(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 40/58 20200101AFI20240612BHJP
G06F 40/263 20200101ALI20240612BHJP
【FI】
G06F40/58
G06F40/263
(21)【出願番号】P 2021097028
(22)【出願日】2021-06-10
【審査請求日】2022-07-04
【審判番号】
【審判請求日】2023-07-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521270281
【氏名又は名称】Scalably株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】230122390
【氏名又は名称】石原 一樹
(74)【復代理人】
【識別番号】100147142
【氏名又は名称】石森 昭慶
(72)【発明者】
【氏名】山本 純矢
【合議体】
【審判長】伏本 正典
【審判官】佐藤 智康
【審判官】相崎 裕恒
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-092823(JP,A)
【文献】特開2003-186877(JP,A)
【文献】特開2018-106563(JP,A)
【文献】特開2021-67830(JP,A)
【文献】特開2019-66530(JP,A)
【文献】特開2012-203477(JP,A)
【文献】特開2005-159395(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112308059号明細書
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 40/00-40/58
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の翻訳前言語候補に含まれる翻訳前言語の翻訳前情報を取得可能な翻訳前情報取得部と、
前記翻訳前情報取得部により取得された前記翻訳前情報を、予め設定された複数の階層のうち、前記翻訳前情報の内容に適合する前記階層に応じて、複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して複数の翻訳後情報を取得する翻訳部と、
前記翻訳部により取得された複数の前記翻訳後情報を出力する翻訳後情報出力部と、
前記複数の翻訳後情報のそれぞれに対して検索エンジン最適化処理を実行する検索エンジン最適化部と、を備え、
前記階層とは、前記翻訳前情報の内容が視聴されているコミュニティの範囲であり、
前記翻訳部は、前記階層が「一般」であれば、一般用語の範囲内で翻訳し、前記階層が「業界」であれば、前記業界の業界用語を含む範囲内で翻訳し、前記階層が「企業」であれば、前記企業の企業内用語を含む範囲内で翻訳
し、
前記複数の翻訳後情報のそれぞれは、ネットワーク上に公開される、情報処理装置。
【請求項2】
前記翻訳前情報から当該翻訳前情報の前記翻訳前言語を検出する言語検出部を備え、
複数の前記翻訳前言語候補と前記翻訳部により前記翻訳前情報を翻訳可能な複数の翻訳後言語候補とは、同数且つ同言語であり、
前記翻訳部は、前記翻訳前情報を、前記言語検出部により検出された前記翻訳前言語を複数の前記翻訳後言語候補から除いた複数の前記翻訳後言語のそれぞれに翻訳する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
複数の前記翻訳後情報を分類項目に分類する分類部を備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
複数の前記翻訳後情報のうちの一部の前記翻訳後情報を分類項目に分類する分類部を備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
複数の前記翻訳後情報に対するコメントをユーザ端末から受け付けるコメント受付部を備える、
請求項1~4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
複数の前記翻訳後情報のうちの一部の前記翻訳後情報に対するコメントをユーザ端末から受け付けるコメント受付部を備える、
請求項1~4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記翻訳部は、前記コメント受付部により受け付けられた前記コメントを複数の前記翻訳後言語のそれぞれに翻訳する、
請求項5又は6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記翻訳後情報を閲覧する閲覧ユーザに対して前記コメントの提供を依頼するコメント提供依頼部を備える、
請求項5~7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記翻訳後情報の修正を依頼する修正依頼部を備える、
請求項1~8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記翻訳後情報出力部により出力される複数の前記翻訳後情報のうち、閲覧ユーザにより閲覧可能とされる前記翻訳後情報の前記翻訳後言語を指定する言語指定部を備える、
請求項1~9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記翻訳後情報を検索するための検索情報の入力を受け付ける検索情報受付部と、
前記検索情報受付部により入力を受け付けられた前記検索情報に応じた検索結果を取得する検索結果取得部と、を備え、
前記検索結果は、前記検索情報の検索言語に対応する前記翻訳後言語の前記翻訳後情報である、
請求項1~10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
外部情報を検索するために検索エンジンに入力される入力情報を取得する入力情報取得部と、
前記入力情報取得部により取得された前記入力情報に関する情報に基づいて前記検索エンジンにより検索された前記外部情報を取得する外部情報取得部と、を備え、
前記翻訳部は、前記入力情報取得部により取得された前記入力情報を複数の前記翻訳後言語のそれぞれに翻訳して複数の翻訳後入力情報を取得し、
前記外部情報取得部は、複数の前記翻訳後入力情報に基づいて前記検索エンジンにより検索された前記外部情報を取得する、
請求項1~11のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
コンピュータを、
複数の翻訳前言語候補に含まれる翻訳前言語の翻訳前情報を取得可能な翻訳前情報取得部と、
前記翻訳前情報取得部により取得された前記翻訳前情報を、予め設定された複数の階層のうち、前記翻訳前情報の内容に適合する前記階層に応じて、複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して複数の翻訳後情報を取得する翻訳部と、
前記翻訳部により取得された複数の前記翻訳後情報を出力する翻訳後情報出力部と、
前記複数の翻訳後情報のそれぞれに対して検索エンジン最適化処理を実行する検索エンジン最適化部と、として機能させ、
前記階層とは、前記翻訳前情報の内容が視聴されているコミュニティの範囲であり、
前記翻訳部は、
前記階層が「一般」であれば、一般用語の範囲内で翻訳し、
前記階層が「業界」であれば、前記業界の業界用語を含む範囲内で翻訳し、
前記階層が「企業」であれば、前記企業の企業内用語を含む範囲内で翻訳し、
前記複数の翻訳後情報のそれぞれは、ネットワーク上に公開される、情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
所定の言語で表現された情報を他の言語に翻訳する装置が知られている。特に、特許文献1に開示される装置のように、翻訳後の言語として、複数の言語から一の言語を選択可能である場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような装置では、翻訳前の言語で表現された情報を複数の言語に翻訳する場合、翻訳後の言語ごとに翻訳の操作を行う必要がある。そのため、複数の言語に翻訳するための操作が煩雑であるという問題があった。
【0005】
そこで、本開示に係る情報処理装置及び情報処理プログラムは、より簡便な操作により複数の言語に翻訳可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、複数の翻訳前言語候補に含まれる翻訳前言語の翻訳前情報を取得可能な翻訳前情報取得部(10)と、翻訳前情報取得部(10)により取得された翻訳前情報を複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して複数の翻訳後情報を取得する翻訳部(11)と、を備える。
【0007】
本開示の一態様に係る情報処理プログラムは、コンピュータ(C)を、複数の翻訳前言語候補に含まれる翻訳前言語の翻訳前情報を取得可能な翻訳前情報取得部(10)と、翻訳前情報取得部(10)により取得された翻訳前情報を複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して複数の翻訳後情報を取得する翻訳部(11)と、として機能させる。
【0008】
この情報処理装置(1)及び情報処理プログラムの少なくともいずれかによれば、複数の翻訳前言語候補に含まれる翻訳前言語の翻訳前情報を、並行して複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して複数の翻訳後情報を取得することができる。つまり、言語ごとに翻訳の操作を行う必要がない。よって、より簡便な操作により複数の言語に翻訳可能となる。
【0009】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、翻訳前情報から当該翻訳前情報の翻訳前言語を検出する言語検出部(12)を備え、複数の翻訳前言語候補と翻訳部(11)により翻訳前情報を翻訳可能な複数の翻訳後言語候補とは、同数且つ同言語であり、翻訳部(11)は、翻訳前情報を、言語検出部(12)により検出された翻訳前言語を複数の翻訳後言語候補から除いた複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳してもよい。これによれば、翻訳前言語が自動的に検出されて他の言語に翻訳されるため、より簡便な操作により複数の言語に翻訳可能とすることができる。しかも、翻訳前言語候補と翻訳部(11)により翻訳前情報を翻訳可能な複数の翻訳後言語候補とが同数且つ同言語であるため、一の言語から他の言語への翻訳が可能であるにもかかわらず当該他の言語から当該一の言語への逆翻訳が可能でないという事態を避けることができる。
【0010】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、翻訳部(11)により取得された複数の翻訳後情報を出力する翻訳後情報出力部(13)を備えてもよい。これによれば、翻訳後情報を外部に公開したり、データとして保存したりすることが可能となる。
【0011】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)では、複数の翻訳後情報のそれぞれは、ネットワーク上に公開されてもよい。これによれば、翻訳後情報を不特定多数の他者に知得させることが可能となる。
【0012】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、複数の翻訳後情報のそれぞれに対して検索エンジン最適化処理を実行する検索エンジン最適化部(14)を備えてもよい。これによれば、翻訳後情報が例えばインターネット等の外部ネットワーク上に公開された際に、一層効果的に、翻訳後情報を不特定多数の他者に知得させることが可能となる。
【0013】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、複数の翻訳後情報を分類項目に分類する分類部(15)を備えてもよい。これによれば、煩雑な操作を行わなくても翻訳後情報を好適に分類することができる。
【0014】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、複数の翻訳後情報のうちの一部の翻訳後情報を分類項目に分類する分類部(15)を備えてもよい。これによれば、煩雑な操作を行わなくても翻訳後情報を好適に分類することができる。特に、一部の翻訳後情報を分類する一方で残部の翻訳後情報を分類しないため、分類のための処理負荷を軽減させることが可能となる。
【0015】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、複数の翻訳後情報に対するコメントをユーザ端末(2)から受け付けるコメント受付部(16)を備えてもよい。これによれば、翻訳後情報に対する閲覧ユーザの意見を収集することが可能となる。
【0016】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、複数の翻訳後情報のうちの一部の翻訳後情報に対するコメントをユーザ端末(2)から受け付けるコメント受付部(16)を備えてもよい。これによれば、翻訳後情報に対する閲覧ユーザの意見を収集することが可能となる。特に、一部の翻訳後情報に対するコメントを受け付ける一方で残部の翻訳後情報に対するコメントを受け付けないため、当該情報処理装置(1)の管理者の意図に沿ったコメントの管理が可能となる。
【0017】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)では、翻訳部(11)は、コメント受付部(16)により受け付けられたコメントを複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳してもよい。これによれば、より簡便な操作により又は特定の操作を行わなくても、コメントを複数の言語に翻訳可能となる。
【0018】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、翻訳後情報を閲覧する閲覧ユーザに対してコメントの提供を依頼するコメント提供依頼部(17)を備えてもよい。これによれば、より簡便な操作によりコメントの提供を依頼することが可能となる。
【0019】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、翻訳後情報の修正を依頼する修正依頼部(18)を備えてもよい。これによれば、翻訳後情報の正確性を担保しやすくなる。
【0020】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、翻訳後情報出力部(13)により出力される複数の翻訳後情報のうち、閲覧ユーザにより閲覧可能とされる翻訳後情報の翻訳後言語を指定する言語指定部(19)を備えてもよい。これによれば、例えば閲覧ユーザの属性に応じて、当該閲覧ユーザに閲覧させるべき翻訳後情報の翻訳後言語を選択することが可能となる。
【0021】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)では、翻訳部(11)は、予め設定された複数の階層のうち、翻訳前情報の内容に適合する階層に応じて当該翻訳前情報を翻訳してもよい。これによれば、翻訳の質を向上させることができる。
【0022】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、翻訳後情報を検索するための検索情報の入力を受け付ける検索情報受付部(20)と、検索情報受付部(20)により入力を受け付けられた検索情報に応じた検索結果を取得する検索結果取得部(21)と、を備え、検索結果は、検索情報の検索言語に対応する翻訳後言語の翻訳後情報であってもよい。これによれば、検索情報の検索言語に対応する翻訳後言語の翻訳後情報を閲覧ユーザに提示することが可能となるため、利便性を向上させることができる。
【0023】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、外部情報を検索するために検索エンジンに入力される入力情報を取得する入力情報取得部(22)と、入力情報取得部(22)により取得された入力情報に関する情報に基づいて検索エンジンにより検索された外部情報を取得する外部情報取得部(23)と、を備え、翻訳部(11)は、入力情報取得部(22)により取得された入力情報を複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して複数の翻訳後入力情報を取得し、外部情報取得部(23)は、複数の翻訳後入力情報に基づいて検索エンジンにより検索された外部情報を取得してもよい。これによれば、一度の検索によって複数の言語での検索結果を取得可能となるため、利便性を向上させることができる。
【0024】
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本開示の一例として示したものであって、本開示を実施形態の態様に限定するものではない。
【発明の効果】
【0025】
このように、本開示に係る情報処理装置及び情報処理プログラムは、より簡便な操作により複数の言語に翻訳可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る情報処理装置を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、情報処理装置による翻訳処理を示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、情報処理装置による検索処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して例示的な実施形態について説明する。なお、各図における同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0028】
[全体構成]
図1は、本実施形態に係る情報処理装置1を示すブロック図である。
図1に示される情報処理装置1は、各種のコンテンツを複数の言語に同時に翻訳する装置である。「コンテンツ」とは、所定の言語で表現された情報であり、例えば単語、文章、音声、動画等であってもよい。「所定の言語で表現された」とは、主として当該所定の言語が用いられていればよく、例えば一部に別の言語を流用した部分が含まれていてもよい。また、「同時に翻訳する」とは、当該翻訳のための処理又はユーザの操作の全部又は一部が互いに共通していることを意味している。つまり、「同時に翻訳する」とは、必ずしも完全な同時刻に翻訳が実行されることに限定されない。
【0029】
情報処理装置1は、翻訳前のコンテンツの言語を自動的に検出し、当該言語以外の複数の言語に自動的に翻訳する。したがって、情報処理装置1によれば、翻訳前のコンテンツの言語及び翻訳後のコンテンツの言語のいずれについてもユーザが指定する必要がない。ただし、翻訳前後の言語についてユーザが指定してもよい。
【0030】
また、情報処理装置1は、所定の言語で表現されたコンテンツを複数の言語に翻訳し、翻訳後のコンテンツのそれぞれを管理する。情報処理装置1は、翻訳後のコンテンツを分類して記憶したり、外部に出力したりすることができる。例えば、情報処理装置1は、種々の言語を使用するユーザから種々の言語で表現されたコンテンツを収集して翻訳し、翻訳後のコンテンツを内容に応じて分類して公開する。一例として、コンテンツとして特定のウェブサイトが登録されると、当該ウェブサイトの内容を自動的に翻訳し、内容を分類した上で公開する。このように、コンテンツとしては、ウェブサイト自体であってもよく、あるいは、ウェブサイトに掲載された個々の記事であってもよい。また、コンテンツは、各種SNS(Social Networking Service)に掲載された投稿内容であってもよい。
【0031】
以下の説明においては、情報処理装置1により翻訳される前のコンテンツを「翻訳前情報」といい、翻訳前情報を表現する言語を「翻訳前言語」という。また、情報処理装置1により翻訳された後のコンテンツを「翻訳後情報」といい、翻訳後情報を表現する言語を「翻訳後言語」という。
【0032】
翻訳前言語は、複数の翻訳前言語候補に含まれるいずれかの言語である。「翻訳前言語候補」とは、情報処理装置1において予め設定された、翻訳前言語として選択可能な言語群である。翻訳後言語は、複数の翻訳後言語候補に含まれる複数の言語である。「翻訳後言語候補」とは、情報処理装置1において予め設定された、翻訳後言語として選択可能な言語群である。ここでは、翻訳前言語候補と翻訳後言語候補とは、同数且つ同言語である。より詳細には、複数の翻訳前言語候補と翻訳部11により翻訳前情報を翻訳可能な複数の翻訳後言語候補とは、同数且つ同言語である(詳しくは後述)。一例として、翻訳前言語候補は日本語、英語、中国語、及び韓国語であり、また、翻訳後言語候補も日本語、英語、中国語、及び韓国語である。このように、翻訳前言語候補と翻訳後言語候補との組合せを設定することを、「マッピング」ともいう。以下、翻訳前言語が日本語であり、翻訳後言語が英語、中国語、及び韓国語であるものとして説明する。
【0033】
情報処理装置1は、ネットワークNを介してユーザ端末2、検索サーバ3、及びウェブサーバ4等と通信可能なコンピュータC(サーバ)により構成されている。情報処理装置1は、物理的な構成として、制御演算装置、記憶装置、及び入出力装置を備えている。制御演算装置は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のコントローラにより構成されており、演算処理を実行するとともに記憶装置及び入出力装置の制御を行う。記憶装置は、例えば主記憶装置及び補助記憶装置を有している。主記憶装置は、例えばRAM(Random Access Memory)により構成されている。また、補助記憶装置は、例えばROM(Read Only Memory)により構成されている。入出力装置は、例えば外部からデータを入力されて記憶装置に送信する入力装置、及び、例えば制御演算部により演算されて記憶装置に記憶された演算結果を外部に出力する出力装置を有している。
【0034】
情報処理装置1は、例えば、ROMに記憶されているプログラムをRAMに読み込み、RAMに読み込まれたプログラムをCPUにより実行することにより、所定の処理を実行する。具体的には、情報処理装置1は、ROMに記憶されている情報処理プログラムをRAMに読み込み、RAMに読み込まれた情報処理プログラムをCPUにより実行することにより、後述する翻訳処理及び検索処理を実行する。なお、情報処理装置1を構成するコンピュータCは、物理的に、上述した構成とは異なる構成を備えていてもよい。
【0035】
ユーザ端末2は、情報処理装置1、検索サーバ3、及びウェブサーバ4等と通信可能に構成されている。ユーザ端末2は、例えばユーザにより操作される。ユーザ端末2は、例えばスマートフォン、タブレット、ノートパソコン、デスクトップパソコン等であってもよく、ここではユーザ端末2としてスマートフォンが例示されている。「ユーザ」とは、翻訳前情報を情報処理装置1に入力するユーザ(すなわち、コンテンツを投稿する投稿ユーザ)、及び、翻訳後情報を情報処理装置1から取得するユーザ(すなわち、コンテンツを閲覧する閲覧ユーザ)を含む。投稿ユーザは、自ら投稿したコンテンツを閲覧するときには閲覧ユーザとなる。これらのユーザは、特定の国のユーザに限定されない。
【0036】
ユーザ端末2は、物理的な構成として、制御演算装置、記憶装置、及び入出力装置を備えている。制御演算装置は、例えばCPU等のコントローラにより構成されており、演算処理を実行するとともに記憶装置及び入出力装置の制御を行う。記憶装置は、例えば主記憶装置及び補助記憶装置を有している。主記憶装置は、例えばRAMにより構成されている。また、補助記憶装置は、例えばROMにより構成されている。入出力装置は、例えば外部からデータを入力されて記憶装置に送信する入力装置、及び、例えば制御演算部により演算されて記憶装置に記憶された演算結果を外部に出力する出力装置を有している。
【0037】
ユーザ端末2は、例えば、ROMに記憶されているプログラムをRAMに読み込み、RAMに読み込まれたプログラムをCPUにより実行することにより、所定の処理を実行する。なお、ユーザ端末2は、物理的に、上述した構成とは異なる構成を備えていてもよい。
【0038】
検索サーバ3は、例えばユーザ端末2から入力情報を入力されると、入力された入力情報に基づいて外部情報を検索するサーバである。「入力情報」とは、検索エンジンに関連する情報を検索させる対象となる情報であり、例えば検索ワード等の情報である。「外部情報」とは、検索エンジンによって検索される情報であり、例えばウェブサーバ4に記憶された情報である。つまり、検索サーバ3は、入力された入力情報に基づいて外部情報を検索するアルゴリズムを有する検索エンジンを備え、当該検索エンジンによって外部情報を検索する。検索サーバ3は、例えば入力装置及び出力装置を備え、例えばユーザ端末2等の別の機器との間で通信可能に構成されている。
【0039】
ウェブサーバ4は、特定のURLに紐づけられたウェブサイトの情報を保有するサーバ(ウェブサイトサーバ)である。ウェブサーバ4は、例えば入力装置及び出力装置を備えている。ウェブサーバ4は、例えば情報処理装置1、ユーザ端末2、及び検索サーバ3等の別の機器との間で通信可能に構成されている。ウェブサーバ4は、当該ウェブサーバ4にアクセスしたユーザ端末2にウェブサイトの情報を送信する。
【0040】
次に、情報処理装置1の機能について説明する。情報処理装置1のコンピュータCは、機能的には、翻訳前情報取得部10、翻訳部11、言語検出部12、翻訳後情報出力部13、検索エンジン最適化部14、分類部15、コメント受付部16、コメント提供依頼部17、修正依頼部18、言語指定部19、検索情報受付部20、検索結果取得部21、入力情報取得部22、及び外部情報取得部23を備えている。
【0041】
翻訳前情報取得部10は、複数の翻訳前言語候補に含まれる翻訳前言語の翻訳前情報を取得可能に構成されている。翻訳前情報取得部10は、取得可能な複数の翻訳前言語候補のうち、処理ごとに、いずれか一種類の翻訳前言語の翻訳前情報を取得する。翻訳前情報取得部10は、例えばユーザ端末2から翻訳前情報を入力されてもよく、いわゆるアグリゲータにより収集された翻訳前情報を取得してもよい。
【0042】
翻訳部11は、翻訳前情報取得部10により取得された翻訳前情報を複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して複数の翻訳後情報を取得する。具体的には、翻訳部11は、翻訳前情報を、後述する言語検出部12により検出された翻訳前言語を複数の翻訳後言語候補から除いた複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳する。つまり、翻訳部11は、翻訳前のコンテンツの言語以外の複数の言語にコンテンツを翻訳する。翻訳部11により翻訳が行われると、翻訳部11は、翻訳前言語、翻訳前情報、翻訳後言語、及び翻訳後情報を互いに紐づけて情報処理装置1の記憶装置に記憶させてもよい。
【0043】
翻訳部11は、後述するコメント受付部16により受け付けられたコメントを複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して翻訳後コメントを取得する。同様に、翻訳部11は、後述する入力情報取得部22により取得された入力情報を複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して複数の翻訳後入力情報を取得する。この場合、コメント及び入力情報は、複数の翻訳前言語候補に含まれるいずれかの言語で表現されていてもよい。また、翻訳後コメント及び翻訳後入力情報は、複数の翻訳後言語候補に含まれるいずれかの言語で表現されていてもよく、特に、複数の翻訳後言語候補からコメント又は入力情報の言語を除いた複数の言語で表現されていてもよい。このように翻訳部11がコメントを複数の翻訳後言語に翻訳することにより、例えば英語のコメントであったとしても、日本語を使用するユーザは日本語で翻訳後コメントを読むことが可能となり、同様に、他の言語を使用するユーザは当該他の言語で翻訳後コメントを読むことが可能となる。
【0044】
翻訳部11は、予め設定された複数の階層のうち、翻訳前情報の内容に適合する階層に応じて当該翻訳前情報を翻訳してもよい。換言すると、翻訳部11は、翻訳前情報の内容に応じた階層翻訳を行ってもよい。「階層」とは、例えば、各コンテンツが視聴等されているコミュニティの範囲である。つまり、各コンテンツが広く一般に視聴等されるものであれば、当該コンテンツの階層は「一般」であり、翻訳部11は、そのようなコンテンツを一般用語の範囲内(業界用語及び企業内用語等を含まない範囲)で翻訳する。また、各コンテンツが特定の業界内で視聴等されるものであれば、当該コンテンツの階層は当該「業界」であり、翻訳部11は、そのようなコンテンツを当該業界の業界用語を含む範囲内(企業内用語等を含まない範囲内)で翻訳する。また、各コンテンツが特定の企業内で視聴等されるものであれば、当該コンテンツの階層は当該「企業」であり、翻訳部11は、そのようなコンテンツを当該企業の企業内用語を含む範囲内で翻訳する。
【0045】
言語検出部12は、言語を検出する。つまり、言語検出部12は、対象となるコンテンツ等が何語で表現されているかを検出する。例えば、言語検出部12は、翻訳前情報取得部10により取得された翻訳前情報から、当該翻訳前情報の翻訳前言語を検出する。言語検出部12は、コンテンツ等に含まれるテキストデータ、音声データ、又は画像データ等を解析し、公知の技術を用いて当該コンテンツの言語を検出してもよい。なお、言語検出部12は、コメント受付部16により受け付けられたコメント及び入力情報取得部22により取得された入力情報の言語を検出してもよい。
【0046】
翻訳後情報出力部13は、翻訳部11により取得された複数の翻訳後情報を出力する。「出力する」とは、翻訳後情報としてのデータ(ファイル)等をネットワークNを介して外部サーバ等に送信したり、記憶媒体に記録したり、ディスプレイ等に表示したりすることを含む。翻訳後情報出力部13は、翻訳後情報を、ウェブサーバ4に自動的にアップロードすることによって記事としてウェブサイト(プラットフォーム)において公開させてもよい。つまり、複数の翻訳後情報のそれぞれは、ネットワーク上に公開されてもよい。「ネットワーク」とは、例えばインターネットのような外部ネットワークであってもよく、公開範囲が限定的な内部ネットワーク(イントラネット等)であってもよい。例えばインターネット等の外部ネットワーク上に公開されることにより、各翻訳後情報は検索エンジンと連携するクローラによってインデックスされ得る状態とされる。なお、各翻訳後情報は、ネットワーク上に公開されるとともに情報処理装置1の記憶装置に記憶されてもよい。
【0047】
検索エンジン最適化部14は、複数の翻訳後情報のそれぞれに対して検索エンジン最適化処理を実行する。「検索エンジン最適化処理」とは、例えばインターネット等の外部ネットワーク上に公開された情報が検索エンジンに高く評価されるようにする処理である。検索エンジン最適化処理は、いわゆるSEO(Search Engine Optimization)を行う処理である。検索エンジン最適化部14は、検索エンジン最適化処理として、例えば翻訳後言語に応じたメタタグを翻訳後情報に自動的に付与してもよく、翻訳後情報である各記事に対するコメントを公開してもよい。
【0048】
分類部15は、複数の翻訳後情報を分類項目に分類する。「分類項目」とは、翻訳後情報の内容を分類する観点であり、例えば技術分野又は業界等の項目であってもよい。分類項目の候補として予め複数の項目が登録されており、分類部15は、これらの分類項目の候補から各翻訳後情報に適した分類項目を選択して、当該翻訳後情報を当該分類項目に分類する。分類部15は、翻訳後情報の内容を解析して、例えば当該内容に関連するタグを付与することによって、当該翻訳後情報を分類してもよい。また、分類部15は、投稿ユーザが使用している言葉を傾向分析した結果をタグ化したものに基づいて(すなわち、作成したワードクラウドに基づいて)、あるいは、投稿ユーザが翻訳前情報を投稿する際に指定又は作成したタグに基づいて、当該翻訳後情報を分類してもよい。なお、分類部15は、複数の翻訳後情報の全てを分類項目に分類してもよい。あるいは、分類部15は、複数の翻訳後情報のうちの一部の翻訳後情報を分類項目に分類してもよい。例えば、分類部15は、英語、中国語、及び韓国語の翻訳後言語でそれぞれ表現された3つの翻訳後情報のうち、中国語及び韓国語の翻訳後言語でそれぞれ表現された2つの翻訳後情報のみを分類項目に分類してもよい。
【0049】
コメント受付部16は、複数の翻訳後情報に対するコメントをユーザ端末2から受け付ける。「コメント」とは、閲覧ユーザ等のユーザが翻訳後情報に対して表明する意見であり、例えば当該翻訳後情報に対する賛成意見、反対意見、解説、要望、質問、提案、報告等であってもよい。なお、コメント受付部16は、複数の翻訳後情報の全てに対するコメントをユーザ端末2から受け付けてもよい。あるいは、コメント受付部16は、複数の翻訳後情報のうちの一部の翻訳後情報に対するコメントをユーザ端末2から受け付けてもよい。例えば、コメント受付部16は、英語、中国語、及び韓国語の翻訳後言語でそれぞれ表現された3つの翻訳後情報のうち、中国語及び韓国語の翻訳後言語に対するコメントのみをユーザ端末2から受け付けてもよい。
【0050】
コメント提供依頼部17は、翻訳後情報を閲覧する閲覧ユーザに対してコメントの提供を依頼する。コメント提供依頼部17は、翻訳部11により取得された翻訳後情報に紐づけたコメント提供依頼を、特定の閲覧ユーザ又は不特定の閲覧ユーザに対して通知する。例えば、コメント提供依頼部17は、コメント提供依頼としてのメッセージを閲覧ユーザのユーザ端末2に送信することにより、当該閲覧ユーザに対してコメントの提供を依頼してもよい。
【0051】
コメント提供依頼部17によりコメントの提供を依頼される閲覧ユーザは、翻訳後情報に関する専門家であってもよい。一例として、翻訳後情報がブロックチェーンの技術に関する情報である場合には、コメント提供依頼部17は、ブロックチェーンの技術者に対してコメントの提供を依頼してもよい。なお、コメント提供依頼部17によりコメントの提供が依頼された結果として閲覧ユーザから提供されたコメントも翻訳部11により翻訳されるため、コメント提供依頼部17は、閲覧ユーザが使用可能な言語にかかわらずコメントの提供を依頼可能である。
【0052】
修正依頼部18は、翻訳後情報の修正を依頼する。より詳細には、修正依頼部18は、翻訳後情報における誤訳等に関して、例えば翻訳後情報を閲覧する閲覧ユーザ、又は、翻訳の専門家に修正及び追記等を依頼する。具体的には、修正依頼部18は、翻訳後情報に紐づけた修正依頼を、閲覧ユーザ又は専門家等に対して通知する。例えば、修正依頼部18は、修正依頼としてのメッセージを閲覧ユーザ等のユーザ端末2に送信することにより、当該閲覧ユーザ等に対して翻訳後情報の修正を依頼してもよい。
【0053】
言語指定部19は、翻訳後情報出力部13により出力される複数の翻訳後情報のうち、閲覧ユーザにより閲覧可能とされる翻訳後情報の翻訳後言語を指定する。すなわち、言語指定部19は、各翻訳後言語で表現された複数の翻訳後情報のうち、閲覧可能とされる翻訳後言語を閲覧ユーザごとに(あるいは、閲覧ユーザの属性等の条件ごとに)指定することができる。換言すると、言語指定部19は、閲覧ユーザが翻訳後情報を閲覧するときにウェブサイト(プラットフォーム)に表示される翻訳後情報の翻訳後言語を指定することができる。
【0054】
言語指定部19により指定される翻訳後言語は、投稿ユーザ又は閲覧ユーザ等のユーザが指定してもよく、言語指定部19により自動的に設定されてもよい。言語指定部19は、ユーザのアカウントに応じて翻訳後言語を設定してもよい。例えば、ユーザのアカウントにおいて使用言語が日本語に設定されている場合、あるいは、ユーザのアカウントの国籍が日本に設定されている場合には、言語指定部19は、翻訳後言語を日本語に設定してもよい。なお、言語指定部19は、一度指定した翻訳後言語を変更することもできる。
【0055】
検索情報受付部20は、翻訳後情報を検索するための検索情報の入力を受け付ける。「検索情報」とは、情報処理装置1により翻訳前情報が翻訳されて取得された翻訳後情報を検索するための情報であり、例えば検索ワードであってもよい。検索情報受付部20は、例えばユーザ端末2から検索情報の入力を受け付ける。
【0056】
検索結果取得部21は、検索情報受付部20により入力を受け付けられた検索情報に応じた検索結果を取得する。「検索結果」とは、情報処理装置1により翻訳前情報が翻訳されて取得された翻訳後情報のうち、検索情報受付部20により入力を受け付けられた検索情報に関連する程度が比較的高いものに関する情報である。検索結果は、一の翻訳前情報であってもよく、複数の翻訳前情報であってもよい。検索結果取得部21は、情報処理装置1に設けられた記憶装置に記憶された翻訳前情報を検索してもよく、あるいは、検索サーバ3に検索情報を送信することに応じて検索サーバ3から受信した検索結果を取得してもよい。
【0057】
検索結果取得部21は、検索情報受付部20により入力を受け付けられた検索情報の検索言語に対応する翻訳後言語の翻訳後情報を取得する。換言すると、検索結果は、検索情報の検索言語に対応する翻訳後言語の翻訳後情報である。「検索言語」とは、検索情報を表現する言語である。例えば、検索情報の検索言語が英語である場合には、検索結果取得部21は、英語を翻訳後言語とする翻訳後情報を取得する。同様に、検索情報の検索言語が中国語である場合には、検索結果取得部21は、中国語を翻訳後言語とする翻訳後情報を取得する。検索結果取得部21は、取得した翻訳後情報をユーザ端末2に送信してもよい。
【0058】
入力情報取得部22は、検索エンジンに入力される入力情報を取得する。「入力情報」とは、外部情報を検索するために検索エンジンに入力される情報であり、例えば検索ワードであってもよい。入力情報取得部22は、例えば、検索サーバ3とAPI連携等のシステム連携を行うことにより、当該検索サーバ3の検索エンジンに入力される入力情報を取得してもよい。
【0059】
入力情報取得部22により取得された入力情報は、翻訳部11により複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳されて複数の翻訳後入力情報として取得される。そして、各翻訳後入力情報が検索サーバ3に送信され、送信された各翻訳後入力情報に基づく検索が検索サーバ3の検索エンジンにより行われる。
【0060】
外部情報取得部23は、検索エンジンにより検索された外部情報を取得する。「外部情報」とは、入力情報取得部22により取得された入力情報に関する情報に基づいて検索サーバ3の検索エンジンにより検索された情報である。外部情報は、インターネット等の外部ネットワーク上に公開されている情報のみならず、自社サーバ(例えば、情報処理装置1のサーバ)内に記憶されている情報(例えば、公開される範囲が所定の組織又はメンバー等に限定される情報)を含んでいてもよい。具体的には、外部情報は、オウンドメディアのように自社サーバ(プラットフォーム)に記憶されている情報、又は、内部ネットワーク(イントラネット)上の情報を含んでいてもよい。ここで、「入力情報に関する情報」とは、入力情報が翻訳部11により各翻訳後言語に翻訳された複数の翻訳後入力情報である。したがって、外部情報取得部23は、これらの複数の翻訳後入力情報に基づいて検索エンジンにより検索された外部情報を取得する。つまり、外部情報取得部23は、翻訳後言語に翻訳された入力情報に基づいて検索サーバで検索された各言語に対応する外部情報を一括して取得することができる。
【0061】
[翻訳処理]
情報処理装置1により実行される翻訳処理について説明する。
図2は、情報処理装置1による翻訳処理を示すフローチャートである。
図2に示されるように、翻訳処理は、例えば各種のコンテンツを複数の言語に同時に翻訳することを含む処理である。
【0062】
ステップS10において、情報処理装置1の翻訳前情報取得部10は、複数の翻訳前言語候補に含まれる翻訳前言語の翻訳前情報を取得する。続いて、ステップS12において、情報処理装置1の言語検出部12は、翻訳前情報取得部10により取得された翻訳前情報から、当該翻訳前情報の翻訳前言語を検出する。その後、翻訳処理はステップS14に移行する。
【0063】
ステップS14において、情報処理装置1の翻訳部11は、翻訳前情報取得部10により取得された翻訳前情報を複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して複数の翻訳後情報を取得する。具体的には、翻訳部11は、翻訳前情報を、言語検出部12により検出された翻訳前言語を複数の翻訳後言語候補から除いた複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳する。このとき、翻訳部11は、予め設定された複数の階層のうち、翻訳前情報の内容に適合する階層に応じて当該翻訳前情報を翻訳する。また、翻訳部11は、翻訳前言語、翻訳前情報、翻訳後言語、及び翻訳後情報を互いに紐づけて情報処理装置1の記憶装置に記憶させる。その後、翻訳処理はステップS16に移行する。
【0064】
ステップS16において、情報処理装置1の分類部15は、複数の翻訳後情報を分類項目に分類する。なお、分類部15は、複数の翻訳後情報の全てを分類項目に分類してもよい。あるいは、分類部15は、複数の翻訳後情報のうちの一部の翻訳後情報を分類項目に分類してもよい。続いて、ステップS18において、情報処理装置1の検索エンジン最適化部14は、複数の翻訳後情報のそれぞれに対して検索エンジン最適化処理を実行する。その後、翻訳処理はステップS20に移行する。
【0065】
ステップS20において、情報処理装置1の言語指定部19は、複数の翻訳後情報のうち、閲覧ユーザにより閲覧可能とされる翻訳後情報の翻訳後言語を指定する。言語指定部19により指定される翻訳後言語は、投稿ユーザ又は閲覧ユーザ等のユーザが指定してもよく、言語指定部19により自動的に設定されてもよい。言語指定部19は、ユーザのアカウントに応じて翻訳後言語を設定してもよい。その後、翻訳処理はステップS22に移行する。
【0066】
ステップS22において、情報処理装置1の翻訳後情報出力部13は、翻訳部11により取得された複数の翻訳後情報を出力する。ここでは、翻訳後情報出力部13は、翻訳後情報を、ウェブサーバ4に自動的にアップロードすることによって記事としてウェブサイト(プラットフォーム)において公開させる。つまり、翻訳後情報出力部13は、複数の翻訳後情報のそれぞれをネットワーク上に公開させる。その後、翻訳処理はステップS24に移行する。
【0067】
ステップS24において、情報処理装置1のコメント提供依頼部17は、翻訳部11により取得された翻訳後情報に紐づけたコメント提供依頼を閲覧ユーザに対して通知することにより、閲覧ユーザに対してコメントの提供を依頼する。続いて、ステップS26において、情報処理装置1のコメント受付部16は、翻訳後情報に対するコメントを閲覧ユーザのユーザ端末2から受け付ける。なお、コメント受付部16は、複数の翻訳後情報の全てに対するコメントをユーザ端末2から受け付けてもよい。あるいは、コメント受付部16は、複数の翻訳後情報のうちの一部の翻訳後情報に対するコメントをユーザ端末2から受け付けてもよい。その後、翻訳処理はステップS28に移行する。
【0068】
ステップS28において、情報処理装置1の翻訳部11は、コメント受付部16により受け付けられたコメントを複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して翻訳後コメントを取得する。翻訳部11により取得された翻訳後コメントは翻訳後情報出力部13により出力される。ここでは、翻訳後情報出力部13は、翻訳後コメントを、ウェブサーバ4に自動的にアップロードすることによって記事に対するユーザコメントとしてウェブサイト(プラットフォーム)において公開させる。以上により、情報処理装置1による翻訳処理が終了する。
【0069】
[検索処理]
情報処理装置1により実行される検索処理について説明する。
図3は、情報処理装置1による検索処理を示すフローチャートである。
図3に示されるように、検索処理は、一の言語により検索エンジンによる検索の操作が行われたのに対して、複数の言語で検索を行って得られる情報を取得する処理である。
【0070】
ステップS30において、情報処理装置1の入力情報取得部22は、検索エンジンに入力される入力情報を取得する。入力情報取得部22は、例えば、検索サーバ3とAPI連携等のシステム連携を行うことにより、当該検索サーバ3の検索エンジンに入力される入力情報を取得してもよい。その後、検索処理はステップS32に移行する。
【0071】
ステップS32において、情報処理装置1の翻訳部11は、入力情報取得部22により取得された入力情報を複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して複数の翻訳後入力情報を取得する。複数の翻訳後入力情報が取得されると、検索サーバ3の検索エンジンにより、これらの複数の翻訳後入力情報に基づいて情報(外部情報)が検索される。その後、検索処理はステップS34に移行する。
【0072】
ステップS34において、情報処理装置1の外部情報取得部23は、検索エンジンにより検索された外部情報を取得する。つまり、外部情報取得部23は、翻訳後言語に翻訳された入力情報に基づいて検索サーバで検索された各言語に対応する外部情報を一括して取得する。以上により、情報処理装置1による検索処理が終了する。
【0073】
[情報処理プログラム]
コンピュータCを情報処理装置1として機能させるための情報処理プログラムについて説明する。情報処理プログラムは、各種のコンテンツを複数の言語に同時に翻訳する処理をコンピュータCに実行させるプログラムである。
【0074】
情報処理プログラムは、メインモジュール、翻訳前情報取得モジュール、及び翻訳モジュールを備えている。メインモジュールは、コンピュータCを統括的に制御する。翻訳前情報取得モジュール及び翻訳モジュールのそれぞれを実行させることにより実現される機能は、翻訳前情報取得部10及び翻訳部11のそれぞれの機能と同様である。つまり、情報処理プログラムは、コンピュータCを、翻訳前情報取得部10及び翻訳部11として機能させるプログラムである。
【0075】
また、情報処理プログラムは、言語検出モジュール、翻訳後情報出力モジュール、検索エンジン最適化モジュール、分類モジュール、コメント受付モジュール、コメント提供依頼モジュール、修正依頼モジュール、言語指定モジュール、検索情報受付モジュール、検索結果取得モジュール、入力情報取得モジュール、及び外部情報取得モジュールのうちの少なくともいずれかを備えていてもよい。情報処理プログラムは、言語検出モジュール、翻訳後情報出力モジュール、検索エンジン最適化モジュール、分類モジュール、コメント受付モジュール、コメント提供依頼モジュール、修正依頼モジュール、言語指定モジュール、検索情報受付モジュール、検索結果取得モジュール、入力情報取得モジュール、及び外部情報取得モジュールのそれぞれを実行させることにより実現される機能は、言語検出部12、翻訳後情報出力部13、検索エンジン最適化部14、分類部15、コメント受付部16、コメント提供依頼部17、修正依頼部18、言語指定部19、検索情報受付部20、検索結果取得部21、入力情報取得部22、及び外部情報取得部23のそれぞれの機能と同様である。
【0076】
[作用及び効果]
以上説明したように、情報処理装置1は、複数の翻訳前言語候補に含まれる翻訳前言語の翻訳前情報を取得可能な翻訳前情報取得部10と、翻訳前情報取得部10により取得された翻訳前情報を複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して複数の翻訳後情報を取得する翻訳部11と、を備える。
【0077】
情報処理プログラムは、コンピュータCを、複数の翻訳前言語候補に含まれる翻訳前言語の翻訳前情報を取得可能な翻訳前情報取得部10と、翻訳前情報取得部10により取得された翻訳前情報を複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して複数の翻訳後情報を取得する翻訳部11と、として機能させる。
【0078】
情報処理装置1及び情報処理プログラムの少なくともいずれかによれば、複数の翻訳前言語候補に含まれる翻訳前言語の翻訳前情報を、並行して複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して複数の翻訳後情報を取得することができる。つまり、言語ごとに翻訳の操作を行う必要がない。よって、より簡便な操作により複数の言語に翻訳可能となる。
【0079】
情報処理装置1は、翻訳前情報から当該翻訳前情報の翻訳前言語を検出する言語検出部12を備え、複数の翻訳前言語候補と翻訳部11により翻訳前情報を翻訳可能な複数の翻訳後言語候補とは、同数且つ同言語であり、翻訳部11は、翻訳前情報を、言語検出部12により検出された翻訳前言語を複数の翻訳後言語候補から除いた複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳する。これによれば、翻訳前言語が自動的に検出されて他の言語に翻訳されるため、より簡便な操作により複数の言語に翻訳可能とすることができる。しかも、翻訳前言語候補と翻訳部11により翻訳前情報を翻訳可能な複数の翻訳後言語候補とが同数且つ同言語であるため、一の言語から他の言語への翻訳が可能であるにもかかわらず当該他の言語から当該一の言語への逆翻訳が可能でないという事態を避けることができる。
【0080】
情報処理装置1は、翻訳部11により取得された複数の翻訳後情報を出力する翻訳後情報出力部13を備えている。これによれば、翻訳後情報を外部に公開したり、データとして保存したりすることが可能となる。
【0081】
情報処理装置1では、複数の翻訳後情報のそれぞれは、ネットワーク上に公開される。これによれば、翻訳後情報を不特定多数の他者に知得させることが可能となる。
【0082】
情報処理装置1は、複数の翻訳後情報のそれぞれに対して検索エンジン最適化処理を実行する検索エンジン最適化部14を備えている。これによれば、翻訳後情報が例えばインターネット等の外部ネットワーク上に公開された際に、一層効果的に、翻訳後情報を不特定多数の他者に知得させることが可能となる。
【0083】
情報処理装置1は、複数の翻訳後情報を分類項目に分類する分類部15を備えている。これによれば、煩雑な操作を行わなくても翻訳後情報を好適に分類することができる。
【0084】
情報処理装置1は、複数の翻訳後情報のうちの一部の翻訳後情報を分類項目に分類する分類部15を備えている。これによれば、煩雑な操作を行わなくても翻訳後情報を好適に分類することができる。特に、一部の翻訳後情報を分類する一方で残部の翻訳後情報を分類しないため、分類のための処理負荷を軽減させることが可能となる。
【0085】
情報処理装置1は、複数の翻訳後情報に対するコメントをユーザ端末2から受け付けるコメント受付部16を備えている。これによれば、翻訳後情報に対する閲覧ユーザの意見を収集することが可能となる。
【0086】
情報処理装置1は、複数の翻訳後情報のうちの一部の翻訳後情報に対するコメントをユーザ端末2から受け付けるコメント受付部16を備えている。これによれば、翻訳後情報に対する閲覧ユーザの意見を収集することが可能となる。特に、一部の翻訳後情報に対するコメントを受け付ける一方で残部の翻訳後情報に対するコメントを受け付けないため、当該情報処理装置1の管理者の意図に沿ったコメントの管理が可能となる。
【0087】
情報処理装置1では、翻訳部11は、コメント受付部16により受け付けられたコメントを複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳する。これによれば、より簡便な操作により又は特定の操作を行わなくても、コメントを複数の言語に翻訳可能となる。
【0088】
情報処理装置1は、翻訳後情報を閲覧する閲覧ユーザに対してコメントの提供を依頼するコメント提供依頼部17を備えている。これによれば、より簡便な操作によりコメントの提供を依頼することが可能となる。
【0089】
情報処理装置1は、翻訳後情報の修正を依頼する修正依頼部18を備えている。これによれば、翻訳後情報の正確性を担保しやすくなる。
【0090】
情報処理装置1は、翻訳後情報出力部13により出力される複数の翻訳後情報のうち、閲覧ユーザにより閲覧可能とされる翻訳後情報の翻訳後言語を指定する言語指定部19を備えている。これによれば、例えば閲覧ユーザの属性に応じて、当該閲覧ユーザに閲覧させるべき翻訳後情報の翻訳後言語を選択することが可能となる。
【0091】
情報処理装置1では、翻訳部11は、予め設定された複数の階層のうち、翻訳前情報の内容に適合する階層に応じて当該翻訳前情報を翻訳する。これによれば、翻訳の質を向上させることができる。
【0092】
情報処理装置1は、翻訳後情報を検索するための検索情報の入力を受け付ける検索情報受付部20と、検索情報受付部20により入力を受け付けられた検索情報に応じた検索結果を取得する検索結果取得部21と、を備え、検索結果は、検索情報の検索言語に対応する翻訳後言語の翻訳後情報である。これによれば、検索情報の検索言語に対応する翻訳後言語の翻訳後情報を閲覧ユーザに提示することが可能となるため、利便性を向上させることができる。
【0093】
情報処理装置1は、外部情報を検索するために検索エンジンに入力される入力情報を取得する入力情報取得部22と、入力情報取得部22により取得された入力情報に関する情報に基づいて検索エンジンにより検索された外部情報を取得する外部情報取得部23と、を備え、翻訳部11は、入力情報取得部22により取得された入力情報を複数の翻訳後言語のそれぞれに翻訳して複数の翻訳後入力情報を取得し、外部情報取得部23は、複数の翻訳後入力情報に基づいて検索エンジンにより検索された外部情報を取得する。これによれば、一度の検索によって複数の言語での検索結果を取得可能となるため、利便性を向上させることができる。
【0094】
[変形形態]
上述した実施形態は、当業者の知識に基づいて変更又は改良が施された様々な形態により実施可能である。
【0095】
例えば、上述した実施形態において、翻訳前言語候補と翻訳後言語候補とが同数且つ同言語となるようにマッピングされている。しかし、翻訳前言語候補と翻訳後言語候補とは、同数でなくてもよく、また、同言語でなくてもよい。一例として、翻訳前言語候補は日本語及び英語であり、翻訳後言語候補は日本語、中国語、及び韓国語であってもよい。また、翻訳前言語候補及び翻訳後言語候補のそれぞれの数は何個に設定されてもよい。
【符号の説明】
【0096】
1 情報処理装置
2 ユーザ端末
3 検索サーバ
4 ウェブサーバ
10 翻訳前情報取得部
11 翻訳部
12 言語検出部
13 翻訳後情報出力部
14 検索エンジン最適化部
15 分類部
16 コメント受付部
17 コメント提供依頼部
18 修正依頼部
19 言語指定部
20 検索情報受付部
21 検索結果取得部
22 入力情報取得部
23 外部情報取得部
C コンピュータ
N ネットワーク