
本出願のこの実施形態において提供されるリンク選択方法のステップのシーケンスは、適切に調整されてよく、またはステップは、必要に応じて、それに対応して追加もしくは削除されてよい。本出願に開示されている技術範囲内にある、当業者によって容易に理解される任意の変形方法は、本出願の保護範囲に入るものとする。したがって、詳細は説明されない。
【0091】
結論として、本出願のこの実施形態において提供されるリンク選択方法では、STAとAPとの間に複数のリンクがある。STAは、異なるサービスタイプに対して、対応するサービスデータの伝送のために複数のリンクから適切なリンクを選択することができ、次いで、APは、STAによって選択されたリンク上の対応するサービスタイプのサービスをスケジュールする。このようにして、異なるQoS保証は、異なるサービスタイプのサービスに対して取得され、WLAN内のサービス稼働信頼性を増加させる。さらに、ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別は、APが、ターゲットサービスタイプのためにリンク選択を行うためにSTAをトリガするように、APによってSTAに送信されるリンク選択要求に含まれる。推奨されるリンクのリンク識別は、推奨されるリンク上でリンク選択を行うことまたは推奨されるリンクを優先的に選択することをSTAに示すために、リンク選択要求に含まれる。このことは、リンク選択信頼性を改善し、STAによってAPにサービスデータを送信する信頼性をさらに改善することができる。
【0092】
図10は、本出願の一実施形態による、リンク選択装置の構造の概略図である。この装置は、
図1に図示されるWLAN内のSTA102内で使用されてよい。
図10に図示されるように、装置100は、
APにリンク選択表示を送信するように構成された送信モジュール1001であって、STAはAPと関連づけられ、STAとAPとの間に複数のリンクがあり、複数のリンクは、複数の異なるチャネル上に別々にあり、リンク選択表示は、ターゲットサービスタイプに対応するターゲットリンクを示し、ターゲットリンクは、複数のリンクのうちの少なくとも1つを含む、送信モジュール1001
を含む。
【0093】
任意選択で、さらに
図10を参照されたい。装置100は、受信モジュール1002をさらに含む。
【0094】
任意選択で、受信モジュール1002は、ターゲットリンク上で、APによって送信されたスケジューリングフレームを受信するように構成される。送信モジュール1001は、ターゲットリンク上で、スケジューリングフレームに基づいてターゲットサービスタイプのサービスデータをAPに送信するようにさらに構成される。
【0095】
任意選択で、スケジューリングフレームは、ターゲットサービスタイプに対する表示を含む。
【0096】
任意選択で、受信モジュール1002は、APによって送信されたリンク選択要求を受信するように構成され、このリンク選択要求は、リンク選択表示を送信することをSTAに要求する。
【0097】
任意選択で、リンク選択要求は、ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別および/または推奨されるリンクのリンク識別を含む。
【0098】
任意選択で、リンク選択要求は、APによってSTAに送信されるBSRPフレーム内にある。
【0099】
任意選択で、リンク選択表示は、STAによってAPに送信されるBSRフィールド内にある。
【0100】
任意選択で、ターゲットリンクは、複数のリンクのリンク品質情報およびターゲットサービスタイプに基づいて決定され、リンク品質情報は、帯域幅、伝送遅延、またはパケット損失率のうちの少なくとも1つを含む。
【0101】
結論として、本出願のこの実施形態において提供されるリンク選択装置では、STAとAPとの間に複数のリンクがある。STAは、異なるサービスタイプに対して、対応するサービスデータの伝送のために複数のリンクから適切なリンクを選択することができ、次いで、APは、STAによって選択されたリンク上の対応するサービスタイプのサービスをスケジュールする。このようにして、異なるQoS保証は、異なるサービスタイプのサービスに対して取得され、WLAN内のサービス稼働信頼性を増加させる。さらに、ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別は、APが、ターゲットサービスタイプのためにリンク選択を行うためにSTAをトリガするように、APによってSTAに送信されるリンク選択要求に含まれる。推奨されるリンクのリンク識別は、推奨されるリンク上でリンク選択を行うことまたは推奨されるリンクを優先的に選択することをSTAに示すために、リンク選択要求に含まれる。このことは、リンク選択信頼性を改善し、STAによってAPにサービスデータを送信する信頼性をさらに改善することができる。
【0102】
図11は、本出願の一実施形態による、別のリンク選択装置の構造の概略図である。この装置は、
図1に図示されるWLAN内のAP101内で使用されてよい。
図11に図示されるように、装置110は、
STAによって送信されたリンク選択表示を受信するように構成された受信モジュール1101であって、STAはAPと関連づけられ、STAとAPとの間に複数のリンクがあり、複数のリンクは、複数の異なるチャネル上に別々にあり、リンク選択表示は、ターゲットサービスタイプに対応するターゲットリンクを示し、ターゲットリンクは、複数のリンクのうちの少なくとも1つを含む、受信モジュール1101
を含む。
【0103】
任意選択で、さらに
図11を参照されたい。装置100は、送信モジュール1102をさらに含む。
【0104】
任意選択で、送信モジュール1102は、ターゲットリンク上で、スケジューリングフレームをSTAに送信するように構成される。
【0105】
任意選択で、スケジューリングフレームは、ターゲットサービスタイプに対する表示を含む。
【0106】
任意選択で、送信モジュール1102は、リンク選択要求をSTAに送信するように構成され、このリンク選択要求は、リンク選択表示を送信することをSTAに要求する。
【0107】
任意選択で、リンク選択要求は、ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別および/または推奨されるリンクのリンク識別を含む。
【0108】
任意選択で、リンク選択要求は、APによってSTAに送信されるBSRPフレーム内にある。
【0109】
任意選択で、リンク選択表示は、STAによってAPに送信されるBSRフィールド内にある。
【0110】
結論として、本出願のこの実施形態において提供されるリンク選択装置では、STAとAPとの間に複数のリンクがある。STAは、異なるサービスタイプに対して、対応するサービスデータの伝送のために複数のリンクから適切なリンクを選択することができ、次いで、APは、STAによって選択されたリンク上の対応するサービスタイプのサービスをスケジュールする。このようにして、異なるQoS保証は、異なるサービスタイプのサービスに対して取得され、WLAN内のサービス稼働信頼性を増加させる。さらに、ターゲットサービスタイプのサービスタイプ識別は、APが、ターゲットサービスタイプのためにリンク選択を行うためにSTAをトリガするように、APによってSTAに送信されるリンク選択要求に含まれる。推奨されるリンクのリンク識別は、推奨されるリンク上でリンク選択を行うことまたは推奨されるリンクを優先的に選択することをSTAに示すために、リンク選択要求に含まれる。このことは、リンク選択信頼性を改善し、STAによってAPにサービスデータを送信する信頼性をさらに改善することができる。
【0111】
前述の実施形態における装置については、各モジュールによって動作を実行する特定の様式は、方法に関連する実施形態に詳細に説明されている。詳細は、本明細書では説明されない。
【0112】
本出願の一実施形態は、プロセッサとトランシーバとを含むSTAを提供する。トランシーバは、複数の異なるチャネル上で動作する。トランシーバは、前述の方法実施形態においてSTAによって行われるアクションを実施するために、プロセッサの制御下で1つまたは複数のチャネル上で受信アクションおよび送信アクションを行うように構成される。任意選択で、トランシーバは複数の無線周波数回路を含み、この複数の無線周波数回路は、複数の異なるチャネル上で別々に動作する。
【0113】
本出願の一実施形態は、プロセッサとトランシーバとを含むAPを提供する。トランシーバは、複数の異なるチャネル上で動作する。トランシーバは、前述の方法実施形態においてAPによって行われるアクションを実施するために、プロセッサの制御下で1つまたは複数のチャネル上で受信アクションおよび送信アクションを行うように構成される。任意選択で、トランシーバは複数の無線周波数回路を含み、この複数の無線周波数回路は、複数の異なるチャネル上で別々に動作する。
【0114】
たとえば、
図12は、本出願の一実施形態による、リンク選択装置のブロック図である。この装置は、STAであってもよいし、APであってもよい。
図12に図示されるように、装置120は、プロセッサ1201と、トランシーバ1202とを含む。トランシーバ1202は、複数の異なるチャネル上で動作する。
【0115】
トランシーバ1202は、前述の方法実施形態においてAPまたはSTAによって行われるアクションを実施するために、プロセッサ1201の制御下で1つまたは複数のチャネル上で受信アクションおよび送信アクションを行うように構成される。
【0116】
任意選択で、トランシーバ1202は複数の無線周波数回路を含み、この複数の無線周波数回路は、複数の異なるチャネル上で別々に動作する。たとえば、
図2を参照されたい。AP101のトランシーバは、RFU11と、RFU12とを含み、RFU11とRFU12は、異なるチャネル上で動作する。STA102のトランシーバは、RFU21と、RFU22とを含み、RFU21とRFU22は、異なるチャネル上で動作する。
【0117】
任意選択で、装置120は、メモリ1203と、通信バス1204と、通信インタフェース1205とをさらに含む。
【0118】
メモリ1203は、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、このコンピュータプログラムは、プログラム命令を含む。
【0119】
プロセッサ1201は、受信アクションおよび送信アクションを行うようにトランシーバ1202を制御するために、メモリ1203に記憶されたコンピュータプログラムを呼び出すように構成される。プロセッサ1201は、1つまたは複数の処理コアを含み、プロセッサ1201は、さまざまな機能アプリケーションを実行し、コンピュータプログラムを稼働することによってデータ処理を行う。
【0120】
任意選択で、メモリ1203は、オペレーティングシステムと、少なくとも1つの機能のためのアプリケーションプログラムユニットを記憶することがある。オペレーティングシステムは、リアルタイムオペレーティングシステム(Real Time eXecutive、RTX)、LINUX、UNIX(登録商標)、WINDOWS(登録商標)、またはOS Xなどのオペレーティングシステムであってよい。
【0121】
別のデバイスとの通信のための複数の通信インタフェース1205があってよい。たとえば、本出願のこの実施形態では、STAの通信インタフェース1205は、APにリンク選択表示を送信するように構成されてよい。
【0122】
トランシーバ1202、メモリ1203、および通信インタフェース1205はいずれも、通信バス1204を通じてプロセッサ1201に接続される。
【0123】
本出願の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。このコンピュータ可読記憶媒体は、命令を記憶する。命令がコンピュータデバイスのプロセッサによって実行されるとき、前述の方法実施形態においてAPまたはSTAによって行われるアクションが実施される。
【0124】
当業者は、実施形態のステップのうちのすべてまたはいくつかが、ハードウェアによって実施されてもよいし、関連ハードウェアに命令するプログラムによって実施されてもよいことを理解し得る。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよい。記憶媒体は、読み出し専用メモリ、磁気ディスク、光ディスクなどであってよい。
【0125】
本出願の実施形態では、「第1の」、「第2の」、および「第3の」という用語は、説明のために使用されているにすぎず、相対的重要性の表示または暗示として理解されることはできない。「少なくとも1つの」という用語は1つまたは複数を指し、「少なくとも1つのグループ」は1つまたは複数のグループを指す等である。
【0126】
本出願における「および/または」という用語は、関連づけられた対象を説明するために関連づけ関係を説明しているにすぎず、3つの関係が存在し得ることを表現する。たとえば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合、すなわち、Aのみが存在する、AとBの両方が存在する、およびBのみが存在する、を表現し得る。さらに、本明細書における「/」という文字は一般に、関連づけられた対象間の「または」の関係を表現する。
【0127】
前述の説明は、本出願の任意選択の実施形態にすぎず、本出願を限定することを意図したものではない。本出願の概念および原理内でなされるいかなる修正、等価な置き換え、または改善も、本出願の保護範囲に入るべきである。