(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】加圧ケーシング内に封入された機械用冷却装置を含むシステム
(51)【国際特許分類】
F04B 39/06 20060101AFI20240611BHJP
H02K 9/19 20060101ALI20240611BHJP
F01P 11/14 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
F04B39/06 K
H02K9/19 A
F01P11/14 D
(21)【出願番号】P 2023508576
(86)(22)【出願日】2021-08-05
(86)【国際出願番号】 EP2021025303
(87)【国際公開番号】W WO2022033721
(87)【国際公開日】2022-02-17
【審査請求日】2023-03-01
(32)【優先日】2020-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】515121243
【氏名又は名称】サーモダイン・エスエイエス
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】デフォイ、ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】ファルカン、レミ
(72)【発明者】
【氏名】プアート、クリストフ
【審査官】高吉 統久
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/110408(WO,A1)
【文献】特開2020-039197(JP,A)
【文献】実開平06-063875(JP,U)
【文献】特開2000-262013(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0113295(KR,A)
【文献】特開2011-182480(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0172063(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01P 11/14
F04B 39/06
H02K 9/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
少なくとも1つの機械(3)のためのエンクロージャを画定する加圧ケーシング(2)と、
冷却装置(4)であって、
前記加圧ケーシング(2)の内部に配置された冷却ジャケット(5)と、
前記冷却ジャケット(5)と、前記加圧ケーシング(2)の外側に配置された冷却媒体入口パイプ又は冷却媒体出口パイプ(10、11)のうちの1つとの間の少なくとも1つの取り外し可能な封止要素(9a、9b)と、を備える、冷却装置(4)を備え、
前記取り外し可能な封止要素(9a、9b)が、前記
加圧ケーシング(2)を通って同軸に延在する内側円筒形部品及び外側円筒形部品(12、13)と、前記
内側円筒形部品及び外側円筒形部品(12、13)を維持するために前記
加圧ケーシング(2)に取り付けられたフランジ(18)と、を備え、
前記内側円筒形部品(12)によって、前記冷却ジャケット(5)と前記冷却媒体入口パイプ又は前記冷却媒体出口パイプのうちの1つとの間
の冷却媒体循環が可能となり、
前記取り外し可能な封止要素が、前記内側円筒形部品(12)と前記冷却ジャケット(5)との間に配置された封止装置(20)を含む冷却媒体封止バリアと、前記外側円筒形部品(13)と前記冷却ジャケット(5)との間に配置された封止装置(21)を含むガス封止バリアと、を備える、システム。
【請求項2】
前記内側円筒形部品(12)及び前記外側円筒形部品(13)は、前記加圧ケーシング(2)
の外側に通じる通気孔(17)に接続された間隙(16)を形成するように互いに離間して保持される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記取り外し可能な封止要素(9a、9b)が、前記
加圧ケーシング(2)と前記フランジ(18)との間に配置され、前記内側円筒形部品及び前記外側円筒形部品(12、13)を維持する適合部品(19)を備える、請求項
2に記載のシステム。
【請求項4】
前記通気孔(17)が、前記適合部品(19)内に配置される、請求項
3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ガス封止バリアが、前記内側円筒形部品(12)と前記適合部品(19)との間に配置された、又は前記内側円筒形部品(12)と前記
加圧ケーシング(2)との間に配置された、又は前記取り外し可能な封止要素(9a、9b)が適合部品(19)を含まない場合には前記内側円筒形部品(12)と前記フランジ(18)との間に配置された封止装置(23)を更に含む、請求項
3又は4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ガス封止バリアが、前記外側円筒形部品(13)と前記
加圧ケーシング(2)との間に配置された封止装置(22)を更に含む、請求項1~
5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記冷却装置が、
前記冷却ジャケット(5)と前記加圧ケーシング(2)の外側に配置された
前記冷却媒体入口パイプ(10)との間の前記冷却媒体循環のための第1の取り外し可能な封止要素(9a)と、
前記冷却ジャケット(5)と前記加圧ケーシング(2)の外側に配置された
前記冷却媒体出口パイプ(11)との間での前記冷却媒体循環のための第2の取り外し可能な封止要素(9b)と、を備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記冷却ジャケット(5)及び前記内側円筒形部品(12)が、前記内側円筒形部品(12)と前記冷却ジャケット(5)との間に冷却媒体封止バリアを形成するように、相補的なねじ山によって取り付けられる、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記冷却ジャケット(5)が、2つの独立した上部及び下部(5a、5b)を含み、冷却回路を封入し、それらの端部に互いに溶接される、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記冷却ジャケット(5)が、付加製造によって作製され、冷却回路(6)を封入する、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記冷却ジャケット(5)が、鋳造プロセスによって作製され、冷却回路(6)を封入する、請求項1~10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記加圧ケーシング(2)が、以下の機械(3)、すなわち、タービン、発電機、圧縮機及び電気ドライバのうちの少なくとも1つを封入する、請求項1~11のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、概して、加圧ケーシング内に封入された機械に関する。
【0002】
詳細には、本発明の実施形態は、加圧ケーシング内に封入された機械用の冷却装置に関し、より詳細には、加圧ケーシングを通して冷却媒体を循環させるための冷却装置の取り外し可能な封止要素に関する。
【0003】
特に一体化されたモータ-圧縮機ユニットが知られており、このユニットでは、電気モータと圧縮機の両方が円筒形ケーシング内に密閉封入されている。
【0004】
このような構成における冷却装置の一体化には、冷却媒体(例えば水)とケーシング内部の加圧ガスとの間の差圧に関する安全対策が必要とされる。特に、加圧ガスはより低圧の冷却媒体に向かって移動する傾向があり、混合物によって冷却システムは過圧の潜在的なリスクにさらされる。
【背景技術】
【0005】
(関連技術の説明)
通常の一体化は、冷却装置を加圧ケーシングの内側に溶接することからなる。
【0006】
それにもかかわらず、製造は複雑であり、溶接部の位置を考慮するとアクセス性の問題が生じる。更に、鋳鉄ケーシングに溶接することは困難である。
【0007】
別の一般的に使用される解決策によれば、Oリングは、冷却ジャケットとケーシングとの間に配置される。簡単ではあるが、このアプローチは、システムを完全に分解することを含むジョイントを交換するための頻繁で複雑なメンテナンスを必要とする。更に、組み立て中のOリングの潜在的な損傷は、システムを再び完全に分解することを含む完全な組み立て後にのみ識別される。
【0008】
特に、冷却媒体回路とケーシング内部の加圧ガスとの混合を防止することによって、前述の欠点の少なくともいくつかを回避する必要がある。
【発明の概要】
【0009】
一態様によれば、少なくとも1つの機械のためのエンクロージャを画定する加圧ケーシング及び冷却装置を備えるシステムが提案される。
【0010】
冷却装置は、
加圧ケーシング内部に配置された冷却ジャケットと、
冷却ジャケットと、加圧ケーシングの外側に配置された冷却媒体入口パイプ又は冷却媒体出口パイプのうちの1つとの間の少なくとも1つの取り外し可能な封止要素と、を含み、
取り外し可能な封止要素は、ケーシングを通って同軸に延在する内側円筒形部品及び外側円筒形部品と、円筒形部品を維持するためにケーシングに取り付けられたフランジと、を備え、
内側円筒形部品は、冷却ジャケットと冷却媒体入口パイプ又は冷却媒体出口パイプのうちの1つとの間の冷却媒体循環を可能にし、
取り外し可能な封止要素は、内側円筒形部品と冷却ジャケットとの間に配置された封止装置を含む冷却媒体封止バリアと、外側円筒形部品と冷却ジャケットとの間に配置された封止装置を含むガス封止バリアと、を備える。
【0011】
好ましくは、内側円筒形部品と外側円筒形部品は、加圧ケーシングの外部に通じる通気孔に接続された間隙を形成するように互いに離間して保持される。
【0012】
有利には、取り外し可能な封止要素は、ケーシングとフランジとの間に配置され、内側円筒形部品及び外側円筒形部品を維持する適合部品を備えることができる。
【0013】
有利には、通気孔は適合部品内に配置されてもよい。
【0014】
好ましくは、ガス封止バリアは、外側円筒形部品とケーシングとの間に配置された封止装置を更に含む。
【0015】
好ましくは、ガス封止バリアは、内側円筒形部品と適合部品との間に配置された、又は取り外し可能な封止要素が適合部品を含まない場合は内側円筒形部品とフランジとの間に配置された封止装置を更に含む。あるいは、内側円筒形部品とケーシングとの間に配置される。
【0016】
有利には、冷却装置は、
冷却ジャケットと加圧ケーシングの外側に配置された冷却媒体入口パイプとの間での冷却媒体循環のための第1の取り外し可能な封止要素と、
冷却ジャケットと加圧ケーシングの外側に配置された冷却媒体出口パイプとの間での冷却媒体循環のための第2の取り外し可能な封止要素と、を備える。
【0017】
一実施形態によれば、冷却ジャケット及び内側円筒形部品は、内側円筒形部品と冷却ジャケットとの間に冷却媒体封止バリアを形成するように、相補的なねじ山によって取り付けられる。
【0018】
有利には、冷却ジャケットは、冷却回路を封入し、それらの端部に互いに溶接された2つの独立した上部及び下部を含むことができる。
【0019】
代替的な実施形態によれば、冷却ジャケットは、付加製造によって作製することができる。
【0020】
別の代替的な実施形態によれば、冷却ジャケットは鋳造プロセスによって作製することができる。
【0021】
更に、加圧ケーシングは、以下の機械、すなわち、タービン、発電機、圧縮機及び電気ドライバのうちの少なくとも1つを封入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の他の利点及び特徴は、決して限定するものではない実施形態の詳細な説明及び添付図面の考察に表されるであろう。
【
図1】本発明による加圧ケーシング内に封入された機械のための冷却装置を備えるシステムの実施形態を表す。
【
図2】適合部品を備える、本発明の一実施形態による取り外し可能な封止要素の詳細図である。
【
図3】本発明の別の実施形態による取り外し可能な封止要素の詳細図である。
【
図4】ねじ山封止を含む、本発明の別の実施形態による取り外し可能な封止要素の詳細図である。及び
【
図5】電源ケーブル用の通路を備える、本発明による加圧ケーシング内に封入された機械用の冷却装置を備えるシステムの別の実施形態を表す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書の実施形態は、加圧ケーシングの内部と外部との間に延在する冷却装置の冷却媒体循環のための少なくとも1つの取り外し可能な封止要素を備える圧縮機冷却システムの構成を開示する。
【0024】
取り外し可能な封止要素は、冷却回路内を流れる冷却媒体と加圧ケーシング上に含まれるガスとの混合を防止する少なくとも1つの冷却媒体封止バリア及び1つのガス封止バリアを備える。
【0025】
少なくとも1つの機械3のためのエンクロージャを画定する加圧ケーシング2及び冷却装置4を備えるシステム1の実施形態を表す
図1を参照する。
【0026】
図示の例では、機械3はモータ圧縮機ユニットである。しかしながら、加圧ケーシングは、以下の機械、すなわち、タービン、発電機、圧縮機及び電気ドライバのうちの少なくとも1つを封入する。
【0027】
加圧ケーシング2は、モータ圧縮機ユニットの回転軸と一致する中心軸Aの周りに延在する。
【0028】
冷却装置4は、加圧ケーシング2の内側に、好ましくは加圧ケーシング2の内面に接して配置された冷却ジャケット5を含む。
【0029】
一例として、図示された冷却ジャケット5は、冷却回路6を封入する2つの独立した上部及び下部、それぞれ5a及び5bを含む。上部5a及び下部5bは、溶接部7及び8によってそれらの端部に互いに溶接されている。
【0030】
代替的な実施形態によれば、冷却ジャケット5は、付加製造によって作製することができ、又は鋳造プロセスによって作製することができる。
【0031】
冷却回路6は、冷却ジャケット5内部でコイルとして延在してもよい。
【0032】
なお、図示の例では、冷媒は水である。
【0033】
冷却装置4は、冷却ジャケット5と、加圧ケーシング2の外側に配置された冷却媒体入口パイプ又は冷却媒体出口パイプのうちの1つとの間の少なくとも1つの取り外し可能な封止要素を更に備える。
【0034】
好ましくは、冷却装置4は、2つの取り外し可能な封止要素、すなわち、冷却ジャケット5と冷却媒体入口パイプ10との間の冷却媒体循環のための第1の取り外し可能な封止要素9aと、冷却ジャケット5と冷却媒体出口パイプ11との間の冷却媒体循環のための第2の取り外し可能な封止要素9bとを含む。
【0035】
したがって、冷却媒体入口10から入ってくる冷却媒体は、第1の取り外し可能な封止要素9aを通過して加圧ケーシング2を通り抜けることができ、冷却ジャケット5の内側を循環することができ、次いで、冷却媒体出口11に向かって第2の取り外し可能な封止要素9bを通過して加圧ケーシング2から出ることができる。
【0036】
各取り外し可能な封止要素は、本目的のために設けられた取り外し可能な封止要素9a及び9bの開口(それぞれ14及び15)に、加圧されたケーシング2を通って同軸に延在する内側円筒形部品及び外側円筒形部品(それぞれ12及び13)を備える。
【0037】
別の実施形態では、内側円筒形部品12及び外側円筒形部品13を単一の要素に合体させることもできる。この場合、封止間の通気孔が穿孔される。
【0038】
内側円筒形部品12によって、冷却ジャケット5と冷却媒体入口パイプ10又は冷却媒体出口パイプ11のうちの1つとの間の冷却媒体循環が可能になる。
【0039】
有利には、安全対策のため、内側円筒形部品12及び外側円筒形部品13は、
図2に見られるように、加圧ケーシング2の外側に通じる通気孔17に接続された間隙16を形成するように互いに離間して保持される。この通気孔17を通して漏れが生じた場合、封止要素が適切に動作していないかどうかを迅速に識別することができる。
【0040】
フランジ18は、円筒形部品12及び13を維持するために加圧ケーシング2に取り付けられる。例えば、フランジ18はねじによって取り付けられてもよい。取り外し可能な封止要素9a、9bと冷却媒体入口パイプ又は冷却媒体出口パイプ10、11との間で冷却媒体を循環させるために、フランジ18を貫通する開口が設けられている。
【0041】
図1及び
図2に示す取り外し可能な封止要素の実施形態は、適合部品19を含む。適合部品19は、加圧ケーシング2とフランジ18との間に配置された中間部品であり、内側円筒形部品12及び外側円筒形部品13を加圧ケーシング2内部の定位置に維持する。一例として、フランジ18は、適合部品19を貫通するねじによって加圧ケーシング2に取り付けられてもよい。
【0042】
図示のように、通気孔17は、適合部品19内に配置されてもよい。
【0043】
図3に示される代替的な実施形態によれば、フランジ18は、適合部品19に取って代わるように構成されてもよい。この場合、フランジ18は通気孔17を含んでもよい。
図3に示すように、内側円筒形部品12の上部直径は、フランジ18と協働するように有利に適合させることができる。
【0044】
更に、各取り外し可能な封止要素9a、9bは、内側円筒形部品12と冷却ジャケット5との間に配置された封止装置20を含む冷却媒体封止バリアを備え、冷却回路6から内側円筒形部品12の外側への冷却媒体の漏れを防止する。
【0045】
各取り外し可能な封止要素9a、9bは、外側円筒形部品13と冷却ジャケット5との間に配置された封止装置21を含むガス封止バリアを更に備え、加圧ケーシング2から外側円筒形部品13の内側へのガスの漏れを防止する。
【0046】
図に示された例では、冷却媒体封止バリア及びガス封止バリアの封止装置は、ガスケット、好ましくはOリングを含む。
【0047】
これは、冷却媒体及びガスの両方が混合することを防止する二重封止障壁を形成する。
【0048】
ガス封止バリアは、好ましくは外側円筒形部品13と加圧ケーシング2との間に配置された、封止装置22を更に含む。
【0049】
図示された実施形態の各取り外し可能な封止要素9a、9bの冷却媒体封止バリアはまた、
図2に示されるように、内側円筒形部品12と適合部品19との間に配置された封止装置23を含む。封止装置23はまた、
図3に示すように、内側円筒形部品12とフランジ18との間に配置されてもよく、又は取り外し可能な封止要素9a、9bが適合部品19を含まない場合、内側円筒形部品12とケーシング2(ここでは図示せず)との間に配置されてもよい。
【0050】
冷却媒体封止バリアの封止装置20及び23の各々は、内側円筒形部品12の一端に配置され、ガス封止バリアの封止装置21及び22の各々は、外側円筒形部品13の一端に配置される。
【0051】
内側円筒形部品12は、ケーシング2の開口14、15内部に良好に位置決めされ、かつ良好に位置合わせされるために、適合部品19と、又は適合部品19が設けられない場合にはフランジ18と協働する上部リム24を含むことができる。
【0052】
次に、冷却媒体封止バリアの別の実施形態を示す
図4を参照すると、冷却ジャケット5及び内側円筒形部品12は、内側円筒形部品12と冷却ジャケット5との間に冷却媒体封止バリアの封止装置20を形成するように、相補的なねじ山によって取り付けられる。封止装置は、例えば、ガスねじ山又はNPTねじ山(National Pipe Thread、NPT)であってもよい。
【0053】
更に、システム1の加圧ケーシング2には、
図5に見られるように、機械3から端子ボックス26へと電源ケーブルを通すための開口25が設けられてもよい。
【0054】
この実施形態では、冷却ジャケット5は有利には通路27を備えている。
【0055】
ガスから電力供給ケーブルを保護するために、外側円筒形部品13及び例えば適合部品19が、加圧ケーシング2の開口25内部に挿入されてもよい。
【0056】
以下、
図1、
図2、
図3、
図4及び
図5を参照して、システム1の1つの動作サイクルについて説明する。動作中、冷却媒体入口パイプ10からの冷却媒体は、第1の取り外し可能な封止要素9aの内側円筒形部品12を通って加圧ケーシング2の内部に侵入することができ、モータ圧縮機ユニット3の冷却のために冷却ジャケット5の冷却回路6を通って循環する。
【0057】
第1の取り外し可能な封止要素は、内側円筒形部品12と冷却ジャケット5との間に配置された封止装置20を含む冷却媒体封止バリアを備える。また、内側円筒形部品12と同軸に延在する外側円筒形部品13と冷却ジャケット5との間には、封止装置21を含むガス封止バリアが配置されている。
【0058】
システムの冷却媒体封止バリア及びガス封止バリアは、ガスと冷却媒体との混合を防止することによって、過圧のリスクを防止する。
【0059】
同様に、冷却媒体は、加圧ケーシング2の外部に戻り、第2の取り外し可能な封止要素9bを通って冷却媒体出口パイプ11に向かって循環することができる。
【0060】
取り外し可能な封止要素9a、9bの構成は、迅速かつ容易なメンテナンスを可能にする。