(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-12
(45)【発行日】2024-06-20
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置用カートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/05 20200101AFI20240613BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20240613BHJP
A24F 40/30 20200101ALI20240613BHJP
【FI】
A24F40/05
A24F40/40
A24F40/30
(21)【出願番号】P 2022563498
(86)(22)【出願日】2022-07-12
(86)【国際出願番号】 KR2022010125
(87)【国際公開番号】W WO2023018022
(87)【国際公開日】2023-02-16
【審査請求日】2022-10-19
(31)【優先権主張番号】10-2021-0106936
(32)【優先日】2021-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0004770
(32)【優先日】2022-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、ウォン キョン
(72)【発明者】
【氏名】イ、チョン ソプ
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ピョン ソン
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111567882(CN,A)
【文献】国際公開第2012/062600(WO,A1)
【文献】特表2021-511783(JP,A)
【文献】国際公開第2021/123366(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成物質が保存される保存部と、
振動を発生させて前記保存部に保存された前記エアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化させるための振動子と、
前記保存部に保存された前記エアロゾル生成物質を前記振動子に伝達するための伝達部と、
前記振動子の第1面と接触し、前記振動子の外周面の少なくとも一部を収容するように筒状を有する第1電極体と、
前記振動子の第2面と接触し、前記第2面から前記第1面に向かう方向に前記振動子を加圧する第2電極体と、
前記第1電極体の内部に配置されて前記振動子を支持するように構成された支持体
を含む胴体部と、
前記胴体部に対して開放位置と閉鎖位置との間で移動可能なように前記胴体部と結合されるマウスピースと、を含む、エアロゾル生成装置用カートリッジ。
【請求項2】
前記支持体の少なくとも一部は、前記第1電極体によって取り囲まれ、
前記支持体の前記第1電極体によって取り囲まれた部分は、1つ以上の突起を含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置用カートリッジ。
【請求項3】
前記第2電極体の一端は、前記支持体によって支持される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置用カートリッジ。
【請求項4】
前記第2電極体は、弾性を有し、前記支持体と前記振動子の前記第2面との間で圧縮されて前記振動子を支持する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置用カートリッジ。
【請求項5】
前記支持体は、前記支持体の内部に前記第2電極体を収容する収容空間を含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置用カートリッジ。
【請求項6】
前記第2電極体は、コイルの形状を有し、前記コイル
の形状は、前記振動子と接触する第1端と前記収容空間の内部に位置する第2端とを含み、
前記コイル
の形状の第1端の直径は、前記コイル
の形状の第2端の直径よりも大きい、請求項5に記載のエアロゾル生成装置用カートリッジ。
【請求項7】
前記第1電極体及び前記第2電極体に電気的に連結されて前記振動子に信号を供給する回路基板をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置用カートリッジ。
【請求項8】
前記回路基板は、前記振動子に印加される信号のノイズを減少させる抵抗を含む、請求項7に記載のエアロゾル生成装置用カートリッジ。
【請求項9】
前記第1電極体の前記振動子の外周面を取り囲む部分のうち、少なくとも一部は、前記回路基板に締結される、請求項7に記載のエアロゾル生成装置用カートリッジ。
【請求項10】
前記支持体と前記回路基板との間に配置され、少なくとも一部が前記回路基板に締結されて前記支持体を支持する支持板をさらに含む、請求項7に記載のエアロゾル生成装置用カートリッジ。
【請求項11】
前記回路基板は、前記支持板の少なくとも一部が締結される締結溝を含み、
前記締結溝には、前記第1電極体の少なくとも一部が結合される、請求項10に記載のエアロゾル生成装置用カートリッジ。
【請求項12】
霧化されたエアロゾルを排出するように構成された気流通路と、
前記振動子がエアロゾルを霧化するように構成された霧化空間を取り囲み、エアロゾルが前記気流通路の外部に流出されることを制限しながら、前記霧化空間から前記気流通路にエアロゾルを伝達するように構成された霧化空間カバーと、をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置用カートリッジ。
【請求項13】
前記伝達部と前記振動子との間に位置する吸収体をさらに含み、
前記吸収体は、前記伝達部が伝達した前記エアロゾル生成物質を前記振動子に伝達する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置用カートリッジ。
【請求項14】
前記伝達部は、前記吸収体の前記エアロゾル生成物質の吸収速度よりも速い、前記エアロゾル生成物質の吸収速度を有する素材を含む、請求項13に記載のエアロゾル生成装置用カートリッジ。
【請求項15】
エアロゾル生成装置において、
請求項1~14のうち、いずれか1項に記載のカートリッジと、
前記カートリッジが着脱自在に結合される本体と、を含み、
前記エアロゾル生成装置
の前記本体は
前記カートリッジの少なくとも一部が挿入される収容溝を含むハウジングと、
前記カートリッジに電力を供給するためのバッテリと、を含む、エアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置用カートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置に係り、さらに詳細には、振動子の振動を用いるエアロゾル生成装置において、エアロゾル生成装置の構成要素の変形や損傷を防止することができるエアロゾル生成装置用カートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置を提供する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、液体状態や固体状態のエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成するか、液体状態のエアロゾル生成物質から蒸気を生成した後、生成された蒸気を固体状態の香媒体を通過させることで、香味を有するエアロゾルを供給するなどの方法に係わる研究が進められている。
【0003】
最近、エアロゾル生成物質を保存し、保存されたエアロゾル生成物質を霧化させるカートリッジ及びカートリッジを収容し、収容されたカートリッジに電力を供給する本体を含むエアロゾル生成装置が提案された。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
振動子の振動を用いてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置は、振動子に交流電圧を印加して振動を発生させ、振動子の振動によって熱が発生する。振動子で発生する熱によって振動子と接触するエアロゾル生成物質の粘度が低下し、エアロゾル生成物質が霧化されてエアロゾルが発生する。
【0005】
従来の振動子の振動を用いるエアロゾル生成装置は、作動開始時、振動子で発生する瞬間的な振動と温度上昇によって振動子を含む周辺構成要素が変形されるか、損傷されるなどの問題があった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、振動子の振動を用いるエアロゾル生成装置において、エアロゾル生成装置の構成要素の変形や損傷を防止するエアロゾル生成装置用カートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置を提供することである。
【0007】
本発明の実施例を通じて解決しようとする課題は、上述した課題に制限されず、言及されていない課題は、本明細書及び添付図面から実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置用カートリッジは、エアロゾル生成物質が保存される保存部;振動を発生させて前記保存部に保存された前記エアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化させるための振動子;前記保存部に保存された前記エアロゾル生成物質を前記振動子に伝達するための伝達部;前記振動子の第1面と接触し、前記振動子の外周面の少なくとも一部を収容するように筒状を有する第1電極体;前記振動子の第2面と接触し、前記第2面から前記第1面に向かう方向に前記振動子を加圧する第2電極体;及び前記第1電極体の内部に配置されて前記振動子を支持するように構成された支持体;を含む。
【0009】
他の実施例に係わるエアロゾル生成装置は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置用カートリッジ、カートリッジが着脱自在に結合されるエアロゾル生成装置用本体を含み、エアロゾル生成装置用本体は、カートリッジの少なくとも一部が挿入される収容溝を含むハウジング及びカートリッジに電力を供給するためのバッテリを含む。
【0010】
本発明の目的を達成するための手段は、上述した説明に制限されず、本明細書全体で通常の技術者によって類推される事項をいずれも含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施例に係わるエアロゾル生成装置用カートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置によれば、振動子で発生する瞬間的な振動と温度上昇によって振動子を含む周辺構成要素が変形されたり、損傷されたりする問題を防止する。
【0012】
本発明の実施例の効果は、上述したところに限定されず、後述する構成から類推可能な効果をいずれも含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】一実施例に係わるエアロゾル生成装置を示す概路図である。
【
図2】一実施例によるエアロゾル生成装置の斜視図である。
【
図3】
図2に図示されたエアロゾル生成装置の本体とカートリッジとがそれぞれに結合状態を示す斜視図である。
【
図5】一実施例に係わるカートリッジの他の図である。
【
図6】
図2の実施例に係わるエアロゾル生成装置を示す断面図である。
【
図7】
図2の実施例に係わるカートリッジを示す分解斜視図である。
【
図8A】実施例に係わるカートリッジの一部構成を示す分解斜視図である。
【
図8B】
図8Aの実施例に図示された構成の結合に係わる斜視図である。
【
図9A】
図8Aに図示された一実施例の第2電極体が収容された支持体の斜視図である。
【
図10】一実施例に係わるエアロゾル生成装置用カートリッジを示す断面図である。
【
図11】他の実施例によるエアロゾル生成装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施例によれば、エアロゾル生成装置用カートリッジが提供される。カートリッジは、エアロゾル生成物質が保存される保存部;振動を発生させて前記保存部に保存された前記エアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化させるための振動子;前記保存部に保存された前記エアロゾル生成物質を前記振動子に伝達するための伝達部;前記振動子の第1面と接触し、前記振動子の外周面の少なくとも一部を収容するように筒状を有する第1電極体;前記振動子の第2面と接触し、前記第2面から前記第1面に向かう方向に前記振動子を加圧する第2電極体;及び前記第1電極体の内部に配置されて前記振動子を支持するように構成された支持体;を含む。
【0015】
本発明の1つ以上の実施例によれば、前記支持体の少なくとも一部は、前記第1電極体によって取り囲まれ、前記支持体の前記第1電極体によって取り囲まれた部分は、1つ以上の突起を含む。
【0016】
本発明の1つ以上の実施例によれば、前記第2電極体の一端は、前記支持体によって支持される。
【0017】
本発明の1つ以上の実施例によれば、前記第2電極体は、弾性を有し、前記支持体と前記振動子の前記第2面との間で圧縮されて前記振動子を支持する。
【0018】
本発明の1つ以上の実施例によれば、前記支持体は、前記支持体の内部に前記第2電極体を収容する収容空間を含む。
【0019】
本発明の1つ以上の実施例によれば、前記第2電極体は、コイルの形状を有し、前記コイル状は、前記振動子と接触する第1端と前記収容空間の内部に位置する第2端とを含み、前記コイル状の第1端の直径は、前記コイル状の第2端の直径よりも大きい。
【0020】
本発明の1つ以上の実施例によれば、前記第1電極体及び前記第2電極体に電気的に連結されて前記振動子に信号を供給する回路基板をさらに含む。
【0021】
本発明の1つ以上の実施例によれば、前記回路基板は、前記振動子に印加される信号のノイズを減少させる抵抗を含む。
【0022】
本発明の1つ以上の実施例によれば、前記第1電極体の前記振動子の外周面を取り囲む部分のうち、少なくとも一部は、前記回路基板に締結される。
【0023】
本発明の1つ以上の実施例によれば、前記支持体と前記回路基板との間に配置され、少なくとも一部が前記回路基板に締結されて前記支持体を支持する支持板をさらに含む。
【0024】
本発明の1つ以上の実施例によれば、前記回路基板は、前記支持板の少なくとも一部が締結される締結溝を含み、前記締結溝には、前記第1電極体の少なくとも一部が結合される。
【0025】
本発明の1つ以上の実施例によれば、エアロゾル生成装置は、霧化されたエアロゾルを排出するように構成された気流通路;及び前記振動子がエアロゾルを霧化するように構成された霧化空間を取り囲み、エアロゾルが前記気流通路の外部に流出されることを制限しながら、前記霧化空間から前記気流通路にエアロゾルを伝達するように構成された霧化空間カバー;をさらに含む。
【0026】
本発明の1つ以上の実施例によれば、前記伝達部と前記振動子との間に位置する吸収体をさらに含み、前記吸収体は、前記伝達部が伝達した前記エアロゾル生成物質を前記振動子に伝達する。
【0027】
本発明の1つ以上の実施例によれば、前記伝達部は、前記吸収体の前記エアロゾル生成物質の吸収速度よりも速い、前記エアロゾル生成物質の吸収速度を有する素材を含む。
【0028】
本発明の実施例によれば、エアロゾル生成装置が提供される。エアロゾル生成装置は、カートリッジ;及び前記カートリッジが着脱自在に結合される本体;を含み、前記エアロゾル生成装置用本体は、前記カートリッジの少なくとも一部が挿入される収容溝を含むハウジング;及び前記カートリッジに電力を供給するためのバッテリ;を含む。
【0029】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しつつ、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは当分野の技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容とを基に定義されねばならない。
【0030】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「-部」、「-モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、ハードウェアとソフトウェアの結合によっても具現される。
【0031】
本明細書で使用されたところのように、「少なくともいずれか1つの」のような表現が配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではない全体構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち、少なくともいずれか1つ」という表現は、a、b、c、またはaとb、aとc、bとc、またはaとbとcを含んでいると解釈せねばならない。
【0032】
また、本明細書で使用される「第1」または「第2」のように序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するのに使用することができるが、構成要素は、用語によって限定されてはならない。用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的だけに使用される。
【0033】
一実施例において、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を保有するカートリッジを用いてエアロゾルを生成する装置でもある。
【0034】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を保有するカートリッジ及びカートリッジを支持する本体を含む。カートリッジは、本体と着脱自在に結合されるが、それに制限されるものではない。カートリッジは、本体と一体に形成されるか、あるいは組み立てられ、ユーザによって脱着されないように固定されうる。カートリッジは、内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体に装着されうる。但し、それに制限されるものではなく、カートリッジが本体に結合された状態でカートリッジ内部にエアロゾル生成物質が注入されうる。
【0035】
カートリッジは、液体状態、固体状態、気体状態、ゲル(gel)状態などの多様な状態のうち、いずれか1つの状態を有するエアロゾル生成物質を保有する。エアロゾル生成物質は、液状組成物を含む。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。
【0036】
カートリッジは、本体から伝達される電気信号または無線信号などによって作動することで、カートリッジ内部のエアロゾル生成物質の相(phase)を気相に変換してエアロゾルを発生させる機能を遂行する。本発明において「エアロゾル」は、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子及び空気が混合された状態の気体を意味する。
【0037】
例えば、エアロゾル生成装置は、超音波振動方式を用いてエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成する装置でもある。この際、超音波振動方式は、振動子によって発生する超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させることで、エアロゾルを発生させる方式を意味する。
【0038】
エアロゾル生成装置は、振動子を含み、振動子を通じて短周期の振動を発生させてエアロゾル生成物質を霧化させうる。振動子で発生する振動は、超音波振動でもあり、超音波振動の周波数帯域は、約100kHz~3.5MHz周波数帯域でもあるが、それに制限されるものではない。
【0039】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を吸収する伝達部をさらに含む。例えば、伝達部は、振動子の少なくとも一領域を取り囲むように配置されるか、または振動子の少なくとも一領域と接触するように配置される。
【0040】
振動子に電圧(例えば、交流電圧)が印加されることにより、振動子から熱及び/または超音波振動が発生し、振動子から発生した熱及び/または超音波振動は、伝達部に吸収されたエアロゾル生成物質に伝達されうる。伝達部に吸収されたエアロゾル生成物質は、振動子から伝達される熱及び/または超音波振動によって気相(phase)に変換され、その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0041】
例えば、振動子から発生した熱によって伝達部に吸収されたエアロゾル生成物質の粘度が低くなり、振動子から発生した超音波振動によって粘度が低くなったエアロゾル生成物質が微粒子化されることで、エアロゾルが生成されうるが、それに制限されるものではない。
【0042】
以下、添付図面に基づいて、本発明の非制限的な実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明の実施例は、様々な互いに異なる形態にも具現され、ここで説明する非制限的な実施例に限定されない。
【0043】
図1は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置を示す概路図である。
【0044】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置1000は、エアロゾル生成物質を保有するカートリッジ10及びカートリッジ10を支持する本体20を含む。
【0045】
カートリッジ10は、内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体20に結合することができる。例えば、カートリッジ10の少なくとも一部が本体20に挿入されることで、カートリッジ10と本体20が結合されうる。他の例として、本体20の少なくとも一部がカートリッジ10に挿入されることで、カートリッジ10と本体20とが結合されうる。
【0046】
カートリッジ10と本体20は、スナップフィット(snap-fit)方式、螺合方式、磁力結合方式または嵌合方式のうち、少なくとも1つの方式によって結合されうるが、カートリッジ10と本体20との結合方式が上述した例示に限定されるものではない。
【0047】
一実施例によれば、カートリッジ10は、ハウジング100、マウスピース169、保存部200、伝達部300、振動子400及び電気端子500を含む。
【0048】
ハウジング100は、マウスピース169と共に、カートリッジ10の全体外観を形成し、ハウジング100の内部には、カートリッジ10の作動のための構成要素が配置されうる。一実施例において、ハウジング100は、直方体状にも形成されるが、ハウジング100の形状が上述した実施例に限定されるものではない。実施例によって、ハウジング100は、多角柱状(例えば、三角柱状、五角柱状)または円柱状に形成されうる。
【0049】
マウスピース169は、ハウジング100の一領域に配置され、エアロゾル生成物質から発生したエアロゾルを外部に排出するための流出口160eを含む。一実施例において、マウスピース169は、本体20と結合されるカートリッジ10の一領域と反対方向に位置した他の領域に配置され、ユーザは、マウスピース169に口腔を接触して吸い込むことで、カートリッジ10からエアロゾルを供給されうる。
【0050】
ユーザの吸入またはパフ動作によってカートリッジ10の外部とカートリッジ10の内部との間に圧力差が発生し、カートリッジ10の内部と外部の圧力差によってカートリッジ10の内部で生成されたエアロゾルが流出口160eを介してカートリッジ10の外部に排出されうる。すなわち、ユーザは、マウスピース169にユーザの口腔を接触して吸い込むことで、流出口160eを介してカートリッジ10の外部に排出されるエアロゾル(aerosol)を供給されうる。
【0051】
保存部200は、ハウジング100の内部空間に位置し、エアロゾル生成物質を収容することができる。本発明において「保存部がエアロゾル生成物質を収容する」という表現は、保存部200が容器(container)の用途のようにエアロゾル生成物質を単に入れる機能を遂行することと、保存部200の内部に、例えば、スポンジ(sponge)や綿や布地や多孔性セラミック構造体のようなエアロゾル生成物質を含浸(含有)する要素を含むということを意味する。また、上述した表現は、以下でも同じ意味として使用されうる。
【0052】
保存部200には、例えば、液体状態や、固体状態や、気体状態や、ゲル(gel)状態などのいずれか1つの状態を有するエアロゾル生成物質が収容されうる。
【0053】
一実施例において、エアロゾル生成物質は、液状組成物を含む。液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。
【0054】
液状組成物は、例えば、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、及びビタミン混合物のいずれか1つの成分や、これら成分の混合物を含む。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。
【0055】
香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含む。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含む。
【0056】
例えば、液状組成物は、ニコチン塩が添加された任意の重量比のグリセリン及びプロピレングリコール溶液を含む。液状組成物には、2種以上のニコチン塩が含まれうる。ニコチン塩は、ニコチンに有機酸または無機酸を含む適切な酸を添加することで形成されうる。ニコチンは、自然に発生するニコチンまたは合成ニコチンであって、液状組成物の総溶液重量に対する任意の適切な重量の濃度を有する。
【0057】
ニコチン塩の形成のための酸は、血中ニコチン吸収速度、エアロゾル生成装置1000の作動温度、香味または風味、溶解度などを考慮して適切に選択されうる。例えば、ニコチン塩の形成のための酸は、安息香酸、乳酸、サリチル酸、ラウリン酸、ソルビン酸、レブリン酸、ピルビン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、バレリン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、サッカリン酸、マロン酸またはリンゴ酸で構成された群から選択される単独の酸または前記群から選択される2以上の酸の混合でもあるが、それらに限定されない。
【0058】
伝達部300は、エアロゾル生成物質を吸収する。一例示として、保存部200に保存または、収容されたエアロゾル生成物質は、伝達部300を通じて保存部200から振動子400に伝達され、振動子400は、伝達部300のエアロゾル生成物質または伝達部300から伝達されたエアロゾル生成物質を霧化させてエアロゾルを生成しうる。この際、伝達部300は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックのうち、少なくとも1つを含んでもよいが、伝達部300が上述した実施例に限定されるものではない。
【0059】
振動子400は、ハウジング100の内部に位置し、カートリッジ10の内部に保存されたエアロゾル生成物質の相(phase)を変換してエアロゾル(aerosol)を発生させうる。振動子400は、例えば、エアロゾル生成物質を加熱するか、振動させることで、エアロゾルを生成しうる。
【0060】
一実施例によれば、エアロゾル生成装置1000の振動子400は、超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させる超音波振動方式を用いることで、エアロゾル生成物質の相を変換することができる。
【0061】
例えば、振動子400は、短周期の振動を発生させ、振動子400から生成される振動は、超音波振動でもある。超音波振動の周波数は、約100kHz~3.5MHzでもあるが、それに限定されるものではない。
【0062】
振動子400から生成された短周期の振動によって保存部200から振動子400に供給されたエアロゾル生成物質は、気化及び/または粒子化されてエアロゾルに霧化されうる。
【0063】
振動子400は、例えば、圧電セラミックを含み、圧電セラミックは、物理的な力(圧力)によって電気(電圧)を発生させ、逆に電気が印加されるとき、振動(機械的な力)を発生させることで、電気と機械的な力を互いに変換する機能性材料でもある。すなわち、振動子400に電気が印加されることにより、短周期の振動(物理的な力)が発生し、発生した振動は、エアロゾル生成物質を小粒子化してエアロゾルに霧化させうる。
【0064】
振動子400は、電気端子500を通じてエアロゾル生成装置1000の他の構成要素と電気的に連結されうる。電気端子500は、カートリッジ10の一面に位置する。例えば、電気端子500は、カートリッジ10がエアロゾル生成装置1000の本体20と結合するカートリッジ10の結合面に位置する。電気端子500は、マウスピース169とは反対になるハウジング100の一面に位置する。
【0065】
一実施例によれば、振動子は、カートリッジ10のハウジング100内部に位置する電気端子500を通じて本体20のバッテリ600、プロセッサ700及びエアロゾル生成装置1000の駆動回路のうち、少なくとも1つと電気的に連結されうる。
【0066】
例えば、振動子は、第1伝導体を介してカートリッジ10の内部に位置する電気端子500と電気的に連結され、電気端子500は、第2伝導体を通じて本体20のバッテリ600、プロセッサ700及び/または他の駆動回路と電気的に連結されうる。すなわち、振動子は、電気端子500を媒介として本体20の構成要素と電気的に連結されうる。
【0067】
振動子は、電気端子500を通じて本体20のバッテリ600から電流または電圧を供給されて超音波振動を発生させうる。また、振動子は、電気端子500を通じて本体20のプロセッサ700と電気的に連結され、プロセッサ700は、振動子の作動を制御することができる。
【0068】
電気端子500は、例えば、ポゴピン(PogoPin)、ワイヤ(wire)、ケーブル、印刷回路基板(PCB)、軟性印刷回路基板(FPCB: flexible printed circuit board)及びC-クリップのうち、少なくとも1つを含んでもよいが、電気端子500は、上述した例示に限定されるものではない。
【0069】
他の実施例(図示せず)において、振動子400はまた、別途の伝達部300を使用せず、エアロゾル生成物質を吸収してエアロゾルに変換するための最適の状態に保持する機能とエアロゾル生成物質に振動を伝達してエアロゾルを発生させる機能をいずれも遂行するメッシュ状(mesh shape)や板状(plate shape)の振動受容部によって具現されうる。
【0070】
振動子400によって生成されたエアロゾルは、気流通路150を介してカートリッジ10の外部に排出されてユーザに供給されうる。
【0071】
一実施例によれば、気流通路150は、カートリッジ10の内部に位置し、振動子400及びマウスピース169の流出口160eと連結されうる。これにより、振動子400で発生したエアロゾルは、気流通路150に沿って流動し、流出口160eを介してカートリッジ10またはエアロゾル生成装置1000の外部に排出されうる。ユーザは、マウスピース169にユーザの口腔を接触させ、流出口160eから排出されるエアロゾルを吸い込むことで、エアロゾルを供給されうる。
【0072】
図1には図示されていないが、気流通路150は、カートリッジ10の外部の空気がカートリッジ10の内部に流入されるための少なくとも1つの流入口を含む。流入口は、カートリッジ10のハウジング100の少なくとも一部に位置する。例えば、流入口は、カートリッジ10と本体20とが結合するカートリッジ10の結合面(例えば、底面)に位置しうる。
【0073】
カートリッジ10と本体20とが結合された部分には、少なくとも1つの隙間が形成されるので、カートリッジ10と本体20との隙間に外部空気が流入され、流入口を介してカートリッジ10の内部に移動することができる。
【0074】
気流通路150は、流入口から振動子400によってエアロゾルが生成される空間に延長され、当該空間から流出口160eに延長されうる。
【0075】
これにより、流入口を通じて流入された空気が振動子400に伝達され、伝達された空気は、振動子400で生成されたエアロゾルと共に、流出口160eに移動してカートリッジ10の内部で気流の循環がなされる。
【0076】
一例示において、気流通路150の少なくとも一部は、ハウジング100の内部で保存部200によって外周面が取り囲まれるように配置されうる。他の例示において、気流通路150の少なくとも一部は、ハウジング100の内壁と保存部200の外壁との間に配置されうる。気流通路150の配置構造は、上述した例示に限定されるものではなく、気流通路150は、流入口と振動子400と流出口160eとの間で気流を循環させる多様な構造によって配置されうる。
【0077】
本体20は、内部にバッテリ600とプロセッサ700とを含み、本体20の一端は、カートリッジ10の一端部と結合する。例えば、本体20は、カートリッジ10の結合面の底面に結合することができる。
【0078】
バッテリ600は、エアロゾル生成装置1000の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ600は、本体20がカートリッジ10と電気的に結合されれば、振動子400に電力を供給することができる。
【0079】
また、バッテリ600は、エアロゾル生成装置1000内に備えられた他のハードウェア要素(例えば、センサ、ユーザインターフェース、メモリ及びプロセッサ700)の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ600は、充電可能なバッテリであるか、使い捨てバッテリでもある。
【0080】
例えば、バッテリ600は、ニッケル系バッテリ(例えば、ニッケル金属ハイドライドバッテリ、ニッケルカドミウムバッテリ)、またはリチウム系バッテリ(例えば、リチウムコバルトバッテリ、リン酸鉄リチウムバッテリ、チタン酸リチウムバッテリ、リチウムイオンバッテリまたはリチウムポリマーバッテリ)を含みうる。
【0081】
プロセッサ700は、エアロゾル生成装置1000の全般的な動作を制御する。例えば、プロセッサ700は、バッテリ600から振動子400に供給される電力を制御し、振動子400で生成されるエアロゾルの生成量を制御することができる。一例示として、プロセッサ700は、振動子400が所定の周波数で振動するように振動子に供給される電流または電圧を制御することができる。
【0082】
プロセッサ700は、多数の論理ゲートのアレイによって具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現され、プログラムは、マイクロプロセッサが、プロセッサ700の機能を遂行するように構成される。またプロセッサ700が異なる形態のハードウェアによっても具現されることを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0083】
プロセッサ700は、エアロゾル生成装置1000に含まれた少なくとも1つのセンサによってセンシングされた結果を分析し、後続して遂行される処理を制御する。例えば、プロセッサ700は、少なくとも1つのセンサによってセンシングされた結果に基づいて、振動子400の動作が開始または終了されるように振動子400に供給される電力を制御する。またプロセッサ700は、少なくとも1つのセンサによってセンシングされた結果に基づいて、振動子400が適量のエアロゾルを発生させるように振動子400に供給される電力の量及び電力が供給される時間を制御することができる。
【0084】
一実施例において、エアロゾル生成装置1000のカートリッジ10及び/または本体20の長手方向を横切る方向への断面形状は、円形、楕円形、正方形、長方形または多様な形態の多角形の断面形状でもある。但し、カートリッジ10及び/または本体20の断面の形状が上述した形状に限定されず、エアロゾル生成装置1000は、一部実施例において長手方向に直線状に延びない。
【0085】
他の実施例において、エアロゾル生成装置1000の断面形状は、ユーザが手で取りやすく流線形に湾曲されたり、特定領域で既定の角度に折り曲げられつつ、長く延び、エアロゾル生成装置1000の断面形状は、長手方向に沿って変化しうる。
【0086】
図2は、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置のカートリッジと本体が分離された斜視図であり、
図3は、
図2の実施例に係わるエアロゾル生成装置の本体とカートリッジが結合された斜視図である。
図4は、
図2の実施例に係わるカートリッジの一態様を示す図面であり、
図5は、
図2の実施例に係わるカートリッジの他の様態を示す図面である。
【0087】
図2及び
図3に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置1は、
図1に図示されたエアロゾル生成装置1000を変形した例であり、
図2ないし
図5に図示された実施例に係わるカートリッジ10は、
図1に図示されたカートリッジ10を変形した例であり、以下で重複する内容は省略する。
【0088】
図2及び
図3を参照すれば、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置1は、本体20及びカートリッジ10を含む。カートリッジ10は、本体20に分離可能に結合されうる。例えば、カートリッジ10の少なくとも一部は、本体20の内部に挿入されることで本体20と結合されうる。
【0089】
カートリッジ10は、開放位置と閉鎖位置との間で移動可能なマウスピース10mを含む。例えば、マウスピース10mは、開放位置と閉鎖位置との間で回転することで開閉されうる。
【0090】
図4及び
図5を参照すれば、カートリッジ10の胴体部10bは、マウスピース10mと回転軸を通じて結合する。一態様において、マウスピース10mは、開放位置に位置する。マウスピース10mの開放された状態は、マウスピース10mがユーザの口部に接触しやすく、カートリッジ10の長手方向に展開された状態を意味する。ここで、長手方向は、複数の方向のうち、カートリッジ10が最も長く延びる方向を意味する。
【0091】
他の様態において、マウスピース10mは、閉鎖位置に位置する。マウスピース10mが閉鎖された状態は、マウスピース10mがエアロゾル生成装置1の本体20に収納されるように、カートリッジ10の長手方向を横切る方向に折り畳まれた状態を意味する。
【0092】
他の例として、マウスピース10mは、開放位置と閉鎖位置との摺動によっても開閉されるが、マウスピース10mの移動方式は、上述した例示に限定されるものではない。
【0093】
カートリッジ10は、エアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルの排出に必要な多様な構成要素を含む胴体部10bを含む。図示されていないが、胴体部10bは、保存部(図示せず)、振動子(図示せず)及び気流通路(図示せず)の一部を含む。一方、実施例によって振動子は、カートリッジ10の外部(例えば、本体20)に位置してもよい。
【0094】
本体20は、カートリッジ10が結合可能な結合部20aを含む。例えば、本体20は、カートリッジ10の少なくとも一部が収容される収容溝20a-1を含む。カートリッジ10の胴体部10bは、収容溝20a-1の内部に挿入されうる。例えば、カートリッジ10の胴体部10bは、ほぼ四角柱状でもあり、四角柱のコーナは、面取り(chamfering)または丸み付け(rounding)処理されうる。しかし、カートリッジ10の胴体部10bの形状は、上述した例に限定されるものではなく、円柱状または多角柱状でもある。
【0095】
図1と係わって説明したところのように、カートリッジ10は、本体20とスナップフィット(snap-fit)方式、螺合方式、磁力結合方式または嵌合方式のうち、少なくとも1つの方式によって結合されうる。例えば、カートリッジ10は、第1磁性体を含み、本体20は、第2磁性体を含み、カートリッジ10と本体20は、磁力によって結合されうる。第1磁性体と第2磁性体の磁力の強度は、カートリッジ10と本体20との着脱容易性及び/またはエアロゾル生成装置1の運用安定性を考慮して設計されうる。
【0096】
本体20は、ボタン20bを含む。ボタン20bは、本体20の一面に位置する。例えば、ボタン20bは、カバー20cの一端20c-1と対応する本体20の一面に位置する。ユーザは、エアロゾル生成装置1の使用時にボタン20bを用いてエアロゾル生成装置1の動作を操作することができる。
【0097】
本体20は、カートリッジ10のマウスピース10mが閉鎖位置に移動したとき、マウスピース10mを収納する収納部20sをさらに含む。収納部20sは、本体20の一面に位置し、マウスピース10mと対応する形状または大きさを有することができる。
【0098】
図3に図示されたところのように、閉鎖位置に移動したマウスピース10mは、閉鎖位置でエアロゾル生成装置1の外部に突出する部分、すなわち、本体20の外側表面から外部に向かって突出する部分が最小化されて携帯性が向上しうる。
【0099】
一実施例において、本体20は、本体20の一部に結合するカバー20cをさらに含む。カバー20cは、本体20の少なくとも一面に結合することができる。例えば、カバー20cは、結合部20aが位置する本体20の一側に結合する。また、カバー20cは、収納部20sが位置する本体20の一側に結合することができる。
【0100】
カバー20cは、開口20c-oを含む。カバー20cは、マウスピース10mと対応する大きさの開口20c-oを有する。例えば、開口20c-oは、所定の長さと幅を有する。ここで、開口20c-oの幅は、カートリッジ10の胴体部10bの幅よりは小さいか、同一であり、マウスピース10mの幅よりは大きいか、同一である。開口20c-oの長さは、マウスピース10mの長さより長いか、同一である。
【0101】
カバー20cは、一端20c-1から他端20c-2まで延び、本体20の載置部20c’に配置されうる。例えば、載置部20c’は、カバー20cと対応する大きさと形状とを有する。載置部20c’は、カバー20cが結合するように結合部20aの入口側部分と収納部20sとを中心に両側方向に延び、所定深さに形成された部分でもある。
【0102】
カートリッジ10が本体20に結合された後に、カバー20cが本体20に結合することができる。カバー20cは、本体20の一側にスナップフィット方式、嵌合方式または磁力結合方式のうち、少なくとも1つの方式によって結合されうるが、それに限定されない。
【0103】
カバー20cは、マウスピース10mが通過可能な開口20c-oを含むので、カートリッジ10が本体20に結合された状態でマウスピース10mの開閉動作には、支障をきたさず、かつ、カートリッジ10を保護し、カートリッジ10と本体20との結合が保持されうる。
【0104】
図3には、本体20にカートリッジ10とカバー20cとがいずれも結合され、マウスピース10mは、閉鎖位置に位置したエアロゾル生成装置1が図示されている。図示されたところのように、本体20がマウスピース10mと対応する大きさ及び形状の収納部20s、カバー20cと対応する大きさ及び形状の載置部20c’を含み、カバー20cは、マウスピース10mと対応する大きさ及び形状の開口20c-oを含むことで、エアロゾル生成装置1の全体的な仕上げが堅固かつ流麗に完成される。
【0105】
カートリッジ10を本体20から分離するとき、カバー20cが本体20から先に分離されてから、カートリッジ10が本体20から分離されうる。このように、カバー20cとカートリッジ10は、本体20から順次に分離されるか、本体20に順次に結合されうる。
【0106】
図6は、
図2の実施例に係わるエアロゾル生成装置の断面図であり、
図7は、
図2の実施例に係わるカートリッジの分解斜視図である。
【0107】
図7に図示されたエアロゾル生成装置1は、
図2に図示されたエアロゾル生成装置1であるか、変形例であり、
図6及び
図7に図示された実施例に係わるカートリッジ10は、
図2に図示されたエアロゾル生成装置1のカートリッジ10であるか、変形例でもある。以下、重複説明は省略する。
【0108】
図6及び
図7を参照すれば、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置1は、カートリッジ10と本体20を含む。一実施例に係わるカートリッジ10は、マウスピース10mと胴体部10bとを含み、一実施例に係わる本体20は、結合部20aと保持部20mを含む。
【0109】
胴体部10bは、ハウジング100、保存部200、伝達部300、振動子400及び第1気流通路150-1を含み、マウスピース10mは、第2気流通路150-2を含む。
【0110】
マウスピース10mは、胴体部10bに対して移動可能なように胴体部10bと結合または、連結されうる。一実施例に係わるカートリッジ10の構成要素が上述した例示に限定されるものではなく、実施例によって構成要素が追加されるか、一部構成要素が省略されうる。
【0111】
ハウジング100は、カートリッジ10の全体外観を形成しつつ、内部にカートリッジ10の構成要素が配置される内部空間を形成することができる。図面上には、カートリッジ10のハウジング100が全体として四角柱状である実施例についてのみ図示されているが、これに限定されるものではない。他の実施例(図示せず)において、ハウジング100は、全体として円柱状に形成されるか、四角柱状ではない他の多角柱状(例えば、三角柱状、五角柱状)に形成されうる。
【0112】
一実施例によれば、ハウジング100は、第1ハウジング110、第1ハウジング110の一領域に連結される第2ハウジング120及び第1ハウジング110の他の領域に連結される第3ハウジング130を含む。
【0113】
例えば、第2ハウジング120は、第1ハウジング110の下端(例えば、-z方向)に位置した一領域に結合され、第1ハウジング110と第2ハウジング120との間には、カートリッジ10の構成要素が配置される内部空間が形成されうる。
【0114】
第3ハウジング130は、第1ハウジング110の上端(例えば、+z方向)に位置した一領域に結合され、第3ハウジング130の一側にマウスピース10mの少なくとも一部が配置されうる。
【0115】
本開示において「上端」は、
図6及び
図7の「+z」方向を意味し、「下端」は、上端と反対方向に向かう
図6及び
図7の「-z」方向を意味し、当該表現は、以下でも同じ意味を有する。
【0116】
第1ハウジング110と第2ハウジング120は、相互結合によって胴体部10bの内部で気流(例えば、空気、エアロゾル)が移動する第1気流通路150-1を形成することができる。例えば、第1ハウジング110は、第1気流通路150-1の一部を形成し、第2ハウジング120は、第1気流通路150-1の残りの一部を形成しうる。
【0117】
また、第1ハウジング110と第2ハウジング120は、結合して内部空間を形成し、内部空間には、振動子400、伝達部300、回路基板520など後述するカートリッジ10の動作に使用される多様な構成要素が収容または配置されうる。
【0118】
第1ハウジング110と第2ハウジング120は、内部空間に収容された構成要素を保護し、第3ハウジング130は、マウスピース10m、及びマウスピース10mと結合または、連結される他の構成要素を保護することができる。
【0119】
ハウジング100は、外部の空気がカートリッジ10の内部に流入される少なくとも1つの流入口10iを含む。ユーザがマウスピース10mに口腔を接触させて吸入動作を実施すれば、カートリッジ10の内部の圧力が大気圧よりも低くなり、外部空気は、流入口10iを介してカートリッジ10の内部に流入されうる。
【0120】
ハウジング100は、第1気流通路150-1の少なくとも一部を形成するか、ハウジング100の一部構造は、第1気流通路150-1の内壁としても機能する。例えば、第1ハウジング110は、振動子400と連通し、エアロゾルが生成される霧化空間400cと胴体部10bとマウスピース10mとを連結する連結口110cを含む。霧化空間400cは、第1ハウジング110の中心部に位置し、連結口110cは、第1ハウジング110が第3ハウジング130と結合される第1ハウジング110の上端面に位置する。
【0121】
一実施例において、第2ハウジング120は、流入口10iを含む。流入口10iは、第2ハウジング120の少なくとも一領域に形成されうる。例えば、流入口10iは、カートリッジ10が本体20と結合する第2ハウジング120の下端面に位置する。
【0122】
マウスピース10mは、ユーザの口部と接触する部分であって、マウスピース10mは、ハウジング100の一領域に配置または結合されうる。例えば、マウスピース10mは、第3ハウジング130と連結されうる。
【0123】
マウスピース10mは、開放位置と閉鎖位置との間で移動可能である。カートリッジ10は、マウスピース10mに弾性力を提供する第1弾性体10m-1をさらに含む。例えば、第1弾性体10m-1は、開放位置に向かってマウスピース10mを弾性的に支持することができる。
【0124】
第1弾性体10m-1は、マウスピース10mの回転軸周囲に配置されうる。マウスピース10mは、第1弾性体10m-1の弾性力によって閉鎖位置から開放位置に移動する。第1弾性体10m-1は、金属材質(例えば、SUS)によっても作製される。
【0125】
一実施例において、マウスピース10mは、回転軸を中心に回転可能であり、第1弾性体10m-1は、マウスピース10mの回転軸に位置した捩りバネでもある。第1弾性体10m-1は、マウスピース10mが閉鎖位置であるとき、変形が相対的に大きい状態であり、マウスピース10mが開放位置であるとき、相対的に変形が小さい状態でもある。これにより、マウスピース10mは、閉鎖位置から開放位置に開放されるように偏向された弾性力を提供されうる。
【0126】
マウスピース10mは、カートリッジ10の内部で生成されたエアロゾルをカートリッジ10の外部に排出するための第2気流通路150-2を含む。例えば、第2気流通路150-2は、一側(例えば、流出口10e)が第2気流通路150-2の外部と連結され、他側が開放位置で第1気流通路150-1と連結されうる。ユーザは、マウスピース10mに口腔を接触させ、マウスピース10mの流出口10eを通じて外部に排出されるエアロゾルを供給されうる。
【0127】
一実施例において、マウスピース10mは、基部10m-2と共に、第3ハウジング130に回転可能に結合することができる。基部10m-2は、マウスピース10mと第3ハウジング130との間に配置され、マウスピース10mの他側の少なくとも一部を取り囲むことができる。
【0128】
マウスピース10m、基部10m-2及び第3ハウジング130は、回転軸によって互いに連結されうる。これにより、マウスピース10mは、第3ハウジング130と堅固に結合されるだけではなく、第3ハウジング130に対して回転可能であり、開放位置と閉鎖位置との間で移動することができる。
【0129】
一方、マウスピース10mは、閉鎖位置で本体20の保持部20mによって保持されうる。保持部20mに係わる詳細な説明は、後述する。
【0130】
振動子400によって霧化されたエアロゾルは、気流通路150を介してカートリッジ10の外部に排出されてユーザに供給されうる。例えば、振動子400によって生成されたエアロゾルは、霧化空間400cとマウスピース10mの流出口10eとを連結または、連通するように形成された気流通路150に沿って流動した後、流出口10eを介してカートリッジ10の外部に排出されうる。
【0131】
一実施例において、気流通路150は、流入口10iとエアロゾルが生成される霧化空間400cと流出口10eに沿って連結されうる。気流通路150は、カートリッジ10の少なくとも1つの構成要素(例えば、第1ハウジング110、第2ハウジング120、マウスピース10m)によって形成されうる。または、これを変形して気流通路150の少なくとも一部は、ハウジング100の内部に挿入された管によって形成されうる。
【0132】
気流は、流入口10iから霧化空間400cを通過して流出口10eに向かう正方向に移動することができる。すなわち、「正方向」は、ユーザがマウスピース10mを吸い込めば、気流が移動する方向を意味する。例えば、正方向は、流入口10iから霧化空間400cに向かう方向と霧化空間400cから流出口10eに向かう方向を意味する。
【0133】
一実施例によれば、気流通路150は、流入口10iから霧化空間400cを経て胴体部10bとマウスピース10mとが連結される連結口110cまでつながる第1気流通路150-1とマウスピース10mの内部に位置した第2気流通路150-2を含む。
【0134】
第1気流通路150-1は、流入口10iから、第2ハウジング120と第1ハウジング110との内部構造に沿って霧化空間400cを経て連結口110cまで連結されうる。例えば、第1気流通路150-1に沿って正方向に移動する気流は、+z方向、z軸を横切る方向、-z方向、z軸を横切る方向、+z方向に沿って順次に移動する。
【0135】
図6を参照すれば、第1気流通路150-1は、流入口10iを介してカートリッジ10の内部に流入された外部空気が霧化空間400cに流入され、エアロゾルと共に、連結口110cに移動する通路区間を意味する。前述した例によれば、第1気流通路150-1は、ほぼジグザグ(zig-zag)形状を有する。
【0136】
第1気流通路150-1で流動する気流は、進行方向が変化される部分で急に折り曲げられうる。例えば、霧化空間400cが位置する部分で気流フローの進行経路が急に変化されうる。これにより、気流の霧化空間400cに滞留時間が増加し、渦流の発生可能性が向上しうる。その結果、霧化空間400cに流入される外気と生成されたエアロゾルの混合がさらに容易になされる。
【0137】
第2気流通路150-2は、マウスピース10mの内部の通路を意味する。第2気流通路150-2は、マウスピース10mが開放位置であるとき、連結口110cと連結されうる。第2気流通路150-2は、マウスピース10mが閉鎖位置であるとき、連結口110cとの連結が解除されうる。
【0138】
保存部200は、第1ハウジング110の内部に配置され、保存部200の内部には、エアロゾル生成物質が保存されうる。例えば、保存部200には、液状のエアロゾル生成物質が保存されうるが、これに限定されるものではない。
【0139】
伝達部300は、保存部200と振動子400との間に位置し、保存部200に保存されたエアロゾル生成物質は、伝達部300を通じて振動子400に供給されうる。
【0140】
一実施例によれば、伝達部300は、保存部200からエアロゾル生成物質を供給され、供給されたエアロゾル生成物質を振動子400に伝達する役割を遂行することができる。例えば、伝達部300は、保存部200のエアロゾル生成物質を吸収し、伝達部300に吸収されたエアロゾル生成物質は、振動子400に伝達されうる。
【0141】
伝達部300は、保存部200と隣接して配置されて保存部200から液状のエアロゾル生成物質を供給されうる。例えば、保存部200に保存されたエアロゾル生成物質は、保存部200が伝達部300に向かう一領域に形成される液状供給口(図示せず)を通じて保存部200の外部に排出され、伝達部300は、保存部200から排出されるエアロゾル生成物質の少なくとも一部を吸収することで、保存部200からエアロゾル生成物質を吸収する。
【0142】
一実施例によれば、カートリッジ10は、エアロゾルが生成される振動子400の少なくとも一部を覆うように配置され、伝達部300が吸収したエアロゾル生成物質を振動子400に伝達する吸収体320をさらに含む。
【0143】
吸収体320は、エアロゾル生成物質を吸収することができる素材によっても作製される。例えば、吸収体320は、SPL 30(H)、SPL 50(H)V、NP100(V8)、SPL 60(FC)、メラミン(Melamine)のうち、少なくとも1つの素材を含む。
【0144】
カートリッジ10に吸収体320がさらに含まれることにより、エアロゾル生成物質は、伝達部300だけではなく、吸収体320にも吸収されてエアロゾル生成物質の吸収量が向上しうる。
【0145】
ここで、伝達部300は、吸収体320に比べてさらに速いエアロゾル生成物質の吸収速度を有する素材を含む。伝達部300が吸収体320に比べてさらに速い吸収速度を有する場合、伝達部300によって吸収体320に伝達されるエアロゾル生成物質が比較的吸収速度が遅い吸収体320によって振動子400に均一な速度に供給されるように調節されうる。これにより、多過ぎる量のエアロゾル生成物質が振動子400と接触することを防止する。
【0146】
また、吸収体320が振動子400の少なくとも一部を覆うように配置されることにより、吸収体320は、エアロゾルの生成過程で十分に微粒化され得ない粒子が、直ちにエアロゾル生成装置1の外部に排出される「液跳ね」を防止する物理的な障壁として機能する。ここで、「液跳ね」は、十分に微粒化されず、相対的に大きなサイズを有するエアロゾル生成物質の粒子がカートリッジ10の外部に排出されることを意味する。カートリッジ10に吸収体320がさらに含まれることにより、液跳ねの発生可能性が減少し、ユーザの喫煙満足感が向上しうる。
【0147】
一実施例において、吸収体320は、エアロゾルが生成される振動子400の一面と伝達部300との間に位置し、伝達部300に供給されたエアロゾルを振動子400に伝達することができる。例えば、吸収体320の一領域は、伝達部300の-z方向に向かう一領域と接触し、吸収体320の他の領域は、振動子400の+z方向に向かう一領域と接触する。すなわち、吸収体320は、振動子400の上端面(例えば、+z方向)に位置し、伝達部300に吸収されたエアロゾル生成物質を振動子400に供給することができる。
【0148】
伝達部300、吸収体320及び振動子400は、カートリッジ10またはハウジング100の長手方向(例えば、z軸方向)に沿って順次に配置され、その結果、振動子400上に吸収体320と伝達部300とが順次に積層されうる。
【0149】
上述した配置構造を通じて保存部200から伝達部300に供給されたエアロゾル生成物質の少なくとも一部は、伝達部300と接触する吸収体320に移動し、吸収体320に移動したエアロゾル生成物質は、吸収体320に沿って移動して振動子400と隣接した領域に到逹することができる。これにより、エアロゾル生成物質が振動子400に安定して伝達され、均一な量のエアロゾルが持続的に生成され、上述した配置構造を通じて伝達部300及び吸収体320によって前述した液跳ねを防止する物理的な二重障壁が具現されうる。
【0150】
図面上には、伝達部300と吸収体320を1つずつ含む実施例についてのみ図示されているが、他の実施例に係わるカートリッジ10は、複数個の伝達部300及び/または複数個の吸収体320を含んでもよい。
【0151】
振動子400は、伝達部300から供給される液状のエアロゾル生成物質を霧化させてエアロゾルを生成しうる。
【0152】
例えば、振動子400は、超音波振動を発生させる振動子を含む。振動子で発生する超音波振動の周波数は、約100kHz~10MHzでもあり、望ましくは、約100kHz~3.5MHzでもある。振動子が上述した周波数帯域の超音波振動を発生させることにより、振動子は、カートリッジ10またはハウジング100の長手方向(例えば、z軸方向)に沿って振動することができる。しかし、実施例は、振動子が振動する方向によって制限されず、振動子の振動する方向は、多様な方向(例;x軸方向、y軸方向、z軸方向のいずれか1つまたはそれらの方向の組合わせ)に変更されうる。
【0153】
振動子400は、超音波方式でエアロゾル生成物質を霧化させることで、エアロゾル生成物質を加熱する方式に比べて相対的に低い温度でエアロゾルを生成しうる。例えば、ヒータを用いてエアロゾル生成物質を加熱する方式の場合、エアロゾル生成物質が意図せず200℃以上の温度に加熱される状況が発生し、ユーザがエアロゾルから焦げ味を感じるようにもなる。
【0154】
一方、一実施例に係わるカートリッジ10は、超音波方式でエアロゾル生成物質を霧化させることで、ヒータで加熱するときに比べて、相対的に低い温度である約100℃~160℃の温度範囲でエアロゾルを生成しうる。これにより、エアロゾルから焦げ味が感じられることが最小化され、ユーザの喫煙満足感が向上しうる。
【0155】
振動子400は、回路基板520を通じて外部電源と電気的に連結され、外部電源から供給される電力によって超音波振動を発生させうる。例えば、振動子400は、カートリッジ10の内部に位置する回路基板520と電気的に連結され、回路基板520は、本体20と電気的に連結されることにより、振動子400がバッテリ600から電力を供給されうる。
【0156】
エアロゾルは、振動子400の一面に位置して気流通路150と連通する霧化空間400cで生成しうる。開放されたマウスピース10mに対するユーザの吸入動作時、霧化空間400cで生成されたエアロゾルは、気流通路150に沿って流入される外部空気と混合されて流出口10eに向かう方向に移動することができる。
【0157】
一例示において、霧化空間400cは、連結口110cに向かう振動子400の一面に位置し、霧化空間400cと気流通路150は、振動子400の上端で連通することができる。これにより、カートリッジ10は、直線状のエアロゾル排出経路を有するので、生成されたエアロゾルは、カートリッジ10の外部に容易に排出されうる。
【0158】
一実施例によれば、振動子400は、第1電極体410及び第2電極体420を通じて回路基板520と電気的に連結されうる。
【0159】
一実施例において、第1電極体410は、導電性を有する材料(例えば、金属)を含み、振動子400の上端に位置して振動子400と回路基板520を電気的に連結しうる。
【0160】
例えば、第1電極体410の一部分(例えば、上端部分)は、振動子400の外周面の少なくとも一領域を取り囲むように配置されて振動子400と接触し、第1電極体410の他の部分(例えば、下端部分)は、一部分から回路基板520に向かう方向に延びるように形成されて回路基板520の一領域と接触することができる。第1電極体410の上述した接触構造によって振動子400と回路基板520は、電気的に連結されうる。
【0161】
一例示において、第1電極体410の一部分には、開口410h(opening)が形成されて振動子400の少なくとも一部は、第1電極体410の外部に露出されうる。第1電極体410の開口410hを通じて第1電極体410の外部に露出される振動子400の一領域は、伝達部300及び/または吸収体320と接触して伝達部300及び/または吸収体320が保有するエアロゾル生成物質を霧化させうる。
【0162】
一実施例において、第2電極体420は、導電性を有する材料を含み、振動子400の下端または振動子400と回路基板520との間に位置して振動子400と回路基板520とを電気的に連結しうる。例えば、第2電極体420の一端が振動子400の下端領域と接触し、第2電極体420の他端は、振動子400に向かう回路基板520の一領域に接触することにより、振動子400と回路基板520とが電気的に連結されうる。
【0163】
一実施例によれば、第2電極体420は、弾性を有する伝導性材料を含み、振動子400と回路基板520を電気的に連結する役割だけではなく、振動子400を弾性支持する役割まで遂行することができる。例えば、第2電極体420は、伝導性スプリング(conductive spring)を含んでもよいが、第2電極体420が上述した実施例に限定されるものではない。
【0164】
一実施例に係わるカートリッジ10は、振動子400と回路基板520との間に位置して第2電極体420を支持する支持体430を含む。支持体430は、例えば、弾性を有する材料(例えば、シリコン、ゴム)を含み、第2電極体420の外周面を取り囲むように配置されて第2電極体420を弾性支持することができる。
【0165】
一実施例によれば、回路基板520は、第2ハウジング120の内部に位置し、第1電極体410及び第2電極体420を通じて振動子400と電気的に連結されると共に、エアロゾル生成装置1の本体20に位置する連結端子20a-2を通じて本体20と電気的に連結されうる。
【0166】
回路基板520が第1電極体410及び第2電極体420によって振動子400と電気的に連結され、連結端子20a-2によって、本体20のバッテリ600と電気的に連結されることにより、振動子400は、回路基板520を媒介としてカートリッジ10の外部電源と電気的に連結されて電力を供給されうる。
【0167】
一実施例において、第2ハウジング120は、第2ハウジング120の内部とカートリッジ10の外部とを貫通する貫通ホール120hを含み、貫通ホール120hを通じてエアロゾル生成装置1の本体20の連結端子20a-2が接続されてカートリッジ10の内部に位置する回路基板520と本体20のバッテリ600とを電気的に連結しうる。
【0168】
カートリッジ10は、回路基板520を接地させるか、回路基板520を第2ハウジング120と堅固に結合するための支持板510をさらに含む。支持板510は、第2ハウジング120と回路基板520との間に位置して回路基板520と第2ハウジング120との結合を補強することができる。また、支持板510は、本体20の連結端子20a-2がカートリッジ10の内部に接続されるように貫通ホール120hに対応する孔を含む。
【0169】
一方、振動子400に電力供給の開始時点または電力供給が進められる過程で、振動子400と外部電源との電気的回路では、意図していないノイズが発生しうる。例えば、振動子400に供給される電圧信号にノイズが発生して振動子400には、既定値よりも高い電圧が印加され、これにより、振動子400の温度が急上昇(例えば、キュリー温度以上に上昇)し、振動子400が損傷してしまう場合が発生する。
【0170】
一実施例によれば、カートリッジ10は、振動子400に印加される信号に含まれたノイズを除去するための抵抗Rをさらに含む。例えば、回路基板520の一領域には、外部電源から振動子400に電力が供給される過程で発生するノイズ(noise)を除去するか、またはノイズをフィルタリングするための抵抗Rが配置されうる。
【0171】
回路基板520は、印刷回路基板でもあり、抵抗Rは、印刷回路基板の一領域に実装(mounted)される。これにより、抵抗Rは、エアロゾル生成装置1の作動時(または「電源オン」)に発生するノイズを除去し、振動子400に安定した電圧を印加させうる。
【0172】
ここで、「抵抗Rが印刷回路基板の一領域に実装される」ということは、例えば、回路基板520の表面から突出する方式で抵抗Rが回路基板520に電気的に連結される表面実装(surface mount)方式であるか、抵抗Rの少なくとも一部が回路基板520の一面に埋め込まれる方式で抵抗Rが設けられる方式を意味する。
【0173】
一実施例に係わるカートリッジ10は、抵抗Rを通じて振動子400と外部電源との間に形成される電気的回路で発生するノイズを除去またはフィルタリングし、その結果、カートリッジ10またはエアロゾル生成装置1を安定して作動させうる。
【0174】
一実施例において、抵抗Rは、振動子400と並列に連結されるフィードバック回路(feedback circuit)(または「帰還回路」)を形成する。抵抗Rは、フィードバック回路を形成して振動子400に印加される信号に含まれたノイズを除去することで、振動子400に安定した電圧を印加させうる。その結果、ノイズによる振動子400の損傷が防止されることで、カートリッジ10またはエアロゾル生成装置1の安定した作動が可能になる。
【0175】
一実施例によれば、回路基板520は、カートリッジ10の内部で振動子400と隣接して配置され、抵抗Rは、回路基板520の振動子400に向かう第1面に配置または実装されうる。
【0176】
振動子400に印加される電圧信号に含まれたノイズを除去するための抵抗Rが回路基板520の第2面に配置されるか、カートリッジ10ではない本体20に配置される場合、フィードバック回路の電気的長さが長くもなる。
【0177】
フィードバック回路の電気的長さが長くなる場合、振動子400に印加される電圧信号がフィードバックまたは帰還される過程でノイズが追加的に発生してフィードバック回路が形成されたにもかかわらず、振動子400にノイズが含まれた電圧信号が印加される状況が発生しうる。
【0178】
一方、一実施例に係わるカートリッジ10では、回路基板520が振動子400から指定された距離以内に配置され、フィードバック回路を形成する抵抗Rが振動子400と隣接した回路基板520の上端面に配置されることにより、フィードバック回路の電気的長さを縮めることができる。ここで、「回路基板520と振動子400との間の指定された距離」は、電圧信号がフィードバックされる過程でノイズが発生しないようにする距離を意味する。
【0179】
その結果、振動子400に印加される電圧信号がフィードバックされる過程でノイズがさらに発生することを防止し、振動子400に安定した電圧信号を供給可能である。
【0180】
すなわち、一実施例に係わるカートリッジ10は、本体20ではないカートリッジ10の内部に抵抗Rを配置することで、振動子400に安定した電圧を供給し、その結果、振動子400の損傷を防止し、カートリッジ10またはエアロゾル生成装置1の安定した運用を可能にする。
【0181】
抵抗Rは、約0.88MΩ~1.28MΩの抵抗値を有するように形成されて振動子400に印加される電圧信号に含まれたノイズを除去することができる。但し、抵抗Rの抵抗値は、実施例によって一部変更されうる。
【0182】
比較例において、気流通路150の少なくとも一部が保存部200によって取り囲まれるように配置されることにより、保存部200から漏れるエアロゾル生成物質が気流通路150に流入されてユーザの喫煙満足感を低下させる場合が発生する。
【0183】
一実施例に係わるカートリッジ10は、保存部200からエアロゾル生成物質が漏れて気流通路150の内部への流入を防止するための中空部210をさらに含む。
【0184】
中空部210は、保存部200の液状供給口の周りの隙間(例えば、液状供給口と伝達部300との隙間)を密封することができる。これにより、一実施例に係わるカートリッジ10において、中空部210が、保存部200のエアロゾル生成物質が気流通路150の内部に漏れることを遮断することで、ユーザの喫煙満足感低下を防止することができる。
【0185】
一実施例において、中空部210は、ハウジング100の霧化空間400cに位置して保存部200のエアロゾル生成物質が気流通路150の内部に漏れることを防止することができる。例えば、中空部210は、円形中空状を有する。中空部210は、第1ハウジング110の内部に嵌合されて保存部200の外壁と第1気流通路150-1の内壁に密着されうる。
【0186】
中空部210は、内部に通路部分を有するので、保存部200からエアロゾル生成物質が気流通路150の内部に流入することを防止すると共に、振動子400から生成されたエアロゾルが移動する気流通路150の一部を形成する。
【0187】
一実施例において、中空部210は、第1気流通路150-1と連結される複数個のホールを含む。例えば、中空部210は、中空部210の上端面に第1ホール211と第2ホール212を含む。
【0188】
第1ハウジング110の内部に位置した中空部210の第1ホール211は、第1気流通路150-1と連結されうる。例えば、第1ホール211は、中空部210から保存部200の外壁に隣接した位置に形成され、第1気流通路150-1で-z方向に流動する外部空気は、第1ホール211を通じて霧化空間400cに移動することができる。
【0189】
第2ホール212は、霧化空間400cで生成されたエアロゾルが連結口110cに移動するようにも形成される。例えば、第2ホール212は、中空部210から霧化空間400cが連結口110cに向かう部分に形成され、霧化空間400cで生成されて+z方向に流動するエアロゾルは、第2ホール212を通じてマウスピース10mに向かって移動しうる。
【0190】
気流通路150の内部に流入される外気は、第1ホール211を通じて霧化空間400cに移動し、霧化空間400cで経路を変更して第2ホール212を介してカートリッジ10の外部に移動することができる。
【0191】
中空部210は、弾性材料(例えば、ゴム(rubber))を含み、振動子400で発生する超音波振動を吸収する。これにより、振動子400で発生した超音波振動がカートリッジ10のハウジング100を経てユーザに伝達する現象が最小化されうる。
【0192】
中空部210は、伝達部300の上端に位置して伝達部300を振動子400に向かう方向に加圧することで、伝達部300と振動子400との接触を保持する。例えば、中空部210は、伝達部300及び/または吸収体320を-z方向に加圧することで、吸収体320と振動子400との接触を保持することができる。
【0193】
一実施例に係わるカートリッジ10は、伝達部300及び/または振動子400を第1ハウジング110の内部に保持させるための第1防水体330をさらに含む。
【0194】
第1防水体330は、伝達部300、吸収体320及び/または振動子400の外周面の少なくとも一部を取り囲むように配置され、伝達部300、吸収体320及び/または振動子400を収容することができる。
【0195】
一実施例において、第1防水体330は、第1ハウジング110と第2ハウジング120との間に配置されうる。その結果、伝達部300、吸収体320及び/または振動子400は、第1ハウジング110と第2ハウジング120との間の領域に保持または固定されうる。
【0196】
第1防水体330の少なくとも一部領域が第1ハウジング110に嵌合される方式で第1防水体330が第1ハウジング110に結合されうるが、第1ハウジング110と第1防水体330との結合方式が上述した例示に限定されるものではない。他の例として、第1ハウジング110と第1防水体330は、スナップフィット方式、螺合方式または磁力結合方式のうち、少なくとも1つの方式によって結合されうる。
【0197】
一実施例によれば、第1防水体330は、所定の剛性を有しつつ、防水性を有する材料(例えば、シリコン、ゴム)を含み、伝達部300及び振動子400を第1ハウジング110に固定させるだけではなく、保存部200からエアロゾル生成物質の漏れを防止することができる。例えば、第1防水体330は、保存部200が伝達部300または振動子400と隣接した領域を密封することで、エアロゾル生成物質の漏出を防止することができる。
【0198】
また、第1防水体330は、中空部210と同様に弾性を有する材料(例えば、ゴム(rubber))を含み、振動子400で発生する超音波振動を吸収することができる。
【0199】
一実施例によれば、カートリッジ10は、第1ハウジング110と第2ハウジング120との結合を保持し、第1ハウジング110と第2ハウジング120とを密封するためのOリング115をさらに含む。
【0200】
例えば、Oリング115は、第1ハウジング110と第2ハウジング120との間に位置し、第1ハウジング110と第2ハウジング120との結合部分でギャップが形成される空間を埋め込むことができる。これにより、カートリッジ10の外部空気は、流入口10iではない他の部分を通じて流入される現象が防止されうる。
【0201】
Oリング115は、所定の弾性を有する材料(例えば、シリコン)によって作製されて第1ハウジング110と第2ハウジング120とを緊密に密封することができる。
【0202】
一実施例において、カートリッジ10は、第1ハウジング110と第3ハウジング130との結合を保持し、保存部200を密封するための第1密封体141をさらに含む。
【0203】
第1密封体141は、第1ハウジング110と第3ハウジング130との間に配置されうる。例えば、第1密封体141は、第1ハウジング110の上端に結合され、第3ハウジング130の下端に結合され、第1ハウジング110と第3ハウジング130との結合を堅固に保持することができる。
【0204】
また、第1密封体141は、第1気流通路150-1は密閉せず、保存部200は、密閉する構造を含む。例えば、第1密封体141は、第1ハウジング110の上端に結合された状態で第1気流通路150-1が位置した部分には孔を含み、保存部200が位置した部分には孔を含まない構造を有する。これにより、第1密封体141は、第1気流通路151-1を閉塞せずとも、第1ハウジング110の上端において保存部200と第1気流通路150-1とを分離または隔離させうる。
【0205】
カートリッジ10は、第3ハウジング130に結合して連結口110cの周りを密封する第2密封体142をさらに含む。第2密封体142は、第3ハウジング130の上端に結合することができる。第2密封体142は、連結口110cの孔と対応する大きさの孔を含み、連結口110cが閉塞しないようにしつつも、第1気流通路150-1と第2気流通路150-2とが連結される部分の周りを密封することができる。
【0206】
カートリッジ10は、第1密封体141と第2密封体142とをいずれも含む。第1密封体141と第2密封体142は、それぞれ第3ハウジング130の下端及び上端に結合し、第1密封体141と第2密封体142の少なくとも一部は、第3ハウジング130の内側で部分的に結合することができる。これにより、第1ハウジング110と第3ハウジング130は、第1密封体141と第2密封体142とを媒介としてさらに堅固に結合されうる。
【0207】
第1密封体141及び第2密封体142は、第1ハウジング110及び/または第3ハウジング130との嵌合方式によって結合されうるが、第1密封体141及び第2密封体142の結合方式が上述した例示に限定されるものではない。
【0208】
一方、第1密封体141及び第2密封体142は、所定の剛性を有しつつ、防水性を有する材料(例えば、シリコン)を含み、第1ハウジング110及び/または第3ハウジング130と堅固に結合し、第1気流通路150-1の内壁一部としても機能する。
【0209】
比較例において、エアロゾル生成物質が振動子400によって霧化される過程において、一部エアロゾル生成物質は、十分に霧化されず、相対的に大粒子の液滴が生成されうる。また、霧化されたエアロゾルの一部は、気流通路の内部で液化されて液滴が生成されうる。生成された液滴は、気流通路150を閉塞するか、流入口10iを介してカートリッジ10の外部に漏れるか、流出口10eを介してマウスピース10mの外部に漏れてユーザの便宜性及び喫煙満足感が低下しうる。
【0210】
一実施例に係わる本体20は、結合部20aと保持部20mとを含む。カートリッジ10は、本体20に分離可能に結合し、結合部20aは、カートリッジ10が結合される本体20の一部でもある。保持部20mは、閉鎖位置に位置したマウスピース10mを保持または固定することができる。
【0211】
結合部20aは、カートリッジ10の少なくとも一部を収容する。例えば、結合部20aは、カートリッジ10の胴体部10bが収容または挿入されるように胴体部10bと対応する形状の収容溝20a-1を含む。収容溝20a-1に挿入されたカートリッジ10は、前述した多様な結合方式によって、本体20と結合することができる。
【0212】
一実施例において、カートリッジ10の胴体部10bの少なくとも一領域には、第1磁性体(図示せず)が含まれ、本体20の結合部20aの少なくとも一領域には、第2磁性体(図示せず)が含まれる。例えば、第1磁性体は、胴体部10bの下端に配置され、第2磁性体は、挿入された胴体部10bの下端と対向する本体20の結合部20aの底面に配置されうる。これにより、収容溝20a-1の所定位置まで挿入されたカートリッジ10は、磁力によって結合されうる。
【0213】
一実施例において、結合部20aは、本体20とカートリッジ10とを電気的に連結するための連結端子20a-2を含む。連結端子20a-2は、例えば、ポゴピン(PogoPin)、ワイヤ(wire)、ケーブル、印刷回路基板(PCB)、軟性印刷回路基板(FPCB: flexible printed circuit board)及びC-クリップのうち、少なくとも1つを含んでもよいが、連結端子20a-2が上述した例示に限定されるものではない。
【0214】
前述したように、連結端子20a-2は、カートリッジ10の貫通ホール120hを介してカートリッジ10の胴体部10bの内部に接続され、カートリッジ10の回路基板520と連結されうる。カートリッジ10の回路基板520は、振動子400と電気的接触をなしているので、連結端子20a-2と回路基板520との連結によって振動子400は、本体20と電気的に連結されうる。これにより、振動子400は、本体20のバッテリ600から電力を供給されうる。
【0215】
エアロゾル生成装置1は、吸入感知センサSをさらに含む。吸入感知センサSは、エアロゾル生成装置1の内部圧力変化または気流のフローを感知し、ユーザがエアロゾル生成装置1を 吸い込むか否かをセンシングする。
【0216】
吸入感知センサSは、カートリッジ10または本体20のどこにも位置することができる。カートリッジ10は、内部に保存されたエアロゾル生成物質がいずれも消耗すれば、交換可能な消耗品でもあるので、吸入感知センサSは、本体20に位置することが経済的な側面で望ましい。
【0217】
一実施例において、吸入感知センサSは、本体20の結合部20aに隣接して位置する。一例として、吸入感知センサSは、本体20に結合されたカートリッジ10の胴体部10bの外周面に隣接する結合部20aの一領域に位置する。他の例として、吸入感知センサSは、本体20に結合されたカートリッジ10のハウジング100の外周面に対向する本体20の一領域(例えば、収容溝20a-1の側壁)に位置する。
【0218】
外部空気は、結合された本体20とカートリッジ10との間の微細な隙間を通じてエアロゾル生成装置1の内部に流入されるので、吸入感知センサSが、外部空気が流れる領域に隣接して配置されることにより、本体20の内部の圧力変化または気流のフローをさらに正確に感知することができる。
【0219】
エアロゾル生成装置1は、エアロゾル生成装置1の全般的な動作を制御するプロセッサ(例えば、
図1に図示されたプロセッサ700)とエアロゾル生成装置1が動作するための電力を供給するバッテリ600を含む。
【0220】
また、エアロゾル生成装置1は、外部装置と電気的に連結されるための外部端子20uを含む。外部端子20uは、例えば、USB端子を含む。エアロゾル生成装置1は、外部端子20uを通じて外部装置と電力及びデータを送受信することができる。
【0221】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置1は、マウスピース10mを特定位置に保持するための保持部20mを含む。例えば、本体20は、閉鎖されたマウスピース10mを閉鎖位置に保持する保持部20mを含む。保持部20mは、閉鎖位置のマウスピース10mを収納する収納部20sの一端に位置する。例えば、保持部20mは、収納部20sに収納されたマウスピース10mの一端部と隣接して位置する。
【0222】
ユーザは、マウスピース10mを閉鎖位置に移動させる場合、マウスピース10mが開放位置から閉鎖位置に移動するように外力を加えることができる。マウスピース10mが閉鎖位置に移動すれば、保持部20mは、マウスピース10mに保持力を提供してマウスピース10mを閉鎖位置に保持させうる。例えば、保持部20mは、マウスピース10mの一端部に磁力、弾性力及び/または摩擦力を提供し、マウスピース10mを閉鎖位置に保持させうる。
【0223】
ユーザは、マウスピース10mを開放位置に移動させる場合、マウスピース10mが閉鎖位置から開放位置に移動するようにマウスピース10mに外力を加えることができる。例えば、ユーザは、マウスピース10mの他側を一定以上の力に加圧すれば、マウスピース10mが保持部20mと分離され、マウスピース10mが閉鎖位置から開放位置に回転することができる。
【0224】
一例において、保持部20mとマウスピース10mの一端は、それぞれ逆極性を有する磁性体を含む。これにより、マウスピース10mの一端部が閉鎖位置と所定の距離だけ近接すれば、磁力に引かれることで、マウスピース10mが閉鎖位置に保持されうる。
【0225】
他の例において、保持部20mは、マウスピース10mの一端部に反力を加える係止部20m-1を含む。係止部20m-1は、マウスピース10mが閉鎖位置で開放されないように、マウスピース10mが移動する方向の反対方向に反力を加えることができる。
【0226】
図8Aは、実施例に係わるカートリッジの一部構成を示す分解斜視図であり、
図8Bは、
図8Aの実施例に図示された構成の結合に係わる斜視図であり、
図8Cは、
図8Bに図示された構成を示す断面図である。
【0227】
図8A、
図8B、及び
図8Cに図示されたカートリッジの一部構成は、
図7に図示されたカートリッジであるか、変形例である。以下、重複説明は省略する。
【0228】
図8A、
図8B、及び
図8Cを参照すれば、実施例に係わるカートリッジの一部構成は、振動子400、第1電極体410、第2電極体420、支持体430、支持板510、及び回路基板520を含む。
【0229】
第1電極体410は、振動子400の一面と接触し、振動子400の外周面の少なくとも一部を収容可能な筒状からなっている。第1電極体410の一部には、開口が形成されて振動子400の少なくとも一部が第1電極体410の外部に露出されうる。
【0230】
支持体430は、第1電極体410の内部に配置されて振動子400を支持することができる。支持体430の少なくとも一部は、第1電極体410によって取り囲まれ、支持体430の少なくとも一部が第1電極体410に嵌合される方式によって結合されうる。
【0231】
ここで、振動子400の一面は、第1電極体410によって支持され、振動子400の他面は、支持体430によって支持されうる。支持体430は、振動子400の他面に隣接して振動子400の一面に接する第1電極体410の表面に向かう方向に振動子400を加圧することができる。これにより、振動子400の作動時に発生する振動によって振動子400が位置を離脱するか、損傷されることを防止することができる。
【0232】
支持体430は、第1電極体410に取り囲まれた少なくとも1つの突起431を含む。突起431は、第1電極体410と支持体430の間の摩擦力を増加させて、第1電極体410に嵌合される支持体430の位置が効果的に保持されうる。
【0233】
回路基板520は、第1電極体410及び第2電極体420と電気的に連結されて振動子400に信号を供給することができる。回路基板520は、振動子400の外周面を取り囲む第1電極体410の少なくとも一部に締結されうる。回路基板520には、1つ以上の締結溝521が形成されうる。
【0234】
支持板510は、支持体430と回路基板520との間に配置され、少なくとも一部が回路基板520に締結されて支持体430を支持する。支持板510の少なくとも一部は、回路基板520に形成された1つ以上の締結溝521に収容されうる。1つ以上の締結溝521に収容された支持板510の少なくとも一部は、回路基板520と第1電極体410との締結力を補強することができる。
【0235】
支持板510は、扁平状の平面領域と1つ以上の締結溝521に締結されるように平面領域に対して傾斜した傾斜領域を含む。支持板510の平面領域と傾斜領域は、一体に形成され、傾斜領域を平面領域と傾斜領域とが近づくように圧力を加える場合、反撥力が作用するように弾性を有する。
【0236】
1つ以上の締結溝521には、第1電極体410の少なくとも一部及び支持板510の傾斜領域がいずれも収容されうる。その場合、支持板510の平面領域は、筒状の第1電極体410の内部に位置し、支持板510の傾斜領域は、第1電極体410の少なくとも一部に対して第1電極体の内部から外部に向かう方向に弾性加圧することができる。これにより、第1電極体410の少なくとも一部と回路基板520の締結力が補強されうる。
【0237】
また、支持板510の平面領域は、傾斜領域の弾性に対する反発により、支持体430を振動子400の他面から一面に向かう方向に弾性加圧し、これにより、支持体430は、振動子400との接触をさらに緊密に保持することができる。
【0238】
ここで、1つ以上の締結溝521に収容された第1電極体410少なくとも一部及び支持板510の傾斜領域は、溶接によって結合されうる。ここで、溶接は、当該技術分野に知られた多様な種類の溶接方法が使用されうる。例えば、1つ以上の締結溝521に収容された第1電極体410の少なくとも一部及び支持板510の傾斜領域は、半田付け(soldering)によっても結合されるが、それに制限されるものではない。
【0239】
溶接は、1つ以上の締結溝521と1つ以上の締結溝521に収容された第1電極体410の少なくとも一部の間、第1電極体410の少なくとも一部及び支持板510の傾斜領域の間にいずれもなされるが、それに制限されるものではない。例えば、溶接は、1つ以上の締結溝521と1つ以上の締結溝521に収容された第1電極体410の少なくとも一部の間にのみなされる。また溶接は、1つ以上の締結溝521に収容された第1電極体410と1つ以上の締結溝521に収容された支持板510の傾斜領域の間にのみなされうる。
【0240】
第2電極体420は、振動子400の他面と接触して振動子400の一面に向かう方向に振動子400を加圧する。第2電極体420は、弾性を有し、支持体430と振動子400の他面との間で圧縮されて振動子400を支持することができる。
【0241】
図9Aは、
図8Aに図示された一実施例の第2電極体が収容された支持体の斜視図であり、
図9Bは、
図9Aで図示される支持体を
図9Aとは異なる角度から見た斜視図である。
【0242】
図9A及び
図9Bを参照すれば、支持体430は、支持体430の内部に第2電極体420を収容する収容空間を含む。
【0243】
第2電極体420は、コイルの形状(例えば、コイルでもある)を有し、振動子400と接触するコイル状の端部の直径は、収容空間の内部に位置するコイル状の端部の直径よりも大きくなる。振動子400と接触するコイル状の端部が比較的大径を有することで、振動子400の全域にわたって均一な圧力を伝達することができ、これにより、振動子400をさらに安定して支持することができる。
【0244】
第2電極体420は、支持体430の収容空間と実質的に類似した大きさの直径を有する。超音波振動を用いる方式のエアロゾル生成装置では、電極体に印加された電気的信号のうち、振動子の超音波振動に変換されたエネルギーを除いた残りは、熱エネルギーに変換される。振動子の温度が上昇する場合、振動子の内部キャパシタンス(capacitance)が上昇し、負荷が増加し、さらに多くの電流が供給される。これにより、振動子は、さらに高い温度に上昇し、振動子と接触する電極体は、比較例で変形が発生しうる。
【0245】
実施例によれば、第2電極体420が支持体430の収容空間と実質的に類似したサイズの直径を有することで、第2電極体420が振動子400の熱によって変形される範囲を最小化しうる。
【0246】
第2電極体420は、収容空間の直径よりも大径を有するように作製されて第2電極体420が収容空間に挿入されるとき、収容空間の内部に収容されるように直径が縮まる。例えば、コイル状の第2電極体420が収容空間に収容されるとき、コイル状の直径が縮まるように、コイル状の巻取方向に沿って圧迫することができる。これにより、収容空間に収容された第2電極体420の位置が収容空間内で効果的に保持されうる。
【0247】
第2電極体420の一端は、支持体430によって支持されうる。例えば、収容空間に収容される第2電極体420の端部は、支持体430を貫通し、支持体430を貫いた第2電極体420の端部が折り曲げられることで、支持体430によって支持されうる。これにより、第2電極体420が支持体430の内部で固定力が補強され、第2電極体420の損傷が防止されうる。
【0248】
図10は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置用カートリッジを示す断面図である。
図10は、
図7に図示されたカートリッジであるか、変形例である。以下、重複説明は省略する。
【0249】
図10を参照すれば、実施例に係わるカートリッジ10は、霧化されたエアロゾルが排出される第1気流通路150-1及び振動子400によるエアロゾルの霧化が発生する霧化空間400cを取り囲むように配置される霧化空間カバー440を含む。
【0250】
霧化空間カバー440は、第1気流通路150-1に連結されてエアロゾルを第1気流通路150-1に伝達し、エアロゾルが気流通路の外部に流出されることを制限する。霧化されたエアロゾルが振動子400の振動によってカートリッジ10の他の構成要素に飛び散る場合、他の構成要素は、エアロゾルの高い温度によって変形されうる。霧化空間カバー440は、エアロゾルと他の構成要素との接触を制限して他の構成要素の変形を防止し、エアロゾルが第1気流通路150-1で円滑に伝達されるように誘導することができる。
【0251】
霧化空間カバー440は、高温のエアロゾルによる変形を防止すると共に、霧化空間400cに密着されて振動子400の作動に制限を加えないように、耐熱性と柔軟性とを有する材料(例えば、シリコン、ゴム)を含む。
【0252】
また、霧化空間カバー440は、伝達部300と接触し、その場合、伝達部300に圧力を加えることで、伝達部300の体積及び密度などを調節し、結果として、エアロゾル生成物質の移送速度及び移送量などを調節することができる。
【0253】
図11は、他の実施例によるエアロゾル生成装置を示すブロック図である。
【0254】
図11を参照すれば、エアロゾル生成装置1100は、プロセッサ1110、センシング部1120(例えば、少なくとも1つのセンサ)、出力部1130(例えば、少なくとも1つの出力部)、バッテリ1140、霧化器1150、ユーザ入力部1160、メモリ1170及び通信部1180(例えば、通信インターフェース)を含む。但し、エアロゾル生成装置1100の内部構造は、
図11に図示されたところに制限されない。すなわち、エアロゾル生成装置1100の実施例によって、
図11に図示された構成のうち、一部が省略されるか、新たな構成がさらに追加されることを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0255】
センシング部1120は、エアロゾル生成装置1100の状態またはエアロゾル生成装置1100周辺の状態を感知し、感知された情報をプロセッサ1110に伝達することができる。プロセッサ1110は、前記感知された情報に基づいて、霧化器1150の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル生成物品(例えば、シガレット、カートリッジなど)の挿入有無の判断、お知らせ表示のような多様な機能が遂行されるように、エアロゾル生成装置1100を制御することができる。
【0256】
センシング部1120は、温度センサ1122、挿入感知センサ1124及び吸入感知センサ1126のうち、少なくとも1つを含んでもよいが、それに制限されない。
【0257】
温度センサ1122は、霧化器1150(または、エアロゾル生成物質)が加熱される温度を感知する。エアロゾル生成装置1100は、霧化器1150の温度を感知する別途の温度センサを含むか、霧化器1150自体が温度センサの役割を遂行する。または、温度センサ1122は、バッテリ1140の温度をモニタリングするようにバッテリ1140の周囲に配置されたものでもある。
【0258】
挿入感知センサ1124は、エアロゾル生成物品の挿入及び/または除去を感知する。例えば、挿入感知センサ1124は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ及び赤外線センサのうち、少なくとも1つを含み、エアロゾル生成物品が挿入及び/または除去されることによる信号変化を感知する。
【0259】
吸入感知センサ1126は、気流通路または気流チャネルの多様な物理的変化に基づいてユーザのパフを感知する。例えば、吸入感知センサ1126は、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化及び圧力変化のうち、いずれか1つに基づいて、ユーザのパフを感知することができる。
【0260】
また、前述したセンサ以外に、センシング部1120は、温度/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち、少なくとも1つをさらに含む。各センサの機能と構造は、その名称から通常の技術者が直観推論することができるので、具体的な説明は省略されうる。
【0261】
出力部1130は、エアロゾル生成装置1100の状態に係わる情報を出力してユーザに提供することができる。出力部1130は、ディスプレイ部1132、ハプティック部1134、音響出力部1136、及び駆動部1138のうち、少なくとも1つを含んでもよいが、それらに制限されるものではない。ディスプレイ部1132とタッチパッドとがレイヤ構造をなしてタッチスクリーンで構成される場合、ディスプレイ部1132は、出力装置以外に入力装置でも使用されうる。
【0262】
ディスプレイ部1132は、エアロゾル生成装置1100に係わる情報をユーザに視覚的に提供する。例えば、エアロゾル生成装置1100に係わる情報は、エアロゾル生成装置1100のバッテリ1140の充/放電状態、霧化器1150の作動状態、カートリッジまたはエアロゾル生成物品の挿入/除去状態またはエアロゾル生成装置1100の使用が制限される状態(例えば、異常物品感知)などの多様な情報を意味し、ディスプレイ部1132は、前記情報を外部に出力することができる。ディスプレイ部1132は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などでもある。また、ディスプレイ部1132は、LED発光素子形態でもある。
【0263】
ハプティック部1134は、電気的信号を機械的な刺激または電気的な刺激に変換してエアロゾル生成装置1100に係わる情報をユーザに触覚的に提供することができる。例えば、ハプティック部1134は、モータ、圧電素子、または電気刺激装置を含む。
【0264】
音響出力部1136は、エアロゾル生成装置1100に係わる情報をユーザに聴覚的に提供することができる。例えば、音響出力部1136は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力することができる。
【0265】
バッテリ1140は、エアロゾル生成装置1100の動作に用いられる電力を供給することができる。バッテリ1140は、霧化器1150が加熱されるように電力を供給することができる。また、バッテリ1140は、エアロゾル生成装置1100内に備えられた他の構成要素(例えば、センシング部1120、出力部1130、ユーザ入力部1160、メモリ1170及び通信部1180)の動作に必要な電力を供給する。バッテリ1140は、充電可能なバッテリであるか、使い捨てバッテリでもある。例えば、バッテリ1140は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリでもあるが、それに制限されない。
【0266】
霧化器1150は、バッテリ1140から電力を供給されてエアロゾル生成物質を加熱する。
図11に図示されていないが、エアロゾル生成装置1100は、バッテリ1140の電力を変換して霧化器1150に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに含む。また、エアロゾル生成装置1100が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル生成装置1100は、バッテリ1140の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに含む。
【0267】
プロセッサ1110、センシング部1120、出力部1130、ユーザ入力部1160、メモリ1170及び通信部1180は、バッテリ1140から電力を供給されて機能を遂行することができる。
図11に図示されていないが、バッテリ1140の電力を変換し、それぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路または電圧レギュレーター回路をさらに含む。
【0268】
一実施例において、霧化器1150は、抵抗加熱方式のヒータでもある。ヒータは、任意の適した電気抵抗性物質によって形成されうる。例えば、適した電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、錫、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属または金属合金でもあるが、それらに制限されない。また、ヒータは、金属熱線(wire)、導電性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などによっても具現されるが、それらに制限されない。
【0269】
他の実施例において、霧化器1150は、誘導加熱方式のヒータでもある。例えば、霧化器1150は、コイルによって印加された磁場を通じて発熱して、エアロゾル生成物質を加熱するサセプタを含む。
【0270】
また、他の実施例において、霧化器1150は、超音波振動を発生させる振動子でもある。振動子は、例えば、圧電セラミックを含む。振動子に電気が印加されることにより、短い高周波の振動が発生し、発生した振動は、エアロゾル生成物質を小粒子化してエアロゾルに霧化させうる。
【0271】
ユーザ入力部1160は、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力することができる。例えば、ユーザ入力部1160は、キーパッド(key pad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(例えば、接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式などを用いるタッチパッド)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあるが、それらに制限されるものではない。また、
図11に図示されていないが、エアロゾル生成装置1100は、USB(universal serial bus)インターフェースのような連結インターフェース(connection interface)をさらに含み、USBインターフェースのような連結インターフェースを通じて他の外部装置と連結して情報を送受信するか、バッテリ1140を充電することができる。
【0272】
メモリ1170は、エアロゾル生成装置1100内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、プロセッサ1110で処理されたデータ及び処理されるデータを保存することができる。メモリ1170は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、SDまたはXDメモリなど)、RAM( Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、ROM(Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、PROM(Programmable Read-Only Memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち、少なくとも1つのタイプの記録媒体を含む。メモリ1170は、エアロゾル生成装置1100の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに係わるデータなどを保存することができる。
【0273】
通信部1180は、他の電子装置との通信のための少なくとも1つの構成要素を含む。例えば、通信部1180は、近距離通信部1182及び無線通信部1184を含む。一実施例によれば、近距離無線通信部1182及び無線通信部1184は、通信を遂行するための少なくとも1つのアンテナを含む。
【0274】
近距離通信部(short-range wireless communication unit)1182は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部(Near Field Communication unit)、WLAN(Wi-Fi)通信部、ジグビ(Zigbee(登録商標))通信部、赤外線(IrDA, infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含んでもよいが、それらに制限されない。
【0275】
無線通信部1184は、セルラネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LANまたはWAN)通信部などを含んでもよいが、それに制限されない。無線通信部1184は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI)を用いて通信ネットワーク内でエアロゾル生成装置1100を確認及び認証してもよい。
【0276】
プロセッサ1110は、エアロゾル生成装置1100の全般的な動作を制御することができる。一実施例において、プロセッサ1110は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイを含み、または汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせを含む。実施例によれば、プログラムは、マイクロプロセッサがプロセッサ1110の機能を遂行するようにも構成される。プロセッサ1110が他形態のハードウェアによっても具現されることを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0277】
プロセッサ1110は、バッテリ1140の電力を霧化器1150に供給することを制御することで、霧化器1150の温度または振動周波数を制御することができる。例えば、プロセッサ1110は、バッテリ1140と霧化器1150との間のスイチング素子のスイッチングを制御することで、電力供給を制御することができる。他の例として、プロセッサ1110の制御命令によって加熱直接回路が霧化器1150に対する電力供給を制御することもできる。
【0278】
プロセッサ1110は、センシング部1120によって感知された結果を分析し、後続して遂行される処理を制御することができる。例えば、プロセッサ1110は、センシング部1120によって感知された結果に基づいて、霧化器1150の動作が開始または終了されるように霧化器1150に供給される電力を制御することができる。他の例として、プロセッサ1110は、センシング部1120によって感知された結果に基づいて、霧化器1150が所定の温度まで加熱されるか、適切な温度を保持するように、霧化器1150に供給される電力量及び電力供給時間を制御することができる。
【0279】
プロセッサ1110は、センシング部1120によって感知された結果に基づいて、出力部1130を制御することができる。例えば、吸入感知センサ1126を通じてカウントされたパフ回数が既設定の回数に到逹すれば、プロセッサ1110は、ディスプレイ部1132、ハプティック部1134及び音響出力部1136のうち、少なくとも1つを通じてユーザにエアロゾル生成装置1100が直ぐ終了されるということを予告する。
【0280】
一実施例は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む非一時的記録媒体の形態にも具現されうる。非一時的コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスされる任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含む。コンピュータ記録媒体は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は典型的にコンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0281】
本開示に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、本発明の範囲を外れずに、本発明の実施例の形態及び詳細事項の多様な変形がなされるということが理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。