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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】基板処理装置及び基板処理方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20240612BHJP
   H01L 21/306 20060101ALI20240612BHJP
【FI】
H01L21/304 651M
H01L21/304 647Z
H01L21/304 651B
H01L21/304 643A
H01L21/306 R
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2022190153
(22)【出願日】2022-11-29
(65)【公開番号】P2023081858
(43)【公開日】2023-06-13
【審査請求日】2022-11-29
(31)【優先権主張番号】10-2021-0170352
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム,ユン サン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ,ヨン ソク
(72)【発明者】
【氏名】チュン,ヨン デ
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ソン-チョン
(72)【発明者】
【氏名】オ,セ フン
【審査官】金田 孝之
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-183446(JP,A)
【文献】特開平04-357836(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0118701(US,A1)
【文献】特開2015-053333(JP,A)
【文献】特開2021-007148(JP,A)
【文献】特開2010-219003(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304-21/308
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理空間を提供するチャンバと、
前記処理空間に提供されて基板を支持し、前記基板を回転させる基板支持ユニットと、
前記基板支持ユニットに支持された前記基板に対して薬液を吐出する薬液吐出ノズルを含む液供給ユニットと、
前記基板に印加されるマイクロ波を発散するマイクロ波印加部材とを含み、
前記基板支持ユニットは、
マイクロ波印加部材から照射されるマイクロ波が透過可能な素材で提供され、前記基板の下部に提供されるウィンドウ部材と、
前記基板の側部を支持して前記ウィンドウ部材と前記基板を所定間隔で離隔させるチャックピンと、
前記ウィンドウ部材と結合されて上下方向に貫通されて前記マイクロ波が伝達される経路を提供するスピンハウジングと、
前記スピンハウジングを回転させる駆動部材とを含み、
前記マイクロ波印加部材は前記ウィンドウ部材の下部に提供され、
前記スピンハウジングの内部で前記ウィンドウ部材を貫通して提供されるバックノズルをさらに含み、
前記バックノズルは誘電体で提供される基板処理装置。
【請求項2】
処理空間を提供するチャンバと、
前記処理空間に提供されて基板を支持し、前記基板を回転させる基板支持ユニットと、
前記基板支持ユニットに支持された前記基板に対して薬液を吐出する薬液吐出ノズルを含む液供給ユニットと、
前記基板に印加されるマイクロ波を発散するマイクロ波印加部材とを含み、
前記マイクロ波印加部材は第1マイクロ波と、前記第1マイクロ波と異なる第2マイクロ波とを発散する基板処理装置。
【請求項3】
前記基板支持ユニットは、
マイクロ波印加部材から照射されるマイクロ波が透過可能な素材で提供され、前記基板の下部に提供されるウィンドウ部材と、
前記基板の側部を支持して前記ウィンドウ部材と前記基板を所定間隔で離隔させるチャックピンと、
前記ウィンドウ部材と結合されて上下方向に貫通されて前記マイクロ波が伝達される経路を提供するスピンハウジングと、
前記スピンハウジングを回転させる駆動部材とを含み、
前記マイクロ波印加部材は前記ウィンドウ部材の下部に提供されることを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記スピンハウジングの内部で前記ウィンドウ部材を貫通して提供されるバックノズルをさらに含み、
前記バックノズルは誘電体で提供されることを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第1マイクロ波と前記第2マイクロ波はパルス幅、強さ及びデューティー比のうちで何れか一つ以上が異なることを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記マイクロ波は膜質の種類によって異なるように提供されることを特徴とする請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第2マイクロ波は、前記第1マイクロ波が前記基板に到逹する進行波と、反射される反射波との重畳現象を相殺させるものであることを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記マイクロ波印加部材は前記基板より下部に提供されることを特徴とする請求項1または2に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記薬液はリン酸水溶液であることを特徴とする請求項1または2に記載の基板処理装置。
【請求項10】
制御機をさらに含み、
前記制御機は、
前記基板支持ユニットと前記液供給ユニットを制御し、前記基板を回転させながら前記基板の上面に前記薬液の液膜を形成させ、
前記マイクロ波印加部材を通じて前記基板に前記マイクロ波を印加することを特徴とする請求項1または2に記載の基板処理装置。
【請求項11】
薬液によって液膜が形成された基板に対して、
マイクロ波を印加して加熱し、
前記マイクロ波は、第1マイクロ波と、前記第1マイクロ波と異なる第2マイクロ波を重畳したものである基板処理方法。
【請求項12】
薬液によって液膜が形成された基板に対して、
マイクロ波を印加して加熱し、
前記マイクロ波は、前記基板の下部を処理する流体が流れる管体を通過して前記基板に伝達される基板処理方法。
【請求項13】
前記基板は、前記基板を支持して回転可能な基板支持ユニットによって支持されて提供され、
前記マイクロ波を印加するマイクロ波印加部材は、前記基板より下部に提供されることを特徴とする請求項11または12に記載の基板処理方法。
【請求項14】
前記薬液はリン酸水溶液であることを特徴とする請求項11または12に記載の基板処理方法。
【請求項15】
前記マイクロ波は膜質の種類によって異なるように提供されることを特徴とする請求項11または12に記載の基板処理方法。
【請求項16】
前記マイクロ波は、第1マイクロ波と、前記第1マイクロ波と異なる第2マイクロ波を重畳したものであることを特徴とする請求項12に記載の基板処理方法。
【請求項17】
前記第1マイクロ波と前記第2マイクロ波はパルス幅、強さ及びデューティー比のうちで何れか一つ以上が異なることを特徴とする請求項11または16に記載の基板処理方法。
【請求項18】
前記第2マイクロ波は、前記第1マイクロ波が前記基板に到逹する進行波と、反射される反射波との重畳現象を相殺させるものであることを特徴とする請求項11または16に記載の基板処理方法。
【請求項19】
前記基板は処理対象になる膜質の厚さが第1厚さであり、
前記第1厚さが設定厚さより大きい場合、第1マイクロ波を印加し、
前記第1厚さが設定厚さより小さな場合、第2マイクロ波を印加し、
前記第マイクロ波は、前記第マイクロ波より高周波数を有することを特徴とする請求項12に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置及び基板処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子または液晶ディスプレイを製造するために、基板にフォトリソグラフィー、蝕刻、アッシング、イオン注入、薄膜蒸着、そして、洗浄などの多様な工程らが遂行される。このうちで蝕刻工程または洗浄工程は基板上に形成された薄膜のうちで不必要な領域を除去する工程であり、薄膜に対する高い選択比、高い蝕刻率及び蝕刻均一性が要求され、半導体素子の高集積化によってますますさらに高い水準の蝕刻選択比及び蝕刻均一性が要求されている。
【0003】
一般に、基板の蝕刻工程または洗浄工程では、大きくケミカル処理段階、リンス処理段階、そして、乾燥処理段階が順次に遂行される。ケミカル処理段階では、基板上に形成された薄膜を蝕刻処理するか、または基板上の異物を除去するためのケミカルを基板に供給し、リンス処理段階では、基板上に純水のようなリンス液が供給される。このように流体を通じた基板の処理に基板の加熱が隋伴されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】韓国特許第10-2164262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、基板を効率的に処理することができる基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0006】
本発明は、蝕刻性能が向上されることができる基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0007】
本発明は、基板の温度昇温が速かに進行されて基板の温度を精密に制御することができる基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0008】
本発明は、基板の膜質による選択的加熱が可能な基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0009】
本発明は、基板を加熱することによる基板の損傷を最小化することができる基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0010】
本発明の目的はこれに制限されないし、言及されなかったまた他の目的らは下の記載から当業者が明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、基板を処理する装置を提供する。一実施例において、基板処理装置は、処理空間を提供するチャンバと、前記処理空間に提供されて基板を支持し、前記基板を回転させる基板支持ユニットと、前記基板支持ユニットに支持された前記基板に対して薬液を吐出する薬液吐出ノズルを含む液供給ユニットと、前記基板にマイクロ波が印加されるマイクロ波を発散するマイクロ波印加部材を含む。
【0012】
一実施例において、前記基板支持ユニットは、前記マイクロ波印加部材から照射されるマイクロ波が透過可能な素材で提供され、前記基板の下部に提供されるウィンドウ部材と、前記基板の側部を支持して前記ウィンドウ部材と前記基板を所定間隔で離隔させるチャックピンと、前記ウィンドウ部材と結合されて上下方向に貫通されて前記マイクロ波が伝達される経路を提供するスピンハウジングと、前記スピンハウジングを回転させる駆動部材を含み、前記マイクロ波印加部材は前記ウィンドウ部材の下部に提供されることができる。
【0013】
一実施例において、前記スピンハウジングの内部で前記ウィンドウ部材を貫通して提供されるバックノズルをさらに含むことができる。
【0014】
一実施例において、前記バックノズルは誘電体で提供されることができる。
【0015】
一実施例において、マイクロ波印加部材は第1マイクロ波と、前記第1マイクロ波と相異な第2マイクロ波を発散することができる。
【0016】
一実施例において、前記第1マイクロ波と前記第2マイクロ波はパルス幅、強さ及びデューティー比のうちで何れか一つ以上が相異なものであることがある。
【0017】
一実施例において、前記マイクロ波は膜質の種類によって相異に提供されることができる。
【0018】
一実施例において、前記第2マイクロ波は前記第1マイクロ波が前記基板に到逹する進行波と、反射される反射波の重畳現象を相殺させるものであることができる。
【0019】
一実施例において、前記マイクロ波印加部材は前記基板より下部に提供されることができる。
【0020】
一実施例において、前記薬液はリン酸水溶液であることがある。
【0021】
一実施例において、制御機をさらに含み、前記制御機は、前記基板支持ユニットと前記液供給ユニットを制御し、前記基板を回転させながら前記基板の上面に前記薬液の液膜を形成させ、前記マイクロ波印加部材を通じて前記基板に前記マイクロ波を印加することができる。
【0022】
また、本発明は基板を処理する方法を提供する。一実施例において、薬液によって液膜が形成された基板に対して、マイクロ波を印加して加熱することができる。
【0023】
一実施例において、前記基板は前記基板を支持して回転可能な基板支持ユニットによって支持されて提供され、前記マイクロ波を印加するマイクロ波印加部材は前記基板より下部に提供されることができる。
【0024】
一実施例において、前記薬液はリン酸水溶液であることができる。
【0025】
一実施例において、前記マイクロ波は膜質の種類によって相異に提供されることができる。
【0026】
一実施例において、前記マイクロ波は第1マイクロ波と、前記第1マイクロ波と相異な第2マイクロ波を重畳したものであることができる。
【0027】
一実施例において、前記第1マイクロ波と前記第2マイクロ波はパルス幅、強さ及びデューティー比のうちで何れか一つ以上が相異なものであることができる。
【0028】
一実施例において、前記第2マイクロ波は前記第1マイクロ波が前記基板に到逹する進行波と、反射される反射波の重畳現象を相殺させるものであることができる。
【0029】
一実施例において、前記マイクロ波は、前記基板の下部を処理する流体が流れる管体を通過して前記基板に伝達されることができる。
【0030】
一実施例において、前記基板は処理対象になる膜質の厚さが第1厚さであり、前記第1厚さが設定厚さより大きい場合第1マイクロ波を印加し、前記第1厚さが設定厚さより小さな場合第2マイクロ波を印加し、前記第1マイクロ波は前記第2マイクロ波より高周波数を有することができる。
【0031】
本発明の他の観点による実施例の基板処理装置は、処理空間を提供するチャンバと、前記処理空間に提供されて基板を支持し、前記基板を回転させる基板支持ユニットと、前記基板支持ユニットに支持された前記基板に対して薬液を吐出する薬液吐出ノズルを含む液供給ユニットと、前記基板にマイクロ波が印加されるマイクロ波を発散するマイクロ波印加部材を含み、前記基板支持ユニットは、前記レーザービームの照射ユニットから照射されるレーザービームが透過可能な素材で提供され、前記基板の下部に提供される誘電体材質のウィンドウ部材と、前記基板の側部を支持して前記ウィンドウ部材と前記基板を所定間隔で離隔させるチャックピンと、前記ウィンドウ部材と結合されて上下方向に貫通されて前記レーザービームが伝達される経路を提供するスピンハウジングと、前記スピンハウジングを回転させる駆動部材を含み、前記マイクロ波印加部材は前記ウィンドウ部材の下部に提供され、前記マイクロ波は膜質の種類によって相異に提供される。
【発明の効果】
【0032】
本発明の一実施例によれば、基板を効率的に処理することができる。
【0033】
本発明の一実施例によれば、蝕刻性能が向上されることができる。
【0034】
本発明の一実施例によれば、基板の昇温が速かに進行(600゜C/s以上)されて基板の温度を精密に制御することができる。
【0035】
本発明の一実施例によれば、基板の膜質による選択的加熱が可能な基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0036】
本発明の一実施例によれば、基板を加熱することによる基板の損傷を最小化することができる基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0037】
本発明の効果が上述した効果らに限定されるものではなくて、言及されない効果らは本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の実施例による基板処理設備1を示す平面図である。
図2図1の工程チャンバ260に提供された第1実施例による基板処理装置300を示す断面図である。
図3】本発明の第1実施例による基板処理装置の運用方法を示して順次に並べた図面である。
図4】同じく、本発明の第1実施例による基板処理装置の運用方法を示して順次に並べた図面である。
図5】本発明の第1実施例によるマイクロ波印加部材400の透過窓が適用される構造を示す断面図である。
図6】本発明の第2実施例によるマイクロ波印加部材1400を適用して基板を処理する方法を概略的に示す図面である。
図7】本発明の第2実施例によるマイクロ波印加部材1400から放出される第1マイクロ波と第2マイクロ波の組合例を示したグラフである。
図8図1の工程チャンバ260に提供された第2実施例による基板処理装置1300を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下では添付した図面を参照にして本発明の実施例に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明はいろいろ相異な形態で具現されることができるし、ここで説明する実施例で限定されない。また、本発明の望ましい実施例を詳細に説明するにおいて、関連される公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曇ることがあると判断される場合にはその詳細な説明を略する。また、類似機能及び作用をする部分に対しては図面全体にかけて等しい符号を使用する。
【0040】
ある構成要素を「包含」するということは、特別に反対される記載がない限り他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。具体的に,「含む」または「有する」などの用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、一つまたはその以上の他の特徴らや数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものとして理解されなければならない。
【0041】
単数の表現は文脈上明白に異なるように志さない限り、複数表現を含む。また、図面で要素らの形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0042】
用語「及び/または」は、該当列挙された項目のうちで何れか一つ及び一つ以上のすべての組合を含む。また、本明細書で「連結される」という意味は、A部材とB部材が直接連結される場合だけではなく、A部材とB部材との間にC部材介されてA部材とB部材が間接連結される場合も意味する。
【0043】
本発明の実施例はさまざまな形態で変形することができるし、本発明の範囲が以下の実施例らに限定されることで解釈されてはいけない。本実施例は当業界で平均的な知識を有した者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面での要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張された。
【0044】
図1は、本発明の実施例による基板処理設備1を示す平面図である。図1を参照すれば、基板処理設備1はインデックスモジュール10と工程処理モジュール20を含む。インデックスモジュール10はロードポート120及び移送フレーム140を含む。ロードポート120、移送フレーム140、および、工程処理モジュール20は順次に一列に配列される。
【0045】
以下、ロードポート120、移送フレーム140、および、工程処理モジュール20が配列された方向を第1方向12、上部から眺める時、第1方向12と垂直な方向を第2方向14、第1方向12と第2方向14を含んだ平面に垂直な方向を第3方向16と称する。
【0046】
ロードポート120には基板(W)が収納されたキャリア18が安着される。ロードポート120は複数個が提供され、これらは第2方向14に沿って一列に配置される。ロードポート120の個数は工程処理モジュール20の工程効率及びフットプリント条件などによって増加するか、または減少することもある。キャリア18には、基板(W)らを地面に対して水平するように配置した状態で収納するための複数のスロット(図示せず)が形成される。キャリア18としては、前面開放一体型ポッド(Front Opening Unifed Pod:FOUP)が使用されることがある。
【0047】
工程処理モジュール20は、バッファーユニット220、移送チャンバ240、および、工程チャンバ260を含む。
【0048】
移送チャンバ240はその長さ方向が第1方向12と平行に配置される。移送チャンバ240の一側または両側には複数個の工程チャンバ260が配置され得る。移送チャンバ240の一側及び他側で、複数個の工程チャンバ260は移送チャンバ240を基準に対称に提供さ得る。複数個の工程チャンバ260のうちの一部は、移送チャンバ240の長さ方向に沿って配置される。また、複数個の工程チャンバ260のうちの一部は、お互いに積層されるように配置される。すなわち、移送チャンバ240の一側には、工程チャンバ260がAXBの配列で配置されることができる。ここで、Aは第1方向12に沿って一列に提供された工程チャンバ260の数であり、Bは第3方向16に沿って一列に提供された工程チャンバ260の数である。移送チャンバ240の一側に工程チャンバ260が4個または6個提供される場合、複数個の工程チャンバ260は2X2または3X2の配列で配置されることができる。工程チャンバ260の個数は増加するか、または減少することもある。前述と異なり、工程チャンバ260は移送チャンバ240の一側のみに提供されることができる。また、工程チャンバ260は移送チャンバ240の一側及び両側に単層で提供されることができる。
【0049】
バッファーユニット220は移送フレーム140と移送チャンバ240の間に配置される。バッファーユニット220は移送チャンバ240と移送フレーム140の間に基板(W)が返送される前に基板(W)がとどまる空間を提供する。バッファーユニット220の内部には、基板(W)が置かれるスロット(図示せず)が提供される。スロット(図示せず)らは、お互いの間に第3方向16に沿って離隔されるように複数個が提供される。バッファーユニット220は、移送フレーム140と見合わせる面及び移送チャンバ240と見合わせる面が開放される。
【0050】
移送フレーム140は、ロードポート120に安着されたキャリア130とバッファーユニット220との間に基板(W)を返送する。移送フレーム140には、インデックスレール142とインデックスロボット144が提供される。インデックスレール142は、その長さ方向が第2方向14と並んで提供される。インデックスロボット144はインデックスレール142上に設置され、インデックスレール142に沿って第2方向14に直線移動される。インデックスロボット144は、ベース144a、胴体144b、および、インデックスアーム144cを含む。ベース144aはインデックスレール142に沿って移動可能になるように設置される。胴体144bはベース144aに結合される。胴体144bは、ベース144a上で第3方向16に沿って移動可能になるように提供される。また、胴体144bはベース144a上で回転可能になるように提供される。インデックスアーム144cは胴体144bに結合され、胴体144bに対して前進及び後進移動可能になるように提供される。インデックスアーム144cは複数個提供され、それぞれ個別駆動されるように提供される。インデックスアーム144cらは第3方向16に沿ってお互いに離隔された状態で積層されるように配置される。インデックスアーム144cらのうちの一部は、工程処理モジュール20からキャリア18に基板(W)を返送する時使用され、これの他の一部はキャリア18から工程処理モジュール20に基板(W)を返送する時使用されることができる。これにより、インデックスロボット144が基板(W)を搬入及び搬出する過程で、工程処理前の基板(W)から発生されたパーティクルが工程処理後の基板(W)に付着されることを防止することができる。
【0051】
移送チャンバ240は、バッファーユニット220と工程チャンバ260との間、および、工程チャンバ260らの間に基板(W)を返送する。移送チャンバ240にはガイドレール242とメインロボット244が提供される。ガイドレール242はその長さ方向が第1方向12と並んでいるように配置される。メインロボット244はガイドレール242上に設置され、ガイドレール242上で第1方向12に沿って直線移動される。メインロボット244はベース244a、胴体244b、および、メインアーム244cを含む。ベース244aはガイドレール242に沿って移動可能になるように設置される。胴体244bはベース244aに結合される。胴体244bはベース244a上で第3方向16に沿って移動可能になるように提供される。また、胴体244bはベース244a上で回転可能になるように提供される。メインアーム244cは胴体244bに結合され、これは胴体244bに対して前進及び後進移動可能になるように提供される。メインアーム244cは複数個提供されて、それぞれ個別駆動されるように提供される。メインアーム244cらは、第3方向16に沿ってお互いに離隔された状態で積層されるように配置される。
【0052】
工程チャンバ260には、基板(W)に対して液処理工程を遂行する基板処理装置300が提供される。基板処理装置300は、遂行する液処理工程の種類によって異なる構造を有することができる。この他、それぞれの工程チャンバ260内の基板処理装置300は等しい構造を有することができる。選択的に複数個の工程チャンバ260は複数個のグループに区分され、等しいグループに属する工程チャンバ260内の基板処理装置300は互いに同一であり、互いに異なるグループに属する工程チャンバ260内の基板処理装置300の構造は互いに異なるように提供されることができる。
【0053】
図2は、図1の工程チャンバ260に提供された一実施例による基板処理装置300を示す断面図である。図2を参照すれば、基板処理装置300は処理容器320、基板支持ユニット340、昇降ユニット360、液供給ユニット390、および、制御機(図示せず)を含む。
【0054】
処理容器320は上部が開放された桶形状を含む。処理容器320は第1回収桶321及び第2回収桶322を含む。それぞれの回収桶321、322は工程に使用された処理液らのうちでお互いに異なる処理液を回収する。第1回収桶321は、基板支持ユニット340をくるむ環形のリング形状で提供される。第2回収桶322は、基板支持ユニット340をくるむ環形のリング形状で提供される。一実施例において、第1回収桶321は第2回収桶322をくるむ環形のリング形状で提供される。第2回収桶322は第1回収桶321に挿入されて提供されることができる。第2回収桶322の高さは、第1回収桶321の高くより高いことがある。第2回収桶322は第1ガード部326と第2ガード部324を含むことができる。第1ガード部326は、第2回収桶322の最上部に提供されることができる。第1ガード部326は、基板支持ユニット340を向けて延長されて形成され、第1ガード部326は、基板支持ユニット340方向に向かって上向き傾くように形成されることができる。第2回収桶322の第2ガード部324は、第1ガード部326の下部の離隔された位置に提供されることができる。第2ガード部324は、基板支持ユニット340に向かって延長されて形成され、第2ガード部324は基板支持ユニット340方向に向かうほど上向き傾くように形成されることができる。第1ガード部326と第2ガード部324との間は、処理液が流入される第1流入口324aとして機能する。第2ガード部324の下部には第2流入口322aが提供される。第1流入口324aと第2流入口322aはお互いに異なる高さに位置され得る。第2ガード部324にはホール(図示せず)が形成されて、第1流入口324aに流入された処理液が、第2回収桶322の下部に設けられた第2回収ライン322bに流れるように構成することができる。第2ガード部324のホール(図示せず)は第2ガード部324で一番高さが低い位置に形成されることがある。第1回収桶321に回収された処理液は、第1回収桶321の底面に連結された第1回収ライン321bに流れるように構成される。それぞれの回収桶321、322に流入された処理液は、それぞれの回収ライン321b、322bを通じて外部の処理液再生システム(図示せず)に提供されて再使用されることができる。
【0055】
昇降ユニット360は処理容器320を上下方向に直線移動させる。一例で、昇降ユニット360は、処理容器320の第2回収桶322と結合されて第2回収桶322を上下に移動させることによって、基板支持ユニット340に対する処理容器320の相対高さが変更され得る。昇降ユニット360は、ブラケット362、移動軸364、および、駆動機366を含む。ブラケット362は、処理容器320の外壁に固定設置され、ブラケット362には、駆動機366によって上下方向に移動される移動軸364が固定結合される。基板(W)が基板支持ユニット340にローディングされるか、または基板支持ユニット340からアンローディングされる時、基板支持ユニット340の上部が処理容器320の上部に突き出されるように、具体的には、第1ガード部326より高く突き出されるように処理容器320の第2回収桶322が下降される。また、工程が進行される時には、基板(W)に供給された処理液の種類によって処理液が既設定された回収桶321、322に流入されることができるように、処理容器320の高さが調節される。選択的に、昇降ユニット360は処理容器320の代わりをして基板支持ユニット340を上下方向に移動させることもできる。選択的に、昇降ユニット360は処理容器320の全体を上下方向に昇下降可能に移動させることもできる。昇降ユニット360は、処理容器320と基板支持ユニット340の相対高さを調節するために提供されるものであり、処理容器320と基板支持ユニット340の相対高さを調節することができる構成なら、処理容器320と昇降ユニット360の実施例は設計によって他に多様な構造と方法で提供されることができる。
【0056】
基板支持ユニット340は工程が進行中に基板(W)を支持して基板(W)を回転させる。
【0057】
基板支持ユニット340はウィンドウ部材348、スピンハウジング342、チャックピン346、および、駆動部材349を含む。
【0058】
ウィンドウ部材348は基板(W)の下部に位置される。ウィンドウ部材348は基板(W)と概して対応される形状で提供されることができる。例えば、基板(W)が円形のウェハーの場合、ウィンドウ部材348は概して円形で提供されることができる。ウィンドウ部材348は基板(W)と等しい直径を有するか、または基板(W)よりさらに小さな直径を有するか、または基板(W)よりさらに大きい直径を有することができる。ウィンドウ部材348は薬液から基板支持部材340の構成を保護する構成として、設計によって多様な大きさと形状で提供されることができる。支持部材113はウェハーの直径より大きい直径でなされることができる。
【0059】
ウィンドウ部材348はマイクロ波透過性が高い素材でなされることができる。これによって、マイクロ波印加部材400で照射されるマイクロ波がウィンドウ部材348を透過することができる。ウィンドウ部材348は薬液と反応しないように耐食性が優秀な素材であることができる。このためのウィンドウ部材348の素材は一例で、石英、硝子またはサファイア(Sapphire)などであり得る。
【0060】
スピンハウジング342は、ウィンドウ部材349の底面に提供されることができる。スピンハウジング342はウィンドウ部材349の縁を支持する。スピンハウジング342は、内部に回転部材111が上下方向に貫通された空の空間を提供する。スピンハウジング342が形成する空の空間はマイクロ波印加部材400が隣接した部分からウィンドウ部材349に行くほど内径が増加するように形成されることができる。スピンハウジング342は、下端から上端に行くほど内径が増加される円筒形状であることができる。スピンハウジング342は後述するマイクロ波印加部材400で発散されたマイクロ波が基板(W)に伝達されて基板(W)を所望の温度で加熱することができる構造なら十分である。
【0061】
駆動部材349はスピンハウジング342と結合され、スピンハウジング342を回転させることができる。駆動部材349はスピンハウジング342を回転させることができるものなら、いずれでも使用されることができる。一例で駆動部材349は中空モータで提供されることができる。一実施例によれば、駆動部材349は固定子349aと回転子349bを含む。固定子349aは一位置に固定されて提供され、回転子349bはスピンハウジング342と結合される。図示された一実施例によれば、回転子349bが内径に提供され、固定子349aが外径に提供された中空モータを図示した。図示された例によれば、スピンハウジング349の底部は回転子349bと結合されて回転子349bの回転によって回転されることができる。駆動部材349として中空モータが利用される場合、スピンハウジング349の底部が狭く提供されるほど、中空モータの中空を小さなもので選択することによって、製造単価を減少させることができる。一実施例によれば、駆動部材349の固定子349aは、処理容器320が支持される支持面に固定結合されて提供されることができる。一実施例によれば、駆動部材349を薬液から保護するカバー部材343をさらに含むことができる。
【0062】
液供給ユニット390は、基板(W)上部から基板(W)に薬液を吐出するための構成で、一つ以上の薬液吐出ノズルを含むことができる。液供給ユニット390は貯蔵タンク(図示せず)に貯蔵された薬液をポンピングして移送して薬液吐出ノズルを通じて基板(W)に薬液を吐出することができる。液供給ユニット390は、駆動部を含んで基板(W)中央直上方の工程位置と基板(W)を脱した待機位置の間で移動可能になるように構成されることができる。
【0063】
液供給ユニット390から基板(W)に供給される薬液は、基板処理工程によって多様なことがある。基板処理工程がシリコン窒化膜蝕刻工程である場合、薬液はリン酸(HPO)を含む薬液であることがある。液供給ユニット390は、蝕刻工程が進行後、基板表面をリンスするための脱イオン水(DIW)供給ノズル、リンス後乾燥工程を進行するためのイソプロピルアルコール(IPA:Isopropyl Alcohol)吐出ノズル及び窒素(N)吐出ノズルをさらに含むことができる。図示していないが、液供給ユニット390は薬液吐出ノズルを支持し、薬液吐出ノズルを移動させるノズル移動部材(図示せず)を含むことができる。ノズル移動部材(図示せず)は支持軸(図示せず)、アーム(図示せず)、および、駆動機(図示せず)を含むことができる。支持軸(図示せず)は処理容器320の一側に位置される。支持軸(図示せず)はその長さ方向が第3方向を向けるロード形状を含む。支持軸(図示せず)は駆動機(図示せず)によって回転可能になるように提供される。アーム(図示せず)は支持軸(図示せず)の上端に結合される。アーム(図示せず)は支持軸(図示せず)から垂直に延長され得る。アーム(図示せず)の末端には薬液吐出ノズルが固定結合される。支持軸(図示せず)が回転されることによって、薬液吐出ノズルはアーム(図示せず)とともにスイング移動可能である。薬液吐出ノズルは、スイング移動されて工程位置及び待機位置に移動され得る。選択的に、支持軸(図示せず)は昇降移動が可能になるように提供され得る。また、アーム(図示せず)はその長さ方向を向けて前進及び後進移動が可能になるように提供され得る。
【0064】
マイクロ波印加部材400は、伝送を受けたマイクロ波を発散する。マイクロ波は基板(W)に発散される。マイクロ波の印加を受けた基板(W)は加熱される。(600゜C/s以上を得るために印加されるマイクロ波の具体的特性(周波数、電力、デューティー比)記載。)実施例によればマイクロ波による基板の加熱速度は600゜C/s以上である。
【0065】
マイクロ波印加部材400はマイクロ波を生成するマグネトロン500と導波管443を通じて連結される。マグネトロン500は本発明の実施例でマイクロ波発生源(-Wave Source)に対応する。導波管443はマイクロ波をマイクロ波印加部材400に伝送する。導波管443のマイクロ波伝送経路にはチューナー430が設置され得る。チューナー430はインピーダンスを整合する機能を行う。チューナー430によるインピーダンス整合は検出器(図示せず)で反射波の検出結果に根拠して行われることができる。
【0066】
マイクロ波印加部材400はマイクロ波導入ポート411と透過窓415を含む。透過窓415はマイクロ波導入ポート411の端部に提供されてマイクロ波導入ポート411を塞ぐ。透過窓415は誘電体材料によって形成されている。例えば、透過窓415の材料としては、石英、セラミックスなどが利用されることができる。透過窓415とマイクロ波導入ポート411の結合によってマイクロ波印加部材400の内部は密閉されることができる。
【0067】
透過窓415の上部は、カバー部材412によってカバーされることができる。カバー部材412の内径は透過窓415の直径よりは小さく、マイクロ波導入ポート411の内径よりは大きく提供され、カバー部材412によってマイクロ波が反射される現象を除去することができる(図5参照)。
【0068】
本例において、マグネトロン500を工程チャンバ260の外に設置したが、マグネトロン500は工程チャンバ260の内部に設置されることもできる。マグネトロン500が工程チャンバの内部に設置される場合、マグネトロン500の動作による発熱に起因する工程の影響を考慮する必要があり得る。
【0069】
制御機(図示せず)は基板処理装置を制御することができる。制御機(図示せず)は基板を設定工程によって処理されるように基板処理システムの構成要素らを制御することができる。また、制御機(図示せず)は、基板処理装置の制御を行うマイクロプロセッサー(コンピューター)でなされるプロセスコントローラーと、オペレーターが基板処理装置を管理するためにコマンド入力操作などを行うキーボードや、基板処理装置の稼働状況を可視化して表示するディスプレイなどでなされるユーザーインターフェースと、基板処理システムで実行される処理をプロセスコントローラーの制御で行うための制御プログラムや、各種データ及び処理条件によって各構成部に処理を実行させるためのプログラム、すなわち、処理レシピが記憶された記憶部を具備することができる。また、ユーザーインターフェース及び記憶部はプロセスコントローラーに接続されてあり得る。処理レシピは記憶部のうちで記憶媒体に記憶されてあり得て、記憶媒体は、ハードディスクでも良く、CD-ROM、DVDなどの可搬性ディスクや、フラッシュメモリーなどの半導体メモリーであることもある。
【0070】
図3及び図4は、本発明の第1実施例による基板処理装置の運用方法を示して順次に並べたものである。
【0071】
図3図4を順次に参照する。基板(W)がチャックピン346によって基板支持ユニット300に支持される。駆動部材349の駆動によって、基板(W)が回転され、回転される基板(W)上に液供給ユニット390は薬液を供給する。マグネトロン500に電力を供給してマイクロ波印加ユニット400が基板(W)を向けてマイクロ波を放射するようにする。基板(W)はマイクロ波(W)によって加熱される。基板(W)が加熱されることによって薬液と基板(W)が反応して基板が処理される。薬液による基板(W)の処理は蝕刻処理であることがある。薬液はリン酸であることがある。
【0072】
図6は、本発明の第2実施例によるマイクロ波印加部材1400を適用して基板を処理する方法を概略的に見せてくれる図面である。第2実施例によれば、マイクロ波印加部材1400は複数のマイクロ波を印加する。
【0073】
一例において、マイクロ波印加部材1400は第1マイクロ波印加部材400-1と第2マイクロ波印加部材400-2を含む。第1マイクロ波印加部材400-1と第2マイクロ波印加部材400-2はそれぞれ異なるマイクロ波を発散する。第1マイクロ波印加部材400-1は第1マグネトロンと連結され、第2マイクロ波印加部材400-2は第2マグネトロンと連結される。便宜上、第1マイクロ波印加部材400-1が発散するマイクロ波を第1マイクロ波、第2マイクロ波印加部材400-2が発散するマイクロ波を第2マイクロ波と言う。第1マイクロ波と第2マイクロ波はお互いに組み合わされて基板(W)に伝達される。
【0074】
図7は、本発明の第2実施例によるマイクロ波印加部材1400から放出される第1マイクロ波と第2マイクロ波との組み合わせの例を示したグラフである。
【0075】
図7の(a)は第1組合例であり、図7の(b)は第2組合例であり、図7の(c)は第3組合例である。第1マグネトロン(μ-Wave Source1)から放出された第1マイクロ波と第2マグネトロン(μ-Wave Source2)から放出された第2マイクロ波はパルス幅、強さ及びデューティー比のうちで何れか一つ以上が異なることがある。処理しようとする基板(W)の膜質によって、第1マイクロ波と第2マイクロ波の組合を異なるようにすることができる。第1マイクロ波と第2マイクロ波は時間によってパルス幅、強さ及びデューティー比のうちで何れか一つ以上が可変されることができる。実施例によれば、10%以上の周波数変調を通じて膜質に対する選択的加熱効果を得ることができる。例えば、基板(W)に蒸着された膜の厚さが500nm以下の場合、Highμ-Wave(より高周波数のマイクロウエーブ)を使って、例えば、基板(W)に蒸着された膜の厚さが500nm以上の場合、Low μ-Wave(より低周波数のマイクロウエーブ)を使って基板(W)を加熱することで、基板(W)のダメージを最小化することができる。
【0076】
また、マイクロ波の位相差調節を通じて反射波を統制する。例えば、マイクロ波の位相差を調節して進行波と反射波波動の重畳現象を統制することで、基板の前面を均一に加熱することができる(Heating Uniformityを高めることができる)。
【0077】
図8は、図1の工程チャンバ260に提供された第2実施例による基板処理装置1300を示す断面図である。図8を参照して説明する。第2実施例による基板処理装置1300を説明するにあたり、図2を参照した第1実施例の基板処理装置300の構成と同一なものは第1実施例に対する説明で替える。
【0078】
基板処理装置1300はバックノズル386が提供される。バックノズル386はスピンハウジング342の内部に位置され、ウィンドウ部材348を貫通する管体385を含む。管体385はマイクロ波透過性が高い素材でなされることができる。これによって、基板(W)に伝達されるマイクロ波が管体385に干渉を受けないで伝達されることができる。管体385は、輸送される流体と反応しないように耐食性が高い素材で提供されることができる。また、基板(W)に供給されて飛散されて反応しないように、耐食性が高い素材で提供されることができる。このための管体385の素材は一例で、石英、硝子またはサファイア(Sapphire)などであることがある。管体385が形成する流路は第1流体を伝送する第1供給ライン381と連結されることができる。管体385が形成する流路は第2流体を伝送する第2供給ライン381と連結されることができる。第1流体は純水であることができる。第2流体は窒素であることがある。
【0079】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の技術的思想を具現するための望ましいか、または多様な実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、著わした開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むものとして解釈されなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8