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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】埋め込み型蛍光体セラミックタイル
(51)【国際特許分類】
   F21V 9/30 20180101AFI20240612BHJP
   C09K 11/80 20060101ALI20240612BHJP
   G02B 5/20 20060101ALI20240612BHJP
【FI】
F21V9/30
C09K11/80
G02B5/20
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022575874
(86)(22)【出願日】2021-06-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-11
(86)【国際出願番号】 EP2021064989
(87)【国際公開番号】W WO2021254794
(87)【国際公開日】2021-12-23
【審査請求日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】20180130.5
(32)【優先日】2020-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ヒクメット リファット アタ ムスターファ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン ボムメル ティース
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-159742(JP,A)
【文献】特表2018-531415(JP,A)
【文献】特開2019-57493(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 9/30
G02B 5/20
C09K 11/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルミネッセンス本体、熱伝導要素、及びコーティング層を備える、アセンブリであって、
前記ルミネッセンス本体が、ルミネッセンス材料を含み、前記ルミネッセンス本体が、セラミックルミネッセンス本体を含み、前記ルミネッセンス本体が、外表面を有し、
前記熱伝導要素が、金属材料を含み、
前記外表面の少なくとも25%が、前記熱伝導要素と熱接触しており、
前記コーティング層が、前記ルミネッセンス本体と前記熱伝導要素との間に構成されており、
前記コーティング層及び前記熱伝導要素が、前記ルミネッセンス本体に対して共形であり、
前記熱伝導要素が、超音速粒子堆積金属材料を含み、
前記外表面の25~95%が、前記熱伝導要素によって取り囲まれており、
前記超音速粒子堆積金属材料が、5~30%の範囲から選択される空隙率を有する、アセンブリ。
【請求項2】
前記超音速粒子堆積金属材料が、5~20%の範囲から選択される空隙率を有する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記熱伝導要素が、前記金属材料を含む多層を含んでもよく、前記多層のうちの第1の層が、第1の厚さd1及び第1の空隙率p1を有し、前記多層のうちの第2の層が、第2の厚さd2及び第2の空隙率p2を有し、前記第1の層が、前記第2の層よりも、前記ルミネッセンス本体の近くに構成されており、p1<p2、又はp2<p1である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
熱伝導要素が、前記金属材料を含む多層を含み、前記多層のうちの第1の層が、第1の厚さd1及び第1の空隙率p1を有し、前記多層のうちの第2の層が、第2の厚さd2及び第2の空隙率p2を有し、前記第1の層が、前記第2の層よりも、前記ルミネッセンス本体の近くに構成されており、d1<d2、及びp1<p2である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記ルミネッセンス本体が、ルミネッセンスセラミック本体を含み、前記外表面の50%超かつ最大で95%が、前記熱伝導要素によって取り囲まれている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記ルミネッセンス本体が、第1の体積V1を有し、前記熱伝導要素が、第2の体積V2を有し、V2≧10×V1である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記ルミネッセンス本体が、第1の面及び第2の面を有し、前記第1の面及び前記第2の面が、前記ルミネッセンス本体の高さを画定しており、
前記第2の面全体が、前記熱伝導要素に向けられており、前記第1の面全体が、前記熱伝導要素に向けられていない、又は
前記第2の面全体が、1つ以上のピンホールを除いて、前記熱伝導要素に向けられており、前記第1の面全体が、前記熱伝導要素に向けられていない、又は
前記第2の面全体が、前記熱伝導要素に向けられており、前記第1の面全体の一部が、前記熱伝導要素に向けられている、又は
前記第2の面全体が、1つ以上のピンホールを除いて、前記熱伝導要素に向けられており、前記第1の面全体の一部が、前記熱伝導要素に向けられている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記コーティング層が、反射層を含み、前記反射層が、前記ルミネッセンス本体と接触しており、前記反射層が、UV波長範囲及び可視波長範囲のうちの1つ以上から選択される1つ以上の波長に対して、垂直放射下で少なくとも80%の反射率を有する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記コーティング層が、1~1000μmの範囲から選択される厚さを有する、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記コーティング層が、接着層を含み、前記接着層が、前記熱伝導要素と接触している、請求項8又は9のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項11】
光源光を生成するように構成されている光源を更に備え、前記光源が、レーザ光源を含み、前記光源が、前記ルミネッセンス本体に前記光源光を照射するように構成されており、前記ルミネッセンス材料が、前記光源光の少なくとも一部をルミネッセンス材料光に変換するように構成されており、前記ルミネッセンス材料が、A12:Ce型のルミネッセンス材料を含み、Aが、Y、La、Gd、Tb、及びLuのうちの1つ以上を含み、Bが、Al、Ga、In、及びScのうちの1つ以上を含む、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記熱伝導要素が、前記光源光の一部に対するビームダンプとして構成されている第1の突出部分と、光源支持体として構成されている第2の突出部分とのうちの、1つ以上を含む、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項13】
ルミネッセンス本体、熱伝導要素、及びコーティング層を備える、アセンブリを製造するための方法であって、
ルミネッセンス材料を含む前記ルミネッセンス本体を供給するステップであって、前記ルミネッセンス本体が外表面を有する、供給するステップと、
堆積段階であって、
前記外表面の一部に、前記コーティング層を供給するステップと、
超音速粒子堆積によって、前記コーティング層に、金属材料を含む前記熱伝導要素を供給するステップと、を含む堆積段階と、を含む、方法。
【請求項14】
前記外表面の一部をアクセス可能なままにしつつ、前記外表面の一部を型要素でシールドするステップと、
前記堆積段階を実行するステップと、
前記型要素を取り外すステップと、
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
請求項1乃至12のいずれか一項に記載のアセンブリを備える、ランプ又は照明器具又は投影機システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルミネッセンス本体を備えるアセンブリと、そのようなアセンブリを製造するための方法とに関する。更には、本発明は、そのようなアセンブリを備える、照明器具又はランプに関する。
【背景技術】
【0002】
セラミック波長変換プレート、及びセラミック波長変換プレートを含む光源が、当該技術分野において既知である。例えば、米国特許出願公開第2013/0250544号は、変換器であって、入射一次光を二次光に変換することが可能な第1のセラミック材料を含む、変換器と、上述の変換器に結合されている反射器であって、上述の変換器によって放出された二次光を反射することが可能な第2のセラミック材料を含む、反射器と、上述の変換器と上述の反射器との間の境界面とを備え、上述の第2のセラミック材料が、上述の境界面の少なくとも約50%にわたって、上述の第1のセラミック材料に当接している、波長変換プレートを説明している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
白色LED光源は、例えば最大で約300lm/mmの強度を与えることができるが、静的蛍光体変換レーザ白色光源は、更に最大で約20.000lm/mmの強度を与えることができる。Ceでドープされたガーネット(例えば、YAG、LuAG)は、極めて高い化学的安定性をガーネットマトリックスが有しているため、青色レーザ光でポンピングするために使用することが可能な最も好適なルミネッセンス変換器であり得る。更には、低いCe濃度(例えば、0.5%未満)では、温度消光は、約200℃よりも高い場合にのみ生じ得る。更には、Ceからの発光は、極めて速い減衰時間を有することにより、光学飽和は本質的に回避されることができる。例えば反射モード動作を想定すると、青色レーザ光が、蛍光体に入射し得る。このことは、実施形態では、青色光のほぼ完全な変換を実現することにより、変換光の放出をもたらし得る。この理由により、比較的高い安定性及び熱伝導率を有する、ガーネット蛍光体の使用が提案されている。しかしながら、他の蛍光体もまた、適用されてもよい。極度に高い電力密度が使用される場合、熱管理が課題として残り得る。
【0004】
高輝度光源は、投影、舞台照明、スポット照明、及び自動車照明などの用途において使用されることができる。この目的のために、レーザがレーザ光を供給し、遠隔の蛍光体がレーザ光を変換光に変換する、レーザ-蛍光体技術が使用されることができる。蛍光体は、実施形態では、熱管理の改善、またそれゆえ、より高い輝度のために、ヒートシンク上に配置されるか、又はヒートシンク内に挿入されてもよい。ヒートシンクとセラミック蛍光体との良好な熱接触をもたらすために、多くの場合、シリコーン接着剤が使用される。しかしながら、高強度では、シリコーンが劣化する恐れがある。特定の実施形態では、セラミック蛍光体は、高い反射率を得るために、アルミニウム層又は銀層などの様々な層と共に使用されてもよい。しかしながら、アルミニウム層及び銀層は、容易にはんだ付けが可能ではないようである。それゆえ、実施形態では、例えば銅ヒートシンクにセラミックをはんだ付け可能にするために、ニッケル層などの他の層が堆積されてもよい。はんだ付け可能な多層をセラミック蛍光体の上に作製することは、コスト高であるようであり、はんだ層の熱伝導率(約60W/mK)及び銅層の熱伝導率(400W/mK)は、それに伴う余分な熱抵抗をもたらす恐れがある。
【0005】
それゆえ、本発明の一態様は、好ましくは、上述の欠点のうちの1つ以上を更に少なくとも部分的に取り除く、代替的な光生成デバイスを提供することである。本発明は、従来技術の欠点のうちの少なくとも1つを克服若しくは改善すること、又は有用な代替物を提供することを、目的として有してもよい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様では、本発明は、ルミネッセンス本体、熱伝導要素、及びオプションとしてコーティング層を備える、アセンブリを提供する。ルミネッセンス本体は、ルミネッセンス材料を含む。特に、ルミネッセンス本体は、セラミックルミネッセンス本体を含む。更には、ルミネッセンス本体は、外表面を有する。特に、熱伝導要素は、金属材料を含む。更には、特定の実施形態では、外表面の少なくとも25%が、熱伝導要素と熱接触している。また更なる特定の実施形態では、(オプションの)コーティング層は、ルミネッセンス本体と熱伝導要素との間に構成されてもよい。それゆえ、特に本発明は、実施形態では、ルミネッセンス本体、熱伝導要素、及びコーティング層を備える、アセンブリであって、(a)ルミネッセンス本体が、ルミネッセンス材料を含み、ルミネッセンス本体が、セラミックルミネッセンス本体を含み、ルミネッセンス本体が、外表面を有し、(b)熱伝導要素が、金属材料を含み、(c)外表面の少なくとも25%が、熱伝導要素と熱接触しており、(d)コーティング層が、ルミネッセンス本体と熱伝導要素との間に構成されている、アセンブリを提供する。特に、熱伝導要素は、超音速粒子堆積金属材料を含む。
【0007】
このようにして、ルミネッセンス本体と熱伝導性材料との良好な熱接触による、良好な熱放散を可能にし得る、ルミネッセンス本体と熱伝導性材料とのアセンブリが提供されてもよい。更には、このようにして、比較的容易な方式で、コーティング及び熱伝導要素が提供されてもよい。熱伝導要素をルミネッセンス本体の寸法に一致させる代わりに、熱伝導要素は、ルミネッセンス本体の少なくとも一部の周りに作り出されてもよい。このことは、ヒートシンクなどの熱伝導要素が、ルミネッセンス本体と物理的に接触されている場合に完全には可能であり得ない、共形の形状(conformal shape)を可能にし得る。また更には、本発明のアセンブリは、高強度の放射を、またそれゆえ高強度の発光も可能にし得る。
【0008】
上述のように、本アセンブリは、ルミネッセンス本体、熱伝導要素、及びオプションとしてコーティング層を備える。
【0009】
ルミネッセンス本体は特に、ルミネッセンス材料を含む。用語「ルミネッセンス材料」は、本明細書では特に、無機ルミネッセンス材料に関し、これはまた、蛍光体として示される場合もある。これらの用語は、当業者には既知である。
【0010】
実施形態では、量子ドット及び/又は有機染料が適用されてもよく、オプションとして、例えばPMMA又はポリシロキサンなどのようなポリマーのような、透過性マトリックス内に埋め込まれてもよい。量子ドットは、一般に数ナノメートルのみの幅又は直径を有する、半導体材料の小さい結晶である。入射光によって励起されると、量子ドットは、結晶のサイズ及び材料によって決定されている色の光を放出する。それゆえ、ドットのサイズを適合させることによって、特定の色の光が作り出されることができる。可視域で発光する既知の量子ドットの殆どは、硫化カドミウム(CdS)及び硫化亜鉛(ZnS)などのシェルを有する、セレン化カドミウム(CdSe)に基づく。リン化インジウム(InP)並びに硫化インジウム銅(CuInS)及び/又は硫化インジウム銀(AgInS)などの、カドミウムを含まない量子ドットもまた、使用されることができる。量子ドットは、極めて狭い発光帯域を示し、それゆえ、量子ドットは飽和色を示す。更には、発光色は、量子ドットのサイズを適合させることによって、容易に調整されることができる。本発明では、当該技術分野において既知の、任意のタイプの量子ドットが使用されてもよい。しかしながら、環境に関する安全性及び懸念の理由から、カドミウムを含まない量子ドット、又は、少なくともカドミウム含有量が極めて低い量子ドットを使用することが好ましい場合がある。量子ドットの代わりに、又は量子ドットに加えて、他の量子閉じ込め構造体もまた使用されてもよい。用語「量子閉じ込め構造体」は、本出願の文脈では、例えば、量子井戸、量子ドット、量子ロッド、トライポッド、テトラポッド、又はナノワイヤなどとして理解されるべきである。有機蛍光体も、同様に使用されることができる。好適な有機蛍光体材料の例は、ペリレン誘導体に基づく有機ルミネッセンス材料、例えば、BASFによってLumogen(登録商標)の名称で販売されている化合物である。好適な化合物の例としては、限定するものではないが、Lumogen(登録商標)Red F305、Lumogen(登録商標)Orange F240、Lumogen(登録商標)Yellow F083、及びLumogen(登録商標)F170が挙げられる。それゆえ、量子閉じ込め構造体もまた、変換器要素であってもよい。それゆえ、前述の染料などの、有機ルミネッセンス材料、又は、より特定的には、有機ルミネッセンス材料の特定の(官能)基もまた、変換器要素であってもよい。(三価)Ce及び二価Euのような元素は、当該技術分野ではまた、活性剤又は活性剤元素又は「ドーパント」としても示される。それゆえ、特にルミネッセンス材料は、変換器要素である、又は変換器要素を含む。
【0011】
上述のように、光生成デバイスは特に、光源光の少なくとも一部を、(a)緑色スペクトル波長範囲及び(b)黄色スペクトル波長範囲のうちの1つ以上の波長を有する発光帯域を有する、ルミネッセンス材料光に変換するように構成されている、ルミネッセンス材料を更に備える。
【0012】
用語「ルミネッセンス材料」とは特に、第1の放射線、特に(UV放射線及び)青色放射線(のうちの1つ以上)を、第2の放射線に変換することが可能な材料を指す。一般に、第1の放射線と第2の放射線とは、異なるスペクトルパワー分布を有する。それゆえ、用語「ルミネッセンス材料」の代わりに、用語「ルミネッセンス変換器」又は「変換器」もまた、適用されてもよい。一般に、第2の放射線は、第1の放射線よりも大きい波長におけるスペクトルパワー分布を有しており、これは、いわゆる下方変換の場合である。しかしながら、特定の実施形態では、第2の放射線は、第1の放射線よりも小さい波長において強度を有する、スペクトルパワー分布を有しており、これは、いわゆる上方変換の場合である。実施形態では、「ルミネッセンス材料」とは特に、放射線を、例えば可視光及び/又は赤外光に変換することが可能な材料を指す場合がある。例えば、実施形態では、ルミネッセンス材料は、UV放射線及び青色放射線のうちの1つ以上を、可視光に変換することが可能であってもよい。ルミネッセンス材料は、特定の実施形態ではまた、放射線を赤外放射線(infrared radiation;IR)に変換してもよい。それゆえ、放射線で励起されると、ルミネッセンス材料は、放射線を放出する。一般に、ルミネッセンス材料は、下方変換器であり、すなわち、より小さい波長の放射線が、より大きい波長を有する放射線に変換されるが(λex<λem)、特定の実施形態では、ルミネッセンス材料は、下方変換器ルミネッセンス材料を含んでもよく、すなわち、より大きい波長の放射線が、より小さい波長を有する放射線に変換される(λex>λem)。実施形態では、用語「ルミネッセンス」は、リン光を指す場合がある。実施形態では、用語「ルミネッセンス」はまた、蛍光を指す場合もある。用語「ルミネッセンス」の代わりに、用語「発光」もまた適用されてもよい。それゆえ、用語「第1の放射線」及び「第2の放射線」は、それぞれ、励起放射線及び発光(放射線)を指す場合がある。同様に、用語「ルミネッセンス材料」は、実施形態では、リン光及び/又は蛍光を指す場合がある。用語「ルミネッセンス材料」はまた、複数の異なるルミネッセンス材料を指す場合もある。用語「ルミネッセンス材料」は、本明細書ではまた、ルミネッセンス材料を含む光透過性ホストなどの、ルミネッセンス材料を含む材料を指す場合もある。
【0013】
特に、ルミネッセンス材料は、光源光の少なくとも一部を、(a)緑色スペクトル波長範囲及び(b)黄色スペクトル波長範囲のうちの1つ以上の波長を有する発光帯域を有する、ルミネッセンス材料光に変換するように構成されており、ルミネッセンス材料は、A12:Ce型の(ガーネット)ルミネッセンス材料を含み、Aは、Y、La、Gd、Tb、及びLuのうちの1つ以上を含み、Bは、Al、Ga、In、及びScのうちの1つ以上を含む。それゆえ、ルミネッセンス材料光は、例えば、緑色光又は黄色光(又は、特定の実施形態では、(ガーネットの組成、及びセリウムの濃度に応じて)更に橙色)であってもよい。しかしながら、他の実施形態もまた可能であり、以下を参照されたい。実施形態では、A元素の0.05~10%、更により特定的には0.05~5%、例えば0.1~5%は、Ceを含む。特に、実施形態では、A元素の0.1~3%、例えば最大で2%、例えば0.1~1.5%の範囲から選択される、例えば少なくとも0.5%超が、Ceを含む。
【0014】
特に、ルミネッセンス材料は、変換材料を含む、又は変換材料である。ルミネッセンス材料は、光源光などの、光源からの光を、二次光(ここでは、ルミネッセンス材料光)に変換する。ルミネッセンス材料は、光を変換する有機基、又は光を変換する分子、又は光を変換する無機基などを含み得る。そのような基(又は、分子)は、変換器要素として示されてもよい。上述のようなガーネットタイプの材料は、変換器要素としてセリウム(Ce)を含む。セリウム含有ガーネットは、当該技術分野において周知である。
【0015】
それゆえ、特定の実施形態では、ルミネッセンス材料は、A12:Ce型のルミネッセンス材料を含み、Aは、実施形態では、Y、La、Gd、Tb、及びLuのうちの1つ以上、特に、Y、Gd、Tb、及びLuのうちの(少なくとも)1つ以上を含み、Bは、実施形態では、Al、Ga、In、及びScのうちの1つ以上を含む。特に、Aは、Y、Gd、及びLuのうちの1つ以上、特にY及びLuのうちの1つ以上などを含み得る。特に、Bは、Al及びGaのうちの1つ以上、より特定的には、少なくともAlを、例えば本質的に全体としてAlを含み得る。それゆえ、特に好適なルミネッセンス材料は、セリウム含有ガーネット材料である。ガーネットの実施形態は、特に、A12ガーネットを含み、Aは、少なくともイットリウム又はルテチウムを含み、かつBは、少なくともアルミニウムを含む。そのようなガーネットは、セリウム(Ce)で、プラセオジム(Pr)で、又は、セリウムとプラセオジムとの組み合わせでドープされてもよいが、しかしながら、特にCeでドープされてもよい。特に、Bは、アルミニウム(Al)を含むが、Bはまた、ガリウム(Ga)、スカンジウム(Sc)及び/又はインジウム(In)も、部分的に、特に最大でAlの約20%、より特定的には最大でAlの約10%含んでもよい(すなわち、Bイオンは、90モル%以上のAlと、10モル%以下のGa、Sc、及びInのうちの1つ以上とから本質的に成る)。Bは特に、最大で約10%のガリウムを含んでもよい。別の変形例では、B及びOは、Si及びNによって少なくとも部分的に置換されてもよい。元素Aは特に、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、及びルテチウム(Lu)から成る群から選択されてもよい。更には、Gd及び/又はTbは特に、最大でAの約20%の量でのみ存在する。特定の実施形態では、ガーネットルミネッセンス材料は、(Y1-xLu12:Ceを含み、xは、0以上かつ1以下である。用語「:Ce」は、ルミネッセンス材料中の金属イオンの一部(すなわち、ガーネットでは、「A」イオンの一部)が、Ceによって置換されていることを示す。例えば、(Y1-xLuAl12:Ceの場合、Y及び/又はLuの一部が、Ceによって置換されている。このことは、当業者には既知である。Ceは、一般にAを10%以下置換することになり、一般に、Ce濃度は、(Aに対して)0.1~4%、特に0.1~2%の範囲となる。1%のCe及び10%のYを想定すると、完全な正しい式は、(Y0.1Lu0.89Ce0.01Al12とすることが可能である。ガーネット中のCeは、当業者には既知であるように、実質的に三価の状態である、又は三価の状態のみである。
【0016】
実施形態では、ルミネッセンス材料は(それゆえ)、A12を含み、特定の実施形態では、B-Oの最大10%が、Si-Nによって置換されてもよい。
【0017】
特定の実施形態では、ルミネッセンス材料は、(Yx1-x2-x3A'x2Cex3(Aly1-y2B'y212を含み、式中、x1+x2+x3=1であり、x3>0であり、0<x2+x3≦0.2であり、y1+y2=1であり、0≦y2≦0.2であり、A'は、ランタニドから成る群から選択される1種以上の元素を含み、B'は、Ga、In、及びScから成る群から選択される1種以上の元素を含む。実施形態では、x3は、0.001~0.1の範囲から選択される。本発明では、特にx1>0、例えば>0.2、例えば少なくとも0.8である。Yを有するガーネットは、好適なスペクトルパワー分布をもたらし得る。
【0018】
特定の実施形態では、B-Oの最大10%が、Si-Nによって置換されてもよい。ここで、B-O中のBは、Al、Ga、In、及びScのうちの1つ以上を指し(Oは、酸素を指し)、特定の実施形態では、B-Oは、Al-Oを指す場合がある。上述のように、特定の実施形態では、x3は、0.001~0.04の範囲から選択されてもよい。特に、そのようなルミネッセンス材料は、好適なスペクトル分布を有し得(しかしながら、以下も参照)、比較的高い効率を有し得、比較的高い熱安定性を有し得、(光源光及び第2の光源光(及び光学フィルタ)と組み合わせて)高いCRIを可能にし得る。それゆえ、特定の実施形態では、Aは、Lu及びGdから成る群から選択されてもよい。あるいは、又は更に、Bは、Gaを含んでもよい。それゆえ、実施形態では、ルミネッセンス材料は、(Yx1-x2-x3(Lu,Gd)x2Cex3(Aly1-y2Gay212を含み、式中、Lu及び/又はGdが利用可能であってもよい。更により特定的には、x3は、0.001~0.1の範囲から選択され、0<x2+x3≦0.1であり、0≦y2≦0.1である。更には、特定の実施形態では、B-Oの最大1%が、Si-Nによって置換されてもよい。ここで、百分率は(当該技術分野において既知であるように)モルを指すものであり、例えば、欧州特許第3149108号もまた参照されたい。また更なる特定の実施形態では、ルミネッセンス材料は、(Yx1-x3Cex3Al12を含み、式中、x1+x3=1であり、0.001~0.1などの、0<x3≦0.2である。
【0019】
特定の実施形態では、光生成デバイスは、セリウム含有ガーネットのタイプから選択される、ルミネッセンス材料のみを含んでもよい。また更なる特定の実施形態では、光生成デバイスは、(Yx1-x2-x3A'x2Cex3(Aly1-y2B'y212などの、単一のタイプのルミネッセンス材料を含む。それゆえ、特定の実施形態では、光生成デバイスは、ルミネッセンス材料を備え、ルミネッセンス材料の少なくとも85重量%、更により特定的には少なくとも約90重量%、また更により特定的には少なくとも約95重量%などが、(Yx1-x2-x3A'x2Cex3(Aly1-y2B'y212を含む。ここで、A'は、ランタニドから成る群から選択される1種以上の元素を含み、B'は、Ga In、及びScから成る群から選択される1種以上の元素を含み、式中、x1+x2+x3=1であり、x3>0であり、0<x2+x3≦0.2であり、y1+y2=1であり、0≦y2≦0.2である。特に、x3は、0.001~0.1の範囲から選択される。実施形態では、x2=0である点に留意されたい。あるいは、又は更に、実施形態では、y2=0である。
【0020】
特定の実施形態では、Aは特に、少なくともYを含んでもよく、Bは特に、少なくともAlを含んでもよい。
【0021】
ガーネットタイプのルミネッセンス材料はまた、代替式AB'C''12で説明されてもよい。ここで、Aは、(i)Y3+、Lu3+、Gd3+、Tb3+、La3+から選択される1つ以上などの希土類イオンと、(ii)Ca2+などの二価カチオンとのうちの、1つ以上を含み得る。ここで、Bは、(i)Al3+、Ga3+、Sc3+、Sb3+、及びIn3+のうちの1つ以上などの三価カチオンと、(ii)Mg2+及びMn2+のうちの1つ以上などの二価カチオンとのうちの、1つ以上を含み得る。ここで、Cは、(i)Ga3+及びAl3+のうちの1つ以上などの三価カチオンと、(ii)Mn2+などの二価カチオンと、(iii)Si4+及びGe4+のうちの1つ以上などの四価カチオンとのうちの、1つ以上を含み得る。そのようなイオンの場合、ガーネット結晶構造が維持されることができる。言及されたもの以外の、他の置き換えもまた可能であり得る。
【0022】
あるいは、又は更に、ルミネッセンス材料は例えば、MSi:Eu2+、及び/又はMAlSiN:Eu2+、及び/又はCaAlSi:Eu2+などであってもよく、Mは、Ba、Sr、及びCaのうちの1つ以上、特に実施形態では少なくともSrを含む。特定の実施形態では、第1のルミネッセンスは、(Ba,Sr,Ca)S:Eu、(Ba,Sr,Ca)AlSiN:Eu、及び(Ba,Sr,Ca)Si:Euから成る群から選択される、1種以上の材料を含んでもよい。これらの化合物中、ユーロピウム(Eu)は、実質的に二価である、又は二価のみであり、示されている二価カチオンのうちの1つ以上を置換する。一般に、Euは、カチオンの10%よりも多い量では存在することがなく、その存在は、特に、置換するカチオンに対して、約0.5~10%の範囲、より特定的には、約0.5~5%の範囲となる。用語「:Eu」は、金属イオンの一部が、Euによって(これらの例では、Eu2+によって)置換されていることを示す。例えば、CaAlSiN:Eu中、2%のEuを想定すると、正しい式は、(Ca0.98Eu0.02)AlSiNとすることが可能である。二価ユーロピウムは、一般に、上記の二価アルカリ土類カチオン、特にCa、Sr、又はBaなどの、二価カチオンを置換することになる。材料(Ba,Sr,Ca)S:Euはまた、MS:Euとしても示されることができ、Mは、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、及びカルシウム(Ca)から成る群から選択される、1種以上の元素であり、特に、Mは、この化合物において、カルシウム若しくはストロンチウム、又はカルシウム及びストロンチウム、より特定的にはカルシウムを含む。ここで、Euが導入され、M(すなわち、Ba、Sr、及びCaのうちの1つ以上)の少なくとも一部を置換する。更には、材料(Ba,Sr,Ca)Si:Euはまた、MSi:Euとしても示されることができ、Mは、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、及びカルシウム(Ca)から成る群から選択される、1種以上の元素であり、特に、Mは、この化合物において、Sr及び/又はBaを含む。更なる特定の実施形態では、Mは、Sr及び/又はBaから成り(Euの存在を考慮せず)、Ba1.5Sr0.5Si:Eu(すなわち、75%のBa;25%のSr)などの、特に50~100%、より特定的には50~90%のBaと、50~0%、特に50~10%のSrとから成る。ここで、Euが導入され、M(すなわち、Ba、Sr、及びCaのうちの1つ以上)の少なくとも一部を置換する。同様に、材料(Ba,Sr,Ca)AlSiN:Euはまた、MAlSiN:Euとしても示されることができ、Mは、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、及びカルシウム(Ca)から成る群から選択される、1種以上の元素であり、特に、Mは、この化合物において、カルシウム若しくはストロンチウム、又はカルシウム及びストロンチウム、より特定的にはカルシウムを含む。ここで、Euが導入され、M(すなわち、Ba、Sr、及びCaのうちの1つ以上)の少なくとも一部を置換する。上述のルミネッセンス材料中のEuは、当業者には既知であるように、実質的に二価の状態である、又は二価の状態のみである。それゆえ、そのような窒化物ルミネッセンス材料もまた、変換器要素であってもよく、又は変換器要素、ここでは特にEu2+を含んでもよい。
【0023】
特に、ルミネッセンス材料は、上述の三価セリウム若しくは二価ユーロピウムのうちの1つ以上を含有する、酸化物、窒酸化化物、又は窒化物などの、無機ルミネッセンス材料であってもよい。
【0024】
特に、ルミネッセンス本体は、セラミックルミネッセンス本体を含む。それゆえ、特定の実施形態では、ルミネッセンス本体は、セラミックルミネッセンス材料によって画定されている。それゆえ、特定の実施形態では、ルミネッセンス材料は、セラミックルミネッセンス本体として提供されることが可能なルミネッセンス材料である。
【0025】
上述の材料、特にガーネット材料のうちの多くは、セラミック(セラミック本体又はセラミックスラブ)として提供されることができる。少なくともこのことは、上述のA12:Ceに対して、又は、代替式で説明されているAB'C''12に関して適用される。
【0026】
セラミック本体は、当該技術分野において既知である。 特に、セラミック材料は、焼結プロセス及び/又は熱間圧縮プロセスによって、オプションとして、その後の(若干の)酸化性雰囲気中でのアニーリングによって得ることが可能であってもよい。用語「セラミック」とは特に、とりわけ、少なくとも5MPa、若しくは少なくとも10MPaなどの、1~約500MPaのような、特に少なくとも1MPaのような、特に少なくとも0.5MPaなどの、10-8~500MPaの範囲などの、減圧、大気圧、又は高圧下で、特に一軸圧力又は等方圧力下で、特に等方圧力下で、少なくとも1400℃のような、少なくとも1000℃などの、少なくとも500℃、特に少なくとも800℃の温度で、(多結晶)粉末を加熱することによって得ることが可能な、無機材料に関する。セラミックを得るための特定の方法は、熱間等方圧圧縮成形(hot isostatic pressing;HIP)であるが、HIPプロセスは、上述のような温度及び圧力の条件下のような、焼結後HIP、カプセルHIP、又は複合焼結HIPプロセスであってもよい。そのような方法によって得ることが可能なセラミックは、それ自体で使用されてもよく、又は(研磨のように)更に処理されてもよい。セラミックは特に、理論密度(すなわち、単結晶の密度)の97~100%の範囲のような、少なくとも95%などの、少なくとも90%の密度(又は、より高い密度、以下を参照)を有する。セラミックは、依然として多結晶であってもよいが、低減された、又は大幅に低減された、粒子間体積を有する(圧縮粒子又は圧縮凝集粒子)。HIPなどの、高圧下での加熱は、例えば、N及びアルゴン(Ar)のうちの1種以上などを含む、不活性ガス中で実行されてもよい。特に、高圧下での加熱に先行して、1500~1800℃などの、1400~1900℃の範囲から選択される温度で、焼結プロセスが実施される。そのような焼結は、10-2Pa以下の圧力においてなど、減圧下で実行されてもよい。そのような焼結は、理論密度の少なくとも95%程度の、更により特定的には少なくとも99%の密度を、予めもたらし得る。予備焼結、及びHIPなどの特に高圧下での加熱の双方の後では、光透過性本体の密度は、単結晶の密度に近くなり得る。しかしながら、光透過性本体は多結晶であるため、光透過性本体内では粒界が得られるという相異がある。そのような粒界は、例えば、光学顕微鏡又はSEMによって検出されることができる。それゆえ、本明細書では、光透過性本体とは特に、(同じ材料の)単結晶と実質的に同一の密度を有する、焼結多結晶を指す。それゆえ、そのような本体は、(特にCe3+などの、光吸収化学種による吸収を除いて)可視光に対して高度に透明であってもよい。
【0027】
実施形態では、本体は、横方向寸法の幅又は長さ(W又はL)又は直径(D)、及び厚さ又は高さ(H)を有する。実施形態では、(i)D≧H又は(ii)W≧Hかつ/又はL≧Hである。ルミネッセンスタイルは、透明又は光散乱性であってもよい。実施形態では、タイルは、セラミックルミネッセンス材料を含み得る。特定の実施形態では、特にL≦5mm、より特定的にはL≦3mm、最も特定的にはL≦2mmなどの、L≦10mmである。特定の実施形態では、特にW≦5mm、より特定的にはW≦3mm、最も特定的にはW≦2mmなどの、W≦10mmである。特定の実施形態では、特にH≦5mm、より特定的にはH≦3mm、最も特定的にはH≦2mmなどの、H≦10mmである。特定の実施形態では、特にD≦5mm、より特定的にはD≦3mm、最も特定的にはD≦2mmなどの、D≦10mmである。特定の実施形態では、本体は、実施形態では50μm~1mmの範囲の厚さを有してもよい。更には、本体は、100μm~10mmの範囲の横方向寸法(幅/直径)を有してもよい。また更なる特定の実施形態では、(i)D>H又は(ii)W>HかつW>Hである。特に、長さ、幅、及び直径のような横方向寸法は、高さよりも少なくとも5倍大きいような、少なくとも2倍の大きさである。本明細書では、ルミネッセンス本体の高さはまた、H1でも示される。
【0028】
更には、ルミネッセンス本体は、外表面を有する。この表面の少なくとも一部の上には、コーティングが設けられてもよい(以下もまた参照)。
【0029】
本アセンブリは、熱伝導要素を更に備える。熱伝導要素は特に、熱伝導性材料を含む。熱伝導性材料は特に、特に少なくとも約200W/m/Kのような、少なくとも約100W/m/Kなどの、少なくとも約30W/m/Kのような、少なくとも約20W/m/Kの熱伝導率を有してもよい。また更なる特定の実施形態では、熱伝導性材料は特に、少なくとも約10W/m/Kの熱伝導率を有してもよい。 実施形態では、熱伝導性材料は、銅、アルミニウム、銀、金、シリコンカーバイド、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、アルミニウムシリコンカーバイド、酸化ベリリウム、シリコンカーバイド複合材料、アルミニウムシリコンカーバイド、銅タングステン合金、銅モリブデンカーバイド、炭素、ダイヤモンド、及びグラファイトのうちの1つ以上を含んでもよい。あるいは、又は更に、熱伝導性材料は、酸化アルミニウムを含んでもよく、又は酸化アルミニウムから成るものであってもよい。
【0030】
しかしながら、本明細書では特に、熱伝導要素は金属材料を含む。例えば、金属材料は、銅、アルミニウム、銀、金、及び金属合金のうちの1つ以上を含み得る。金属合金は、銅タングステン合金、アルミニウム合金、チタン合金などのうちの1つ以上を含み得る。
【0031】
熱伝導要素は、ヒートシンクであってもよく、又はヒートシンクと熱接触していてもよい。
【0032】
ヒートシンクは、当該技術分野において既知である。用語「ヒートシンク(heatsink)」(又は、ヒートシンク(heat sink))は特に、電子デバイス又は機械デバイスなどのデバイスによって生成された熱を、流体(冷却)媒体、多くの場合は空気又は冷却液に伝達する、受動的熱交換器であってもよい。それにより、熱は、デバイスから(少なくとも部分的に)放散される。ヒートシンクは特に、ヒートシンクを取り囲む流体冷却媒体と接触するヒートシンクの表面積を、最大化するように設計されている。それゆえ、特に、ヒートシンクは、複数のフィンを備えてもよい。例えば、ヒートシンクは、複数のフィンが延出している本体であってもよい。ヒートシンクは、特に熱伝導性材料を含む(より特定的には、熱伝導性材料から成る)。用語「ヒートシンク」はまた、複数の(異なる)ヒートシンクを指す場合もある。
【0033】
要素が別の要素と熱接触していると見なされ得るのは、当該要素が熱のプロセスを通してエネルギーを交換することができる場合である。それゆえ、要素は熱的に結合されていてもよい。実施形態では、熱接触は、物理的接触によって達成されることができる。実施形態では、熱接触は、熱伝導性接着剤(又は、熱伝導性粘着剤)などの、熱伝導性材料を介して達成されてもよい。熱接触はまた、2つの要素が互いに対して約10μm以下の距離で配置されている場合にも、2つの要素間で達成されてもよいが、最大で100μmなどの、より大きい距離も可能であり得る。距離が短いほど、熱接触は良好となる。特に、距離は、5μm以下などの、10μm以下である。距離は、それぞれの要素の、2つのそれぞれの表面間の距離であってもよい。距離は、平均距離であってもよい。例えば、2つの要素は、複数の位置などの1つ以上の位置で、物理的に接触していてもよいが、1つ以上の他の位置、特に複数の他の位置では、要素は物理的に接触していない。例えば、このことは、一方又は双方の要素が粗面を有する場合に当てはまり得る。それゆえ、実施形態では、2つの要素間の距離は、平均して10μm以下であってもよい(ただし、最大で100μmなどの、より大きい平均距離も可能であり得る)。実施形態では、2つの要素の2つの表面は、1つ以上の距離ホルダにより、距離が保たれてもよい。
【0034】
特に、外表面の少なくとも25%は、熱伝導要素と熱接触している。ここで、用語「熱接触」とは特に、ルミネッセンス本体の外表面が、熱伝導要素と直接接触(又は「物理的に接触」)していること、又は、ルミネッセンス本体の外表面の一部と熱伝導要素とが、オプションのコーティング層を間に挟んでいることを示し得る。更には、特にその場合、コーティング層もまた熱伝導性である。
【0035】
上述のように、コーティング層は、ルミネッセンス本体と熱伝導要素との間に構成されてもよい。特に、コーティング層は、外表面の一部を覆っている。コーティング層の少なくとも一部は特に、熱伝導要素と接触している。
【0036】
特に、コーティング層及び熱伝導要素は、ルミネッセンス本体に対して共形である。例えば、このことは、堆積技術を使用することによって得られてもよい。
【0037】
実施形態では、コーティング層は、CVD(chemical vapor deposition;化学蒸着)及びPVD(physical vapor deposition;物理蒸着)のうちの1つ以上によって提供されてもよい。オプションとして、実施形態では、コーティング層は、ゾル-ゲルコーティングのような、湿式化学堆積技術によって提供されてもよい。コーティング層は、実施形態では多層を含んでもよく、多層のうちの2つ以上の層が、異なる堆積技術を介して堆積されてもよく、又は多層のうちの1つ以上の層が、同じ堆積技術を介して堆積されてもよく、又は多層のうちの全ての層が、同じ堆積技術で堆積されてもよい点に留意されたい。
【0038】
実施形態では、(また)熱伝導要素は、堆積技術を介して提供されてもよい。特に、熱伝導要素は、超音速粒子堆積を介して提供されてもよい。それゆえ、実施形態では、熱伝導要素は、超音速粒子堆積金属材料を含む。
【0039】
超音速粒子堆積は、当該技術分野において既知である。
【0040】
Victor Champagne Jr.らは、Aircraft Sustainment and Repair,2018、「Introduction to Supersonic Particle Deposition」において、例えば、超音速粒子堆積(supersonic particle deposition;SPD)又は「コールドスプレー(cold spray;CS)」とは、ミクロンサイズの金属、セラミック、及び/又はポリマーの粒子が、ラバールロケットノズルが装着されたスプレーガンを通して、加熱された高圧ガス(すなわち、ヘリウム又は窒素)を使用して加速されることにより、粒子が超音速で出射され、好適な表面に衝突すると固結し、弾道衝突によってコーティング又はニアネットシェイプ部分を形成する、材料固結プロセスであることを説明している。利用される粒子は、典型的には、直径が約5~100μmの範囲の市販の粉末の形態であり、高速のガスの流れの中への注入によって、300~1500m/秒の速度で加速される。<5μmの粒子は、ガス流から離れて基材に衝突するために十分な運動量を有さない。それゆえ、ナノ粒子は、この方式でコールドスプレーを使用して堆積させることができない。その代わりに、実行可能なサイズ範囲内の凝集ナノ粒子又はナノ構造粉末が使用され、CSは、ナノ構造コーティング並びにナノ構造バルク材料を生成することが示されている。高速ガス流は、収束発散ラバールロケットノズルを通過する、加圧され予熱されたガスの膨張を介して生成される。加圧されたガスは、圧力及び温度の低下を伴って、超音速まで膨張される。別個のラインを通して、又はガス流と同じラインで、加圧された粉末フィーダから搬送されることが可能な粒子が、ノズルのスロートの前で、又はスロートの下流で、ノズルに注入される。その後続けて、粒子は、主ノズルのガス流によって加速され、ノズルから出た後に基材上に衝突する。衝突時に、加速粒子の臨界衝撃速度に到達している場合には、固体粒子は変形して、基材との結合を生じさせる。最適な粒子固結及びコーティング密度のためには、適切な速度が必要であり、ガス条件、粒子特性、及びノズル形状を含めた、いくつかの重要なCSプロセスパラメータが、粒子速度に影響を及ぼす。衝突する粒子は、堆積するためには「臨界速度」を超えなければならないことが立証されており、さもなければ、粒子が基材から跳ね返る恐れがある。臨界速度の大きさは、経験的関係の使用を通じて推定されることができ、これは一般に、密度、極限強度、降伏点、及び融点などの、粒子の材料特性、並びに粒子温度に依存する。プロセスが継続するにつれて、粒子は継続的に基材に衝突して、下に存在している固結した材料との結合を形成することにより、極めて小さい空隙率と、高い接着強度及び凝集結合強度とを有する、付着性の均一な堆積を生じさせる。用語「コールドスプレー」が、このプロセスを説明するために使用されているのは、温度が典型的には、供給原料粉末の融解温度よりも遥かに低いという事実によるものである。加熱されたガス流は、ラバールロケットノズルを通って膨張するにつれて、著しく冷却される。ガス流の温度は、コールドスプレーの間、微粒子状材料の融点よりも常に低いため、結果として得られる固結材料は、固体状態で形成される。衝突した粒子の基材への接着、並びにCS堆積の後続層の凝集は、低温の固体状態において達成されるため、コールドスプレー材料の特性は、多くの点で非常に独特である。コールドスプレープロセスに関連付けられている低温は、出発供給原料粉末の微細構造、粒径、及び元素組成を維持することを試みる場合に、望ましいものである。そのようなことが、ナノ構造粉末の場合に当てはまる理由は、粒成長及び相変態のリスクが、最小限若しくは皆無であるためである。更には、粒子の酸化、並びに、従来の溶射プロセスに関連付けられる、固化中に生じる有害な引張応力、及び付随する熱収縮が回避される。コールドスプレープロセスは、図3に示されるように、鋼、チタン、アルミニウム、ニッケル、亜鉛、スズ、銅、真鍮、インコネル、サーメット、ポリマー、及び/又は、これらの材料の組み合わせ、その他多数を含めた、多種多様な工学材料を、ほぼ理論密度で堆積させるために開発されている。本明細書では、SPDは特に、金属を堆積させるために使用される。そのようにして得られた金属層は、ヒートシンクなどの熱伝導要素の機能を有してもよい。それゆえ、熱伝導要素は、超音速粒子堆積金属材料を含む。例えば、https://www.sciencedirect.com/topics/engineering/supersonic-particle-deposition/pdfもまた参照されたい。
【0041】
SPDを使用する場合、金属粒子は、(コーティングされた)ルミネッセンス本体上に衝突させられてもよく、その後続けて、(コーティングされた)ルミネッセンス本体上の、先行のSPD材料上に衝突させられてもよい。衝突した粒子は、変形し得る。衝突した粒子は、熱伝導要素を本質的に画定する。SPDの方法に起因して、熱伝導要素は、ある空隙率を有する可能性がある。より厚い層をコーティングする場合、全体的な空隙率は、約5%未満、例えば約2%以下、又は更に約1%以下であってもよい。空隙率は、例えば、先行技術の金属形成プロセスを介して、例えば溶融を介して作製される場合の、同じ本体の理論密度と比較された、熱伝導性本体の密度から導出され得る。それゆえ、熱伝導層の断面を作製する場合、当業者は、SPDが使用されているか否か、又は例えば、金属層が、例えば溶融若しくは他の技術を介して作製されているか否かを判定することができる。空隙率が低いほど、熱管理は良好となり得る。
【0042】
本発明では、実施形態では空隙率はまた、例えば約2%よりも高く、又は約10%よりも更に高くすることもできる。(特に、金属の使用に起因して)極めて良好な熱接触が存在しているため、空隙率は、良好な熱伝導機能を依然として維持しつつ、より高いものであってもよい。更には、より高い空隙率はまた、ルミネッセンス本体(又は、コーティング層)に対する影響が、より少ないことも意味し得る。それゆえ、クラック形成が防止されるか又は軽減されてもよい。このことは、高い熱伝導率を有する、より軽量の熱伝導要素を可能にする。それゆえ、超音速粒子堆積金属材料は、5~30%の範囲から選択される、例えば実施形態では、5~25%、特に5~20%のような、例えば10~20%の範囲から選択される、例えば最大で約15%の空隙率を有する。
【0043】
以下で更に明確化されるように、コーティングは、保護機能を有してもよい。それにもかかわらず、最初に、より小さい衝撃を有し得るより小さい粒子で、SPDを開始して、その後、より小さい粒子から形成されたSPD材料上に、より大きい粒子で続けることが望ましい場合がある。より小さい衝撃は、クラック形成を低減する可能性があり、より低い空隙率は、より良好な熱管理をもたらし得る。このようにして、多層の熱伝導要素が生成されてもよい。
【0044】
それゆえ、実施形態では、熱伝導要素は、金属材料を含む多層を含んでもよく、多層のうちの第1の層は、第1の厚さ(d1)及び第1の空隙率p1を有し、多層のうちの第2の層は、第2の厚さ(d2)及び第2の空隙率p2を有し、第1の層は、第2の層よりも、ルミネッセンス本体に近接して構成されている。
【0045】
特に、実施形態では、d1≧1mm、d2≧1mmである。
【0046】
実施形態では、d1<d2である。例えば、実施形態では、ルミネッセンス本体により近接している、より多孔性の層は、ルミネッセンス本体からより遠隔の、より多孔性ではない層よりも薄くてもよい。このことは、より軽量の熱伝導性本体と、良好な熱管理とをもたらし得る。
【0047】
代替的実施形態では、d2<d1である。例えば、実施形態では、ルミネッセンス本体により近接している、より多孔性の層は、ルミネッセンス本体からより遠隔の、より多孔性ではない層よりも厚くてもよい。このことは、更により軽量の熱伝導性本体と、それにもかかわらず比較的良好な熱管理とをもたらし得る。
【0048】
更には、実施形態では、p1<p2、例えばp1≦2p2である。
【0049】
しかしながら、更に他の実施形態では、ミネッセント本体により近接している、より大きい空隙率と、ルミネッセンス本体からより遠く離れた、より小さい空隙率とを有することが選択されてもよい。それゆえ、更に他の実施形態では、p2<p1、例えばp2≦2p1である。
【0050】
更に他の実施形態では、(a)より変形しにくい粒子とより変形しやすい粒子、及び(b)より小さい粒子とより大きい粒子、のうちの1つ以上を選択することによって、空隙率が低減されてもよい。それゆえ、実施形態では、熱伝導性材料は、異なる金属の組み合わせ、及び/又は、異なるサイズの金属粒子の組み合わせに基づいてもよい。例えば、実施形態では、例えばCu粒子とAl粒子とが、熱伝導層を作り出すために使用されてもよい。Alは、より硬質ではなくてもよく、低い空隙率を生じさせることがより容易であってもよく、その一方でCuが、最良の熱管理性能を与えてもよい。しかしながら、より高い空隙率のためには、異なる粒径分布のCuが適用されてもよい。より低い空隙率のためには、例えば、比較的小さいサイズ分布を有するCu粒子が適用されてもよいが、特に比較的大きい粒子を有するCu粒子が適用されてもよい。
【0051】
熱伝導要素の総厚は(多層を含むか否かに関わらず)、例えば、最大で10mm、又は、更に最大で20mm、又は、更により大きくてもよい。
【0052】
当然ながら、ヒートシンクなどの、予め用意された熱伝導要素を使用して、当該熱伝導要素とルミネッセンス本体とを、例えば物理的に接触させる、又は接着によって、又は他の取り付け方法によって、熱的に接触させることが可能である。また、予め用意された熱伝導要素の空洞部内に、ルミネッセンス本体を配置することも可能である。しかしながら、そのような実施形態では、(本体間の)共形性が低くなる恐れがある。本発明の方法の場合、接触は、極めて密接であってもよく、互いに対向して構成されている表面部分の、本質的に全体にわたるものであってもよく、より特定的には、互いにコーティングされていてもよい。
【0053】
ルミネッセンス本体は、実施形態では、円盤状の形状、又は立方体状の形状、又は棒状の形状を有してもよい。特に、外表面の少なくとも15%が、熱伝導要素と熱接触している。より特定的には、ルミネッセンス本体の寸法、及び/又は熱伝導要素の構成は、外表面の少なくとも25%などの、少なくとも20%が、熱伝導要素と熱接触しているように選択されてもよい。
【0054】
実施形態では、ルミネッセンス本体は、n個の面を有してもよく、nは、円盤の場合は3、立方体又は棒の場合は6などの、少なくとも3である。特に、少なくとも単一の面の少なくとも80%が、熱伝導層と直接接触しているか、又はコーティング層を介して間接的に接触している。より特定的には、実施形態では、単一の面の少なくとも80%、及びn-2個の他の面の少なくとも50%が、熱伝導層と直接接触していてもよく、又はコーティング層を介して間接的に接触していてもよい。更なる特定の実施形態では、n-2個、更により特定的にはn-1個の面が、熱伝導層と直接接触しているか、又はコーティング層を介して間接的に接触している。上述のように、接触は、物理的接触、及び/又は化学結合、及び/又はファンデルワールス結合、及び/又は接着剤結合であってもよい。
【0055】
上述のように、外表面の少なくとも25%が、実施形態では、熱伝導要素と熱接触していてもよい。実施形態では、外表面の25~95%が、熱伝導要素と接触している。更に他の実施形態では、外表面の25~95%が、コーティング層と接触しており、コーティング層の大部分、本質的に全てが、熱伝導要素と接触している。それゆえ、外表面の25~95%が、熱伝導要素によって取り囲まれている。例えば、特定の実施形態では、縁部の少なくとも一部もまた、熱伝導要素と熱的に結合されてもよい。それゆえ、ルミネッセンス本体の1つ以上の面の少なくとも一部、特に2つ以上の面の少なくとも一部が、熱伝導要素と熱接触していてもよい。
【0056】
実施形態では、ルミネッセンス本体は、第1の面及び第2の面を有する。これらの2つの面が、高さを画定してもよい。それゆえ、第1の面及び第2の面は、ルミネッセンス本体の高さ(H1)を画定してもよい。更には、これらの2つの面は、端面又は側面を画定してもよい。端面及び2つの面が、ルミネッセンス本体の外面を画定してもよい。ルミネッセンス本体は、例えば、ルミネッセンス本体が円盤状の形状を有するか、又は矩形の板状の形状を有するか、又は他の形状を有するかに応じて、1つ以上の側面を有してもよい。特に、ルミネッセンス本体は、タイルとして提供されてもよい。
【0057】
第1の面はまた、「第1の主面」として示されてもよい。第2の面はまた、「第2の主面」として示されてもよい。第1の面及び第2の面は、ルミネッセンス本体の外表面の少なくとも50%、少なくとも70%などの、例えば特に少なくとも80%を、一体となって画定してもよい。上記から導出され得るように、第1の面及び第2の面は、互いの反対側に構成されてもよく、一般に互いに平行である。
【0058】
それゆえ、実施形態では、第2の面全体が、熱伝導要素に向けられていてもよく、第1の面全体は、熱伝導要素に向けられていない。この実施形態は、反射モードで、又はオプションとして、特定の実施形態では、第2の面に平行な透過モードで使用されてもよい(以下を更に参照)。更には、この実施形態は、熱伝導要素との良好な熱接触を可能にし得る。
【0059】
代替的実施形態では、第2の面全体が、1つ以上のピンホールを除いて、熱伝導要素に向けられていてもよく、第1の面全体は、熱伝導要素に向けられていない。特に、この実施形態は、1つ以上のピンホールを介して本体に光が入射する、透過モードで使用されてもよい。それにもかかわらず、この実施形態はまた、反射モードで、又はオプションとして、特定の実施形態では、第2の面に平行な透過モードで使用されてもよい(以下を更に参照)。更には、この実施形態は、熱伝導要素との良好な熱接触を可能にし得る。
【0060】
代替的実施形態では、第2の面全体が、熱伝導要素に向けられていてもよく、第1の面全体の一部が、熱伝導要素に向けられていてもよい。この実施形態は、反射モードで、又はオプションとして、特定の実施形態では、第2の面に平行な透過モードで使用されてもよい(以下を更に参照)。更には、この実施形態は、熱伝導要素との更により良好な熱接触を可能にし得る。
【0061】
代替的実施形態では、第2の面全体が、1つ以上のピンホールを除いて、熱伝導要素に向けられていてもよく、第1の面全体の一部が、熱伝導要素に向けられていてもよい。特に、この実施形態は、1つ以上のピンホールを介して本体に光が入射する、透過モードで使用されてもよい。それにもかかわらず、この実施形態はまた、反射モードで、又はオプションとして、特定の実施形態では、第2の面に平行な透過モードで使用されてもよい(以下を更に参照)。更には、この実施形態は、熱伝導要素との更により良好な熱接触を可能にし得る。
【0062】
更には、実施形態では、縁部の少なくとも一部が、熱伝導要素に向けられていてもよい。
【0063】
語句「熱伝導要素に向けられている」、及び同様の語句は特に、熱伝導要素に向けられて示されている面、又はその少なくとも一部と、熱伝導要素との間に、熱接触が存在していることを示す場合がある。より特定的には、熱伝導要素に向けられて示されている面、又はその少なくとも一部と、熱伝導要素との間に、接触が存在しているか、あるいは、熱伝導要素に向けられて示されている面、又はその少なくとも一部と、熱伝導要素とが、コーティング層を間に挟んでいる。本明細書では、用語「間に挟んでいる」とは特に、複数の要素が別の要素を間に挟んでいること、又は、双方の要素が、他の要素の別の側で当該要素と接触していること、逆にまた、間に挟まれている要素が、挟まれている要素を間に挟んでいる要素の双方と接触していることを示す場合がある。本明細書では、用語「接触している」とは特に、物理的接触、及び/又は化学結合、及び/又はファンデルワールス結合、及び/又は接着剤結合を指す。上述のように、特定の実施形態では、n-2個、更により特定的にはn-1個の面が、熱伝導層と直接接触しているか、又はコーティング層を介して間接的に接触している。コーティング層及びSPD層は、それらが基材と結合することが既知であるとして、当該技術分野において既知である。
【0064】
更により良好な熱接触のために、熱伝導要素によるルミネッセンス本体の取り囲みは、約40%よりも大きくてもよく、例えば約50%以上であってもよい。しかしながら、本明細書では、ルミネッセンス本体に光を照射して、アセンブリからルミネッセンス材料光が抜け出ることを可能にすることが想到されているため、取り囲みは100%とはならない(以下もまた更に参照)。それゆえ、実施形態では、外表面の40%超、例えば更に50%超、かつ最大で95%が、熱伝導要素によって取り囲まれてもよく、例えば、50~80%の範囲から選択されてもよく、例えば更に55~80%の範囲から選択されてもよい。
【0065】
熱伝導要素は特に、ルミネッセンス本体よりも大きい体積を有してもよい。このことは、ルミネッセンス本体から熱伝導要素への、良好な熱の放散を可能にし得る。それゆえ、熱伝導要素はまた、熱伝導性本体として示されてもよい。特定の実施形態では、ルミネッセンス本体は、第1の体積V1を有してもよく、熱伝導要素は、第2の体積V2を有し、特にV2≧2V1である。更により特定的には、V2≧10V1である。例えば、実施形態では、V2≧20V1である。更には、特定の実施形態では、5≦V2/V1≦1.10、例えば10≦V2/V1≦1.10、例えば実施形態では10≦V2/V1≦1.10である。
【0066】
コーティング層は、(i)光に対する反射性、(ii)SPDプロセスの観点からのルミネッセンス本体に対する保護、及び(iii)SPD材料に対する接着性、から選択される、1つ以上の機能を有してもよい。更には、特にコーティング層は、ルミネッセンス本体上に良好な接触がもたらされる特性を有してもよく、及び/又は、そのような方式で提供されてもよい。このことは、実施形態では、例えばアルミニウム又は銀の、CVD及びPVDのうちの1つ以上などの堆積プロセスにより、得られてもよい。そのような材料はまた、可視光などの光に対する、比較的高い反射率を有してもよい。更には、上述のように、コーティング層はまた、多層を含んでもよい。このことは、例えば、上述のような2つ以上の機能の組み込みを容易にし得る。しかしながら、実施形態では、単層もまた、2つ以上の機能を有してもよい。例えば、上述のアルミニウム層又は銀層は、反射機能を有し得るだけではなく、保護機能も有し得る。
【0067】
それゆえ、実施形態では、コーティング層は、反射層を含んでもよく、反射層は、アルミニウム及び銀のうちの1つ以上を含み、特に、反射層はルミネッセンス本体と接触している。特に、反射層は、UV波長範囲及び可視波長範囲のうちの1つ以上から選択される1つ以上の波長に対して、垂直放射下で少なくとも50%、特に少なくとも65%、例えば更により特定的には、少なくとも80%の反射率を有する。より特定的には、反射層は、可視波長範囲から選択される1つ以上の波長に対して、垂直放射下で少なくとも50%、特に少なくとも65%、例えば更により特定的には、少なくとも80%の反射率を有する。
【0068】
この反射率は、垂直照射に対して決定される。しかしながら、このことは、放射が必ずしも垂直であることを意味するものではない。それは反射率を決定するためにのみ使用されている。特定の実施形態では、光源光及びルミネッセンス材料光のうちの1つ以上に対する反射率は、光源光及びルミネッセンス材料光のうちの1つ以上による垂直照射下で、少なくとも85%、例えば少なくとも90%、更により特定的には少なくとも95%、更により特定的には少なくとも99%であってもよい。特に、これらの値は、少なくとも光源光に対して、及び、オプションとしてまた、ルミネッセンス材料光に対しても適用される。更には、反射層の反射率は、実施形態では、動作中、ミラーを照射する光源光の少なくとも80%、更により特定的には少なくとも90%、また更により特定的には少なくとも95%が反射される(ルミネッセンス本体内に戻る)ようなものであってもよい。光源光及びルミネッセンス材料光に関連して、以下を更に参照されたい。用語「可視」、「可視光」、又は「可視発光」、及び同様の用語は、約380~780nmの範囲の1つ以上の波長を有する光を指す。本明細書では、UVは特に、200~380nmの範囲から選択される波長を指す場合がある。
【0069】
反射層は、例えば20~1000nmの範囲などの、例えば50~1000nmのような、比較的薄いものであってもよい。反射層はまた、例えば、反射機能及び保護機能の双方を可能にし得る、比較的厚いものであってもよい。それゆえ、コーティング層は、(SPDプロセスの間の)粒子衝撃に耐えるために十分に強固であり得る層を含んでもよい。
【0070】
それゆえ、実施形態では、コーティング層は、1~1000μmの範囲から選択される厚さ(d3、d4)を有してもよい。特定の実施形態では、コーティング層は、アルミニウム層(510、520)を含み得る。代替的又は追加的な実施形態では、コーティング層は、銀層を含み得る。特に、コーティング層が保護機能もまた含む場合、コーティング層の体積は、大きなものであってもよい。それゆえ、実施形態では、ルミネッセンス本体は、第1の体積V1を有し、コーティング層は、第3の体積V3を有し、V3≧0.1V1、例えばV3≧0.5V1であり、例えば特定の実施形態では、V3≧1V1である。特定の実施形態では、1<V3/V1≦10である。
【0071】
実施形態では、コーティング層は、接着層を含んでもよい。一般に、そのような接着層は、反射層の上、又は保護層の上にあってもよい。それゆえ、実施形態では、コーティング層は、接着層を含む。特に、接着層は、熱伝導要素と接触していてもよい。更には、特定の実施形態では、接着層は、50~1000nmの範囲から選択される接着層厚さ(d5)を有してもよい。特に、実施形態では、接着層はクロムを含む。
【0072】
反射層を想定すると、そのような層は特に、ルミネッセンス本体上に直接構成されてもよい。別個の保護層を想定すると、そのような層は、反射層上に直接構成されてもよく、又は、反射層が存在しない場合には、ルミネッセンス本体上に直接構成されてもよい。別個の接着層を想定すると、一般に、そのような層は、SPDプロセスのための基材であってもよい。更には、そのような接着層は、反射層のみが存在している場合、反射層上に直接構成されてもよく、又は、(また)保護層が存在している場合、保護層上に直接構成されてもよい。特に、コーティング層の全ての層は、CVD及びPVDのうちの1つ以上、例えば特にPVDよって提供されてもよい。更には、特にコーティング層は、本質的に1つ以上の金属層のみを含む(ただし、何らかの酸化物形成は排除されなくてもよい)。しかしながら本質的に、実施形態では、コーティング層は金属製であってもよい。
【0073】
ルミネッセンス材料は、ルミネッセンス材料光を生成するために使用されてもよい。ルミネッセンス材料は特に、光源の光源光の少なくとも一部を、ルミネッセンス材料光に変換するように構成されてもよい。ルミネッセンス材料の照射、及び変換プロセスにより、熱が生成され得る。これは、熱伝導要素を介して、少なくとも部分的に放散されることができる。それゆえ、特定の実施形態では、本アセンブリは、光源光を生成するように構成されている光源を更に備えてもよく、光源は、ルミネッセンス本体に光源光を照射するように構成されており、ルミネッセンス材料は、光源光の少なくとも一部をルミネッセンス材料光に変換するように構成されている。
【0074】
用語「光源」とは、発光ダイオード(light emitting diode;LED)、共振空洞発光ダイオード(resonant cavity light emitting diode;RCLED)、垂直共振器レーザダイオード(vertical cavity laser diode;VCSEL)、端面発光レーザなどの、半導体発光デバイスを指す場合がある。用語「光源」はまた、パッシブマトリックス(passive-matrix organic light-emitting diode;PMOLED)又はアクティブマトリックス(active-matrix organic light-emitting diode;AMOLED)などの、有機発光ダイオードを指す場合もある。特定の実施形態では、光源は、固体光源(LED又はレーザダイオードなど)を含む。一実施形態では、光源は、LED(発光ダイオード)を含む。LEDという用語はまた、複数のLEDを指す場合もある。更には、用語「光源」は、実施形態ではまた、いわゆるチップオンボード(chips-on-board;COB)光源を指す場合もある。用語「COB」は特に、封入も接続もされることなく、PCBなどの基板上に直接実装されている、半導体チップの形態のLEDチップを指す。それゆえ、複数の半導体光源が、同じ基板上に構成されてもよい。実施形態では、COBは、単一の照明モジュールとして一体に構成されている、マルチLEDチップである。用語「光源」はまた、2~2000個の固体光源などの、複数の(本質的に同一の(又は異なる))光源に関する場合もある。実施形態では、光源は、LEDなどの単一の固体光源の下流の、又は複数の固体光源の下流の(すなわち、例えば、複数のLEDによって共有されている)、1つ以上のマイクロ光学要素(マイクロレンズのアレイ)を含んでもよい。実施形態では、光源は、オンチップ光学素子を有するLEDを含み得る。実施形態では、光源は、(実施形態では、オンチップビームステアリングを提供する)(光学素子を有する、又は有さない)画素化された単一のLEDを含む。用語「レーザ光源」とは特に、レーザを指す。そのようなレーザは特に、UV、可視、又は赤外の1つ以上の波長を有する、特に、200~2000nm、例えば300~1500nmのスペクトル波長範囲から選択される波長を有する、レーザ光源光を生成するように構成されてもよい。用語「レーザ」とは特に、電磁放射線の誘導放出に基づく光増幅のプロセスを通して、光を放出するデバイスを指す。特に、実施形態では、用語「レーザ」は、固体レーザを指す場合がある。
【0075】
それゆえ、実施形態では、光源は、レーザ光源を含む。実施形態では、用語「レーザ」又は「固体レーザ」は、セリウムでドープされたリチウムストロンチウム(又は、カルシウム)フッ化アルミニウム(Ce:LiSAF、Ce:LiCAF)、クロムでドープされたクリソベリル(アレキサンドライト)レーザ、クロムZnSe(Cr:ZnSe)レーザ、二価サマリウムでドープされたフッ化カルシウム(Sm:CaF)レーザ、Er:YAGレーザ、エルビウムでドープされたガラスレーザ及びエルビウム-イッテルビウムで共ドープされたガラスレーザ、F-中心レーザ、ホルミウムYAG(Ho:YAG)レーザ、Nd:YAGレーザ、NdCrYAGレーザ、ネオジムでドープされたイットリウムカルシウムオキソボレートNd:YCaO(BO又はNd:YCOB、ネオジムでドープされたオルトバナジン酸イットリウム(Nd:YVO)レーザ、ネオジムガラス(Nd:ガラス)レーザ、ネオジムYLF(Nd:YLF)固体レーザ、プロメチウム147でドープされたリン酸ガラス(147Pm3+:ガラス)固体レーザ、ルビーレーザ(Al:Cr3+)、ツリウムYAG(Tm:YAG)レーザ、チタンサファイア(Ti:サファイア;Al:Ti3+)レーザ、三価ウラニウムでドープされたフッ化カルシウム(U:CaF)固体レーザ、イッテルビウムでドープされたガラスレーザ(ロッド、プレート/チップ、及びファイバ)、イッテルビウムYAG(Yb:YAG)レーザ、Yb(ガラス又はセラミック)レーザなどのうちの1つ以上を指す場合がある。実施形態では、用語「レーザ」又は「固体レーザ」は、GaN、InGaN、AlGaInP、AlGaAs、InGaAsP、鉛塩、垂直共振器面発光レーザ(vertical cavity surface emitting laser;VCSEL)、量子カスケードレーザ、ハイブリッドシリコンレーザなどの、半導体レーザダイオードのうちの1つ以上を指す場合がある。
【0076】
レーザは、より短い(レーザ)波長に到達するために、上方変換器と組み合わされてもよい。例えば、何らかの(三価)希土類イオンにより、上方変換が得られてもよく、又は、非線形結晶により、上方変換が得られることもできる。あるいは、レーザは、より長い(レーザ)波長に到達するために、色素レーザなどの下方変換器と組み合わされることもできる。
【0077】
以下から導出され得るように、用語「レーザ光源」はまた、複数の(異なる又は同一の)レーザ光源を指す場合もある。特定の実施形態では、用語「レーザ光源」は、複数N個の(同一の)レーザ光源を指す場合がある。実施形態では、N=2以上である。特定の実施形態では、Nは、特に少なくとも8などの、少なくとも5であってもよい。このようにして、より高い輝度が得られてもよい。実施形態では、レーザ光源は、レーザバンク内に配置されてもよい(上記もまた参照)。レーザバンクは、実施形態では、ヒートシンク、及び/又は光学素子、例えば、レーザ光をコリメートするためのレンズを含んでもよい。
【0078】
レーザ光源は、レーザ光源光(又は、「レーザ光」)を生成するように構成されている。光源光は、レーザ光源光から本質的に成るものであってもよい。光源光はまた、2つ以上の(異なる又は同一の)レーザ光源のレーザ光源光を含んでもよい。例えば、2つ以上の(異なる又は同一の)レーザ光源のレーザ光源光は、2つ以上の(異なる又は同一の)レーザ光源のレーザ光源光を含む単一の光ビームを供給するために、光ガイドにインカップルされてもよい。それゆえ、特定の実施形態では、光源光は特に、コリメートされた光源光である。また更なる実施形態では、光源光は特に、(コリメートされた)レーザ光源光である。語句「異なる光源」又は「複数の異なる光源」、及び同様の語句は、実施形態では、少なくとも2つの異なるビンから選択されている複数の固体光源を指す場合がある。同様に、語句「同一の光源」又は「複数の同じ光源」、及び同様の語句は、実施形態では、同じビンから選択されている複数の固体光源を指す場合がある。
【0079】
光源は特に、光軸(O)、(或るビーム形状、)及び或るスペクトルパワー分布を有する、光源光を生成するように構成されている。光源光は、実施形態では、レーザに対して既知であるような帯域幅を有する、1つ以上の帯域を有し得る。特定の実施形態では、帯域は、10nm以下などの、室温において20nm未満の範囲の半値全幅(full width half maximum;FWHM)を有するものなどの、比較的明確な線であってもよい。それゆえ、光源光は、1つ以上の(狭)帯域を含み得るスペクトルパワー分布(波長の関数としての、エネルギー尺度上の強度)を有する。
【0080】
(光源光の)ビームは、集束された又はコリメートされた、(レーザ)光源光のビームであってもよい。用語「集束された」とは特に、小さいスポットに収束していることを指す場合がある。この小さいスポットは、個別の変換器領域にあってもよく、又は、変換器領域の(僅かに)上流に、若しくは変換器領域の(僅かに)下流にあってもよい。特に、集束及び/又はコリメーションは、個別の変換器領域におけるビームの(光軸に対して垂直な)断面形状が、(光源光が個別の変換器領域を照らす場所での)個別の変換器領域の(光軸に対して垂直な)断面形状よりも、本質的に大きくはないようなものであってもよい。(集束)レンズのような1つ以上の光学素子を使用して、集束が実行されてもよい。特に、レーザ光源光を集束させるために、2つのレンズが適用されてもよい。レンズ及び/又は放物面ミラーなどの、コリメーション要素のような1つ以上の(他の)光学素子を使用して、コリメーションが実行されてもよい。実施形態では、(レーザ)光源光のビームは、実施形態では≦2°(FWHM)、より特定的には≦1°(FWHM)、最も特定的には≦0.5°(FWHM)など、比較的高度にコリメートされてもよい。それゆえ、≦2°(FWHM)は、(高度に)コリメートされた光源光と見なされてもよい。(高度な)コリメーションをもたらすために、光学素子が使用されてもよい(上記もまた参照)。
【0081】
実施形態では、レーザ光源は、レーザバンク内に配置されてもよい。レーザバンクは、実施形態では、ヒートシンク、及び/又は光学素子、例えば、レーザ光をコリメートするためのレンズを含んでもよい。レーザバンクは、例えば、少なくとも20個などの、少なくとも10個のレーザ光源を含んでもよい。
【0082】
光源は、光源光を生成するように構成されている。光源は特に、ルミネッセンス材料を励起することが可能な光源光を供給するように選択されている。例えば、実施形態では、青色光は、いく種もの可能なガーネットタイプの材料を励起することができるため、光源光は青色光であってもよい。しかしながら、青色以外の他の波長もまた、可能であり得る。例えば、実施形態では、光源光は、紫外又は緑色であってもよい。スペクトル的に異なる光源光を生成するように構成されている、異なる光源もまた可能であり得る。
【0083】
特に、上述のように、光源は第1のレーザ光源である。それゆえ、光源光は、第1のレーザ光源光であってもよい。
【0084】
光源光は、(光源の動作中に)光源によって生成される光である。
【0085】
光源を備えるアセンブリはまた、「光生成デバイス」(又は「照明デバイス」)として示される場合もある。
【0086】
本明細書では、特に実施形態では、光源は熱伝導性材料(熱伝導性本体)に機能的に結合されており、より特定的には、物理的に結合されている。例えば、熱伝導要素は、光源用の支持体を提供してもよい。あるいは、物理的又は化学的に、支持体が熱伝導性材料に結合されていてもよく、この支持体に光源が配置されてもよい。それゆえ、光源は特に、アセンブリの一部である。このようにして、光源からの熱もまた、熱伝導性材料を介して放散してもよい。
【0087】
特に、本明細書では、光源はレーザ光源を含む。特に、レーザ光源は固体レーザ光源である。更には、特に光源光は、レーザ光源によって生成された光(レーザ光)から本質的に成るものであってもよい。それゆえ、実施形態では、光源はレーザ光源である。
【0088】
上記では、ルミネッセンス材料の例が提供されている。特に、実施形態では、ルミネッセンス材料は、A12:Ce型のルミネッセンス材料を含んでもよく、Aは、Y、La、Gd、Tb、及びLuのうちの1つ以上を含み、Bは、Al、Ga、In、及びScのうちの1つ以上を含む。更により特定的には、それゆえ、ルミネッセンス材料は、ルミネッセンス材料を含むセラミック本体であってもよい。
【0089】
ルミネッセンス材料は、光源の下流に構成されている。それゆえ、ルミネッセンス材料と光源とは、放射線的に結合されてもよい。用語「上流」及び「下流」は、光生成手段(本明細書では特に、光源)からの光の伝搬に対する、物品又は特徴部の配置に関するものであり、光生成手段からの光ビーム内での第1の位置に対して、光ビーム内の、光生成手段により近い第2の位置が「上流」であり、光ビーム内の、光生成手段からより遠く離れた第3の位置が「下流」である。
【0090】
用語「放射線的に結合されている」又は「光学的に結合されている」とは特に、(i)光源などの光生成要素と、(ii)別の物品又は材料とが、光生成要素によって放出される放射線の少なくとも一部が当該物品又は材料によって受け取られるように、互いに関連付けられていることを意味し得る。換言すれば、物品又は材料は、光生成要素と受光関係で構成されている。光生成要素の放射線の少なくとも一部が、物品又は材料によって受け取られることになる。このことは、実施形態では、光生成要素(の発光面)と物理的に接触している物品又は材料などの、直接的なものであってもよい。このことは、実施形態では、空気、気体、又は、液体若しくは固体の光ガイド材料のような、媒体を介したものであってもよい。実施形態では、レンズ、反射器、光学フィルタのような1つ以上の光学素子もまた、光生成要素と物品又は材料との間の光路内に構成されてもよい。光源及びルミネッセンス本体の構成の更なる実施形態が、以下で更に説明される。
【0091】
実施形態では、本アセンブリは、複数の光源を備えてもよく、光源のうちの2つ以上が異なっていてもよく、及び/又は、光源のうちの2つ以上が同じである。
【0092】
光源及びルミネッセンス本体は、オプションとして光学素子と組み合わせて、透過モードで、又は反射モードで構成されてもよい。透過モードでは、光源光は、ルミネッセンス本体を通って伝搬してもよく、光源光が抜け出る場合には、反射器が存在しなくてもよい。透過モードでは、光源光が反射されてルミネッセンス本体内に戻るように、反対側に反射器が構成されてもよい。更には、反射モードでは、少なくとも一部の、特に少なくとも実質的な部分の、より特定的には本質的に全ての、ルミネッセンス本体から抜け出るルミネッセンス材料光は、光源(光)による(直接)照射もされている面から抜け出てもよい。
【0093】
照射は、例えば、光源光の光軸がルミネッセンス本体の面に対して本質的に垂直であるような、垂直照射下であってもよい。照射はまた、光源光の光軸が、ルミネッセンス本体の面と、例えば30°よりも大きいが90°よりも小さい範囲から選択される角度を成すような、非垂直角度下であってもよい。この目的のために、第2の突出部分が適用されてもよい(以下もまた参照)。
【0094】
照射角度、ルミネッセンス材料による光源光の吸収、ルミネッセンス材料による光源光の反射などの、実施形態に応じて、光源光の一部は、吸収されない場合があり、透過及び/又は反射される場合がある。光源光は、比較的強いものであり得る(例えば、光源は、レーザ光源を含み得る)ため、そのような光がアセンブリから抜け出ること、特に、ルミネッセンス材料光と同じ経路に沿ってアセンブリから抜け出ることは、潜在的に危険であり得るため、このことを阻止することが望ましい場合がある。それゆえ、ビームダンプが設けられてもよい。
【0095】
本発明の場合、ビームダンプ機能を有する熱伝導性本体を製造することもまた、可能であり得る。この目的のために、例えば、熱伝導性材料から突出部が作り出されてもよい。このことは、熱伝導性材料のSPDでの製造の間に、型(mold)を使用することなどによって行われてもよい(以下もまた参照)。このようにして、例えば、ルミネッセンス本体で反射されるレーザ光は、ビームダンプに衝突し得る。実施形態では、ビームダンプは、黒色コーティングなどの光吸収材料でコーティングされてもよい。
【0096】
それゆえ、実施形態では、熱伝導要素は、光源光の一部に対するビームダンプとして特に構成され得る、第1の突出部分を含んでもよい。あるいは、又は更に、実施形態では、熱伝導要素は、光源支持体として構成されている第2の突出部分を含んでもよい。そのような第2の突出部分は、傾斜部分であってもよい。それゆえ、実施形態では、光源は、光源光の光軸が、ルミネッセンス本体の面と、例えば30°よりも大きいが90°よりも小さい範囲から選択される角度を成すように構成されてもよい。
【0097】
また更なる態様では、本発明はまた、ルミネッセンス本体、熱伝導要素、及び(オプションとして)コーティング層を備える、アセンブリを製造するための方法であって、(a)ルミネッセンス材料を含むルミネッセンス本体を供給するステップであって、ルミネッセンス本体が外表面を有する、供給するステップと、(b)堆積段階であって、(b1)外表面の一部に(オプションの)コーティング層を供給するステップと、(b2)超音速粒子堆積によって、(オプションの)コーティング層に、又は外表面の一部に、金属材料を含む熱伝導要素を供給するステップとを含む、堆積段階とを含む、方法を提供する。
【0098】
上述のように、実施形態では、(a)より変形しにくい粒子とより変形しやすい粒子、及び(b)より小さい粒子とより大きい粒子、のうちの1つ以上を選択することによって、空隙率が低減されてもよい。それゆえ、実施形態では、熱伝導性材料は、異なる金属の組み合わせ、及び/又は、異なるサイズの金属粒子の組み合わせに基づいてもよい。それゆえ、熱伝導要素を製造する際、粒径分布及び材料のうちの1つ以上が互いに異なり得る、2つ以上のタイプの粒子が適用されてもよい。当然ながら、粒径分布及び材料のうちの1つ以上が互いに異なり得る、2つ以上のタイプの粒子を使用することはまた、より高い空隙率を有する熱伝導要素を提供するために、又は熱伝導性の多層を作り出すために使用されてもよい。例えば、異なる層においては、種々の金属の組成が異なり得るか、又は粒径分布が異なっている。
【0099】
特定の実施形態では、本方法は(更に)、外表面の25~95%にコーティング層を提供するステップを含み得る。
【0100】
特に、実施形態では、本方法は(更に)、(i)反射層及び(ii)接着層のうちの1つ以上を提供することによって、外表面にコーティング層を提供するステップを含み得る。
【0101】
特に、実施形態では、反射層は、アルミニウム及び銀のうちの1つ以上を含み得る。更には、反射層は、(ルミネッセンス本体の)外表面上に、反射層を(蒸着)堆積させることによって提供されてもよい。このことは、外表面上に1種以上の前駆体を堆積させ、オプションとして、そのように得られた材料を処理することにより、反射層を作り出すことを含み得る。
【0102】
特に、実施形態では、接着層は、例えばクロムを含み得る。更には、接着層は、反射層上又は外表面上又はオプションの保護層上に、接着剤層を(蒸着)堆積させることによって提供されてもよい。このことは、反射層上又は外表面上又はオプションの保護層上に、1種以上の前駆体を堆積させ、オプションとして、そのように得られた材料を処理することにより、接着剤層を作り出すことを含み得る。
【0103】
特に、(金属材料を含む)熱伝導要素は、超音速粒子堆積によって接着層上に提供される。
【0104】
超音速粒子堆積は、ルミネッセンス本体の1つ以上の部分をシールドする(shield)ことによって実行されてもよく、それにより、これらの部分には熱伝導性材料が提供されない。実施形態では、このことはまた、ルミネッセンス本体の1つ以上の部分をシールドしながらルミネッセンス本体上にコーティング層を提供することにより、これらの部分にはコーティング層が提供されないことも意味し得る。例えば、このようにして、面の一部に、(コーティング層及び)熱伝導性材料が提供されてもよい。あるいは、又は更に、このようにして、面の総数の一部にもまた、(コーティング層及び)熱伝導性材料が提供されてもよい。型は、例えば、金属体、金属炭化物体、金属窒化物体、又はセラミック体であってもよいが、他の材料もまた可能であり得る。
【0105】
それゆえ、実施形態では、本方法は(更に)、(i)外表面の一部をアクセス可能に残しつつ、(ルミネッセンス本体の)外表面の一部を型要素でシールドするステップと、(ii)堆積段階を実行するステップと、(iii)型要素を取り外すステップとを含み得る。このようにして、熱伝導性本体とルミネッセンス本体とのアセンブリが提供されてもよく、前者は、ルミネッセンス本体の1つ以上の面及び/又は1つ以上の面部分に対して、例えば、ルミネッセンス本体の外表面の25~95%に対して、本質的に共形であってもよい。そのような熱伝導性本体は、例えば、熱伝導性本体に組み込まれているビームダンプを更に含んでもよい。
【0106】
いくつかの更なる実施形態が、以下で説明される。
【0107】
実施形態では、ルミネッセンス材料は、(光透過性)本体によって含まれている、又は(光透過性)本体として設けられている。実施形態では、ルミネッセンス材料は、(光透過性)層によって含まれている、又は(光透過性)層として設けられている。本体は、(比較的)薄いものであってもよく、実施形態では、(薄い)層であってもよい。特に、実施形態では、ルミネッセンス材料は、セラミック本体によって含まれている。セラミック本体は、比較的高い光の透過率を可能にするものであり、以下もまた参照されたい。それゆえ、特定の実施形態では、ルミネッセンス本体はセラミック本体を含み得る。特に、実施形態では、ルミネッセンス本体はセラミック本体である。
【0108】
特に、光源光は、ルミネッセンス本体を通って透過されてもよく、ミラーによって反射されてルミネッセンス本体内に戻されてもよい。このようにして、光源光の少なくとも一部は、少なくとも1回ミラーの方向に移動し、その後続けて、再びミラーから離れる方向に、ルミネッセンス本体の厚さ(又は、高さ)の少なくとも一部に戻るように移動する。それゆえ、通常の透過におけるような単一の光路ではなく、光路は2回(例えば、反対方向に)伝搬されることができる。それゆえ、単一の厚さで、2倍の大きさの有効厚さが提供されてもよい。
【0109】
この目的のために、ルミネッセンス本体は、ルミネッセンス材料光を生成するためにも使用される光源光に対して、少なくとも部分的に透過性であってもよい。更には、特にルミネッセンス本体はまた、ルミネッセンス材料光に対して少なくとも部分的に透過性であってもよい。更には、この目的のために、ルミネッセンス本体は、光源光及び/又はルミネッセンス材料光に対して、特に少なくとも光源光に対して、更により特定的には少なくとも双方に対して、比較的小さい散乱性を有してもよい。更なる実施形態が以下で説明される。それゆえ、ルミネッセンス本体は、低い散乱性を有してもよく、光源光に対して、一部は吸収されるべきではあっても比較的透明であってもよく、特にルミネッセンス材料光に対してもまた(ルミネッセンス材料光は特に、ルミネッセンス本体から再び抜け出るべきであるため)比較的透明であってもよい。ルミネッセンス本体はまた、ヒートシンクなどの熱伝導性本体に熱を伝達して逃がすように設計されてもよいため、ルミネッセンス本体は、比較的細長形の、比較的薄いものであってもよい。
【0110】
ルミネッセンス本体中の、Ceなどの変換器要素の濃度は、それゆえ、ルミネッセンス本体が、光源光に対して、一部が吸収されるべきではあっても比較的透明であるが、特にルミネッセンス材料光に対してもまた比較的透明であるように選択されてもよい。
【0111】
本発明では、Ceなどの変換器要素の濃度は、YAG型材料中のCe、又は窒化物型材料中のEuなどの、ホスト材料中の変換器要素の量を制御することによって制御されてもよいが、また、ルミネッセンス本体中のルミネッセンス材料と熱伝導性材料との(重量)比を制御することによっても制御されてもよい点に留意されたい。
【0112】
上述のように、実施形態では、ルミネッセンス本体は、セリウムを含んでもよい。より特定的には、ルミネッセンス材料は、セリウムを含み得る。特定の実施形態では、Ceは、(ガーネット型材料中の)Aに対して0.2~1.5%、例えば0.3~1.2%、更により特定的には0.4~1%で利用可能である。ここで、Aは、本明細書で説明されているガーネット材料中のA元素を指す。それゆえ、実施形態では、ルミネッセンス材料は、(A1-xCe12を含んでもよく、xは、0.002~0.015、例えば0.003~0.012、特に0.004~0.01の範囲から選択され、Aは、Y3+、Lu3+、Gd3+、及びTb3+(及び、オプションとしてLa3+)のうちの1つ以上を含む。
【0113】
対象とする波長に対する高透過率に加えて、当該波長に関する散乱性もまた、特に低いものであってもよい。それゆえ、散乱効果のみを考慮に入れた(それゆえ、可能な吸収を考慮に入れない(吸収は、高透過率の観点から、いずれにせよ低くあるべきである))対象とする波長に関する平均自由行程は、本体の代表長さの少なくとも2倍のような、少なくとも本体の代表長さなどの、少なくとも本体の代表長さの0.5倍であってもよい。対象とする波長は、特に、ルミネッセンス材料のルミネッセンスの最大発光における波長であってもよい。用語「平均自由行程」とは、特に、光線が、その伝搬方向を変化させる散乱事象を経験する前に移動することになる、平均距離である。対象とする波長は特に、ルミネッセンス材料のルミネッセンスの最大発光、及び光源光のピーク最大値における、波長を含み得る。実施形態では、散乱効果のみを考慮に入れた、380~780nmの範囲から選択される可視光に対する平均自由行程は、本体の代表長さの少なくとも0.5倍であってもよい。
【0114】
光源は特に、ルミネッセンス材料を励起するように選択されている。それゆえ、光源光は、ルミネッセンス材料(光)の励起最大値から約20nm以内、例えば約10nm以内などの、比較的近いピーク波長を有してもよい。
【0115】
特に、実施形態では、高さ(H1)は、30~250μmの範囲から選択される。更により特定的には、高さは、50~200μm、例えば特に50~190μmの範囲から選択されてもよい。更により特定の実施形態では、高さは、60~180μmの範囲から選択されてもよい。ルミネッセンス本体が、(正方形ではない)矩形の実施形態のように、長さと幅とを有する場合、長さと幅とは、1:5~5:1、例えば1:2~2:1の範囲から選択される比を有してもよい。
【0116】
実施形態では、第1の面及び第2の面は、研磨された面であってもよい。実施形態では、RMS粗さは、20nm以下、更により特定的には10nm以下であってもよい。特に、RMS粗さは、約5nm以下であってもよい。
【0117】
実施形態では、本アセンブリは、2つ以上の異なるタイプの光源、特にレーザ光源を備えてもよい。1つのタイプの光源(第1の光源)は、ルミネッセンス材料光を生成するために使用されてもよく、ルミネッセンス本体を照らす。しかしながら、実施形態では、他のタイプの光を供給するために、他のタイプの光源(第2の光源)が使用されてもよく、これは、ルミネッセンス材料光、及びオプションとして第1の光源光と一体となって、1つ以上の動作モードで白色光を供給してもよい。第2の光源もまた、ルミネッセンス本体を照らしてもよい。ルミネッセンス本体、及び/又は(第2の光源に対して)ルミネッセンス本体の下流の反射性材料は、反射されてもよい。
【0118】
特に、光生成デバイスは(その場合)、ルミネッセンス材料光と、1つ以上の第2の光源のうちの1つ以上の、第2の光源光とを組み合わせるように構成されている、光学要素を更に備えてもよく、実施形態では、第1の動作モードで、デバイス光は白色デバイス光である。例えば、この光学要素は、ダイクロイックビームコンバイナであってもよい。
【0119】
実施形態では、白色デバイス光は、少なくとも80、例えば少なくとも85、例えば少なくとも90の、演色評価数(color rendering index;CRI)を有する。更には、実施形態では、白色デバイス光は、1800~8000K、例えば2000~6500Kの範囲から選択される、例えば2700~3000Kの範囲から選択される、相関色温度(correlated color temperature;CCT)を有してもよい。
【0120】
(ルミネッセンス本体から抜け出る)白色デバイス光のルーメン当量は、実施形態では、290~370lm/W、例えば300~360lm/Wの範囲から選択されてもよい。実施形態では、光生成デバイスは、4W/mmのパワー密度、特に少なくとも7W/mm、より特定的には少なくとも9W/mm、更により特定的には少なくとも13W/mmのパワー密度を有する、ルミネッセンス本体の放射線出口面から放出されるパワーで、ルミネッセンス光を供給するように構成されている。それゆえ、実施形態では、光生成デバイスの動作モードで、光生成デバイスは、少なくとも4W/mmのパワー密度で、ルミネッセンス変換器の放射線出口表面(又は、放射線出口面)からルミネッセンス材料光を生成するように構成されている。また更なる特定の実施形態では、照明デバイスは、ルミネッセンス光を、ルミネッセンス光と同じ表面から出る青色及び/又は赤色レーザ光と組み合わせて供給することにより、少なくとも2000lm/mm、より特定的には少なくとも3000lm/mm、更により特定的には少なくとも6000lm/mmの輝度を有する白色光を供給するように構成されてもよく、ここで「lm」は、ルーメンを指す。
【0121】
特定の実施形態では、1つ以上の第2の光源は、ルミネッセンス材料光と一体となって(1つ以上の動作モードで)白色光を供給し得る、光源光を供給してもよい。1つ以上の第2の光源は、例えば、青色光源光と、オプションとして橙色光源光及び赤色光源光のうちの1つ以上とを含み得る。特定の実施形態では、1つ以上の第2の光源のうちの1つ以上は、赤色光源光を生成するように構成されている。更により特定的には、1つ以上の第2の光源のうちの1つ以上は、赤色(レーザ)光源光を生成するように構成されているレーザ光源である。
【0122】
更には、特定の実施形態では、光生成デバイスは、光源のうちの1つ以上を制御するように構成されている、制御システムを備えてもよい。特定の実施形態では、制御システムは、デバイス光の1つ以上の光学的特性を制御するように、特に、更なる実施形態では、ユーザインタフェース、センサ信号、及びタイマーに依存して制御するように構成されている。特定の実施形態では、1つ以上の光学的特性は、相関色温度及び演色評価数を含む。
【0123】
システム、装置、又はデバイスは、或る「モード」又は「動作モード(operation mode)」「動作のモード」又は「動作モード(operational mode)」で、アクションを実行してもよい。同様に、方法においては、アクション、又は段階、又はステップが、或る「モード」又は「動作モード」又は「動作のモード」で実行されてもよい。用語「モード」はまた、「制御モード」として示される場合もある。このことは、システム、又は装置、又はデバイスがまた、別の制御モード、又は複数の他の制御モードを提供するように適合されてもよいことを排除するものではない。同様に、このことは、モードを実行する前に、及び/又はモードを実行した後に、1つ以上の他のモードが実行されてもよいことを排除し得ない。しかしながら、実施形態では、少なくとも制御モードを提供するように適合されている制御システムが、利用可能であってもよい。他のモードが利用可能である場合には、そのようなモードの選択は、特に、ユーザインタフェースを介して実行されてもよいが、センサ信号又は(時間)スキームに依存してモードを実行することのような、他のオプションもまた可能であり得る。動作モードは、実施形態ではまた、単一の動作モード(すなわち、更なる調整可能性を有さない、「オン」)でのみ動作することが可能な、システム、又は装置、又はデバイスを指す場合もある。それゆえ、実施形態では、制御システムは、ユーザインタフェースの入力信号、(センサの)センサ信号、及びタイマーのうちの1つ以上に依存して制御してもよい。用語「タイマー」とは、クロック及び/又は所定の時間スキームを指す場合がある。以下もまた更に参照されたい。特に、少なくとも16などの、少なくとも8つのような、少なくとも5つなどの、少なくとも3つのような、少なくとも2つなどの、複数の動作のモードが存在してもよい。動作のモード間の変化は、段階的であってもよく、又は無段階であってもよい。制御は、アナログ式又はデジタル式とすることができる。用語「制御すること」及び同様の用語は特に、少なくとも、要素の挙動を決定すること、又は要素の動作を管理することを指す。それゆえ、本明細書では、「制御すること」及び同様の用語は、例えば、要素に対して、例えば、測定すること、表示すること、作動すること、開放すること、移行すること、温度を変更することなどの挙動を課すこと(要素の挙動を決定すること、又は要素の動作を管理すること)などを指す場合がある。その他にも、用語「制御すること」及び同様の用語は、監視することを更に含んでもよい。それゆえ、用語「制御すること」及び同様の用語は、要素に挙動を課すこと、並びにまた、要素に挙動を課して、当該要素を監視することを含んでもよい。要素を制御することは、「コントローラ」としてもまた示され得る、制御システムにより行われることができる。それゆえ、制御システムと要素とは、少なくとも一時的に、又は恒久的に、機能的に結合されてもよい。要素は、制御システムを含んでもよい。実施形態では、制御システムと要素とは、物理的に結合されていなくてもよい。制御は、有線制御及び/又は無線制御を介して行われることができる。用語「制御システム」はまた、特に機能的に結合されている複数の異なる制御システムを指す場合もあり、複数の異なる制御システムのうちの、例えば1つの制御システムが、マスター制御システムであってもよく、1つ以上の他の制御システムが、スレーブ制御システムであってもよい。制御システムは、ユーザインタフェースを含んでもよく、又はユーザインタフェースに機能的に結合されてもよい。制御システムはまた、リモート制御を形成するために命令を受信して実行するように構成されてもよい。実施形態では、制御システムは、スマートフォン又はI-phone、タブレットなどのような、ポータブルデバイスなどのデバイス上の、アプリを介して制御されてもよい。それゆえ、デバイスは、必ずしも照明システムに結合されてはおらず、(一時的に)照明システムに機能的に結合されてもよい。それゆえ、実施形態では、制御システムは(また)、リモートデバイス上のアプリによって制御されるように構成されてもよい。そのような実施形態では、照明システムの制御システムは、スレーブ制御システムであってもよく、又は、スレーブモードで制御してもよい。例えば、照明システムは、コード、特に対応の照明システムに関する固有コードにより、識別可能であってもよい。照明システムの制御システムは、ユーザインタフェース、又は(固有)コードの(光学センサ(例えば、QRコードリーダ)によって入力された)知識に基づいて照明システムへのアクセスを有する、外部制御システムによって制御されるように構成されてもよい。照明システムはまた、Bluetooth、LiFi、WIFI、ZigBee、BLE、若しくはWiMax、又は別の無線技術などに基づいた、他のシステム又はデバイスと通信するための手段を備えてもよい。
【0124】
本発明は、いくつかの個別要素を含むハードウェアによって、及び、適切にプログラムされたコンピュータによって実施されてもよい。いくつかの手段を列挙する、デバイスの請求項、又は装置の請求項、又はシステムの請求項では、これらの手段のうちのいくつかは、1つの同一のハードウェア物品によって具現化されてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。本発明はまた、デバイス、装置、若しくはシステムを制御し得るか、又は、本明細書で説明される方法若しくはプロセスを実行し得る、制御システムも提供する。また更には、本発明はまた、デバイス、装置、若しくはシステムに機能的に結合されている、又は、デバイス、装置、若しくはシステムによって含まれている、コンピュータ上で実行されると、そのようなデバイス、装置、若しくはシステムの1つ以上の制御可能要素を制御する、コンピュータプログラム製品も提供する。
【0125】
特定の実施形態では、光生成デバイスは、(第1の)光源及び(オプションの)第2の光源を制御するように構成されている、制御システムを備えてもよい。このことは、デバイス光の相関色温度、演色評価数及び/又は色点を制御することを可能にし得る。それゆえ、特定の実施形態では、光生成デバイスは、制御システムを更に備えてもよく、制御システムは、光源及び第2の光源を制御することによって、デバイス光の相関色温度及び演色評価数のうちの1つ以上を制御するように構成されている。
【0126】
本明細書における用語「白色光」は、当業者には既知である。白色光は特に、2000~20000K、特に2700~20000Kなどの、約1800~20000K、一般照明に関しては特に約2700K~6500Kの範囲の相関色温度(CCT)を有する光に関する。
【0127】
用語「光」及び「放射線」は、本明細書では、用語「光」が可視光のみを指すことが文脈から明らかではない限り、互換的に使用される。それゆえ、用語「光」及び「放射線」は、UV放射線、可視光、及びIR放射線を指す場合がある。特に照明用途に関する、特定の実施形態では、用語「光」及び「放射線」は、可視光を指す。
【0128】
デバイス光を、デバイス光のビームに(更に)成形することが望ましい場合がある。あるいは、又は更に、デバイス光を(均質化されたデバイス光に)(更に)均質化することが望ましい場合がある。この目的のために、光学要素が使用されてもよい。それゆえ、実施形態では、光生成デバイスは、デバイス光をビーム成形するように構成され、及び/又はデバイス光を均質化するように構成されている、光学要素を更に備えてもよい。特に、光学要素は、ルミネッセンス材料の下流に構成されている。更には、光学要素は、1つ以上の光源から下流に、及び、第2の光源の下流に構成されている。光学要素は特に、光ビームを、所望の角度分布を有するビームに変換するために(「コリメートする」ために)使用される、コリメータを含み得る。更には、光学要素は特に、放射線入射窓を有する光透過性本体を含む。それゆえ、光学要素は、ルミネッセンス本体からの変換器放射線をコリメートするように構成されている、光透過性材料の本体であってもよい。特定の実施形態では、光学要素は、CPC(compound parabolic concentrator;複合放物面集光器)などの、複合放物面状コリメータを含む。大型CPCなどの大型コリメータが、特に、光の抽出器として使用され、(発光)放射線をコリメートするために使用されてもよい。あるいはまた、(発光)放射線を集光するための、ロッドのノーズ部上の光学的接触(n>1.00)を有するドーム、又は、CPCなどの中空コリメータを備えてもよい。
【0129】
用語「光学要素」はまた、複数の(異なる)光学要素を指す場合もある。
【0130】
以下では、いくつかの更なる実施形態が説明される。
【0131】
第1の面と端面とは、また同様に第2の面と端面とは、それぞれ、本質的に垂直に構成されてもよい。
【0132】
本体は、(ルミネッセンス材料光に対する(及び、オプションとして光源光に対する)比較上の高い透過率に起因する)導光特性又は導波特性を有してもよい。ルミネッセンス波長に対する本体の透過率は、少なくとも80%/cm、例えば少なくとも90%/cm、更により特定的には、少なくとも95%/cm、例えば少なくとも98%/cm、少なくとも99%/cmなどであってもよい。このことは、例えば、1cmの立方形状の光透過性本体片が、選択されたルミネッセンス波長(光透過性本体のルミネッセンス材料のルミネッセンスの発光極大に対応する波長など)を有する放射線の垂直照射下で、少なくとも95%の透過率を有することを意味する。それゆえ、ルミネッセンス本体はまた、本明細書では、この本体がルミネッセンス材料光に対して光透過性であるため、「光透過性本体」としても示される。本明細書では、透過率に関する値は、特に、(例えば、空気との)境界面におけるフレネル損失を考慮に入れない透過率を指す。それゆえ、用語「透過率」は特に、内部透過率を指す。内部透過率は、例えば、透過率が測定される、異なる幅を有する2つ以上の本体の、透過率を測定することによって決定されてもよい。次いで、そのような測定値に基づいて、フレネル反射損失の寄与、及び(結果として)内部透過率が決定されることができる。それゆえ、特に、本明細書で示される透過率に関する値は、フレネル損失を無視している。実施形態では、(光インカップリングのプロセスの間の)フレネル反射損失を抑制するためなどに、ルミネッセンス本体に反射防止コーティングが適用されてもよい。
【0133】
透過率は、第1の強度を有する特定波長の光を、垂直放射下で光透過性本体に供給し、その波長の光の材料を透過した後に測定された強度を、材料に供給された特定波長の光の第1の強度に関連付けることによって決定されることができる(CRC Handbook of Chemistry and Physics,69th edition,1088-1989のE-208及びE-406も参照)。
【0134】
実施形態では、光生成デバイスの動作モードで、光生成デバイスは、少なくとも4W/mmのパワー密度で、デバイスの放射線出口表面(又は、放射線出口面)からルミネッセンス材料光を生成するように構成されている。
【0135】
また更なる特定の実施形態では、熱伝導性材料は、アルミナから成り、ルミネッセンス本体は、セラミック本体であり、高さ(H)は、50~190μmの範囲から選択され、ルミネッセンス本体は、ルミネッセンス本体の総重量に対して、5~40重量%の熱伝導性材料と、60~95重量%のルミネッセンス材料とを含み、Ceは、Aに対して0.4~1%で利用可能である。
【0136】
また更なる態様では、本発明はまた、本明細書で定義されるような光生成デバイスを備える、ランプ又は照明器具も提供する。照明器具は、ハウジング、光学要素、ルーバーなどを更に備えてもよい。また更なる態様では、本発明はまた、本明細書で定義されるような光生成デバイスを備える、投影デバイスも提供する。特に、投影デバイス又は「投影機」又は「画像投影機」は、例えば投影スクリーンなどの表面上に画像(又は、動画)を投影する、光学デバイスであってもよい。投影デバイスは、本明細書で説明されるような1つ以上の光生成デバイスを含んでもよい。
【0137】
照明デバイス(又は、照明器具)は、例えば、オフィス照明システム、家庭用アプリケーションシステム、店舗照明システム、家庭用照明システム、アクセント照明システム、スポット照明システム、劇場照明システム、光ファイバアプリケーションシステム、投影システム、自己点灯ディスプレイシステム、画素化ディスプレイシステム、セグメント化ディスプレイシステム、警告標識システム、医療用照明アプリケーションシステム、インジケータ標識システム、装飾用照明システム、ポータブルシステム、自動車用アプリケーション、(屋外)道路照明システム、都市照明システム、温室照明システム、園芸用照明、デジタル投影、又はLCDバックライトなどの一部であってもよく、若しくは、それらに適用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0138】
ここで、本発明の実施形態が、添付の概略図面を参照して例としてのみ説明され、図面中、対応する参照記号は、対応する部分を示す。
図1a】いくつかの態様を概略的に示す。
図1b】いくつかの態様を概略的に示す。
図2a】いくつかの実施形態を概略的に示す。
図2b】いくつかの実施形態を概略的に示す。
図3a】いくつかの更なる態様を概略的に示す。
図3b】いくつかの更なる態様を概略的に示す。
図4】いくつかの適用例を概略的に示す。概略図面は、必ずしも縮尺通りではない。
【発明を実施するための形態】
【0139】
図1aは、ルミネッセンス本体200、熱伝導要素400、及びオプションのコーティング層500を備える、アセンブリ2000のいくつかの実施形態を概略的に示す。変形例Iは、そのようなコーティング層500を備えており、例として、変形例IIは、そのようなコーティング層を備えていない。ルミネッセンス本体200は、ルミネッセンス材料210を含む。特に、ルミネッセンス本体200は、セラミックルミネッセンス本体を含む。ルミネッセンス本体200は、外表面220、すなわち外側面又は外側表面を有する。ルミネッセンス本体200は、高さH1を画定し得る、第1の面221及び第2の面222を有し得る。参照符号223は、側面を示す。円盤状のルミネッセンス本体200の場合は、1つの側面223、及び、立方体若しくは棒状若しくは板状のルミネッセンス本体200の場合は、4つの側面223のように、1つ以上の側面223が存在してもよい。第2の面222は、熱伝導要素400に向けられている。熱伝導要素400は、金属材料410を含む。特に、外表面220の少なくとも25%が、熱伝導要素400と熱接触している。更には、変形例Iに示されているように、コーティング層500が、ルミネッセンス本体200と熱伝導要素400との間に構成されてもよい。
【0140】
概略的に示されているように、(オプションの)コーティング層500、及び熱伝導要素400は、ルミネッセンス本体200に対して共形である。
【0141】
特に、実施形態では(例えば、図3もまた参照)、熱伝導要素400は、超音速粒子堆積金属材料410を含む。
【0142】
実施形態では、外表面220の25~95%が、熱伝導要素400によって取り囲まれている。
【0143】
図1bもまた、いくつかの変形例を概略的に示す。ここでは、熱伝導要素400又は熱伝導性本体の、可能な空隙率の態様が、2つの可能な変形例で示されている。変形例Iは、本質的に均一な空隙率の分布を有してもよく、変形例IIは、不均一な空隙率の分布を有することにより、この変形例では2つの層をもたらしてもよい。
【0144】
実施形態では、超音速粒子堆積金属材料410は、10~20%の範囲から選択される空隙率を有する。空隙は、極めて概略的に示されている。参照符号417は、空隙を指す。
【0145】
図1bの変形例IIを参照すると、熱伝導要素400は、金属材料410を含む多層を含んでもよい。多層410のうちの第1の層411は、第1の厚さd1及び第1の空隙率p1を有し得る。多層410のうちの第2の層412は、第2の厚さd2及び第2の空隙率p2を有し得る。実施形態では、第1の層411は、第2の層412よりも、ルミネッセンス本体200に近接して構成されてもよい。実施形態では、d1≧1mmかつ/又はd2≧1mmである。更には、特定の実施形態では、p1<p2である。
【0146】
図2aは、外表面220の50%超かつ最大で95%が、熱伝導要素400によって取り囲まれている、いくつかの変形例を概略的に示す。
【0147】
実施形態では、ルミネッセンス本体200は、第1の体積V1を有し、熱伝導要素400は、第2の体積V2を有し、V2≧2V1であり、特にV2≧10V1である。
【0148】
上述のように、ルミネッセンス本体200は、第1の面221及び第2の面222を有し、第1の面221及び第2の面222は、ルミネッセンス本体200の高さH1を画定している。
【0149】
図2aの変形例Iでは、第2の面222全体が、熱伝導要素400に向けられており、第1の面221全体は、熱伝導要素400に向けられていない。図2aの変形例IIでは、第2の面222全体が、1つ以上のピンホール405を除いて、熱伝導要素400に向けられており、第1の面221全体は、熱伝導要素400に向けられていない。図2aの変形例IIIでは、第2の面222全体が、熱伝導要素400に向けられており、第1の面221全体の一部が、熱伝導要素400に向けられている。図2aの変形例IVでは、第2の面222全体が、1つ以上のピンホール405を除いて、熱伝導要素400に向けられており、第1の面221全体の一部が、熱伝導要素400に向けられている。
【0150】
図2aはまた、アセンブリ2000と、ルミネッセンス材料光211に少なくとも部分的に変換されることが可能な光源光101を生成するように構成されている光源100とを備える、光生成デバイス1000の一実施形態も示している。そのような光生成デバイス1000は、少なくともルミネッセンス材料光211と、オプションとして光源光101とを含む、デバイス光1001を供給してもよい。それゆえ、図2aは、光源光101を生成するように構成されている光源100を更に備える、アセンブリ2000の実施形態を概略的に示している。特に、光源100は、レーザダイオードなどのレーザ光源を含むが、しかしながら光源100はまた、LEDであってもよい。光源100は、ルミネッセンス本体200に光源光101を照射するように構成されており、ルミネッセンス材料210は、光源光101の少なくとも一部をルミネッセンス材料光211に変換するように構成されている。特定の実施形態では、ルミネッセンス材料210は、A12:Ce型のルミネッセンス材料を含み、Aは、Y、La、Gd、Tb、及びLuのうちの1つ以上を含み、Bは、Al、Ga、In、及びScのうちの1つ以上を含む。光源光101は、実施形態ではピンホール405を介して供給されてもよい。例として、変形例IVは、2つ以上のピンホール405を備える。更には、例として、いくつかの変形例はコーティング層500を含み、いくつかは含まない。しかしながら、特に、一般にはコーティング層500が適用されてもよい。
【0151】
図2bは、コーティング層のいくつかの実施形態を概略的に示す。
【0152】
図2bの変形例Iでは、コーティング層500は、反射層510を含み得る。反射層510は、アルミニウム及び銀のうちの1つ以上を含み得る。特に、反射層510は、ルミネッセンス本体200と接触している。実施形態では、反射層510は、UV波長範囲及び可視波長範囲のうちの1つ以上から選択される1つ以上の波長に対して、垂直放射下で少なくとも50%(特に、少なくとも80%)の反射率を有してもよい。反射層510は、厚さd3を有し得る。
【0153】
図2bの変形例IIでは、コーティング層500は、反射層510及び保護層520を含む。保護層は、例えば、アルミニウム(又は、銀)であってもよい。厚さd4は、1~1000μmの範囲から選択されてもよく、又はそれよりも小さくてもよい。
【0154】
それゆえ、比較的厚い反射層510を使用する場合、反射特性を有する保護層を効果的に得ることが可能である。図2bの変形例IIIでは、コーティング層500は、1~1000μmの範囲から選択される厚さd3、d4などを有する、比較的厚い反射層510を含み得る。反射層510は、例えばAlを含み得る。
【0155】
図2bの変形例IVでは、コーティング層500は、接着層530を含む。接着層530は、SPD層400の接着を容易にし得る。実施形態では、接着層530は、クロムを含み得る。実施形態では、接着層530は、熱伝導要素400と接触している。更には、実施形態では、接着層は、例えば50~1000nmの範囲から選択される、接着層厚さd5を有する。
【0156】
図2bの変形例VIでは、接着層510は、(厚い)反射層510上に直接堆積されている。
【0157】
図3aは、ルミネッセンス本体200、熱伝導要素400、及びコーティング層を備える、アセンブリ2000を製造するための方法の一実施形態を概略的に示す。明確にするために、コーティング層は図示されていないが、ルミネッセンス本体と熱伝導要素400との間に、そのようなコーティング層が構成されてもよい。それゆえ、そのようなコーティングは、図面の第2の段階の後、かつ図面の第3の段階の前に提供されてもよい。上述のように、コーティング層は、例えば、CVD及びPVDのうちの1つ以上、特にPVDによって提供されてもよい。更には、コーティング層は、実施形態では多層を含んでもよく、多層のうちの2つ以上の層が、独立して選択された堆積方法で提供されてもよい。
【0158】
本方法は、(i)型600及びルミネッセンス本体200を準備して、後者を適所に構成するステップと、(ii)堆積段階(以下もまた参照)とを含み得る。それゆえ、本方法は、ルミネッセンス材料210を含むルミネッセンス本体200を準備するステップを含んでもよく、ルミネッセンス本体200は、外表面220を有する。更には、本方法は、堆積段階であって、(a)オプションとして、外表面220の一部にコーティング層を提供するステップと、(b)超音速粒子堆積によって、(ルミネッセンス本体200上の)コーティング層500に、又はルミネッセンス本体200に、金属材料410を含む熱伝導要素400を提供するステップとを含む、堆積段階を含み得る。
【0159】
実施形態では、本方法は、(a)外表面220の25~95%に、(ai)反射層510、(aii)接着層530のうちの1つ以上を提供することによって、コーティング層500を提供するステップを更に含んでもよく、反射層510が、アルミニウム及び銀のうちの1つ以上を含み、反射層510が、(ルミネッセンス本体200の)外表面220上への反射層510の(蒸着)堆積によって提供され、接着層530がクロムを含み、接着層530が(蒸着)堆積によって提供され、(金属材料410を含む)熱伝導要素400が、超音速粒子堆積によって接着層530上に提供される。
【0160】
コーティング層500(及び、また熱伝導要素400)は、外表面220の25~95、特に40~90%、例えば50~85%、更により特定的には60~80%を覆ってもよい。被覆率が高いほど、熱管理に関しては良好となる。更には、過度に高い被覆率は、ルミネッセンス光がルミネッセンス本体からカップルアウトし難くなり得るため、効率のためには良くない場合がある。更には、照射されることが可能な領域もまた、過度に小さくするべきではない。
【0161】
図3aで概略的に示されるように、それゆえ、本方法は(また)、(a)外表面220の一部をアクセス可能に残しつつ、(ルミネッセンス本体200の)外表面220の一部を型要素600でシールドするステップと、(b)堆積段階を実行するステップと、(c)型要素600を取り外すステップとを含み得る。
【0162】
図3aではまた、製造されたアセンブリ2000も示されている。また、光源用の支持体及びビームダンプのうちの1つ以上を設けることを可能にする、型600が選択されたことも、効果的に示されている。それゆえ、熱伝導要素400が、光源光101の一部に対するビームダンプとして構成されている第1の突出部分450を含む、変形例が示されている。図3aはまた、特に傾斜部分であってもよい、第2の突出部分460の一実施形態も概略的に示している。それゆえ、実施形態では、光源は、光源光の光軸が、ルミネッセンス本体の面、ここでは第1の面と、例えば30°よりも大きいが90°よりも小さい範囲から選択される角度を成すように構成されてもよい。
【0163】
図3bは、2つの光源を有する一実施形態を概略的に示す。特に、それらの光源は、異なるスペクトルパワー分布を有する光源光101を生成するように構成されてもよい。
【0164】
図4は、上述のような光生成デバイス1000を備える、照明器具2の一実施形態を概略的に示す。参照符号301は、照明システム1000によって含まれているか又は照明システム1000に機能的に結合されている、制御システム(図示せず)と機能的に結合されてもよい、ユーザインタフェースを示している。図4はまた、光生成デバイス1000を備える、ランプ1の一実施形態も概略的に示す。参照符号3は、壁などに画像を投影するために使用されてもよい、投影デバイス又は投影システムを示している。
【0165】
用語「複数」は、2つ以上を指す。
【0166】
本明細書の用語「実質的に(substantially)」又は「本質的に(essentially)」、及び同様の用語は、当業者には理解されるであろう。用語「実質的に」又は「本質的に」はまた、「全体的に(entirely)」、「完全に(completely)」、「全て(all)」などを伴う実施形態も含み得る。それゆえ、実施形態では、実質的に又は本質的にという形容詞はまた、削除される場合もある。適用可能な場合、用語「実質的に」又は用語「本質的に」はまた、95%以上、特に99%以上、更により特定的には99.5%以上などの、100%を含めた90%以上にも関連し得る。
【0167】
用語「備える(comprise)」はまた、用語「備える(comprises)」が「から成る(consists of)」を意味する実施形態も含む。
【0168】
用語「及び/又は」は、特に、「及び/又は」の前後で言及された項目のうちの1つ以上に関連する。例えば、語句「項目1及び/又は項目2」、及び同様の語句は、項目1及び項目2のうちの1つ以上に関連する場合もある。用語「含む(comprising)」は、一実施形態では、「から成る(consisting of)」を指す場合もあるが、別の実施形態ではまた、「少なくとも定義されている種、及びオプションとして1つ以上の他の種を包含する」も指す場合がある。
【0169】
更には、明細書本文及び請求項での、第1、第2、第3などの用語は、類似の要素を区別するために使用されるものであり、必ずしも、連続的又は時系列的な順序を説明するために使用されるものではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であり、本明細書で説明される本発明の実施形態は、本明細書で説明又は図示されるもの以外の、他の順序での動作が可能である点を理解されたい。
【0170】
本明細書では、デバイス、装置、又はシステムは、とりわけ、動作中について説明されてもよい。当業者には明らかとなるように、本発明は、動作の方法、又は動作中のデバイス、装置、若しくはシステムに限定されるものではない。
【0171】
上述の実施形態は、本発明を限定するものではなく、むしろ例示するものであり、当業者は、添付の請求項の範囲から逸脱することなく、多くの代替的実施形態を設計することが可能となる点に留意されたい。
【0172】
請求項では、括弧内のいかなる参照符号も、その請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0173】
動詞「備える、含む(to comprise)」及びその活用形の使用は、請求項に記述されたもの以外の要素又はステップが存在することを排除するものではない。文脈が明らかにそうではないことを必要としない限り、明細書本文及び請求項の全体を通して、単語「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」などは、排他的又は網羅的な意味ではなく包括的な意味で、すなわち、「含むが、限定されない」という意味で解釈されたい。
【0174】
要素に先行する冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数のそのような要素が存在することを排除するものではない。
【0175】
本発明は更に、明細書本文で説明される特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、デバイス、装置、若しくはシステムに適用される。本発明は更に、明細書本文で説明される特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、方法又はプロセスに関する。
【0176】
本特許で論じられている様々な態様は、更なる利点をもたらすために組み合わされることも可能である。更には、当業者は、実施形態が組み合わされることが可能であり、また、3つ以上の実施形態が組み合わされることも可能である点を理解するであろう。更には、特徴のうちのいくつかは、1つ以上の分割出願のための基礎を形成し得るものである。
【0177】
それゆえ、とりわけ本発明は、実施形態では、特にタイルの形状を有する、ルミネッセンス材料本体と、ルミネッセンス本体の一部に取り付けられている反射層と、反射層に取り付けられている接着層と、接着層に取り付けられているヒートシンクとを提供し、ヒートシンクは、SPDで作製されている。用語「SPD」の代わりに、用語「SPC」、超音速粉末コーティング(supersonic powder coating)もまた適用されてもよい。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4