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特許7503447セレモニー開催支援装置及びセレモニー開催支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-12
(45)【発行日】2024-06-20
(54)【発明の名称】セレモニー開催支援装置及びセレモニー開催支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240613BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020134147
(22)【出願日】2020-08-06
(65)【公開番号】P2022030275
(43)【公開日】2022-02-18
【審査請求日】2022-07-08
(73)【特許権者】
【識別番号】505124443
【氏名又は名称】志賀 司
(74)【代理人】
【識別番号】100088580
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 敦
(74)【代理人】
【識別番号】100195453
【弁理士】
【氏名又は名称】福士 智恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100205501
【弁理士】
【氏名又は名称】角渕 由英
(72)【発明者】
【氏名】志賀 司
【審査官】平井 嗣人
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-192801(JP,A)
【文献】特開2015-118592(JP,A)
【文献】特開2002-132983(JP,A)
【文献】特開2002-312512(JP,A)
【文献】特開2019-165490(JP,A)
【文献】特開2003-333575(JP,A)
【文献】特開2014-174639(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冠婚葬祭のセレモニーを撮影した撮影映像をリアルタイムで配信し、セレモニーの開催を支援するためのセレモニー開催支援装置であって、
所定のセレモニーに参列する参列者の属性を示す参列者属性データを取得する属性データ取得部と、
前記参列者のメッセージを示すメッセージデータを取得するメッセージデータ取得部と、
前記所定のセレモニーを撮影した撮影映像を配信するための配信コードを送信する配信コード送信部と、
前記撮影映像を示す撮影データを取得し、前記配信コードを利用したユーザー端末に向けて前記撮影映像と、前記参列者のメッセージとを含むセレモニーの演出内容を配信するセレモニー配信部と、を備え、
前記メッセージデータ取得部は、前記参列者が利用するユーザー端末から、前記所定のセレモニーの開催前及び開催中に前記メッセージデータを取得し、
前記セレモニー配信部は、前記所定のセレモニーの配信画面において前記所定のセレモニーの開催中に、前記所定のセレモニーの開催前に得られた前記参列者のメッセージと、前記所定のセレモニーの開催中に得られた前記参列者のメッセージとを表示し
所定のセレモニーを主催する主催者と、前記参列者とが表示された過去の映像を示す過去映像データを、前記所定のセレモニーの開催前及び開催中に取得する過去映像データ取得部をさらに備え、
前記セレモニー配信部は、前記配信画面において前記所定のセレモニーの開催中に、前記所定のセレモニーの開催前に得られた前記過去映像データと、前記所定のセレモニーの開催中に得られた前記過去映像データとを表示することを特徴とするセレモニー開催支援装置。
【請求項2】
冠婚葬祭のセレモニーを撮影した撮影映像をリアルタイムで配信し、セレモニーの開催を支援するためのセレモニー開催支援装置であって、
所定のセレモニーに参列する参列者の属性を示す参列者属性データを取得する属性データ取得部と、
前記参列者のメッセージを示すメッセージデータを取得するメッセージデータ取得部と、
前記所定のセレモニーを撮影した撮影映像を配信するための配信コードを送信する配信コード送信部と、
前記撮影映像を示す撮影データを取得し、前記配信コードを利用したユーザー端末に向けて前記撮影映像と、前記参列者のメッセージとを含むセレモニーの演出内容を配信するセレモニー配信部と、を備え、
前記メッセージデータ取得部は、前記参列者が利用するユーザー端末から、前記所定のセレモニーの開催前及び開催中に前記メッセージデータを取得し、
前記セレモニー配信部は、前記所定のセレモニーの配信画面において前記所定のセレモニーの開催中に、前記所定のセレモニーの開催前に得られた前記参列者のメッセージと、前記所定のセレモニーの開催中に得られた前記参列者のメッセージとを表示し
前記属性データ取得部が、前記参列者が利用するユーザー端末から、同日に開催される別のセレモニーに参列するための前記参列者属性データをさらに取得したときに、
前記セレモニー配信部は、
前記所定のセレモニーの配信画面において前記所定のセレモニーの撮影映像と、前記参列者のメッセージとをリアルタイムで同時表示し、かつ
前記別のセレモニーの配信画面において前記別のセレモニーの撮影映像と、前記参列者のメッセージとをリアルタイムで同時表示することを特徴とするセレモニー開催支援装置。
【請求項3】
前記所定のセレモニーの開催前に、主催者となる冠婚葬祭の主役の紹介映像データを取得する紹介映像データ取得部をさらに備え、
前記セレモニー配信部は、前記所定のセレモニーの配信画面において、前記撮影映像と、前記参列者のメッセージと、前記冠婚葬祭の主役の紹介映像とを含むセレモニーの演出内容を配信することを特徴とする請求項1又は2に記載のセレモニー開催支援装置。
【請求項4】
前記属性データ取得部が、前記参列者が利用するユーザー端末から、のセレモニーに参列するための前記参列者属性データをさらに取得したときに、
前記参列者が同じ日時に開催される複数のセレモニーに重複して参列するものとなっているか否かを判定する重複判定部と、
前記参列者が重複して参列するものと判定された場合に、前記ユーザー端末に向けて判定の結果を報知するユーザー報知部と、をさらに備えていることを特徴とする請求項3に記載のセレモニー開催支援装置。
【請求項5】
所定のセレモニーを主催する主催者と、前記参列者とが表示された過去の映像を示す過去映像データを取得する過去映像データ取得部と、
ユーザー操作の選択を受け付けて、前記過去の映像をセレモニー配信画面において公開するか否かを決定する映像公開決定部と、をさらに備え、
前記セレモニー配信部は、前記セレモニーの演出内容として前記撮影映像を表示し、前記参列者のメッセージを表示し、複数の過去の映像の中から公開決定した前記過去の映像を表示し、
前記セレモニー配信部は、
セレモニー配信画面において、複数の演出内容の中から所定の演出内容をユーザー選択させるための演出内容一覧画面を表示し、
該演出内容一覧画面において、ユーザー選択可能な演出内容と、ユーザー選択不可能な演出内容とを異なる表示態様で表示し、
記参列者が注文する香典内容を示す香典データを受け付ける香典データ受付部をさらに備え、
前記香典データには、前記香典内容として、複数設定された香典金額の候補からユーザー選択された香典金額と、複数設定された故人との関係性の候補からユーザー選択された故人との関係性と、前記参列者の伝言内容とが含まれていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のセレモニー開催支援装置。
【請求項6】
冠婚葬祭のセレモニーを撮影した撮影映像をリアルタイムで配信し、セレモニーの開催を支援するためのセレモニー開催支援方法であって、
コンピュータが、
所定のセレモニーに参列する参列者の属性を示す参列者属性データを取得することと、
前記参列者のメッセージを示すメッセージデータを取得することと、
前記所定のセレモニーを撮影した撮影映像を配信するための配信コードを送信することと、
前記撮影映像を示す撮影データを取得し、前記配信コードを利用したユーザー端末に向けて前記撮影映像と、前記参列者のメッセージとを含むセレモニーの演出内容を配信することと、を実行し、
前記メッセージデータを取得することでは、前記参列者が利用するユーザー端末から、前記所定のセレモニーの開催前及び開催中に前記メッセージデータを取得し、
前記セレモニーを配信することでは、前記所定のセレモニーの配信画面において前記所定のセレモニーの開催中に、前記所定のセレモニーの開催前に得られた前記参列者のメッセージと、前記所定のセレモニーの開催中に得られた前記参列者のメッセージとを表示し、
前記コンピュータが、所定のセレモニーを主催する主催者と、前記参列者とが表示された過去の映像を示す過去映像データを、前記所定のセレモニーの開催前及び開催中に取得することをさらに実行し、
前記セレモニーを配信することでは、前記配信画面において前記所定のセレモニーの開催中に、前記所定のセレモニーの開催前に得られた前記過去映像データと、前記所定のセレモニーの開催中に得られた前記過去映像データとを表示することを特徴とするセレモニー開催支援方法。
【請求項7】
冠婚葬祭のセレモニーを撮影した撮影映像をリアルタイムで配信し、セレモニーの開催を支援するためのセレモニー開催支援方法であって、
コンピュータが、
所定のセレモニーに参列する参列者の属性を示す参列者属性データを取得することと、
前記参列者のメッセージを示すメッセージデータを取得することと、
前記所定のセレモニーを撮影した撮影映像を配信するための配信コードを送信することと、
前記撮影映像を示す撮影データを取得し、前記配信コードを利用したユーザー端末に向けて前記撮影映像と、前記参列者のメッセージとを含むセレモニーの演出内容を配信することと、を実行し、
前記メッセージデータを取得することでは、前記参列者が利用するユーザー端末から、前記所定のセレモニーの開催前及び開催中に前記メッセージデータを取得し、
前記セレモニーを配信することでは、前記所定のセレモニーの配信画面において前記所定のセレモニーの開催中に、前記所定のセレモニーの開催前に得られた前記参列者のメッセージと、前記所定のセレモニーの開催中に得られた前記参列者のメッセージとを表示し、
前記参列者が利用するユーザー端末から、同日に開催される別のセレモニーに参列するための前記参列者属性データをさらに取得したときに、
前記セレモニーを配信することでは、前記所定のセレモニーの配信画面において前記所定のセレモニーの撮影映像と、前記参列者のメッセージとをリアルタイムで同時表示し、かつ、前記別のセレモニーの配信画面において前記別のセレモニーの撮影映像と、前記参列者のメッセージとをリアルタイムで同時表示することを特徴とするセレモニー開催支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セレモニー開催支援装置及びセレモニー開催支援方法に係り、特に、冠婚葬祭のセレモニーを撮影した撮影映像をリアルタイムで配信し、セレモニーの開催を支援するためのセレモニー開催支援装置及びセレモニー開催支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
冠婚葬祭(特に葬儀)は人生にとって重要な節目を迎えるための儀式であって、参列者(弔問・会葬者)がセレモニーの開催場所に直接参列(弔問・会葬)し、葬儀の際には故人をしのびながら最後のお別れをし、結婚式の際には新郎、新婦の新たな門出を祝福することが一般的となっている。
しかしながら、日程の都合がつかない等の時間的な理由や、健康上の理由等から、参列(弔問・会葬)がどうしてもかなわない場合がある。そのため、冠婚葬祭のセレモニーの様子をライブ動画配信するサービスが種々提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
特許文献1に記載のサイバー式場出席システムによれば、冠婚葬祭のセレモニーに参列できない参列希望者が、インターネットを利用してセレモニーを撮影した撮影映像をリアルタイムで閲覧できることが開示されている。
また、インターネットを利用して参列希望者からのメッセージを受信し、必要に応じて当該メッセージをオンライン上で披露する演出内容が開示されている。
上記のようなセレモニーの演出内容により、オンライン参列者の参列意識を高めることができ、遠隔地に居ながらも実際に参列している気分を味わうことができる。
特許文献2に記載のインターネットを用いた葬儀システムも同様であって、葬儀のセレモニーの開催にあたって参列希望者向けにセレモニーの様子をリアルタイムで配信するほか、弔問メッセージや香典をオンライン上で受け付けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-49711号公報
【文献】特開2001-229297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1、2のような冠婚葬祭(特に葬儀)のセレモニー開催支援システムにおいて、直接来場することができない参列希望者(弔問・会葬希望者)が、セレモニーの主催者へ思いを伝えることができるように、セレモニーの演出内容をより工夫することが求められてきた。
また、当該参列希望者(弔問・会葬希望者)が、セレモニーの参列(弔問・会葬)に必要な手続きをオンライン上でスムーズに行うことが可能なサービスが求められていた。
特に、著名人や政治家、会社役員のような参列希望者(弔問・会葬希望者)が同日に複数のセレモニーに参列(弔問・会葬)する必要があった場合でも、スムーズに参列(弔問・会葬)手続することができ、またご挨拶メッセージ等を送ることが可能なサービスが求められていた。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、直接来場することができない参列者(弔問・会葬者)向けにセレモニーの撮影映像をリアルタイムで配信するにあたって、当該セレモニーの演出内容が工夫されたセレモニー開催支援装置及びセレモニー開催支援方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記参列者(弔問・会葬者)が、セレモニーの参列(弔問・会葬)に必要な手続きをオンライン上でスムーズに行うことが可能なセレモニー開催支援装置及びセレモニー開催支援方法を提供することにある。
特に、著名人や政治家、会社役員のような参列者(弔問・会葬者)が同日に複数のセレモニーに参列(弔問・会葬)する必要があった場合でも、スムーズに参列(弔問・会葬)手続することができ、メッセージ等を送ることが可能なセレモニー開催支援装置及びセレモニー開催支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題は、本発明のセレモニー開催支援装置によれば、冠婚葬祭のセレモニーを撮影した撮影映像をリアルタイムで配信し、セレモニーの開催を支援するためのセレモニー開催支援装置であって、所定のセレモニーに参列する参列者の属性を示す参列者属性データを取得する属性データ取得部と、前記参列者のメッセージを示すメッセージデータを取得するメッセージデータ取得部と、前記所定のセレモニーを撮影した撮影映像を配信するための配信コードを送信する配信コード送信部と、前記撮影映像を示す撮影データを取得し、前記配信コードを利用したユーザー端末に向けて前記撮影映像と、前記参列者のメッセージとを含むセレモニーの演出内容を配信するセレモニー配信部と、を備え、前記メッセージデータ取得部は、前記参列者が利用するユーザー端末から、前記所定のセレモニーの開催前及び開催中に前記メッセージデータを取得し、前記セレモニー配信部は、前記所定のセレモニーの配信画面において前記所定のセレモニーの開催中に、前記所定のセレモニーの開催前に得られた前記参列者のメッセージと、前記所定のセレモニーの開催中に得られた前記参列者のメッセージとを表示し、所定のセレモニーを主催する主催者と、前記参列者とが表示された過去の映像を示す過去映像データを、前記所定のセレモニーの開催前及び開催中に取得する過去映像データ取得部をさらに備え、前記セレモニー配信部は、前記配信画面において前記所定のセレモニーの開催中に、前記所定のセレモニーの開催前に得られた前記過去映像データと、前記所定のセレモニーの開催中に得られた前記過去映像データとを表示すること、により解決される。
上記構成により、直接来場することができない参列者向けにセレモニーの演出内容が工夫されたセレモニー開催支援装置を実現することができる。
詳しく述べると、セレモニー配信部が、配信コードを利用したユーザー端末に向けて撮影映像と、参列者のメッセージとを含むセレモニーの演出内容を配信するため、直接来場できない参列希望者であっても、セレモニーの主催者へ離れていても思いを伝えることができる。
【0008】
また前記課題は、本発明のセレモニー開催支援装置によれば、冠婚葬祭のセレモニーを撮影した撮影映像をリアルタイムで配信し、セレモニーの開催を支援するためのセレモニー開催支援装置であって、所定のセレモニーに参列する参列者の属性を示す参列者属性データを取得する属性データ取得部と、前記参列者のメッセージを示すメッセージデータを取得するメッセージデータ取得部と、前記所定のセレモニーを撮影した撮影映像を配信するための配信コードを送信する配信コード送信部と、前記撮影映像を示す撮影データを取得し、前記配信コードを利用したユーザー端末に向けて前記撮影映像と、前記参列者のメッセージとを含むセレモニーの演出内容を配信するセレモニー配信部と、を備え、前記メッセージデータ取得部は、前記参列者が利用するユーザー端末から、前記所定のセレモニーの開催前及び開催中に前記メッセージデータを取得し、前記セレモニー配信部は、前記所定のセレモニーの配信画面において前記所定のセレモニーの開催中に、前記所定のセレモニーの開催前に得られた前記参列者のメッセージと、前記所定のセレモニーの開催中に得られた前記参列者のメッセージとを表示し、前記属性データ取得部が、前記参列者が利用するユーザー端末から、同日に開催される別のセレモニーに参列するための前記参列者属性データをさらに取得したときに、前記セレモニー配信部は、前記所定のセレモニーの配信画面において前記所定のセレモニーの撮影映像と、前記参列者のメッセージとをリアルタイムで同時表示し、かつ、前記別のセレモニーの配信画面において前記別のセレモニーの撮影映像と、前記参列者のメッセージとをリアルタイムで同時表示すること、により解決される。
上記構成により、例えば、著名人や政治家、会社役員のような参列者が同日に複数のセレモニーに参列する必要があった場合でも、全てのセレモニーにオンライン参列することができ、また各セレモニーの主催者向けに挨拶メッセージ等をリアルタイムでお届けすることができる。当該挨拶メッセージについては、主催者や直接の参列者のほかオンライン参列者もリアルタイムで閲覧することができる。
【0009】
このとき、前記所定のセレモニーの開催前に、主催者となる冠婚葬祭の主役の紹介映像データを取得する紹介映像データ取得部をさらに備え、前記セレモニー配信部は、前記所定のセレモニーの配信画面において、前記撮影映像と、前記参列者のメッセージと、前記冠婚葬祭の主役の紹介映像とを含むセレモニーの演出内容を配信すると良い。
また、前記属性データ取得部が、前記参列者が利用するユーザー端末から、別のセレモニーに参列するための前記参列者属性データをさらに取得したときに、前記参列者が同じ日時に開催される複数のセレモニーに重複して参列するものとなっているか否かを判定する重複判定部と、前記参列者が重複して参列するものと判定された場合に、前記ユーザー端末に向けて判定の結果を報知するユーザー報知部と、をさらに備えていると良い。
また、所定のセレモニーを主催する主催者と、前記参列者とが表示された過去の映像を示す過去映像データを取得する過去映像データ取得部と、ユーザー操作の選択を受け付けて、前記過去の映像をセレモニー配信画面において公開するか否かを決定する映像公開決定部と、をさらに備え、前記セレモニー配信部は、前記セレモニーの演出内容として前記撮影映像を表示し、前記参列者のメッセージを表示し、複数の過去の映像の中から公開決定した前記過去の映像を表示し、前記セレモニー配信部は、セレモニー配信画面において、複数の演出内容の中から所定の演出内容をユーザー選択させるための演出内容一覧画面を表示し、該演出内容一覧画面において、ユーザー選択可能な演出内容と、ユーザー選択不可能な演出内容とを異なる表示態様で表示し、記参列者が注文する香典内容を示す香典データを受け付ける香典データ受付部をさらに備え、前記香典データには、前記香典内容として、複数設定された香典金額の候補からユーザー選択された香典金額と、複数設定された故人との関係性の候補からユーザー選択された故人との関係性と、前記参列者の伝言内容とが含まれていると良い。
上記構成により、セレモニー主催者とオンライン参列者との思い出を共有することができる。また、複数の過去の映像(写真や動画)の中から公開決定した過去の映像を配信画面において公開することで、そのほかのオンライン参列者が、セレモニー主催者の交友関係等を知ることができる。
また上記構成により、オンライン参列者が、セレモニー配信画面上で複数のセレモニーの演出内容の中から閲覧したい演出内容を直感的に分かり易く選択することができる。
また上記構成により、参列を希望する者が、所定のセレモニーの参列に必要な手続きをオンライン上でスムーズに行うことが可能となる。
詳しく述べると、参列希望者が香典をスムーズに注文することができ、また故人との交友関係や故人に向けた伝言内容も添えることができる。また、ご葬家の方々が、参列希望者の故人との交友関係をスムーズに整理することもできる。
【0013】
また前記課題は、本発明のセレモニー開催支援方法によれば、冠婚葬祭のセレモニーを撮影した撮影映像をリアルタイムで配信し、セレモニーの開催を支援するためのセレモニー開催支援方法であって、コンピュータが、所定のセレモニーに参列する参列者の属性を示す参列者属性データを取得することと、前記参列者のメッセージを示すメッセージデータを取得することと、前記所定のセレモニーを撮影した撮影映像を配信するための配信コードを送信することと、前記撮影映像を示す撮影データを取得し、前記配信コードを利用したユーザー端末に向けて前記撮影映像と、前記参列者のメッセージとを含むセレモニーの演出内容を配信することと、を実行し、前記メッセージデータを取得することでは、前記参列者が利用するユーザー端末から、前記所定のセレモニーの開催前及び開催中に前記メッセージデータを取得し、前記セレモニーを配信することでは、前記所定のセレモニーの配信画面において前記所定のセレモニーの開催中に、前記所定のセレモニーの開催前に得られた前記参列者のメッセージと、前記所定のセレモニーの開催中に得られた前記参列者のメッセージとを表示し、前記コンピュータが、所定のセレモニーを主催する主催者と、前記参列者とが表示された過去の映像を示す過去映像データを、前記所定のセレモニーの開催前及び開催中に取得することをさらに実行し、前記セレモニーを配信することでは、前記配信画面において前記所定のセレモニーの開催中に、前記所定のセレモニーの開催前に得られた前記過去映像データと、前記所定のセレモニーの開催中に得られた前記過去映像データとを表示すること、によっても解決される。
また前記課題は、本発明のセレモニー開催支援方法によれば、冠婚葬祭のセレモニーを撮影した撮影映像をリアルタイムで配信し、セレモニーの開催を支援するためのセレモニー開催支援方法であって、コンピュータが、所定のセレモニーに参列する参列者の属性を示す参列者属性データを取得することと、前記参列者のメッセージを示すメッセージデータを取得することと、前記所定のセレモニーを撮影した撮影映像を配信するための配信コードを送信することと、前記撮影映像を示す撮影データを取得し、前記配信コードを利用したユーザー端末に向けて前記撮影映像と、前記参列者のメッセージとを含むセレモニーの演出内容を配信することと、を実行し、前記メッセージデータを取得することでは、前記参列者が利用するユーザー端末から、前記所定のセレモニーの開催前及び開催中に前記メッセージデータを取得し、前記セレモニーを配信することでは、前記所定のセレモニーの配信画面において前記所定のセレモニーの開催中に、前記所定のセレモニーの開催前に得られた前記参列者のメッセージと、前記所定のセレモニーの開催中に得られた前記参列者のメッセージとを表示し、前記参列者が利用するユーザー端末から、同日に開催される別のセレモニーに参列するための前記参列者属性データをさらに取得したときに、前記セレモニーを配信することでは、前記所定のセレモニーの配信画面において前記所定のセレモニーの撮影映像と、前記参列者のメッセージとをリアルタイムで同時表示し、かつ、前記別のセレモニーの配信画面において前記別のセレモニーの撮影映像と、前記参列者のメッセージとをリアルタイムで同時表示すること、によっても解決される。
【発明の効果】
【0014】
本発明のセレモニー開催支援装置及びセレモニー開催支援方法によれば、直接来場できない参列者(弔問・会葬者)向けにセレモニーの撮影映像をリアルタイムで配信するにあたって、当該セレモニーの演出内容を工夫することができる。
また、上記参列者(弔問・会葬者)が、セレモニーの参列(弔問・会葬)に必要な手続きをオンライン上でスムーズに行うことが可能となる。
特に、著名人や政治家、会社役員のような参列者(弔問・会葬者)が同日に複数のセレモニーに参列(弔問・会葬)する必要があった場合でも、スムーズに参列(弔問・会葬)手続することができ、メッセージ等を送ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態のセレモニー開催支援システム全体の構成図である。
図2】セレモニー開催支援システムのハード構成図である。
図3】セレモニー開催支援システムのソフト構成図である。
図4】弔問・参列者属性データ(参列者属性データ)の一例を示す図である。
図5】配信コードデータの一例を示す図である。
図6】セレモニー配信画面(演出内容一覧画面)の一例を説明する図である。
図7】セレモニー配信画面(通夜ライブ)の一例を説明する図である。
図8】セレモニー配信画面(弔電・弔辞メッセージ)の一例を説明する図である。
図9】セレモニー配信画面(メモリアルシェア)の一例を説明する図である。
図10】香典データ受付処理の一例を示す図である。
図11】予約確認処理の一例を示す図である。
図12】本実施形態のセレモニー開催支援方法の一例を示す処理フロー図である。
図13】予定確認方法の一例を示す処理フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図1図13を参照して説明する。
本実施形態は、冠婚葬祭(特に葬儀)のセレモニーを撮影した撮影映像をリアルタイムで配信し、セレモニーの開催を支援するセレモニー開催支援装置であって、所定のセレモニーに参列(弔問・会葬)する参列者(弔問・会葬者)の属性を示す参列者属性データ(弔問・会葬者属性データ)を取得する属性データ取得部と、参列者(弔問・会葬者)のメッセージを示すメッセージデータを取得するメッセージデータ取得部と、所定のセレモニーを撮影した撮影映像を配信するための配信コードを送信する配信コード送信部と、セレモニーの撮影映像を取得し、配信コードを利用したユーザー端末に向けて撮影映像と、参列者(弔問・会葬者)のメッセージとを含む複数のセレモニーの演出内容を配信するセレモニー配信部と、を備えていることを主な特徴とする発明に関するものである。
【0017】
本実施形態のセレモニー開催支援装置1を含むセレモニー開催支援システムS全体の構成を図1に示す。
セレモニー開催支援システムSは、冠婚葬祭(特に葬儀)のセレモニーに参列(弔問・会葬)する参列者(弔問・会葬者)が利用するユーザー端末に向けて、当該セレモニーを撮影した撮像映像をリアルタイムでネット配信し、当該セレモニーの開催を支援するためのシステムである。
ここで「冠婚葬祭」とは、「元服」、「婚礼」、「葬儀」及び「祖先の祭祀」の4つの儀式を総称した言葉である。「元服」とは、成人式のほか、初節句、七五三等のライフイベント(祝い事)を含むものであって、「婚礼」とは、結婚式や披露宴のほか、お見合い、結納等の結婚に関する全ての行儀を含むものである。また「葬儀」とは、通夜や葬儀のほか、法事、法要等のヒトの死に関する全ての行事を含むものであって、「祖先の祭祀」とは、正月やお盆のほか、節分、七夕等の祖先の霊を祀るための全ての行事を含むものである。
また「リアルタイムでネット配信」とは、同じタイミングでネット配信する場合のほか、多少のタイムラグが発生した状態でネット配信する場合も含むものである。
以下、本実施形態では、「葬儀」のセレモニーの開催を支援するシステムを想定して説明することとする。すなわち、弔問者、会葬者とは、参列者に相当する(参列者には、弔問者、会葬者が含まれる)。
【0018】
セレモニー開催支援システムSは、セレモニー開催支援装置1と、セレモニー開催支援装置1とネットワークを通じて接続され、セレモニーの様子を撮影する撮影装置20と、セレモニーの主催者(葬家)が利用する主催者端末30と、セレモニーの弔問・会葬希望者が利用するユーザー端末40と、から主に構成されている。
【0019】
セレモニー開催支援装置1は、図1図2に示すように、撮影装置20、主催者端末30及びユーザー端末40とデータ通信を行うクラウドサーバーであって、セレモニーの弔問・会葬を希望する弔問・会葬者の受付管理や、当該弔問・会葬者が利用するユーザー端末40に向けてセレモニーの撮影映像を含む複数の演出内容を配信するソフトウェアサービスを提供するものである。
詳しく述べると、まず、葬儀のセレモニーの開催を希望する葬家(主催者端末30)から「依頼(依頼データ)」を受け付けて、故人との交友関係を有する交友関係者(ユーザー端末40)に向けて「訃報案内(訃報案内データ)」を一斉送信する。そして、当該セレモニーの弔問・会葬を希望する弔問・会葬希望者(ユーザー端末40)から「弔問・会葬者属性データ」を取得し、弔問・会葬希望者(ユーザー端末40)に向けてセレモニー映像の「配信コードデータ」を送信する。そして、配信コードを利用した弔問・会葬者(ユーザー端末40)に向けてセレモニーの撮影映像を含む複数のセレモニーの演出内容を配信する。セレモニーの終了後には、弔問・会葬者(ユーザー端末40)に向けて「法要案内(法要案内データ)」を送信するシステムである。
ここで「複数のセレモニーの演出内容」とは、図6に示すように、セレモニー配信画面においてセレモニーの撮影映像をライブ配信するサービス「ライブ配信」のほか、故人(葬家)の紹介映像データを表示するサービス「メモリアルムービー」、弔問・会葬者の弔電メッセージ、弔辞メッセージを表示するサービス「弔電・弔辞メッセージ」、故人と弔問・会葬者の過去の思い出映像を表示するサービス「メモリアルシェア」を含むものである。
なお、「訃報案内」や「法要案内」の送信については、セレモニー開催支援装置1が、葬家の指示操作を受け付けてメール送信することとなっているが、葬家(主催者端末30)自身がメール送信しても良い。あるいは、「訃報案内」や「法要案内」の送付手段として、メール送信の代わりに紙媒体を郵送又はFAXすることとしても良い。
【0020】
撮影装置20は、葬儀会場に設置された撮影カメラであって、当日の葬儀のセレモニーを撮影し、「撮影データ」を生成するものである。
具体的には、葬儀会場において所定のセレモニーの様子を撮影可能な箇所に1つ又は複数設置されており、所定のセレモニーの「撮影データ」を生成し、セレモニー開催支援装置1に向けてデータ送信するものである。
【0021】
主催者端末30は、葬家によって操作される情報端末であって、具体的には、PC、タブレット端末、スマートフォン等のコンピュータである。
主催者端末30は、セレモニー開催支援装置1と接続され、セレモニー開催支援装置1からソフトウェアサービスの提供を受けるものである。
具体的には、セレモニーの開催にあたって各種サービスの提供を受けるべく、セレモニー開催支援装置1に向けて「依頼データ」を事前に提供する。「依頼データ」には、例えば故人との交友関係を有する交友関係者のリスト情報等が含まれる。
また、セレモニー開催支援装置1に向けて、故人(葬家)の紹介映像を示す「紹介映像データ」や、セレモニー終了後のお礼映像を示す「お礼映像データ」等を事前に提供する。
一方で、セレモニー開催支援装置1からは、葬家専用の管理ページにアクセスするための「管理コード」や、当日のセレモニーの撮影映像を含む演出内容を閲覧するための「配信コード」等を取得する。当該管理ページには、セレモニーの弔問・会葬者のリスト情報や、弔問・会葬者から預かっている供花、弔電・弔辞、香典の情報等が登録されている。
【0022】
ユーザー端末40は、弔問・会葬者(弔問・会葬希望者)によって操作される情報端末であって、具体的には、タブレット端末、PC、スマートフォン等のコンピュータである。
ユーザー端末40は、セレモニー開催支援装置1と接続され、セレモニー開催支援装置1からソフトウェアサービスの提供を受けるものである。
具体的には、所定のセレモニーに弔問・会葬すべく、弔問・会葬希望者による属性情報(申込情報)の入力又は選択を受け付けて、セレモニー開催支援装置1に向けて「弔問・会葬者属性データ」を送信し、セレモニー開催支援装置1から所定のセレモニーの撮影映像を配信するための「配信コード」を取得する。
また、セレモニーの開催前にセレモニー開催支援装置1に向けて弔電、弔辞メッセージを示す「メッセージデータ」や、弔問・会葬者が注文する香典内容を示す「香典データ」を送信すること、過去の思い出映像を示す「過去映像データ」を送信することができる。
上記「メッセージデータ」や「過去映像データ」については、セレモニーの開催中に送信することもできる。
さらに、セレモニー終了後には、セレモニー開催支援装置1から「法要案内データ」を受信することができる。
<セレモニー開催支援システムのハード構成>
セレモニー開催支援装置1は、図2に示すように、データの演算・制御処理装置としてのCPUと、記憶装置としてのROM、RAM、及びHDD(SSD)と、ホームネットワーク又はインターネットを通じて情報データの送受信を行う通信用インタフェースと、を有するコンピュータである。
また、セレモニー開催支援装置1は、所定の書式で表示される文字又は画像の情報を表示する表示装置と、CPUに所定の指令を入力するとき入力操作される入力装置と、外付けハードディスク等の記憶媒体装置と、文字又は画像の情報を出力する印刷装置と、をさらに有している。
なお、撮影装置20、主催者端末30及びユーザー端末40についても同様のハード構成を備えている。
【0023】
セレモニー開催支援装置1のROM、HDD、及び外部記憶装置には、図3に示すように、コンピュータとして必要な機能を果たすメインプログラムに加えて、セレモニー開催支援プログラムが記憶されており、これらプログラムがCPUによって実行されることにより、セレモニー開催支援装置1の機能が発揮されることになる。
【0024】
<セレモニー開催支援システムのソフト構成>
セレモニー開催支援装置1は、図3に示すように、機能面から説明すると、「弔問・会葬者属性データ」、「香典データ」、「メッセージデータ」、「過去映像データ」、「紹介映像データ」、「配信コードデータ」のほか、各種プログラム及び各種データを記憶しておく記憶部10と、属性データ取得部11と、香典データ受付部12と、メッセージデータ取得部13と、過去映像データ取得部14と、映像公開決定部15と、紹介映像データ取得部16と、配信コード送信部17と、セレモニー配信部18と、予定確認部19と、を主な構成要素として備えている。
これらは、CPU、ROM、RAM、HDD、通信用インタフェース、及び各種プログラム等によって構成されている。
【0025】
撮影装置20は、各種プログラム(各種データ)を格納しておく格納部と、セレモニーの様子を撮影して「撮影データ」を生成する映像撮影部と、セレモニー開催支援装置1に向けて「撮影データ」を送信するデータ発信部と、を主な構成要素として備えている。
主催者端末30は、各種プログラム(各種データ)を記憶しておく記憶部31と、葬家による入力操作又は選択操作を受け付けて、セレモニー開催のための「依頼データ」等を送信するデータ発信部32と、葬家専用の管理ページにアクセスするための「管理コードデータ」等を受信するデータ受信部33と、当該管理ページを表示する表示部34と、を主な構成要素として備えている。
ユーザー端末40は、各種プログラム(各種データ)を記憶しておく記憶部41と、弔問・会葬者による入力操作又は選択操作を受け付けて、所定のセレモニーに弔問・会葬するための「弔問・会葬者属性データ」等を発信するデータ発信部42と、所定のセレモニーの撮影映像を配信するための「配信コードデータ」を受信するデータ受信部43と、所定のセレモニー配信画面を表示する表示部44と、を主な構成要素として備えている。
【0026】
記憶部10に記憶される「弔問・会葬者属性データ」は、図4に示すように、所定のセレモニーに弔問・会葬する弔問・会葬者の属性を示すデータであって、ユーザー端末40から送信され、記憶部10に一元管理されて記憶されている。
当該弔問・会葬者属性データを参照することで、特定のユーザー端末40に向けて所定のセレモニーの撮影映像を配信するための「配信コードデータ」を送信する機能や、特定のユーザー端末40から送付された「香典データ」や「メッセージデータ」等を弔問・会葬者の属性と紐づけて管理する機能を利用することができる。
【0027】
詳しく述べると、弔問・会葬者属性データには、主に弔問・会葬者の「ご芳名」、「香典」、「弔電・弔辞メッセージ」、「過去の思い出映像」、「弔問・会葬方法」の情報が含まれている。
図4の本実施例を見ると、ご芳名「東京 一郎」、香典「タイプA(5000円)」、「趣味の友達」、「伝言あり」、弔電・弔辞メッセージ「弔辞メッセージあり」「公開可」、過去の思い出映像「あり」「公開可」、弔問・会葬方法「オンライン弔問・会葬」の情報が含まれていることが分かる。
ここで「香典」のタイプについては、例えば図10に示すように、香典金額の異なる複数種類から適宜選択されるものである。「香典」の故人との関係については、例えば「職場関係」、「大学の友人」、「趣味の友達」等から適宜選択されるものである。「香典」の伝言については、伝言内容を付けたい弔問・会葬者が適宜入力するものである。
「弔電・弔辞メッセージ」及び「過去の思い出映像」については、メッセージや思い出映像を共有したい弔問・会葬者が適宜添付するものである。メッセージや思い出映像の共有が「あり」となった場合には、さらに「公開可」又は「公開不可」のどちらかが選択される必要がある。
「弔問・会葬方法」については、「直接弔問・会葬」又は「オンライン弔問・会葬」のどちらかが選択されるものである。
【0028】
「香典データ」は、弔問・会葬者が注文する香典内容を示すデータであって、ユーザー端末40から送信され、記憶部10に一元管理されて記憶されている。
当該香典データには、香典内容として、複数設定された香典金額の候補からユーザー選択された「香典金額」と、複数設定された故人との関係性の候補からユーザー選択された「故人との関係性」と、弔問・会葬者の「伝言内容」とが含まれている。
当該香典データを参照することで、特定の弔問・会葬者と、当該弔問・会葬者が注文した香典内容とを紐づけて管理することができる。
そうすれば、「香典金額」に合わせた返礼品を自動的に設定し(あるいは香典金額に合わせて提示した複数の返礼品から弔問・会葬者が選択し)、当該弔問・会葬者に効率良くお渡しすることができる。また、「故人との関係性」の情報をデータ整理することで、葬儀終了後に葬家に弔問・会葬者一覧情報を提供することができる。「伝言内容」についても、故人との関係性を把握する上で葬家にとって有難い情報となる。
【0029】
「メッセージデータ」は、所定のセレモニーに弔問・会葬する弔問・会葬者のメッセージを示すデータであって、詳しく述べると、弔問・会葬者の弔電、弔辞メッセージを示すデータである。
「過去映像データ」は、所定のセレモニーを主催する主催者と、弔問・会葬者とが表示された過去の思い出映像を示すデータである。これらデータは、ユーザー端末40から送信され、記憶部10に一元管理されて記憶されている。
なお、「映像」とは、静止画像(写真)及び動画像(動画)を含むものである。
上記メッセージデータを参照することで、図6図7に示すように、所定のセレモニーの配信画面(通夜ライブ)において、セレモニーの撮影映像に加えて弔問・会葬者のメッセージ(弔辞メッセージ)をリアルタイムで配信する機能を利用することができる。
また上記メッセージデータを参照することで、図6図8に示すように、所定のセレモニーの配信画面(弔電・弔辞メッセージ)において、弔問・会葬者の弔電メッセージ、弔辞メッセージを一覧表示する機能を利用できる。
また上記過去映像データを参照することで、図6図9に示すように、所定のセレモニーの配信画面(メモリアルシェア)において、弔問・会葬者の思い出映像を一覧表示する機能を利用できる。
【0030】
「紹介映像データ」は、所定のセレモニーの主催者(葬家)の紹介映像を示すデータであって、主催者端末30から送信され、記憶部10に一元管理されて記憶されている。
また上記紹介映像データを参照することで、図6に示すように、所定のセレモニーの配信画面(メモリアルムービー)において、故人及び葬家の紹介映像を表示する機能を利用することができる。
【0031】
「配信コードデータ」は、図5に示すように、所定のセレモニーを撮影した撮影映像を配信するための配信コードを含むデータであって、セレモニー開催支援装置1によって生成され、ユーザー端末40に向けて送信されるものである。
当該配信コードデータを参照することで、特定のユーザー端末40を利用する弔問・会葬者が所定のセレモニーにオンライン弔問・会葬する機能を利用することができる。
また、当該配信コードデータを利用することで、弔問・会葬者がセレモニーに直接弔問・会葬したときに当該配信コードを提示することで、芳名帳の記入や香典受付を省略することもできる。
【0032】
詳しく述べると、配信コードデータには、主に「弔問・会葬者の芳名」、「セレモニーの予定」、「セレモニーの配信コード」の情報が含まれている。
ここで「配信コード」とは、例えば2次元バーコードやインターネット上のアドレス(URL)であって、セレモニー開催支援装置1が所定のセレモニーの撮影映像(演出内容)を配信するためのコード(アクセスコード)である。当該コードを利用して(当該コード先にアクセスすることで)、ユーザー端末40は所定のセレモニーの演出内容を閲覧することができる。
図5の本実施例を見ると、セレモニーの配信コードとして「2次元バーコード」及び「URL」の情報が含まれていることが分かる。例えば、ユーザー端末40が、当該URLにアクセスすることで(あるいは当該2次元バーコードを光学的に読み取ることで)、故人「埼玉 太郎」の葬儀セレモニーの演出内容の配信を受けることができる。
【0033】
「撮影データ」は、所定の葬儀セレモニーを撮影した撮影映像を示すデータであって、詳しく述べると、通夜及び葬儀のライブ映像を示すデータである。
上記撮影データを参照することで、例えば図6図7に示すように、所定のセレモニーの配信画面(通夜ライブ)において、セレモニーの通夜ライブ映像をリアルタイムで配信する機能を利用することができる。
【0034】
属性データ取得部11は、弔問・会葬者(弔問・会葬希望者)が利用するユーザー端末40から、図4に示す「弔問・会葬者属性データ」を取得するものであって、当該弔問・会葬者属性データは、弔問・会葬者毎に適宜分類されて(例えば、故人との交友関係によって分類されて)記憶部10に記憶される。
【0035】
香典データ受付部12は、弔問・会葬者がオンライン注文する香典内容を示す「香典データ」を受け付けるものであって、当該香典データは、弔問・会葬者毎に適宜分類されて(例えば、香典金額によって分類されて)記憶部10に記憶される。
詳しく述べると、香典データ受付部12は、図10に示すように、ユーザー端末40を利用したユーザー操作の入力又は選択を受け付けて、複数設定された香典金額の候補(タイプA(5000円)~タイプG(10万円))から選択された「香典金額」と、複数設定された故人との関係性の候補から選択された「故人との関係性」と、「故人との交友歴(年数)」と、弔問・会葬者の「伝言内容」とを香典内容として受け付ける。
また、香典データ受付部12は、ユーザー操作の選択を受け付けて、故人(葬家)との過去の思い出映像を示す「過去映像データ」を受け付けることもできる。
【0036】
メッセージデータ取得部13は、弔問・会葬者のメッセージ(弔電メッセージ、弔辞メッセージ)を示す「メッセージデータ」を取得するものであって、当該メッセージデータは、弔問・会葬者毎に適宜分類されて記憶部10に記憶される。
詳しく述べると、メッセージデータ取得部13は、当該メッセージデータを取得すると、故人との交友関係によって分類し、「弔問・会葬者の属性」と、「故人との交友関係」と「メッセージ」とをそれぞれ紐づけている。
なお、メッセージデータ取得部13は、当該メッセージデータを取得すると、メッセージデータを送信した弔問・会葬者の属性情報を参照し、当該弔問・会葬者が特定の弔問・会葬者(例えば、通夜にて弔辞を読み上げる代表者)であるか一般の弔問・会葬者であるかを確認する。特定の弔問・会葬者のメッセージについては、通夜ライブ中又は葬儀ライブ中にリアルタイム配信されることになる。
【0037】
過去映像データ取得部14は、セレモニーを主催する主催者(故人)と、弔問・会葬者とが表示された過去の思い出映像を示す「過去映像データ」を取得するものであって、当該過去映像データは、弔問・会葬者毎に適宜分類されて記憶部10に記憶される。
詳しく述べると、過去映像データ取得部14は、当該過去映像データを取得すると、故人との交友関係によって分類し、「弔問・会葬者の属性」と、「故人との交友関係」と「思い出映像」とをそれぞれ紐づけている。
映像公開決定部15は、ユーザー操作の選択を受け付けて、過去の思い出映像をセレモニー配信画面において公開するか否かを決定する。公開決定された過去の思い出映像については、セレモニー配信画面において一定期間いつでも閲覧可能となる。
なお、詳しく述べると、ユーザーが公開決定した過去の思い出映像について、葬家が一般公開して良いか否かを最終決定した上で、当該思い出映像がセレモニー配信画面に一般公開されることになる。
【0038】
紹介映像データ取得部16は、主催者(故人)の紹介映像を示す「紹介映像データ」を取得するものであって、当該紹介映像データは、記憶部10に記憶されるとともに、セレモニー配信画面において演出内容「メモリアルムービー」を実現するために利用される。
【0039】
配信コード送信部17は、図5に示す「配信コードデータ」を生成し、当該配信コードデータをユーザー端末40に向けて送信するものである。
詳しく述べると、配信コード送信部17は、葬儀セレモニーへの弔問・会葬申込(弔問・会葬者属性データ)を受け付けた所定の弔問・会葬者(ユーザー端末40)に向けて、当該セレモニーの演出内容を配信するための「配信コードデータ」を送信する。
【0040】
セレモニー配信部18は、所定のセレモニーの「撮影データ」を取得し、配信コードを利用したユーザー端末40に向けて撮影映像を含む各種のセレモニーの演出内容を配信するものである。
詳しく述べると、セレモニー配信部18は、図6に示すように、セレモニー配信画面として複数の演出内容の中から所定の演出内容をユーザー選択させるための「演出内容一覧画面」を表示する。このとき、当該演出内容一覧画面において、ユーザー選択可能な演出内容と、ユーザー選択不可能な演出内容とを異なる表示態様で表示する。
【0041】
図6の本実施例を見ると、セレモニー配信部18は、セレモニーの演出内容として「通夜のライブ」及び「葬儀のライブ」のほか「メモリアルムービー」、「弔電・弔辞メッセージ」、「メモリアルシェア」を表示することが分かる。
そして、現在「通夜」のライブ配信中であって、オンライン弔問・会葬者がユーザー端末40を利用して選択項目「通夜のライブ」を選択可能であることが分かる。一方で、「葬儀」のライブ配信は開始されておらず、選択項目「葬儀のライブ」が黒色又は灰色の表示態様で表示されていることが分かる。すなわち、オンライン弔問・会葬者が選択項目「葬儀のライブ配信」を選択不可能であることが分かる。
なお、選択項目「メモリアルムービー」、「弔電・弔辞メッセージ」、「メモリアルシェア」については、全てユーザー選択可能であることが表示態様から分かる。
なお、ユーザー選択不可能な表示態様としては、黒色又は灰色の表示態様以外であっても良く、例えば斜線を表示しても良いし、「不可」等の文字を表示しても良い。
【0042】
セレモニー配信部18は、図6に示す演出内容一覧画面において選択項目「通夜のライブ配信」のユーザー選択を受け付けると、図7に示すセレモニー配信画面(通夜ライブ)をライブ配信する。
詳しく述べると、所定の葬儀セレモニーの撮影映像をリアルタイムで表示するとともに、当該撮影映像の所定位置に特定の弔問・会葬者の弔辞メッセージを重ねるようにしてリアルタイムで表示する。
図7の本実施例を見ると、セレモニー配信画面(通夜ライブ)において、葬儀セレモニーの撮影映像の左端位置に特定の弔問・会葬者の弔辞映像を重ねてリアルタイムで表示していることが分かる。
上記演出内容により、政治家のような弔問・会葬者が同日に複数のセレモニーに弔問・会葬する必要があった場合でも、全てのセレモニーにオンライン弔問・会葬し、各セレモニーの葬家向けに弔辞メッセージをリアルタイムでお届けすることができる。当該弔辞メッセージについては、直接弔問・会葬者のほかオンライン弔問・会葬者も閲覧することができる。
【0043】
また、セレモニー配信部18は、図6に示す演出内容一覧画面において選択項目「メモリアルムービー」のユーザー選択を受け付けると、故人の紹介映像を表示し、選択項目「弔電・弔辞メッセージ」のユーザー選択を受け付けると、図8に示すセレモニー配信画面(弔電・弔辞メッセージ)を表示し、選択項目「メモリアルシェア」のユーザー選択を受け付けると、図9に示すセレモニー配信画面(メモリアル)を表示する。
図8のセレモニー配信画面(弔電・弔辞メッセージ)を見ると、故人「埼玉 太郎」向けの弔電、弔辞メッセージが一覧表示されていることが分かる。
例えば、弔問・会葬者「東京 一郎」の弔電メッセージの再生ボタンがユーザー選択されると、セレモニー配信部18は、当該弔電映像を表示することができる。
図9のセレモニー配信画面(メモリアル)を見ると、故人「埼玉 太郎」向けの思い出映像が一覧表示されていることが分かる。
例えば、左上に位置する思い出映像には、故人と弔問・会葬者が一緒に表示された思い出写真と、当該弔問・会葬者の伝言内容とが表示されていることが分かる。
なお、図9のセレモニー配信画面(メモリアル)を通じて、弔問・会葬者は過去の思い出映像をセレモニーの開催前や開催中にアップロードすることができる。セレモニーの開催後にアップロードできることとしても良い。
【0044】
予定確認部19は、所定の弔問・会葬者の弔問・会葬スケジュールを確認するものであって、重複判定部19aと、ユーザー報知部19bと、を有している。
重複判定部19aは、所定のセレモニーに弔問・会葬する弔問・会葬者(ユーザー端末40)から、別のセレモニーに弔問・会葬するための「弔問・会葬者属性データ」をさらに取得したときに、同じ日時に開催される複数のセレモニーに重複して弔問・会葬するものとなっているか否かを判定する。
ユーザー報知部19bは、重複して弔問・会葬するものと判定された場合に、ユーザー端末40に向けて判定の結果を報知する。
なお、弔問・会葬スケジュールについては、セレモニー開催支援装置1によって管理されるセレモニーを対象としたスケジュールとなっている。一方で、弔問・会葬者のユーザー操作を受け付けて別途登録されたセレモニーについても対象に加えても良い。
【0045】
具体的には、予定確認部19は、弔問・会葬者によるユーザー操作の選択を受け付けて、当該弔問・会葬者の現在の弔問・会葬スケジュールを表示する。そして、同じ日時に開催される複数のセレモニーに当該弔問・会葬者が重複して弔問・会葬するものとなっている場合には、当該表示画面上に判定結果として「注意喚起マーク」を表示する。
図11の本実施例を見ると、弔問・会葬者「東京 一郎」の弔問・会葬スケジュールが表示されていることが分かる。そして、当該弔問・会葬スケジュールとして、2020年4月10日18時から故人「埼玉 一郎」の葬儀セレモニーと、故人「神奈川 二郎」の葬儀セレモニーとが重複していること、かつ、前者の葬儀セレモニーの弔辞メッセージの時間帯「18時10分~18時20分」と、後者の葬儀セレモニーの弔辞メッセージの時間帯「18時10分~20分」とが重複していることが分かる。
そのため、両者の葬儀セレモニーのスケジュール欄に注意喚起のマーク「※」と、注意喚起のメッセージ「重複しています!」とが表示されていることが分かる。
【0046】
上記機能により、例えば、政治家のような弔問・会葬者が同日に複数のセレモニーに弔問・会葬する必要があって、同日時に葬家及び他の弔問・会葬者の前で弔辞メッセージを述べる必要があった場合に、当該弔問・会葬者向けに表示画面上でユーザー報知することができる。
そうすることで、当該弔問・会葬者は、一方の弔辞メッセージの時間帯を変更する等の対応を取ることができる。
当該機能は、特に著名人や政治家、会社役員のような弔問・会葬者が、同日に複数のセレモニーにオンライン弔問・会葬する必要があった場合に格別な効果を奏することができる。
なお、ユーザー報知部19bは、弔問・会葬者が同じ日時に複数のセレモニーに重複して弔問・会葬する場合や、同日に複数のセレモニーに重複して弔問・会葬する場合にユーザー報知することとしても良い。そうすることで、前者の場合に、当該弔問・会葬者が所定のセレモニーの通夜に開始時間から終了時間までの間オンライン弔問・会葬する予定を立てることができる。また後者の場合には、当該弔問・会葬者がセレモニー当日には別の予定を入れ過ぎないように注意することができる。
【0047】
なお、上記機能は注意喚起であるため、そのまま同じ日時に開催される複数の葬儀セレモニーに弔問・会葬者が同時にオンライン弔問・会葬することも可能である。
すなわち、属性データ取得部11が、弔問・会葬者(ユーザー端末40)から、同じ日時に開催される別のセレモニーに弔問・会葬するための「弔問・会葬者属性データ」をさらに取得した場合に、セレモニー配信部18は、所定のセレモニーの配信画面において所定のセレモニーの撮影映像と、当該弔問・会葬者の弔辞メッセージとをリアルタイムで同時表示することとし、かつ、別のセレモニーの配信画面において別のセレモニーの撮影映像と、当該弔問・会葬者の弔辞メッセージとをリアルタイムで同時表示することが可能である。
【0048】
<セレモニー開催支援方法>
次に、セレモニー開催支援システムS(セレモニー開催支援装置1)で実行されるセレモニー開催支援プログラム(セレモニー開催支援方法)の主な処理について、図12図13に基づいて説明する。
本実施形態に係る上記プログラムは、記憶部10を備えたセレモニー開催支援装置1の機能的な構成要素として、上述した記憶部10と、属性データ取得部11と、香典データ受付部12と、メッセージデータ取得部13と、過去映像データ取得部14と、映像公開決定部15と、紹介映像データ取得部16と、配信コード送信部17と、セレモニー配信部18と、予定確認部19と、を実現させるために各種プログラムを集約させたユーティリティプログラムであって、セレモニー開催支援装置1のCPUがこの映像処理プログラムを実行する。
なお、上記プログラムは、例えば、セレモニー開催支援装置1の運営者からセレモニー開催支援開始の操作を受け付けて実行されるものである。
【0049】
図12に示す「セレモニー開催支援フロー」では、まず、属性データ取得部11が、ユーザー端末40から「弔問・会葬者属性データ」を取得するステップS1から始まる。
なお、セレモニー開催支援装置1は、事前に葬家(主催者端末30)からセレモニー開催の「依頼(依頼データ)」を受け付けて、故人との交友関係を有する交友関係者(ユーザー端末40)に向けて「訃報案内(訃報案内データ)」を一斉送信している。
【0050】
次に、ステップS2で、香典データ受付部12が、当該ユーザー端末40から、弔問・会葬者が注文する香典内容を示す「香典データ」を受け付ける。
当該「香典データ」には、香典内容としてユーザー選択された香典金額と、ユーザー選択された故人との関係性と、ユーザー入力された弔問・会葬者の伝言内容とが含まれている。
【0051】
次に、ステップS3で、メッセージデータ取得部13が、弔問・会葬者のメッセージ(弔電メッセージ、弔辞メッセージ)を示す「メッセージデータ」を取得する。
なお、当該メッセージデータを取得すると、メッセージデータを送信した弔問・会葬者の属性情報を参照し、当該弔問・会葬者が特定の弔問・会葬者であるか一般の弔問・会葬者であるかを確認する。特定の弔問・会葬者のメッセージについては、図7に示すように、通夜ライブ中又は葬儀ライブ中に同時配信されることになる。一般の弔問・会葬者のメッセージについては、図8に示すように、セレモニー配信画面において葬家及び弔問・会葬者が一定期間いつでも閲覧可能となるようにシェアされる。
【0052】
次に、ステップS4で、過去映像データ取得部14が、故人と弔問・会葬者が表示された過去の思い出映像を示す「過去映像データ」を取得する。当該過去映像データは、弔問・会葬者毎に適宜分類されて記憶部10に記憶される。
なお、当該過去の思い出映像を取得すると、映像公開決定部15が、ユーザー操作の選択を受け付けて、過去の思い出映像をセレモニー配信画面において公開するか否かを決定する。公開決定された過去の思い出映像については、図9に示すように、セレモニー配信画面において葬家及び弔問・会葬者が一定期間いつでも閲覧可能となるようにシェアされる。
【0053】
次に、ステップS5で、配信コード送信部17が、図5に示す「配信コードデータ」を生成し、当該配信コードデータを所定のユーザー端末40に向けて送信する。
詳しく述べると、配信コード送信部17は、セレモニーへの弔問・会葬申込(弔問・会葬者属性データ)を受け付けた所定のユーザー端末40に向けて「配信コードデータ」を送信する。
【0054】
次に、ステップS6で、セレモニー配信部18が、所定のセレモニーの「撮影データ」を取得し、配信コードを利用したユーザー端末40に向けて撮影映像を含む各種のセレモニーの演出内容を配信する。
詳しく述べると、セレモニー配信部18は、図6に示すように、セレモニー配信画面として複数の演出内容の中から所定の演出内容をユーザー選択させるための「演出内容一覧画面」を表示する。そして、「通夜ライブ配信」、「葬儀ライブ配信」、「メモリアルムービー」、「弔電・弔辞メッセージ」、「メモリアルシェア」の演出内容の中から、ユーザー選択された演出内容の一つを配信する。
例えば、図6に示す演出内容一覧画面において選択項目「通夜のライブ配信」のユーザー選択を受け付けると、図7に示すセレモニー配信画面(通夜ライブ)をライブ配信する。
【0055】
上記ステップS1からステップS6を経て、図12のプロセスを終了する。
上記のセレモニー開催支援プログラムの処理フローにより、直接来場できないオンライン弔問・会葬者向けに、セレモニーの工夫された演出内容を配信することができる。
【0056】
<予定確認方法>
次に、予約確認方法の処理について、図13に基づいて説明する。
図13に示す「予約確認フロー」では、まず、予定確認部19が、ユーザー操作の選択を受け付けて、図11に示す弔問・会葬者の弔問・会葬スケジュールを表示画面上に表示するステップS101から始まる。
図11の本実施例を見ると、弔問・会葬者「東京 一郎」の弔問・会葬スケジュールが表示されており、複数の葬儀セレモニーが予定されていることが分かる。
【0057】
次に、ステップS102で、重複判定部19aが、同じ日時に開催される複数のセレモニーに当該弔問・会葬者が重複して弔問・会葬する予定となっているか否かを判定する。
重複して弔問・会葬する予定となっている場合には(ステップS102:Yes)、ステップS103に進む。
一方で、重複して弔問・会葬する予定となっていない場合には、(ステップS102:Nо)、そのまま図13のプロセスを終了する。
【0058】
次に、ステップS103で、ユーザー報知部19bが、ユーザー端末40に向けて判定の結果を表示画面上にユーザー報知する。
図11の本実施例を見ると、同じ日時に2つの葬儀セレモニーが重複して予約されており、両者の葬儀セレモニーのスケジュール欄に注意喚起のマーク「※」と、注意喚起のメッセージ「重複しています!」とが表示されていることが分かる。
【0059】
上記ステップS101からステップS103を経て、図13のプロセスを終了する。
上記の予約確認フローにより、例えば、政治家のような弔問・会葬者が同日に複数のセレモニーに弔問・会葬する必要があって、同日時に葬家及び他の弔問・会葬者の前で弔辞メッセージを述べる必要があった場合に、表示画面上でユーザー報知することができる。
そうすることで、当該弔問・会葬者は、一方の葬儀セレモニーをキャンセルすることや、一方の弔辞メッセージの時間帯を変更する等の対応を取ることができる。
【0060】
上記のセレモニー開催支援装置及びセレモニー開催支援方法であれば、葬儀が行われる現地へ赴くことができない弔問・会葬希望者が、遠隔地から通信手段を通じて葬儀に弔問・会葬することが可能となる。
詳しく述べると、現地へ赴くことができない弔問・会葬者向けにサイバー空間上に作成された仮想会場を提供することができる。当該弔問・会葬者は、当該仮想会場において現地に赴いたのと同様に、香典を支払い、弔電を送り、メッセージを残し、返礼品を受け取ることができる。また、全ての弔問・会葬者の受付を行うこともでき、主催者が全ての弔問・会葬者の属性情報を容易に把握することができる。
【0061】
<その他の実施形態>
上記実施形態において、図6に示すように、セレモニー開催支援システムSは、葬儀のセレモニーを撮影した撮像映像をリアルタイムでネット配信し、当該セレモニーの開催を支援するためのシステムであるが、葬儀に限定されることなく変更可能である。
例えば、セレモニー開催支援システムSは、「葬儀」のほか、「結婚式」や「七五三」等の冠婚葬祭のセレモニーの開催を支援するためのシステムであっても良い。
【0062】
上記実施形態において、図6に示すように、セレモニー配信部18は、オンライン弔問・会葬者(ユーザー端末40)に向けてセレモニーのライブ映像を含む複数のセレモニーの演出内容を配信するが、図6に示す演出内容の種類に限定されることなく変更可能である。
例えば、演出内容として「メモリアルムービー」、「弔電・弔辞メッセージ」、「メモリアルシェア」以外の演出内容を配信しても良いし、「弔電・弔辞メッセージ」のみを配信することとしても良い。
【0063】
上記実施形態において、図7に示すように、セレモニー配信部18は、葬儀セレモニーの撮影映像とともに、特定の弔問・会葬者の弔辞メッセージをリアルタイムで表示するが、当該「弔辞メッセージ」についてはリアルタイムの映像でなくても良い。すなわち、予め撮影された「弔辞メッセージ」をその場で表示することとしても良い。
【0064】
上記実施形態において、図4に示すように、ユーザー端末40は、弔問・会葬希望者による属性情報(申込情報)の入力を受け付けて「弔問・会葬者属性データ」を完成させるところ、当該属性情報の入力を受け付ける代わりに名刺画像を取り込むことで「弔問・会葬者属性データ」の一部又は全部を完成させても良い。
そうすることで、弔問・会葬希望者の入力作業の手間を省くことができる。また、上記名刺画像をそのまま芳名帳の記入や香典受付に利用することもできる。
【0065】
上記実施形態では、セレモニー開催支援装置1が読み取り可能な記録媒体にセレモニー開催支援プログラムが記憶されており、セレモニー開催支援装置1が当該プログラムを読み出して実行することによって処理が実行される。ここでセレモニー開催支援装置1が読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。
また、このセレモニー開催支援プログラムを通信回線によって不図示のサーバー端末に配信し、この配信を受けたサーバー端末自身が、映像処理装置として機能し、当該プログラムを実行するように構成しても良い。
【0066】
上記実施形態では、主として本発明に係るセレモニー開催支援装置及びセレモニー開催支援方法に関して説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0067】
S セレモニー開催支援システム
1 セレモニー開催支援装置
10 記憶部
11 属性データ取得部
12 香典データ受付部
13 メッセージデータ取得部
14 過去映像データ取得部
15 映像公開決定部
16 紹介映像データ取得部
17 配信コード送信部
18 セレモニー配信部
19 予定確認部
19a 重複判定部
19b ユーザー報知部
20 撮影装置
30 主催者端末
31 記憶部
32 データ発信部
33 データ受信部
34 表示部
40 ユーザー端末
41 記憶部
42 データ発信部
43 データ受信部
44 表示部
図1
図2
図3
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図5
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