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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】電力供給システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240612BHJP
   H02J 7/35 20060101ALI20240612BHJP
【FI】
H02J7/00 K
H02J7/00 302C
H02J7/35 E
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023580496
(86)(22)【出願日】2022-05-26
(86)【国際出願番号】 JP2022021523
(87)【国際公開番号】W WO2023228347
(87)【国際公開日】2023-11-30
【審査請求日】2023-12-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391028328
【氏名又は名称】株式会社辰巳菱機
(74)【代理人】
【識別番号】100127306
【弁理士】
【氏名又は名称】野中 剛
(72)【発明者】
【氏名】近藤 豊嗣
【審査官】田中 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-193033(JP,A)
【文献】特開2005-278249(JP,A)
【文献】特開2018-033264(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
H02J 7/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の負荷に電力を供給する電力供給システムであって、
電力を発する電力発生部と、
複数の蓄電装置を有する蓄電部と、
前記複数の蓄電装置の接続状態を切り替える切替部とを備えた電力供給システムであって
前記電力発生部で得られた電力の前記蓄電部への供給は、前記切替部を介して、前記複数の蓄電装置が直列に接続された状態で行われ、
前記蓄電部に貯蔵された電力の前記負荷への供給は、前記切替部を介して、前記複数の蓄電装置の1つが使用された状態と、前記複数の蓄電装置の少なくとも一部が並列に接続された状態とが少なくとも切替可能な状態で行われ、
前記複数の蓄電装置は、第1蓄電装置と第2蓄電装置を含み、
前記蓄電部は、前記第1蓄電装置と並列に接続される第1充電制御装置と、前記第2蓄電装置と並列に接続される第2充電制御装置とを有し、
前記第1充電制御装置は、前記第1蓄電装置の第1充電率を検知し、
前記第2充電制御装置は、前記第2蓄電装置の第2充電率を検知し、
前記第1充電制御装置は、前記第1充電率が第1充電率閾値以上である場合に、前記電力発生部から前記第1蓄電装置への電力供給を抑制し、前記電力発生部から前記第1充電制御装置の抵抗に電力供給を行わせ、
前記第2充電制御装置は、前記第2充電率が前記第1充電率閾値以上である場合に、前記電力発生部から前記第2蓄電装置への電力供給を抑制し、
前記電力発生部から前記第1充電制御装置の抵抗に電力供給を行わせ
前記電力供給システムは、前記電力発生部から前記蓄電部へ供給される電力に関する情報を検知する検知部を更に備え、
前記第1充電制御装置は、前記第1充電率が前記第1充電率閾値未満であり、前記第1充電率閾値よりも低い第2充電率閾値以上である場合に、前記検知部で得られた情報に基づいて、前記電力発生部から前記第1蓄電装置への電力供給を抑制し、
前記第2充電制御装置は、前記第2充電率が前記第1充電率閾値未満であり、前記第2充電率閾値以上である場合に、前記検知部で得られた情報に基づいて、前記電力発生部から前記第2蓄電装置への電力供給を抑制する、電力供給システム。
【請求項2】
外部の負荷に電力を供給する電力供給システムであって、
電力を発する電力発生部と、
複数の蓄電装置を有する蓄電部と、
前記複数の蓄電装置の接続状態を切り替える切替部とを備え、
前記電力発生部で得られた電力の前記蓄電部への供給は、前記切替部を介して、前記複数の蓄電装置が直列に接続された状態で行われ、
前記蓄電部に貯蔵された電力の前記負荷への供給は、前記切替部を介して、前記複数の蓄電装置の1つが使用された状態と、前記複数の蓄電装置の少なくとも一部が並列に接続された状態とが少なくとも切替可能な状態で行われ、
前記複数の蓄電装置は、第1蓄電装置と第2蓄電装置を含み、
前記蓄電部は、前記第1蓄電装置と並列に接続される第1充電制御装置と、前記第2蓄電装置と並列に接続される第2充電制御装置とを有し、
前記第1充電制御装置は、前記第1蓄電装置の第1充電率を検知し、
前記第2充電制御装置は、前記第2蓄電装置の第2充電率を検知し、
前記第1充電制御装置は、前記第1充電率が第1充電率閾値以上である場合に、前記電力発生部から前記第1蓄電装置への電力供給を抑制し、
前記第2充電制御装置は、前記第2充電率が前記第1充電率閾値以上である場合に、前記電力発生部から前記第2蓄電装置への電力供給を抑制し、
前記電力発生部から前記蓄電部へ供給される電力に関する情報を検知する検知部を更に備え、
前記第1充電制御装置は、前記第1充電率が前記第1充電率閾値未満であり、前記第1充電率閾値よりも低い第2充電率閾値以上である場合に、前記検知部で得られた情報に基づいて、前記電力発生部から前記第1蓄電装置への電力供給を抑制し、
前記第2充電制御装置は、前記第2充電率が前記第1充電率閾値未満であり、前記第2充電率閾値以上である場合に、前記検知部で得られた情報に基づいて、前記電力発生部から前記第2蓄電装置への電力供給を抑制する、電力供給システム。
【請求項3】
操作部を更に備え、
前記複数の蓄電装置は、第3蓄電装置を含み、
前記蓄電部は、前記第3蓄電装置と並列に接続される第3充電制御装置を有し、
前記第3充電制御装置は、前記第3蓄電装置の第3充電率を検知し、
前記第3充電制御装置は、前記第3充電率が第1充電率閾値以上である場合に、前記電力発生部から前記第3蓄電装置への電力供給を抑制し、
前記第1蓄電装置~前記第3蓄電装置であって、充電率が前記第1充電率閾値未満のものの1つ以上は、前記操作部を介して設定された負荷量に応じて、前記電力発生部の負荷試験のために、前記電力発生部からの電力が供給され、それ以外のものへの前記電力発生部からの電力供給は、前記第1充電制御装置~前記第3充電制御装置のいずれかによって抑制される、請求項1に記載の電力供給システム。
【請求項4】
操作部を更に備え、
前記複数の蓄電装置は、第3蓄電装置を含み、
前記蓄電部は、前記第3蓄電装置と並列に接続される第3充電制御装置を有し、
前記第3充電制御装置は、前記第3蓄電装置の第3充電率を検知し、
前記第3充電制御装置は、前記第3充電率が第1充電率閾値以上である場合に、前記電力発生部から前記第3蓄電装置への電力供給を抑制し、
前記第1蓄電装置~前記第3蓄電装置であって、充電率が前記第1充電率閾値未満のものの1つ以上は、前記操作部を介して設定された負荷量に応じて、前記電力発生部の負荷試験のために、前記電力発生部からの電力が供給され、それ以外のものへの前記電力発生部からの電力供給は、前記第1充電制御装置~前記第3充電制御装置のいずれかによって抑制される、請求項2に記載の電力供給システム。
【請求項5】
前記切替部は、複数のスイッチを有し、
前記電力発生部で得られた電力の前記蓄電部への供給を行う時に、前記複数のスイッチのそれぞれの常閉接点が固定接点と接続し、
前記蓄電部に貯蔵された電力の前記負荷への供給を行う時に、前記複数のスイッチの少なくとも1つの常開接点が固定接点と接続する、請求項1又は2に記載の電力供給システム。
【請求項6】
前記蓄電部から前記負荷へ供給される電力に関する情報、前記複数の蓄電装置の充電状態に関する情報の少なくとも一方を検知する検知部と、
前記検知部で得られた情報に基づいて、前記蓄電部から前記負荷への電力の供給の際の前記切替部を制御する制御部とを更に備える、請求項5に記載の電力供給システム。
【請求項7】
外部の負荷に電力を供給する電力供給システムであって、
電力を発する電力発生部と、
複数の蓄電装置を有する蓄電部と、
前記複数の蓄電装置の接続状態を切り替える切替部とを備え、
前記電力発生部で得られた電力の前記蓄電部への供給は、前記切替部を介して、前記複数の蓄電装置が直列に接続された状態で行われ、
前記蓄電部に貯蔵された電力の前記負荷への供給は、前記切替部を介して、前記複数の蓄電装置の1つが使用された状態と、前記複数の蓄電装置の少なくとも一部が並列に接続された状態とが少なくとも切替可能な状態で行われ、
前記電力供給システムは、外部の試験対象電源から電力の供給を受けるものであり、
前記蓄電部は、前記試験対象電源の負荷試験のために用いられ、
前記試験対象電源から前記蓄電部への電力の供給は、前記切替部を介して、前記複数の蓄電装置の1つが使用された状態と前記複数の蓄電装置の少なくとも一部が並列に接続された状態と前記複数の蓄電装置が直列に接続された状態とが切替可能な状態で行われる、電力供給システム。
【請求項8】
双方向AC/DCコンバーターを更に備え、
前記負荷が、交流電力で駆動するものであって、前記蓄電部からの電力の供給を受ける場合には、前記双方向AC/DCコンバーターは、前記蓄電部からの電力の電気の流れを直流から交流に変換し、
前記試験対象電源が、交流電力を発する装置であって、前記蓄電部への電力の供給を行う場合には、前記双方向AC/DCコンバーターは、前記試験対象電源からの電力の電気の流れを交流から直流に変換する、請求項7に記載の電力供給システム。
【請求項9】
前記複数の蓄電装置の少なくとも2つは、碍子を介して積み重ねられた状態で配置される、請求項1又は2に記載の電力供給システム。
【請求項10】
前記複数の蓄電装置は、取外し可能な状態で保持される、請求項9に記載の電力供給システム。
【請求項11】
前記電力発生部は、複数のソーラーパネルを有し、
前記複数のソーラーパネルは、直列に接続される、請求項1又は2又は7に記載の電力供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力供給システムなどに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1のように、電力を蓄積し、蓄積した電力を電気自動車などに供給する電気自動車用充放電装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-208132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、複数の蓄電装置の充放電制御が考慮されていない。
【0005】
したがって本発明の目的は、複数の電源を使って効率的に負荷への電力供給が可能な電力供給システムなどを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電力供給システムは、外部の負荷に電力を供給する電力供給システムであって、電力を発する電力発生部と、複数の蓄電装置を有する蓄電部と、複数の蓄電装置の接続状態を切り替える切替部とを備える。
電力発生部で得られた電力の蓄電部への供給は、切替部を介して、複数の蓄電装置が直列に接続された状態で行われる。
蓄電部に貯蔵された電力の負荷への供給は、切替部を介して、複数の蓄電装置の1つが使用された状態と、複数の蓄電装置の少なくとも一部が並列に接続された状態とが少なくとも切替可能な状態で行われる。
【0007】
充電モード時に複数の蓄電装置が直列に接続される。
これにより、充電モード時に複数の蓄電装置を並列に接続する形態に比べて、電力発生部から蓄電部を繋ぐ電力線に流れる電流を小さくでき、当該電力線として、小径のケーブルを使用できる。
また、放電モード時に複数の蓄電装置の全てが並列に接続される、若しくは、放電モード時に複数の蓄電装置の1つが使用される。
これにより、放電モード時に複数の蓄電装置を直列に接続される形態に比べて、低電圧の電力を負荷に供給できる。
また、本実施形態では、放電モード時に複数の蓄電装置の一部が直列に接続され且つ一部が並列に接続される。
これにより、放電モード時に複数の蓄電装置の全てを並列に接続する形態に比べて、高電圧の電力を負荷に供給出来る。
すなわち、複数の電源を使って効率的に負荷への電力供給が可能な電力供給システムなどを提供することができる。
【0008】
好ましくは、複数の蓄電装置は、第1蓄電装置と第2蓄電装置を含む。
蓄電部は、第1蓄電装置と並列に接続される第1充電制御装置と、第2蓄電装置と並列に接続される第2充電制御装置とを有する。
第1充電制御装置は、第1蓄電装置の第1充電率を検知する。
第2充電制御装置は、第2蓄電装置の第2充電率を検知する。
第1充電制御装置は、第1充電率が第1充電率閾値以上である場合に、電力発生部から第1蓄電装置への電力供給を抑制する。
第2充電制御装置は、第2充電率が第1充電率閾値以上である場合に、電力発生部から第2蓄電装置への電力供給を抑制する。
【0009】
電力発生部からの電力は、充電率が低い蓄電装置に供給され、充電率の高い蓄電装置には供給されない。このため、充電率が高い蓄電装置の劣化を防止しつつ、充電率が低い蓄電装置の充電を早期に行うことが可能になる。
【0010】
さらに好ましくは、電力供給システムは、電力発生部から蓄電部へ供給される電力に関する情報を検知する検知部を更に備える。
第1充電制御装置は、第1充電率が第1充電率閾値未満であり、第1充電率閾値よりも低い第2充電率閾値以上である場合に、検知部で得られた情報に基づいて、電力発生部から第1蓄電装置への電力供給を抑制する。
第2充電制御装置は、第2充電率が第1充電率閾値未満であり、第2充電率閾値以上である場合に、検知部で得られた情報に基づいて、電力発生部から第2蓄電装置への電力供給を抑制する。
【0011】
電力発生部からの電力は、充電率が低い蓄電装置に供給され、充電率の高い蓄電装置には供給されない。充電率が中程度の蓄電装置に対しての電力発生部からの電力供給の有無は、電力発生部から蓄電部へ供給される電力に関する情報に基づいて制御される。このため、電力供給状況に応じて、充電率が低い蓄電装置の充電を早期に行うことが可能になる。
【0012】
また、好ましくは、電力供給システムは、操作部を更に備える。
複数の蓄電装置は、第3蓄電装置を含む。
蓄電部は、第3蓄電装置と並列に接続される第3充電制御装置を有する。
第3充電制御装置は、第3蓄電装置の第3充電率を検知する。
第3充電制御装置は、第3充電率が第1充電率閾値以上である場合に、電力発生部から第3蓄電装置への電力供給を抑制する。
第1蓄電装置~第3蓄電装置であって、充電率が第1充電率閾値未満のものの1つ以上は、操作部を介して設定された負荷量に応じて、電力発生部の負荷試験のために、電力発生部からの電力が供給され、それ以外のものへの電力発生部からの電力供給は、第1充電制御装置~第3充電制御装置のいずれかによって抑制される。
【0013】
操作部を使った手動操作で、充電する蓄電装置の量を選択することで、電力発生部の負荷試験を行うことが可能になる。
【0014】
また、好ましくは、切替部は、複数のスイッチを有する。
電力発生部で得られた電力の蓄電部への供給を行う時に、複数のスイッチのそれぞれの常閉接点が固定接点と接続する。
蓄電部に貯蔵された電力の負荷への供給を行う時に、複数のスイッチの少なくとも1つの常開接点が固定接点と接続する。
【0015】
切替部のスイッチのそれぞれにおいて、充電モード時に固定接点と接続する可動接点が常閉接点にされる。
このため、蓄電部の複数の蓄電装置の充電率が低く、可動接点のそれぞれを駆動出来ない場合には、充電モードが維持され、電力発生部で得られた電力の蓄電部への供給が行われる。
【0016】
さらに好ましくは、電力供給システムは、蓄電部から負荷へ供給される電力に関する情報、複数の蓄電装置の充電状態に関する情報の少なくとも一方を検知する検知部と、検知部で得られた情報に基づいて、蓄電部から負荷への電力の供給の際の切替部を制御する制御部とを更に備える。
【0017】
蓄電部から負荷へ供給される電力に関する情報と複数の蓄電装置の充電状態に関する情報の少なくとも一方に基づいて、蓄電部から負荷への電力供給する際の複数の蓄電装置の接続状態の最適化を図ることが出来る。
【0018】
また、好ましくは、電力供給システムは、外部の試験対象電源から電力の供給を受けるものである。
蓄電部は、試験対象電源の負荷試験のために用いられる。
試験対象電源から蓄電部への電力の供給は、切替部を介して、複数の蓄電装置の1つが使用された状態と複数の蓄電装置の少なくとも一部が並列に接続された状態と複数の蓄電装置が直列に接続された状態とが切替可能な状態で行われる、請求項1に記載の電力供給システム。
【0019】
複数の蓄電装置を使って、複数の蓄電装置の接続状態を切り替えながら、試験対象電源の負荷試験を行うことが出来、更に、蓄電装置の充電を行うことが出来る。
【0020】
さらに好ましくは、電力供給システムは、双方向AC/DCコンバーターを更に備える。
負荷が、交流電力で駆動するものであって、蓄電部からの電力の供給を受ける場合には、双方向AC/DCコンバーターは、蓄電部からの電力の電気の流れを直流から交流に変換する。
試験対象電源が、交流電力を発する装置であって、蓄電部への電力の供給を行う場合には、双方向AC/DCコンバーターは、試験対象電源からの電力の電気の流れを交流から直流に変換する。
【0021】
電力供給システムの内部の構造を変えずに、交流電力で駆動する負荷と、交流電力を発する試験対象電源とを入れ替えて使用することが可能になる。
【0022】
また、好ましくは、複数の蓄電装置の少なくとも2つは、碍子を介して積み重ねられた状態で配置される。
【0023】
絶縁性を保ちつつ、所定の領域内に、多くの蓄電装置を配置することが可能になる。
【0024】
さらに好ましくは、複数の蓄電装置は、取外し可能な状態で保持される。
【0025】
また、好ましくは、電力発生部は、複数のソーラーパネルを有する。
複数のソーラーパネルは、直列に接続される。
【発明の効果】
【0026】
以上のように本発明によれば、複数の電源を使って効率的に負荷への電力供給が可能な電力供給システムなどを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本実施形態の電力供給システムの主な構成図である。
図2】充電モード時の電力供給システムの詳細な構成図である。
図3】第1放電モード時の電力供給システムの詳細な構成図である。
図4】第2放電モード時の電力供給システムの詳細な構成図である。
図5】第3放電モード時の電力供給システムの詳細な構成図である。
図6】第4放電モード時の電力供給システムの詳細な構成図である。
図7】直流の試験対象電源の負荷試験モード時の電力供給システムの詳細な構成図である。
図8】交流の試験対象電源の負荷試験モード時の電力供給システムの詳細な構成図である。
図9】第1充電制御装置などを含む電力供給システムの詳細な構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本実施形態について、図を用いて説明する。
なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。また、各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが出来る。
【0029】
(電力供給システム1)
本実施形態の電力供給システム1は、電力発生部10、電力供給部20、蓄電部30、切替部40、操作部50を備える(図1図3参照)。
【0030】
(電力発生部10)
電力発生部10は、発電機など、電力を発生する。
本実施形態では、電力発生部10は、発電装置11と充放電コントローラー13を有する。
発電装置11は、複数のソーラーパネル(第1ソーラーパネル11a~第8ソーラーパネル11h)を含む。
充放電コントローラー13は、発電装置11の充放電を制御する。
【0031】
(電力供給部20)
電力供給部20は、第1電力線21と第2電力線22を有する。
第1電力線21は、電力発生部10から蓄電部30への電力供給線として用いられる。
第1電力線21は、電力発生部10の複数のソーラーパネルを直列に接続する。
第2電力線22は、蓄電部30から負荷100への電力供給線として用いられる。
第1電力線21と第2電力線22の具体的な配線については、後述する。
【0032】
(蓄電部30)
蓄電部30は、電力発生部10で発生した電力を貯蔵する。
蓄電部30は、複数の蓄電装置31(第1蓄電装置31a~第8蓄電装置31h)と碍子33を有する。複数の蓄電装置31のそれぞれは、バッテリー、コンデンサーなどで構成される。複数の蓄電装置31のそれぞれは、蓄電装置31を保持する土台部に固定的に設置されてもよいし、当該土台部から取り外し可能な状態で設置されてもよい。
【0033】
複数の蓄電装置31は、上下方向に積み重ねられる。
本実施形態では、地面の上に碍子33を介して第5蓄電装置31eが設置され、第5蓄電装置31eの上に碍子33を介して第1蓄電装置31aが設置される。
また、地面の上に碍子33を介して第6蓄電装置31fが設置され、第6蓄電装置31fの上に碍子33を介して第2蓄電装置31bが設置される。
また、地面の上に碍子33を介して第7蓄電装置31gが設置され、第7蓄電装置31gの上に碍子33を介して第3蓄電装置31cが設置される。
また、地面の上に碍子33を介して第8蓄電装置31hが設置され、第8蓄電装置31hの上に碍子33を介して第4蓄電装置31dが設置される。
ただし、上下方向に積み重ねられる段数は2段に限るものではない。
【0034】
(切替部40)
切替部40は、複数の蓄電装置31の接続状態を切り替える。
切替部40は、複数の双投スイッチ(第11スイッチS11、第12スイッチS12、第21スイッチS21、第22スイッチS22、第31スイッチS31、第32スイッチS32、第41スイッチS41、第42スイッチS42、第51スイッチS51、第52スイッチS52、第61スイッチS61、第62スイッチS62、第71スイッチS71、第72スイッチS72、第81スイッチS81、第82スイッチS82)を有する。
ただし、第21スイッチS21と第31スイッチS31と第41スイッチS41と第51スイッチS51と第61スイッチS61と第71スイッチS71と第81スイッチS81は、単投スイッチであってもよい。
切替部40のスイッチの可動接点は、蓄電部30の電力で駆動する。
【0035】
(第11スイッチS11)
第11スイッチS11の可動接点の一方(常閉接点)は、充放電コントローラー13のプラス端子と接続する。
第11スイッチS11の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のプラス端子などと接続する。
第11スイッチS11の固定接点は、第1蓄電装置31aのプラス端子と接続する。
【0036】
(第12スイッチS12)
第12スイッチS12の可動接点の一方(常閉接点)は、第2蓄電装置31bのプラス端子などと接続する。
第12スイッチS12の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のマイナス端子などと接続する。
第12スイッチS12の固定接点は、第1蓄電装置31aのマイナス端子と接続する。
【0037】
第11スイッチS11と第12スイッチS12は、第1蓄電装置31aを挟む。
【0038】
(第21スイッチS21)
第21スイッチS21の可動接点の一方(常閉接点)は、他の機器と接続しない。
第21スイッチS21の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のプラス端子などと接続する。
第21スイッチS21の固定接点は、第2蓄電装置31bのプラス端子などと接続する。
【0039】
(第22スイッチS22)
第22スイッチS22の可動接点の一方(常閉接点)は、第3蓄電装置31cのプラス端子などと接続する。
第22スイッチS22の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のマイナス端子などと接続する。
第22スイッチS22の固定接点は、第2蓄電装置31bのマイナス端子と接続する。
【0040】
第21スイッチS21と第22スイッチS22は、第2蓄電装置31bを挟む。
【0041】
(第31スイッチS31)
第31スイッチS31の可動接点の一方(常閉接点)は、他の機器と接続しない。
第31スイッチS31の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のプラス端子などと接続する。
第31スイッチS31の固定接点は、第3蓄電装置31cのプラス端子などと接続する。
【0042】
(第32スイッチS32)
第32スイッチS32の可動接点の一方(常閉接点)は、第4蓄電装置31dのプラス端子などと接続する。
第32スイッチS32の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のマイナス端子などと接続する。
第32スイッチS32の固定接点は、第3蓄電装置31cのマイナス端子と接続する。
【0043】
第31スイッチS31と第32スイッチS32は、第3蓄電装置31cを挟む。
【0044】
(第41スイッチS41)
第41スイッチS41の可動接点の一方(常閉接点)は、他の機器と接続しない。
第41スイッチS41の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のプラス端子などと接続する。
第41スイッチS41の固定接点は、第4蓄電装置31dのプラス端子などと接続する。
【0045】
(第42スイッチS42)
第42スイッチS42の可動接点の一方(常閉接点)は、第5蓄電装置31eのプラス端子などと接続する。
第42スイッチS42の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のマイナス端子などと接続する。
第42スイッチS42の固定接点は、第4蓄電装置31dのマイナス端子と接続する。
【0046】
第41スイッチS41と第42スイッチS42は、第4蓄電装置31dを挟む。
【0047】
(第51スイッチS51)
第51スイッチS51の可動接点の一方(常閉接点)は、他の機器と接続しない。
第51スイッチS51の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のプラス端子などと接続する。
第51スイッチS51の固定接点は、第5蓄電装置31eのプラス端子などと接続する。
【0048】
(第52スイッチS52)
第52スイッチS52の可動接点の一方(常閉接点)は、第6蓄電装置31fのプラス端子などと接続する。
第52スイッチS52の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のマイナス端子などと接続する。
第52スイッチS52の固定接点は、第5蓄電装置31eのマイナス端子と接続する。
【0049】
第51スイッチS51と第52スイッチS52は、第5蓄電装置31eを挟む。
【0050】
(第61スイッチS61)
第61スイッチS61の可動接点の一方(常閉接点)は、他の機器と接続しない。
第61スイッチS61の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のプラス端子などと接続する。
第61スイッチS61の固定接点は、第6蓄電装置31fのプラス端子などと接続する。
【0051】
(第62スイッチS62)
第62スイッチS62の可動接点の一方(常閉接点)は、第7蓄電装置31gのプラス端子などと接続する。
第62スイッチS62の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のマイナス端子などと接続する。
第62スイッチS62の固定接点は、第6蓄電装置31fのマイナス端子と接続する。
【0052】
第61スイッチS61と第62スイッチS62は、第6蓄電装置31fを挟む。
【0053】
(第71スイッチS71)
第71スイッチS71の可動接点の一方(常閉接点)は、他の機器と接続しない。
第71スイッチS71の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のプラス端子などと接続する。
第71スイッチS71の固定接点は、第7蓄電装置31gのプラス端子などと接続する。
【0054】
(第72スイッチS72)
第72スイッチS72の可動接点の一方(常閉接点)は、第8蓄電装置31hのプラス端子などと接続する。
第72スイッチS72の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のマイナス端子などと接続する。
第72スイッチS72の固定接点は、第7蓄電装置31gのマイナス端子と接続する。
【0055】
第71スイッチS71と第72スイッチS72は、第7蓄電装置31gを挟む。
【0056】
(第81スイッチS81)
第81スイッチS81の可動接点の一方(常閉接点)は、他の機器と接続しない。
第81スイッチS81の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のプラス端子などと接続する。
第81スイッチS81の固定接点は、第8蓄電装置31hのプラス端子などと接続する。
【0057】
(第82スイッチS82)
第82スイッチS82の可動接点の一方(常閉接点)は、充放電コントローラー13のマイナス端子と接続する。
第82スイッチS82の可動接点の他方(常開接点)は、負荷100のマイナス端子などと接続する。
第82スイッチS82の固定接点は、第8蓄電装置31hのマイナス端子と接続する。
【0058】
第81スイッチS81と第82スイッチS82は、第8蓄電装置31hを挟む。
【0059】
(第1電力線21の詳細)
第1電力線21は、第1ソーラーパネル11aのプラス端子と第2ソーラーパネル11bのマイナス端子とを接続する。
第1電力線21は、第2ソーラーパネル11bのプラス端子と第3ソーラーパネル11cのマイナス端子とを接続する。
第1電力線21は、第3ソーラーパネル11cのプラス端子と第4ソーラーパネル11dのマイナス端子とを接続する。
第1電力線21は、第4ソーラーパネル11dのプラス端子と第5ソーラーパネル11eのマイナス端子とを接続する。
第1電力線21は、第5ソーラーパネル11eのプラス端子と第6ソーラーパネル11fのマイナス端子とを接続する。
第1電力線21は、第6ソーラーパネル11fのプラス端子と第7ソーラーパネル11gのマイナス端子とを接続する。
第1電力線21は、第7ソーラーパネル11gのプラス端子と第8ソーラーパネル11hのマイナス端子とを接続する。
第1電力線21は、第8ソーラーパネル11hのプラス端子と充放電コントローラー13のプラス端子とを接続する。
第1電力線21は、充放電コントローラー13のプラス端子と第11スイッチS11の可動接点の一方(常閉接点)とを接続する。
第1電力線21は、第1ソーラーパネル11aのマイナス端子と充放電コントローラー13のマイナス端子とを接続する。
第1電力線21は、充放電コントローラー13のマイナス端子と第82スイッチS82の可動接点の一方(常閉接点)と接続する。
【0060】
(第2電力線22の詳細)
第2電力線22は、第11スイッチS11と第21スイッチS21と第31スイッチS31と第41スイッチS41と第51スイッチS51と第61スイッチS61と第71スイッチS71と第81スイッチS81のそれぞれの可動接点の他方(常開接点)と負荷100のプラス端子とを接続する。
第2電力線22は、第12スイッチS12と第22スイッチS22と第32スイッチS32と第42スイッチS42と第52スイッチS52と第62スイッチS62と第72スイッチS72と第82スイッチS82のそれぞれの可動接点の他方(常開接点)と負荷100のマイナス端子とを接続する。
【0061】
(充電モード時の切替部40の動作)
電力発生部10で得られた電力の蓄電部30への供給は、切替部40を介して、複数の蓄電装置31が直列に接続された状態で行われる。
具体的には、切替部40のそれぞれのスイッチの常閉接点と固定接点とが接続する(図2参照)。
【0062】
図2は、第11スイッチS11と第12スイッチS12と第21スイッチS21と第22スイッチS22と第31スイッチS31と第32スイッチS32と第41スイッチS41と第42スイッチS42と第51スイッチS51と第52スイッチS52と第61スイッチS61と第62スイッチS62と第71スイッチS71と第72スイッチS72と第81スイッチS81と第82スイッチS82の常閉接点が固定接点と接続した状態を示す。
この場合、第1蓄電装置31a~第8蓄電装置31hが並列に接続された状態で、電力発生部10から第1蓄電装置31a~第8蓄電装置31hへの電力供給が行われる。
【0063】
(放電モード時の切替部40の動作)
蓄電部30に貯蔵された電力の負荷100への供給は、切替部40を介して、複数の蓄電装置31が並列に接続された状態で行われる(第1放電モード)。
具体的には、切替部40のそれぞれのスイッチの常開接点と固定接点とが接続する(図3参照)。
【0064】
図3は、第11スイッチS11と第12スイッチS12と第21スイッチS21と第22スイッチS22と第31スイッチS31と第32スイッチS32と第41スイッチS41と第42スイッチS42と第51スイッチS51と第52スイッチS52と第61スイッチS61と第62スイッチS62と第71スイッチS71と第72スイッチS72と第81スイッチS81と第82スイッチS82の常開接点が固定接点と接続した状態を示す。
この場合、第1蓄電装置31a~第8蓄電装置31hが並列に接続された状態で、第1蓄電装置31a~第8蓄電装置31hから負荷100への電力供給が行われる。
【0065】
(放電モード時の切替部40の動作の応用例1)
蓄電部30に貯蔵された電力の負荷100への供給は、切替部40を介して、複数の蓄電装置31の一部が直列に且つ一部が並列に接続された状態で行われてもよい(第2放電モード)。
具体的には、切替部40の一部のスイッチの常閉接点と固定接点とが接続し、切替部40の残りのスイッチの常開接点と固定接点とが接続する(図4参照)。
【0066】
図4は、第12スイッチS12と第21スイッチS21と第32スイッチS32と第41スイッチS41と第52スイッチS52と第61スイッチS61と第72スイッチS72と第81スイッチS81の常閉接点と固定接点が接続し、第11スイッチS11と第22スイッチS22と第31スイッチS31と第42スイッチS42と第51スイッチS51と第62スイッチS62と第71スイッチS71と第82スイッチS82の常開接点と固定接点が接続した状態を示す。
この場合、第1蓄電装置31aと第2蓄電装置31bが直列に接続され、第3蓄電装置31cと第4蓄電装置31dが直列に接続され、第5蓄電装置31eと第6蓄電装置31fが直列に接続され、第7蓄電装置31gと第8蓄電装置31hが直列に接続される。また、第1蓄電装置31aと第2蓄電装置31bのセットと、第3蓄電装置31cと第4蓄電装置31dのセットと、第5蓄電装置31eと第6蓄電装置31fのセットと、第7蓄電装置31gと第8蓄電装置31hのセットが並列で接続された状態で、第1蓄電装置31a~第8蓄電装置31hから負荷100への電力供給が行われる。
【0067】
(放電モード時の切替部40の動作の応用例2)
蓄電部30に貯蔵された電力の負荷100への供給は、切替部40を介して、複数の蓄電装置31の一部が並列に接続され且つ一部が使用されない状態で行われてもよい(第3放電モード)。
また、蓄電部30に貯蔵された電力の負荷100への供給は、切替部40を介して、複数の蓄電装置31の1つが使用され、残りの蓄電装置が使用されない状態で行われてもよい。
具体的には、切替部40の一部のスイッチの常閉接点と固定接点とが接続し、切替部40の残りのスイッチの常開接点と固定接点とが接続する(図5参照)。
【0068】
図5は、第11スイッチS11と第12スイッチS12と第21スイッチS21と第22スイッチS22と第31スイッチS31と第32スイッチS32と第41スイッチS41と第42スイッチS42と第51スイッチS51と第52スイッチS52と第62スイッチS62と第72スイッチS72と第82スイッチS82の常閉接点と固定接点が接続し、第61スイッチS61と第71スイッチS71と第81スイッチS81の常開接点と固定接点が接続した状態を示す。なお、第62スイッチS62と第72スイッチS72と第82スイッチS82の常開接点と固定接点が接続してもよい。
この場合、第1蓄電装置31a~第5蓄電装置31eが並列で接続された状態で、第1蓄電装置31a~第5蓄電装置31eから負荷100への電力供給が行われる。第6蓄電装置31f~第8蓄電装置31hは用いられない。
【0069】
(放電モード時の切替部40の動作の応用例3)
蓄電部30に貯蔵された電力の負荷100への供給は、切替部40を介して、複数の蓄電装置31の全部が直列に接続された状態で行われてもよい(第4放電モード)。
具体的には、切替部40の一部のスイッチの常閉接点と固定接点とが接続し、切替部40の残りのスイッチの常開接点と固定接点とが接続する(図6参照)。
【0070】
図6は、第12スイッチS12と第21スイッチS21と第22スイッチS22と第31スイッチS31と第32スイッチS32と第41スイッチS41と第42スイッチS42と第51スイッチS51と第52スイッチS52と第61スイッチS61と第62スイッチS62と第71スイッチS71と第72スイッチS72と第81スイッチS81の常閉接点と固定接点が接続した状態を示す。
この場合、第1蓄電装置31a~第8蓄電装置31hが直列で接続された状態で、第1蓄電装置31a~第8蓄電装置31hから負荷100への電力供給が行われる。
【0071】
従って、本実施形態では、蓄電部30に貯蔵された電力の負荷100への供給は、切替部40を介して、複数の蓄電装置31の1つが使用された状態と、複数の蓄電装置31の少なくとも一部が並列に接続された状態と、複数の蓄電装置31の全部が直列に接続された状態とが切替可能な状態で行われる。
【0072】
(操作部50)
操作部50は、充電モードと、放電モードとの選択スイッチである。
後述する、負荷試験モードが行われる場合には、放電モードに代えて/若しくは負荷試験モードの選択にも使用される。
また、操作部50は、放電モードの第1放電モード~第4放電モードの選択にも使用される。
また、操作部50は、第3放電モードで使用する蓄電装置31の選択にも使用される。
【0073】
ただし、電力供給システム1が、蓄電部30から負荷100へ供給される電力に関する情報を検知する検知部55と、制御部57とを備え、検知部55で得られた情報に基づいて、制御部57が切替部40を制御してもよい。
【0074】
例えば、検知部55は、蓄電部30から負荷100へ供給される電力に関する情報として、第2電力線22に流れる電流の電流値を検知する第1電流検知装置551を有する。
負荷100の抵抗値が大きく、検知部55(第1電流検知装置551)で得られた電流値が電流閾値よりも小さい場合は、制御部57は、第2放電モード若しくは第4放電モードになるように、切替部40の各スイッチを制御する。
負荷100の抵抗値が小さく、検知部55(第1電流検知装置551)で得られた電流値が電流閾値よりも大きい場合は、制御部57は、第1放電モード若しくは第3放電モードになるように、切替部40の各スイッチを制御する。
【0075】
(充電モード時の直列接続、放電モード時の並列接続の効果)
本実施形態では、充電モード時に複数の蓄電装置31が直列に接続される。
これにより、充電モード時に複数の蓄電装置31を並列に接続する形態に比べて、第1電力線21に流れる電流を小さくでき、第1電力線21として、小径のケーブルを使用できる。
また、本実施形態では、放電モード時に複数の蓄電装置31の全てが並列に接続される、若しくは、放電モード時に複数の蓄電装置31の1つが使用される。
これにより、放電モード時に複数の蓄電装置31を直列に接続される形態に比べて、低電圧の電力を負荷100に供給できる。
また、本実施形態では、放電モード時に複数の蓄電装置31の一部が直列に接続され且つ一部が並列に接続される。
これにより、放電モード時に複数の蓄電装置31の全てを並列に接続する形態に比べて、高電圧の電力を負荷100に供給出来る。
すなわち、複数の電源を使って効率的に負荷への電力供給が可能な電力供給システムなどを提供することができる。
【0076】
(充電用のスイッチを常閉接点にすることの効果)
本実施形態では、切替部40のスイッチ(第11スイッチS11など)のそれぞれにおいて、充電モード時に固定接点と接続する可動接点が常閉接点にされる。
このため、蓄電部30の複数の蓄電装置31の充電率が低く、可動接点のそれぞれを駆動出来ない場合には、充電モードが維持され、電力発生部10で得られた電力の蓄電部30への供給が行われる。
【0077】
(検知部55と制御部57を設けたことの効果)
蓄電部30から負荷100へ供給される電力に関する情報に基づいて、蓄電部30から負荷100への電力供給する際の複数の蓄電装置31の接続状態の最適化を図ることが出来る。
【0078】
(碍子33を介して蓄電装置31を上下方向に積み重ねることの効果)
絶縁性を保ちつつ、所定の領域内に、多くの蓄電装置31を配置することが可能になる。
【0079】
(ソーラーパネルの数)
本実施形態では、電力発生部10の発電装置11が8つのソーラーパネル(第1ソーラーパネル11a~第8ソーラーパネル11h)を有する例を説明した。
しかしながら、ソーラーパネルの数は8つに限るものではない。
【0080】
(発電装置の応用例)
本実施形態では、電力発生部10の発電装置11が、ソーラーパネルである例を説明した。
しかしながら、発電装置11は、燃料電池など他の発電装置であってもよい。
当該他の発電装置が交流発電装置である場合には、発電装置11と蓄電部30の間に、AC/DCコンバーターが設けられる。
【0081】
(蓄電装置の数)
本実施形態では、蓄電部30が8つの蓄電装置31(第1蓄電装置31a~第8蓄電装置31h)を有する例を説明した。
しかしながら、蓄電装置31の数は8つに限るものではない。
【0082】
(蓄電部30から電力供給する対象の応用例)
本実施形態では、蓄電部30から負荷100に電力が供給される例を説明した。
負荷100は、直流で駆動する電気機器である。
しかしながら、負荷100は、交流で駆動する電気機器であってもよい。
この場合、負荷100と蓄電部30の間にDC/ACインバーターが設けられる。
また、負荷100は、複数の負荷で構成されてもよい。当該複数の負荷は直列に接続される形態も考えられるし、並列に接続される形態も考えられる。
【0083】
(蓄電部30を使った負荷試験の応用例)
本実施形態では、蓄電部30が、電力発生部10からの電力供給を受ける例を説明した(充電モード)。
また、本実施形態では、蓄電部30が、負荷100に電力を供給する例を説明した(放電モード)。
しかしながら、試験対象電源200の負荷試験のために、蓄電部30は、試験対象電源200からの電力供給を受けてもよい(負荷試験モード)。
放電モードでは、電力供給システム1は、負荷100に接続されるが、負荷試験モードでは、電力供給システム1は、試験対象電源200に接続される(図7参照)。
この場合、負荷100は、試験対象電源200に置き換えられる。
放電モードでは、蓄電部30から負荷100への電力供給が行われるが、負荷試験モードでは、蓄電部30からの電力供給ではなく、試験対象電源200から蓄電部30への電力供給が行われる。
【0084】
(負荷試験モード時の切替部40の動作1)
試験対象電源200から蓄電部30への電力の供給は、切替部40を介して、複数の蓄電装置31のうちの1つだけが使用された状態、若しくは複数の蓄電装置31のうちの2以上が並列に接続された状態で行われる。
具体的には、切替部40のスイッチのうち、使用する蓄電装置31に対応するものの常開接点と固定接点とが接続する。
使用される蓄電装置の数は、負荷量に応じて増減される。
【0085】
切替部40のスイッチのうち、第11スイッチS11と第12スイッチS12が、第1蓄電装置31aに対応する。
切替部40のスイッチのうち、第21スイッチS21と第22スイッチS22が、第2蓄電装置31bに対応する。
切替部40のスイッチのうち、第31スイッチS31と第32スイッチS32が、第3蓄電装置31cに対応する。
切替部40のスイッチのうち、第41スイッチS41と第42スイッチS42が、第4蓄電装置31dに対応する。
切替部40のスイッチのうち、第51スイッチS51と第52スイッチS52が、第5蓄電装置31eに対応する。
切替部40のスイッチのうち、第61スイッチS61と第62スイッチS62が、第6蓄電装置31fに対応する。
切替部40のスイッチのうち、第71スイッチS71と第72スイッチS72が、第7蓄電装置31gに対応する。
切替部40のスイッチのうち、第81スイッチS81と第82スイッチS82が、第8蓄電装置31hに対応する。
【0086】
図7は、第11スイッチS11と第12スイッチS12と第21スイッチS21と第22スイッチS22と第31スイッチS31と第32スイッチS32と第41スイッチS41と第42スイッチS42と第51スイッチS51と第52スイッチS52と第62スイッチS62と第72スイッチS72と第82スイッチS82の常閉接点と固定接点が接続し、第61スイッチS61と第71スイッチS71と第81スイッチS81の常開接点と固定接点が接続した状態を示す。なお、第62スイッチS62と第72スイッチS72と第82スイッチS82の常開接点と固定接点が接続してもよい。
この場合、第1蓄電装置31a~第5蓄電装置31eが並列で接続された状態で、試験対象電源200から第1蓄電装置31a~第5蓄電装置31eへの電力供給が行われる。第6蓄電装置31f~第8蓄電装置31hは用いられない。
【0087】
(負荷試験モード時の切替部40の動作の応用例1)
試験対象電源200から蓄電部30への電力の供給は、切替部40を介して、複数の蓄電装置31の一部が直列に且つ一部が並列に接続された状態で行われてもよい。
【0088】
(負荷試験モード時の切替部40の動作の応用例2)
試験対象電源200から蓄電部30への電力の供給は、切替部40を介して、複数の蓄電装置31の全部が直列に接続された状態で行われてもよい。
【0089】
従って、本実施形態では、試験対象電源200から蓄電部30への電力の供給は、切替部40を介して、複数の蓄電装置31の1つが使用された状態と、複数の蓄電装置31の少なくとも一部が並列に接続された状態と、複数の蓄電装置31が直列に接続された状態とが切替可能な状態で行われる。
【0090】
(試験対象電源200を電力供給システム1に接続することの効果)
複数の蓄電装置31を使って、複数の蓄電装置31の接続状態を切り替えながら、試験対象電源200の負荷試験を行うことが出来、更に、蓄電装置31の充電を行うことが出来る。
【0091】
(試験対象電源200)
試験対象電源200は、発電機など、直流電力を発する装置である。
試験対象電源200が、交流電力を発する装置であってもよい。この場合は、試験対象電源200と蓄電装置31の間に交流電力を直流電力に変換する装置(AC/DCコンバーター)60が設けられる。
変換装置60は、1つだけ設けられてもよい。この場合は、変換装置60で試験対象電源200からの交流電力が直流電力に変換された後に、直流電力が複数の蓄電装置31に供給される。
変換装置60は、蓄電装置31ごとに設けられてもよい。この場合は、試験対象電源200からの交流電力がそれぞれの変換装置60に供給され直流電力に変換された後に、直流電力がそれぞれの変換装置60から複数の蓄電装置31に供給される。
【0092】
(変換装置60の応用例)
変換装置60は、双方向AC/DCコンバーターであるのが望ましい。
双方向AC/DCコンバーターは、電力供給システム1に負荷100が接続された時に、蓄電部30から負荷100への電力の電気の流れ方を、直流から交流に変換する。
双方向AC/DCコンバーターは、電力供給システム1に試験対象電源200が接続された時に、試験対象電源200から蓄電部30への電力の電気の流れ方を、交流から直流に変換する。
【0093】
(変換装置60が双方向AC/DCコンバーターを含むことの効果)
電力供給システム1の内部の構造を変えずに、交流電力で駆動する負荷100と、交流電力を発する試験対象電源200とを入れ替えて使用することが可能になる。
【0094】
(交流の試験対象電源200の応用例)
試験対象電源200は、単相交流電力を発する装置であってもよいし、三相交流電源を発する装置であってもよい。
試験対象電源200が三相交流電源を発する装置である場合には、試験対象電源200からの3つの電力線(U相線、V相線、W相線)のうち、2線を使って、変換装置60を介した各蓄電装置31への電力供給が行われる。
【0095】
(蓄電装置31の応用例)
本実施形態では、充電モード時は、電力発生部10から複数の蓄電装置31の全てに電力供給が行われる例を説明した。
しかしながら、充電状態に基づいて、複数の蓄電装置31の一部への電力供給を抑制してもよい(図9参照)。
この場合、蓄電部30は、第1充電制御装置32a~第8充電制御装置32hを有する。
【0096】
(第1充電制御装置32a)
第1充電制御装置32aは、第1蓄電装置31aと並列に接続される。
第1充電制御装置32aは、第1蓄電装置31aの充電率(第1充電率R1)を検知する。
第1充電制御装置32aは、抵抗を含み、第1充電率R1が第1充電率閾値Thr1以上である場合には、電力発生部10から第1蓄電装置31aへの電力供給を抑制し、当該抵抗に電力供給を行わせる。
従って、電力発生部10からの電力は、第1充電率R1が第1充電率閾値Thr1未満である場合に第1蓄電装置31aに供給され、第1充電率R1が第1充電率閾値Thr1以上である場合に第1充電制御装置32aの抵抗に供給される。
第1充電制御装置32aは、第1蓄電装置31aのバッテリーマネジメントシステムとして機能する。
【0097】
(第2充電制御装置32b)
第2充電制御装置32bは、第2蓄電装置31bと並列に接続される。
第2充電制御装置32bは、第2蓄電装置31bの充電率(第2充電率R2)を検知する。
第2充電制御装置32bは、抵抗を含み、第2充電率R2が第1充電率閾値Thr1以上である場合には、電力発生部10から第2蓄電装置31bへの電力供給を抑制し、当該抵抗に電力供給を行わせる。
従って、電力発生部10からの電力は、第2充電率R2が第1充電率閾値Thr1未満である場合に第2蓄電装置31bに供給され、第2充電率R2が第1充電率閾値Thr1以上である場合に第2充電制御装置32bの抵抗に供給される。
第2充電制御装置32bは、第2蓄電装置31bのバッテリーマネジメントシステムとして機能する。
【0098】
(第3充電制御装置32c)
第3充電制御装置32cは、第3蓄電装置31cと並列に接続される。
第3充電制御装置32cは、第3蓄電装置31cの充電率(第3充電率R3)を検知する。
第3充電制御装置32cは、抵抗を含み、第3充電率R3が第1充電率閾値Thr1以上である場合には、電力発生部10から第3蓄電装置31cへの電力供給を抑制し、当該抵抗に電力供給を行わせる。
従って、電力発生部10からの電力は、第3充電率Rcが第1充電率閾値Thr1未満である場合に第3蓄電装置31cに供給され、第3充電率R3が第1充電率閾値Thr1以上である場合に第3充電制御装置32cの抵抗に供給される。
第3充電制御装置32cは、第3蓄電装置31cのバッテリーマネジメントシステムとして機能する。
【0099】
(第4充電制御装置32d)
第4充電制御装置32dは、第4蓄電装置31dと並列に接続される。
第4充電制御装置32dは、第4蓄電装置31dの充電率(第4充電率R4)を検知する。
第4充電制御装置32dは、抵抗を含み、第4充電率R4が第1充電率閾値Thr1以上である場合には、電力発生部10から第4蓄電装置31dへの電力供給を抑制し、当該抵抗に電力供給を行わせる。
従って、電力発生部10からの電力は、第4充電率R4が第1充電率閾値Thr1未満である場合に第4蓄電装置31dに供給され、第4充電率R4が第1充電率閾値Thr1以上である場合に第4充電制御装置32dの抵抗に供給される。
第4充電制御装置32dは、第4蓄電装置31dのバッテリーマネジメントシステムとして機能する。
【0100】
(第5充電制御装置32e)
第5充電制御装置32eは、第5蓄電装置31eと並列に接続される。
第5充電制御装置32eは、第5蓄電装置31eの充電率(第5充電率R5)を検知する。
第5充電制御装置32eは、抵抗を含み、第5充電率R5が第1充電率閾値Thr1以上である場合には、電力発生部10から第5蓄電装置31eへの電力供給を抑制し、当該抵抗に電力供給を行わせる。
従って、電力発生部10からの電力は、第5充電率R5が第1充電率閾値Thr1未満である場合に第5蓄電装置31eに供給され、第5充電率R5が第1充電率閾値Thr1以上である場合に第5充電制御装置32eの抵抗に供給される。
第5充電制御装置32eは、第5蓄電装置31eのバッテリーマネジメントシステムとして機能する。
【0101】
(第6充電制御装置32f)
第6充電制御装置32fは、第6蓄電装置31fと並列に接続される。
第6充電制御装置32fは、第6蓄電装置31fの充電率(第6充電率R6)を検知する。
第6充電制御装置32fは、抵抗を含み、第6充電率R6が第1充電率閾値Thr1以上である場合には、電力発生部10から第6蓄電装置31fへの電力供給を抑制し、当該抵抗に電力供給を行わせる。
従って、電力発生部10からの電力は、第6充電率R6が第1充電率閾値Thr1未満である場合に第6蓄電装置31eに供給され、第6充電率R6が第1充電率閾値Thr1以上である場合に第6充電制御装置32eの抵抗に供給される。
第6充電制御装置32eは、第6蓄電装置31eのバッテリーマネジメントシステムとして機能する。
【0102】
(第7充電制御装置32g)
第7充電制御装置32gは、第7蓄電装置31gと並列に接続される。
第7充電制御装置32gは、第7蓄電装置31gの充電率(第7充電率R7)を検知する。
第7充電制御装置32gは、抵抗を含み、第7充電率R7が第1充電率閾値Thr1以上である場合には、電力発生部10から第7蓄電装置31gへの電力供給を抑制し、当該抵抗に電力供給を行わせる。
従って、電力発生部10からの電力は、第7充電率R7が第1充電率閾値Thr1未満である場合に第7蓄電装置31gに供給され、第7充電率R7が第1充電率閾値Thr1以上である場合に第7充電制御装置32gの抵抗に供給される。
第7充電制御装置32gは、第7蓄電装置31gのバッテリーマネジメントシステムとして機能する。
【0103】
(第8充電制御装置32h)
第8充電制御装置32hは、第8蓄電装置31hと並列に接続される。
第8充電制御装置32hは、第8蓄電装置31hの充電率(第8充電率R8)を検知する。
第8充電制御装置32hは、抵抗を含み、第8充電率R8が第1充電率閾値Thr1以上である場合には、電力発生部10から第8蓄電装置31hへの電力供給を抑制し、当該抵抗に電力供給を行わせる。
従って、電力発生部10からの電力は、第8充電率R8が第1充電率閾値Thr1未満である場合に第8蓄電装置31hに供給され、第8充電率R8が第1充電率閾値Thr1以上である場合に第8充電制御装置32hの抵抗に供給される。
第8充電制御装置32hは、第8蓄電装置31hのバッテリーマネジメントシステムとして機能する。
【0104】
(第1充電制御装置32a~第8充電制御装置32hを設けることの効果)
電力発生部10からの電力は、充電率が低い蓄電装置に供給され、充電率の高い蓄電装置には供給されない。このため、充電率が高い蓄電装置の劣化を防止しつつ、充電率が低い蓄電装置の充電を早期に行うことが可能になる。
なお、第1充電制御装置32a~第8充電制御装置32hのそれぞれに設けられた抵抗は省略されてもよい。ただし、この場合、電力発生部10からの電力が、第1蓄電装置31a~第8蓄電装置31hの全てに供給されず、第1充電制御装置32a~第8充電制御装置32hの全てに供給される時に、第1電力線21に大電流が流れないようにするため、第1電力線21を含む回路上に抵抗が設けられる。
【0105】
また、放電モード時においても、第1充電率R1などを活用してもよい。
例えば、第3放電モードでは、複数の蓄電装置31のうち、充電率(第1充電率R1~第8充電率R8)が第1充電率閾値Thr1よりも高いものを優先的に使って、負荷100への電力供給が行われるように、制御部57は、切替部40の各スイッチを制御することも出来る。
【0106】
第1充電制御装置32a~第8充電制御装置32hを設けた場合、検知部55は、更に、電力発生部10から蓄電部30へ供給される電力に関する情報を検知してもよい。
例えば、検知部55は、電力発生部10から蓄電部30へ供給される電力に関する情報として、第1電力線21に流れる電流の電流値を検知する第2電流検知装置552を有する。
この場合、第2電流検知装置552で得られた情報に基づいて、制御部57が、第1充電制御装置32a~第8充電制御装置32hを制御する。
【0107】
発電装置11による発電量が多く、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた電流値が電流閾値よりも小さい場合は、制御部57は、多くの蓄電装置31への電力供給が抑制されるように、すなわち、充電率Rが第2充電率閾値Thr2よりも低い蓄電装置だけに電力供給が行われるように、第1充電制御装置32a~第8充電制御装置32hを制御する。第2充電率閾値Thr2は、第1充電率閾値Thr1よりも小さい(Thr1>Thr2)。
発電装置11による発電量が少なく、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた電流値が電流閾値よりも大きい場合は、制御部57は、多くの蓄電装置31への電力供給が行われるように、すなわち、充電率Rが第1充電率閾値Thr1よりも低い蓄電装置に電力供給が行われるように、第1充電制御装置32a~第8充電制御装置32hを制御する。
【0108】
すなわち、第1充電制御装置32aは、第1充電率R1が第1充電率閾値Thr1以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に関わらず、電力発生部10から第1蓄電装置31aへの電力供給を抑制する。第1充電制御装置32aは、第1充電率R1が第1充電率閾値Thr1未満であり、第2充電率閾値Thr2以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に基づいて、電力発生部10から第1蓄電装置31aへの電力供給を抑制する。
同様に、第2充電制御装置32bは、第2充電率R2が第1充電率閾値Thr1以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に関わらず、電力発生部10から第2蓄電装置31bへの電力供給を抑制する。第2充電制御装置32bは、第2充電率R2が第1充電率閾値Thr1未満であり、第2充電率閾値Thr2以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に基づいて、電力発生部10から第2蓄電装置31bへの電力供給を抑制する。
【0109】
同様に、第3充電制御装置32cは、第3充電率R3が第1充電率閾値Thr1以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に関わらず、電力発生部10から第3蓄電装置31cへの電力供給を抑制する。第3充電制御装置32cは、第3充電率R3が第1充電率閾値Thr1未満であり、第2充電率閾値Thr2以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に基づいて、電力発生部10から第3蓄電装置31cへの電力供給を抑制する。
同様に、第4充電制御装置32dは、第4充電率R4が第1充電率閾値Thr1以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に関わらず、電力発生部10から第4蓄電装置31dへの電力供給を抑制する。第4充電制御装置32dは、第4充電率R4が第1充電率閾値Thr1未満であり、第2充電率閾値Thr2以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に基づいて、電力発生部10から第4蓄電装置31dへの電力供給を抑制する。
【0110】
同様に、第5充電制御装置32eは、第5充電率R5が第1充電率閾値Thr1以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に関わらず、電力発生部10から第5蓄電装置31eへの電力供給を抑制する。第5充電制御装置32eは、第5充電率R5が第1充電率閾値Thr1未満であり、第2充電率閾値Thr2以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に基づいて、電力発生部10から第5蓄電装置31eへの電力供給を抑制する。
同様に、第6充電制御装置32fは、第6充電率R6が第1充電率閾値Thr1以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に関わらず、電力発生部10から第6蓄電装置31fへの電力供給を抑制する。第6充電制御装置32fは、第6充電率R6が第1充電率閾値Thr1未満であり、第2充電率閾値Thr2以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に基づいて、電力発生部10から第6蓄電装置31fへの電力供給を抑制する。
【0111】
同様に、第7充電制御装置32gは、第7充電率R7が第1充電率閾値Thr1以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に関わらず、電力発生部10から第7蓄電装置31gへの電力供給を抑制する。第7充電制御装置32gは、第7充電率R7が第1充電率閾値Thr1未満であり、第2充電率閾値Thr2以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に基づいて、電力発生部10から第7蓄電装置31gへの電力供給を抑制する。
同様に、第8充電制御装置32hは、第8充電率R8が第1充電率閾値Thr1以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に関わらず、電力発生部10から第8蓄電装置31hへの電力供給を抑制する。第8充電制御装置32hは、第8充電率R8が第1充電率閾値Thr1未満であり、第2充電率閾値Thr2以上である場合に、検知部55(第2電流検知装置552)で得られた情報に基づいて、電力発生部10から第8蓄電装置31hへの電力供給を抑制する。
【0112】
(第1充電制御装置32a~第8充電制御装置32hと第2電流検知装置552を設けることの効果)
電力発生部10からの電力は、充電率が低い蓄電装置に供給され、充電率の高い蓄電装置には供給されない。充電率が中程度の蓄電装置に対しての電力発生部10からの電力供給の有無は、電力発生部10から蓄電部30へ供給される電力に関する情報に基づいて制御される。このため、電力供給状況に応じて、充電率が低い蓄電装置の充電を早期に行うことが可能になる。
【0113】
図9は、第1蓄電装置31aと第2蓄電装置31bと第5蓄電装置31eと第6蓄電装置31fと第8蓄電装置31hへの電力供給が行われ、第3蓄電装置31cと第4蓄電装置31dと第7蓄電装置31gへの電力供給が抑制された状態を示す。
【0114】
(第1充電制御装置32a~第8充電制御装置32hの応用例)
ここまで、第1充電制御装置32a~第8充電制御装置32hは、対応する蓄電装置31の充電率Rに基づいて当該蓄電装置31への電力供給を抑制する例を説明した。
しかしながら、充電率Rに加えて、操作部50を使った手動操作に基づいて、第1充電制御装置32a~第8充電制御装置32hは、対応する蓄電装置31への電力供給を抑制してもよい。
【0115】
具体的には、第1蓄電装置31a~第8蓄電装置31hであって、充電率Rが第1充電率閾値未満Thr1のものの1つ以上は、操作部50を介して設定された負荷量に応じて、電力発生部10の負荷試験のために、電力発生部10からの電力が供給される。それ以外の蓄電装置31への電力発生部10からの電力供給は、第1充電制御装置32a~第8充電制御装置32hのいずれか(対応する充電制御装置)によって抑制される。
【0116】
操作部50を使った手動操作で、多くの蓄電装置31への充電の抑制を選択した場合は、制御部57は、多くの蓄電装置31への電力供給が抑制されるように、すなわち、充電率Rが第2充電率閾値Thr2よりも低い蓄電装置だけに電力供給が行われるように、第1充電制御装置32a~第8充電制御装置32hを制御する。
操作部50を使った手動操作で、多くの蓄電装置31への充電を選択した場合は、制御部57は、多くの蓄電装置31への電力供給が行われるように、すなわち、充電率Rが第1充電率閾値Thr1よりも低い蓄電装置に電力供給が行われるように、第1充電制御装置32a~第8充電制御装置32hを制御する。
【0117】
(負荷試験モードの応用例)
この場合、操作部50を使った手動操作で、充電する蓄電装置31の量を選択することでも、電力発生部10の負荷試験を行うことが可能になる。
【0118】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲及び要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0119】
1 電力供給システム
10 電力発生部
11 発電装置
11a~11h 第1ソーラーパネル~第8ソーラーパネル
13 充放電コントローラー
20 電力供給部
21 第1電力線
22 第2電力線
30 蓄電部
31 蓄電装置
31a~31h 第1蓄電装置~第8蓄電装置
32a~32h 第1充電制御装置~第8充電制御装置
33 碍子
40 切替部
50 操作部
55 検知部
551 第1電流検知装置
552 第2電流検知装置
57 制御部
60 変換装置
100 負荷
200 試験対象電源
R1~R8 第1充電率~第8充電率
S11 第11スイッチ
S12 第12スイッチ
S21 第21スイッチ
S22 第22スイッチ
S31 第31スイッチ
S32 第32スイッチ
S41 第41スイッチ
S42 第42スイッチ
S51 第51スイッチ
S52 第52スイッチ
S61 第61スイッチ
S62 第62スイッチ
S71 第71スイッチ
S72 第72スイッチ
S81 第81スイッチ
S82 第82スイッチ
Thr1 第1充電率閾値
Thr2 第2充電率閾値
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9