(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/5375 20140101AFI20240612BHJP
A63F 13/48 20140101ALI20240612BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20240612BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20240612BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20240612BHJP
【FI】
A63F13/5375
A63F13/48
A63F13/53
A63F13/69 520
A63F13/79
(21)【出願番号】P 2023075629
(22)【出願日】2023-05-01
(62)【分割の表示】P 2020154524の分割
【原出願日】2018-11-07
【審査請求日】2023-05-23
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(72)【発明者】
【氏名】角田 和花
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-196116(JP,A)
【文献】特開2016-137199(JP,A)
【文献】特開2013-255526(JP,A)
【文献】特開2017-196338(JP,A)
【文献】特開2015-107306(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備え、
前記制御部は、プレイヤが保有する第1オブジェクトを変化させるために必要な数をプレイヤが保有していない第2オブジェクトがある場合に、前記第2オブジェクトが不足していることを前記プレイヤに通知し、
前記制御部は、前記第2オブジェクトを指定する操作を受け付けた場合に、前記第2オブジェクトを入手可能な複数のゲームの中から前記第1オブジェクトのステータスに応じた優先度が高いゲームを開始させるための画面を表示さ
せ、
前記複数のゲームは、実行可能な期間が限定される第1ゲームと実行可能な期間が限定されない第2ゲームとを含み、
前記制御部は、前記第2オブジェクトが不足していることを前記プレイヤに通知するための画面において、前記第2オブジェクトを入手可能な複数のゲームに前記第1ゲームが含まれる場合と、前記第2ゲームが含まれる場合とで、前記第2オブジェクトに関連付けられる画像を異なる態様で表示させる、
情報処理装置。
【請求項2】
プロセッサが、プレイヤが保有する第1オブジェクトを変化させるために必要な数をプレイヤが保有していない第2オブジェクトがある場合に、前記第2オブジェクトが不足していることを前記プレイヤに通知し、
プロセッサが、前記第2オブジェクトを指定する操作を受け付けた場合に、前記第2オブジェクトを入手可能な複数のゲームの中から前記第1オブジェクトのステータスに応じた優先度が高いゲームを開始させるための画面を表示させ、
前記複数のゲームは、実行可能な期間が限定される第1ゲームと実行可能な期間が限定されない第2ゲームとを含み、
プロセッサが、前記第2オブジェクトが不足していることを前記プレイヤに通知するための画面において、前記第2オブジェクトを入手可能な複数のゲームに前記第1ゲームが含まれる場合と、前記第2ゲームが含まれる場合とで、前記第2オブジェクトに関連付けられる画像を異なる態様で表示させる、
情報処理方法。
【請求項3】
プロセッサに、プレイヤが保有する第1オブジェクトを変化させるために必要な数をプレイヤが保有していない第2オブジェクトがある場合に、前記第2オブジェクトが不足していることを前記プレイヤに通知させ、
プロセッサに、前記第2オブジェクトを指定する操作を受け付けた場合に、前記第2オブジェクトを入手可能な複数のゲームの中から前記第1オブジェクトのステータスに応じた優先度が高いゲームを開始させるための画面を表示させ、
前記複数のゲームは、実行可能な期間が限定される第1ゲームと実行可能な期間が限定されない第2ゲームとを含み、
プロセッサに、前記第2オブジェクトが不足していることを前記プレイヤに通知するための画面において、前記第2オブジェクトを入手可能な複数のゲームに前記第1ゲームが含まれる場合と、前記第2ゲームが含まれる場合とで、前記第2オブジェクトに関連付けられる画像を異なる態様で表示させる、
処理を実行させるプログラム。
【請求項4】
サーバと端末とを備え、
前記サーバは、プレイヤが保有する第1オブジェクトを変化させるために必要な数をプレイヤが保有していない第2オブジェクトがある場合に、前記第2オブジェクトが不足していることを前記プレイヤの端末に通知し、
前記サーバは、前記第2オブジェクトを指定する操作を受け付けた場合に、前記第2オブジェクトを入手可能な複数のゲームの中から前記第1オブジェクトのステータスに応じた優先度が高いゲームを開始させるための画面を前記端末に表示させ、
前記複数のゲームは、実行可能な期間が限定される第1ゲームと実行可能な期間が限定されない第2ゲームとを含み、
前記サーバは、前記第2オブジェクトが不足していることを前記プレイヤに通知するための画面において、前記第2オブジェクトを入手可能な複数のゲームに前記第1ゲームが含まれる場合と、前記第2ゲームが含まれる場合とで、前記第2オブジェクトに関連付けられる画像を異なる態様で前記端末に表示させる、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2次元以上の表示ができるディスプレイを用いた電子ゲームに関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤが保有する複数の電子情報を掛け合わせて当該電子情報を強化し又は進化させる仕組みを有する電子ゲームが知られている。例えば、特許文献1に開示されているゲームシステムは、プレイヤが所持するあるカード(ベースカード)に当該プレイヤが所持する複数の他のカード(参照カード)を掛け合わせてベースカードを進化合成させる機能を実装する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、ベースカードを進化合成させるために必要な複数の参照カードのうちプレイヤが所持していないカードが、所持経験のある未所持カードと所持経験のない未知カードに区別される。そして、未所持カードについてはその入手経路を含む入手条件がプレイヤに報知される一方、未知カードについてはその入手経路を含む入手条件が意図的に秘匿される(
図13Aの領域102,
図13Bの領域104b参照)。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、特定の変化元を変化させるために必要な素材の入手をプレイヤが試みるよう効率よく誘導することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、特定の変化元に所定変化をもたらすために必要となる必要素材の案内画面から当該必要素材の入手過程への動線を設置する。本発明は、少なくとも下記の各態様を包含する。
【0007】
〔A〕プレイヤが保有する特定の変化元オブジェクトに所定変化を発生させるために必要な必要素材のうち該プレイヤが十分に保有していない不足素材を該プレイヤが入手可能である場合に必要素材案内画面にて該不足素材を第1態様で案内する案内手段と、前記案内手段により前記第1態様で案内された前記不足素材に対する所定操作が前記プレイヤによりなされた場合に該不足素材の入手過程に該プレイヤを誘導する誘導手段と、を備えるゲーム情報処理装置。
【0008】
〔B〕プレイヤが保有する特定の変化元オブジェクトに所定変化を発生させるために必要な必要素材のうち該プレイヤが十分に保有していない不足素材を該プレイヤが入手可能である場合に必要素材案内画面にて該不足素材を第1態様で案内する案内段階と、前記案内段階にて前記第1態様で案内された前記不足素材に対する所定操作が前記プレイヤによりなされた場合に該不足素材の入手過程に該プレイヤを誘導する誘導段階と、を含む、情報処理装置の制御方法。
【0009】
〔C〕プレイヤが保有する特定の変化元オブジェクトに所定変化を発生させるために必要な必要素材のうち該プレイヤが十分に保有していない不足素材を該プレイヤが入手可能である場合に必要素材案内画面にて該不足素材を第1態様で案内する案内機能と、前記案内機能により前記第1態様で案内された前記不足素材に対する所定操作が前記プレイヤによりなされた場合に該不足素材の入手過程に該プレイヤを誘導する誘導機能と、を情報処理装置のコンピュータに実現させる制御プログラム。
【0010】
〔D〕プレイヤが保有する特定の変化元オブジェクトに所定変化を発生させるために必要な必要素材のうち該プレイヤが十分に保有していない不足素材を該プレイヤが入手可能である場合に必要素材案内画面にて該不足素材を第1態様で案内する案内機能と、前記案内機能により前記第1態様で案内された前記不足素材に対する所定操作が前記プレイヤによりなされた場合に該不足素材の入手過程に該プレイヤを誘導する誘導機能と、を情報処理装置のコンピュータに実現させる制御プログラムを非一時的に記録する記録媒体。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、必要素材案内画面から不足素材の入手過程に進みやすくなる。その結果、プレイヤが必要な不足素材の入手を試みる可能性が向上し得る。
【0012】
上記〔A〕の「ゲーム情報処理装置」には、下記の技術的限定を加えてもよい。また、同様の技術的限定を、上記〔B〕の「制御方法」,上記〔C〕の「制御プログラム」及び上記〔D〕の「記録媒体」が記録する制御プログラムにそれぞれ加えてもよい。
【0013】
(1)前記誘導手段が、前記案内手段により前記第1態様で案内された特定の前記不足素材を指定する前記所定操作がなされた場合に、指定された該不足素材を入手可能なゲームが選択しやすく表示されるゲーム選択画面を表示させる。これにより、必要素材案内画面からゲーム選択画面に進みやすくなる。
【0014】
(2)前記誘導手段が、前記案内手段により前記第1態様で案内された少なくともいずれかの前記不足素材に対する興味を示す前記所定操作がなされた場合に、該各不足素材について該不足素材を入手可能なゲームが選択しやすく表示されるゲーム選択画面へのリンクが該不足素材ごとに配置される不足素材案内画面を表示させる。これにより、必要素材案内画面からゲーム選択画面に進みやすくなる。
【0015】
(3)前記誘導手段が、前記案内手段により前記第1態様で案内された特定の前記不足素材を指定する前記所定操作がなされた場合に、指定された該不足素材を入手可能なゲームの開始指示を受け付けるゲーム開始画面を表示させる。これにより、必要素材案内画面からゲーム開始画面に進みやすくなる。
【0016】
(4)前記誘導手段が、指定された前記不足素材を入手可能なゲームが複数ある場合に、所定の優先度に応じて選択される選択ゲームの前記開始指示を受け付ける前記ゲーム開始画面を表示させる。これにより、必要素材案内画面から優先度の高いゲームに係るゲーム開始画面に進みやすくなる。
【0017】
(5)前記案内手段が、前記不足素材の案内情報に所定の誘導要素を付加する前記第1態様で前記不足素材を案内する。これにより、誘導可能性が視覚的に分かりやすくなる。
【0018】
(6)前記案内手段が、前記不足素材でない前記必要素材と表示形態が相違する前記第1態様で前記不足素材を案内する。これにより、誘導可能性が視覚的に分かりやすくなる。
【0019】
(7)前記案内手段が、誘導し得る入手過程の組合せに応じて設定される前記第1態様で前記不足素材を案内する。これにより、誘導先の選択肢が視覚的に分かりやすくなる。
【0020】
(8)前記案内手段が、所定変化の発生条件を満たす場合に限り前記不足素材を前記第1態様で案内する。これにより、無意味な誘導が回避され、情報資源の有効活用を図ることができる。
【0021】
(9)前記案内手段が、前記プレイヤが過去から現在まで保有経験のない前記不足素材を第2態様で案内する。これにより、必要素材案内画面から未知の不足素材の入手過程に進みやすくなる。
【0022】
この明細書では、下記のように用語を用いる。
【0023】
(1)「ゲーム」とは、少なくとも一部がオンラインのゲームサービスにおいて提供される電子ゲームをいう。広義ではゲームサービスそのものを指称し、狭義ではゲームサービスを構成する個別のステージを指称する。「プレイヤ」とは、ゲームサービスのユーザをいう。「プレイ」とは、プレイヤがゲームを進行させて遊ぶことをいう。「挑戦者」とは、狭義のゲーム(ステージ)をプレイして攻略しようとするプレイヤをいう。
【0024】
(2)「オブジェクト」は、ゲーム内でプレイヤによる操作の対象となる要素を少なくとも包含する概念である。操作の対象となる要素は、画面上の外観と変動し得るステータス(状態)が設定されたキャラクタを包含する。キャラクタは、例えば、モンスターのキャラクタである。
【0025】
(3)「所定変化」は、変化元となるオブジェクト(変化元オブジェクト)が他のオブジェクトに変化する進化と、変化元オブジェクトのステータスが変化する強化と、を少なくとも包含する概念である。進化の系統は複数種類あってもよい。すなわち、特定のオブジェクトが、他の第1のオブジェクトに変化してもよいし、他の第2のオブジェクトに変化してもよい。広義の進化は、例えば、狭義の進化,神化,獣神化などと呼ばれることがある。また、強化されるステータスは1種類に限られない。すなわち、変化元オブジェクトの第1のステータスと第2のステータスのいずれか一方のみが変化してもよいし、両方が変化してもよい。
【0026】
(4)「必要素材」は、変化元オブジェクトに所定変化を発生させるために必要な素材をいう。「必要素材」は、例えば、変化元オブジェクトに掛け合わせることにより、当該変化元オブジェクトに所定変化を発生させる素材である。特定のオブジェクトに所定変化を発生させる「必要素材」は、単数の素材でもよいし、複数の素材の組合せでもよい。複数の素材の組合せは、複数の同種の素材の組合せでもよいし、複数の異種の素材の組合せでもよい。特定のオブジェクトに所定変化を発生させる「必要素材」は、予め設定されて
いるのが好適である。「必要素材」は、オブジェクトでもよいし、オブジェクトでないゲーム内要素でもよい。「必要素材」たるオブジェクトは、変化元オブジェクトと同種のオブジェクトでもよいし、異種のオブジェクトでもよい。「必要素材」たるゲーム内要素は、プレイヤによる操作の対象でないキャラクタでもよいし、アイテムでもよい。アイテムは、例えば、玉,石などと呼ばれる。
【0027】
(5)「不足素材」は、必要素材のうちプレイヤが十分に保有していないものをいう。十分に保有していないとは、所定変化を発生させるために必要になる数(規定数)に対し保有数が不足していることをいう。規定数に対し保有数が不足しているとは、規定数が1であれば保有していないことであり、規定数が2以上であれば保有していないこと又は保有数が規定数より少ないことをいう。
【0028】
(6)「入手過程」とは、ある素材を入手するためにプレイヤに求められる一連の過程をいう。一連の過程は、特定のゲームをプレイして攻略(クリア)することを含んでもよいし、特定の抽籤を実行し当籤することを含んでもよい。特定の抽籤は、特定のゲームをプレイして攻略した場合に実行可能となる抽籤でもよいし、特定のアクションを条件として実行可能となる抽籤でもよい。特定のゲームは、単数のゲームでもよいし、複数のステージからなるゲーム群でもよい。特定のゲームを攻略すると、例えば、クリア報酬として上記素材が入手できる。特定のゲームを攻略した場合に実行可能となる抽籤に当籤すると、例えば、クリア報酬として上記素材が入手できる。特定のゲームは、例えば、通常のステージ,アーカイブされているステージ,一時的に実行可能なステージである。特定のアクションは、例えば、規定数量のゲーム内通貨の使用を指示するアクションである。特定のアクションを条件として実行可能となる抽籤に当籤すると、例えば、ガチャ報酬として上記素材が入手できる。
【0029】
(7)あるプレイヤが不足素材を「入手可能である」とは、当該不足素材を入手可能な入手過程が存在し、かつ、当該プレイヤが当該入手過程に関与できる状態をいう。入手過程には関与条件が規定されている場合に、プレイヤが当該関与条件を満たしていれば「当該入手過程に関与できる状態」である。関与条件は、例えば、プレイヤの熟練度に関する条件,プレイヤの所在位置に関する条件である。
【0030】
(8)「必要素材案内画面」は、特定の変化元オブジェクトに所定変化を発生させるために必要な必要素材が表示される画面をいう。「必要素材案内画面」では、変化元オブジェクトに進化が発生した後の進化後のオブジェクトが併せて案内されてもよい。また、「必要素材案内画面」では、不足素材が併せて案内されてもよい。
【0031】
(9)「第1態様」は、必要素材案内画面において不足素材でない必要素材が表示される態様(通常態様)と相違する表示態様をいう。通常態様では、必要素材ごとに案内情報が表示される。案内情報は、アイコンやテキストを含んでいてよい。アイコンは、例えば、必要素材の外観画像である。テキストは、例えば、必要素材の名称である。「第1態様」は、通常態様における案内情報に要素を付加する態様と、通常態様における案内情報の表示形態を変更する態様を少なくとも包含する。要素を付加する態様は、例えば、誘導可能性を示す小アイコンを案内情報に重畳配置する態様である。表示形態を変更する態様は、例えば、通常態様で表示される案内情報の色,サイズ,動きを変更する態様や、当該案内情報に視覚的な装飾を施す態様である。「第1態様」は、プレイヤが関与できる状態にある入手過程が複数種ある場合に、入手過程の組合せに応じて動的に決定されてもよい。
【0032】
(10)不足素材に対する「所定操作」は、特定の不足素材を指定する操作と不足素材に対する興味を示す操作を少なくとも包含する。特定の不足素材を指定する操作は、画面上で特定の不足素材に対応する領域を指定する操作である。不足素材に対する興味は、少
なくとも一部の不足素材を入手することに関する意欲である。不足素材に対する興味を示す操作は、画面上で不足素材の入手を明示し又は示唆する要素が表示される領域を指定する操作である。領域を指定する操作は、例えば、当該領域にタッチする操作,画面上に表示されるポインタが当該領域を指示している状態でクリックするする操作である。
【0033】
(11)不足素材の入手過程に「誘導する」とは、当該入手過程に関与させることを目的として、当該入手過程への関与を開始する前に通るべきポイントを案内することをいう。
【0034】
(12)「ゲーム選択画面」は、単数又は複数のゲームが案内される画面をいう。ゲーム選択画面に表示されるゲームの案内情報には、それぞれ当該ゲームに係るゲーム開始画面へのリンクが設定されているのが好適である。「ゲーム開始画面」は、特定のゲームの開始又はその直前の準備の指示(以下まとめて「開始指示」という。)をするための要素(ボタン)が配置される画面をいう。
【0035】
(13)「不足素材案内画面」は、単数又は複数の不足素材が案内される画面をいう。不足素材案内画面に表示される不足素材の案内情報には、それぞれ当該不足素材を入手可能なゲームに係るゲーム選択画面へのリンクが設定されているのが好適である。
【0036】
(14)ゲームの選択に用いられる「優先度」は、ゲームの運営側が予め設定する固定値又は固定順位でもよいし、ゲームの運営側が予め設定する手順で動的に決定される優先度でもよいし、プレイヤ又は当該プレイヤが保有する特定のオブジェクトのステータスに応じて動的に決定される優先度でもよい。優先度は、大小関係を比較可能な数値でもよいし、相対的な高低を示す数値でもよい。優先度に基づく序列は、大小関係を比較可能な数値の整列順に応じて決定されてもよいし、相対的な高低を示す数値の整列順に応じて決定されてもよい。
【0037】
(15)「所定変化の発生条件」は、所定変化が発生し得る単数又は複数の個別条件をいう。個別条件は、プレイヤに関する個別条件でもよいし、変化元オブジェクトに関する個別条件でもよい。プレイヤに関する個別条件は、例えば、当該プレイヤが所定基準を満たす程度の熟練度である。所定基準を満たす程度の熟練度は、例えば、プレイヤランクが所定値に達していることである。変化元オブジェクトに関する個別条件は、例えば、当該変化元オブジェクトが所定のステータスであることである。所定のステータスは、例えば、変化オブジェクトのレベルが所定レベルに達していることである。所定レベルは、例えば、オブジェクトのレア度に応じて変化する上限値である。
【0038】
(16)「第2態様」は、必要素材案内画面においてプレイヤが過去から現在まで保有経験のない未知の不足素材が表示される態様をいう。第2態様は、通常態様と第1態様のいずれとも相違する態様である。第2態様は、例えば、通常態様における案内情報に要素を付加する態様,通常態様における案内情報の表示形態を変更する態様,第1態様における案内情報に要素を付加する態様,第1態様における案内情報の表示形態を変更する態様を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】必要素材案内画面の表示例を示す図である。(実施例)
【
図2】ネットワーク構成を例示する説明図である。(実施例)
【
図3】サーバ装置のハードウェア的機能構成を例示するブロック図である。(実施例)
【
図4】ユーザ装置のハードウェア的機能構成を例示するブロック図である。(実施例)
【
図5】ユーザ端末のソフトウェア的機能構成を例示するブロック図である。(実施例)
【
図6】データベース構成を例示する説明図である。(実施例)
【
図7】誘導機能による誘導手順を例示するシーケンス図である。(実施例)
【
図8】クエスト選択画面の表示例を示す図である。(実施例)
【
図9】クエスト選択画面の表示例を示す図である。(実施例)
【
図10】クエスト選択画面の表示例を示す図である。(実施例)
【
図11】クエスト開始画面の表示例を示す図である。(実施例)
【
図12】クエスト開始画面の表示例を示す図である。(実施例)
【
図13】必要素材案内画面の表示例を示す図である。(実施例)
【
図14】必要素材案内画面の表示例を示す図である。(変形例1)
【
図15】不足素材案内画面の表示例を示す図である。(変形例1)
【
図16】必要素材案内画面の表示例を示す図である。(変形例3)
【
図17】必要素材案内画面の表示例を示す図である。(変形例3)
【発明を実施するための形態】
【0040】
[1.実施形態]
[1-1.概要]
本実施形態は、2次元以上の表示ができるディスプレイを用いた電子ゲームに関する。この電子ゲームでは、プレイヤが保有する特定のオブジェクト(変化元オブジェクト)に所定変化を発生させることができる。所定変化は、変化元オブジェクトを他のオブジェクトに置換する変化と、変化元オブジェクトの状態(ステータス)を変更する変化と、を少なくとも含む概念である。
【0041】
本実施形態では、特定の変化元オブジェクトに所定変化を発生させるために必要な素材(必要素材)の入手をプレイヤが試みるよう効率よく誘導するため、特定の変化元オブジェクトに所定変化を発生させるために必要となる必要素材の案内画面から当該必要素材の入手過程への動線を設置する。
【0042】
[1-2.ゲーム情報処理装置]
実施形態に係るゲーム情報処理装置(例えば、ユーザ管理サーバ10)は、プレイヤが保有する特定の変化元オブジェクトに所定変化を発生させるために必要な必要素材のうち当該プレイヤが十分に保有していない不足素材を当該プレイヤが入手可能である場合に必要素材案内画面にて当該不足素材を第1態様で案内する案内手段(例えば、案内部530)と、案内手段により第1態様で案内された不足素材に対する所定操作がプレイヤによりなされた場合に当該不足素材の入手過程に当該プレイヤを誘導する誘導手段(例えば、誘導部570)と、を備える。
【0043】
実施形態に係るゲーム情報処理装置は、クライアントサーバ型のゲーム情報処理システムにおいて、通信ネットワークを介してサーバ側装置から電子ゲームの提供を受けるクライアント側装置として構成されるのが好適である。クライアント側装置は、ゲームセンター等に設置される業務用ゲーム機(アーケードゲーム機)でもよいし、各プレイヤが所持する個人用ゲーム機でもよい。個人用ゲーム機は、据置型のゲーム機でもよいし、携帯型のゲーム機でもよい。据置型のゲーム機及び携帯型のゲーム機は、専用のゲーム機でもよいし、汎用の端末でもよい。なお、実施形態に係るゲーム情報処理装置は、単独で動作する業務用ゲーム機や個人用ゲーム機でもよい。
【実施例】
【0044】
[2.実施例]
[2-1.概要]
(1)実施例のサービス
本実施例は、少なくとも一部がオンラインで提供されるゲームサービス(実施例のサービス)に関する。実施例のサービスでは、プレイヤに対し、デッキを構成する4体のキャラクタ(「オブジェクト」の一例。)をプレイヤが所定アクションにより順次操作して、ゲーム内に用意されている複数のステージ(狭義のゲーム)に順次挑戦していく電子ゲーム(広義のゲーム)が提供される。
【0045】
以下では、上記ステージを「クエスト」と呼ぶ。クエストには、常時提供される第1クエスト,「書庫」と呼ばれる保管場所(アーカイブ)にて提供される場合がある第2クエスト,期間限定的なイベントにおいて一時的に提供される場合がある第3クエストがある。以下の説明では、「通常クエスト」,「追憶の書庫」(又は単に「書庫」),「イベントクエスト」がそれぞれ第1クエスト,第2クエスト,第3クエストに対応する。なお、それぞれのクエストに対しては、当該クエストを実行することにより入手可能なオブジェクト(キャラクタ等)が関連付けられていることとしてよい。
【0046】
(2)所定変化
プレイヤは、自身が保有する特定のキャラクタ(変化元キャラクタ)に単数又は複数の必要な素材(必要素材)を掛け合わせて、変化元キャラクタにゲームの進行において有利な方向への変化(所定変化)を発生させることができる。有利な方向への変化は、変化元キャラクタを他の有利なキャラクタに置換する変更と、変化元キャラクタの単数又は複数の状態(ステータス)に対応するパラメータを上昇させる変化と、を包含する。以下の説明では、前者の変化を「進化」(広義の進化)と呼び、後者の変化を「強化」と呼ぶ。
【0047】
(2-1)進化
進化(広義の進化)には、複数の進化系統が存在し得る。本実施例における進化系統には、変化元キャラクタを他の第1のキャラクタに置換する第1進化,変化元キャラクタを他の第2のキャラクタに置換する第2進化,他の第1のキャラクタ又は他の第2のキャラクタを他の第3のキャラクタに置換する第3進化が含まれる。以下の説明では、「進化」(狭義の進化),「神化」,「獣神化」がそれぞれ第1進化,第2進化,第3進化に対応する。
【0048】
第1進化に必要な必要素材は、一例として、単数又は複数の進化アイテムである。進化アイテムは、例えば、玉,石などと呼ばれる。第2進化に必要な必要素材は、一例として、変化元キャラクタと異種の単数又は複数のキャラクタである。第3進化に必要な必要素材は、一例として、単数又は複数の進化アイテムと、変化元キャラクタと異種の単数又は複数のキャラクタとの組合せである。
【0049】
(2-2)強化
強化には、複数の強化形態が存在する。強化形態ごとに上昇するパラメータの種類が相違する。本実施例における強化には、変化元キャラクタに異種の他のキャラクタ(必要素材)を合成して変化元キャラクタの強さに関する単数又は複数のパラメータを上昇させる第1合成,変化元キャラクタに同種の他のキャラクタ(必要素材)を合成して変化元キャラクタの運勢に関する単数のパラメータを上昇させる第2合成が含まれる。以下の説明では、「異種合成」,「同種合成」がそれぞれ第1合成,第2合成に対応する。
【0050】
異種合成(第1合成)では、変化元キャラクタに合成させる他のキャラクタの種類に応じて、当該種類に対応するパラメータが上昇する。一例として、HP(ヒットポイント)の超過値(上限を超えて加算される値であり、以下「+値」という。)を上昇させるキャラクタ,攻撃力の+値を上昇させるキャラクタ,スピードの+値を上昇させるキャラクタを変化元キャラクタに合成すると、変化元キャラクタのHPの+値,攻撃力の+値,スピードの+値がそれぞれ上昇する。同種合成(第2合成)では、一例として、実施例のサービスにおける各種抽籤の運勢に影響するラックが上昇する。ラックが高いほど、例えば、クエスト実行中における有利なアイテムの出現確率,クエストクリア後の有利な報酬の獲得確率が高い。
【0051】
(2-3)発生条件
変化元キャラクタに所定変化を発生させるためには、発生条件を満たしている必要がある。発生条件は、プレイヤに関する個別条件(第1条件)と変化元キャラクタに関する個別条件(第2条件)を含む。第1条件は、当該プレイヤのプレイヤランクが所定値に達していることである。第2条件は、当該変化元キャラクタのレベルが当該キャラクタのレア度に応じて決まる上限値に達していることである。
【0052】
(3)必要素材
変化元キャラクタに所定変化を発生させるために必要な必要素材は、実施例のサービスの運営者により予め規定されている。必要素材は、例えば、所定のクエストを攻略(クリア)した際に、クリア報酬としてプレイヤに付与され得る。プレイヤは、実施例のサービスを有利に進めることを目的として、自身が保有する特定のキャラクタを強化し又は進化させるために必要な必要素材を入手可能なクエストに挑戦してこれを攻略する過程(入手過程)を繰り返し、入手した必要素材を用いて自身のキャラクタを少しずつ成長(有利な方向への変化)させていく。
【0053】
[2-2.特徴]
(1)誘導機能
実施例のサービスでは、特定の変化元キャラクタを強化(特に、第2合成による強化)し又は進化(特に、第2進化)させるために必要な必要素材の入手をプレイヤが試みるよう効率よく誘導するため、必要素材を案内する画面(必要素材案内画面)から当該必要素材が入手可能なクエスト(入手過程)を選択する画面(クエスト選択画面)への動線を設置する。動線とは、遷移前の画面に遷移後の画面を関連付けるリンク(ハイパーリンク)を意味する。
【0054】
以下では、必要素材案内画面から入手過程に誘導する機能を「誘導機能」と呼ぶ。誘導機能は、実施例のサービスを提供するゲーム情報処理システム(実施例のシステム)のユーザ端末に実装される。本実施例に係る誘導機能は、必要素材案内画面とクエスト選択画面の間に状況に応じて動線を設置し、プレイヤがクエストに挑戦して不足素材を入手するよう誘導する。
【0055】
図1は、第2進化(神化)に係る必要素材案内画面の表示例である。
図1に例示される画面100は、変化元キャラクタを案内する領域110と、変化元キャラクタを第2進化させるために必要な必要素材を案内する領域120と、変化元キャラクタが第2進化した後の変化後キャラクタを案内する領域130と、を含む。領域120には、必要素材ごとの案内情報が表示される。領域120には、例えば、不足素材に該当しない必要素材の案内情報(アイコン121)が通常態様で表示される。
【0056】
(2)誘導表示
プレイヤが保有する特定の変化元キャラクタを強化し又は進化させるために必要な必要素材のうち当該プレイヤが十分に保有していない不足素材を入手可能なクエストが存在しかつ当該クエストに当該プレイヤが挑戦可能である場合であって、さらに上記発生条件を満たすとき、必要素材案内画面にて当該不足素材が、通常態様の案内情報に誘導アイコンが重畳表示される所定態様(第1態様)で案内される。
【0057】
図1に例示される画面100の領域120には、例えば、不足素材に該当する必要素材の案内情報(アイコン122)が表示される。また、アイコン122の表示領域の左上部にアイコン122よりサイズの小さい誘導アイコン123が重畳表示される。つまり、画面100では、不足素材が、通常態様の案内情報(アイコン122)に誘導アイコン123が重畳表示される所定態様で案内される。
【0058】
なお、誘導アイコンの外観デザインは、1種類でもよいし、当該プレイヤが挑戦可能なクエストの種類の組合せに応じて変化させてもよい。クエストには上記のとおり第1クエスト乃至第3クエストの3種類があるから、クエストの種類の組合せは下記[数1]により最大で7通りである。したがって、組合せに応じて誘導アイコンの外観デザインを変化させる場合、7種類の誘導アイコンを用意すればよい。また、不足素材の案内情報であるアイコンの表示領域における誘導アイコンの配置位置は、特に限定されない。
【0059】
[数1]
3C1+3C2+3C3=3+3+1=7
【0060】
(3)画面遷移
所定態様で案内される不足素材の案内情報には、当該不足素材を入手可能な単数又は複数のクエストだけが表示されるクエスト選択画面へのハイパーリンクが設定される。所定態様で案内された不足素材を指定するユーザ操作(所定操作)がプレイヤによりなされた場合に、当該不足素材を入手可能な単数又は複数のクエストだけが表示されるクエスト選択画面が表示される。
【0061】
図1に例示される画面100では、不足素材の案内情報(アイコン122)に、当該不足素材を入手可能なクエストだけが表示されるクエスト選択画面へのハイパーリンクが設定されている。プレイヤが当該案内情報の表示領域(すなわち、アイコン122の表示領域)をタップすると、当該不足素材を入手可能なクエストだけが表示されるクエスト選択画面が表示される。
【0062】
クエスト選択画面において選択可能に表示される各クエストの案内情報には、当該クエストの開始指示又はその直前の準備を行う画面(クエスト開始画面)へのハイパーリンクが設定される。プレイヤによる、クエスト開始画面又はこれに続く画面における開始指示の後に、当該クエストが開始される。
【0063】
[2-3.実施例のシステムの構成]
[2-3-1.ネットワーク構成]
図2は、実施例のシステムのネットワーク構成を例示する。実施例のシステムは、実施例のサービスをユーザに提供する。
【0064】
図2に例示されるように、実施例のシステムは、実施例のサービスのユーザ(プレイヤ)を管理するユーザ管理サーバ10と、実施例のサービスに関連するデータを管理するデータ管理サーバ20と、複数のユーザがそれぞれ使用する複数のユーザ端末30(30-1,30-2,…30-n)(n:自然数)と、を含む。
【0065】
ユーザ管理サーバ10とユーザ端末30は、通信ネットワーク40を通じてデータの授受が可能である。データ管理サーバ20は、内蔵する又は外部の接続可能なストレージ21にアクセス可能である。ユーザ管理サーバ10は、データ管理サーバ20を介してストレージ21に記憶されるデータにアクセス可能である。
【0066】
通信ネットワーク40は、インターネット(Internet),携帯電話網,無線WAN(Wireless Wide Area Network),無線LAN(Wireless Local Area Network),イーサネット(Ethernet)(登録商標)などの既存のネットワークのうち少なくともいずれかを含んでいてよい。
【0067】
(1)ユーザ管理サーバ
ユーザ管理サーバ10は、Webサーバプログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)である。ユーザ管理サーバ10は、要求(リクエスト)に応じて、データ管理サーバ20にストレージ21から必要なデータを取得させ、要求元に提供(レスポンス)する。また、ユーザ管理サーバ10は、要求(リクエスト)に応じて、データ管理サーバ20にストレージ21へ必要なデータを登録させる。なお、複数のサーバ装置を連携させてサーバシステムを構成し、ユーザ管理サーバ10の機能を分担させ又はユーザ管理サーバ10にかかる負荷を分散させてもよい。
【0068】
(2)データ管理サーバ
データ管理サーバ20は、DB(Data Base)サーバプログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)である。データ管理サーバ20は、ストレージ21とともにDBMS(Data Base Management System)を構成する。データ管理サーバ20は、要求(リクエスト)に応じて、ストレージ21から必要なデータを取得し、要求元に提供(レスポンス)する。また、データ管理サーバ20は、要求(リクエスト)に応じて、ストレージ21へ必要なデータを登録する。ストレージ21は、実施例のサービスに関連するデータを記憶する記憶装置である。なお、複数のサーバ装置を連携させてサーバシステムを構成し、データ管理サーバ20の機能を分担させ又はデータ管理サーバ20にかかる負荷を分散させてもよい。
【0069】
(3)ユーザ端末
ユーザ端末30は、所定のゲームプログラム(制御プログラム)がインストールされたユーザ装置(コンピュータ)である。本実施例では、ユーザ装置として、プログラムをインストール可能な汎用の携帯装置(例えば、携帯電話,スマートフォン(smartphone),タブレット(tablet)端末,タブレットPC(personal computer),ウェアラブルデバイス(wearable device)など)や汎用の処理装置(例えば、PC(personal computer)など)を用いることができる。
【0070】
[2-3-2.ハードウェア的機能構成]
(1)サーバ装置のハードウェア的機能構成
図3は、サーバ装置のハードウェア的機能構成を例示する。
図3に例示されるサーバ装置は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)を含む制御処理装置310と、RAM(Random Access Memory)を含む主記憶装置320と、HDD(Hard Disc Drive)を含む補助記憶装置330と、マウスやキーボードを含む入力装置340と、ディスプレイやスピーカを含む出力装置350と、ネットワークカード(Network Interface Card)を含む通信制御装置360と、を有する。なお、CPUの代わりにMPU(Micro-Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等の装置を用いてもよい。
【0071】
主記憶装置320、補助記憶装置330、入力装置340、出力装置350及び通信制御装置360は、バスラインを介して制御処理装置310とそれぞれ接続される。制御処理装置310は、(1)補助記憶装置330に記憶されたプログラムを主記憶装置320上に読み込み、(2)プログラムの指示に従って入力装置340と補助記憶330と通信制御装置360との少なくともいずれかからデータを取得し、(3)取得したデータをプログラムに規定される手順で演算・加工した上で、(4)演算済み・加工済みのデータを補助記憶装置330と出力装置350と通信制御装置360との少なくともいずれかに提供する。
【0072】
(2)ユーザ装置のハードウェア的機能構成
図4は、ユーザ装置のハードウェア的機能構成を例示する。
図4に例示されるユーザ装置は、制御処理部を構成するDSP411と、主記憶部を構成するRAM421と、補助記憶部を構成するROM422及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)423と、入力部及び表示部を構成するタッチパネルディスプレイ431と、音声出力部を構成するスピーカ432と、通信制御部を構成するNIC(Network Interface Controller)441及び無線LAN(Local Area Network)チップ442と、を少なくとも有する。なお、DSPの代わりにMPU(Micro-Processing Unit)等の装置を用いてもよい。
【0073】
RAM421、ROM422、EEPROM423、タッチパネルディスプレイ431、スピーカ432、NIC441及び無線LANチップ442は、バスラインを介してDSP411とそれぞれ接続される。DSP411は、(1)ROM422又はEEPROM423に記憶されたプログラムをRAM421上に読み込み、(2)プログラムの指示に従ってタッチパネルディスプレイ431とEEPROM423とNIC441と無線LANチップ442との少なくともいずれかからデータを取得し、(3)取得したデータをプログラムに規定される手順で演算・加工した上で、(4)演算済み・加工済みのデータをEEPROM423とタッチパネルディスプレイ431とスピーカ432とNIC441と無線LANチップ442との少なくともいずれかに提供する。
【0074】
[2-3-3.ソフトウェア的機能構成]
(1)概要
ユーザ管理サーバ10及びデータ管理サーバ20のソフトウェア的機能は、サーバ装置向けOS(Operating System)と当該OS上で動作するプログラムとがサーバ装置にそれぞれインストールされることにより実現される。サーバ装置にインストールされるべきプログラムは、CD(Compact Disc),DVD(Digital Versatile Disk),MOディスク(Magneto-Optical disk),フラッシュメモリ(flash memory)などの記録媒体に非一時的に記録された状態で配布され当該記録媒体からサーバ装置に読み込まれてもよいし、通信ネットワーク40又はその他の通信ネットワークを介し搬送波に重畳させてサーバ装置に供給されてもよい。
【0075】
ユーザ端末30のソフトウェア的機能は、ユーザ装置向けOS(Operating System)と当該OS上で動作するゲームプログラム(制御プログラム)がユーザ装置にそれぞれインストールされることにより実現される。なお、ゲームプログラムに代えて、上記ユーザ装置向けOS上で動作するWebブラウザプログラムと当該Webブラウザプログラム上で動作するゲームプログラム(プラグイン)がユーザ装置にそれぞれインストールされることによってもユーザ端末30のソフトウェア的機能が実現され得る。
【0076】
ユーザ装置向けOSは、出荷当初からユーザ装置にインストールされているのが一般的である。ユーザ装置にインストールされるべきその他のプログラムは、通信ネットワーク40を介し搬送波に重畳させてユーザ装置に供給されるのが一般的である。なお、ユーザ装置にインストールされるべき上記その他のプログラムは、CD(Compact Disc),DVD(Digital Versatile Disk),MOディスク(Magneto-Optical disk),フラッシュメモリ(flash memory)などの記録媒体に非一時的に記録された状態で配布され当該記録媒体からユーザ装置に読み込まれてもよい。
【0077】
(2)ユーザ端末のソフトウェア的機能構成
図5は、ユーザ端末のソフトウェア的機能構成を例示する。
図5に例示されるように、ユーザ端末30は、誘導機能に関し、更新部510,格納部520,案内部530,表示部540,入力部550,受付部560及び誘導部570を具備する。
【0078】
更新部510は、ユーザ端末30として動作するユーザ装置のDSP411と、NIC441及び無線LANチップ442の少なくともいずれかと、を含んで構成される。格納部520は、ユーザ端末30として動作するユーザ装置のRAM421を含んで構成される。案内部530,受付部560及び誘導部570は、ユーザ端末30として動作するユーザ装置のDSP411を含んで構成される。表示部540及び入力部550は、ユーザ端末30として動作するユーザ装置のタッチパネルディスプレイ431を含んで構成される。
【0079】
更新部510は、所定のタイミングで、ユーザ管理サーバ10からキャッシュ更新データを取得して、格納部520に格納されているキャッシュデータを更新する。また、更新部510は、所定のタイミングで、格納部520に格納されている更新後のキャッシュデータをユーザ管理サーバ10に送信する。格納部520は、キャッシュデータを格納する。
【0080】
キャッシュデータには、
図6に示される各種データに加えて、クエストの情報が含まれることとしてもよい。クエストの情報としては、ユーザ端末30に記憶される情報との差分のみを取得するようにしてもよい。ここで、クエストの情報には、期間限定で実施される第3クエストの実施情報が含まれることとしてよい。具体的には、第3クエストの実施情報には、第3クエストが実行可能な期間の情報が含まれることとしてよい。また、第3クエストの実施情報には、第3クエストを実行することにより入手可能なキャラクタの情報がさらに含まれていてもよい。
【0081】
案内部530は、各種の画面を表示部540に表示させる。表示部540は、各種の画面の画像をディスプレイに表示する。また、案内部530は、プレイヤが保有する特定のキャラクタを強化し又は進化させるために必要な必要素材のうち当該プレイヤが十分に保有していない不足素材を当該プレイヤが入手可能でありかつ所定変化の発生条件を満たす場合に必要素材案内画面(
図1に例示する画面100)にて当該不足素材を通常態様の案内情報に誘導アイコンを付加する所定態様で案内する。このとき、誘導アイコンは、誘導し得るクエストの組合せに応じて設定される。
【0082】
入力部550は、タッチパネルへのタッチ操作を入力する。受付部560は、各画面が表示部540に表示されている状態において入力部550が入力したタッチ操作の態様に基づき、ユーザ操作を受け付ける。
【0083】
誘導部570は、案内部530により所定態様で案内された不足素材を指定するユーザ操作がプレイヤによりなされた場合に当該不足素材を入手可能なクエストが選択しやすく表示されるクエスト選択画面を表示させ、当該クエストに当該プレイヤを誘導する。
【0084】
[2-3-4.データベース構成]
図6は、実施例のシステムにおけるデータベース構成を例示する。これらのデータは、ストレージ21に記憶され、データ管理サーバ20を介してアクセス可能である。これらのデータの少なくとも一部を含むキャッシュ更新データがユーザ管理サーバ10からユーザ端末30に提供される。
【0085】
(1)プレイヤ管理情報
プレイヤ管理情報は、プレイヤごとに当該プレイヤに関連する各種パラメータを管理する管理情報である。プレイヤ管理情報は、各プレイヤによる初期設定時に追加され、クエストのプレイ開始前又はプレイ終了後に更新される。
図6(a)に例示されるように、プレイヤ管理情報は、プレイヤに一意の「プレイヤID(識別情報)」に、「経験値」及び「プレイヤランク」を少なくとも対応付ける。「経験値」は、クエストのクリア経験を重ねることにより上昇する。「プレイヤランク」は、「経験値」が所定の水準に達する毎に上昇する。
【0086】
(2)キャラクタ定義情報
キャラクタ定義情報は、キャラクタ種別ごとに当該キャラクタ種別の初期状態を定義する定義情報である。キャラクタ定義情報は、実施例のサービスの運営者により随時追加,更新又は削除される。
図6(b)に例示されるように、キャラクタ定義情報は、キャラクタ種別に一意の「キャラクタ種別ID」に、「レアリティ」,「名称」,「外観画像URL」及び当該キャラクタ種別が属する進化系統を示す「進化グループID」を少なくとも対応付ける。
【0087】
(3)キャラクタ設定情報A
キャラクタ設定情報Aは、レアリティごとに当該レアリティを有するキャラクタの各種パラメータの上限値を設定する設定情報である。キャラクタ設定情報Aは、実施例のサービスの運営者により随時追加,更新又は削除される。
図6(c)に例示されるように、キャラクタ設定情報Aは、「レアリティ」に「各種パラメータの上限値」を少なくとも対応付ける。各種パラメータは、例えば、経験値,キャラクタレベル,ヒットポイント,攻撃力,スピード,ラック値等である。
【0088】
(4)キャラクタ設定情報B
キャラクタ設定情報Bは、キャラクタレベルごとに当該キャラクタレベルを有するキャラクタの各種パラメータの上限値を設定する設定情報である。キャラクタ設定情報Bは、実施例のサービスの運営者により随時追加,更新又は削除される。
図6(d)に例示されるように、キャラクタ設定情報Bは、「キャラクタレベル」に「ヒットポイント+値の上限値」,「攻撃力+値の上限値」及び「スピード+値の上限値」を少なくとも対応付ける。
【0089】
(5)キャラクタ管理情報
キャラクタ管理情報は、キャラクタごとに当該キャラクタのステータスを管理する管理情報である。キャラクタ管理情報は、プレイヤがキャラクタを入手する度に生成され、当該キャラクタをクエストにおいて使用したり、当該キャラクタを強化し又は進化させたりする度に更新される。また、当該キャラクタが他のキャラクタを強化し又は進化させるために素材として使用された場合等に無効化される。
【0090】
図6(e)に例示されるように、キャラクタ管理情報は、キャラクタに一意の「キャラクタ管理ID」に、当該キャラクタを保有するプレイヤの「プレイヤID」,「キャラクタ種別ID」,「経験値」,「キャラクタレベル」,「ヒットポイント」,「攻撃力」,「スピード」及び「ラック値」を少なくとも対応付ける。「経験値」は、クエストでの使用経験を重ねることにより及び第1合成により上昇する。「キャラクタレベル」は、「経験値」が所定水準に達する毎に上昇する。「ヒットポイント」,「攻撃力」及び「スピード」の各+値は、第1合成により、「キャラクタレベル」に応じた上限値まで上昇する。「ラック値」は、第2合成により、当該キャラクタの「レアリティ」に応じた上限値まで上昇する。
【0091】
(6)進化グループ設定情報
進化グループ設定情報は、進化系統ごとに当該進化系統に属するキャラクタ種別と進化の条件を設定する設定情報である。進化グループ設定情報は、実施例のサービスの運営者により随時追加,更新又は削除される。
図6(f)に例示されるように、進化グループ設定情報は、進化系統に一意の「進化グループID」に、「進化前キャラクタ」のキャラクタ種別ID,「第1進化ルール」の進化ルールID,「第1進化後キャラクタ」のキャラクタ種別ID,「第2進化ルール」の進化ルールID,「第2進化後キャラクタ」のキャラクタ種別ID,「第3進化ルール」の進化ルールID及び「第3進化後キャラクタ」のキャラクタ種別IDを少なくとも対応付ける。第1進化,第2進化,第3進化のうち一部は、設定されていなくてもよい。
【0092】
(7)進化ルール情報
進化ルール情報は、特定の進化元キャラクタの進化に適用されるルールである。進化ルール情報は、実施例のサービスの運営者により随時追加,更新又は削除される。
図6(g)に例示されるように、進化ルール情報は、進化ルールに一意の「進化ルールID」に、「進化区分」(第1進化/第2進化/第3進化),「必要素材」及び「発生条件」を少なくとも対応付ける。
【0093】
ユーザ管理サーバ10において管理される情報には、クエストの情報が含まれることとしてよい。クエストの情報には、第1クエスト、第2クエスト、及び第3クエストのそれぞれの情報が含まれる。また、各クエストに対しては、プレイ条件、入手可能なオブジェクト(キャラクタ等)の情報等が関連付けられる。さらに、第3クエストについては、実施可能な期間の情報が関連付けられる。
【0094】
[2-4.誘導手順]
(1)誘導手順
図7は、誘導機能による誘導手順を例示する。ステップS705では、ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30に、キャッシュ更新データを送信する。ステップS710では、ユーザ端末30の更新部510が、格納部520に格納されるキャッシュデータを更新する。以降、ユーザ端末30は、更新後のキャッシュデータを参照して処理を進める。
【0095】
ステップS715では、ユーザ端末30の受付部560が、入力部550に入力されるタッチ操作に基づき、必要素材案内画面の表示指示を受け付ける。当該表示指示は、特定のキャラクタ(変化元キャラクタ)の指定を伴う。ステップS720では、ユーザ端末30の誘導部570が、誘導表示の要否を判定する。誘導表示は、プレイヤが保有する特定のキャラクタを強化し又は進化させるために必要な必要素材のうち当該プレイヤが十分に保有していない不足素材を当該プレイヤが入手可能でありかつ所定変化(ここでは、第2進化)の発生条件を満たす場合に、必要であると判定される。
【0096】
具体的には、ユーザ端末30は、プレイヤがプレイ条件を満たし、不足素材を入手可能な第2クエストがあるか否かを判定する(第1判定)。第1判定におけるプレイ条件とは、例えばプレイヤの属性情報(プレイヤランク)に関する条件(具体的にはプレイヤランクが所定値以上であることとする条件)である。さらに、ユーザ端末30は、不足素材を入手可能な第3クエストが実行可能か否かを判定する(第2判定)。第2判定では、時刻を含むプレイ条件を満たし実行可能な第3クエストのうち、不足素材を入手可能な第3クエストがあるか否かを判定する。ユーザ端末30は、第1判定と第2判定のうちいずれかにおいて不足素材が入手可能なクエストがあると判定した場合に、上記の不足素材をプレイヤが入手可能であると判定する。
【0097】
換言すれば、プレイヤが入手可能であるとは、当該プレイヤが不足素材を入手可能なクエストが存在し、かつ、当該プレイヤが当該クエストに挑戦できる状態である。挑戦できる状態は、プレイヤがクエストのプレイ条件を満たしていることをいう。発生条件は、進化ルール情報(
図6(g))のキャッシュデータを参照して特定される。本実施例では、プレイヤランクが所定値(例えば、70)に達しているという条件(第1条件)と変化元キャラクタのレベルが当該キャラクタのレアリティに応じて決まる上限値に達していること(第2条件)の組合せである。判定に当たっては、例えば、プレイヤ管理情報(
図6(a)),キャラクタ設定情報A(
図6(c)),キャラクタ管理情報(
図6(e))等のキャッシュデータを用いる。必要であると判定された場合、ステップS725に進む。必要であると判定されなかった場合、ステップS730に進む。
【0098】
ステップS725では、ユーザ端末30の誘導部570が、誘導表示を付加させる指示を案内部530に送出する。誘導表示を付加させる指示は、必要素材案内画面にて不足素材を、通常態様の案内情報に誘導アイコンを付加する所定態様で案内させる指示である。ステップS730では、ユーザ端末30の案内部530が、必要素材案内画面を表示部540に表示させる。
【0099】
ステップS735では、ユーザ端末30の受付部560が、入力部550に入力されるタッチ操作に基づき、不足素材に対する所定操作を受け付ける。受付部560は、具体的には、特定の不足素材のアイコンに対するタッチ操作を、当該不足素材を指定する所定操作として受け付ける。ステップS740では、ユーザ端末30の案内部530が、指定された不足素材を入手可能なクエストが選択しやすく表示されるクエスト選択画面を表示部540に表示させる。
【0100】
(2)必要素材案内画面の表示例
図1は、第2進化(神化)に係る必要素材案内画面の表示例である。
図1に例示される画面100は、変化元キャラクタを案内する領域110と、変化元キャラクタを第2進化させるために必要な必要素材を案内する領域120と、変化元キャラクタが第2進化した後の変化後キャラクタを案内する領域130と、を含む。領域120には、必要素材ごとの案内情報が表示される。
【0101】
領域120には、例えば、不足素材に該当しない必要素材の案内情報(アイコン121)が通常態様で表示される。これに加えて、不足素材に該当する必要素材の案内情報(アイコン122)が表示される。また、アイコン122の表示領域の左上部にアイコン122よりサイズの小さい誘導アイコン123が重畳表示される。つまり、画面100では、不足素材が、通常態様の案内情報(アイコン122)に誘導アイコン123が重畳表示される所定態様で案内される。
【0102】
(3)クエスト選択画面の表示例
画面100では、不足素材の案内情報(アイコン122)に、当該不足素材を入手可能なクエストだけが表示されるクエスト選択画面へのハイパーリンクが設定されている。プレイヤが当該案内情報の表示領域(すなわち、アイコン122の表示領域)をタップすると、当該不足素材を入手可能なクエストだけが表示されるクエスト選択画面がポップアップ表示される。
【0103】
図8乃至
図10は、指定された不足素材を入手可能なクエストだけが表示されるクエスト選択画面の表示例である。
図8に例示される画面800は、指定された不足素材を入手可能なクエストが第3クエスト(イベントクエスト)だけである場合の表示例である。
図9に例示される画面900は、指定された不足素材を入手可能なクエストが第2クエスト(追憶の書庫)と第3クエスト(イベントクエスト)である場合の表示例である。
図10に例示される画面1000は、指定された不足素材を入手可能なクエストが第2クエスト(追憶の書庫)だけである場合の表示例である。
【0104】
(4)クエスト開始画面の表示例
画面800,画面900及び画面1000では、選択可能に表示される各クエストの案内情報に、当該クエストの開始指示を行う画面(クエスト開始画面)へのハイパーリンクが設定される。プレイヤが、クエストに対応するボタンの表示領域(すなわち、
図8のボタン810,
図9のボタン910又はボタン920,
図10のボタン1010)をタップすると、当該クエストに係るクエスト開始画面が表示される。
【0105】
図11及び
図12は、指定された不足素材を入手可能なクエストに係るクエスト開始画面の表示例である。
図11に例示される画面1100は、
図8のボタン810又は
図9のボタン910がタップされた場合に表示される、第3クエスト(イベントクエスト)に係るクエスト開始画面の表示例である。
図12に例示される画面1200は、
図9のボタン920又は
図10のボタン1010がタップされた場合に表示される、第2クエスト(追憶の書庫)に係るクエスト開始画面の表示例である。
【0106】
[2-5.補足]
図13は、第2合成による強化に必要な必要素材を案内する画面(必要素材案内画面)の表示例である。
図13に例示される画面1300には、変化元キャラクタを第2合成(同種合成)により強化するために必要な必要素材(変化元キャラクタと同種のキャラクタ)の案内情報(ここでは、アイコン1311及びテキスト1312)が原則として通常態様で表示される。また、当該キャラクタを入手可能なクエストを示す表示1321が表示される。
【0107】
変化元キャラクタのラック値が上限値に達している場合を除き、当該変化元キャラクタは第2合成により強化し得る。そこで、変化元キャラクタが運極でなく、変化元キャラクタと同種のキャラクタをプレイヤが十分に保有していない場合、画面1300では、変化元キャラクタと同種のキャラクタ(すなわち、不足素材)の案内情報であるアイコン1311に誘導アイコン1313が重畳表示される。つまり、画面1300では、不足素材が、通常態様の案内情報(アイコン1311)に誘導アイコン1313が重畳表示される所定態様で案内される。
【0108】
[3.変形例]
[3-1.変形例1(誘導の態様に関する変形例)]
(1)不足素材案内画面を表示させる変形例
上記実施例では、必要素材案内画面(
図1,
図13)において所定態様で案内された特定の不足素材がプレイヤにより指定された場合に、当該不足素材を入手可能なクエストの選択画面(
図8乃至
図10)を表示させている(
図7のステップS735→ステップS740)。これに対し、必要素材案内画面において所定態様で案内された少なくともいずれかの不足素材に対する興味を示す所定操作がプレイヤによりなされた場合に、不足素材案内画面を表示させてもよい。これにより、必要素材案内画面からクエスト選択画面に進みやすくなる。
【0109】
図14は、第2進化(神化)に係る必要素材案内画面の変形例を示す。
図14に例示される画面1400は、変化元キャラクタを案内する領域1410と、変化元キャラクタを第2進化させるために必要な必要素材を案内する領域1420と、変化元キャラクタが第2進化した後の変化後キャラクタを案内する領域1430と、を含む。領域1420には、必要素材ごとの案内情報が表示される。
【0110】
領域1420には、不足素材に該当しない必要素材の案内情報が通常態様で表示される。これに加えて、不足素材に該当する必要素材の案内情報(アイコン1421,1422)が表示される。また、アイコン1421,1422の表示領域の左上部にこれらのアイコンよりサイズの小さい誘導アイコン1423,1424がそれぞれ重畳表示される。つまり、画面1400では、不足素材が、通常態様の案内情報(アイコン1421,1422)に誘導アイコン1423,1424がそれぞれ重畳表示される所定態様で案内される。画面1400において、プレイヤがボタン1425の表示領域をタップ(不足素材に対
する興味を示す所定操作)すると、不足素材が案内される不足素材案内画面が表示される。
【0111】
図15は、不足素材案内画面の表示例を示す。
図15に例示される画面1500では、全ての不足素材の案内情報(アイコン1510,1520)が、所定の並べ替え観点ごとに整理して通常態様で表示される。並べ替え観点は、例えば、キャラクタの属性,キャラクタのレアリティである。画面1500では、キャラクタの属性を観点として案内情報が整列されている。
【0112】
画面1500では、不足素材の案内情報(アイコン1510,1520)に、当該不足素材を入手可能なクエストだけが表示されるクエスト選択画面へのハイパーリンクがそれぞれ設定されている。プレイヤが案内情報の表示領域(すなわち、アイコン1510,1520の表示領域のいずれか)をタップすると、当該不足素材を入手可能なクエストだけが表示されるクエスト選択画面(例えば、
図8乃至
図10と同様の画面)がポップアップ表示される。
【0113】
(2)クエスト選択画面を介さずにクエスト開始画面を表示させる変形例
上記実施例では、必要素材案内画面(
図1,
図13)において特定の不足素材を指定する所定操作がなされた場合に、当該不足素材を入手可能なクエストだけが表示されるクエスト選択画面(
図8乃至
図10)がポップアップ表示される。また、上記変形例1(1)では、不足素材案内画面(
図15)において特定の不足素材を指定する所定操作がなされた場合に、当該不足素材を入手可能なクエストだけが表示されるクエスト選択画面(
図8乃至
図10)がポップアップ表示される。
【0114】
これに対し、クエスト選択画面を介さずにクエスト開始画面(
図11,
図12)を表示させてもよい。これにより、必要素材案内画面や不足素材案内画面からクエスト開始画面に進みやすくなる。指定された不足素材を入手可能なクエストが複数ある場合には、例えば、優先度が高いクエストを自動的に選択し、当該選択されたクエストに係るクエスト開始画面を表示させるとよい。これにより、必要素材案内画面や不足素材案内画面から優先度の高いクエスト開始画面に進みやすくなる。
【0115】
優先度は、実施例のサービスの運営者が予め設定する固定値又は固定順位でもよいし、当該運営側が予め設定する手順で動的に決定される優先度でもよいし、プレイヤ又は当該プレイヤが保有する特定のオブジェクトのステータスに応じて動的に決定される優先度でもよい。また、指定された不足素材を入手可能なクエストが1つだけである場合には、当該不足素材を入手可能なクエストに係るクエスト開始画面を表示させるとよい。
【0116】
[3-2.変形例2(誘導表示の態様に関する変形例)]
上記実施例では、必要素材案内画面(例えば、
図1,
図13)において不足素材が、通常態様で表示される案内情報に誘導アイコンを付加(重畳表示)させる所定態様で案内される。上記変形例1(1)では、不足素材案内画面(例えば、
図15)において不足素材が、通常態様で表示される案内情報に誘導アイコンを付加(重畳表示)させる所定態様で案内される。
【0117】
これに対し、必要素材案内画面(例えば、
図1,
図13)及び不足素材案内画面(例えば、
図15)において不足素材が、案内情報の表示形態を変更する所定態様(第1態様)で案内されるように構成してもよい。これにより、誘導可能性が視覚的に分かりやすくなる。表示形態は、例えば、通常態様で表示される案内情報の色,サイズ,動きを変更したり、当該案内情報に視覚的な装飾を施したりするとよい。
【0118】
また、不足素材を入手可能なクエストのうちプレイヤが挑戦可能なクエストが複数種ある場合に、クエストの組合せに応じて表示形態が動的に決定されてもよい。これにより、誘導先の選択肢が視覚的に分かりやすくなる。例えば、ユーザ端末30は、不足素材を入手可能なクエストが、第2クエストのみの場合、第3クエストのみの場合、又は第2クエストと第3クエストの両方である場合のそれぞれを異なるアイコンで領域120に表示することとしてもよい。さらに、ユーザ端末30は、例えば第3クエストのみで不足素材を入手可能な場合に、第3クエストの実行可能な残り時間に応じた態様(色、点滅頻度等)によりアイコンを表示するようにしてもよい。
【0119】
[3-3.変形例3(誘導アイコンの表示に関する変形例)]
(1)他の表示態様での案内
上記実施例では、必要素材案内画面(例えば、
図1,
図13)において不足素材が、通常態様で表示される案内情報に誘導アイコンを付加(重畳表示)させる所定態様で案内される。上記変形例1(1)では、不足素材案内画面(例えば、
図15)において不足素材が、通常態様で表示される案内情報に誘導アイコンを付加(重畳表示)させる所定態様で案内される。
【0120】
これに対し、必要素材案内画面(例えば、
図1,
図13)及び不足素材案内画面(例えば、
図15)において不足素材のうちプレイヤが過去から現在まで保有経験のない不足素材が、保有経験のある不足素材と異なる所定態様(第2態様)で案内されるように構成してもよい。これにより、必要素材案内画面や不足素材案内画面から未知の不足素材を入手可能なクエストに進みやすくなる。
【0121】
図16は、第2進化(神化)に係る必要素材案内画面の変形例である。
図16に例示される画面1600は、変化元キャラクタを案内する領域1610と、変化元キャラクタを第2進化させるために必要な必要素材を案内する領域1620と、変化元キャラクタが第2進化した後の変化後キャラクタを案内する領域1630と、を含む。領域1620には、必要素材ごとの案内情報が表示される。
【0122】
領域1620には、不足素材に該当する必要素材の案内情報(アイコン1621,1622)が表示される。そして、不足素材のうちプレイヤが保有経験のある不足素材(既知の不足素材)に対応するアイコン1622の表示領域の左上部に誘導アイコン1623が重畳表示される。一方、不足素材のうちプレイヤが保有経験のない不足素材(未知の不足素材)に対応するアイコン1621の表示領域の左上部にアイコン1621よりサイズが小さく、誘導アイコン1623と相違する誘導アイコン1624が重畳表示される。つまり、画面1600では、未知の不足素材が、既知の不足素材を案内する態様(第1態様)と異なる態様(第2態様)で案内される。
【0123】
(2)必要素材を既に保有している場合
上記実施例では、必要素材案内画面(例えば、
図1,
図13)において、不足素材に該当しない必要素材の案内情報が、通常態様で表示される。これに対し、必要素材案内画面において、不足素材に該当しない必要素材のうち必要素材としての使用が制限されている素材が、通常態様と異なる態様で表示されるように構成してもよい。これにより、制限が外れれば必要素材として使用可能なキャラクタが視覚的に分かりやすくなる。
【0124】
なお、必要素材としての使用が制限される状況は、例えば、当該素材を変化元キャラクタとする所定変化が予約されている状況,当該素材が他の変化元キャラクタに所定変化を発生させる必要素材として予約されている状況,当該素材がデッキを編成するキャラクタとして使用されている状況,当該素材にロック(処分制限)がかけられている状況である。
【0125】
図17は、第2進化(神化)に係る必要素材案内画面の変形例である。
図17に例示される画面1700は、変化元キャラクタを案内する領域1710と、変化元キャラクタを第2進化させるために必要な必要素材を案内する領域1720と、変化元キャラクタが第2進化した後の変化後キャラクタを案内する領域1730と、を含む。領域1720には、必要素材ごとの案内情報が表示される。
【0126】
領域1720には、不足素材に該当しない必要素材(アイコン1721)と、不足素材に該当する必要素材の案内情報(アイコン1722)が表示される。不足素材に対応するアイコン1722の表示領域の左上部に誘導アイコン1723が重畳表示される。一方、不足素材に該当しない必要素材に対応するアイコン1721の表示領域の左上部にアイコン1721よりサイズが小さく、誘導アイコン1723と相違する案内アイコン1724が重畳表示される。つまり、画面1700では、不足素材に該当しない必要素材のうち必要素材としての使用が制限されている素材が、通常態様と異なる態様(第3態様)で案内される。
【符号の説明】
【0127】
10 ユーザ管理サーバ
20 データ管理サーバ
21 ストレージ
30 ユーザ端末(ゲーム情報処理装置の一例)
40 通信ネットワーク
510 更新部
520 格納部
530 案内部
540 表示部
550 入力部
560 受付部
570 誘導部