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特許7503166通信装置、ガス検知システム、ガス検知器、通信方法及び制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】通信装置、ガス検知システム、ガス検知器、通信方法及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   G08C 15/00 20060101AFI20240612BHJP
   G08B 17/00 20060101ALI20240612BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20240612BHJP
   G08B 21/16 20060101ALI20240612BHJP
【FI】
G08C15/00 E
G08B17/00 Z
G08B25/10 Z
G08B21/16
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023042299
(22)【出願日】2023-03-16
【審査請求日】2023-05-29
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000190301
【氏名又は名称】新コスモス電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】東 慎士
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 信二
(72)【発明者】
【氏名】八束 大地
(72)【発明者】
【氏名】吉田 一貴
(72)【発明者】
【氏名】城井 哲史
(72)【発明者】
【氏名】宮岡 環
【審査官】吉田 久
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-68612(JP,A)
【文献】特開2017-135647(JP,A)
【文献】特開2016-218632(JP,A)
【文献】特開2019-91107(JP,A)
【文献】特開2022-143389(JP,A)
【文献】特開2017-174263(JP,A)
【文献】特開2021-179684(JP,A)
【文献】特開2022-136542(JP,A)
【文献】特開2005-51557(JP,A)
【文献】特開2022-119261(JP,A)
【文献】特開2013-12179(JP,A)
【文献】特開2022-18778(JP,A)
【文献】登録実用新案第3147637(JP,U)
【文献】特許第7217824(JP,B1)
【文献】特開2021-128578(JP,A)
【文献】特開2020-35391(JP,A)
【文献】特開2021-192490(JP,A)
【文献】特開2021-158794(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08C 13/00-25/04
G08B 17/00、21/16、
25/10
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定ガスを検知するガス検知器とBLE通信を行う通信装置であって、
前記ガス検知器から、前記ガス検知器との通信の確立を要求する接続要求情報であって、前記ガス検知器による前記所定ガスの検出結果を示す検出情報を含む接続要求情報であるアドバタイズを受信可能な受信部を備え、
前記受信部によって前記アドバタイズが受信された場合、前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を報知する報知部と、
前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を外部に送信する送信部と、
前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を表示する表示部と、
前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を記憶する記憶部と、のうち少なくとも1つを備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記受信部は、前記ガス検知器から定期的に送信される前記アドバタイズを受信可能であり、
前記通信装置は、前記表示部を備えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の通信装置と、
前記所定ガスを検出する検出部と、前記検出部による前記検出結果を示す前記検出情報を含む前記アドバタイズを、前記ガス検知器の外部に送信する送信部と、を有する前記ガス検知器と、を備えることを特徴とするガス検知システム。
【請求項4】
ガス検知器であって、
前記ガス検知器は、
当該ガス検知器とは別のガス検知器とBLE通信を行うものであり、
所定ガスを検出する検出部と、
前記所定ガスを検知する前記別のガス検知器から、前記別のガス検知器との通信の確立を要求する接続要求情報であって、前記別のガス検知器による前記所定ガスの検出結果を示す検出情報を含む接続要求情報であるアドバタイズを受信可能な受信部と、を備え、
前記受信部によって前記アドバタイズが受信された場合、前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を報知する報知部と、
前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を外部に送信する送信部と、
前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を表示する表示部と、
前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を記憶する記憶部と、のうち少なくとも1つを備えることを特徴とするガス検知器。
【請求項5】
所定位置に設置されることを特徴とする請求項4に記載のガス検知器。
【請求項6】
前記ガス検知器は、
前記BLE通信でのセントラルとして機能し、
前記BLE通信でのペリフェラルとして機能する前記別のガス検知器と通信可能であることを特徴とする請求項4または5に記載のガス検知器。
【請求項7】
ガス検知器が所定ガスを検出する検出工程と、
前記ガス検知器との通信の確立を要求する接続要求情報であって、前記ガス検知器によって検出された前記所定ガスの検出結果を示す検出情報を含む接続要求情報であるアドバタイズを、前記ガス検知器から前記ガス検知器の外部に送信する送信工程と、
前記送信工程によって送信された前記アドバタイズを、前記ガス検知器とBLE通信を行う通信装置で受信する受信工程と、を備え、
前記受信工程によって受信された前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を前記通信装置から報知する報知工程と、
前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を前記通信装置から前記通信装置の外部に送信する送信工程と、
前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を前記通信装置に表示する表示工程と、
前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を前記通信装置に記憶する記憶工程と、のうち少なくとも1つを備えることを特徴とする通信方法。
【請求項8】
所定ガスを検知するガス検知器から、接続要求に関する情報以外の情報である検出情報であって、当該ガス検知器による前記所定ガスの検出結果を示す検出情報を含むとともに、前記ガス検知器との通信の確立を要求する接続要求情報であるアドバタイズを、外部の機器に送信する送信工程と、
前記送信工程によって送信された前記アドバタイズを、前記ガス検知器とBLE通信を行う通信装置で受信する受信工程と、
前記受信工程によって受信された前記アドバタイズに含まれる前記検出情報に応じて前記通信装置の制御を行う制御工程と、を含み、
前記制御工程は、
前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を前記通信装置から報知する報知工程と、
前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を前記通信装置から前記通信装置の外部に送信する送信工程と、
前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を前記通信装置に表示する表示工程と、
前記アドバタイズに含まれる前記検出情報を前記通信装置に記憶する記憶工程と、のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、検知器、通信装置、ガス検知システム、通信方法及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、モバイルガス検知器と、モバイルガス検知器から送られるガス検出データを受信する受信管理部と、の間で通信が行われるガス検知システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-240823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示のガス検知システムは、モバイルガス検知器と、受信管理部を備える監視装置と、の間で通信が行われるものであるため、当該ガス検知システムでは、ユーザ間で機器を用いて通信を行うことは想定されていない。このため、上記ガス検知システムでは、あるユーザが、離れた場所にあるガス検知器の情報を確認することはできないという問題がある。
【0005】
本開示の一態様は、検知器の情報を、検知器から離れた場所にある通信装置で確認させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示の第1態様の検知器は、所定イベントを検出する検出部と、前記検出部によって検出された前記所定イベントの情報を含む接続要求情報を、外部に送信する送信部と、を備える。
【0007】
検知器は、検出部が検出した所定イベントの情報を含む接続要求情報を検知器の外部に送信する。接続要求情報に所定イベントの情報が含まれているため、検知器の外部にある通信装置に対して、検知器からの接続要求情報を受信させることで所定イベントの情報を取得させることができる。これにより、検知器と通信装置とのペアリングを行うことなく、検知器の検出部が検出した所定イベントの情報を、離れた場所にいる通信装置のユーザに知らせることができる。
【0008】
本開示の第2態様の検知器は、第1態様の検知器において、前記検出部によって検出された前記所定イベントが所定条件を満たしているか否かを判定する判定部をさらに備え、前記送信部は、前記判定部による判定結果を示す判定情報を含む前記接続要求情報を、前記検知器の外部に送信する。
【0009】
接続要求情報には、所定イベントが所定条件を満たしているか否かの判定結果を示す判定情報が含まれている。これにより、離れた場所にいる通信装置のユーザに判定結果を確認させることができる。
【0010】
本開示の第3態様の検知器は、第1態様または第2態様の検知器において、所定ガスを検知するガス検知器である。ガス検知器が備える検出部が検出した所定イベントの情報を、離れた場所にいる通信装置のユーザに知らせることができる。
【0011】
本開示の第4態様の通信装置は、所定ガスを検知するガス検知器から、当該ガス検知器による前記所定ガスの検出結果を示す検出情報を含む接続要求情報を受信可能な受信部を備え、前記受信部によって前記接続要求情報が受信された場合、前記接続要求情報に含まれる前記検出情報を報知する報知部と、前記接続要求情報に含まれる前記検出情報を外部に送信する送信部と、前記接続要求情報に含まれる前記検出情報を表示する表示部と、前記接続要求情報に含まれる前記検出情報を記憶する記憶部と、のうち少なくとも1つを備える。
【0012】
通信装置は、ガス検知器によって検出された所定ガスの検出結果を示す検出情報を含む接続要求情報をガス検知器から受信可能なものである。通信装置は、ガス検知器から接続要求情報を受信した場合、接続要求情報に含まれる検出情報を報知、外部へ送信、表示または記憶する。このため、通信装置のユーザは、ガス検知器と通信装置とをペアリングすることなく、離れた場所にあるガス検知器の検出情報を把握することができる。
【0013】
本開示の第5態様の通信装置は、第4態様の通信装置において、所定位置に設置され、前記ガス検知器とは別のガス検知器である。所定位置で所定ガスを検知するガス検知器である通信装置が、他のガス検知器から検出情報を受信して報知、外部へ送信、表示または記憶する。これにより、通信装置のユーザは、所定位置の周囲における所定ガスの検知を把握するだけではなく、より広い範囲で他のガス検知器の検出情報を把握することができる。
【0014】
本開示の第6態様のガス検知システムは、第4態様または第5態様の通信装置と、前記所定ガスを検出する検出部と、前記検出部による前記検出結果を示す前記検出情報を含む前記接続要求情報を、前記ガス検知器の外部に送信する送信部と、を有する前記ガス検知器と、を備える。
【0015】
ガス検知器は、所定ガスの検出結果を示す検出情報を含む接続要求情報を、ガス検知器の外部に送信する。また、通信装置は、ガス検知器から接続要求情報を受信した場合、接続要求情報に含まれる検出情報を報知、外部へ送信、表示または記憶する。よって、通信装置のユーザは、離れた場所にあるガス検知器の検出情報を確認することができる。
【0016】
本開示の第7態様の通信方法は、検知器が所定イベントを検出する検出工程と、前記検知器によって検出された前記所定イベントの情報を含む接続要求情報を、前記検知器から前記検知器の外部に送信する送信工程と、を備える。
【0017】
所定イベントの情報を含む接続要求情報を、検知器から検知器の外部に送信する。接続要求情報に所定イベントの情報が含まれているため、検知器の外部にある通信装置に対して、検知器からの接続要求情報を受信させることで所定イベントの情報を取得させることができる。これにより、検知器と通信装置とのペアリングを行うことなく、検知器が検出した所定イベントの情報を、離れた場所にいる通信装置のユーザに知らせることができる。
【0018】
本開示の第8態様の制御方法は、接続要求に関する情報以外の所定情報を含む接続要求情報を、所定イベントを検出する検知器から外部の機器に送信する送信工程と、前記送信工程によって送信された前記接続要求情報を通信装置で受信する受信工程と、前記受信工程によって受信された前記所定情報に応じて前記通信装置の制御を行う制御工程と、を含む。
【0019】
接続要求に関する情報以外の所定情報を含む接続要求情報を、検知器から外部の機器に送信する。また、検知器から送信された接続要求情報を通信装置で受信し、通信装置で受信した所定情報に応じて通信装置の制御を行う。これにより、通信装置から離れた場所にある検知器から、所定情報を通信装置で受信し、当該所定情報に応じて通信装置が適切に制御される。
【発明の効果】
【0020】
本開示の一態様によれば、検知器の情報を、検知器から離れた場所にある通信装置で確認させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本開示の実施形態1に係るガス検知システムを説明する図である。
図2図1に示すガス検知システムが備えるガス検知器を示す平面図である。
図3図1に示すガス検知システムが備えるガス検知器及び携帯情報端末の電気的な構成を示す機能ブロック図である。
図4図1に示したガス検知システムの動作例を示すフローチャートである。
図5図1に示したガス検知器の別の動作例を示すフローチャートである。
図6】本開示の実施形態2に係るガス検知システムを説明する図である。
図7図1に示したガス検知システムの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
〔実施形態1〕
<ガス検知システム>
以下、ガス検知システム100について図1図3を用いて具体的に説明する。図1は、本開示の実施形態1に係るガス検知システム100を説明する図である。図2は、図1に示すガス検知システム100が備えるガス検知器30を示す平面図である。図3は、図1に示すガス検知システム100が備えるガス検知器30及び携帯情報端末40aの電気的な構成を示す機能ブロック図である。
【0023】
なお、実施形態1では、検知器として所定ガスを検知するガス検知器30と、通信装置としてデータ通信が可能な携帯情報端末40aと、を用いた場合を例示して説明する。しかしながら、本開示はこれに限定されるものではなく、所定イベントを検出する検知器と、検知器と通信可能な通信装置と、を含んだ通信ネットワークを構築した検知システムであればよい。
【0024】
ガス検知システム100は、図1に示すように、複数、例えば、4つのガス検知器30a、30b、30c及び30d(以下、“30”で総称する。)と、携帯情報端末40aと、を備える。
【0025】
<ガス検知器>
ガス検知器30は、図2に示すように、例えば、四角形状に構成された本体部31を備える。本体部31は、例えば、合成樹脂製の箱体を有しており、当該箱体は作業者等のユーザの手で持ち運び可能に構成されている。換言すれば、ガス検知器30は、携帯可能なモバイル端末として機能するようになっている。
【0026】
また、5つのセンサ部SMを設置するための設置領域32が、例えば本体部31の正面側に設けられている。設置領域32には、例えば、円形状に各々開口された開口部を備える、スロット32a、32b、32c、32d及び32eが設けられている。そして、5つのセンサ部SMがそれぞれスロット32a、32b、32c、32d及び32eに着脱可能に取り付けられている。なお、センサ部SMの個数は5つに限定されない。
【0027】
さらに、報知部33が、例えば本体部31の正面側に設けられている。報知部33は、例えば、スピーカなどを含む音声出力部であり、センサ部SMの検出結果を示す検出情報を示す音声を出力することにより、検出情報を外部に報知する。検出情報は、例えば、センサ部SMによって検出される所定ガスの濃度を示す濃度情報である。また、表示部34が、例えば本体部31の正面側に設けられている。表示部34は、例えば、液晶ディスプレイパネルを用いて構成されており、センサ部SMの検出結果などの検出情報を表示する。
【0028】
ガス検知器30は、例えば、爆発性雰囲気下の区画で使用可能なガス検知器である。具体的にいえば、ガス検知器30は、防爆構造規格(例えば、国際規格「IEC 60079-0:2017」及び「IEC 60079-1:2014」)に適合する構造体に構成されている。
【0029】
換言すれば、ガス検知器30は、爆発性雰囲気下の区画内で所定ガスを検出可能であるとともに、たとえ、当該区画内でガス爆発が生じたとしても損傷の発生を極力抑制して動作を維持できたり、自機が着火源にならず爆発を防止したりするように構成されている。なお、ここでいう爆発性雰囲気とは、該当区画内の雰囲気において、爆発を生じる可能性がある雰囲気であることを示している。換言すれば、爆発を発生し得る、ガス濃度以上の可燃性ガスを含む雰囲気をいう。
【0030】
<ガス検知器の電気的な構成>
次に、図3の符号A1を参照して、ガス検知器30の電気的な構成について具体的に説明する。図3の符号A1は、ガス検知器30の電気的な構成を示す。図3の符号A1に示すように、ガス検知器30は、センサ部SMと、本体部31と、を備える。ガス検知器30においては、図2に示すように、5つのセンサ部SMが設けられている。各センサ部SMは、所定ガスを検出するためのガスセンサモジュールとしてモジュール化されたものである。
【0031】
具体的にいえば、センサ部SMは、例えば、定電位電解式センサ、NDIR(Non-Dispersive Infrared)センサ、接触燃焼式センサ、半導体式センサまたはMEMS(Micro Electro Mechanical System)型のセンサエレメントを含んでいる。また、センサ部SMは、上記センサエレメントでのセンシング形式等に応じて、所定ガスとして、例えば、メタンガス、水素ガス、二酸化炭素ガス、酸素ガス、一酸化炭素ガス、硫化水素ガス、二酸化硫黄ガス、塩素ガスまたはアンモニアガスのいずれかを検出するよう構成されている。
【0032】
なお、例えば、ガス検知器30において、5つのセンサ部SMのうち、2つのセンサ部SMを用いて、同一種類の所定ガスを検出してもよいし、互いに異なる種類の所定ガスを検出してもよい。また、センサ部SMは、所定ガスの濃度の測定値等を検出してもよい。
【0033】
センサ部SMは、所定イベントを検出する検出部の一例である。実施形態1では、ガス検知器30が、所定イベントとして所定ガスを検出するセンサ部SMを備える場合を例示している。ただし、本開示はこれに限定されず、ガス検知器30が、所定イベントとしてガス検知器30における故障の発生を検出する検出部を備える構成でもよい。また、本開示は、ガス検知器30が、所定イベントとして操作受付部(図示せず)に対して警報停止などのユーザからの操作指示の受付を検出する検出部を備える構成でもよい。
【0034】
センサ部SMは、所定ガスの検出結果について、センサ部SMに予め記憶されている校正データを用いた所定演算を施す演算部を備えており、所定演算結果を制御部31Cに対して送信可能となるように構成されている。センサ部SMがこのように構成されていることで、ガス検知器30では、センサ部SMの交換作業を容易に行うことができる。
【0035】
また、ガス検知器30においては、本体部31は、制御部31Cと、通信部31Tと、報知部33と、表示部34と、を備えており、本体部31に着脱可能なセンサ部SMと互いに独立して構成されている。
【0036】
制御部31Cは、例えば、CPU、MCU(Micro Controller Unit)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)などを含んで構成されている。また、ガス検知器30は、所定の制御プログラムを保持した記憶部(図示せず)を備えており、制御部31Cは、当該制御プログラムに従って、ガス検知器30の各部の制御を行う。制御部31Cは、センサ部SMから送信された所定演算結果を上記検出結果として報知部33に報知させる。
【0037】
制御部31Cは、判定部35を有しており、判定部35は、センサ部SMによって検出された所定ガスの濃度が所定条件を満たしているか否かを判定する。当該所定条件は、例えば、センサ部SMによって検出された所定ガスの濃度が所定値以上であることである。
【0038】
通信部31Tは、例えば、I/Oポート(入出力回路)を備えた通信インターフェース部を含んで構成されている。通信部31Tは、制御部31Cからの指示に従って、センサ部SMの検出結果を示す検出情報を含む接続要求情報を、ガス検知器30の外部に送信する。
【0039】
また、通信部31Tは、当該接続要求情報をガス検知器30の外部に送信する送信部の機能を有する。なお、通信部31Tは、所定の情報をガス検知器30の外部から受信する受信部の機能を有してもよい。また、通信部31Tは、受信部及び送信部から構成されるものであってもよい。さらに、通信部31Tは、判定部35による判定結果を示す判定情報を含む接続要求情報を、ガス検知器30の外部に送信してもよい。
【0040】
接続要求情報は、通信部31Tからガス検知器30の外部に一方向に送信される、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信でのアドバタイズであり、通信部31Tからガス検知器30の外部に通信部31Tとの接続を要求する情報である。ガス検知器30は、上記BLE通信でのペリフェラルとして機能する。
【0041】
<携帯情報端末の電気的な構成>
図3の符号A2を参照して、携帯情報端末40aの電気的な構成について具体的に説明する。図3の符号A2は、携帯情報端末40aの電気的な構成を示す。図3の符号A2に示すように、携帯情報端末40aは、通信部40Tと、報知部40Hと、表示部40Dと、記憶部40Mと、制御部40Cと、を備える。携帯情報端末40aは、例えば、スマートフォンまたはタブレットなどである。携帯情報端末40aは、ユーザの手で持ち運び可能に構成されている。換言すれば、携帯情報端末40aは、携帯可能なモバイル端末として機能するようになっている。
【0042】
通信部40Tは、通信部31Tと同様に構成されており、ガス検知器30から接続要求情報を受信可能な受信部の機能を有する。なお、通信部40Tは、接続要求情報に含まれる検出情報を携帯情報端末40aの外部に送信する送信部の機能を有してもよい。また、通信部40Tは、受信部及び送信部から構成されるものであってもよい。通信部40Tは、上位システム(上位ネットワーク)の上位装置等と通信可能である。以下、通信部40Tが、上位装置の一例として、クラウドサーバー等のサーバー50と通信する場合について例示する。
【0043】
報知部40Hは、センサ部SMの検出結果などの検出情報を報知する。報知部40Hは、例えば、スピーカなどを含む音声出力部であり、検出情報を示す音声を出力することにより、検出情報を外部に報知する。
【0044】
表示部40Dは、例えば、液晶ディスプレイパネルを用いて構成されており、検出情報を表示する。記憶部40Mは、検出情報を記憶する。制御部40Cは、制御部31Cと同様に構成されており、記憶部40Mに記憶された所定の制御プログラムに従って、携帯情報端末40aの各部の制御を行う。
【0045】
<ガス検知システムの動作例>
次に、図4及び図5も参照して、本実施形態のガス検知システム100の動作例について具体的に説明する。図4は、図1に示したガス検知システム100の動作例を示すフローチャートである。図4の符号B1は、ガス検知器30の動作例を示し、図4の符号B2は、携帯情報端末40aの動作例を示す。図5は、図1に示したガス検知器30の別の動作例を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、まず図4の符号B1の図を用いて、本実施形態のガス検知器30の通信方法について説明する。
【0046】
<ガス検知器の動作例>
図4の符号B1に示すように、ガス検知器30の検出部は、所定イベントを検出する(S1)。ステップS1は検出工程の一例である。具体的には、ガス検知器30のセンサ部SMは、所定イベントとして所定ガスを検出する。なお、ステップS1において、ガス検知器30の検出部は、所定イベントとしてガス検知器30における故障の発生を検出してもよい。また、ガス検知器30の検出部は、所定イベントとして上記操作受付部に対して警報停止などのユーザからの操作指示の受付を検出してもよい。
【0047】
ガス検知器30の検出部が所定イベントを検出した後、通信部31Tは、制御部31Cからの指示に従って、ガス検知器30の検出部によって検出された所定イベントの情報を含む接続要求情報を、ガス検知器30からガス検知器30の外部に送信する(S2)。ステップS2は送信工程の一例である。
【0048】
具体的には、通信部31Tは、センサ部SMによる所定ガスの検出結果を示す検出情報を含む接続要求情報を、ガス検知器30の外部に送信する。なお、ステップS2において、通信部31Tは、ガス検知器30の検出部による検出結果であって、ガス検知器30における故障の発生の検出結果を示す検出情報を含む接続要求情報を、ガス検知器30の外部に送信してもよい。
【0049】
また、通信部31Tは、ガス検知器30の検出部による検出結果であって、上記操作受付部に対して警報停止などのユーザからの操作指示の受付の検出結果を示す検出情報を含む接続要求情報を、ガス検知器30の外部に送信してもよい。
【0050】
以上により、ガス検知器30は、検出部が検出した所定イベントの情報を含む接続要求情報をガス検知器30の外部に送信する。接続要求情報に所定イベントの情報が含まれているため、ガス検知器30の外部にある携帯情報端末40aに対して、ガス検知器30からの接続要求情報を受信させることで所定イベントの情報を取得させることができる。
【0051】
これにより、ガス検知器30と携帯情報端末40aとのペアリングを行うことなく、ガス検知器30の検出部が検出した所定イベントの情報を、離れた場所(例えば、爆発性雰囲気下の区画内)にいる携帯情報端末40aのユーザに知らせることができる。ペアリングについては後述する。
【0052】
<携帯情報端末の動作例>
次に、図4の符号B2を用いて、携帯情報端末40aの動作例について具体的に説明する。図4の符号B2に示すように、通信部40Tは、ガス検知器30の通信部31Tとペアリングを行うことなく、通信部31Tから、ガス検知器30による所定ガスの検出結果を示す検出情報を含む接続要求情報を受信する(S3)。ペアリングとは、2つの機器間で双方向の通信を確立することであり、ここでは、通信部31Tと通信部40Tとの双方向の通信を確立することである。
【0053】
通信部40Tによって接続要求情報が受信された後、報知部40Hは、接続要求情報に含まれる検出情報を報知する(S4)。ここで、報知部40Hは、接続要求情報に含まれる検出情報のうち、ガス検知器30における故障の発生の検出結果、および、上記操作受付部に対して警報停止などのユーザからの操作指示の受付の検出結果などの特定のイベントを報知してもよい。
【0054】
報知部40Hが検出情報を報知した後、通信部40Tは、接続要求情報に含まれる検出情報を、携帯情報端末40aの外部に送信する(S5)。例えば、通信部40Tは、接続要求情報に含まれる検出情報をサーバー50に送信してもよい。これにより、サーバー50を管理するユーザに検出情報を知らせることができる。
【0055】
また、携帯情報端末40aは、携帯情報端末40aの位置を示す位置情報を取得する取得部(図示せず)を備えていてもよい。通信部40Tは、取得部によって取得された位置情報をサーバー50に送信してもよい。通信部40Tは、サーバー50に情報を送信する場合、メールでサーバー50に情報を送信してもよい。
【0056】
通信部40Tが検出情報を携帯情報端末40aの外部に送信した後、表示部40Dは、接続要求情報に含まれる検出情報を表示する(S6)。表示部40Dが検出情報を表示した後、記憶部40Mは、接続要求情報に含まれる検出情報を記憶する(S7)。なお、ステップS4~S7の実行順序は、図4の符号B2に示す順序には限定されず、適宜変更されてもよい。
【0057】
携帯情報端末40aは、ガス検知器30によって検出された所定ガスの検出結果を示す検出情報を含む接続要求情報をガス検知器30から受信可能なものである。携帯情報端末40aは、ガス検知器30から接続要求情報を受信した場合、接続要求情報に含まれる検出情報を報知、外部へ送信、表示及び記憶する。このため、携帯情報端末40aのユーザは、ガス検知器30と携帯情報端末40aとをペアリングすることなく、離れた場所にあるガス検知器30の検出情報を把握することができる。
【0058】
また、携帯情報端末40aのユーザは、離れた場所にいるガス検知器30のユーザの周囲における所定ガスの検出結果を表示部40Dによる表示で正確に確認することができる。さらに、携帯情報端末40aのユーザは、離れた場所にいるガス検知器30のユーザの周囲における所定ガスの検出結果を、報知部40Hからの音声で確認できる。このため、携帯情報端末40aのユーザは、携帯情報端末40aを操作していない状態でも、所定ガスの検出結果をすぐに確認することができる。
【0059】
<ガス検知器の別の動作例>
次に、図5を用いて、ガス検知器30の別の動作例について具体的に説明する。図5に示すように、ガス検知器30の検出部は、所定イベントを検出する(S11)。ステップS11の処理は、図4の符号B1に示すステップS1の処理と同じ処理である。
【0060】
ガス検知器30の検出部が所定イベントを検出した後、判定部35は、ガス検知器30の検出部によって検出された所定イベントが所定条件を満たしているか否かを判定する(S12)。具体的には、判定部35は、所定条件としてセンサ部SMによって検出された所定ガスの濃度が所定値以上であることを満たしているか否かを判定する。
【0061】
なお、判定部35は、ガス検知器30の検出部による検出結果が所定条件を満たしているか否かを判定してもよい。この場合、当該所定条件は、ガス検知器30の検出部による検出結果が、ガス検知器30において故障が発生していることを示すことである。また、上記所定条件は、ガス検知器30の検出部による検出結果が、上記操作受付部に対して警報停止などのユーザからの操作指示の受付があったことを示すことであってもよい。
【0062】
判定部35が所定イベントについて所定条件を満たしているか否かを判定した後、通信部31Tは、判定部35による判定結果を示す判定情報を含む接続要求情報を、ガス検知器30の外部に送信する(S13)。
【0063】
以上により、接続要求情報には、所定イベントが所定条件を満たしているか否かの判定結果を示す判定情報が含まれている。これにより、離れた場所にいる携帯情報端末40aのユーザに判定結果を確認させることができる。
【0064】
なお、ステップS13の後、携帯情報端末40aにより上述したステップS3~S7の処理が実行されてもよい。この場合、ステップS3~S7において処理の対象となる接続要求情報には、上記判定情報が含まれる。
【0065】
〔実施形態2〕
本開示の実施形態2について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。図6は、本開示の実施形態2に係るガス検知システム101を説明する図である。図7は、図1に示したガス検知システム101の動作例を示すフローチャートである。
【0066】
<ガス検知システム>
図6に示すように、ガス検知システム101は、ガス検知システム100に比べて、携帯情報端末40aに代えて第2ガス検知器30eを備える点が異なる。なお、実施形態2において、ガス検知器30a~30dをそれぞれ、第1ガス検知器30a~30dと称する。また、第1ガス検知器30a~30dについて第1ガス検知器30と総称する場合がある。
【0067】
実施形態2では、通信装置として所定ガスを検知する第2ガス検知器30eを用いた場合を例示して説明する。第2ガス検知器30eの構成は、第1ガス検知器30の構成と同じであってもよい。また、第2ガス検知器30eは、図3の符号A2に示す通信部40Tと、報知部40Hと、表示部40Dと、記憶部40Mと、制御部40Cと、を備えるとともに、図3の符号A1に示すセンサ部SMを備える。
【0068】
第2ガス検知器30eは、第1ガス検知器30とは別のガス検知器である。つまり、第2ガス検知器30eは、第1ガス検知器30とは別体のものである。第2ガス検知器30eは、上記BLE通信でのセントラルとして機能する。
【0069】
また、記憶部40Mには、グループ設定情報が記憶されていてもよい。グループ設定情報は、通信部40Tが通信可能な少なくとも1つの第1ガス検知器30が設定された情報である。通信部40Tは、記憶部40Mに記憶されているグループ設定情報で設定されている第1ガス検知器30と通信が可能であってもよい。
【0070】
第2ガス検知器30eのユーザは、第2ガス検知器30eが備える操作受付部(図示せず)を操作することにより、グループ設定情報を変更可能である。これにより、第2ガス検知器30eのユーザは、第2ガス検知器30eが通信可能な第1ガス検知器30を指定することができる。
【0071】
<ガス検知システムの制御方法>
次に、図7を用いて、ガス検知システム101の制御方法について具体的に説明する。図7に示すように、第1ガス検知器30の通信部31Tは、接続要求に関する情報以外の所定情報を含む接続要求情報を、外部の機器に送信する(S21)。当該外部の機器は、第2ガス検知器30eを含む所定の機器である。上記所定情報は、例えば、第1ガス検知器30が備えるセンサ部SMの検出結果を示す検出情報である。ステップS21は、送信工程の一例である。
【0072】
第2ガス検知器30eの通信部40Tは、第1ガス検知器30の通信部31Tによって送信された接続要求情報を受信する(S22)。ステップS22は、受信工程の一例である。通信部40Tが接続要求情報を受信した後、第2ガス検知器30eの報知部40Hは、通信部40Tによって受信された接続要求情報に含まれる所定情報を報知する(S23)。
【0073】
報知部40Hが所定情報を報知した後、制御部40Cは、通信部40Tによって受信された接続要求情報に含まれる所定情報に応じて、第2ガス検知器30eの制御を実行する(S24)。ステップS24は、制御工程の一例である。第2ガス検知器30eの制御としては、例えば、図4の符号B2に示すステップS4~S7の処理が挙げられる。
【0074】
接続要求に関する情報以外の所定情報を含む接続要求情報を、第1ガス検知器30から外部の機器に送信する。また、第1ガス検知器30から送信された接続要求情報を第2ガス検知器30eで受信し、第2ガス検知器30eで受信した所定情報に応じて第2ガス検知器30eの制御を行う。これにより、第2ガス検知器30eから離れた場所にある第1ガス検知器30から、所定情報を第2ガス検知器30eで受信し、当該所定情報に応じて第2ガス検知器30eが適切に制御される。
【0075】
〔変形例1〕
実施形態1において、携帯情報端末40aは、報知部40H、通信部40Tにおける送信部の機能、表示部40D及び記憶部40Mのうち少なくとも1つを備えてもよい。この場合、図4の符号B2に示すステップS4~S7の処理のうち少なくとも1つが実行される。
【0076】
〔変形例2〕
実施形態2において、第2ガス検知器30eは、所定位置に設置されるものであってもよい。具体的には、第2ガス検知器30eは、所定位置に固定された据置型のガス検知器として定点のガス検知を行うものであってもよい。
【0077】
所定位置で所定ガスを検知する第2ガス検知器30eが、第1ガス検知器30から検出情報を受信して報知、外部へ送信、表示または記憶する。これにより、第2ガス検知器30eのユーザは、所定位置の周囲における所定ガスの検知を把握するだけではなく、より広い範囲で第1ガス検知器30の検出情報を把握することができる。
【0078】
〔変形例3〕
実施形態1のステップS2において、ガス検知器30の通信部31Tは、複数のセンサ部SMによって検出される、異なる種類の所定ガスのそれぞれの濃度を示す濃度情報を含む接続要求情報を、ガス検知器30の外部に送信してもよい。
【0079】
この場合、ステップS4において、携帯情報端末40aの報知部40Hは、接続要求情報に含まれる濃度情報を報知する。同様に、ステップS5において、携帯情報端末40aの通信部40Tは濃度情報を外部に送信し、ステップS6において、携帯情報端末40aの表示部40Dは濃度情報を表示する。ステップS7において、携帯情報端末40aの記憶部40Mは濃度情報を記憶する。
【0080】
接続要求情報には、異なる種類の所定ガスのそれぞれの濃度を示す濃度情報が含まれている。また、携帯情報端末40aが濃度情報を報知、外部へ送信、表示及び記憶する。これにより、ガス検知器30のユーザの周囲における複数種類の所定ガスの濃度を、離れた場所にいる携帯情報端末40aのユーザに知らせることができる。
【0081】
〔変形例4〕
実施形態1において、ガス検知器30は、ガス検知器30の周囲の温度及び湿度を検出する温湿度検出部(図示せず)を備えてもよい。また、ガス検知器30は、温湿度検出部によって検出されたガス検知器30の周囲の温度及び湿度から、暑さの度合いを示す暑さ情報を生成する情報生成部(図示せず)を備えてもよい。
【0082】
温湿度検出部は本体部31に内蔵されている温湿度センサであり、情報生成部は制御部31Cに含まれる。暑さ情報は、例えば暑さ指数(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature)で示される情報であってもよく、暑さの度合いに応じて色で示される情報であってもよい。また、ガス検知器30は、温湿度検出部に代えて、ガス検知器30の周囲の温度を検出する温度検出部と、ガス検知器30の周囲の湿度を検出する湿度検出部と、を備えてもよい。
【0083】
通信部31Tは、ステップS2において、情報生成部によって生成された暑さ情報を含む接続要求情報を、ガス検知器30の外部に送信してもよい。この場合、ステップS4において、携帯情報端末40aの報知部40Hは、接続要求情報に含まれる暑さ情報を報知する。同様に、ステップS5において、携帯情報端末40aの通信部40Tは暑さ情報を外部に送信し、ステップS6において、携帯情報端末40aの表示部40Dは暑さ情報を表示する。ステップS7において、携帯情報端末40aの記憶部40Mは暑さ情報を記憶する。
【0084】
接続要求情報には、暑さの度合いを示す暑さ情報が含まれている。また、携帯情報端末40aが暑さ情報を報知、外部へ送信、表示及び記憶する。これにより、離れた場所にいる携帯情報端末40aのユーザに暑さ情報を確認させることができ、ガス検知器30のユーザが安全な状態にあるかを携帯情報端末40aのユーザに確認させることができる。
【0085】
〔変形例5〕
通信部31Tは、図4の符号B1に示すステップS2において、ガス検知器30の検出部が所定イベントを検出したことをトリガーとして、接続要求情報をガス検知器30の外部に送信してもよい。
【0086】
また、通信部31Tは、接続要求情報をガス検知器30の外部に定期的に送信していてもよい。この場合、通信部31Tは、ステップS2において、ガス検知器30の検出部が所定イベントを検出したとき、所定イベントの検出の次の接続要求情報の定期的な送信タイミングで、当該接続要求情報に検出情報を含めて送信する。
【0087】
さらに、通信部31Tは、同様に接続要求情報をガス検知器30の外部に定期的に送信する場合を考える。この場合、通信部31Tは、ステップS2において、ガス検知器30の検出部が所定イベントを検出すると、所定イベントの検出の次の接続要求情報の定期的な送信タイミングを待たずに、検出情報を含む接続要求情報を送信してもよい。なお、通信部31Tは、接続要求情報の定期的な送信の周期を短くして、ステップS2において、検出情報を含む接続要求情報を送信してもよい。
【0088】
また、通信部31Tが、接続要求情報をガス検知器30の外部に定期的に送信する場合、定期的に送信する接続要求情報に、所定イベントに関する情報を常に含めてもよい。さらに、通信部31Tは、ガス検知器30の検出部が所定イベントを検出した場合のみ、所定イベントの検出があったことを示す情報を、定期的に送信する接続要求情報に含めてもよい。
【0089】
〔変形例6〕
実施形態1において、判定部35は、ガス検知器30の制御部31Cではなく、携帯情報端末40aの制御部40Cに含まれていてもよい。この場合、図5においてステップS12の処理が実行されず、ステップS13において、ガス検知器30の通信部31Tは、ガス検知器30の検出部によって検出された所定イベントの情報を含む接続要求情報を、ガス検知器30の外部に送信する。
【0090】
携帯情報端末40aの通信部40Tが、通信部31Tから接続要求情報を受信した場合を考える。この場合、制御部40Cに含まれる判定部35は、通信部40Tによって受信された接続要求情報に含まれる所定イベントの情報を参照し、ステップS12と同様に、所定イベントが所定条件を満たしているか否かを判定する。
【0091】
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0092】
30、30a~30d ガス検知器
30e 第2ガス検知器(通信装置)
31T 通信部(送信部)
35 判定部
40a 携帯情報端末(通信装置)
40T 通信部(受信部、送信部)
40H 報知部
40D 表示部
40M 記憶部
SM センサ部(検出部)
【要約】
【課題】検知器の情報を、検知器から離れた場所にある通信装置で確認させる。
【解決手段】ガス検知器(30)は、所定イベントを検出するセンサ部(SM)と、センサ部(SM)によって検出された所定イベントの情報を含む接続要求情報を、外部に送信する通信部(31T)と、を備える。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7