(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】乗り物のピラー用外部トリミング部材
(51)【国際特許分類】
B60R 13/04 20060101AFI20240612BHJP
【FI】
B60R13/04 Z
(21)【出願番号】P 2020559433
(86)(22)【出願日】2019-08-30
(86)【国際出願番号】 CN2019103521
(87)【国際公開番号】W WO2020048390
(87)【国際公開日】2020-03-12
【審査請求日】2022-08-24
(31)【優先権主張番号】201811022019.0
(32)【優先日】2018-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】500374146
【氏名又は名称】サン-ゴバン グラス フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(72)【発明者】
【氏名】タン チュン
(72)【発明者】
【氏名】クオ シアオフォン
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル ラブロト
【審査官】久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第09802554(US,B1)
【文献】国際公開第2017/158031(WO,A1)
【文献】特開2016-179752(JP,A)
【文献】特開2001-303819(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/62649(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/139506(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り物のピラー用外部トリミング部材であって、
前記ピラーに固定的に接続されたブラケット;及び
前記ブラケットに固定的に接続され、かつ前記ブラケットの外部表面を覆うガラスカバープレート;
を含み、
前記ブラケットが、少なくとも前記ガラスカバープレートに向かって開いた受容空間を含み、かつ
前記外部トリミング部材が、前記受容空間に配置された電子部品を更に含
み、
前記電子部品が、ランプアセンブリであり、
前記ガラスカバープレートが、前記ブラケットに面する表面を含み、前記表面上において、前記ランプアセンブリの位置に対応するゾーンが、インク層で被覆されて、前記ランプアセンブリが明るくされたときに形成される装飾パターン又は表示パターンに相補的なパターンを形成している、
外部トリミング部材。
【請求項2】
前記ガラスカバープレートの外部表面が、撥水層で被覆されている、請求項
1に記載の外部トリミング部材。
【請求項3】
前記電子部品が、接着剤又は溶接によって前記受容空間に固定されている、請求項
1に記載の外部トリミング部材。
【請求項4】
前記ブラケットが、カプセル化によって一体的に射出成形され、かつ前記ガラスカバープレートに固定的に接続されており;あるいは、前記ブラケットと前記ガラスカバープレートとが、接着剤及び/又はスナップフィットによって固定的に接続されている、請求項
1に記載の外部トリミング部材。
【請求項5】
前記ガラスカバープレートが、強化ガラス又は合わせガラスである、請求項
1に記載の外部トリミング部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、乗り物の部品の製造分野、より具体的には、乗り物の柱の外部トリミング部材に関する。
【背景技術】
【0002】
乗り物は、通常、Aピラー、Bピラー、Cピラー等のピラーを含み、各ピラーの乗り物の外部に面する側には、通常、外部トリミング部材が設けられている。従来の外部トリミング部材は、一般的に射出成形により、PC(ポリカーボネート)及びPMMA(ポリメチルメタクリレート)等のプラスチック材料で作られている。しかしながら、プラス材料は耐擦傷性が低いため、乗り物の外観に関するユーザーの要求は通常満たすことができない。当技術分野でこの問題を解決するためにいくつかの解決策が提案されてきた。解決策の一つは、ガラスを使用して外部トリミング部材の外部表面を形成することである。ガラスは自然に優れた耐擦傷性を備えているため、外部トリミング部材の外観の問題を完全に解決できるからである。
【0003】
しかしながら、乗り物のインテリジェントレベルが向上し続けるにつれて、外観要求に加えて、外部トリミング部材に特定のインテリジェント機能を持たせることが可能かどうかは、当業者の研究開発の関心事になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、良好な耐擦傷性を有するだけでなく、追加のインテリジェント機能も有する、乗り物のピラー用外部トリミング部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の外部トリミング部材は、前記ピラーに固定的に接続されたブラケット;及び前記ブラケットに固定的に接続され、かつ前記ブラケットの外部表面を覆うガラスカバープレートを含む。前記ブラケットは、少なくとも前記ガラスカバープレートに向かって開いた受容空間を含み、かつ前記外部トリミング部材は、前記受容空間に配置された電子部品を更に含む。
【0006】
本開示の文脈において、「外部表面」は、特に明記しない限り、乗り物の外部に面する構成要素の表面を指す。本開示は、ガラスカバープレートの伸長曲率を限定しない。すなわち、ガラスカバープレートは、平らなガラスであってもよく、湾曲したガラスであってもよい。本開示における受容空間は、少なくともガラスカバープレートに向かって開かれるべきである。ガラスカバープレートは電子部品の機能を妨げないので、このような構造は電子部品の機能を確実に実現することができる。本開示では、受容空間が他の方向に向かって開かれているかどうかに制限はない。例えば、受容空間はまた、同時に乗り物のピラーに向かって開いてよく、それにより、ブラケット内に貫通穴構造を形成し得る。
【0007】
好ましくは、電子部品は、タッチスクリーン、ディスプレイスクリーン、又はタッチアンドディスプレースクリーンであり、乗り物のキーが予め定められた範囲内に入っていることを乗り物が検出するときに、アクティブになるように設定されてよく、これによって、ユーザーが使用するのに便利であり、消費電力を削減し、及び電子部品がタッチスクリーン又はタッチアンドディスプレイである場合に、正当なユーザー以外の人又は物体による誤ったトリガーを回避する。
【0008】
好ましくは、電子部品は、カメラ又はレーダーセンサーであり、乗り物の自動又は半自動運転システムに通信的に接続されて、ピラーで感知された環境情報をリアルタイムで自動又は半自動運転システムに提供することができる。カメラを使用する場合、カメラはピラーでキャプチャされた周囲の画像情報を提供し、自動又は半自動運転システムは、画像情報から乗り物のピラー付近の環境状態を更に分析及び取得することができる。レーダーセンサーを使用する場合、レーダーセンサーは乗り物のピラーの近くの障害物の位置を検出し、それらを自動又は半自動運転システムに報告することができる。
【0009】
電子部品がディスプレイスクリーン、タッチアンドディスプレースクリーン、又はカメラであり、かつガラスカバープレートの大部分の領域が特定のヘイズを有するか、着色されているか、又はインク層で被覆されている場合には、電子部品の表示効果又は画像捕捉性能を確保するために、電子部品の位置に対応するガラスカバープレートの領域を部分的に無色透明に維持する必要があることは、容易に理解できる。
【0010】
好ましくは、電子部品は、ランプアセンブリである。ランプアセンブリは、明るくされたときに装飾パターン又は表示パターンを形成するように設定されている;あるいは、ガラスカバープレートはブラケットに面する表面を含み、その表面上に、ランプアセンブリの位置に対応するゾーンが、インク層で被覆されて、装飾パターン又は表示パターンに相補的なパターンを形成している。後者の場合、ランプアセンブリ自体は、その照明領域が装飾パターン又は表示パターンをカバーできる限り、特定のパターンを形成する必要はない。これにより、ランプアセンブリが明るくされると、インク層で被覆されたガラスカバープレートの領域は、ランプアセンブリから発する光を遮断し、それがガラスカバープレートを透過するのを防ぐ。一方、インク層で被覆されていないガラスカバープレートの領域は、ランプアセンブリから発生する光がガラスカバープレートを透過することを可能にし、それにより、ユーザーは、乗り物の外部から照らされた装飾パターン又は表示パターンを観察することができる。
【0011】
好ましくは、ガラスカバープレートの外部表面は、撥水層で被覆されている、撥水層は、雨水や凝縮水がガラスカバープレートの表面に留まるのを防ぐことができる。電子部品がタッチスクリーンの場合、これにより、雨水や凝縮水がタッチスクリーンの感度を低下させるのを防げるだろう。電子部品がカメラやレーダーセンサーの場合、これにより、雨水や凝縮水がカメラで撮影した画像の鮮明さやレーダーセンサーの検出結果の精度に影響を与えるのを防げるだろう。電子部品がランプアセンブリの場合、これにより、雨水または凝縮水が装飾パターンまたは表示パターンの照明効果に影響を与えるのを防げるだろう。
【0012】
好ましくは、電子部品は、接着剤又は溶接によって前記受容空間に固定されている。
【0013】
好ましくは、ブラケットは、カプセル化によって一体的に射出成形され、かつガラスカバープレートに固定的に接続されており;あるいは、ブラケットとガラスカバープレートとは、接着剤及び/又はスナップフィットによって固定的に接続されている。カプセル化による射出成形の場合、ガラスカバープレートは予め作製され、次にブラケットを形成するために射出成形キャビティ内の所定の位置に配置される;次に、射出成形材料が射出成形キャビティに射出される;射出成形が終了すると、ブラケットが成形されると同時に、ガラスカバープレートに固定的に接続される。ブラケットが他の方法でガラスカバープレートに接続されている場合には、ブラケットは、射出成形材料で作られていなくてもよく、ブラケットは、CNC(コンピューター数値制御)技術によって作製されてもよい。
【0014】
好ましくは、ガラスカバープレートは、強化ガラス又は合わせガラスである。
【0015】
本開示の更なる理解を提供するために含まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示を以下の実施形態とともに説明することを意図しており、本開示を限定するものではない。
【0016】
図面は図面の縮尺ではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態1におけるブラケットの概略図である。
【
図2】
図2は、本開示の実施形態1におけるガラスカバープレートの概略図である。
【
図3】
図3は、本開示の実施形態1における組み立て状態のブラケット及びガラスカバープレートの概略図である。
【
図4】
図4は、乗り物のBピラーに取り付けられた本開示の実施形態1の外部トリミング部材の概略図である。
【
図5】
図5は、本開示の実施形態3における外部トリミング部材の概略断面図である。
【
図6】
図6は、本開示の実施形態4におけるランプアセンブリの概略図である。
【
図7】
図7は、本開示の実施形態5におけるランプアセンブリの概略図である。
【
図8】
図8は、本開示の実施形態5において、インク層で被覆されたガラスカバープレートの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
実施形態1
図1~4を参照して、本実施形態は、カメラを有する乗り物のBピラー用の外部トリミング部材を提供する。
図1は、外部トリミング部材のブラケット1を示す。ブラケット1の取り付け状態では、ブラケット1の乗り物の内部に面する側は、Bピラーに固定接続されており、ブラケット1の乗り物の外部に面する側は、実質的に、
図2に示されたガラスカバープレート2で覆われている。これにより、ガラスカバープレート2は、外部トリミング部材の装飾面を形成する。
【0019】
引き続き
図1を参照して、ブラケット1には、カメラ31を取り付けるための受容ホール11が設けられている。但し、
図1に示す状態では、カメラ31は搭載されていない。
図3に示された状態において、カメラ31が受容ホール11に取り付けられ、ブラケット1がガラスカバープレート2と組み立てられて、したがって、外部トリミング部材の作製が完成されている。
図4は、乗り物のBピラーに取り付けられた外部トリミング部材の概略図である。
図3及び4において、カメラは、外部トリミング部材の最も外側で直接露出されていないが、ガラスカバープレート2によって覆われており、ガラスカバープレート2を通して見えるため、破線で示されている。
【0020】
乗り物は、自動又は半自動運転システムを含み、運転システムは、カメラ31に通信的に接続されている。これにより、カメラは、駆動システムの制御下でBピラー付近の環境の画像を撮影することができ、これらの画像は、Bピラー付近のリアルタイムの環境状態を分析及び取得するために駆動システムに提供される。
【0021】
この実施形態において、カメラ31は、接着剤により受容ホール11に固定されてもよく、溶接により受容ホール11に固定されてもよい。
【0022】
この実施形態において、ブラケット1は、カプセル化によってガラスカバープレート2と一体的に射出成形される。具体的には、ガラスカバープレート2を予め作製し、射出成形キャビティ内の所定の位置に配置する。次に、プラスチック材料が射出成形キャビティに射出されて、ブラケット1が形成される。ラケット1が成形されると、それはガラスカバープレート2に固定的に接続される。その後、カメラ31は、受容ホール11に取り付けられる。
【0023】
しかしながら、ガラスカバープレート2をブラケット1に取り付ける方法は、カプセル化による射出成形に限定されない。以下の方法も使用できる。ブラケット1は、射出成形又はCNCによって予め作製することができ、ガラスカバープレート2は、別個に作製することができる。次に、ブラケット1は、接着剤及び/又はスナップフィットによってガラスカバープレート2と組み立てられることができる。カメラ31の取り付けは、ブラケット1及びガラスカバープレート2の組み立ての前又は後に行うことができる。
【0024】
本実施形態において、ガラスカバープレート2は、強化ガラスでできている。ガラスカバープレート2は、合わせガラスでできていてもよい。ガラスカバープレート2が特定のヘイズを有するか、着色されているか、又はインク層で被覆されている場合には、カメラ31の画像捕捉性能を確保するために、カメラ31の位置に対応するガラスカバープレート2の領域を無色透明に維持する必要があることは、容易に理解できる。
【0025】
本実施形態において、ブラケット1の材質はABS(アクリロニトリル、ブタジエン及びスチレンのターポリマー)である。しかしながら、ブラケット1の材料はまた、例えば、PP(ポリプロピレン)、PC、PA6(ポリアミド6)、PA66(ポリアミド66)及びGF(ガラス繊維)の組合せ、PVC(ポリ塩化ビニル)又はTPE(熱可塑性エラストマー)等であってもよい。
【0026】
本実施形態において、外部トリミング部材は、Bピラーに取り付けられているが、乗り物の他のピラーに取り付けられてもよい。
【0027】
実施形態2
この実施形態は、実施形態1のカメラがレーダーセンサーに置き換えられているという点でのみ実施形態1とは異なる別の外部トリミング部材を提供する。レーダーセンサーは、Bピラーの近くの物体の位置を検出し、この情報を乗り物の自動又は半自動運転システムに報告することができる。
【0028】
実施形態3
図5を参照して、この実施形態は、実施形態1のカメラがタッチスクリーン32に置き換えられているという点で第1に実施形態1とは異なる別の外部トリミング部材を提供する。タッチスクリーンは静電容量式タッチスクリーンであるが、抵抗膜式タッチスクリーン又は既知の構造の他のタッチスクリーンであってもよい。
【0029】
乗り物がロックされている場合、タッチスクリーンは、デフォルトで閉じた状態又は休止状態になっている。この実施形態の乗り物は、乗り物キー検出機能を有する。乗り物のキーが予め定められた範囲内に入っていることが検出されると、乗り物の制御システムがタッチスクリーンをアクティブにし、これによって、ユーザーは、Bピラーに接近するときに、タッチスクリーン32を操作して、指紋認証の実施又は乗り物のドアの開放等のアクションを実行することができる。
【0030】
この実施形態は、タッチスクリーンの使用に限定されず、タッチスクリーンは、特定のディスプレイ機能を達成するために、ディスプレイスクリーン又はタッチアンドディスプレースクリーンに置き換えることができる。ガラスカバープレート2が特定のヘイズを有するか、着色されているか、又はインク層で被覆されている場合には、良好な画像表示機能を確保するために、ディスプレイスクリーン又はタッチアンドディスプレースクリーンの位置に対応するガラスカバープレート2の領域を無色透明に維持する必要があることは、容易に理解できる。
【0031】
引き続き
図5を参照して、実施形態1に基づいて、この実施形態では、ガラスカバープレート2の外部表面は、撥水層4で被覆されている。撥水層4は、タッチスクリーン32の感度を確保するために、雨水や凝縮水がガラスカバープレート2の外部表面に留まるのを防ぐことができる。
【0032】
撥水層4は、本実施形態に適用できるだけではなく、本出願の他の実施形態にも適用することができ、それによって、雨水や凝縮水が受容ホール11に取り付けられた電子部品の良好な作動に干渉又は影響を与えるのを防ぐことができる。
【0033】
実施形態4
図6に示されたように、この実施形態は、実施形態1のカメラ31がランプアセンブリ33に置き換えられているという点でのみ実施形態1とは異なる別の外部トリミング部材を提供する。ライトアセンブリ33は、複数のLED331を含み、ブラケット1は、それぞれのLEDを取り付けるための複数の受容ホール11を有する。この実施形態において、LED331は、指示矢印形状を形成するように配置されている。しかしながら、例えば、LEDマトリックスを使用することもでき、LEDの一部は、LEDマトリックスの制御回路によって選択的に照明されて、様々な可変の指示パターン又は装飾パターンを形成する。
【0034】
この実施形態は、LEDの使用に限定されず、他の光源を使用して、ランプアセンブリ33を形成してもよい。
【0035】
実施形態5
図7及び8に示されたように、この実施形態は、実施形態6とは次の点でのみ異なる別の外部トリミング部材を提供する:LEDは特定のパターンで配置する必要がなく、例えば、
図7に示されたようにLEDマトリックスを直接使用できる;更に、ブラケット1に面するガラスカバープレート2の内部表面は、インク層で被覆されている;かつインク層の被覆領域は、少なくともLEDマトリックスの発光領域に対応する領域を含むべきであり、特にインク層は、矢印形状に相補的な形状を有する(
図8を参照)。したがって、LEDマトリックスによって放出された光がガラスカバープレート2に到達すると、インク層のある領域21は、光がガラスカバープレート2を透過するのを防ぎ、インク層のない領域22は、光がそこを透過することを可能にし、それにより、乗り物の外部からBピラーを観察するとき、明るくされた矢印の形状を観察することができる。
【0036】
更に、LEDマトリックス自体が統合されたLEDモジュールである場合には、実施形態は、サイズがLEDモジュールと一致する1つの受容ホール11のみを提供することができ、これにより、LEDモジュールは、内蔵コンポーネント(integrated component)として受容ホール11に取り付けることができる。
【0037】
当業者は、その本発明の概念から逸脱することなく、上記の実施形態に変更を加えることができることを理解されたい。したがって、本開示は、開示された特定の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の精神及び範囲内の修正をカバーすることを意図していることが理解される。
本発明は、下記の態様を含む:
〈態様1〉
乗り物のピラー用外部トリミング部材であって、
前記ピラーに固定的に接続されたブラケット;及び
前記ブラケットに固定的に接続され、かつ前記ブラケットの外部表面を覆うガラスカバープレート;
を含み、
前記ブラケットが、少なくとも前記ガラスカバープレートに向かって開いた受容空間を含み、かつ
前記外部トリミング部材が、前記受容空間に配置された電子部品を更に含む、
外部トリミング部材。
〈態様2〉
前記電子部品が、タッチスクリーン、ディスプレイスクリーン、又はタッチアンドディスプレースクリーンである、態様1に記載の外部トリミング部材。
〈態様3〉
前記電子部品は、乗り物のキーが予め定められた範囲内に入っていることを前記乗り物が検出するときに、アクティブになるように設定されている、態様2に記載の外部トリミング部材。
〈態様4〉
前記電子部品が、カメラ又はレーダーセンサーである、態様1に記載の外部トリミング部材。
〈態様5〉
前記電子部品が、乗り物の自動又は半自動運転システムに通信的に接続されている、態様4に記載の外部トリミング部材。
〈態様6〉
前記電子部品が、ランプアセンブリである、態様1に記載の外部トリミング部材。
〈態様7〉
前記ランプアセンブリは、明るくされたときに装飾パターン又は表示パターンを形成するように設定されており;あるいは、前記ガラスカバープレートは前記ブラケットに面する表面を含み、前記表面上に、前記ランプアセンブリの位置に対応するゾーンが、インク層で被覆されて、前記装飾パターン又は前記表示パターンに相補的なパターンを形成している、態様6に記載の外部トリミング部材。
〈態様8〉
前記ガラスカバープレートの外部表面が、撥水層で被覆されている、態様1~7のいずれか一項に記載の外部トリミング部材。
〈態様9〉
前記電子部品が、接着剤又は溶接によって前記受容空間に固定されている、態様1~7のいずれか一項に記載の外部トリミング部材。
〈態様10〉
前記ブラケットが、カプセル化によって一体的に射出成形され、かつ前記ガラスカバープレートに固定的に接続されており;あるいは、前記ブラケットと前記ガラスカバープレートとが、接着剤及び/又はスナップフィットによって固定的に接続されている、態様1~7のいずれか一項に記載の外部トリミング部材。
〈態様11〉
前記ガラスカバープレートが、強化ガラス又は合わせガラスである、態様1~7のいずれか一項に記載の外部トリミング部材。