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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】自動尿量測定システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/20 20060101AFI20240612BHJP
【FI】
A61B5/20
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023114625
(22)【出願日】2023-07-12
(62)【分割の表示】P 2021506723の分割
【原出願日】2019-08-08
(65)【公開番号】P2023126414
(43)【公開日】2023-09-07
【審査請求日】2023-07-12
(31)【優先権主張番号】62/717,678
(32)【優先日】2018-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】1 Becton Drive Franklin Lakes NEW JERSEY 07417 UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】100116322
【弁理士】
【氏名又は名称】桑垣 衛
(72)【発明者】
【氏名】ウッダード、スティーブン ポール
(72)【発明者】
【氏名】ウルフ、ジェイコブ
(72)【発明者】
【氏名】ソロモン、エドワード ジェラルド
(72)【発明者】
【氏名】フォード、ラッセル
(72)【発明者】
【氏名】ウェルチ、ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】サレキ、マンスール アブラハム
【審査官】藤原 伸二
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0214297(US,A1)
【文献】特開2008-099781(JP,A)
【文献】特表2010-532235(JP,A)
【文献】特開2012-105947(JP,A)
【文献】特開2008-206592(JP,A)
【文献】特開2006-317224(JP,A)
【文献】特表2017-536857(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0293846(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/20
A61M 1/00
A61F 5/44
G01F 1/00
G01G 17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動尿量測定システムであって、
a)単一患者器具であって、
尿道カテーテルと、
ドレナージチュービングおよびドレナージレセプタクルを含む採尿システムと、
前記ドレナージチュービングに取り付けられるRFIDユニットと、
を含む単一患者器具と、
b)複数患者器具であって、尿モニタを含み、前記尿モニタは、
前記ドレナージレセプタクルを収容するように構成された空洞を有するハウジングと、
前記ドレナージレセプタクルへの尿量を測定するための尿測定手段と、
尿量測定値を含む患者情報を表示するように構成された統合ディスプレイ画面と、
前記RFIDユニットの存在を識別し、前記RFIDユニットからデータを読み取り、前記RFIDユニットにデータを書き込むように構成されたRFIDユニットリーダライタと、
を含む複数患者器具と、
を備え、
前記ハウジングは、前記RFIDユニットを保持するように構成されたRFIDユニットレセプタクルを有し、
前記ドレナージチュービングに取り付けられた前記RFIDユニットが前記RFIDユニットレセプタクルに保持されたとき、前記ドレナージチュービングは前記RFIDユニットによって前記RFIDユニットレセプタクルに保持される、
自動尿量測定システム。
【請求項2】
自動尿量測定システムであって、
a)単一患者器具であって、
尿道カテーテルと、
ドレナージチュービングおよびドレナージレセプタクルを含む採尿システムと、
前記ドレナージチュービングに取り付けられるRFIDユニットと、
を含む単一患者器具と、
b)複数患者器具であって、尿モニタを含み、前記尿モニタは、
前記ドレナージレセプタクルを収容するように構成された空洞を有するハウジングと、
前記ドレナージレセプタクルへの尿量を測定するための尿測定手段と、
尿量測定値を含む患者情報を表示するように構成された統合ディスプレイ画面と、
前記RFIDユニットの存在を識別し、前記RFIDユニットからデータを読み取り、前記RFIDユニットにデータを書き込むように構成されたRFIDユニットリーダライタと、
前記RFIDユニットを保持するように構成されたRFIDユニットホルダと、
を含む複数患者器具と、
を備え
前記ドレナージチュービングに取り付けられた前記RFIDユニットが前記RFIDユニットホルダに保持されたとき、前記ドレナージチュービングは前記RFIDユニットによって前記RFIDユニットホルダに保持される、
自動尿量測定システム。
【請求項3】
前記RFIDユニットリーダライタは前記RFIDユニットホルダ内に設けられている、請求項2に記載の自動尿量測定システム。
【請求項4】
前記尿測定手段は、重量基準の尿量測定のためのロードセルである、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動尿量測定システム。
【請求項5】
前記ロードセルは、前記尿モニタの前記ハウジング内に配置された緊張ロードセルであり、前記緊張ロードセルは、前記空洞の背部に配置された耐荷重フックに、前記ドレナージレセプタクルが前記耐荷重フックからぶら下がっているときに前記ドレナージレセプタクルにかかる荷重が前記ロードセルに適用されるよう、連結されている、請求項4に記載の自動尿量測定システム。
【請求項6】
前記ロードセルは、前記ドレナージレセプタクルが前記ロードセル上にあるときに前記ドレナージレセプタクルの荷重が前記ロードセルに加えられるように、前記空洞の底部に配置された圧縮ロードセルである、請求項4に記載の自動尿量測定システム。
【請求項7】
前記尿測定手段は、体積基準の尿量測定のためのインライン流量計である、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動尿量測定システム。
【請求項8】
前記尿測定手段は、前記ドレナージレセプタクルの上からの体積基準の尿量測定のための非接触超音波液面センサである、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動尿量測定システム。
【請求項9】
前記尿測定手段は、前記ドレナージレセプタクルの側面からの体積基準の尿量測定のための非接触光学液面センサである、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動尿量測定システム。
【請求項10】
前記尿モニタは発光ダイオードをさらに含み、前記発光ダイオードは、前記尿モニタのアクティブな状態を視覚的に示すように、あるいは、前記ハウジングの前記空洞への前記採尿システムの完全な配置を視覚的に示すように、或いは、前記ドレナージレセプタクルを照らすように、或いは、前記尿モニタのステータスについてのアラートを視覚的に示すように、或いは、患者のステータスについてのアラートを視覚的に示すように、或いは、それらの組み合わせを行うように構成される、請求項1~9のいずれか一項に記載の自動尿量測定システム。
【請求項11】
前記尿モニタは、前記ドレナージレセプタクルへの尿量に対応する尿測定データを処理するように構成されたマイクロコントローラと、前記統合ディスプレイ画面上に尿量測定値を含む患者情報を表示するように構成されたグラフィックスコントローラと、ペアリングされたときに尿量を含む患者情報をコンパニオンワイヤレスデバイスに無線通信するように構成された1つまたは複数のワイヤレス通信モジュールと、を含む組み込みシステムをさらに含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の自動尿量測定システム。
【請求項12】
前記複数患者器具は、尿量を含む患者情報を有する電子医療記録を更新するため又は前記電子医療記録から過去の患者情報を取得するため、前記尿モニタおよび1つまたは複数のネットワーク化されたコンピュータと無線通信するように構成されたコンパニオンタブレットコンピュータを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の自動尿量測定システム。
【請求項13】
前記複数患者器具は、前記尿モニタに電力を供給するように構成された1つまたは複数の充電式バッテリをさらに含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の自動尿量測定システム。
【請求項14】
前記複数患者器具は、ポールマウント、ベッドレールマウント、またはフロアスタンドをさらに含み、前記尿モニタの前記ハウジングは、前記ポールマウント、前記ベッドレールマウント、および前記フロアスタンドを支持する取付インターフェースを有する、請求項1~13のいずれか一項に記載の自動尿量測定システム。
【請求項15】
前記複数患者器具は、前記ドレナージチュービングから尿を除去するための尿除去装置をさらに含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の自動尿量測定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動尿量測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
尿量測定は、例えば集中治療室(「ICU」)の患者の水分バランス、故に、水分アンバランスを決定するために使用される。現在、尿量測定は手動で行われているが、そのような測定は不正確またはタイムリーでない可能性がある。さらに、手動で実行された尿量測定は、そのような測定が行われたとしても、文書化されない可能性がある。このように、手動で実行された尿量測定は誤った情報につながる可能性があり、それは、誤った情報に基づく劣った治療決定に繋がる可能性がある。より良い治療法の決定には、正確でタイムリーで一貫性のある尿量測定が必要である。さらに、尿量測定値を電子医療記録に統合すると、関連するワークフローを改善することにより、治療の決定をさらに改善できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本明細書に開示されるのは、少なくとも前述のことに対処する自動尿量測定システムおよびその方法である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書に開示されるのは、いくつかの実施形態において、単一患者器具および複数患者器具を含む、自動尿量測定システムである。単一患者器具は、尿道カテーテルおよび採尿システムを含む。採尿システムは、ドレナージチュービングおよびドレナージレセプタクルを含む。複数患者器具は、尿モニタを含む。尿モニタは、ドレナージレセプタクルを収容するように構成された空洞を有するハウジングと、ドレナージレセプタクルへの尿量を測定する尿測定手段と、尿量測定値を含む患者情報を表示するように構成された統合ディスプレイ画面とを備える。
【0005】
いくつかの実施形態において、尿測定手段は、重量基準の尿量測定のためのロードセルである。
いくつかの実施形態において、ロードセルは、尿モニタのハウジング内に配置された緊張ロードセルである。ロードセルは、ドレナージレセプタクルが耐荷重フックからぶら下がっているときにドレナージレセプタクルの荷重がロードセルに加えられるように、空洞の背部に配置された耐荷重フックに連結される。
【0006】
いくつかの実施形態において、ロードセルは、ドレナージレセプタクルがロードセル上にあるときにドレナージレセプタクルの荷重がロードセルに加えられるように、空洞の底部に配置された圧縮ロードセルである。
【0007】
いくつかの実施形態において、尿測定手段は、体積基準の尿量測定のためのインライン流量計である。
いくつかの実施形態において、尿測定手段は、ドレナージレセプタクルの上からの体積基準の尿量測定のための非接触超音波液面センサである。
【0008】
いくつかの実施形態において、尿測定手段は、ドレナージレセプタクルの側面からの体積基準の尿量測定のための非接触光学液面センサである。
いくつかの実施形態において、尿モニタは、無線周波数識別(「RFID」)ユニットリーダライタを含み、RFIDユニットリーダライタは、採尿システムに統合されたRFIDユニットの存在を識別し、RFIDユニットからデータを読み取り、RFIDユニットにデータを書き込むように構成される。
【0009】
いくつかの実施形態において、RFIDユニットは、ドレナージチュービングにおけるドレナージレセプタクルに隣接する部分の周りのビーズである。
いくつかの実施形態において、尿モニタのハウジングは、その中またはその周辺にRFIDユニットリーダライタを含むRFIDユニットレセプタクルを有する。RFIDユニットレセプタクルは、RFIDユニットによってドレナージチュービングを保持するように構成される。
【0010】
いくつかの実施形態において、尿モニタは照明機能をさらに含み、照明機能は、尿モニタの状態を示すように、あるいは、採尿システム又はその一部の完全な配置を示すように、或いは、ドレナージレセプタクルを照らすように、或いは、尿-尿モニタアラートを示すように、或いは、患者アラートを示すように、或いは、それらの組み合わせを示すように構成される。
【0011】
いくつかの実施形態において、尿モニタは、マイクロコントローラ、グラフィックスコントローラ、および1つまたは複数のワイヤレス通信モジュールを含む組み込みシステムをさらに含む。マイクロコントローラは、ドレナージレセプタクルへの尿量に対応する尿測定データを処理するように構成される。グラフィックスコントローラは、統合ディスプレイ画面に尿量測定値を含む患者情報を表示するように構成される。1つまたは複数のワイヤレス通信モジュールは、ペアリングされたときに、尿量を含む患者情報をコンパニオンワイヤレスデバイスに無線通信するように構成される。
【0012】
いくつかの実施形態において、複数患者器具は、尿モニタおよび1つまたは複数のネットワーク化されたコンピュータと無線通信するように構成されたコンパニオンタブレットコンピュータを含む。尿モニタと1つまたは複数のネットワーク化されたコンピュータとの間の仲介物として、コンパニオンタブレットコンピュータは、尿量を含む患者情報を有する電子医療記録を更新するか、または電子医療記録から過去の患者情報を取得するように構成される。
【0013】
いくつかの実施形態において、複数患者器具は、尿モニタに電力を供給するように構成された1つまたは複数の充電式バッテリをさらに含む。
いくつかの実施形態において、複数患者器具は、ポールマウント、ベッドレールマウント、またはフロアスタンドをさらに含む。尿モニタのハウジングは、ポールマウント、ベッドレールマウント、およびフロアスタンドを支持する取付インターフェースを有する。
【0014】
いくつかの実施形態において、複数患者器具は、ドレナージチュービングから尿を除去するための尿除去装置をさらに含む。
本明細書に開示されるのは、いくつかの実施形態において、単一患者器具および複数患者器具を含む、自動尿量測定システムである。単一患者器具は、尿道カテーテルおよび採尿システムを含む。採尿システムは、ドレナージチュービングと、ドレナージバッグと、ドレナージチュービングにおけるドレナージバッグに隣接する部分の周りのオプションのRFIDビーズと、を含む。複数患者器具は、尿モニタおよびコンパニオンタブレットコンピュータを含む。尿モニタは、ハウジング、ハウジング内に配置された緊張ロードセル、RFIDビーズリーダライタ、および統合ディスプレイ画面を含む。ハウジングは、ドレナージバッグを収容するように構成された空洞を有する。ハウジングは、また、RFIDビーズがあるときにRFIDビーズによってドレナージチュービングを保持するように構成されたRFIDビーズレセプタクルを有する。緊張ロードセルはハウジング内に位置する。ロードセルは、空洞の背部に位置する耐荷重フックに連結され、ドレナージバッグが耐荷重フックからぶら下がっているときにドレナージバッグの荷重をロードセルに加えることによってドレナージバッグへの尿量を測定するように構成される。RFIDビーズリーダライタは、RFIDビーズの存在を識別し、RFIDビーズから患者情報を読み取り、RFIDビーズに患者情報を書き込むように構成される。統合ディスプレイ画面は、尿量測定値を含む患者情報を表示するように構成される。コンパニオンタブレットコンピュータは、尿モニタおよび1つまたは複数のネットワーク化されたコンピュータと無線通信するように構成される。尿モニタと1つまたは複数のネットワーク化されたコンピュータとの間の仲介物として、コンパニオンタブレットコンピュータは、尿量を含む患者情報を有する電子医療記録を更新するか、または電子医療記録から過去の患者情報を取得するように構成される。
【0015】
いくつかの実施形態において、尿モニタは、マイクロコントローラ、グラフィックスコントローラ、および1つまたは複数のワイヤレス通信モジュールを含む組み込みシステムをさらに含む。マイクロコントローラは、ドレナージレセプタクルへの尿量に対応する尿測定データを処理するように構成される。グラフィックスコントローラは、統合ディスプレイ画面に尿量測定値を含む患者情報を表示するように構成される。1つまたは複数のワイヤレス通信モジュールは、ペアリングされたときに、尿量を含む患者情報をコンパニオンワイヤレスデバイスに無線通信するように構成される。
【0016】
また、本明細書に開示されるのは、自動尿量測定システムの方法である。いくつかの実施形態において、その方法は、まだ患者に挿入されていない場合、尿道カテーテルを患者に挿入することと、RFIDユニットがまだドレナージチュービングに取り付けられていない場合、尿道カテーテルに接続された採尿システムのドレナージチュービングにRFIDユニットを取り付けることと、尿モニタの統合ディスプレイ画面上のグラフィカルユーザインターフェース(「GUI」)でRFIDユニットを患者に関連付けることと、採尿システムのドレナージバッグを自動尿量測定システムの尿モニタ内に配置することと、患者が排尿した後、ドレナージバッグ内の尿の量を、尿モニタに示される量で確認することと、を含む。
【0017】
いくつかの実施形態において、その方法は、ドレナージバッグを尿モニタから取り外すことと、病院ベッドの患者を回転させる、または患者を他の病院ベッドに移送することと、ドレナージバッグが尿モニタから取り外されている間にドレナージバッグから排出された尿の量を、尿モニタまたはRFIDユニットを読み取るように動作可能な他の尿モニタの統合ディスプレイ画面のGUIに入力することと、をさらに含む。
【0018】
本明細書で提供される概念のこれらおよび他の特徴は、そのような概念の特定の実施形態をより詳細に開示する添付の図面および以下の説明を考慮して、当業者にとってより明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】いくつかの実施形態による自動尿量測定システムを示す。
図2】いくつかの実施形態による、自動尿量測定システムの尿モニタおよび採尿システムを示す。
図3】いくつかの実施形態による、自動尿量測定システムの尿モニタおよび採尿システムを示す。
図4】いくつかの実施形態による、自動尿量測定システムの尿モニタおよび採尿システムを示す。
図5】いくつかの実施形態による、重量基準の尿測定用に構成された自動尿量測定システムの尿モニタを示す。
図6】いくつかの実施形態による、重量基準の尿測定用に構成された自動尿量測定システムの尿モニタを示す。
図7】いくつかの実施形態による、体積基準の尿測定用に構成された自動尿量測定システムの尿モニタを示す。
図8】いくつかの実施形態による、RFIDリーダライタを含む自動尿量測定システムの尿モニタを示す。
図9A】いくつかの実施形態による、RFIDリーダライタを含む自動尿量測定システムの尿モニタを示す。
図9B図13AのRFIDリーダライタの拡大図を示す。
図10】いくつかの実施形態による尿モニタの組み込みシステムを示す。
図11】自動尿量測定システムが効果的である第1のシナリオを示す。
図12】自動尿量測定システムが効果的である第2のシナリオを示す。
図13】いくつかの実施形態による、ドレナージチュービングから尿を除去するための尿除去装置を示す。
図14図13の尿除去装置の吸引エダクタを示す。
図15図13の尿除去装置のリングノズルを示す。
図16】いくつかの実施形態による、バッテリが低いときに自動尿量測定システムの尿モニタ内のバッテリを交換する方法を示す。
図17】いくつかの実施形態による、自動尿量測定システムの尿モニタのためのルーチン較正テストを実行するための方法を示す。
図18】いくつかの実施形態による、尿モニタが修理を必要とするときに、自動尿量測定システムの尿モニタを修理するための方法を示す。
図19】いくつかの実施形態による、バッテリが低いときに自動尿量測定システムの尿モニタ内のバッテリをホットスワップする方法を示す。
図20】いくつかの実施形態による、ソフトウェア更新が利用可能である場合に、自動尿量測定システムの尿モニタのソフトウェアを更新するための方法を示す。
図21】いくつかの実施形態による、自動尿量測定システムを使用して患者の尿量をモニターするための方法を示す。
図22】いくつかの実施形態による、自動尿量測定システムを使用して患者が尿量についてモニターされているときに患者を移動するための方法を示す。
図23】いくつかの実施形態による、自動尿量測定システムを使用して患者の尿量をモニターするための方法を示す。
図24】いくつかの実施形態による、自動尿量測定システムを使用して患者の尿量をモニターしているときにアラートに応答するための方法を示す。
図25】いくつかの実施形態による、自動尿量測定システムを使用して患者の尿量をモニターしているときに患者情報を更新するための方法を示す。
図26】いくつかの実施形態による、自動尿量測定システムを使用して患者の尿量をモニターしているときに、尿で満たされたドレナージレセプタクルを排出するための方法を示す。
図27】いくつかの実施形態による、自動尿量測定システムを使用した患者の尿量のモニターを終了させるための方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
いくつかの特定の実施形態がより詳細に開示される前に、本明細書に開示される特定の実施形態は、本明細書に提供される概念の範囲を限定しないことを理解されたい。本明細書に開示される特定の実施形態は、特定の実施形態から容易に分離でき、任意選択で、本明細書に開示される他の幾つかの実施形態のいずれかの特徴と組み合わせるか、または置換することができる特徴を有することができることも理解されたい。
【0021】
本明細書で使用される用語に関して、用語は、幾つかの特定の実施形態を説明するためのものであり、用語は、本明細書で提供される概念の範囲を限定しないことも理解されたい。序数(例えば、第1、第2、第3など)は、一般に、複数の特徴または複数のステップのグループ内の異なる特徴またはステップを区別または識別するために使用され、シリアルまたは数値の制限を提供するものではない。例えば、「第1」、「第2」、および「第3」の特徴またはステップは、必ずしもその順序で現れる必要はなく、そのような特徴またはステップを含む特定の実施形態は、必ずしも3つの特徴またはステップに限定される必要はない。「左」、「右」、「前」、「後」、「上」、「下」、「近位」、「遠位」などのラベルは、便宜上使用されており、例えば、特定の固定された場所、向き、または方向を意味するものではない。代わりに、そのようなラベルは、例えば、相対的な位置、向き、又は方向を反映するために使用される。単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」には、文脈で明確に指示されていない限り、複数形の参照が含まれる。
【0022】
別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術的および科学的用語は、当業者によって一般的に理解されているのと同じ意味を有する。
尿量測定は、例えば集中治療室(「ICU」)の患者の水分バランス、故に、水分アンバランスを決定するために使用される。現在、尿量測定は手動で行われているが、そのような測定は不正確またはタイムリーでない可能性がある。さらに、手動で実行された尿量測定は、そのような測定が行われたとしても、文書化されない可能性がある。このように、手動で実行された尿量測定は誤った情報につながる可能性があり、それは、誤った情報に基づく劣った治療決定に繋がる可能性がある。より良い治療法の決定には、正確でタイムリーで一貫性のある尿量測定が必要である。さらに、尿量測定値を電子医療記録に統合すると、関連するワークフローを改善することにより、治療の決定をさらに改善できる。
【0023】
本明細書に開示されるのは、少なくとも前述のことに対処する自動尿量測定システムおよびその方法である。
自動尿量測定システム
図1は、いくつかの実施形態による自動尿量測定システム100を示す。
【0024】
示されるように、自動尿量測定システム100は、主要器具(例えば、長期における複数患者器具)および使い捨て器具(例えば、短期における単一患者器具)を含み得る。
主要器具は、尿モニタ110と、1つまたは複数の充電式バッテリ112と、医療グレードの電源ケーブル114とを含み得る。尿モニタ110は、1つまたは複数の充電式バッテリ112または電源ケーブル114のいずれかによって電力を供給され得る。1つまたは複数のバッテリ112が完全に充電されていないときはいつでも、電源ケーブル114は、汎用交流(「AC」)電源から、尿モニタ110への電力供給と、1つまたは複数のバッテリ112の充電とを同時に行うように使用され得る。モニタ110内の1つまたは複数の充電式バッテリ112を充電する代わりに、主要器具は、1つまたは複数の充電式バッテリ112を充電するように構成された外部バッテリ充電装置(図示せず)をさらに含み得る。尿モニタ110、外部バッテリ充電装置、および1つまたは複数の充電式バッテリ112は、1つまたは複数のバッテリ112が、工具なしで尿モニタ110と外部バッテリ充電装置との間で交換できるように構成される。
【0025】
主要器具は、コンパニオンワイヤレスデバイス120および1つまたは複数のマウントをさらに含み得る。1つまたは複数のマウントは、点滴用(「IV」)ポールマウント132、ベッドレールマウント134、およびフロアマウントまたはフロアスタンド136から選択される。尿モニタ110は、IVポールマウント132、ベッドレールマウント134、またはフロアスタンド136の任意のマウントに取り付けられるように構成され得る。ベッドレールマウント134は、病院用ベッドのいずれかのサイドレールを収容するように構成され、それにより、尿モニタ110を病院用ベッドの一方側から他方側に容易に移動できるようになり、病院用ベッドにおける患者の向きに対応できるようになる。フロアスタンド136は、フロアスタンド136に取り付けられたときに尿モニタ110に可動性を提供するように構成されたホイールを有することができ、それにより、患者が尿モニタ110を使用している間、患者は病院または診療所を動き回ることが可能となる。
【0026】
使い捨て器具は、尿道カテーテル140(例えば、フォーリーカテーテル)、採尿システム150、およびRFIDユニット156を含み得る。採尿システム150は、尿道カテーテルから尿を排出するためのドレナージチュービング152と、ドレナージバッグ、ドレナージカセット、またはそれらの組み合わせなどの尿を収集するためのドレナージレセプタクル154とを含み得る。採尿システム150は、尿の流れを妨げないように構成されているという点でフェイルセーフシステムである。さらに、採尿システム150は、測定精度を損なわないように、収集された尿を維持するように構成される。
【0027】
採尿システム150は、尿モニタ110を補完するいくつかの機能を含むが、採尿システム150は、尿モニタ110および自動尿量測定システム100の残りの主要器具とは別に使用され得る。これは、患者を、別の場所(例えば、病院または病室)に移動し、その後、異なる自動尿量測定システム100の主要器具のセットに移す必要がある場合、または、患者を、自動尿量測定システム100の主要器具がない別の場所に移動する必要がある場合に、採尿システム150を患者と一緒に残すことができるという点で有利である。しかしながら、自動尿量測定システム100の残りの主要器具とは別に採尿システム150を使用することは、本明細書に記載の自動尿量測定システム100の利点を排除する。
【0028】
使い捨て器具は、ドレナージポートからなど、ドレナージチュービング152から残留尿を除去するための残留尿除去手段をさらに含み得る。(図13図15の尿除去装置1300参照)。
【0029】
尿モニタ
図2図4は、いくつかの実施形態による、自動尿量測定システム100の尿モニタ110および採尿システム150を示す。
【0030】
示されるように、尿モニタ110は、ドレナージレセプタクル154を収容するように構成された空洞214を有するハウジング212を含み得る。ハウジング212の空洞214は、使用中にドレナージレセプタクル154内の尿の観察を妨げることなく、ドレナージレセプタクル154を収容するように構成される。とは言うものの、尿モニタ110は、ドレナージレセプタクル154およびその中の尿を少なくとも部分的に隠すためのオプションの窓417を備えたドア416をさらに含み得る。ドア416がなくても、ハウジング212の空洞214は、特に尿モニタ110がフロアマウント136に取付られている場合、またはIVポールマウント132を介してIVポールに取り付けられている場合に、ドレナージレセプタクル154を床などの潜在的な尿サンプル汚染面から遠ざけるように構成される。
【0031】
尿モニタ110のハウジング212は、以下でより詳細に説明されるRFIDユニット156を介してドレナージチュービング152を保持するように構成されたRFIDユニットレセプタクル216をさらに含み得る。
【0032】
図示されていないが、尿モニタ110のハウジング212は、1つまたは複数のバッテリ112を受け入れるように構成されたバッテリコンパートメントと、電源ケーブル114のプラグを受け入れるように構成されたレセプタクルと、ポールマウント132、ベッドレールマウント134、およびフロアスタンド136を支持するように構成された取付インターフェースとをさらに含み得る。
【0033】
尿モニタ110は、尿量測定値を含む患者情報を表示するように構成された統合ディスプレイ画面218を含むユーザインターフェースをさらに含むことができ、統合ディスプレイ画面218がタッチスクリーンではない実施形態では、統合ディスプレイ画面218に表示される一つまたは複数のメニュー間を移動するために構成されたキーパッド220をさらに含み得る。
【0034】
統合ディスプレイ画面218は、基本的なまたは最小限のGUIを有して構成され得る。GUIは、排尿パラメータやその要約などの情報を伝達するように構成され得る。GUIはさらに、尿モニタ110のステータス(例えば、障害アラート)または尿モニタ110によってモニターされている患者のステータス(例えば、健康アラート)などの1つまたは複数のステータスアラートを提供するように構成され得る。GUIの特定のグラフィック要素は、前述の情報を伝達するため、または前述の1つまたは複数のステータスアラートを提供するために、少なくとも10フィート(3.05メートル)の距離から見えるように構成され得る。
【0035】
尿モニタ110のユーザインターフェースは、さらに、例えば発光ダイオード(「LED」)によって生成される視覚的機能を含み得る。LEDは、尿モニタ110の状態(例えば、尿モニタ110の「オン」状態、尿モニタ110のアクティブな監視状態など)を視覚的に示すように構成される。また、LEDは、空洞214への採尿システム150の完全な配置またはRFIDユニットレセプタクル216へのRFIDユニット156の完全な配置を視覚的に示すように構成される。また、LEDは、ドレナージレセプタクル154を照らすように構成される。また、LEDは、GUIとは別にまたは一緒に尿モニタ110のステータスについて視覚的に警告するように構成される。また、LEDは、GUIとは別にまたは一緒に患者のステータスについて視覚的に警告するように構成される。また、LEDは、それらの組み合わせで構成される。例えば、図2図4の尿モニタ110は、その底部からドレナージレセプタクル154を直接的に照らすように構成されたLED222のストリップを含む。図2および図3の尿モニタ110はまた、ハウジング212の拡散マテリアルのストリップの後ろに、尿モニタ110の「オン」状態または尿モニタ110のアクティブな監視状態などの尿モニタ110の状態を示すように発光するように構成されたLED224のストリップを含む。図4の尿モニタは、存在する場合LED224のストリップを覆うドア416を含むので、図4の尿モニタ110は、ハウジング212の拡散マテリアルの区画の後ろに、尿モニタ110の状態を示すように発光するように構成されたLED426のセットを含む。尿モニタ110の異なる状態について、LED224または426は、異なる色で点灯するように構成され得、それにより、色分けされた視覚的アラートを提供する。
【0036】
尿モニタ110のユーザインターフェースは、さらに、例えば1つまたは複数のスピーカによって生成される聴覚的機能を含み得る。スピーカは、尿モニタ110の状態(例えば、尿モニタ110の「オン」状態、尿モニタ110のアクティブな監視状態など)を聴覚的に示す。また、スピーカは、空洞214への採尿システム150の完全な配置またはRFIDユニットレセプタクル216へのRFIDユニット156の完全な配置を聴覚的に示す。また、スピーカは、尿モニタ110のステータスについて聴覚的に警告する。また、スピーカは、患者のステータスについて聴覚的に警告する。また、スピーカは、はそれらの組み合わせを行う。前述の視覚的および聴覚的アラートの任意のアラートについて、尿モニタ110のユーザインターフェースは、聴覚的アラートとは独立した視覚的アラート、視覚的アラートとは独立した聴覚的アラート、または視覚的および聴覚的アラートを一緒に同時に提供するように構成され得る。
【0037】
尿モニタでの重量基準の尿測定
図5および図6は、いくつかの実施形態による、重量基準の尿測定用に構成された自動尿量測定システム100の尿モニタ510および610をそれぞれ示す。上記の図2図4の説明など、本明細書に記載の尿モニタ110は、尿モニタ510および610に共通であることを意図していることを理解されたい。尿モニタ510および610は、ドレナージレセプタクル154への尿量を測定するための尿測定手段に関するものを除いて、尿モニタ110の特徴を継承し、これらは、尿モニタ510および610について以下に記載される。
【0038】
図5には直接示されていないが、ドレナージレセプタクル154への尿量を測定するための尿モニタ510の尿測定手段は、重量基準の尿量測定のためのロードセルを含む。ロードセルは、ドレナージレセプタクル154が耐荷重フック528からぶら下がっている間にドレナージレセプタクル154の荷重がロードセルに加えられるように、空洞214の背部に配置された耐荷重フック528に連結される。ロードセルは、耐荷重フック528がドレナージレセプタクル154の荷重をロードセルに加えるメカニズムに応じて、尿モニタ510のハウジング212内に配置された圧縮ロードセルまたは緊張ロードセルのいずれかであり得る。
【0039】
圧縮ロードセルは、圧縮ロードセルが、キーパッド220と、ハウジング212内に延びる耐荷重フック528の隠蔽部分との間に配置されるように、キーパッド220(図示せず)の下においてハウジング212内に取り付けられ得る。
【0040】
ドレナージレセプタクル154がハウジング212から空洞214内に延びる耐荷重フック528の露出部分からぶら下がっている場合、耐荷重フック528の隠蔽部分がキーパッド220の下のロードセル内に旋回する一方、耐荷重フック528の露出部分は尿モニタ510の底部に向かって移動し、それにより、ドレナージレセプタクル154の荷重が圧縮ロードセルに直接的に加えられる。
【0041】
緊張ロードセルは、キーパッド220および耐荷重フック528の隠蔽部分の両方の下においてハウジング212内に取り付けられ、カップリングによって耐荷重フック528の隠蔽部分に連結され得る。
【0042】
ドレナージレセプタクル154が耐荷重フック528の露出部分からぶら下がっている場合、耐荷重フック528の隠蔽部分がキーパッド220に向けて旋回する一方、耐荷重フック528の露出部分は尿モニタ510の底部に向かって移動し、それにより、カップリングによって緊張ロードセルから荷重を引き離すことにより、ドレナージレセプタクル154の荷重が緊張ロードセルに間接的に加えられる。
【0043】
図6に示すように、ドレナージレセプタクル154への尿量を測定するための尿モニタ610の尿測定手段は、重量基準の尿量測定のための圧縮ロードセル630を含む。圧縮ロードセル630は、尿モニタ610の空洞214の底部に配置されている。ドレナージレセプタクル154が空洞214の底部に位置する場合、ドレナージレセプタクルは圧縮ロードセル630上にも位置し、それにより、ドレナージレセプタクル154の荷重が圧縮ロードセル630に直接加わる。
【0044】
以下に述べるように、尿モニタ110の組み込みシステム1000のソフトウェアは、圧縮ロードセル630などの圧縮ロードセルまたは緊張ロードセルから経時的にいくつかの重量基準の測定値を収集するように構成され得、重量基準の測定値は、少なくとも29日などの日数の間、組み込みシステム1000に保存され得る。患者の尿量をモニターしている間はいつでも、重量基準の測定値は、例えば、ブルートゥース(BLUETOOTH)(登録商標)またはWi-Fiを介して、コンパニオンワイヤレスデバイス120(例えば、タブレットコンピュータ)に無線通信され得る。尿モニタ110と1つまたは複数のネットワーク化されたコンピュータとの間の仲介デバイスとして、コンパニオンワイヤレスデバイス120は、重量基準の尿量測定値を含む患者情報を有する電子医療記録を更新する、または、電子医療記録から患者の履歴情報を取得する1つまたは複数のソフトウェアプログラムによって構成され得る。さらに、排尿の速度は、重量基準の測定値から尿モニタ110によって計算され得、それはまた、いつでも患者の電子医療記録を更新するために無線通信され得る。
【0045】
尿モニタでの体積基準の尿測定
図7は、いくつかの実施形態による、体積基準の尿測定用に構成された自動尿量測定システム100の尿モニタ710を示す。上記の図2図4の説明など、本明細書に記載の尿モニタ110は、尿モニタ710に共通であることを意図していることを理解されたい。尿モニタ710は、ドレナージレセプタクル154への尿量を測定するための尿測定手段に関するものを除いて、尿モニタ110の特徴を継承し、これらは、尿モニタ710について以下に記載される。
【0046】
図7には直接示されていないが、ドレナージレセプタクル154への尿量を測定するための尿モニタ710の尿測定手段は、体積基準の尿量測定のためにリジッドまたはハードサイドドレナージカセット756を使用する。ドレナージカセット756は、ソフトサイドドレナージバッグ758に流体的に連結され、それによってドレナージレセプタクル154を形成するように構成される。ドレナージバッグ758などのドレナージバッグを収容するように構成された尿モニタ110の空洞214に加えて、尿モニタ710は、ドレナージカセット756を収容するように構成された空洞214の上部延長部715を含む。
【0047】
ドレナージレセプタクル154への尿量を測定するための尿モニタ710の尿測定手段は、体積基準の尿量測定用の、非接触超音波液面センサ、非接触光学液面センサ、またはインライン流量計を含む。超音波液面センサの場合、ドレナージカセット756は、ドレナージチュービング152用のドレナージカセット756の上部のポートに隣接し、超音波液面センサを挿入するためのポートを、ドレナージカセット756の該上部に含み得る。超音波液面センサは、尿モニタ710につながれるか、または単一患者器具とともに提供され、その後、尿モニタ710に接続され得る。光学液面センサの場合、光学液面センサまたはいくつかのそのようなセンサは、ドレナージカセット756の後ろの空洞214の上部延長部715またはドレナージカセット756の側面に埋め込み得る。インライン流量計の場合、インライン流量計は、ドレナージカセット756のドレナージチュービングポートに統合され得る。尿がインライン流量計を通って流れるので、インライン流量計は、単一患者器具とともに提供され、その後、尿モニタ710に接続され得る。
【0048】
以下に記載されるように、尿モニタ110の組み込みシステム1000のソフトウェアは、非接触超音波液面センサ、非接触光学液面センサ、またはインライン流量計から、経時的に多数の体積基準の測定値を収集するように構成され得、体積基準の測定値は、少なくとも29日間などの日数の間、組み込みシステム1000に保存され得る。患者の尿量をモニターしている間はいつでも、体積基準の測定値は、例えば、ブルートゥース(BLUETOOTH)(登録商標)またはWi-Fiを介して、コンパニオンワイヤレスデバイス120(例えば、タブレットコンピュータ)に無線通信され得る。尿モニタ110と1つまたは複数のネットワーク化されたコンピュータとの間の仲介デバイスとして、コンパニオンワイヤレスデバイス120は、体積基準の尿量測定値を含む患者情報を有する電子医療記録を更新する、または、電子医療記録から患者の履歴情報を取得する1つまたは複数のソフトウェアプログラムによって構成され得る。さらに、排尿の速度は、体積基準の測定値から尿モニタ110によって計算することができ、それはまた、いつでも患者の電子医療記録を更新するために無線通信され得る。
【0049】
尿モニタにおけるRFIDリーダライタ
図2図4図8図9A、および図9Bは、いくつかの実施形態による、RFIDリーダライタ、ドレナージチュービングストレインリリーフ機能、またはそれらの組み合わせを含む自動尿量測定システム100の尿モニタ110、810、および910を示す。上記の図2図4の説明など、本明細書に記載の尿モニタ110は、尿モニタ810および910に共通であることを意図していることを理解されたい。尿モニタ810および910は、RFIDリーダライタおよびドレナージチュービングストレインリリーフ機能に関するものを除いて尿モニタ110の特徴を継承し、これらは、尿モニタ110、810、および910について以下に記載される。
【0050】
図2図4に示すように、尿モニタ110のハウジング212は、ドレナージチュービング152におけるドレナージレセプタクル154に隣接する部分の周りにRFIDユニット156があるとき、RFIDユニット156(例えば、RFIDビーズ)を保持するように構成されたRFIDユニットレセプタクル216を含み得る。さらに、ハウジング212は、RFIDユニットレセプタクル216を含む横ドレナージチュービングチャネル217を含む。横ドレナージチュービングチャネル217は、RFIDユニット156が、ドレナージチュービング152におけるドレナージレセプタクル154に隣接する部分の周りにあるときに、RFIDユニット156の両側においてドレナージチュービング152を収容するように構成されるとともに、ドレナージチュービング152を案内および支持してその中のねじれを防止することにより、ドレナージチュービング156にひずみ緩和を提供するように構成される。RFIDユニットレセプタクル216は、RFIDユニット156がドレナージチュービング152の周りにあるときにRFIDユニット156を保持するように構成されるので、RFIDユニットレセプタクル216はまた、RFIDユニット156によって横ドレナージチュービングチャネル217にドレナージチュービング152を保持するように構成される。
【0051】
尿モニタ110は、RFIDユニットレセプタクル216の周りにおいてハウジング212内にRFIDユニットリーダライタ(図示せず)をさらに含み得る。RFIDユニットリーダライタは、RFIDユニット156の存在を識別し、RFIDユニット156から尿量測定値を含む患者情報を読み取り、RFIDユニット156に尿量測定値を含む患者情報を書き込むように構成される。
【0052】
図8に示されるように、尿モニタ810のハウジング212は、縦ドレナージチュービングチャネル816と、コンパニオンドレナージチュービングスロット817とを含み得る。縦ドレナージチュービングチャネル816およびコンパニオンドレナージチュービングスロット817は、ドレナージチュービング152を収容するとともに、ドレナージチュービング152を案内および支持してその中のねじれを防止することによってドレナージチュービング156にひずみ緩和を提供するように構成される。尿モニタ110のRFIDユニットレセプタクル216とは異なり、縦ドレナージチュービングチャネル816は、RFIDユニットレセプタクル216のようにRFIDユニット156を保持するように構成されていない。代わりに、ドレナージチュービング152の部分における対向部分の周りに位置するRFIDユニット156と、バックアップまたは模造RFIDユニット157とは、RFIDユニット156および157間のわずかな圧縮力によって、ドレナージチュービング152を縦ドレナージチュービングチャネル816に保持するように構成される。RFIDユニット156および157間のわずかな圧縮力は、縦ドレナージチュービングチャネル816内にドレナージチュービング152を配置する前に引っ張ることなどによって、RFIDユニット156および157間のドレナージチュービング152にわずかな引張力を加えることから生じる。
【0053】
尿モニタ810は、RFIDユニット157が模造RFIDユニットであるときにRFIDユニット156および157のための尿モニタ810のいずれかの短辺上などの、縦ドレナージチュービングチャネル816の周りのハウジング212内に、RFIDユニットリーダライタ(図示せず)をさらに含み得る。あるいは、尿モニタ810は、RFIDユニット157がバックアップRFIDユニットであるときにRFIDユニット156および157のための尿モニタ810の両短辺上などの、縦ドレナージチュービングチャネル816の周りのハウジング212内に、2つのRFIDユニットリーダライタ(図示せず)をさらに含み得る。前述のRFIDユニットリーダライタの各RFIDユニットリーダライタは、RFIDユニット156または157の存在を識別し、RFIDユニット156または157から尿量測定値を含む患者情報を読み取り、尿量測定値を含む患者情報をRFIDユニット156または157に書き込むように構成される。
【0054】
図9Aおよび図9Bに示されるように、尿モニタ910は、尿モニタ910のハウジング212に配置されたRFIDユニットホルダ916を含み得る。RFIDユニットホルダ916は、ドレナージチュービング152におけるドレナージレセプタクル154に隣接する部分の周りにRFIDユニット156があるときに、RFIDユニット156(例えば、RFIDビーズ)を保持するように構成される。RFIDユニットホルダ916は、RFIDユニット156がドレナージチュービング152の周りにあるときにRFIDユニット156を保持するように構成されるので、RFIDユニットホルダ916はまた、ドレナージチュービング152を保持するように構成されるだけでなく、ドレナージチュービング152を案内および支持してその中のねじれを防止することにより、ドレナージチュービング156にひずみ緩和を提供するように構成される。
【0055】
尿モニタ910は、RFIDユニットホルダ916内にRFIDユニットリーダライタ(図示せず)をさらに含み得る。RFIDユニットリーダライタは、RFIDユニット156の存在を識別し、RFIDユニット156から尿量測定値を含む患者情報を読み取り、RFIDユニット156に尿量測定値を含む患者情報を書き込むように構成される。
【0056】
組み込みシステム
図10は、いくつかの実施形態による、尿モニタ110の組み込みシステム1000を示す。
【0057】
示されるように、組み込みシステム1000は、1つまたは複数のプロセッサ1004を有するマイクロコントローラ1002を含み得る。1つまたは複数のプロセッサ1004は、マイクロコントローラ1002のデータを処理するためのRAM1006内の命令に従ってランダムアクセスメモリ(「RAM」)1006またはソリッドステートドライブ(「SSD」)1007などのソリッドステートストレージデバイスからのデータを処理するように構成される。RAM106に加えて、マイクロコントローラ1002は、尿モニタ110を作動させるためのファームウェアなどのソフトウェアを格納するように構成された読み出し専用メモリ(「ROM」)1008を含み得る。
【0058】
上記のように、尿モニタ110は、ドレナージレセプタクル154への尿量を測定するための重量または体積基準の尿測定手段とともに構成し得、それら尿測定手段のそれぞれは、組み込みシステム1000に通信可能に連結された1つまたは複数のセンサ1010を利用する。例えば、1つまたは複数のセンサ1010は、上記の圧縮ロードセル、緊張ロードセル、非接触超音波液面センサ、非接触光学液面センサ、およびインライン流量計から選択され得る。1つまたは複数のセンサ1010に加えて、組み込みシステム1000は、1つまたは複数のセンサ1010からの信号に安定した基準電圧を提供するように構成された基準電圧(「VREF」)と、1つまたは複数のセンサ1010からの信号を増幅するように構成された増幅器1014と、1つまたは複数のセンサ1010からの信号を1つまたは複数のプロセッサ1004が処理するためのデータに変換するように構成されたアナログ-デジタル変換器(「ADC」)1016と、を含み得る。
【0059】
上記のように、尿モニタ110は、RFIDリーダライタまたは一対のRFIDリーダライタを含むように構成することができ、各RFIDリーダライタは、図10のRFIDリーダライタ1018に示されるように、組み込みシステム1000に通信可能に連結される。
【0060】
組み込みシステム1000は、GUIおよび尿量測定値を含む患者情報の尿モニタ110の統合ディスプレイ画面218への表示を制御するように構成された専用または仮想グラフィックスコントローラ1020と、LED222および224のストリップを制御するように構成されたLEDコントローラ1022と、ペアリングされたとき、コンパニオンワイヤレスデバイス120(例えば、タブレットコンピュータ)と尿量測定値を含む少なくとも患者情報を無線通信するように構成された少なくともブルートゥース(BLUETOOTH)(登録商標)モジュール1024およびWi-Fiモジュール1026から選択された1つまたは複数のワイヤレス通信モジュールと、キーパッド220又は聴覚的アラートに関する上記のスピーカなどのスピーカ1032などの1つまたは複数のI/Oデバイス1030と通信可能に接続するように構成されたI/Oポート1028と、を含み得る。
【0061】
最後に、組み込みシステム1000は、1つまたは複数のバッテリ112と、電源ケーブル114と、少なくとも、1つまたは複数のバッテリ112を充電するため、汎用AC電源からのAC電力を直流(「DC」)に変換するように構成されたACアダプタと、を少なくとも含む電力管理1034を含み得る。
【0062】
自動尿量測定システムの環境
図11は、自動尿量測定システム100が効果的である第1のシナリオを示す。
図12は、自動尿量測定システムが効果的である第2のシナリオを示す。
【0063】
示されているように、図11の第1のシナリオには、病室で寝たきりの患者が含まれる。患者は病院ベッドを離れることができないので、自動尿量測定システム100は、IVポールマウント132またはベッドレールマウント134によりIVポールまたはベッドレールに取り付けられているかどうかにかかわらず、病院ベッドの周りの空間を混雑させないように構成され得ることに注目すべきである。
【0064】
示されているように、図12の第2のシナリオには、病室にいる健常患者が含まれる。患者が病院ベッドを離れることができるため、自動尿量測定システム100は、フロアスタンド136に取り付けられたときに患者と一緒に移動するように構成され得ることに注目すべきである。実際、尿モニタ110は、動作中に前述の病室以外の多くの異なる環境を通る輸送を容易にするように構成され得る。尿モニタ110は、必要に応じて、特定のデータ(例えば、尿量測定)の収集および任意のアラームを制限する輸送モードを有するように構成され得る。
【0065】
尿除去装置
図13は、いくつかの実施形態による、ドレナージチュービング152から尿を除去するための尿除去装置1300を示す。図14は、図13の尿除去装置1300の吸引エダクタ1302を示す。図15は、図13の尿除去装置1300のリングノズル1304を示す。
【0066】
示されるように、尿除去装置1300は、ポート1303を有する吸引エダクタ1302と、ベント1306およびポートコネクタ1308を有するリングノズル1304と、尿メータ1310と、ドレナージチュービング1312およびリングノズル供給チュービング1314の両方とを含み得る。尿除去装置1300は、採尿システム150の一部と見なすことができ、尿除去装置1300は、尿道カテーテル140およびドレナージチュービング152を流体的に接続するポートコネクタ1308をチュービングコネクタのドレナージポートに接続することによって、尿道カテーテル140またはドレナージチュービング152から残留尿を除去するように構成される。図14および図15において流体の流れの矢印によって示されるように、吸引エダクタ1302のポート1303を介して尿除去装置1300に導入された空気は、リングノズル供給チュービング1314を介して尿メータ1310からリングノズル1304に空気を引き込み、これにより、残留尿を尿道カテーテル140またはドレナージチュービング152からチュービングコネクタのドレナージポートを通して除去するための真空が作られる。リングノズル1304のベント1306は、尿道カテーテル140またはドレナージチュービング152から残留尿を除去するための真空を制御するように構成される。
【0067】
方法
図16図27は、それぞれ、自動尿量測定システム100の方法1600~2700を提供する。方法1600~2700は、自動尿量測定システム100を使用する特定の面について別々に提示されているが、方法1600~2700は、説明の便宜の問題として別々に提示されていることを理解されたい。自動尿量測定システム100を使用するために、方法1600~2700の任意の方法を、方法1600~2700の他の方法または複数の方法と組み合わせることができる。
【0068】
図16は、いくつかの実施形態による、バッテリが低いときに、自動尿量測定システム100の尿モニタ110内の1つまたは複数の充電式バッテリ112のバッテリを交換するための方法1600を示す。
【0069】
示されるように、方法1600は、自動尿量測定システム100の使用場所、バイオメディカルラボ、中央供給室(「CSR」)などでのいくつかのステップを含む。
方法1600は、尿モニタ110の統合ディスプレイ画面218にメッセージを表示し、看護師などの臨床医にバッテリが低充電バッテリであることを警告する視覚的アラートを提供するステップを含む。方法1600は、低充電バッテリについて臨床医がバイオメディカルラボに通知するステップをさらに含む。方法1600は、任意選択で、臨床医が電源ケーブル114を汎用交流電源のレセプタクルに差し込むステップを含む。方法1600は、バイオメディカルラボの従業員などの人が充電されたバッテリを臨床医のために回収するステップをさらに含む。方法1600は、従業員が低充電バッテリを充電されたバッテリと交換するステップをさらに含む。方法1600は、従業員が低充電バッテリをバイオメディカルラボに戻すステップをさらに含む。図示されていないが、方法1600は、従業員が外部バッテリ充電装置を用いて低充電バッテリを充電するステップをさらに含み得る。
【0070】
図17は、いくつかの実施形態による、自動尿量測定システム100の尿モニタ110のためのルーチン較正テストを実行するための方法1700を示す。
示されるように、方法1700は、自動尿量測定システム100の使用場所で、尿モニタ110のためのルーチン較正テストを定期的に実行することを含む。
【0071】
図18は、いくつかの実施形態による、尿モニタ110が修理を必要とするときに、自動尿量測定システム100の尿モニタ110を修理するための方法1800を示す。
示されるように、方法1800は、自動尿量測定システム100の使用場所、バイオメディカルラボ、CSRなどでのいくつかのステップを含む。
【0072】
方法1800は、バイオメディカルラボの従業員などの人が使用場所から尿モニタ110を回収するステップを含む。方法1800は、従業員が尿モニタ110の1つまたは複数のユーザ修理可能モジュールを交換するステップをさらに含む。ユーザ修理可能モジュールの交換が成功した場合、方法1800は、従業員が尿モニタ110を使用場所に戻すステップをさらに含む。ユーザ修理可能モジュールの交換が失敗した場合、方法1800はさらに、従業員またはバイオメディカルラボの従業員のような別の人が尿モニタ110を製造業者または別の修理サービス提供者に修理のために送るステップを含む。修理が成功した場合、または交換用の尿モニタ110が提供された場合、方法1800はさらに、従業員が尿モニタ110を使用場所に配達するステップを含む。
【0073】
図19は、いくつかの実施形態による、バッテリが低いときに、自動尿量測定システム100の尿モニタ110内の1つまたは複数の充電式バッテリ112のバッテリをホットスワップするための方法1900を示す。
【0074】
示されるように、方法1900は、尿モニタ110内の1つまたは複数の充電式バッテリ112のバッテリをホットスワップするために、バイオメディカルラボ、CSRなどに、充電されたバッテリの在庫を維持するステップを含む。
【0075】
図20は、いくつかの実施形態による、ソフトウェア更新が利用可能である場合に、自動尿量測定システム100の尿モニタ110のソフトウェアを更新するための方法2000を示す。
【0076】
示されるように、方法2000は、ソフトウェアアップデートのためソフトウェアバージョン番号をチェックするために、看護師などの臨床医またはバイオメディカルラボ、CSRなどの従業員などの人が、尿モニタ110の統合ディスプレイ画面218のGUIのスプラッシュ画面を見るステップを含む。方法2000は、看護師または従業員が、自動尿量測定システム100の使用場所において、尿モニタ110でソフトウェア更新を実行するステップをさらに含む。
【0077】
図21は、いくつかの実施形態による、自動尿量測定システム100を使用して患者の尿量をモニターするための方法2100を示す。
示されるように、方法2100は、フォーリーカテーテルがまだ患者に挿入されていない場合、看護師などの臨床医が、尿道カテーテル140、例えば、フォーリーカテーテルを患者に挿入するステップを含む。方法2100はさらに、臨床医が、フォーリーカテーテルから排尿する患者を観察してフォーリーカテーテルが適切に挿入されていることを確認するステップを含む。方法2100は、アクティブ化コンポーネントがまだドレナージチュービング152に取り付けられていない場合、臨床医が、例えば、採尿システム150のドレナージチュービング152に、RFIDユニット156などのアクティブ化コンポーネントを取り付けるステップをさらに含む。方法2100は、臨床医が、例えば、尿モニタ110の統合ディスプレイ画面218のGUIを介して、アクティブ化コンポーネントを患者に関連付けるステップをさらに含む。方法2100はさらに、ドレナージバッグを空洞214内に吊るすことなどによって、臨床医が、ドレナージバッグなどのドレナージレセプタクル154を尿モニタ110のハウジング212の空洞214内に配置するまたは置くステップを含む。方法2100は、患者が排尿した後、臨床医が、ドレナージバッグ内の尿の量を、尿モニタ110の統合ディスプレイ画面218に示される量で確認するステップをさらに含む。尿モニタ110は、ドレナージバッグが尿モニタ110に存在する間、ドレナージバッグ内の尿の量を継続的に記録し、アクティブ化コンポーネントにドレナージバッグ内の尿の量を記録するように構成される。
【0078】
図22は、いくつかの実施形態による、自動尿量測定システム100を使用して患者が尿量についてモニターされているときに患者を移動するための方法2200を示す。
示されるように、方法2200は、看護師などの臨床医が、ドレナージレセプタクル154、例えば、ドレナージバッグを尿モニタ110のハウジング212の空洞214から取り外すステップを含む。方法2200は、少なくとも臨床医が、病院ベッドの患者を回転させる、または患者を別の病院ベッドに移送するステップを含む。方法2200は、任意選択で、採尿システム150が尿モニタ110から離れている間に、臨床医がドレナージバッグから尿を排出するステップを含む。臨床医が前述のステップに従ってドレナージバッグを排出させた場合、方法2200は、臨床医が、尿モニタ110の統合ディスプレイ画面218のGUIに、採尿システム150が尿モニタ110から離れている間にドレナージバッグから排出された尿の量を入力するステップを含む。採尿システム150が尿モニタ110から離れている間に臨床医がドレナージバッグを排出させなかった場合、方法2200は、採尿システム150が尿モニタ110から離れている間にドレナージバッグから排出された尿がなかったことを、臨床医が、尿モニタ110の統合ディスプレイ画面218のGUIに入力するステップを含み得る。
【0079】
図23は、いくつかの実施形態による、自動尿量測定システム100を使用して患者の尿量をモニターするための方法2300を示す。
示されるように、方法2300は、看護師などの臨床医が、尿モニタ110の統合ディスプレイ画面218を毎時に見ることによって患者の尿量をモニターし、尿量測定値を含む患者情報を読み取り、少なくとも尿量測定値を記録するステップを含む。カウントダウンタイマが尿モニタ110の統合ディスプレイ画面218に実装される場合、方法2300は、必要であれば少なくともドレナージバッグから尿を排出するために、臨床医が、ドレナージバッグなどのドレナージレセプタクル154をチェックするステップを任意選択で含む。方法2300はさらに、臨床医が、尿量測定値を含む過去の患者情報または異なるフォーマットで患者情報を見るために、尿モニタ110の統合ディスプレイ画面218のGUIと相互作用するステップを含む。
【0080】
図24は、いくつかの実施形態による、自動尿量測定システム100を使用して患者の尿量をモニターしているときにアラートに応答するための方法2400を示す。
示されるように、方法2400は、看護師などの臨床医が、そのアラートが生成されたものに従い、例えば、視覚的アラートといったアラートに応答するステップを含む。あるいは、方法2400は、臨床医がアラートを抑えるステップを含む。
【0081】
図25は、いくつかの実施形態による、自動尿量測定システム100を使用して患者の尿量をモニターしているときに患者情報を更新するための方法2500を示す。
示されるように、方法2500は、看護師などの臨床医が、尿モニタ110の統合ディスプレイ画面218のGUIにおける、例えば患者の体重といった患者情報を更新するステップを含む。
【0082】
図26は、いくつかの実施形態による、自動尿量測定システム100を使用して患者の尿量をモニターしているときに、尿で満たされたドレナージレセプタクル154を排出するための方法2600を示す。
【0083】
示されるように、方法2600は、ドレナージバッグを排出させる必要があるときに、看護師などの臨床医が、例えば、尿で満たされたドレナージバッグといった、尿で満たされたドレナージレセプタクル154を排出するステップを含む。臨床医が尿で満たされたドレナージバッグを排出している間、尿モニタ110の統合ディスプレイ画面218のGUIは、方法2600の別のステップでドレナージバッグが排出されているというメッセージを表示する。代替的または追加的に、方法2600は、汚水が最近排出されたというメッセージを、尿モニタ110の統合ディスプレイ画面218のGUIが表示するステップを含む。
【0084】
図27は、いくつかの実施形態による、自動尿量測定システム100を使用した患者の尿量のモニターを終了させるための方法2700を示す。
示されるように、方法2600は、看護師などの臨床医が、尿道カテーテル140、例えば、フォーリーカテーテルを患者から取り外し、そのフォーリーカテーテルを医療廃棄物のための適切な廃棄物容器に配置するステップを含む。
【0085】
前述の方法のいくつかは、臨床医などの行為者またはバイオメディカルラボ、CSRなどの従業員などの人を含むが、そのような方法それぞれは、少なくともその臨床医または従業員を含むことを理解されたい。言い換えれば、そのような方法における臨床医または従業員は、1つまたは複数の状況に応じて、複数人の臨床医または従業員であり得る。例えば、そのような方法における臨床医または従業員は、シフトの変化、例えば、日勤から半夜勤への変化のために、2人の異なる臨床医または従業員であり得る。
【0086】
いくつかの特定の実施形態が本明細書に開示されており、特定の実施形態がある程度詳細に開示されているが、特定の実施形態が本明細書で提供される概念の範囲を制限することは意図されていない。付加的な適応および/または修正が当業者に理解することができ、より広い態様では、これらの適応および/または修正もまた包含される。したがって、本明細書で提供される概念の範囲から逸脱することなく、本明細書で開示される特定の実施形態から逸脱することができる。
図1
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