(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20240612BHJP
【FI】
H01L21/304 651Z
H01L21/304 648A
(21)【出願番号】P 2022165575
(22)【出願日】2022-10-14
【審査請求日】2022-10-14
(31)【優先権主張番号】10-2021-0142881
(32)【優先日】2021-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】チョン,ジン ウ
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ジン モ
(72)【発明者】
【氏名】イ,サン ミン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ヤン フン
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ヨン ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】イム,ヨン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】オ,スン フン
【審査官】正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-120944(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0190485(US,A1)
【文献】特開2014-175669(JP,A)
【文献】特開2010-073826(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する装置において、
内部に基板を処理する処理空間を提供するハウジングと、
前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、
前記処理空間に工程流体を供給する下部供給ポートと、
前記処理空間で前記支持ユニットに支持された基板より下に配置されるフィラー部材と、を含み、
前記フィラー部材には、
前記下部供給ポートと対向するバッファ空間が形成され、
前記フィラー部材と前記ハウジングの内壁との間には前記バッファ空間に流入された前記工程流体を基板に向かう方向に流れるようにする通路が形成され、
前記ハウジングは、上部ハウジングと下部ハウジングを含み、
前記下部ハウジングは、上部が開放された溝が形成され、
前記フィラー部材の少なくとも一部分は、前記溝に挿入され、
前記フィラー部材は、
ベース部と、
前記ベース部の下面から下方向に延長される突出部と、を含み、
前記突出部の少なくとも一部は、前記溝に挿入され、
前記ベース部は、
前記溝の上部に位置し、上部から見る時、前記溝の面積より大きく提供される
基板処理装置。
【請求項2】
前記下部供給ポートは、
上部から見る時、前記バッファ空間と重畳されるように位置する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記ベース部は、前記ハウジングの内壁と離隔されるように提供される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
基板を処理する装置において、
内部に基板を処理する処理空間を提供するハウジングと、
前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、
前記処理空間に工程流体を供給する下部供給ポートと、
前記処理空間で前記支持ユニットに支持された基板より下に配置されるフィラー部材と、を含み、
前記フィラー部材には、
前記下部供給ポートと対向するバッファ空間が形成され、
前記フィラー部材と前記ハウジングの内壁との間には前記バッファ空間に流入された前記工程流体を基板に向かう方向に流れるようにする通路が形成され、
前記フィラー部材は、
ベース部と、
前記ベース部の下面から下方向に延長される突出部と、を含み、
前記バッファ空間を定義する前記突出部の内側面には前記内側面に沿って螺旋形状のスリットが形成される基板処理装置。
【請求項5】
前記ベース部の上面には、
前記支持ユニットに置かれる基板の下面と接触されて基板を支持ユニットから一定距離離隔させる少なくとも1つ以上の支持ピンが形成される請求項
4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記突出部の下端には互いに離隔された複数の支持突起が形成され、前記支持突起は、前記突出部の下端と前記溝を定義する底面を互いに離隔させ、
前記突出部の上端は、前記溝の上端より高く位置し、
前記支持突起の間の空間は、前記通路として提供される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記工程流体は、超臨界流体である請求項1または請求項
4に記載の基板処理装置。
【請求項8】
基板を処理する装置において、
内部に基板を処理する処理空間を提供するハウジングと、
前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、
前記処理空間に工程流体を供給する供給ポートと、
前記ハウジングに形成された溝と互いに組み合わせてバッファ空間を形成し、前記処理空間と前記バッファ空間を互いに連通させる開口が形成されたバッファプレートと、を含む基板処理装置。
【請求項9】
前記処理空間で前記支持ユニットに支持された基板より下に配置されるフィラー部材っをさらに含み、
前記フィラー部材は、前記バッファプレートより上に配置される請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記ハウジングは、第1ハウジングと第2ハウジングを含み、
前記第2ハウジングには前記支持ユニットに支持された基板と遠くなる方向に湾入された前記溝が形成される請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記バッファプレートは、前記溝に位置し、
前記供給ポートで供給される工程流体と対向する前記バッファプレートの領域はブロッキング領域である請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記フィラー部材は、
上部から見る時、前記溝より大きい面積に提供される請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記フィラー部材の下面は、前記バッファプレートの上面より高く提供される請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記工程流体は、超臨界流体である請求項8乃至請求項13のいずれかの一項に記載の基板処理装置。
【請求項15】
基板を処理する装置において、
内部に基板を処理する処理空間を提供し、上部ハウジングと上部が開放された溝が形成された下部ハウジングを含むハウジングと、
前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、
前記ハウジングの上部で前記処理空間に工程流体を供給する上部供給ポートと、
前記ハウジングの下部で前記処理空間に工程流体を供給する下部供給ポートと、
前記処理空間で前記支持ユニットに支持された基板より下に配置されるフィラー部材と、を含み、
前記フィラー部材には、
前記下部供給ポートと対向するバッファ空間が形成され、
前記フィラー部材と前記ハウジングの内壁との間には前記下部供給ポートによって前記バッファ空間に流入された前記工程流体を基板に向かう方向に流れるようにするする通路が形成され、
前記フィラー部材は、
ベース部と、
前記ベース部の下面から下方向に延長されるリング形状の突出部と、を含み、
前記ベース部は、
前記溝の上部に位置し、上部から見る時、前記溝の面積より大きく提供され、
前記突出部は、
前記溝の内部に位置し、前記溝の側面で前記溝の中心に向かう方向に離隔されるように提供される
基板処理装置。
【請求項16】
前記突出部の下端には支持突起が形成され、
前記突出部の下端は、前記溝の底面で上方向に離隔され、
前記突出部の上端は、前記溝の上端より高く位置する請求項15に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板処理装置に関し、さらに詳細には基板に対して乾燥工程を遂行する基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体素子を製造するためには写真工程(Photo Process)、蝕刻工程(Etching Process)、イオン注入工程(Ion Implantation Process)、そして蒸着工程(Deposition Process)等のような様々な工程が遂行される。また、このような工程を遂行する過程でパーティクル、有機汚染物、金属不純物等の様々な異物質が発生する。このような異物質は基板に欠陥が生じ、半導体素子の性能及び収率に直接的な影響を及ぼす要因として作用する。半導体素子の製造工程にはこのような異物質を除去するための洗浄工程が必須的に伴う。
【0003】
最近には基板を洗浄する工程又は基板を現像する工程に超臨界流体が使用される。一例によれば、イソプロピルアルコール(isopropyl alcohol;以下、IPA)のようなリーニング(leaning)防止液を通じて基板の上部面をウェッティングした後、二酸化炭素(CO2)を超臨界状態に基板の上部面に供給して基板に残っているリーニング防止液を除去する方式に進行されることができる。
【0004】
超臨界流体を使用する工程が処理される処理空間の内部は臨界温度及び臨界圧力以上の環境が維持されなければならない。また、超臨界流体は処理空間の内部で均一に分布されなければならない。但し、処理空間の内部の構造的な問題によって超臨界流体が処理空間の内部で均一に流動されない。一例として、処理空間の内部に超臨界流体を供給する供給ポートが処理空間の中心から偏向されるように位置する場合、供給ポートが提供された領域に超臨界流体が相対的に集中される現象が発生する。即ち、超臨界流体が処理空間の内部で非対称的に流動する。処理空間の内部に超臨界流体を速い速度で供給する時、処理空間の内部での超臨界流体の非対称性がさらに増加される。これによって、処理空間上に位置した基板に均一な処理が行われない。また、超臨界流体の非対称性によって、超臨界流体が相対的に多く供給される基板の特定領域にパーティクルが多量に発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際特許公開第WO2013115156A1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は工程流体を処理空間に均一に供給することができる基板処理装置を提供することにある。
【0007】
また、本発明の目的は工程流体を速い速度で処理空間に供給する時、工程流体が処理空間で均一に流動することができる基板処理装置を提供することにある。
【0008】
また、本発明の目的は工程流体を利用して基板を処理する時、基板の特定領域にパーティクルが集中される現象を抑制することができる基板処理装置を提供することにある。
【0009】
本発明の目的はここに制限されなく、言及されないその他の目的は下の記載から当業者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は基板を処理する装置を提供する。基板を処理する装置は、内部に基板を処理する処理空間を提供するハウジングと、前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、前記処理空間に工程流体を供給する下部供給ポートと、前記処理空間で前記支持ユニットに支持された基板より下に配置されるフィラー部材と、を含み、前記フィラー部材には、前記下部供給ポートと対向するバッファ空間が形成され、前記フィラー部材と前記ハウジングの内壁との間には前記バッファ空間に流入された前記工程流体が前記基板に向かう方向に流れるようにする通路が形成されることができる。
【0011】
一実施形態によれば、前記下部供給ポートは、上部から見る時、前記バッファ空間と重畳されるように位置することができる。
【0012】
一実施形態によれば、前記ハウジングは上部ハウジングと下部ハウジングを含み、前記下部ハウジングは上部が開放された溝が形成され、前記フィラー部材の少なくとも一部分は、前記溝に挿入されることができる。
【0013】
一実施形態によれば、前記フィラー部材は、ベース部と、前記ベース部の下面から下方向に延長される突出部と、を含むことができる。
【0014】
一実施形態によれば、前記ベース部は、前記ハウジングの内壁と離隔されるように提供されることができる。
【0015】
一実施形態によれば、前記ベース部の上面には、前記支持ユニットに置かれる基板の下面と接触されて基板を支持ユニットから一定距離離隔させる少なくとも1つ以上の支持ピンが形成されることができる。
【0016】
一実施形態によれば、前記バッファ空間を定義する前記突出部の内側面には前記内側面に沿って螺旋形状のスリットが形成されることができる。
【0017】
一実施形態によれば、前記フィラー部材は、ベース部と、前記ベース部の下面から下方向に延長される突出部と、を含み、前記突出部の少なくとも一部は前記溝に挿入され、前記ベース部は、前記溝の上部に位置し、上部から見る時、前記溝の面積より大きく提供されることができる。
【0018】
一実施形態によれば、前記突出部の下端には互いに離隔された複数の支持突起が形成され、前記支持突起は前記突出部の下端と前記溝を定義する底面を互いに離隔させ、前記突出部の上端は前記溝の上端より高く位置し、前記支持突起の間の空間は前記通路として提供されることができる。
【0019】
一実施形態によれば、前記工程流体は超臨界流体であり得る。
【0020】
また、本発明は基板を処理する装置を提供する。基板処理装置は、内部に基板を処理する処理空間を提供するハウジングと、前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、前記処理空間に工程流体を供給する供給ポートと、前記ハウジングに形成された溝と互いに組み合わせてバッファ空間を形成し、前記処理空間と前記バッファ空間を互いに連通させる開口が形成されたバッファプレートと、を含むことができる。
【0021】
一実施形態によれば、前記処理空間で前記支持ユニットに支持された基板より下に配置されるフィラー部材をさらに含み、前記フィラー部材は前記バッファプレートより上に配置されることができる。
【0022】
一実施形態によれば、前記ハウジングは第1ハウジングと第2ハウジングを含み、前記第2ハウジングには前記支持ユニットに支持された基板と遠くなる方向に湾入された前記溝が形成されることができる。
【0023】
一実施形態によれば、前記バッファプレートは前記溝に位置し、前記供給ポートで供給される工程流体と対向する前記バッファプレートの領域はブロッキング領域であり得る。
【0024】
一実施形態によれば、前記フィラー部材は、上部から見る時、前記溝より大きい面積に提供されることができる。
【0025】
一実施形態によれば、前記フィラー部材の下面は前記バッファプレートの上面より高く提供されることができる。
【0026】
一実施形態によれば、前記工程流体は超臨界流体であり得る。
【0027】
また、本発明は基板を処理する装置を提供する。基板処理装置は、内部に基板を処理する処理空間を提供し、上部ハウジングと上部が開放された溝が形成された下部ハウジングを含むハウジングと、前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、前記ハウジングの上部で前記処理空間に工程流体を供給する上部供給ポートと、前記ハウジングの下部で前記処理空間に工程流体を供給する下部供給ポートと、前記処理空間で前記支持ユニットに支持された基板より下に配置されるフィラー部材と、を含み、前記フィラー部材には、前記下部供給ポートと対向するバッファ空間が形成され、前記フィラー部材と前記ハウジングの内壁との間には前記下部供給ポートによって前記バッファ空間に流入された前記工程流体が前記基板に向かう方向に流れるようにする通路が形成されることができる。
【0028】
一実施形態によれば、前記フィラー部材は、ベース部と、前記ベース部の下面から下方向に延長されるリング形状の突出部と、を含み、前記ベース部は、前記溝の上部に位置し、上部から見る時、前記溝の面積より大きく提供され、前記突出部は、前記溝の内部に位置し、前記溝の側面で前記溝の中心に向かう方向に離隔されるように提供されることができる。
【0029】
一実施形態によれば、前記突出部の下端には支持突起が形成され、前記突出部の下端は前記溝の底面で上方向に離隔され、前記突出部の上端は前記溝の上端より高く位置することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明の一実施形態によれば、基板を効率的に処理することができる。
【0031】
また、本発明の一実施形態によれば、工程流体を処理空間に均一に供給することができる。
【0032】
また、本発明の一実施形態によれば、工程流体を速い速度で処理空間に供給する時、工程流体が処理空間で均一に流動することができる。
【0033】
また、本発明の一実施形態によれば、工程流体を利用して基板を処理する時、基板の特定領域にパーティクルが集中される現象を抑制することができる。
【0034】
本発明の効果が上述した効果によって限定されることではなく、言及されない効果は本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す図面である。
【
図2】
図1の基板処理装置の液処理チャンバーに対する一実施形態を概略的に示す図面である。
【
図3】
図1の基板処理装置の乾燥チャンバーに対する一実施形態を概略的に示す図面である。
【
図4】
図3のフィラー部材に対する一実施形態を概略的に示す斜視図である。
【
図5】
図3の乾燥チャンバーで工程流体の流動を概略的に示す図面である。
【
図6】
図3のフィラー部材に対する他の実施形態を概略的に示す切断斜視図である。
【
図7】
図1の基板処理装置の乾燥チャンバーに対する他の実施形態を概略的に示す図面である。
【
図8】
図7の乾燥チャンバーで工程流体の流動を概略的に示す図面である。
【
図9】
図1の基板処理装置の乾燥チャンバーに対する他の実施形態を概略的に示す図面である。
【
図10】
図9の乾燥チャンバーで工程流体の流動を概略的に示す図面である。
【
図11】
図1の基板処理装置の乾燥チャンバーに対する他の実施形態を概略的に示す図面である。
【
図12】
図11の乾燥チャンバーで工程流体の流動を概略的に示す図面である。
【
図13】
図1の基板処理装置の乾燥チャンバーに対する他の実施形態を示す図面である。
【
図14】
図1の基板処理装置の乾燥チャンバーに対する他の実施形態を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施形態を添付された図面を参照してさらに詳細に説明する。本発明の実施形態は々な形態に変形されることができ、本発明の範囲が下で説明する実施形態によって限定されないことと解釈されてはならない。本実施形態は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されることである。したがって、図面での構成要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張されたものである。
【0037】
本実施形態には基板上に洗浄液のような液を供給して基板を液処理する工程を例として説明する。しかし、本実施形態は洗浄工程に限定されななく、蝕刻工程、アッシング工程、現像工程等のように処理液を利用して基板を処理する様々な工程に適用可能である。
【0038】
以下では、
図1乃至
図10を参照して本発明の一実施形態による基板処理装置1の一実施形態に対して説明する。本発明の一実施形態による基板処理装置1は超臨界乾燥工程を含んで洗浄工程を遂行することができる。
【0039】
図1は本発明の一実施形態による基板処理システムを概略的に示す平面図である。
図1を参照すれば、基板処理装置1はインデックスモジュール10(index module)と処理モジュール20(treating module)を含む。一実施形態によれば、インデックスモジュール10と処理モジュール20は一方向に沿って配置される。以下では、インデックスモジュール10と処理モジュール20が配置された方向を第1方向2とし、上部から見る時、第1方向2と垂直になる方向を第2方向4とし、第1方向2と第2方向4を全て含む平面に垂直になる方向を第3方向6として定義する。
【0040】
インデックスモジュール10は基板Wが収納された容器Fから基板Wを処理する処理モジュール20に基板Wを搬送する。インデックスモジュール10は処理モジュール20で処理が完了された基板Wを容器Fに収納する。インデックスモジュール10の長さ方向は第2方向4に提供される。インデックスモジュール10はロードポート120及びインデックスフレーム140を有する。
【0041】
ロードポート120には基板Wが収納された容器Fが安着される。ロードポート120はインデックスフレーム140を基準に処理モジュール20の反対側に位置する。ロードポート120は複数が提供されることができ、複数のロードポート120は第2方向4に沿って一列に配置されることができる。ロードポート120の数は処理モジュール20の工程効率及びフットプリント条件等に応じて増加するか、又は減少することができる。
【0042】
容器Fには基板Wを地面に対して水平に配置した状態に収納するための多数のスロット(図示せず)が形成される。容器Fとしては前面開放一体型ポッド(Front Opening Unifed Pod;FOUP)のような密閉用容器が使用されることができる。容器Fはオーバーヘッドトランスファー(Overhead Transfer)、オーバーヘッドコンベア(Overhead Conveyor)、又は自動案内車両(Automatic Guided Vehicle)のような移送手段(図示せず)や作業者によってロードポート120に置かれることがきる。
【0043】
インデックスフレーム140の内部にはインデックスレール142とインデックスロボット144が提供される。インデックスレール142はインデックスフレーム140内にその長さ方向が第2方向4に沿って提供される。インデックスロボット144は基板Wを搬送することができる。インデックスロボット144はインデックスモジュール10、そしてバッファユニット220の間に基板Wを搬送することができる。インデックスロボット144はインデックスハンド1440を含むことができる。
【0044】
インデックスハンド1440には基板Wが置かれることができる。インデックスハンド1440は円周の一部が対称されるように切断された環状のリング形状を有するインデックスベース1442とインデックスベース1442を移動させるインデックス支持部1444を含むことができる。インデックスハンド1440の構成は後述する搬送ハンドの構成と同一又は類似である。インデックスハンド1440はインデックスレール142上で第2方向4に沿って移動可能に提供されることができる。したがって、インデックスハンド1440はインデックスレール142に沿って前進及び後進移動が可能である。また、インデックスハンド1440は第3方向6を軸とする回転、そして第3方向6に沿って移動可能に提供されることができる。
【0045】
処理モジュール20はバッファユニット220、搬送チャンバー240、液処理チャンバー260、そして乾燥チャンバー280を含む。バッファユニット220は処理モジュール20に搬入される基板Wと処理モジュール20から搬出される基板Wが一時的に留まる空間を提供する。搬送チャンバー240はバッファユニット220と工程チャンバー260との間に、液処理チャンバー260、そして乾燥チャンバー280との間に基板Wを搬送する空間を提供する。
【0046】
液処理チャンバー260は基板W上に液を供給して基板Wを液処理する液処理工程を遂行する。例えば、液処理工程は洗浄液で基板を洗浄する洗浄工程であり得る。工程チャンバー内で基板に対してケミカル処理、そしてリンス処理が全て遂行されることができる。乾燥チャンバー280は基板W上に残留する液を除去する乾燥工程を遂行する。
【0047】
バッファユニット220はインデックスフレーム140と搬送チャンバー240との間に配置されることができる。バッファユニット220は搬送チャンバー240の一端に位置されることができる。バッファユニット220の内部には基板Wが置かれるスロット(図示せず)が提供される。スロット(図示せず)は相互間に第3方向6に沿って離隔されるように複数が提供される。バッファユニット220は前面(front face)と背面(rear face)が開放される。前面はインデックスモジュール10と対向する面であり、後面は搬送チャンバー240と対向する面である。インデックスロボット144は前面を通じてバッファユニット220に接近し、後述する搬送ロボット244は背面を通じてバッファユニット220に接近することができる。
【0048】
搬送チャンバー240はその長さ方向が第1方向2に提供されることができる。液処理チャンバー260と乾燥チャンバー280は搬送チャンバー240の側部に配置されることができる。液処理チャンバー260と搬送チャンバー240は第2方向4に沿って配置されることができる。乾燥チャンバー280と搬送チャンバー240は第2方向4に沿って配置されることができる。
【0049】
一例によれば、液処理チャンバー260は搬送チャンバー240の両側に配置され、乾燥チャンバー280は搬送チャンバー240の両側に配置され、液処理チャンバー260は乾燥チャンバー280よりバッファユニット220にさらに近い位置に配置されることができる。搬送チャンバー240の一側で液処理チャンバー260は第1方向2及び第3方向6に沿って各々AXB(A、Bは各々1又は1より大きい自然数)配列に提供されることができる。また、搬送チャンバー240の一側で乾燥チャンバー280は第1方向2及び第3方向6に沿って各々CXD(C、Dは各々1又は1より大きい自然数)配列に提供されることができる。上述したことと異なりに、搬送チャンバー240の一側には液処理チャンバー260のみが提供され、他側には乾燥チャンバー280のみが提供されることができる。
【0050】
搬送チャンバー240はガイドレール242と搬送ロボット244を有する。ガイドレール242はその長さ方向が第1方向2に搬送チャンバー240内に提供される。搬送ロボット244はガイドレール242上で第1方向2に沿って直線移動可能に提供されることができる。搬送ロボット244はバッファユニット220、液処理チャンバー260、そして乾燥チャンバー280の間に基板Wを搬送する。
【0051】
搬送ロボット2440はベース2442、本体2444、そしてアーム2446を含む。ベース2442はガイドレール242に沿って第1方向2に移動可能するように設置される。本体2444はベース2442に結合される。本体2444はベース2442上で第3方向6に沿って移動移動可能するように提供される。また、本体2444はベース2442上で回転可能するように提供される。アーム2446は本体2444に結合され、これは本体2444に対して前進及び後進移動可能するように提供される。アーム2446は複数に提供されて各々個別駆動されるように提供される。アーム2446は第3方向6に沿って互いに離隔された状態に積層されるように配置される。
【0052】
液処理チャンバー260は基板Wに対して液処理する工程を遂行する。例えば、液処理チャンバー260は基板Wに対して洗浄液を供給して洗浄工程を遂行するチャンバーであり得る。これと異なりに、液処理チャンバー260は液体プラズマを供給して基板の上の薄膜を除去する湿式蝕刻工程を遂行するチャンバーであり得る。
【0053】
液処理チャンバー260は基板Wを処理する工程の種類に応じて異なる構造を有することができる。これと異なりに、各々の液処理チャンバー260は互いに同一な構造を有することができる。選択的に、液処理チャンバー260は複数のグループに区分されてグループの中でいずれか1つのグループに属する液処理チャンバー260は洗浄工程と湿式蝕刻工程の中でいずれか1つを遂行する液処理チャンバー260であり得り、グループの中で他の1つのグループに属する液処理チャンバー260は洗浄工程と湿式蝕刻工程の中で他の1つを遂行する液処理チャンバー260であり得る。
【0054】
以下の本発明の実施形態では液処理チャンバー260で基板W上に液を供給して基板Wを液処理する液処理工程を遂行する場合を例として説明する。
【0055】
図2は
図1の液処理チャンバーの一実施形態を概略的に示す図面である。
図2を参照すれば、液処理チャンバー260はハウジング2610、処理容器2620、支持ユニット2630、昇降ユニット2640、液供給ユニット2650、排気ユニット2660、そして気流供給ユニット2680を含む。
【0056】
ハウジング2610は内部に空間を有する。ハウジング2610は大体に直方体形状に提供される。処理容器2620、支持ユニット2630、そして液供給ユニット2640はハウジング2610内に配置される。
【0057】
処理容器2620は上部が開放された処理空間を有する。基板Wは処理空間内で液処理される。支持ユニット2630は処理空間内で基板Wを支持し、基板Wを回転させる。液供給ユニット2640は支持ユニット2630に支持された基板W上に液を供給する。液は複数の種類に提供され、基板W上に順次的に供給されることができる。
【0058】
一例によれば、処理容器2620は案内壁2621と複数の回収筒2623、2625、2627を有する。各々の回収筒2623、2625、2627は基板処理に使用された液の中で互いに異なる液を分離回収する。回収筒2623、2625、2627は各々基板処理に使用された液を回収する回収空間を有する。案内壁2621と各々の回収筒2623、2625、2627は支持ユニット2630を囲む環状のリング形状に提供される。液処理工程が進行される時、基板Wの回転によって飛散される液は後述する各回収筒2623、2625、2627の流入口2623a、2625a、2627aを通じて回収空間に流入される。各々の回収筒には互いに異なる種類の処理液が流入されることができる。
【0059】
一例によれば、処理容器2620は案内壁2621、第1回収筒2623、第2回収筒2625、そして第3回収筒2627を有する。案内壁2621は支持ユニット2630を囲む環状のリング形状に提供され、第1回収筒2623は案内壁2621を囲む環状のリング形状に提供される。第2回収筒2625は第1回収筒2623を囲む環状のリング形状に提供され、第3回収筒2627は第2回収筒2625を囲む環状のリング形状に提供される。第1回収筒2623と案内壁2621との間の空間は液が流入される第1流入口2623aとして機能する。第1回収筒2623と第2回収筒2625との間の空間は液が流入される第2流入口2625aとして機能する。第2回収筒2625と第3回収筒2627との間の空間は液が流入される第3流入口2627aとして機能する。第2流入口2625aは第1流入口2623aより上部に位置され、第3流入口2627aは第2流入口2625aより上部に位置されることができる。
【0060】
案内壁2621の下端と第1回収筒2623との間の空間は液から発生されたヒューム(Fume)と気流が排出される第1排出口2623bとして機能する。第1回収筒2623の下端と第2回収筒2625との間の空間は液から発生されたヒュームと気流が排出される第2排出口2625bとして機能する。第2回収筒2625の下端と第3回収筒2627との間の空間は液から発生されたヒュームと気流が排出される第3排出口2627bとして機能する。第1排出口2623b、第2排出口2625b、そして第3排出口2627bから排出されたヒューム(fume)と気流は後述する排気ユニット2660を通じて排気される。
【0061】
各々の回収筒2623、2625、2627にはその底面の下方向に垂直に延長される回収ライン2623c、2625c、2627cが連結される。各々の回収ライン2623c、2625c、2627cは各々の回収筒2623、2625、2627を通じて流入された処理液を排出する。排出された処理液は外部の処理液再生システム(図示せず)を通じて再使用されることができる。
【0062】
支持ユニット2630はスピンチャック2631、支持ピン2633、チョクピン2635、回転軸2637、そして駆動部2639を有する。スピンチャック2631は上部から見る時、大体に円形に提供される上部面を有する。スピンチャック2631の上部面は基板Wより大きい直径を有するように提供されることができる。
【0063】
支持ピン2633は複数に提供される。支持ピン2633はスピンチャック2631の上部面の縁部に所定の間隔に離隔されるように配置されスピンチャック2631から上部に突出される。支持ピン2633は相互間の組み合わせによって全体的に環状のリング形状を有するように配置される。支持ピン2633はスピンチャック2631の上部面から基板Wが一定距離離隔されるように基板Wの背面縁を支持する。
【0064】
チョクピン2635は複数に提供される。チョクピン2635はスピンチャック2631の中心で支持ピン2633より遠く離れるように配置される。チョクピン2635はスピンチャック2631で上部面から突出されるように提供される。チョクピン2635は基板Wが回転される時、正位置から側方向に離脱されないように基板Wの側部を支持する。チョクピン2635はスピンチャック2631の半径方向に沿って待機位置と支持位置との間に直線移動が可能するように提供される。待機位置は支持位置に比べてスピンチャック2631の中心から遠く離れた位置である。基板Wが支持ユニット2630にローディング又はアンローディングする時、チョクピン2635は待機位置に位置され、基板Wに対して工程を遂行する時、チョクピン2635は支持位置に位置される。支持位置でチョクピン2635は基板Wの側部と接触される。
【0065】
回転軸2637はスピンチャック2631と結合される。回転軸2637はスピンチャック2631の下面と結合することができる。回転軸2637は長さ方向が上下方向に向かうように提供されることができる。回転軸2637は駆動部2639から動力が伝達されて回転可能するように提供される。回転軸2637が駆動部2639によって回転することによってスピンチャック2631を回転させる。駆動部2639は回転軸2637の回転速度を可変することができる。駆動部2639は駆動力を提供するモーターであり得る。しかし、これに限定されることではなく、駆動部2639は駆動力を提供する公知された装置に多様に変形されることができる。
【0066】
液供給ユニット2640は支持ユニット2630に支持された基板W上に液を供給する。液供給ユニット2640は複数に提供され、の各々は互いに異なる種類の液を供給する。一例によれば、液供給ユニット2640は第1液供給部材2642及び第2液供給部材2644を含む。
【0067】
第1液供給部材2642は支持軸2642a、支持アーム2642b、アーム駆動器2642c、そしてノズル2642dを含む。支持軸2642aは処理容器2620の一側に位置される。支持軸2642aはその長さ方向が第3方向6に向かうロード形状を有する。支持軸2642aはアーム駆動器2642cによって回転可能するように提供される。支持アーム2642bは支持軸2642aの上端に結合される。支持アーム2642bは支持軸2642aから垂直に延長される。支持アーム2642bの終端にはノズル2642dが固定結合される。支持軸2642aが回転されることによって、ノズル2642dは支持アーム2642bと共にスイング移動可能である。ノズル2642dはスイング移動されて工程位置及び待機位置に移動されることができる。ここで、工程位置はノズル2642dが支持ユニット2630に支持された基板Wと対向される位置であり、待機位置はノズル2642dが工程位置をずれた位置である。
【0068】
選択的に、支持アーム2642bはその長さ方向に向かって前進及び後進移動が可能するように提供されることができる。上部から見る時、ノズル2642dはスイング移動されて基板Wの中心軸と一致するように移動されることができる。
【0069】
第2液供給部材2644は支持ユニット2630に支持された基板W上に第2液を供給する。第2液供給部材2644は第1液供給部材2642と同一な形状を有するように提供される。したがって、第2液供給部材2644に対する詳細な説明は省略する。
【0070】
第1処理液と第2処理液はケミカル、リンス液、そして有機溶剤の中でいずれか1つであり得る。例えば、ケミカルは希釈された硫酸(H2SO4、Diluted Sulfuric acid Peroxide)、リン酸(P2O5)、フッ酸(HF)、そして水酸化アンモニウム(NH4OH)を含むことができる。例えば、リンス液は水又は脱イオン水(DIW)を含むことができる。例えば、有機溶剤はイソプロピルアルコール(Isopropyl Alcohol;IPA)のようなアルコールを含むことができる。
【0071】
排気ユニット2650は処理空間に発生されたヒューム(Fume)と気体を排気する。排気ユニット2650は基板Wを液処理する時に発生されるヒュームと気体を排気する。排気ユニット2650は処理容器2620の底面に結合されることができる。一実施形態として、排気ユニット2650は支持ユニット2630の回転軸2637と処理容器2620の内側壁との間の空間に提供されることができる。排気ユニット2650には減圧ユニット(図示せず)が提供される。減圧ユニットによって、基板Wを液処理する時に発生されるヒュームと気体を処理空間から処理空間の外部に排気する。
【0072】
気流供給ユニット2660はハウジング2610の内部空間に気流を供給する。気流供給ユニット2660は内部空間に降下気流を供給することができる。気流供給ユニット2660はハウジング2610に設置されることができる。気流供給ユニット2660は処理容器2620と支持ユニット2630より上部に設置されることができる。気流供給ユニット2660を通じてハウジング2610の内部空間に供給された気体は内部空間で降下気流を形成する。処理空間内で処理工程によって発生された気体副産物は降下気流によって排気ライン2650を通じてハウジング2610の外部に排出される。気流供給ユニット2660はファンフィルターユニットで提供されることができる。
【0073】
基板処理装置1は超臨界流体を工程流体で利用して基板Wを処理する超臨界工程を遂行することができる。超臨界工程は超臨界流体の特性を利用して遂行される。その代表的な例として、超臨界乾燥工程と超臨界蝕刻工程がある。以下では、超臨界工程に関して超臨界乾燥工程を基準に説明する。但し、これは説明の容易にするためのものに過ぎないので、基板処理装置1は超臨界乾燥工程以外の他の超臨界工程を遂行することができる。
【0074】
超臨界乾燥工程は超臨界流体で基板Wの回路パターンに残留する有機溶剤を溶解して基板Wを乾燥させる方式に遂行する。超臨界乾燥工程は乾燥効率が優れているだけでなく、パターンリーニング(leaning)現象を防止することができる。超臨界乾燥工程に利用される超臨界流体としては有機溶剤と混和性がある物質を使用することができる。例えば、超臨界二酸化炭素(scCO2;supercritical carbon dioxide)が超臨界流体で使用されることができる。
【0075】
図3は
図1の乾燥チャンバーに対する一実施形態を概略的に示す図面である。
図3を参照すれば、本発明の一実施形態による乾燥チャンバー280は工程流体を利用して基板W上に残留する処理液を除去することができる。工程流体で超臨界状態の二酸化炭素(CO2)ガスが使用されることができる。二酸化炭素は温度を30℃以上に上げ、圧力を7.4MPa以上に維持させれば、超臨界状態になることができる。以下、工程流体は二酸化炭素ガスであることを例として説明する。また、工程流体は乾燥チャンバー280の処理空間に流入される前に超臨界状態に転換されることができ、又は乾燥チャンバー280の処理空間に流入された後に超臨界状態に転換されることができる。
【0076】
乾燥チャンバー280はハウジング2810、加熱ユニット2820、支持ユニット2830、流体供給ユニット2840、流体排出ユニット2850、そしてフィラー部材3000を含むことができる。
【0077】
ハウジング2810は超臨界工程が遂行される処理空間を提供する。ハウジング2810は基板Wが処理される処理空間を提供することができる。ハウジング2810は超臨界流体の臨界温度と臨界圧力以上を耐えられる材質で提供される。ハウジング2810は上部ハウジング2812、第1ハウジングの一例)と下部ハウジング2814、第2ハウジングの一例)を含むことができる。一例として、上部ハウジング2812と下部ハウジング2814は互いに組み合わせて内部に処理空間を提供することができる。これと異なりに、ハウジング2810は上、下部に分割されなく、一体に形成され、その一側壁に基板Wが出入することができる出入口として機能する開口(未図示)が形成されることができる。以下では、上部ハウジング2812と下部ハウジング2814が互いに組み合わせて内部に処理空間を提供する場合を例として説明する。
【0078】
上部ハウジング2812は下部が開放された筒形状を有することができる。上部ハウジング2812は内部に底面が開放された空間を有することができる。上部ハウジング2812の上部壁はハウジング2810の上部壁に提供されることができる。そして、上部ハウジング2812の側壁はハウジング2810の側壁一部として提供されることができる。
【0079】
下部ハウジング2814は上部ハウジング2812の下に位置する。下部ハウジング2814は上部が開放された筒形状を有することができる。下部ハウジング2814は内部に上面が開放された空間を有することができる。下部ハウジング2814の開放された上面は上部ハウジング2812の開放された下面と対向することができる。下部ハウジング2814の下部壁はハウジング2810の下部壁として提供されることができる。下部ハウジング2814の側壁はハウジング2810の側壁一部として提供されることができる。
【0080】
下部ハウジング2814は段差付けた形状に提供されることができる。一例として、下部ハウジング2814は上面2814a、下面2814b、側面2814c、そして溝2816を有することができる。上面2814aは上部ハウジング2812の側壁と面接することができる。下面2814bは上面2814aより下に提供されることができる。側面2814cは上面2814aと下面2814bを連結する。一例として、側面2814cは上面2814aから下面2814bまで下方向に垂直に延長されることができる。これと異なりに、側面2814cは上面2814aから下面2814bに隣接するほど、その高さがだんだん低くなるように下方傾くように形成されることができる。上面2814a、下面2814b、側面2814c、そして上部ハウジング2812が互いに組み合わせて内部に処理空間を提供することができる。
【0081】
下面2814bには溝2816が形成されることができる。溝2816は所定の深さに形成されることができる。溝2816は下部ハウジング2814の下面2814bから支持ユニット2830に支持された基板Wと遠くなる方向に(即ち、上から下に向かう方向に)湾入されて形成されることができる。例として、溝2816は下面2814bから下部ハウジング2814の底面2814dまでの第1高さh1より低い高さである第2高さh2で形成されることができる。溝2816は大体に円筒型で形成されることができる。
【0082】
上部ハウジング2812と下部ハウジング2814は相互間の相対移動によって処理空間を開放させるか、或いは密閉させることができる。上部ハウジング2812と下部ハウジング2814の中でいずれか1つは駆動器2860と結合して上下方向に移動されることができる。例えば、下部ハウジング2814は駆動器2860と結合して、駆動器2860によって上下方向に移動されることができる。したがって、ハウジング2810の処理空間は選択的に密閉されることができる。一例として、下部ハウジング2814が上部ハウジング2812から離隔されれば、処理空間が開放される。この時、基板Wが搬入又は搬出されることができる。工程を進行する時には下部ハウジング2814が上部ハウジング2812に密着されて処理空間が外部から密閉されることができる。
【0083】
上述した例では下部ハウジング2814が駆動器2860と結合して上下方向に移動されることを例として説明したが、これに限定されることではない。例えば、上部ハウジング2812が駆動器2860と結合して上下方向に移動されることができる。以下では、説明の便宜のために下部ハウジング2814が駆動器2860と結合して上下方向に移動される場合を例として説明する。
【0084】
加熱ユニット2820は処理空間に供給される工程流体を加熱することができる。加熱ユニット2820は処理空間の内部の温度を上昇させることができる。一例として、加熱ユニット2820はヒーターで提供されることができる。但し、これに限定されることではなく、加熱ユニット2820は処理空間の温度を上昇させることができる公知された装置で多様に変形されることができる。加熱ユニット2820が処理空間の温度を上昇させることによって、処理空間に供給された工程流体は超臨界状態に転換されるか、或いは超臨界状態を維持することができる。
【0085】
加熱ユニット2820はハウジング2810内に埋設されることができる。例えば、加熱ユニット2820はハウジング2810の壁内部に位置することができる。一例として、加熱ユニット2820は上部ハウジング2812と下部ハウジング2814の中でいずれか1つ以上に提供されることができる。加熱ユニット2820は処理空間の温度を昇温させることができる様々な位置に提供されることができる。
【0086】
支持ユニット2830はハウジング2810の処理空間で基板Wを支持する。支持ユニット2830は処理空間で基板Wの縁領域を支持するように構成されることができる。例えば、支持ユニット2830は処理空間で基板Wの縁領域の下面を支持できるように構成されることができる。
【0087】
支持ユニット2830は固定ロード2832と載置台2834を含むことができる。固定ロード2832は上部ハウジング2812の底面から下方向に突出されることができる。固定ロード2832は上部ハウジング2812に固定設置されることができる。固定ロード2832は長さ方向が上下方向に提供されることができる。固定ロード2832は複数が提供され、互いに離隔されるように位置することができる。固定ロード2832が囲んだ空間で、基板Wが搬入又は搬出される時、固定ロード2832は基板Wと干渉されない位置に配置される。
【0088】
各々の固定ロード2832の下端には載置台2834が結合されることができる。載置台2834は固定ロード2832の下端から地面に対して水平である方向に延長されることができる。一例として、載置台2834は基板Wの下端縁を支持可能な形状に延長されることができる。
【0089】
流体供給ユニット2840は処理空間に工程流体を供給する。工程流体は二酸化炭素(CO2)を含むことができる。工程流体は超臨界状態に処理空間に供給されることができる。これと異なりに、工程流体はガス状態に処理空間に供給され、処理空間内で超臨界状態に転換されることができる。流体供給ユニット2840は上部供給ポート2842と下部供給ポート2844を含むことができる。
【0090】
上部供給ポート2842は処理空間に工程流体を供給することができる。上部供給ポート2842はハウジング2810の上部壁の中心領域に提供されることができる。上部供給ポート2842は基板Wの上部に対応する空間に工程流体を供給することができる。上部供給ポート2842で供給された工程流体は基板Wの上面に供給されることができる。
【0091】
下部供給ポート2844は処理空間に工程流体を供給することができる。下部供給ポート2844は後述するバッファ空間に工程流体を供給することができる。下部供給ポート2844はハウジング2810の底面に提供されることができる。一例として、下部供給ポート2844は下部ハウジング2814の底面2814dに提供されることができる。一実施形態において、下部供給ポート2844は底面2814dの中心で所定の距離偏った位置に提供されることができる。下部供給ポート2844は上部から見る時、後述するバッファ空間と重畳されるように位置することができる。一実施形態において、底面2814dの中心は支持ユニット2830に支持された基板Wの中心と垂直線上に対応される位置であり得る。下部供給ポート2844の吐出口は溝2816に提供されることができる。一例として、下部供給ポート2844の吐出口は溝2816の底面2816bに形成されることができる。下部供給ポート2844の吐出口は溝2816の底面2816bの中心で所定の距離偏った位置に提供されることができる。下部供給ポート2844は溝2816の底面2816bから下部ハウジング2814の底面2814dまで上下方向に貫通することができる。
【0092】
上部供給ポート2842は上部分岐ライン2843と連結されることができる。上部分岐ライン2843はメーンライン2846の一端で分岐されることができる。メーンライン2846の他端は流体供給源(図示せず)と連結されることができる。流体供給源(図示せず)は工程流体を貯蔵及び/又は供給することができる。流体供給源(図示せず)はリザーバー(Reservoir)であり得る。下部供給ポート2844は下部分岐ライン2845と連結されることができる。下部分岐ライン2845はメーンライン2846の一端で分岐されることができる。
【0093】
流体排出ユニット2850は処理空間から工程流体を排出する。流体排出ユニット2850は処理空間に供給された工程流体をハウジング2810の外部に排出することができる。流体排出ユニット2850は排気ポート2852を含むことができる。
【0094】
排気ポート2852はハウジング2810の底面に提供されることができる。一例として、排気ポート2852は下部ハウジング2814の底面2814dに提供されることができる。排気ポート2852は下部供給ポート2844と隣接するように位置することができる。一実施形態において、排気ポート2852は底面2814dの中心に提供されることができる。排気ポート2852の吐出口は溝2816に提供されることができる。一例として、排気ポート2852の吐出口は溝2816の底面2816bに形成されることができる。排気ポート2852の吐出口は溝2816の底面2816bの中心に形成されることができる。排気ポート2852は溝2816の底面2816bから下部ハウジング2814の底面2814bまで上下方向に貫通することができる。
【0095】
排気ポート2852の直径は下部供給ポート2844の直径より小さく提供されることができる。排気ポート2852で排気される工程流体は有機溶剤が溶解された超臨界流体を含むことができる。排気ポート2852で排気される工程流体は再生装置(図示せず)に送液されることができる。再生装置(図示せず)は工程流体を超臨界流体と有機溶剤に分離することができる。これと異なりに、排気ポート2852で排気される工程流体は排気ライン2853を通じて大気中に放出されることができる。
【0096】
図4は
図3のフィラー部材に対する一実施形態を概略的に示す斜視図である。
図3及び
図4を参照すれば、フィラー部材3000は処理空間の内部に位置する。フィラー部材3000は支持ユニット2830の下部に位置することができる。一例として、フィラー部材300はハウジング2810の処理空間で、支持ユニット2830に支持された基板Wより下に配置されることができる。
【0097】
フィラー部材3000には下部供給ポート2844と対向するバッファ空間が形成されることができる。例えば、フィラー部材3000の下部は下から上方向に湾入されてバッファ空間を形成することができる。後述するフィラー部材3000のベース部3200と突出部3400が互いに組み合わせて、バッファ空間を提供することができる。例えば、バッファ空間はベース部3200、突出部3400、そして溝2816の底面2816bで囲まれて定義されることができる。また、下部供給ポート2844は上部から見る時、バッファ空間と重畳されるように位置することができる。また、上述した下部供給ポート2844はバッファ空間に重畳されるように位置することができる。バッファ空間の下には下部供給ポート2844が位置することができる。一例として、下部供給ポート2844は突出部3400の内側面の間に位置することができる。
【0098】
フィラー部材3000はベース部3200と突出部3400を含むことができる。一例として、ベース部3200と突出部3400は一体に形成されることができる。
【0099】
ベース部3200は溝2816の上部に位置することができる。ベース部3200は上部から見る時、溝2816の面積より大きく提供されることができる。ベース部3200は所定の厚さを有する円板形状に提供されることができる。ベース部3200は上面、下面、そして側面を有する。上面は支持ユニット2830に支持された基板Wの下面と対向するように位置する。ベース部3200の上面には支持ピン3202が形成されることができる。支持ピン3202は載置台2834に支持された基板Wの下面と接触して基板Wを上方向に一定距離離隔させることができる。但し、これに限定されななく、支持ピン3202は基板Wと接触しなくともよい。支持ピン3202によって基板Wとベース部3200の上面は一定距離離隔されて位置されることができる。
【0100】
ベース部3200の下面には突出部3400が位置することができる。突出部3400はベース部3200の下面から下方向に延長されることができる。突出部3400の少なくとも一部分は溝2816に挿入されることができる。突出部3400の少なくとも一部分は溝2816の内部に提供されることができる。突出部3400の上端は溝2816の上端より高く位置し、突出部2400の下端は溝2816に挿入されることができる。突出部3400は大体に上下方向に延長されたリング形状に提供されることができる。
【0101】
突出部3400の下端には支持突起3402が形成されることができる。支持突起3402は複数に提供されることができる。複数の支持突起3402は突出部3400の周辺に沿って互いに離隔されるように提供されることができる。支持突起3402は溝2816の底面2816bに接触することができる。支持突起3402はフィラー部材3000が溝2816の底面2816bに支持されるようにする。支持突起3402によって、突出部3400の下端は溝2816の底面2816bから上方向に離隔されることができる。また、支持突起3402の間の空間は工程流体が流動する通路として機能することができる。
【0102】
突出部3400の上端は溝2816の上端より高く位置することができる。下部ハウジング2814の下面2814bから下部ハウジング2814の底面2814dまでの高さは第1高さh1として定義する。溝2816の上端で溝2816の下端までの高さを第2高さh2として定義する。突出部3400の上端で突出部3400の下端までの高さを第3高さh3として定義する。一例として、第1高さh1は第2高さh2と第3高さh3より高く、第3高さh3は第2高さh2より高いことができる。
【0103】
したがって、フィラー部材3000の突出部3400は下部ハウジング2814から上方向に離隔されるように提供されることができる。ベース部3200は下部ハウジング2814の2814bから上方向に離隔されることができる。突出部3400は溝2816の底面2816bから上方向に離隔されることができる。ベース部3200と下部ハウジング2814との間の空間は工程流体が流動する通路として提供される。
【0104】
突出部3400と溝2816の底面2816bとの間の空間は工程流体が流動する通路として提供される。
【0105】
突出部3400は溝2816の内側面から離隔されることができる。突出部3400の外側面は溝2816の内側面から離隔されることができる。一例として、突出部3400の外側面は溝2816の内側面から溝2816の中心に向かって一定距離離隔された位置に提供されることができる。したがって、フィラー部材3000は溝2816から離隔されるように提供されることができる。突出部3400の外側面と溝2816の内側面との間の空間は工程流体が流動する通路として提供される。
【0106】
即ち、通路はフィラー部材3000とハウジング2810内壁との間に形成されることができる。通路は後述するようにバッファ空間に流入された工程流体が基板Wに向かう方向に流れるようにすることができる。
【0107】
図5は
図3の乾燥チャンバーで工程流体の流動を概略的に示す図面である。以下では、
図5を参照して、ハウジング2810の内部で工程流体の流動に対して詳細に説明する。
【0108】
下部供給ポート2844でハウジング2810の内部に工程流体を供給する。下部供給ポート2844は溝2816の内部に工程流体を供給する。ハウジング2810に供給された工程流体はフィラー部材3000が形成したバッファ空間に流動する。バッファ空間に流入された工程流体はベース部3200の下面と接触する。ベース部3200の下面と接触した工程流体はベース部3200の下面と突出部3400の内側面に沿って流動する。したがって、バッファ空間で工程流体の渦流が形成される。バッファ空間内で流動する工程流体は突出部3400の下端と溝2816の底面2816bとの間に形成された空間に流動する。即ち、バッファ空間内で流動する工程流体は突出部3400の下端に形成された複数の支持突起3402の間の空間である第1通路を通じて流動する。工程流体は第1通路を経て突出部3400の外側面と溝2816の内側面との間の空間である第2通路に流動する。第2通路はリング形状の突出部3400の外側面に沿ってベース部3200の下面に流動する。第2通路を経た工程流体はベース部3200の下面と下部ハウジング2814の下面2814bがなす空間である第3通路に流動する。第3通路を通じて流動された工程流体は処理空間の内部に均一に供給される。
【0109】
上述した本発明の一実施形態によれば、ハウジング2810の内部で工程流体が均一に流動することができる。下部供給ポート2844で供給された工程流体がフィラー部材3000が形成したバッファ空間で1次的に流動できるように誘導することができる。バッファ空間で1次的に留まった工程流体はフィラー部材3000と溝2816が形成した空間を通じて処理空間上に均一に分配されることができる。したがって、処理空間で工程流体の集中現象が解消されることができる。
【0110】
また、ハウジング2810の内部に設置された様々な部材によって、又は空間上の制約又は構造的な問題点によって処理空間で工程流体が非対称的に流動されることを最小化することができる。一例として、下部供給ポート2844がハウジング2810の中心軸から一定距離傾いて設置されても、処理空間の内部で工程流体の流動を対称的に形成することができる。したがって、処理空間上に位置した基板Wに対する均一な処理を遂行することができる。また、工程流体の処理空間の内部での集中性を最小化して、工程流体が相対的に多く供給される基板の特定領域にパーティクルが多量に発生することを最小化することができる。
【0111】
特に、最近速い速度のスループットが要求される半導体分野で、工程流体を速い速度でハウジング2810の内部に供給する場合、工程流体の非対称性が強化される。したがって、本発明の一実施形態によれば、ハウジング2810の内部に工程流体を速い速度で供給する場合にも、工程流体がバッファ空間とフィラー部材を媒介で、均一に処理空間に供給されることができる。
【0112】
以下では説明する他の実施形態による基板処理装置に対する説明の中で追加的に説明する場合の外には前述した一実施形態による基板処理装置に対する説明と類似なものであって、重複される内容に対しては説明を省略する。
【0113】
図6は
図3のフィラー部材に対する他の実施形態を概略的に示す切断斜視図である。
図6を参照すれば、本発明の一実施形態によるフィラー部材3000にはスリット3600が形成されることができる。スリット3600は突出部3400に形成されることができる。スリット3600は突出部3400の内側面に形成されることができる。スリット3600は突出部3400の内側面の周辺に沿って形成されることができる。一例として、スリット3600は螺旋形状に提供されることができる。但し、これに限定されななく、スリット3600は様々な形状に変形されて提供されることができる。
【0114】
スリット3600は工程流体の流動方向を相対的に複雑に形成することができる。したがって、スリット3600はバッファ空間で流動する工程流体の過流を形成することができる。したがって、下部供給ポート2844で隣接する領域に位置される第1通路に工程流体が流動することを最小化することができる。下部供給ポート2844で供給された工程流体がバッファ空間に形成されたスリット3600に沿って流動することによって、フィラー部材3000と下部ハウジング2814との間に形成された空間に対称性を有するように流動することができる。
【0115】
上述した実施形態では突出部3400の内側面にスリット3600が形成されることを例として説明したが、これに限定されることではない。一例として、スリット3600はバッファ空間上部に位置するベース部3200の下面にも形成されることができる。
【0116】
図7は
図1の基板処理装置の乾燥チャンバーに対する他の実施形態を概略的に示す図面である。
【0117】
図7を参照すれば、本発明の一実施形態による乾燥チャンバー280はハウジング2810、加熱ユニット2820、支持ユニット2830、流体供給ユニット2840、流体排出ユニット2850、フィラー部材3000、そしてバッファプレート4000を含むことができる。
【0118】
以下では説明する本発明の一実施形態による乾燥チャンバー280は
図3で説明したハウジング2810、加熱ユニット2820、支持ユニット2830、流体供給ユニット2840、そして流体排出ユニット2850と同一又は類似に提供される。したがって、以下では、類似に提供される構成に対しては重複される説明を省略する。
【0119】
フィラー部材3000は処理空間の内部に位置する。フィラー部材3000は支持ユニット2830の下部に位置することができる。一例として、フィラー部材3000は支持ユニット2830に基板Wが支持される時、基板Wより下に配置されることができる。フィラー部材3000は大体に所定の厚さを有する板形状に提供されることができる。一例として、フィラー部材3000は円板形状に提供されることができる。フィラー部材3000は上部から見る時、溝2816より大きい面積で提供されることができる。
【0120】
フィラー部材3000は上面、下面、そして側面を有する。フィラー部材3000の上面は支持ユニット2830に支持された基板Wの下面と対向するように位置する。フィラー部材3000の下面は後述するバッファプレート4000の上面と対向するように位置する。フィラー部材3000の上面とフィラー部材3000の下面は上部から見る時、互いに対応される面積で提供されることができる。フィラー部材3000の上面及び/又は下面は上部から見る時、溝2816の面積より大きく提供されることができる。フィラー部材3000の側面は大体に地面に対して垂直に形成されることができる。
【0121】
但し、これに限定されななく、フィラー部材3000の上面はフィラー部材3000の下面より大きい面積を有することができる。また、フィラー部材3000の側面は下面から延長され、上端に行くほど、フィラー部材3000の断面積がだんだん広くなるように上向傾くように形成される。フィラー部材3000の下面は上部から見る時、溝2816の面積より大きく提供されることができる。
【0122】
フィラー部材3000の上面には支持ピン3202が形成されることができる。支持ピン3202は載置台2834に支持された基板Wの下面と接触して基板Wを上方向に一定距離離隔させることができる。但し、これに限定されななく、支持ピン3202は基板Wと接触しなくともよい。支持ピン3202によって基板Wとフィラー部材3000の上面は一定距離離隔されて位置されることができる。
【0123】
また、支持ピン3202は少なくとも1つ以上が形成されることができる。例えば、支持ピン3202は複数が提供されることができる。支持ピン3202はベース部3200の上面縁領域に形成されることができる。支持ピン3202は上部から見る時、ベース部3200の上面縁領域に、円周方向に沿って互いに離隔されて形成されることができる。
【0124】
フィラー部材3000の下面には支持部3204が形成されることができる。支持部3204は溝2816の内側面から溝2816の中心で遠くなる方向に一定距離離隔された位置に提供されることができる。支持部3204はフィラー部材3000の下面から下方向に形成されることができる。フィラー部材3000は支持部3204によって下部ハウジング2814の下面2814bから上方向に離隔されることができる。フィラー部材3000の下面は下部ハウジング2814の下面2814bから上方向に離隔されることができる。離隔された空間は工程流体が流動する通路として提供される。
【0125】
バッファプレート4000は処理空間の内部に位置する。バッファプレート4000はフィラー部材3000下に位置することができる。バッファプレート4000の上面はフィラー部材3000の下面より下に提供されることができる。バッファプレート4000は溝2816に提供されることができる。一例として、バッファプレート4000は下部ハウジング2814に設置されるか、又は下部ハウジング2814と一体に形成されることができる。バッファプレート4000は上部から見る時、溝2816の面積と対応するように提供されることができる。バッファプレート4000と溝2816が互いに組み合わせて、内部にバッファ空間を提供することができる。一例として、バッファプレート4000の下面と溝2816の内側面が互いに組み合わせて、内部にバッファ空間を提供することができる。
【0126】
バッファプレート4000には開口4002が形成される。開口4002はバッファプレート4000を上下に貫通して形成されることができる。開口4002は処理空間とバッファ空間を互いに流体連通させることができる。開口4002はバッファプレートの中心を含む領域に形成されることができる。但し、これに限定されななく、開口4002はバッファプレート4000の縁周辺方向に沿って形成されることができる。また、開口4002はバッファプレート4000の縁周辺方向に沿って複数が提供されて互いに離隔されるように形成されることができる。上述した下部供給ポート2844は上部から見る時、開口4002と重畳されない位置に提供されることができる。即ち、下部供給ポート2844で供給される工程流体と対向するバッファプレート4000の領域は開口4002が形成されないブロッキング領域であり得る。また、上述した排気ポート2852は上部から見る時、開口4002と重畳される位置に提供されることができる。
【0127】
図8は
図7の乾燥チャンバーで工程流体の流動を概略的に示す図面である。
図8を参照して、ハウジング2810の内部で工程流体の流動に対して詳細に説明する。
【0128】
下部供給ポート2844はハウジング2810の内部に工程流体を供給する。下部供給ポート2844は溝2816の内部に工程流体を供給する。ハウジング2810に供給された工程流体はバッファプレート4000の下面、そして溝2816の内側面が形成したバッファ空間に流動する。バッファ空間に流入された工程流体はバッファプレート4000の下面と接触する。バッファプレート4000の下面と接触した工程流体はバッファプレート4000の下面と溝2816の内側面に沿って流動する。したがって、バッファ空間で工程流体の渦流が形成される。バッファ空間内で流動する工程流体はバッファプレート4000に形成された開口4002に流動する。工程流体は開口4002を経てフィラー部材3000の下面と下部ハウジング2814の下面2814bがなす空間に流動する。空間に流動する工程流体は処理空間の内部に均一に供給される。
【0129】
上述した本発明の一実施形態によれば、ハウジング2810の内部で工程流体が均一に流動することができる。下部供給ポート2844で供給された工程流体がバッファプレート4000が形成したバッファ空間で1次的に流動できるように誘導することができる。バッファ空間で1次的に留まった工程流体は開口4002を経てフィラー部材3000と下部ハウジング2814がなす空間を通じて処理空間上に均一に分配されることができる。したがって、処理空間で工程流体の集中現象が解消されることができる。
【0130】
また、ハウジング2810の内部に設置された様々な部材によって、又は空間上の制約又は構造的な問題点によって処理空間で工程流体が非対称的に流動されることを最小化することができる。一例として、下部供給ポート2844がハウジング2810の中心軸から一定距離傾いて設置されても、処理空間の内部で工程流体の流動を対称的に形成することができる。したがって、処理空間上に位置した基板Wに対する均一な処理を遂行することができる。また、工程流体の処理空間の内部での集中性を最小化して、工程流体が相対的に多く供給される基板の特定領域にパーティクルが多量に発生することを最小化することができる。
【0131】
特に、最近速い速度のスループットが要求される半導体分野で、工程流体を速い速度でハウジング2810の内部に供給する場合、工程流体の非対称性が強化される。したがって、本発明の一実施形態によれば、ハウジング2810の内部に工程流体を速い速度で供給する場合にも、工程流体がバッファ空間とフィラー部材を媒介で、均一に処理空間に供給されることができる。
【0132】
図9は
図1の基板処理装置の乾燥チャンバーに対する他の実施形態を概略的に示す図面である。
図9を参照すれば、以下では説明する本発明の一実施形態による乾燥チャンバー280は
図7で説明した本発明の一実施形態による乾燥チャンバー280とバッファプレート4000をを除き、ほとんど分類似に提供される。したがって、以下では、本発明の一実施形態によるバッファプレート4000に対して詳細に説明する。
【0133】
バッファプレート4000は処理空間の内部に位置する。バッファプレート4000はフィラー部材3000の下に位置することができる。バッファプレート4000はボディー部4200とレッグ部4400を含むことができる。
【0134】
ボディー部4200の上面はフィラー部材3000の下面より下に提供されることができる。ボディー部4200の上面とフィラー部材3000の下面は離隔されるように位置されることができる。ボディー部4200は溝2816の上端に位置することができる。ボディー部4200は上部から見る時、溝2816の面積と対応するように提供されることができる。ボディー部4200は大体に円板形状に提供されることができる。ボディー部4200の下面にはレッグ部4400が提供されることができる。
【0135】
レッグ部4400はボディー部4200の下面から下方向に延長されることができる。レッグ部4400は溝2816の内部に提供されることができる。レッグ部4400は大体にリング形状に提供されることができる。レッグ部4400の下端には支持突起4402が形成されることができる。支持突起4402は複数に提供されることができる。複数の支持突起4402はレッグ部4400の周辺に沿って互いに離隔されるように提供されることができる。支持突起4402は溝2816の底面2816bに接触することができる。支持突起4402はバッファプレート4000が溝2816の底面2816bに支持されるようにする。支持突起4402によって、レッグ部4400の下端は溝2816の底面2816bから上方向に離隔されることができる。離隔された空間は工程流体が流動する第1通路として機能することができる。
【0136】
レッグ部4400は溝2816の内側面から離隔されるように位置することができる。レッグ部4400の外側面は溝2816の内側面から離隔されることができる。一例として、レッグ部4400の外側面は溝2816の内側面から溝2816の中心に向かって一定距離離隔された位置に提供されることができる。離隔された空間は工程流体が流動する第2通路として機能することができる。
【0137】
バッファプレート4000は内部にバッファ空間を提供することができる。ボディー部4200とレッグ部4400が互いに組み合わせて、内部にバッファ空間を提供することができる。一例として、ボディー部4200の下端で突出部4400が囲んだ空間がバッファ空間であり得る。上述した下部供給ポート2844はバッファ空間に重畳されるように位置することができる。バッファ空間の下には下部供給ポート2844が位置することができる。一例として、下部供給ポート2844は突出部3400の内側面の間に位置することができる。
【0138】
ボディー部4200の上面には開口4002が形成される。開口4002はボディー部4200を上下に貫通して形成されることができる。開口4002はボディー部4200の縁領域に形成されることができる。一例として、開口4002はレッグ部4400の外側面と下部ハウジング2814の溝2816の内側面との間に形成されることができる。開口4002はボディー部4200の周辺方向に沿って形成されることができる。但し、これに限定されななく、開口4002はボディー部4200の縁周辺方向に沿って複数が提供されて互いに離隔されるように形成されることができる。
【0139】
図10は
図9の乾燥チャンバーで工程流体の流動を概略的に示す図面である。
図10を参照して、ハウジング2810の内部で工程流体の流動に対して詳細に説明する。
【0140】
下部供給ポート2844はハウジング2810の内部に工程流体を供給する。下部供給ポート2844は溝2816の内部に工程流体を供給する。ハウジング2810に供給された工程流体はボディー部4200の下面と接触する。ボディー部4200の下面と接触した工程流体はボディー部4200の下面とレッグ部4400の内側面に沿って流動する。したがって、バッファ空間で工程流体の渦流が形成される。バッファ空間内で流動する工程流体はレッグ部4400の下端と溝2816の底面2816bとの間に形成された空間に流動する。即ち、バッファ空間内で流動する工程流体はレッグ部4400の下端に形成された複数の支持突起4402の間の空間である第1通路を通じて流動する。工程流体は第1通路を経てレッグ部4400の外側面と溝2816の内側面との間空間である第2通路に流動する。第2通路はリング形状のレッグ部4400の外側に沿ってボディー部4200に形成された開口4002に流動する。開口4002を通過した工程流体はボディー部4200の下面と下部ハウジング2814の下面2814bがなす空間である第3通路に流動する。第3通路を通じて流動された工程流体は処理空間の内部に均一に供給される。
【0141】
上述した本発明の一実施形態によれば、ハウジング2810の内部で工程流体が均一に流動することができる。下部供給ポート2844で供給された工程流体がバッファプレート4000が形成したバッファ空間で1次的に流動できるように誘導することができる。バッファ空間で1次的に留まった工程流体はレッグ部4400の下端と溝2816の底面2816bとの間に形成された通路、レッグ部4000の外側面と溝2816の内側面との間に形成された通路、そしてボディー部4200に形成された開口4002を通じて処理空間上に均一に分配されることができる。したがって、処理空間で工程流体の集中現象が解消されることができる。
【0142】
また、ハウジング2810の内部に設置された様々な部材によって、又は空間上の制約又は構造的な問題点によって処理空間で工程流体が非対称的に流動されることを最小化することができる。一例として、下部供給ポート2844がハウジング2810の中心軸から一定距離傾いて設置されても、処理空間の内部で工程流体の流動を対称的に形成することができる。したがって、処理空間上に位置した基板Wに対する均一な処理を遂行することができる。また、工程流体の処理空間の内部での集中性を最小化して、工程流体が相対的に多く供給される基板の特定領域にパーティクルが多量に発生することを最小化することができる。
【0143】
特に、最近速い速度のスループットが要求される半導体分野で、工程流体を速い速度でハウジング2810の内部に供給する場合、工程流体の非対称性が強化される。したがって、本発明の一実施形態によれば、ハウジング2810の内部に工程流体を速い速度で供給する場合にも、工程流体がバッファ空間とフィラー部材を媒介で、均一に処理空間に供給されることができる。
【0144】
上述した例ではバッファプレート4000の上方にフィラー部材3000が配置されることを例として説明したが、これに限定されることではない。例えば、
図11及び
図12に図示されたように、フィラー部材3000は省略され、バッファプレート4000のみが処理空間に位置されることができる。バッファプレート4000が下部ハウジング2814と互いに組み合わせてバッファ空間を提供することができる。また、バッファプレート4000の開口4002は上部から見る時、下部供給ポート2844と互いに重畳されなくともよい。即ち、下部供給ポート2844から供給される工程流体が対向するバッファプレート4000の領域はブロッキング領域であり得る。バッファプレート4000が提供されることによって、下部供給ポート2844及び排気ポート2852の位置を変更しても、工程流体のセンター供給及びセンター排気が可能になるので、設計上の長所がある。
【0145】
上述した例では、ハウジング2810が上部ハウジング2812及び下部ハウジング2814で構成されることを例として説明したが、これに限定されることではない。例えば、
図13に図示されたように、他の実施形態による乾燥チャンバー300はハウジング310、第1供給ポート320、第2供給ポート330、排気ポート340、第1バッファプレート4000a、そして第2バッファプレート4000bを含むことができる。
【0146】
ハウジング310は第1ハウジング312及び第2ハウジング314を含むことができる。第1ハウジング312及び第2ハウジング314は互いに組み合わせて処理空間311を形成することができる。第1ハウジング312は側部が開放された筒形状を有することができる。第2ハウジング314は側方向に移動可能に構成されることができる。第2ハウジング314は処理空間311を選択的に遮蔽することができる。第2ハウジング314には基板Wを支持する支持部材316が設置されることができる。支持部材316は第2ハウジング314に設置されて、第2ハウジング314の移動に応じて処理空間311に挿入又は処理空間311から引出されることができる。支持部材316には超臨界状態の工程流体の流れを円滑にする流動ホール318が形成されることができる。
【0147】
第1ハウジング312には第1溝312a及び第2溝314bが形成されることができる。第1溝312aは第1ハウジング312の底面に形成されることができる。第1溝312aは第1バッファプレート4000aと互いに組み合わせて第1バッファ空間を形成することができる。また、第2溝312bは第1ハウジング312の側面に形成されることができる。第2溝312bは第2バッファプレート4000bと互いに組み合わせて第2バッファ空間を形成することができる。第1バッファプレート4000aには第1バッファ空間と処理空間311を互いに流体連通させる第1開口4002aが形成されることができる。また、第2バッファプレート4000bには第2バッファ空間と処理空間311を互いに流体連通させる第2開口4002bが形成されることができる。
【0148】
図13ではハウジング310にバッファプレートが提供されることを例として説明したが、これに限定されることではない。例えば、
図14に図示されたようにハウジング310の処理空間311にはフィラー部材3000aが提供されることができる。フィラー部材3000aにはバッファ空間が形成されることができる。フィラー部材3000aの構造は上述したフィラー部材3000の構造と同一又は類似であるので、繰り返される説明は省略する。
【0149】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の技術的思想を具現するための好ましいか、或いは様々な実施形態を示して説明することであり、本発明は様々な他の組合、変更及び環境で使用することができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、前述した開示内容と均等な範囲、及び/又は当業界の技術又は知識の範囲内で変更又は修正が可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限しようとする意図ではない。添付された請求の範囲は他の実施状態も含むことと解析されなければならない。このような変形実施は本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならない。
【符号の説明】
【0150】
280 乾燥チャンバー
2810 ハウジング
2820 加熱ユニット
2830 支持ユニット
2840 流体供給ユニット
2850 流体排出ユニット
3000 フィラー部材
3200 ベース部
3202 支持ピン
3400 突出部
3402 支持突起