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特許7502546歩行と関連する精神・心理のアセスメントシステム。
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】歩行と関連する精神・心理のアセスメントシステム。
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/16 20060101AFI20240611BHJP
   A61B 5/11 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
A61B5/16 100
A61B5/11 200
A61B5/16 110
A61B5/11 230
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023193530
(22)【出願日】2023-11-14
【審査請求日】2023-11-14
(31)【優先権主張番号】63/443,477
(32)【優先日】2023-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516386579
【氏名又は名称】株式会社Kokorotics
(74)【代理人】
【識別番号】100160657
【弁理士】
【氏名又は名称】上吉原 宏
(72)【発明者】
【氏名】土屋 秀一
【審査官】北島 拓馬
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-143801(JP,A)
【文献】特開2005-143798(JP,A)
【文献】特開2022-136780(JP,A)
【文献】特開2022-106099(JP,A)
【文献】特表2008-532587(JP,A)
【文献】国際公開第2022/254944(WO,A1)
【文献】特開2014-045940(JP,A)
【文献】特開2006-061632(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00 - 5/398
G06Q 50/22
G16H 10/00 -80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル端末(M)から、被検者の気分変化情報(10)と歩行状態情報(20)を受信し、その情報から被検者の精神・心理状態を評価して、該評価結果をクライアント端末(T)に送信する精神・心理の評価システムであって、
モバイル端末(M)と、
通信回線網(I)と、
管理サーバー(K)とから構成され、
気分変化情報送受信手段(30)と、
歩行状態情報送受信手段(40)と、
記憶手段(50)と、
演算手段(60)と、
評価手段(70)と、
送信手段(80)とを有し、
前記気分変化情報送受信手段(30)は、前記モバイル端末(M)に入力された気分変化情報(10)を前記通信回線網(I)を介して前記管理サーバー(K)との間で送受信し、
前記歩行状態情報送受信手段(40)は、前記モバイル端末(M)から送信される歩行状態情報(20)を前記通信回線網(I)を介して前記管理サーバー(K)との間で送受信し、
前記記憶手段(50)は、前記気分変化情報(10)と前記歩行状態情報(20)を前記モバイル端末(M)及び前記管理サーバー(K)で記憶し、
前記演算手段(60)は、前記記憶手段(50)に記憶された複数の被検者(Hb)の精神状態情報(90)を読み出して予め定められた気分の変化と歩行に関連する被検者(Ha)の精神・心理状態について演算し、
前記評価手段(70)は、予め定められた精神・心理状態評点基準(100)に従う評点と前記記憶手段(50)に記憶された被検者(Hb)の複数の身体、生体情報に従って前記被検者(Ha)のストレス、生活活動性や就労状態、並びに高齢者の精神・心理の虚弱性(フレイルティ―)(4)を演算して評価し、
前記送信手段(80)は、演算結果並びに評価結果をクライアントのモバイル端末(M)へフィードバック送信することを特徴とする歩行と関連する精神・心理アセスメントシステム(1)。
【請求項2】
前記精神・心理状態評点基準(100)が、少なくとも、国別、地域別、男女別、年齢層別、職業別、又は季節別の何れか若しくは組み合わせによる基準であることを特徴とする請求項1に記載の歩行と関連する精神・心理アセスメントシステム(1)。
【請求項3】
前記精神・心理状態評点基準(100)が、相当数の被検者(Hb)の統計的分布の分布範囲に対応して評点した基準であることを特徴とする請求項2に記載の歩行と関連する精神・心理アセスメントシステム(1)。
【請求項4】
前記精神・心理状態についての演算手段(60)で演算された気分の変化の状態値と、
歩行の状態を反映する値となる歩行速度、ピッチ、歩行率、歩幅、歩数、歩行時の加速度の関係を統計的手段(110)により解析し、状態と変化をモニタリングすることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の歩行と関連する精神・心理アセスメントシステム(1)。
【請求項5】
前記統計的手段(110)は、それぞれの因子間の相関分析、回帰分析、共分散分析、又はマルチレベルモデリング解析であり、該マルチレベルモデリング解析の結果からの関係性を前記演算手段(60)に組み込むことを特徴とする請求項4に記載の歩行と関連する精神・心理アセスメントシステム(1)。
【請求項6】
前記演算手段(60)が、前記評価手段(70)に従って、それぞれデータ計測し、そのデータを演算し、日常の歩行状態から精神・心理状態を推測することを特徴とする請求項1に記載の歩行と関連する精神・心理アセスメントシステム(1)。
【請求項7】
前記気分変化情報(10)は主観情報とし、特に日常頻回に簡便に数量化されて計測される情報であることを特徴とする請求項1に記載の歩行と関連する精神・心理アセスメントシステム(1)。
【請求項8】
前記歩行状態情報(20)は、モバイル端末(M)から、特に日常頻回に簡便に得られる、GPSセンサー(S1)又は加速度センサー(S2)による被検者(Hb)の動き、位置センサー(S3)による移動から得られる歩行速度、歩行ピッチ、歩行率、歩幅、歩数、による歩行時のデータであることを特徴とする請求項1に記載の歩行と関連する精神・心理アセスメントシステム(1)。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検者の歩行に関する情報から、被検者の精神・心理の心理状態を演算するアセスメントシステム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
高齢化が進むと身体活動の低下が顕著になり(非特許文献1)、中でも抑うつ状態の高齢者においては有意に歩行速度が低下している事が知られている(非特許文献2・3)、さらに抑うつ状態が転倒の危険因子である事も知られている(非特許文献4・5)。 その為、日々の生活において気分の動きと歩行速度をモニターする事は、高齢者の活動低下から転倒の予測予防に大変重要な意味を持つと考えられる。
【0003】
一方、日本の上場企業218社のうち61.5%が「心の病」発症割合が増加傾向にあるとしており(社会経済生産性本部メンタル・ヘルス研究所2006年)、その傾向は中小企業においても認められ、東京都の中小企業55社の従業員中で25%に抑うつ傾向が認められている(厚生労働省2007年)。悲しみ、怒り、幸福などの心の動きに関して歩行状態との関係を検討し、歩行速度との関係を示した研究(非特許文献6)もあり、怒りと悲しみの感情の身体的表現は、歩行パラメータと変化と関連しその変化は、感情表現に関連する歩行速度の変化と一致していたとの報告もある(非特許文献7)。
【0004】
つまり、心の動き(情動変化)と歩行速度などの歩行パラメータは関連し、日常の心の状態と歩行速度などの歩行パラメータのモニタリングは、特に健康経営における抑うつ対策としも大変重要な意味を持つと考えられる。そこで、本発明は、被検者の歩行に関する情報から、被検者の精神・心理の心理状態を演算するアセスメントシステム及びプログラムに関するもので、技術としては、被検者の主観的な精神・心理の健康度の指標を、歩行パラメータを介して客観的に算出するものとした。これにより、被検者の精神活性度である気分や心の状態を、精神・心理の健康度の指標とし、その指標を一元的に評価し、その状態認識と変化の傾向から自己の心理・精神状態を平易に把握し、予防や対処などの介入に結び付けることを目的とするものである。
【0005】
また、昨今では、ワーク・ライフ・バランスが重要視され、働き方が変わってきている現代では、誰もが健康的に働ける労働環境が求められており、従業員が安心して快適に働ける労働環境をつくりたいという経営者や総務人事部門の担当者は企業の労働環境を改善する上で、あらゆる従業員が心身ともに健康でいきいきと仕事ができるように配慮する必要がある。即ち、従業員の心理・精神状態は業務効率化や生産性向上をはじめ、採用活動にいたるまで、企業運営に大きな影響を及ぼす。そのため、経営者や人事部門の担当者は職場のメンタルヘルス対策の重要性について把握しておく必要がある。しかしながら、従業員の中には強靭でタフな心をもつ人もいれば、繊細で傷つきやすい人もいるなど、人間のメンタル(精神)は個人によって大きく異なり、客観的に気分や心の状態を一元的に評価し、その状態認識と変化の傾向からから心理・精神状態を把握することは難しいという問題がある。
【0006】
上記の課題や問題に鑑み、本願の発明者以外からも類似する技術提案がなされている。例えば、発明の名称を「連続的なセンサー信号に基づいて、アクシデントのリスクまたは補助の必要性を記録し、分析し、かつ、リアルタイム警告を提供するためのシステム」とする技術が公開されている。係る技術は「連続的なセンサー信号に基づいて、アクシデントのリスクまたは補助の必要性を記録し、分析し、かつ、リアルタイム警告を行なうシステムを提供する。」ことを課題とし、その解決手段として「少なくとも1つの測定デバイスと少なくとも1つの管理デバイスを有し、測定デバイスは、ユーザーに関する種々のデータを受け取って、処理し、かつ、管理デバイス上に表示する。またシステムは、いっそう広い範囲について被検者に関するデータを移送するための少なくとも1つの信号融合デバイス、および/または、被検者および管理者に関する種々のデータを記録してデータを再生し、処理し、かつ/もしくはその他の管理デバイスへと移送するか、もしくは、被検者の親族に警告データを移送するための少なくとも1つのサーバーを有する。」というものである。
【0007】
また、他にも、発明の名称を「メンタルヘルス管理支援システム」とする技術も公開されている。係る技術は「従業員のメンタルヘルス不調を早期に発見できるようにする。」ことを課題とし。解決手段を「管理者端末の判定結果記録部により、従業員の勤務における様子の変化について管理者が様子変化判定用の判定項目への当否で判定した結果を、管理者の操作に応じて記録し、記録した様子変化判定結果をメンタルヘルス管理支援装置へ送信し、メンタルヘルス管理支援装置の判定結果登録部で、管理者端末から受信した様子変化判定結果をデータベースへ登録し、メンタルヘルス管理支援装置の情報通知部により、データベースを参照して判定項目ごとの判定該当回数を評価期間で集計し、この集計結果を支援情報として管理者端末へ送信し、管理者端末の情報提示部により、メンタルヘルス管理支援装置から受信した支援情報を画面表示する。」というものである。
【0008】
上記の先行技術文献に記載の技術は、精神的な気持ちの変動を歩行との関連づけたものではない。即ち、日常の生活の中で意識することなく被検者の日常の歩行状態を計測し、それと関連した気分変化を評価する本願発明とは相違する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】実用新案登録第3225990号
【文献】特開2011-210018号
【非特許文献】
【0010】
【文献】Lampinen P, Heikkinen RL, Kauppinen M, et al: Activity as a predictor of mental well-being among older adults. Aging Ment Health, 2006, 10(5): 454-466.
【文献】Demakakos P, Cooper R, Hamer M, et al: The bidirectional association between expressive symptoms and gait speed. evidence from the English Longitudinal Study of Ageing (ELSA), PLoS One, 2013, 8(7): e68632.
【文献】Lee D, Ko T, Han S: Effects of Community-Dwelling Older Adults’ Demographics and Social, Mental, and Physical Functions on Depressive Disorder. Journal of Physical Therapy Science, 2013, 25(4): 463-466.
【文献】Stalenhoef PA, Diederiks JP, Knottnerus JA, et al: A risk model for the prediction of recurrent falls in communitydwelling elderly: a prospective cohort study. J Clin Epidemiol,2002, 55(11): 1088-1094.
【文献】Whooley MA, Kip KE, Cauley JA, Ensrud KE, et al: Depression, falls, and risk of fracture in older women. Study of Osteoporotic Fractures Research Group. Arch Intern Med,1999, 159(5): 484-490.
【文献】Rebecca Edgeworth, Brendan Keen, Elizabeth Crane, and Melissa Gross: EFFECT OF SPEED ON EMOTION-RELATED KINEMATICS DURING WALKING
【文献】Joann M. Montepare Sabra B. Goldstein and Annmarie Clausen: The identification of emotions from gait information. Journal of Nonverbal Behavior March 1987
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記の歩行計測(非特許文献2乃至5)は、定められた場所で特別な状況での限られた時期での計測であり、簡便な方法であるストップウオッチ計測による歩行速度測定であっても6~10mの直線距離が必要となる。さらに年数回の健診による測定が実態であり、日々の気分変化と頻度よく関連付けて、簡便に計測するには難が存在する。
【0012】
従って、被検者の日々の気分変化と関連付けて歩行計測する事が望ましく、日常生活下で極力同時に評価・記録し、バイアスを避ける方法であるEcologicalMomentaryAssessment (EMA)に沿うものがさらに望ましい。
【0013】
本発明は上記事案に鑑み、被検者の日常の歩行状態を計測し、それと関連した気分変化を評価可能な精神・心理のアセスメントシステムである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
日本ではスマートフォン(登録商標)等のモバイル端末Mの普及率が60%を越え(総務省2018)、世界では2025年には70億人以上がスマホを持つ予測がされている(シードプラニング調べ2018)。爆発的に普及するモバイル端末にデフォルトに組み込まれているGPS計測システムや加速度センサーを用い、特別な機器を必要とせず、例えば無料で提供する日常生活歩行速度計測アプリケーションソフトによりモバイル端末を携帯するだけで、意識する事なく日常的に頻回に歩行速度を計測する事が出来る。さらに必要に応じて気分の状態数値を入力する事によって客観と主観に解析結果から気分や心の状態(特に情動の動き)をモニタすることが可能である。
【0015】
被検者の精神活性度である気分や心の状態を、精神・心理の健康度の指標とし、それらの指標を一元的に評価する事は、何らかの不安、気分の落ち込み、気力の低下を持っている人又はその傾向のある人のみならず、健康な人にとっても、その状態認識と変化の傾向からから自己の心理・精神状態を平易に把握し、予防や対処などの介入に結び付けることが出来る。
【0016】
本技術は、被検者の主観的な精神・心理の健康度の指標を、歩行パラメータを介して客観的に算出するものである。
【0017】
本発明は上記事案に鑑み、被検者の歩行パラメータから気分や心の状態を評価可能とするアセスメントシステム及びプログラムを提供することを課題とする。
【0018】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、日常的に被検者の気分や心の状態と歩行に関する情報を受信し、統計処理により気分や心の状態と歩行パラメータの関係性を評価し、該評価結果をクライアントに送信する精神・心理のアセスメントシステムであって、受信した被検者の気分や心の状態と歩行パラメータ情報を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された情報を読み出し、気分や心の状態と歩行パラメータの関係を求める第1演算手段を定めるものである。
【0019】
第1の態様では、被検者の気分や心の状態と歩行パラメータの関係性に関する第1演算手段が設定される。つまり、本態様により被検者の気分や心の状態と歩行パラメータの情報から、歩行パラメータから被検者の気分や心の状態が客観的・定量的に演算され、国別、地域別、男女別、年齢層別、職業別、季節別等の評点基準を加味する事により、第1演算手段が設定される事になる。
【0020】
第1の態様で設定された第1演算手段を用い、第2の態様として依頼された計測被検者の気分や心の状態を評価し、さらに経時的な変化をモニタして、またさらに精神・心理のアセスメントが行われる。
【0021】
第2の態様として、依頼された計測被検者の歩行パラメータに関する情報を受信し、第1の態様で得られた対応する評点基準に則した第1演算方法から、第2演算として気分や心の状態とその変化、さらには状態予測を評価し、該評価結果を前記クライアントに送信するプログラムであって、つまり前記記憶手段に記憶されたデータから設定した第1演算から導出した結果を第2演算からの評点基準に従って評点して前記被検者の精神・心理状態の活性度とその変化をフィードバック手段として機能させるものである。
【0022】
そこで、本願発明では、上記の課題を解決するための手段として以下のような構成とした。
【0023】
本発明は、モバイル端末から、被検者の気分変化情報と歩行状態情報を受信し、その情報から被検者の精神・心理状態を評価し、該評価結果をクライアント端末に送信する精神・心理の評価システムであって、モバイル端末と、通信回線網と、管理サーバーとを備え、気分変化情報送受信手段と、歩行状態情報送受信手段と、記憶手段と、演算手段と、評価手段と、送信手段とを有し、前記気分変化情報送受信手段は、前記モバイル端末に入力された気分変化情報を前記通信回線網を介して前記管理サーバーとの間で送受信し、前記歩行状態情報送受信手段は、前記モバイル端末から送信される歩行状態情報を前記通信回線網を介して前記管理サーバーとの間で送受信し、前記記憶手段は、前記気分変化情報と前記歩行状態情報を前記モバイル端末及び前記管理サーバーで記憶し、前記演算手段は、前記記憶手段に記憶された複数の被検者の精神状態情報を読み出して予め定められた気分の変化と歩行に関連する被検者の精神・心理状態について演算し、前記評価手段は、予め定められた精神・心理状態評点基準に従う評点と前記記憶手段に記憶された被検者の複数の身体、生体情報に従って前記被検者のストレス、生活活動性や就労状態、さらには特に高齢者の精神・心理の虚弱性(フレイルティ―)を演算して評価し、前記送信手段は、演算結果並びに評価結果をクライアント端末に送信する構成を採用した。
【0024】
また、本発明は、前記精神・心理状態評点基準が、少なくとも、国別、地域別、男女別、年齢層別、職業別、又は季節別の何れか若しくは組み合わせによる基準とする構成を採用することもできる。
【0025】
また、本発明は、前記精神・心理状態評点基準が、相当数の被検者の統計的分布の分布範囲に対応して前記評点した基準とする構成を採用することもできる。
【0026】
また、本発明は、前記精神・心理状態についての演算手段で演算された気分の変化の状態値と、歩行の状態を反映する値(歩行速度、ピッチ、歩行率、歩幅、歩数、歩行時の加速度など)の関係を統計的手段により解析し、状態と変化をモニタリングする構成を採用することもできる。
【0027】
また、本発明は、前記統計的手段は、それぞれの因子間の相関分析、回帰分析、共分散分析、又はマルチレベルモデリング解析であり、該解析結果からの関係性を前記演算手段に組み込む構成を採用することもできる。
【0028】
また、本発明は、前記演算手段(60)が、前記評価手段(70)に従って、それぞれデータ計測し、そのデータを演算し、日常の歩行状態から精神・心理状態を推測する構成を採用することもできる。
【0029】
また、本発明は、前記演算手段(60)によって導く前記精神・心理アセスメントシステム(1)のためのアルゴリズム(2)とする構成を採用することもできる。
【0030】
また、本発明は、前記気分変化情報(10)は主観情報とし、特に日常頻回に簡便に数量化されて計測される情報である構成を採用することもできる。
【0031】
また、本発明は、前記歩行状態情報(20)は、モバイル端末(M)から、特に日常頻回に簡便に得られる、GPSセンサー(S1)又は加速度センサー(S2)による被検者(Hb)の動き、位置センサー(S3)による移動から得られる歩行速度、歩行ピッチ、歩行率、歩幅、歩数、歩行時のデータであることを特徴とする構成を採用することもできる。
【発明の効果】
【0032】
本発明に係る歩行と関連する精神・心理のアセスメントシステムによれば、フレイル(虚弱化)の構成要素の一つである精神・心理的な状態をモニタし、その状態をクライアントに知らせる事により、フレイルの進行防止の介入を実施する事ができる。その結果、自治体の医療保険や介護保険の費用圧縮に寄与する。また、勤務者の健康管理としてのメンタルケアの実施は大変重要であり、これは健康経営を推進する企業、団体の責務である。そのためには、従業員・職員の精神・心理的な状態をモニタすることによりストレス下でのうつ状態への移行を防止し、経営や業務推進への影響やそれによる事業損失を極力低下させることができる。
【0033】
また、本発明に係る歩行と関連する精神・心理のアセスメントシステムによれば、従業員等のメンタルヘルス不調を経営者や総務人事部門の担当者もリアルタイムに把握できることから、心理的な要因に起因する取り返しのつかないミスやトラブルにつながるリスクをいち早く回避できるのみならず、良好な心理・精神状態の維持に努める指標が得られ、これにより仕事へのモチベーション、注意力、及び決断力を向上させ、良質なアウトプットや新しいことに挑戦する意欲と好奇心を発揮し、創造性やイノベーションを生み出す可能性も高まるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明に係る歩行と関連する精神・心理のアセスメントシステムを実装し、運営する全体概略説明図である。
図2】は、精神・心理のアセスメントシステムの概略説明図である。
図3】は、モバイル端末による日常生活歩行速度(DWS: Dailylife Walking Speed)測定例である。
図4】は、モバイル端末による気分・心地の測定例である。
図5】は、GPS計測による歩行速度とストップウオッチ計測歩行速度の相関説明図である。
図6】は、モバイル端末GPSシステムでの多数回計測による日常生活歩行速度のプロフィール例説明図である。
図7】は、モバイル端末のタッチパネルでの多数回計測による気分・心地のプロフィール例説明図である。
図8】は、多数回計測された日常生活歩行速度と気分の回帰分析の例示説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面、表を参照しつつ本発明を具体的に説明する。
図1.に歩行と関連する精神・心理のアセスメントシステムを実装し、運営する全体概略を示した。中心となるアクターは、日常生活での歩行パラメータ(ここでは歩行速度)と気分や心の動きの状態を計測し解析する機能を有し、クライアント(自治体や企業など)の要望に応じて、地域高齢者や企業従業員のモバイル端末やウエアラブルセンサーデバイスに歩行パラメータ計測のためのアプリケーションソフトをダウンロードし、日々の歩行パラメータデータを収集し、管理サーバーKに集積管理する。さらにアクターはクライアントの要望に応じて、歩行データを解析し気分や心の状態を精神・心理のアセスメントシステムとしてフィードバックする仕組みである。
【0036】
本発明に係る、精神・心理アセスメントシステム1は、近距離無線通信システムW、電話通信回線D、若しくはインターネット回線N等の通信回線網Iを利用してサーバー並びにサーバー端末との相互通信により、被検者の気分変化情報10と歩行状態情報20情報を受信し、その情報から被検者の精神・心理状態を評価し、該評価結果をクライアント端末Tに送信又はモバイル端末へフィードバックするシステムであることを最大の特徴とする。以下、図面に基づいて説明する。但し、係る図面に記載された構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の創作として発揮する効果の得られる範囲内で変更可能である。
【0037】
図1は、本発明に係る精神・心理アセスメントシステム1の基本構成を説明する基本構成説明図であり、図2は、本発明に係る精神・心理アセスメントシステム1の通信経路を説明する通信経路説明図である。以下、本発明に係る精神・心理アセスメントシステム1の各構成について説明する。
【0038】
管理用サーバーKは、ネットワーク上でデータやサービス等の情報を提供するハードウェアが搭載された機器を示し、管理用サーバーKには、通信部、演算部、判断部、処理部、保存部、情報作成部等を有し、管理用サーバーKへ送信された被検者の気分変化情報10と歩行状態情報20を受信し、その情報から被検者の精神・心理状態を評価し、該評価結果をモバイル端末M又はクライアント端末Tに送信する情報処理装置である。
【0039】
被検者Haのモバイル端末Mから送信される情報を元に、管理サーバーKは通信回線網Iを介して、各クライアント端末Tと通信し、モニタリングのための情報や現在位置情報等を管理用サーバーKへと送信し、管理用サーバーKからは、アプリケーション、ファームアップデート、これらの送信リクエスト、及び、端末へのメッセージ等をモバイル端末M又はクライアント端末Tへ送信する。
【0040】
GPSセンサーS1は、衛星測位システムにおいて、GPS衛星G(正式名称:ナブスター衛星)を用いたグローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System)を利用し、最近の携帯電話機(スマートフォン(登録商標)等)、PHS、タブレット等に備わっている衛星測位システムを利用することで、モバイル端末Mの位置情報や歩行速度情報等を得ることを可能とするものである。
【0041】
位置情報G1は、前記の通り、本発明に係る精神・心理アセスメントシステム1を利用しているモバイル端末Mの位置を特定することができるので、係る位置情報G1を利用すれば、例えば、被検者Haの位置情報のみならず、移動距離と時間の関係から歩行速度が求めることができる。
【0042】
加速度センサーS2は、一般的に、小型・電子デバイスへ主に採用されているのが「圧電型」「ピエゾ抵抗型」「静電容量型」などの種類があり、MEMS技術(Micro Electro Mechanical Systems:微小電子機械システム」を用いた静電容量式加速度センサなどがその代表的なものである。具体的には、例えば、センサ素子はSi(シリコン)で作られた固定電極と稼働電極、スプリングから構成され加速度が加わっていない状態では、固定電極と可動電極の間の距離は同じである。一方、加速度を印加すると、可動電極が変位し、これにより固定電極との位置関係に変化が生じ、電極間容量が変化し、発生した容量変化は集積回路で電圧変換され、加速度を算出するというものであり、本発明に係る精神・心理アセスメントシステム1では、歩行状態情報20の入手のために活用されるものである。最近のスマートフォン(登録商標)などのモバイル端末Mには加速度センサーS2が内装されているものが多いため、これを利用することで、意識する事なく日常的に頻回に歩行速度を計測する事が出来る。
【0043】
位置センサーS3は、計測物の距離、位置、回転角度などを測定するセンサーであり、計測物に応じて精度や検出範囲が異なるので、様々な計測方式から最適な方法を選択する必要がある。位置センサーS3の計測方法は、レーザーセンサー、磁気センサー、静電容量センサー、ロータリーセンサーなどがある。
また、近年では、3次元位置センサーも開発され、ロボットの姿勢や指先位置計測に使われており、カメラ、レーザー、磁気などを用いた方式がある。本発明に係る精神・心理アセスメントシステム1では、詳細な膝の動作状況などを含めた歩行状態情報の入手のために活用すると好適なものである。
【0044】
近距離無線通信システムWは、ブルートゥース(登録商標)や、Wi-Fi(登録商標)といった、通信規格に基づく近距離の無線通信機能のことであり、数mから数十m程度の距離の情報機器間で、電波を使い簡易な情報のやりとりを行うのに使用されるものである。IEEEでの規格名は、IEEE 802.15.1やIEEE 802.11規格を使用したデバイス間の相互接続が認められたことを示すもので、例えばブルートゥース(登録商標)では、2.4GHz帯を使用してPC(主にノートパソコン)等のマウス、キーボードをはじめ、携帯電話、PHS、スマートフォン(登録商標)、タブレットでの文字情報や音声情報といった比較的低速度のデジタル情報の無線通信を行う用途に採用されているが、本発明に係る精神・心理アセスメントシステム1で利用する情報量は、稼働ログ等、比較的軽く、ブルートゥース(登録商標)などにおいても送受信が可能である。
【0045】
通信回線網Iは、インターネット回線Nや、電話通信回線D等の既存のネットワークシステムを意味するものである。なお、構内ネットワークのような小規模ネットワークも含み、その大きさは限定されるものではない。
【0046】
インターネット回線Nは、インターネット・プロトコル・スイートを使用し、複数のコンピュータネットワークを相互接続した、グローバルな情報通信網のことであり、光ファイバーや無線を含む幅広い通信技術により結合された、地域からグローバルまでの範囲を持つ、個人・公共・教育機関・商用・政府などの各ネットワークから構成された「ネットワークのネットワーク」であり、ウェブのハイパーテキスト文書やアプリケーション、電子メール、音声通信、ファイル共有のピア・トゥ・ピアなどを含む、広範な情報とサービスの基盤となっている。現代社会の基盤を成し、日常的な生活を送る上ではもはや不可欠な情報通信手段となっているものである。
【0047】
電話通信回線Dは、電話機・電話交換機を接続する有線通信の通信線路に接続された基地局Bと、モバイル端末Mの間で、電波による無線通信を利用する携帯電話機の電話回線網を含むものであり、マルチチャンネルアクセス無線技術を利用したものである
【0048】
基地局Bは、無線局の種別の一つで陸上移動局と通信する陸上の移動しない無線局であり、電気通信業務用が多数を占めるが、そのほとんどが携帯電話事業に関するものである。本発明ではモバイル端末Mと基地局Bとのあいだで無線通信し、電話通信回線Dを介してインターネット回線Nへと接続する通信回線網Iを構成する。
【0049】
管理サーバー端末Sは、管理サーバーKに接続されるパーソナルコンピューター等の端末を意味するものであり、管理サーバーKに保存されている各情報にアクセス可能とし、本システムの全体を管理する操作を行うことができるものである。
図2にその精神・心理のアセスメントシステムの概要を示した。歩行パラメータから被検者の気分や心の状態が客観的・定量的に演算構築される第1の様態と、それを用いて、歩行パラメータから依頼された計測被検者の気分や心の状態を評価し、さらにクライアントにフィードバックし必要に応じて介入する第2の様態からなる精神・心理のアセスメントシステムある。
【0050】
また図2は、アルゴリズム5としてのフローを示しており、解が定まっている「計算可能」問題に対して、その解を正しく求める手続きを指し示すもの、あるいはそれを形式的に表現したもの。 加えて、アルゴリズムの効率性も重要となり、速く大量な計算を実現可能とする。このようなアルゴリズムを、コンピュータへソフトウェア的に実装するものがコンピュータプログラムとなる。
【0051】
図3に一例として、モバイル端末Mにダウンロードする日常生活歩行速度計測の仕組み例を示した。本アプリケーションソフトは高精度・自動計測の日常生活歩行速度計測アプリであり、無意識にモバイル端末MのGPS位置情報と計測時間から歩行速度を約40秒に1回の多数回計測を行い、そのデータは被検者に意識される事なく逐次管理サーバ―Kに送られる仕組みであり、統計解析により微細な変化を抽出する。
【0052】
図4に一例として、モバイル端末Mにダウンロードし、日々の気分や心の状態を計測する仕組みの例を示した。本アプリケーションソフトは日常生活の中で適宜気分を入力できる仕組みであり、安心とやる気(ワクワク度など)の主観的な気分をVisual Analog Scaleの2次軸で同時に計測するもので、モバイル端末Mのタッチ画面から瞬時に多数回計測できるシステムであって、生活の中での気分・心地の微妙な変化を数値化する手法により、従業員等の心理状態をリアルタイムに把握し、気持ち・気分の変化パターン解析や予測から、生活や仕事での気分やモチベーションの改善策を講じることが可能となりる。図4(a)は「KOKOROスケール」は、被検者Ha個人の気分をタッチパネルなどで簡単に入力できるシステムであることを示し、図4(b)は。主観的な気分を2次軸で表示した例を示し、図4(c)は、操作状態を示している。

【0053】
図5には、GPS計測による日常生活歩行速度とストップウオッチ計測歩行速度の相関例を示し、図5(a)にはGPS計測とストップウオッチ計測のデータ例を示し、図5(b)にはGPS歩行速度とストップウオッチ計測の相関を示し、図5(c)には級内相関関係を示し、一定距離における同時計測の結果、高い相関性(ICC=0.951)を示し、GPSによる日常生活歩行速度計測は、標準的な歩行速度測定法であるスットプウオッチ計測と同等の精度を有する。
【0054】
図6にはスマートフォン(登録商標)などのモバイル端末Mに備えられるGPSシステムでの多数回計測による日常生活歩行速度のプロフィール例を示し、図6(a)に基本統計量を示し、図6(b)に日常生活歩行速度のヒストグラムを示した。GPS計測による日常生活歩行速度のヒストグラムから、歩行速度は正規分布性があり、平均値が日常生活歩行速度の代表値となり得る事を示した。つまり、正規分を前提とすると、中心極限定理により日常生活歩行速度計測の回数(データ数)が増えると、測定誤差が少なくなり、各個人の歩行速度真値(代表値)に収束する。したがって、各個人それぞれの中心的な歩行速度が存在し、縦断研究による状態変化検出と予測が可能になる。さらに、気分、こころの動きなどの主観的な指標との関連性について検討が可能となる。
【0055】
図7にモバイル端末Mのタッチパネルでの気分計測値のヒストグラムから、安心・やる気などの気分も正規分布性があり、平均値が日常生活歩行速度と同様にその代表値となり得ると考えられる。したがって、各個人それぞれの中心的な気分状態がが存在し、同様に代表値が存在する日常生活歩行速度との関連性について検討が可能と考えられる。
【0056】
表1に、日常生活歩行速度と気分の多数回計測による測定期間中の被検者別の総平均値と各相関係数の例を示す。日常生活歩行速度と安心・やる気の気分スコアとの間には、中等度から高い相関関係が認められた。
【0057】
【表1】
【0058】
図8は、、日常生活歩行速度と気分の回帰分析のグラフであり、図8(a)は安心と歩行速度の回帰グラフを示し、図8(b)はやる気と歩行速度の回帰グラフを示している。日常生活歩行速度と安心・やる気の気分スコアとの間には中等度から高い相関関係が認められたため、回帰分析を行い回帰式を導くことが出来た。その回帰式から。日常生活歩行速度の代表値を用い気分の代表値を予測計測でき、さらに縦断的な計測からの変化を捉える事が可能である。
例えば、今回の13名の4週間の解析結果から、安心気分に関しては、
回帰式: 安心=1.13×歩行速度-33.87
x切片:29.97m/min=0.5m/sec
が得られ、歩行速度が秒速0.5m以下になるとマイナスの安心方向、つまり不安状態になると考えられる。
【0059】
前項の結果から、日常生活における歩行速度などの歩行パラメータを計測し、それぞれの因子間の統計的手段(相関分析、回帰分析、共分散分析、マルチレベルモデリング解析など)
により、その解析結果からの関係性を演算に組み込むことが出来ることが判明した。前項の場合は相関、回帰分析による回帰式が請求項1の演算式となる。精神・心理アセスメントに供する場合には、分析対象を想定して、請求項2における国別、地域別、男女別、年齢層別、職業別、季節別等の基準に従い事前に演算式を設定することが望ましい。これが第1の態様となる。
【0060】
第2の態様では、前記の演算式をもって、分析対象である計測被検者を経時的にモニタリングしその変動傾向を解析する事となり、その結果が請求項3の演算式となる。つまり経時変化の傾向のパターンの解析となる。その際には一定のカットオフ値や変化傾向の基準を設定し、これをベースにクライアントに対して警告情報を発することになる。本基準や警告情報の内容に関しては事前にクライアントと調整する事が望ましい。
【0061】
この予め定められた精神・心理状態評点基準に従う評点と、記憶手段に記憶された被検者の複数の身体、生体情報等に従って、前記被検者のストレス、生活活動性や就労状態、さらには特に高齢者の精神・心理の虚弱性(フレイルティ―)4との関係性の結果をクライアントに警告情報としてフィードバックする。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明に係る 精神・心理アセスメントシステム1によれば、日常生活を普通に送る中で、自分の気持ちの変動を知ることができるとともに、従業員等のストレスを把握できることで、就労環境を整えることができるようになり、業種や業態にかかわらず多くの企業が利用できるため、産業上利用可能性は高いと思料される。
【符号の説明】
【0063】
1 精神・心理アセスメントシステム
4 精神・心理の虚弱性(フレイルティ―)
5 アルゴリズム)
7 日常生活歩行速度(Dailylife Walking Speed)
8 Ecological Momentary Assessment (EMA)
10 気分変化情報
20 歩行状態情報
30 気分変化情報送受信手段
40 歩行状態情報送受信手段
50 記憶手段
60 演算手段
70 評価手段
80 送信手段
90 精神状態情報
100 精神・心理状態評点基準
110 統計的手段(相関分析、回帰分析、共分散分析、マルチレベルモデリング解析など)
M モバイル端末
T クライアント端末
I 通信回線網
K 管理サーバー
B 基地局
W 近距離無線通信システム
Ha 被検者
Hb 被検者
S1 GPSセンサー
S2 加速度センサー
S3 位置センサー

【要約】
【課題】
被検者の歩行パラメータから気分や心の状態を評価可能とするアセスメントシステム及びプログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】本技術は、被検者の主観的な精神・心理の健康度の指標を、歩行パラメータを介して客観的に算出するものであり、被検者の歩行パラメータから気分や心の状態を評価可能とするアセスメントシステム及びプログラムを提供する事が可能とする。被検者の日常の歩行パラメータに関する情報を受信し、気分や心の状態とその変化、さらには状態予測などの該評価結果を前記クライアントにフィードバックするものである。
【選択図】図2


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8