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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】空気調和装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/40 20110101AFI20240612BHJP
   F24F 1/22 20110101ALI20240612BHJP
   F24F 13/24 20060101ALI20240612BHJP
【FI】
F24F1/40
F24F1/22
F24F13/24
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021194173
(22)【出願日】2021-11-30
(65)【公開番号】P2023080693
(43)【公開日】2023-06-09
【審査請求日】2023-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】牧角 将
【審査官】塩田 匠
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-069173(JP,A)
【文献】実開平03-067952(JP,U)
【文献】特開2005-188804(JP,A)
【文献】国際公開第2019/239630(WO,A1)
【文献】特開2003-106570(JP,A)
【文献】特開2006-46830(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/06-1/68
F24F 13/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
室外機(2)と、室内機(4)とを備える空気調和装置(1)であって、
前記室外機は、
側板(210s)を有するケーシング(210)と、
外気を取り込んで室内へと送る送風装置(3)と、
一端が前記送風装置に接続され、前記送風装置から送られた空気が通過する第1配管部材(220)と、
前記第1配管部材の他端に接続され、前記送風装置から放射され前記第1配管部材を伝わった音を低減する消音器(230)と、
前記側板の外面に設けられた端子盤(240)と、
前記側板と、前記消音器と、前記端子盤とを覆うカバー(260)と、
を有し、
前記消音器は、
前記空気が流入する流入口(230a1)と、前記空気が流出する流出口(230a2)とを有し、
前記側板の外面に、前記ケーシングを側方から見て前記端子盤の配線接続部(240a)と重ならない位置に配置され、
前記送風装置は、
室外から取り込んだ前記空気を加湿し、
前記室外機は、
前記流出口と前記端子盤との間にさらに遮蔽板(280)を有する、
空気調和装置。
【請求項2】
前記消音器は、
前記ケーシングを側方から見て前記流入口が前記配線接続部と鉛直方向に並ばない位置に配置されている、
請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項3】
前記消音器は、
前記側板の厚み方向において、前記流入口と前記配線接続部との間に所定の隙間(D)が形成されるように配置されている、
請求項1または2に記載の空気調和装置。
【請求項4】
前記流入口は、
前記第1配管部材と前記消音器との間をシールするシール部材を有する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和装置。
【請求項5】
前記送風装置から送られ前記消音器を通過した前記空気が通過する第2配管部材(7)をさらに備え、
前記消音器は、
前記第2配管部材が前記流出口に接続され、
前記流入口が、鉛直方向において前記流出口の上方であって、前記流出口よりも前記配線接続部に近い位置となるように配置されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の空気調和装置。
【請求項6】
前記第1配管部材は、
前記他端の近傍にフランジ(220c)を有する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の空気調和装置。
【請求項7】
前記消音器は、
前記側板に固定部材(230d)を用いて固定されている、
請求項1からのいずれか1項に記載の空気調和装置。
【請求項8】
前記室外機は、
閉鎖弁(216)をさらに備え、
前記閉鎖弁は、
鉛直方向において前記消音器の下方に配置されている、
請求項1からのいずれか1項に記載の空気調和装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
空気調和装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2004-69173号公報)は、外気を取り込んで室内機へと送る送風装置(加湿ユニット)と、室内機へと送られる空気が通る搬送経路と、搬送経路を伝わる音を低減する消音器(マフラー)とを有する空気調和装置を開示している。特許文献1において、消音器は、搬送経路を構成する配管部材の途中に設けられ、室外機の側板と、側板を覆うカバーとの間に収容されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
消音器が設けられた室外機の側板に配線接続部を有する端子盤が設けられている場合、消音器と配管部材との接続箇所から漏れた外気が端子盤に到達することで、配線接続部において外気に含まれる水分による短絡が発生する等して空気調和装置の正常な運転が妨げられる恐れがある。
【0004】
本開示は、消音器と配管部材との接続箇所から外気が漏れた場合であっても、漏れた外気が室外機の側板に設けられた端子盤に到達することを抑制できる空気調和装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1観点の空気調和装置は、室外機と、室内機とを備える。室外機は、第1ケーシングと、加湿ユニットと、第1配管部材と、消音器と、端子盤とを有する。第1ケーシングは、側板を有する。加湿ユニットは、外気を取り込んで室内へと送る。第1配管部材は、一端が加湿ユニットに接続され、加湿ユニットから送られた空気が通過する。消音器は、第1配管部材の他端に接続され、加湿ユニットから放射され第1配管部材を伝わった音を低減する。端子盤は、側板の外面に設けられる。
【0006】
消音器は、空気が流入する流入口と、空気が流出する流出口とを有する。消音器は、側板の外面に、ケーシングを側方から見て端子盤の配線接続部と重ならない位置に配置されている。
【0007】
本空気調和装置によれば、消音器と端子盤の配線接続部とが互いに離れた位置に配置されるため、消音器と第1配管部材との接続箇所において加湿ユニットから送られた外気が漏れた場合に、漏れた外気が端子盤の配線接続部に到達することが抑制される。
【0008】
第2観点の空気調和装置は、第1観点の空気調和装置であって、消音器は、ケーシングを側方から見て流入口が配線接続部と鉛直方向に並ばない位置に配置されている。
【0009】
本空気調和装置によれば、接続箇所から漏れた外気が上昇して、端子盤の配線接続部に到達することが抑制される。
【0010】
第3観点の空気調和装置は、第1観点又は第2観点の空気調和装置であって、消音器は、側板の厚み方向において、流入口と配線接続部との間に所定の隙間Dが形成されるように配置されている。
【0011】
本空気調和装置によれば、流入口と端子盤の配線接続部とが、側板の厚み方向において互いに離れた位置に配置されるため、接続箇所から漏れた外気が端子盤の配線接続部に到達することが効果的に抑制される。
【0012】
第4観点の空気調和装置は、第1観点から第3観点のいずれかの空気調和装置であって、流入口は、第1配管部材と消音器との間をシールするシール部材を有する。
【0013】
本空気調和装置によれば、第1配管部材と流入口との隙間から外気が漏れることが抑制されるため、接続箇所から漏れた外気が端子盤の配線接続部に到達することが効果的に抑制される。
【0014】
第5観点の空気調和装置は、第1観点から第4観点のいずれかの空気調和装置であって、室外機は、加湿ユニットから送られ消音器を通過した空気が通過する第2配管部材をさらに備える。消音器は、第2配管部材が流出口に接続される。消音器は、流入口が、鉛直方向において流出口の上方であって、流出口よりも配線接続部に近い位置となるように配置されている。
【0015】
第6観点の空気調和装置は、第1観点から第5観点のいずれかの空気調和装置であって、第1配管部材は、他端の近傍にフランジを有する。
【0016】
本空気調和装置によれば、フランジによって流入口の端部における第1配管部材との隙間を塞ぐことができるため、接続箇所から外気が漏れることがより効果的に抑制される。
【0017】
第7観点の空気調和装置は、第1観点から第6観点のいずれかの空気調和装置であって、室外機は、流出口と端子盤との間に遮蔽板を有する。
【0018】
本空気調和装置によれば、接続箇所から外気が漏れた場合でも端子盤に向かう外気を遮蔽板に制限できるため、接続箇所から漏れた外気が端子盤の配線接続部に到達することが効果的に抑制される。
【0019】
第8観点の空気調和装置は、第1観点から第7観点のいずれかの空気調和装置であって、消音器は、側板に固定部材を用いて固定されている。
【0020】
第9観点の空気調和装置は、第1観点から第8観点のいずれかの空気調和装置であって、送風装置は、室外から取り込んだ空気を加湿する。
【0021】
本空気調和装置によれば、加湿ユニットにより加湿された高湿度の外気が漏れた場合であっても、漏れた外気が端子盤の配線接続部に到達することが抑制される。
【0022】
第10観点の空気調和装置は、第1観点から第9観点のいずれかの空気調和装置であって、室外機は、閉鎖弁をさらに備える。閉鎖弁は、鉛直方向において消音器の下方に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、一実施形態に係る空気調和装置1の全体構成を示す図である。
図2図2は、冷媒回路100及び加湿ユニット3の概略を示す図である。
図3図3は、制御部9の制御ブロック図である。
図4図4は、室外機2の斜視図である。
図5図5は、室外機2の右側側面図である。
図6図6は、側板210sに取り付けられた部材の分解斜視図である。
図7図7は、図5のA-A線で切断した消音器230及び端子盤240周辺の断面図である。
図8図8は、消音器230の断面図である。
図9図9は、変形例Bに係る空気調和装置1の側板210sに取り付けられた部材の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(1)全体構成
空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷媒サイクルによって、対象空間である部屋RMの内部(室内)の空調を行う。空気調和装置1は、主として、室外機2と、室内機4と、液冷媒連絡管5と、ガス冷媒連絡管6と、第2配管部材7と、リモコン8と、制御部9と、を有している。詳細は後述するが、室外機2は、加湿ユニット3を有する。
【0025】
液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6は、室外機2と、室内機4とを接続する。室外機2と、室内機4と、液冷媒連絡管5と、ガス冷媒連絡管6と、は冷媒配管により環状に接続されて、冷媒回路100を構成する。冷媒回路100は、内部に冷媒が封入されている。
【0026】
第2配管部材7は、加湿ユニット3と、室内機4とを接続する。第2配管部材7は、加湿ユニット3から室内機4へ向かって部屋RMの外部の空気である外気を送るホース状の配管である。第2配管部材7は、例えば、軟質樹脂を用いて製造される。加湿ユニット3から室内機4へ送られる外気には、外気に加湿をした加湿空気が含まれる。
【0027】
詳細は後述するが、制御部9は、空気調和装置1の各機器を制御して、暖房運転、冷房運転、及び加湿運転等の空調運転を行う。
【0028】
以下の説明で用いる上、下、前、後、左、右の各方向は、図1図4から図11に矢印で示された方向に従う。
【0029】
(2)詳細構成
(2-1)室外機
室外機2は、部屋RMの外部(室外。例えば、建物の屋上や建物の外壁面近傍等。)に設置されている。室外機2は、主として、第1ケーシング210と、圧縮機211と、四路切換弁212と、熱源熱交換器213と、熱源膨張弁214と、室外ファン215と、閉鎖弁216と、第1配管部材220と、消音器230と、端子盤240と、取付板250と、カバー260と、加湿ユニット3とを有している。
【0030】
(2-1-1)第1ケーシング
第1ケーシング210は、略直方体形状の筐体である。第1ケーシング210は、圧縮機211と、四路切換弁212と、熱源熱交換器213と、熱源膨張弁214と、室外ファン215とを内部に収容する。第1ケーシング210は、正面板210fと、2つの側板210sと、天板210tとを有する。
【0031】
第1ケーシング210は、ケーシングの一例である。
【0032】
正面板210fは、熱交換後の空気を吹き出すための開口である吹出口210faが形成されている。吹出口210faは、グリルにより覆われている。
【0033】
天板210tは、第1配管部材220を通すための開口210taが形成されている。
【0034】
2つの側板210sの一方は、開口210saと、支持部210sa1と、ボルト孔210scとが形成されている。本実施形態では、右側の側板210sに開口210sa、支持部210sa1、及びボルト孔210scが形成され、消音器230、端子盤240等が取り付けられた例を説明するが、これらは左側の側板210sに取り付けられてもよい。以下では、側板210sとよぶ場合、右側の側板210sを示すこととする。
【0035】
開口210saは、第1配管部材220を通すとともに、側板210sの外方から端子盤240へアクセスするために側板210sの上方に形成された開口である。支持部210sa1は、端子盤240が取り付けられる箇所である。支持部210sa1は、側板210sの一部を開口210saから第1ケーシング210の内側に折り曲げて、開口210saに対向するように形成される。ボルト孔210scは、取付板250を固定するためのボルト250aが締結されるボルト孔である。
【0036】
(2-1-2)圧縮機
圧縮機211は、冷媒回路100において、低圧の冷媒を吸入側211aから吸入して、高圧になるまで圧縮した後、吐出側211bから吐出する。圧縮機211は、圧縮要素(図示省略)と、圧縮要素を回転駆動する圧縮機モータ(図示省略)を有する。圧縮機モータは、インバータ等を介して、制御部9により回転数が制御される。圧縮機211の容量は、制御部9が圧縮機モータの回転数を変えることにより制御される。
【0037】
(2-1-3)四路切換弁
四路切換弁212は、冷媒回路100において、冷媒の流れの方向を切り換える。四路切換弁212は、第1ポートP1と、第2ポートP2と、第3ポートP3と、第4ポートP4と、を有する。四路切換弁212は、制御部9により、第1ポートP1と第4ポートP4が互いに連通して第2ポートP2と第3ポートP3が互いに連通する第1状態(図2において破線で示す状態)と、第1ポートP1と第2ポートP2が互いに連通して第3ポートP3と第4ポートP4が互いに連通する第2状態(図2において実線で示す状態)との間で切り換えられる。
【0038】
第1ポートP1は、圧縮機211の吐出側211bに接続されている。第2ポートP2は、熱源熱交換器213のガス側に接続されている。第3ポートP3は、圧縮機211の吸入側211aに接続されている。第4ポートP4は、ガス冷媒連絡管6に接続されている。
【0039】
(2-1-4)熱源熱交換器
熱源熱交換器213は、冷媒と外気との熱交換を行う熱交換器である。熱源熱交換器213の一端は、熱源膨張弁214に接続されている。熱源熱交換器213の他端は、四路切換弁212の第2ポートP2に接続されている。
【0040】
(2-1-5)熱源膨張弁
熱源膨張弁214は、冷媒回路100において、冷媒を減圧する膨張機構である。熱源膨張弁214は、液冷媒連絡管5と、熱源熱交換器213の液側との間に設けられる。熱源膨張弁214は、開度制御が可能な電動膨張弁である。熱源膨張弁214の開度は、制御部9により制御される。
【0041】
(2-1-6)室外ファン
室外ファン215は、気流を生成し、外気を熱源熱交換器213に送る。室外ファン215が外気を熱源熱交換器213に送ることにより、熱源熱交換器213内の冷媒と外気との熱交換が促される。室外ファン215は、室外ファンモータ215aによって回転駆動される。室外ファン215の風量は、制御部9が室外ファンモータ215aの回転数を変えることにより制御される。
【0042】
(2-1-7)閉鎖弁
閉鎖弁216は、手動で開閉される弁であり、例えば、空気調和装置1の設置時等に設置作業者によって開閉される。閉鎖弁216は、液側閉鎖弁216aと、ガス側閉鎖弁216bとを含む。液側閉鎖弁216aは、冷媒回路100において、熱源膨張弁214と液冷媒連絡管5との間に設けられる弁である。ガス側閉鎖弁216bは、冷媒回路100において、四路切換弁212の第4ポートP4とガス冷媒連絡管6との間に設けられる弁である。液側閉鎖弁216aとガス側閉鎖弁216bとを総称して、閉鎖弁216とよぶ。
【0043】
本実施形態では、閉鎖弁216は、側板210sの下方において、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6を接続可能に第1ケーシング210から突き出している。閉鎖弁216は、鉛直方向において消音器230の下方に配置されていてもよい。
【0044】
(2-1-8)第1配管部材
第1配管部材220は、加湿ユニット3の給気ファン313(後述)から送られた空気を、消音器230を介して第2配管部材7へ送るダクトである。第1配管部材220は、一端が加湿ユニット3の給気ファン313に接続され、他端が消音器230に接続される。第1配管部材220は、例えば、硬質樹脂を用いて製造される。
【0045】
本実施形態では、第1配管部材220は、第1ケーシング210の天板210tに形成された開口210ta及び側板210sに形成された開口210saを通るように配置される。第1配管部材220の他端は、第1ケーシング210の右側側方において消音器230に接続される。
【0046】
第1配管部材220は、ボルト220aを挿入するためのボルト孔220bが形成されている。
【0047】
第1配管部材220は、消音器230に接続される他端の近傍にフランジ220cを有する。
【0048】
(2-1-9)消音器
消音器230は、加湿ユニット3から送られた空気が通過するとともに、加湿ユニット3から放射され第1配管部材220の内部を伝わった音を低減する部材である。消音器230は、略円筒形状の本体ケーシング230aと、本体ケーシング230aに収容された消音材230bとを有する。
【0049】
本体ケーシング230aは、内部へ空気が流入する流入口230a1と、内部から空気が流出する流出口230a2とを有する。流入口230a1及び流出口230a2は、円筒形状である。流入口230a1は、本体ケーシング230aの上方に形成されている。流出口230a2は、本体ケーシング230aの下方に形成されている。
【0050】
流入口230a1と第1配管部材220とは、第1配管部材220の他端が流入口230a1に挿入されることにより接続される。流出口230a2と第2配管部材7とは、流出口230a2が第2配管部材7の一端に挿入されることにより接続される。
【0051】
流入口230a1は、先端が第1配管部材220のフランジ220cに当接されるまで、第1配管部材220の他端に挿入されることが好ましい。流入口230a1の先端が第1配管部材220のフランジ220cに当接することで、フランジ220cによって流入口230a1の端部における第1配管部材220との隙間が塞がれるため、消音器230と第1配管部材220との接続箇所(より詳細には、流入口230a1と第1配管部材220との接続箇所)から外気が漏れることがより効果的に抑制される。
【0052】
本体ケーシング230aと、流入口230a1と、流出口230a2とは、上下方向に伸びる直線Cにおいて、本体ケーシング230aの軸中心c1と、流入口230a1の軸中心c2と、流出口230a2の軸中心c3とが重なるように形成されている。言い換えると、消音器230の本体ケーシング230aは、第1ケーシング210を側方から見て(言い換えると、側板210sの平面視において)、直線Cに対してシンメトリとなっている(図7参照)。本体ケーシング230aは、例えば、硬質樹脂を用いて製造される。
【0053】
消音材230bは、音のエネルギーを吸収する材質である。本体ケーシング230aに収容された消音材230bは、本体ケーシング230aの内部に消音材230bに囲まれた円柱状の流路230b1を形成する。
【0054】
加湿ユニット3から放射され第1配管部材220の内部を伝わる音は、流入口230a1から流路230b1に入り、流路230b1を通過する際に消音材230bによってエネルギーの大部分が吸収される。この結果、第1配管部材220の内部を伝わった音は、消音器230の内部で音量が低減される。
【0055】
本体ケーシング230aは、外表面から突出する板状の支持部230cを2つ備える。支持部230cは、ボルト230dが挿入される孔が形成されている。2つの支持部230cは、上下方向に並んで設けられる。消音器230は、図6に示されるように、2つの支持部230cのそれぞれに挿入されたボルト230dが取付板250に締結されることにより、取付板250に対して固定される。消音器230は、側板210sの外面に、第1ケーシング210を側方から見て端子盤240の配線接続部240a(後述)と重ならない位置に配置されている(図5参照)。
【0056】
ボルト230dは、固定部材の一例である。
【0057】
第1ケーシング210を側方から見た場合の、消音器230の上端と端子盤240の配線接続部240aとの上下方向における間隔は、20mm以上(好適には50mm以上)確保されることが好ましい。また、第1ケーシング210を側方から見た場合の、消音器230の外周面と端子盤240の配線接続部240aとの前後方向における間隔は、20mm以上(好適には50mm以上)確保されることが好ましい。
【0058】
消音器230は、第1ケーシング210を側方から見て、流入口230a1が配線接続部240aと鉛直方向に並ばない位置に配置されてもよい(図5参照)。
【0059】
消音器230は、側板210sの厚み方向(室外機2の左右方向)において、流入口230a1と配線接続部240aとの間に所定の隙間Dが形成されるように配置されてもよい(図7参照)。隙間D(より詳細には、側板210sの厚み方向における流入口230a1の外周面と配線接続部240aとの距離)は、20mm以上(好適には50mm以上)確保されることが好ましい。
【0060】
消音器230は、流入口230a1が、鉛直方向において流出口230a2の上方であって、流出口230a2よりも配線接続部240aに近い位置となるように配置されてもよい(図5参照)。
【0061】
(2-1-10)端子盤
端子盤240は、室外機2へ供給される電源が接続される端子盤である。端子盤240は、商用電源が接続される配線接続部240aを有する。端子盤240は、側板210sの上部において側板210sの外面に設けられている。
【0062】
配線接続部240aは、室外機2が有する電力消費機器(圧縮機211、四路切換弁212、熱源膨張弁214、室外ファン215)に電気的に接続されている(図示省略)。配線接続部240aは、端子盤240に
本実施形態では、図5図6等に示されるように、端子盤240は、支持部210sa1の外面(開口210saに対向する側の面)に設けられる。
【0063】
(2-1-11)取付板
取付板250は、消音器230を側板210sに対して固定するための板状の部材である。取付板250は、図5に示されるように、側板210sのボルト孔210scに締結されるボルト250aによって側板210sに固定される。
【0064】
取付板250は、ボルト250aを挿入するためのボルト孔250bとが形成されている。取付板250は、第1配管部材220を固定するためのボルト220aを締結するためのボルト孔250cと、消音器230を固定するための2つのボルト230dを締結するための2つのボルト孔250dが形成されている。
【0065】
(2-1-12)カバー
カバー260は、閉鎖弁216と、側板210sと、消音器230と、端子盤240と、取付板250とを覆う部材である。カバー260は、フランジ260aと、カバー本体260bとを有する。フランジ260aは、側板210sの外縁の少なくとも一部に接触するように形成されたフランジである。カバー本体260bは、フランジ260aから第1ケーシング210の外方に向かって膨らんで、閉鎖弁216と、側板210sと、消音器230と、端子盤240と、取付板250とを覆う。カバー本体260bは、開口260dとが形成されている。なお、図5では、便宜上、カバー260の外縁のみを点線で示す。
【0066】
開口260dは、第2配管部材7を通してカバー260の外部へ出すための開口である。本実施形態では、開口260dは、カバー本体260bの後ろ側の面に形成されている。
【0067】
(2-1-13)加湿ユニット
加湿ユニット3は、外気を取り込んで室内(より詳細には、室内機4)に送る装置である。ここでいう外気は、外気に加湿をした加湿空気を含む。加湿ユニット3は、第1ケーシング210の天板210tの上部に一体的に設けられる。加湿ユニット3は、第2ケーシング310と、加湿ロータ311と、ヒータ312と、給気ファン313と、吸着ファン314と、第1経路315と、第2経路316とを有する。
【0068】
加湿ユニット3は、送風装置の一例である。
【0069】
(2-1-14)第2ケーシング
第2ケーシング310は、略直方体形状の筐体である。第2ケーシング310は、加湿ロータ311と、ヒータ312と、給気ファン313と、吸着ファン314と、第1経路315と、第2経路316とを内部に収容する。第2ケーシング310は、正面板310fと、底板310bとを有する。
【0070】
正面板310fは、後述する、第1取込口315a、第2取込口316a、及び第2排出口316cである開口310faが形成されている。
【0071】
底板310bは、第1ケーシング210の開口210taと連通する開口310baが形成されている。
【0072】
(2-1-15)加湿ロータ
加湿ロータ311は、外気中の水分を吸着するとともに、加熱されることで吸着した水分を放出する調湿用ロータである。加湿ロータ311は、ハニカム構造を有し、略円盤状の外形を有している。加湿ロータ63は、常温で空気中の水分を吸着し、加熱された空気等に曝されて温度上昇すると水分を放出する材質を用いて製造される。加湿ロータ63の材質は、限定するものではないが、例えばシリカゲルやゼオライト等の吸着剤である。
【0073】
加湿ロータ311は、加湿ユニット3の内部において周方向に回転可能に設けられており、ロータ駆動モータ311aによって回転させられる。ロータ駆動モータ311aは、制御部9により制御される。
【0074】
(2-1-16)ヒータ
ヒータ312は、加湿ロータ311を加熱する。具体的には、ヒータ312は、第1経路315に設けられ、第1経路315を通って加湿ロータ311へと送られる外気を加熱する。加熱された外気は、加湿ロータ311へ送られる。ヒータ312は、制御部9により制御される。
【0075】
(2-1-17)給気ファン
給気ファン313は、外気を第1経路315に流入させるとともに、外気を第1配管部材220に送る。給気ファン313は、制御部9により制御される。
【0076】
(2-1-18)吸着ファン
吸着ファン314は、外気を第2経路316に流入させる。吸着ファン314は、制御部9により制御される。
【0077】
(2-1-19)第1経路
第1経路315は、加湿ロータ311を通過させた外気を、給気ファン313へ送る通気経路である。具体的には、第1経路315は、図2に示されるように、第1取込口315aと、ヒータ312と、加湿部315bと、第1排出口315cとをこの順で結ぶ経路である。
【0078】
第1取込口315aは、第2ケーシング310に形成された開口である。外気は、第1取込口315aを通って第1経路315に流入する。
【0079】
加湿部315bは、加湿ロータ311の周方向における所定範囲が露出する部分である。加湿ロータ311に吸着された水分は、加湿部315bを通過するヒータ312で加熱された外気に放出される。
【0080】
第1排出口315cは、給気ファン313に接続されている。外気は、第1排出口315cを通って給気ファン313に流入する。
【0081】
(2-1-20)第2経路
第2経路316は、流入した外気に含まれる水分を加湿ロータ311に吸着させる通気経路である。具体的には、第2経路316は、図2に示されるように、第2取込口316aと、吸着部316bと、吸着ファン314と、第2排出口316cとをこの順で結ぶ経路である。
【0082】
第2取込口316aは、第2ケーシング310に形成された開口である。外気は、第2取込口316aを通って第2経路316に流入する。
【0083】
吸着部316bは、加湿ロータ311の周方向における所定範囲が露出する部分である。吸着部316bにおいて露出する範囲は、加湿部315bにおいて露出する範囲とは異なる。第2経路316に流入した外気に含まれる水分は、吸着部316bにおいて加湿ロータ311に吸着される。
【0084】
第2排出口316cは、第2ケーシング310に形成された開口である。加湿ロータ311に水分が吸着された外気は、第2排出口316cを通って第2経路316から(言い換えると加湿ロータ311から)流出する。
【0085】
(2-2)室内機
室内機4は、部屋RMにおいて壁WLに掛けて設置される壁掛け型の室内空調機である。室内機4は、主として、第3ケーシング410と、利用熱交換器411と、室内ファン412と、第3配管部材413とを有している。なお、室内機4は、壁掛け型の室内空調機に限定されない。室内機4は、例えば、天井埋め込み型の室内空調機や、床置き型の室内空調機であってもよい
(2-2-1)第3ケーシング
第3ケーシング410は、略直方体形状の筐体である。第3ケーシング410は、利用熱交換器411と、室内ファン412と、室内ファン412と、第3配管部材413を内部に収容する。第3ケーシング410は、利用熱交換器411において冷媒と熱交換を行った空気が吹き出す開口である吹出口410aが下方に形成されている。
【0086】
(2-2-2)利用熱交換器
利用熱交換器411は、冷媒回路100において、冷媒と室内の空気との熱交換を行う。利用熱交換器411の一端は、液冷媒連絡管5に接続されている。利用熱交換器411の他端は、ガス冷媒連絡管6に接続されている。
【0087】
(2-2-3)室内ファン
室内ファン412は、気流を生成する。室内ファン412が気流を生成することで、室内の空気が利用熱交換器411を通過する。室内の空気が利用熱交換器411を通過することにより、利用熱交換器411の冷媒と外気との熱交換が促される。
【0088】
室内ファン412は、室内ファンモータ412aによって回転駆動される。室内ファン412の風量は、制御部9が室内ファンモータ412aの回転数を変えることにより制御される。
【0089】
(2-2-4)第3配管部材
第3配管部材413は、加湿ユニット3から送られた外気を、室内機4の内部の所定の箇所に送るダクトである。第3配管部材413の一端は、第2配管部材7に接続されている。第3配管部材413の他端は、室内機4の内部の所定の箇所に配置される。加湿ユニット3から送られた外気は、第2配管部材7及び第3配管部材413を通って、第3配管部材413の他端から室内機4の内部へ送られる。
【0090】
(2-3)リモコン
リモコン8は、ユーザーから暖房運転、冷房運転、及び加湿運転等の実行指示、空気調和装置1の停止指示、並びに設定温度Ts等の設定値を受け付け、受け付けた結果を制御信号として制御部9に送信する。
【0091】
(2-4)制御部
制御部9は、主に、圧縮機211と、四路切換弁212と、熱源膨張弁214と、室外ファン215と、室内ファン412と、ロータ駆動モータ311aと、ヒータ312と、給気ファン313と、吸着ファン314と、リモコン8とに制御信号を送受信可能に接続されている。詳細は後述するが、制御部9は、圧縮機211と、四路切換弁212と、熱源膨張弁214と、室外ファン215と、室内ファン412と、をそれぞれ運転制御することで冷媒回路100を制御する。
【0092】
制御部9は、典型的には、制御演算装置と、記憶装置と(いずれも図示省略)、を備えるコンピュータにより実現される。制御演算装置は、CPU又はGPUといったプロセッサである。制御演算装置は、記憶装置に記憶されている制御プログラムを読み出し、この制御プログラムにしたがって運転制御を行う。さらに、制御演算装置は、制御プログラムしたがって、演算結果を記憶装置に書き込んだり、記憶装置に記憶されている情報を読み出したりすることができる。
【0093】
なお、図2は概略図である。制御部9は、室外機2の内部に設けられた室外制御部と、室内機4の内部に設けられた室内制御部とにより構成され、室外制御部と室内制御部とが互いに制御信号を送受信可能な通信線で接続されてもよい。
【0094】
(3)空調運転
次に、制御部9が実行する空調運転である、暖房運転、冷房運転、及び加湿運転について説明する。
【0095】
(3-1)暖房運転
制御部9は、リモコン8から暖房運転の実行指示についての制御信号を受信すると暖房運転を開始する。暖房運転に際して、制御部9は、四路切換弁212を第1状態へ切り換える(図2の破線参照)。さらに、制御部9は、熱源膨張弁214を、リモコン8から受信した設定温度Tsに対応する開度とし、圧縮機211を運転し、室内ファン412を回転駆動する。これにより、熱源熱交換器213が冷媒の蒸発器として機能し、かつ、利用熱交換器411が冷媒の凝縮器として機能する。
【0096】
暖房運転の間、冷媒回路100は、次のように機能する。圧縮機211から吐出された高圧の冷媒は、利用熱交換器411で、室内ファン412によって送られる室内の空気と熱交換して凝縮する。これにより、室内の空気は、加熱され、調和空気として室内に排出される。凝縮した冷媒は、熱源膨張弁214を通過して減圧された後、熱源熱交換器213で、室外ファン215によって送られる外気と熱交換して蒸発する。熱源熱交換器213を通過した冷媒は、圧縮機211へ吸入されて圧縮される。
【0097】
(3-2)冷房運転
制御部9は、リモコン8から冷房運転の実行指示についての制御信号を受信すると冷房運転を開始する。冷房運転に際して、制御部9は、四路切換弁212を第2状態へ切り換える(図1の実線参照)。さらに、制御部9は、熱源膨張弁214を、リモコン8から受信した設定温度Tsに対応する開度とし、圧縮機211を運転し、室内ファン412を回転駆動する。これにより、熱源熱交換器213が冷媒の凝縮器として機能し、かつ、利用熱交換器411が冷媒の蒸発器として機能する。
【0098】
冷房運転の間、冷媒回路100は、次のように機能する。圧縮機211から吐出された高圧の冷媒は、熱源熱交換器213で、室外ファン215によって送られる外気と熱交換して凝縮する。凝縮した冷媒は、熱源膨張弁214を通過して減圧された後、利用熱交換器411で、室内ファン412によって送られる室内の空気と熱交換して蒸発する。これにより、室内の空気は冷却され、調和空気として室内に排出される。利用熱交換器411を通過した冷媒は、圧縮機211へ吸入されて圧縮される。
【0099】
(3-3)加湿運転
加湿運転は、取り込んだ外気を加湿した加湿空気を用いて調和空気を加湿する空調運転である。制御部9は、リモコン8から加湿運転の実行指示についての制御信号を受信すると加湿運転を開始する。加湿運転に際して、制御部9は、ロータ駆動モータ311aにより加湿ロータ311を回転させ、給気ファン313及び吸着ファン314に送風をさせ、ヒータ312に第1経路315を流れる外気を加熱させ、室内ファン412を回転駆動する。加湿運転が実行されている間、冷媒回路100は、暖房運転又は冷房運転を実行することができる。
【0100】
加湿運転の間、加湿ユニット3は、次のように機能する。吸着ファン314が回転することにより第2取込口316aから第2経路316に外気が流入する。第2経路316に流入した外気は、吸着部316bにおいて、回転する加湿ロータ311の所定範囲を通過する。外気が加湿ロータ311を通過することで、外気に含まれる水分が加湿ロータ311に吸着される。加湿ロータ311に水分が吸着された外気は、第2排出口316cから加湿ユニット3の外部へ排出される。
【0101】
給気ファン313が回転することにより第1取込口315aから第1経路315に外気が流入する。第1経路315に流入した外気は、ヒータ312で加熱された後、加湿部315bにおいて、回転する加湿ロータ311の所定範囲を通過する。加熱された外気が加湿ロータ311を通過することで、加熱された加湿ロータ311から、吸着部316bにおいて吸着された水分が放出される。この結果、加湿ロータ311を通過した外気は加湿されて加湿空気となり、第1排出口315cを経由して給気ファン313に流入する。給気ファン313に流入した加湿空気は、第1配管部材220に送られた後、消音器230、第2配管部材7を順に通って室内機4の第3配管部材413へ流入する。第3配管部材413へ流入した加湿空気は、第3配管部材413の端部から第3ケーシング410の内部へ吹き出される。給気ダクト38から吹き出された加湿空気は、利用熱交換器411を通過する気流と一体となる。この結果、室内機4からは、加湿された調和空気が吹き出される。
【0102】
なお、詳細な説明は省略するが、空気調和装置1は、加湿ユニット3が外気を加湿することなく部屋RMに送る給気運転を実行可能であってもよい。
【0103】
(4)特徴
(4-1)
空気調和装置1は、室外機2と、室内機4とを備える。室外機2は、第1ケーシング210と、加湿ユニット3と、第1配管部材220と、消音器230と、端子盤240とを有する。第1ケーシング210は、側板210sを有する。加湿ユニット3は、外気を取り込んで室内へと送る。第1配管部材220は、一端が加湿ユニット3に接続され、加湿ユニット3から送られた空気が通過する。消音器230は、第1配管部材220の他端に接続され、加湿ユニット3から放射され第1配管部材220を伝わった音を低減する。端子盤240は、側板210sの外面に設けられる。
【0104】
消音器230は、空気が流入する流入口230a1と、空気が流出する流出口230a2とを有する。消音器230は、側板210sの外面に、第1ケーシング210を側方から見て端子盤240の配線接続部240aと重ならない位置に配置されている。
【0105】
空気調和装置1によれば、消音器230と端子盤240の配線接続部240aとが互いに離れた位置に配置されるため、消音器230と第1配管部材220との接続箇所において加湿ユニット3から送られた外気が漏れた場合に、漏れた外気が端子盤240の配線接続部240aに到達することが抑制される。
【0106】
(4-2)
消音器230は、第1ケーシング210を側方から見て流入口230a1が配線接続部240aと鉛直方向に並ばない位置に配置されている。
【0107】
空気調和装置1によれば、接続箇所から漏れた外気が上昇して、端子盤240の配線接続部240aに到達することが抑制される。
【0108】
(4-3)
消音器230は、側板210sの厚み方向において、流入口230a1と配線接続部240aとの間に所定の隙間Dが形成されるように配置されている。
【0109】
空気調和装置1によれば、流入口230a1と端子盤240の配線接続部240aとが、側板210sの厚み方向において互いに離れた位置に配置されるため、接続箇所から漏れた外気が端子盤240の配線接続部240aに到達することが効果的に抑制される。
【0110】
(4-4)
室外機2は、加湿ユニット3から送られ消音器230を通過した空気が通過する第2配管部材7をさらに備える。消音器230は、第2配管部材7が流出口230a2に接続される。消音器230は、流入口230a1が、鉛直方向において流出口230a2の上方であって、流出口230a2よりも配線接続部240aに近い位置となるように配置されている。
【0111】
(4-5)
第1配管部材220は、他端の近傍にフランジ220cを有する。
【0112】
空気調和装置1によれば、フランジ220cによって流入口230a1の端部における第1配管部材220との隙間を塞ぐことができるため、接続箇所から外気が漏れることがより効果的に抑制される。
【0113】
(4-6)
消音器230は、側板210sにボルト230dを用いて固定されている。
【0114】
(4-7)
加湿ユニット3は、室外から取り込んだ空気を加湿する。
【0115】
空気調和装置1によれば、加湿ユニット3により加湿された高湿度の外気が漏れた場合であっても、漏れた外気が端子盤240の配線接続部240aに到達することが抑制される。
【0116】
(4-8)
室外機2は、閉鎖弁216をさらに備える。閉鎖弁216は、鉛直方向において消音器230の下方に配置されている、
(5)変形例
(5-1)変形例A
流入口230a1は、第1配管部材220との間をシールするシール部材を有してもよい。より詳細には、流入口230a1は、内周面に第1配管部材220との間をシールするシール部材を有することができる。
【0117】
これにより、第1配管部材220の外周面と流入口230a1の内周面との隙間から外気が漏れることが抑制されるため、接続箇所から漏れた外気が端子盤240の配線接続部240aに到達することが効果的に抑制される。
【0118】
(5-2)変形例B
室外機2は、流入口230a1と端子盤240との間に遮蔽板280を有してもよい。変形例Bに係る空気調和装置1では、図9に示されるように、室外機2は、開口210saの少なくとも一部を塞ぐように側板210sに取り付けられる遮蔽板280を有する。遮蔽板280は、端子盤240の右側(消音器230側)に設けられる。
【0119】
これにより、接続箇所から外気が漏れた場合でも端子盤240に向かう外気を遮蔽板280により制限できるため、接続箇所から漏れた外気が端子盤240の配線接続部240aに到達することが効果的に抑制される。
【0120】
(5-3)変形例C
消音器230は、第1ケーシング210の側板210sに、取付板250を介することなく、直接、ボルト230dを用いて固定されてもよい。
【0121】
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0122】
1 空気調和装置
100 冷媒回路
2 室外機
210 第1ケーシング(ケーシング)
210s 側板
216 閉鎖弁
220 第1配管部材
220c フランジ
230 消音器
230a 本体ケーシング
230a1 流入口
230a2 流出口
230d ボルト(固定部材)
240 端子盤
240a 配線接続部
280 遮蔽板
290 収容空間
3 加湿ユニット(送風装置)
4 室内機
7 第2配管部材
8 リモコン
9 制御部
c1 本体ケーシングの軸中心
c2 流入口の軸中心
c3 流出口の軸中心
D 隙間
RM 部屋
【先行技術文献】
【特許文献】
【0123】
【文献】特開2004-69173号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9