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特許7502956債権債務自動相殺装置、債権債務自動相殺方法、および、債権債務自動相殺プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】債権債務自動相殺装置、債権債務自動相殺方法、および、債権債務自動相殺プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20230101AFI20240612BHJP
【FI】
G06Q40/02
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020168602
(22)【出願日】2020-10-05
(65)【公開番号】P2022060862
(43)【公開日】2022-04-15
【審査請求日】2023-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松尾 浩樹
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-329155(JP,A)
【文献】特開2003-173397(JP,A)
【文献】特開2018-190206(JP,A)
【文献】特開2020-052796(JP,A)
【文献】特開2017-182786(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた債権債務自動相殺装置であって、
前記記憶部は、
請求先、および、前記請求先をまとめるまとめ相殺先を紐付けて設定した請求先マスタを記憶する請求先記憶手段と、
支払先、および、前記支払先をまとめる前記まとめ相殺先を紐付けて設定した支払先マスタを記憶する支払先記憶手段と、
を備え、
前記制御部は、
前記請求先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、および、前記請求先に対する回収予定金額を設定した回収予定データを取得する回収予定取得手段と、
前記支払先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、および、前記支払先に対する支払予定金額を設定した支払予定データを取得する支払予定取得手段と、
前記回収予定データと前記支払予定データとの間において、前記まとめ相殺先単位での相殺処理を実行することで、回収済金額を当該回収予定データに登録し、支払済金額を当該支払予定データに登録する更新を実行する相殺手段と、
を備えたことを特徴とする債権債務自動相殺装置。
【請求項2】
前記相殺手段は、
同月に発生した前記回収予定データと前記支払予定データとの間において、前記まとめ相殺先単位での前記相殺処理を実行することで、前記回収済金額を当該回収予定データに登録し、前記支払済金額を当該支払予定データに登録する更新を実行することを特徴とする請求項1に記載の債権債務自動相殺装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記回収予定データに基づいて、前記回収済金額を前記請求先からの入金金額として設定した入金データを作成する入金作成手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項に記載の債権債務自動相殺装置。
【請求項4】
前記回収予定データは、
更に、回収予定日が設定され、
前記入金作成手段は、
前記回収予定データに基づいて、前記回収済金額を前記請求先からの前記入金金額として設定し、且つ、前記回収予定日を相殺日として設定した前記入金データを作成することを特徴とする請求項に記載の債権債務自動相殺装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記支払予定データに基づいて、前記支払済金額を前記支払先に対する支払金額として設定した支払データを作成する支払作成手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項またはに記載の債権債務自動相殺装置。
【請求項6】
前記回収予定データは、
更に、回収予定日が設定され、
前記支払作成手段は、
前記回収予定データおよび前記支払予定データに基づいて、前記支払済金額を前記支払先に対する前記支払金額として設定し、且つ、前記回収予定日を相殺日として設定した前記支払データを作成することを特徴とする請求項に記載の債権債務自動相殺装置。
【請求項7】
前記回収予定取得手段は、
前記請求先に対する前記回収予定金額が入力された場合、前記請求先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、前記回収予定金額、および、当該回収予定金額と同額の未回収金額を設定した前記回収予定データを取得し、
前記相殺手段は、
更に、前記まとめ相殺先単位で、前記回収予定金額から前記回収済金額を差し引いた額で前記回収予定データに設定された前記未回収金額を更新することを特徴とする請求項に記載の債権債務自動相殺装置。
【請求項8】
前記支払予定取得手段は、
前記支払先に対する前記支払予定金額が入力された場合、前記支払先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、前記支払予定金額、および、当該支払予定金額と同額の未支払金額を設定した前記支払予定データを取得し、
前記相殺手段は、
更に、前記まとめ相殺先単位で、前記支払予定金額から前記支払済金額を差し引いた額で前記支払予定データに設定された前記未支払金額を更新することを特徴とする請求項に記載の債権債務自動相殺装置。
【請求項9】
前記請求先マスタは、
更に、前記請求先に対する請求先相殺優先順序が設定され、
前記支払先マスタは、
更に、前記支払先に対する支払先相殺優先順序が設定され、
前記相殺手段は、
前記まとめ相殺先単位で、未回収金額に残額がある前記回収予定データの中で前記請求先相殺優先順序が最小の前記請求先のレコードと、未支払金額に残額がある前記支払予定データの中で前記支払先相殺優先順序が最小の前記支払先のレコードと、の間において、前記相殺処理の実行を繰り返すことで、前記回収済金額を当該回収予定データに登録し、前記支払済金額を当該支払予定データに登録する更新を実行することを特徴とする請求項1に記載の債権債務自動相殺装置。
【請求項10】
前記相殺手段は、
更に、前記回収予定データと前記支払予定データとの間における相殺結果を、前記まとめ相殺先単位で表示させることを特徴とする請求項1からのいずれか一つに記載の債権債務自動相殺装置。
【請求項11】
記憶部と制御部とを備えた債権債務自動相殺装置に実行させるための債権債務自動相殺方法であって、
前記記憶部は、
請求先、および、前記請求先をまとめるまとめ相殺先を紐付けて設定した請求先マスタを記憶する請求先記憶手段と、
支払先、および、前記支払先をまとめる前記まとめ相殺先を紐付けて設定した支払先マスタを記憶する支払先記憶手段と、
を備え、
前記制御部で実行さる、
前記請求先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、および、前記請求先に対する回収予定金額を設定した回収予定データを取得する回収予定取得ステップと、
前記支払先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、および、前記支払先に対する支払予定金額を設定した支払予定データを取得する支払予定取得ステップと、
前記回収予定データと前記支払予定データとの間において、前記まとめ相殺先単位での相殺処理を実行することで、回収済金額を当該回収予定データに登録し、支払済金額を当該支払予定データに登録する更新を実行する相殺ステップと、
を含むことを特徴とする債権債務自動相殺方法。
【請求項12】
記憶部と制御部とを備えた債権債務自動相殺装置に実行させるための債権債務自動相殺プログラムであって、
前記記憶部は、
請求先、および、前記請求先をまとめるまとめ相殺先を紐付けて設定した請求先マスタを記憶する請求先記憶手段と、
支払先、および、前記支払先をまとめる前記まとめ相殺先を紐付けて設定した支払先マスタを記憶する支払先記憶手段と、
を備え、
前記制御部において、
前記請求先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、および、前記請求先に対する回収予定金額を設定した回収予定データを取得する回収予定取得ステップと、
前記支払先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、および、前記支払先に対する支払予定金額を設定した支払予定データを取得する支払予定取得ステップと、
前記回収予定データと前記支払予定データとの間において、前記まとめ相殺先単位での相殺処理を実行することで、回収済金額を当該回収予定データに登録し、支払済金額を当該支払予定データに登録する更新を実行する相殺ステップと、
を実行させるための債権債務自動相殺プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、債権債務自動相殺装置、債権債務自動相殺方法、および、債権債務自動相殺プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、同一の納入企業と支払企業との間に、債権および債務が存在する場合、債権と債務を自動で相殺し、相殺後の金額を納入企業に支払う構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-219933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、グループ会社が多数ある取引先において、親会社からまとめて入金がある、または、まとめてこちらから支払をする取引先の場合に、まとめて相殺処理をすることができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、複数のグループ会社がある取引先との取引に対して、グループ会社単位でまとめた相殺先を設定し、相殺先単位で自動的に相殺処理ができる債権債務自動相殺装置、債権債務自動相殺方法、および、債権債務自動相殺プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る債権債務自動相殺装置は、記憶部と制御部とを備えた債権債務自動相殺装置であって、前記記憶部は、請求先、および、前記請求先をまとめるまとめ相殺先を紐付けて設定した請求先マスタを記憶する請求先記憶手段と、支払先、および、前記支払先をまとめる前記まとめ相殺先を紐付けて設定した支払先マスタを記憶する支払先記憶手段と、を備え、前記制御部は、前記請求先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、および、前記請求先に対する回収予定金額を設定した回収予定データを取得する回収予定取得手段と、前記支払先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、および、前記支払先に対する支払予定金額を設定した支払予定データを取得する支払予定取得手段と、前記回収予定データと前記支払予定データとの間において、前記まとめ相殺先単位での相殺処理を実行することで、当該回収予定データおよび当該支払予定データを更新する相殺手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る債権債務自動相殺装置において、前記相殺手段は、前記回収予定データと前記支払予定データとの間において、前記まとめ相殺先単位での前記相殺処理を実行することで、回収済金額を当該回収予定データに登録し、支払済金額を当該支払予定データに登録する更新を実行することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る債権債務自動相殺装置において、前記相殺手段は、同月に発生した前記回収予定データと前記支払予定データとの間において、前記まとめ相殺先単位での前記相殺処理を実行することで、当該回収予定データおよび当該支払予定データを更新することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る債権債務自動相殺装置において、前記制御部は、前記回収予定データに基づいて、前記回収済金額を前記請求先からの入金金額として設定した入金データを作成する入金作成手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る債権債務自動相殺装置において、前記回収予定データは、更に、回収予定日が設定され、前記入金作成手段は、前記回収予定データに基づいて、前記回収済金額を前記請求先からの前記入金金額として設定し、且つ、前記回収予定日を相殺日として設定した前記入金データを作成することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る債権債務自動相殺装置において、前記制御部は、前記支払予定データに基づいて、前記支払済金額を前記支払先に対する支払金額として設定した支払データを作成する支払作成手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る債権債務自動相殺装置において、前記回収予定データは、更に、回収予定日が設定され、前記支払作成手段は、前記回収予定データおよび前記支払予定データに基づいて、前記支払済金額を前記支払先に対する前記支払金額として設定し、且つ、前記回収予定日を相殺日として設定した前記支払データを作成することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る債権債務自動相殺装置において、前記回収予定取得手段は、前記請求先に対する前記回収予定金額が入力された場合、前記請求先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、前記回収予定金額、および、当該回収予定金額と同額の未回収金額を設定した前記回収予定データを取得し、前記相殺手段は、更に、前記まとめ相殺先単位で、前記回収予定金額から前記回収済金額を差し引いた額で前記回収予定データに設定された前記未回収金額を更新することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る債権債務自動相殺装置において、前記支払予定取得手段は、前記支払先に対する前記支払予定金額が入力された場合、前記支払先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、前記支払予定金額、および、当該支払予定金額と同額の未支払金額を設定した支払予定データを取得し、前記相殺手段は、更に、前記まとめ相殺先単位で、前記支払予定金額から前記支払済金額を差し引いた額で前記支払予定データに設定された前記未支払金額を更新することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る債権債務自動相殺装置において、前記請求先マスタは、更に、前記請求先に対する請求先相殺優先順序が設定され、前記支払先マスタは、更に、前記支払先に対する支払先相殺優先順序が設定され、前記相殺手段は、前記まとめ相殺先単位で、未回収金額に残額がある前記回収予定データの中で前記請求先相殺優先順序が最小の前記請求先のレコードと、未支払金額に残額がある前記支払予定データの中で前記支払先相殺優先順序が最小のレコードと、の間において、前記相殺処理の実行を繰り返すことで、当該回収予定データおよび当該支払予定データを更新することを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る債権債務自動相殺装置において、前記相殺手段は、更に、前記回収予定データと前記支払予定データとの間における相殺結果を、前記まとめ相殺先単位で表示させることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る債権債務自動相殺方法は、記憶部と制御部とを備えた債権債務自動相殺装置に実行させるための債権債務自動相殺方法であって、前記記憶部は、請求先、および、前記請求先をまとめるまとめ相殺先を紐付けて設定した請求先マスタを記憶する請求先記憶手段と、支払先、および、前記支払先をまとめる前記まとめ相殺先を紐付けて設定した支払先マスタを記憶する支払先記憶手段と、を備え、前記制御部で実行させる、前記請求先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、および、前記請求先に対する回収予定金額を設定した回収予定データを取得する回収予定取得ステップと、前記支払先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、および、前記支払先に対する支払予定金額を設定した支払予定データを取得する支払予定取得ステップと、前記回収予定データと前記支払予定データとの間において、前記まとめ相殺先単位での相殺処理を実行することで、当該回収予定データおよび当該支払予定データを更新する相殺ステップと、を含むことを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る債権債務自動相殺プログラムは、記憶部と制御部とを備えた債権債務自動相殺装置に実行させるための債権債務自動相殺プログラムであって、前記記憶部は、請求先、および、前記請求先をまとめるまとめ相殺先を紐付けて設定した請求先マスタを記憶する請求先記憶手段と、支払先、および、前記支払先をまとめる前記まとめ相殺先を紐付けて設定した支払先マスタを記憶する支払先記憶手段と、を備え、前記制御部において、前記請求先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、および、前記請求先に対する回収予定金額を設定した回収予定データを取得する回収予定取得ステップと、前記支払先マスタに基づいて、前記まとめ相殺先、および、前記支払先に対する支払予定金額を設定した支払予定データを取得する支払予定取得ステップと、前記回収予定データと前記支払予定データとの間において、前記まとめ相殺先単位での相殺処理を実行することで、当該回収予定データおよび当該支払予定データを更新する相殺ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、債権債務の管理精度を向上させることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、手動での1件1件の入力が必要であった相殺処理を、取引先毎に自動で相殺可能かどうかの設定ができるという効果を奏する。また、本発明によれば、取引内容により相殺可否を決めることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、請求先毎、および/または、支払先毎に相殺可能かどうかの設定できるという効果を奏する。また、本発明によれば、グループ会社単位でのまとめ相殺先を設定することで、自動での相殺処理が実現できるという効果を奏する。また、本発明によれば、自動相殺ができることにより、月次決算の期間短縮を実現することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、同月に発生した債権と債務とを自動で相殺することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本実施形態における債権債務自動相殺装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、本実施形態における債権債務自動相殺装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図3図3は、本実施形態における債権債務自動相殺処理の一例を示す図である。
図4図4は、本実施形態における債権債務自動相殺処理の一例を示す図である。
図5図5は、本実施形態における債権債務自動相殺処理の一例を示す図である。
図6図6は、本実施形態における債権債務自動相殺処理の一例を示す図である。
図7図7は、本実施形態における自動相殺処理画面の一例を示す図である。
図8図8は、本実施形態における自動相殺処理画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0022】
[1.概要]
まず、本発明の概要を説明する。
【0023】
従来、相殺業務においては、予め債権と債務とを確認して相殺可能額を把握した上で、手動で相殺処理をすることが必要であった。例えば、物流業界においては、運送会社同士で仕事を融通し合うこと、および、運送中に輸送物を壊した場合に弁償金を荷主に支払うことの2つが影響して、相殺の件数が多い傾向にあり、処理に多大な時間を要する上に、手作業による作業ミスの懸念も多かった。具体的には、月間200件の相殺処理が必要な場合、相殺対象の確認、入金入力および支払入力で1件あたり3分程度の時間を要するため、月間約3×200=600分の処理時間をかけて処理する必要があった。また、従来、グループ会社が多数ある取引先で、親会社でまとめて支払ってくる、または、まとめてこちらから親会社に支払うところがあり、子会社毎に相殺する、しないが変更になるため、その管理にも時間がかかっていた。
【0024】
そこで、本実施形態において、同じ取引先で債権と債務とが発生する場合委に相殺処理を自動で実行するだけでなく、グループ会社間でも取引を相殺処理できるようにまとめ相殺先を設け、その単位でまとめて相殺処理をできる仕組みを提供している。
【0025】
[2.構成]
本実施形態に係る債権債務自動相殺装置100の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態における債権債務自動相殺装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0026】
図1に示すように、債権債務自動相殺装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、債権債務自動相殺装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0027】
債権債務自動相殺装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。債権債務自動相殺装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0028】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、債権債務自動相殺装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、債権債務自動相殺装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0029】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、相殺先マスタ106aと請求先マスタ106bと支払先マスタ106cと取引データベース106dとを備えている。
【0030】
相殺先マスタ106aは、取引先をまとめるまとめ相殺先を設定したマスタである。ここで、相殺先マスタ106aは、相殺先識別子が設定されていてもよい。例えば、相殺先マスタ106aは、相殺先コード、および、相殺先名が紐付けて設定されていてもよい。
【0031】
請求先マスタ106bは、請求先、および、請求先をまとめるまとめ相殺先を紐付けて設定したマスタである。ここで、請求先マスタ106bは、請求先に対する請求先相殺優先順序が設定されていてもよい。また、請求先マスタ106bは、請求先識別子、および、まとめ相殺先識別子が設定されていてもよい。例えば、請求先マスタ106bは、請求先コードおよび/または請求先名、ならびに、相殺先コードおよび/または相殺先名等が紐付けて設定されていてもよい。
【0032】
支払先マスタ106cは、支払先、および、支払先をまとめるまとめ相殺先を紐付けて設定したマスタである記事を記憶する。ここで、支払先マスタ106cは、支払先に対する支払先相殺優先順序が設定されていてもよい。また、支払先マスタ106cは、支払先識別子、および、まとめ相殺先識別子が設定されていてもよい。例えば、支払先マスタ106cは、支払先コードおよび/または支払先名、ならびに、相殺先コードおよび/または相殺先名等が紐付けて設定されていてもよい。
【0033】
取引データベース106dは、取引データを記憶する。ここで、取引データは、回収予定データ、支払予定データ、入金データ、支払データ、相殺結果、債務データ、債権データ、請求データ、売上データ、および/または、仕訳データ等を含んでいてもよい。ここで、回収予定データは、事業所識別子(例えば、事業所コードおよび/または事業所名等)、相殺先識別子(例えば、相殺先コードおよび/または相殺先名等)、請求先識別子(例えば、請求先コードおよび/または請求先名等)、回収予定日、回収予定金額、未回収金額および/または回収済金額等が設定されていてもよい。ここで、請求先コードは、数値であってもよい。また、支払予定データは、事業所識別子(例えば、事業所コードおよび/または事業所名等)、相殺先識別子(例えば、相殺先コードおよび/または相殺先名等)、支払先識別子(例えば、支払先コードおよび/または支払先名等)、支払予定日、支払予定金額、未支払金額および/または支払済金額等が設定されていてもよい。ここで、支払先コードは、数値であってもよい。また、入金データは、相殺日、事業所識別子(例えば、事業所コードおよび/または事業所名等)、請求先識別子(例えば、請求先コードおよび/または請求先名等)および/または入金金額等が設定されていてもよい。また、支払データは、相殺日、事業所識別子(例えば、事業所コードおよび/または事業所名等)、支払先識別子(例えば、支払先コードおよび/または支払先名等)および/または支払金額等が設定されていてもよい。
【0034】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0035】
制御部102は、債権債務自動相殺装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、回収予定取得部102aと支払予定取得部102bと相殺部102cと入金作成部102dと支払作成部102eとを備えている。
【0036】
回収予定取得部102aは、請求先に対する回収予定金額を設定した回収予定データを取得する。回収予定取得部102aは、請求先マスタ106bに基づいて、まとめ相殺先、および、請求先に対する回収予定金額を設定した回収予定データを取得してもよい。また、回収予定取得部102aは、請求先に対する回収予定金額が入力された場合、請求先マスタ106bに基づいて、まとめ相殺先、回収予定金額、および、当該回収予定金額と同額の未回収金額を設定した回収予定データを取得してもよい。また、回収予定取得部102aは、回収予定データを取引データベース106dに登録してもよい。
【0037】
支払予定取得部102bは、支払先に対する支払予定金額を設定した支払予定データを取得する。ここで、支払予定取得部102bは、支払先マスタ106cに基づいて、まとめ相殺先、および、支払先に対する支払予定金額を設定した支払予定データを取得してもよい。また、支払予定取得部102bは、支払先に対する支払予定金額が入力された場合、支払先マスタ106cに基づいて、まとめ相殺先、支払予定金額、および、当該支払予定金額と同額の未支払金額を設定した支払予定データを取得してもよい。また、支払予定取得部102bは、支払予定データを取引データベース106dに登録してもよい。
【0038】
相殺部102cは、債権データと債務データとの間において相殺処理を実行する。ここで、相殺部102cは、回収予定データと支払予定データとの間において、まとめ相殺先単位での相殺処理を実行することで、当該回収予定データおよび当該支払予定データを更新してもよい。また、相殺部102cは、回収予定データと支払予定データとの間において、まとめ相殺先単位での相殺処理を実行することで、回収済金額を当該回収予定データに登録し、支払済金額を当該支払予定データに登録する更新を実行してもよい。また、相殺部102cは、同月に発生した回収予定データと支払予定データとの間において、まとめ相殺先単位での相殺処理を実行することで、当該回収予定データおよび当該支払予定データを更新してもよい。また、相殺部102cは、まとめ相殺先単位で、回収予定金額から回収済金額を差し引いた額で回収予定データに設定された未回収金額を更新してもよい。また、相殺部102cは、まとめ相殺先単位で、支払予定金額から支払済金額を差し引いた額で支払予定データに設定された未支払金額を更新してもよい。また、相殺部102cは、まとめ相殺先単位で、未回収金額に残額がある回収予定データの中で請求先相殺優先順序が最小の請求先のレコードと、未支払金額に残額がある支払予定データの中で支払先相殺優先順序が最小の支払先のレコードと、の間において、相殺処理の実行を繰り返すことで、当該回収予定データおよび当該支払予定データを更新してもよい。また、相殺部102cは、まとめ相殺先単位で、未回収金額に残額がある回収予定データの中で請求先コードが最小のレコードと、未支払金額に残額がある支払予定データの中で支払先コードが最小のレコードと、の間において、相殺処理の実行を繰り返すことで、当該回収予定データおよび当該支払予定データを更新してもよい。また、相殺部102cは、回収予定データと支払予定データとの間における相殺結果を取引データベース106dに登録してもよい。また、相殺部102cは、回収予定データと支払予定データとの間における相殺結果を、まとめ相殺先単位で表示させてもよい。
【0039】
入金作成部102dは、請求先からの入金金額を設定した入金データを作成する。また、入金作成部102dは、回収予定データに基づいて、回収済金額を請求先からの入金金額として設定した入金データを作成してもよい。また、入金作成部102dは、回収予定データに基づいて、回収済金額を請求先からの入金金額として設定し、且つ、回収予定日を相殺日として設定した入金データを作成してもよい。また、入金作成部102dは、入金データを取引データベース106dに登録してもよい。
【0040】
支払作成部102eは、支払先に対する支払金額を設定した支払データを作成する。ここで、支払作成部102eは、支払予定データに基づいて、支払済金額を支払先に対する支払金額として設定した支払データを作成してもよい。また、支払作成部102eは、回収予定データおよび支払予定データに基づいて、支払済金額を支払先に対する支払金額として設定し、且つ、回収予定日を相殺日として設定した支払データを作成してもよい。また、支払作成部102eは、支払データを取引データベース106dに登録してもよい。
【0041】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、図2から図8を参照して説明する。
【0042】
[債権債務自動相殺処理]
ここで、図2を参照して、本実施形態における債権債務自動相殺処理の一例について説明する。図2は、本実施形態における債権債務自動相殺装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0043】
図2に示すように、回収予定取得部102aは、ユーザにより入力装置112を介して請求先に対する回収予定金額が入力された場合、請求先マスタ106bに基づいて、まとめ相殺先、回収予定金額、および、当該回収予定金額と同額の未回収金額を設定した回収予定データを取得し、当該回収予定データを取引データベース106dに登録する(ステップSA-1)。
【0044】
そして、支払予定取得部102bは、ユーザにより入力装置112を介して支払先に対する支払予定金額が入力された場合、支払先マスタ106cに基づいて、まとめ相殺先、支払予定金額、および、当該支払予定金額と同額の未支払金額を設定した支払予定データを取得し、当該支払予定データを取引データベース106dに登録する(ステップSA-2)。
【0045】
そして、相殺部102cは、ユーザにより入力装置112を介して自動相殺処理画面にて対象年月が選択された場合、当該対象年月についての相殺指示を取得する(ステップSA-3)。
【0046】
そして、相殺部102cは、同一のまとめ相殺先が設定された、取引データベース106dに記憶された対象年月の回収予定データおよび支払予定データが存在するか否かを判定する(ステップSA-4)。
【0047】
そして、相殺部102cは、同一のまとめ相殺先が設定された、取引データベース106dに記憶された対象年月の回収予定データおよび支払予定データが存在しないと判定した場合(ステップSA-4:No)、処理を終了する。
【0048】
一方、相殺部102cは、同一のまとめ相殺先が設定された、取引データベース106dに記憶された対象年月の回収予定データおよび支払予定データが存在すると判定した場合(ステップSA-4:Yes)、処理をステップSA-5に移行させる。
【0049】
そして、相殺部102cは、まとめ相殺先単位で、取引データベース106dに記憶された未回収金額に残額がある対象年月の回収予定データの中で、請求先マスタ106bに設定された請求先相殺優先順序が最小の請求先のレコードと、取引データベース106dに記憶された未支払金額に残額がある対象年月の支払予定データの中で、支払先マスタ106cに設定された支払先相殺優先順序が最小の支払先のレコードと、の間において、相殺処理の実行を繰り返すことで、取引データベース106dに記憶された当該回収予定データおよび当該支払予定データを更新する(ステップSA-5)。
【0050】
そして、相殺部102cは、回収予定データと支払予定データとの間における相殺結果を、まとめ相殺先単位で出力装置114に表示させる(ステップSA-6)。
【0051】
そして、入金作成部102dは、取引データベース106dに記憶された回収予定データに基づいて、回収済金額を請求先からの入金金額として設定し、且つ、回収予定日を相殺日として設定した入金データを作成し、当該入金データを取引データベース106dに登録する(ステップSA-7)。
【0052】
そして、支払作成部102eは、取引データベース106dに記憶された回収予定データおよび支払予定データに基づいて、支払済金額を支払先に対する支払金額として設定し、且つ、回収予定日を相殺日として設定した支払データを作成し、当該支払データを取引データベース106dに登録し(ステップSA-8)、処理を終了する。
【0053】
ここで、図3から図6を参照して、本実施形態における債権債務自動相殺処理の一例について説明する。図3から図6は、本実施形態における債権債務自動相殺処理の一例を示す図である。
【0054】
図3に示すように、本実施形態においては、ユーザにより請求先に対する回収予定金額、および、支払先に対する支払予定金額が入力された場合、相殺先マスタ106a,請求先マスタ106bおよび支払先マスタ106cに基づいて、回収予定データおよび支払予定データが取得される。
【0055】
そして、図4に示すように、本実施形態においては、事業所コードおよび相殺先コードで集約されて回収予定金額と支払予定金額とが比較される。
【0056】
そして、図5に示すように、本実施形態においては、請求先マスタ106bに設定された請求先相殺優先順序および支払先マスタ106cに設定された支払先相殺優先順序の小さい順に消込処理が実行されて個別の請求先および支払先のレコードに反映されることで、回収予定データおよび支払予定データが更新される。
【0057】
そして、図6に示すように、本実施形態においては、回収予定データおよび支払予定データに基づいて、回収予定日が相殺日として設定され、回収済金額が請求先からの入金金額として設定された入金データ、および、支払済金額が支払先に対する支払金額として設定された支払データが作成される。
【0058】
また、図7および図8を参照して、本実施形態における自動相殺処理画面遷移の一例について説明する。図7および図8は、本実施形態における自動相殺処理画面の一例を示す図である。
【0059】
本実施形態においては、図7に示すように、ユーザにより入力装置112を介して自動相殺処理画面にて対象年月として「2020/06」が選択された場合、2020/06に発生した回収予定データと支払予定データとの間において、まとめ相殺先単位での自動相殺処理が実行され、図8に示すように、事業所コード(CD)、事業所名、相殺先コード、相殺先名、債権相殺金額(回収予定額、未消込額および今回消込額)、および、債務相殺金額(支払予定額、未消込額および今回消込額)を含む相殺結果が自動相殺処理画面に表示されてもよい。
【0060】
このように、本実施形態においては、請求先マスタ106bおよび支払先マスタ106cに相殺先コードを設定している取引先同士が相殺対象となり、相殺先コードが紐付けられた、請求先コード毎の債権および支払先コード毎の債務に対して、互いに相殺処理が実行されてもよい。また、本実施形態においては、相殺先が紐付けられた、同一計上月の債権と債務とが相殺対象になってもよい。また、本実施形態においては、債権側を主とし、債務側を従として、消込が実行されてもよい。また、本実施形態においては、債権および債務が事業所毎に発生している場合、相殺単位が事業所単位に分別され、相殺されてもよい。
【0061】
また、本実施形態においては、債権側の回収予定日が相殺日とされてもよく、例えば、2020/08/20回収予定日の10万円の債権、2020/08/31回収予定日の20万円の債権、および、2020/08/10支払予定日の40万円の債務が全て6月に計上され、自動相殺された場合、2020/08/20相殺日の相殺伝票(10万円債権-10万円債務)、2020/08/31相殺日の相殺伝票(20万円債権-20万円債務)、および、2020/08/10の支払伝票(10万円債務)が発行されてもよい。
【0062】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0063】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0064】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0065】
また、債権債務自動相殺装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0066】
例えば、債権債務自動相殺装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて債権債務自動相殺装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0067】
また、このコンピュータプログラムは、債権債務自動相殺装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0068】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0069】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0070】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0071】
また、債権債務自動相殺装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、債権債務自動相殺装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0072】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、物流業界等を含む相殺取引が多い様々な業界において有用である。
【符号の説明】
【0074】
100 債権債務自動相殺装置
102 制御部
102a 回収予定取得部
102b 支払予定取得部
102c 相殺部
102d 入金作成部
102e 支払作成部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 相殺先マスタ
106b 請求先マスタ
106c 支払先マスタ
106d 取引データベース
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8