(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-12
(45)【発行日】2024-06-20
(54)【発明の名称】向上された移動の自由度を伴う調節可能チャイルドキャリア
(51)【国際特許分類】
A47D 13/02 20060101AFI20240613BHJP
【FI】
A47D13/02
(21)【出願番号】P 2021529471
(86)(22)【出願日】2019-11-25
(86)【国際出願番号】 US2019063052
(87)【国際公開番号】W WO2020112660
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2022-11-14
(32)【優先日】2018-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515252330
【氏名又は名称】ザ エルゴ ベビー キャリア, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】テルフォード, ロドニー ブイ.
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-176494(JP,A)
【文献】特表2010-524605(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0316933(US,A1)
【文献】登録実用新案第3154408(JP,U)
【文献】特表2018-531745(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47D 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟質の構造化されたチャイルドキャリアであって、
底部部分を有する腰帯と、
本体パネルであって、前記本体パネルは、底部端部、上部端部、第1の側縁および第2の側縁、内部側上の内部表面、および外部側上の外部表面を有し、前記本体パネルの底部端部は、前記腰帯の底部部分において、前記腰帯に取り付けられる、本体パネルと、
前記本体パネルの第1の上角を持ち上げるように適合される第1の肩ストラップと、
前記本体パネルの第2の上角を持ち上げるように適合される第2の肩ストラップと、
前記腰帯から離れかつ前記第1の側縁および第2の側縁から離れるように前記本体パネルの内部側に取り付けられた第1の側方内側部分を備える第1の肩ストラップ取付パネルであって、前記第1の肩ストラップ取付パネルは、搬送される子供と前記本体パネルの内側表面との間から前記子供の第1の側へ使用中に巻き付けるために前記本体パネルの内部表面から離れるように移動可能である第1のフラップを提供し、前記第1のフラップは、前記第1の肩ストラップのための第1の下側取付点を備える、第1の肩ストラップ取付パネルと、
前記腰帯から離れかつ前記第1の側縁および第2の側縁から離れるように前記本体パネルの内部側に取り付けられた第2の側方内側部分を備える第2の肩ストラップ取付パネルであって、前記第2の肩ストラップ取付パネルは、前記子供と前記本体パネルの内側表面との間から前記子供の第2の側へ使用中に巻き付けるために前記本体パネルの内部表面から離れるように移動可能である第2のフラップを提供し、前記第2のフラップは、前記第2の肩ストラップのための第2の下側取付点を備える、第2の肩ストラップ取付パネルと
を備え、
前記本体パネルは、折畳可能部分を備え、前記折畳可能部分は、前記腰帯と装着者との間で折畳し、前記本体パネルの有効高を低減させるように適合される、軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項2】
前記第1の側縁は、前記本体パネルの側方中心線の第1の側にあり、前記第1の肩ストラップ取付パネルは、前記第1の側縁より前記側方中心線に近い前記側方中心線の前記第1の側に対して、前記本体パネルに取り付けられ、
前記第2の側縁は、前記本体パネルの側方中心線の第2の側にあり、前記第2の肩ストラップ取付パネルは、前記第2の側縁より前記側方中心線に近い前記側方中心線の前記第2の側に対して、前記本体パネルに取り付けられる、請求項1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項3】
前記第1の肩ストラップ取付パネルは、前記軟質の構造化されたチャイルドキャリア内で搬送される子供を前記第1の肩ストラップから保護するように適合され、前記第2の肩ストラップ取付パネルは、前記子供を前記第2の肩ストラップから保護するように適合される、請求項1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項4】
前記第1の肩ストラップ取付パネルは、第1の肩ストラップ取付パネル外部側を備え、前記第1の下側取付点は、前記第1の肩ストラップ取付パネル外部側上に配置され、
前記第2の肩ストラップ取付パネルは、第2の肩ストラップ取付パネル外部側を備え、前記第2の下側取付点は、前記第2の肩ストラップ取付パネル外部側上に配置される、請求項1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項5】
前記第1の下側取付点において、前記第1の肩ストラップ取付パネルに取り付けられる第1の帯紐タブと、
前記第1の帯紐タブに取り付けられる第1のバックル部材と、
前記第2の下側取付点において、前記第2の肩ストラップ取付パネルに取り付けられる第2の帯紐タブと、
前記第2の帯紐タブに取り付けられる第2のバックル部材と
をさらに備え、
前記第1の肩ストラップは、前記本体パネルの第1の上角から第3のバックル部材まで延在する第1の肩ストラップ部分を備え、前記第3のバックル部材は、前記第1のバックル部材に接続するように適合され、前記第2の肩ストラップは、前記第2の上角から第4のバックル部材まで延在する第2の肩ストラップ部分を備え、前記第4のバックル部材は、前記第2のバックル部材に接続するように適合される、請求項4に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項6】
前記第1の肩ストラップ取付パネルは、前記第1の肩ストラップによって前記本体パネルから離れるように引動されると、子供のための第1の脚部開口部を形成するように適合され、前記第2の肩ストラップ取付パネルは、前記第2の肩ストラップによって前記本体パネルから離れるように引動されると、前記子供のための第2の脚部開口部を形成するように適合される、請求項1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項7】
前記本体パネルは、前記本体パネルの底部端部における第1の本体パネル幅と、前記腰帯から離れた第2の本体パネル幅とを有し、前記第2の本体パネル幅は、前記第1の本体パネル幅未満である、請求項1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項8】
前記第1の下側取付点および前記第2の下側取付点は、前記第1の下側取付点および前記第2の下側取付点における力または張力を、前記第1の側縁および前記第2の側縁から離れるように前記本体パネルに伝達するように適合される、請求項7に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項9】
前記第2の本体パネル幅は、最小本体パネル幅である、請求項7に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項10】
前記本体パネルは、バケツ座部を形成するように適合され、前記バケツ座部は、前記腰帯における基部幅を有する、請求項1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項11】
前記折畳可能部分を前記腰帯と装着者との間で折畳することは、前記バケツ座部の基部幅を低減させる、請求項10に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項12】
前記本体パネルは、バケツ座部を形成するように適合され、前記バケツ座部は、前記腰帯における基部幅を有し、前記折畳可能部分を前記腰帯と装着者との間で折畳することは、前記腰帯における前記基部幅を前記本体パネルの前記第2の本体パネル幅まで狭くする、請求項9に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項13】
前記腰帯は、前記腰帯の上縁と、使用の間、装着者から離れるように向く外部側とを有し、前記本体パネルは、前記腰帯に対して複数の構成で構成可能であり、前記複数の構成は、
第1の構成であって、前記本体パネルは、前記第1の肩ストラップおよび第2の肩ストラップによって、前記腰帯の外部側まで上方に持ち上げられ、前記腰帯と前記装着者との間で折畳されず、前記第1の構成は、第1の基部幅を伴う第1のバケツ座部を形成する、第1の構成と、
第2の構成であって、前記本体パネルの一部は、前記腰帯と前記装着者との間で折畳され、前記本体パネルは、前記腰帯の上縁における前記腰帯の背後から現れ、前記第2の構成は、第2の基部幅を伴う第2のバケツ座部を形成する、第2の構成と
を含む、請求項1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項14】
前記第1の基部幅は、前記第2の基部幅より広い、請求項13に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項15】
前記第1の構成は、より大きい子供を第1の蹲踞位置に支持するように適合され、前記第2の構成は、より小さい子供を第2の蹲踞位置に支持するように適合される、請求項13に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項16】
前記本体パネルは、前記本体パネルの底部端部における第1の本体パネル幅と、前記腰帯から離れた第2の本体パネル幅とを有し、前記第1の基部幅は、前記第1の本体パネル幅に等しく、前記第2の基部幅は、前記第2の本体パネル幅に等しい、請求項13に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項17】
使用の間、装着者から離れるように向く前記腰帯の外部側に取り付けられるパネル保定ストラップをさらに備え、
前記本体パネルは、前記腰帯に対して複数の構成で構成可能であり、前記複数の構成は、
第1の構成であって、前記本体パネルは、前記第1の肩ストラップおよび第2の肩ストラップによって、前記腰帯の外部側まで上方に持ち上げられ、前記腰帯と前記装着者との間で折畳されず、前記第1の構成は、第1の基部幅を伴う第1のバケツ座部を形成する、第1の構成と、
第2の構成であって、前記本体パネルの一部は、前記腰帯と前記パネル保定ストラップとの間で折畳され、前記第2の構成は、第2の基部幅を伴う第2のバケツ座部を形成する、第2の構成と
を含む、請求項1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項18】
前記第1の基部幅は、前記第2の基部幅より広い、請求項17に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項19】
前記第1の構成は、より大きい子供を第1の蹲踞位置に支持するように適合され、前記第2の構成は、より小さい子供を第2の蹲踞位置に支持するように適合される、請求項17に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【請求項20】
前記本体パネルは、前記本体パネルの底部端部における第1の本体パネル幅と、前記腰帯から離れた第2の本体パネル幅とを有し、前記第1の基部幅は、前記第1の本体パネル幅に等しく、前記第2の基部幅は、前記第2の本体パネル幅に等しい、請求項17に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、35U.S.C.§119(e)下、それぞれ、あらゆる目的のために、参照することによって本明細書に完全に組み込まれる、「ADJUSTABLE CHILD CARRIER WITH ENHANCED FREEDOM OF MOVEMENT」と題され、2018年11月26日に出願された、米国仮出願第62/771,450号、および「ADJUSTABLE CHILD CARRIER WITH ENHANCED FREEDOM OF MOVEMENT」と題され、2019年7月12日に出願された、米国仮出願第62/873,549号の優先権の利益を主張する。
【0002】
本開示は、チャイルドキャリアに関する。より具体的には、本開示は、子供の向上された移動の自由度を可能にするように適合可能である、チャイルドキャリアに関する。本開示はまた、容易な高さおよび幅調節を提供する、チャイルドキャリアに関する。
【背景技術】
【0003】
軟質の構造化されたチャイルドキャリアは、縫目および布地を使用して、剛性フレームではない構造を提供する。そのようなキャリアは、装着者に、子供を搬送しながら、手および腕の移動の自由度を与えるため、乳児および小児を搬送するためにますます人気を博しつつある。他方では、いくつかの軟質構造キャリアは、子供の脚部および腕の移動を過度に限定する。さらに、いくつかの軟質構造キャリアは、子供が、内向きに向いた正面搬送等、単一位置および配向において搬送されるように限定する。
【0004】
ある軟質の構造化されたキャリアのうちのいくつかは、子供を、子供の脚部が、垂れ下がり、子供の脊椎の基部が、子供の体重を支持した状態における、非人間工学的直立位置に支持する。本位置は、脊椎の曲率を過度に限定し、応力を乳児の仙骨上にかけ得るため、子供のために最適ではない。これは、子供の骨盤を後方に傾斜させ、脚部および腰部の移動を限定し得、これは、乳児の骨盤の健康的発達を妨害し得る。
【0005】
さらに、軟質の構造化されたキャリアは、多くの場合、子供の非常に限定された年齢、体重、およびサイズのために設計され、キャリアの形状に関して、ある年齢範囲に適応するように妥協させる。乳児またはより若い幼児のために設計されるキャリアは、子供が小児期に成長するにつれて、キャリアの座部および背面支持部分が、小さくなりすぎるであろうため、子供に適応しなくなり得る。他方では、より成長した子供のために設計されるキャリアは、乳児を適切に支持し得ない。
【0006】
キャリアの限定されたサイズ範囲に対処するための1つの解決策は、特別に設計された「乳児用インサート」の使用である。一般に、乳児用インサートは、付加的パッドおよび構造を組み込み、そうでなければ乳児を適切に支持しないであろう、小乳児をキャリア内で搬送することを可能にする、付属品である。しかしながら、全てのキャリアが、乳児用インサートの使用を支持するわけではない。さらに、設計に応じて、乳児用インサートは、煩雑で、非直感的で、かつ容易に喪失され得る。特に、別個の乳児用インサートの使用は、親が、2つの別個のデバイスを保管することを要求し得、装着者にとってのキャリアの構成、キャリアの装着、またはキャリアへの子供の出し入れの困難さを有意に増加させ得る。
【0007】
前述の問題に起因して、親は、子供が成長するにつれて、キャリアを変更することを選び得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態は、腰帯と、腰帯の底部部分に取り付けられる、底部端部を有する、本体パネルと、本体パネルの第1の上角を持ち上げるように適合される、第1の肩ストラップと、本体パネルの第2の上角を持ち上げるように適合される、第2の肩ストラップと、本体パネルの内部側に取り付けられ、本体パネルの側縁から離れた、第1の肩ストラップ取付パネルと、本体パネルの内部側に取り付けられ、本体パネルの側縁から離れた、第2の肩ストラップ取付パネルとを含む、軟質の構造化されたチャイルドキャリアを備える。第1の肩ストラップ取付パネルは、本体パネルの内部表面から離れるように移動可能であって、第1の肩ストラップのための第1の下側取付点を含む、第1のフラップを提供する。第2の肩ストラップ取付パネルは、本体パネルの内部表面から離れるように移動可能であって、第2の肩ストラップのための第2の下側取付点を含む、第2のフラップを提供する。
【0009】
より具体的には、一実施形態によると、第1の肩ストラップ取付パネルは、本体パネルの側方中心線の第1の側にあって、第1の側縁より側方中心線に近い、本体パネルに取り付けられる。さらに、一実施形態によると、第2の側縁は、本体パネルの側方中心線の第2の側にあって、第2の側縁より側方中心線に近い、本体パネルに取り付けられる。
【0010】
本開示の一側面によると、第1の肩ストラップ取付パネルは、チャイルドキャリア内で搬送される子供を第1の肩ストラップから保護するように適合され、第2の肩ストラップ取付パネルは、子供を第2の肩ストラップから保護するように適合される。例えば、一実施形態では、第1の下側取付点は、第1の肩ストラップ取付パネル外部側の外部側上に配置され、第2の下側取付点は、第2の肩ストラップ取付パネル外部側の外部側上に配置される。
【0011】
一実施形態によると、チャイルドキャリアは、第1の下側取付点において、第1の肩ストラップ取付パネルに取り付けられる、帯紐タブを含む。第1のバックル部材が、帯紐タブに取り付けられる。第1のバックル部材は、第1の肩ストラップの一部上において、個別のバックル部材に接続するように適合される。一実施形態によると、チャイルドキャリアはさらに、第2の下側取付点において、第2の肩ストラップ取付パネルに取り付けられる、第2の帯紐タブを含む。第2のバックル部材が、第2の帯紐タブに取り付けられる。第2のバックル部材は、第2の肩ストラップの一部上において、個別のバックル部材に接続するように適合される。一実施形態では、第1の肩ストラップは、本体パネルの第1の上角から第3のバックル部材まで延在する、第1の肩ストラップ部分を含み、第3のバックル部材は、第1のバックル部材に接続するように適合され、第2の肩ストラップは、第2の上角から第4のバックル部材まで延在する、第2の肩ストラップ部分を備え、第4のバックル部材は、第2のバックル部材に接続するように適合される。
【0012】
一実施形態によると、第1の肩ストラップ取付パネルは、第1の肩ストラップ取付パネルが、第1の肩ストラップによって、本体パネルから離れるように引動されると、子供のための第1の脚部開口部を形成するように適合され、第2の肩ストラップ取付パネルは、第2の肩ストラップ取付パネルが、第2の肩ストラップによって、本体パネルから離れるように引動されると、子供のための第2の脚部開口部を形成するように適合される。
【0013】
一実施形態によると、本体パネルは、本体パネルの底部端部における第1の本体パネル幅と、腰帯から離れた第2の本体パネル幅とを有し、第2の本体パネル幅は、第1の本体パネル幅未満である。第1の下側取付点および第2の下側取付点は、第2の本体パネル幅より本体パネルの底部端部から離れていてもよい。第2の本体パネル幅は、最小本体パネル幅であってもよい。
【0014】
本開示の一側面によると、本体パネルは、バケツ座部を形成するように適合される。本体パネルは、腰帯と装着者との間で折畳し、本体パネルの有効高およびバケツ座部の基部幅を低減させるように適合される、折畳可能部分を含むことができる。一実施形態によると、本体パネルの幅は、折畳可能部分に沿って狭くなり、腰帯から離れるように移動する。
【0015】
本体パネルは、腰帯に対して複数の構成で構成可能であることができる。一実施形態によると、複数の構成は、i)本体パネルが、第1の肩ストラップおよび第2の肩ストラップによって、腰帯の外部側まで上方に持ち上げられ、腰帯と装着者との間で折畳されない、第1の構成であって、第1の基部幅を伴う、第1のバケツ座部を形成する、第1の構成と、ii)本体パネルの一部が、腰帯と装着者との間で折畳され、本体パネルが、腰帯の上縁における腰帯の背後から現れる、第2の構成であって、第2の基部幅を伴う、第2のバケツ座部を形成する、第2の構成とを含む。一実施形態によると、本体パネルは、第1の基部幅が、第1の本体パネル幅に等しく、第2の基部幅が、第2の本体パネル幅に等しいように、本体パネルの底部端部における第1の本体パネル幅と、腰帯から離れた第2の本体パネル幅とを有する。いくつかの実施形態では、第1の構成は、より大きい子供を第1の蹲踞位置に支持するように適合され、第2の構成は、より小さい子供を第2の蹲踞位置に支持するように適合される。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
軟質の構造化されたチャイルドキャリアであって、
底部部分を有する腰帯と、
本体パネルであって、前記本体パネルは、底部端部、上部端部、第1の側縁および第2の側縁、内部側上の内部表面、および外部側上の外部表面を有し、前記本体パネルの底部端部は、前記腰帯の底部部分において、前記腰帯に取り付けられる、本体パネルと、
前記本体パネルの第1の上角を持ち上げるように適合される第1の肩ストラップと、
前記本体パネルの第2の上角を持ち上げるように適合される第2の肩ストラップと、
前記本体パネルの内部側に取り付けられ、前記第1の側縁および第2の側縁から離れた第1の肩ストラップ取付パネルであって、前記第1の肩ストラップ取付パネルは、前記本体パネルの内部表面から離れるように移動可能である第1のフラップを提供し、前記第1のフラップは、前記第1の肩ストラップのための第1の下側取付点を備える、第1の肩ストラップ取付パネルと、
前記本体パネルの内部側に取り付けられ、前記第1の側縁および第2の側縁から離れた第2の肩ストラップ取付パネルであって、前記第2の肩ストラップ取付パネルは、前記本体パネルの内部表面から離れるように移動可能である第2のフラップを提供し、前記第2のフラップは、前記第2の肩ストラップのための第2の下側取付点を備える、第2の肩ストラップ取付パネルと
を備える、軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目2)
前記第1の側縁は、前記本体パネルの側方中心線の第1の側にあり、前記第1の肩ストラップ取付パネルは、前記第1の側縁より前記側方中心線に近い前記側方中心線の前記第1の側に対して、前記本体パネルに取り付けられ、
前記第2の側縁は、前記本体パネルの側方中心線の第2の側にあり、前記第2の肩ストラップ取付パネルは、前記第2の側縁より前記側方中心線に近い前記側方中心線の前記第2の側に対して、前記本体パネルに取り付けられる、
項目1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目3)
前記第1の肩ストラップ取付パネルは、前記軟質の構造化されたチャイルドキャリア内で搬送される子供を前記第1の肩ストラップから保護するように適合され、前記第2の肩ストラップ取付パネルは、前記子供を前記第2の肩ストラップから保護するように適合される、項目1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目4)
前記第1の肩ストラップ取付パネルは、第1の肩ストラップ取付パネル外部側を備え、前記第1の下側取付点は、前記第1の肩ストラップ取付パネル外部側上に配置され、
前記第2の肩ストラップ取付パネルは、第2の肩ストラップ取付パネル外部側を備え、前記第2の下側取付点は、前記第2の肩ストラップ取付パネル外部側上に配置される、
項目1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目5)
前記第1の下側取付点において、前記第1の肩ストラップ取付パネルに取り付けられる第1の帯紐タブと、
前記第1の帯紐タブに取り付けられる第1のバックル部材と、
前記第2の下側取付点において、前記第2の肩ストラップ取付パネルに取り付けられる第2の帯紐タブと、
前記第2の帯紐タブに取り付けられる第2のバックル部材と
をさらに備え、
前記第1の肩ストラップは、前記本体パネルの第1の上角から第3のバックル部材まで延在する第1の肩ストラップ部分を備え、前記第3のバックル部材は、前記第1のバックル部材に接続するように適合され、前記第2の肩ストラップは、前記第2の上角から第4のバックル部材まで延在する第2の肩ストラップ部分を備え、前記第4のバックル部材は、前記第2のバックル部材に接続するように適合される、項目4に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目6)
前記第1の肩ストラップ取付パネルは、前記第1の肩ストラップによって前記本体パネルから離れるように引動されると、子供のための第1の脚部開口部を形成するように適合され、前記第2の肩ストラップ取付パネルは、前記第2の肩ストラップによって前記本体パネルから離れるように引動されると、前記子供のための第2の脚部開口部を形成するように適合される、項目1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目7)
前記本体パネルは、前記本体パネルの底部端部における第1の本体パネル幅と、前記腰帯から離れた第2の本体パネル幅とを有し、前記第2の本体パネル幅は、前記第1の本体パネル幅未満である、項目1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目8)
前記第1の下側取付点および第2の下側取付点は、前記第2の本体パネル幅より前記本体パネルの底部端部から離れている、項目7に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目9)
前記第2の本体パネル幅は、最小本体パネル幅である、項目8に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目10)
前記本体パネルは、バケツ座部を形成するように適合され、前記バケツ座部は、前記腰帯における基部幅を有する、項目1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目11)
前記本体パネルは、折畳可能部分を備え、前記折畳可能部分は、前記腰帯と装着者との間で折畳し、前記本体パネルの有効高および前記バケツ座部の基部幅を低減させるように適合される、項目10に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目12)
前記折畳可能部分に沿って、前記第1の側縁と第2の側縁との間の距離は、狭くなり、前記腰帯から離れるように移動する、項目11に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目13)
前記腰帯は、前記腰帯の上縁と、使用の間、装着者から離れるように向く外部側とを有し、前記本体パネルは、前記腰帯に対して複数の構成で構成可能であり、前記複数の構成は、
第1の構成であって、前記本体パネルは、前記第1の肩ストラップおよび第2の肩ストラップによって、前記腰帯の外部側まで上方に持ち上げられ、前記腰帯と前記装着者との間で折畳されず、前記第1の構成は、第1の基部幅を伴う第1のバケツ座部を形成する、第1の構成と、
第2の構成であって、前記本体パネルの一部は、前記腰帯と前記装着者との間で折畳され、前記本体パネルは、前記腰帯の上縁における前記腰帯の背後から現れ、前記第2の構成は、第2の基部幅を伴う第2のバケツ座部を形成する、第2の構成と
を含む、項目1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目14)
前記第1の基部幅は、前記第2の基部幅より広い、項目13に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目15)
前記第1の構成は、より大きい子供を第1の蹲踞位置に支持するように適合され、前記第2の構成は、より小さい子供を第2の蹲踞位置に支持するように適合される、項目13に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目16)
前記本体パネルは、前記本体パネルの底部端部における第1の本体パネル幅と、前記腰帯から離れた第2の本体パネル幅とを有し、前記第1の基部幅は、前記第1の本体パネル幅に等しく、前記第2の基部幅は、前記第2の本体パネル幅に等しい、項目13に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目17)
使用の間、装着者から離れるように向く前記腰帯の外部側に取り付けられるパネル保定ストラップをさらに備え、
前記本体パネルは、前記腰帯に対して複数の構成で構成可能であり、前記複数の構成は、
第1の構成であって、前記本体パネルは、前記第1の肩ストラップおよび第2の肩ストラップによって、前記腰帯の外部側まで上方に持ち上げられ、前記腰帯と前記装着者との間で折畳されず、前記第1の構成は、第1の基部幅を伴う第1のバケツ座部を形成する、第1の構成と、
第2の構成であって、前記本体パネルの一部は、前記腰帯と前記パネル保定ストラップとの間で折畳され、前記第2の構成は、第2の基部幅を伴う第2のバケツ座部を形成する、第2の構成と
を含む、項目1に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目18)
前記第1の基部幅は、前記第2の基部幅より広い、項目17に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目19)
前記第1の構成は、より大きい子供を第1の蹲踞位置に支持するように適合され、前記第2の構成は、より小さい子供を第2の蹲踞位置に支持するように適合される、項目17に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
(項目20)
前記本体パネルは、前記本体パネルの底部端部における第1の本体パネル幅と、前記腰帯から離れた第2の本体パネル幅とを有し、前記第1の基部幅は、前記第1の本体パネル幅に等しく、前記第2の基部幅は、前記第2の本体パネル幅に等しい、項目17に記載の軟質の構造化されたチャイルドキャリア。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明のこれらおよび他の目的のより深い理解のために、付随の図面と関連付けて読まれるべき、以下の詳細な説明を参照する。
【0017】
【
図1】
図1は、キャリアの一実施形態の第1の図の略図表現である。
【0018】
【
図2】
図2は、キャリアの一実施形態の第2の図の略図表現である。
【0019】
【
図3】
図3は、キャリアの一実施形態の詳細図の略図表現である。
【0020】
【
図4A】
図4Aは、第1の基部幅を有するようにキャリアを構成する一実施形態の略図表現である。
【0021】
【
図4B】
図4Bは、第2の基部幅を有するようにキャリアを構成する一実施形態の略図表現である。
【0022】
【
図4C】
図4Cは、第3の基部幅を有するようにキャリアを構成する一実施形態の略図表現である。
【0023】
【
図5A】
図5Aは、より狭い基部幅とともに構成されるキャリアの一実施形態の正面図の略図表現である。
【0024】
【
図5B】
図5Bは、より狭い基部幅とともに構成されるキャリアの一実施形態の側面図の略図表現である。
【0025】
【
図5C】
図5Cは、乳児/新生児を搬送するキャリアの一実施形態の側面図の略図表現である。
【0026】
【
図6A】
図6Aは、より広い基部幅とともに構成されるキャリアの一実施形態の正面図の略図表現である。
【0027】
【
図6B】
図6Bは、より広い基部幅とともに構成されるキャリアの一実施形態の側面図の略図表現である。
【0028】
【
図6C】
図6Cは、より大きい子供を内向きに向いた配向において搬送するキャリアの一実施形態の側面図の略図表現である。
【0029】
【
図6D】
図6Dは、より大きい子供を外向きに向いた配向において搬送するキャリアの一実施形態の側面図の略図表現である。
【0030】
【
図6E】
図6Eは、さらにより大きい子供を内向きに向いた配向において搬送するキャリアの一実施形態の側面図の略図表現である。
【0031】
【
図7】
図7は、キャリアの一実施形態の背面図の略図表現である。
【0032】
【
図8A】
図8Aは、乳児/新生児を搬送するキャリアの一実施形態の側面図の略図表現である。
【0033】
【
図8B】
図8Bは、より大きい子供を内向きに向いた配向において搬送するキャリアの一実施形態の側面図の略図表現である。
【0034】
【
図8C】
図8Cは、より大きい子供を外向きに向いた配向において搬送するキャリアの一実施形態の側面図の略図表現である。
【0035】
【
図8D】
図8Dは、さらにより大きい子供を内向きに向いた配向において搬送するキャリアの一実施形態の側面図の略図表現である。
【0036】
【
図9A】
図9Aは、向上された移動の自由度を図示する、キャリアの一実施形態の側面図の略図表現である。
【0037】
【
図9B】
図9Bは、向上された腕の移動の自由度を図示する、キャリアの一実施形態の正面図の略図表現である。
【0038】
【
図9C】
図9Cは、向上された脚部の移動の自由度を図示する、キャリアの一実施形態の正面図の略図表現である。
【0039】
【
図10】
図10は、キャリアの一実施形態の第1の図の略図表現である。
【0040】
【
図11】
図11は、キャリアの一実施形態の第2の図の略図表現である。
【0041】
【
図12】
図12は、キャリアの一実施形態の詳細図の略図表現である。
【0042】
【
図13A】
図13Aは、より狭い基部幅とともに構成されるキャリアの一実施形態の正面図の略図表現である。
【0043】
【
図13B】
図13Bは、より狭い基部幅とともに構成されるキャリアの一実施形態の側面図の略図表現である。
【0044】
【
図13C】
図13Cは、より狭い基部幅とともに構成されるキャリアの一実施形態の斜視図の略図表現である。
【0045】
【
図13D】
図13Dは、より狭い基部幅とともに構成されるキャリアの一実施形態の背面図の略図表現である。
【0046】
【
図14A】
図14Aは、より広い基部幅とともに構成されるキャリアの一実施形態の正面図の略図表現である。
【0047】
【
図14B】
図14Bは、より広い基部幅とともに構成されるキャリアの一実施形態の側面図の略図表現である。
【0048】
【
図14C】
図14Cは、より広い基部幅とともに構成されるキャリアの一実施形態の斜視図の略図表現である。
【0049】
【
図14D】
図14Dは、より広い基部幅とともに構成されるキャリアの一実施形態の背面図の略図表現である。
【0050】
【
図15】
図15は、キャリアの別の実施形態の略図表現である。
【0051】
【
図16】
図16は、より狭い基部幅を有するように構成される、キャリアの一実施形態の略図表現である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
チャイルドキャリアおよび関連方法およびその種々の特徴および有利な詳細は、付随の図面に図示され、以下の説明に詳述される、非限定的実施形態を参照することによって、より完全に説明される。周知の出発材料、処理技法、構成要素、および機器の説明は、詳細において本発明を不必要に曖昧にしないように省略される。しかしながら、詳細な説明および具体的実施例は、本発明の好ましい実施形態を示すが、例証として与えられるにすぎず、限定ではないことを理解されたい。本発明の根本概念の精神および/または範囲内の種々の代用、修正、追加、および/または並べ替えは、本開示から当業者に明白となるであろう。
【0053】
一実施形態は、側面/下側肩ストラップ取付点を本体パネルの側縁から離れた本体パネルの内部に対して有することによって、より少ない張力が本体パネル(例えば、正面パネル)、特に、本体パネルの側縁にかかる、キャリアを備える。低減された張力は、子供のためのさらなる移動の自由度を可能にする。
【0054】
一実施形態によると、キャリアは、肩ストラップ取付点を提供する、肩ストラップ取付パネルを含んでもよい。肩ストラップ取付パネルは、軟質の構造化されたキャリアの本体パネルの内部に取り付けられ、側縁から離れ、それによって、より少ない張力を本体パネルの側縁にかける。さらに、肩ストラップ取付点は、肩ストラップ取付パネルが子供搬送面積内の子供を肩ストラップから保護する(例えば、子供を、肩ストラップの一部である、粗雑な材料またはバックルから保護する)ように、肩ストラップ取付パネルの外部側上にあってもよい。
【0055】
加えて、または代替として、キャリアは、キャリアがある範囲の子供の年齢/サイズに適応するように再構成されることを可能にする、特徴を含んでもよい。一実施形態は、本体パネルが、腰帯(例えば、腰部ベルト)に対して持ち上げられ、および/または折畳される方法を調節することによって、容易な高さおよび幅調節を可能にする、キャリアを備える。一実施形態によると、本体パネルは、上方に引動され、腰帯と装着者の胴体との間で折畳され、本体パネルを短縮させ、本体パネルを狭め得るように適合される。別の使用モードでは、本体パネルは、腰帯の正面まで上方に引動され、本体パネルを長くし、本体パネルを広げることができる。
【0056】
一実施形態によると、本体パネルは、腰帯の底部(腰帯の「底部」は、本明細書では、腰帯が使用の間に装着されるように意図される配向における、腰帯の底部を指す)に縫合または別様に取り付けられてもよい。本体パネルは、子供を支持する、本体パネルの部分が、より短く、より狭い座部基部を有する、この場合、キャリア本体パネルを装着者と腰帯の上縁との間から外に出させ、したがって、腰帯高さ測定値分だけキャリアの有効高を短縮させる、構成を達成するために、腰帯の背後で上方に引動され、腰帯と装着者の腹部との間で折畳されるように適合されてもよい。いくつかの実施形態では、本体パネルは、腰帯の背後で、複数回、折畳されてもよい。構成は、より小さい子供を人間工学的に着座させるように適合されることができる。一実施形態によると、キャリア本体パネルはまた、本構成では、本体パネルの最狭点において、腰帯から解放される(例えば、本体パネルは、腰帯の上縁における本体パネルの最狭幅を伴って、装着者と腰帯との間から現れる)。本構成では、幼児/乳児は、第2の構成における腰帯の下方とは対照的に、腰帯の上方に着座される。
【0057】
別の実施形態では、本体パネルは、子供を支持する、本体パネルの部分が、より短く、より狭い座部基部を有する、この場合、キャリア本体パネルを腰帯とパネル保定ストラップの上縁との間から外に出させ、したがって、腰帯の底部とパネル保定ストラップの上部との間の距離分だけキャリアの有効高を短縮させる、構成を達成するために、パネル保定ストラップと腰帯の正面との間で上方に引動されるように適合されてもよい。いくつかの実施形態では、本体パネルは、腰帯とパネル保定ストラップとの間で、複数回、折畳されてもよい。構成は、より小さい子供を人間工学的に着座させるように適合されることができる。一実施形態によると、キャリア本体パネルは、パネル保定ストラップの上縁における本体パネルの最狭幅を伴って、腰帯とパネル保定ストラップの上部との間から現れる。
【0058】
本体パネルはまた、子供を支持するために利用可能な本体パネルの部分が、より長く、座部基部が、より広い、別の構成を達成するために、腰帯の正面まで上方に持ち上げられることができる。第2の構成は、より大きい子供を人間工学的に支持するように適合されることができる。
【0059】
キャリアは、ある範囲の年齢を通して、子供を支持し、子供の骨盤および腿を好ましい人間工学的位置に維持する様式において、子供を搬送するように適合されることができる。特に、本明細書に説明される実施形態は、子供の腰部、骨盤、および腿を所望の位置に支持する、キャリアを提供する。本明細書に説明される実施形態はまた、子供が、内向きに向いた配向(装着者に向いた)または外向きに向いた配向(装着者から見て外方に向く)において搬送されることを可能にする。調節可能チャイルドキャリアは、広範囲のサイズの子供に適応するように構成されることができる。例えば、本明細書に開示されるようなチャイルドキャリアの実施形態は、新生児(乳児)(例えば、約7ポンド)と、加えて、最大約30ポンド以上までの子供で使用可能な調節可能チャイルドキャリアを提供し得る。
【0060】
一実施形態は、広範囲の身体タイプに快適にフィットしながら、ある範囲の年齢を通して子供を人間工学的かつ容易に支持する、移動の自由度が調節可能な単純構造キャリアを備える。一実施形態によると、キャリアは、(1)本体パネルが、腰帯に対して持ち上げられ、および/または折畳される方法を調節することによって、容易な高さおよび幅調節、および/または(2)本体パネル、特に、本体パネルの側縁にかかるより少ない張力を可能にする。
【0061】
図1は、キャリア100の一実施形態の第1の図の略図表現であって、
図2は、キャリア100の一実施形態の第2の図の略図表現である。
図3は、さらに詳細における、キャリア100の一実施形態の内部図の略図表現である。
図1は、腰帯110の底縁134から垂れ下がり、本体パネルアセンブリ120の内部側を暴露させる、本体パネルアセンブリ120と、肩ストラップ160とともに、腰帯110の外部(装着者から離れるように向く/使用の間に装着者に触れない、腰帯の側)を図示する。
図2は、本体パネルアセンブリ120の外部を示すように垂れ下がる、本体パネルアセンブリ120と、肩ストラップ160とともに、腰帯110の内部(装着者に向いた/使用の間に装着者に触れる、腰帯の側)を図示する。
【0062】
腰帯110は、装着者を包囲するための1つ以上の区分の帯と、帯を締結するためのバックル、スナップ、紐、または他の機構等の締結機構とを備える。図示される実施形態では、腰帯110は、パッド付き区分112と、パッド付き区分112に縫合または別様に取り付けられる、ストラップ区分114と、ストラップ区分114に取り付けられる、相補的バックル部材116とを備える。パッド付き区分112は、キャリアが装着されると、装着者の腰部を包囲するように適合される。パッド付き区分112は、例えば、半剛性材料でパッドがされ、布地で被覆されることができる。本材料は、エチレン酢酸ビニル(EVAとしても知られる)等の独立気泡発泡体を含む、堅性発泡体、または公知または便宜的な任意の他の適切な材料であることができる。パッド付き区分112の半剛性材料および広い形状は、子供の体重を装着者の腰部の周囲に分散させる役割を果たす。腰部ベルト長の限定された調節が、バックル部材のうちの1つに形成されるループを調節することによって提供される。別の実施形態では、腰帯は、ユーザの腰部の周囲に完全にフィットするように定寸される、比較的に狭い腰部ベルトと、ベルトの一部に沿って配置され、パッド付き区分112を提供する、ベルトパッドとを備える。
【0063】
本体パネルアセンブリ120は、装着者の胴体と協働する、子供搬送面積を形成するように適合される。この目的を達成するために、本体パネルアセンブリ120は、子供の脚部、腰部、後部、および上半身を支持する、湾曲形状を形成するように適合され得る、本体パネル122(例えば、正面パネル)を備える。本体パネル122は、腰帯120に近接する端部(本明細書では、「底部端部」と称される)と、2つの対向側縁126と、上部端部127とを含む。本体パネル122の底部端部は、例えば、パッド付き区分112の底縁またはその近傍において、腰帯110の底部部分に縫合または別様に取り付けられる。例えば、底部端部は、腰帯110の底部区分の中に固着して縫着される。腰帯110から離れるように移動すると、パネル122の外側側縁126本体が、本体パネル幅(概して、128に示される)が本体パネル122の少なくとも一部に沿って変化するように成形される。一実施形態によると、外側側縁126は、本体パネル幅を最小限にするように、側方に内向きに湾曲または別様にテーパ状になり、次いで、再び、側方に外向きに湾曲または別様にテーパ状になる。一実施形態によると、最小本体パネル幅は、本体パネル122の底部端部からある距離において生じる。最小本体パネル幅、最小本体パネル幅の場所、および側縁126の形状は、所望のキャリア形状を複数の構成で作成するように選択されることができる。
【0064】
一般に、少なくとも腰帯110に近接する、本体パネル122は、容易に折畳可能な織物構造から形成されてもよい。本体パネル122は、ともに継合される、1つ以上のパネルから形成されてもよい。例えば、本体パネル122は、中心パネルと、側パネルとを含んでもよい。本体パネル122は、単一材料または複数の材料から形成されることができる。例えば、本体パネル122は、子供の皮膚に対する快適性のために選択された内部層と、通気性、ファッション性、歪み抵抗等のために選択された外側層とともに形成されてもよい。いくつかの実施形態では、本体パネル122またはキャリア100の他の部分は、人工編成物を組み込み、キャリアを形成してもよい。例えば、本体パネルの中心部分は、人工編成物を使用して成形されてもよい。いくつかの実施形態では、本体パネル122全体が、無継目人工編成物を使用して成形される。そのような実施形態では、本体パネル122は、継目または縫襞がキャリアの本体上に存在せず、全ての本体形状が編成物を通して達成されるように構築されることができる。
【0065】
一実施形態によると、各肩ストラップ160は、キャリアが使用されるとき、上側取付点であるため、上側取付点と称され得る、個別の第1の点と、下側取付点または側取付点と称され得る、第2の点とにおいて、本体パネルアセンブリ120に縫合または別様に結合される。肩ストラップ160は、本体パネルアセンブリ120を持ち上げ、本体パネルアセンブリ120を装着者に向かって引動させ、子供搬送面積を作成するように適合される。図示される実施形態では、各肩ストラップ160は、本体パネル122の上側角または部分からバックル部材164まで延在する、部分を有する。バックル部材164は、個別のバックル部材142に接続し、これは、ひいては、帯紐タブ140に取り付けられる。
【0066】
一実施形態によると、肩ストラップ160は、拡張可能幅を有してもよい。例えば、肩ストラップ160は、開放し/広がり、肩ストラップが広がることを可能にし得る、細隙162または他の開口部を形成するように折畳される、材料を含んでもよい。
【0067】
本体パネルアセンブリ120は、下側肩ストラップ取付点からの張力または力を側縁126から離れるように指向し、したがって、使用の間、本体パネル122の外側縁126にかかる張力を低減させ、子供のためのさらなる移動の自由度を可能にする、ウィング、フラップ、または他の機構を備える。図示される実施形態では、本体パネルアセンブリ120は、本体パネル122の内部に縫合または別様に取り付けられる、対の肩ストラップ取付パネル130を備える。肩ストラップ取付パネル130は、肩ストラップ160のための下側取付点を提供し、下側取付点における力または張力が、側縁126から離れるように本体パネル122に伝達されるように適合される。
【0068】
一実施形態によると、各肩ストラップ取付パネル130は、本体パネル122に対して内側側縁132に沿って、本体パネル122の外側側縁126から離れた位置において、本体パネル122に縫合または別様に結合される。さらにより具体的には、一実施形態によると、内側側縁132は、個別の本体パネル側縁126より本体パネルの側方中心線に近い、本体パネル122に結合される。図示される実施形態の肩ストラップ取付パネル130は、本体パネル122の側方中心線から離れて本体パネル122に取り付けられるが、肩ストラップ取付パネル130は、他の実施形態では、側方中心線において、本体パネル122に縫合または別様に取り付けられてもよい。
【0069】
肩ストラップ取付パネル130は、ウィングまたはフラップを提供する。より具体的には、各肩ストラップ取付パネル130の一部は、本体パネル122から離れるように引動(例えば、揺動)されるように遊離される。図示される実施形態では、肩ストラップ取付パネル130の底縁、外側側縁、および上縁は、遊離され、したがって、肩ストラップ取付パネル130は、本体パネル122から離れるように揺動または別様に引動されてもよい(例えば、本体パネル122から離れるように揺動する)。
【0070】
一実施形態によると、各肩ストラップ取付パネル130の全部または一部は、キャリアが、開放するように拡開すると、肩ストラップ取付パネル130におけるキャリアの幅が、本体パネル122の底部端部から同一距離における本体パネル122の幅を上回るような幅を有してもよい。図示される実施形態では、肩ストラップ取付パネル130の上部部分(個別の上縁に近接し、腰帯110から遠位の部分)は、それらが最も近い本体パネル側縁126を越えて延在し得る、十分な長さを有する。肩ストラップ取付パネル130は、肩ストラップ取付パネル130が、肩ストラップによって本体パネル122から離れるように引動されると、子供の脚部のための脚部開口部を提供するように成形される。
【0071】
各肩ストラップ取付パネル130は、肩ストラップのための取付点を含む。図示される実施形態では、例えば、各肩ストラップ取付パネル130は、肩ストラップ帯紐取付タブ140が、各肩ストラップ取付パネル130の外部側に縫合または別様に結合される、取付点を含む(図示される実施形態における取付は、被覆材料によって部分的に、曖昧にされる)。バックル部材142が、肩ストラップが、相補的バックル部材164を用いて、ストラップ帯紐取付タブ140に接続され得るように、肩ストラップ帯紐取付タブ140に取り付けられる。各肩ストラップ取付パネル130上の肩ストラップ取付点、すなわち、図示される実施形態では、肩ストラップ帯紐取付タブ140が、肩ストラップ取付パネル130に縫合または別様に結合される点は、本体パネル122から離れるように揺動または別様に移動し得る、肩ストラップ取付パネル130の一部上に位置する。いくつかの実施形態では、各肩ストラップ取付パネル130上の肩ストラップ取付点は、個別の側縁126の側方から見て内周側にある。さらに、各肩ストラップ取付パネル130上の肩ストラップ側取付点は、本体パネル122の最狭部分より本体パネル122の底縁から離れているように位置する。他の実施形態では、取付点は、個別の側縁126の外周側および/または本体パネル122の最狭部分に対して別の場所に位置してもよい。
【0072】
図3は、肩ストラップ取付パネル130が部分的に折畳されている、本体パネルアセンブリ120の一実施形態の内部の図を図示する。側面肩帯紐取付タブ140が、肩ストラップ取付パネル130に縫合または別様に取り付けられ、これは、本体パネル122の外側縁126とは対照的に、本体パネル122の内部に縫合または別様に取り付けられる。したがって、肩ストラップ取付パネル130にかかる肩ストラップ取付点における個別の肩ストラップからの力または張力は、外側縁126から離れるように本体パネル122に伝達される。これは、より少ない張力を本体パネル縁126にもたらし、子供のためのさらなる移動の自由度を可能にする。
【0073】
肩ストラップ取付パネル130は、実施例として提供され、他の形状の肩ストラップ取付パネルが、使用されてもよいことを理解されたい。さらに、肩ストラップ取付パネル130は、別個のパネルとして図示されるが、肩ストラップ取付パネル130は、本体パネル122に縫合または別様に取り付けられ、肩ストラップ取付パネルを形成する、単一パネルの部分であってもよい。さらに、肩ストラップ取付パネル130は、種々の形態因子を有してもよい。
【0074】
さらに、下側肩ストラップ取付点からの力または張力は、他の機構によって、本体パネル122の側縁126から離れるように指向されてもよい。例えば、別の実施形態では、各肩ストラップの第2の端部(例えば、肩ストラップ帯紐取付タブ140または他の肩ストラップ部分)は、側縁126から離れて、直接、本体パネル122の内部に縫合または別様に取り付けられてもよい。したがって、種々の機構が、本体パネルの側縁にかかる張力を低減させるために使用され得ることを理解されたい。さらに、肩ストラップ取付パネル等のパネルの側縁にかかる張力を低減させるための種々の機構が、種々のキャリア設計と併用されることができる。実施例として、本体パネルの側縁における張力を低減させるための種々の形態または他の機構の取付パネルが、本体パネル高さおよび幅が調節可能である、キャリア、および本体パネル高さおよび幅が調節可能ではない、設計を含む、種々のキャリア設計と併用されてもよい。
【0075】
キャリア100は、ある範囲の年齢/サイズを通して子供に適応するように再構成されることができる。
図4A、4Bおよび4Cは、例えば、本体パネル122が、腰帯110に対して位置付けられ、および/または折畳される方法に基づいて、キャリアの構成が変化され得ることを図示する。
図4Bおよび4Cの構成は、新生児/乳児のために好適であり得、
図4Aの構成は、より大きい子供(例えば、幼児または小児)のために好適であり得る。
【0076】
図4Aは、本体パネル122が、腰帯110の背後で折畳されていないが、腰帯110の外部まで上方に持ち上げられている、第1の構成を図示する。本構成では、キャリアの基部幅、すなわち、腰帯110に近接する座部の幅は、比較的に広い。より具体的には、第1の構成では、本体パネル122は、本体パネル122の底縁の幅によって決定されるようなキャリアの最広座部幅において腰帯から出ている。
【0077】
図4Bは、本体パネル122が、腰帯110の底部から、かつ腰帯110と装着者の腹部との間の腰帯110の背後から上方に引動される、第2の構成を図示する。本体パネルの下側部分は、腰帯110と装着者の腹部との間で、数回、折畳され、事実上、本体パネル122を短縮および狭化することができる。本体パネル122は、子供を支持するための本体パネル122の利用可能な高さが、上記に議論される第1の構成より短いため、事実上、短縮される。本体パネルは、腰帯110の上縁が、本体パネル122の底縁より狭い面積において、本体パネル122と交差する、すなわち、本体パネル122が、本体パネル122のより狭い面積において腰帯から出ていて、キャリアが第1の構成にあるときより狭い基部幅、故に、バケツ座部を作成するため、事実上、より狭い。
【0078】
第2の構成では、腰帯に近接する座部の基部縁は、腰帯に固定されない。その結果、キャリア本体パネル122の側縁は、座部基部においてともに押動され、キャリアの基部幅をさらに狭くすることができる。
図4Cは、したがって、キャリア100の基部幅が、側面を座部基部において押し込むことによって、さらに低減され得ることを図示する。
【0079】
図5A、
図5B、
図5Cは、キャリアの基部が、例えば、
図4Bに図示されるように調節されており、本体パネル122の一部が、腰帯110の背後に折畳されている、キャリア100の一実施形態の図を図示する。より具体的には、
図5Aは、キャリア100の正面図を図示し、
図5Bは、キャリア100の側面図を図示し、
図5Cは、乳児を内向きに向いた配向において搬送する、キャリア100の側面図を図示する。
図5Bおよび
図5Cでは、本体パネル122を腰帯110の背後で折畳することによって形成される、折畳部123の端部が、見られ得る。
【0080】
子供が成長するにつれて、キャリアは、子供に適応するように再構成されることができる。
図6A、
図6B、
図6C、
図6D、および
図6Eは、キャリア100の基部が、
図4Aに図示されるように調節されており、本体パネル122が、腰帯110の正面まで持ち上げられ、腰帯の背後で折畳されていない、キャリア100の一実施形態の図を図示する。より具体的には、
図6Aは、キャリア100の正面図を図示し、
図6Bは、キャリア100の側面図を図示し、
図6Cは、幼児を内向きに向いた配向に搬送する、キャリア100の側面図を図示し、
図6Dは、幼児を外向きに向いた配向に搬送する、キャリア100の側面図を図示し、
図6Eは、小児を内向きに向いた配向に搬送する、キャリア100の側面図を図示する。
図7は、装着される際のキャリア100の背面図を図示する。
【0081】
一実施形態では、キャリアは、子供の大腿部を冠状面から約90°~120°(または他の上昇位置)に伴う位置に子供を支持し、子供の膝をある開脚量を伴って位置付けるように適合されることができる。開脚の量は、子供の発達段階および配向に依存し得、新生児は、最終開脚が約40°~45°であるように、30°未満、次いで、約30°、次いで、約35°~40°等を有するが、例えば、約55°を含む、他の開脚の量が、達成されてもよい。一実施形態では、開脚は、正中面から少なくとも20°度であってもよい。子供の体重は、仙骨があまりに多くの体重を支承せず、子供が、骨盤発達により良好であると考えられる、より自然な湾曲「C」背骨を蹲踞位置に静置し得るように、子供の腰部、腿、および背中を横断して分散されることができる。しかしながら、子供は、好ましくは、子供が、主に、その仙骨で着座している場合の姿勢ではなく、支持姿勢を強調する、任意の快適な位置に位置付けられることができることに留意されたい。
【0082】
キャリア100は、略凹面(例えば、「C」形状)内側外形を伴う、支持バケツ座部を提供するように適合される。最小本体パネル幅、最小本体パネル幅の位置、および側縁126の形状は、本体パネル122が、ある範囲の年齢/サイズを通して、かつ複数の着座配向において、子供を人間工学的に支持するための複数のバケツ座部構成を作成し得るように、選択されることができる。側パネルは、外側縁126が、側パネルの内側/中心縁より短いように、成形されることができる。使用時、外側側縁126は、座部の中心より高く、それらが、子供の腰部からある距離において、子供の腿の下およびその周囲を通過し、子供の脚部を(例えば、膝の上方に)持ち上げるように離間されることができる。いくつかの実施形態では、付加的支持またはパッドが、子供の腿を支持するであろう面積において、縁126に近接して設置されてもよい。
【0083】
一実施形態によると、キャリア100は、より狭い基部幅構成に形成されるバケツ座部が、新生児および乳児を人間工学的に支持し得るように適合される。そのような設定に従って構成されると、キャリアは、乳児の膝が上昇された状態で、子供をチャイルドキャリアの子供搬送面積内に設置するために適合され得る。一実施形態では、乳児に適応するように調節されるとき、キャリアは、乳児の大腿部が冠状面から90~120度の角度にある位置で、乳児を支持するように適合される。加えて、キャリアは、乳児の膝が正中面から45~60度の位置で、乳児を支持するように適合されることができる。特定の実施形態では、キャリアは、股関節における撓曲が、発達段階の必要に応じて、膝が開脚した状態で、冠状面から少なくとも90°、ある場合には、110°~120°である、蹲踞位置(「カエル足」、「カエル」、「蹲踞開脚」、または「M」位置としても知られる)を助長するように適合されることができる。一実施形態では、開脚は、正中面から少なくとも20°度であってもよい。子供の体重は、仙骨があまりに多くの体重を支承せず、子供が、骨盤発達により良好であると考えられる、より自然な湾曲「C」背骨を蹲踞位置に静置し得るように、子供の腰部、腿、および背中を横断して分散されることができる。しかしながら、子供は、好ましくは、子供が、主に、その仙骨で着座している場合の姿勢ではなく、支持姿勢を強調する、任意の快適な位置に位置付けられることができることに留意されたい。
【0084】
別の構成(例えば、より広い基部構成)では、キャリアは、より大きい子供を子供の大腿部を冠状面から約90°~120°(または他の上昇位置)に伴う蹲踞位置に支持し、子供の膝をある開脚量を伴って位置付けるように適合されることができる。開脚の量は、子供の発達段階およびキャリア内の子供の配向に依存し得る。一実施形態では、開脚は、正中面から少なくとも20°度であってもよい。子供の体重は、仙骨があまりに多くの体重を支承しないように、子供の腰部、腿、および背中を横断して分散されることができる。さらに、キャリアは、子供の発達段階に適切な曲率のレベルで、子供の脊椎を支持することができる。しかしながら、子供は、好ましくは、子供が、主に、その仙骨で着座している場合の姿勢ではなく、支持姿勢を強調する、任意の快適な位置に位置付けられることができることに留意されたい。
【0085】
キャリア100は、支持される範囲を通して、子供のサイズにかかわらず、子供のための人間工学的支持を提供するように調節されてもよい。一実施形態によると、キャリア100は、乳児に関して、より狭い座部構成を伴って設定されることができる。本構成では、バケツ座部は、その最深深度において、より高い壁を腿支持面積に伴い、子供の腿および膝を、より大きい角度まで、そのサイズの子供のために適切な蹲踞位置に持ち上げるであろう。
図8Aは、例えば、
図5Cの実施形態を図示し、キャリアのC形状は、概して、線170によって示され、子供の腿の角度は、概して、線172によって示される。ここでは、キャリア100は、乳児に適切な最大C形状および腿角度を達成する。
【0086】
同様に、キャリア100は、より大きい子供に関して、その最広設定における座部を伴って、設定されることができる。本構成では、バケツ座部は、その最浅深度において、より低い壁を腿支持面積に伴い、子供の腿および膝を、より小さい角度まで、より大きいサイズの子供のために適切な蹲踞位置に持ち上げ得る。例えば、
図8Bは、
図6Cの実施形態を図示し、キャリアのC形状は、概して、線174によって示され、子供の腿の角度は、概して、線176によって示され、
図8Cは、
図6Dの実施形態を図示し、子供の腿の角度は、概して、線178によって示され、
図8Dは、
図6Eの実施形態を図示し、キャリアのC形状は、概して、線180によって示され、子供の腿の角度は、概して、線182によって示される。
図8Bの構成では、キャリアは、子供の発達のために適切な中程度のC形状および中程度の腿角度を伴って、内向きに向いた幼児を支持する。
図8Cに示されるように、キャリア100はまた、適切な腿角度を伴って、幼児を外向きに向いた配向に支持することができる。さらに、
図8Dに図示されるように、キャリア100は、より大きい子供、例えば、小児を、最小C形状および腿角度を伴って、支持する。
【0087】
したがって、調節可能バケツ座部は、異なる座部バケツ深度および座部バケツ幅を有する、複数の構成において構成可能である。異なる構成は、対応するサイズ範囲内の子供を蹲踞位置に支持するように適合されることができる。例えば、一実施形態では、バケツ座部は、20~24インチの子供(概して、0~3ヶ月の7ポンドを超える乳児に対応する)を、乳児用インサートを要求せずに、乳児のために適切な蹲踞位置において、人間工学的に搬送するように適合される、構成を有することができる。さらに、キャリアは、より大きい子供を、その子供のサイズのために適切な蹲踞位置において、人間工学的に搬送するように適合される、別の構成を有することができる。新生児/乳児を搬送するための構成は、最狭設定にある、座部幅に対応し得、より大きい子供を搬送するための構成は、最広設定(最浅バケツ座部)(小児モード)にある、座部幅に対応し得る。上記に提供される範囲は、限定ではなく、実施例として提供されることに留意されたい。さらに、座部は、他の構成を有してもよい。
【0088】
ユーザは、したがって、キャリア100を調節し、子供の骨盤、底部、および腿が全て支持された状態で、子供を子供の体重またはサイズのために適切な人間工学的蹲踞位置に支持することができる。子供の体重は、子供が、子供の体重が、主に、仙骨上に着座した状態ではなく、座部内に蹲踞しているように、支持されることができる。子供は、膝が、腰部より高い、ある場合には、90度より高い状態で、支持されることができる。キャリアは、子供の腰部より広い、スリングまたはパウチを形成するように調節されることができる。
【0089】
キャリア100はまた、向上された移動の自由度を提供することができる。
図9A-9Cに目を向けると、
図9Aは、キャリア100の一実施形態の側面図を図示し、
図9Bは、キャリア100の正面図を図示し、子供の腕の移動の自由度の実施例を示し、
図9Cは、キャリア100の一実施形態の正面図を図示し、子供の脚部の移動の自由度の実施例を示す。
【0090】
図9Aに示されるように、肩ストラップ160は、肩ストラップ取付パネル130上の側面肩帯紐取付タブ140に結合し、これは、ひいては、外側縁126とは対照的に、側縁126から離れるように、パネル122の内部に取り付けられる。これは、外側縁からの張力を緩和し、これは、そうでなければ、外側縁をより緊密に装着者に向かって引っ張り、子供の腕および脚部移動を制限する。さらに、パネル122の外側縁にかかる張力を低減させることは、子供の脚部の過度の開脚を低減させる。
【0091】
パネル122は、実施例として提供され、パネル122は、種々の形態因子を有することができることに留意されたい。さらに、本開示の教示による、高さおよび/または幅調節を伴う、キャリアは、種々の肩ストラップ構成を有してもよい。一実施形態では、例えば、下側/側面取付肩ストラップ取付点は、側縁126またはそれに近接して、本体パネル122上で生じてもよい。そのような実施形態は、可能性として、側縁における増加された張力を呈するが、依然として、ある範囲の年齢/サイズを通して子供を人間工学的に支持するための容易な高さ/幅調節の利点を提供するであろう。
【0092】
さらに、いくつかの実施形態では、キャリア100は、本体パネル122の底部部分が、腰帯と装着者との間ではなく、腰帯と保定ストラップとの間で折畳され得るように、保定ストラップを腰帯の正面上に含む。スナップ、保定ループ等の他の保定機構もまた、本体パネル122を折畳構成に維持するために使用されてもよい。
【0093】
図10は、キャリア200の別の実施形態の第1の図の略図表現であって、
図11は、キャリア200の一実施形態の第2の図の略図表現である。
図12は、さらに詳細における、キャリア200の一実施形態の内部図の略図表現である。
図10は、腰帯210の底縁234から垂れ下がり、本体パネルアセンブリ220の内部側を暴露させる、本体パネルアセンブリ220と、肩ストラップ260とともに、腰帯210の外部(装着者から離れるように向く/使用の間に装着者に触れない、腰帯の側)を図示する。
図11は、本体パネルアセンブリ220の外部を示すように垂れ下がる、本体パネルアセンブリ220と、肩ストラップ260とともに、腰帯210の内部(装着者に向いた/使用の間に装着者に触れる、腰帯の側)を図示する。
【0094】
腰帯210は、装着者を包囲するための1つ以上の区分の帯と、帯を締結するためのバックル、スナップ、紐、または他の機構等の締結機構とを備える。図示される実施形態では、腰帯210は、パッド付き区分212と、パッド付き区分212に縫合または別様に取り付けられる、ストラップ区分214と、ストラップ区分214に取り付けられる、相補的バックル部材216とを備える。パッド付き区分212は、キャリアが装着されると、装着者の腰部を包囲するように適合される。パッド付き区分212は、例えば、半剛性材料でパッドがされ、布地で被覆されることができる。本材料は、エチレン酢酸ビニル(EVAとしても知られる)等の独立気泡発泡体を含む、堅性発泡体、または公知または便宜的な任意の他の適切な材料であることができる。パッド付き区分212の半剛性材料および広い形状は、子供の体重を装着者の腰部の周囲に分散させる役割を果たす。腰部ベルト長の限定された調節が、バックル部材のうちの1つに形成されるループを調節することによって提供される。別の実施形態では、腰帯は、ユーザの腰部の周囲に完全にフィットするように定寸される、比較的に狭い腰部ベルトと、ベルトの一部に沿って配置され、パッド付き区分212を提供する、ベルトパッドとを備える。
【0095】
本体パネルアセンブリ220は、装着者の胴体と協働する、子供搬送面積を形成するように適合される。この目的を達成するために、本体パネルアセンブリ220は、子供の脚部、腰部、後部、および上半身を支持する、湾曲形状を形成するように適合され得る、本体パネル222(例えば、正面パネル)を備える。本体パネル222は、腰帯210に近接する端部(本明細書では、本体パネル222の「底部端部」と称される)と、対向側縁226と、上部端部227とを含む。本体パネル222の底部端部は、例えば、パッド付き区分212の底縁またはその近傍において、腰帯210の底部部分に縫合または別様に取り付けられる。腰帯210から離れるように移動すると、本体パネル222の外側側縁226が、本体パネル幅(概して、228に示される)が本体パネル222の少なくとも一部に沿って変化するように成形される。一実施形態によると、外側側縁226は、腰帯210における幅から最小本体パネル幅に側方に内向きに湾曲または別様にテーパ状になり、次いで、再び、側方に外向きに湾曲または別様にテーパ状になる。一実施形態によると、最小本体パネル幅は、本体パネル222の底部端部からある距離において生じる。最小本体パネル幅、最小本体パネル幅の場所、および側縁226の形状は、所望のキャリア形状を複数の構成で作成するように選択されることができる。
【0096】
一般に、少なくとも腰帯210に近接する、本体パネル222は、容易に折畳可能な織物構造から形成されてもよい。本体パネル222は、ともに継合される、1つ以上のパネルから形成されてもよい。例えば、本体パネル222は、中心パネルと、側パネルとを含んでもよい。本体パネル222は、単一材料または複数の材料から形成されることができる。例えば、本体パネル222は、子供の皮膚に対する快適性のために選択された内部層と、通気性、ファッション性、歪み抵抗等のために選択された外側層とともに形成されてもよい。いくつかの実施形態では、本体パネル222およびキャリア200の他の部分は、人工編成物を組み込み、キャリアを形成してもよい。例えば、本体パネルの中心部分は、人工編成物を使用して成形されてもよい。いくつかの実施形態では、本体パネル222全体が、無継目人工編成物を使用して成形される。そのような実施形態では、本体パネル222は、継目または縫襞がキャリアの本体上に存在せず、全ての本体形状が編成物を通して達成されるように構築されることができる。
【0097】
一実施形態によると、各肩ストラップ260は、キャリアが使用されるとき、上側取付点であるため、上側取付点と称され得る、個別の第1の点と、下側取付点または側取付点と称され得る、第2の点とにおいて、本体パネルアセンブリ220に縫合または別様に結合される。図示される実施形態では、各肩ストラップ260は、本体パネル222の上側角または部分から延在する。肩ストラップ260は、本体パネルアセンブリ220を持ち上げ、本体パネルアセンブリ220を装着者に向かって引動させ、子供搬送面積を作成するように適合される。図示される実施形態では、各肩ストラップ260は、本体パネル222の上側角または部分からバックル部材264まで延在する、部分を有する。バックル部材264は、個別のバックル部材242に接続し、これは、ひいては、帯紐タブ240に取り付けられる。
【0098】
一実施形態によると、肩ストラップ260は、拡張可能幅を有してもよい。一実施形態によると、肩ストラップ260は、拡張可能幅を有してもよい。例えば、肩ストラップ260は、開放し/広がり、肩ストラップが広がることを可能にし得る、細隙262または他の開口部を形成するように折畳される、材料を含んでもよい。
【0099】
本体パネルアセンブリ220は、下側肩ストラップ取付点からの張力または力を側縁226から離れるように指向し、したがって、使用の間、本体パネル222の外側縁226にかかる張力を低減させ、子供のためのさらなる移動の自由度を可能にする、ウィング、フラップ、または他の機構を備える。図示される実施形態では、本体パネルアセンブリ220は、本体パネル222の内部に縫合または別様に取り付けられる、対の肩ストラップ取付パネル230を備える。肩ストラップ取付パネル230は、肩ストラップ260のための下側取付点を提供し、下側取付点における力または張力が、側縁226から離れるように本体パネル222に伝達されるように適合される。
【0100】
一実施形態によると、各肩ストラップ取付パネル230は、本体パネル222に対して内側側縁232に沿って、本体パネル222の外側側縁226から離れた位置において、本体パネル222に縫合または別様に結合される。さらにより具体的には、一実施形態によると、内側側縁232は、個別の本体パネル側縁226より本体パネルの側方中心線に近い、本体パネル222に結合される。図示される実施形態の肩ストラップ取付パネル230は、本体パネル222の側方中心線から離れて本体パネル222に取り付けられるが、肩ストラップ取付パネル230は、他の実施形態では、側方中心線において、本体パネル222に縫合または別様に取り付けられてもよい。
【0101】
肩ストラップ取付パネル230は、ウィングまたはフラップを提供する。より具体的には、各肩ストラップ取付パネル230の一部は、本体パネル222から離れるように引動(例えば、揺動)されるように遊離される。図示される実施形態では、肩ストラップ取付パネル230の底縁、外側側縁236、および上縁238は、遊離され、したがって、肩ストラップ取付パネル230は、本体パネル222から離れるように揺動または別様に引動されてもよい(例えば、本体パネル222から離れるように揺動する)。
【0102】
一実施形態によると、各肩ストラップ取付パネル230の全部または一部は、キャリアが、開放するように拡開すると、肩ストラップ取付パネル230におけるキャリアの幅が、本体パネル222の底部端部から同一距離における本体パネル222の幅を上回るような幅を有してもよい。図示される実施形態では、肩ストラップ取付パネル230の上部部分(個別の上縁238に近接し、腰帯210から遠位の部分)は、それらが最も近い本体パネル側縁226を越えて延在し得る、十分な長さを有する。外側縁236は、肩ストラップ取付パネル230が、肩ストラップ取付パネル230が、肩ストラップによって本体パネル222から離れるように引動されると、子供の脚部のための脚部開口部を提供するように成形されるように切断される。
【0103】
各肩ストラップ取付パネル230は、肩ストラップのための取付点を含む。図示される実施形態では、例えば、各肩ストラップ取付パネル230は、肩ストラップ帯紐取付タブ240が、各肩ストラップ取付パネル230の外部側に縫合または別様に結合される、取付点を含む。バックル部材242が、肩ストラップが、相補的バックル部材264を使用して、ストラップ帯紐取付タブ240に接続され得るように、肩ストラップ帯紐取付タブ240に取り付けられる。各肩ストラップ取付パネル230上の肩ストラップ取付点、すなわち、図示される実施形態では、肩ストラップ帯紐取付タブ240が、肩ストラップ取付パネル230に縫合または別様に結合される点は、本体パネル222から離れるように揺動または別様に移動し得る、肩ストラップ取付パネル230の一部上に位置する。いくつかの実施形態では、各肩ストラップ取付パネル230上の肩ストラップ取付点は、個別の側縁226の側方から見て内周側にある。さらに、各肩ストラップ取付パネル230上の肩ストラップ側取付点は、本体パネル222の最狭部分より本体パネル222の底縁から離れているように位置する。他の実施形態では、取付点は、個別の側縁226の外周側および/または本体パネル222の最狭部分に対して別の場所に位置してもよい。
【0104】
図12は、肩ストラップ取付パネル230が部分的に折畳されている、本体パネルアセンブリ220の一実施形態の内部の図を図示する。側面肩帯紐取付タブ240が、肩ストラップ取付パネル230に縫合または別様に取り付けられ、これは、本体パネル222の外側縁226とは対照的に、本体パネル222の内部に縫合または別様に取り付けられる。したがって、肩ストラップ取付パネル230にかかる肩ストラップ取付点における個別の肩ストラップからの力または張力は、外側縁226から離れるように本体パネル222に伝達される。これは、より少ない張力を本体パネル縁226にもたらし、子供のためのさらなる移動の自由度を可能にする。
【0105】
肩ストラップ取付パネル230は、実施例として提供され、他の形状の肩ストラップ取付パネルが、使用されてもよいことを理解されたい。さらに、肩ストラップ取付パネル230は、別個のパネルとして図示されるが、肩ストラップ取付パネル230は、本体パネル222に縫合または別様に取り付けられ、肩ストラップ取付パネルを形成する、単一パネルの部分であってもよい。さらに、肩ストラップ取付パネル230は、種々の形態因子を有してもよい。
【0106】
さらに、下側肩ストラップ取付点からの力または張力は、他の機構によって、本体パネル222の側縁226から離れるように指向されてもよい。例えば、別の実施形態では、各肩ストラップの第2の端部(例えば、肩ストラップ帯紐取付タブ240または他の肩ストラップ部分)は、側縁226から離れて、直接、本体パネル222の内部に縫合または別様に取り付けられてもよい。したがって、種々の機構が、本体パネルの側縁にかかる張力を低減させるために使用され得ることを理解されたい。さらに、肩ストラップ取付パネル等のパネルの側縁にかかる張力を低減させるための種々の機構が、種々のキャリア設計と併用されることができる。実施例として、本体パネルの側縁における張力を低減させるための種々の形態または他の機構の取付パネルが、本体パネル高さおよび幅が調節可能である、キャリア、および本体パネル高さおよび幅が調節可能ではない、設計を含む、種々のキャリア設計と併用されてもよい。
【0107】
キャリア100と同様に、キャリア200は、パネル222の側方外側縁226にかかる張力を低減させることによって、向上された移動の自由度を提供することができる(例えば、
図9A-9Cと併せて議論されるように)。さらに、キャリア100と同様に、キャリア200は、ある範囲の年齢/サイズを通して、子供に適応するように構成されることができる。例えば、キャリアの構成は、本体パネル222が、腰帯210に対して位置付けられ、および/または折畳される方法に基づいて、変化されることができる。
【0108】
例えば、より大きい子供(例えば、幼児/小児)のために好適な構成では、本体パネル222は、腰帯210の背後で折畳されないが、腰帯210の外部まで上方に持ち上げられている。本構成では、キャリアの基部幅、すなわち、腰帯210に近接する座部の幅は、比較的に広い。より具体的には、本構成では、本体パネル222は、本体パネル222の底縁の幅によって決定されるようなキャリアの最広座部幅において腰帯から出ている。
【0109】
別の構成では、本体パネル222は、腰帯210の底部から、かつ腰帯210と装着者の腹部との間の腰帯210の背後から上方に引動される。本体パネルの下側部分は、腰帯210と装着者の腹部との間で、数回、折畳され、事実上、本体パネル222を短縮および狭化することができる。本体パネル222は、子供を支持するための本体パネル222の利用可能な高さが、上記に議論される第1の構成より短いため、事実上、短縮される。本体パネルは、腰帯210の上縁が、本体パネル222の底縁より狭い面積において、本体パネル222と交差する、すなわち、本体パネル222が、本体パネル222のより狭い面積において腰帯から出ていて、キャリアが第1の構成にあるときより狭い基部幅、故に、バケツ座部を作成するため、事実上、より狭い。
【0110】
本体パネル222が、上方に引動され、腰帯210の背後で折畳される、構成では、腰帯に近接する座部の基部縁は、腰帯に固定されない。その結果、キャリア本体パネル222の側縁は、座部基部においてともに押動され、キャリアの基部幅をさらに狭くすることができる。
【0111】
図13A、
図13B、
図13C、および
図13Dは、本体パネル122の一部が、上方に引動され、腰帯の背後で折畳され、より狭い基部幅を伴う、より短いキャリアを形成する、キャリア200の一実施形態の図を図示する。より具体的には、
図13Aは、キャリア200の正面図を図示し、
図13Bは、キャリア200の側面図を図示し、
図13Cは、キャリア200の斜視図を図示し、
図13Dは、キャリア200の背面図を図示する。
図13Bでは、本体パネル222を腰帯210の背後で折畳することによって形成される、折畳部223の端部が、見られ得る。一実施形態によると、
図13A-13Dにおいて構成されるようなキャリアは、
図5Cに図示されるようなキャリア100と同様に、新生児または乳児を内向きに向いた配向において搬送するように適合される。
【0112】
子供が成長するにつれて、キャリアは、子供に適応するように再構成されることができる。
図14A、
図14B、
図14C、および
図14Dは、本体パネル222が、腰帯210の正面まで持ち上げられ、腰帯の背後で折畳されていない、より広い基部を伴う、キャリア200の一実施形態の図を図示する。より具体的には、
図14Aは、キャリア200の正面図を図示し、
図14Bは、キャリア200の側面図を図示し、
図14Cは、キャリア200の斜視図を図示し、
図14Dは、キャリア200の背面図を図示する。一実施形態によると、
図14A-14Dにおいて構成されるようなキャリアは、
図6C-6Eに図示されるキャリア100と同様に、より大きい子供を内向きに向いたまたは外向きに向いた配向において搬送するように適合される。
【0113】
一実施形態では、キャリア200は、子供の大腿部を冠状面から約90°~120°(または他の上昇位置)に伴う位置に子供を支持し、子供の膝をある開脚量を伴って位置付けるように適合される。開脚の量は、子供の発達段階および配向に依存し得、新生児は、最終開脚が約40°~45°であるように、30°未満、次いで、約30°、次いで、約35°~40°等を有するが、例えば、約55°を含む、他の開脚の量が、達成されてもよい。一実施形態では、開脚は、正中面から少なくとも20°度であってもよい。子供の体重は、仙骨があまりに多くの体重を支承せず、子供が、骨盤発達により良好であると考えられる、より自然な湾曲「C」背骨を蹲踞位置に静置し得るように、子供の腰部、腿、および背中を横断して分散されることができる。しかしながら、子供は、好ましくは、子供が、主に、その仙骨で着座している場合の姿勢ではなく、支持姿勢を強調する、任意の快適な位置に位置付けられることができることに留意されたい。
【0114】
キャリア200は、略凹面(例えば、「C」形状)内側外形を伴う、支持バケツ座部を提供するように適合される。最小本体パネル幅、最小本体パネル幅の位置、および側縁226の形状は、本体パネル222が、ある範囲の年齢/サイズを通して、かつ複数の着座配向において、子供を人間工学的に支持するための複数のバケツ座部構成を作成し得るように、選択されることができる。側パネルは、外側縁226が、側パネルの内側/中心縁より短いように、成形されることができる。使用時、外側側縁226は、座部の中心より高く、それらが、子供の腰部からある距離において、子供の腿の下およびその周囲を通過し、子供の脚部を(例えば、膝の上方に)持ち上げるように離間されることができる。いくつかの実施形態では、付加的支持またはパッドが、子供の腿を支持するであろう面積において、縁226に近接して設置されてもよい。
【0115】
一実施形態によると、キャリア200は、より狭い基部幅構成に形成されるバケツ座部が、新生児および乳児を人間工学的に支持し得るように適合される。そのような設定に従って構成されると、キャリアは、乳児の膝が上昇された状態で、子供をチャイルドキャリアの子供搬送面積内に設置するために適合され得る。一実施形態では、乳児に適応するように調節されるとき、キャリアは、乳児の大腿部が冠状面から90~120度の角度にある位置で、乳児を支持するように適合される。加えて、キャリアは、乳児の膝が正中面から45~60度の位置で、乳児を支持するように適合されることができる。特定の実施形態では、キャリアは、股関節における撓曲が、発達段階の必要に応じて、膝が開脚した状態で、冠状面から少なくとも90°、ある場合には、110°~120°である、蹲踞位置(「カエル足」、「カエル」、「蹲踞開脚」、または「M」位置としても知られる)を助長するように適合されることができる。一実施形態では、開脚は、正中面から少なくとも20°度であってもよい。子供の体重は、仙骨があまりに多くの体重を支承せず、子供が、骨盤発達により良好であると考えられる、より自然な湾曲「C」背骨を蹲踞位置に静置し得るように、子供の腰部、腿、および背中を横断して分散されることができる。しかしながら、子供は、好ましくは、子供が、主に、その仙骨で着座している場合の姿勢ではなく、支持姿勢を強調する、任意の快適な位置に位置付けられることができることに留意されたい。
【0116】
別の構成(例えば、より広い基部構成)では、キャリアは、より大きい子供を子供の大腿部を冠状面から約90°~120°(または他の上昇位置)に伴う蹲踞位置に支持し、子供の膝をある開脚量を伴って位置付けるように適合されることができる。開脚の量は、子供の発達段階およびキャリア内の子供の配向に依存し得る。一実施形態では、開脚は、正中面から少なくとも20°度であってもよい。子供の体重は、仙骨があまりに多くの体重を支承しないように、子供の腰部、腿、および背中を横断して分散されることができる。さらに、キャリアは、子供の発達段階に適切な曲率のレベルで、子供の脊椎を支持することができる。しかしながら、子供は、好ましくは、子供が、主に、その仙骨で着座している場合の姿勢ではなく、支持姿勢を強調する、任意の快適な位置に位置付けられることができることに留意されたい。
【0117】
キャリア200は、支持される範囲を通して、子供のサイズにかかわらず、子供のための人間工学的支持を提供するように調節されてもよい。一実施形態によると、キャリア100は、乳児に関して、より狭い座部構成を伴って設定されることができる。本構成では、バケツ座部は、その最深深度において、より高い壁を腿支持面積に伴い、子供の腿および膝を、より大きい角度まで、そのサイズの子供のために適切な蹲踞位置に持ち上げるであろう。
図8Aにおけるキャリア100と同様に、キャリア200は、乳児に適切な最大C形状および腿角度を達成することができる。
【0118】
同様に、キャリア200は、より大きい子供に関して、その最広設定における座部を伴って、設定されることができる。本構成では、バケツ座部は、その最浅深度において、より低い壁を腿支持面積に伴い、子供の腿および膝を、より小さい角度まで、より大きいサイズの子供のために適切な蹲踞位置に持ち上げ得る。
図8B-
図8Dに描写されるようなキャリア100と同様に、キャリア200は、子供の発達のための適切な支持を提供することができる。
【0119】
したがって、調節可能バケツ座部は、異なる座部バケツ深度および座部バケツ幅を有する、複数の構成において構成可能である。異なる構成は、対応するサイズ範囲内の子供を蹲踞位置に支持するように適合されることができる。例えば、一実施形態では、バケツ座部は、20~24インチの子供(概して、0~3ヶ月の7ポンドを超える乳児に対応する)を、乳児用インサートを要求せずに、乳児のために適切な蹲踞位置において、人間工学的に搬送するように適合される、構成を有することができる。さらに、キャリアは、より大きい子供を、その子供のサイズのために適切な蹲踞位置において、人間工学的に搬送するように適合される、別の構成を有することができる。新生児/乳児を搬送するための構成は、最狭設定にある、座部幅に対応し得、より大きい子供を搬送するための構成は、最広設定(最浅バケツ座部)(小児モード)にある、座部幅に対応し得る。上記に提供される範囲は、限定ではなく、実施例として提供されることに留意されたい。さらに、座部は、他の構成を有してもよい。
【0120】
ユーザは、したがって、キャリア200を調節し、子供の骨盤、底部、および腿が全て支持された状態で、子供を子供の体重またはサイズのために適切な人間工学的蹲踞位置に支持することができる。子供の体重は、子供が、子供の体重が、主に、仙骨上に着座した状態ではなく、座部内に蹲踞しているように、支持されることができる。子供は、膝が、腰部より高い、ある場合には、90度より高い状態で、支持されることができる。キャリアは、子供の腰部より広い、スリングまたはパウチを形成するように調節されることができる。
【0121】
パネル222は、実施例として提供され、パネル222は、種々の形態因子を有することができることに留意されたい。さらに、本開示の教示による、高さおよび/または幅調節を伴う、キャリアは、種々の肩ストラップ構成を有してもよい。一実施形態では、例えば、下側/側取付肩ストラップ取付点は側縁226またはそれに近接して、本体パネル222上で生じてもよい。そのような実施形態は、可能性として、側縁における増加された張力を呈するが、依然として、ある範囲の年齢/サイズを通して子供を人間工学的に支持するための容易な高さ/幅調節の利点を提供するであろう。
【0122】
さらに、いくつかの実施形態では、キャリア200は、本体パネル122の底部部分が、腰帯と装着者との間ではなく、腰帯と保定ストラップとの間で折畳され得るように、保定ストラップを腰帯の正面上に含む。スナップ、保定ループ等の他の保定機構もまた、本体パネル122を折畳構成に維持するために使用されてもよい。
【0123】
図15および
図16は、腰帯310と、本体パネルアセンブリ320と、肩ストラップ360と、パネル保定ストラップ350とを含む、キャリア300の一実施形態を図示する。キャリア300は、概して、キャリア100、200に類似し、上記に議論される種々の特徴を組み込むことができる。特に、キャリア300は、そのようなキャリア100、200と併せて上記に議論されるように、子供をそのサイズ子供のために適切な蹲踞位置に支持するために好適な複数のバケツ座部構成を達成するための能力を含む。
【0124】
図示される実施形態では、キャリア300は、腰帯310の中央区分に取り付けられる帯紐または同等物から形成される、水平保定ストラップ350を含む。取り付けられる端部間では、保定ストラップ350が、腰帯に取り付けられず、したがって、開放長352を備える。一実施形態によると、開放長352は、本体パネル322が腰帯310に取り付けられる、本体パネル322の幅とほぼ同じ長さである。他の実施形態では、開放長352は、本体パネル322の底部幅より長いまたはより短い。
【0125】
本体パネル322は、腰帯310の正面とパネル保定ストラップ350との間に折畳されることができる。本体パネル322が折畳された状態では、結果として生じるバケツ座部の基部幅は、本体パネル322が腰帯310とパネル保定ストラップとの間から出る、本体パネル322の幅である。例えば、
図16の構成では、結果として生じるバケツ座部は、354に示されるような基部幅を有する。
【0126】
したがって、本体パネル322の底部部分は、保定ストラップ350と腰帯350との間に折畳され、選択的に、バケツ座部の基部幅を狭め、キャリアの有効高を短縮させることができる。保定ストラップ350内の材料、長さ、取付点、および張力は、キャリア300が装着されると、保定ストラップ350内に、本体パネル322を予期される負荷下に保定するために十分な張力が存在するように選択される。
【0127】
図示される実施形態では、本体パネル322の底部部分は、本体パネル322が、腰帯310と保定ストラップ350との間の付加的折畳部を伴わずに、腰帯と保定ストラップとの間に延設されるように折畳し、他の実施形態では、キャリアは、本体パネルの底部部分が、複数回、折畳され得るように構築される(例えば、保定ストラップと腰帯との間で、または別の保定機構を使用して)。
【0128】
キャリア100、200に関して上記に議論されるものと同様に、本体パネル322はまた、腰帯310および保定ストラップ350の正面まで上方に持ち上げられ、別の構成、すなわち、本体パネル322が、保定ストラップ350と腰帯310との間で給送または折畳されない、構成を達成することができる。そのような構成では、本体パネルの有効高(子供を支持するために使用される本体パネルの高さ)は、より長く、座部基部は、より広い。第2の構成は、より大きい子供を人間工学的に支持するように適合されることができる。
【0129】
本明細書で使用されるように、用語「comprise(備える)」、「comprising(備える)」、「include(含む)」、「including(含む)」、「has(有する)」、「having(有する)」、またはその任意の他の変形例は、非排他的含有を網羅することが意図される。例えば、要素のリストを備える、プロセス、物品、または装置は、必ずしも、それらの要素のみに限定されず、明示的にリストされていない、あるいはそのようなプロセス、物品、または装置に固有の他の要素を含んでもよい。さらに、そうでないことが明示的に示されない限り、用語「or(または)」は、包括的「または」を指し、排他的「または」を指すものではない。例えば、条件AまたはBは、以下のうちの任意の1つによって充足される:Aは、真(または、存在)であって、Bは、偽(または、不在)である、Aは、偽(または、不在)であって、Bは、真(または、存在)である、およびAおよびBの両方が、真(または、存在)である。本明細書で使用されるように、「a」または「an」(および、先行詞が「a」または「an」であるときは、「the」)によって先行される用語は、別様に明確に示されない限り、そのような用語の単数形および複数形の両方を含む(すなわち、「a」または「an」の参照は、単数形のみまたは複数形のみを明確に示す)。また、本明細書の説明および全体を通して使用されるように、「in(の中に)」の意味は、文脈によって明確に別様に示されない限り、「in(の中に)」および「on(の上に)」を含む。
【0130】
加えて、本明細書に与えられる任意の実施例または例証は、いかようにも、それらがともに利用される任意の用語または複数の用語の制限、限定、またはその定義を表現するものとして、見なされない。代わりに、これらの実施例または例証は、ある特定の実施形態に関して説明されており、例証にすぎないものと見なされるべきである。当業者は、これらの実施例または例証とともに利用される任意の用語または複数の用語が、それとともに、または明細書のいずれかに与えられ得る、あるいは与えられない場合もある、他の実施形態を包含し、全てのそのような実施形態が、その用語または複数の用語の範囲内に含まれることが意図されることを理解するであろう。そのような非限定的実施例および例証を指定する用語として、「for example(例えば)」、「for instance(例えば)」、「e.g.(例えば)」、「in one embodiment(一実施形態では)」が挙げられるが、それらに限定されない。
【0131】
本明細書全体を通しての「one embodiment(一実施形態)」、「an embodiment(ある実施形態)」、または「a specific embodiment(具体的実施形態)」、あるいは類似専門用語の参照は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも、一実施形態に含まれ、必ずしも、全実施形態に存在しなくてもよいことを意味する。したがって、語句「in one embodiment(一実施形態では)」、「in an embodiment(ある実施形態では)」、または「in a specific embodiment(具体的実施形態では)」、あるいは本明細書全体を通した種々の場所における類似専門用語の個別の表出は、必ずしも、同一の実施形態を参照するわけではない。さらに、任意の特定の実施形態の特定の特徴、構造、または特性は、任意の好適な様式において、1つ以上の他の実施形態と組み合わせられてもよい。本明細書に説明および図示される実施形態の他の変形例および修正も、本明細書の教示に照らして可能であって、本発明の精神および範囲の一部として見なされるべきであることを理解されたい。
【0132】
本明細書における説明では、構成要素および/または方法の実施例等の多数の具体的詳細が、本発明の実施形態の完全理解をもたらすために提供される。しかしながら、当業者は、実施形態が、具体的詳細のうちの1つ以上のものを伴わずに、または他の装置、システム、アセンブリ、方法、構成要素、材料、部品、および/または同等物を伴って、実践されることが可能であり得ることを認識するであろう。他の事例では、周知の構造、構成要素、システム、材料、または動作は、本発明の実施形態の側面を曖昧にすることを回避するために、具体的に示されない、または詳細に説明されない。本発明は、特定の実施形態を使用することによって図示され得るが、これは、本発明の限定ではなく、それを任意の特定の実施形態に限定するものでもなく、当業者は、付加的実施形態が、容易に理解可能であって、本発明の一部であることを認識するであろう。
【0133】
また、図面/図に描写される要素のうちの1つ以上のものは、特定の用途に従って有用であるようなある場合には、より分離される、または統合される様式において、実装される、あるいは除去される、または動作不能にさえされ得ることを理解されたい。加えて、図面/図における任意の信号矢印は、別様に具体的に記載されない限り、例示としてのみ見なされ、限定するものではない。
【0134】
本明細書に詳細に説明された代表的実施形態は、一例として提示され、限定としてではない。種々の変更が、説明される実施形態の形態および詳細に成され、本発明の範囲内である、均等物実施形態をもたらしてもよいことが、当業者によって理解されるであろう。
【図 】