(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-12
(45)【発行日】2024-06-20
(54)【発明の名称】音響波刺激のための治療パラメータ
(51)【国際特許分類】
A61N 7/00 20060101AFI20240613BHJP
【FI】
A61N7/00
(21)【出願番号】P 2021557196
(86)(22)【出願日】2020-03-25
(86)【国際出願番号】 EP2020058440
(87)【国際公開番号】W WO2020193667
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2023-03-10
(32)【優先日】2019-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(73)【特許権者】
【識別番号】501016386
【氏名又は名称】クレアホリック・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エシュリマン,マルセル
(72)【発明者】
【氏名】シャプラ,カロル
(72)【発明者】
【氏名】ビットミード,ナオミ
(72)【発明者】
【氏名】メルツァッハ,ザムエル
(72)【発明者】
【氏名】シーグリスト,マルティン
(72)【発明者】
【氏名】シェフェール,ヤン
(72)【発明者】
【氏名】トリアーニ,ローラン
(72)【発明者】
【氏名】ツバー,ラファエル・ルカ
(72)【発明者】
【氏名】ソッタス,ロイク
【審査官】二階堂 恭弘
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-536925(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0221999(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0282786(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
音響波刺激のための治療パラメータの対象特有のセットを決定するためのコンピュータ
の作動方法であって、
・
前記コンピュータが、対象特有データを生成するステップであって、対象特有データを生成する前記ステップは、身体部分の幾何学的特性を測定するステップを含む、ステップと、
・
前記コンピュータが、前記身体部分内の
音響場の標的音場分布を決定するステップであって、標的音場分布を決定する前記ステップは、用途の選択を含む、ステップと、を含み、
前記コンピュータが、少なくとも2つの異なる治療パラメータのセットから治療パラメータのセットを選択するステップであって、治療パラメータのセットを選択する前記ステップは、任意の治療パラメータのセットを前記身体部分に適用するステップの前に行われることを特徴と
し、
対象特有データを生成する前記ステップは、
・前記測定された幾何学的特性に前記身体部分の組織特性を追加するサブステップと、
・前記測定された幾何学的特性および前記追加された組織特性に基づいて前記身体部分のデジタル3Dモデルを生成するサブステップと、
を含み、
・前記コンピュータが、治療パラメータの第1のセットを決定するステップと、
・前記コンピュータが、前記身体部分の前記デジタル3Dモデルおよび治療パラメータの前記第1のセットを使用して、前記身体部分の前記音響場の計算された音場分布を計算するステップと、
・前記コンピュータが、前記計算された音場分布と前記標的音場分布との差を決定するステップと、
・前記コンピュータが、治療パラメータの前記第1のセットを治療パラメータの第2のセットに合わせて調整するステップと、を含み、
治療パラメータのセットを選択するステップは、治療パラメータの前記第1および第2のセットから選択するステップを含む、方法。
【請求項2】
測定された前記幾何学的特性および対象特有の情報の少なくとも一方は、治療パラメータのセットを選択する前記ステップにおいて考慮される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
治療パラメータのセットを選択する前記ステップは、治療パラメータの第1のセットに関連する第1の予想音場分布と前記標的音場分布との比較、および治療パラメータの第2のセットに関連する第2の予想音場分布と前記標的音場分布との比較を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
計算された音場分布を計算する前記ステップ、前記計算された音場分布と前記標的音場分布との差を決定する前記ステップ、治療パラメータの前記第1のセットを調整する前記ステップは、前記計算された音場分布と前記標的音場分布との前記差が予め設定された値よりも小さくなるまで繰り返される、請求項
1に記載の方法。
【請求項5】
前記対象特有データを電子ライブラリに送信するステップを含み、前記電子ライブラリは、標的音場分布を決定する前記ステップおよび治療パラメータのセットを選択する前記ステップを実行するように構成される、請求項1から
4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記コンピュータが、前記身体部分のニューロン活性を測定するおよび/または前記身体部分の電気活性を測定するさらなるステップを含む、請求項1から
5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記コンピュータが、前記身体部分に対す
る少なくとも1つのトランスデューサの位置を読み出すステップと、をさらに含
み、前記少なくとも1つのトランスデューサは、前記身体部分に配置されたウェアラブルデバイスに含まれる、請求項1から
6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
音響波刺激のための治療パラメータのセットを検証するための
コンピュータの作動方法であって、
・
前記コンピュータが、刺激対象の身体部分内の音響場の標的音場分布を決定するステップと、
・
前記コンピュータが、少なくとも1つのトランスデューサの治療パラメータのセットを受信するステップであって、治療パラメータの前記セットは、前記標的音場分布に対して設計される、ステップと、
・
前記コンピュータが、刺激対象の前記身体部分の対象特有3Dモデルを生成するステップと、
・
前記コンピュータが、前記標的音場分布と前記対象特有3Dモデルで決定された音場分布との間の差を決定するステップと、
・前記コンピュータが、前記標的音場分布と前記対象特有3Dモデルにおいて決定された前記音場分布との間の前記差が予め設定された値よりも大きい場合、前記受信された治療パラメータのセットを調整するステップと、
を含む方法。
【請求項9】
治療パラメータの前記セットは電子ライブラリから受信されるか、または治療パラメータの前記セットは計算される、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記対象特有の3Dモデルは、対象特有の物理的3Dモデルである、請求項
8または
9に記載の方法。
【請求項11】
・前記コンピュータが、治療パラメータの前記セット
をウェアラブルデバイスに適用するステップと、を含み、
前記ウェアラブルデバイスは、前記物理的3Dモデル上に配置され、前記少なくとも1つのトランスデューサを含み、
前記対象特有の物理的3Dモデルにおける前記音場分布は、測定によって決定される、請求項1
0に記載の方法。
【請求項12】
前記対象特有3Dモデルはデジタル3Dモデルであり、前記対象特有のデジタルモデルにおける前記音場分布は数値シミュレーションによって決定される、請求項
8または
9に記載の方法。
【請求項13】
受信された治療パラメータの前記セットは、請求項1から
7のいずれか1項に記載の方法によって決定された治療パラメータのセットである、請求項
8から
12のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械的エネルギーによる、特に音響エネルギーによる、例えば集束超音波(FUS)などの超音波による刺激による細胞刺激の分野に関する。本発明は、治療パラメータを決定するための方法、治療パラメータを検証し、必要に応じて調整するための方法、および対応する独立請求項の前文に記載されているような前記方法に関連する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許出願公開第2017/0291044号明細書は、超音波深部脳刺激方法および超音波深部脳システムを開示している。開示された方法は時間反転方法であり、超音波深部脳刺激を必要とする動物または人間の頭部の画像データから頭部3Dデジタルモデルを作成するステップと、超音波トランスデューサアレイの3Dデジタルモデルを作成するステップと、集束する必要がある1つまたは複数の位置に仮想音源を配置することによって脳内に特定の超音波場を生成するために使用される「実際の」超音波トランスデューサアレイに適用される電圧信号を決定するステップと、頭部3Dデジタルモデル内の仮想音源から放射される超音波の伝播挙動をシミュレートするステップと、超音波トランスデューサアレイが配置されている仮想空間位置に超音波が伝播されるときの超音波トランスデューサアレイの電圧信号をシミュレートするステップとを含む。一実施形態では、頭蓋骨のモデルが印刷され、集束される必要がある1つまたは複数の位置に「実際の」音源が配置され、超音波トランスデューサアレイに適用される電圧信号を決定するために、印刷された頭蓋骨上に配置された超音波トランスデューサアレイによって生成された電圧が測定される。
【0003】
米国特許出願公開第2017/0291044号明細書に開示されている超音波深部脳刺激方法の実施形態とは無関係に、焦点の位置変位および形状変化を観察および調整するために、動物または人間の頭部は、超音波送信中に磁気共鳴画像法(MRI)システムに配置される。
【0004】
米国特許出願公開第2017/0291044号明細書に開示されているような音響波による細胞刺激のための最先端の方法は、様々な欠点を有する。特に、治療パラメータの決定は、専門家によってのみ構成および実行することができる複雑なシミュレーションおよび/または複雑な測定を含む。さらに、このような最新技術の方法では、動物または人間の頭部をMRIシステム内に配置する必要があり、これは、この方法が専門の医療施設の外で使用されたり、筋緊張、片頭痛、緊張/弛緩、学習の問題、睡眠の問題などに関連する医療症例など、あまり深刻でないと評価されることが多い医療症例に使用されたりするのを防ぐ。さらに、音響波による細胞刺激のための最先端の方法を実行するために使用されるシステムの構成要素は、限られた方法でのみ医療症例に適合させることができ、かつ非常に限られた操作性を有する非常に特殊な設計を有する。
【0005】
換言すると、最新技術の方法および装置は、より幅広い人々によっておよび/または広範囲の用途、ここでは広範囲の医療および非医療症例のために使用されるには、設計および実現が複雑すぎで、高価すぎで、制限が多過ぎる。
【0006】
脳治療、外傷治療(例えば、骨刺激、筋肉刺激)、疼痛治療(例えば、慢性疼痛、背部痛、片頭痛)または薬物送達(例えば、局所薬物送達、遺伝子治療)の分野における用途は、医療症例に関連する用途の例である。健康(例えば、リラクゼーションや、不眠症、片頭痛および筋緊張などの重症度の低い症例)または学習の分野における用途は、非医療症例に関連する用途の例である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、最先端の方法および装置の欠点を克服することである。
特に、本発明の第1の目的は、広範囲の用途のためにより幅広い人々によって使用され得る、音響波刺激のための治療パラメータの対象特有のセットを決定するための方法および関連装置を提供することである。
【0008】
本発明の第2の目的は、広範囲の用途のためにより幅広い人々によって使用され得る、音響波刺激のための治療パラメータのセットの検証および必要に応じた調整のための方法および関連装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらの目的は、特許請求の範囲による方法および装置によって達成される。
本発明の態様およびその実施形態とは無関係に、以下の用語は、特に明記されていない限り、以下の意味を有する。
【0010】
治療パラメータのセットまたは身体部分などの対象物は、患者などの個々の(ヒトまたは動物)対象に関連する場合、「対象特異的」である。例えば、対象物が個々の患者に関連または適合していることを確実にするための手段を講じることができる。
【0011】
「音響波刺激のための治療パラメータのセット」(略して「治療パラメータ」)は、刺激対象の身体部分に音場を生成するために使用されるトランスデューサの動作パラメータと、身体部分に対するトランスデューサの配置に関する情報(場合によっては、その物理的3Dモデル)とを含む。後者は、例えば、身体部分に対するトランスデューサの向き、トランスデューサと身体部分との間の接触圧力、および使用されるトランスデューサのタイプのうちの少なくとも1つに関する情報を含むことができる。トランスデューサの向きは、例えば、トランスデューサの軸、特に振動軸と、トランスデューサが配置されている位置における身体部分の表面法線との間の角度によって与えることができる。周波数、強度、パルス持続時間、パルス長さ、パルス繰返し率は、動作パラメータの例である。
【0012】
治療パラメータはまた、2つ以上のトランスデューサが使用される場合、互いに対するトランスデューサの配置に関する情報を含むことができる。
【0013】
「身体部分」は、任意の身体部分、例えば頭部、頸部、四肢またはその一部であり得る。
【0014】
「ウェアラブルデバイス」は、例えば身体部分の周りに締め付けることによって、身体部分上に配置され、身体部分に固定され得る装置である。身体部分の周りに配置することができるフード、カフ、または任意の他の衣類は、ウェアラブルデバイスの例である。
【0015】
ウェアラブルデバイスは、剛性部分を含むことができる。剛性部分は、刺激対象の身体部分の表面の負極を形成する表面を含むことができる。刺激対象の身体部分、したがって前記表面は、多くの実施形態において対象特異的である。
【0016】
本発明の第1の態様によれば、以下に説明する音響波刺激のための治療パラメータの対象特有のセットを決定する方法が提供される。そのような方法は、第2の態様による音響波刺激のための治療パラメータのセットの検証および必要に応じた調整のための方法と組み合わせて実現することができる。これは、本発明の第1の態様による方法によって決定された治療パラメータが、本発明の第2の態様による方法によって検証および(必要に応じて)調整され得ることを意味する。
【0017】
第1の態様による方法は、音響波刺激、ここでは音響波治療のための治療パラメータの対象特有のセットを決定することができる。本方法は以下のステップを含む。
【0018】
・対象特有データを生成するステップであって、対象特有データを生成するステップは、身体部分の少なくとも1つの幾何学的特性を測定するステップを含む、ステップ。
【0019】
幾何学的特性が測定される身体部分は、音響波が適用される身体部分である。
実施形態では、複数の幾何学的特性が測定される。
【0020】
・身体部分の音場の標的音場分布を決定するステップであって、標的音場分布を決定するステップは、用途、ここでは治療される医療または非医療症例を選択することを含む、ステップ。
【0021】
標的音場分布は、標的強度分布とすることができる。
・少なくとも2つの異なる治療パラメータのセットから治療パラメータのセットを選択するステップであって、選択するステップは、任意の治療パラメータのセットを身体部分に適用するステップの前に行われる、ステップ。
【0022】
少なくとも2つの異なる治療パラメータのセットから治療パラメータのセットを選択するステップでは、治療パラメータのセットを選択するための基準は、身体部分に適用された場合の身体部分の予想される音場分布とすることができる。
【0023】
特に、身体部分に適用されたときに標的音場分布に最もよく近似すると予想される治療パラメータのセットを選択することができる。
【0024】
一実施形態では、選択ステップは、治療パラメータの第1のセットに関連する第1の予想音場分布と標的音場分布との比較、および治療パラメータの第2のセットに関連する第2の予想音場分布の比較を含む。
【0025】
各比較は、予想音場分布と標的音場分布との間の差を示す値をもたらすことができ、選択されるのは、より小さい値を有する予想音場分布に関連する治療パラメータのセットである。
【0026】
一実施形態では、標的音場分布を決定するステップは、電子ライブラリ(以下、「ライブラリ」)を調べるサブステップを含むことができる。
【0027】
ライブラリは、用途、特に音響波刺激から生じるはずの効果を標的音場分布に関連付けるエントリを含むことができる。
【0028】
エントリはさらに、対象特有データを標的音場分布に関連付けることができる。対象特有データは、上記のような情報を含み得る。
【0029】
エントリは、標的音場分布を治療パラメータのセットにさらに関連付けることができる。
【0030】
治療パラメータの各セットは、測定または計算された音場分布の少なくとも1つにリンクすることができる。基本数のデータセットは、ライブラリのオペレータによって提供することができる。さらなるデータセットは、ユーザが測定値および計算値(例えば、後述する数値シミュレーションの結果)をアップロードすることによって提供することができる。
【0031】
ライブラリは、以下に関するエントリをさらに含むことができる。
o治療パラメータのセットの使用の成功および失敗の回数。
【0032】
o神経活動および/または電気活性の測定値。
ライブラリ、またはむしろライブラリをホストするおよび/またはライブラリと通信するコンピュータ化装置、例えばコンピュータは、標的音場分布を決定するステップを実行するように構成することができる。
【0033】
一実施形態では、本方法は、対象特有データをライブラリに送信するステップを含み、ライブラリ(コンピュータ化装置)は、標的音場分布を決定するステップを実行するように構成される。
【0034】
選択された用途は、ライブラリに送信することもできる。あるいは、ライブラリ(コンピュータ化装置)は、ユーザインターフェースを提供するように構成することができる。ユーザインターフェースは、ユーザによる可能な用途の選択を可能にするように構成することができる。
【0035】
選択可能な用途のリストは、ユーザに依存し得る。施術者などの専門家に提示される選択可能な用途のリストは、非専門家のユーザに提示されるリストでは選択できない用途、特に医療用途を含むことができる。
【0036】
標的音場分布を決定するステップは、ライブラリに送信された対象特有データに最もよく適合する標的音場分布を決定するサブステップを含むことができる。特に、決定された標的音場分布は、ライブラリに記憶された標的音場分布に対して最もよく適合する。
【0037】
一実施形態では、標的音場分布を決定するステップは、ライブラリを調べるサブステップを含まない。この実施形態では、例えば、音響波刺激のための装置に付随するか、または別の方法(例えば、ウェブページ上)で提供される資料によってサポートされる施術者またはユーザは、標的音場分布を決定することができる。
【0038】
ライブラリを調べるサブステップを含む実施形態では、ライブラリ、またはむしろライブラリをホストするおよび/またはライブラリと通信するコンピュータ化装置は、治療パラメータのセットを選択するステップを実行するようにさらに構成することができる。
【0039】
この実施形態では、選択ステップは、標的音場分布に最もよく適合する測定および/または計算された音場分布を有する治療パラメータの記憶されたセットを識別し、用途に最も適した音場分布を生成すると予測される治療パラメータのセットを選択するサブステップを含むことができる。
【0040】
予測は、以下のうちの少なくとも1つを考慮することができる。
o測定された刺激対象の身体部分と標的音場分布に関連する身体部分との幾何学的特性の差が決定される。
【0041】
o送信された他の対象特有データの少なくとも1つの差。
o刺激対象の身体部分で測定された組織特性と、標的音場分布に関連する身体部分で測定または推定された組織特性との差が決定される。
【0042】
o以下に説明するように、ウェアラブルデバイスおよび/または刺激に使用される少なくとも1つのトランスデューサによって引き起こされる身体部分の幾何学的特性の観察された変形。
【0043】
o以下に説明するように、刺激に使用される少なくとも1つのトランスデューサの測定位置。
【0044】
特に、音場分布は、記憶された他の音場分布と比較して、用途に最も適していると予測される。
【0045】
対象特有データを生成するステップは、性別、年齢、体重、身長、BMI、体脂肪量、脂肪率、筋肉率などの対象特有の情報を収集するステップを含むことができる。
【0046】
一実施形態では、上記で例示的に与えられた対象特有データおよび対象特有の情報を生成するステップで測定された幾何学的特性の少なくとも1つが、治療パラメータのセットを選択するステップで考慮される。
【0047】
換言すると、治療される身体および/または身体部分の特性が、治療パラメータのセットを選択するために考慮される。
【0048】
任意選択的に、治療パラメータのセットを選択するステップにおいて、選択された用途がさらに考慮される。
【0049】
したがって、治療パラメータのセットを選択するステップは、過去の治療データに基づくことができ、治療パラメータのセットは、選択された用途および治療される対象に最も近い記憶された治療に首尾よく使用されたものが選択される。
【0050】
過去の治療データは、ライブラリに記憶することができる。
対象特有の情報の少なくとも一部は、それに応じて装備されたウェアラブルデバイスによって生成することができる。
【0051】
実施形態では、身体部分の幾何学的特性の測定値は、身体部分の形状の測定値を含む。形状は、例えば、以下のステップのうちの少なくとも1つを含む方法によって測定することができる。
【0052】
o身体部分の少なくとも2つの写真を撮影するステップであって、2つの写真は、身体部分に対して異なる位置から撮影される、ステップ。
【0053】
o測位点および/または線の配置を含むウェアラブルデバイスを提供し、ウェアラブルデバイスを身体部分に配置した後に、測位点および/または線の経路の相対位置を決定する。
【0054】
前記ウェアラブルデバイスは、幾何学的特性とは異なる対象特有の情報を生成するように装備された同じウェアラブルデバイスとすることができる。
【0055】
o音響波を身体部分に適用し、送信および/または散乱された音響波を測定するステップ。
【0056】
音響波は、ウェアラブルデバイスに配置されたトランスデューサによって生成および測定することができる。このウェアラブルデバイスは、測位点および/または線の配置を含むウェアラブルデバイスとすることができ、ウェアラブルデバイスは、幾何学的特性とは異なる対象特有の情報を生成するように装備されており、ウェアラブルデバイスは、測位点および/または線の配置を含み、幾何学的特性とは異なる対象特有の情報を生成するように装備されており、または別のウェアラブルデバイスであり得る。
【0057】
oMRIシステム、CTシステム、およびボディスキャナのうちの少なくとも1つを使用するステップ。
【0058】
幾何学的特性を測定するステップのこの実施形態は、医療施設での診察中に実行することができるが、方法の他のステップ、ならびに身体部分および対象(例えば患者)によって決定された用途の音響波刺激は、医療専門家の存在なしで、例えば自宅で実行することができる。
【0059】
身体部分の幾何学的特性を測定するステップは、身体部分の一部の形状の測定または少なくとも推定、例えば頭蓋骨または長骨などの骨の形状の測定をさらに含むことができる。
【0060】
身体部分の幾何学的特性を測定するステップは、3D幾何学的特性、特に身体部分の3D形状、および任意選択的に測定された身体部分の部分を表すデータを生成することができる。
【0061】
身体部分の音響場の標的音場分布を決定するステップでは、標的音場分布は、測定された幾何学的特性に対応する身体内の標的音場分布、測定された幾何学的特性に近似する身体内の標的音場分布、および測定された幾何学的特性に対応する身体に類似する記憶された身体内の標的音場分布のうちの1つであり得る。
【0062】
実施形態とは無関係に、標的音場分布は、身体の拡張領域にわたる音響場に関する情報を含むことができる。特に、標的音場分布は、体内の複数の位置、例えば10を超える、50を超える、または100を超える位置での音響場に関する情報を含むことができる。
【0063】
具体的な実施形態とは無関係に、本方法は、身体部分のニューロン活性を測定するステップおよび/または身体部分の電気活性を測定するステップを含むことができる。
【0064】
このステップは、以下のうちの少なくとも1つを含む方法によって実行することができる。
【0065】
o脳波記録法(EEG)の実施。
o機能的磁気共鳴画像法(fMRI)の実施。
【0066】
oドップラー効果の測定。
o皮質電図検査(ECoG)の実施。
【0067】
身体部分のニューロンおよび/または電気活性を測定するステップは、医療施設での診察中に実行することができるが、方法の他のステップならびに身体部分および対象によって決定された用途の音響波刺激は、医療専門家の存在なしで、例えば自宅で実行することができる。
【0068】
身体部分のニューロンおよび/または電気活性を測定するステップは、対象のニューロン状態を考慮することによって対象特異的標的音場分布を生成するために使用することができる。
【0069】
身体部分のニューロンおよび/または電気活性を測定するステップは、身体部分に適用された音場分布(「適用音場分布」)が所望の用途、ここでは所望の効果に必要な音場分布を有することを検証するために使用されるフィードバックループで使用することができる。
【0070】
身体部分のニューロンおよび/または電気活性を測定するステップは、身体部分に適用される音場分布(「適用音場分布」)を調整するために使用されるフィードバックループで使用することができる。例えば、それは、適用された音場分布を標的音場分布とよりよく一致させるために、および/または刺激によって所望される効果を最大化するために使用することができる。
【0071】
ライブラリ、ライブラリをホストする、および/またはライブラリと通信するコンピュータ化装置、ウェアラブルデバイス、またはライブラリ、コンピュータ化装置、およびウェアラブルデバイスの少なくとも1つに接続することができる別個の装置は、所望の用途に最も適した対象の標的分布に対象を案内するように設計されたユーザインターフェースを含むことができる。
【0072】
ウェアラブルデバイスは、上述のウェアラブルデバイスのいずれか、または刺激のための音響波を生成するために使用されるウェアラブルデバイスとすることができる。
【0073】
しかしながら、ウェアラブルデバイスは、治療パラメータの対象特有のセットを決定するための方法の任意の実施形態に必要なすべてのステップを含む、身体部分の音響波刺激に必要なすべてのステップを実行するように装備することができる。
【0074】
一実施形態では、本方法は、測定された幾何学的特性に身体部分の組織特性を追加するステップを含む。
【0075】
特に、身体部分の音響特性が追加される。
一実施形態では、本方法は、身体部分の組織特性を測定するステップを含む。前記測定ステップは、追加ステップの前に実施することができる。
【0076】
組織特性は、例えば、以下のステップのうちの少なくとも1つを含む方法によって測定することができる。
【0077】
o音響波を身体部分に適用し、送信および/または散乱された音響波を測定するステップ。
【0078】
例えば、散乱特性、減衰および/または音速を決定することができる。特に、前記特性は、位置依存的に決定することができる。
【0079】
トランスデューサを含み、音響波を生成および測定するように装備されたウェアラブルデバイスを提供することができる。トランスデューサ、および任意選択的に音響波を生成および測定するための他の手段は、上述の任意のウェアラブルデバイスに含まれ得る。しかしながら、トランスデューサを含み、音響波を生成および測定するように装備されたウェアラブルデバイスは、別個のデバイスであり得る。
【0080】
o光断層撮影を適用するステップ。
組織特性を測定および追加するステップは、医療施設での診察中に実行することができるが、方法の他のステップならびに身体部分および対象によって決定された用途の音響波刺激は、医療専門家の存在なしで、例えば自宅で実行することができる。
【0081】
一実施形態では、本方法は、ライブラリ、例えば上述の電子ライブラリから組織特性を受信するステップを含む。
【0082】
したがって、組織特性を追加するステップは、ライブラリに接続し、組織特性に関連する情報をダウンロードするサブステップを含むことができる。
【0083】
ライブラリから組織特性を受信するステップは、対象特有データをライブラリに送信するサブステップを含むことができる。
【0084】
組織特性を追加するステップを含む実施形態は、測定された幾何学的特性および追加された組織特性に基づいて身体部分のデジタル3Dモデルを生成するステップをさらに含むことができる。
【0085】
身体部分のデジタル3Dモデルは、身体部分のマルチマテリアル(マルチ組織)モデルを表すデータを含むか、またはそれであり得る。
【0086】
デジタル3Dモデルを生成するステップは、医療施設での診察中に実行することができるが、方法の他のステップならびに身体部分および対象によって決定された用途の音響波刺激は、医療専門家の存在なしで、例えば自宅で実行することができる。
【0087】
特に、デジタル3Dモデルを生成するステップを含む実施形態は、以下のステップをさらに含む。
【0088】
・治療パラメータの第1のセットを決定するステップ。
・身体部分のデジタル3Dモデルおよび治療パラメータの第1のセットを使用して、身体部分の音響場の計算された音場分布を計算するステップ。
【0089】
例えば、身体部分のデジタル3Dモデルおよび治療パラメータの第1のセットを使用した数値シミュレーションを実行して、身体部分の音響場の計算された音場分布を計算する。
【0090】
計算された強度分布は、標的音場分布が標的強度分布である実施形態において計算される。
【0091】
数値シミュレーションを実行するステップより使用できる数値シミュレーション方法の例は、有限要素(FE)、有限差分(FD)、有限積分(FI)、境界要素(BE)である。
【0092】
・計算された音場分布と標的音場分布との間の差を決定するステップ。
差は値のセットとすることができ、各値は、デジタル3Dモデル内の点における差を表す。例えば、計算された音場分布が数値シミュレーションによって計算される場合、点は、数値シミュレーションで使用されるノードまたはその選択、および標的音場分布における対応点とすることができる。
【0093】
値のセットは、同じ領域にわたって計算された音場分布および標的音場分布を平均することによって生成することができる。
【0094】
・治療パラメータの第1のセットを治療パラメータの第2のセットに合わせて調整するステップ。治療パラメータの第1のセットの調整は、状態の達成度に依存し得る。例えば、値のセットが予め設定された値のセットよりも大きい場合、または値のセットから導出された値が予め設定された値よりも大きい場合、治療パラメータの第1のセットは、治療パラメータの第2のセットに合わせて調整される。
【0095】
特に、治療パラメータの第1のセットは、計算された音場分布と決定された標的音場分布との間の差に基づいて治療パラメータの第2のセットに合わせて調整される。
【0096】
一実施形態では、計算された音場分布と標的音場分布との間の決定された差は、ライブラリに送信され、治療パラメータの第1のセットを治療パラメータの第2のセットに合わせて調整するステップは、治療パラメータの第2のセットをライブラリから受信するサブステップを含む。
【0097】
治療パラメータの第1のセットを調整するステップは、施術者、経験豊富なユーザまたは対象によって治療パラメータの第1のセットを調整することを含むことができる。
【0098】
治療パラメータの第1のセットを調整するステップは、自動化された方法で治療パラメータの第1のセットを調整することを含むことができる。
【0099】
任意選択的に、身体部分のデジタル3Dモデルおよび調整された治療パラメータのセットを使用して、身体部分の音響場の計算された音場分布を計算することができる。
【0100】
調整された治療パラメータセットの計算された音場分布と標的音場分布との間の差を決定することができる。
【0101】
調整された治療パラメータのセットの計算された音場分布と標的音場分布との間の差は、さらなる調整ステップに使用することができる。
【0102】
調整された治療パラメータセットの計算された音場分布を計算するステップ、計算された音場分布と標的音場分布との差を決定するステップ、および治療パラメータのセットを調整するステップは、数回繰り返すことができる。
【0103】
治療パラメータの第1のセットを決定するステップと、治療パラメータの第1のセットを治療パラメータの第2のセットに合わせて調整するステップとを含む実施形態では、治療パラメータのセットを選択するステップで選択されるのは、治療パラメータの第2のセットであることが多い。しかしながら、これらの実施形態では、治療パラメータのセットを選択するステップは、治療パラメータの第1のセットおよび治療パラメータの第2のセットから治療パラメータのセットを選択するステップである。
【0104】
治療パラメータの第1のセットを決定するステップでは、治療パラメータの第1のセットをライブラリから受信することができる。
【0105】
あるいは、治療パラメータの第1のセットは、身体部分、および身体部分の刺激に使用される少なくとも1つのトランスデューサの位置のうちの少なくとも1つに依存し得る治療パラメータの予め設定されたセットとすることができる。この実施形態では、少なくとも、治療パラメータの第1のセットを決定するステップにライブラリが関与する必要はない。
【0106】
標的音場分布がライブラリの使用によって決定される実施形態では、治療パラメータの第1のセットは、前記標的音場分布、したがって、必要に応じてライブラリに送信される用途および対象特有データに関連し得る。
【0107】
一実施形態では、本方法は、少なくとも1つのトランスデューサを含むウェアラブルデバイスを提供するステップと、ウェアラブルデバイスを身体部分に配置するステップとを含むことができる。
【0108】
そのような実施形態では、治療パラメータの第1のセットを決定するステップは、身体部分に対する少なくとも1つのトランスデューサの位置を読み出すサブステップを含むことができる。
【0109】
例えば、少なくとも1つのトランスデューサは、刺激のための音響波を生成するように装備され、治療パラメータの第1のセットは、ウェアラブルデバイスを身体部分に配置するステップの後、および読み出し、ここでは、身体部分上の少なくとも1つのトランスデューサの位置を決定するサブステップの後に決定される。
【0110】
ウェアラブルデバイスを身体部分に配置するステップと、刺激のために装備された少なくとも1つのトランスデューサの位置を読み出すサブステップとを含む実施形態では、本方法は、ウェアラブルデバイスおよび/または少なくとも1つのトランスデューサによって引き起こされる身体部分の幾何学的特性の変形を決定するさらなるステップを含むことができる。
【0111】
幾何学的特性を測定するステップで生成された3D幾何学的特性を表すデータと少なくとも1つのトランスデューサの位置との間の比較を、変形の決定に使用することができる。
【0112】
あるいは、比較は、デジタル3Dモデルとトランスデューサの位置との間とすることができる。
【0113】
任意選択的に、本方法は、身体部分の幾何学的特性の変形が観察された場合にデジタル3Dモデルを適合させるルーチンを含むことができる。デジタル3Dモデルで与えられる幾何学的特性、および3Dモデルで使用される組織特性のうちの少なくとも1つを適合させることができる。
【0114】
測定された幾何学的特性に組織特性が追加されない実施形態では、身体部分の幾何学的特性の変形が観察された場合、幾何学的特性を表すデータを適合させることができる。
【0115】
少なくとも1つのトランスデューサの位置をライブラリに送信することができる。これは、標的音場分布に最も近い音場分布を生成すると予想される少なくとも1つのトランスデューサの動作パラメータを識別するための選択基準とすることができる。特に、動作パラメータは、少なくとも1つのトランスデューサの同じまたは類似の位置についてライブラリに記憶された他の動作パラメータに関して、標的音場分布に最も近い。
【0116】
一実施形態では、ライブラリから受信した治療パラメータの第1のセットは、動作パラメータと少なくとも1つのトランスデューサの標的位置の両方を含む。
【0117】
この実施形態では、ウェアラブルデバイスは、少なくとも1つのトランスデューサを標的位置に位置決めするために装備することができる。
【0118】
実施形態とは無関係に、前記ウェアラブルデバイスは、測位点および/または線の配置、幾何学的特性を測定するステップにおいて音響波を生成および測定するために使用されるトランスデューサ、組織特性を測定するステップにおいて音響波を生成および測定するために使用されるトランスデューサ、ならびに対象特有データを決定するための手段のうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
【0119】
身体部分のデジタル3Dモデルおよび治療パラメータの第1のセットを使用して、身体部分の音響場の計算された音場分布を計算するステップでは、治療パラメータの第1のセットを使用して、デジタル3Dモデルによって表される身体部分の励起を決定することができる。
【0120】
計算された音場分布を計算するステップ、例えばそこに含まれる数値シミュレーションは、治療パラメータの異なるセットについて繰り返すことができる。これにより、複数の計算された音場分布を生成することができ、その各々は特定の治療パラメータセットに関連付けられる。治療パラメータの少なくとも2つの異なるセットから治療パラメータのセットを選択するステップは、これらの治療パラメータの特定のセットのうちの1つの選択を含むことができる。
【0121】
例えば、予め設定された値よりも小さい標的音場分布との差を有する計算された音場分布を有する治療パラメータの特定のセットが選択される。予め設定された値は、予め設定された値のセットとすることができる。予め設定された値のセットは、例えば、最大差の予め設定された分布とすることができる。
【0122】
予め設定された値(予め設定された値のセット)は、計算された音場分布と標的音場分布との間の差を決定するステップに関して上述した差(値のセット)に関連して設定することができる。
【0123】
予め設定された値(予め設定された値のセット)は、治療パラメータの異なるセットに対する計算の繰り返しのための局所的または全体的な停止条件を定義することができる。
【0124】
計算は反復的に行うことができ、2つの後続の反復ステップの計算された音場分布の全体的および局所的変動が予め設定された全体的および/または局所的値よりも小さくなるとすぐに、計算の繰り返しは停止される。
【0125】
一実施形態では、計算された音場分布を計算するステップ、計算された音場分布と標的音場分布との差を決定するステップ、および調整ステップは、計算された音場分布と標的音場分布との差が予め設定された値よりも小さくなるまで繰り返される。
【0126】
換言すると、予め設定された値は、前記ステップの繰り返しについての停止条件を定義する。
【0127】
停止条件を定義する事前設定値は、ライブラリから受信することができる。
例えば、反復的に計算が繰り返される。
【0128】
計算は、数値シミュレーションを含むことができ、または数値シミュレーションからなることができる。
【0129】
標的音場分布がライブラリから受信される実施形態では、予め設定された値は、標的音場分布に関連することができ、したがって、ライブラリに送信される場合、用途に関連することができ、場合によっては対象特有データに関連することができる。
【0130】
予め設定された値は、計算された音場分布と標的音場分布との間の差を定義する値のセットに適合された値のセットとすることができる。
【0131】
事前設定値は、全体的な停止条件および/または局所的な停止条件を表すことができる。後者は、値のセットによって定義することができる。
【0132】
さらなる実施形態は、従属特許請求の範囲から明らかである。
本発明の第2の態様によれば、以下に説明する音響波刺激のための治療パラメータのセットを検証するための方法が提供される。そのような方法は、第1の態様による方法と組み合わせて実現することができる。しかしながら、本発明の第2の態様による方法は、以下に詳細に指摘するように、第1の態様による方法によって生成されない治療パラメータを検証するために使用することができる。
【0133】
第2の態様による方法は、調整ステップによって拡張することができる。この場合、第2の態様は、音響波刺激のための治療パラメータのセットの検証および調整のための方法に関する。
【0134】
第2の態様による方法は、音響波刺激のための治療パラメータの対象特有のセットを検証し、任意選択的に調整することができる。本方法は以下のステップを含む。
【0135】
・刺激対象の身体部分における音響場の標的音場分布を決定するステップ。
標的音場分布を決定するステップは、第1の態様の対応するステップの任意の実施形態で実行することができる。
【0136】
・少なくとも1つのトランスデューサの治療パラメータのセットを受信するステップであって、治療パラメータのセットは、標的音場分布に対して設計される、ステップ。
【0137】
特に、治療パラメータのセットは、手元の情報および治療パラメータのセットを設計するために選択された手順を用いて、標的音場分布に可能な限り良好に近似するように設計される。
【0138】
例えば、治療パラメータのセットは、可能な限り良好に標的音場分布に近似するために、様々な可能なパラメータのセットから選択される。
【0139】
例えば、標的音場分布に最もよく近似すると予想される治療パラメータのセットが選択される。選択は経験に依存し得る。経験は、例えば、保存および/または施術者あるいは患者に提供することができる。
【0140】
・刺激対象の身体部分の対象特有3Dモデルを生成するステップ。
・標的音場分布と対象特有3Dモデルで決定された音場分布との間の差を決定するステップ。
【0141】
対象特有3Dモデルで決定される音場分布は、例えば、対象特有デジタル3Dモデルで計算、例えばシミュレートされた音場分布、または対象特有の物理的3Dモデルで測定された音場分布とすることができる。
【0142】
少なくとも1つのトランスデューサの治療パラメータのセットを受信するステップを含む実施形態では、治療パラメータのセットは、電子ライブラリ(以下、「ライブラリ」)から、特に第1の態様に関して説明したライブラリから受信される。
【0143】
そのような実施形態では、受信した治療パラメータのセットは、標的音場分布に最もよく適合する音場分布に関連する、ライブラリに記憶された治療パラメータのセットとすることができる。
【0144】
実施形態では、治療パラメータのセットは、例えば数値シミュレーションを使用することによって計算される。
【0145】
特に、治療パラメータのセットは、数値シミュレーションを使用することによって決定することができる。
【0146】
いくつかの用途では、いわゆる逆問題を解決することが可能であり得る。これは、いくつかの用途では、例えば数値シミュレーションによって、標的音場分布から治療パラメータのセットを計算することが可能であり得ることを意味する。
【0147】
逆問題を解決できない用途では、計算、場合によっては数値シミュレーションは、身体部分の対象特有または非対象特有のデジタルモデルに基づくことができる。治療パラメータの第1のセットは、ライブラリから受信することができ、施術者によって決定することができ、または特許によって決定することができる。治療パラメータの第1のセットは、身体部分のモデルの第1の励起を決定するために使用することができる。そのような実施形態では、計算、場合によっては数値シミュレーションは、身体部分の対象特有または非対象特有のデジタルモデルにおける第1の計算された音場分布を与える。
【0148】
治療パラメータの第2のセットは、第1の計算された音場分布に基づいて、特に第1の計算された音場分布と標的音場分布との比較に基づいて決定することができる。
【0149】
治療パラメータの第2のセットは、治療パラメータの第1のセットの調整から得ることができ、調整は、治療パラメータの第2のセットに関連する(身体部分内の)音場分布と標的音場分布との間の差を減少させる。
【0150】
第2の計算、場合によっては第2の数値シミュレーションを実行して、治療パラメータの第2のセットが、第1の計算された音場分布よりも標的音場分布に近い第2の計算された音場分布をもたらすことを確認することができる。
【0151】
治療パラメータの第3のセットは、治療パラメータの第3のセットに関連する(身体部分内の)音場分布と標的音場分布との間の差を低減するために、第2の計算された音場分布から決定することができる。
【0152】
少なくとも1つのさらなる計算(場合によっては数値シミュレーション)を実行して、治療パラメータの第3のセットまたは場合によってはさらなるセットが、第2の(前の)計算された音場分布よりも標的音場分布に近い第3の(さらなる)計算された音場分布をもたらすことを確認することができる。
【0153】
換言すると、治療パラメータのセットを調整するステップ、調整された治療パラメータのセットに関連する計算された音場分布を決定するステップは、繰り返して、例えば反復的に実行することができる。
【0154】
治療パラメータのセットおよび標的音場分布を有する用途に関する情報を提供する補足資料は、標的音場分布および/または治療パラメータのセットを決定する際に施術者および/または対象(例えば患者)を支援するために提供され得る。
【0155】
このようにして決定された治療パラメータのセットは、治療パラメータのセットを受信するステップで受信された治療パラメータのセットとすることができる。
【0156】
少なくとも1つのトランスデューサは、刺激対象の身体部分を刺激するのに適した音響波を生成するように装備される。
【0157】
少なくとも1つのトランスデューサは、ウェアラブルデバイス内に配置または配置することができる。
【0158】
刺激対象の身体部分の対象特有3Dモデルを生成するステップを含む実施形態では、対象特有3Dモデルは、対象特有の物理的3Dモデルとすることができる。
【0159】
対象特有3Dモデルは、治療パラメータのセットを受信するステップの実施形態とは無関係の対象特有の物理的3Dモデルとすることができる。特に、対象特有3Dモデルは、治療パラメータのセットが決定される方法とは無関係の対象特有の物理的3Dモデルとすることができる。
【0160】
物理的3Dモデルは現実、ここではこれは刺激対象の身体部分の非仮想モデルである。
対象特有の物理的3Dモデルは、刺激される対象の身体部分で測定された幾何学的特性に対応する幾何学的特性を有する。理想的には、それは、対象の組織の物理的特性、特に音響特性を模倣する材料から構成される。
【0161】
1つまたは複数の幾何学的特性および組織特性は、第1の態様に関して説明した任意の方法で測定することができる。
【0162】
方法は、例えば、第1の態様に関して説明した任意の実施形態において、身体部分の幾何学的特性を測定するステップを含むことができる。
【0163】
この方法は、例えば、第1の態様に関して説明した任意の実施形態において、身体部分の組織特性を測定するステップを含むことができる。
【0164】
刺激対象の身体部分の対象特有3Dモデルを生成するステップを含む実施形態では、対象特有3Dモデルは、対象特有デジタル3Dモデル、特に第1の態様に関して説明したデジタル3Dモデルとすることができる。
【0165】
一実施形態では、対象特有3Dモデルは、対象特有の物理的3Dモデルであり、方法は、以下のステップをさらに含む。
【0166】
・少なくとも1つのトランスデューサを含むウェアラブルデバイスを提供するステップ。
【0167】
ウェアラブルデバイスは、身体部分を刺激するように装備することができる。
ウェアラブルデバイスは、第1の態様に関して説明した任意の実施形態において刺激用の音響波を生成するように装備された(使用される)ウェアラブルデバイスとすることができる。
【0168】
・物理的3Dモデル上にウェアラブルデバイスを配置するステップ。
ウェアラブルデバイスは、固定手段を含むことができる。
【0169】
ウェアラブルデバイスは、これを物理的3Dモデル上および/または刺激対象の身体部分上に再現可能な方法で配置するための手段を含むことができる。
【0170】
・治療パラメータのセットをウェアラブルデバイスに適用するステップ。
治療パラメータのセットは、少なくとも1つのトランスデューサの動作パラメータと、少なくとも1つのトランスデューサの身体部分(場合によっては、物理的3Dモデル)への配置に関する情報とを含む。
【0171】
ウェアラブルデバイスおよび少なくとも1つのトランスデューサは、治療パラメータのセットに従って、身体部分(物理的3Dモデル)に対して配置される少なくとも1つのトランスデューサを装備することができる。
【0172】
あるいは、少なくとも1つのトランスデューサをウェアラブルデバイス上に固定的に配置することができ、身体部分(物理的な3Dモデル)に対する関連位置は、前のステップでも固定パラメータと見なされていた固定パラメータとすることができる。
【0173】
しかしながら、固定パラメータは、用途、身体部分、および対象特有データ(身体部分の1つまたは複数の測定された幾何学的特性を含む)に依存し得る。
【0174】
・配置されたウェアラブルデバイスによって生成された音場分布と、配置されたウェアラブルデバイスに測定によって適用されたパラメータのセットとを決定するステップ。
【0175】
測定は、例えば、物理的3Dモデルに統合されたセンサのグリッドを読み出すこと、または物理的3Dモデル内の異なる位置にセンサを移動させることを含むことができる。
【0176】
実施形態では、受信された治療パラメータのセットは、音響波刺激のための治療パラメータの対象特有のセットを決定するための方法(すなわち、第1の態様による方法)の任意の実施形態に従って決定された治療パラメータのセットである。
【0177】
音響波刺激の治療パラメータのセットを検証する方法は、第1の態様による方法に関連する任意のステップを含むことができる。特に、音響波刺激の治療パラメータのセットを検証する方法は、第1の態様による方法の実施形態に関連するステップの任意の組み合わせを含むことができる。
【0178】
上述したように、第2の態様による方法は、調整ステップによって拡張することができる。これは、本方法が、一実施形態において、受信した治療パラメータのセットを調整するステップを含むことができることを意味する。
【0179】
調整ステップは、標的音場分布と対象特有3Dモデルで決定された音場分布との間の差を決定するサブステップを含むことができる。
【0180】
前記差が予め設定された値よりも小さい場合、調整ステップを省略することができる。
調整ステップは、例えば反復的に行うことができる。その中で、先行する繰り返し(反復)で調整された治療パラメータのセットは、先行する繰り返し(反復)に続く繰り返し(反復)で適用することができる。
【0181】
標的音場分布と治療パラメータのセットに対する対象特有3Dモデルで決定された音場分布との間の差が予め設定された値よりも小さい場合、繰り返し(反復)を停止することができる。
【0182】
さらなる実施形態は、従属特許請求の範囲から明らかである。
記載された方法によって決定または検証された治療パラメータのセットは、ウェアラブルデバイスなどの治療装置によって使用することができる。
【0183】
治療装置は、任意の実施形態に記載の方法を実行するように構成することができる。
治療装置は、例えば少なくとも1つの固定要素を含むキャリア要素によって、少なくとも1つのトランスデューサが取り付けられるか、または少なくとも1つのトランスデューサが取り付け可能なキャリア要素を含む。
【0184】
キャリア要素は、刺激対象の身体部分に締結されるように装備することができる。
治療装置およびキャリア要素は、本出願と同日に同一出願人によって出願された「音響波刺激のための治療装置」と題する出願に詳細に記載されている。前記出願の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0185】
しかしながら、生成されたデジタル3Dモデルは、デジタル3Dモデルが刺激対象の身体部分の表面またはその一部のモデルを含む場合、対象特有のキャリア要素を生成するために使用することができる。
【0186】
デジタル3Dモデルの使用によって生成されたキャリア要素は、刺激対象の身体部分の表面の負極を形成する表面を有する剛性部分を含む。換言すると、剛性部分は、身体部分の表面または身体部分の表面の一部に従って形成された表面を含む。これは、キャリア要素の前記表面が身体部分の前記表面に適合することを意味する。
【0187】
キャリア要素は、フライス加工、旋削加工、鋳造などの高速製造プロセス、または印刷、例えば3D印刷などの付加製造プロセスによって製造することができる。
【0188】
一般に、キャリア要素および治療装置は、装着可能であるだけでなく、対象によって携帯可能である。
【0189】
特に、キャリア要素(治療装置)は、そのサイズおよび重量のために携帯可能である。
キャリア要素、特に剛性部分は、軽量材料で作ることができる。
【0190】
本発明の主題は、添付の図面に示される例示的な実施形態を参照して、以下の本文でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0191】
【
図1】本発明の第1の態様による音響波刺激のための治療パラメータの対象特有のセットを決定するための方法の複数の実施形態に共通のステップのフローチャートを概略的に示す。
【
図2】音響波刺激のための治療パラメータの対象特有のセットを決定するための方法の一実施形態のフローチャートを概略的に示す。
【
図3】音響波刺激のための治療パラメータの対象特有のセットを決定するための方法の別の実施形態のフローチャートを概略的に示す。
【
図4】音響波刺激のための治療パラメータの対象特有のセットを決定するための方法のさらに別の実施形態のフローチャートを概略的に示す。
【
図5】本発明の第2の態様による音響波刺激のための治療パラメータのセットを検証するための方法の複数の実施形態に共通のステップのフローチャートを概略的に示す。
【
図6】音響波刺激のための治療パラメータのセットを検証するための方法の一実施形態のフローチャートを概略的に示す。
【
図7】音響波刺激のための治療パラメータのセットを検証するための方法の別の実施形態のフローチャートを概略的に示す。
【
図8】対象特有のキャリア要素の製造プロセスのフローチャートを概略的に示す。
【
図9】対象特有のキャリア要素の例示的な実施形態を概略的に示す。
【
図10】対象特有のキャリア要素の例示的な実施形態を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0192】
図1は、音響波刺激のための治療パラメータの対象特有のセットを決定するための方法のステップのフローチャートを示す。すなわち、
図1は、本発明の第1の態様による方法の基本ステップを示す。示されるステップは、対象特有の治療パラメータセットを決定するための方法の複数の実施形態に共通である。
【0193】
第1のステップS10において、対象特有データを生成する。対象特有データを生成するこのステップS10は、刺激対象の身体部分である対象の身体部分の少なくとも1つの幾何学的特性の測定を含む。
【0194】
幾何学的特性は、少なくとも身体部分の形状を含む。形状の測定は、例えば、上記のような方法(特に、MRI、CT、またはボディスキャナなどの医療撮像方法を使用して、「2枚の写真を撮るステップ」と、それに応じて装備された「ウェアラブルデバイスを提供するステップ」とを含む方法のうちの1つ)、またはこれらの組み合わせにより行うことができる。
【0195】
幾何学的特性は、身体部分の内部構造に関するさらなる情報を含むことができる。内部構造に関する情報は、例えば、上記のような方法(特に、「音響波を適用するステップ」を含み、MRIまたはCTなどの医療撮像方法を使用する方法のうちの1つ)、またはそのような方法の組み合わせによって生成することができる。
【0196】
対象特有データは、性別、年齢、体重、身長、BMI、体脂肪含量、脂肪率、筋肉率などのさらなる情報を含むことができる。
【0197】
対象特有データを生成するステップに続くステップS20において、身体部分における音響場の標的音場分布を決定する。換言すると、身体部分内の音響場の分布が決定され、前記分布は、所望の効果が生成されるように身体部分を刺激することができる。したがって、標的音場分布を決定するステップS20は、一般に、用途を選択するサブステップを含む。
【0198】
用途および身体部分に応じて、標的音場分布は、例えば、ニューロンの測定位置もしくは予想位置、または筋肉もしくは腱などの身体部分の一部の測定位置もしくは予想位置に集束スポットを含むことができる。
【0199】
標的音場分布は、特に神経系に関する情報を含む身体部分の内部構造に関する情報を含む場合は身体部分の幾何学的特性の測定値、施術者の経験、標的場分布と用途を関連付ける補足資料、およびライブラリを調べることのうちの少なくとも1つに基づいて決定することができ、ライブラリは、ユーザによって与えられた入力から標的場分布を決定するという意味で自動化することができる。ライブラリは、上記および下記のような電子ライブラリとすることができる。
【0200】
標的音場分布を決定するステップの後のステップS30において、治療パラメータのセットが、少なくとも2つの治療パラメータのセットから選択される。
【0201】
一般に、治療パラメータのセットは、(i)刺激のための音響場を生成するように装備された少なくとも1つのトランスデューサの動作パラメータと、(i)身体部分に対する少なくとも1つのトランスデューサの位置とを含む。
【0202】
標的音場分布に良好に近似する音場分布を身体部分に生成することができる様々な治療パラメータのセットが存在する。
【0203】
少なくとも2つの治療パラメータのセットから治療パラメータのセットを選択するステップS30において、様々な選択基準を考慮することができる。例えば、以下の基準のうちの少なくとも1つが考慮され得る。
【0204】
・少なくとも1つのトランスデューサを身体部分に配置する可能性
・選択された用途に潜在的に適したパラメータのセットの成功に関する知識
・選択された用途に潜在的に適したパラメータセットの副作用に関する知識
・刺激対象の身体部分と標的音場分布の決定が依拠する身体部分との間の差
前記差は、例えば、身体部分の幾何学的特性、その組織特性および/または他の対象特有データ(例えば、性別、年齢、体重、身長、BMI、体脂肪含量、脂肪率、筋肉率)にあり得る。
【0205】
図2は、音響波刺激のための治療パラメータの対象特有のセットを決定するための方法の例示的な実施形態のフローチャートを示す。
【0206】
本実施形態では、標的音場分布を決定するステップS20および治療パラメータのセットを選択するステップS30において、電子ライブラリ(以下、「ライブラリ」)が使用される。したがって、示される方法は、対象特有データをライブラリに送信するステップ40を含む。
【0207】
特に、対象特有データを生成するステップS10で生成された、身体部分の幾何学的特性に関する情報を含む対象特定データが送信される。
【0208】
標的音場分布を決定するステップS20で選択された用途も、ライブラリに送信することができる。あるいは、電子ライブラリは、上述のようにユーザインターフェースと組み合わせることができる。ユーザインターフェースは、ユーザが所望の用途を選択するのを助けるように構成することができる。
【0209】
図示の実施形態では、ライブラリはコンピュータと通信している。
コンピュータは、選択された用途に最良の結果を与えると予想される、ライブラリに記憶された対象音場分布の対象音場分布を選択するように構成することができる。
【0210】
コンピュータは、治療パラメータのセットを選択するステップS30が基礎とする選択基準を適用するように構成することができる。特に、コンピュータは、治療パラメータの他のセットによって生成される予想音場分布よりも良好に標的音場分布に近似する音場分布を生成すると予想される、ライブラリに記憶された治療パラメータのセットの治療パラメータのセットを選択するように構成することができる。
【0211】
図3は、音響波刺激のための治療パラメータの対象特有のセットを決定するための方法の別の例示的な実施形態のフローチャートを示す。
【0212】
計算、特に数値シミュレーションは、選択された用途に十分な方法で標的音場分布に近似すると予想される音場分布を生成する治療パラメータの対象特有のセットを決定するために示される例示的な実施形態で使用される。
【0213】
したがって、示される方法は、身体部分の測定された幾何学的特性に身体部分の組織特性を追加するステップS11を含む。
【0214】
組織特性は、上記のような方法(特に、「音響波を適用するステップ」および「光断層撮影を適用するステップ」を含む方法のうちの1つ)またはそのような方法の組み合わせによって測定することができる。代替的または追加的に、例えば、特定の材料を記述する機能または組織を表す記憶された特性から生じる近似的な組織特性を使用することができる。
【0215】
示される方法は、身体部分のデジタル(すなわち、仮想)3Dモデルを生成するさらなるステップS12を含む。
【0216】
示される実施形態では、デジタル3Dモデルは、組織特性が追加される測定された幾何学的特性のモデルであり、モデルは数値シミュレーションに使用可能な方法で表される。例えば、必要に応じて、市販の数値シミュレーションプログラム、例えば、ComsolによるComsol MultiphysicsまたはCADFEMによるAnsysによって表すことができる。
【0217】
任意選択的に、デジタル3Dモデルまたはそれに関連する情報を使用して、標的音場分布を決定することができる。標的音場分布は、ライブラリを使用して決定することができる。
【0218】
この場合、ライブラリと通信するコンピュータは、例えば、同様のデジタル3Dモデルに記憶された音場分布を適合させることによって、デジタル3Dモデル内の標的音場分布を決定するように構成することができる。これは、用途および身体部分に対して高品質の標的音場分布をもたらすことができる。
【0219】
図3に示される方法は、治療パラメータの第1のセットを決定するさらなるステップS50を含む。例えば、治療パラメータの第1のセットは、施術者または対象によって標的音場分布から導出することができ、任意選択的に、音場分布をパラメータのセットに関連付ける情報を含む補足材料によって、または、例えば、記憶された治療パラメータのセットから治療パラメータのセットを決定するように構成されたコンピュータによる自動化された方法でサポートされる。コンピュータは、ライブラリと通信するコンピュータとすることができ、治療パラメータのセットをライブラリに記憶することができる。
【0220】
記憶された治療パラメータおよび標的音場分布の数に応じて、コンピュータが治療パラメータの第1のセットを計算するように構成されることも想定され得る。
【0221】
デジタル3Dモデルおよび治療パラメータの第1のセットは、示される実施形態では、計算された音場分布を計算するステップS51の入力として使用される。
【0222】
示される実施形態では、計算は数値シミュレーションを実行することを含む。
示される方法は、標的音場分布と計算された音場分布との間の差を決定するさらなるステップS52と、治療パラメータの第1のセットを治療パラメータの第2のセットに合わせて調整するさらなるステップS53とを含む。
【0223】
計算された音場分布を計算するステップS51、差を決定するステップS52、および調整ステップS53は、標的音場分布に近似する音場分布を生成する治療パラメータの様々なセットを決定するために繰り返すことができる。この繰り返しを
図3に破線の矢印で示す。
【0224】
理想的には、繰り返しは、標的音場分布の近似度を連続的に改善する反復である。
調整ステップS53は、調整が改善につながるかどうかを決定するために決定された差を記憶することができる。記憶された差は、治療パラメータのセットを選択するステップS30でさらに使用することができる。
【0225】
最後に、
図3に示される方法は、治療パラメータのセットを選択するステップS30を含み、これは、図示の実施形態において、標的音場分布との差が最も小さい計算された音場分布をもたらす治療パラメータのセットを選択することである。1回の繰り返しのみの単純な場合、これは、治療パラメータの第1および第2のセットから治療パラメータのセットを選択することを意味する。
【0226】
図3の実施形態は、音響波刺激のための治療パラメータのセットを検証するための方法(第2の態様)の例示的な実施形態と考えることもできる。これは、対象特有であり得る刺激対象の身体部分の3Dモデル(すなわち、デジタル3Dモデル)を生成するステップS12と、標的音場分布と、対象特有であり得る3Dモデル(デジタル3Dモデル)で決定された(すなわち、シミュレートされた)音場分布との間の差を決定するステップS52とを含み、前記ステップは、治療パラメータのセットによって生成されると予想される音場分布と標的音場分布との間の一致を確認することを可能にする。
【0227】
図4は、音響波刺激のための治療パラメータの対象特有のセットを決定するための方法のさらに別の例示的な実施形態のフローチャートを示す。
【0228】
この実施形態では、選択ステップS30は、必ずしも方法の最後のステップではない。しかしながら、本方法は、任意選択的に、本方法の最終ステップとすることができる、選択のさらなるステップS31を含むことができる。
【0229】
示される方法は、選択する任意選択の最終ステップS31と、特に選択する第1のステップS30で選択された治療パラメータのセットが、不十分な方法でのみ標的音場分布に近似する音場分布をもたらすと予想される場合に選択することができる治療パラメータのセットを提供する先行するステップとを含む。例えば、これは、以下のうちの少なくとも1つが当てはまる場合であり得る。
【0230】
oライブラリに送信される対象特有データが、対象に十分に特有の標的音場分布および/または治療パラメータのセットを決定するのに十分でない。
【0231】
o記憶されたパラメータのセットおよび/または音場分布が、対象特有の用途に大まかにのみ近似する。
【0232】
o標的音場分布を決定するために使用される方法が、十分に高度でない。
より詳細には、
図4に示される方法は、刺激対象の身体部分の少なくとも1つの幾何学的特性の測定値を含む対象特有データを生成するステップS10と、対象特有データをライブラリに送信するステップS40と、標的音場分布を決定するステップS20と、治療パラメータのセットを選択するステップS30とを含む。
【0233】
これらのステップは、
図1~3に関して説明した任意の実施形態において実行され、治療パラメータのセットは、ライブラリに記憶された治療パラメータのセットから選択される。
【0234】
示される方法は、身体部分の測定された幾何学的特性に身体部分の組織特性を追加するステップS11と、身体部分のデジタル3Dモデルを生成するステップS12とを含む。これらのステップは、
図3に関して説明した任意の実施形態に従って実行することができる。
【0235】
示される実施形態では、追加ステップS11およびデジタル3Dモデルを生成するステップS12は、標的音場分布を決定するため、または治療パラメータのセットから治療パラメータのセットを選択するためには使用されない。
【0236】
むしろ、追加ステップS11およびデジタル3Dモデルを生成するステップS12は、選択された治療パラメータのセットが患者特有のケースに十分に適合するかどうかを決定するために使用される。これは、治療パラメータの選択されたセットから、および身体部分の対象特有のデジタル3Dモデルについて計算された音場分布を計算するステップS51を含むことによって、および標的音場分布と計算された音場分布との間の差を決定するステップS52を含むことによって示される方法で行われる。
【0237】
任意選択的に、標的場分布は、刺激対象の身体部分の幾何学的特性および/または組織特性と、決定された標的場分布が基づく幾何学的特性および/または組織特性(図示せず)との間で観察される差に適合させることができる。
【0238】
本方法が、標的音場分布を適合させる任意選択のステップを含む場合、差を決定するステップS52は、調整された標的音場分布と計算された音場分布との差を決定することができる。
【0239】
差を決定するステップS52で決定された差が予め設定された値よりも大きい場合、示される方法は、差を決定するステップS52の具体的な実現とは無関係に、治療パラメータのセットを治療パラメータの調整されたセットに合わせて調整するステップS53を含む。
【0240】
計算ステップS51、差を決定するステップS52および調整ステップS53は、
図3に関して説明した任意の実施形態に含めることができ、調整ステップS53は、差を記憶するサブステップおよび/または決定された差をライブラリに送信するサブステップを含むことができる。
【0241】
計算ステップS51、差を決定するステップS52、および調整ステップS53は、
図3を参照して説明したように繰り返すことができる。標的音場分布に近似する音場分布を生成する治療パラメータの様々なセットをもたらす前記繰り返しは、
図3に破線矢印で示されている。
【0242】
示される方法が、治療パラメータのセットを調整された治療パラメータのセットに合わせて調整するステップS53を含む場合、本方法は、治療パラメータのセットを選択するさらなるステップS31を含むことができ、治療パラメータのセットは、調整された治療パラメータのセットおよびライブラリに記憶された治療パラメータのセットから選択された治療パラメータのセットから選択される。
【0243】
図4の実施形態は、音響波刺激のための治療パラメータのセットを検証するための方法(第2の態様)の例示的な実施形態と考えることもできる。これは、対象特有であり得る刺激対象の身体部分の3Dモデル(すなわち、デジタル3Dモデル)を生成するステップS12と、標的音場分布と、対象特有であり得る3Dモデル(デジタル3Dモデル)で決定された(すなわち、シミュレートされた)音場分布との間の差を決定するステップS52とを含み、前記ステップは、治療パラメータのセットによって生成されると予想される音場分布と標的音場分布との間の一致を確認することを可能にする。
【0244】
図5は、音響波刺激のための治療パラメータのセットを検証するための方法のステップのフローチャートを示す。すなわち、
図5は、本発明の第2の態様による方法のステップを示す。示されるステップは、治療パラメータのセットを検証するための方法の複数の実施形態に共通である。
【0245】
方法は、標的音場分布を決定するステップS20を含む。このステップは、
図1~4に関して説明した任意の実施形態で実行することができる。
【0246】
方法は、治療パラメータのセットを受信するステップS100をさらに含む。この方法によって検証されるのは、受信したこの治療パラメータのセットである。これはまた、受信した治療パラメータのセットが標的音場分布に対して設計されることを意味する。換言すると、受信した治療パラメータのセットは、標的音場分布に近似する音場分布を生成するように設計される。近似の程度は、標的音場分布が決定された身体部分と刺激対象の身体部分との間の幾何学的特性および/または組織特性の差、治療パラメータのセットを決定または設計するために選択された手順などの様々な態様に依存する。
【0247】
受信した治療パラメータのセットは、例えば
図1~
図4に関して説明した任意の実施形態において決定された治療パラメータのセットとすることができる。
【0248】
方法は、刺激対象の身体部分の対象特有3Dモデルを生成するステップS110をさらに含む。このステップは、
図1~4を参照して説明し、対象特有である任意の実施形態で実行することができ、これは、対象特有3Dモデルの全体的な特性に関連する対象の少なくとも1つの情報を含むことを意味する。特に、少なくとも1つの関連情報は身体部分の幾何学的特性であり、これは少なくとも形状を意味する。対象特有3Dモデルは、刺激対象の身体部分の組織特性を含むことができる。
【0249】
検証方法は、標的音場分布と刺激対象の身体部分の対象特有3Dモデルで決定された音場分布との間の差を決定することに基づく。
【0250】
3Dモデルは、
図6の実施形態の場合のように物理的(「現実の」)3Dモデルであってもよいし、
図7の実施形態の場合のようにデジタル(「仮想」)3Dモデルであってもよい。
【0251】
方法は、標的音場分布と刺激対象の身体部分の対象特有3Dモデルで決定された音場分布との間の差を決定するためのステップS150を含む。
【0252】
決定された差を使用して、受信した治療パラメータのセットが、身体部分に適用され、かつ選択された用途に十分な方法で標的音場分布に適合する身体部分の音場分布をもたらすかどうかを決定することができる。
【0253】
図6は、音響波刺激のための治療パラメータのセットを検証するための方法の例示的な実施形態のフローチャートを示す。示される実施形態では、刺激対象の身体部分の対象特有の物理的3Dモデルおよび対象特有の物理的3Dモデルにおいて測定された音場分布であって、受信された治療パラメータのセットによって生成される音場分布が、検証するための方法で使用される。
【0254】
示される方法は、シミュレート対象の身体部分の対象特有の物理的3Dモデルを生成するステップS111を含む。換言すると、これは、
図5に示す方法の対象特有3Dモデルを生成するステップS110で生成される対象特有の物理的3Dモデルである。
【0255】
図6の方法は、身体部分を刺激するように装備され、したがって身体部分の対象特有の物理的3Dモデルを刺激するように装備されたウェアラブルデバイスを提供するステップS160をさらに含む。
【0256】
特に、ウェアラブルデバイスは、身体部分に音響波を生成するように装備された少なくとも1つのトランスデューサを含む。これは、ウェアラブルデバイスが、身体部分に音響場分布を生成するように装備された少なくとも1つのトランスデューサを含むことを意味する。
【0257】
ウェアラブルデバイスは、ウェアラブルデバイスを対象特有の物理的3Dモデル上に配置するステップS161において、対象特有の物理的3Dモデル上に着用される。
【0258】
ウェアラブルデバイスは、少なくとも1つのトランスデューサが受信された治療パラメータのセットに従って対象特有の物理的3Dモデルに対して配置されるように、対象特有の物理的3Dモデル上に配置される。あるいは、少なくとも1つのトランスデューサは、少なくとも1つのトランスデューサの再配置後に、受信した治療パラメータのセットに従って対象特有の物理的3Dモデルに対して配置されるように、ウェアラブルデバイス上で再配置することができる。
【0259】
少なくとも1つのトランスデューサの前記相対的な配置は、受信した治療パラメータのセットを、身体部分に音響場を生成するように装備された少なくとも1つのトランスデューサに適用するステップS170の第1のサブステップと考えることができる。
【0260】
治療パラメータのセットを適用するステップS170は、受信した治療パラメータのセットに従って動作パラメータを少なくとも1つのトランスデューサに適用する第2のサブステップを含む。このサブステップは、少なくとも1つのトランスデューサを身体部分に対して配置する第1のサブステップの後に実行される。
【0261】
さらに、示される方法は、対象特有の物理的3Dモデルにおいて生成された音場分布を測定するステップS180を含む。これは、例えば、物理的3Dモデルに統合されたセンサのグリッドを読み出すことによって、または物理的3Dモデル内の異なる位置にセンサを移動させ、各位置における強度などの音場特性を読み出すことによって行うことができる。
【0262】
測定された音場分布と標的音場分布との間の差は、標的音場分布と対象特有3Dモデル(示される実施形態では対象特有の物理的3Dモデル)において決定された音場分布との間の差を決定するステップS150において決定される。
【0263】
図7は、音響波刺激のための治療パラメータのセットを検証するための方法のさらなる例示的な実施形態のフローチャートを示す。示される実施形態では、刺激対象の身体部分の対象特有のデジタル3Dモデルおよび対象特有のデジタル3Dモデルにおいて計算された音場分布が検証方法で使用され、受信された治療パラメータのセットによって対象特有のデジタル3Dモデルで生成された音場分布が計算される。
【0264】
示される方法は、シミュレート対象の身体部分の対象特有のデジタル3Dモデルを生成するステップS112を含む。換言すると、これは、
図5に示す方法の対象特有3Dモデルを生成するステップS110で生成される対象特有のデジタル3Dモデルである。
【0265】
対象特有のデジタル3Dモデルを生成するステップS112は、
図1~4に関して開示された任意の実施形態に従って実行することができる。
【0266】
図7の方法は、デジタル3Dにおいて受信された治療パラメータのセットによって生成された音場分布を計算するステップS181をさらに含む。
【0267】
音場分布を計算するステップS181は、数値シミュレーションを実行することを含む。数値シミュレーションは、身体部分の音場分布を計算するために使用される数値シミュレーションに関連して上述した任意の実施形態で設定および実行することができる。
【0268】
計算された音場分布と標的音場分布との間の差は、標的音場分布と対象特有3Dモデル(示される実施形態では対象特有のデジタル3Dモデル)において決定された音場分布との間の差を決定するステップS150において決定される。
【0269】
図7は、任意選択の特徴として、受信した治療パラメータのセットを調整するステップS190を示す。そのような調整ステップは、受信した治療パラメータのセットの検証が否定的である場合、検証する方法の任意の実施形態、特に
図5~7に示す実施形態の一部とすることができ、これは、受信した治療パラメータのセットが身体部分に適用するのに十分でないと考えられる場合を意味する。
【0270】
受信した治療パラメータのセットまたは調整された治療パラメータのセットを調整するステップS190、デジタル3Dモデルにおいて音場分布を計算するステップS181、および標的音場分布と計算された音場分布との差を決定するステップS150は、検証に合格する治療パラメータのセットを決定するために繰り返される。
【0271】
図8は、対象特有のキャリア要素1の例示的な製造プロセスのフローチャートを示し、これは、キャリア要素1が刺激対象の身体部分の表面の負極を形成する表面17を含む剛性部分を含むことを意味する。
【0272】
図8に示される製造プロセスの本質的なステップは、刺激対象の身体部分の対象特有のデジタル3Dモデルを生成するステップS112であり、前記ステップ112は、製造プロセスで使用される場合、刺激対象の身体部分の表面または刺激対象の身体部分の表面の一部のモデルを生成する。
【0273】
キャリア要素の実際の製造ステップS200は、フライス加工、旋削加工、鋳造などの高速製造プロセス、または印刷、例えば3D印刷などの高速付加製造プロセスを含むことができる。
【0274】
原則として、
図8に示される他のステップは任意である。しかしながら、製造されたキャリア要素1が、少なくとも1つのトランスデューサを取り付けることができる限られた数の位置を含む場合、または製造されたキャリア要素1が、特定の用途で必要とされる各トランスデューサの標的位置に固定要素10を含む場合、これらのステップは必要である。
【0275】
トランスデューサの標的位置は、身体部分に対するトランスデューサの位置であり、前記位置は、治療パラメータのセットが適用されるときに身体部分内に標的音場分布を生成するために必要とされる。多くの実施形態では、標的位置は、治療パラメータのセットの一部である。
【0276】
図9は、例えば、
図8に示されるプロセスによって製造される対象特有のキャリア要素1の例示的な実施形態の2つの異なる図を示す。
【0277】
キャリア要素1は、刺激対象の身体部分の負極を形成する剛性材料の部分16を含み、これは、刺激対象の身体部分の表面の負極を形成する表面17を含むことを意味する。
【0278】
キャリア要素1は、特定のユーザの前腕に適合する簡略化された方法で示されている。
図9のキャリア要素1は、対象に特異的であるだけでなく、これは、この対象(ただし、一般に別の対象のものではない)の前腕のほぼ完全な負極を形成する表面17を含むだけでなく、治療にも特異的であることを意味する。これは、固定要素10およびトランスデューサ(キャリア要素1に取り付けられたとき)が、キャリア要素1を身体部分に取り付けた後の特定の治療の標的位置に対応する位置を有することを意味する。
【0279】
図9に示されるようなキャリア要素1を想定することができるが、キャリア要素1が、キャリア要素1を身体部分に取り付けた後の特定の治療の標的位置に対応する位置にそれぞれ複数の固定要素を含むことは言うまでもない。
【0280】
図10は、例えば、
図8に示されるプロセスによって製造される対象特有のキャリア要素1の別の例示的な実施形態を示す。
【0281】
示されるキャリア要素1は、複数の固定要素10を含むことによって、
図9に示されるキャリア要素1とは異なる。これは、
図10のキャリア要素1がユーザに特異的であるが、治療に特異的ではないことを意味する。むしろ、トランスデューサは、様々な可能な治療のうちの1つの治療パラメータのセットに対応する位置および数で取り付けることができる。
【0282】
トランスデューサの取り付けは、例えば、キャリア要素上に配置されたマーカによって支持することができる。
【0283】
あるいは、トランスデューサを固定要素10にしっかりと取り付けることができ、治療装置のコントローラを、治療パラメータのセットによって示されるようにトランスデューサを作動させるように構成することができる。