(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】時間ゲイン補償制御システム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 8/14 20060101AFI20240612BHJP
【FI】
A61B8/14
(21)【出願番号】P 2021531286
(86)(22)【出願日】2019-11-25
(86)【国際出願番号】 US2019063025
(87)【国際公開番号】W WO2020112644
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2022-10-06
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】399043060
【氏名又は名称】フジフィルム ソノサイト インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スワン、ウェンディ
(72)【発明者】
【氏名】ルンドバーグ、アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ツォウ、ジーン
(72)【発明者】
【氏名】チェンバレン、クレイグ
(72)【発明者】
【氏名】ロースウェル、ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】クリンゲンバーグ、ブリトニー
【審査官】下村 一石
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/051587(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0359516(US,A1)
【文献】特開平09-173333(JP,A)
【文献】特開2015-112444(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02865338(EP,A1)
【文献】特表2010-517439(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00-8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波システムであって:
コンピュータプログラムコードを格納する少なくとも1つのメモリと;
少なくとも1つのプロセッサと;
を備え、
前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記超音波システムに:
近方、中位、及び遠方ゲイン制御
、並びに前記近方、中位、及び遠方ゲイン制御とは別の全般的なゲイン制御を含む触覚ゲイン制御を提供させ、前記中位ゲイン制御は、第1軸に沿った深さ及び前記第1軸に直交する第2軸に沿ったゲインの2次元範囲の調整のために構成され;
前記近方、中位、
若しくは遠方ゲイン制御のうちの少なくとも1つ
又は前記全般的なゲイン制御を調整させ;及び
調整された前記近方、中位、
若しくは遠方ゲイン制御の少なくとも1つ
又は前記全般的なゲイン制御に基づいて超音波画像を表示させる;
ように構成される、超音波システム。
【請求項2】
前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記超音波システムに、
調整された前記近方、中位、及び遠方ゲイン制御に基づいて、受信された信号を前記超音波システムにおいて操作させる
ように構成される、
請求項1に記載の超音波システム。
【請求項3】
受信された前記信号は、前記信号の開始及び終わりにおいて操作される、
請求項2に記載の超音波システム。
【請求項4】
前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記超音波システムに、
前記触覚ゲイン制御に基づいてゲイン曲線を特定させる
ように構成され、
前記超音波画像は、前記ゲイン曲線に基づいて表示される、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の超音波システム。
【請求項5】
前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記超音波システムに
前記ゲイン曲線を特定するために補間を使用させる
ように構成され、
前記補間は、変換器タイプ、イメージングモード、又は検査タイプのうちの少なくとも1つに基づく、
請求項4に記載の超音波システム。
【請求項6】
前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記超音波システムに
前記ゲイン曲線の湾曲を調整するために、前記中位ゲイン制御を時計回り又は反時計回りに回転させる、
ように構成される、
請求項4に記載の超音波システム。
【請求項7】
前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記超音波システムに
受けたユーザ入力に応答して前記触覚ゲイン制御を作動させる、
ように構成され、
受信された前記ユーザ入力は、ユーザによる前記触覚ゲイン制御の感知されたタッチィングである、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の超音波システム。
【請求項8】
前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記超音波システムに
前記超音波システムの表示に前記触覚ゲイン制御のユーザインタフェースを表示させ、
受けたユーザ入力に基づいて、前記近方、中位、又は遠方ゲイン制御のうちの少なくとも1つを調整させる、
ように構成され、
受けた前記ユーザ入力は、前記ユーザインタフェースの検知されたタッチィングである
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の超音波システム。
【請求項9】
前記近方、中位、又は遠方ゲイン制御の各々は、個別に調整されることができる、
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の超音波システム。
【請求項10】
前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記超音波システムに
前記近方、中位、遠方ゲイン制御を結合するゲイン曲線を表示させる
ように構成され、
表示された前記ゲイン曲線は、受信された信号を前記超音波システムにおいて操作するために使用された基礎となるゲイン曲線と異なる
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の超音波システム。
【請求項11】
前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記超音波システムに
ゲインリセットを実行するために前記触覚ゲイン制御においてユーザ入力を受信させる
ように構成され、
前記ゲインリセットは、前記近方、中位、及び遠方ゲイン制御をベースライン設定に戻す、
請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の超音波システム。
【請求項12】
前記ユーザ入力は、前記触覚ゲイン制御の上の垂直ゲイン基準線又は表示されたゲイン曲線をダブルタップすることを含む、
請求項11に記載の超音波システム。
【請求項13】
前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記超音波システムに
ゲインプロファイルを格納させる
ように構成され、
前記ゲインプロファイルは、前記近方、中位、及び遠方ゲイン制御の位置を含む、
請求項1から
請求項12のいずれか1項に記載の超音波システム。
【請求項14】
前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、
ユーザ選択に基づいて、格納された前記ゲインプロファイルを検索させ、
格納された前記ゲインプロファイルに基づいて前記超音波画像を表示する
ように構成される、
請求項13に記載の超音波システム。
【請求項15】
前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記超音波システムに
受信したユーザ入力に基づいて前記ゲイン曲線の曲線勾配を変更させ、
変更された前記曲線勾配に基づいて前記中位ゲイン制御のリーチを調整させ、前記リーチは、
前記ゲイン曲線の上の制御点の上及び下の前記ゲイン曲線の上の前記中位ゲイン制御の影響を規定
し、前記制御点は、前記中位ゲイン制御に対応する、
請求項4に記載の超音波システム。
【請求項16】
超音波システムにおいてコンピュータにより実施される方法であって、
近方、中位、及び遠方ゲイン制御
、並びに前記近方、中位、及び遠方ゲイン制御とは別の全般的なゲイン制御を含む触覚ゲイン制御を提供することであって、前記中位ゲイン制御は、第1軸に沿った深さ及び前記第1軸に直交する第2軸に沿ったゲインの2次元範囲の調整のために構成される、触覚ゲイン制御を提供すること;
前記近方、中位、
若しくは遠方ゲイン制御のうちの少なくとも1つ
又は前記全般的なゲイン制御を調整すること;及び
調整された前記近方、中位、
若しくは遠方ゲイン制御のうちの少なくとも1つ
又は前記全般的なゲイン制御に基づいて超音波画像を表示すること
を備える方法。
【請求項17】
調整された前記近方、中位、及び遠方ゲイン制御に基づいて、受信された信号を前記超音波システムにおいて操作すること
を更に含む、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記触覚ゲイン制御に基づいて、ゲイン曲線を特定すること
を更に含み、
前記超音波画像が前記ゲイン曲線に基づいて表示される、
請求項16又は
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ゲイン曲線の湾曲を調整するために、前記中位ゲイン制御を時計回り又は反時計回りに回転すること、
を更に含む
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記触覚ゲイン制御のゲイン変化の量は、前記触覚ゲイン制御のユーザインタフェースの上の物理的距離に関連付けられ、
前記ユーザインタフェースの上の前記ゲイン変化の調整可能なエリアの全幅における変化に従って、前記物理的距離あたりのゲイン変化が調整される、
請求項4から請求項6、請求項10、請求項12、及び
請求項15のいずれか一項に記載の超音波システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願へのクロスレファレンス)
本出願は、2018年11月30日に出願された米国特許出願第16/205,622号に関連すると共に該出願の利益を主張し、該出願は、参照によりその全体として本明細書に組み込まれる。
【0002】
超音波診断器具及び関連する機器類といった、非定常医療用イメージングデバイスは、しばしば超音波イメージングシステム、又は単に超音波システムと呼ばれるものであって、ユーザに内部器官の画像を生成する能力を提供する。画像を生成するために、超音波システムの変換器(トランスデューサ)は、信号を生成し、送信する。該信号は、音波として人体を伝播する音波パルスであることができる。音波が体内を伝わると、該音波は減衰すると共に変換器に向かって反射して戻る。
【0003】
反射された音波の強さは、反射される時及び音波が通り抜ける体の部分に依存することがある。該体の表面から非常に短い距離を伝わった後に反射される信号は、一般的には、強いことがあり、一方で、該体の表面から長い距離を伝わった後に反射される信号は、一般的には、弱いことがある。変化する信号強度のため、該信号を受信する超音波システムのフロントエンドには、受信信号を正規化するための増幅器及び制御器が備え付けられることができる。増幅器は、例えば高線形性低雑音増幅器であり得るものであって、弱い信号を増幅するために使用されることができ、一方で、該制御器は、強い信号が他の受信信号を歪ませないことを確実にするために役立つことができる。
【0004】
いったん音響信号が変換器において受信されると、該信号は、内臓器官の画像を作成するために、インテリジェントに、加算されまた拡大縮小(スケーリング)されることができる。ユーザに表示された画像は、様々な明るさを持つように見えており、強い信号によって表される部分は明るく見え、また弱い信号によって表される部分は暗く見える。体を通して伝わる距離による信号減衰の影響を補償することを助けるために、超音波システムは、タイムゲインコントロール(TGC)を含むことができ、TGCは、時間/深さの関数としてアナログ及び/又はデジタルのゲインを調整することによって、超音波システムのフロントエンドに適用され得る。TGCは、戻り時間に従った可変増幅を、受信した信号に適用することができる。TGCを調整することは、深さに関係なくユーザが超音波画像の望ましい輝度を達成するために役立つ。この調整は、深さが増加するにつれて信号が減少するとしても、表示された超音波画像が均質な組織において均一に見えることを可能にする。
【0005】
超音波システムは、ユーザが超音波画像のタイムゲインを手動で調整することを可能にするスライダ、ノブ、及び/又は上ボタン若しくは下ボタンの制御を含むことができ、タイムゲインは、単にゲインとして参照されることもある。各手動スライダは、特定の深さに割り当てられることができ、またユーザが特定の深さにおいてタイムゲインを調整することを可能にする。ノブは、同様に、近方又は遠方のゲイン制御に使用されることができ、ここで、近方はスキン(皮膚)ラインの深さを表し、遠方は画像上において表示された最深の深さを表す。このような手動スライダは、しかしながら、実際のゲイン曲線にわたる任意の制御をユーザに提供することなく、限られたゲイン調整しか提供しない。加えて、手動スライダは、例えば、ゲインの多すぎる制御を初心者のユーザが有することを可能にし、一方で、先のユーザ又は被験体に関して為された以前の調整を元に戻すために頻繁な調整を必要とする。したがって、手動スライダの使用は時間を食うことがあり、また手動スライダの使用を取り除くことは困難である。
【発明の概要】
【0006】
以下に記載される開示された主題は、明らかにされる問題及び他の問題に対処することができる改良された超音波撮像システム及び方法の非限定的な例を提供する。例えば、開示された主題の実施形態は、超音波システムといった医療イメージングデバイスのためのタイムゲイン補償の制御を提供することができる。改善されたタイムゲイン補償の制御は、カスタマイズの向上を提供することができて、ユーザがゲイン曲線をさらに制御することを可能にする。
【0007】
超音波システムにおける例示的なコンピュータにより実施される方法は、近方、中位、及び遠方のゲイン制御(コントロール)を備える触覚ゲイン制御を提供するために使用され得る。中位のゲイン制御は、深さとゲインとの2次元の範囲調整のために構成されることができる。超音波システムにおけるコンピュータにより実施される方法は、また、近方、中位、又は遠方のゲイン制御のうちの少なくとも1つを調整することを含むことができる。加えて、超音波システムにおけるコンピュータにより実施される方法は、調整された近方、中位、又は遠方のゲイン制御のうちの少なくとも1つに基づいて超音波画像を表示することを含むことができる。
【0008】
別の例では、超音波システムは、コンピュータプログラムコードを備える少なくとも1つのメモリと、少なくとも1つのプロセッサとを含むことができる。コンピュータプログラムコードは、該少なくとも1つのプロセッサによって実行されるときに、該超音波システムに、近方、中位、及び遠方のゲイン制御を含む触覚ゲイン制御を少なくとも提供させるように構成され得る。中位のゲイン制御は、深さ及びゲインの2次元範囲調整用に構成され得る。コンピュータプログラムコードは、また、少なくとも1つのプロセッサによって実行されるときに、超音波システムに、近方、中位、又は遠方ゲイン制御のうちの少なくとも1つを少なくとも調整させるように構成され得る。加えて、コンピュータプログラムコードは、該少なくとも1つのプロセッサによって実行されるときに、超音波システムに、調整された近方、中位、又は遠方のゲイン制御のうちの少なくとも1つに基づいて超音波画像を少なくとも表示させるように構成され得る。
【0009】
特定の実施形態によれば、コンピュータにより読み出し可能な一時的でない媒体は、ハードウェアにおいて実行されるときに、プロセスを実行する命令を符号化する。該プロセスは、近方、中位、及び遠方のゲイン制御を含む触覚ゲイン制御を提供することを含むことができる。中位のゲイン制御は、深さとゲインとの2次元範囲調整のために構成され得る。該プロセスは、同様に、近方、中位、又は遠方のゲイン制御のうちの少なくとも1つを調整することを含むことができる。加えて、該プロセスは、調節された近方、中位、又は遠方のゲイン制御のうちの少なくとも1つに基づいて超音波画像を表示することを含むことができる。
【0010】
ある実施形態では、装置は、方法に従ってプロセスを実行するための命令を符号化するコンピュータプログラム製品を含むことができる。該方法は、近方、中位、及び遠方のゲイン制御を備える触覚ゲイン制御を提供することを含み得る。中位のゲイン制御は、深さとゲインの2次元範囲調整のために構成されることができる。本方法は、また、近方、中位、又は遠方のゲイン制御のうちの少なくとも1つを調整することを含むことができる。加えて、該方法は、調整された近方、中位、又は遠方のゲイン制御のうちの少なくとも1つに基づいて超音波画像を表示することを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、開示された主題のいくつかの実施形態に従うユーザインタフェースを示す図面である。
【
図2】
図2は、開示された主題のいくつかの実施形態に従うユーザインタフェースを示す図面である。
【
図3】
図3は、開示された主題のいくつかの実施形態に従うユーザインタフェースを示す図面である。
【
図4】
図4は、開示された主題のいくつかの実施形態に従うユーザインタフェースを示す図面である。
【
図5】
図5は、開示される主題のいくつかの実施形態に従うユーザインタフェース及びゲイン曲線を示す図面である。
【
図6】
図6は、開示される主題のいくつかの実施形態に従うユーザインタフェース及びゲイン曲線を示す図面である。
【
図7】
図7は、開示される主題のいくつかの実施形態に従うユーザインタフェース及びゲイン曲線を示す図面である。
【
図8】
図8は、開示される主題のいくつかの実施形態に従うユーザインタフェース及びゲイン曲線を示す図面である。
【
図9】
図9は、開示された主題のいくつかの実施形態に従う方法又はプロセスのフロー図である。
【
図10】
図10は、開示された主題のいくつかの実施形態に従うシステムの例示的な構成要素を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
参照が、開示された主題の様々な例示的な実施形態へ詳細にここで為され、主題の実施形態が添付の図面に例示される。開示された主題の構造、及び動作の対応する方法は、システムの詳細な説明と併せて説明されるであろう。以下に記載された実施例及び実施形態は、単に例示的なものであり、またどうあっても、開示された主題の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0013】
ある実施形態では、超音波システムにTGCを設けることができる。該TGCは、ユーザが所望の画像を達成するために超音波画像のゲインを調整することを可能にする。TGCの目的は、信号振幅を時間の経過に伴い正規化することであることができ、それによって深さ補償を可能にする。いくつかの超音波システムには、近方の、遠方の、及び全体にわたるゲイン制御を含む触覚ゲイン制御(触覚式ゲイン制御)を提供する。近方のゲイン制御は、ボディ表面により近くで反射される音波パルスを減衰させ又は増幅するように構成されることができる。言い換えると、近方ゲイン制御は、少なくとも、皮膚ラインにおける又はその近くのエリアを表すことができる。いくつかの実施形態では、皮膚ラインにおけるゲインは、特定された近点におけるゲインと同じであってもよい。近方ゲイン制御によって操作された信号は、より強いことがあり、また超音波システムのディスプレイ上で明るく見えることがある。
【0014】
遠方のゲイン制御は、物体(ボディ)表面からさらに離れて反射されたパルスを減衰させ又は増幅するように構成することができる。言い換えれば、遠方ゲイン制御は、少なくとも、音が変換器の外面から伝わる最も遠い距離、又は表示された画像の最も大きい深さを表すことができる。最大深さは、使用されている変換器又は変換器タイプに基づいて特定することができる。遠方ゲイン制御によって操作されるそのような信号は、より弱いことがあり、また超音波システムのディスプレイにおいてより暗く見えることがある。遠方信号は、近方信号が反射されて変換器に戻った後のある時点において、反射されて変換器に戻ることができる。ある実施形態では、遠方及び近方のゲイン制御は、信号の始め及び終わりにおけるゲインを制御することを可能にし得る。
【0015】
全体的なゲイン制御は、他方では、所与の深度から受信した信号のゲインを調整だけすることとは対照的に、受信した信号全体を一緒に調整するために使用されることができる。
言い換えると、該ゲインは、近方ゲイン制御及び遠方ゲイン制御とは別個である全般的なゲイン制御を用いて調整されることができる。
【0016】
全般的な、近方、及び遠方ゲイン制御をユーザに提供することにより、ユーザがゲインの制限された調整を実行することを可能にし、一方でユーザにゲインプロファイルの近似を受け入れさせる。ゲインプロファイルのこの近似は、ある時、ユーザに、該ユーザの好みに従って超音波画像をカスタマイズする能力を提供しない。したがって、ある実施形態は、中位のゲイン制御を提供する。中位ゲイン制御は、ユーザが、近方の信号と遠方の信号との間に位置するそれらの信号を制御することを可能にし得る。中位ゲイン制御は、境界ボックスとして実施されることができ、該境界ボックスは、ユーザがゲインを制御できる距離又は深さを制御する。境界ボックスは、中位ゲイン制御の限界を規定することができ、ある実施形態において、ユーザが境界ボックスの許容限界を超えてゲイン又は深さを調整することを妨げる。水平方向の境界の上限は、近方ゲイン制御によって特定されることがあり、一方、水平方向の境界の下限は遠方ゲイン制御によって特定されることがある。
【0017】
中位ゲイン制御を追加すると、ユーザに追加の制御点を提供することができ、ユーザによって制御されるべきより正確なゲインプロファイルを可能にする。中位ゲイン制御は、超音波画像の増大したカスタマイズを可能にさせることができる。単に近方及び遠方のゲイン制御を用いた線形計算とは対照的に、中位ゲイン制御を使用して、複雑なゲインカーブが計算され得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、中位ゲイン制御は、2次元範囲の調整のために構成されてもよい。二次元範囲の調整は、深さ調整とゲイン調整との両方を含んでもよい。言い換えれば、中位ゲイン制御は、深さとゲインとの2次元範囲の調整を可能にさせることができる
近方、中位、遠方のゲイン制御を含む触覚ゲイン制御を用いて、ゲイン曲線が特定され得る。超音波システムによって表示された画像は、特定されたゲイン曲線に基づき得る。
【0019】
図1は、開示された主題のいくつかの実施形態に従うユーザインタフェースを例示する図面である。具体的には、
図1は、近方、中位、及び遠方のゲイン制御を持つ超音波システムを図示する。ある実施形態では、近方、中位、遠方のゲイン制御の調整は、システム制御パネル上のボタン又は表面に触れることによって作動され得る。例えば、触覚ゲイン制御は、受信されたユーザ入力に応答して作動され得る。受信されたユーザ入力は、ユーザによる触覚ゲイン制御の検知された接触(タッチング)であり得る。
【0020】
触覚ゲイン制御は、近方、中位、及び/又は遠方のゲイン制御を含むことができ、またシステム制御パネル上、ディスプレイ画面上、又は超音波システムの任意の他の部分上に置かれたタッチスクリーンインタフェース又はトラックパッドであることができる。ユーザは、次いで、タッチスクリーン上のデジタルハンドルを調整するために指を使用して、近方、中位、又は遠方のゲインのうちのいずれか1つを調整することができる。さらに別の実施形態では、触覚ゲイン制御装置は、スライダ、ハンドル、ノブ、サムスティック、ボタン、又は任意の他の物理的制御器であることができる。いくつかの実施形態では、1又は複数の制御器が、近方の、遠方の、中位の、及び全般的なゲインの各々を制御するために使用されることができる。さらに別の実施形態では、制御器は、音声コマンドといったタッチレス(接触無し)コマンドによって制御され得る。上記の制御を用いて近方の、遠方の、中位の、又は全般的なゲインを調整することは、近方の、遠方の、中位の、又は全般的なゲイン制御を調整することとして参照され得る。近方の、中位の、又は遠方のゲイン制御のうちの少なくとも1つは、受信されたユーザ入力に基づいて調整されてもよく、ここで受信されたユーザ入力は、例えば、ユーザインタフェースの感知された接触(タッチング)であり得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、ユーザインタフェース上の近方、中位、及び遠方のゲイン制御の移動距離と、ゲイン変化の量との間にマッピングがあってもよい。マシンインタフェース上の物理的距離にマッピングされ得るゲイン曲線の量は、システムタイプ、変換器タイプ、イメージングモード、及び/又は検査(調査)タイプに基づくことができる。イメージングモードは、例えば、二次元、カラー、パルス波ドップラーモード、及び/又は任意の他のモードであり得る。例えば、2次元モードでは、ユーザインタフェース上における1/2インチの移動距離は、9又は10デシベル(dB)に等価であることができる。別の例では、急勾配ニードルプロファイリングモードでは、ユーザインタフェース上の1/2インチの移動距離は、4.5dBに等価であることができる。ゲイン変化の量に対するゲイン制御の任意の他のマッピングが可能であり得る。制御可能領域の全幅が変わるとき、ユーザインタフェース上の距離当たりのゲインは、それに応じて調整されてもよい。
【0022】
図1に示されるように、ユーザインタフェースの縦軸は受信した信号の深さを表すことができ、一方で横軸はゲインを表すことができる。近方、中位、及び遠方のゲイン制御の各々は、独立して移動され得る。近方ゲイン制御及び遠方ゲイン制御は、所与の状態に関して固定された深さに対応していてもよく、またゲインを調整するために移動されてもよい。他方、中位ゲイン制御は、2次元に動かされることができ、水平方向の動きはゲインを表すと共に垂直方向の動きは時間及び/又は深さを表す。ユーザインタフェース110は、近方ゲイン制御の調整を示すことができる。近方ゲイン制御を作動させることは、上述の制御のいずれかを使用することを伴うことができる。1つの非限定的な実施例では、作動は、システム制御パネル上に置かれたタッチスクリーン又はトラックパッド上のデジタル近方ゲイン制御ハンドルに触れることを含み得る。また、近方、遠方、中位、又は全般的なゲイン制御は、システム制御パネル上に置かれたタッチスクリーン又はトラックパッド上のデジタルハンドル又はデジタルボタンに触れることによって作動されることができる。
【0023】
140に示されるように、近方ゲイン制御がアクティブであるとき、調整範囲は、ユーザインタフェース上で強調表示されてもよい。近方ゲイン制御は、最小ゲイン値と最大ゲイン値との間の設定された近方深さにおけるゲインを増加させ又は減少させるために、ゲイン軸上において水平に調整され得る。一実施例では、最小値は0dBであってもよく、一方、最大値は20dBであってもよい。
図1に示される例では、ユーザインタフェース110は、近方ゲイン制御の動きを水平移動に制限し得る。近方ゲイン制御を調整することは、また、ゲインカーブを調整することであってもよい。ゲイン曲線を、近方ゲイン制御、中位ゲイン制御、及び遠方ゲイン制御を接続する曲線として、ユーザインタフェース110において見ることができる。
【0024】
ユーザインタフェース120は、中位ゲインがアクティブであるユーザインタフェースを示す。ユーザインタフェース120では、中位ゲインがアクティブであるとき、150に示されるように、可能な垂直及び水平の範囲が、境界ボックスの形成において強調表示されることができる。中位ゲイン制御の垂直方向の動きは、時間及び/又は深さの調整を表すことができ、一方、水平方向の動きはゲインの調整を表すことができる。中位ゲイン制御は2次元範囲で調整できるので、強調表示された範囲は、正方形又は長方形の強調表示されたエリアとして表示され得る。強調表示エリアの上限は、近方制御であることができ、一方、強調表示されたエリアの下限は、遠方制御であることができる。
【0025】
2次元の垂直及び水平方向の動きに加えて、中位ゲイン制御も回転されることができる。いくつかの実施形態における回転は、時計回りであってもよく、一方、他の実施形態における回転は、反時計回りであってもよい。中位ゲイン制御を回転させると、ゲインカーブの湾曲(曲率)を調整することができる。ある実施形態では、時計回りの回転は、ユーザインタフェース上に表示されている曲がりを張る。上述のように、該回転は、ゲイン曲線の曲がり(曲率)を調整し又は該曲がりをねじる(twist the curvature of)ことができ、これにより、ゲイン曲線をより大きく制御することができる。例えば、デフォルトとして、ゲイン曲線は、
図1に示されるように、近方ゲイン制御点から遠方ゲイン制御点まで引かれた放物線又は双曲線であることができる。中位ゲイン制御を回転させると、コサインカーブ又はサインカーブに変えることができ、コサインカーブ又はサインカーブは、近方ゲイン制御点から遠方ゲイン制御点に引かれている。
【0026】
中位ゲイン制御を回転させるために、ユーザは、2本指のツイストジェスチャを使用することができる。2本指ツイストジェスチャは、例えば、タッチスクリーンユーザインタフェース上に2本の指を置くこと、及び該指を時計回り又は反時計回りにひねることと、を含むことができる。ある他の実施形態では、任意の他の指ジェスチャ又は動きが、中位ゲイン制御の回転を起動することができる。他のいくつかの実施形態では、システム制御パネル上のボタン、レバー、又はハンドルが、中位ゲイン制御の回転を起動してもよい。
【0027】
ユーザインタフェース120に示される例は、単一の中位ゲイン制御を含むのみであるけれども、ある他の実施形態は、2以上の中位ゲイン制御を含んでもよい。2以上の中位ゲイン制御を提供することは、ユーザによるカスタマイズの増大を可能にさせ得る。各中位ゲイン制御には、該1つ又は複数の中位制御が互いに交差しないように、所定の深さ範囲を割り当てられてもよく、所定の深さ範囲内において中位ゲイン制御の2次元移動を可能にする。
【0028】
ユーザインタフェース130は、遠方ゲイン制御の調整を示す。遠方ゲイン制御がアクティブであるとき、160に示されるように、調整範囲は、ユーザインタフェース上において強調表示され得る。ユーザインタフェース130に示される遠方ゲイン制御は、最小値と最大値との間において水平方向に調整され得る。一例では、最小値は0dBであってもよく、最大値は20dBであってもよい。最小値及び最大値は、変換器、又は超音波システムの任意の他の部分の技術能力に基づいて特定されるべきである。
【0029】
ユーザインタフェース110、120、及び130に示されるように、ゲイン曲線は、近方、中位、及び遠方のゲイン制御を接続することができる。近方、中位、及び遠方のゲイン制御のハンドルを繋ぐ曲線は、表示された全般的なゲイン曲線の鮮明な表示(ビュー)をユーザに提供し得る。ある実施形態では、ゲインはリセットされてもよく、ユーザが画像を基準設定又はデフォルト設定に戻すことを可能にする。例えば、基準設定は、171、172、及び173といった垂直ゲイン基準線であるように予め特定されてもよい。いくつかの実施形態では、ゲインをリセットするために、ユーザは、垂直ゲイン基準線又は表示されたゲイン曲線をダブルタップしてもよい。他のいくつかの実施形態では、ユーザは、ゲイン制御を調整するためにタッチスクリーン又はタッチパッド上のタッチ(触れること)又はジェスチャを用いることといった、他の任意のユーザ入力を用いてリセットを実行してもよい。例えば、長いタッチ、上から下又は下から上への垂直スワイピング動作、及び/又はゲイン触覚インタフェース上の特定エリアを触れること(タッチング)が、ゲイン制御をリセットするために、使用され得る。いくつかの他の実施形態では、リセットが、システム制御パネル又はユーザインタフェース上のボタンを押すことによって実行されてもよい。
【0030】
ある実施形態では、ベースライン設定は、ユーザインタフェース上に示されるゲイン曲線を反映してもよく、垂直方向の中央位置に表示されている近方、中位、及び遠方のゲイン制御を表す。ある他の実施形態では、ベースライン設定は、しかしながら、非線形であるゲイン曲線を表すことができる。ベースライン設定は、例えば、撮像されている身体の部分、検査タイプ、又は撮像されている人物に基づいてもよい。一例では、ベースライン設定は、組織界面に依存し得る。言い換えれば、近方、中位、及び遠方のゲイン制御は、垂直方向の中央位置に設定されるようにユーザに対して見える一方で、基礎となるゲイン曲線は、線形ゲイン曲線とは異なり得る。ベースラインゲイン曲線は、組織減衰、ビームフォーミング強度プロファイル、及び/又はノイズ制御をゲイン曲線が補償することができる画像最適化によって特定されることができる。
【0031】
1つの非限定的な例では、近方、中位、又は遠方のゲイン制御から分離される全般的なゲイン制御が提供されてもよい。いくつかの実施形態では、パネルの底部にある全般的なゲインのスライダ又はボタンが、ゲイン曲線全体を左又は右に移動させることができる。ユーザインタフェース110、120、及び130は、それぞれ、全般的なゲインスライダ111、112、及び113を含むことができる。全般的なゲインスライダ111、112、及び113は、最小値と最大値との間においてスライドできる円形ボタンの形態をとることができる。
【0032】
近方、中位、及び遠方のゲイン制御の水平及び/又は垂直の位置、並びに中位ゲイン制御の回転の向きは、超音波制御システムに伝達され得る。超音波制御システムは、超音波システム内に置かれた中央処理装置又はプロセッサであり得る。中央処理装置又はプロセッサは、近方、中位、及び遠方のゲイン制御に基づいてゲイン曲線を特定し又は計算することができる。超音波画像は、ゲイン曲線に基づいて超音波システムにおいて表示されることができる。
【0033】
ゲイン曲線を特定し又は計算するために、任意の種類の補間が使用されることができ、近方、中位、遠方のゲインは計算のためのデータ点として役立つ。該補間は、変換器タイプ、イメージング(撮像)モード、及び/又は検査(調査)タイプのうちの少なくとも1つに基づくことができる。例えば、区分的立方スプラインといった区分的3次エルミート内挿多項式(Piecewise Cubic Hermite Interpolating Polynomial:pchip)が使用されることができる。pchipを用いて、該曲線はすべての制御点を通過し、またゲイン変化はスライダ位置の変更(変化)に一致する。いくつかの他の実施形態では、任意の他の補間が使用されることができる。補間のタイプは、特定の用途の調整感度に基づいて選択されることができる。例えば、ベジェ曲線フィッティングは、ユーザが、小さなゲイン調整を行うためにより大きな距離でスライダを動かすときに使用されてもよい。
【0034】
上述のように、いくつかの実施形態では、近方及び遠方ゲイン制御は、最小値と最大値との間で調整されることができる。最小値及び最大値は、超音波システムが処理する能力のあり得る許容値、又は増幅の自主的に課される限界を反映し得る。他方では、中位ゲイン制御は、超音波システムの技術的能力を超え得るゲイン曲線を反映するように、ユーザインタフェース上においてユーザによって調整され得る。該技術的能力は、超音波システムによって使用されたハードウェアに基づくことができる。超音波システム自体のハードウェアは、最小又は最大を課すことができる一方で、中位ゲイン制御は、所望のゲインカーブを達成するためにそのような能力を超える値を反映するようにユーザによって調整されることができる。超音波システムは、次いで、他のゲイン値のいずれかを調整する必要なしに、許容可能な最大値を超えるゲイン値を最大値に制限することができる。
【0035】
図2は、開示された主題のいくつかの実施形態によるユーザインタフェースを示す図面である。具体的には、
図2は、ユーザがゲインプロファイルを格納すると共に選択することができるユーザインタフェースを示す。ある実施形態では、格納されたゲインプロファイルは、ユーザ選択に基づいて超音波システムによって検索されてもよい。所与のゲインプロファイルは、ユーザが撮像している身体内の特定の位置若しくは器官、又はある特定の処置に関して関連付けられてもよい。例えば、第1のゲインプロファイルは、ユーザがある角度から心臓の超音波画像を取得しようと試みているときに選択されてもよく、一方、第2のゲインプロファイルは、ユーザが心臓の別のビューを取得しようと試みているときに選択されてもよい。ある実施形態では、ゲインプロファイルは、スクリーン深度、検査のタイプ、及び/又は使用されている変換器のうちの少なくとも1つに基づいて、ユーザによって設定され得る。
【0036】
ゲインプロファイルは、近方、中位、遠方のゲイン制御の位置、及び/又は中位ゲイン制御の回転の向きを含む。いくつかのゲインプロファイルが予め設定されることができる一方で、他のゲインプロファイルが、ユーザによって手動で作成されてもよい。いったん、近方、中位、遠方のゲイン制御の水平及び/又は垂直の位置、並びに中位ゲイン制御の回転の向きがユーザによって全て設定されると、ユーザは、システム制御パネル上又はタッチスクリーン上のボタンを押して、ゲインプロファイルを保存することができる。ユーザインタフェース210は、7つの異なるゲインプロファイルが保存され得ることを単に示す一方で、ある他の実施形態では、任意の他の数のゲインプロファイルが保存されてもよい。ユーザインタフェース210においてプロファイルを選択するために、ユーザは、好みの、保存されたゲインプロファイルに関連するドットをタップすることができる。他の実施形態では、プロファイルは、システム制御パネル上の任意のボタン又はハンドルを用いて、又はタッチスクリーン上の任意のデジタルボタン又はエリアを押して、選択されることができる。
【0037】
図3は、開示された主題のいくつかの実施形態によるユーザインタフェースを示す図面である。具体的には、
図3は、ゲインカーブ全体を選択して水平方向にスライドさせることを示す。いくつかの実施形態では、タッチスクリーン上においてタッチ動作を実行すると、ゲイン曲線全体を左又は右に動かすことが可能になり、該ゲイン曲線は、近方スライダ、中位スライダ、及び遠方スライダを接続しており、全般的なゲインを減少させ又は増加させる。タッチ動作は、例えば、近方、中位、若しくは遠方の制御のいずれかの長押し又はダブルタップであってもよい。他の実施形態では、制御のうちの任意の1つ又はタッチスクリーンの任意の他の部分上における任意の他のタッチ動作は、ゲイン曲線全体の移動を作動させることができる。
【0038】
図3に示された例では、ゲイン曲線全体の動きは、スクリーン310に示されるように、長押し、又は近方ゲイン制御又はスライダをダブルタップによって起動されることができる。カーブ線全体は、次いで、スクリーン320に示されるように、強調表示され、ゲイン曲線全体の動きが起動されたことを示すことができる。ユーザは、それから、現在のゲインプロファイルを持つ曲線を右に移動させることができ、それによって、画面330に示すように、ゲインを増加させる。換言すれば、ゲインプロファイル全体を右にシフトさせることができ、ゲイン曲線全体に関してゲインを一様に増加させることができる。
【0039】
図4は、開示された主題のいくつかの実施形態に従うユーザインタフェースを示す図面である。具体的には、
図4は、中間の制御が制御点の上及び下においてゲイン曲線に影響を及ぼす方法を調整することを示す。中間制御の調整された影響は、リーチ(届く範囲)として参照される。
【0040】
図4に示されるように、ユーザは、ゲイン曲線上の制御点の上及び下における中間制御の影響を調整することができる。ユーザは、ユーザインタフェース又は画面410に示されるように、中間制御のリーチの視覚的指示を明らかにするために、ゲイン曲線をタップすることができる。ユーザインタフェース又はタッチスクリーン410に例示されたゲイン曲線は、中間制御点の現在のリーチ設定を図示する。
1つの非限定的な例では、ゲイン曲線の形状は、異なるリーチを反映するように変わり得る。ユーザインタフェース又は画面420では、リーチは、ゲイン曲線の開くような摘まみ方(opening pinch)によって増加させられることができる。ユーザインタフェース又は画面430では、リーチは、ゲイン曲線の閉じるような摘まみ方(closing pinch)によって減少させられることができる。換言すれば、
図4に示された例では、リーチは、ゲイン曲線を連続的に中間制御点の上及び下に増加させることによって増加させることができ、一方、リーチは、ゲイン曲線を連続的に中間制御点の上及び下に減少させることによって減少させることができる。上記の実施形態は、リーチを調整するために摘まみ方を用いることを記載する一方で、任意の他のジェスチャ又はボタンが、中間制御点のリーチを調整するために使用されることができる。
【0041】
図5は、開示された主題の特定の実施形態に従うユーザインタフェース及びゲイン曲線を示す図面である。具体的には、
図5は、全般的なゲインを増加させる例示的な実施形態を図示する。例えば、ユーザは、タッチスクリーン又はユーザインタフェース510を用いて、全般的なゲイン制御520を右にシフトさせ又はスライドさせることができる。全般的なゲイン制御520をシフトさせ又はスライドさせることは、近方、中位、及び遠方のゲイン制御を一様に右にシフトさせ、全般的なゲインの一様な増加に至る。
図5に示されるように、結果として生じるシフトは、ゲイン曲線530を一様に増加させることができる。
図5に示されるような全般的なゲイン制御の調整は、超音波システム上に表示された超音波画像全体を明るくすることになり得る。
【0042】
図6は、開示された主題の特定の実施形態による、ユーザインタフェース及びゲイン曲線を示す図面である。具体的には、
図6は、近方のゲインを減少させる例示的な実施形態を説明する。例えば、ユーザは、近方ゲイン制御を左にシフトさせ又はスライドさせることによって近方ゲイン制御を調整することができ、それによって、ゲイン曲線620に示されるように、近方の深さにおけるゲインを低減する。近方制御及び遠方ゲイン制御は、元のベースライン位置から減少されることができ、一方で中位ゲイン制御は、元のベースライン位置から増加されることができる。このようなゲイン制御調整は、ゲインカーブ620に反映され、近方及び遠方のゲインはベースライン直線より下にあり、中位ゲインはベースライン直線より上にある。
図6に示されるような近方ゲイン制御調整は、超音波システム上に表示された超音波画像の上部を暗くする結果になり、これは近方の深さを表す。
【0043】
図7は、開示された主題の特定の実施形態に従うユーザインタフェース及びゲイン曲線を示す図面である。具体的には、
図7は、中位制御のリーチを減少させながら、近方ゲイン制御を調整する例示的な実施形態を説明する。ユーザインタフェース710に示されるように、近方ゲイン制御は、制御を左にシフトさせ又はスライドさせることによって調整されることができ、それによって、近方ゲインを減少させ又は低減させる。ゲイン曲線720に示されるように、ユーザインタフェース又は画面710に示された近方ゲイン制御の調整は、近方深さにおけるゲイン低減をもたらし得る。この近方ゲインの減少は、超音波画像の上部を暗くする結果をもたらすことになり、超音波画像の上部は、近方の深さを表す。
【0044】
図7における中位制御のリーチは、減少されられることができる。ゲイン曲線730によって示されるように、ゲイン曲線720の傾斜は、
図4において示されたピンチング(摘まむこと)に従って低減された。中位制御点の低減されたリーチは、表示された超音波画像の明るい中央エリアを狭めることによって、超音波システムによって表示された超音波画像上に反映されることができ、一方、残りの中央エリアの明るさレベルをわずかに低減させるだけである。
【0045】
図8は、開示された主題の特定の実施形態に従うユーザインタフェース及びゲイン曲線を示す図面である。具体的には、
図8は、中間ゲイン制御を回転させる例示的な実施形態を示す。例えば、ユーザは、ユーザインタフェース又はタッチスクリーン810に示された中位ゲイン制御を回転させてもよい。中位ゲイン制御を回転させると、ゲイン曲線の傾きをねじれさせ又は変化させることがある。
図8に示されるように、中位ゲイン制御を時計回り又は反時計回りのいずれかに回転させると、傾きゲイン曲線820をねじれさせ又は調整することができる。他のいくつかの実施形態では、中位ゲイン制御の回転は、ゲインカーブの任意の他の特性を調整することができる。中位ゲイン制御の回転によれば、超音波画像の上部における輝度が下がることがあり、これは近方の深さを表しており、一方で、超音波画像の中央及び下部の輝度を上げることがあり、これは中位及び遠方の深さを表す。
【0046】
図9は、開示された主題の特定の実施形態に従う方法又はプロセスを示すフロー図である。具体的には、
図9は、時間-ゲイン補償制御のために超音波システムによって実行される方法又はプロセスの例示的な実施形態を説明する。ステップ910において、超音波システムは、近方、中位、及び遠方のゲイン制御を含む触覚ゲイン制御を提供することができる。中位ゲイン制御は、深さ及びゲインの2次元範囲の調整のために構成されている。ある実施形態では、近方、中位、及び遠方のゲイン制御を、ステップ920に示されるように、受信したユーザ入力に応答して作動させることができる。受信したユーザ入力は、ユーザによる触覚ゲイン制御の感知されたタッチィングであることができる。触覚ゲイン制御は、システム制御パネル上に置かれてもよく、及び/又はタッチユーザインタフェースであってもよい。ステップ930において、近方、中位、又は遠方のゲイン制御のうちの少なくとも1つが調整され得る。代替として、又はそれに加えて、ステップ940において、ゲインは、近方、中位、又は遠方のゲイン制御から分離された全般的なゲイン制御を用いて調整され得る。近方、中位、又は遠方のゲイン制御の各々は、個別に調整され得る。
【0047】
ある実施形態では、触覚ゲイン制御は、超音波システムのユーザインタフェース上に表示されてもよい。近方、中位、又は遠方のゲイン制御のうちの少なくとも1つは、受信したユーザ入力に基づいて調整され得る。1つの非限定的な例では、受信したユーザ入力は、ユーザインタフェースの感知されたタッチィングであることができる。ユーザインタフェースは、いくつかの実施形態では、タッチスクリーンであり得る。
【0048】
ステップ950では、中位ゲイン制御が、ゲイン曲線の湾曲を調整するために、時計回り又は反時計回りに回転されることができる。いくつかの実施形態では、ゲイン曲線の曲線勾配は、受信したユーザ入力に基づいて変更されることができる。ステップ960に示されるように、リーチは、変更された曲線勾配に基づいて調整され得る。近方、中位、及び遠方のゲイン制御をベースライン設定に戻すように構成されたゲインリセットが、同様に実行され得る。ある実施形態では、ユーザ入力は、ゲインリセットを実行するために触覚ゲイン制御において受信されてもよい。1つの非限定的な実施例では、タッチすること(タッチング)は、触覚ゲイン制御上の表示されたゲイン曲線又は垂直ゲイン基準線をダブルタップすることを含んでもよい。
【0049】
ゲイン曲線は、ステップ970に示すように、触覚ゲイン制御に基づいて特定されることができる。超音波画像は、ゲイン曲線に基づいて表示されることができる。いくつかの実施形態では、ゲイン曲線を特定するために、補間が使用されることができる。該補間は、変換器タイプ、イメージングモード、又は検査(調査)タイプのうちの少なくとも1つに基づくことができる。1つの非限定的な例は、pchipであることができる。ステップ980では、超音波システムにおいて受信された信号は、調節された近方、中位、遠方のゲイン制御に基づいて操作されることができる。受信された信号は、信号の開始及び終わりにおいて操作されることができる。ステップ990において、超音波画像は、調節された近方、中位、又は遠方のゲイン制御のうちの少なくとも1つに基づいて表示されることができる。調整された近方、中位、又は遠方のゲイン制御は、超音波システムによって表示されている超音波画像の輝度(明るさ)を変化させることがある。ある実施形態では、近方、中位、及び遠方のゲイン制御を結ぶゲイン曲線が表示されることができる。表示されたゲインカーブは、受信された信号を超音波システムにおいて操作するために使用された基礎となるゲイン曲線と異なることがある。
【0050】
ある実施形態では、ゲインプロファイルが格納されることができる。ゲインプロファイルは、近方、中位、及び遠方のゲイン制御の位置を含むことができる。格納されたゲインプロファイルは、ユーザ選択に基づいて検索されてもよく、超音波画像は、格納されたゲインプロファイルに基づいて表示されてもよい。
【0051】
図10は、開示された主題のいくつかの実施形態に従う装置の例である。具体的には、
図10は、超音波システムといった装置又は医療イメージング(撮像)デバイス1010を示す。超音波システムは、いくつかの実施形態では、診察現場(point-of-care)のポータブル(携帯型)超音波検査であってもよく、ハンドヘルド(手で握れる)型、ポータブル型、又はカートベース(cart-based)であってもよい。超音波システムは、任意のFujifilm Sonosite(Rマーク、以下「商標」と記す)の超音波製品、例えば、Vevo(商標)、S-Series(商標)、Edge(商標)、X-Porte(商標)、又は、M-Turbo(商標)の超音波検査であることができる。
図1から
図9の各特徴、及びそれらの任意の組み合わせは、開示された主題の様々な異なる実施形態に関連して、様々なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又は1つ若しくは複数のプロセッサ若しくは回路類を用いて、装置又は超音波システムによって実現され得ることを理解されたい。
【0052】
一実施形態では、装置は、少なくとも1つのプロセッサ、制御ユニット、慣性測定ユニット、又はモジュールを含むことができ、これは1011として示される。
少なくとも1つのメモリが、同様に、各装置に設けられることができ、1012として示される。メモリは、そこに含まれるコンピュータプログラム命令又はコンピュータコードを含むことができ、これらの命令又はコードは、プロセッサによって実行されることができる。システムは、また、あるシステムコンポーネントから別のシステムコンポーネントへのデータの通信を可能にする他の任意の結合によって、或いはワイヤレス(無線)及び/又は有線で、ローカルネットワーク、ワイドエリアネットワークにわたって、通信するネットワーク化されたコンポーネントを含むことができる。
【0053】
ある実施形態では、1又は複数の送受信器1013が設けられることができる。該1又は複数のトランシーバ1013は、変換器プローブ1016から信号を受信することができ、変換器プローブ1016は、検査されている身体へ超音波を送出し及び/又は身体から超音波を受ける。変換器プローブ1016は、無線又は有線の通信を介して装置1010に信号を送信することができる。いくつかの実施形態では、該1又は複数のトランシーバ1013は、アナログフロントエンド(AFE)上に置かれてもよい。AFEは、線形低ノーズ増幅器(LNA)及び電圧制御減衰器(VCAT)を、例えば、含むことができる。時間-ゲイン制御は、信号が変換器プローブ1016から装置1010に送信される前に、AFEにおいて実施されてもよい。
【0054】
変換器プローブ1016は、種々の周波数の音波を送信することができると共にエコー信号を受信することができる。音波は、例えば、3メガヘルツ(MHz)の低バンド帯周波数から71MHzの高周波数までの範囲であることができる。他の実施形態は、任意の他の音波周波数を使用してもよい。より高い周波数は、より短い距離のイメージングを可能にさせ、一方、より低い周波数は、より長い距離のイメージングを可能にさせ、各々は、典型的には、異なる解像度を提供する。変換器プローブ1016は、いくつかの実施形態では、また、ビーム成形器を含むことができる。
【0055】
いくつかの実施形態では、変換器プローブ1016は、単一要素又は多要素の変換器であってもよく、この変換器は、ビーム角度の範囲にわたって変換器を掃引するために移動される。変換器プローブ1016は、装置1010への情報を送信し及び/又は受信するために、有線又は無線の通信のいずれかを使用し得る。送信された情報は、メモリ1012、又は他の任意の外部メモリ又はデータベースに保存されることができる。
【0056】
また、超音波システムは、AFEといった、
図10には示されていない任意の他のコンポーネントを含んでもよく、該任意の他のコンポーネントは、例えば、LNA及びVCAT、アナログ-デジタル変換器、及びビーム形成器受信器を含む。いったん、アナログ音響信号が、プローブによって受信されると、超音波システムのフロントエンドにおいて増幅され、また任意の既知のアナログ-デジタル変換器を用いてデジタルフォーマットに変換されることができる。いったんデジタル形式に変換されると、該信号は、装置1010に送信されることができる。装置1010は、ディスプレイ1014を含み、又はディスプレイ1014に接続されることができ、ディスプレイ1014は、受信されたデジタル情報を表示する。
図1から
図9に記載された時間-ゲイン制御は、超音波マシン上に表示された画像を調整することができる。
【0057】
ある実施形態では、ディスプレイ1014は、装置又は超音波機械1010から別の装置内に置かれてもよい。さらに別の例では、ディスプレイの代わりに、該装置は、外部のディスプレイ又はスクリーン上へ画像を投影する能力を有するプロジェクタを含んでもよく、或いは表示されたデータをビューする(view、見る)ために超音波システムのオペレータによって装着されることができるアクティブ眼鏡又はヘッドセットを含んでもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、装置1010は、
図1から
図9に関連して上述された実施形態を実行するように構成された、超音波システムといった、医療用イメージングデバイスであることができる。ある実施形態では、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリが、該少なくとも1つのプロセッサによって該コードが実行されるとき、本明細書に記載されたプロセスのいずれか又は全てを装置に実行させるように構成されることができる。プロセッサ1011は、中央処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、入力/出力(I/O)回路類、デジタル拡張回路、若しくは同等のデバイス、又はそれらの任意の組合せといった、任意の計算又はデータ処理のデバイスによって具現化されることができる。一例では、米国特許第8,213,467号に記載されたASICが使用されることができる。米国特許第8,213,467号は、参照によって全体として本明細書に組み込まれる。該プロセッサは、単一の制御器、又は複数の制御器若しくはプロセッサとして実施されることができる。
【0059】
また、超音波システムは、システム制御パネル1015を含んでもよい。使用される触覚ゲイン制御といったシステム制御パネル1015は、ユーザインタフェース、タッチパッド、又はタッチスクリーンを例えば含むことができ、ユーザインタフェース、タッチパッド、又はタッチスクリーンは、近方、中位、及び遠い中位のゲイン制御を調整するために使用される。システム制御パネルは、代替的に又は追加して、超音波システムの様々な設定を調整し又は変更するための他の制御部を含むことができる。
【0060】
ファームウェア又はソフトウェアの場合、実施は、(例えば、プロシージャ及び/又は関数を含む)少なくとも1つのチップセットのモジュール又はユニットを含むことができる。メモリ1012は、独立して、任意の適切な記憶装置であることができ、該任意の適切な記憶装置は、コンピュータにより読出し可能な非一時的な媒体、ハードディスクドライブ(HDD)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、又は他の適当なメモリといったものである。メモリは、単一の集積回路上においてプロセッサと組み合わせることができ、又はプロセッサから分離されることができる。さらにまた、コンピュータプログラム命令は、メモリに格納されることができると共にプロセッサによって処理されることができ、また任意の適切な形態のコンピュータプログラムコードであることができ、該任意の適切な形態は、任意の適切なプログラミング言語で書かれたコンパイル型(compiled)又はインタープリタ型(interpreted)のコンピュータプログラムといったものである。例えば、ある実施形態では、コンピュータにより読出可能な非一時的な媒体は、(追加された又は更新されたソフトウェアルーチン、アプレット又はマクロといった)コンピュータ命令又は1若しくは複数のコンピュータプログラムで符号化されることができ、また、該コンピュータ命令又は1若しくは複数のコンピュータプログラムは、ハードウェアで実行されるとき、本明細書に記載されたプロセスのうちの1つといった一プロセスを実行できる。コンピュータプログラムは、プログラミング言語によってコード化されることができ、該プログラミング言語は、オブジェクティブC、C、C++、C#、Java(登録商標)といったハイレベルのプログラミング言語、又はマシン言語、又はアセンブラといった低レベルのプログラミング言語であり得る。代替として、ある実施形態は、ハードウェアで全体的に実行されることができる。
【0061】
上記の実施形態は、超音波システムといった医療イメージング装置に著しい技術的改善及び利点を提供する。ある実施形態は、近方、中位、及び遠方のゲイン制御を提供することができ、該ゲイン制御は、超音波システム上に表示されている画像をさらにカスタマイズする能力をユーザに提供する。中位ゲイン制御は、2次元範囲の調整のように構成されることができる。2次元範囲の調整により、ゲイン曲線のカスタマイズ性を高めることができる。上述のように、いくつかの実施形態では、中位ゲイン制御を回転させることができ、該中位ゲイン制御は、ゲイン曲線のさらなるカスタマイズ性を可能させる。ゲイン曲線の増大した柔軟性をユーザに提供することは、ユーザが、所望のゲインプロファイルを迅速かつより正確に達成することを可能にする可能性がある。選択されたゲイン曲線及びゲインプロファイルは、次いで、ユーザによって示された超音波画像の輝度を特定できる。したがって、上記の実施形態は、全ての医療用イメージング装置、そして具体的には超音波システム、に対する顕著な技術的改善を構成する。
【0062】
本明細書全体を通して説明されたある実施形態の特徴、構造、又は特性は、1又は複数の実施形態において任意の適切な方法で組み合わされることができる。例えば、語句「ある実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」、又は他の類似の言葉の、本明細書全体を通した使用は、以下の事実を指す:その事実は、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造、又は特性が、開示された主題の少なくとも1つの実施形態に含まれ得る、ことである。これ故に、語句「ある実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」、又は他の類似の言葉の、本明細書全体を通した出現は、必ずしも実施形態の同じグループを指し示すものではなく、説明された特徴、構造、又は特性は、1又は複数の実施形態において任意の適切な方法で組み合わされることができる。
【0063】
当業者は、上述の開示された主題が、異なる順序の手順で、及び/又は開示されたものとは異なる構成のハードウェア要素で実施され得る、ことを容易に理解するであろう。したがって、開示された主題は、これらの実施形態に基づいて説明されてきたけれども、開示された主題の精神及び範囲内に留まりながら、特定の修正、変形、及び代替の構造が明らかであろうことは、当業者には明らかであろう。