IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 楽天株式会社の特許一覧

特許7503113報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法
<>
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図1
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図2
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図3
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図4
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図5
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図6
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図7
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図8
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図9
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図10
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図11
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図12
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図13
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図14
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図15
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図16
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図17
  • 特許-報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法 図18
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0201 20230101AFI20240612BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20240612BHJP
【FI】
G06Q30/0201
G06Q30/0207 372
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022169236
(22)【出願日】2022-10-21
(65)【公開番号】P2024061341
(43)【公開日】2024-05-07
【審査請求日】2022-10-21
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】舘 豊
(72)【発明者】
【氏名】小野 創平
(72)【発明者】
【氏名】中務 賢
【審査官】中野 修平
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-111392(JP,A)
【文献】特開2021-135901(JP,A)
【文献】特開2012-168825(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
報酬付与の対象行為に関する対象情報とユーザの識別情報とが対応付けられた報酬対象データに基づいて、前記対象情報に応じた報酬を前記ユーザに付与する報酬付与部と、
ウェブサイトでのユーザのアクションに対応するパラメータを含むURLが対象URLであって、前記ウェブサイトは前記アクションの完了後に前記対象URLが示すウェブページへユーザ装置を誘導するように構成されており、前記対象URLを用いた前記ユーザ装置からのリクエストを通じて取得した前記パラメータとユーザの識別情報とを用い、前記パラメータを前記対象情報として適用して前記報酬対象データを登録する登録部と、
を備える報酬付与装置。
【請求項2】
前記対象URLは、前記パラメータである第1パラメータと、前記ウェブサイトの利用者としての前記ユーザのステータスに対応する第2パラメータとを含み、
前記登録部は、前記対象URLを用いたユーザ装置からのリクエストを通じて取得した前記第1パラメータおよび前記第2パラメータと前記ユーザの識別情報とを用い、前記第1パラメータおよび前記第2パラメータを前記対象情報として適用して前記報酬対象データを登録する
請求項1に記載の報酬付与装置。
【請求項3】
前記第2パラメータは、前記ステータスとして前記ウェブサイトにおける前記ユーザの会員種別を示す
請求項2に記載の報酬付与装置。
【請求項4】
前記報酬付与装置は、前記パラメータを、フォームの入力値として前記ユーザ装置から受信する
請求項1に記載の報酬付与装置。
【請求項5】
前記登録部は、前記対象URLから前記パラメータを取り出し、前記パラメータをフォームの入力値として出力することで、前記パラメータを前記対象情報として適用して前記報酬対象データを登録する
請求項1に記載の報酬付与装置。
【請求項6】
前記報酬付与部は、ユーザ装置が外部から読み取った情報に基づくリクエストを通じて取得したユーザの識別情報と一致する識別情報が、前記報酬対象データにて前記パラメータが適用された前記対象情報と対応付けられているとき、前記ユーザに報酬を付与する
請求項1に記載の報酬付与装置。
【請求項7】
前記報酬対象データに含められる前記ユーザの識別情報に対応するユーザが対象ユーザであって、
前記報酬付与装置は、前記ウェブサイトの管理者が操作する管理者装置から、前記対象ユーザへの報酬の付与に対する前記管理者の承認状況を示す情報を受信し、
前記報酬付与部は、前記報酬の付与の承認が得られたとき、前記報酬対象データに基づく報酬の付与を実行する
請求項1に記載の報酬付与装置。
【請求項8】
前記ウェブサイトの管理者が操作する管理者装置から、前記アクションに対して前記管理者が設定した報酬を示す報酬情報を受信し、
前記アクションに対応する前記パラメータと、前記報酬情報が示す報酬とを対応付けて管理する
請求項1に記載の報酬付与装置。
【請求項9】
前記報酬付与部は、前記パラメータが前記対象情報として適用された前記報酬対象データに基づき、前記パラメータと対応付けられて規定されている報酬を前記ユーザに付与する
請求項1または8に記載の報酬付与装置。
【請求項10】
1または複数のコンピュータに、
報酬付与の対象行為に関する対象情報とユーザの識別情報とが対応付けられた報酬対象データに基づいて、前記対象情報に応じた報酬を前記ユーザに付与することと、
ウェブサイトでのユーザのアクションに対応するパラメータを含むURLが対象URLであって、前記ウェブサイトは前記アクションの完了後に前記対象URLが示すウェブページへユーザ装置を誘導するように構成されており、前記対象URLを用いた前記ユーザ装置からのリクエストを通じて取得した前記パラメータとユーザの識別情報とを用い、前記パラメータを前記対象情報として適用して前記報酬対象データを登録することと、
を実行させる報酬付与プログラム。
【請求項11】
1または複数のコンピュータが、
報酬付与の対象行為に関する対象情報とユーザの識別情報とが対応付けられた報酬対象データに基づいて、前記対象情報に応じた報酬を前記ユーザに付与することと、
ウェブサイトでのユーザのアクションに対応するパラメータを含むURLが対象URLであって、前記ウェブサイトは前記アクションの完了後に前記対象URLが示すウェブページへユーザ装置を誘導するように構成されており、前記対象URLを用いた前記ユーザ装置からのリクエストを通じて取得した前記パラメータとユーザの識別情報とを用い、前記パラメータを前記対象情報として適用して前記報酬対象データを登録することと、
を実行する報酬付与方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、報酬付与装置、報酬付与プログラム、および、報酬付与方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ウェブサイトでの商品販売等のサービスの利用促進のために、ウェブサイトにおいて商品購入等の特定の行動をしたユーザに、当該サイトで利用可能なポイント等の報酬を付与するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022-33958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、ネットワークを介した宣伝活動の多様化やサービスの運営者同士の連携の活発化に伴い、報酬の付与形態も多様化している。例えば、キャンペーンへの登録後に商品を購入するというように、ユーザが複数の行動を順に行うことを条件として報酬を付与することや、ウェブサイトでのユーザの行動に対して当該ウェブサイトとは異なる運営者から報酬を付与することが想定される。
【0005】
こうした報酬の付与には、ウェブサイトにおけるユーザの行動の追跡が必要な場合がある。現在まで、ユーザの行動の追跡には、Cookieが広く利用されてきた。しかしながら、サードパーティCookieの規制等により、Cookieの利用のみによっては、報酬の対象となるユーザおよび当該ユーザの行動の識別が困難である場合が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための報酬付与装置は、報酬付与の対象行為に関する対象情報とユーザの識別情報とが対応付けられた報酬対象データに基づいて、前記対象情報に応じた報酬を前記ユーザに付与する報酬付与部と、ウェブサイトでのユーザのアクションに対応するパラメータを含むURLが対象URLであって、前記対象URLを用いたユーザ装置からのリクエストを通じて取得した前記パラメータとユーザの識別情報とを用い、前記パラメータを前記対象情報として適用して前記報酬対象データを登録する登録部と、を備える。
【0007】
上記課題を解決するための報酬付与プログラムは、1または複数のコンピュータに、報酬付与の対象行為に関する対象情報とユーザの識別情報とが対応付けられた報酬対象データに基づいて、前記対象情報に応じた報酬を前記ユーザに付与することと、ウェブサイトでのユーザのアクションに対応するパラメータを含むURLが対象URLであって、前記対象URLを用いたユーザ装置からのリクエストを通じて取得した前記パラメータとユーザの識別情報とを用い、前記パラメータを前記対象情報として適用して前記報酬対象データを登録することと、を実行させる。
【0008】
上記課題を解決するための報酬付与方法は、1または複数のコンピュータが、報酬付与の対象行為に関する対象情報とユーザの識別情報とが対応付けられた報酬対象データに基づいて、前記対象情報に応じた報酬を前記ユーザに付与することと、ウェブサイトでのユーザのアクションに対応するパラメータを含むURLが対象URLであって、前記対象URLを用いたユーザ装置からのリクエストを通じて利用して取得した前記パラメータとユーザの識別情報とを用い、前記パラメータを前記対象情報として適用して前記報酬対象データを登録することと、を実行する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、報酬の対象となるユーザおよび当該ユーザのウェブサイトにおける行動を識別して報酬を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態の報酬付与システムの概略構成を示す図。
図2】第1実施形態の報酬処理サーバの機能的な構成を示す図。
図3】第1実施形態の情報管理サーバの機能的な構成を示す図。
図4】第1実施形態の各サーバの物理的な構成を示す図。
図5】第1実施形態におけるアクションとパラメータとの対応付けの一例を示す図。
図6】第1実施形態におけるパラメータが付加されたURLの一例を示す図。
図7】第1実施形態における報酬付与システムの処理の手順を示す図。
図8】第1実施形態における報酬付与システムの処理の手順の一例を示す図。
図9】第1実施形態における報酬付与システムの処理の手順の他の例を示す図。
図10】第1実施形態における報酬対象データのデータ構成の一例を示す図。
図11】第1実施形態の変形例における報酬処理システムの処理の手順を示す図。
図12】第1実施形態の変形例における報酬処理システムの処理の手順を示す図。
図13】第1実施形態の変形例におけるアクションと第1パラメータとの対応付けおよびステータスと第2パラメータとの対応付けの一例を示す図。
図14】第1実施形態の変形例におけるパラメータが付加されたURLの一例を示す図。
図15】第1実施形態の変形例における報酬対象データのデータ構成の一例を示す図。
図16】第2実施形態の報酬付与システムの概略構成を示す図。
図17】第2実施形態における報酬付与システムの処理の手順を示す図。
図18】第2実施形態における報酬付与処理の手順を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1実施形態)
報酬付与装置、報酬付与方法、および、報酬付与プログラムの第1実施形態を説明する。
【0012】
<報酬付与システムの全体構成>
図1を参照して、報酬付与装置の一例である報酬付与システム10の全体構成を説明する。報酬は、言い換えればユーザに与えられる特典であり、例えば、特定のウェブサイトにて金銭の代替として利用可能なポイント、電子クーポン、電子マネーとして利用可能な金銭等である。
【0013】
図1に示すように、報酬付与システム10は、報酬処理サーバ20と、情報管理サーバ30とを備えている。報酬付与システム10は、会員であるユーザに対する報酬の付与を管理する。報酬付与システム10は、例えば、報酬の獲得および利用を伴う各種のサービスをネットワークを介して会員に提供するシステムの一部を構成していてもよい。
【0014】
報酬付与システム10は、ネットワークNW1を介して、サービスサイトサーバ40、管理者装置50、および、ユーザ装置60の各々と接続されている。ネットワークNW1は、例えば、インターネット等の汎用通信回線である。
【0015】
サービスサイトサーバ40は、サービスを提供するウェブサイトであるサービスサイトを運営するサーバである。サービスの内容は、ウェブサイトにて提供可能であれば特に限定されず、例えば、商品や店舗等に関する情報の発信、商品の販売、音楽や動画の配信、施設の予約等である。サービスサイトの運営主体は、報酬付与システム10を用いた報酬付与サービスの運営主体とは異なっていてよい。
【0016】
管理者装置50は、サービスサイトサーバ40の管理者、すなわちサービスサイトの管理者が操作する端末装置である。
ユーザ装置60は、サービスサイトの利用者であり、かつ、報酬付与サービスの会員であるユーザが操作する端末装置である。
【0017】
報酬付与システム10のうちの情報管理サーバ30は、ネットワークNW1を介して、管理者装置50およびユーザ装置60の各々とデータを送受信する。また、サービスサイトサーバ40は、ネットワークNW1を介して、ユーザ装置60とデータを送受信する。なお、報酬付与システム10内における報酬処理サーバ20と情報管理サーバ30との通信には、各サーバの通信のための専用通信回線、または、インターネット等の汎用通信回線を用いることができる。
【0018】
第1実施形態では、ユーザが、ユーザ装置60を通じてサービスサイトで特定の行動、すなわち特定のアクションを行った場合に、報酬付与システム10にて当該ユーザに報酬が付与される。詳細には、ユーザが報酬対象のアクションを行った場合、サービスサイトから、情報管理サーバ30が提供するウェブサイトである報酬サイトへのユーザ装置60のアクセスが誘導され、この際、アクションに応じたURLパラメータ(Uniform Resource Locator Parameter)が情報管理サーバ30に引き渡される。そして、報酬付与サービスの会員としてのユーザの識別と、URLパラメータに基づくアクションの識別とを利用して、報酬処理サーバ20が報酬を付与する。
【0019】
<報酬処理サーバおよび情報管理サーバの機能的構成>
図2および図3を参照して、報酬付与システム10を構成する各装置の機能的な構成を説明する。
【0020】
図2に示すように、報酬処理サーバ20は、通信部21、制御部22、および、記憶部25を備えている。制御部22は、通信部21および記憶部25の各々との間で各種のデータを互いに伝送する。
【0021】
記憶部25は、制御部22による処理の実行に必要な各種のプログラムやデータを記憶している。記憶部25は、こうしたプログラムの一例として、報酬付与プログラムを構成するプログラムを記憶している。また、記憶部25は、こうしたデータの一例として、報酬対象データ26、登録データ27、および、報酬規定データ28を記憶している。
【0022】
報酬対象データ26は、報酬付与の対象行為に関する情報である対象情報と、報酬付与サービスの会員の識別情報であるユーザIDとが対応付けられたデータである。対象情報の一例は、サービスサイトでのユーザのアクションを示すアクション情報である。
【0023】
登録データ27は、ユーザIDと、当該ユーザIDに対応するユーザに対して付与された報酬を示す付与報酬情報とが対応付けられたデータである。
報酬規定データ28は、ユーザに付与される報酬の内容を、対象情報ごとに規定するデータである。すなわち、報酬規定データ28においては、サービスサイトでの各アクションについて、付与される報酬の内容が規定されている。
【0024】
制御部22は、記憶部25に格納された各種のプログラムを実行することにより、報酬付与部23およびデータ管理部24として機能する。
報酬付与部23は、報酬対象データ26に基づき、対象情報に応じた報酬を、当該対象情報に対応付けられているユーザIDのユーザに付与する。すなわち、報酬付与部23は、アクション情報に応じた付与報酬情報を、当該アクション情報に対応付けられているユーザIDに対応付けて、登録データ27として記憶部25に記憶させる。
【0025】
報酬付与部23による報酬付与処理は、例えば、1日1回等の所定のタイミングで、前回の処理から今回の処理までの間に新たに蓄積された報酬対象データ26を対象に実施される。あるいは、報酬付与部23による報酬付与処理は、新たな報酬対象データ26が記憶部25に格納される都度、実施されてもよい。
【0026】
データ管理部24は、報酬処理サーバ20に入出力される情報を管理する。例えば、データ管理部24は、報酬処理サーバ20が情報管理サーバ30から受信した情報を用いて、報酬対象データ26を記憶部25に格納する。また、データ管理部24は、外部からの情報に基づいた報酬規定データ28の格納や、登録データ27の外部への出力を行う。
【0027】
図3に示すように、情報管理サーバ30は、通信部31、制御部32、および、記憶部35を備えている。制御部32は、通信部31および記憶部35の各々との間で各種のデータを互いに伝送する。
【0028】
記憶部35は、制御部32による処理の実行に必要な各種のプログラムやデータを記憶している。記憶部35は、こうしたプログラムの一例として、報酬付与プログラムを構成するプログラムを記憶している。記憶部35は、こうしたデータの一例として、報酬サイトデータ36を記憶している。
【0029】
報酬サイトデータ36は、サービスサイトからユーザ装置60が誘導される報酬サイトのウェブデータである。ウェブデータは、マークアップ言語で記述されたファイル、そのファイルに埋め込まれる画像データ、JavaScript(登録商標)プログラム等を含む。他にも、ウェブデータは、音声データを含んでいてもよい。マークアップ言語は、要素をタグで囲んだ言語であり、例えば、HTML(HyperText Markup Language)、XML(Extensible Markup Language)、XHTML(Extensible HyperText Markup Language)またはその他の言語であってもよい。マークアップ言語で記述されたデータは、テキストデータであってもよく、バイナリデータであってもよい。このようなウェブデータには、URL(Uniform Resource Locator)、URI(Uniform Resource Identifier)等のリソースを特定するための識別子が設定されている。
【0030】
制御部32は、記憶部35に格納された各種のプログラムを実行することにより、情報取得部33および管理画面提供部34として機能する。
情報取得部33は、報酬サイトのURLを用いたユーザ装置60からのリクエストを通じて、サービスサイトでのユーザのアクションに対応するパラメータと、当該ユーザのユーザIDとを取得する。パラメータはアクション情報として機能する。そして、情報取得部33は、パラメータおよびユーザIDを、通信部31を介して報酬処理サーバ20に送信する。
【0031】
管理画面提供部34は、管理画面のデータを生成して、通信部31を介し管理者装置50に送信する。管理画面は、サービスサイトの管理者が、報酬の内容の設定や報酬の付与の承認を行うための画面である。また、管理画面提供部34は、管理画面への情報の入力に基づき管理者装置50から情報管理サーバ30が受信した情報に応じて、報酬処理サーバ20への情報の送信等の処理を行う。
【0032】
<報酬処理サーバおよび情報管理サーバのハードウェア構成>
図4を参照して、報酬処理サーバ20および情報管理サーバ30のハードウェア構成(物理的構成)を説明する。なお、これらの装置の基本的なハードウェア構成は共通している。
【0033】
報酬処理サーバ20および情報管理サーバ30の各々は、演算装置71、メモリ72、ストレージ73、および、通信インターフェース(通信I/F)74を備える。
演算装置71は、ストレージ73からオペレーティングシステムや各種プログラムをメモリ72にロードし、メモリ72から取り出した命令を実行する。演算装置71は、1つまたは複数の回路(circuitry)であり、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)等である。メモリ72およびストレージ73は記憶媒体の一例であって、メモリ72は主記憶装置であり、ストレージ73は1または複数の補助記憶装置である。
【0034】
通信インターフェース74は、ハードウェア、ソフトウェア、または、これらの組み合わせとして実装されている。通信インターフェース74は、ネットワークを介して接続先の装置との間でデータを送受信する。
【0035】
なお、サービスサイトサーバ40も、報酬処理サーバ20および情報管理サーバ30と同様のハードウェア構成を有するサーバ装置であればよく、サービスサイトの機能に応じた機能的構成を有していればよい。
【0036】
また、管理者装置50およびユーザ装置60の各々は、スマートフォン(多機能電話機器)、タブレット装置、パーソナルコンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、または、これらの装置以外の画像を表示可能な情報処理装置である。
【0037】
管理者装置50およびユーザ装置60の各々は、CPU等の回路である演算装置が、ストレージからオペレーティングシステムや各種プログラムをメモリにロードし、メモリから取り出した命令を実行するように構成されており、通信インターフェースによって各サーバと通信を行う。また、管理者装置50およびユーザ装置60の各々は、タッチパネル、操作ボタン、キーボード、マウス、コントローラ等の入力装置と、ディスプレイおよびスピーカを含む出力装置とを備えている。
【0038】
ユーザ装置60は、ウェブブラウザプログラムを有しており、サービスサイトおよび報酬サイトのウェブページを、ウェブブラウザプログラムを用いて表示する。
管理者装置50における管理画面の表示には、ウェブブラウザプログラムが用いられてもよいし、ウェブブラウザプログラムとは異なるアプリケーションプログラムが用いられてもよい。
【0039】
<事前準備>
報酬付与システム10の動作の説明に先立ち、サービスサイトサーバ40の管理者によって行われる事前準備を、サービスサイトの構成とともに説明する。
【0040】
サービスサイトサーバ40の管理者に対しては、報酬付与システム10の管理者から、ユーザ装置60の誘導先となる報酬サイトのページである誘導ページのURLと、URLパラメータとして用いられる1以上のパラメータとが配布される。
【0041】
サービスサイトサーバ40の管理者は、報酬対象とするアクションが完了したときに表示されるサービスサイトのページから、誘導ページに誘導されるように、サービスサイトを構成する。例えば、アクションが完了したときに表示されるサービスサイトのページに、「ポイントの付与はこちら」というように報酬の獲得を希望するユーザに選択を促す領域が設けられ、この領域に誘導ページのハイパーリンクが設けられる。報酬対象とするアクションは、サービスサイトにて促進したいアクションに設定されればよく、例えば、購入、予約、投稿、登録等である。なお、誘導ページへの誘導にはリダイレクトが利用されてもよいが、報酬の付与や報酬サイトへの移動についてユーザの同意が得られることが好ましい。
【0042】
さらに、サービスサイトサーバ40の管理者は、アクションとパラメータとを対応付けて、誘導ページへの移動に際して誘導ページのURLにアクションごとのパラメータが付加されるように、サービスサイトを構成する。
【0043】
図5は、アクションとパラメータとの対応付けの例を示し、図6は、アクション完了時に誘導されるパラメータ付きURLの例を示す。
図5に示す例では、「購入」というアクションに、「abc12」というパラメータが対応付けられており、「投稿」というアクションに、「def34」というパラメータが対応付けられている。この場合、図6に示すように、サービスサイトでの商品の購入完了時に表示されるページから誘導される誘導ページのURLには、「abc12」というパラメータが付加される。同様に、サービスサイトでの商品の評価等の投稿完了時に表示されるページから誘導される誘導ページのURLには、「def34」というパラメータが付加される。
【0044】
なお、サービスサイトサーバ40にて、アクションの完了時に表示されるページから誘導される誘導ページのURLにパラメータが付加されるように設定されていることが、当該アクションと当該パラメータの対応付けとして機能する。サービスサイトサーバ40は、アクションとパラメータとを直接に対応付けたデータを記憶している必要はない。
【0045】
URLへのパラメータの付加は、サービスサイトサーバ40が記憶しているサービスサイトのウェブデータにて設定されていればよく、例えば、JavaScript(登録商標)プログラムが利用されてもよい。
【0046】
また、複数のアクションに同一内容の報酬を付与する場合であって、アクションの識別が不要である場合には、複数のアクションのそれぞれに同一のパラメータが対応付けられてもよい。すなわち、互いに異なるアクションの完了後に、同一のパラメータが付加されたURLに誘導されてもよい。
【0047】
<報酬付与システムの動作>
図7を参照して、報酬付与システム10の動作を説明する。
図7に示すように、ユーザ装置60とサービスサイトサーバ40との間での通信を経てサービスサイトでのアクションが完了すると(ステップS10)、誘導ページへの誘導によって、ユーザ装置60が誘導ページにアクセスする(ステップS11)。このとき、誘導ページのURLには、サービスサイトでのアクションに応じたパラメータが付加される。
【0048】
これにより、ユーザ装置60から情報管理サーバ30に、ユーザ装置60によるサービスサイトでのアクションに応じたパラメータが引き渡される(ステップS12)。
また、情報管理サーバ30は、ユーザ装置60の操作者であるユーザに対応するユーザIDを取得する(ステップS13)。例えば、Cookieの利用により、報酬サイトでのユーザのログイン状態が保持されている場合には、Cookieの情報を用いてユーザを識別することに基づきユーザIDが特定される。また、報酬サイトにユーザがログインしていない場合には、ユーザ装置60を誘導ページからログインページに遷移させ、ユーザ装置60からユーザIDやパスワード等の認証情報を入力させることによってログイン処理を実施する。これにより、ユーザに対応するユーザIDが特定される。なお、ログイン処理に必要な情報は、情報管理サーバ30あるいは他のサーバに記憶されていればよい。
【0049】
URLからのパラメータの抽出やユーザIDとの対応付けは、情報管理サーバ30が実施してもよいし、JavaScript(登録商標)プログラム等の利用によりユーザ装置60が実施してもよい。例えば、誘導ページが、対象情報とユーザIDとの入力フォームを有するページであって、対象情報としてのパラメータおよびユーザIDのフォームへの入力と、入力情報の情報管理サーバ30への送信とが、ユーザ装置60にて自動で行われてもよい。こうした構成であれば、誘導ページのURLを用いたユーザ装置60からのリクエストを受け付けることで、情報管理サーバ30は、URLに含まれるパラメータとユーザIDとを容易に取得することができる。
【0050】
なお、情報管理サーバ30におけるパラメータおよびユーザIDの取得後、ユーザ装置60には、報酬サイトの所定のページが表示されてもよいし、報酬サイトのページからのリダイレクト等によって、サービスサイトの所定のページが表示されてもよい。
【0051】
情報管理サーバ30は、パラメータとユーザIDとを取得すると、報酬処理サーバ20に、パラメータおよびユーザIDを送信する(ステップS14)。その結果、報酬処理サーバ20にて、当該パラメータとユーザIDとを対応付けた報酬対象データ26が格納される(ステップS15)。
【0052】
ここで、誘導ページのURLを用いたリクエストから、報酬対象データ26の登録までの処理の具体例を、図8および図9を参照して説明する。
まず、URLからのパラメータの取り出しがユーザ装置60にて行われる形態を説明する。
【0053】
図8に示すように、誘導ページのURLを用いたユーザ装置60からのリクエストが情報管理サーバ30に送信されると(ステップS110)、レスポンスとして、誘導ページのウェブデータが情報管理サーバ30からユーザ装置60に送信される(ステップS111)。この誘導ページのウェブデータでは、HTMLのform要素として、パラメータを入力するためのフォームが規定されている。
【0054】
ウェブデータを受信したユーザ装置60は、ウェブデータに組み込まれているプログラムに従って、誘導ページのURL、言い換えればステップS110にてリクエストに用いたURLから、パラメータを取り出す(ステップS112)。そして、ユーザ装置60は、取り出したパラメータを上記フォームへ入力し(ステップS113)、このフォームへ入力されたデータを情報管理サーバ30に送信する(ステップS114)。
【0055】
上記ステップS112~ステップS114の処理は、上記ウェブデータに含まれるJavaScript(登録商標)プログラムによって実行できる。この処理は、フォームへのパラメータの入力、および、フォームへの入力値の情報管理サーバ30への送信を、ユーザによる操作を伴わずに自動で実行する処理である。
【0056】
フォームへの入力値としてパラメータを受信すると、情報管理サーバ30は、パラメータを記憶する(ステップS115)。
また、情報管理サーバ30は、上述のようにCookieの情報の利用やログインページを介した情報の取得に基づきユーザIDを取得し、このユーザIDを上記パラメータと対応付けて記憶する(ステップS116)。情報管理サーバ30は、ユーザIDを、パラメータと同様にフォームへの入力値として取得してもよい。
【0057】
情報管理サーバ30は、記憶されたパラメータおよびユーザIDを、報酬処理サーバ20に送信する(ステップS117)。この処理は、パラメータおよびユーザIDが記憶される都度、実行される処理であってもよいし、所定の時刻に動作するプログラムに基づき、前回の処理から今回の処理までに記憶されたパラメータおよびユーザIDのすべてを記憶領域から検索して報酬処理サーバ20に送信する処理であってもよい。記憶領域に記憶されているパラメータおよびユーザIDには、報酬処理サーバ20への送信対象として識別可能なようにインデックスが付されていればよい。あるいは、送信対象とするデータの記憶領域が定められており、パラメータおよびユーザIDが上記送信対象のデータ用の記憶領域に格納されてもよい。
【0058】
パラメータおよびユーザIDを受信した報酬処理サーバ20では、パラメータを対象情報としてユーザIDと対応付けた報酬対象データ26が格納される(ステップS118)。
【0059】
続いて、別の例として、URLからのパラメータの取り出しが情報管理サーバ30にて行われる形態を説明する。
図9に示すように、誘導ページのURLを用いたユーザ装置60からのリクエストの送信により、サービスサイトでのアクションに対応するパラメータがURLに含められてGETメソッドで情報管理サーバ30に送信される(ステップS100)。
【0060】
情報管理サーバ30は、リクエストに含まれるURLからパラメータを取り出して記憶する(ステップS101)。パラメータを取り出す処理は、誘導ページのウェブデータに組み込まれたJavaScript(登録商標)プログラムにてAjax等を利用して所定の関数を実行すること、あるいは、サーブレットやJSPやPHPプログラム等の動作により実現される。
【0061】
また、情報管理サーバ30は、上述のようにCookieの情報の利用やログインページを介した情報の取得に基づきユーザIDを取得し、このユーザIDを上記URLから取り出したパラメータと対応付けて記憶する(ステップS102)。
【0062】
情報管理サーバ30は、フォームを利用してパラメータを報酬処理サーバ20に送信する。このフォームへの情報の入力と送信とを実行させるプログラムは、例えば、バッチ処理として所定の時刻に動作するように設定されている。詳細には、当該プログラムによる処理であるフォーム処理が開始されると(ステップS103)、情報管理サーバ30は、フォームへの入力値とするパラメータを記憶領域から検索して取得し(ステップS104)、取得したパラメータをフォームへの入力値としたリクエストを生成する(ステップS105)。ユーザIDは、パラメータと同様にフォームへの入力値として取り扱われてもよいし、フォームへの入力値とは別の識別情報としてリクエストに含められてもよい。
【0063】
記憶領域に記憶されているパラメータには、フォームへの入力値として識別可能なようにインデックスが付されていればよい。あるいは、入力値として用いるデータの記憶領域が定められており、URLからのパラメータの取り出し後に所定のタイミングで起動するプログラムの実行によって、パラメータが上記入力値用の記憶領域に格納されてもよい。
【0064】
上記リクエストは、報酬処理サーバ20に送信される(ステップS106)。これにより、フォーム処理が終了する(ステップS107)。
報酬処理サーバ20では、リクエストに含まれる入力値の識別に基づき、パラメータを対象情報としてユーザIDと対応付けた報酬対象データ26が格納される(ステップS108)。
【0065】
上述のフォーム処理において、ステップS104およびステップS105のように、情報管理サーバ30が記憶領域のパラメータを検索して、当該パラメータをフォームへの入力値としたリクエストを生成する処理は、ユーザによる操作を伴わずにフォームに自動でパラメータを入力する処理であるとも言える。
【0066】
図10は、報酬対象データ26のデータ構成の一例を示す。図10に示す例では、「001」というユーザIDに、「abc12」というパラメータが対応付けられている。例えば、図5に示したようにアクションとパラメータとが対応付けられている場合、「001」というユーザIDのユーザが、ユーザ装置60を用いてサービスサイトにて商品を購入すると、「abc12」というパラメータが付加されたURLにて誘導ページに誘導される。この誘導ページへのアクセスと、必要に応じた報酬サイトへのログインとに伴い、「001」というユーザIDと「abc12」というパラメータとが情報管理サーバ30に取得され、図10に示すように報酬対象データ26として登録される。
なお、報酬対象データ26には、図10に示すように報酬対象データ26が登録された日付や時刻等の情報が含まれてもよい。
【0067】
図7に戻り、報酬処理サーバ20は、報酬対象データ26に基づき、パラメータと対応付けられているユーザIDに、パラメータが示すアクションに応じた報酬、言い換えれば、報酬規定データ28にてパラメータと対応付けられて規定されている報酬を、付与する(ステップS16)。これによって登録データ27が格納される。
【0068】
報酬の内容は、例えば、サービスサイトサーバ40と報酬付与システム10との管理者同士の取り決めに基づき予め決定されて、報酬規定データ28として登録されていればよい。また、登録データ27は、報酬の付与状況の確認や報酬の使用等の必要に応じて、報酬処理サーバ20の外部へ出力されればよい。
【0069】
図7のフローにて、ステップS12~ステップS14の処理は、情報取得部33としての処理であり、ステップS15の処理は、データ管理部24としての処理であり、ステップS16の処理は、報酬付与部23としての処理である。
【0070】
なお、情報管理サーバ30は、上記に例示した処理に限らず、誘導ページのURLを用いたユーザ装置60からリクエストを通じて、パラメータおよびユーザIDを取得すればよい。リクエストを通じた情報の取得とは、リクエストに対象の情報そのものが含まれており当該情報を取得すること、リクエストに含まれるCookie等の情報から対象の情報を特定すること、および、リクエストに対するレスポンスとして返されたウェブページへの入力情報をユーザ装置60から受信することにより、入力情報から対象の情報を取得すること、を含む。
【0071】
また、報酬処理サーバ20に格納される報酬対象データ26には、アクション情報として機能するパラメータとは異なる対象情報とユーザIDとが対応付けられた報酬対象データ26が含まれてもよい。そして、上記アクション情報とは異なる対象情報とユーザIDとは、情報管理サーバ30とは異なるサーバから報酬処理サーバ20に送信されてもよい。すなわち、報酬処理サーバ20は、アクション情報に限らず、報酬付与の対象行為を示す対象情報とユーザIDとを、他のサーバから報酬対象データ26として受け付けて蓄積し、報酬対象データ26に基づき報酬を付与する機能を有していてもよい。
【0072】
言い換えれば、報酬処理サーバ20は、ウェブサイトでのユーザのアクションに対して報酬を付与する用途に限らず、ユーザに対して報酬を付与する種々の用途に汎用的に利用可能であってもよい。
【0073】
アクション情報とは異なる対象情報の例は、ユーザによって入力されたアンケート回答情報等である。この場合、対象情報は、アンケートへの回答という報酬付与の対象行為が為されたことを意味する。例えば、上述した対象情報とユーザIDとの入力フォームは、アクション情報とは異なる対象情報とユーザIDとの入力および送信にも利用可能であってもよい。
【0074】
以上のように、本実施形態の報酬付与システム10は、パラメータ付きURLを用いたユーザ装置60からの接続を利用して、サービスサイトでのアクションおよびユーザを識別し、ユーザに報酬を付与する。したがって、報酬の的確な付与が可能である。また、誘導ページへのアクセスがユーザの意思に基づき行われる形態であれば、ユーザの情報がユーザの意に反して収集されることも抑えられる。
【0075】
<変形例:管理画面>
管理者装置50に表示される管理画面にて、報酬の設定や承認が可能であってもよい。こうした形態について説明する。
【0076】
まず、図11を参照して、管理画面にて報酬の付与の承認が行われる形態を説明する。図11に示すように、管理者装置50からの要求に基づいて、情報管理サーバ30から管理者装置50に管理画面のデータが送信される(ステップS20)。これにより、管理者装置50に管理画面が表示される(ステップS21)。
【0077】
管理画面には、情報管理サーバ30が取得したユーザIDとパラメータとの組のうち、管理者装置50での承認処理が完了していないユーザIDおよびパラメータとともに、当該ユーザIDへの報酬の付与を承認するか否かを入力可能な領域が示される。管理画面にて示されるユーザIDおよびパラメータは、管理者装置50が管理するサービスサイトにてアクションを行ったユーザおよび当該アクションに対応する。例えば、情報管理サーバ30にて、管理者ごとに配布されたパラメータや誘導ページのURLが管理されていれば、ユーザがアクションを行ったサービスサイトおよび管理者の識別が可能である。
【0078】
なお、管理画面には、ユーザIDに代えてユーザを識別可能な他の情報が示されてもよい。例えば、ユーザがサービスサイトの会員であり、ユーザ装置60が誘導ページに誘導される際に、アクションを示すパラメータに加えて、サービスサイトの会員としてのユーザの識別情報である会員IDが、ユーザ装置60から情報管理サーバ30に引き渡される。そして、管理画面には、会員IDが示されてもよい。また、アクションとパラメータとの対応付けが予め情報管理サーバ30に通知されていれば、パラメータに代えて、パラメータに対応するアクションや報酬の内容が管理画面にて示されてもよい。
【0079】
サービスサイトサーバ40の管理者による管理者装置50の操作に基づき、報酬の付与の承認または非承認が入力されると、この承認結果が、ユーザへの報酬の付与に対する管理者の承認状況を示す情報として、管理者装置50から情報管理サーバ30に送信される(ステップS22)。これにより、承認結果が情報管理サーバ30に登録される(ステップS23)。
【0080】
そして、報酬の付与が承認されている場合について、報酬処理サーバ20が報酬を付与する。例えば、報酬の付与が承認されることを条件として、情報管理サーバ30がユーザIDおよびパラメータを報酬処理サーバ20に送信し、報酬対象データ26が登録されてもよい。あるいは、情報管理サーバ30が取得したユーザIDおよびパラメータはすべて報酬対象データ26として登録され、報酬対象データ26に承認状況を示すステータスが付与されてもよい。情報管理サーバ30から報酬処理サーバ20に承認結果が送信されることにより、報酬対象データ26のステータスが更新され、報酬の付与が承認されたことを示すステータスを有する報酬対象データ26について、報酬処理サーバ20が報酬を付与する。
【0081】
このように、サービスサイトサーバ40の管理者の承認を得てから報酬が付与される形態であれば、報酬の付与についての信頼性が高められる。なお、管理画面では、承認および非承認に加えて、承認の保留が選択可能であってもよい。上記にて、ステップS20およびステップS21の処理は、管理画面提供部34としての処理である。
【0082】
また、事前準備の段階から管理画面が利用可能であってもよく、この場合、管理画面では、アクションごとの報酬の内容が設定可能であってもよい。この形態について、図12を参照して説明する。
【0083】
例えば、管理画面では、アクションごとに、ポイント数等の報酬の内容を入力可能なフォームが表示される。図12に示すように、管理者装置50にて、フォームに報酬の内容が入力されると、入力された報酬の内容を示す報酬情報が、管理者装置50から情報管理サーバ30に送信される(ステップS40)。
【0084】
報酬情報を受信すると、情報管理サーバ30は、アクションに対応するパラメータと、報酬情報が示す報酬とを対応付けて、報酬処理サーバ20に送信する(ステップS41)。その結果、報酬処理サーバ20にて、パラメータと対応付けられるように報酬情報が示す報酬が規定された報酬規定データ28が登録される(ステップS42)。
【0085】
例えば、管理画面では、アクションごとにフォームが表示され、各フォームに対してアクションに対応するパラメータが紐づけられるように、フォームの情報が管理される。これにより、報酬の内容が入力されたフォームを識別することで、アクションとパラメータと報酬の内容との対応付けが可能である。
【0086】
こうした構成によれば、管理者が、管理画面でアクションに対して報酬の内容を入力することにより、報酬付与システム10にて、パラメータと報酬の内容とが対応付けられる。したがって、管理者の利便性が高められる。
【0087】
上述のように登録された報酬規定データ28に従って報酬が付与されることにより、アクションに応じた報酬として、パラメータと対応付けられて規定されている報酬が付与され、すなわち、サービスサイトサーバ40の管理者による設定に従った報酬が付与される。
【0088】
<変形例:複数パラメータ>
誘導ページのURLに複数のパラメータが付加され、報酬対象データ26にてユーザIDに複数のパラメータが対応付けられてもよい。こうした変形例について説明する。
【0089】
例えば、サービスサイトの会員には会費等が異なるゴールド会員やシルバー会員といった複数のランクが存在し、ユーザはいずれかのランクの会員であるとする。そして、サービスサイトは、報酬対象のアクションが完了したときに表示されるサービスサイトのページから、誘導ページにユーザ装置60が誘導されるように構成されると共に、誘導ページへの遷移に際して、誘導ページのURLに、アクションに対応付けられた第1パラメータと、ユーザの会員ランクに対応付けられた第2パラメータとが付加されるように構成されている。ユーザの会員ランクは、サービスサイトでのログイン処理を経ることによって、サービスサイトサーバ40にて識別される。
【0090】
第2パラメータは、サービスサイトの利用者としてのユーザのステータスを示すステータス情報として機能する。会員ランク、すなわち会員種別は、上記ステータスの一例である。会員登録されていないことは、会員種別の一種として扱われる。
【0091】
図13は、アクションと第1パラメータとの対応付け、および、会員ランクと第2パラメータとの対応付けの例を示し、図14は、アクション完了時に誘導されるパラメータ付きURLの例を示す。
【0092】
図13に示す例では、「購入」というアクションに、「abc12」というパラメータが対応付けられており、「投稿」というアクションに、「def34」というパラメータが対応付けられている。さらに、「ゴールド会員」という会員ランクに、「LK01」というパラメータが対応付けられており、「シルバー会員」という会員ランクに、「LK02」というパラメータが対応付けられている。
【0093】
この場合、図14に示すように、例えば、ゴールド会員であるユーザが商品を購入したとき、サービスサイトでの商品の購入完了時に表示されるページから誘導される誘導ページのURLには、「abc12」という第1パラメータと、「LK01」という第2パラメータが付加される。なお、第1パラメータと第2パラメータとは、同一のパラメータ名の異なるパラメータ値であってもよいし、異なるパラメータ名のパラメータ値であってもよい。
【0094】
誘導ページのURLに複数のパラメータが付加されている場合、当該URLを用いたユーザ装置60からのリクエストを通じて、ユーザ装置60から情報管理サーバ30に、複数のパラメータが引き渡される。そして、1つのユーザIDに複数のパラメータが対応付けられた報酬対象データ26が報酬処理サーバ20に格納される。
【0095】
図15は、報酬対象データ26のデータ構成の一例を示す。図15に示す例では、「001」というユーザIDに、「abc12」というパラメータと、「LK01」というパラメータが対応付けられている。
【0096】
報酬処理サーバ20は、報酬対象データ26に基づき、パラメータに応じた報酬をユーザIDに付与する。例えば、ユーザのアクションを示す第1パラメータによって基礎報酬が規定され、ユーザの会員ランクを示す第2パラメータによって基礎報酬の加算内容が規定されてもよい。例えば、「シルバー会員」に対応する第2パラメータの場合には、基礎報酬の2倍がユーザに付与され、「ゴールド会員」に対応する第2パラメータの場合には、基礎報酬の3倍がユーザに付与されるといったように、地位の高い会員ランクであるほど加算が大きくされる。こうしたパラメータと報酬との関係は、報酬規定データ28にて予め規定されていればよい。
【0097】
このように、サービスサイトでのユーザのアクションを示すパラメータと、サービスサイトの利用者としてのユーザのステータスを示すパラメータとが誘導ページのURLに付加される形態であれば、より多様な報酬の付与が可能である。会員ランクに応じて報酬が加算される形態であれば、サービスサイトにおける会員の登録やユーザのアクションの促進がさらに期待できる。
【0098】
なお、サービスサイトの利用者としてのユーザのステータスは、会員種別に限らず、サービスサイトの利用頻度や利用額であってもよく、サービスサイトの利用に関するユーザの状態を示す要素であればよい。
【0099】
また、上記においては、アクションを示す第1パラメータとステータスを示す第2パラメータとの2種類のパラメータが誘導ページのURLに付加される形態を例示したが、付加されるパラメータの種類はこれに限られず、付加されるパラメータの数は3以上であってもよい。また、同一種類の複数のパラメータが付加されてもよい。
【0100】
あるいは、付加されるパラメータの数に関わらず、1つのパラメータが、「ゴールド会員が購入した」ことのように、ステータスおよびアクションに対応付けられるように設定されていてもよい。要は、誘導ページのURLに付加されるパラメータの少なくとも1つが、少なくともアクションを示すように設定されていればよい。
【0101】
上記実施形態においては、誘導ページのURLが対象URLであり、情報管理サーバ30の情報取得部33および報酬処理サーバ20のデータ管理部24が、対象URLを用いたユーザ装置60からのリクエストを通じて取得したパラメータとユーザIDとを用い、パラメータを対象情報として適用して報酬対象データ26を登録する登録部として機能する。
【0102】
第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)サービスサイトでのユーザのアクションに対応するパラメータを付加したURLを用いることで、当該URLを用いたユーザ装置60からのリクエストに基づいて、サービスサイトでのアクションおよびユーザの識別が可能である。この識別に基づきユーザに報酬が付与されるため、報酬の的確な付与が可能である。
【0103】
(2)報酬付与システム10が、パラメータを、フォームの入力値としてユーザ装置60から受信する形態であれば、報酬付与システム10は、URLに含まれるパラメータを容易に取得することができる。
【0104】
(3)報酬付与システム10にて、誘導ページのURLからパラメータが取り出され、当該パラメータがフォームの入力値として出力されることで、当該パラメータが対象情報として適用された報酬対象データ26が登録される形態であれば、ユーザ装置60からのリクエストから報酬対象データ26が登録までの処理が円滑に進められる。
【0105】
(4)アクションに対応するパラメータに加えて、サービスサイトの利用者としてのユーザのステータスに対応するパラメータがURLに付加される形態であれば、より多様な報酬の付与が可能である。
【0106】
(5)上記ステータスがサービスサイトにおけるユーザの会員種別を示す形態であれば、会員種別に応じた報酬の加算が可能である。これによって、サービスサイトにおける会員の登録やユーザのアクションの促進がさらに期待できる。
【0107】
(6)サービスサイトサーバ40の管理者の承認を得てから報酬が付与される形態であれば、報酬の付与についての信頼性が高められる。
(7)管理者装置50の管理画面にてアクションに対して報酬が設定されることに基づき、報酬付与システム10は、当該アクションに対応するパラメータと、設定された報酬とを対応付けて管理する。これにより、パラメータと対応付けられて規定されている報酬が付与されることにより、サービスサイトサーバ40の管理者による設定に従った報酬が付与される。こうした構成によれば、報酬の設定についての利便性が高められる。
【0108】
(第2実施形態)
報酬付与装置、報酬付与方法、および、報酬付与プログラムの第2実施形態を説明する。以下では、第2実施形態と第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0109】
<報酬付与システムの全体構成>
図16に示すように、第2実施形態においては、ユーザ装置60が、二次元コード80からの情報の読み取り機能を備えている。すなわち、ユーザ装置60は、カメラを含む撮影部を備え、ユーザ装置60の演算装置は、ユーザ装置60が有するプログラムに従って、撮影部の撮影画像にて二次元コード80を認識して二次元コード80が保持する情報を取得する。
【0110】
二次元コード80は、ユーザが訪問可能な場所に配置される。例えば、二次元コード80は、サービスサイトと同一の運営者によって運営される施設に配置される。一例では、サービスサイトは商品の紹介や販売を行うサイトであり、二次元コード80は、サービスサイトで紹介されている商品が販売されている現実の店舗である。二次元コード80は、情報管理サーバ30が提供する報酬サイトのページである訪問ページのURLの情報を保持している。
【0111】
第2実施形態では、ユーザが、ユーザ装置60を通じてサービスサイトで特定のアクションを行うこと、および、ユーザが、二次元コード80の配置されている場所を訪れて二次元コード80の読み取りを行うことを条件として、報酬処理サーバ20が報酬を付与する。例えば、ユーザが、サービスサイトで来店予約をした後に来店して二次元コード80の読み取りを行うことで、報酬が付与される。
【0112】
<報酬付与システムの動作>
図17を参照して、ユーザが二次元コード80の配置されている場所を訪れた場合について、報酬付与システム10の動作を説明する。なお、ユーザがサービスサイトでアクションを行った場合の報酬付与システム10の動作は第1実施形態と同様である。
【0113】
図17に示すように、ユーザ装置60が二次元コード80から情報を読み取ると(ステップS30)、読み取ったURLに基づき、ユーザ装置60は、訪問ページにアクセスする(ステップS31)。
【0114】
ユーザ装置60による訪問ページのURLを用いたリクエストを通じて、情報管理サーバ30は、ユーザ装置60の操作者であるユーザに対応するユーザIDを取得する(ステップS32)。例えば、Cookieの利用により、報酬サイトでのユーザのログイン状態が保持されている場合には、Cookieの情報を用いてユーザを識別することに基づきユーザIDが特定される。また、報酬サイトにユーザがログインしていない場合には、ユーザ装置60を訪問ページからログインページに遷移させ、ユーザ装置60からユーザIDやパスワード等の認証情報を入力させることによってログイン処理を実施する。これにより、ユーザに対応するユーザIDが特定される。
【0115】
なお、二次元コード80が保持する情報に、二次元コード80の配置場所、すなわちユーザの訪問場所を示す情報も含まれて、この情報も情報管理サーバ30に引き渡されてもよい。あるいは、二次元コード80が、二次元コード80ごとに異なる訪問ページのURLを保持していれば、訪問ページのURLが、ユーザの訪問場所の識別情報として機能する。
【0116】
情報管理サーバ30におけるユーザIDの取得後、ユーザ装置60には、報酬サイトの所定のページが表示されてもよいし、報酬サイトのページからのリダイレクト等によって、サービスサイトの所定のページが表示されてもよい。
【0117】
情報管理サーバ30は、ユーザIDを取得すると、ユーザが二次元コード80を読み取ったというアクションを示す情報とともに、ユーザIDを報酬処理サーバ20に送信する(ステップS33)。その結果、報酬処理サーバ20にて、ユーザIDに対応するユーザが二次元コード80を読み取ったことが記録される(ステップS34)。
【0118】
例えば、ユーザIDと、二次元コード80を読み取ったというアクションを示す情報とが対応付けられて、報酬対象データ26として格納されてもよい。この場合、上記アクションを示す情報は、対象情報の一例である。訪問ページのリクエストを利用したユーザIDの取得から報酬対象データ26の生成までの処理には、第1実施形態で説明した誘導ページのリクエストの場合と同様に、対象情報とユーザIDとの入力フォームを用いた情報の送信が利用されてもよい。なお、報酬対象データ26とは別に、二次元コード80を読み取ったユーザとしてユーザIDが記憶部25に記憶されてもよい。
【0119】
報酬処理サーバ20は、ユーザIDの照合により、サービスサイトでの特定のアクションと、二次元コード80の読み取りとが記録されているユーザに対し、報酬を付与する(ステップS35)。
【0120】
図18は、報酬処理サーバ20が、二次元コード80を読み取ったユーザIDとして記録されているユーザIDを対象に実施する報酬付与処理のフローの一例を示す。例えば、報酬処理サーバ20は、対象情報が二次元コード80の読み取りを示す報酬対象データ26が処理対象であるときに、図18に示す処理を実施する。
【0121】
図18に示すように、報酬処理サーバ20は、蓄積されている報酬対象データ26のなかに、二次元コード80を読み取ったユーザIDと同一のユーザIDのデータがあるかを判定する(ステップS50)。報酬の条件が、サービスサイトでの特定のアクションである場合には、報酬処理サーバ20は、この特定のアクションを示すパラメータと対応付けられているユーザIDがあるかを判定する。また、報酬の条件として、サービスサイトで特定のアクションが行われた期間が指定されていてもよく、この場合、報酬処理サーバ20は、指定されている期間中に記録された報酬対象データ26のなかに、特定のアクションを示すパラメータと対応付けられているユーザIDのデータがあるかを判定する。
【0122】
二次元コード80を読み取ったユーザIDと同一のユーザIDのデータがある場合(ステップS50で肯定判定)、報酬処理サーバ20は、当該ユーザIDに報酬を付与して処理を終了する(ステップS51)。これによって登録データ27が格納される。二次元コード80を読み取ったユーザIDと同一のユーザIDのデータがない場合(ステップS50で否定判定)、報酬処理サーバ20は、報酬を付与せずに処理を終了する。
【0123】
なお、ステップS50で否定判定の場合、すなわち、サービスサイトでのアクションの記録がない場合にも報酬が付与され、ステップS50で肯定判定の場合、すなわち、サービスサイトでのアクションの記録がある場合には、アクションの記録がない場合に対して加算した報酬が付与されてもよい。また、サービスサイトでのアクションに対しては、二次元コード80の読み取りに関わらず報酬が付与されてもよいし、二次元コード80の読み取りが確認された場合にのみ報酬が付与されてもよい。
要は、サービスサイトでのアクションと二次元コード80の読み取りとを条件として、この条件が満たされない場合とは異なる報酬が付与されればよい。
【0124】
また、上記では、サービスサイトでのアクションの後に二次元コード80の読み取りが行われることを条件として報酬が付与される例を説明したが、二次元コード80の読み取りの後にサービスサイトでアクションが行われることが報酬の付与の条件とされてもよい。
【0125】
以上のように、第2実施形態では、サービスサイトでアクションを行ったユーザと、現実の場所でのアクションを行ったユーザとが識別されてこれらの照合により報酬が付与される。したがって、報酬の付与形態の多様化が可能であり、ウェブサイトと店舗とが連動した企画のように、報酬付与サービスを利用した宣伝活動の多様化も可能である。
【0126】
なお、上記では、訪問ページのURLが二次元コード80として光学的に読み取り可能に保持されている例を説明したが、訪問ページのURLの保持形式は限定されない。例えば、訪問ページのURLは、NFC(Near field communication)等の近距離無線通信によって読み取り可能に媒体に保持されていてもよい。要は、ユーザ装置60が、ユーザ装置60の外部から読み取ったURL等の情報に基づいて、情報管理サーバ30にリクエストを送信し、このリクエストを通じてユーザIDが取得されればよい。
【0127】
また、第1実施形態で説明した、管理画面にて報酬の設定や承認が行われる形態や、誘導ページのURLに複数のパラメータが付加される形態は、第2実施形態でも採用可能である。
【0128】
第2実施形態によれば、第1実施形態の(1)~(7)の効果に加えて、以下の効果が得られる。
(8)サービスサイトでアクションを行ったユーザと、現実の場所を訪れたユーザとが識別されてこれらの照合により報酬が付与される。したがって、報酬の付与形態の多様化が可能である。
【0129】
(変形例)
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態および以下の変形例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0130】
・サービスサイトでのアクションに応じて誘導ページのURLに付加されるパラメータは、URLへの付加の都度ごとにサービスサイトサーバ40によって生成されてもよい。この場合、生成されたパラメータと報酬の内容との対応付けが、サービスサイトサーバ40から情報管理サーバ30に通知されてもよい。あるいは、パラメータの生成が所定のアルゴリズムを用いて行われ、情報管理サーバ30にて当該アルゴリズムに対応するようにパラメータを変換することで、予め規定された報酬の内容との対応付けが可能であってもよい。
【0131】
また、誘導ページのURLから取り出されたパラメータを対象情報として適用する際に、所定のルールに従ってパラメータの変換が行われてもよく、アクションの識別情報として機能していれば、対象情報とパラメータとは完全に一致しなくてもよい。具体的には、変換前と変換後とが1対1で対応するようにパラメータの変換が為されていればよい。
【0132】
要は、パラメータを対象情報として適用することは、URLに付加されていたパラメータそのものを対象情報とすること、および、URLに付加されていたパラメータを変換したパラメータを対象情報とすることを含む。言い換えれば、パラメータを対象情報として適用することは、パラメータを対象情報として当てはめることを意味し、アクションの識別機能が失われなければ、当てはめに際してのパラメータの変換は許容される。そして、パラメータを対象情報として適用することは、第1実施形態で図9を参照して説明したように、パラメータをフォームへの入力値として出力することも含む。
【0133】
・報酬処理サーバ20および情報管理サーバ30の各々は、複数の情報処理装置から構成されてもよい。1つの情報処理装置は単体のコンピュータ装置である。また、1つの情報処理装置が、報酬処理サーバ20および情報管理サーバ30の機能を担ってもよい。言い換えれば、報酬処理サーバ20および情報管理サーバ30の機能が1つのサーバによって実現されてもよい。
【0134】
(付記)
上記各実施形態および変形例から把握できる技術的思想について以下に記載する。
[1]報酬付与の対象行為に関する対象情報とユーザの識別情報とが対応付けられた報酬対象データに基づいて、前記対象情報に応じた報酬を前記ユーザに付与する報酬付与部と、ウェブサイトでのユーザのアクションに対応するパラメータを含むURLが対象URLであって、前記対象URLを用いたユーザ装置からのリクエストを通じて取得した前記パラメータとユーザの識別情報とを用い、前記パラメータを前記対象情報として適用して前記報酬対象データを登録する登録部と、を備える報酬付与装置。
【0135】
[2]前記対象URLは、前記パラメータである第1パラメータと、前記ウェブサイトの利用者としての前記ユーザのステータスに対応する第2パラメータとを含み、前記登録部は、前記対象URLを用いたユーザ装置からのリクエストを通じて取得した前記第1パラメータおよび前記第2パラメータと前記ユーザの識別情報とを用い、前記第1パラメータおよび前記第2パラメータを前記対象情報として適用して前記報酬対象データを登録する、[1]に記載の報酬付与装置。
【0136】
[3]前記第2パラメータは、前記ステータスとして前記ウェブサイトにおける前記ユーザの会員種別を示す、[2]に記載の報酬付与装置。
[4]前記報酬付与装置は、前記パラメータを、フォームの入力値として前記ユーザ装置から受信する、[1]~[3]のいずれか1つに記載の報酬付与装置。
【0137】
[5]前記登録部は、前記対象URLから前記パラメータを取り出し、前記パラメータをフォームの入力値として出力することで、前記パラメータを前記対象情報として適用して前記報酬対象データを登録する、[1]~[3]のいずれか1つに記載の報酬付与装置。
【0138】
[6]前記報酬付与部は、ユーザ装置が外部から読み取った情報に基づくリクエストを通じて取得したユーザの識別情報と一致する識別情報が、前記報酬対象データにて前記パラメータが適用された前記対象情報と対応付けられているとき、前記ユーザに報酬を付与する、[1]~[5]のいずれか1つに記載の報酬付与装置。
【0139】
[7]前記報酬対象データに含められる前記ユーザの識別情報に対応するユーザが対象ユーザであって、前記報酬付与装置は、前記ウェブサイトの管理者が操作する管理者装置から、前記対象ユーザへの報酬の付与に対する前記管理者の承認状況を示す情報を受信し、前記報酬付与部は、前記報酬の付与の承認が得られたとき、前記報酬対象データに基づく報酬の付与を実行する、[1]~[6]のいずれか1つに記載の報酬付与装置。
【0140】
[8]前記ウェブサイトの管理者が操作する管理者装置から、前記アクションに対して前記管理者が設定した報酬を示す報酬情報を受信し、前記アクションに対応する前記パラメータと、前記報酬情報が示す報酬とを対応付けて管理する、[1]~[7]のいずれか1つに記載の報酬付与装置。
【0141】
[9]前記報酬付与部は、前記パラメータが前記対象情報として適用された前記報酬対象データに基づき、前記パラメータと対応付けられて規定されている報酬を前記ユーザに付与する、[1]~[8]のいずれか1つに記載の報酬付与装置。
【符号の説明】
【0142】
10…報酬付与システム、20…報酬処理サーバ、30…情報管理サーバ、40…サービスサイトサーバ、50…管理者装置、60…ユーザ装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18