(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置およびゲーム制御方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/22 20140101AFI20240612BHJP
A63F 13/24 20140101ALI20240612BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20240612BHJP
【FI】
A63F13/22
A63F13/24
A63F13/55
(21)【出願番号】P 2023143533
(22)【出願日】2023-09-05
(62)【分割の表示】P 2022166645の分割
【原出願日】2022-10-18
【審査請求日】2023-09-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090181
【氏名又は名称】山田 義人
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【氏名又は名称】石原 盛規
(74)【代理人】
【識別番号】100168217
【氏名又は名称】大村 和史
(72)【発明者】
【氏名】ティナリ アビビ
(72)【発明者】
【氏名】バク ヨンミン
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-130213(JP,A)
【文献】特開2002-224435(JP,A)
【文献】特開2003-047767(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤの一方の手によって把持される一方把持部側に設けられる一方側方向入力部と、前記プレイヤの他方の手によって把持される他方把持部側に設けられる他方側方向入力部と、前記一方把持部側に設けられる第1一方側操作部と、前記他方把持部側に設けられる第1他方側操作部を含む複数の操作部を有する操作装置と通信する情報処理装置のコンピュータにおいて実行されるゲームプログラムであって、前記コンピュータを、
前記複数の操作部に対する操作を示す操作データを取得する操作データ取得手段と、
第1モードおよび第2モードのいずれかのモードが設定されるゲームパートを少なくとも含むゲームを実行するゲーム実行手段として機能させ、
前記ゲームパートにおいて、
前記第1モードのとき、仮想空間内において、前記操作データが示す前記一方側方向入力部の操作方向に応じて第1プレイヤキャラクタの移動を制御し、前記他方側方向入力部の操作方向に応じて第2プレイヤキャラクタの移動を制御する第1モード制御手段と、
前記第2モードのとき、前記仮想空間内において、前記操作データが示す前記一方側方向入力部の操作方向に基づいて少なくとも前記第1プレイヤキャラクタの移動を制御する第2モード制御手段と、
前記操作データが示す前記第1一方側操作部の操作に応じて前記第1モードから前記第2モードへと切り替え、前記第2モードへの切替時に、前記第2プレイヤキャラクタを、前記第1モードにおける位置から消失させ、前記操作データが示す前記第1他方側操作部の操作に応じて前記第2モードから前記第1モードへ切り替え、前記第1モードへの切替時に、前記第1プレイヤキャラクタの位置を基準とした位置に前記第2プレイヤキャラクタを配置する、モード切替手段として機能させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータを、前記ゲームパートにおいて、
前記仮想空間内における前記第1プレイヤキャラクタと前記第2プレイヤキャラクタの距離であるキャラクタ間距離が所定の距離を超えているかを判断する距離判断手段と、
前記距離判断手段において前記キャラクタ間距離が前記所定の距離を超えていると判断した場合に前記ゲームに失敗したと判断する失敗判断手段としてさらに機能させる、請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記失敗判断手段は、前記距離判断手段において前記キャラクタ間距離が前記所定の距離を超えていると判断している時間が所定時間続いた場合に前記ゲームに失敗したと判断し、
前記キャラクタ間距離が前記所定の距離を超えている状態において、前記第1プレイヤキャラクタおよび第2プレイヤキャラクタの少なくとも一方が、前記キャラクタ間距離が離れる方向に移動する場合は、前記キャラクタ間距離が離れる方向に移動しない場合よりも前記所定時間を短くする、請求項2記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記モード切替手段において前記第1モードから前記第2モードへの切替時、前記第2プレイヤキャラクタは前記第1プレイヤキャラクタに一体化され、
前記第2モード制御手段は、前記他方側方向入力部の操作に応じて、前記第1プレイヤキャラクタの位置を基準とした位置から前記他方側方向入力部が操作された方向に効果を及ぼす所定のアクションを行う、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記第2モード制御手段は、前記他方側方向入力部が操作され続けている間、前記所定のアクションを継続して行う、請求項4記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記操作装置は、スティックまたはスライドパッドである前記他方側方向入力部を有し、
前記第2モード制御手段は、前記他方側方向入力部が傾倒またはスライドされた量に関わらず、前記第1プレイヤキャラクタから所定の長さだけ離れた位置に、または、前記第1プレイヤキャラクタから所定の長さだけ離れた位置と当該第1プレイヤキャラクタとの間に、前記所定のアクションを行う、請求項4記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記モード切替手段において前記第1モードから前記第2モードへの切替時、前記第2プレイヤキャラクタは前記第1プレイヤキャラクタに一体化され、
前記第2モード制御手段は、前記他方側方向入力部の操作に応じて、前記第2プレイヤキャラクタを、前記第1プレイヤキャラクタから前記他方側方向入力部が操作された方向に伸ばす、請求項4記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記モード切替手段において前記第1モードから前記第2モードへの切替時、前記第2プレイヤキャラクタは、変形されて前記第1プレイヤキャラクタに一体化される、請求項6記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記複数の操作部は、前記一方把持部側に設けられる前記第1一方側操作部とは異なる第2一方側操作部と、前記他方把持部側に設けられる前記第1他方側操作部とは異なる第2他方側操作部をさらに含み、
前記第1モード制御手段は、
前記第2一方側操作部の操作によって前記第1プレイヤキャラクタに、敵オブジェクトの移動を止めるアクションを行わせ、
前記第2他方側操作部の操作によって前記第2プレイヤキャラクタに、敵オブジェクトに攻撃するアクションを行わせる、請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記第1モード制御手段は、
前記敵オブジェクトが前記第1プレイヤキャラクタの位置を基準に設定される第1有効範囲内にいる場合に、前記第2一方側操作部の操作によって当該第1プレイヤキャラクタに、当該敵オブジェクトの移動を止めるアクションを行わせ、
前記敵オブジェクトが前記第2プレイヤキャラクタの位置を基準に設定される第2有効範囲内にいる場合に、前記第2他方側操作部の操作によって当該第2プレイヤキャラクタに、当該敵オブジェクトに攻撃を行わせ、
前記第1有効範囲は前記第2有効範囲より広い、請求項9記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記第1モード制御手段は、
前記敵オブジェクトの移動を止めるアクションを行わせるとき、前記第1プレイヤキャラクタの位置を基準に設定される有効範囲が当該敵オブジェクトの位置に向かうように移動させ、
前記敵オブジェクトが前記有効範囲内にいる場合に、前記第2一方側操作部の操作によって前記第1プレイヤキャラクタに、当該敵オブジェクトの移動を止めるアクションを行わせる、請求項9記載のゲームプログラム。
【請求項12】
前記複数の操作部は、前記第1一方側操作部とは異なり、前記一方把持部側に設けられ、かつ、前記一方側方向入力部が設けられる面とは異なる面に設けられる第2一方側操作部と、前記第1他方側操作部とは異なり、前記他方把持部側に設けられ、かつ、前記他方側方向入力部が設けられる面とは異なる面に設けられる第2他方側操作部とをさらに含み、
前記第1モード制御手段は、
前記一方側方向入力部の操作方向に基づいて前記第1プレイヤキャラクタの向きおよび前記他方側方向入力部の操作方向に基づいて前記第2プレイヤキャラクタの向きをさらに制御し、
前記第2一方側操作部の操作に応じて前記第1プレイヤキャラクタの向いている向きに効果を及ぼす第1アクションを実行し、
前記第2他方側操作部の操作に応じて前記第2プレイヤキャラクタの向いている向きに効果を及ぼす第2アクションを実行する、請求項1から11までのいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項13】
前記第2モード制御手段は、前記第2他方側操作部が操作されたとき、前記他方側方向入力部の操作方向に応じた方向に効果を及ぼし、前記第1アクションおよび前記第2アクションとは異なる第3アクションを実行する、請求項12記載のゲームプログラム。
【請求項14】
前記第1モード制御手段および前記第2モード制御手段は、それぞれ、
前記一方側方向入力部に設けられる面と同じ面に設けられる第3一方側操作部が操作されたとき、前記第1プレイヤキャラクタの向いている向きに関わらない効果を及ぼす第4アクションを実行し、
前記他方側方向入力部に設けられる面と同じ面に設けられる第3他方側操作部が操作されたとき、前記第2プレイヤキャラクタの向いている向きに関わらない効果を及ぼす第5アクションを実行する、請求項12記載のゲームプログラム。
【請求項15】
前記第1モード制御手段は、前記第2アクションの実行中に、前記第3一方側操作部または前記第3他方側操作部が操作されたとき、前記第2プレイヤキャラクタの向いている向きに所定の効果を及ぼす、請求項14記載のゲームプログラム。
【請求項16】
前記第1一方側操作部は、前記一方側方向入力部が設けられる面とは異なる面に設けられ、
前記第1他方側操作部は、前記他方側方向入力部が設けられる面とは異なる面に設けられる、請求項12記載のゲームプログラム。
【請求項17】
前記第1モード制御手段は、前記第1他方側操作部の操作に応じて前記第2プレイヤキャラクタに前記第2アクションとは異なり、かつ、前記第1プレイヤキャラクタまたは前記第2プレイヤキャラクタの向いている向きに効果を及ぼす第4アクションを実行させる、請求項16記載のゲームプログラム。
【請求項18】
プレイヤの一方の手によって把持される一方把持部側に設けられる一方側方向入力部と、前記プレイヤの他方の手によって把持される他方把持部側に設けられる他方側方向入力部と、前記一方把持部側に設けられる第1一方側操作部と、前記他方把持部側に設けられる第1他方側操作部を含む複数の操作部を有する操作装置と通信する情報処理装置を備えるゲームシステムであって、
前記複数の操作部に対する操作を示す操作データを取得する操作データ取得手段と、
第1モードおよび第2モードのいずれかのモードが設定されるゲームパートを少なくとも含むゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記第1モードのとき、仮想空間内において、前記操作データが示す前記一方側方向入力部の操作方向に応じて第1プレイヤキャラクタの移動を制御し、前記他方側方向入力部の操作方向に応じて第2プレイヤキャラクタの移動を制御する第1モード制御手段と、
前記第2モードのとき、前記仮想空間内において、前記操作データが示す前記一方側方向入力部の操作方向に基づいて少なくとも前記第1プレイヤキャラクタの移動を制御する第2モード制御手段と、
前記操作データが示す前記第1一方側操作部の操作に応じて前記第1モードから前記第2モードへと切り替え、前記第2モードへの切替時に、前記第2プレイヤキャラクタを、前記第1モードにおける位置から消失させ、前記操作データが示す前記第1他方側操作部の操作に応じて前記第2モードから前記第1モードへ切り替え、前記第1モードへの切替時に、前記第1プレイヤキャラクタの位置を基準とした位置に前記第2プレイヤキャラクタを配置する、モード切替手段を備える、ゲームシステム。
【請求項19】
前記複数の操作部は、前記第1一方側操作部とは異なり、前記一方把持部側に設けられ、かつ、前記一方側方向入力部が設けられる面とは異なる面に設けられる第2一方側操作部と、前記第1他方側操作部とは異なり、前記他方把持部側に設けられ、かつ、前記他方側方向入力部が設けられる面とは異なる面に設けられる第2他方側操作部とをさらに含み、
前記第1モード制御手段は、
前記一方側方向入力部の操作方向に基づいて前記第1プレイヤキャラクタの向きおよび前記他方側方向入力部の操作方向に基づいて前記第2プレイヤキャラクタの向きをさらに制御し、
前記第2一方側操作部の操作に応じて前記第1プレイヤキャラクタの向いている向きに効果を及ぼす第1アクションを実行し、
前記第2他方側操作部の操作に応じて前記第2プレイヤキャラクタの向いている向きに効果を及ぼす第2アクションを実行する、請求項18記載のゲームシステム。
【請求項20】
プレイヤの一方の手によって把持される一方把持部側に設けられる一方側方向入力部と、前記プレイヤの他方の手によって把持される他方把持部側に設けられる他方側方向入力部と、前記一方把持部側に設けられる第1一方側操作部と、前記他方把持部側に設けられる第1他方側操作部を含む複数の操作部を有する操作装置と通信する、ゲーム装置であって、
前記複数の操作部に対する操作を示す操作データを取得する操作データ取得手段と、
第1モードおよび第2モードのいずれかのモードが設定されるゲームパートを少なくとも含むゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記第1モードのとき、仮想空間内において、前記操作データが示す前記一方側方向入力部の操作方向に応じて第1プレイヤキャラクタの移動を制御し、前記他方側方向入力部の操作方向に応じて第2プレイヤキャラクタの移動を制御する第1モード制御手段と、
前記第2モードのとき、前記仮想空間内において、前記操作データが示す前記一方側方向入力部の操作方向に基づいて少なくとも前記第1プレイヤキャラクタの移動を制御する第2モード制御手段と、
前記操作データが示す前記第1一方側操作部の操作に応じて前記第1モードから前記第2モードへと切り替え、前記第2モードへの切替時に、前記第2プレイヤキャラクタを、前記第1モードにおける位置から消失させ、前記操作データが示す前記第1他方側操作部の操作に応じて前記第2モードから前記第1モードへ切り替え、前記第1モードへの切替時に、前記第1プレイヤキャラクタの位置を基準とした位置に前記第2プレイヤキャラクタを配置する、モード切替手段を備える、ゲーム装置。
【請求項21】
前記複数の操作部は、前記第1一方側操作部とは異なり、前記一方把持部側に設けられ、かつ、前記一方側方向入力部が設けられる面とは異なる面に設けられる第2一方側操作部と、前記第1他方側操作部とは異なり、前記他方把持部側に設けられ、かつ、前記他方側方向入力部が設けられる面とは異なる面に設けられる第2他方側操作部とをさらに含み、
前記第1モード制御手段は、
前記一方側方向入力部の操作方向に基づいて前記第1プレイヤキャラクタの向きおよび前記他方側方向入力部の操作方向に基づいて前記第2プレイヤキャラクタの向きをさらに制御し、
前記第2一方側操作部の操作に応じて前記第1プレイヤキャラクタの向いている向きに効果を及ぼす第1アクションを実行し、
前記第2他方側操作部の操作に応じて前記第2プレイヤキャラクタの向いている向きに効果を及ぼす第2アクションを実行する、請求項20記載のゲーム装置。
【請求項22】
プレイヤの一方の手によって把持される一方把持部側に設けられる一方側方向入力部と、前記プレイヤの他方の手によって把持される他方把持部側に設けられる他方側方向入力部と、前記一方把持部側に設けられる第1一方側操作部と、前記他方把持部側に設けられる第1他方側操作部を含む複数の操作部を有する操作装置と通信する情報処理装置のゲーム制御方法であって、
(a)前記複数の操作部に対する操作を示す操作データを取得するステップと、
(b)第1モードおよび第2モードのいずれかのモードが設定されるゲームパートを少なくとも含むゲームを実行するステップを含み、
前記ゲームパートにおいて、
(c)前記第1モードのとき、仮想空間内において、前記操作データが示す前記一方側方向入力部の操作方向に応じて第1プレイヤキャラクタの移動を制御し、前記他方側方向入力部の操作方向に応じて第2プレイヤキャラクタの移動を制御するステップと、
(d)前記第2モードのとき、前記仮想空間内において、前記操作データが示す前記一方側方向入力部の操作方向に基づいて少なくとも前記第1プレイヤキャラクタの移動を制御するステップと、
(e)前記操作データが示す前記第1一方側操作部の操作に応じて前記第1モードから前記第2モードへと切り替え、前記第2モードへの切替時に、前記第2プレイヤキャラクタを、前記第1モードにおける位置から消失させ、前記操作データが示す前記第1他方側操作部の操作に応じて前記第2モードから前記第1モードへ切り替え、前記第1モードへの切替時に、前記第1プレイヤキャラクタの位置を基準とした位置に前記第2プレイヤキャラクタを配置する、ステップを含む、ゲーム制御方法。
【請求項23】
前記複数の操作部は、前記第1一方側操作部とは異なり、前記一方把持部側に設けられ、かつ、前記一方側方向入力部が設けられる面とは異なる面に設けられる第2一方側操作部と、前記第1他方側操作部とは異なり、前記他方把持部側に設けられ、かつ、前記他方側方向入力部が設けられる面とは異なる面に設けられる第2他方側操作部とをさらに含み、
前記ステップ(c)は、
前記一方側方向入力部の操作方向に基づいて前記第1プレイヤキャラクタの向きおよび前記他方側方向入力部の操作方向に基づいて前記第2プレイヤキャラクタの向きをさらに制御し、
前記第2一方側操作部の操作に応じて前記第1プレイヤキャラクタの向いている向きに効果を及ぼす第1アクションを実行し、
前記第2他方側操作部の操作に応じて前記第2プレイヤキャラクタの向いている向きに効果を及ぼす第2アクションを実行する、請求項22記載のゲーム制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置およびゲーム制御方法に関し、特にたとえば、プレイヤが仮想空間内において2体のプレイヤキャラクタを移動させて仮想のゲームを進行させる、ゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置およびゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の背景技術の一例が特許文献1に開示される。この特許文献1のビデオゲーム装置では、同一プレイヤにより操作されるコントローラの右手操作部および左手操作部からそれぞれ出力される右手操作信号および左手操作信号に応じて、テレビジョンモニタに表示されるゲーム画面上の2体のキャラクタをそれぞれ動作させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献1のビデオゲーム装置では、2体のキャラクタを右手操作部および左手操作部で別々に常に操作させるので、ユーザが負担に感じるおそれがある。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、ゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置およびゲーム制御方法を提供することである。
【0006】
また、この発明の他の目的は、2体のプレイヤキャラクタを一方側操作部および他方側操作部で別々に常に操作させる場合に比べてユーザの負担感を抑制することができる、ゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置およびゲーム制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(構成1)
構成1は、プレイヤの一方の手によって把持される一方把持部側に設けられる一方側方向入力部と、プレイヤの他方の手によって把持される他方把持部側に設けられる他方側方向入力部と、一方把持部側に設けられる第1一方側操作部と、他方把持部側に設けられる第1他方側操作部を含む複数の操作部を有する操作装置と通信する情報処理装置のコンピュータにおいて実行されるゲームプログラムであって、コンピュータを、複数の操作部に対する操作を示す操作データを取得する操作データ取得手段と、第1モードおよび第2モードのいずれかのモードが設定されるゲームパートを少なくとも含むゲームを実行するゲーム実行手段として機能させ、ゲームパートにおいて、第1モードのとき、仮想空間内において、操作データが示す一方側方向入力部の操作方向に応じて第1プレイヤキャラクタの移動を制御し、他方側方向入力部の操作方向に応じて第2プレイヤキャラクタの移動を制御する第1モード制御手段と、第2モードのとき、仮想空間内において、操作データが示す一方側方向入力部の操作方向に基づいて少なくとも第1プレイヤキャラクタの移動を制御する第2モード制御手段と、操作データが示す第1一方側操作部の操作に応じて第1モードから第2モードへと切り替え、第2モードへの切替時に、第2プレイヤキャラクタを、第1モードにおける位置から消失させ、操作データが示す第1他方側操作部の操作に応じて第2モードから第1モードへ切り替え、第1モードへの切替時に、第1プレイヤキャラクタの位置を基準とした位置に第2プレイヤキャラクタを配置する、モード切替手段として機能させる、ゲームプログラムである。
【0008】
構成1によれば、プレイヤは一方側方向入力部および他方側方向入力部で2体のプレイヤキャラクタを別々に操作する第1モードと、一方側方向入力部だけで2体のプレイヤキャラクタを操作する第2モードを必要に応じて自由に切り替えるため、2体のプレイヤキャラクタを一方側操作部および他方側操作部で別々に常に操作させる場合に比べてユーザの負担感を抑制することができる。また、第2モードでの移動操作を担う一方側方向入力部がある操作装置に設けられた第1一方側操作部が、第1モードから第2モードへの切り替え操作の操作部として機能するため、一方の手によって当該切り替え操作をしてそのまま同じ一方側方向入力部で移動操作をできるため、プレイヤが操作の混乱を生じるおそれが少ない。逆に、第2モードから第1モードに移行すると、他方側方向入力部で第2プレイヤキャラクタの移動操作をすることになるところ、同じ他方側にある操作装置の第1他方側操作部が第1モードへの切り替え操作の機能を担っているため、同様にモードの切り替えからその後の操作にあたって混乱を生じさせない。
【0009】
(構成2)
構成2は、構成1において、コンピュータを、ゲームパートにおいて、仮想空間内における第1プレイヤキャラクタと第2プレイヤキャラクタの距離であるキャラクタ間距離が所定の距離を超えているかを判断する距離判断手段と、距離判断手段においてキャラクタ間距離が所定の距離を超えていると判断した場合にゲームに失敗したと判断する失敗判断手段としてさらに機能させる。
【0010】
構成2によれば、第1プレイヤキャラクタと第2プレイヤキャラクタを離れ過ぎさせない興趣に富んだゲームを提供することができる。
【0011】
(構成3)
構成3は、構成2において、失敗判断手段は、距離判断手段においてキャラクタ間距離が所定の距離を超えていると判断している時間が所定時間続いた場合にゲームに失敗したと判断し、キャラクタ間距離が所定の距離を超えている状態において、第1プレイヤキャラクタおよび第2プレイヤキャラクタの少なくとも一方が、キャラクタ間距離が離れる方向に移動する場合は、キャラクタ間距離が離れる方向に移動しない場合よりも所定時間を短くする。
【0012】
構成3によれば、キャラクタ間距離が所定の距離を超えている場合に直ぐにゲームオーバにさせないことで、プレイヤに或る程度猶予を与えつつ、それでもキャラクタ間距離が離れようとする場合は所定時間を短くすることでより興趣に富んだゲームを提供することができる。
【0013】
(構成4)
構成4は、構成1から構成3までのいずれかにおいて、モード切替手段において第1モードから第2モードへの切替時、第2プレイヤキャラクタは第1プレイヤキャラクタに一体化され、第2モード制御手段は、他方側方向入力部の操作に応じて、第1プレイヤキャラクタの位置を基準とした位置から他方側方向入力部が操作された方向に効果を及ぼす所定のアクションを行う。
【0014】
(構成5)
構成5は、構成4において、第2モード制御手段は、他方側方向入力部が操作され続けている間、所定のアクションを継続して行う。
【0015】
(構成6)
構成6は、構成4において、操作装置は、スティックまたはスライドパッドである前記他方側方向入力部を有し、第2モード制御手段は、他方側方向入力部が傾倒またはスライドされた量に関わらず、第1プレイヤキャラクタから所定の長さだけ離れた位置に、または、第1プレイヤキャラクタから所定の長さだけ離れた位置と当該第1プレイヤキャラクタとの間に、所定のアクションを行う。
【0016】
(構成7)
構成7は、構成1から構成4までのいずれかにおいて、モード切替手段において第1モードから第2モードへの切替時、第2プレイヤキャラクタは第1プレイヤキャラクタに一体化され、第2モード制御手段は、他方側方向入力部の操作に応じて、第2プレイヤキャラクタを、第1プレイヤキャラクタから他方側方向入力部が操作された方向に伸ばす。
【0017】
構成7によれば、第1モードから第2モードに切り替えられることで、第2プレイヤキャラクタの移動が他方側方向入力部から一方側方向入力部に切り替えられる一方、引き続き他方側方向入力部を使って第2キャラクタに関する操作が可能であるため、プレイヤは直感的に他方側方向入力部を操作することができる。
【0018】
(構成8)
構成8は、構成6において、モード切替手段において第1モードから第2モードへの切替時、第2プレイヤキャラクタは、変形されて第1プレイヤキャラクタに一体化される。
【0019】
構成8によれば、プレイヤキャラクタを見ただけで現在のモードが第1モードまたは第2モードであることを理解し易くなる。
【0020】
(構成9)
構成9は、構成1から構成8までのいずれかにおいて、複数の操作部は、一方把持部側に設けられる第1一方側操作部とは異なる第2一方側操作部と、他方把持部側に設けられる第1他方側操作部とは異なる第2他方側操作部をさらに含み、第1モード制御手段は、第2一方側操作部の操作によって第1プレイヤキャラクタに、敵オブジェクトの移動を止めるアクションを行わせ、第2他方側操作部の操作によって第2プレイヤキャラクタに、敵オブジェクトに攻撃するアクションを行わせる。
【0021】
構成9によれば、第1プレイヤキャラクタと第2プレイヤキャラクタが実行可能なアクションを、敵オブジェクトに対してそれぞれ異なる効果を持つアクションとすることで、異なる役割を有する2体のプレイヤキャラクタを同時に操作する面白味を与えることができる。また、移動する敵オブジェクトがいる状況において、一方側方向入力部と他方側方向入力部別々のプレイヤキャラクタを操作しながら敵オブジェクトを撃破することが難しい場合があるところ、一方のプレイヤキャラクタに敵オブジェクトの移動を止める効果、他方のプレイヤキャラクタに敵オブジェクトを撃破することができる効果を与えることで、容易に敵オブジェクトに近づいて攻撃することが可能となり、双方のプレイヤキャラクタを上手く操作できればより容易に敵オブジェクトを撃破できるようにすることで面白味が増す。
【0022】
(構成10)
構成10は、構成1から構成9までのいずれかにおいて、第1モード制御手段は、敵オブジェクトが第1プレイヤキャラクタの位置を基準に設定される第1有効範囲内にいる場合に、第2一方側操作部の操作によって当該第1プレイヤキャラクタに、当該敵オブジェクトの移動を止めるアクションを行わせ、敵オブジェクトが第2プレイヤキャラクタの位置を基準に設定される第2有効範囲内にいる場合に、第2他方側操作部の操作によって当該第2プレイヤキャラクタに、当該敵オブジェクトに攻撃を行わせ、第1有効範囲は第2有効範囲より広い。
【0023】
第10の構成によれば、敵オブジェクトの移動を止めるアクションの有効範囲を、敵オブジェクトを攻撃するアクションの有効範囲よりも大きくすることで、敵キャラクタに直接攻撃を当てるのが苦手なプレイヤでも、一度敵オブジェクトの動きを止めてから攻撃できるので遊びやすい。
【0024】
(構成11)
構成11は、構成1から構成9までのいずれかにおいて、第1モード制御手段は、敵オブジェクトの移動を止めるアクションを行わせるとき、第1プレイヤキャラクタの位置を基準に設定される有効範囲が当該敵オブジェクトの位置に向かうように移動させ、敵オブジェクトが有効範囲内にいる場合に、第2一方側操作部の操作によって第1プレイヤキャラクタに、当該敵オブジェクトの移動を止めるアクションを行わせる。
【0025】
構成11によれば、片手で敵オブジェクトをターゲッティングするゲームにおいて、敵オブジェクトを片手でターゲッティングすることは難しい。そこで、敵オブジェクトの方向にアクションが向くようアシストしてあげることで、プレイヤにとって快適な操作を実現することができる。
【0026】
(構成12)
構成12は、構成1から構成11までのいずれかにおいて、複数の操作部は、第1一方側操作部とは異なり、一方把持部側に設けられ、かつ、一方側方向入力部が設けられる面とは異なる面に設けられる第2一方側操作部と、第1他方側操作部とは異なり、他方把持部側に設けられ、かつ、他方側方向入力部が設けられる面とは異なる面に設けられる第2他方側操作部とをさらに含み、第1モード制御手段は、一方側方向入力部の操作方向に基づいて第1プレイヤキャラクタの向きおよび他方側方向入力部の操作方向に基づいて第2プレイヤキャラクタの向きをさらに制御し、第2一方側操作部の操作に応じて第1プレイヤキャラクタの向いている向きに効果を及ぼす第1アクションを実行し、第2他方側操作部の操作に応じて第2プレイヤキャラクタの向いている向きに効果を及ぼす第2アクションを実行する。
【0027】
構成12によれば、向きを制御する方向入力部とは異なる面に設けられた操作部が操作されることで、プレイヤキャラクタの向きに応じたアクションを行うので、容易に向きを操作しながらアクションを行うことができる。
【0028】
(構成13)
構成13は、構成12において、第2モード制御手段は、第2他方側操作部が操作されたとき、他方側方向入力部の操作方向に応じた方向に効果を及ぼし、第1アクションおよび第2アクションとは異なる第3アクションを実行する。
【0029】
構成13によれば、向きを制御する方向入力部とは異なる面に設けられた操作部が操作されることで、他方側方向入力部の操作方向に応じたアクションを行うので、容易に向きを操作しながらアクションを行うことができる。
【0030】
(構成14)
構成14は、構成12において、第1モード制御手段および第2モード制御手段は、それぞれ、一方側方向入力部に設けられる面と同じ面に設けられる第3一方側操作部が操作されたとき、第1プレイヤキャラクタの向いている向きに関わらない効果を及ぼす第4アクションを実行し、他方側方向入力部に設けられる面と同じ面に設けられる第3他方側操作部が操作されたとき、第2プレイヤキャラクタの向いている向きに関わらない効果を及ぼす第5アクションを実行する。
【0031】
(構成15)
構成15は、構成14において、第1モード制御手段は、第2アクションの実行中に、第3一方側操作部または第3他方側操作部が操作されたとき、第2プレイヤキャラクタの向いている向きに所定の効果を及ぼす。
【0032】
(構成16)
構成16は、構成12において、第1一方側操作部は、一方側方向入力部が設けられる面とは異なる面に設けられ、第1他方側操作部は、他方側方向入力部が設けられる面とは異なる面に設けられる。
【0033】
構成16によれば、2体のプレイヤキャラクタを同時に移動させながらでも第1モードと第2モードの切り替えを行うことができ、円滑にゲームを進行することができる。
【0034】
(構成17)
構成17は、構成16において、第1モード制御手段は、第1他方側操作部の操作に応じて第2プレイヤキャラクタに第2アクションとは異なり、かつ、第1プレイヤキャラクタまたは第2プレイヤキャラクタの向いている向きに効果を及ぼす第4アクションを実行させる。
【0035】
構成17によれば、第2モードから第1モードに切り替えるための第1他方側操作部を、第1モードにおいて攻撃するために使用することで、操作装置の他方把持部側が第2プレイヤキャラクタを操作するための操作部であるという意識をプレイヤに強く持たせることができる。
【0036】
(構成18)
構成18は、プレイヤの一方の手によって把持される一方把持部側に設けられる一方側方向入力部と、プレイヤの他方手によって把持される他方把持部側に設けられる他方側方向入力部と、一方把持部側に設けられる第1一方側操作部と、他方把持部側に設けられる第1他方側操作部を含む複数の操作部を有する操作装置と通信する情報処理装置を備えるゲームシステムであって、複数の操作部に対する操作を示す操作データを取得する操作データ取得手段と、第1モードおよび第2モードのいずれかのモードが設定されるゲームパートを少なくとも含むゲームを実行するゲーム実行手段と、第1モードのとき、仮想空間内において、操作データが示す一方側方向入力部の操作方向に応じて第1プレイヤキャラクタの移動を制御し、他方側方向入力部の操作方向に応じて第2プレイヤキャラクタの移動を制御する第1モード制御手段と、第2モードのとき、仮想空間内において、操作データが示す一方側方向入力部の操作方向に基づいて少なくとも第1プレイヤキャラクタの移動を制御する第2モード制御手段と、操作データが示す第1一方側操作部の操作に応じて第1モードから第2モードへと切り替え、第2モードへの切替時に、第2プレイヤキャラクタを、第1モードにおける位置から消失させ、操作データが示す第1他方側操作部の操作に応じて第2モードから第1モードへ切り替え、第1モードへの切替時に、第1プレイヤキャラクタの位置を基準とした位置に第2プレイヤキャラクタを配置する、モード切替手段を備える、ゲームシステムである。
【0037】
(構成19)
構成19は、プレイヤの一方の手によって把持される一方把持部側に設けられる一方側方向入力部と、プレイヤの他方手によって把持される他方把持部側に設けられる他方側方向入力部と、一方把持部側に設けられる第1一方側操作部と、他方把持部側に設けられる第1他方側操作部を含む複数の操作部を有する操作装置と通信する、ゲーム装置であって、複数の操作部に対する操作を示す操作データを取得する操作データ取得手段と、第1モードおよび第2モードのいずれかのモードが設定されるゲームパートを少なくとも含むゲームを実行するゲーム実行手段と、第1モードのとき、仮想空間内において、操作データが示す一方側方向入力部の操作方向に応じて第1プレイヤキャラクタの移動を制御し、他方側方向入力部の操作方向に応じて第2プレイヤキャラクタの移動を制御する第1モード制御手段と、第2モードのとき、仮想空間内において、操作データが示す一方側方向入力部の操作方向に基づいて少なくとも第1プレイヤキャラクタの移動を制御する第2モード制御手段と、操作データが示す第1一方側操作部の操作に応じて第1モードから第2モードへと切り替え、第2モードへの切替時に、第2プレイヤキャラクタを、第1モードにおける位置から消失させ、操作データが示す第1他方側操作部の操作に応じて第2モードから第1モードへ切り替え、第1モードへの切替時に、第1プレイヤキャラクタの位置を基準とした位置に第2プレイヤキャラクタを配置する、モード切替手段を備える、ゲーム装置である。
【0038】
(構成20)
構成20は、プレイヤの一方の手によって把持される一方把持部側に設けられる一方側方向入力部と、プレイヤの他方手によって把持される他方把持部側に設けられる他方側方向入力部と、一方把持部側に設けられる第1一方側操作部と、他方把持部側に設けられる第1他方側操作部を含む複数の操作部を有する操作装置と通信する情報処理装置のゲーム制御方法であって、(a)複数の操作部に対する操作を示す操作データを取得するステップと、(b)第1モードおよび第2モードのいずれかのモードが設定されるゲームパートを少なくとも含むゲームを実行するステップを含み、ゲームパートにおいて、(c)第1モードのとき、仮想空間内において、操作データが示す一方側方向入力部の操作方向に応じて第1プレイヤキャラクタの移動を制御し、他方側方向入力部の操作方向に応じて第2プレイヤキャラクタの移動を制御するステップと、(d)第2モードのとき、仮想空間内において、操作データが示す一方側方向入力部の操作方向に基づいて少なくとも第1プレイヤキャラクタの移動を制御するステップと、(e)操作データが示す第1一方側操作部の操作に応じて第1モードから第2モードへと切り替え、第2モードへの切替時に、第2プレイヤキャラクタを、第1モードにおける位置から消失させ、操作データが示す第1他方側操作部の操作に応じて第2モードから第1モードへ切り替え、第1モードへの切替時に、第1プレイヤキャラクタの位置を基準とした位置に第2プレイヤキャラクタを配置する、ステップを含む、ゲーム制御方法である。
【0039】
構成18ないし構成20においても、構成1と同様に、2体のプレイヤキャラクタを一方側操作部および他方側操作部で別々に常に操作させる場合に比べてユーザの負担感を抑制することができる。
【発明の効果】
【0040】
この発明によれば、2体のプレイヤキャラクタを一方側操作部および他方側操作部で別々に常に操作させる場合に比べてユーザの負担感を抑制することができる。
【0041】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】
図1はこの実施例の本体装置に左コントローラおよび右コントローラを装着した状態の限定しない一例を示す図である。
【
図2】
図2は本体装置から左コントローラおよび右コントローラをそれぞれ外した状態の限定しない一例を示す図である。
【
図3】
図3は
図1および
図2に示した本体装置の限定しない一例を示す六面図である。
【
図4】
図4は
図1および
図2に示した左コントローラの限定しない一例を示す六面図である。
【
図5】
図5は
図1および
図2に示した右コントローラの限定しない一例を示す六面図である。
【
図6】
図6は
図1および
図2に示した本体装置の内部構成の限定しない一例を示すブロック図である。
【
図7】
図7は
図1および
図2に示した本体装置と左コントローラおよび右コントローラとの内部構成の限定しない一例を示すブロック図である。
【
図8】
図8はこの実施例のゲーム画面の限定しない第1の例を示す図である。
【
図9】
図9はこの実施例のゲーム画面の限定しない第2の例を示す図である。
【
図10】
図10はプレイヤキャラクタと第1仲間キャラクタの合体可能範囲および自由移動範囲の限定しない一例を示す図である。
【
図11】
図11はこの実施例のゲーム画面の限定しない第3の例を示す図である。
【
図12】
図12はこの実施例のゲーム画面の限定しない第4の例を示す図である。
【
図13】
図13はこの実施例のゲーム画面の限定しない第5の例を示す図である。
【
図14】
図14(A)は第1仲間キャラクタの攻撃可能範囲の限定しない一例を示す図であり、
図14(B)は第1仲間キャラクタの攻撃可能範囲の限定しない他の例を示す図であり、
図14(C)は仮想空間に出現される魔法陣の大きさと、魔法陣およびプレイヤキャラクタの位置関係の限定しない一例を示す図である。
【
図15】
図15はこの実施例のゲーム画面の限定しない第5の例を示す図である。
【
図18】
図18は
図1に示すゲームシステムの使用態様のその他の例を示す図である。
【
図19】
図19は
図6に示す本体装置のDRAMのメモリマップの限定しない一例を示す図である。
【
図20】
図20は
図6に示す本体装置のプロセッサの全体処理の限定しない一例を示すフロー図である。
【
図21】
図21は
図6に示す本体装置のプロセッサのゲーム制御処理の限定しない一例の第1の一部を示すフロー図である。
【
図22】
図22は
図6に示す本体装置のプロセッサのゲーム制御処理の限定しない一例の第2の一部であって、
図21に後続するフロー図である。
【
図23】
図23は
図6に示す本体装置のプロセッサのゲーム制御処理の限定しない一例の第3の一部であって、
図22に後続するフロー図である。
【
図24】
図24は
図6に示す本体装置のプロセッサのゲーム制御処理の限定しない一例の第4の一部であって、
図23に後続するフロー図である。
【
図25】
図25は
図6に示す本体装置のプロセッサのゲーム制御処理の限定しない一例の第4の一部であって、
図24に後続するフロー図である。
【
図26】
図26は
図6に示す本体装置のプロセッサのゲーム制御処理の限定しない一例の第5の一部であって、
図24および
図25に後続するフロー図である。
【
図27】
図27(A)はプレイヤキャラクタと仲間キャラクタの合体状態の他の例を示す図であり、
図27(B)はプレイヤキャラクタと仲間キャラクタの合体状態のその他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、この実施例の限定しない一例に係るゲームシステムについて説明する。この実施例におけるゲームシステム1の一例は、本体装置(ゲーム装置;この実施例ではゲーム本体装置として機能する)2と左コントローラ3および右コントローラ4とを含む。本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4がそれぞれ着脱可能である。つまり、ゲームシステム1は、左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ本体装置2に装着して一体化された装置として利用できる。また、ゲームシステム1は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4とを別体として利用することもできる(
図2参照)。以下では、この実施例のゲームシステム1のハードウェア構成について説明し、その後に、この実施例のゲームシステム1の制御について説明する。
【0044】
図1は、本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図である。
図1に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、それぞれ本体装置2に装着されて一体化されている。本体装置2は、ゲームシステム1における各種の処理(例えば、ゲーム処理)を実行する装置である。本体装置2は、ディスプレイ12を備える。左コントローラ3および右コントローラ4は、ユーザが入力を行うための操作部を備える装置である。
【0045】
図2は、本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図である。
図1および
図2に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、本体装置2に着脱可能である。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
【0046】
図3は、本体装置2の一例を示す六面図である。
図3に示すように、本体装置2は、略板状のハウジング11を備える。この実施例において、ハウジング11の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、ディスプレイ12が設けられる面)は、大略的には矩形形状である。
【0047】
なお、ハウジング11の形状および大きさは、任意である。一例として、ハウジング11は、携帯可能な大きさであってよい。また、本体装置2単体または本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4が装着された一体型装置は、携帯型装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が手持ち型の装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が可搬型装置となってもよい。
【0048】
図3に示すように、本体装置2は、ハウジング11の主面に設けられるディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、本体装置2が生成した画像を表示する。この実施例においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
【0049】
また、本体装置2は、ディスプレイ12の画面上にタッチパネル13を備える。この実施例においては、タッチパネル13は、マルチタッチ入力が可能な方式(例えば、静電容量方式)のものである。ただし、タッチパネル13は、任意の種類のものであってよく、例えば、シングルタッチ入力が可能な方式(例えば、抵抗膜方式)のものであってもよい。
【0050】
本体装置2は、ハウジング11の内部においてスピーカ(すなわち、
図6に示すスピーカ88)を備えている。
図3に示すように、ハウジング11の主面には、スピーカ孔11aおよび11bが形成される。そして、スピーカ88の出力音は、これらのスピーカ孔11aおよび11bからそれぞれ出力される。
【0051】
また、本体装置2は、本体装置2が左コントローラ3と有線通信を行うための端子である左側端子17と、本体装置2が右コントローラ4と有線通信を行うための右側端子21を備える。
【0052】
図3に示すように、本体装置2は、スロット23を備える。スロット23は、ハウジング11の上側面に設けられる。スロット23は、所定の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。所定の種類の記憶媒体は、例えば、ゲームシステム1およびそれと同種のゲーム装置に専用の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)である。所定の種類の記憶媒体は、例えば、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。また、本体装置2は、電源ボタン28を備える。
【0053】
本体装置2は、下側端子27を備える。下側端子27は、本体装置2がクレードルと通信を行うための端子である。この実施例において、下側端子27は、USBコネクタ(より具体的には、メス側コネクタ)である。上記一体型装置または本体装置2単体をクレードルに載置した場合、ゲームシステム1は、本体装置2が生成して出力する画像を据置型モニタに表示することができる。また、この実施例においては、クレードルは、載置された上記一体型装置または本体装置2単体を充電する機能を有する。また、クレードルは、ハブ装置(具体的には、USBハブ)の機能を有する。
【0054】
図4は、左コントローラ3の一例を示す六面図である。
図4に示すように、左コントローラ3は、ハウジング31を備える。この実施例においては、ハウジング31は、縦長の形状、すなわち、上下方向(すなわち、
図1および
図4に示すy軸方向)に長い形状である。左コントローラ3は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング31は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に左手で把持可能な形状および大きさをしている。また、左コントローラ3は、横長となる向きで把持されることも可能である。左コントローラ3が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0055】
左コントローラ3は、アナログスティック32を備える。
図4に示すように、アナログスティック32は、ハウジング31の主面に設けられる。アナログスティック32は、方向を入力することが可能な方向入力部として用いることができる。ユーザは、アナログスティック32を傾倒することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。なお、左コントローラ3は、方向入力部として、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、この実施例においては、アナログスティック32を押下する入力が可能である。
【0056】
左コントローラ3は、各種操作ボタンを備える。左コントローラ3は、ハウジング31の主面上に4つの操作ボタン33~36(具体的には、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35、および左方向ボタン36)を備える。さらに、左コントローラ3は、録画ボタン37および-(マイナス)ボタン47を備える。左コントローラ3は、ハウジング31の側面の左上にLボタン38およびZLボタン39を備える。また、左コントローラ3は、ハウジング31の側面のうち、本体装置2に装着される際に装着される側の面に、SLボタン43およびSRボタン44を備える。これらの操作ボタンは、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。
【0057】
また、左コントローラ3は、左コントローラ3が本体装置2と有線通信を行うための端子42を備える。
【0058】
図5は、右コントローラ4の一例を示す六面図である。
図5に示すように、右コントローラ4は、ハウジング51を備える。この実施例においては、ハウジング51は、縦長の形状、すなわち、上下方向に長い形状である。右コントローラ4は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング51は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に右手で把持可能な形状および大きさをしている。また、右コントローラ4は、横長となる向きで把持されることも可能である。右コントローラ4が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0059】
右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、方向入力部としてアナログスティック52を備える。この実施例においては、アナログスティック52は、左コントローラ3のアナログスティック32と同じ構成である。また、右コントローラ4は、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、ハウジング51の主面上に4つの操作ボタン53~56(具体的には、Aボタン53、Bボタン54、Xボタン55、およびYボタン56)を備える。さらに、右コントローラ4は、+(プラス)ボタン57およびホームボタン58を備える。また、右コントローラ4は、ハウジング51の側面の右上にRボタン60およびZRボタン61を備える。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、SLボタン65およびSRボタン66を備える。
【0060】
また、右コントローラ4は、右コントローラ4が本体装置2と有線通信を行うための端子64を備える。
【0061】
図6は、本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。本体装置2は、
図3に示す構成の他、
図6に示す各構成要素81~91、97、および98を備える。これらの構成要素81~91、97、および98のいくつかは、電子部品として電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納されてもよい。
【0062】
本体装置2は、プロセッサ81を備える。プロセッサ81は、本体装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)のみから構成されてもよいし、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System-on-a-chip)から構成されてもよい。プロセッサ81は、記憶部(具体的には、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。
【0063】
本体装置2は、自身に内蔵される内部記憶媒体の一例として、フラッシュメモリ84およびDRAM(Dynamic Random Access Memory)85を備える。フラッシュメモリ84およびDRAM85は、プロセッサ81に接続される。フラッシュメモリ84は、主に、本体装置2に保存される各種のデータ(プログラムであってもよい)を記憶するために用いられるメモリである。DRAM85は、情報処理において用いられる各種のデータを一時的に記憶するために用いられるメモリである。
【0064】
本体装置2は、スロットインターフェース(以下、「I/F」と略記する)91を備える。スロットI/F91は、プロセッサ81に接続される。スロットI/F91は、スロット23に接続され、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、プロセッサ81の指示に応じて行う。
【0065】
プロセッサ81は、フラッシュメモリ84およびDRAM85、ならびに上記各記憶媒体との間でデータを適宜読み出したり書き込んだりして、上記の情報処理を実行する。
【0066】
本体装置2は、ネットワーク通信部82を備える。ネットワーク通信部82は、プロセッサ81に接続される。ネットワーク通信部82は、ネットワークを介して外部の装置と通信(具体的には、無線通信)を行う。この実施例においては、ネットワーク通信部82は、第1の通信態様としてWi-Fiの規格に準拠した方式により、無線LANに接続して外部装置と通信を行う。また、ネットワーク通信部82は、第2の通信態様として所定の通信方式(例えば、独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により、同種の他の本体装置2との間で無線通信を行う。なお、上記第2の通信態様による無線通信は、閉ざされたローカルエリアネットワーク内に配置された他の本体装置2との間で無線通信可能であり、複数の本体装置2の間で直接通信することによってデータが送受信される、いわゆる「ローカル通信」を可能とする機能を実現する。
【0067】
本体装置2は、コントローラ通信部83を備える。コントローラ通信部83は、プロセッサ81に接続される。コントローラ通信部83は、左コントローラ3および/または右コントローラ4と無線通信を行う。本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との通信方式は任意であるが、この実施例においては、コントローラ通信部83は、左コントローラ3との間および右コントローラ4との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
【0068】
プロセッサ81は、上述の左側端子17、右側端子21、および下側端子27に接続される。プロセッサ81は、左コントローラ3と有線通信を行う場合、左側端子17を介して左コントローラ3へデータを送信するとともに、左側端子17を介して左コントローラ3から操作データを受信(または、取得)する。また、プロセッサ81は、右コントローラ4と有線通信を行う場合、右側端子21を介して右コントローラ4へデータを送信するとともに、右側端子21を介して右コントローラ4から操作データを受信(または、取得)する。また、プロセッサ81は、クレードルと通信を行う場合、下側端子27を介してクレードルへデータを送信する。このように、この実施例においては、本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4との間で、それぞれ有線通信と無線通信との両方を行うことができる。また、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置または本体装置2単体がクレードルに装着された場合、本体装置2は、クレードルを介してデータ(例えば、表示用画像データや音声データ)を据置型モニタ等に出力することができる。
【0069】
ここで、本体装置2は、複数の左コントローラ3と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。また、本体装置2は、複数の右コントローラ4と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。したがって、複数のユーザは、左コントローラ3および右コントローラ4のセットをそれぞれ用いて、本体装置2に対する入力を同時に行うことができる。一例として、第1ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第1セットを用いて本体装置2に対して入力を行うと同時に、第2ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第2セットを用いて本体装置2に対して入力を行うことが可能となる。
【0070】
本体装置2は、タッチパネル13の制御を行う回路であるタッチパネルコントローラ86を備える。タッチパネルコントローラ86は、タッチパネル13とプロセッサ81との間に接続される。タッチパネルコントローラ86は、タッチパネル13からの信号に基づいて、例えばタッチ入力が行われた位置を示すデータを生成して、プロセッサ81へ出力する。
【0071】
また、ディスプレイ12は、プロセッサ81に接続される。プロセッサ81は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像および/または外部から取得した画像をディスプレイ12に表示する。
【0072】
本体装置2は、コーデック回路87およびスピーカ(具体的には、左スピーカおよび右スピーカ)88を備える。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に接続されるとともに、プロセッサ81に接続される。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に対する音声データの入出力を制御する回路である。
【0073】
本体装置2は、電力制御部97およびバッテリ98を備える。電力制御部97は、バッテリ98およびプロセッサ81に接続される。また、図示しないが、電力制御部97は、本体装置2の各部(具体的には、バッテリ98の電力の給電を受ける各部、左側端子17、および右側端子21)に接続される。電力制御部97は、プロセッサ81からの指令に基づいて、バッテリ98から上記各部への電力供給を制御する。
【0074】
また、バッテリ98は、下側端子27に接続される。外部の充電装置(例えば、クレードル)が下側端子27に接続され、下側端子27を介して本体装置2に電力が供給される場合、供給された電力がバッテリ98に充電される。
【0075】
図7は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、本体装置2に関する内部構成の詳細については、
図6で示しているため
図7では省略している。
【0076】
左コントローラ3は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部101を備える。
図7に示すように、通信制御部101は、端子42を含む各構成要素に接続される。この実施例においては、通信制御部101は、端子42を介した有線通信と、端子42を介さない無線通信との両方で本体装置2と通信を行うことが可能である。通信制御部101は、左コントローラ3が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。すなわち、左コントローラ3が本体装置2に装着されている場合、通信制御部101は、端子42を介して本体装置2と通信を行う。また、左コントローラ3が本体装置2から外されている場合、通信制御部101は、本体装置2(具体的には、コントローラ通信部83)との間で無線通信を行う。コントローラ通信部83と通信制御部101との間の無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)の規格に従って行われる。
【0077】
また、左コントローラ3は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ102を備える。通信制御部101は、例えばマイコン(マイクロプロセッサとも言う)で構成され、メモリ102に記憶されるファームウェアを実行することによって各種の処理を実行する。
【0078】
左コントローラ3は、各操作ボタン103(具体的には、操作ボタン33~39、43、44、および47)を備える。また、左コントローラ3は、アナログスティック(
図7では「スティック」と記載する)32を備える。各操作ボタン103およびアナログスティック32は、自身に対して行われた操作に関する情報を、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力する。
【0079】
通信制御部101は、各入力部(具体的には、各操作ボタン103、アナログスティック32、各センサ104および105)から、入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、またはセンサによる検出結果)を取得する。通信制御部101は、取得した情報(または取得した情報に所定の加工を行った情報)を含む操作データを本体装置2へ送信する。なお、操作データは、第1所定時間に1回の割合で繰り返し送信される。なお、入力に関する情報が本体装置2へ送信される間隔は、各入力部について同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
【0080】
上記操作データが本体装置2へ送信されることによって、本体装置2は、左コントローラ3に対して行われた入力を得ることができる。すなわち、本体装置2は、各操作ボタン103およびアナログスティック32に対する操作を、操作データに基づいて判断することができる。
【0081】
左コントローラ3は、電力供給部108を備える。この実施例において、電力供給部108は、バッテリおよび電力制御回路を有する。図示しないが、電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、左コントローラ3の各部(具体的には、バッテリの電力の給電を受ける各部)に接続される。
【0082】
図7に示すように、右コントローラ4は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部111を備える。また、右コントローラ4は、通信制御部111に接続されるメモリ112を備える。通信制御部111は、端子64を含む各構成要素に接続される。通信制御部111およびメモリ112は、左コントローラ3の通信制御部101およびメモリ102と同様の機能を有する。したがって、通信制御部111は、端子64を介した有線通信と、端子64を介さない無線通信(具体的には、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信)との両方で本体装置2と通信を行うことが可能であり、右コントローラ4が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。
【0083】
右コントローラ4は、左コントローラ3の各入力部と同様の各入力部を備える。具体的には、各操作ボタン113、アナログスティック52を備える。これらの各入力部については、左コントローラ3の各入力部と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0084】
右コントローラ4は、電力供給部118を備える。電力供給部118は、左コントローラ3の電力供給部108と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0085】
次に、
図8-
図18を参照して、この実施例のゲームシステム1において実行される仮想のゲームのゲーム制御処理の概要を説明する。
図8は、この実施例の仮想のゲームのアプリケーションを実行した場合に、表示装置(たとえば、ディスプレイ12)に表示されるゲーム画像の限定しない一例を示す図である。
【0086】
本体装置2は、画像処理装置としても機能し、ゲーム画像などの各種画面に対応する表示用画像データを生成および出力(表示)する。プロセッサ81は、3次元の仮想空間に各種のオブジェクトおよびキャラクタを配置し、或る情景または場面(シーン)が生成される。このシーンを仮想カメラで撮影した(視点から見た)画像がゲーム画像としてディスプレイ12に表示される。
【0087】
図8に示すゲーム画像はゲーム画面200の限定しない一例である。ゲーム画面200は、プレイヤキャラクタ202、第1仲間キャラクタ204および複数の背景オブジェクト210を含む。また、ゲーム画面200には、アイテムまたは/およびノンプレイヤキャラクタが含まれる場合もある。
【0088】
プレイヤキャラクタ202(第1プレイヤキャラクタに相当する)は、ユーザまたはプレイヤ(以下、単に「プレイヤ」という)によって動作を制御されるオブジェクトである。この実施例では、プレイヤキャラクタ202は、人間を模した主人公のオブジェクトである。プレイヤキャラクタ202の動作としては、仮想の或る場所すなわち仮想空間内において、移動したり、アイテムを取得したり、アイテムを使用したり、敵キャラクタの移動を停止させたり、第1仲間キャラクタ204が変形した第2仲間キャラクタ206と合体したり、第2仲間キャラクタ206を分離したり、ノンプレイヤキャラクタと会話したりすることなどが該当する。また、この実施例において、アイテムは、プレイヤキャラクタ202が使用または所持する道具(武器、防具を含む)、靴、手袋、帽子、薬、お宝およびコイン(お金)などの様々なオブジェクトを意味する。
【0089】
第1仲間キャラクタ204(第2プレイヤキャラクタに相当する)は、プレイヤによって動作を制御されるオブジェクトである。この実施例では、第1仲間キャラクタ204は、動物を模したオブジェクトであって、主人公のオブジェクトの仲間または味方のオブジェクトである。第1仲間キャラクタ204の動作としては、仮想空間内において、移動したり、アイテムを取得したり、後述する敵キャラクタ208を攻撃したり、第2仲間キャラクタ206(第1仲間キャラクタ204と同じく、第2プレイヤキャラクタに相当する)に変形してプレイヤキャラクタ202と合体したり、プレイヤキャラクタ202から分離したときに第2仲間キャラクタ206から元に戻ったりする。
【0090】
また、敵キャラクタ208を含むノンプレイヤキャラクタは、プレイヤではなくコンピュータ(
図6のプロセッサ81)によって動作を制御されるオブジェクトである。一例として、ノンプレイヤキャラクタは、プレイヤキャラクタ202以外の人間を模したオブジェクトである。あるいは、ノンプレイヤキャラクタは、第1仲間キャラクタ204および第2仲間キャラクタ206以外の動物を模したオブジェクトである。ノンプレイヤキャラクタの動作としては、移動したり、プレイヤキャラクタ202または仲間キャラクタ(204または206)に攻撃したり、プレイヤキャラクタ202と会話したり、プレイヤキャラクタ202にアイテムを渡したりすることが該当する。
【0091】
背景オブジェクト210は、仮想空間に配置されたる地形のオブジェクトである。この実施例において、地形とは、地面(道路、陸地、花畑、農地などを含む)、坂、床、木、草、花、建物、階段、橋、水面(川、池、湖、海などを含む)、穴、洞窟、崖、柱、壁、塀、柵などを意味する。
【0092】
この実施例では、プレイヤは、仮想空間においてプレイヤキャラクタ202および仲間キャラクタ(204または206)を移動させるなどして、敵キャラクタ208(
図10参照)を倒したり、アイテムを取得したり、アイテムを使用したり、仮想空間に設けられた仕掛けを解いたりして、仮想のゲームを進行させる。ボス(最後)の敵キャラクタ208を倒すことで、ゲームクリアとなる。
【0093】
また、この実施例では、プレイヤは、プレイヤキャラクタ202と仲間キャラクタ(204、206)を操作する状態(以下、「操作状態」という)として、プレイヤキャラクタ202と第1仲間キャラクタ204を、それぞれ、個別に移動させる状態(以下、「分離状態」という)または第1仲間キャラクタ204を変形させた第2仲間キャラクタ206をプレイヤキャラクタ202と合体または一体化させて一緒に移動させる状態(以下、「合体状態」という)を選択して、仮想のゲームをプレイすることができる。
【0094】
図8に示すように、プレイヤキャラクタ202と第1仲間キャラクタ204が分離した分離状態では、プレイヤキャラクタ202と第1仲間キャラクタ204は別々に行動する。これは、それぞれのキャラクタ(202、204)の移動を異なるアナログスティック(32、52)で操作していることを意味する。一例として、プレイヤキャラクタ202は、アナログスティック32を傾倒した方向を向き、その方向に移動され、第1仲間キャラクタ204は、アナログスティック52を傾倒した方向を向き、その方向に移動される。プレイヤキャラクタ202および第1仲間キャラクタ204は、仮想空間に置かれているアイテムの位置に接近または到達すると、当該アイテムを取得する。
【0095】
また、分離状態では、敵キャラクタ208が出現した場合、ZLボタン39が操作されると、プレイヤキャラクタ202が向いている方向に魔法陣230が出現され、魔法陣230内に居る敵キャラクタ208の動きを停止させる。ZLボタン39が操作されている(つまり、オンし続けている)間、魔法陣230は敵キャラクタ208の位置に次第に近づくように移動される。また、ZLボタン39が操作されている(つまり、オンし続けている)状態で、アナログスティック32が操作されると、魔法陣230が出現された状態でプレイヤキャラクタ202は移動される。この場合、ZLボタン39が最初に操作された時点における、プレイヤキャラクタ202の向きと、プレイヤキャラクタ202および魔法陣230の位置関係を維持したままで、プレイヤキャラクタ202および魔法陣230は移動される。つまり、ZLボタンをオンし続けている状態でプレイヤキャラクタ202を移動させる場合には、プレイヤキャラクタ202の向きは変えられず平行移動のような移動を行います。ただし、かかる場合においても、プレイヤキャラクタ202の向きが変えられてもよい。
【0096】
なお、魔法陣230が出現された状態でプレイヤキャラクタ202が移動される場合には、プレイヤキャラクタ202と魔法陣230の位置関係が維持されるため、魔法陣230のみが敵キャラクタ208の位置に近づくように移動されることはない。
【0097】
また、分離状態では、Rボタン60が操作されると、第1仲間キャラクタ204が向いている方向に攻撃する。ZRボタン61が操作されると、第1仲間キャラクタ204が向いている方向に、Rボタン60が操作された場合とは異なるアクションで攻撃する。この実施例では、Rボタン60が操作されると、第1仲間キャラクタ204は、衝撃波を与えたり、電気ショックを与えたり、水を吐き出したり、火を吹きつけたり、蔓状の舌を伸ばしたりして、敵キャラクタ208に攻撃する。Rボタン60の操作による攻撃のアクションは、第1仲間キャラクタ204の属性によって決定される。この実施例では、属性は、通常属性、水の属性、火の属性、草の属性または電気の属性である。ZRボタン61が操作されると、第1仲間キャラクタ204は、敵キャラクタ208に噛みついたり、敵キャラクタ208をひっかいたりする。
【0098】
図9に示すゲーム画像はゲーム画面200の限定しない他の一例である。
図9に示すように、プレイヤキャラクタ202と第2仲間キャラクタ206が合体した合体状態では、プレイヤキャラクタ202と第2仲間キャラクタ206は一緒に移動する。これは、それぞれのキャラクタ(202、206)の移動を1つのアナログスティック(32)で操作していることを意味する。一例として、プレイヤキャラクタ202は、アナログスティック32を傾倒した方向に移動され、第2仲間キャラクタ206は、プレイヤキャラクタ202とともに移動される。合体状態においても、プレイヤキャラクタ202は、仮想空間に置かれているアイテムの位置に接近または到達すると、当該アイテムを取得する。
【0099】
図9からも分かるように、合体状態では、プレイヤキャラクタ202は、動物を模した第2仲間キャラクタ206を抱っこしている。上述したように、第2仲間キャラクタ206は、第1仲間キャラクタ204が変形した小さい動物を模したキャラクタである。第2仲間キャラクタ206もまた、プレイヤキャラクタ202の仲間のキャラクタである。第1仲間キャラクタ204と第2仲間キャラクタ206は見た目が異なるため、これらの第2プレイヤキャラクタを見ただけで、現在の操作状態が分離状態か合体状態かを理解し易い。
【0100】
また、合体状態では、第2仲間キャラクタ206は、アナログスティック52が傾倒された方向に伸びる(
図15参照)。この場合に、第2仲間キャラクタ206は、アイテムに近づくと、このアイテムを取得する。また、第2仲間キャラクタ206が伸びている状態において、さらに、ZRボタン61が操作されることで、敵キャラクタ208を攻撃する。第2仲間キャラクタ206は、噛みついたり、ひっかいたりして、敵キャラクタ208を攻撃する。ただし、第2仲間キャラクタ206は胴体を伸ばした方向すなわちアナログスティック52が傾倒された方向に向けて攻撃する。
【0101】
ただし、第2仲間キャラクタ206は、プレイヤキャラクタ202に抱っこされた位置からアナログスティック52が傾倒された方向に、胴体を所定の長さだけ伸ばす。つまり、第2仲間キャラクタ206は、アナログスティック52の操作量すなわち傾倒された量に関係無く、プレイヤキャラクタ202の位置を基準にアナログスティック52が傾倒された方向に所定の長さだけ伸長する。第2仲間キャラクタ206は、胴体に変えて、首または前足が所定の長さだけ伸びるようにしてもよい。
【0102】
また、プレイヤがアナログスティック52の傾倒操作を行っている間は、第2仲間キャラクタ206は傾倒された方向に伸長されたままである。プレイヤがアナログスティック52の傾倒操作を止めると、つまり、アナログスティック52を傾倒していない状態に戻すと、第2仲間キャラクタ206の胴体は元の長さに戻り、第2仲間キャラクタ206はプレイヤキャラクタ202に抱っこされた状態となる。
【0103】
このように、プレイヤキャラクタ202が第2仲間キャラクタ206と合体または一体化された状態では、一方のアナログスティック32の傾倒操作によってプレイヤキャラクタ202および第2仲間キャラクタ206が一緒に移動され、他方のアナログスティック52の傾倒操作によって第2仲間キャラクタ206がプレイヤキャラクタ202の位置を基準として伸長され、アナログスティック52の傾倒操作を止めると、第2仲間キャラクタ206は元の状態に戻る。
【0104】
また、合体状態では、第2仲間キャラクタ206は、アナログスティック52の傾倒された量に関係無く、プレイヤキャラクタ202の位置を基準にアナログスティック52が傾倒された方向に所定の長さだけ離れた位置に一時的に離隔されるようにすることもできる。ただし、合体状態であるため、第2仲間キャラクタ208は、プレイヤキャラクタ202と所定の長さの紐または鎖で連結されたり、プレイヤキャラクタ202または第2仲間キャラクタ206の魔力または念力のような能力でプレイヤキャラクタ202と連結されたりする。この場合、プレイヤが、アナログスティック52の傾倒操作を行っている間は、第2仲間キャラクタ206は傾倒された方向に離隔されたままであり、傾倒操作を止めると、第2仲間キャラクタ206はプレイヤキャラクタ202に抱っこされた状態に戻る。
【0105】
また、第2仲間キャラクタ206が胴体を伸ばしていない状態でZRボタン61が操作されると、第2仲間キャラクタ206は、プレイヤキャラクタ202の向きに居る敵キャラクタ208を攻撃する。
【0106】
図9に示すように、合体状態では、プレイヤキャラクタ202は、第2仲間キャラクタ206と重なったり、接触したりする。また、合体状態では、第2仲間キャラクタ206が伸長した場合には、プレイヤキャラクタ202は第2仲間キャラクタ206の足を抱き抱えている。ただし、合体状態では、第2仲間キャラクタ206は、プレイヤキャラクタ202の首、腕または足に巻き付いたり、プレイヤキャラクタ202の背中または肩に乗ったりしてもよい。また、合体状態では、第2仲間キャラクタ206の一部がプレイヤキャラクタ202にめり込んで一体化してもよい。
【0107】
一例として、仮想のゲームの開始時には、合体状態のプレイヤキャラクタ202および第2仲間キャラクタ206を含むゲーム画面200がディスプレイ12に表示される。合体状態においてRボタン60が操作されると、操作状態が合体状態から分離状態に変化される。つまり、第2仲間キャラクタ206がプレイヤキャラクタ202から分離され、第2仲間キャラクタ206が第1仲間キャラクタ204に変形される。つまり、操作状態が合体状態から分離状態に変化されると、第2仲間キャラクタ206が消失し、第1仲間キャラクタ204が出現する。このとき、第1仲間キャラクタ204は、プレイヤキャラクタ202のすぐ隣に出現する。
【0108】
ただし、第2仲間キャラクタ206が消失する場合には、第2仲間キャラクタ206が単にゲーム画面200から消えて第1仲間キャラクタ204が出現してもよいし、第2仲間キャラクタ206がプレイヤキャラクタ202の位置から徐々に離れるように移動しながら次第に消失し、第1仲間キャラクタ204が次第に出現してもよい。
【0109】
また、第1仲間キャラクタ204は、プレイヤキャラクタ202のすぐ隣に出現する必要はなく、プレイヤキャラクタ202の現在位置に基づく位置であれば他の位置に出現してもよい。たとえば、第1仲間キャラクタ204は、プレイヤキャラクタ202の前方または背後に出現してもよい。
【0110】
また、分離状態においてLボタン38が操作されると、操作状態が分離状態から合体状態に変化される。この実施例では、第1仲間キャラクタ204が第2仲間キャラクタ206に変形されるとともにプレイヤキャラクタ202の元へと移動し、第2仲間キャラクタ206がプレイヤキャラクタ202に合体(この実施例では、抱っこ)される。つまり、第1仲間キャラクタ204は現在の位置から消失し、第1仲間キャラクタ204に代えて第2仲間キャラクタ206が出現し、第2仲間キャラクタ206がプレイヤキャラクタ202と合体する。第1仲間キャラクタ204は、再び分離状態に切り替えられるまで仮想空間から実際に消える。
【0111】
このように、分離状態では、プレイヤキャラクタ202はアナログスティック32の操作で移動され、第1仲間キャラクタ204はアナログスティック52の操作で移動され、合体状態では、プレイヤキャラクタ202とともに第2仲間キャラクタ206はアナログスティック32の操作で移動され、第2仲間キャラクタ206はアナログスティック52の操作でプレイヤキャラクタ202の位置から伸長する。また、操作状態を分離状態と合体状態の間で切り替える場合には、Lボタン38またはRボタン60が操作される。アナログスティック32が設けられる面とLボタン38が設けられる面とは異なり、また、アナログスティック52が設けられる面とRボタン60が設けられる面とは異なる。このため、プレイヤキャラクタ202と仲間キャラクタ(204、206)をそれぞれ移動等させながらでも分離状態と合体状態の切り替えを行うことができ、円滑に仮想のゲームを進行することができる。
【0112】
また、合体状態では、プレイヤがRボタン60を操作すると、操作状態が合体状態から分離状態に切り替えられ、分離状態では、プレイヤがRボタン60を操作すると、第1仲間キャラクタ204は属性に応じた攻撃内容で敵キャラクタ208を攻撃する。このように、合体状態から分離状態に切り替えるためのRボタン60を、分離状態において攻撃するために使用することで、右コントローラ4が第1仲間キャラクタ204を操作するための操作部であるという意識をプレイヤに強く持たせることができる。
【0113】
また、上述したように、分離状態では、プレイヤキャラクタ202と第1仲間キャラクタ204と別々で移動する。この実施例では、プレイヤキャラクタ202と第1仲間キャラクタ204との距離(以下、「キャラクタ間距離」という)が距離r1以内である場合に、合体状態に変化可能である。一例として、距離r1は、仮想空間内において5mである。ただし、キャラクタ間距離に関係無く、合体状態に変化可能とすることもできる。
【0114】
キャラクタ間距離が距離r2以内である場合に、プレイヤキャラクタ202と第1仲間キャラクタ204は自由に移動することができる。キャラクタ間距離が距離r2を超えている場合には、その状態が継続すると、ゲームオーバとなる。一例として、距離r2は、距離r1よりも長く設定され、仮想空間内において10mである。
【0115】
プレイヤキャラクタ202と第1仲間キャラクタ204を離れさせ過ぎない興趣に富んだ仮想のゲームを提供することができる。
【0116】
ゲームオーバになると、プレイヤキャラクタ202および仲間キャラクタ(204、206)の残りHP、プレイヤキャラクタ202の所持アイテムおよび仮想のゲームの進行度はそのままに、所定の位置までプレイヤキャラクタ202および仲間キャラクタ(204、206)が戻される。または、ゲームオーバになると、プレイヤキャラクタ202および仲間キャラクタ(204、206)の残りHP、プレイヤキャラクタ202の所持アイテムおよび仮想のゲームの進行度を、前回セーブした時点の状態に戻すようにしてもよい。
【0117】
図10に示すように、プレイヤキャラクタ202の位置Pを基準とした場合に、距離r1を半径とする範囲がプレイヤキャラクタ202と第1仲間キャラクタ204が合体可能範囲である。また、距離r2を半径とする範囲がプレイヤキャラクタ202と第1仲間キャラクタ204が別々に自由に移動することができる範囲(以下、「自由移動可能範囲」という)である。ただし、
図10では、仮想空間を真上から見た場合の合体可能範囲および自由移動可能範囲を示してある。つまり、この実施例では、キャラクタ間距離は水平面内の距離である。ただし、仮想空間内には、高低差の有る地形も存在するため、キャラクタ間距離は直線距離でもよい。上述したように、キャラクタ間距離に関係無く、合体状態に変化可能とする場合には、合体可能範囲は設定されない。
【0118】
図11に示すゲーム画像はゲーム画面200の限定しないその他の一例である。
図11では、キャラクタ間距離が距離r2を超えており、経過時間のカウントが開始された当初のゲーム画面200が示される。経過時間のカウントが開始されると、ゲーム画面200の上端の中央に表示枠220が表示される。表示枠220は、所定時間(たとえば、5秒)に相当する長さのゲージであり、表示枠220内の塗りつぶされた部分の長さで目盛りの位置が示される。経過時間がカウントされるに従って表示枠220内の塗りつぶされた部分が次第に減り、塗りつぶされた部分がなくなると、つまり、目盛りが0になると、ゲームオーバとなる。
【0119】
ただし、キャラクタ間距離が距離r2内になると、経過時間のカウントは停止およびリセットされる。また、経過時間は、キャラクタ間距離が距離r2を超え、さらに、キャラクタ間距離が長くなるにつれて所定時間が短くされる。この実施例では、所定時間が短くされる前では、経過時間が1秒カウントされると、塗りつぶされた部分の長さが一目盛り分短くされるが、所定時間が短くされると、経過時間が1秒カウントされると、塗りつぶされた部分の長さが一目盛り分よりも多く短くされる。
【0120】
このように、キャラクタ間距離が距離r2を超えても、すぐにゲームオーバを判断しないので、プレイヤに或る程度の猶予を与えつつ、それでもキャラクタ間距離が長くなる場合には所定時間を短くすることで、より興趣に富んだ仮想のゲームを提供することができる。
【0121】
図示は省略するが、プレイヤキャラクタ202または第1仲間キャラクタ204がゲーム画面200外に出た場合に、ゲーム画面200外に出たプレイヤキャラクタ202または第1仲間キャラクタ204の進行方向が分かる画像をゲーム画面200内に表示するようにしてもよい。この場合、ゲーム画面200外に出たプレイヤキャラクタ202または第1仲間キャラクタ204をゲーム画面200内に戻すように移動させ易くすることができる。
【0122】
図12に示すゲーム画像はゲーム画面200の限定しない他の一例である。また、
図13に示すゲーム画像はゲーム画面200の限定しないその他の一例である。
図12に示すゲーム画面200には、プレイヤキャラクタ202および第1仲間キャラクタ204の他に、敵キャラクタ208が含まれる。上述したように、分離状態では、プレイヤの操作に従って第1仲間キャラクタ204が敵キャラクタ208を攻撃する。ただし、第1仲間キャラクタ204は、攻撃可能範囲内の敵キャラクタ208を攻撃する。この実施例では、一部でも敵キャラクタ208が攻撃可能範囲内に含まれる場合には、第1仲間キャラクタ204は敵キャラクタ208を攻撃することができる。つまり、攻撃可能範囲は、第1仲間キャラクタ204が敵キャラクタ208を攻撃するアクションの有効範囲である。
図14(A)に示すように、攻撃可能範囲は、第1仲間キャラクタ204の位置Qを基準(または、中心)に距離r3を半径とする扇形状で規定される。ただし、攻撃可能範囲は、第1仲間キャラクタ204の向いている方に設定される。一例として、距離r3は、仮想空間内において3mであり、中心角θは、仮想空間内において45°である。
【0123】
図14(A)に示す攻撃可能範囲は一例であり、
図14(B)に示すように、長方形で規定されてもよい。攻撃可能範囲は、長辺が距離r3であり、短辺が距離dである長方形で規定され、一方の短辺の中心が第1仲間キャラクタ204の位置Qに設定される。また、この場合にも、攻撃可能範囲は、第1仲間キャラクタ204の向いている方に設定される。一例として、距離r3は、仮想空間内において3mであり、距離dは1.5mである。
【0124】
また、
図13に示すゲーム画面200には、
図12に示したゲーム画面200において、さらに魔法陣230が含まれる。魔法陣230は距離r4を半径とする円で規定され、プレイヤキャラクタ202の位置を基準に、プレイヤキャラクタ202の向きの前方の所定の位置に出現される。
図14(C)に示すように、一例として、所定の位置は、距離r4の半分の長さだけプレイヤキャラクタ202の前方の位置であり、距離r4は、仮想空間内において4mである。
【0125】
また、魔法陣230は、プレイヤの操作に従って出現され、出現している間、その中心位置が敵キャラクタ208の位置と重なるように、敵キャラクタ208の位置に向けて徐々に移動する。敵キャラクタ208が魔法陣230内に位置する場合に、プレイヤキャラクタ202の魔法によって敵キャラクタ208の移動が停止される。つまり、魔法陣230は、敵キャラクタ208の移動を止めるアクションの有効範囲である。したがって、プレイヤは、プレイヤキャラクタ202を操作して敵キャラクタ208の移動を停止させ、第1仲間キャラクタ204を操作してこの敵キャラクタ208を攻撃することができる。
【0126】
このように、プレイヤキャラクタ202と第1仲間キャラクタ204が実行可能なアクションを、敵キャラクタ208に対してそれぞれ異なる効果を持つアクションとすることで、異なる役割を有する2体のプレイヤキャラクタを同時に操作する面白味をプレイヤに与えることができる。
【0127】
また、移動する敵キャラクタ208が居る状況において、2体のキャラクタを別々に操作しながら敵キャラクタ208を撃破することが難しい場合があるところ、プレイヤキャラクタ202に敵キャラクタ208の移動を止める効果を与え、第1仲間キャラクタ204に敵キャラクタ208を攻撃する効果を与えることで、容易に敵キャラクタ208に近づいて攻撃することが可能となる。また、プレイヤキャラクタ202と第1仲間キャラクタ204の双方をうまく操作できれば、より容易に敵キャラクタ208を撃破できるようにすることで面白味が増す。
【0128】
また、敵キャラクタ208の移動を止めるアクションの有効範囲である魔法陣230の大きさを、敵キャラクタ208を攻撃するアクションの有効範囲である攻撃可能範囲よりも大きくすることで、敵キャラクタ208に直接攻撃を当てるのが苦手なプレイヤでも、一度敵キャラクタ208の動きを止めてから攻撃できるので遊びやすい。
【0129】
さらに、片手で敵キャラクタ208をターゲッティングする仮想のゲームにおいて、敵キャラクタ208をターゲッティングすることは難しい。このため、この実施例では、魔法陣230を敵キャラクタ208の位置に向けて徐々に移動させることで、ターゲッティングをアシストするので、プレイヤにとって快適な操作を実現してある。
【0130】
さらにまた、プレイヤキャラクタ202は、アナログスティック32が操作されると、傾倒された方向を向き、その方向に移動し、アナログスティック32が操作されなくなると、移動していた方向を向いた状態で停止する。また、プレイヤキャラクタ202は、ZLボタン39が操作されることで、プレイヤキャラクタ202が向いている方向に魔法陣230を出現させて、または、ZLボタン39を操作したままアナログスティック32を操作することで、魔法陣230を出現させたままプレイヤキャラクタ202を移動させて、魔法陣230内の敵キャラクタ208の移動を停止させる。
【0131】
つまり、プレイヤキャラクタ202の向きを制御するアナログスティック32とは異なる面に設けられた(または、配置された)ZLボタン39を操作することで、プレイヤキャラクタ202の向きに応じたアクション(この実施例では、敵キャラクタ208の移動を止めるアクション)を行うので、プレイヤキャラクタ202の向きを操作しながらアクションを行うことができる。
【0132】
また、第1仲間キャラクタ204は、アナログスティック52が操作されると、傾倒された方向を向き、その方向に移動し、アナログスティック52が操作されなくなると、移動していた方向を向いた状態で停止する。また、第1仲間キャラクタ204は、Rボタン60またはZRボタン61が操作されることで、第1仲間キャラクタ204が向いている方向に攻撃する。
【0133】
このように、第1仲間キャラクタ204の向きを制御するアナログスティック52とは異なる面に設けられたZRボタン61を操作することで、第1仲間キャラクタ204の向きに応じたアクション(この実施例では、敵キャラクタ208を攻撃するアクション)を行うので、第1仲間キャラクタ204の向きを操作しながらアクションを行うことができる。
【0134】
図15に示すゲーム画像はゲーム画面200の限定しない他の一例である。
図9のゲーム画面200で示したように、合体状態では、第2仲間キャラクタ206はプレイヤキャラクタ202に抱っこされた状態であり、プレイヤがアナログスティック32を操作すると、プレイヤキャラクタ202がアナログスティック32の傾倒された方向に移動し、第2仲間キャラクタ206はプレイヤキャラクタ202の移動に伴って移動する。また、合体状態では、プレイヤがアナログスティック52を操作すると、第2仲間キャラクタ206はプレイヤキャラクタ202の位置からアナログスティック52の傾倒された方向に胴体を伸ばす。さらに、第2仲間キャラクタ206が胴体を伸ばした状態において、プレイヤがZRボタン61を操作すると、
図15に示すように、敵キャラクタ208を攻撃する。つまり、合体状態では、第2仲間キャラクタ206の攻撃可能範囲は、胴体を伸ばした第2仲間キャラクタ206の長さで規定される。
【0135】
ただし、第2仲間キャラクタ206が胴体を伸ばした場合に、第2仲間キャラクタ206の近くにアイテムが配置されている場合には、第2仲間キャラクタ206は、そのアイテムを取得する。プレイヤは、アナログスティック52を傾倒させる方向を変化させることで、胴体を伸ばした第2仲間キャラクタ206をアイテムに近づけることができる。
【0136】
このように、第2仲間キャラクタ206の向きを制御するアナログスティック52とは異なる面に配置されたZRボタン61を操作することで、第2仲間キャラクタ206の向きに応じたアクション(この実施例では、アイテムを取得するアクションまたは敵キャラクタ208を攻撃するアクション)を行うので、第2仲間キャラクタ206の向きを操作しながらアクションを行うことができる。
【0137】
ただし、第2仲間キャラクタ206が胴体を伸ばしていない場合には、プレイヤがZRボタン61を操作すると、第2仲間キャラクタ206は、プレイヤキャラクタ202が向いている方向に居る敵キャラクタ208を攻撃したり、プレイヤキャラクタ202が向いた方向に在るアイテムを取得したりする。
【0138】
このように、操作状態が分離状態から合体状態に切り替えられることで、第2プレイヤキャラクタである仲間キャラクタ(204、206)の移動がアナログスティック52からアナログスティック32に切り替えられる一方、引き続き、アナログスティック52を用いて第2プレイヤキャラクタである第2仲間キャラクタ206の伸長操作が可能であるため、プレイヤは直感的にアナログスティック52を操作することができる。
【0139】
また、分離状態および合体状態のいずれの場合にも、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35または左方向ボタン36が操作されると、操作された操作ボタン33~36に応じたアイテムが使用される。アイテムが使用されると、アイテムに応じた効果が発動される。一例として、プレイヤキャラクタ202の体力値の一部または全部が回復されたり、第1仲間キャラクタ204または第2仲間キャラクタ206の体力値の一部または全部が回復されたり、プレイヤキャラクタ202を中心とする所定範囲に爆撃による爆風が広がったり、プレイヤキャラクタ202を中心とする所定範囲に稲妻が落ちたりする。爆撃(または、爆風)または稲妻が敵キャラクタ208に当たると、敵キャラクタ208を攻撃することができる。
【0140】
同様に、分離状態および合体状態のいずれの場合にも、Aボタン53、Bボタン54、Xボタン55またはYボタン56が操作されると、操作された操作ボタン53~56に応じた属性が第1仲間キャラクタ204の属性として設定される。この実施例では、操作ボタン53~56には、水の属性、火の属性、草の属性および電気の属性が割り当てられている。仮想のゲームの開始時においては、第1仲間キャラクタ204の属性は通常属性に設定されており、操作ボタン54~56が操作されると、操作された操作ボタン53~56に割り当てられた属性が設定され、さらに、現在の属性が割り当てられた操作ボタン53~56が操作されると、通常属性が設定される。
【0141】
なお、操作ボタン33~36および操作ボタン53~56の操作によって行われるアクションすなわちアイテムの使用および属性の切り替えの効果範囲は、プレイヤキャラクタ202、第1仲間キャラクタ204および第2仲間キャラクタ206の向きに基づいていない。
【0142】
ただし、第1仲間キャラクタ204が攻撃中に属性が切り替えられると、攻撃を終了した後に、切り替え後の属性に応じたアクション(この実施例では、切り替え後の属性に応じた攻撃)が実行される。この実施例では、攻撃中とは、第1仲間キャラクタ204が攻を実行しているとき、または、攻撃を開始してから数秒の期間を意味する。ただし、攻撃は、第1仲間キャラクタ204の向きに応じたアクションである。
【0143】
第1仲間キャラクタ204を移動(または、向きを変化)させるアナログスティック52と、第1仲間キャラクタ204を攻撃させるRボタン60およびZRボタン61は異なる面に設けられるため、第1仲間キャラクタ204の向きを調整しながら敵キャラクタ208を攻撃することができる。つまり、攻撃中では、プレイヤは第1仲間キャラクタ204を、敵キャラクタ208を攻撃させる向きに向けているため、アナログスティック52と同じ面に設けられた操作ボタン53~56を操作した場合であっても、第1仲間キャラクタ204の向きに応じた攻撃を実行させることができる。
【0144】
また、第1仲間キャラクタ204が攻撃中に属性が切り替えられると、切り替え後の属性に応じた効果が付与されるようにすることもできる。さらに、第1仲間キャラクタ204が攻撃中に属性が切り替えられると、攻撃がキャンセルされ、切り替え後の属性に応じたアクション(この実施例では、切り替え後の属性に応じた攻撃)が実行されるようにすることもできる。
【0145】
図16はゲームシステム1の使用態様の一例(第1態様)を示す図である。
図16に示すように、第1態様のゲームシステム1では、左コントローラ3および右コントローラ4は、本体装置2に装着された状態で使用される。この場合、プレイヤは両手でゲームシステム1を把持し、左手で左コントローラ3を操作するとともに、右手で右コントローラ4を操作する。
【0146】
図17はゲームシステム1の使用態様の他の例(第2態様)を示す図である。
図17に示すように、第2態様のゲームシステム1では、左コントローラ3および右コントローラ4は、本体装置2から分離された状態で使用される。この場合、プレイヤは、左手で左コントローラ3を把持し、右手で右コントローラ4を把持し、本体装置2は机または台の上に立てた状態で載置される。ただし、本体装置2を立てた状態とは、本体装置2に設けられたディスプレイ12の表示面が水平面に対して垂直な状態または垂直から少し傾斜した状態を意味する。
【0147】
図18はゲームシステム1の使用態様のさらに他の例(第3態様)を示す図である。
図18に示すように、第3態様のゲームシステム1では、左コントローラ3および右コントローラ4に代えて、別のコントローラ130が使用される。この場合、本体装置2とコントローラ130によってゲームシステム1が構成される。
【0148】
なお、
図18に示す例では、左コントローラ3および右コントローラ4を本体装置2から分離してあるが、左コントローラ3および右コントローラ4を使用しない場合には、これらは本体装置2に装着された状態であってもよい。
【0149】
第3態様では、プレイヤは、コントローラ130を両手で把持して操作する。また、第2態様と同様に、本体装置2は机または台の上に立てた状態で載置される。
【0150】
コントローラ130は、左コントローラ3が備えるアナログスティック32と同じアナログスティック132と、左コントローラ3が備える各種の操作ボタン(33~39および47)と同じ操作ボタン133~139および147を備えている。つまり、コントローラ130の左側把持部には、アナログスティック132、右方向ボタン133、下方向ボタン134、上方向ボタン135および左方向ボタン136で構成される十字ボタン、録画ボタン137、Lボタン138、ZLボタン139およびマイナスボンタン147が設けられる。ただし、
図18では省略するが、ZLボタン139は、
図4に示したLボタン38とZLボタン39の位置関係と同様に、Lボタン138の背面側に設けられている。
【0151】
また、コントローラ130は、右コントローラ4が備えるアナログスティック52と同じアナログスティック152と、右コントローラ4が備える各種の操作ボタン(53~58、60およ61)と同じ操作ボタン153~158、160および161を備えている。つまり、コントローラ130の右側把持部には、アナログスティック152、Aボタン153、Bボタン154、Xボタン155、Yボタン156、プラスボタン157、ホームボタン158、Rボタン160およびZRボタン161が設けられる。ただし、
図18では省略するが、ZRボタン161は、
図5に示したRボタン60とZRボタン61の位置関係と同様に、Rボタン160の背面側に設けられている。
【0152】
コントローラ130に設けられたアナログスティック132および152と、各種の操作ボタン133~139、147、153~158、160および161には、左コントローラ3および右コントローラ4に設けられる同じ名称のアナログスティック32および52と、各種の操作ボタン33~39、47、53~58、60および61に割り当てられた機能と同じ機能が割り当てられる。
【0153】
図16および
図17から分かるように、
図1-
図5に示した実施例のゲームシステム1を使用する場合には、左コントローラ3が操作装置の左把持部側に相当し、右コントローラ4が操作装置の右把持部側に相当する。
【0154】
また、
図16および
図17から分かるように、通常、プレイヤは、左手の親指で、ハウジング31の主面に設けられたアナログスティック32および操作ボタン33~36を操作し、左手の人差し指で、ハウジング31の側面の左上に設けられたLボタン38およびZLボタン39を操作する。また、プレイヤは、右手の親指で、ハウジング51の主面に設けられたアナログスティック52および操作ボタン53~56を操作し、右手の人差し指で、ハウジング51の側面の右上に設けられたRボタン60およびZRボタン61を操作する。
【0155】
したがって、上述したように、アナログスティック32を左手の親指で操作しながら、このアナログスティック32と異なる面に設けられたLボタン38またはZLボタン39を左手の人差し指で操作することができる。同様に、アナログスティック52を右手の親指で操作しながら、このアナログスティック52と異なる面に設けられたRボタン60またはZRボタン61を右手の人差し指で操作することができる。
【0156】
図18から分かるように、コントローラ130の左右の中央から左側が操作装置の左把持部側に相当し、コントローラ130の左右の中央から右側が操作装置の右把持部側に相当する。
【0157】
また、
図18から分かるように、通常、プレイヤは、左手の親指で、コントローラ130のハウジングの主面に設けられたアナログスティック132および操作ボタン133~136(すなわち、十字ボタン)を操作し、左手の人差し指で、コントローラ130のハウジングの側面の左上に設けられたLボタン138およびZLボタン139を操作する。また、プレイヤは、右手の親指で、コントローラ130のハウジングの主面に設けられたアナログスティック152および操作ボタン153~156を操作し、右手の人差し指で、コントローラ130のハウジングの側面の右上に設けられたRボタン160およびZRボタン161を操作する。
【0158】
したがって、コントローラ130においても、アナログスティック132を左手の親指で操作しながら、このアナログスティック132と異なる面に設けられたLボタン138またはZLボタン139を左手の人差し指で操作することができる。同様に、アナログスティック152を右手の親指で操作しながら、このアナログスティック152と異なる面に設けられたRボタン160またはZRボタン161を右手の人差し指で操作することができる。
【0159】
図19は
図6に示したDRAM85のメモリマップ850の限定しない一例を示す図である。
図19に示すように、DRAM85は、プログラム記憶領域852およびデータ記憶領域854を含む。プログラム記憶領域852には、ゲームアプリケーションのプログラム(つまり、ゲームプログラム)が記憶される。
図19に示すように、ゲームプログラムは、メイン処理プログラム852a、画像生成プログラム852b、操作検出プログラム852c、ゲーム制御プログラム852dおよび画像表示プログラム852eなどを含む。ただし、ゲーム画像などの画像を表示する機能は本体装置2が備える機能である。したがって、画像表示プログラム852eは、ゲームプログラムに含まれない。
【0160】
詳細な説明は省略するが、各プログラム852a-852eは、本体装置2に電源が投入された後の適宜のタイミングで、フラッシュメモリ84および/またはスロット23に装着された記憶媒体からその一部または全部が読み込まれてDRAM85に記憶される。ただし、各プログラム852a-852eの一部または全部は、本体装置2と通信可能な他のコンピュータから取得するようにしてもよい。
【0161】
メイン処理プログラム852aは、この実施例の仮想のゲームの全体的な処理(以下、「全体処理」という)を実行するためのプログラムである。
【0162】
画像生成プログラム852bは、後述する画像生成データ854bを用いて、ゲーム画像などの各種の表示用画像に対応する表示用画像データを生成するためのプログラムである。ゲーム画像には、プレイヤキャラクタ202、仲間キャラクタ(204または206)、および背景オブジェクト210が含まれ、さらに、敵キャラクタ208および魔法陣230が含まれる場合もある。
【0163】
操作検出プログラム852cは、左コントローラ3または/および右コントローラ4からの操作データ854aを取得するためのプログラムである。また、1または複数の他のコントローラ(たとえば、コントローラ130)が用いられる場合には、操作検出プログラム852cは、1または複数の他のコントローラからの操作データ854aも取得する。
【0164】
ゲーム制御プログラム852dは、仮想のゲームについてのゲーム制御処理を実行するためのプログラムである。ゲーム制御処理には、プレイヤの操作に従ってプレイヤキャラクタ202に任意の動作を実行させたり、プレイヤの操作に関係無くノンプレイヤキャラクタに任意の動作を実行させたりする処理が含まれる。ただし、ゲーム制御処理では、プレイヤの操作に関係なく、仮想のゲームの進行に従ってプレイヤキャラクタ202の位置および向きを変更する場合もある。
【0165】
画像表示プログラム852eは、画像生成プログラム852bに従って生成した表示用画像データを表示装置に出力するためのプログラムである。したがって、表示用画像データに対応する表示用画像(ゲーム画面200など)がディスプレイ12などの表示装置に表示される。
【0166】
なお、プログラム記憶領域852には、BGM等の音を出力するための音出力プログラム、他の機器と通信するための通信プログラム、データをフラッシュメモリ84などの不揮発性の記憶媒体に記憶するためのバックアッププログラムなども記憶される。
【0167】
また、データ記憶領域854には、操作データ854a、画像生成データ854b、プレイヤキャラクタデータ854c、仲間キャラクタデータ854dなどが記憶される。また、データ記憶領域854には、合体フラグ854eおよびタイマ854fが設けられる。
【0168】
操作データ854aは、左コントローラ3または/および右コントローラ4から受信される操作データである。この実施例においては、本体装置2が左コントローラ3および右コントローラ4の両方から操作データを受信する場合には、本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4のそれぞれを識別可能にして操作データ854aを記憶する。また、1または複数の他のコントローラ(たとえば、コントローラ130)が用いられる場合には、本体装置2は、1または他のコントローラを識別可能にして操作データ854aを記憶する。
【0169】
画像生成データ854bは、ポリゴンデータおよびテクスチャデータなど、表示用画像データを生成するために必要なデータである。
【0170】
プレイヤキャラクタデータ854cは、プレイヤキャラクタ202の現在位置データ、向きデータおよびアイテムデータを含む。現在位置データは、仮想空間における、プレイヤキャラクタ202の現在の位置すなわち3次元座標のデータである。向きデータは、仮想空間における、プレイヤキャラクタ202の現在の向きのデータである。アイテムデータは、プレイヤキャラクタ202が所持するアイテムの種類および個数のデータである。
【0171】
仲間キャラクタデータ854dは、第1仲間キャラクタ204または第2仲間キャラクタ206の現在位置データ、向きデータ、属性データおよび伸長フラグを含む。現在位置データは、仮想空間における、第1仲間キャラクタ204または第2仲間キャラクタ206の現在の位置すなわち3次元座標のデータである。向きデータは、仮想空間における、第1仲間キャラクタ204または第2仲間キャラクタ206の現在の向きのデータである。属性データは、仮想空間における、第1仲間キャラクタ204の現在の属性のデータである。伸長フラグは、第2仲間キャラクタ206が伸長しているかどうかを示すフラグである。第2仲間キャラクタ206が伸長されている場合に、伸長フラグはオンされ、第2仲間キャラクタ206が伸長されていない場合に、伸長フラグはオフされる。
【0172】
合体フラグ854eは、プレイヤキャラクタ202と仲間キャラクタ(204または206)が合体状態であるかどうかを示すフラグである。プレイヤキャラクタ202と仲間キャラクタが合体状態である場合には、合体フラグ854eはオンされる。一方、プレイヤキャラクタ202と仲間キャラクタが分離状態である場合には、合体フラグ854eはオフされる。
【0173】
タイマ854fは、プレイヤキャラクタ202と第1仲間キャラクタ204が分離状態であり、プレイヤ間距離が距離r2を超えている時間をカウントするためのタイマである。
【0174】
図示は省略するが、データ記憶領域854には、仮想空間に配置されているノンプレイヤキャラクタおよび背景オブジェクトについてのデータなどの他のデータが記憶されたり、他のフラグおよび他のタイマ(またはカウンタ)が設けられたりする。
【0175】
図20は、本体装置2のプロセッサ81(またはコンピュータ)のゲームプログラムの処理(全体処理)の限定しない一例を示すフロー図である。
図21-
図26は、本体装置2のプロセッサ81のゲーム制御処理の限定しない一例を示すフロー図である。以下、
図20-
図26を用いて、全体処理およびゲーム制御処理について説明する。
【0176】
ただし、
図20-
図26に示すフロー図の各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよい。また、この実施例では、基本的には、
図20-
図26に示すフロー図の各ステップの処理をプロセッサ81が実行するものとして説明するが、プロセッサ81以外のプロセッサや専用回路が一部のステップを実行するようにしてもよい。
【0177】
本体装置2の電源が投入されると、全体処理の実行に先だって、プロセッサ81は、図示しないブートROMに記憶されている起動プログラムを実行し、これによってDRAM85等の各ユニットが初期化される。本体装置2は、プレイヤによって、この実施例のゲームプログラムの実行が指示されると、全体処理を開始する。
【0178】
図20に示すように、プロセッサ81は、全体処理を開始すると、ステップS1で、初期設定を実行する。ここでは、プロセッサ81は、仮想空間において、プレイヤキャラクタ202、仲間キャラクタ(この実施例では、第2仲間キャラクタ206)、敵キャラクタ208を含むノンプレイヤキャラクタおよび背景オブジェクト210を配置する位置および向きを初期位置および初期の向きに決定する。ただし、前回の続きから仮想のゲームを開始する場合には、プレイヤキャラクタ202、仲間キャラクタ(204または206)、敵キャラクタ208を含むノンプレイヤキャラクタおよび背景オブジェクト210を配置する位置および向きを、セーブされた時点における位置および向きに決定する。したがって、プレイヤキャラクタ202の初期位置またはセーブされた時点における位置データおよび向きデータが現在位置データおよび向きデータとして設定されたプレイヤキャラクタデータ854cがデータ記憶領域854に記憶される。また、仲間キャラクタ(第1仲間キャラクタ204または第2仲間キャラクタ206)の初期位置またはセーブされた時点における位置データおよび向きデータが現在位置データおよび向きデータとして設定された仲間キャラクタデータ854dがデータ記憶領域854に記憶される。
【0179】
また、全体処理の開始時においては、合体フラグ854eはオフされるが、前回の続きから仮想のゲームを開始する場合には、セーブした時点の状態に応じて、合体フラグ854eはオンまたはオフされる。
【0180】
続くステップS3では、左コントローラ3または/および右コントローラ4から送信された操作データを取得し、ステップS5では、後述するゲーム制御処理(
図21-
図26参照)を実行する。
【0181】
次のステップS7では、ゲーム画像(つまり、表示用画像)を生成する。ここでは、プロセッサ81は、ステップS5のゲーム制御処理の結果に基づいて、3次元の仮想空間に各種のオブジェクトおよびキャラクタを配置して、或る情景または場面(シーン)を生成し、生成したシーンを仮想カメラで撮影したゲーム画像(ゲーム画面200など)に対応するゲーム画像データを生成する。
【0182】
次のステップS9では、ゲーム画像を表示する。ここでは、プロセッサ81は、ステップS9で生成したゲーム画像データをディスプレイ12に出力する。
【0183】
そして、ステップS11では、ゲームを終了するかどうかを判断する。ステップS11の判断は、プレイヤがゲームを終了する指示を行ったか否か等によって行われる。ステップS11で“NO”であれば、つまりゲームを終了しない場合には、ステップS3に戻る。一方、ステップS11で“YES”であれば、つまりゲームを終了する場合には、全体処理を終了する。
【0184】
図21に示すように、プロセッサ81は、ステップS5に示したゲーム制御処理を開始すると、ステップS31で、操作状態が分離状態から合体状態に変化中であるかどうかを判断する。ステップS31で“YES”であれば、つまり、操作状態が分離状態から合体状態に変化中であれば、ステップS33で、合体状態への変化を進めて、
図26に示すステップS127に進む。操作状態が分離状態から合体状態に変化される場合には、第1仲間キャラクタ204が第2仲間キャラクタ206に変化されるとともに、第2仲間キャラクタ206がプレイヤキャラクタ202に抱っこされる。
【0185】
ステップS31で“NO”であれば、つまり、操作状態が分離状態から合体状態に変化中でなければ、ステップS35で、操作状態が合体状態から分離状態に変化中であるかどうかを判断する。ステップS35で“YES”であれば、つまり、操作状態が合体状態から分離状態に変化中であれば、ステップS37で、分離状態への変化を進めて、ステップS127に進む。操作状態が合体状態から分離状態に変化される場合には、第2仲間キャラクタ206がプレイヤキャラクタ202から離れるとともに、第2仲間キャラクタ206が第1仲間キャラクタ204に変化される。このとき、第1仲間キャラクタ204は、プレイヤキャラクタ202の直ぐ隣に配置される。
【0186】
ステップS35で“NO”であれば、つまり、操作状態が合体状態から分離状態に変化中でなければ、ステップS39で、第1仲間キャラクタ204または第2仲間キャラクタ206が敵キャラクタ208を攻撃中であるかどうかを判断する。ステップS39で“YES”であれば、つまり、第1仲間キャラクタ204または第2仲間キャラクタ206が敵キャラクタ208を攻撃中であれば、ステップS41で、第1仲間キャラクタ204または第2仲間キャラクタ206の攻撃動作を進めて、ステップS127に進む。
【0187】
ステップS39で“NO”であれば、つまり、第1仲間キャラクタ204および第2仲間キャラクタ206が敵キャラクタ208を攻撃中でなければ、ステップS43では、第2仲間キャラクタ206がアイテムを取得中であるかどうかを判断する。ステップS43で“YES”であれば、つまり、第2仲間キャラクタ206がアイテムを取得中であれば、ステップS45で、第2仲間キャラクタ206がアイテムを取得する動作を進めて、ステップS127に進む。第2仲間キャラクタ206がアイテムを取得した場合には、プレイヤキャラクタデータ854cのアイテムデータが更新される。つまり、取得したアイテムの個数が増加される。
【0188】
ステップS43で“NO”であれば、つまり、第2仲間キャラクタ206がアイテムを取得中でなければ、ステップS47で、効果の発動中かどうかを判断する。ステップS47で“YES”であれば、つまり、効果の発動中であれば、ステップS49で、効果の演出内容を進めて、ステップS127に進む。ステップS49では、プレイヤキャラクタ202の体力値の一部または全部が回復される様子が表現されたり、第1仲間キャラクタ204または第2仲間キャラクタ206の体力値の一部または全部が回復される様子が表現されたり、プレイヤキャラクタ202を中心とする所定範囲に爆撃による爆風が広がる様子が表現されたり、プレイヤキャラクタ202を中心とする所定範囲に稲妻が落ちる様子が表現されたりする。
【0189】
ステップS47で“NO”であれば、つまり、効果の発動中でなければ、ステップS51で、合体の指示かどうかを判断する。ここでは、プロセッサ81は、合体フラグ854eがオフであり、ステップS3で取得した操作データがLボタン38の操作を示す操作データを含むかどうかを判断する。ただし、合体フラグ854eがオンである場合には、ステップS53-S57はスキップされ、ステップS127に進む。
【0190】
ステップS51で“YES”であれば、つまり、合体の指示であれば、ステップS53で、キャラクタ間距離が距離r1以内であるかどうかを判断する。ステップS53で“NO”であれば、つまり、キャラクタ間距離が距離r1を超えている場合には、ステップS127に進む。一方、ステップS53で“YES”であれば、つまり、キャラクタ間距離が距離r1以内である場合には、ステップS55で、分離状態から合体状態への変化を開始し、ステップS57で、合体フラグ854eをオンして、ステップS127に進む。
【0191】
ステップS51で“NO”であれば、つまり、合体の指示でない場合には、
図22に示すステップS59で、分離の指示かどうかを判断する。ここでは、プロセッサ81は、合体フラグ854eがオンであり、ステップS3で取得した操作データがRボタン60の操作を示す操作データを含むかどうかを判断する。ただし、合体フラグ854eがオフである場合には、ステップS61-S63はスキップされ、ステップS127に進む。
【0192】
ステップS59で“YES”であれば、つまり、分離の指示であれば、ステップS61で、合体状態から分離状態への変化を開始し、ステップS63で、合体フラグ854eをオフして、ステップS127に進む。一方、ステップS59で“NO”であれば、つまり、分離の操作入力が無ければ、ステップS65で、プレイヤキャラクタ202の移動かどうかを判断する。ここでは、プロセッサ81は、ステップS3で取得した操作データがアナログスティック32の操作を示す操作データを含むかどうかを判断する。
【0193】
ステップS65で“YES”であれば、つまり、プレイヤキャラクタ202の移動であれば、ステップS67で、操作入力に従ってプレイヤキャラクタ202を移動させて、ステップS69に進む。このステップS67では、プロセッサ81は、アナログスティック32の操作に従う方向に、プレイヤキャラクタ202の位置および向きを変更する。つまり、プレイヤキャラクタ202の現在位置データおよび向きデータが更新される。ただし、魔法陣230が出現している場合には、ZLボタン39が最初に操作された時点における、プレイヤキャラクタ202の向きと、プレイヤキャラクタ202および魔法陣230の位置関係を維持したままで、プレイヤキャラクタ202および魔法陣230は移動される。また、図示は省略するが、第2仲間キャラクタ206がプレイヤキャラクタ202と合体している場合には、プレイヤキャラクタ202の現在位置および向きの変更に伴って、第2仲間キャラクタ206の現在位置および向きが変更される。つまり、仲間キャラクタデータ854dに含まれる現在位置データおよび向きデータが更新される。さらに、図示は省略するが、プレイヤキャラクタ202がアイテムの位置に接近または到達した場合には、当該アイテムを取得する。プレイヤキャラクタ202がアイテムを取得した場合には、プレイヤキャラクタデータ854cのアイテムデータが更新される。
【0194】
一方、ステップS65で“NO”であれば、つまり、プレイヤキャラクタ202の移動でなければ、ステップS69で、属性の選択かどうかを判断する。ここでは、プロセッサ81は、ステップS3で取得した操作データがAボタン53、Bボタン54、Xボタン55またはYボタン56の操作を示す操作データを含むかどうかを判断する。
【0195】
ステップS69で“YES”であれば、つまり、属性の選択であれば、ステップS71で、仲間キャラクタ(204または206)の属性を、選択された属性に変更して、ステップS77に進む。ただし、ステップS71では、現在の属性と同じ属性を示す操作ボタン33-36が操作された場合には、通常の属性に戻す。一方、ステップS69で“NO”であれば、つまり、敵キャラクタ208の移動を停止させない場合には、ステップS73で、アイテムの使用かどうかを判断する。ここでは、プロセッサ81は、ステップS3で取得した操作データが右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35または左方向36の操作を示す操作データを含むかどうかを判断する。
【0196】
ステップS73で“YES”であれば、つまり、アイテムの使用であれば、ステップS75で、使用されたアイテムの効果を発動して、
図23に示すステップS77に進む。プレイヤキャラクタ202がアイテムを使用した場合には、プレイヤキャラクタデータ854cのアイテムデータが更新される。つまり、使用したアイテムの個数が減少される。一方、ステップS73で“NO”であれば、つまり、アイテムの使用でなければ、ステップS77に進む。
【0197】
図23に示すステップS77では、合体フラグ854eがオンであるかどうかを判断する。ステップS77で“NO”であれば、つまり、合体フラグ854eがオフであれば、
図24に示すステップS87に進む。一方、ステップS77で“YES”であれば、つまり、合体フラグ854eがオンであれば、ステップS79で、第2仲間キャラクタ206の伸長かどうかを判断する。ここでは、プロセッサ81は、ステップS3で取得した操作データがアナログスティック52の操作を示す操作データを含むかどうかを判断する。
【0198】
ステップS79で“YES”であれば、つまり、第2仲間キャラクタ206の伸長であれば、ステップS81で、操作入力に従って第2仲間キャラクタ206を所定の長さだけ伸長させて、ステップS127に進む。ステップS81では、プロセッサ81は、仲間キャラクタデータ854dに含まれる向きデータを更新し、伸長フラグをオンする。また、図示は省略するが、第2仲間キャラクタ206がアイテムの位置に接近または到達した場合には、当該アイテムを取得する。第2仲間キャラクタ206がアイテムを取得した場合には、プレイヤキャラクタデータ854cのアイテムデータが更新される。
【0199】
また、ステップS79で“NO”であれば、つまり、第2仲間キャラクタ206の伸長でなければ、ステップS83で、攻撃するかどうかを判断する。ここでは、プロセッサ81は、ステップS3で取得した操作データがZRボタン61の操作を示す操作データを含むかどうかを判断する。ただし、第2仲間キャラクタ206が伸長していた場合には、つまり、仲間キャラクタデータ854dに含まれる伸長フラグがオンである場合には、ステップS79で“NO”であれば、第2仲間キャラクタ206は元の長さに戻される。つまり、仲間キャラクタデータ854dに含まれる伸長フラグがオフされる。
【0200】
ステップS83で“NO”であれば、つまり、攻撃しない場合には、ステップS127に進む。一方、ステップS83で“YES”であれば、つまり、攻撃する場合には、ステップS85で、攻撃動作を開始して、ステップS127に進む。第2仲間キャラクタ206が伸長している場合には、ステップS85では、伸長している方向に攻撃動作が開始される。ただし、第2仲間キャラクタ206が伸長していない場合には、攻撃が指示されると、ステップS85では、第2仲間キャラクタ206は、プレイヤキャラクタ202の向いている方向に、攻撃動作を開始する。
【0201】
図24に示すステップS87では、第1仲間キャラクタ204の移動かどうかを判断する。ここでは、プロセッサ81は、ステップS3で取得した操作データがアナログスティック52の操作を示す操作データを含むかどうかを判断する。
【0202】
ステップS87で“YES”であれば、つまり、第1仲間キャラクタ204の移動であれば、ステップS89で、操作入力に従って第1仲間キャラクタ204を移動させて、ステップS91に進む。このステップS89では、プロセッサ81は、アナログスティック52の操作に従う方向に、第1仲間キャラクタ204の位置および向きを変更する。つまり、仲間キャラクタデータ854dに含まれる現在位置データおよび向きデータが更新される。図示は省略するが、第1仲間キャラクタ204がアイテムの位置に接近または到達した場合には、当該アイテムを取得する。
【0203】
一方、ステップS87で“NO”であれば、つまり、第1仲間キャラクタ204の移動でなければ、ステップS91で、攻撃するかどうかを判断する。ここでは、プロセッサ81は、ステップS3で取得した操作データがRボタン60またはZRボタン61の操作を示す操作データを含むかどうかを判断する。
【0204】
ステップS91で“YES”であれば、つまり、攻撃する場合には、ステップS93で、敵キャラクタ208が第1仲間キャラクタ204の攻撃可能範囲内であるかどうかを判断する。
【0205】
ステップS93で“YES”であれば、つまり、敵キャラクタ208が第1仲間キャラクタ204の攻撃可能範囲内であれば、ステップS95で、敵キャラクタ208に向けて、第1仲間キャラクタ204の攻撃動作を開始して、ステップS127に進む。一方、ステップS93で“NO”であれば、つまり、敵キャラクタ208が第1仲間キャラクタ204の攻撃可能範囲外であれば、ステップS97で、第1仲間キャラクタ204の真正面の向きに、第1仲間キャラクタ204の攻撃動作を開始して、ステップS127に進む。ただし、Rボタン60が操作された場合には、ステップS95およびステップS97では、第1仲間キャラクタ204の属性に応じた攻撃動作が開始され、ZRボタン61が操作された場合には、ステップS95およびステップS97では、第1仲間キャラクタ204のかみつき動作またはひっかき動作が開始される。
【0206】
また、ステップS91で“NO”であれば、つまり、攻撃しない場合には、
図25に示すステップS99で、敵キャラクタ208の移動を止めるアクションかどうかを判断する。ここでは、プロセッサ81は、ステップS3で取得した操作データがZLボタン39の操作を示す操作データを含むかどうかを判断する。
【0207】
ステップS99で“NO”であれば、つまり、敵キャラクタ208の移動を止めるアクションでない場合には、ステップS111に進む。一方、ステップS99で“YES”であれば、つまり、敵キャラクタ208の移動を止めるアクションである場合には、ステップS101で、敵キャラクタ208が魔法陣230内であるかどうかを判断する。
【0208】
ステップS101で“NO”であれば、つまり、敵キャラクタ208が魔法陣230内でなければ、ステップS107に進む。一方、ステップS101で“YES”であれば、つまり、敵キャラクタ208が魔法陣230内であれば、ステップS103で、敵キャラクタ208の移動を止める。
【0209】
次のステップS105では、魔法陣230の中心が敵キャラクタ208の位置と重なるかどうかを判断する。ステップS105で“YES”であれば、つまり、魔法陣230の中心が敵キャラクタ208の位置と重なる場合には、ステップS127に進む。一方、ステップS105で“NO”であれば、つまり、魔法陣230の中心が敵キャラクタ208の位置を重ならない場合には、ステップS107で、プレイヤキャラクタ202が移動中かどうかを判断する。
【0210】
ステップS107で“YES”であれば、つまり、プレイヤキャラクタ202が移動中であれば、ステップS127に進む。一方、ステップS107で“NO”であれば、つまり、プレイヤキャラクタ202が移動中でなければ、ステップS109で、魔法陣230を敵キャラクタ208の位置に向けて1フレーム分の距離(たとえば、仮想空間において数cm)だけ近づくように移動させて、ステップS127に進む。
【0211】
図26に示すステップS111では、経過時間のカウント中であるかどうかを判断する。ステップS111で“NO”であれば、つまり、経過時間のカウント中でなければ、ステップS113で、キャラクタ間距離が距離r2以内であるかどうかを判断する。ステップS113で“YES”であれば、つまり、キャラクタ間距離が距離r2以内であれば、ステップS127に進む。一方、ステップS113で“NO”であれば、つまり、キャラクタ間距離が距離r2を超えれば、ステップS115で、経過時間のカウントを開始して、ステップS127に進む。ステップS115では、プロセッサ81は、タイマ854fをスタートする。
【0212】
また、ステップS111で“YES”であれば、つまり、経過時間のカウント中であれば、ステップS117で、キャラクタ間距離が距離r2以内であるかどうかを判断する。ステップS117で“YES”であれば、ステップS119で、経過時間のカウントを停止およびリセットして、ステップS127に進む。一方、ステップS117で“NO”であれば、ステップS121で、経過時間が所定時間になったかどうかを判断する。
【0213】
ステップS121で“YES”であれば、つまり、経過時間が所定時間になれば、ステップS123で、ゲームオーバを判断して、ステップS127に進む。一方、ステップS121で“NO”であれば、つまり、経過時間が所定時間になっていなければ、ステップS125で、キャラクタ間距離に応じて所定時間を短くして、ステップS127に進む。ステップS125では、キャラクタ間距離が長くなるにつれて、1秒カウントされたことに応じて短くされる目盛りの量の多くされる。ただし、キャラクタ間距離が長くされない場合には、所定時間は短くされない。
【0214】
ステップS127では、その他のゲーム処理を実行し、ゲーム制御処理を終了して、
図20に示した全体処理にリターンする。ステップS127では、プロセッサ81は、敵キャラクタ208を移動させたり、敵キャラクタ208にプレイヤキャラクタ202または仲間キャラクタ(204または206)を攻撃させたり、アイテムを出現させたりするなどのゲーム処理を実行する。ただし、プレイヤキャラクタ202によって敵キャラクタ208の移動が停止されている場合には、敵キャラクタ208は移動されない。また、ステップS127では、プロセッサ81は、ゲームクリアまたはゲームオーバを判断する。ただし、このステップS127では、プレイヤキャラクタ202が敵キャラクタ208の攻撃を受けた場合に、ゲームオーバであるかどうかを判断する。
【0215】
この実施例によれば、プレイヤキャラクタと第1仲間キャラクタを別々に移動させたり、プレイヤキャラクタと第2仲間キャラクタを一緒に移動させたりするので、2体のキャラクタを別々に常に移動させる場合と比較してプレイヤの負担感を抑制することができる。
【0216】
また、この実施例によれば、合体状態での移動操作を担う左側のアナログスティックがある左コントローラに設けられるLボタンが、分離状態から合体状態への切り替え操作の操作部として機能するため、左手によって当該切り替え操作をしてそのまま同じ左コントローラで移動操作をできるため、プレイヤが操作の混乱を生じるおそれが少ない。逆に、合体状態から分離状態に移行すると、右コントローラに設けられた右側のアナログスティックで第1仲間キャラクタの移動操作をすることになるところ、同じ右側にあるRボタンが分離状態への切り替え操作の機能を担っているため、同様にモードの切り替えからその後の操作にあたって混乱を生じさせない。
【0217】
なお、上述の実施例では、プレイヤキャラクタと第2仲間キャラクタが合体した場合の一例として、第1仲間キャラクタを変形させて、プレイヤキャラクタが第2仲間キャラクタを抱っこするようにしたが、これに限定される必要はない。第1仲間キャラクタがプレイヤキャラクタの体内に吸収されることで合体されてもよい。また、
図27(A)に示すように、合体状態の他の例では、第1仲間キャラクタ204を変形させずに、プレイヤキャラクタ202が第1仲間キャラクタ204に装着された首輪から延びる綱204aを持つことで合体させ、プレイヤキャラクタ202と第1仲間キャラクタ204を一緒に移動させるようにしてもよい。また、
図27(B)に示すように、合体状態のその他の例では、第1仲間キャラクタ204を変形させずに、プレイヤキャラクタ202が第1仲間キャラクタ204の上に乗ることで合体させ、プレイヤキャラクタ202と第1仲間キャラクタ204を一緒に移動させるようにしてもよい。
図27(B)では、プレイヤキャラクタ202は、第1仲間キャラクタ204の上に立っているが、第1仲間キャラクタ204の上に跨ってもよい。
図27(A)または
図27(B)に示すような合体状態であっても、プレイヤキャラクタ202は、仲間キャラクタのような第2オブジェクトと重なったり、接触したり、連結したりする。
【0218】
また、上述の実施例では、合体状態では、第2仲間キャラクタがプレイヤキャラクタに抱っこされるようにしたが、限定される必要はない。第2仲間キャラクタが武器または防具となってプレイヤキャラクタの手に装備されてもよい。
【0219】
さらに、上述の実施例では、合体状態では、右コントローラに設けられた右側のアナログスティックが傾倒されると、傾倒された方向に第2仲間キャラクタが胴体を伸ばすようにしたが、限定される必要はない。第2仲間キャラクタが胴体を伸ばすことに代えて、または、胴体を伸ばすとともに、プレイヤキャラクタが手または腕を伸ばすようにしてもよい。または、プレイヤキャラクタまたは第2仲間キャラクタが、右コントローラに設けられた右側のアナログスティックが傾倒された方向にオーラを発するようにしてもよい。
【0220】
また、上述の実施例では、分離状態において、左コントローラに設けられた左側のアナログスティックでプレイヤキャラクタを移動させ、右コントローラに設けられた右側のアナログスティックで第1仲間キャラクタを移動させ、合体状態において、左側のアナログスティックでプレイヤキャラクタとともに第2仲間キャラクタを移動させるようにした。これは、プレイヤキャラクタが、左側のアナログスティックで移動されるのが一般的に知られているからである。ただし、分離状態において、右側のアナログスティックでプレイヤキャラクタを移動させ、左側のアナログスティックで第1仲間キャラクタを移動させ、合体状態において、右側のアナログスティックでプレイヤキャラクタとともに第2仲間キャラクタを移動させるようにすることもできる。この場合、左側の操作ボタン33-36、38および39に割り当てられた機能と、右側の操作ボタン53-56、60および61に割り当てられた機能を入れ替えてもよい。
【0221】
また、上述の実施例では、仲間キャラクタがプレイヤキャラクタと合体したり分離したりする場合について説明したが、これに限定される必要はない。第1仲間キャラクタと第2仲間キャラクタとの間で変形することなく、それぞれ別の仲間キャラクタであってもよい。一例として、操作状態は分離状態と合体状態の間で切り替え可能であり、分離状態では、プレイヤキャラクタの仲間キャラクタとして、第1仲間キャラクタが仮想空間に出現し、合体状態では、プレイヤキャラクタの仲間キャラクタとして、第2仲間キャラクタが仮想空間に出現する。
【0222】
さらに、この実施例では、キャラクタ間距離が距離r1以内である場合に、Lボタン38が操作されると、分離状態から合体状態に変化させるようにしたが、キャラクタ距離が距離r1以内であっても所定の条件を満たす場合には合体状態に変化できないようにしてもよい。所定の条件としては、第1仲間キャラクタが進入できないエリアにプレイヤキャラクタがいる場合、および、第1仲間キャラクタが攻撃されている状態、あるいは、状態異常になっている場合などが該当する。
【0223】
さらに、上述の実施例では、プレイヤキャラクタと第1仲間キャラクタのキャラクタ間距離が距離r2を超えている時間が所定時間を超える場合に、ゲームオーバを判断するようにしたが、限定される必要はない。プレイヤキャラクタまたは第1仲間キャラクタがゲーム画面外すなわち仮想カメラの画角外に出ている時間が所定時間を超える場合に、ゲームオーバを判断するようにしてもよい。
【0224】
さらにまた、上述の実施例では、スティックを傾倒させるアナログスティックを用いて操作するようにしたが、スティックをスライドさせるスライドパットのような操作装置を用いるようにしてもよい。
【0225】
なお、上述の実施例では、ゲームシステムの一例としてゲームシステム1を示したが、その構成は限定される必要は無く、他の構成を採用することが可能である。たとえば、上記「コンピュータ」は、上述の実施例においては、1つのコンピュータ(具体的には、プロセッサ81)であるが、他の実施例においては、複数のコンピュータであってもよい。上記「コンピュータ」は、例えば、複数の装置に設けられる(複数の)コンピュータであってもよく、より具体的には、上記「コンピュータ」は、本体装置2のプロセッサ81と、コントローラが備える通信制御部(マイクロプロセッサ)101、111とによって構成されてもよい。
【0226】
また、上述の実施例では、ディスプレイ12にゲーム画像を表示する場合について説明したが、これに限定される必要はない。本体装置2を、クレードルを介して据置型モニタ(たとえば、テレビモニタ)に接続することにより、ゲーム画像を据置型モニタに表示することもできる。かかる場合には、ゲームシステム1と据置型モニタを含むゲームシステムを構成することもできる。
【0227】
さらに、上述の実施例では、本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を着脱可能な構成のゲームシステム1を用いた場合について説明したが、これに限定される必要はない。たとえば、左コントローラ3および右コントローラ4と同様の操作ボタンおよびアナログスティックを有する操作部を本体装置2に一体的に設けたゲーム装置またはゲームプログラムを実行可能な他の電子機器のようなゲーム装置を用いることもできる。他の電子機器としては、スマートフォンまたはタブレットPCなどが該当する。かかる場合には、操作部はソフトウェアキーで構成することもできる。
【0228】
さらにまた、上述の実施例で示した具体的な数値および画像は一例であり、実際の製品に応じて適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0229】
1 …ゲームシステム
2 …本体装置
3 …左コントローラ
4 …右コントローラ
32、52 …アナログスティック
33-36、53-56 …操作ボタン
38 …Lボタン
39 …ZLボタン
60 …Rボタン
61 …ZR操作ボタン
81 …プロセッサ