(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】リーンバーンエンジン用燃料組成物
(51)【国際特許分類】
C10L 1/06 20060101AFI20240612BHJP
C10L 1/182 20060101ALI20240612BHJP
C10L 1/02 20060101ALI20240612BHJP
【FI】
C10L1/06
C10L1/182
C10L1/02
(21)【出願番号】P 2020058782
(22)【出願日】2020-03-27
【審査請求日】2023-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000004444
【氏名又は名称】ENEOS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100169454
【氏名又は名称】平野 裕之
(72)【発明者】
【氏名】小畠 健
(72)【発明者】
【氏名】内木 武虎
【審査官】岡田 三恵
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-083366(JP,A)
【文献】特開平11-061157(JP,A)
【文献】特開平07-188678(JP,A)
【文献】特開2006-233033(JP,A)
【文献】特開2006-063262(JP,A)
【文献】特開2007-270041(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0028058(US,A1)
【文献】特開2019-065216(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C10L 1/06
C10L 1/182
C10L 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軽質分解ガソリンを20体積%以上含有
するリーンバーンエンジン用燃料組成物であって、
炭素数4~6の炭化水素の含有量が
、前記燃料組成物の全量基準で50体積%以上であり、
炭素数7以上の炭化水素の含有量が、前記燃料組成物の全量基準で10体積%以下でああり、
含酸素化合物の含有量が、前記燃料組成物の全量基準で50体積%未満であり、
炭素数4~6の炭化水素に占める炭素数4~6のオレフィンの割合が、10体積%以上60体積%以下であり、
炭素数5のパラフィンに占める炭素数5のイソパラフィンの割合が、60体積%以上である、リーンバーンエンジン用燃料組成物。
【請求項2】
炭素数5の炭化水素の含有量が
、前記燃料組成物の全量基準で25体積%以上である、請求項1に記載のリーンバーンエンジン用燃料組成物。
【請求項3】
炭素数5のパラフィンの含有量が
、前記燃料組成物の全量基準で10体積%以上である、請求項1又は2に記載のリーンバーンエンジン用燃料組成物。
【請求項4】
芳香族分が
、前記燃料組成物の全量基準で5体積%以下である、請求項1~
3のいずれか一項に記載のリーンバーンエンジン用燃料組成物。
【請求項5】
含酸素化合物の含有量が、前記燃料組成物の全量基準で1体積%以上45体積%以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載のリーンバーンエンジン用燃料組成物。
【請求項6】
前記含酸素化合物がエタノール
である、請求項1~
5のいずれか一項に記載のリーンバーンエンジン用燃料組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リーンバーンエンジン用燃料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、理論空燃比より薄い混合気で燃料を燃焼させるリーンバーンエンジンが知られている。このようなリーンバーンエンジン用の燃料としては、例えば、特許文献1に、アルキレートガソリン、接触改質ガソリン、軽質接触分解ガソリン及びコーカーライトガソリンよりなる群から選ばれた1種以上のガソリンを配合したことを特徴とするリーンバーンエンジン用燃料組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リーンバーンエンジンにおいて、運転可能な空燃比(空気/燃料)の上限はリーン限界と称され、このリーン限界を拡大することで、燃費の向上、燃焼の安定化等が期待される。
【0005】
本発明は、リーンバーンエンジンのリーン限界を拡大させることが可能な、リーンバーンエンジン用燃料組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面は、軽質分解ガソリンを20体積%以上含有し、炭素数4~6の炭化水素の含有量が50体積%以上であり、炭素数5のパラフィンに占める炭素数5のイソパラフィンの割合が、60体積%以上である、リーンバーンエンジン用燃料組成物に関する。
【0007】
一態様において、炭素数5の炭化水素の含有量は25体積%以上であってよい。
【0008】
一態様において、炭素数5のパラフィンの含有量は10体積%以上であってよい。
【0009】
一態様において、炭素数4~6の炭化水素に占める炭素数4~6のオレフィンの割合は、10~60体積%であってよい。
【0010】
一態様において、芳香族分が5体積%以下であってよい。
【0011】
一態様において、炭素数7以上の炭化水素の含有量は10体積%以下であってよい。
【0012】
一態様に係るリーンバーンエンジン用燃料組成物は、エタノールを更に含有していてよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、リーンバーンエンジンのリーン限界を拡大させることが可能なリーンバーンエンジン用燃料組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0015】
本実施形態の燃料組成物は、炭素数4~6の炭化水素を主成分(例えば50体積%以上、好ましくは55体積%以上、より好ましくは60体積%以上)とする燃料組成物である。
【0016】
本実施形態の燃料組成物は、軽質分解ガソリンが配合されたものである。軽質分解ガソリンの含有量は、20体積%以上であり、好ましくは25体積%以上、より好ましくは30体積%以上、更に好ましくは35体積%以上、一層好ましくは40体積%以上、より一層好ましくは45体積%以上である。軽質分解ガソリンの含有量は、例えば95体積%以下であってよく、90体積%以下、85体積%以下、80体積%以下又は75体積%以下であってもよい。
【0017】
本実施形態の燃料組成物は、炭素数5のパラフィンを含有しており、炭素数5のパラフィンとして少なくとも炭素数5のイソパラフィンを含有している。本実施形態において、炭素数5のパラフィンに占める炭素数5のイソパラフィンの割合は、60体積%以上であり、好ましくは63体積%以上、より好ましくは65体積%以上である。当該割合は、例えば95体積%以下であってよく、好ましくは90体積%以下であり、85体積%以下、80体積%以下、75体積%以下又は70体積%以下であってもよい。
【0018】
本実施形態の燃料組成物は、軽質分解ガソリンを配合し、炭素数4~6の炭化水素を主成分とし、軽質分中で特に燃焼性状に影響が大きい炭素数5のパラフィンにおいてイソパラフィン比率が高くなるように組成が調整されている。このような燃料組成物は、リーンバーンエンジンのリーン限界を拡大させることができ、リーンバーンエンジン用燃料組成物として(特に、リーン限界が2以上の超稀薄燃焼用として)好適に用いることができる。
【0019】
なお、本明細書中、燃料組成物における各成分の含有量は、JIS K 2536-2「石油製品-成分試験方法 第2部:ガスクロマトグラフによる全成分の求め方」に記載の方法で測定される値を示す。
【0020】
軽質分解ガソリンは、流動接触分解装置の生成物から蒸留により得られる成分であり、炭素数4~6の炭化水素を多く含む成分である。
【0021】
炭素数4~6の炭化水素には、例えば、炭素数4~6のパラフィン(炭素数4~6のパラフィン及び炭素数4~6のイソパラフィン)、炭素数4~6のオレフィン、炭素数6の芳香族化合物(ベンゼン)等が含まれていてよい。
【0022】
本実施形態の燃料組成物において、炭素数4~6のパラフィンの含有量は、炭素数4~6の炭化水素の全量に対して、例えば30体積%以上であってよく、好ましくは40体積%以上、より好ましくは50体積%以上、更に好ましくは55体積%以上、一層好ましくは60体積%以上である。また、炭素数4~6のパラフィンの含有量は、炭素数4~6の炭化水素の全量に対して、例えば95体積%以下であってよく、90体積%以下又は85体積%以下であってもよい。これにより、上記効果がより顕著に得られる傾向がある。
【0023】
本実施形態の燃料組成物において、炭素数4~6のノルマルパラフィンの含有量は、炭素数4~6の炭化水素の全量に対して、例えば1体積%以上であってよく、好ましくは3体積%以上、より好ましくは5体積%以上、更に好ましくは10体積%以上であり、15体積%以上であってもよく、20体積%以上であってもよい。また、炭素数4~6のノルマルパラフィンの含有量は、炭素数4~6の炭化水素の全量に対して、例えば50体積%以下であってよく、好ましくは40体積%以下、より好ましくは35体積%以下、更に好ましくは30体積%以下である。これにより、上記効果がより顕著に得られる傾向がある。
【0024】
本実施形態の燃料組成物において、炭素数4~6のイソパラフィンの含有量は、炭素数4~6の炭化水素の全量に対して、例えば20体積%以上であってよく、好ましくは25体積%以上、より好ましくは30体積%以上、更に好ましくは35体積%以上、一層好ましくは40体積%以上であり、45体積%以上であってもよい。また、炭素数4~6のイソパラフィンの含有量は、炭素数4~6の炭化水素の全量に対して、例えば90体積%以下であってよく、好ましくは80体積%以下、より好ましくは70体積%以下、更に好ましくは60体積%以下である。これにより、上記効果がより顕著に得られる傾向がある。
【0025】
本実施形態の燃料組成物において、炭素数4~6のオレフィンの含有量は、炭素数4~6の炭化水素の全量に対して、例えば5体積%以上であってよく、好ましくは10体積%以上である。また、炭素数4~6のオレフィンの含有量は、炭素数4~6の炭化水素の全量に対して、例えば60体積%以下であってよく,好ましくは55体積%以下、より好ましくは50体積%以下、更に好ましくは45体積%以下、一層好ましくは40体積%以下、より一層好ましくは35体積%以下であり、30体積%以下であってもよい。これにより、上記効果がより顕著に得られる傾向がある。
【0026】
本実施形態の燃料組成物において、炭素数5の炭化水素の含有量は、燃料組成物の全量に対して、例えば20体積%以上であり、好ましくは25体積%以上、より好ましくは30体積%以上、更に好ましくは35体積%以上である。また、炭素数5の炭化水素の含有量は、燃料組成物の全量基準で、例えば70体積%以下であり、好ましくは65体積%以下、より好ましくは60体積%以下である。
【0027】
本実施形態の燃料組成物において、炭素数5のパラフィンの含有量は、燃料組成物の全量に対して、例えば5体積%以上であり、好ましくは10体積%以上、より好ましくは15体積%以上、更に好ましくは20体積%以上、一層好ましくは25体積%以上、より一層好ましくは30体積%以上である。また、炭素数5のパラフィンの含有量は、燃料組成物の全量基準で、例えば60体積%以下であり、好ましくは55体積%以下、より好ましくは50体積%以下である。
【0028】
本実施形態の燃料組成物における芳香族分は、好ましくは5体積%以下であり、より好ましくは3体積%以下、更に好ましくは2体積%以下である。
【0029】
本実施形態の燃料組成物は、炭素数7以上の炭化水素を更に含んでいてもよい。炭素数7以上の炭化水素は、例えば炭素数7~15の炭化水素であってよく、炭素数7~10の炭化水素であってもよい。
【0030】
本実施形態の燃料組成物において、炭素数7以上の炭化水素の含有量は、例えば50体積%未満であってよく、好ましくは40体積%以下、より好ましくは30体積%以下、更に好ましくは20体積%以下、一層好ましくは10体積%以下、より一層好ましくは7体積%以下である。
【0031】
本実施形態の燃料組成物は、含酸素化合物を更に含有していてもよい。
【0032】
含酸素化合物は、構成元素として酸素を含む有機化合物である。含酸素化合物としては、例えば、含酸素複素環式化合物、含酸素芳香族化合物、含酸素脂肪族化合物等が挙げられる。含酸素化合物は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0033】
含酸素複素環式化合物は、含酸素複素環を有する化合物である。含酸素複素環式化合物としては、例えば、フラン環、テトラヒドロフラン環、エチレンオキシド環、プロピレンオキシド環、ピラン環、テトラヒドロピラン環、ベンゾフラン環、ベンゾピラン環等の含酸素複素環を有する化合物が挙げられる。含酸素複素環式化合物としては、上記効果がより顕著に得られる観点から、フラン環を有する化合物が好ましい。フラン環を有する化合物としては、例えば、フラン、2-メチルフラン、2,5-ジメチルフランが挙げられる。フラン環を有する化合物としては、フラン、2-メチルフランが特に好ましい。
【0034】
含酸素芳香族化合物は、構成元素として酸素を含み、芳香環を有する化合物である。含酸素芳香族化合物としては、例えば、芳香環に直接結合する酸素原子を有する芳香族化合物(例えば、アルコキシベンゼン、フェノール類等)等が挙げられる。アルコキシベンゼンとしては、例えば、アニソール、フェネトール、プロピルオキシベンゼン等が挙げられる。アルコキシベンゼンとしては、沸点範囲の観点から、アニソール及びフェネトールが好ましい。
【0035】
含酸素脂肪族化合物としては、例えば、アルコール類、エーテル類等(例えば、エタノール、イソブチルアルコール、ETBE(エチル-tert-ブチルエーテル)等が挙げられる。
【0036】
含酸素化合物としては、エタノールが好ましい。
【0037】
本実施形態の燃料組成物において、含酸素化合物の含有量は、燃料組成物の全量に対して、例えば50体積%未満であってよく、好ましくは45体積%以下、より好ましくは40体積%以下、更に好ましくは35体積%以下である。また、本実施形態の燃料組成物が含酸素化合物を含有するとき、その含有量は、燃料組成物の全量に対して、例えば1体積%以上であってよく、3体積%以上、5体積%以上、10体積%以上、15体積%以上、20体積%以上又は25体積%以上であってよい。
【0038】
本実施形態の燃料組成物は、上記以外の他の成分を更に含有していてもよい。他の成分としては、例えば、清浄分散剤、酸化防止剤、金属不活性化剤、表面着火防止剤、氷結防止剤、助燃剤、帯電防止剤、着色剤、防錆剤、水抜き剤、識別剤、着臭剤、摩擦調整剤等が挙げられる。これらの他の成分の合計含有量は、燃料組成物の全量に対して、例えば1体積%以下であってよく、0.5体積%以下が好ましく、0.1体積%以下がより好ましい。また、上記の他の成分の合計含有量は、燃料組成物の総量に対して、例えば0.001体積%以上であってよく、0.002体積%以上であってもよい。
【0039】
清浄分散剤としては、通常使用される清浄分散剤を用いることができ、例えば、コハク酸イミド、ポリアルキルアミン、ポリエーテルアミンなどのガソリン清浄分散剤として公知の化合物を用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、N,N’-ジイソプロピル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジイソブチル-p-フェニレンジアミン、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、ヒンダードフェノール類等が挙げられる。金属不活性化剤としては、例えば、N,N’-ジサリチリデン-1,2-ジアミノプロパンのようなアミンカルボニル縮合化合物等が挙げられる。表面着火防止剤としては、例えば、有機リン系化合物等が挙げられる。氷結防止剤としては、例えば、多価アルコール又はそのエーテル等が挙げられる。助燃剤としては、例えば、有機酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、高級アルコール硫酸エステル等が挙げられる。帯電防止剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。着色剤としては、例えば、アゾ染料等が挙げられる。防錆剤としては、例えば、有機カルボン酸又はその誘導体類、アルケニルコハク酸エステル等が挙げられる。水抜き剤としては、例えば、ソルビタンエステル類等が挙げられる。識別剤としては、例えば、キリザニン、クマリン等が挙げられる。着臭剤としては、例えば、天然精油合成香料等が挙げられる。摩擦調整剤としては、例えば、高級カルボン酸モノグリセリド及び高級カルボン酸のアミド化合物の混合物等が挙げられる。
【0040】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【実施例】
【0041】
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0042】
(実施例1)
燃料組成物用原料として軽質分解ガソリンを準備し、軽質分解ガソリンを70体積%、エタノールを30体積%の割合で混合し、下記表1に示す組成の燃料組成物を得た。なお、燃料組成物の組成は、JIS K 2536-2「石油製品-成分試験方法 第2部:ガスクロマトグラフによる全成分の求め方」により測定された値を示す。
【0043】
得られた燃料組成物を用いて、以下の方法でリーン限界の測定を行った。
【0044】
<リーン限界の測定>
リーン限界は、下記の試験エンジンを使用し、回転数2000rpm、図示平均有効圧力800kPa、トルク最大となる最小進角点火時期(MBT)の条件下で空気過剰率を変更することで測定した。リーン限界は、図示平均有効圧力の変動率が3%を超える点における空気過剰率とした。なお、空気過剰率とは試験時の混合気の空燃比を燃料組成物の理論空燃比で除したものであり、当量比φの逆数となる。
(試験エンジン)
エンジン:単気筒
排気量:563cc
噴射方式:ポート噴射式
【0045】
(実施例2)
燃料組成物用原料として軽質分解ガソリンと軽質改質ガソリン(LFMT)とを準備し、軽質分解ガソリンを52.5体積%、LFMTを17.5体積%、エタノールを30体積%の割合で混合し、下記表1に示す組成の燃料組成物を得た。得られた燃料組成物を用いて、実施例1と同様にリーン限界の測定を行った。
【0046】
(実施例3)
燃料組成物用原料として軽質分解ガソリン軽質改質ガソリン(LFMT)とを準備し、軽質分解ガソリンを50体積%、LFMTを50体積%の割合で混合し、下記表1に示す組成の燃料組成物を得た。得られた燃料組成物を用いて、実施例1と同様にリーン限界の測定を行った。
【0047】
(実施例4)
燃料組成物用原料として軽質分解ガソリンと軽質直留ナフサ(LSR)とを準備し、軽質分解ガソリンを70体積%、LSRを30体積%の割合で混合し、下記表1に示す組成の燃料組成物を得た。得られた燃料組成物を用いて、実施例1と同様にリーン限界の測定を行った。
【0048】
(実施例5)
燃料組成物用原料として軽質分解ガソリンと軽質改質ガソリン(LFMT)とを準備し、軽質分解ガソリンを25体積%、LFMTを75体積%の割合で混合し、下記表1に示す組成の燃料組成物を得た。得られた燃料組成物を用いて、実施例1と同様にリーン限界の測定を行った。
【0049】
(比較例1)
燃料組成物として、下記表3に示す組成のハイオクガソリン相当燃料を準備した。準備した燃料組成物を用いて、実施例1と同様にリーン限界の測定を行った。
【0050】
(比較例2)
比較例1で用いた燃料組成物にアルキレートガソリンを1:1(体積比)で配合し、下記表2に示す組成の燃料組成物を得た。得られた燃料組成物を用いて、実施例1と同様にリーン限界の測定を行った。
【0051】
(比較例3)
燃料組成物用原料として軽質分解ガソリンと軽質直留ナフサ(LSR)とエチル-tert-ブチルエーテル(ETBE)とを準備し、軽質分解ガソリンを30体積%、LSRを30体積%、ETBEを40体積%の割合で混合し、下記表2に示す組成の燃料組成物を得た。得られた燃料組成物を用いて、実施例1と同様にリーン限界の測定を行った。
【0052】
なお、表1~3中、各成分の割合を示す数値の単位は体積%である。
【0053】
【0054】
【0055】