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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-12
(45)【発行日】2024-06-20
(54)【発明の名称】イメージセンサー及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20240613BHJP
   H01L 21/3205 20060101ALI20240613BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20240613BHJP
   H01L 23/522 20060101ALI20240613BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20240613BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20240613BHJP
   H04N 25/70 20230101ALI20240613BHJP
【FI】
H01L27/146 A
H01L27/146 D
H01L21/88 J
H01L29/78 618B
H01L29/78 613Z
H01L29/78 627D
H04N25/70
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2019214209
(22)【出願日】2019-11-27
(65)【公開番号】P2020113749
(43)【公開日】2020-07-27
【審査請求日】2022-11-22
(31)【優先権主張番号】10-2019-0001937
(32)【優先日】2019-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 昶 和
(72)【発明者】
【氏名】金 寛 植
(72)【発明者】
【氏名】金 潤 慶
(72)【発明者】
【氏名】朴 商 秀
(72)【発明者】
【氏名】李 範 碩
(72)【発明者】
【氏名】李 泰 淵
(72)【発明者】
【氏名】崔 ミン 準
【審査官】加藤 俊哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-029337(JP,A)
【文献】特開2018-190975(JP,A)
【文献】特開2017-175129(JP,A)
【文献】特開2012-199489(JP,A)
【文献】特開2015-216369(JP,A)
【文献】国際公開第2016/002576(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/146
H01L 21/3205
H01L 29/786
H01L 21/336
H04N 25/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
後面受光イメージセンサーであって、
第1ピクセル及び第2ピクセルを含み、第1面及び前記第1面に対向する第2面を含む半導体基板と、
前記第1ピクセルで前記半導体基板内に配置された第1光電変換部、前記第1光電変換部から離隔されて前記第2ピクセルで前記半導体基板内に配置された第2光電変換部、及び前記第2面上で前記半導体基板に隣接してそれぞれ配置された第光電変換部と、
前記第1ピクセルで前記第1面に隣接して前記半導体基板内に配置された第1浮遊拡散領域、前記第2ピクセルで前記第1面に隣接して前記半導体基板内に配置された第2浮遊拡散領域、並びに前記第1ピクセル及び前記第2ピクセルで前記第1面に隣接して前記半導体基板内にそれぞれ設けられた第浮遊拡散領域と、
前記第1ピクセル及び前記第2ピクセルで前記第1面を覆う第1層間絶縁膜と、
前記第1ピクセル及び前記第2ピクセルで前記第1層間絶縁膜上にそれぞれ形成された第1チャンネルパターン及び前記第1チャンネルパターンから離隔された第2チャンネルパターンと、
前記第1面と前記第1層間絶縁膜との間に介在して前記第1光電変換部で生成された電荷を前記第1浮遊拡散領域に伝送する第1伝送ゲート電極、前記第1面と前記第1層間絶縁膜との間に介在して前記第2光電変換部で生成された電荷を前記第2浮遊拡散領域に伝送する第2伝送ゲート電極、並びに前記第1チャンネルパターン及び前記第2チャンネルパターンのそれぞれに隣接して配置されて前記第1チャンネルパターン及び前記第2チャンネルパターンのそれぞれを介して前記第光電変換部で生成された電荷前記第浮遊拡散領域のそれぞれに伝するようにそれぞれ制御す第伝送ゲート電極と、
前記第1ピクセル及び前記第2ピクセルで前記第2面の下にそれぞれ配置された第1カラーフィルター及び第2カラーフィルターと、
第1及び第2カラーフィルターと前記第3光電変換部との間にそれぞれ配置された画素電極と、
前記第3光電変換部の下に順に積層された共通電極及びマイクロレンズと、を備えることを特徴とするイメージセンサー。
【請求項2】
前記半導体基板内に配置され、前記第光電変換部と前記第1チャンネルパターンとを電気的に連結させる貫通電極を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項3】
前記第1層間絶縁膜を貫通して前記貫通電極と前記第1チャンネルパターンの一端部とを連結する第1コンタクトプラグと、
前記第1層間絶縁膜を貫通して前記第1チャンネルパターンの他端部と前記第浮遊拡散領域とを連結する第2コンタクトプラグと、を更に含むことを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサー。
【請求項4】
前記第1チャンネルパターンを介して前記第1コンタクトプラグに対向する第1導電パターンと、
前記第1チャンネルパターンを介して前記第2コンタクトプラグに対向する第2導電パターンと、を更に含むことを特徴とする請求項3に記載のイメージセンサー。
【請求項5】
前記第1導電パターン及び前記第2導電パターンは、前記第1チャンネルパターンに接することを特徴とする請求項4に記載のイメージセンサー。
【請求項6】
前記第1チャンネルパターンを覆う絶縁膜を更に含み、
前記絶縁膜は、前記第1導電パターンと前記第1チャンネルパターンとの間、及び前記第2導電パターンと前記第1チャンネルパターンとの間に介在することを特徴とする請求項4に記載のイメージセンサー。
【請求項7】
前記第1層間絶縁膜は、上部にリセスされた領域を含み、
前記第伝送ゲート電極は、前記リセスされた領域内に配置されることを特徴とする請求項4に記載のイメージセンサー。
【請求項8】
前記第1チャンネルパターンは、酸化物半導体物質を含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項9】
前記第伝送ゲート電極は、前記第1チャンネルパターンを介して前記第1層間絶縁膜に対向し、
前記イメージセンサーは、前記第伝送ゲート電極に垂直的に重畳して前記第1チャンネルパターンと前記第1層間絶縁膜との間に介在する遮光パターンを更に含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項10】
前記遮光パターンの幅は、前記第1伝送ゲート電極の幅よりも広いことを特徴とする請求項に記載のイメージセンサー。
【請求項11】
前記第1チャンネルパターンを介して前記第伝送ゲート電極に対向する第2層-第3伝送ゲート電極を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項12】
前記第伝送ゲート電極は、前記第1チャンネルパターンと前記第1層間絶縁膜との間に位置し、
前記第伝送ゲート電極の幅は、前記第2層-第3伝送ゲート電極の幅よりも広いことを特徴とする請求項11に記載のイメージセンサー。
【請求項13】
前記第2層-第3伝送ゲート電極と前記第1チャンネルパターンとの間に介在する金属含有パターンを更に含み、
前記金属含有パターンの幅は、前記第2層-第3伝送ゲート電極の幅よりも広いことを特徴とする請求項12に記載のイメージセンサー。
【請求項14】
前記第1伝送ゲート電極と前記第2層-第3伝送ゲート電極とは互いに異なる金属を含むことを特徴とする請求項12に記載のイメージセンサー。
【請求項15】
前記第1層間絶縁膜と前記半導体基板との間に介在する少なくとも一層の第2層間絶縁膜及び導電パターンを更に含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項16】
後面受光イメージセンサーであって、
第1面及び前記第1面に対向する第2面を含む半導体基板と、
前記半導体基板内に配置された第1光電変換部、前記第2面上で前記半導体基板に隣接して配置された第光電変換部、前記第2光電変換部の下に配置された第3光電変換部と、
前記第1面に隣接して前記半導体基板内に設けられた第1浮遊拡散領域、並びに前記第1浮遊拡散領域から離隔されて配置されて互いに離隔された第2浮遊拡散領域及び第3浮遊拡散領域と、
前記第1面を覆う第1層間絶縁膜と、
前記第1層間絶縁膜上に形成されて互いに離隔された第1チャンネルパターン及び第2チャンネルパターンと、
前記第1面と前記第1層間絶縁膜との間に介在して前記第1光電変換部で生成された電荷を前記第1浮遊拡散領域に伝送する第1伝送ゲート電極、前記第1チャンネルパターンに隣接して配置されて前記第1チャンネルパターンを介して前記第光電変換部で生成された電荷前記第浮遊拡散領域に伝するように制御する第伝送ゲート電極、及び前記第2チャンネルパターンを介して前記第3光電変換部で生成された電荷を前記第3浮遊拡散領域に伝送するように制御する第3伝送ゲート電極と、
前記第2面の下に順に積層された第1カラーフィルター、第1画素電極、前記第2光電変換部、第1共通電極、第2画素電極、前記第3光電変換部、第2共通電極、及びマイクロレンズと、を備えることを特徴とするイメージセンサー。
【請求項17】
後面受光イメージセンサーであって、
第1面及び前記第1面に対向する第2面を含む半導体基板と、
前記半導体基板内に互いに異なる深さに位置して互いに離隔されて配置された第1光電変換部及び第2光電変換部、並びに前記第2面上で前記半導体基板に隣接して配置された第光電変換部と、
前記第1面に隣接して前記半導体基板内の前記第1光電変換部の上に設けられて互いに離隔された第1浮遊拡散領域及び第3浮遊拡散領域、並びに前記第1浮遊拡散領域から離隔されて前記半導体基板内の前記第2光電変換部の上に設けられた第2浮遊拡散領域と、
前記第1面を覆う第1層間絶縁膜と、
前記第1層間絶縁膜上に形成された第1チャンネルパターンと、
前記第1面と前記第1層間絶縁膜との間に介在して前記第1光電変換部で生成された電荷を前記第1浮遊拡散領域に伝送する第1伝送ゲート電極、前記第1面と前記第1層間絶縁膜との間に介在して前記第2光電変換部で生成された電荷を前記第2浮遊拡散領域に伝送するように制御する第2伝送ゲート電極、並びに前記第1チャンネルパターンに隣接して配置されて前記第1チャンネルパターンを介して前記第光電変換部で生成された電荷前記第浮遊拡散領域に伝するように制御する第伝送ゲート電極と、
前記第2面の下に順に積層された画素電極、前記第3光電変換部、共通電極、及びマイクロレンズと、を備えることを特徴とするイメージセンサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサー及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサーは光学イメージ(optical image)を電気的信号に変換する半導体素子である。イメージセンサーはCCD(charge coupled device)形及びCMOS(complementary metal oxide semiconductor)形に分類される。CMOS形イメージセンサーはCIS(CMOS image sensor)と略称される。CISは2次元的に配列された複数のピクセルを具備する。ピクセルの各々はフォトダイオード(photodiode)を含む。フォトダイオードは入射する光を電気信号に変換する役割をする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第9,748,291号明細書
【文献】米国特許第9,443,893号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、高集積化されたイメージセンサー及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるイメージセンサーは、互いに対向する第1面及び第2面を含む半導体基板と、前記半導体基板の第2面側に配置された第1光電変換部と、前記半導体基板内に配置され、前記第1面に隣接する第1浮遊拡散領域と、前記第1面を覆う第1層間絶縁膜と、前記第1層間絶縁膜上の第1チャンネルパターンと、前記第1チャンネルパターンに隣接し、前記第1光電変換部で発生した電荷を前記第1浮遊拡散領域に伝送する第1伝送ゲート電極と、を備える。
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の態様によるイメージセンサーは、互いに対向する第1面及び第2面を含む半導体基板と、前記半導体基板の第2面側に配置された光電変換部と、前記半導体基板内に配置され、前記第1面に隣接する浮遊拡散領域と、前記第1面を覆い、上部にリセスされた領域を含む層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜上に配置され、前記リセスされた領域に重畳するチャンネルパターンと、前記リセスされた領域内に配置され、前記光電変換部で発生した電荷を前記浮遊拡散領域に伝送する伝送ゲート電極と、を備える。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の更に他の態様によるイメージセンサーは、半導体基板の上部に配置されたチャンネルパターンと、前記チャンネルパターンを介して互いに対向する第1伝送ゲート電極及び第2伝送ゲート電極と、を備える。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるイメージセンサーの製造方法は、互いに対向する第1面及び第2面を含む半導体基板内に、前記第1面に隣接するように浮遊拡散領域を形成する段階と、前記半導体基板の第1面を覆うように第1層間絶縁膜を形成する段階と、前記第1層間絶縁膜をエッチングして、互いに離隔されたリセスされた領域、及び前記浮遊拡散領域を露出させるコンタクトホールを形成する段階と、前記リセスされた領域内に伝送ゲート電極を形成し、前記コンタクトホール内にコンタクトプラグを形成する段階と、前記伝送ゲート電極及び前記第1層間絶縁膜上にチャンネルパターンを形成する段階と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明のイメージセンサーは、有機光電変換部で生成された電荷を伝送するための別の伝送トランジスタを層間絶縁膜上に具現することができる。従って、リセットノイズを減少させることができ、電荷伝送速度を向上させることができる。また、鮮やかな画質を具現することができる高集積化されたイメージセンサーを提供することができる。
本発明のイメージセンサーの製造方法は、BEOL(Back End of Line)工程の前に酸化物半導体物質でチャンネルパターンを形成することによって、BEOL工程中に発生する酸化物半導体物質による汚染イッシュー問題を解決し、これによって工程不良を防止/最小化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態によるイメージセンサーを示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態によるイメージセンサーの平面図である。
図3図2をI-I’線に沿って切断した第1例の断面図である。
図4図3の‘II’部分を拡大した図である。
図5A】本発明の一実施形態によるイメージセンサーの回路図である。
図5B】本発明の一実施形態によるイメージセンサーの回路図である。
図5C】本発明の一実施形態によるイメージセンサーの回路図である。
図6A図3の断面を有するイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図6B図3の断面を有するイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図6C図3の断面を有するイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図6D図3の断面を有するイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図6E図3の断面を有するイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図7図2をI-I’線に沿って切断した第2例の断面図である。
図8A図7の‘III’部分を拡大した図である。
図8B図7のイメージセンサーの回路図である。
図9A図7のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図9B図7のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図9C図7のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図9D図7のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図10図2をI-I’線に沿って切断した第3例の断面図である。
図11A図10の‘IV’部分を拡大した図である。
図11B図10のイメージセンサーの回路図である。
図12図2をI-I’線に沿って切断した第4例の断面図である。
図13A図12の‘VI’部分を拡大した図である。
図13B図12のイメージセンサーの回路図である。
図14A図12のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す図である。
図14B図12のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す図である。
図14C図12のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す図である。
図15図2をI-I’線に沿って切断した第5例の断面図である。
図16図15の‘VII’部分を拡大した図である。
図17】本発明の他の実施形態によるイメージセンサーの平面図である。
図18図17をVIII-VIII’線に沿って切断した断面図である。
図19】本発明の更に他の実施形態によるイメージセンサーの平面図である。
図20図19をIX-IX’線に沿って切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態によるイメージセンサーを示すブロック図である。
【0013】
図1を参照すると、イメージセンサーは、第1~第3光電変換部(PD1、PD2、PD3)、及び第1及び第2カラーフィルター(CF1、CF2)を含む。第1及び第2光電変換部(PD1、PD2)は半導体基板110内に提供される。第3光電変換部PD3は半導体基板110の一面上に提供され、カラーフィルター(CF1、CF2)は第3光電変換部PD3と半導体基板110との間に提供される。
【0014】
第1~第3波長の光(L1、L2、L3)が光電変換部PD3に入射する。第1波長及び第2波長は第3波長と異なる。第1波長は第2波長と異なる。例えば、第1波長の光L1は赤色に該当し、第2波長の光L2は青色に該当し、第3波長の光L3は緑色に該当する。
【0015】
第3光電変換部PD3は第3波長の光L3から第3光電信号S3を発生させる。第3光電変換部PD3は第1波長の光L1及び第2波長の光L2を透過させる。第3光電変換部PD3は複数の第1及び第2ピクセル(PX1、PX2)によって共有される。
【0016】
第3光電変換部PD3を透過した光(L1、L2)は第1及び第2カラーフィルター(CF1、CF2)に入射する。第1ピクセルPX1は第1カラーフィルターCF1及び第1光電変換部PD1を含む。第2ピクセルPX2は第2カラーフィルターCF2及び第2光電変換部PD2を含む。第1光電変換部PD1は第1カラーフィルターCF1の下に提供され、第2光電変換部PD2は第2カラーフィルターCF2の下に提供される。
【0017】
第1波長の光L1は、第1カラーフィルターCF1を透過し、第2カラーフィルターCF2を透過しない。第2波長の光L2は、第2カラーフィルターCF2を透過し、第1カラーフィルターCF1を透過しない。第1カラーフィルターCF1によって第1波長の光L1が第1光電変換部PD1に入射する。第1光電変換部PD1は第1波長の光L1から第1光電信号S1を発生させる。第2カラーフィルターCF2によって第2波長の光L2が第2光電変換部PD2に入射する。第2光電変換部PD2は第2波長の光L2から第2光電信号S2を発生させる。
【0018】
本実施形態によると、第3光電変換部PD3が第1及び第2光電変換部(PD1、PD2)上に配置され、イメージセンサーの集積度が向上する。
【0019】
図2は、本発明の一実施形態によるイメージセンサーの平面図である。図3は、図2をI-I’線に沿って切断した第1例の断面図である。図4は、図3の‘II’部分を拡大した図である。
【0020】
図2図4を参照すると、半導体基板110は第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2を含む。半導体基板110はシリコン単結晶ウエハー又はシリコンエピタキシァル層である。半導体基板110は第1導電形の不純物でドーピングされる。例えば、第1導電形はP形である。第1導電形の不純物は、例えばホウ素である。半導体基板110は互いに対向する第1面110a及び第2面110bを含む。第1面110aは、前面として、トランジスタが配置される。第2面110bは、後面として、これを通じて光が入射する。イメージセンサーは後面受光イメージセンサーである。
【0021】
半導体基板110内には、深い素子分離部DIが配置されて第1ピクセルPX1と第2ピクセルPX2とを分離する。深い素子分離部DIは第1方向Xに延長された延長部DI_Eと、延長部DI_Eから第1方向Xに交差する第2方向Yに又は第2方向Yと反対になる方向に突出する突出部DI_Pとを含む。深い素子分離部DIは、シリコン酸化膜、ハフニウム酸化膜、及びアルミニウム酸化膜のような金属酸化膜、そしてポリシリコン膜の中の少なくとも1つを含む。
【0022】
平面視で第2方向Yに沿って互いに隣接する深い素子分離部DIの突出部DI_Pの間に貫通電極120が配置される。貫通電極120は不純物がドーピングされたポリシリコンやタングステンのような導電物質を含む。貫通電極120と半導体基板110との間にはビア絶縁膜122が介在する。ビア絶縁膜122は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン酸化窒化膜の中の少なくとも1つの単一膜又は多重膜構造を含む。
【0023】
半導体基板110の第1面110aには浅い素子分離部3が配置され、第1及び第2ピクセル(PX1、PX2)で活性領域を定義する。浅い素子分離部3は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン酸化窒化膜の中の少なくとも1つを含む。
【0024】
貫通電極120及びビア絶縁膜122の上部面は、浅い素子分離部3の下部面と同一であるか又は更に低い。貫通電極120及びビア絶縁膜122の上には埋め込み絶縁膜5が配置される。埋め込み絶縁膜5は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン酸化窒化膜の中の少なくとも1つの膜で形成される。貫通電極120及びビア絶縁膜122の下部面は半導体基板110の第2面110bと共面をなす。
【0025】
第1ピクセルPX1で、半導体基板110内には第1光電変換部PD1が配置される。第2ピクセルPX2で、半導体基板110内には第2光電変換部PD2が配置される。第1及び第2光電変換部(PD1、PD2)は、例えば第1導電形と反対になる第2導電形の不純物がドーピングされた領域である。例えば、第2導電形はN形であり、第2導電形の不純物は燐や砒素である。第1及び第2光電変換部(PD1、PD2)は周辺の半導体基板110及びPN接合を成してフォトダイオードを構成する。
【0026】
第1ピクセルPX1で、半導体基板110の第1面110aには第1伝送ゲート電極TG1が配置される。第2ピクセルPX2で、半導体基板110の第1面110aには第2伝送ゲート電極TG2が配置される。第1伝送ゲート電極TG1と半導体基板110との間、及び第2伝送ゲート電極TG2と半導体基板110との間には第1ゲート絶縁膜7が介在する。ゲート絶縁膜7は、例えばシリコン酸化膜を含む。
【0027】
第1ピクセルPX1で、第1伝送ゲート電極TG1に隣接する半導体基板110には第1浮遊拡散領域FD1が配置される。また半導体基板110の第1面110aに隣接する箇所に第3浮遊拡散領域FD3が配置される。第3浮遊拡散領域FD3は浅い素子分離部3によって第1浮遊拡散領域FD1から離隔される。第2ピクセルPX2で、第2伝送ゲート電極TG2に隣接する半導体基板110には第2浮遊拡散領域FD2が配置される。また、半導体基板110の第1面110aに隣接する箇所に第3浮遊拡散領域FD3が配置される。第3浮遊拡散領域FD3は浅い素子分離部3によって第2浮遊拡散領域FD2から離隔される。第1~第3浮遊拡散領域(FD1、FD2、FD3)は、例えば第2導電形の不純物がドーピングされた領域である。
【0028】
半導体基板110の第1面110aは第1層間絶縁膜9で覆われる。第1層間絶縁膜9は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化窒化膜、多孔性酸化膜の中の少なくとも1つを含む。第1層間絶縁膜9の上部にはそれぞれ離隔された第1~第3リセス領域(RS、RG、RD)が形成される。第1リセス領域RSの底部には第1コンタクトホールRC1が形成され、第3リセス領域RDの底部には第2コンタクトホールRC2が形成される。第1リセス領域RS内にはソース電極13sが配置される。第2リセス領域RG内には第3伝送ゲート電極TG3が配置される。第3リセス領域RD内にはドレーン電極13dが配置される。第1コンタクトホールRC1内には第1層-第1コンタクトプラグ13c1が配置されてソース電極13sと貫通電極120とを電気的に連結させる。第1層-第1コンタクトプラグ13c1は埋め込み絶縁膜5内に延長されて貫通電極120に隣接する。第2コンタクトホールRC2内には第1層-第2コンタクトプラグ13c2が配置されてドレーン電極13dと第3浮遊拡散領域FD3とを電気的に連結させる。第1層間絶縁膜9内には第1層-第2コンタクトプラグ13c2から離隔され、第1及び第2浮遊拡散領域(FD1、FD2)に電気的に連結される第1層-第3コンタクトプラグ13c3が配置される。第1層コンタクトプラグ(13c1、13c2、13c3)、ソース電極13s、ドレーン電極13d、及び第3伝送ゲート電極TG3は、全て同一な導電物質であり、例えばタングステンを含む。第1層コンタクトプラグ(13c1、13c2、13c3)、ソース電極13s、ドレーン電極13d、及び第3伝送ゲート電極TG3の側面及び底面は第1拡散防止膜11で覆われる。第1拡散防止膜11は、例えばチタニウム窒化膜を含む。第3コンタクトプラグ13c3、ソース電極13s、ドレーン電極13d、及び第3伝送ゲート電極TG3の上部面は第1層間絶縁膜9の上部面と共面をなす。
【0029】
第1層間絶縁膜9上に第1エッチング阻止膜12が配置される。第1エッチング阻止膜12は第1層間絶縁膜9とエッチング選択比を有する絶縁膜で形成される。例えば、第1エッチング阻止膜12はシリコン窒化膜で形成される。
【0030】
第3伝送ゲート電極TG3上に第2ゲート絶縁膜14が位置する。第2ゲート絶縁膜14は、例えばシリコン酸化膜やこれより高い誘電率を有するアルミニウム酸化膜のような金属酸化膜で形成される。第1エッチング阻止膜12の一部は、第2ゲート絶縁膜14と第3伝送ゲート電極TG3との間に介在し、追加的なゲート絶縁膜機能をする。
【0031】
第2ゲート絶縁膜14上にはチャンネルパターンCHLが位置する。チャンネルパターンCHLは望ましくは酸化物半導体物質を含む。具体的な例として、酸化物半導体物質は、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、及び錫(Sn)の中の少なくとも1つを含む。酸化物半導体物質はインジウム(In)、ガリウム(Ga)、及び亜鉛(Zn)を含むIGZO(indium-gallium-zinc-oxide)である。酸化物半導体物質は、例えば非晶質(amorphous)IGZOである。
【0032】
第3伝送ゲート電極TG3、ソース電極13s、ドレーン電極13d、第2ゲート絶縁膜14、及びチャンネルパターンCHLは、図5Cの第3伝送トランジスタTx3を構成する。
【0033】
チャンネルパターンCHLは、第3伝送ゲート電極TG3の両横に延長されてソース電極13s及びドレーン電極13d上に位置する。チャンネルパターンCHLは、第2ゲート絶縁膜14及び第1エッチング阻止膜12を貫通してソース電極13s及びドレーン電極13dに接する。チャンネルパターンCHLは、ソース電極13s及びドレーン電極13dの横に更に延長される。チャンネルパターンCHLと第1層間絶縁膜9との間に残余ゲート絶縁膜14rが介在する。
【0034】
チャンネルパターンCHLの外に第1エッチング阻止膜12が露出する。チャンネルパターンCHLの側壁は残余ゲート絶縁膜14rの側壁と整列される。チャンネルパターンCHL及び第1エッチング阻止膜12は第2エッチング阻止膜15で覆われる。第2エッチング阻止膜15上に第2層間絶縁膜17が配置される。第2層間絶縁膜17内に第2層配線21w及び第2層コンタクトプラグ21cが配置される。第2層配線21w及び第2層コンタクトプラグ21cの側壁及び下部面は第2拡散防止膜19で覆われる。第2層配線21w及び第2層コンタクトプラグ21cは、ソース電極13s、第3伝送ゲート電極TG3、及びドレーン電極13dと異なる金属を含む。望ましくは第2層配線21w及び第2層コンタクトプラグ21cは銅を含む。
【0035】
第2層間絶縁膜17上には第3エッチング阻止膜23及び第3層間絶縁膜25が順に積層される。第3層間絶縁膜25内には第3層配線29w及び第3層コンタクトプラグ29cが配置される。第3層配線29w及び第3層コンタクトプラグ29cの側壁及び下部面は第3拡散防止膜27で覆われる。第3層間絶縁膜25上には第4エッチング阻止膜31及び第4層間絶縁膜33が順に積層される。第4層間絶縁膜33内には第4層配線37及びその表面を覆う第4拡散防止膜35が配置される。第4層間絶縁膜33は第1パッシベーション膜39で覆われる。第3及び第4エッチング阻止膜(23、31)は、例えばシリコン窒化膜を含む。第3及び第4層間絶縁膜(25、33)は、例えばシリコン酸化膜や多孔性絶縁膜を含む。第3層配線29w、第3層コンタクトプラグ29c、及び第4層配線37は、例えば銅を含む。第3及び第4拡散防止膜(27、35)は、例えばチタニウム窒化膜のような金属窒化膜を含む。第1パッシベーション膜39は、例えばシリコン窒化膜やポリイミドを含む。
【0036】
半導体基板110の第2面110bの下には保護膜50が配置される。保護膜50は、例えばシリコン酸化膜のような絶縁膜を含む。或いは、保護膜50は、第2面110bに接し、負の固定電荷を有する。こ場合、保護膜50は、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、チタニウム(Ti)、イットリウム、及びランタノイドを含むグループから選択される少なくとも1つの金属を含む金属酸化物(metal oxide)又は金属フッ化物(metal fluoride)からなる。例えば、保護膜50はハフニウム酸化膜又はアルミニウム酸化膜である。この時、保護膜50の周辺には正孔の蓄積(hole accumulation)が発生する。従って、暗電流の発生及びホワイトスポット(white spot)を効果的に減少させることができる。或いは、保護膜50はステップカバレージ特性がよい絶縁膜で形成される。また、保護膜50は平坦化膜として機能する。
【0037】
第1ピクセルPX1で、保護膜50の下に第1カラーフィルターCF1が配置される。第2ピクセルPX2で、保護膜50の下に第2カラーフィルターCF2が配置される。第1カラーフィルターCF1と第2カラーフィルターCF2とは互いに異なる色の顔料や染料を含む。第1及び第2カラーフィルター(CF1、CF2)の間には第1絶縁パターン54が介在する。望ましくは、第1絶縁パターン54は第1及び第2カラーフィルター(CF1、CF2)の屈折率よりも低い屈折率を有する物質を含む。従って、ピクセル(PX1、PX2)に入射する光の量が増え、光感度を向上させることができる。
【0038】
第1及び第2カラーフィルター(CF1、CF2)の下には各々画素電極58が配置される。画素電極58と第1及び第2カラーフィルター(CF1、CF2)との間には各々第2絶縁パターン52が介在する。第2絶縁パターン52は、例えばシリコン酸化膜やシリコン窒化膜のような絶縁物質を含む。第2絶縁パターン52の下には画素電極58が配置される。画素電極58は、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)、及び/又は有機透明導電物質を含む。画素電極58は第1絶縁パターン54を貫通するビアプラグ56を通じて貫通電極120に電気的に連結される。画素電極58の間には第3絶縁パターン60が介在する。
【0039】
画素電極58の下には第3光電変換部PD3が配置される。第3光電変換部PD3は、例えば有機光電変換層である。第3光電変換部PD3はp形有機半導体物質及びn形有機半導体物質を含み、p形有機半導体物質とn形有機半導体物質とはpn接合を形成する。或いは第3光電変換部PD3は量子ドット(quantum dot)又はカルコゲナイド(chalcogenide)を含む。
【0040】
第3光電変換部PD3の下には共通電極62が配置される。共通電極62は、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)、及び/又は有機透明導電物質を含む。画素電極58は、ピクセル別に分離されるが、第3光電変換部PD3と共通電極62とは各々ピクセル別に分離されず、半導体基板110の第2面110bの全体に亘って配置される。共通電極62の下に第2パッシベーション膜64が配置される。第2パッシベーション膜64の下にマイクロレンズMLが配置される。
【0041】
図5A図5Cは、本発明の一実施形態によるイメージセンサーの回路図である。
【0042】
図1図4及び図5A図5Cを参照すると、第1ピクセルPX1には第1伝送ゲート電極TG1及び第1浮遊拡散領域FD1を含む第1伝送トランジスタTx1が配置される。図示しないが、第1ピクセルPX1には、第1リセットゲート電極RG1を含む第1リセットトランジスタRx1、第1ソースフォロワゲート電極SF1を含む第1ソースフォロワトランジスタSFx1、及び第1選択ゲート電極SEL1を含む第1選択トランジスタSELx1が配置される。第2ピクセルPX2には第2伝送ゲート電極TG2及び第2浮遊拡散領域FD2を含む第2伝送トランジスタTx2が配置される。図示しないが、第2ピクセルPX2には、第2リセットゲート電極RG2を含む第2リセットトランジスタRx2、第2ソースフォロワゲート電極SF2を含む第2ソースフォロワトランジスタSFx2、及び第2選択ゲート電極SEL2を含む第2選択トランジスタSELx2が配置される。第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2には、各々第3伝送ゲート電極TG3及び第3浮遊拡散領域FD3を含む第3伝送トランジスタTx3が配置される。
【0043】
図示しないが、第1ピクセルPX1又は第2ピクセルPX2には、第3リセットゲート電極RG3を含む第3リセットトランジスタRx3、第3ソースフォロワゲート電極SF3を含む第3ソースフォロワトランジスタSFx3、及び第3選択ゲート電極SEL3を含む第3選択トランジスタSELx3が配置される。第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2は第1~第3リセットトランジスタ(Rx1、Rx2、Rx3)を共有する。即ち、1つのリセットトランジスタが第1~第3伝送トランジスタ(Tx1、Tx2、Tx3)に電気的に連結され、第1~第3リセットトランジスタ(Rx1、Rx2、Rx3)の機能をする。同様に、第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2は、第1~第3ソースフォロワトランジスタ(SFx1、SFx2、SFx3)及び第1~第3選択トランジスタ(SELx1、SELx2、SELx3)を共有する。
【0044】
第1光電変換部PD1で感知された色情報は、第1伝送トランジスタTx1、第1リセットトランジスタRx1、第1ソースフォロワトランジスタSFx1、及び第1選択トランジスタSELx1によって第1信号Vout1として出力される。第2光電変換部PD2で感知された色情報は、第2伝送トランジスタTx2、第2リセットトランジスタRx2、第2ソースフォロワトランジスタSFx2、及び第2選択トランジスタSELx2によって第2信号Vout2として出力される。第3光電変換部PD3で感知された色情報は、第3伝送トランジスタTx3、第3リセットトランジスタRx3、第3ソースフォロワトランジスタSFx3、及び第3選択トランジスタSELx3によって第3信号Vout3として出力される。
【0045】
このように、本実施形態によるイメージセンサーは、第3光電変換部PD3で生成された電荷を伝送するための第3伝送トランジスタTx3を含む。即ち、各々の色情報を伝送するのに4つのトランジスタを利用して4-Transistor CDS(Correlated Double sampling)回路を具現する。従って、リセットノイズを減少させることができる。また、第3伝送トランジスタTx3によって、第3光電変換部PD3で生成された電荷を第3浮遊拡散領域FD3に速く移動させることができる。従って、鮮やかな画質を具現する高集積化されたイメージセンサーを提供することができ
る。
【0046】
図6A図6Eは、図3の断面を有するイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
【0047】
図6Aを参照すると、第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2を含む半導体基板110を準備する。半導体基板110は第1導電形の不純物でドーピングされる。半導体基板110内にイオン注入工程を数回進行し、熱処理工程を進行して第1光電変換部PD1と第2光電変換部PD2を形成する。第1及び第2光電変換部(PD1、PD2)は第1導電形と反対になる第2導電形の不純物でドーピングされる。半導体基板110の第1面110aに隣接する箇所にSTI(Shallow trench isolation)工程を進行して浅い素子分離部3を形成する。ピクセル(PX1、PX2)の間で、浅い素子分離部3と、その下の半導体基板110をパターニングして深いトレンチを形成し、絶縁膜及びポリシリコン膜を順次的に積層して深いトレンチを満たし、研磨工程又はエッチバック工程を進行して深い素子分離部DIを形成する。
【0048】
深い素子分離部DIの突出部DI_Pの一部分を除去して貫通ビアホールを形成し、ビア絶縁膜122と、導電膜を形成して貫通ビアホールを満たし、研磨工程又はエッチバック工程を進行して貫通ビアホール内に貫通電極120を形成する。そして、貫通電極120の上部をリセスし、埋め込み絶縁膜5で満たす。第1及び第2ピクセル(PX1、PX2)で、半導体基板110の第1面1a上に第1伝送ゲート電極TG1、第2伝送ゲート電極TG2、及び第1ゲート絶縁膜7を形成する。第1及び第2伝送ゲート電極(TG1、TG2)の一部は半導体基板110内に延長されるように形成される。イオン注入工程を進行して、第1及び第2伝送ゲート電極(TG1、TG2)の隣の半導体基板110内に第1及び第2浮遊拡散領域(FD1、FD2)を形成する。そして、この時、浅い素子分離部3によって限定された半導体基板110内に第3浮遊拡散領域FD3を形成する。半導体基板110の第1面110aを覆う第1層間絶縁膜9を形成する。
【0049】
図6Bを参照すると、第1層間絶縁膜9をエッチングして第1~第3リセス領域(RS、RG、RD)及び第1~第3コンタクトホール(RC1、RC2、RC3)を形成する。第1リセス領域RS及び第1コンタクトホールRC1、そして第3リセス領域RD及び第2コンタクトホールRC2は、二重ダマシンホール構造を有する。第1コンタクトホールRC1を形成する時、埋め込み絶縁膜5の一部もエッチングされて貫通電極120の上部面が露出する。第2コンタクトホールRC2は第3浮遊拡散領域RD3を露出させる。第3コンタクトホールRC3は第1及び第2浮遊拡散領域(FD1、FD2)を露出させる。第1層間絶縁膜9上に第1拡散防止膜11及び導電膜(例えば、タングステン)を順に積層して第1~第3リセス領域(RS、RG、RD)及び第1~第3コンタクトホール(RC1、RC2、RC3)を満たし、研磨工程又はエッチバック工程を進行してソース電極13s、第3伝送ゲート電極TG3、ドレーン電極13d、及び第1層コンタクトプラグ(13c1、13c2、13c2)を形成する。
【0050】
図6Cを参照すると、第1層間絶縁膜9上に第1エッチング阻止膜12及び第2ゲート絶縁膜14を順に積層する。第1エッチング阻止膜12は、例えばシリコン窒化膜で形成される。第2ゲート絶縁膜14は、例えばアルミニウム酸化膜やシリコン酸化膜で形成される。第2ゲート絶縁膜14及び第1エッチング阻止膜12をエッチングしてソース電極13s及びドレーン電極13dの上部面を露出させる。第2ゲート絶縁膜14上にチャンネル膜140を積層する。チャンネル膜140は、酸化物半導体であり、具体的な例としてIGZOで形成される。チャンネル膜140はソース電極13s及びドレーン電極13dに接するように形成される。
【0051】
図6Dを参照すると、チャンネル膜140及び第2ゲート絶縁膜14をパターニングしてソース電極13s及びドレーン電極13dの隣の第1エッチング阻止膜12を露出させ、チャンネルパターンCHLを形成する。この時、残余ゲート絶縁膜14rが形成される。
【0052】
図6Eを参照すると、チャンネルパターンCHLが形成された半導体基板110の第1面110a上に第2エッチング阻止膜15をコンフォーマルに形成する。次に通常的なBEOL(Back End of Line)工程を進行して第2~第4層間絶縁膜(17、25、33)、第3及び第4エッチング阻止膜(23、31)、第2層配線21w、第2層コンタクトプラグ21c、第3層配線29w、第3層コンタクトプラグ29c、第4層配線37、及び第1パッシベーション膜39を形成する。
【0053】
次に図6E及び図3を参照すると、半導体基板110の第2面110bに対してグラインディング工程を進行して半導体基板110の一部を除去し、貫通電極120を露出させる。そして、半導体基板110の第2面110b上にカラーフィルター(CF1、CF2)、画素電極58、第3光電変換部PD3、共通電極62、及びマイクロレンズML等を形成する。
【0054】
本実施形態によるイメージセンサーの製造方法は、BEOL工程の前に酸化物半導体物質でチャンネルパターンCHLを形成する。BEOL工程では、主に配線が銅で形成され、銅による装備汚染を防ぐことが重要な課題である。この時、IGZOのような酸化物半導体物質をBEOL工程で使用する場合、IGZOによる装備汚染が追加的に発生する可能性があり、既存のBEOL工程の順序の変更が要求されるため、複雑になる。本実施形態によるイメージセンサーの製造方法は、BEOL工程の前に酸化物半導体物質でチャンネルパターンCHLを形成することから、このような問題を解決して工程不良を防止/最小化することができる。
【0055】
図7は、図2をI-I’線に沿って切断した第2例の断面図である。図8Aは、図7の‘III’部分を拡大した図である。図8Bは、図7のイメージセンサーの回路図である。
【0056】
図7及び図8Aを参照すると、本実施形態によるイメージセンサーでは、第1層間絶縁膜9内にそれぞれ離隔された第1層ソース電極13s、第1層-第3伝送ゲート電極TG31、及び第1層ドレーン電極13dが配置される。第1層-第3伝送ゲート電極TG31上には第1エッチング阻止膜12及び第2ゲート絶縁膜14が順に積層される。第2ゲート絶縁膜14上にはチャンネルパターンCHLが配置される。チャンネルパターンCHLは、第2ゲート絶縁膜14及び第1エッチング阻止膜12を貫通して第1層ソース電極13s及び第1層ドレーン電極13dに接する。チャンネルパターンCHL上に第3ゲート絶縁膜16が位置する。第3ゲート絶縁膜16は、例えばアルミニウム酸化膜やシリコン酸化膜である。
【0057】
第3ゲート絶縁膜16上に第2層-第3伝送ゲート電極TG32が配置される。第2層-第3伝送ゲート電極TG32は第1層-第3伝送ゲート電極TG31と垂直的に重畳する。第1層-第3伝送ゲート電極TG31は第1幅W1を有する。第2層-第3伝送ゲート電極TG32は第2幅W2を有する。第1幅W1は第2幅W2よりも大きい。チャンネルパターンCHLは第1層-第3伝送ゲート電極TG31と第2層-第3伝送ゲート電極TG32との間に位置する。
【0058】
チャンネルパターンCHL上に、第2層-第3伝送ゲート電極TG32から離隔されるように第2層ソース電極21s及び第2層ドレーン電極21dが配置される。第3ゲート絶縁膜16は、延長されてチャンネルパターンCHLと第2層ソース電極21sとの間に、そしてチャンネルパターンCHLと第2層ドレーン電極21dとの間に介在する。第2層ソース電極21sは第1層ソース電極13sと垂直的に重畳する。第2層ドレーン電極21dは第1層ドレーン電極13dと垂直的に重畳する。例えば、第2層ソース電極21s及び第2層ドレーン電極21dは、各々少なくとも第1層コンタクトプラグ(13c1、13d)に対向する第1及び第2導電パターンとして看做される。
【0059】
第2層ソース電極21s、第2層ドレーン電極21d、及び第2層-第3伝送ゲート電極TG32は、第1層ソース電極13s、第1層ドレーン電極13d、及び第1層-第3伝送ゲート電極TG31と互いに異なる金属を含む。例えば、第1層ソース電極13s、第1層ドレーン電極13d、及び第1層-第3伝送ゲート電極TG31はタングステンを含み、第2層ソース電極21s、第2層ドレーン電極21d、及び第2層-第3伝送ゲート電極TG32は銅を含む。
【0060】
第2層ソース電極21s、第2層ドレーン電極21d、及び第2層-第3伝送ゲート電極TG32の側面及び底面は第2拡散防止膜19で覆われる。第2層ソース電極21sと第3ゲート絶縁膜16との間には第1キャッピングパターン18sが介在する。第2層-第3伝送ゲート電極TG32と第3ゲート絶縁膜16との間には第2キャッピングパターン18gが介在する。第2キャッピングパターン18gは第3幅W3を有する。第3幅W3は第2幅W2よりも大きい。第2層ドレーン電極21dと第3ゲート絶縁膜16との間には第3キャッピングパターン18dが介在する。第1~第3キャッピングパターン(18s、18g、18d)はそれぞれ離隔され、同一な厚さ及び同一な物質を有する。第1~第3キャッピングパターン(18s、18g、18d)は、例えばチタニウム窒化膜のような金属窒化膜を含む。
【0061】
第1キャッピングパターン18s、第3ゲート絶縁膜16、チャンネルパターンCHL、及び残余ゲート絶縁膜14rの側壁は、互いに整列され、第2エッチング阻止膜15で覆われる。第3キャッピングパターン18d、第3ゲート絶縁膜16、チャンネルパターンCHL、及び残余ゲート絶縁膜14rの側壁は、互いに整列され、第2エッチング阻止膜15で覆われる。
【0062】
一例において、第1層-第3伝送ゲート電極TG31と第2層-第3伝送ゲート電極TG32とは別のビアプラグ(図示せず)によって互いに電気的に連結される。この時、第1層-第3伝送ゲート電極TG31及び第2層-第3伝送ゲート電極TG32は、図5Cの1つの第3伝送ゲート電極TG3のように動作する。
【0063】
又は他の例において、第2層-第3伝送ゲート電極TG32のみが図5Cの第3伝送ゲート電極TG3のように動作し、第1層-第3伝送ゲート電極TG31は、電圧が印加されず、電気的にフローティングされる。この時、第1層-第3伝送ゲート電極TG31はゲートではない遮光(optical block)パターンの役割をする。第1幅W1が第2幅W2よりもサイズが大きいため、第2面110bから入射した光が第2層-第3伝送ゲート電極TG32下のチャンネルパターンCHLに入射することを防止することができる。従って、図5Cの第3伝送トランジスタTx3の閾値電圧が変わることを防止することができる。
【0064】
又は更に他の例において、第1層-第3伝送ゲート電極TG31及び第2層-第3伝送ゲート電極TG32には各々電圧が印加されてチャンネルパターンCHLの電荷移動を制御する。この時の第3伝送トランジスタTx3は図8Bと同一である。第1層-第3伝送ゲート電極TG31又は第2層-第3伝送ゲート電極TG32はバック(back)ゲートとしての役割をする。また、第2層ソース電極21s及び第2層ドレーン電極21dにも電圧が印加される。また、第2層ソース電極21s及び第2層ドレーン電極21dは、第3ゲート絶縁膜16上に配置されて別の補助ゲート電極として機能する。この場合、チャンネルパターンCHL内での電荷移動は、第1層-第3伝送ゲート電極TG31、第2層-第3伝送ゲート電極TG32、第2層ソース電極21s、及び第2層ドレーン電極21dによって制御される。それ以外の構成及び動作は、図2図4図5A、及び図5Bを参照して説明したものと同一/類似である。
【0065】
図9A図9Dは、図7のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
【0066】
図9Aを参照すると、図6Cの段階で、チャンネル膜140上に第3ゲート絶縁膜16及びキャッピング膜18を順にコンフォーマルに積層する。第3ゲート絶縁膜16は、例えばアルミニウム酸化膜やシリコン酸化膜で形成される。キャッピング膜18は、例えばチタニウム窒化膜で形成される。図示しないが、キャッピング膜18上に図3のチャンネルパターンCHLの形状を限定するマスクパターンを形成する。マスクパターンは、例えばフォトレジストパターンである。
【0067】
図9Bを参照すると、マスクパターンをエッチングマスクとして利用してキャッピング膜18、第3ゲート絶縁膜16、チャンネル膜140、及び第2ゲート絶縁膜14を順にパターニングする。この時、チャンネルパターンCHLが形成される。或いはマスクパターンにキャッピング膜18を先にパターニングしてキャッピングパターンを形成し、マスクパターンを除去した後、キャッピングパターンをエッチングマスク/ハードマスクとして利用してその下の第3ゲート絶縁膜16、チャンネル膜140、及び第2ゲート絶縁膜14を順にパターニングする。そして、キャッピングパターンを追加的にパターニングしてそれぞれ離隔された第1~第3キャッピングパターン(18s、18g、18d)を形成し、これらの間で第3ゲート絶縁膜16を露出させる。
【0068】
図9Cを参照すると、BEOL工程を進行する。具体的に第1~第3キャッピングパターン(18s、18g、18d)が形成された半導体基板110の第1面110aの前面上に第2エッチング阻止膜15及び第2層間絶縁膜17を順に積層する。そして、第2層間絶縁膜17及び第2エッチング阻止膜15を順にエッチングして第1~第3キャッピングパターン(18s、18g、18d)を各々露出させる第2層ソーストレンチ領域17s、第2層ゲートトレンチ領域17g、及び第2層ドレーントレンチ領域17dを形成する。また、これと同時に第2層間絶縁膜17、第2エッチング阻止膜15、及び第1エッチング阻止膜12を順にエッチングして第2層コンタクトホール17cを形成する。第2層コンタクトホール17cを形成する時、第1~第3キャッピングパターン(18s、18g、18d)はエッチング阻止膜の役割をして第3ゲート絶縁膜16を保護する。
【0069】
図9Dを参照すると、第2層間絶縁膜17上に第2拡散防止膜19をコンフォーマルに形成し、導電膜を積層してトレンチ領域(17s、17g、17d)及び第2層コンタクトホール17cを満たし、研磨工程を進行して第2層ソース電極21s、第2層-第3伝送ゲート電極TG32、第2層ドレーン電極21d、及び第2層コンタクトプラグ21cを形成する。そして、図6E及び図3を参照して説明したものと同一/類似に後続工程を進行する。
【0070】
図10は、図2をI-I’線に沿って切断した第3例の断面図である。図11Aは、図10の‘IV’部分を拡大した図である。図11Bは、図10のイメージセンサーの回路図である。
【0071】
図10図11A、及び図11Bを参照すると、本実施形態によるイメージセンサーでは、第3ゲート絶縁膜16が、チャンネルパターンCHLと第2層ソース電極21sとの間に、そしてチャンネルパターンCHLと第2層ドレーン電極21dとの間に介在しない。第2層ソース電極21sの下で、そして第2層ドレーン電極21dの下で第2拡散防止膜19が第1及び第3キャッピングパターン(18s、18d)及び第3ゲート絶縁膜16を貫通してチャンネルパターンCHLに直接接する。即ち、第2層ソース電極21s及び第2層ドレーン電極21dはチャンネルパターンCHLに電気的に連結される。このような場合、第2層ソース電極21s及び第2層ドレーン電極21dは、図7図8A、及び図8Bの場合と異なり、補助ゲート電極として機能をしない。チャンネルパターンCHL内での電荷移動は第1層-第3伝送ゲート電極TG31及び第2層-第3伝送ゲート電極TG32によって制御される。それ以外の構成及び動作は、図2図4図5A、及び図5Bを参照して説明したものと同一/類似である。
【0072】
図12は、図2をI-I’線に沿って切断した第4例の断面図である。図13Aは、図12の‘VI’部分を拡大した図である。図13Bは、図12のイメージセンサーの回路図である。
【0073】
図12及び図13Aを参照すると、本実施形態によるイメージセンサーでは、第3伝送ゲート電極TG3、ソース電極37s、及びドレーン電極37dが第4層間絶縁膜33内に配置される。半導体基板110の第1面110aは第1層間絶縁膜9で覆われる。本実施形態で、第1層間絶縁膜9の上部にリセス領域は存在しない。第1層間絶縁膜9内にはそれぞれ離隔された第1層コンタクトプラグ(13c1、13c2、13c3)が配置される。第1層間絶縁膜9上には第2エッチング阻止膜15及び第2層間絶縁膜17が順に積層される。第2層間絶縁膜17内には第2層配線21が配置される。第2層間絶縁膜17上には第3エッチング阻止膜23及び第3層間絶縁膜25が順に積層される。第3層間絶縁膜25内に第3層配線29が配置される。第3層間絶縁膜25上には第4エッチング阻止膜31が配置される。第3層間絶縁膜25の上部面の一部は第4エッチング阻止膜31で覆われずに露出する。
【0074】
露出した第3層間絶縁膜25上にはチャンネルパターンCHLが配置される。チャンネルパターンCHLは第3層配線29の一部に直接接する。チャンネルパターンCHLの一端部は貫通電極120に電気的に連結され、チャンネルパターンCHLの他の端部は第3浮遊拡散領域FD3に電気的に連結される。チャンネルパターンCHL上には第2ゲート絶縁膜14が配置される。第2ゲート絶縁膜14上にはそれぞれ離隔されたソース電極37s、第3伝送ゲート電極TG3、及びドレーン電極37dが配置される。電極(37s、TG3、37d)と第2ゲート絶縁膜14との間には各々キャッピングパターン(18s、18g、18d)が介在する。第4エッチング阻止膜31上には第4層間絶縁膜33が配置される。第4層間絶縁膜33内には電極(37s、TG3、37d)から離隔された第4層配線37が配置される。第4層間絶縁膜33上には第5エッチング阻止膜41、第5層間絶縁膜43、第6エッチング阻止膜71、第6層間絶縁膜73、及び第1パッシベーション膜39が順に積層される。第5層間絶縁膜43内には第5層配線47及び第5拡散防止膜45が配置される。第6層間絶縁膜73内には第6層配線77及び第6拡散防止膜75が配置される。図示しないが、第2層~第6層配線(21、29、37、47、77)は、配線のみならず、ビアプラグ及び導電パッドを含む。本実施例で、第1層コンタクトプラグ(13c1、13c2、13c3)は、例えばタングステンを含む。そして、第2層配線21、第3層配線29、ソース電極37s、第3伝送ゲート電極TG3、ドレーン電極37d、第5層配線47、及び第6層配線77は全て銅を含む。
【0075】
図13Bを参照すると、図12及び図13Aのイメージセンサーで、ソース電極37s及びドレーン電極37dは補助ゲート電極として機能する。即ち、第3伝送トランジスタTx3で、チャンネルパターンCHLの電荷移動は、ソース電極37s、第3伝送ゲート電極TG3、及びドレーン電極37dによって制御される。それ以外の構成及び動作は、図2図4図5A、及び図5Bを参照して説明したものと同一/類似である。
【0076】
図14A図14Cは、図12のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す図である。
【0077】
図14Aを参照すると、図6Aのような状態で、半導体基板110の第1面110aを覆う第1層間絶縁膜9を積層する。第1層間絶縁膜9内に第1層コンタクトプラグ(13c1、13c2、13c3)及び第1拡散防止膜11を形成する。第1層間絶縁膜9上に第2エッチング阻止膜15及び第2層間絶縁膜17を順に積層する。第2層間絶縁膜17内に第2層配線21及び第2拡散防止膜19を形成する。第2層間絶縁膜17上に第3エッチング阻止膜23及び第3層間絶縁膜25を順に積層する。第3層間絶縁膜25内に第3層配線29を形成する。
【0078】
図14Bを参照すると、第3層間絶縁膜25上に第4エッチング阻止膜31を積層する。第4エッチング阻止膜31は、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜、シリコン酸化窒化膜、シリコン炭化窒化膜(SiCN)の中の少なくとも1つの膜で形成される。第4エッチング阻止膜31をパターニングして第3層間絶縁膜25の上部面と第3層配線29の一部を露出させる。第4エッチング阻止膜31上にチャンネル層、第2ゲート絶縁膜14、及びキャッピング膜を順に積層した後、順次的にパターニングする。即ち、チャンネルパターンCHL、これと同一な形態の第2ゲート絶縁膜14、及びキャッピングパターンを形成する。そして、キャッピングパターンをエッチングしてそれぞれ離隔された第1~第3キャッピングパターン(18s、18g、18d)を形成する。
【0079】
図14Cを参照すると、第1~第3キャッピングパターン(18s、18g、18d)が形成された半導体基板110の第1面110aの上部に第4層間絶縁膜33を形成する。そして、第4層間絶縁膜33内にそれぞれ離隔されたソース電極37s、第3伝送ゲート電極TG3、ドレーン電極37d、及び第4層配線37を形成する。
【0080】
図15は、図2をI-I’線に沿って切断した第5例の断面図である。図16は、図15の‘VII’部分を拡大した図である。
【0081】
図15及び図16を参照すると、本実施形態によるイメージセンサーでは、ソース電極21s、第3伝送ゲート電極TG3、及びドレーン電極21dが第2層間絶縁膜17内に配置される。チャンネルパターンCHLは第1層間絶縁膜9に接する。チャンネルパターンCHLの一端部は第1層-第1コンタクトプラグ13c1に接し、チャンネルパターンCHLの他の端部は第1層-第2コンタクトプラグ13c2に接する。それ以外の構成は上述したものと同一/類似である。
【0082】
図17は、本発明の他の実施形態によるイメージセンサーの平面図である。図18は、図17をVIII-VIII’線に沿って切断した断面図である。
【0083】
図17及び図18を参照すると、本実施形態によるイメージセンサーでは、1つのピクセル(PX1又はPX2)で3つの色情報を同時に感知することができる。具体的に半導体基板110は互いに対向する第1面110a及び第2面110bを含む。半導体基板110は、例えばP形の不純物でドーピングされる。1つのピクセル(PX1又はPX2)で、半導体基板110内には第1光電変換部PD1が配置される。第1光電変換部PD1は、例えばN形の不純物がドーピングされた領域である。半導体基板110内には互いに離隔された第1貫通電極120a及び第2貫通電極120bが配置される。第1貫通電極120aと半導体基板110との間には第1ビア絶縁膜122aが介在する。第2貫通電極120bと半導体基板110との間には第2ビア絶縁膜122bが介在する。
【0084】
1つのピクセル(PX1又はPX2)で、半導体基板110の第2面110bの下には保護膜50、第1カラーフィルターCF1、第2絶縁パターン52、第1画素電極58、第2光電変換部PD2、第1共通電極62、第3絶縁パターン63、第2画素電極84、第3光電変換部PD3、第2共通電極86、第2パッシベーション膜64、及びマイクロレンズMLが順に積層される。第1カラーフィルターCF1の間には第1絶縁パターン54が配置される。第1貫通電極120aは第1絶縁パターン54及び保護膜50を貫通する第1ビアプラグ56によって第1画素電極58に電気的に連結される。第2貫通電極120bは第2ビアプラグ80によって第2画素電極84に電気的に連結される。第2ビアプラグ80の側壁は第3ビア絶縁膜82で覆われる。
【0085】
第1及び第2画素電極(58、84)、及び第1及び第2共通電極(62、86)は、全てITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)、及び/又は有機透明導電物質を含む。第2及び第3光電変換部(PD2、PD3)は様々な波長の光が入射しても特定波長の光のみを感知して電荷を生成する。第2及び第3光電変換部(PD2、PD3)は、例えば有機光電変換層として、各々p形有機半導体物質及びn形有機半導体物質を含むか、或いは量子ドット(quantum dot)又はカルコゲナイド(chalcogenide)を含む。
【0086】
半導体基板110上には第1伝送ゲート電極TG1が配置される。第1伝送ゲート電極TG1と半導体基板110との間には第1ゲート絶縁膜7が介在する。第1伝送ゲート電極TG1に隣接する半導体基板110内には第1浮遊拡散領域FD1が配置される。1つのピクセル(PX1又はPX2)で、半導体基板110内には第1浮遊拡散領域FD1から離隔される第2浮遊拡散領域FD2及び第3浮遊拡散領域FD3が配置される。半導体基板110の第1面110aは第1層間絶縁膜9で覆われる。第1層間絶縁膜9内にはそれぞれ離隔された第1ソース電極13s1、第2伝送ゲート電極TG2、及び第1ドレーン電極13d1が配置される。また、第1層間絶縁膜9内にはそれぞれ離隔された第2ソース電極13s2、第3伝送ゲート電極TG3、及び第2ドレーン電極13d2が配置される。第2伝送ゲート電極TG2上には第2ゲート絶縁膜14a及び第1チャンネルパターンCHL1が順に積層される。第1チャンネルパターンCHL1は両方に延長されて第1ソース電極13s1及び第1ドレーン電極13d1に接する。第3伝送ゲート電極TG3上には第3ゲート絶縁膜14b及び第2チャンネルパターンCHL2が順に積層される。第2チャンネルパターンCHL2は両方に延長されて第2ソース電極13s2及び第2ドレーン電極13d2に接する。
【0087】
第1光電変換部PD1は第1カラーフィルターCF1を通過した第1波長の光を感知して電荷を生成する。このように生成された電荷は第1伝送ゲート電極TG1によって第1浮遊拡散領域FD1に伝送される。
【0088】
第2光電変換部PD2は第2波長の光を感知して電荷を生成する。このように生成された電荷は、第1画素電極58、第1ビアプラグ56、第1貫通電極120a、第1層-第1コンタクトプラグ13c1、及び第1ソース電極13s1を通じて第1チャンネルパターンCHL1に伝送され、第2伝送ゲート電極TG2に電圧を印加することによって第1ドレーン電極13d1、第1層-第2コンタクトプラグ13c2を通じて第2浮遊拡散領域FD2に伝送される。
【0089】
第3光電変換部PD3は第3波長の光を感知して電荷を生成する。このように生成された電荷は、第2画素電極84、第2ビアプラグ80、第2貫通電極120b、第1層-第3コンタクトプラグ13c3、及び第2ソース電極13s2を通じて第2チャンネルパターンCHL2に伝送され、第3伝送ゲート電極TG3に電圧を印加することによって第2ドレーン電極13d2、第1層-第4コンタクトプラグ13c4を通じて第3浮遊拡散領域FD3に伝送される。それ以外の構成及び動作は、図2図4図5A、及び図5Bを参照して説明したものと同一/類似である。
【0090】
図19は、本発明の更に他の実施形態によるイメージセンサーの平面図である。図20は、図19をIX-IX’線に沿って切断した断面図である。
【0091】
図19及び図20を参照すると、本実施形態によるイメージセンサーでは、1つのピクセル(PX1又はPX2)で3つの色情報を同時に感知することができる。具体的に半導体基板110は互いに対向する第1面110a及び第2面110bを含む。半導体基板110は、例えばP形の不純物でドーピングされる。1つのピクセル(PX1又はPX2)で、半導体基板110内には互いに異なる深さに位置して互いに離隔された第1光電変換部PD1及び第2光電変換部PD2が配置される。第1及び第2光電変換部(PD1、PD2)は、例えばN形の不純物がドーピングされた領域である。
【0092】
半導体基板110内には深い素子分離部DIが配置されて第1ピクセルPX1と第2ピクセルPX2とを分離する。深い素子分離部DIは第1方向Xに延長される延長部DI_Eと、延長部DI_Eから第1方向Xに交差する第2方向Yに又は第2方向Yと反対になる方向に突出する突出部DI_Pとを含む。深い素子分離部DIはポリシリコンパターン90及び絶縁パターン92を含む。半導体基板110内にはポリシリコンパターン90から絶縁される貫通電極120が配置される。
【0093】
1つのピクセル(PX1又はPX2)で、半導体基板110の第1面110a上には互いに離隔された第1伝送ゲート電極TG1及び第2伝送ゲート電極TG2が配置される。第1伝送ゲート電極TG1の一部は半導体基板110内に延長されて第1光電変換部PD1に隣接する。第2伝送ゲート電極TG2の一部は半導体基板110内に延長されて第2光電変換部PD2に隣接する。第2光電変化部PD2は第1光電変換部PD1よりも深く、第2伝送ゲート電極TG2の下部面は第1伝送ゲート電極TG1の下部面よりも深い。第1及び第2伝送ゲート電極(TG1、TG2)と半導体基板110との間には第1ゲート絶縁膜7が介在する。第1伝送ゲート電極TG1に隣接する半導体基板110内には第1浮遊拡散領域FD1が配置される。第2ゲート電極TG2に隣接する半導体基板110内には第2浮遊拡散領域FD2が配置される。
【0094】
半導体基板110内には第1及び第2浮遊拡散領域(FD1、FD2)から離隔された第3浮遊拡散領域FD3が配置される。半導体基板110の第1面110aは第1層間絶縁膜9で覆われる。第1層間絶縁膜9内には、ソース電極13s、第3伝送ゲート電極TG3、及びドレーン電極13dが配置される。第3伝送ゲート電極TG3上には第2ゲート絶縁膜14及びチャンネルパターンCHLが配置される。
【0095】
1つのピクセル(PX1又はPX2)で、半導体基板110の第2面110bの下にはカラーフィルターが配置されない。半導体基板110の第2面110bの下には保護膜50、画素電極58、第3光電変換部PD3、共通電極62、第2パッシベーション膜64、及びマイクロレンズMLが順に積層される。
【0096】
第1光電変換部PD1は第1波長の光を感知して電荷を生成する。このように生成された電荷は第1伝送ゲート電極TG1によって第1浮遊拡散領域FD1に伝送される。
【0097】
第2光電変換部PD2は第2波長の光を感知して電荷を生成する。このように生成された電荷は第2伝送ゲート電極TG2によって第2浮遊拡散領域FD2に伝送される。第2波長は、第1波長と異なるため、半導体基板110内に透過する深さが異なる。従って、カラーフィルターが無くても第1光電変換部PD1と第2光電変換部PD2とは互いに異なる波長の光を感知することができる。
【0098】
第3光電変換部PD3は第3波長の光を感知して電荷を生成する。このように生成された電荷は第3伝送ゲート電極TG3によって第3浮遊拡散領域FD3に伝送される。
【0099】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0100】
3 浅い素子分離部
5 埋め込み絶縁膜
7、14、16 第1~第3ゲート絶縁膜
9、17、25、33、43、73 第1~第6層間絶縁膜
11、19、27、35、45、75 第1~第6拡散防止膜
12、15、23、31、41、71 第1~第6エッチング阻止膜
13c1、13c2、13c3、13c4 第1層-第1~第4コンタクトプラグ
13d (第1)ドレーン電極
13d1、13d2 第1、第2ドレーン電極
13s (第1)ソース電極 13s1、13s2 第1、第2ソース電極
14a、14b 第2、第3ゲート絶縁膜
14r 残余ゲート絶縁膜
17c 第2層コンタクトホール
17d 第2層ドレーントレンチ領域
17g 第2層ゲートトレンチ領域
17s 第2層ソーストレンチ領域
18 キャッピング膜
18s、18g、18d 第1~第3キャッピングパターン
21、21w 第2層配線
21c、29c 第2、第3層コンタクトプラグ
21d 第2層ドレーン電極
21s 第2層ソース電極
29、29w 第3層配線
37、47、77 第4~第6層配線
37d ドレーン電極
37s ソース電極
39、64 第1、第2パッシベーション膜
50 保護膜
54、52 第1、第2絶縁パターン
56 (第1)ビアプラグ
58 (第1)画素電極
60、63 第3絶縁パターン
62 (第1)共通電極
80 第2ビアプラグ
84 第2画素電極
86 第2共通電極
90 ポリシリコンパターン
92 絶縁パターン
110 半導体基板
110a、110b 半導体基板の第1面、第2面
120 貫通電極
120a、120b 第1、第2貫通電極
122 ビア絶縁膜
122a、122b、82 第1、第2、第3ビア絶縁膜
140 チャンネル膜
CF1、CF2 第1、第2カラーフィルター
CHL チャンネルパターン
CHL1、CHL2 第1、第2チャンネルパターン
DI 深い素子分離部
DI_E 延長部
DI_P 突出部
FD1、FD2、FD3 第1~第3浮遊拡散領域
L1~L3 第1~第3波長の光
ML マイクロレンズ
PD1、PD2、PD3 第1~第3光電変換部
PX1、PX2、Rx3 第1~第3ピクセル
RC1、RC2、RC3 第1~第3コンタクトホール
RG1、RG2、RG3 第1~第3リセットゲート電極
RS、RG、RD 第1~第3リセス領域 Rx1、Rx2、Rx3 第1~第3リセットトランジスタ
S1、S2、S3 第1~第3光電信号
SEL1~SEL3 第1~第3選択ゲート電極
SELx1~SELx3 第1~第3選択トランジスタ
SF1~SF3 第1~第3ソースフォロワゲート電極
SFx1~SFx3 第1~第3ソースフォロワトランジスタ
TG1~TG3 第1~第3伝送ゲート電極
TG31、TG32 第1層、第2層-第3伝送ゲート電極
Tx1~Tx3 第1~第3伝送トランジスタ
Vout1~Vout3 第1~第3信号

図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
図11A
図11B
図12
図13A
図13B
図14A
図14B
図14C
図15
図16
図17
図18
図19
図20