(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】保守システム、プログラム、保守方法
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240612BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240612BHJP
B41J 21/00 20060101ALI20240612BHJP
G06Q 10/20 20230101ALI20240612BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20240612BHJP
【FI】
H04N1/00 002Z
H04N1/00 Z
H04N1/00 127Z
B41J29/38 202
B41J21/00 Z
G06Q10/20
G06F3/12 310
G06F3/12 343
(21)【出願番号】P 2023026993
(22)【出願日】2023-02-24
(62)【分割の表示】P 2022017225の分割
【原出願日】2016-03-29
【審査請求日】2023-03-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】水田 和宏
(72)【発明者】
【氏名】間所 光義
(72)【発明者】
【氏名】土井 健雄
(72)【発明者】
【氏名】高橋 義彦
【審査官】花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-140158(JP,A)
【文献】特開2010-219962(JP,A)
【文献】特開2015-141569(JP,A)
【文献】特開2011-055335(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B41J 29/00 -29/70
B41J 5/00 - 5/52
21/00 -21/18
G06F 19/00
G06Q 30/00 -30/08
50/00 -50/20
50/26 -99/00
G16Z 99/00
G06F 3/09 - 3/12
G06Q 10/00 -10/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理装置とデータ処理装置を備えるシステムであって、
前記管理装置は、
前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段で記憶した前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を出力する出力手段を備え、
前記データ処理装置は、
前記出力手段で出力された前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を入力する入力手段と、
前記入力手段で入力した前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報に含まれる前記データ処理装置を識別する識別情報が自装置の識別情報と一致するか否かを
判別する判別手段を備え
、
前記
判別手段による識別情報が一致しない場合に、自装置の設定情報を更新
せず、
前記判別手段による識別情報が一致している場合は、自装置の設定情報を更新し、更新された設定情報から、画像情報を生成する画像情報生成手段を備える
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記入力手段に入力された設定情報は暗号化されており、
前記データ処理装置は、前記
判別手段で識別情報が一致した場合に、該暗号化された設定情報を解析し、暗号化された情報を復元するコード情報解析手段を備える
請求項
1に記載のシステム。
【請求項3】
保守装置を、さらに備え、
前記保守装置は、前記出力手段で出力された設定情報を入力し、前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を記憶し、該記憶した前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報をコード化するコード情報生成手段を備える
請求項1
又は2に記載のシステム。
【請求項4】
管理装置とデータ処理装置を備えるシステムにおけるデータ処理装置であって、
前記管理装置は、前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段で記憶した前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を出力する出力手段を備え、
前記データ処理装置は、
前記出力手段で出力された前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を入力する入力手段と、
前記入力手段で入力した前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報に含まれる前記データ処理装置を識別する識別情報が自装置の識別情報と一致するか否かを
判別する判別手段を備え
、
前記
判別手段による識別情報が一致しない場合に、自装置の設定情報を更新
せず、
前記判別手段による識別情報が一致している場合は、自装置の設定情報を更新し、更新された設定情報から、画像情報を生成する画像情報生成手段を備える
ことを特徴とするデータ処理装置。
【請求項5】
管理装置とデータ処理装置を備えるシステムとしてのコンピュータを、
前記管理装置は、
前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を記憶する記憶手段、
前記記憶手段で記憶した前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を出力する出力手段、
として機能させ、
前記データ処理装置は、
前記出力手段で出力された前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を入力する入力手段、
前記入力手段で入力した前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報に含まれる前記データ処理装置を識別する識別情報が自装置の識別情報と一致するか否かを判別する判別手段、
前記判別手段による識別情報が一致しない場合に、自装置の設定情報を更新せず、
前記判別手段による識別情報が一致している場合は、自装置の設定情報を更新し、更新された設定情報から、画像情報を生成する画像情報生成手段、
として機能させるプログラム。
【請求項6】
管理装置とデータ処理装置を備えるシステムにおけるデータ処理装置としてのコンピュータを、
前記管理装置は、
前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を記憶する記憶手段、
前記記憶手段で記憶した前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を出力する出力手段、
として機能させ、
前記データ処理装置は、
前記出力手段で出力された前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を入力する入力手段、
前記入力手段で入力した前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報に含まれる前記データ処理装置を識別する識別情報が自装置の識別情報と一致するか否かを判別する判別手段、
前記判別手段による識別情報が一致しない場合に、自装置の設定情報を更新せず、
前記判別手段による識別情報が一致している場合は、自装置の設定情報を更新し、更新された設定情報から、画像情報を生成する画像情報生成手段、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保守システム、プログラム、保守方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、店舗に設置されるPOSレジなどのデータ処理装置の設置作業には、スピードや正確性などが要求される。詳細には、工場で、納品先の各店舗に対応した設定情報をデータ処理装置に設定した後、そのデータ処理装置が各店舗へ出荷される。
店舗などの現場では、旧データ処理装置を新しいデータ処理装置へ交換した後、又は、新たにデータ処理装置を設置した後、各店舗に固有の情報が設定される。また、現場にて装置構成の変更や設定変更などが生じた場合、急遽、データ処理装置の設定内容が変更される。そして、設定完了後、作業者などは、そのデータ処理装置の設定内容を作業報告情報として、報告先に報告することを要する。
従来、データ処理装置の設置作業完了後、例えば、データ処理装置の設定内容をプリンタなどで印刷し、その設定内容を記した印刷物を報告先に送信していた。管理会社などに設置された管理装置は、報告された設定内容に基づいて、各店舗のデータ処理装置の保守などに関する管理処理を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば、データ処理装置の設定ミスや報告漏れなどで、作業者が不正確な設定情報を報告した場合、管理装置では、その店舗のデータ処理装置に関して、不正確な情報に基づいて管理を行うことになる。管理装置が不正確な情報で管理している場合、保守作業者などが、店舗にてその不正確な情報を基に誤った保守作業を行ってしまう虞がある。
【0005】
ところで、特許文献1には、自機の機器情報を他の装置にネットワークを介して送信し、機器情報を受信した装置(他の装置)自身にその機器情報を設定するシステムが記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、自機と他の装置との間で、ネットワークを介して機器情報を送受信することを要するので、通信環境が良好でない状況では、上記設定を行うことができない。また、各店舗に設置されるデータ処理装置で異なった設定を行う必要がある場合には、特許文献1に記載のシステムを適用することができない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るシステムは、以下の構成を少なくとも具備するものである。
管理装置とデータ処理装置を備えるシステムであって、
前記管理装置は、
前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段で記憶した前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を出力する出力手段を備え、
前記データ処理装置は、
前記出力手段で出力された前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報を入力する入力手段と、
前記入力手段で入力した前記データ処理装置を識別する識別情報に応じた設定情報に含まれる前記データ処理装置を識別する識別情報が自装置の識別情報と一致するか否かを判別する判別手段を備え、
前記判別手段による識別情報が一致しない場合に、自装置の設定情報を更新せず、
前記判別手段による識別情報が一致している場合は、自装置の設定情報を更新し、更新された設定情報から、画像情報を生成する画像情報生成手段を備える
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
また、本発明の保守システムは、データ処理装置と保守装置を有し、データ処理装置が記憶している設定情報をコード情報として出力できるので、それを読み取る保守装置がデータ処理装置の設定情報を簡単に取得することができ、管理が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係るデータ処理装置を有する保守システムの一例を示す全体概念図。
【
図2】本発明の実施形態に係るデータ処理装置を有する保守システムの構成要素の一例を示す図。
【
図3】2次元コード(コード情報)の設定フォーマット情報の一例を示す図。
【
図4】装置設定情報及びその装置設定情報を示す2次元コードの一例を示す図。
【
図5】工場の製造装置(コンピュータ)から出力された装置設定情報をデータ処理装置に設定する動作の一例を説明するための図。
【
図6】携帯型端末装置(保守装置)から出力された装置設定情報をデータ処理装置に設定する動作の一例を説明するための図。
【
図7】データ処理装置により出力される印刷物の一例を示す図。
【
図8】画像情報(イメージデータ)を示すコード情報(2次元コード等)に基づいてデータ処理装置の設定変更情報の変更を行う動作の一例を示す図。
【
図9】旧データ処理装置を新たなデータ処理装置に交換する際にプリンタなどの外部装置の設定情報の移行動作の一例を説明するための図。
【
図10】外部装置に関する設定情報の一例を示す図。
【
図11】本発明の実施形態に係る保守システム(管理システム)に用いられるラベルの使用態様の一例を示す図、(a)はラベル、(b)は梱包箱(容器)に貼付されたラベルの一例を示す図。
【
図12】本発明の実施形態に係る保守システム(管理システム)の一例を示す概念図。
【
図13】データ処理装置の設定情報に基づくコード情報、文字情報、イメージ情報が印刷された媒体の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態に係る保守システム(管理システム)は、データ処理装置と保守装置とを有する。データ処理装置は、自機(データ処理装置)の設定を設定情報として生成する生成手段と、生成手段により生成された前記設定情報をコード情報として出力する出力手段とを備える。保守装置は、出力手段で出力された前記コード情報を読み取る読取手段と、コード情報から前記データ処理装置の設定情報を抽出する抽出手段と、抽出手段により抽出された前記設定情報を記憶する記憶手段と、を備える。
データ処理装置が記憶している設定情報をコード情報として出力できるので、それを読み取る保守装置がデータ処理装置の設定情報を簡単に取得することができる。
【0010】
以下、本発明の実施形態に係るデータ処理装置、及び保守システムの一例を、図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。尚、以後の各図の説明で、既に説明した部位と共通する部分は同一符号を付して重複説明を一部省略する。
【0011】
図1に示したように、本発明の実施形態に係る保守システムは、保守対象としてのデータ処理装置100(被保守装置)、保守装置600等を有する。保守装置600は、例えば、管理会社などに設けられた管理装置610、保守作業者等により所持される携帯型端末装置620などを有する。
【0012】
データ処理装置100、保守装置600(管理装置610、携帯型端末装置620)は、無線式や有線式の通信路400により通信可能に接続されている。また、本実施形態では、データ処理装置100を製造する工場650に、製造装置630が備えられている。この製造装置630は、通信路400を介して管理装置610などと通信可能に設けられている。通信路400は、例えば、通信ネットワーク、無線式データ通信網などである。製造装置630は、コンピュータ等により構成され、詳細には、制御部、通信部、入力部、表示部、記憶部、プリンタなどを有する(不図示)。
【0013】
データ処理装置100としては、店舗のPOSレジ装置(商品登録装置)、精算装置、計量装置、プリンタ装置などを挙げることができる。このデータ処理装置100(被保守装置)は、保守装置600による保守対象の装置である。
図1に示した例では、店舗500(500A)にデータ処理装置100Aが配置され、店舗500(500B)にデータ処理装置100Bが配置されている。
【0014】
保守装置600としての管理装置610は管理会社などに配置される。保守装置600としての携帯型端末装置620は、保守作業者などにより携帯される。保守作業者などが各店舗500へ出向き、店舗500に設置されているデータ処理装置100に関する保守処理を行う。携帯型端末装置620は通信機能を備え、管理装置610と保守処理等に関するデータ通信を行うように構成されている。
【0015】
製造装置630(コンピュータ)は、工場650などに配置され、データ処理装置100を製造する。製造装置630は、通信路400を介して管理装置610とデータ通信可能に接続されている。製造装置630は、必要に応じて管理装置610とデータ通信を行い、各店舗に設置されるデータ処理装置の装置設定情報を管理装置610から受信する。製造装置630は、各店舗へ出荷されるデータ処理装置100それぞれに、各店舗固有の情報などを設定する処理を行う。
【0016】
本実施形態では、データ処理装置に関する装置設定情報などを示すコード情報を、読取装置で光学的に読み取ることにより、データ通信路を介することなく、装置間でデータの送受信を行うことができる。
このコード情報は、印刷物に印刷される、表示装置に表示されるなどの形態を有する。詳細には、コード情報は、光学的に読み取り可能な2次元コード、バーコード(1次元コード)などである。バーコードは縞模様状の線により数値や文字を表す。2次元コードは、情報が2次元的な広がりを持ち、バーコードと比べて情報量が多い。
【0017】
例えば、工場650で製造されたデータ処理装置100に、各店舗固有の情報などが設定される。この場合、製造装置630は、管理装置610から各店舗のデータ処理装置の装置設定情報を受信し、プリンタから装置設定情報を示すコード情報(2次元コードなど)を印刷する。データ処理装置100は読取部120を有し、印刷物に印刷されている上記コード情報DDを読取部120により読み取り、自機(データ処理装置100)の装置設定情報を変更する。
【0018】
また、工場650から店舗500へデータ処理装置100が出荷され、店舗500へ設置される。また、店舗500に設置されていた旧データ処理装置を、新たなデータ処理装置100へ交換してもよい。
店舗500において、急遽、データ処理装置100の装置設定情報が変更される場合がある。詳細には、例えば、外部装置(プリンタ、計量装置、スキャナ、FAX装置など)に関する設定情報やネットワーク設定情報などの装置設定情報が変更となる場合がある。
【0019】
データ処理装置100が店舗に設置された後、データ処理装置100はプリンタなどにより、装置設定情報を示すコード情報DD、及び必要に応じて装置設定情報を文字情報として用紙に印刷する。このコード情報DDにはデータ処理装置100の識別情報(シリアル番号など)が含まれている。
保守作業者により操作される携帯型端末装置620は読取部625を有し、その読取部625により、コード情報DDを光学的に読み取り、データ処理装置100の装置設定情報を通信路400を介して管理装置610に送信する。
【0020】
また、データ処理装置100は装置設定情報を示すコード情報DDや、必要に応じて装置設定情報を表示部に表示してもよい。携帯型端末装置620は読取部625によりコード情報を光学的に読み取り、データ処理装置100の装置設定情報を通信路400を介して管理装置610に送信する。
【0021】
管理装置610は記憶部を有し、受信した装置設定情報に基づいてデータ処理装置100毎に管理情報を記憶部に記憶し、これらの情報を管理情報として管理する。受信した装置設定情報には、データ処理装置100の識別情報が含まれている。
【0022】
また、携帯型端末装置620は、必要に応じて、管理装置610からデータ処理装置100に関する装置設定情報を受信し、携帯型端末装置620の備える表示部628に、上記装置設定情報を示すコード情報を表示してもよい。店舗500に設置されているデータ処理装置100は、携帯型端末装置620の表示部628に表示される、装置設定情報を示すコード情報を読取部120により読み取り、そのコード情報により示される装置設定情報に基づいて、自機(データ処理装置)の装置設定情報を変更する処理を行う。
【0023】
次に、本発明の実施形態に係る保守システムのデータ処理装置100、保守装置600としての管理装置610及び携帯型端末装置620などの各構成要素について説明する。
【0024】
<データ処理装置100>
図2に示したように、データ処理装置100は、制御部110(CPU)、読取部120、通信部130、入力部140、表示部150、記憶部160(内蔵記憶部)、接続部170、プリンタ180、インタフェース190(I/F)、記憶装置195(可搬型記憶装置)、など有する。各構成要素はバスなどの通信線により通信可能に接続されている。
【0025】
制御部110(CPU)は、例えば、制御プログラムを実行することにより、データ処理装置の各構成要素を統括的に制御する。
【0026】
読取部120は、2次元コードスキャナや1次元スキャナ(バーコードスキャナ)などの光学的な読取装置であり、光学的に読み取ったコード情報から得られた情報を制御部110に出力する。
尚、読取部120は、CMOS撮像素子、CCD撮像素子などを備えた撮像装置であってもよい。コード情報を撮像装置で撮像した場合、制御部110が撮像装置で得られたイメージデータを解析してコード情報の内容を得る。また、読取部120は、例えば、複合機に備わっているイメージスキャナであってもよい。
【0027】
通信部130は、制御部110の制御により、通信路を介して他の装置などとデータ通信を行う。
入力部140は、タッチパネル式入力装置、キーボードなどの操作入力装置であり、入力に応じた信号を制御部110に出力する。
表示部150は、液晶表示装置などの表示装置であり、制御部110の制御に応じて、本発明に係る表示を行う。
記憶部160は、例えば、RAM、ROM、HDD、SSDなどの記憶装置であり、データ処理装置の制御プログラム、装置設定情報DS、各種データなどを記憶する。装置設定情報DSは、データ処理装置に固有の識別情報(シリアル番号など)を含む。
【0028】
接続部170は、プリンタや計量装置などの外部装置200に接続可能に構成されている。
プリンタ180は、例えば、内蔵プリンタであり、必要に応じてデータ処理装置100に設けられる。
インタフェース190(I/F)には、可搬型記憶装置195(記憶装置)が着脱自在に接続される。
可搬型記憶装置195(記憶装置)には、各種データが記憶されており、詳細には、外部装置200(プリンタや計量装置など)の設定情報などが記憶されている。
【0029】
制御部110(CPU)は、例えば、記憶部160に記憶されている制御プログラムを実行することにより、本発明に係る機能をデータ処理装置100(コンピュータ)に実現する。詳細には、制御部110は、コード情報解析部111、コード情報生成部112、設定変更部113(変更手段)、出力処理部114、取得部115(取得手段)、設定情報生成部116(生成手段)などを有する。
【0030】
コード情報解析部111は、バーコードや2次元コードなどのコード情報を解析して、そのコード情報が示す内容を出力する。尚、読取部120にコード情報を解析してコードの内容を出力する処理部が設けられている場合には、コード情報解析部111を設ける必要はない。
【0031】
コード情報生成部112は、自機(データ処理装置)に関する装置設定情報に基づいて、その装置設定情報を示す、他の装置で読み取れるコード情報(2次元コードやバーコードなど)を生成する。また、コード情報生成部112は、データ処理装置に固有の識別情報(シリアル番号など)を含むコード情報を生成する。
【0032】
設定変更部113(変更手段)は、コード情報に基づいて、自機(データ処理装置)の装置設定情報を変更する処理を行う。詳細には、読取部120により読み取られたコード情報により示される装置設定情報に基づいて、自機(データ処理装置)の装置設定情報を変更する処理を行う。
また、設定変更部113は、読取部120で読み取られた、データ処理装置が設置される店舗固有のイメージ情報を示すコード情報に基づいて、当該データ処理装置の装置設定情報を変更する処理を行う。
【0033】
出力処理部114(出力手段)は、コード情報生成部112により生成されたコード情報を所定の出力部により出力する処理を行う。所定の出力部としては、表示部150やプリンタ(外部装置、または内蔵プリンタ(プリンタ180))などである。
【0034】
取得部115(取得手段)は、データ処理装置に接続される外部装置(例えば、プリンタ等)に関する設定情報(外部装置の識別情報やネットワーク情報など)を取得して、記憶部160に記憶する。
また、設定変更部113は、取得部115で取得された、外部装置に関する設定情報に基づいて、自機(データ処理装置)の装置設定情報を変更する処理を行う。
【0035】
設定情報生成部116(生成手段)は、自機(データ処理装置)に関する設定を設定情報として生成する。出力処理部114(出力部)は、設定情報生成部116により生成された設定情報(装置設定情報)をコード情報として出力する。詳細には、出力処理部114(生成手段)は、コード情報生成部112により生成された、自機(データ処理装置)に関する装置設定情報(設定情報)を示すコード情報(2次元コードやバーコードなど)を出力する。
【0036】
<管理装置610>
保守装置600としての管理装置610は、制御部611(CPU)、通信部612、入力部613、表示部614、プリンタ615、記憶部616などを有する。管理装置610の各構成要素はバス等の通信線などでデータ通信可能に接続されている。
【0037】
制御部611(CPU)は、記憶部616に記憶されている制御プログラムを実行することにより、管理装置610の構成要素を統括的に制御する。
【0038】
通信部612は、制御部611の制御により、他の装置と通信路を介して通信を行う。
入力部613は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの操作入力装置であり、入力に応じた信号を制御部611に出力する。
表示部614は、液晶表示装置などの表示装置であり、制御部611の制御に応じた表示を行う。
【0039】
プリンタ615は、制御部611の制御により、コード情報、設定情報などの各種情報を用紙に印刷する。
記憶部616は、制御プログラム、各種データ、装置設定情報DSなどを記憶する。装置設定情報DSには、各データ処理装置の識別情報が含まれている。つまり、管理装置610は、データ処理装置毎に装置設定情報DSを記憶して、それらを管理している。
【0040】
<携帯型端末装置620>
保守装置としての携帯型端末装置620は、制御部621(CPU)、読取部625、通信部626、入力部627、表示部628、記憶部629などを有する。携帯型端末装置620の各構成要素はバス等の通信線などでデータ通信可能に接続されている。
【0041】
制御部621は、携帯型端末装置620の各構成要素を統括的に制御する。
読取部625は、例えば、CMOS撮像素子、CCD撮像素子などを備えた撮像装置などであり、コード情報を撮像する。制御部621(CPU)が撮像装置で得られたイメージデータを解析してコード情報の内容を得る。尚、読取部625は、2次元コードスキャナや1次元スキャナ(バーコードスキャナ)などの光学的な読取装置であってもよく、コード情報から得られた情報を制御部621に出力する。
【0042】
通信部626は、制御部621の制御により、通信路を介して他の装置(例えば、管理装置610等)とデータ通信を行う。
入力部627は、例えば、タッチパネル式入力装置やボタン(物理キー)などの入力装置であり、入力に応じた信号を制御部621に出力する。
【0043】
表示部628は、制御部621の制御により、所定の表示、例えば、装置設定情報や、その装置設定情報を示すコード情報などを画面に表示する。
記憶部629は、RAM、フラッシュメモリ(フラッシュROM)などの記憶装置であり、携帯型端末装置620の制御プログラム、装置設定情報DS、各種データなどを記憶可能に構成されている。
【0044】
また、制御部621は、記憶部629に記憶されている制御プログラムを実行することにより、本発明に係る機能を携帯型端末装置620(コンピュータ)に実現する。詳細には、制御部621(CPU)は、コード情報解析部622、コード情報生成部623、出力処理部624などを有する。
【0045】
コード情報解析部622(抽出手段)は、コード情報を読取部625(撮像装置など)で撮像して得られたイメージデータを解析し、コード情報の内容(装置設定情報等)を取得して制御部621に出力する。つまり、抽出手段としてのコード情報解析部622は、コード情報からデータ処理装置100の設定情報(装置設定情報)を抽出する。尚、読取部625は、2次元コードスキャナや1次元スキャナ(バーコードスキャナ)などの光学的な読取装置であってもよく、コード情報から得られた情報を制御部621に出力する。また、記憶部629は、制御部621の制御により、コード情報解析部622(抽出手段)で抽出した設定情報(装置設定情報)を記憶する。
【0046】
コード情報生成部623は、例えば、保守対象のデータ処理装置に関する装置設定情報に基づいて、その装置設定情報を示す光学的に読み取り可能なコード情報(2次元コードやバーコードなど)を生成する。
【0047】
出力処理部624は、コード情報生成部623により生成された光学的に読み取り可能なコード情報を表示部628で表示する処理を行う。尚、出力処理部624は、携帯型端末装置620に無線式通信路などでデータ通信可能に接続されたプリンタ(不図示)により、光学的に読み取り可能なコード情報を用紙に印刷する処理を行ってもよい。
【0048】
次に、コード情報として、例えば、2次元コードのフォーマット情報の一例を説明する。
2次元コード(コード情報)のフォーマット情報は、例えば、
図3に示したように規定されている。このフォーマット情報には、印刷日時情報、製品シリアル情報(プリンタなどの外部装置の識別情報)、店舗名、ホスト名、IPアドレス情報、サブネットマスク情報、デフォルトゲートウェイ情報、DNS情報、MACアドレス情報などが、それぞれ関連付けられて規定されている。
【0049】
データ処理装置の設定に関する装置設定情報DS、及び装置設定情報を示すコード情報DD(2次元コード)は、例えば、
図4に示すように示される。詳細には、装置設定情報DSには、設定フォーマット情報に従って、印刷日時情報、製品シリアル情報、店舗名、・・・などの具体的なデータが規定されている。2次元コード(コード情報DD)は、規定の規格に基づいて生成されており、読取部などで読み取り可能に示されている。
この装置設定情報DS、及び装置設定情報を示すコード情報DD(2次元コード)は、各装置に接続されたプリンタなどから印刷物に印刷されていてもよいし、表示部に表示されてもよい。
【0050】
また、装置設定情報DSを示すコード情報DD(2次元コード)のみが印刷物や表示部に表示されていてもよいし、
図4に示すように、装置設定情報と、装置設定情報を示すコード情報DD(2次元コード)の両方が印刷物や表示部に表示されていてもよい。また、装置設定情報とコード情報の両方を印刷物や表示部に表示した場合、保守作業者などは、コード情報DDにより示される内容を、装置設定情報DSにより容易に確認することができる。
【0051】
次に、工場などに設置されている製造装置(コンピュータ等)により出力された装置設定情報を、データ処理装置に設定する動作の一例を説明する。
図5に示したように、工場などに設置された製造装置630(コンピュータ等)は、データ処理装置に設定される装置設定情報を管理装置610から受信し、装置設定情報DSおよび装置設定情報DSを示す2次元コードなどのコード情報DDを印刷した印刷物をプリンタなどから出力する。
データ処理装置100は、読取部120によりそのコード情報DDを光学的に読み取り、コード情報DDにより示される装置設定情報DSを取得し、その装置設定情報DSに基づいて、自機(データ処理装置)の装置設定情報を変更する処理を行う。
尚、製造装置630の表示部に、装置設定情報DSおよび装置設定情報DSを示す2次元コードなどのコード情報DDを表示し、データ処理装置100が読取部120により2次元コードなどのコード情報DDを光学的に読み取り、自機(データ処理装置100)の装置設定情報を変更する処理を行ってもよい。
すなわち、データ処理装置100では、コード情報を光学的に読取部で読み取り、自機の装置設定情報を、簡単且つ正確に変更することができる。
【0052】
次に、工場ではなく店舗などで、データ処理装置に関する装置設定情報を変更する動作の一例を説明する。
図6に示したように、店舗などで、携帯型端末装置620(600)は、データ処理装置100に設定される装置設定情報を管理装置610から受信し、装置設定情報を示す2次元コードなどのコード情報DDを表示部628に表示する処理を行う。
データ処理装置100は、読取部120によりそのコード情報DDを光学的に読み取り、コード情報DDにより示される装置設定情報DSを取得し、その装置設定情報DSに基づいて、自機(データ処理装置100)の装置設定情報を変更する処理を行う。
【0053】
尚、データ処理装置100は、自機の識別情報と、コード情報に含まれるデータ処理装置の識別情報とが一致している場合に装置設定情報の更新処理を行い、それが不一致の場合に装置設定情報の更新処理を行わない。こうすることで、データ処理装置は、他の装置に関する装置設定情報ではなく、自機に関する装置設定情報に基づいて上記更新処理を行うことができる。
【0054】
次に、データ処理装置により出力される印刷物の一例を説明する。
図7には、POSレジなどのデータ処理装置のプリンタ(内蔵プリンタや外部装置のプリンタ等)から出力された領収書等の印刷物Lを示している。
詳細には、
図7に示した例では、印刷物Lに、各店舗に固有の情報、例えば、店舗のロゴなどを示す画像情報LP(イメージデータ)、店舗名L1、店舗の住所情報L2、印刷日時情報L3、領収書の明細情報L4などが印字される。
店舗のロゴなどを示す画像情報LPや店舗名L1、店舗の住所情報L2などは、各店舗に固有の情報であり、店舗に設置されるデータ処理装置に個別に設定される。また、その各店舗に固有の情報を、データ処理装置のプリンタ(内蔵プリンタや外部装置のプリンタ等)に設定してもよい。
【0055】
次に、
図8を参照しながら、店舗のロゴなどの画像情報LP(イメージデータ)を示すコード情報DD(2次元コード等)を用いて、データ処理装置100に装置設定情報として画像情報を設定する動作の一例を説明する。
【0056】
携帯型端末装置620は、例えば、店舗のロゴなどの画像情報LP(イメージデータ)を、管理装置から通信部で受信して記憶部629に記憶している。
携帯型端末装置620の制御部のコード情報生成部623は、記憶部629から読み出した、店舗のロゴなどの画像情報LP(イメージデータ)に基づいて、その画像情報LPを示すコード情報(2次元コード等)を生成し、出力処理部624がコード情報DD(2次元コード等)を携帯型端末装置620の表示部に表示する処理を行う。また、コード情報の近傍に、日時情報や店舗ロゴコード情報などが表示されていてもよい。尚、携帯型端末装置620の制御部は、プリンタ(不図示)などにより、コード情報DDを印刷した印刷物を出力してもよい。
【0057】
また、
図8に示した例では、携帯型端末装置620の制御部は、圧縮・暗号化処理部623Eを有する。圧縮・暗号化処理部623Eは、記憶部629から読み出された画像情報LPに対して圧縮処理や暗号化処理の一方又は両方の処理を施す。暗号化処理としては、例えば、共通鍵暗号方式、公開鍵暗号方式などを挙げることができる。コード情報生成部623は、圧縮・暗号化処理部623Eにより処理された画像情報LPを基にコード情報DDを生成している。
【0058】
データ処理装置100では、読取部120がコード情報DDを読み取り、コード情報解析部111がコード情報DDを解析し、復号・解凍処理部111Dが、圧縮・暗号化処理部623Eの処理に対応する復号処理や解凍処理を行い、店舗のロゴなどの画像情報LP(イメージデータ)を生成する。
詳細には、共通鍵暗号方式にて暗号化されている場合には、共通鍵を用いて復号処理を行い、公開鍵暗号方式にて暗号化されている場合には、暗号化に用いられた公開鍵に対応する秘密鍵にて復号処理を行う。
設定変更部113は、店舗のロゴなどの画像情報LPを装置設定情報として記憶部160などに記憶する処理を行う(装置設定情報を変更する処理)。
【0059】
図8に示した実施形態では、画像情報に対して圧縮処理や暗号化処理が施された後、そのデータを基に光学的に読み取り可能なコード情報DD(2次元コード等)が生成されているので、セキュリティ性が高い。
例えば、第3者の操作するコンピュータにより、コード情報DDが読み取られた場合であっても、上記圧縮処理に対応する解凍処理や、暗号化処理に対応する復号処理を行わなければ、画像情報を復元することができないので、セキュリティ性が高い。
【0060】
尚、携帯型端末装置620にて、画像情報に対して圧縮・暗号化処理が施されずに、コード情報DDが生成された場合、データ処理装置100では、復号・解凍処理部111Dによる復号処理や解凍処理を行う必要がない。
【0061】
また、上述した実施形態では、携帯型端末装置620が画像情報LPを基にコード情報DDを生成したが、この形態に限られるものではない。例えば、工場に設置されている製造装置(コンピュータ等)が、画像情報LPを基にコード情報DDを生成してもよい。また、工場の製造装置(コンピュータ等)は、画像情報LPに対して圧縮・暗号化処理を施した後、そのデータを基にコード情報DDを生成してもよい。
【0062】
次に、
図9、
図10を参照しながら、店舗などに設置されていた旧データ処理装置100OLDを、新しいデータ処理装置100に交換する場合について説明する。
尚、旧データ処理装置100OLDを新しいデータ処理装置100に交換する際に、同じ梱包箱を再利用する例を説明する。
【0063】
図9に示したように、店舗などに設置されていた旧データ処理装置100OLDには、外部装置200が接続されている。外部装置200は、例えば、プリンタ、スキャナ、計量装置などの所定の装置である。また、旧データ処理装置100OLDには、記憶装置195(可搬型記憶装置)がインタフェース190OLD(I/F)を介して着脱自在に接続されている。
旧データ処理装置100OLDは、外部装置200(プリンタなど)の設定情報を、記憶装置195に、定期的に又は所定のタイミングで記憶する処理を行う。
【0064】
可搬型記憶装置195に記憶されている外部装置200(プリンタなど)の設定情報には、例えば、
図10に示したように、プリンタ情報、プリンタ名、ドライバ名、IPアドレス情報、ポート番号、プロトコル、などの所定の情報が規定されている。
【0065】
箱により梱包された新しいデータ処理装置100が店舗に納品される。保守作業者等は、新しいデータ処理装置100が梱包された箱を開梱する。
保守作業者等は、店舗などに設置されていた旧データ処理装置100OLDを、新しいデータ処理装置100に交換する場合、旧データ処理装置100OLDの接続部170OLDに接続されていた外部装置200を取り外して、その外部装置200を新しいデータ処理装置100の接続部170に接続する。
また、旧データ処理装置100OLDに接続されていた可搬型記憶装置195を取り外し、その可搬型記憶装置195を新しいデータ処理装置100に対してインタフェース190(I/F)を介して着脱自在に接続する。
【0066】
データ処理装置100の制御部の取得部115(取得手段)は、可搬型記憶装置195に記憶されている、外部装置に関する設定情報を読み出して取得する。データ処理装置100の制御部の設定変更部113(変更手段)は、取得部115で取得された、外部装置200に関する設定情報に基づいて、自機(データ処理装置100)の装置設定情報を変更する処理を行う。
すなわち、店舗に設置され、旧データ処理装置100OLDに接続されていたプリンタ等の外部装置200を、新たなデータ処理装置100に接続した場合であっても、可搬型記憶装置195をデータ処理装置100に接続することで、外部装置200に関する設定情報を、自機(データ処理装置100)に容易に設定することができる。
【0067】
尚、可搬型記憶装置195に記憶される情報としては、例えば、大容量の設定情報、管理装置610と同期する必要のない設定情報、などを挙げることができる。
【0068】
また、データ処理装置100(店舗用端末装置)の制御部の設定変更部113が、プリンタなどの外部装置200の設定情報を基に自機(データ処理装置100)の装置設定情報を変更した後、コード情報生成部112が、変更された装置設定情報を示すコード情報DDを生成し、出力処理部114がそのコード情報DDを出力する処理を行う。コード情報DDには、自機(データ処理装置100)の識別情報が含まれている。
出力処理部114の出力処理としては、コード情報DD(2次元コード等)を表示部に表示してもよいし、プリンタ(内蔵プリンタや外部装置200のプリンタ等)によりコード情報DDが印刷された印刷物を出力してもよい。
保守作業者等は、旧データ処理装置100OLDを、上記新しいデータ処理装置100が梱包されていた箱に入れて梱包する。
【0069】
そして、
図1、
図2に示したように、保守作業者などにより操作される携帯型端末装置620では、読取部625により読み取られたコード情報DDで示される装置設定情報DS(データ処理装置の識別情報を含む)を、通信路400を介して管理装置610に送信する処理を行う。
管理装置610の制御部611は、装置設定情報DS(データ処理装置の識別情報を含む)を受信した場合、管理装置610の記憶部616に、データ処理装置の識別情報と関連付けて装置設定情報DSを記憶する。
【0070】
また、管理装置610の制御部611は、新たに装置設定情報DS(データ処理装置の識別情報を含む)を受信した場合、記憶部616に記憶されている装置設定情報DSと比較し、不一致の場合に、新たに受信した装置設定情報DSを記憶部に記憶することで管理している情報を更新し、一致している場合にはその更新を行わない。
【0071】
そして、上記した新しいデータ処理装置100から出力されたコード情報DDにより示される装置設定情報DSが管理装置610へ送信され、管理装置610が受信したその装置設定情報DSを記憶したことをトリガーとして、新しいデータ処理装置100は、旧データ処理装置100OLDが梱包された箱に貼付するためのラベル発行が可能となるように構成されている。つまり、データ処理装置100は、コード情報を出力したか否かを判定する判定手段(例えば、制御部110がプログラムを実行することにより実現される)を備え、その判定手段によりコード情報が出力されたと判定した場合、旧データ処理装置を回収するための回収情報を出力手段から出力する。
データ処理装置100により発行されるラベルには、例えば、
図11(a)に示したように、「発送日」、「店舗コード」、「ホスト名」などの所定の情報が記載されている。
【0072】
次に、
図11(b)に示したように、上記発行されたラベルが旧データ処理装置が梱包された箱に貼付され、その箱回収地へ発送される。回収地とは、例えば、出荷元の工場、廃棄業者などのいる場所である
【0073】
そして、回収地では、上記発送された梱包箱に貼付された文字情報やバーコードなどのコード情報から発送元を特定することができる。すなわち、この箱を開けることなく、上記交換作業が確実に完了したことを把握することができる。
【0074】
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る保守システム(管理システム)は、データ処理装置100と保守装置600(管理装置610、携帯型端末装置620など)とを有する。データ処理装置100は、このデータ処理装置100(自機)の設定を設定情報として生成する生成手段(設定情報生成部116)と、生成手段(設定情報生成部116)により生成された設定情報(装置設定情報)をコード情報(2次元コードやバーコード等)として出力する出力手段(出力処理部114,表示部150、プリンタ180、外部装置200等)とを備える。
保守装置600は、データ処理装置100の出力手段で出力された前記コード情報を読み取る読取手段(読取部625)と、前記コード情報から前記データ処理装置100の設定情報を抽出する抽出手段(コード情報解析部622)と、抽出手段により抽出された前記設定情報を記憶する記憶手段(記憶部616、記憶部629など)と、を備える。
すなわち、
図12、
図13に示したように、データ処理装置100が記憶している設定情報(装置設定情報)を光学的に読み取り可能なコード情報として出力できるので、それを読み取る保守装置600がデータ処理装置100の設定情報を簡単に取得することができる。
【0075】
また、本発明の実施形態に係るデータ処理装置100の出力手段は、設定情報をコード情報、文字情報若しくはイメージ情報として媒体に印刷する。詳細には、データ処理装置100の出力手段は、設定情報に基づくコード情報と文字情報とイメージ情報を媒体に印刷する。詳細には、
図13に示したように、データ処理装置100は、データ処理装置の設定情報に基づくコード情報、文字情報、イメージ情報を媒体(用紙など)に印刷する。詳細には、例えば
図13に示したように、文字情報としては、店舗コード、店舗名、ホスト名、IPアドレス、DNS1、DNS2、MACアドレスなどの端末情報(データ処理装置に関する情報)、その他の文字情報として、スキャナや記憶ユニットなどのシリアル情報、交換元情報などが媒体に印刷される。また、イメージ情報(画像情報)としては、例えば、店舗名のロゴや、各種商品や商取引に使用されるイメージ情報などを挙げることができる。
【0076】
また、媒体(用紙など)に記載されている文字情報の全て又は一部分が、二次元コードなどのコード情報に埋め込まれている。
また、店舗ロゴなどのイメージ情報は、二次元コード化(コード情報化)することなく、
図13に示したように、用紙などの媒体に印刷される形態であってもよい。
つまり、店舗ロゴなどの画像情報をコード化しない代わりに、イメージ情報として店舗ロゴそのものを用紙などの媒体に印字してもよい。
また、用紙などの媒体に印刷されるコード情報、文字情報、イメージ情報は一枚の媒体(用紙など)に印刷される形態に限られるものではく、複数枚に分けて印刷される形態であってもよい。具体的には、例えば、媒体として3枚の用紙のうち1枚目にコード情報、2枚目に文字情報、3枚目にイメージ情報が印刷される形態であってもよい。
【0077】
また、データ処理装置100は、コード情報を読み取ってそのコード情報を当該データ処理装置の設定情報として入力する入力手段(読取部120)と、入力手段(読取部120)により入力された設定情報(装置設定情報)に基づいて当該データ処理装置100の設定を変更する変更手段(設定変更部113)と、を備える。
すなわち、データ処理装置100は、バーコードスキャナ、2次元コードスキャナや撮像装置等の入力手段(読取部120)によりコード情報を読み取り、設定情報(装置設定情報)として入力された場合、データ処理装置の設定内容を設定情報(装置設定情報)に基づいた設定に容易に変更することができる。
【0078】
また、本実施形態では、保守装置600(管理装置610、携帯型端末装置620)は、データ処理装置100に対するコード情報DD、又はデータ処理装置100から出力されたコード情報DDを表示する表示部628を備える。
すなわち、データ処理装置100は、読取部120によりそのコード情報DDを光学的に読み取り、コード情報DDにより示される装置設定情報DSを取得し、その装置設定情報DSに基づいて、自機(データ処理装置100)の装置設定情報を容易に変更することができる。
また、表示部628は、データ処理装置100から出力されたコード情報DDを表示することもでき、コード情報を容易に確認することができる。
【0079】
また、本実施形態では、データ処理装置100は、外部装置と接続可能な接続部170と、外部装置200に関する設定情報を取得する取得手段(取得部115)と、を備える。変更手段(設定変更部113)は、取得手段(取得部115)で取得された、外部装置200に関する設定情報に基づいて、自機であるデータ処理装置100の設定情報を変更する処理を行う。
すなわち、旧データ処理装置100OLDに接続されていたプリンタ等の外部装置200を、新たなデータ処理装置100に接続した場合であっても、可搬型記憶装置195をデータ処理装置100に接続することで、外部装置200に関する設定情報を、自機(データ処理装置100)に容易に設定することができる。
そして、データ処理装置100は、変更された装置設定情報を示すコード情報DDを生成して出力する。そして、保守装置600である携帯型端末装置620では、コード情報DDを読み取り、コード情報DDで示される装置設定情報(データ処理装置の識別情報を含む)を管理装置610に送信し、保守装置600である管理装置610は、装置設定情報DSを記憶部616に記憶して、その情報を管理する。
すなわち、店舗などで、データ処理装置に外部装置を接続するなどの、店舗ごとに設定変更が行われた場合であっても、データ処理装置の装置設定情報を、コード情報を介して正確に且つ簡単に保守装置に送信することができ、保守装置では、その装置設定情報を基に、保守や管理に関する処理を正確に行うことができる。
【0080】
また、本発明の実施形態に係るデータ処理装置100において、読取部120(読取部)は、例えば、データ処理装置が設置される店舗固有のイメージ情報(イメージデータ)を示すコード情報を読み取り、設定変更部113(変更手段)が、そのコード情報に基づいて当該データ処理装置の装置設定情報を変更する処理を行うので、光学的に読み取り可能なコード情報(2次元コード等)を用いて、例えば、データ処理装置が設置される店舗固有のイメージ情報(イメージデータ)を簡単にデータ処理装置100に設定することができる。
【0081】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0082】
100…データ処理装置(被保守装置)
110…制御部(CPU)
111…コード情報解析部(コード情報解析手段)
112…コード情報生成部(コード情報生成手段)
113…設定変更部(変更手段)
114…出力処理部(出力手段)
115…取得部(取得手段)
116…設定情報生成部(生成手段)
120…読取部(入力手段)
130…通信部
140…入力部
150…表示部(出力手段)
160…記憶部
170…接続部
180…プリンタ(出力手段)
195…記憶装置(可搬型記憶装置)
200…外部装置(プリンタ、スキャナ等)
400…通信路
600…保守装置
610…管理装置(保守装置)
611…制御部
612…通信部
613…入力部
614…表示部
615…プリンタ
620…携帯型端末装置(保守装置)
621…制御部
622…コード情報解析部(抽出手段)
623…コード情報生成部
623E…通信部
624…出力処理部
625…読取部
628…表示部
629…記憶部(記憶手段)
630…製造装置
DS…装置設定情報