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  • 特許-集中力維持向上器具 図1
  • 特許-集中力維持向上器具 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-12
(45)【発行日】2024-06-20
(54)【発明の名称】集中力維持向上器具
(51)【国際特許分類】
   G02C 11/00 20060101AFI20240613BHJP
【FI】
G02C11/00
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2019164015
(22)【出願日】2019-08-21
(65)【公開番号】P2021033248
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2022-08-19
(73)【特許権者】
【識別番号】515233878
【氏名又は名称】とべる工房株式会社
(72)【発明者】
【氏名】外村 正太郎
【審査官】森内 正明
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開実用新案第20-2009-0005182(KR,U)
【文献】特開平11-61545(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0035238(KR,A)
【文献】特開2006-122600(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02C 1/00 - 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装着者の目前作業に集中することを目的とする器具であって、板状のシート部材と、前記板状のシート部材を前記装着者のメガネ類フレームの縁に装着させる部材とを備え、前記板状のシート部材は前記装着者の顔を上と横から覆い、前記板状のシート部材は一体状で、上部と左右横部の3つのシート部材で構成されており、本器具を使用しない時は折りたたむ又は丸めて収納でき、装着者により、前記板状のシート部材を前記メガネ類フレームの縁に装着させる部材に対して角度を変えられる機能を有していることを特徴とする集中力維持向上器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、図書館や乗り物、カフェなど人が多数いる場所で、勉強や読書に集中したい時に装着者の視界を制限して集中力を維持向上させる器具である。
また、装着することで他者の視線を遮り、装着者の顔が隠れるので人に話しかけられにくくする効果もある。
【背景技術】
【0002】
不特定多数の人が行き来する場所では、無防備に人に顔を見られる。そんな場所では周りの様子が視界に入って気が散り、勉強や仕事に専念することが難しい場合もある。そんな時は、帽子を深く被る、顔を手で覆う、深く俯く、サングラスをかける、マスクをつけるなどして工夫していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-295127
【文献】実新平1-128219
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は、メガネレンズにシールを貼る。しかしこれでは、単にメガネレンズの正面部分に穴を開けただけであるので、眼球を正面から動かせない。これでは見たい箇所を見るときには首を動かす必要があり、煩わしい。
特許文献2は、ひさし用のバイザーをメガネの縁、上部に装着するものである。
特許文献2は上部だけのものであり、視野を制限するものではない。横からの他者の視線を遮るものではない。
【0005】
大学の講義、映画鑑賞の時など周りの様子が視界に入り、気が散ることがある。
電車、新幹線、飛行機など乗り物移動中に勉強やPC作業の没頭したい時にも周りの状況によって気が散ることがある。また人に顔を見られたくない時、本発明を装着することで人に顔を見られにくくなる。本発明品を装着することで周囲との境界をつくりだし目の前の作業に集中することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、一体状の板状のシート部材(カバー)を、装着者の顔を上と横から覆うようにメガネ類フレームの縁に装着し、装着者の視界を制限し、装着者の目前作業に集中することを目的とする着脱自在な集中力維持向上器具である。
【0007】
普段メガネをかけていない人は、伊達眼鏡やレンズなしのフレームのみのものをかけて、それに装着する形で使用する。本発明は独自では使用できず、メガネ類フレームが必要になる。メガネ類フレームとは、通常のメガネだけでなく、ネックレス型、ヘッドフォン型、マスク型のものに本発明を装着することも考えられる。
【0008】
本発明のシート部材は、特に限定はしないが軽くて水に濡れても丈夫なものを採用することが望ましい。
例えば、塩化ビニール、紙、石、ナイロン、プラスチック、金属、木、布、フィルム、ゴム、カーボン、発泡スチロール、ファブリック素材、ゲル、綿、ウール、ガラス、アクリル、不織布、樹脂、革など光を遮れるものであれば何でも可である。それぞれの素材を組み合わせて用いることも想定している。
メガネに装着するものなので、重いものであると耳や鼻パット部分が痛くなる。
だから軽い素材のものを使うことが望ましい。
【0009】
本発明は一体状で構成されており、主に上部と左右横部の3つのシート部材で構成されている。使用しない時は折りたたんで収納できる。B5サイズくらいに折りたためて持ち運びが容易である。または丸めて500mlペットボトルくらいの容器に収納することも可能であり持ち運びが簡単である。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、着脱自在であるから、時と場合に応じて付けたり外したりして使用することができる。適宜、本発明をつけたり外したりが可能である。どこでも簡単に集中することができる。
【0011】
本発明を使用すると顔の正面と横を覆う形態である。パーカーのフードを深くかぶった時のように、乗り物乗車時など誰かに寝顔などを見られにくくなる。アイマスクのような効果がある。
【0012】
不特定多数が行き来する図書館やカフェや乗り物で、他者の視線を遮り、PC作業や勉強に専念することができる。どこでも簡単に集中力をコントロールしやすくなる。装着することで心理的に集中モードに入ることができる。
【0013】
自宅に一人でいる時もテレビ画面だけに視界が行くようにすることで、映画やドラマの中の世界に没頭しやすくなる。
【0014】
太陽光や屋内のライト。余分な光が直接間接目に当たるのを防ぐ効果がある。目の疲れ軽減する効果ある。紫外線カット。上方からの光を遮る。机上での作業では他者からの正面からの視線を遮ることができる。帽子を深くかぶった時のような効果がある。メガネフレームに装着するので、装着者の髪型を潰さない効果がある。
【0015】
パーティションの役割。装着時に上方左右の境界を狭め、周囲との境界をつくりだし心理的にパーソナルな空間をつくりだす。装着してみると視野が前方向と下方向に限定されるため周囲の動きに気をとられにくくなる効果がある。
【0016】
本発明を使用しているだけで、周囲に「自分は作業に集中している」というメッセージを伝えることができる。つまり、「あの人は勉強に集中しているから声をかけない方が良いだろう」と周りに思わせる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】は、本発明をメガネ類に装着した図である。上部、左右横部の3つのパーツからなる。広げた際にはこれを一枚ものになる。
図2】は、本発明を広げた図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ひっかけ部とシート部材を可変式にすることも考えられる。装着者が適宜、角度を変えられる形式にすることも可能である。色は何でも良いが、視界を制限することを考えると暗い色、黒やグレイが望ましい。
【0019】
メガネの縁に装着させる方法としては、クリップやフックのようなものでひっかけることを考えている。他にはつかむ。はさむ。引っ付ける。縛る。吸着させる。引っ張る。粘着させる。捲く。つるす。などメガネに装着させることができるなら装着形態にこだわりはない。ホルダーなどを用いることも想定している。
装着部材は複数あっても良いし、それぞれ組み合わせることも適宜考慮される。
【0020】
上部一面と横部2面で、本発明の折り目は2つであるが、阿波踊りの編み笠のように二つ折りにすることも考えられる。また明確な折り目をなくしアーチ状またはトンネルの入り口のように丸まった形状にすることも考えられる。上部一面の角度は、水平もしくは上下に角度をつけることも考えられる。外出時に持ち運びしやすいよう、折りたたむ形状または丸められる形状にする。
【0021】
メガネ類には普通のメガネだけでなく、レンズなしのフレームのみのものでも良い。またヘッドフォンのような人の頭の上部や後部にわたってブリッジしたものに本発明を装着させることも考えられる。
【0022】
本発明は顔の上部と横部にシート部材がくる。真正面や下部にシート部材があるわけではないので、頬杖をついたり飲食ができる。
上部は顔の端から端まで、10~20センチほどの長さ。ひさし状になるので前方へは数センチから15センチほどの長さ。角度をつけることも考えられる。
左右の横部のシート部材の大きさは、縦は数センチから20センチほどの長さ。
つまり額から顎くらいまでであり、頬が隠れる大きさ。
【符号の説明】
【0023】
1 シート部材
2 ひっかけ部材
3 メガネ類フレーム
図1
図2