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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-12
(45)【発行日】2024-06-20
(54)【発明の名称】半導体装置内における信号転送の管理
(51)【国際特許分類】
   G11C 7/22 20060101AFI20240613BHJP
   G06F 1/10 20060101ALI20240613BHJP
   G11C 16/32 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
G11C7/22 200
G06F1/10 510
G11C16/32
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023035121
(22)【出願日】2023-03-08
(65)【公開番号】P2024069125
(43)【公開日】2024-05-21
【審査請求日】2023-03-08
(31)【優先権主張番号】17/983,738
(32)【優先日】2022-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】599129074
【氏名又は名称】旺宏電子股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100139491
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 隆慶
(72)【発明者】
【氏名】鄭 韋億
(72)【発明者】
【氏名】羅 思覺
【審査官】後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-110906(JP,A)
【文献】特開2009-295263(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 12/00
G06F 1/10
G11C 7/22
G11C 16/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路であって、
各々が、初期立ち上がりエッジと初期立ち下りエッジとを有する信号を受信するように構成された1つ以上のターゲットユニットと、
前記1つ以上のターゲットユニットへの信号経路上に配置された複数の反転ユニットとを備え、
前記1つ以上のターゲットユニットの各々について、前記複数の反転ユニットの1つ以上の対応する反転ユニットは、前記ターゲットユニットへの対応する信号経路にて前記信号を複数回反転させ、前記信号経路における前記信号についての立ち上がり遅延時間と立ち下がり遅延時間との間の差異を補償して、前記ターゲットユニットによって受信される多重反転信号の信号幅前記信号の信号幅との差が所定の閾値以下になるように構成される、
集積回路。
【請求項2】
請求項1において、前記複数回の回数は2Nであり、Nは整数である、
集積回路。
【請求項3】
請求項1において、
前記複数の反転ユニットは、特定のターゲットユニットへの特定の信号経路上に逐次的に配された第1の反転ユニットと第2の反転ユニットとを備え、
前記第1の反転ユニットは、前記信号について第1回目の反転をして第1の立ち下がりエッジと第1の立ち上がりエッジとを有する第1の反転信号を得るように構成され、
前記第2の反転ユニットは、前記第1の反転信号について第2回目の反転をして第2の立ち上がりエッジと第2の立ち下がりエッジとを有する第2の反転信号を得るように構成される、
集積回路。
【請求項4】
請求項3において、
1の遅延時間Trf1が前記初期立ち上がりエッジと前記第1の立ち下がりエッジとによって定義され、第1の遅延時間Tfr1は前記初期立ち下がりエッジと前記第1の立ち上がりエッジとによって定義され、第2の遅延時間Tfr2は前記第1の立ち下がりエッジと前記第2の立ち上がりエッジとによって定義され、前記第2の遅延時間Trf2は前記第1の立ち上がりエッジと前記第2の立ち下がりエッジとによって定義され、Trf1とTfr2との和は、Tfr1とTrf2との和と実質的に同一である、
集積回路。
【請求項5】
請求項1において、
前記1つ以上のターゲットユニットの各々に結合される信号バスをさらに備え、前記信号経路の各々は前記信号バスの対応する部分を少なくとも備え、
前記複数の反転ユニットは前記信号バス上で逐次的に接続された複数のバッファリングユニットを備える、
集積回路。
【請求項6】
請求項5において、
前記複数のバッファリングユニットの各々は、入力信号を奇数回反転するように構成され、
前記信号経路は、
第1の信号経路であって、偶数個のバッファリングユニットが前記信号バス上にあり、2R個の追加の反転ユニットが前記信号バスと前記第1の信号経路に対応する第1のターゲットユニットとの間に結合され、Rは0以上の整数である、第1の信号経路と、
第2の信号経路であって、奇数個のバッファリングユニットが前記信号バス上にあり、奇数個の追加の反転ユニットが前記信号バスと前記第2の信号経路に対応する第2のターゲットユニットとの間に結合される第2の信号経路とを備える、
集積回路。
【請求項7】
請求項6において、
前記複数のバッファリングユニットの各々は論理インバータを備え、
追加の反転ユニットは論理インバータ、XNORロジック、反転制御信号を伴うXORロジック、又は奇数個の論理インバータを伴うバッファ回路の1つを備える、
集積回路。
【請求項8】
請求項6において、
前記信号バスと前記第1の信号経路での前記第1のターゲットユニットとの間に結合された論理バッファと、
前記信号バスと前記第2の信号経路での前記第2のターゲットユニットとの間に結合された論理インバータとをさらに備える、
集積回路。
【請求項9】
請求項6において、
前記信号バスと前記第1の信号経路での前記第1のターゲットユニットとの間に結合されたXORロジックと、
前記信号バスと前記第2の信号経路での前記第2のターゲットユニットとの間に結合されたXNORロジックとをさらに備える、
集積回路。
【請求項10】
請求項6において、
前記信号バスと前記第1の信号経路での前記第1のターゲットユニットとの間に結合され、低電圧レベルの第1の制御信号によって制御されるように構成される第1のXORロジックと、
前記信号バスと前記第2の信号経路での前記第2のターゲットユニットとの間に結合され、高電圧レベルの第2の制御信号によって制御されるように構成される第2のXORロジックとをさらに備える、
集積回路。
【請求項11】
請求項6において、
前記信号バスと前記第1の信号経路での前記第1のターゲットユニットとの間に結合される第1のバッファ回路と、
前記信号バスと前記第2の信号経路での前記第2のターゲットユニットとの間に結合される第2のバッファ回路とをさらに備え、
前記第1のバッファ回路及び前記第2のバッファ回路の各々は、
入力、第1の出力、及び第2の出力と、
前記入力と前記第1の出力との間に結合される偶数個のインバータと、
前記入力と前記第2の出力との間に結合される奇数個のインバータとを備え、
前記第1のバッファ回路の前記入力は前記信号バスに結合され、前記第1のバッファ回路の第1の出力は前記第1のターゲットユニットに結合され、前記第2のバッファ回路の前記入力は前記信号バスに結合され、前記第2のバッファ回路の第2の出力は前記第2のターゲットユニットに結合される、
集積回路。
【請求項12】
請求項1において、
前記1つ以上のターゲットユニットの各々はデータユニットを備え、
前記1つ以上のターゲットユニットは、前記1つ以上のターゲットユニット内に格納されるデータを、前記1つ以上のターゲットユニットによって受信された対応する信号に応じて、転送するように構成される、
集積回路。
【請求項13】
半導体装置であって、
データを格納するように構成された第1の集積回路と、
前記第1の集積回路に結合される第2の集積回路とを備え、
前記第1の集積回路は、
各々が、初期立ち上がりエッジと初期立ち下りエッジとを有する信号を受信するように構成された1つ以上のデータユニットと、
前記1つ以上のデータユニットへの信号経路上に配置される複数の反転ユニットとを備え、
前記1つ以上のデータユニットの各々について、前記複数の反転ユニットの1つ以上の対応する反転ユニットは、前記データユニットへの対応する信号経路にて前記信号を複数回反転させ、前記信号経路における前記信号についての立ち上がり遅延時間と立ち下がり遅延時間との間の差異を補償して、前記データユニットによって受信される多重反転信号の信号幅前記信号の信号幅との差が所定の閾値以下になるように構成され、
前記第1の集積回路は、前記データを、前記1つ以上のデータユニットによって受信された対応する信号に応じて、前記1つ以上のデータユニットから前記第2の集積回路へと転送するように構成される、
半導体装置。
【請求項14】
請求項13において、
前記第1の集積回路は前記1つ以上のデータユニットの各々に結合される信号バスをさらに備え、前記信号経路の各々は前記信号バスの対応する部分を少なくとも備え、
前記複数回の回数は2Nであり、Nは整数であり、
前記複数の反転ユニットは前記信号バス上で逐次的に接続された複数のバッファリングユニットを備え、前記複数の反転ユニットの各々は入力信号を奇数回反転するように構成され、
前記信号経路は、
第1の信号経路であって、偶数個のバッファリングユニットが前記信号バス上にあり、2R個の追加の反転ユニットが前記信号バスと前記第1の信号経路に対応する第1のターゲットユニットとの間で結合されており、Rは0以上の整数である、第1の信号経路と、
第2の信号経路であって、奇数個のバッファリングユニットが前記信号バス上にあり、奇数個の追加の反転ユニットが前記信号バスと前記第2の信号経路に対応する第2のターゲットユニットとの間で結合される第2の信号経路とを備える、半導体装置。
【請求項15】
請求項14において、
第1の信号を生成し前記第1の信号を前記信号バス上で第1の方向へと送信するように構成される第1の信号生成器、又は、
第2の信号を生成し前記第2の信号を前記信号バス上で第2の方向へと送信するように構成される第2の信号生成器、の少なくとも1つをさらに備え、
前記第2の方向は、前記信号バスに関して前記第1の方向の反対である、
半導体装置。
【請求項16】
請求項15において、
前記複数のバッファリングユニットの各々は第1の論理インバータと第2の論理インバータとを備え、
前記第1の論理インバータは、前記第1の信号生成器からの前記第1の信号を反転させ、前記信号バス上で前記第2の信号が送信される際には停止されるように構成され、前記第2の論理インバータは、前記第2の信号生成器からの前記第2の信号を反転させ、前記信号バス上で前記第1の信号が送信される際には停止されるように構成される、
半導体装置。
【請求項17】
請求項16において、
前記第1の集積回路は入出力(I/O)回路を備え、また、前記第2の集積回路は第1のデータバス及び第2のデータバスを介して前記I/O回路へと結合されたキャッシュ回路を備え、
前記半導体装置は、第1のメモリセルサブアレイと第2のメモリセルサブアレイとを有するメモリセルアレイをさらに備え、
前記半導体装置は、
前記第1のメモリセルサブアレイ内の前記データについてプログラミングすることの決定に応答して、前記第1の信号を前記信号バス上で前記第1の方向に沿って前記1つ以上のデータユニットへと送信し、前記データを前記1つ以上のデータユニットから前記第1のデータバスを介して前記キャッシュ回路へとそして前記第1のメモリセルサブアレイへ転送し、
前記第2のメモリセルサブアレイ内の前記データについてプログラミングすることの決定に応答して、前記第2の信号を前記信号バス上で前記第2の方向に沿って前記1つ以上のデータユニットへと送信し、前記データを前記1つ以上のデータユニットから前記第2のデータバスを介して前記キャッシュ回路へとそして前記第2のメモリセルサブアレイへと転送するように構成される、半導体装置。
【請求項18】
初期立ち上がりエッジと初期立ち下りエッジとを有する信号を、1つ以上のデータユニットの各々へと、前記1つ以上のデータユニットの各々に結合される信号バスを介して、送信するステップと、
前記1つ以上のデータユニットの各々について前記データユニットへの対応する信号経路にて前記信号を複数回反転させるステップであって、前記信号経路における前記信号についての立ち上がり遅延時間と立ち下がり遅延時間との間の差異を補償して、前記データユニットによって受信された多重反転信号の信号幅前記信号送信前の前記信号の信号幅との差が所定の閾値以下になり、前記対応する信号経路は前記信号バスの部分を少なくとも備える、ステップと、
前記1つ以上のデータユニット内に格納されるデータを、前記1つ以上のデータユニットによって受信された信号に応じて転送するステップとを含む、
方法。
【請求項19】
請求項18において、
記信号を複数回反転させるステップは、
前記信号に1回目の反転をさせて第1の立ち下がりエッジと第1の立ち上がりエッジとを有する第1の反転信号を得るステップと、
前記第1の反転信号に第2回目の反転をさせて第2の立ち上がりエッジと第2の立ち下がりエッジとを有する第2の反転信号を得るステップを含み、
第1の遅延時間Trf1は前記初期立ち上がりエッジと前記第1の立ち下がりエッジとによって規定され、第1の遅延時間Tfr1は前記初期立ち下がりエッジと前記第1の立ち上がりエッジとによって規定され、第2の遅延時間Tfr2は前記第1の立ち下がりエッジと前記第2の立ち上がりエッジとによって規定され、前記第2の遅延時間Trf2は前記第1の立ち上がりエッジと前記第2の立ち下がりエッジとによって規定され、Trf1とTfr2との和は、Tfr1とTrf2との和と実質的に同一である、
方法。
【請求項20】
請求項19において、
前記信号に記第1回目の反転をさせて前記第1の反転信号を得るステップは、
前記信号バス上の第1の反転回路によって前記信号を反転させるステップを含み、
前記第1の反転信号に前記2回目の反転をさせるステップは、
前記信号バスにある又は前記信号バスと前記データユニットとの間の前記対応する信号経路の一部にある第2の反転回路によって、前記第1の反転信号を反転することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
半導体装置内での高速データ転送において、信号経路に沿っての信号(例えば、クロック信号)の品質が肝要である。信号品質に対しての1つの制約は、信号経路上の大きなメタル及びゲートローディングに起因し、このことは信号歪みを惹起し得るのであり、それによってデータ転送性能に影響を及ぼし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
本開示は半導体装置内にて信号転送を管理するための方法、システム、装置、回路、及び手法について説明する。信号転送の管理は、例えば、半導体装置内のデータユニットへの信号経路にて複数回にわたって信号を反転させて信号と関連付けられる立ち上がり遅延時間と立ち下がり遅延時間との間の差異について補償することによってなされる。そうすることによって信号経路上の信号の歪みを実効的に減じ並びに半導体装置内での信号転送即ちデータ転送が向上し得る。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の1つの態様は集積回路に関するのであり、該集積回路は、各々が信号を受信するように構成された1つ以上のターゲットユニットと、1つ以上のターゲットユニットへの信号経路上に配置された複数の反転ユニットとを含む。1つ以上のターゲットユニットの各々について、複数の反転ユニットの1つ以上の対応する反転ユニットは、ターゲットユニットへの対応する信号経路にて信号を複数回反転させて、ターゲットユニットによって受信される多重反転信号の信号幅が信号の信号幅と実質的に同一とするように構成される。
【0004】
いくつかの実施形態では、複数回の回数は2Nであり、Nは整数である。いくつかの実施形態では、複数の反転ユニットの各々は、信号を奇数回反転するように構成され、1つ以上の対応する反転ユニットの個数は2Mであり、Mは整数である。いくつかの実施形態では、複数の反転ユニットの各々は、信号を偶数回反転するように構成され、1つ以上の対応する反転ユニットの個数はOであり、Oは整数である。いくつかの実施形態では、1つ以上の反転ユニットは、信号を奇数回反転するように各々が構成された2P個の反転ユニットと、信号を偶数回反転するように各々が構成されたQ個の反転ユニットとを含み、Pは整数であり、Qは整数である。
【0005】
いくつかの実施形態では、信号は、各々が立ち上がりエッジと立ち下がりエッジとを有する周期的なパルスを含むクロック信号である。
【0006】
いくつかの実施形態では、複数の反転ユニットは、特定のターゲットユニットへの特定の信号経路上に逐次的に配された第1の反転ユニットと第2の反転ユニットとを含む。第1の反転ユニットは、信号に1回目の反転をさせて第1の立ち下がりエッジと第1の立ち上がりエッジとを有する第1の反転信号を得るように構成され得る。第2の反転ユニットは、第1の反転信号に2回目の反転をさせて第2の立ち上がりエッジと第2の立ち下がりエッジとを有する第2の反転信号を得るように構成され得る。
【0007】
いくつかの実施形態では、信号は、初期立ち上がりエッジと初期立ち下がりエッジとを含む。第1の遅延時間Trf1は初期立ち上がりエッジと第1の立ち下がりエッジとによって規定され、第1の遅延時間Tfr1は初期立ち下がりエッジと第1の立ち上がりエッジとによって規定され、第2の遅延時間Tfr2は第1の立ち下がりエッジと第2の立ち上がりエッジとによって規定され、第2の遅延時間Trf2は第1の立ち上がりエッジと第2の立ち下がりエッジとによって規定される。Trf1とTfr2との和は、Tfr1とTrf2との和と実質的に同一である。Trf1はTfr1と異なることができ、また、Tfr2はTrf2と異なることができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、集積回路は、1つ以上のターゲットユニットの各々に結合される信号バスを更に含む。信号経路の各々は信号バスの対応する部分を少なくとも含み得る。複数の反転ユニットは信号バス上で逐次的に接続される複数のバッファリングユニットを含み得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、複数のバッファリングユニットの各々は、入力信号を奇数回反転するように構成される。信号経路は、偶数個のバッファリングユニットが信号バス上にあって2R個の追加の反転ユニットが信号バスと第1の信号経路に対応する第1のターゲットユニットとの間に結合されてRが0以上の整数である第1の信号経路と、奇数個のバッファリングユニットが信号バス上にあって奇数個の追加の反転ユニットが信号バスと第2の信号経路に対応する第2のターゲットユニットとの間に結合される第2の信号経路とを含み得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、複数のバッファリングユニットの各々は論理インバータを含み、追加の反転ユニットは論理インバータ、XNORロジック、反転制御信号を伴うXORロジック、又は奇数個の論理インバータを伴うバッファ回路の1つを備える。
【0011】
いくつかの実施形態では、集積回路は、信号バスと第1の信号経路での第1のターゲットユニットとの間で結合された論理バッファと、信号バスと第2の信号経路での第2のターゲットユニットとの間で結合された論理インバータとをさらに含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、集積回路は、信号バスと第1の信号経路での第1のターゲットユニットとの間で結合されたXORロジックと、信号バスと第2の信号経路での第2のターゲットユニットとの間で結合されたXNORロジックとをさらに含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、集積回路は、信号バスと第1の信号経路での第1のターゲットユニットとの間で結合された第1のXORロジックであって、該ロジックは低電圧レベルの第1の制御信号によって制御されるように構成された第1のXORロジックと、信号バスと第2の信号経路での第2のターゲットユニットとの間で結合された第2のXORロジックであって、該ロジックは高電圧レベルの第2の制御信号によって制御されるように構成された第2のXORロジックとをさらに含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、集積回路は、信号バスと第1の信号経路での第1のターゲットユニットとの間で結合された第1のバッファ回路と、信号バスと第2の信号経路での第2のターゲットユニットとの間で結合された第2のバッファ回路とをさらに含む。第1のバッファ回路及び第2のバッファ回路の各々は、入力と、第1の出力と、第2の出力とを含み得る。入力と第1の出力との間に偶数個のインバータが結合され、入力と第2の出力との間に奇数個のインバータが結合され、第1のバッファ回路の入力は信号バスに結合され、第1のバッファ回路の第1の出力は第1のターゲットユニットに結合され、第2のバッファ回路の入力は信号バスに結合され、第2のバッファ回路の第2の出力は第2のターゲットユニットに結合される。
【0015】
いくつかの実施形態では、第1のバッファ回路及び第2のバッファ回路の各々は、偶数個のインバータの内の隣接インバータ間のノードに結合された少なくとも1つのキャパシタをさらに含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、集積回路は、信号を生成し信号をある方向に1つ以上のターゲットユニットへ向けて送信するように構成された信号生成器をさらに含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、集積回路は、第1の信号を生成し且つ第1の信号を第1の方向に沿って1つ以上の第1のターゲットユニットへ送信するように構成される第1の信号生成器、第2の信号を生成し且つ第2の信号を第2の方向に沿って1つ以上の第2のターゲットユニットへと送信するように構成される第2の信号生成器の少なくとも1つをさらに含み、第2の方向は第1の方向の逆である。
【0018】
いくつかの実施形態では、複数の反転ユニットは、信号バス上で逐次的に接続された複数のバッファリングユニットを含む。複数のバッファリングユニットの各々は、相互に接続された第1の論理インバータと第2の論理インバータとを含む。第1の論理インバータは、第1の信号生成器からの第1の信号を反転させ、信号バス上で第2の信号が送信される際には停止されるように構成され得る。第2の論理インバータは、第2の信号生成器からの第2の信号を反転させ、信号バス上で第1の信号が送信される際には停止されるように構成され得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、1つ以上のターゲットユニットの各々はデータユニットを含み、また、1つ以上のターゲットユニットは、1つ以上のターゲットユニット内に格納されたデータを、1つ以上のターゲットユニットによって受信された対応する信号に応じて、転送するように構成される。
【0020】
本開示の別の態様は半導体装置に関する。該半導体装置は、データを格納するように構成された第1の集積回路と、第1の集積回路に結合された第2の集積回路とを含む。第1の集積回路は、各々が信号を受信するように構成された1つ以上のデータユニットと、1つ以上のデータユニットへの信号経路上に配置された複数の反転ユニットとを含む。1つ以上のデータユニットの各々について、複数の反転ユニットの1つ以上の対応する反転ユニットは、データユニットへの対応する信号経路にて信号を複数回反転させて、データユニットによって受信される多重反転信号の信号幅が信号の信号幅と実質的に同一とするように構成される。第1の集積回路は、データを、1つ以上のデータユニットによって受信された対応する信号に応じて、1つ以上のデータユニットから第2の集積回路へと転送するように構成される。
【0021】
いくつかの実施形態では、第1の集積回路は1つ以上のデータユニットの各々に結合される信号バスをさらに含み、また、信号経路の各々は信号バスの対応する部分を少なくとも備える。複数回の回数は2Nであり、Nは整数である。
【0022】
複数の反転ユニットは信号バス上で逐次的に接続された複数のバッファリングユニットを備え、複数の反転ユニットの各々は入力信号を奇数回反転するように構成される。信号経路は、偶数個のバッファリングユニットが信号バス上にあって2R個の追加の反転ユニットが信号バスと第1の信号経路に対応する第1のターゲットユニットとの間に結合される第1の信号経路と、奇数個のバッファリングユニットが信号バス上にあって奇数個の追加の反転ユニットが信号バスと第2の信号経路に対応する第2のターゲットユニットとの間に結合される第2の信号経路と、を含み得る。Rは0以上の整数である。
【0023】
いくつかの実施形態では、半導体装置は、信号を生成し且つ信号を信号バス上である方向に1つ以上のデータユニットへ向けて送信するように構成される信号生成器をさらに含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、半導体装置は、第1の信号を生成し第1の信号を信号バス上で第1の方向に向かって送信するように構成される第1の信号生成器、第2の信号を生成し第2の信号を信号バス上で第2の方向に向かって送信するように構成される第2の信号生成器の少なくとも1つをさらに含み、第2の方向は信号バスにおける第1の方向の逆である。
【0025】
いくつかの実施形態では、複数の反転ユニットは、信号バス上で逐次的に接続された複数のバッファリングユニットを含む。複数のバッファリングユニットの各々は、第1の論理インバータと第2の論理インバータとを含み得る。第1の論理インバータは、第1の信号生成器からの第1の信号を反転させ、信号バス上で第2の信号が送信される際には停止されるように構成され得る。第2の論理インバータは、第2の信号生成器からの第2の信号を反転させ、信号バス上で第1の信号が送信される際には停止されるように構成され得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、第1の集積回路は入出力(I/O)回路を含み、第2の集積回路は第1のデータバス及び第2のデータバスを介してI/O回路へと結合されるキャッシュ回路を含む。半導体装置は、第1のメモリセルサブアレイと第2のメモリセルサブアレイとを有するメモリセルアレイをさらに含み得る。半導体装置は、第1のメモリセルサブアレイ内のデータについてプログラミングすることの決定に応答して、第1の信号を信号バス上で第1の方向に沿って1つ以上のデータユニットへ送信し、また、データを1つ以上のデータユニットから第1のデータバスを介してキャッシュ回路へとそして第1のメモリセルサブアレイへ転送し、第2のメモリセルサブアレイ内のデータについてプログラミングすることの決定に応答して、第2の信号を信号バス上で第2の方向に沿って1つ以上のデータユニットへ送信し、データを1つ以上のデータユニットから第2のデータバスを介してキャッシュ回路へとそして第2のメモリセルサブアレイへと転送するように構成されることができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、半導体装置は、メモリセルサブアレイ内のデータについてプログラミングすることの決定に応答して、第1の信号を信号バス上で第1の方向に沿って1つ以上の第1のデータユニットへと送信し、また、第1のデータを1つ以上の第1のデータユニットから第1のデータバスを介してキャッシュ回路へと転送し、また、第2の信号を信号バス上で第2の方向に沿って1つ以上の第2のデータユニットへと送信し、また、第2のデータを1つ以上の第2のデータユニットから第2のデータバスを介してキャッシュ回路へと転送するように構成される。
【0028】
本開示のさらなる態様は方法に関し、方法は、信号を、1つ以上のデータユニットの各々へと、1つ以上のデータユニットの各々に結合される信号バスを介して、送信するステップと、1つ以上のデータユニットの各々について、データユニットへの対応する信号経路で信号を複数回反転させるのであって、データユニットによって受信される多重反転信号の信号幅は信号送信前の信号の信号幅と実質的に同一であり、対応する信号経路は信号バスの少なくとも一部を含む、ステップと、1つ以上のデータユニット内に格納されるデータを、1つ以上のデータユニットによって受信された信号に応じて転送するステップとを含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、信号は、初期立ち上がりエッジと初期立ち下がりエッジとを含む。信号を多重反転するステップは、信号に1回目の反転をさせて第1の立ち下がりエッジと第1の立ち上がりエッジとを有する第1の反転信号を得ることと、第1の反転信号に2回目の反転をさせて第2の立ち上がりエッジと第2の立ち下がりエッジとを有する第2の反転信号を得ることとを含み得る。第1の遅延時間Trf1は初期立ち上がりエッジと第1の立ち下がりエッジとによって規定され、第1の遅延時間Tfr1は初期立ち下がりエッジと第1の立ち上がりエッジとによって規定され、第2の遅延時間Tfr2は第1の立ち下がりエッジと第2の立ち上がりエッジとによって規定され、第2の遅延時間Trf2は第1の立ち上がりエッジと第2の立ち下がりエッジとによって規定され、Trf1とTfr2との和はTfr1とTrf2との和と実質的に同一である。
【0030】
いくつかの実施形態では、信号に1回目の反転をさせて第1の反転信号を得ることは、信号バス上の第1の反転回路によって信号を反転することを含む。第1の反転信号に2回目の反転をさせることは:信号バスにある又は信号バスとデータユニットとの間の対応する信号経路の一部にある第2の反転回路によって、第1の反転信号を反転することを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、第1の反転回路は論理インバータを含み、また、第2の反転回路は論理インバータ、XNORロジック、反転制御信号を伴うXORロジック、又は奇数個の論理インバータを伴うバッファ回路の1つを備える。
【0032】
上述の手法の実装として、方法、システム、回路、コンピュータプログラム製品、及びコンピュータ可読媒体が含まれる。1つの例では、方法は不揮発性メモリ内にて行われ得る。方法は上述の動作(例えば、信号転送管理のための動作)を含み得る。別の例では、コンピュータプログラム製品の1つは、1つ以上のプロセッサによって実行可能な命令を格納する非一時的機械可読媒体内に適切に格納される。命令は、上述の更衣を1つ以上のプロセッサに行わせるように構成される。そのようなコンピュータ可読媒体の1つは、1つ以上のプロセッサによって実行されると、上述の動作を1つ以上のプロセッサに行わせるように構成された命令を、格納しる。
【発明の効果】
【0033】
手法は、重度のローディング(例えば、メタルローディング及び/又はゲートローディング)を伴う、任意の信号(例えば、クロック信号又はパルスされた電気信号、光学信号、若しくは音響信号等のパルス信号)及び/又は任意の信号経路に対して適用可能であり、そうして信号経路での信号歪みを減じ得る。手法によって信号歪みの存在が最小化され得るのであり、高速用途において実装され得る。手法は、任意の適切な反転ユニット(例えば、論理ゲート、論理インバータ、又は論理バッファ)によって実装し得る。手法により、例えば、データレジスタ等のデータユニット、データキュー(DQ)、データラッチ、データキャッシュ、データモジュール、又は任意の適切な論理ユニット等の任意の適切なターゲットユニットのための信号が提供され得る。
【0034】
手法は、メモリ装置又はマイクロコントローラ等の論理装置を含む任意の回路又は半導体装置にて実装し得る。手法は、任意のタイプのメモリトランジスタ(又はメモリセル)、任意のタイプの金属酸化膜半導体(MOS)トランジスタ(例えば、NMOSトランジスタ等のn型トランジスタ及び/又はPMOSトランジスタ等のp型トランジスタ)、任意のタイプのバイポーラ接合トランジスタ(BJT)及び任意のタイプのオペアンプを以てして実装し得る。手法は、例えば、2次元(2D)メモリシステム又は3次元(3D)メモリシステム等の異なるタイプのメモリシステムに適用し得る。手法は、SLC(単一レベルセル)又は2レベルセルやTLC(トリプルレベルセル)やQLC(クアッドレベルセル)やPLC(ペンタレベルセル)等のMLC(マルチレベルセル)等の様々なメモリセルタイプに適用し得る。手法は、様々なタイプの揮発性メモリ装置又は不揮発性メモリ装置(例えば、SRAM、DRAM、NOR型フラッシュメモリ及び/又はNAND型フラッシュメモリ等のフラッシュメモリ、抵抗型RAM(RRAM)、磁気抵抗型RAM(MRAM)、相転移RAM(PCRAM)等)に適用し得るが、これらには限られない。追加的に又は代替的には、手法は、SDカードやeMMC或いはSSDや埋め込みシステム等の様々なタイプの装置及びシステムに適用し得るが、これらには限られない。
【0035】
本開示において、「AはBと実質的に同一(identical)である」との記載は、1)AがBと完全同一である、又は2)AとBとの間の差異が所定の閾値(例えば、A又はBの1%又は0.1%又は任意の適切な閾値)未満であることをいう。同様に、「AはBと実質的に同じ(same)である」との記載は、1)AがBと同じであること、又は2)AとBとの間の差異が所定の閾値(例えば、A又はBの1%又は0.1%又は任意の適切な閾値)未満であることをいう。例を挙げると、信号パルス幅Aが信号パルス幅Bと実質的に同一であると記載される場合、当該記載は、信号パルス幅Aが信号パルス幅Bと同一であること、又は、信号パルス幅Aと信号パルス幅Bとの間の差異が閾値(例えば、信号パルス幅Aの0.1%或いは1μsや1ns等の任意の適切な時間)未満であることを示す。別の例を挙げると、期間Aが期間Bと実質的に同一であるである場合、期間Aが期間Bと同一であること、又は、期間Aと期間Bとの間の差異が閾値(例えば、期間Aの0.1%或いは1μsや1ns等の任意の適切な時間)未満であることを示す。
【0036】
開示の実施例の詳細は、添付の図面及び後述の詳細な説明にて示される。他の特徴、態様、及び利点は、詳細な説明、図面及び特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1A】メモリ装置を含む例示的なシステムについて示す概略図である。
図1B】2次元(2D)メモリ装置の例示的なブロックを示す概略図である。
図1C】3次元(3D)メモリ装置の例示的なブロックを示す概略図である。
図2A】入出力インタフェースとキャッシュ回路とを含む例示的なメモリ装置を示す概略図である。
図2B図2Aのメモリ装置内の入出力インタフェースとキャッシュ回路との間でのデータ転送について示す図である。
図3A】信号転送用の例示的な集積回路を示す概略図である。
図3B】信号バスを介して転送されたクロック信号を用いてのデータ転送について示すタイミング図である。
図4】立ち上がり遅延時間Trと立ち下がり遅延時間Tfとの間の異なる、(a) Tr = Tfの場合、(b) Tr > Tfの場合、及び(c) Tr < Tfの場合といった関係下での例示的な被転送信号について示す図である。
図5A】信号反転に関して逆バッファを用いる信号転送管理のための例示的な集積回路について示す概略図である。
図5B】信号歪み軽減のために逆バッファを用いる図5Aの集積回路内にての例示的は信号転送について示す図である。
図5C】立ち上がりから立ち下がり遅延時間Trfと立ち下がりから立ち上がり遅延時間Tfrとの間の異なる、(a) Trf > Tfrの場合、及び(b) Trf < Tfrの場合といった関係下での、図5A~5Bの集積回路を用いた際の例示的被転送信号について示す図である
図6A】信号反転に関してXNOR及びXOR論理ゲートを用いる信号転送管理用の別の例示的な集積回路について示す概略図である。
図6B】信号反転に関してXORゲートを用いる信号転送管理用の別の例示的な集積回路について示す概略図である。
図7A】反転信号に関してS2Dバッファを用いる信号転送管理のための別の例示的な集積回路について示す概略図である。
図7B】例示的なS2Dバッファについて示す概略図である。
図8A】信号反転に関して複数の逆バッファを用いる信号転送管理のための例示的な集積回路について示す概略図である。
図8B】立ち上がりから立ち下がり遅延時間Trfと立ち下がりから立ち上がり遅延時間Tfrとの間の異なる、(a) Trf > Tfrの場合、及び(b) Trf < Tfrの場合といった関係下での、図8Aの集積回路を用いた際の例示的被転送信号について示す図である。
図9】半導体装置内での信号転送管理用の例示的処理について示す流れ図である。
【0038】
様々な図面における同様の参照符号及び名称は、同様の要素を示す。図中の様々な実装例は、単に例示的な表現であり、必ずしも縮尺通りに図示されているわけではないことに留意されたい。
【発明を実施するための形態】
【0039】
例示的なシステム及び装置
図1Aは、システム100の例を示す。システム100は、装置110及びホスト装置120を含む。装置110は、装置コントローラ112及びメモリ装置116を含む。装置コントローラ112は、プロセッサ113及び内部メモリ114を含む。いくつかの実装例では、装置110は、装置コントローラ112と結合された複数のメモリ装置116を含む。ホスト装置120はホストコントローラ122を含み、ホストコントローラ122は少なくとも1つのプロセッサと少なくとも1つのメモリとを含み得るのであり、該少なくとも1つのメモリは、少なくとも1つのプロセッサと結合されており、また、少なくとも1つのプロセッサに1つ以上の対応するオペレーションを行わせるためのプログラミング命令を格納する。
【0040】
いくつかの実装例では、装置110は記憶装置である。例えば、装置100は、セキュアデジタル(SD)カード、組込みマルチメディアカード(eMMC)、ソリッドステートドライブ(SSD)、又はいくつかの他の好適なストレージであってよい。いくつかの実装例では、装置110は、スマートウォッチ、デジタルカメラ、又はメディアプレイヤである。いくつかの実装例では、装置110は、ホスト装置120に結合されたクライアント装置である。例えば、装置110は、ホスト装置120であるデジタルカメラ又はメディアプレイヤ内にあるSDカードである。
【0041】
装置コントローラ112は、汎用マイクロプロセッサ又はアプリケーション専用マイクロコントローラである。いくつかの実装例では、装置コントローラ112は、装置110用のメモリコントローラである。以下の記述は、装置コントローラ112がメモリコントローラである実装例に基づいて、様々な手法を説明する。もっとも、以下の記述で説明される手法は、装置コントローラ112がメモリコントローラとは異なる別の種類のコントローラである実装例に対しても適用可能である。
【0042】
プロセッサ113は、命令を実行し、また、データを処理するように構成される。命令には、二次メモリ中にファームウェアコード及び/又は他のプログラムコードとしてそれぞれ格納されるファームウェア命令及び/又は他のプログラム命令が含まれる。データには、他の適切なデータの中でも、プロセッサによって実行されるファームウェア及び/又は他のプログラムに対応するプログラムデータが含まれる。いくつかの実装例では、プロセッサ113は、汎用マイクロプロセッサ又はアプリケーション専用マイクロコントローラである。プロセッサ113は、中央演算処理装置(CPU)とも称される。
【0043】
プロセッサ113は、内部メモリ114から命令及びデータにアクセスする。いくつかの実装例では、内部メモリ114は、静的RAM(SRAM)又は動的RAM(DRAM)である。例えば、いくつかの実装例では、装置110がeMMC、SDカード、又はスマートウォッチである場合、内部メモリ114はSRAMである。いくつかの実装例では、装置110がデジタルカメラ又はメディアプレイヤである場合、内部メモリ114はDRAMである。
【0044】
いくつかの実装例では、図1に示されるように、内部メモリは装置コントローラ112に含まれるキャッシュメモリである。内部メモリ114には、プロセッサ113によって実行される指令に対応する命令コード、及び/又はランタイム中にプロセッサ113によって要求されるデータが格納される。
【0045】
装置コントローラ112は、命令コード及び/又はデータをメモリ装置116から内部メモリ114へと転送する。メモリ装置116は半導体装置であり得る。いくつかの実装例では、メモリ装置116は、例えばNANDフラッシュメモリ又は他の適切な不揮発性メモリ等の命令及び/又はデータの長期格納用に構成される不揮発性メモリである。メモリ116装置がNANDフラッシュメモリである実装例では、装置110は例えばフラッシュメモリーカード等のフラッシュメモリであり、装置コントローラ112はNANDフラッシュコントローラである。例えば、いくつかの実装例では、装置110がeMMC又はSDカードである場合、メモリ装置116はNANDフラッシュである。いくつかの実装例では、装置110がデジタルカメラである場合、メモリ装置116はSDカードである。いくつかの実装例では、装置110がメディアプレイヤプレイヤである場合、メモリ装置116はハードディスクである。
【0046】
いくつかの実装例では、装置コントローラ112は、データ及び命令(instruction)をホスト装置120から受信し、また、データをホスト装置120へと送信するように構成される。装置コントローラ112は、さらに、データ及びコマンド(command)をメモリ装置116へと送信し、また、データをメモリ装置116から受信するように構成される。例えば、装置コントローラ112は、データ及び書き込みコマンドを送信してメモリ装置116に対してデータを指定アドレスに格納するように命令するように構成される。別の例では、装置コントローラ112は、ホスト装置120から読み出し要求(或いは読み出しコマンド)を受信して、メモリ装置116内の指定アドレスからデータを読み出すことを指示する対応する読み出しコマンドをメモリ装置116へと送信するように構成される。
【0047】
メモリ装置116は複数のブロックを含む。メモリ装置116は、図1Bにてさらに詳細が示されるように2Dメモリブロックを含む2次元(2D)メモリであり得る。メモリ装置116は、図1Cにてさらに詳細が示されるように3Dメモリブロックを含む3次元(3D)メモリであり得る。各ブロックは同数のページを含み得る。各ページはブロック内に固有数を有する。ブロック内のページ(pages in the block)の固有数の順序に応じて、データは、ブロックのページ(pages of the block)内に格納される。各ページは別個に読み出し又は書き込みが可能であり、また、ブロック内のページは一括削除が可能である。
【0048】
いくつかの実装例では、ブロックはいくつかのサブブロックに分割され得る。各サブブロックは、1つ以上のページを含み得る。サブブロック内の各ページは、別個に読み出し又は書き込み可能である。各サブブロック内の1つ以上のページは、一括削除が可能である。いくつかの実装例では、メモリ装置116は1つ以上のダイを含む。各ダイは、メモリチップであり得る。また、該チップ上にはいくつかのメモリアレイと周辺回路が含まれ得る。メモリアレイは、いくつかの平面を含み得る。各平面はメモリセルの物理ブロックをいくつか含み得る。各物理ブロックは、いくつかのデータセクタを格納し得るメモリセルページをいくつか含み得る。例えば、図1Aのコントローラ112等のメモリコントローラ等によって、スーパーブロックを指定して異なる平面からの少なくとも1つの物理ブロックを組み合わせることができる。スーパーブロック内の各物理ブロックは異なる平面からのものであり、即ち、任意の平面はスーパーブロック内において1つよりも多くのブロックを提供し得ないということである。スーパーブロック(super block)はいくつかのスーパーページ(super page)を含み、各スーパーページは、スーパーブロック内の対応する複数の物理ブロックからの複数のページを組み合わせる。スーパーページ内の各ページは、その対応する物理ブロック内のそれと同じページ番号を有し得る。スーパーページは、同時にプログラミングされるスーパーページ内の全ページを伴ってプログラミングされ得る。
【0049】
メモリセルは、削除状態及び1つ以上のプログラミング済み状態を含むいくつかの状態を、表し得る。例えば、いくつかの例では、メモリセルは単一レベルセル(SLC、single-level cell)であり、1ビットを格納でき、削除状態(ER)とプログラミング済み状態(A)とを含む2つの状態を表すことができる。1つのワード線内のメモリセルは、1つのページを構成し得る。いくつかの例では、メモリセルは多レベルセル(MLC、multi-level cell)である。例えば2レベルセルは2ビットを格納でき、削除状態(ER)と3つのプログラミング済み状態(A、B、及びC)とを含む4つの状態を表すことができる。1つのワード線内のメモリセルは、2つのページを構成し得る。いくつかの例では、メモリセルは3重レベルセル(TLC、triple-level cell)であって、3ビットを格納でき、削除状態(ER)と7つのプログラミング済み状態(A、B、C、D、E、F、及びG)とを含む8つの状態を表すことができる。1つのワード線内のメモリセルは、3つのページを構成し得る。諸状態は次第に高められた電圧範囲を有し得るところ、削除状態は最低の電圧範囲を有する。
【0050】
図1Bは、メモリ装置116が2Dメモリである場合の2Dメモリブロック140の構成の例を示す。ブロック140は、列ビット線(column bit line)BL0、BL1、...、BLnー1、BLnに直列で接続されて複数のセルストリング144を形成し、また、行ワード線(row word line)WL0、WL1、...、WLnー1、WLnに直列で接続されて複数のセルページ142を形成するメモリセル141を含む。
【0051】
ブロック内の各メモリセルは、ゲートとドレインとソースとドレイン及びソースの間で定義されたチャネルとを含む。各メモリセルは、ワード線とビット線との間の交差点に配置され、ゲートはワード線に接続されており、ドレインはビット線に接続されており、また、ソースはソース線に接続されておりそして該ソース線は共通接地に接続される。いくつかの例では、フラッシュメモリセルのゲートは、制御ゲートとフローティングゲートとを含むデュアルゲート構造を有し、フローティングゲートは2つの酸化層間に吊られてセルをプログラミングする電子をトラップする。
【0052】
セルストリング144は、全てが直列で接続されるいくつかのメモリセル141、ストリング選択トランジスタ(SST、string select transistor)143、及び接地選択トランジスタ(GST、ground select transistor)145を含み得る。SST143のゲートは、ストリング選択線(SSL)146に接続される。異なるストリングにおけるSST143のゲートは、同じSSLに接続される。メモリセル141のゲートは、ワード線WL0、WL1、...、WLnー1、WLnにそれぞれ接続される。セルストリング144又はメモリセル141は、GST145を介して共通ソース線(CSL)149に接続される。CSL149は、接地又は電圧供給源に接続され得る。GST145のゲートは、接地選択線(GSL)148に接続される。異なるストリング144におけるGST145のゲートは、同じGSL148に接続される。
【0053】
セルページ142は、複数のメモリセル141に接続され得る。セルページ142におけるメモリセル141のゲートは、それぞれのワード線(WL)に直列で結合される。ワード線に入力電圧が印加された場合、入力電圧はセルページ142におけるメモリセル141のゲートにも印加される。読み取り操作でブロック140中の特定のセルページ142を読み取るために、特定のセルページ142に対応するワード線により低い読み出し電圧が印加される。一方で、ブロック140中の他のセルページにより高い読み出し電圧が印加される。
【0054】
図1Cは、(図1Aに示される)メモリ装置116が3Dメモリである場合の3Dメモリブロック150の例を示す。3Dメモリブロック150は、図1Bの2Dメモリブロック140のスタックを含み得る。メモリセル157は、例えばXYZ座標系等の3次元中に配置され、また、複数のセルページ152(伝導層又はワード線層)を形成するために複数のワード線に接続され、複数のセルストリング154を形成するために複数のビット線(例えば、BL<n>、 BL<n+1>)に接続される。セルページ152は例えばXY平面内の層たり得るのであり、また、同一層上のメモリセル157は1つのワード線に結合されて同じ電圧とされ得る。各セルページ152は、例えばXデコーダ(或いはスキャニングドライバ)等の駆動回路内の各々のコンタクトパッドに接続され得る。
【0055】
セルストリング154は、Z方向に沿って垂直に直列で接続される複数のメモリセル157を含み、メモリセルはストリング選択線(SSL)156に結合されるSSTとして構成され得る。また、メモリセルは接地選択線(GSL)158に結合されるGSTとして構成されてよい。セルストリング154は、例えばデータドライバ等の1つ以上のドライバに接続される。メモリセル157のセルストリング154は、接地選択トランジスタ(GST)を介して共通ソース線(CSL)159に接続される。CSL159は、3Dメモリの基材上に形成された伝導層(或いは複数の伝導線)とされ得る。CSL159は、接地又は電圧供給源に接続され得る。
【0056】
図2Aは、例示的なメモリ装置200について示す概略図である。メモリ200は、図1Aのメモリ装置116として実装され得る。メモリ装置200はメモリセルアレイ210を含む。メモリセルアレイ210は、例えば図1Bのメモリセル141や図1Cのメモリセル157等のいくつかの行ワード線及びいくつかの列ビット線に直列で結合されるいくつかのメモリセルを含み得る。
【0057】
メモリセルは、記憶要素として構成されたメモリトランジスタを含み得る。メモリトランジスタは、シリコン-酸化物-窒化物-酸化物-シリコン(SONOS)トランジスタ、フローティングゲートトランジスタ、窒化物リードオンリーメモリ(NROM)トランジスタ、又は電荷蓄積可能な任意の適切な不揮発メモリ金属-酸化物-半導体(MOS)装置を含み得る。
【0058】
図2Aに示すように、メモリ装置200は、I/Oインタフェース202、制御ロジック204、ページバッファ回路220、及びキャッシュ回路230をさらに含み得る。I/Oインタフェース202は、データを(例えば、図1Aの装置コントローラ112やホストコントローラ122等のコントローラから)受信するため又はメモリセルアレイ210からデータを出力するための複数の入出力ピン(或いはポート)を有し得る。例えば、I/Oインタフェース202は、8つのデータピン[7:0]を含み得る。メモリ装置200は、I/Oインタフェース202を介して受信及び出力されたデータをバッファするように構成されたデータバッファをさらに含み得る。データバッファは、I/Oインタフェース202内に、キャッシュ回路230内に、又はI/Oインタフェース202とキャッシュ回路230との間に、収められることができる。データバッファは、いくつかのデータユニット(例えば、データレジスタ、データキュー(DQ)、データラッチ、データキャッシュ、データモジュール、又は任意の適切な論理ユニット)を含み得る。
【0059】
メモリ装置200は、Xデコーダ(或いは行デコーダ)206をさらに含み得るし、随意的にはYデコーダをもさらに含み得る。各メモリセルは、各々のワード線を介してXデコーダと結合され、各々のビット線215を介してYデコーダと結合される。したがって、各々のワード線及び各々のビット線215を通じて、Xデコーダ206及びYデコーダによって、リード操作又はライト操作のために、各メモリセルを選択することができる。
【0060】
ページバッファ回路220は、ビット線215を介してメモリセルアレイ210に結合されることができ、また、データバス225を介してキャッシュ回路230に結合されることができる。データバス225は、ページバッファ回路220及びキャッシュ回路230を介して結合され得る1つ以上の伝導性の線(例えば、メタルの線)を含み得る。ページバッファ回路220は、いくつかのページバッファを含み得る。各ページバッファは、データバス225に結合され得る。各ページバッファは、複数のラッチを含み得る。ラッチは、ページバッファ内の内部メタル配線(例えば、内部データバス線(IDL、internal data-bus line))によって相互に伝導性を伴って接続され得る。内部メタル配線を介して、ページバッファ内のラッチ間でデータを転送することができる。データバス225及び/又は異なるページバッファ内のメタル配線を介して、異なるページバッファ内のラッチ間でデータを転送することができる。
【0061】
キャッシュ回路230は、データ格納用のいくつかのキャッシュを含み得るキャシュデータラッチ回路であり得る。各キャッシュは、データバス225に結合されることができる。各キャッシュは、キャッシュ内の内部メタル配線によって相互に伝導性を伴って接続され得る1つ以上のラッチを含み得る。内部メタル配線を介して、キャッシュ内の1つ以上のラッチ間でデータが転送され得る。データバス225及び/又は異なるキャッシュ内のメタル配線を介して、キャッシュ回路230内の異なるキャッシュ内のラッチ間でデータを転送することが可能である。データバス225を介して、キャッシュ回路230内のキャッシュ(又はラッチ)及びページバッファ回路220内のページバッファ(又はラッチ)間でデータを転送することも可能である。キャッシュ回路230は、データバス235を介して、I/Oインタフェース202に結合されることができる。データバス235は、キャッシュ回路230及びI/Oインタフェース202を介して結合され得る1つ以上の伝導性の線(例えば、メタル配線)を含み得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、ページバッファは、メモリセルアレイ210内の1つ以上のメモリセルを接続する対応するビット線215と関連付けられるデータ線を介して、Yデコーダと、接続される。ページバッファは、対応するビット線上の電圧を制御して、対応するビット線215に結合されるメモリセルに対しての操作(例えば、リード、プログラム、削除)を行うように構成され得る。いくつかの実施形態では、プログラム又は削除操作に際して、キャッシュ回路230は、データバッファからのデータをキャッシュ回路230内の1つ以上のキャッシュ内に格納及び/又は1つ以上のキャッシュからのデータをページバッファ回路220内の1つ以上のページバッファへと出力するように構成される。リード操作に際して、キャッシュ回路230は、ページバッファ回路220の1つ以上のページバッファからのデータをキャッシュ回路230の1つ以上のキャッシュ内に格納及び/又は1つ以上のキャッシュからのデータをデータバッファへと出力するように構成される。
【0063】
図2Aに示されるように、制御ロジック204は、メモリ装置200内のコンポーネントに結合されることができ、コンポーネントにはI/Oインタフェース202、Xデコーダ206(並びに随意的にはYデコーダ)、ページバッファ回路220、及びキャッシュ回路230が含まれる。制御ロジック204は、コマンド、アドレス情報、及び/又はデータを、I/Oインタフェース202を介して、例えば図1Aの装置コントローラ112又はホストコントローラ122等のコントローラから、受信するように構成されることができる。制御ロジック204は、コマンド、アドレス情報、及び/又はデータを処理して、例えば、(例えば、メモリセルアレイ210内のブロック/ページの)物理アドレス情報を生成することもできる。制御ロジック204は、例えば複数のロジック、回路、及び/又はコンポーネントを統合する集積回路を含み得る。いくつかの実装例では、制御ロジックは、データレジスタ、SRAMバッファ、アドレス生成器、モードロジック、状態マシンの少なくとも1つを含む。モードロジックは、読み出し又は書き込み操作があるかを決定して、該決定の結果を状態マシンに提供するように構成され得る。
【0064】
読出し操作の際、状態マシンは、電圧生成器及びページバッファ回路220に制御信号を提供することができる。電圧生成器は、メモリセル選択のために、読み出し電圧をXデコーダ206及びYデコーダに提供することができる。ページバッファは、被選択メモリセル内に格納されたデータビット(「1」又は「0」)を表す小電力信号(例えば、電流信号)を、ページバッファ及び被選択メモリセルに結合されたビット線215を介して、検出することができる。検出アンプによって、小電力信号変動を認識可能な論理レベルに増幅でき、それによってメモリ装置200の内外のロジックによってデータビットが正しく解釈可能となり得る。いくつかの実装例では、ページバッファ回路220又はキャッシュ回路230の少なくとも1つは、検出アンプ内に含まれる。データバッファは、増幅済み電圧を検出アンプから受信して、増幅済み電力信号をI/Oインタフェース202を介してメモリ装置200外のロジックへと出力することができる。
【0065】
書き込み操作に際して、制御ロジック204内のデータレジスタはI/Oインタフェース202からの入力データを記録することができ、また、制御ロジック204内のアドレス生成器はメモリセルアレイ210の指定メモリセル内に入力データを格納するための対応する物理アドレスを生成することができる。アドレス生成器は、対応するワード線及びビット線を介して指定メモリセルを選択するように制御されるXデコーダ206及びYデコーダに接続され得る。SRAMバッファは、電力が供給される限り、データレジスタからの入力データをそのメモリ内に保持することができる。状態マシンは、SRAMバッファからの書き込み操作を処理でき、また、書き込み電圧をXデコーダ206及び/又はYデコーダに提供し得る電圧生成器に制御信号を提供し得る。Yデコーダは、入力データを指定メモリセル内に格納するために書き込み電圧をビット線(BL、bit line)に出力するように構成されることができる。
【0066】
図2Bは、図2Aのメモリ装置200内の入出力インタフェース202とキャッシュ回路230との間でのデータ転送について示す図である。図2Bに示されるように、メモリセルアレイ210は、ある方向において互いに隣り合って配置される複数のメモリセルサブアレイ(例えば、左サブアレイ212及び右サブアレイ214)を含み得る。
【0067】
I/Oインタフェース202は、複数の内部データバス245(例えば、複数の伝導線)を介して結合され得る、I/Oパッド242及びI/O制御回路240を含み得る。I/Oパッド242は、入力データの受信又は出力データの送信のための外部コントローラ(例えば、図1Aの装置コントローラ112又はホストコントローラ122)に伝導性を伴って結合されるように構成される複数のデータピンを含み得る。例えば、図3A、5A、6A、6B、7A、又は8Aに示されるI/O制御回路240は、I/Oパッド242を介して入力データを格納し、また、入力データをデータバス235(例えば、左データバス235a及び右データバス235b)を介してキャッシュ回路230へと転送するように構成され得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、データがメモリセルアレイ210内の左サブアレイ212内へと書き込み又はプログラミングされる場合、データを、内部データバス245を介し、複数のデータユニット(例えば、DQ)内にデータを格納し得るI/O制御回路240内へと入力することができる。そして、図3A又は図5Aにて更なる詳細が示されるように、右から左へと向かう方向にてI/O制御回路240内の信号バス上で信号(例えば、右側に配置された右信号生成器によって生成されたクロック信号)を転送して、データユニットを発動して、格納済みデータを左データバス235aを介してキャッシュ回路230へ転送することができる。そして、キャッシュ回路230は、格納済みデータを左サブアレイ212へと転送するように構成されることができ、そうすることによってデータ転送速度が向上し得る。
【0069】
同様に、データがメモリセルアレイ210内の右サブアレイ214内へと書き込み又はプログラミングされる場合、データを、内部データバス245を介し、複数のデータユニット内にデータを格納し得るI/O制御回路240内へと入力することができる。そして、図3A又は図5Aにて更なる詳細が示されるように、左から右へと向かう方向にてI/O制御回路240内の信号バス上で信号(例えば、左側に配置された左信号生成器によって生成されたクロック信号)を転送し、データユニットを発動して、右データバス235bを介して格納済みデータをキャッシュ回路230へと転送することができる。そして、キャッシュ回路230は、格納済みデータを右サブアレイ214へと転送するように構成されることができ、そうすることよってデータ転送速度が向上し得る。
【0070】
例示的な集積回路及び信号転送
図3Aは、信号転送用の例示的集積回路300について示す概略図である。集積回路300は、半導体装置、例えば、図1Aのメモリ装置116や図2A~2Bのメモリ装置200内にて実装され得る。半導体装置は、集積回路300を含み得るI/Oインタフェース(例えば、図2A~2BのI/Oインタフェース202)を含み得る。集積回路300は、I/O制御回路(図2BのI/O制御回路240)、又はI/O制御回路及びI/Oパッド(例えば、図2BのI/Oパッド)の組合せであり得る。半導体装置は、データ転送用にデータバス(例えば、図2Aのデータバス235又は図2Bのデータバス235a又は235b)を介してI/Oインタフェースに結合されるキャッシュ回路(例えば、図2A~2Bのキャッシュ回路230)を含み得る。半導体装置は、メモリセルアレイ(例えば、図2A~2Bのメモリセルアレイ210)を含み得る。
【0071】
図3Aに示されるように、集積回路300は、データ(例えば、プログラミング又は書き込みされる入力データ)を格納するように構成された複数のデータキュー(DQ)310を含む。集積回路300は、各々が複数のDQ310に結合されるとともに信号(例えば、301a、301b)を各DQ310へと転送するように構成される信号バス304を、さらに含み得る。信号は、立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを有する単一パルス又は周期的パルスを含み得るクロック信号たり得る。信号を用いて複数のDQ310をトリガして、複数のDQ310内に格納されたデータを外部へ、例えば、キャッシュ回路へ転送することができる。
【0072】
信号(例えば、301a、301b)は、信号生成器(例えば、左信号生成器(YCLK_GENL)302a又は右信号生成器(YCLK_GENR)302b)によって生成され得る。いくつかの実施形態では、信号生成器302a、302bは、集積回路300内に含まれ得る。いくつかの実施形態では、信号生成器302a、302bは、半導体装置内に含まれるとともに集積回路300に対して外部的に結合され得る。
【0073】
いくつかの例では、右信号生成器302bは、例えばキャッシュ回路に結合されたメモリセルアレイの左サブアレイ(例えば、図2Bの左サブアレイ212)にデータが格納されると決定したことに応答して、信号301bを生成して信号301bを右から左へ、信号バス304上でDQ310へ転送することができる。そして、DQ310は、DQ310内に格納されたデータを受信された信号301bに応じてキャッシュ回路へ転送でき、さらにキャッシュ回路はデータをメモリセルアレイへ、例えば、左サブアレイへ転送することができる。
【0074】
いくつかの例では、左信号生成器302aは、例えばキャッシュ回路に結合されたメモリセルアレイの右サブアレイ(例えば、図2Bの右サブアレイ214)にデータが格納されると決定したことに応答して、信号301aを生成して信号301aを左から右へと信号バス304上でDQ310へと転送することができる。そして、DQ310は、DQ310内に格納されたデータを受信された信号301aに応じてキャッシュ回路へ転送でき、さらにキャッシュ回路はデータをメモリセルアレイへ、例えば、右サブアレイへ転送することができる。
【0075】
いくつかの例では、複数のDQ310は、左信号生成器302aの隣の左DQ310と、右信号生成器302bの隣の右DQ310とに分割され得る。左信号生成器302aは信号301aを左DQ310へと送ることができ、該左DQ310は左DQ310内に格納されたデータを信号301aに応じてキャッシュ回路へと転送でき、また、右信号生成器302bは信号301bを右DQ310へと送信でき、該右DQ310は右DQ310内に格納されたデータを信号301bに応じてキャッシュ回路へと転送することができる。
【0076】
図3Bは、信号バス304を介してDQ310へと転送された信号(例えば、信号301a又は301b)を用いてのデータ転送について示すタイミング図350である。例えば、書込み操作では、入力データは先ず8つのDQ、例えば、 DQ[7:0]内に格納される。入力データは、いくつかのデータセット、例えば、Data0_[7:0]、 Data1_[7:0]、 Data2_[7:0]...を含み得る。データセットは8つのDQ内に逐次的に格納される。各データセットは8ビットを含むことができ、各ビットは8つのDQの対応するDQ内に格納され得る。そして、トリガとなる信号IODL_WCK(例えば、信号301a又は301b)が生成されて信号バス304を介して各DQへと転送される。そして、データバス、例えば、IODL[7:0]を用いてトリガ信号たるIODL_WCKに応じてデータをDQからキャッシュへと転送することができる。例えば、T1、例えば、トリガ信号IODL_WCKの第1の立ち上がりエッジにおいて、第1のデータセットたるData0_[7:0]がDQからデータバスへと転送される。時点T2、例えば、トリガ信号IODL_WCKの第2の立ち上がりエッジにおいて、第2のデータセットたるData1_[7:0]がDQからデータバスへと転送される。トリガ信号IODL_WCKにおいて第2の立ち上がりエッジは第1の立ち上がりエッジに続くのであり、第2のデータセットはDQ内の第1のデータに続くものである。
【0077】
いくつかの例では、信号バス304に沿った(例えば、DQ0からDQ7への)信号転送経路では、信号(例えば、301a又は301b)は大きなメタルローディング及び/又はゲートローディングにさらされ得る。すると、信号歪曲が惹起されて、DQからのデータ転送が影響を受け得る。
【0078】
いくつかの実施形態では、図3Aに示されるように、1つ以上のバッファ回路320を信号バス304に追加して駆動能力を増大させることができる。バッファ回路320は、1つ以上のp型トランジスタ(例えば、PMOS)及び1つ以上のn型トランジスタ(例えば、NMOS)を含み得る。異なる処理(例えば、異なるコーナー)及び温度下では、p型トランジスタ及びn型トランジスタの駆動能力は異なり得るので、信号と関連付けられる立ち上がり遅延時間Tr及び立ち下がり遅延時間Tfの間で大きな差違或いは変化が惹起され得る。そうすると、信号が歪み得る。
【0079】
図4は、立ち上がり遅延時間Trと立ち下がり遅延時間Tfとの間の、(a) Tr = Tfの場合、(b) Tr > Tfの場合、及び(c) Tr < Tfの場合といった異なる関係下での例示的な被転送信号について示す図である。立ち上がり遅延時間Trは、2つの隣り合う信号の立ち上がりエッジ間で定義された期間であり(例えば、IODL_WCK_R及びIODL_WCK_M又はIODL_WCK_M及びIODL_WCK_L)、立ち下がり遅延時間Tfは2つの隣り合う信号の立ち下がりエッジ間で定義された期間である。例えば、図3Aに示されるように、信号301bは、信号バス304を介して右信号生成器302bからDQ310へと転送される。被転送信号は、信号バス304に沿った異なる位置において、対応するプロファイル、例えば、信号バス304の右側におけるIODL_WCK_R、信号バス304の中程におけるIODL_WCK_M、及び信号バス304の左側におけるIODL_WCK_Lを有し得る。
【0080】
信号が信号バス304上で歪められていない場合、図4の(a)に示されるように、立ち上がり遅延時間Tr(例えば、IODL_WCK_R及びIODL_WCK_Mの信号の立ち上がりエッジ間のそれ)は立ち下がり遅延時間Tf(例えば、IODL_WCK_R及びIODL_WCK_Mの信号の立ち下がりエッジ間)と実質的に同一である。したがって、入力信号であるIODL_WCK_Rは、信号幅Tin、例えば信号の立ち上がりエッジの中間及び立ち下がりエッジの中間の間であり得るのであり、号幅Tinは出力信号たるIODL_WCK_Lの信号幅たるToutと実質的に同一であり得る。
【0081】
信号が信号バス304上で歪められる場合、立ち上がり遅延時間Trは立ち下がり遅延時間Tf(例えば、Tr > Tf又はTr < Tf)と異なり得る。いくつかの場合、立ち上がり遅延時間Trが立ち下がり遅延時間Tfよりも大きい場合(例えば、Tr > Tf)、信号の信号幅が信号バス304上で次第に小さくなり得る。例えば、図4の(b)に示されるように、入力信号たるIODL_WCK_Rの信号幅Tinは、中間信号たるIODL_WCK_Mの信号幅より大きいものであり得るのであり、IODL_WCK_Mの信号幅は出力信号たるIODL_WCK_Lの信号幅たるToutよりも大きいものであり得る。対照的に、一部の場合では、立ち上がり遅延時間Trが立ち下がり遅延時間Tfよりも小さい場合(例えば、Tr < Tf)、信号の信号幅が信号バス304上で次第に大きくなり得る。例えば、図4の(c)に示されるように、入力信号たるIODL_WCK_Rの信号幅Tinは、中間信号たるIODL_WCK_Mの信号幅より小さいものであり得るのであり、IODL_WCK_Mの信号幅は出力信号たるIODL_WCK_Lの信号幅たるToutよりも小さいものであり得る。
【0082】
本開示の実装例は半導体装置内にて信号転送を管理するための方法、システム、装置、回路、及び手法を提供する。信号転送の管理は、例えば、半導体装置内のデータユニットへの信号経路にて複数回にわたって信号を反転させて信号と関連付けられる立ち上がり遅延時間と立ち下がり遅延時間との間の差異を補償することによってなされる。これによって信号経路上の信号の歪みを実効的に減じ、半導体装置内での信号転送即ちデータ転送を向上させることが可能となる。以下において詳述するように、信号は複数回反転され得る。信号の反転は、反転制御信号を伴っていくつかの反転ユニット(例えば、論理インバータ、XNOR、XOR)によって、又は奇数個の論理インバータを伴うバッファ回路によってなされ得るのであり、反転ユニットやバッファ回路はデータユニットへの信号経路上(例えば、信号バス上に及び/又は信号バスとデータユニットとの間に)に配置される。
【0083】
図5Aは、信号反転に関して逆バッファを用いる信号転送管理のための例示的集積回路500について示す概略図である。図3Aの集積回路300と同様に、集積回路500は、半導体装置(例えば、図1Aのメモリ装置116や図2A~2Bのメモリ装置200)内にて実装され得る。半導体装置は、集積回路500を含み得るI/Oインタフェース(例えば、図2A~2BのI/Oインタフェース202)を含み得る。集積回路500は、I/O制御回路(図2BのI/O制御回路240)、又はI/O制御回路及びI/Oパッド(例えば、図2BのI/Oパッド)の組合せであり得る。半導体装置は、データ転送用にデータバス(例えば、図2Aのデータバス235又は図2Bのデータバス235a又は235b)を介してI/Oインタフェースに結合されるキャッシュ回路(例えば、図2A~2Bのキャッシュ回路230)を含み得る。半導体装置は、メモリセルアレイ(例えば、図2A~2Bのメモリセルアレイ210)を含み得る。
【0084】
図5Aに示されるように、そして図3Aの集積回路300と同様に、集積回路500は複数のデータキュー(DQ)を含むのであり、データキューはDQ520と総称され、個別的にはDQ520と呼ばれる。例えば、8つのDQ(520-0、520-1、...、520-7)が図5Aに示される。もっとも、より多くの又はより少ない個数のDQを集積回路500に含めることが可能である。DQ520は、プログラミング又は書き込みがなされるデータ(例えば、入力データ)を格納するように構成される。集積回路500は、複数のDQ520の各々に結合された信号バス502(例えば、図3Aの信号バス304)をさらに含み得るのであり、信号バス502は各DQ520に信号(例えば、503-L、503-R)を転送するように構成される。信号は、単一パルス信号又は立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを各々が有する周期的パルスを含み得るクロック信号たり得る。信号を用いて複数のDQ520をトリガして、複数のDQ520内に格納されたデータを外部へと(例えば、キャッシュ回路へと)転送することができる。
【0085】
信号(例えば、503-L、503-R)は、対応する信号生成器(例えば、左信号生成器(YACLK_GENL)504-L又は右信号生成器(YACLK_GENR)504-R)によって生成され得る。いくつかの実施形態では、図5Aに示されるように、信号生成器504-L、 504-Rは、集積回路500内に含まれ得る。いくつかの実施形態では、信号生成器504-L、504-Rは、半導体装置内に含まれ得るのであり、集積回路500に対して外部的に結合され得る。左信号生成器504-L及び右信号生成器504-Rはそれぞれ、左信号生成器302a及び右信号生成器302bと類似又は同一であり得る。
【0086】
いくつかの例では、右信号生成器504-Rは、例えばキャッシュ回路に結合されたメモリセルアレイの左サブアレイ(例えば、図2Bの左サブアレイ212)にデータが格納されと決定したことに応答して、信号503-R(例えば、図3Aの信号301b)を生成して信号503-Rを右から左へと信号バス502上でDQ520へと転送することができる。そして、DQ520は、DQ520内に格納されたデータを受信された信号503-Rに応じてキャッシュ回路へと転送でき、さらにキャッシュ回路はデータをメモリセルアレイへと(例えば、左サブアレイへと)転送することができる。いくつかの例では、左信号生成器504-Lは、例えばキャッシュ回路に結合されたメモリセルアレイの右サブアレイ(例えば、図2Bの右サブアレイ214)にデータが格納されると決定したことに応答して、信号503-Lを生成して信号503-Lを左から右へと信号バス502上でDQ520へと転送することができる。そして、DQ520は、DQ520内に格納されたデータを受信された信号503-Lに応じてキャッシュ回路へと転送でき、さらにキャッシュ回路はデータをメモリセルアレイへと(例えば、右サブアレイへと)転送することができる。いくつかの例では、複数のDQ520は、左信号生成器504-Lの隣の左DQ520(例えば、520-7、520-6、520-5、520-4)と、右信号生成器504-Rの隣の右DQ520(例えば、520-3、520-2、520-1、520-0)とに分割されることができる。左信号生成器504-Lは信号503-Lを左DQ520へと送信でき、該左DQ520は左DQ520内に格納されたデータを信号503-Lに応じてキャッシュ回路へと転送でき、また、右信号生成器504-Rは信号503-Rを右DQ520へと送信でき、該右DQ520は右DQ520内に格納されたデータを信号503-Rに応じてキャッシュ回路へと転送することができる。
【0087】
集積回路500は、DQ520への信号経路にて複数回信号(503-L又は503-R)を反転することによって信号と関連付けられる立ち上がり遅延時間と立ち下がり遅延時間との間の差異について補償するように構成され得る。いくつかの実施形態では、集積回路500は、信号経路にて信号を複数回反転するように構成される複数の反転ユニットを含む。反転ユニットの各々は、信号を奇数回(例えば、1、3、5、...)反転するように構成されることができる。信号は2N回反転されることができ、ここでNは整数である(例えば、1、2、3、...)。そうすることで、信号経路での隣接する信号の立ち上がり遅延時間と立ち下がり遅延時間との間の差違を補償でき、DQ520によって受信された出力信号の信号幅が入力信号の信号幅と実質的に同一となるということが惹起され得る。
【0088】
いくつかの実施形態では、複数の反転ユニットは、信号バス502上に複数のバッファ回路510-1、510-2(バッファ回路510と総称され、個別的にはバッファ回路510と呼ばれる)を含む。バッファ回路510は図3Aのバッファ回路320と類似することができ、信号バス502にて転送される信号に関して駆動性能を増強するように構成され得る。
【0089】
各バッファ回路510は、入力信号を奇数回反転するように構成されることができる。バッファ回路510は、トライステートバッファを反転させることによって得られる反転バッファ、インバータチェーンバッファ、又は論理ゲートバッファ、又は任意のタイプのバッファであり得る。いくつかの実施形態では、バッファ回路510は、右から左へと転送される入力信号(例えば、信号503-R)を1回反転させるように構成される第1の論理インバータ512を含む。いくつかの実施形態では、バッファ回路510は、左から右へと転送される別の入力信号(例えば、信号503-L)を1回反転させるように構成される第2の論理インバータ514を含む。論理インバータは、PMOSトランジスタとNMOSトランジスタとを伴う1組を含み得る。論理バッファは、直列で結合された2つの論理インバータを含み得る。
【0090】
いくつかの例では、図5Aに示されるように、バッファ回路510は、第1の論理インバータ512及び第2の論理インバータ514を含み得る反転トライステートバッファ(TRI-BUFB)を含む。第1の論理インバータ512及び第2の論理インバータ514の各々は、対応する制御信号によって有効化(起動状態)又は無効化(停止状態)されることができるように構成されることができる。例えば、信号バス502上で信号503-Rが転送された場合、バッファ回路510-1、510-2内の第1の論理インバータ512は有効化されて(起動状態)、バッファ回路510-1、510-2内の第2の論理インバータ514は無効化される(停止状態)。同様に、信号バス502上で信号503-Lが転送された場合、バッファ回路510-1、510-2内の第2の論理インバータ514は有効化されて(起動状態)、バッファ回路510-1、510-2内の第1の論理インバータ512は無効化される(停止状態)。
【0091】
信号と関連付けられる立ち上がり遅延時間と立ち下がり遅延時間との間の差を補償することによって信号の歪みを減じるために、信号を1つ以上の反転ユニットによって2N回反転することができる。例示のために述べると、図5B~5Cに示されるように、以下の説明では、入力信号503-Rが信号バス502を解して右から左へと向かう方向541にてDQ520へと転送されると仮定する。
【0092】
以下において詳述するように、信号503-Rに対しては、信号バス502上の第1のバッファ回路510-1によって第1回目の反転を施し得るのであり、また、信号バス502上の第2のバッファ回路510-2によって又は信号バス502と対応するDQ520との間にて結合された追加の反転ユニットによって第2回目の反転を施し得る。例えば、IODL_WCK_M[7:0]はIODL_WCK_R[7:0]の反転信号たり得る。また、IODL_WCK_L[7:0]はIODL_WCK_M[7:0]の反転信号並びにIODL_WCK_R[7:0]の二重反転信号たり得る。
【0093】
バッファ回路(例えば、2つのバッファ回路510-1、510-2)は、信号バス502を複数のセグメント(例えば、3つのセグメント)に分割することができるのであり、また、DQ520を対応するグループ(例えば、3つのグループ)に分けることができる。3つのグループには、バッファ回路510-1前の右グループ(例えば、DQ520-0、520-1、520-2)と、2つのバッファ回路510-1、510-2間の中間グループ(例えば、DQ520-3、520-4)と、バッファ回路510-2後の左グループ(例えば、DQ520-5、520-6、520-7)とが含まれ得る。
【0094】
右グループ内のDQに関しては(例えば、520-0)、信号503-Rは、信号経路531にて右信号生成器504-RからDQ520-0へと転送される。信号経路531は、信号バス502の一部と、信号バス502及びDQ520-0の間の信号経路531の部分とを含み得る。信号経路531にはバッファ回路が無いため、信号503-Rを反転することは要さず、或いは信号経路531にて偶数回反転し得る。いくつかの例では、信号バス502とDQ520-0との間に論理バッファ516を結合しておくことができる。同様に、信号バス502とDQ520-1又は520-2との間に対応する論理バッファ516を結合しておくことができる。
【0095】
中間グループ内のDQに関しては(例えば、520-3)、信号503-Rは、信号経路533にて右信号生成器504-RからDQ520-3へと転送される。信号経路533は、信号バス502の一部と、信号バス502及びDQ520-3の間の信号経路533の部分とを含み得る。信号経路533条にバッファ回路が有るため、例えば図5B~5Cに示されるように、信号503-Rに対してはバッファ回路510-1によって第1回目の反転が施される。したがって、信号503-Rに対しては、信号バス502とDQ520-3との間で第2回目の反転をし得る。いくつかの例では、信号バス502とDQ520-3との間に論理インバータ518を結合しておくことができる。同様に、信号バス502とDQ520-4との間に対応する論理インバータ518を結合しておくことができる。
【0096】
左グループ内のDQに関しては(例えば、520-5)、信号503-Rは、信号経路535にて右信号生成器504-RからDQ520-5へと転送される。信号経路535は、信号バス502の一部と、信号バス502及びDQ520-5の間の信号経路535の部分とを含み得る。信号経路535上に2つのバッファ回路510-1、510-2が有るため、例えば図5B~5Cに示されるように、信号503-Rは、バッファ回路510-1、510-2内の第1の論理インバータ512によって逐次的に2回反転される。したがって、信号503-Rに対しては、反転することを要さないか、或いは、信号バス502とDQ520-5との間で偶数回の反転をし得る。いくつかの例では、信号バス502とDQ520-5との間に論理バッファ516を結合しておくことができる。同様に、信号バス502とDQ520-6又は520-7との間に対応する論理バッファ516を結合しておくことができる。
【0097】
図5Bは、図5Aの集積回路500での例示的な信号転送を示す。入力信号INPUT542(例えば、図5Aの信号503-R)が、信号バス502上で右から左への方向541に向かって転送される。入力信号INPUT542は第1のバッファ回路510-0によって反転されて、第1の反転済み信号OUTB_M544となる。第1の反転済み信号OUTB_M544に対しては、信号バス502上の第2のバッファ回路510-2によって更なる反転を施し得るのであり(例えば、左グループ内のDQへと)、これによって該信号は第2の反転済み信号OUTPUT548となる。第1の反転済み信号OUTB_M544に対しては、追加の論理インバータ518によって更なる反転を施し得るのであり(例えば、中間グループ内のDQへと)、これによって該信号は別の第2の反転済み信号OUT_M546となる。信号たるOUT_M546及びOUTPUT548は、入力信号INPUT542を2回反転することによって得られるのであり、例えば図5Cの(a)及び(b)にて示されるように、実質的に同一のプロファイル(或いは波形)を有し得る。
【0098】
図5Cは、立ち上がりから立ち下がり遅延時間Trfと立ち下がりから立ち上がり遅延時間Tfrとの間の 、(a) Trf > Tfrの場合、及び(b) Trf < Tfrの場合といった異なる関係下での、図5A~5Bの集積回路500を用いた際の例示的被転送信号について示す図である。立ち上がりから立ち下がり時間Trfは、第1の信号の立ち上がりエッジと第1の信号の反転信号たる第2の信号の立ち下がりエッジとの間の期間として定義される(例えば、INPUT542及びOUTB_M544、又はOUTB_M544及びOUT_M546又はOUTPUT548)。立ち下がりから立ち上がり時間Tfrは、第1の信号の立ち下がりエッジと第1の信号の反転信号たる第2の信号の立ち上がりエッジとの間の期間として定義される(例えば、INPUT542及びOUTB_M544、又はOUTB_M544及びOUT_M546又はOUTPUT548)。
【0099】
上述のように、理想的な例では、TrfはTfrと同一である。したがって、二重反転信号OUT_M546又はOUTPUT548は、入力信号INPUT542と実質的に同一な信号幅を有し得る。信号バス502上でのメタルローディング及び/又はゲートローディング故に、及び/又はプロセスや温度変動下でのPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタの異なる駆動性能故に、入力信号INPUT542は歪んでいることがあり、また、TrfはTfrと異なり得る。
【0100】
第1の例においては、立ち上がりから立ち下がり遅延時間Trfが立ち下がりから立ち上がり遅延時間Tfrよりも大きい場合、即ち図5Cの(a)に示されるようにTrf > Tfrの場合、反転済み信号OUTB_M544は入力信号INPUT542よりも小さな信号幅を有しており、また、2重反転信号OUT_M546又はOUTPUT548は反転信号OUTB_M544よりも大きな信号幅を有しる。同様に、第2の例においては、立ち上がりから立ち下がり遅延時間Trfが立ち下がりから立ち上がり遅延時間Tfrよりも小さい場合、即ち図5Cの(b)に示されるようにTrf < Tfrの場合、反転済み信号OUTB_M544は入力信号INPUT542よりも大きな信号幅を有しており、また、2重反転信号OUT_M546又はOUTPUT548は反転信号OUTB_M544よりも小さな信号幅を有しる。
【0101】
その結果、(a)Trf > Tfr或いは(b)Trf < Tfrのいずれの場合においても、入力信号INPUT542と二重反転信号OUT_M546又はOUTPUT548との間の立ち上がりエッジはTrf及びTfrの和と等しい遅延時間を有する。同様に、入力信号INPUT542と2重反転信号OUT_M546又はOUTPUT548との間の立ち下がりエッジはTfr及びTrfの和と等しい遅延時間を有する。即ち、TrfとTfrとで相互に補償することができる。入力信号INPUT542並びに二重反転信号OUT_M546又はOUTPUT548の立ち上がりエッジ間の遅延時間は、入力信号INPUT542並びに二重反転信号OUT_M546又はOUTPUT548の立ち下がりエッジ間の遅延時間と、同一である。したがって、二重反転信号OUT_M546又はOUTPUT548の信号幅Toutは、入力信号INPUT542の信号幅Tinと実質的に同一となり得る。二重反転によってTrfとTfrとの間の差が補償される。
【0102】
信号と関連付けられる立ち上がり遅延時間と立ち下がり遅延時間との間の差を補償するために、信号を信号経路にて2N回反転することが可能であり、ここでNは整数とする。信号経路に沿った信号バス上の奇数個のバッファ回路を介して信号を転送する場合、信号を奇数回反転するように構成された追加の反転ユニット(inverting unit)を、信号バスと対応するターゲットユニット(例えば、DQ520-3、520-4)との間に追加することができる。バッファ回路は、論理インバータ(例えば、図5Aの論理インバータ512)を含み得る。追加の反転回路(inverting circuit)は、論理インバータ(例えば、図5Aの論理インバータ518)、図6Aに示されるXNORロジック、又は図6Bに示される反転制御信号を伴うXORロジック、又は図7A~7Bに示される奇数個の論理インバータを伴うバッファ回路であり得る。
【0103】
信号経路に沿った信号バス上の偶数個のバッファ回路を介して信号を転送する場合、追加の反転ユニットは不要であり、信号バスと対応するターゲットユニット(例えば、DQ520-5、520-6、520-7)との間に偶数個の反転ユニットを結合することができる。例えば、信号バスと対応するターゲットユニットとの間に、論理バッファ(例えば、図5Aの論理バッファ516)、図6A~6Bに示されるXORロジック、又は図7A~7Bに示される偶数個の論理インバータを有するバッファ回路を、追加することができる。
【0104】
信号バス上に何らのバッファ回路を伴わずに例えばDQ520-0、520-1、520-2へと信号経路にて転送される信号は、偶数個のバッファ回路を介して信号が転送される場合のそれと類似し得る。信号バスと対応するターゲットユニットとの間に、論理バッファ(例えば、図5Aの論理バッファ516)、図6A~6Bに示されるXORロジック、又は図7A~7Bに示される偶数個の論理インバータを有するバッファ回路を、追加することができる。
【0105】
図6Aは、信号反転に関してXNOR及びXORロジック(或いは論理ゲート)を用いる信号転送管理用の別の例示的集積回路600について示す概略図である。XNORロジック及びXORロジックの速度は近似するため、集積回路600では図5Aの集積回路500で用いられる論理インバータと論理バッファとの間の速度差を減じることができ、信号転送に関してより優れた性能を達成することができる。
【0106】
集積回路600は図5Aの集積回路500と似たものとし得る。もっとも、信号バス502とDQ520との間で論理バッファ516及び論理インバータ518を用いる集積回路500とは異なり、図6Aに示されるように、集積回路600では(DQへの信号がバッファ回路を介さないか偶数個のバッファ回路510を介して転送される場合)論理バッファ516の代わりにXORロジック610が用いられ、また、(DQへの信号が奇数個のバッファ回路510を介して転送される場合)論理インバータ518の代わりにXNOR620が用いられる。
【0107】
図6Aに示されるように、XORロジック610の第1の入力は信号バス502に結合されており、また、信号バス502を介して転送された(transferred through)信号を受信するように構成されており、また、XORロジック610の第2の入力は「0」ビットに対応する低電圧レベル611に結合される。同様に、XNORロジック620の第1の入力は信号バス502に結合されており、また、信号バス502から転送された(transferred from)信号を受信するように構成されており、また、XNORロジック620の第2の入力も「0」ビットに対応する低電圧レベルに結合される。このようにして、XORロジック610は信号を反転せず、他方でXNORロジック620は信号を1回反転し得る。
【0108】
図6Bは、信号反転に関してXORロジックを用いる信号転送管理用の別の例示的集積回路630について示す概略図である。(例えば、DQ520の中間グループでの)信号反転のためにXNORロジックを用いる代わりに、集積回路630は、(例えば、「1」ビットに対応する高電圧レベルの)反転制御信号631を受信する第2の入力を有するXORロジック610'を用いる。このようにして、XORロジック610'は、反転制御信号631を伴って、XNORロジック620と同様に信号を1回反転することができる。集積回路630は同じタイプのXORロジックのみ用いる故に、2つの異なるタイプのロジック(XOR及びXNOR)を用いる集積回路600と比して、集積回路630は速度差をさらに減じ得る。
【0109】
いくつかの実施形態では、集積回路はXNORロジックのみを用いて信号転送を管理することができる。例えば、XNORロジック620は「1」ビットに対応する高電圧レベルを受信する第2の入力を有し得るのであり、また、信号を反転はせず、XORロジック610を代替するために(例えば、DQ520の左グループ又は右グループのために)用いることができ、「0」ビットに対応する低電圧レベルを受信する第2の入力を有する(図6A~6B)。
【0110】
図7Aは、信号反転にS2Dバッファ710-0、710-1、710-2、710-3、710-4、710-5、710-6、710-7(これらはS2Dバッファ710と総称され、個別的にはS2Dバッファ710と呼ばれる)を用いて信号転送を管理するための別の例示的集積回路700について示す概略図である。S2Dバッファ710は、図5Aの論理バッファ516及び論理インバータ518を代替するために用いられ得る。
【0111】
図7Bは、例示的なS2Dバッファ710について示す概略図である。図7Bに示されるように、S2Dバッファ710は、入力S711及び2つの出力DB713及びD715を有する。S2Dバッファ710は、入力S711と出力DB713との間に奇数個(例えば、3個)の論理インバータ712を含み、また、入力S711と出力D715との間に偶数個(例えば、2個)の論理インバータ712を含む。したがって、DQ520に結合された出力としてのDB713を有するS2Dバッファ710は、入力信号を奇数回反転でき、図5Aの論理インバータ516を代替するために用いることができる。したがって、DQ520に結合された出力としてのD715を有するS2Dバッファ710は、入力信号を偶数回反転でき、図5Aの論理バッファ518を代替するために用いることができる。
【0112】
図7Bに示されるように、入力S711から出力DB713への経路は、速度差について補償するために、入力S711から出力D715との間への経路よりも1つ多い論理インバータ712を含む。いくつかの実施形態では、S2Dバッファ710は、入力S711から出力D715への経路にて隣接する論理インバータ516間のノード717に結合されたキャパシタ716を含み得る。したがって、集積回路700は、S2Dバッファ710を用いることによって、図5Aの集積回路500内の論理インバータと論理バッファとの間での速度差を減じ得るのであり、それによってより優れた信号転送性能を達成することができる。
【0113】
例えば、図7Aに示されるように、集積回路700は、信号バス502と第1の信号経路での第1のデータユニット(例えば、データユニット520-0)との間で結合された第1のバッファ回路(例えば、S2Dバッファ710-0)と、信号バスと第2の信号経路での第2のデータユニット(例えば、データユニット520-3)との間で結合された第2のバッファ回路(例えば、S2Dバッファ710-3)とを含む。第1のバッファ回路及び第2のバッファ回路の各々は、入力S711と、第1の出力D715と、第2の出力DB713とを含む。偶数個のインバータ712が入力S711と第1の出力D715との間に結合されて、奇数個のインバータ712が入力S711と第2の出力DB713との間に結合される。第1のバッファ回路(例えば、S2Dバッファ710ー0)の入力711は信号バスに結合されることができ、また、第1のバッファ回路(例えば、S2Dバッファ710ー0)の第1の出力D715は第1のデータユニット(例えば、データユニット520-0)に結合されることができる。第2のバッファ回路(例えば、S2Dバッファ710ー3)の入力711は信号バスに結合されて、また、第2のバッファ回路(例えば、S2Dバッファ710ー3)の第2の出力DB713は第2のデータユニット(例えば、データユニット520-3)に結合される。いくつかの実施形態では、第1のバッファ回路及び第2のバッファ回路の各々は、偶数個のインバータの内の隣接インバータ間のノードに結合された少なくとも1つのキャパシタ(例えば、図7Bのキャパシタ716)をさらに含む。
【0114】
上述のように、信号バス(例えば、図5Aの502)上でのn個のバッファ回路(例えば、図5Aの510)は、信号バスを、n+1群のデータユニットに対応し得る(例えば、図5AのDQ520)n+1個のセグメントに分けることができる。ここでnは整数である。例えば、図5Aに示されるように、n=2の場合には、信号バス502は3つのセグメントに分けられて、DQ520は3つのグループ(例えば、左グループ、中間グループ、及び右グループ)に分けられる。
【0115】
図8Aは、信号反転に関してバッファ回路を用いる信号転送管理のための例示的集積回路800について示す概略図である。2個のバッファ回路(n=2)を含む集積回路500に比して、集積回路800は4個のバッファ回路810-1、810-2、810-3、810-4(n=4)を含む(これらはバッファ回路810と総称され、個別的にはバッファ回路810と呼ばれる)。各バッファ回路810は、図5Aのバッファ回路510と似るかそれと同一であり得る。
【0116】
入力信号INPUT830(例えば、図5Aの信号503-R)が信号バス802(例えば、図5Aの信号バス502)上で右から左への方向831に沿っていくつかのモジュール820(例えば、図5AのDQ520)へと向かって転送される。入力信号INPUT830は、信号バス802上の4つのバッファ回路810によって逐次的に反転されることができる。例えば、OUTB_M1 832はINPUT830の反転信号であり、OUT_M 834はOUTB_M1 832の反転信号又はINPUT830の2重反転信号であり、OUTB_M2 836はOUT_M 834の反転信号又はINPUT830の3重反転信号であり、OUTPUT838はOUTB_M2 836の反転信号又はINPUT830の4重反転信号である。
【0117】
4つのバッファ回路810は、信号バス802を5つのセグメントに分けることができ、これらは5つのグループのモジュール820に対応する(例えば、ある方向831における第1のグループ、第2のグループ、第3のグループ、第4のグループ、及び第5のグループ)。信号と関連付けられる立ち上がり遅延時間と立ち下がり遅延時間との間の差を補償するために、信号を信号経路にて2N回反転することができるのであり、ここでNは整数とする。信号が信号バス802上の奇数個のバッファ回路を介して信号経路に沿って転送される場合、信号バスと対応するモジュール(例えば、第2のグループ又は第4のグループ内の任意のモジュール)との間に論理インバータ818を追加し得る。信号がバッファ回路を介さずに転送される又は信号経路に沿って信号バス802上の偶数個のバッファ回路810を介して転送される場合、論理バッファ816を、信号バスと対応するモジュール(例えば、第1のグループ、第3のグループ、又は第4のグループ内の任意のモジュール820)との間に追加することができる。
【0118】
図8Bは、立ち上がりから立ち下がり遅延時間Trfと立ち下がりから立ち上がり遅延時間Tfrとの間の(a) Trf > Tfrの場合、及び(b) Trf < Tfrの場合といった異なる関係下での、図8Aの集積回路800を用いた際の例示的被転送信号(INPUT830、OUTB_M1 832、OUT_M 834、OUTB_M2 836、及びOUTPUT838)について示す図である。
【0119】
図8Bに示されるように、どちらの場合であっても、Trf及びTfrは、信号が偶数回反転された後に互いに補償し得る。INPUT830及びOUTPUT838(4重反転信号)の立ち上がりエッジ間の遅延時間はTrf + Tfr + Trf + Tfrの和であり、また、INPUT830及びOUTPUT838(4重反転信号)の立ち下がりエッジ間の遅延時間はTfr + Trf + Tfr + Trfの和である。即ち、立ち上がりエッジ間の遅延時間は、立ち下がりエッジ間の遅延時間と同一である。したがって、信号OUTPUT838の信号幅Toutは、入力信号INPUT830の信号幅Tinと実質的に同一となり得る。
【0120】
例示的処理
図9は、半導体装置内での信号転送管理用の例示的処理900について示すフローチャート図である。集積回路は、半導体装置(例えば、図1Aのメモリ装置116や図2A~2Bのメモリ装置200)内にて実装され得る。半導体装置は、集積回路を含み得るI/Oインタフェース(例えば、図2A~2BのI/Oインタフェース202)を含み得る。集積回路は、I/O制御回路(図2BのI/O制御回路240)、又はI/O制御回路及びI/Oパッド(例えば、図2BのI/Oパッド)の組合せであり得る。半導体装置は、データ転送用にデータバス(例えば、図2Aのデータバス235又は図2Bのデータバス235a又は235b)を介してI/Oインタフェースに結合されるキャッシュ回路(例えば、図2A~2Bのキャッシュ回路230)を含み得る。半導体装置は、メモリセルアレイ(例えば、図2A~2Bのメモリセルアレイ210)を含み得る。
【0121】
集積回路は、図3Aの集積回路300、図5Aの集積回路500、図6Aの集積回路600、図6Bの集積回路630、図7A~7Bの集積回路700、又は図8Aの集積回路800であり得る。いくつかの実施形態では、集積回路は、複数のデータユニット(例えば、図3AのDQ310、図5A、6A、6B、若しくは7AのDQ520、又は図8Aのモジュール820)と、複数のデータユニットへの信号経路上(例えば、図5Aの信号経路531、533、535)に配置された複数の反転ユニットとを含む。いくつかの実施形態では、反転ユニットは、信号を奇数回(例えば、1、3、5、...)反転するように構成され得る。例えば、反転ユニットは、論理インバータ(例えば、図5A、6A、6B、又は7A~7Bの論理インバータ512、514、518)、XNORロジック(例えば、図6AのXNORロジック620)、反転制御信号を伴うXORロジック(例えば、図6BのXOR610')、又は奇数個の論理インバータを伴うバッファ回路(例えば、図7A~7Bの、DBを出力とするS2Dバッファ710)とすることができる。いくつかの実施形態では、反転ユニットは、信号を偶数回反転するように構成され得る。
【0122】
902では、複数のデータユニットの各々に結合される信号バスを介して、複数のデータユニットの各々へ、信号が送信される。信号バスは、図5A、6A、6B、7A~7Bの信号バス502又は図8Aの信号バス802であり得る。信号バスは、1つ以上の伝導性の線、例えばメタル線、を含み得る。信号は、図5Aの信号503-R若しくは503-L、図5B~5Cの信号タル入力542、又は図8A~8Bの入力830であり得る。いくつかの例では、信号は、各々が立ち上がりエッジと立ち下がりエッジとを有する周期的なパルスを含み得るクロック信号である。また、信号は単一パルス信号ともされ得る。
【0123】
904では、複数のデータユニットの各々について、データユニットへの対応する信号経路で信号が複数回反転されて、その結果、データユニットによって受信される多重反転信号の信号幅が、信号送信前の信号の信号幅と実質的に同一となる。対応する信号経路は、信号バスの部分を少なくとも含み得る。複数回の回数は2Nであり、Nは整数である(例えば、1、2、...)。多重反転信号は、信号を複数回反転させて得られた信号である。
【0124】
いくつかの実施形態では、複数の反転ユニットは、特定のデータユニット(例えば、図5Aの535)への特定の信号経路(例えば、図5AのDQ520-5)上に逐次的に配された第1の反転ユニットと第2の反転ユニットとを含む。第1の反転ユニットは、図5A、6A、6B、若しくは7Aのバッファ回路510-1又は図8Aのバッファ回路810-1であり得る。第2の反転ユニットは、図5A、6A、6B、若しくは7Aのバッファ回路510-2又は図8Aのバッファ回路810-2、図5Aの論理インバータ518、図6AのXNORロジック620、図6BのXORロジック610'、又は図7Aに示される、DBを出力とするS2Dバッファ710であり得る。
【0125】
信号は、初期立ち上がりエッジと初期立ち下がりエッジとを含み得る。第1の反転ユニットは、信号について第1回目の反転をなして、第1の立ち下がりエッジと第1の立ち上がりエッジとを有する第1の反転信号(例えば、図5B若しくは5CのOUTB_M 544又は図8A~8BのOUTB_M1 832)を得るように構成され得る。第2の反転ユニットは、第1の反転信号について第2回目の反転をなして第2の立ち上がりエッジと第2の立ち下がりエッジとを有する第2の反転信号(例えば、図5B~5CのOUT_M 546若しくは出力548、又は図8BのOUT_M 834)を得るように構成され得る。第1の立ち上がりから立ち下がりの遅延時間Trf1は初期立ち上がりエッジと第1の立ち下がりエッジとによって定義され、第1の立ち下がりから立ち上がりの遅延時間Tfr1は初期立ち下がりエッジと第1の立ち上がりエッジとによって定義され、第2の立ち下がりから立ち上がりの遅延時間Tfr2は第1の立ち下がりエッジと第2の立ち上がりエッジとによって定義され、第2の立ち上がりから立ち下がりの遅延時間Trf2は第1の立ち上がりエッジと第2の立ち下がりエッジとによって定義される。Trf1はTfr1と異なることができ(例えば、Trf1>Tfr1又はTrf1<Tfr1)、また、Tfr2はTrf2と異なることができる(Trf2>Tfr2又はTrf2<Tfr2)。Trf1とTfr2との和は、(例えば、図5C又は8Bに示すように)Tfr1とTrf2との和と実質的に同一である。
【0126】
いくつかの実施形態では、複数のバッファリングユニットの各々は、入力信号を奇数回反転するように構成されることができる。信号経路は、第1の信号経路(例えば、図5Aの経路535)を含み得る。第1の信号経路に沿って偶数個のバッファリングユニットが信号バス上にあり、信号バスと第1の信号経路に対応する第1のデータユニットとの間に追加の反転ユニットが結合されていないかそれらの間に偶数個の追加の反転ユニットが結合されることができる。例えば、論理バッファ(例えば、図5Aの論理バッファ516又は図8Aの論理バッファ816)又はXORロジック(図6A~6BのXORロジック又は図7A~7Bの、Dを出力とするS2Dバッファ710)を、信号バスと第1のデータユニットとの間に追加することができる。
【0127】
また、信号経路は、第2の信号経路(例えば、図5Aの経路533)をも含み得る。第2の信号経路に沿って奇数個のバッファリングユニットが信号バス上にあることができ、信号バスと第2の信号経路に対応する第2のデータユニットとの間に奇数個の追加の反転ユニットが結合され得る。例えば、論理インバータ(例えば、図5Aの論理インバータ518又は図8Aの論理インバータ818)、XNORロジック(例えば、図6AのXNORロジック620)、反転制御信号を伴うXORロジック(例えば、図6Bのそれ)、又は奇数個の論理インバータを伴うバッファ回路(例えば、図7A~7Bの、Dを出力とするS2Dバッファ)を、信号バスと第2のデータユニットとの間に追加し得る。
【0128】
いくつかの実施形態では、集積回路は、信号バスと第1の信号経路での第1のデータユニットとの間で結合された論理バッファ(例えば、図5Aの516)と、信号バスと第2の信号経路での第2のデータユニットとの間で結合された論理インバータ(例えば、図5Aの518)とを含む。
【0129】
いくつかの実施形態では、集積回路は、信号バスと第1の信号経路での第1のデータユニットとの間で結合されたXORロジック(例えば、図6A又は6BのXORロジック610)と、信号バスと第2の信号経路での第2のデータユニットとの間で結合されたXNORロジック(例えば、図6AのXNORロジック620)とを含む。
【0130】
いくつかの実施形態では、集積回路は、信号バスと第1の信号経路での第1のデータユニットとの間で結合された第1のXORロジック(例えば、図6BのXORロジック610)であって、「0」ビットに対応する低電圧レベルの第1の制御信号によって制御されるように構成された第1のXORロジックと、信号バスと第2の信号経路での第2のデータユニットとの間で結合された第2のXORロジック(例えば、図6BのXORロジック610')であって、「1」ビットに対応する高電圧レベルの第2の制御信号によって制御されるように構成された第2のXORロジックとを含む。
【0131】
いくつかの実施形態では、集積回路は、信号バス(例えば、図7Aの信号バス502)と第1の信号経路での第1のデータユニット(例えば、図7Aのデータユニット520-0)との間で結合された第1のバッファ回路(例えば、図7AのS2Dバッファ710-0)と、信号バスと第2の信号経路での第2のデータユニット(例えば、図7Aのデータユニット520-3)との間で結合された第2のバッファ回路(例えば、図7AのS2Dバッファ710-3)とを含む。第1のバッファ回路及び第2のバッファ回路の各々は:入力(例えば、図7A~7BのS711)と、第1の出力(図7A~7BのD715)と、第2の出力(例えば、図7A~7BのDB713)とを含む。偶数個のインバータ(例えば、図7Bの712)が入力と第1の出力との間に結合されており、奇数個のインバータが入力と第2の出力との間に結合される。第1のバッファ回路の入力は信号バスに結合されることができ、また、第1のバッファ回路の第1の出力は第1のデータユニットに結合されることができる。第2のバッファ回路の入力は信号バスに結合されており、また、第2のバッファ回路の第2の出力は第2のデータユニットに結合される。いくつかの実施形態では、第1のバッファ回路及び第2のバッファ回路の各々は、偶数個のインバータの内の隣接インバータ間のノードに結合された少なくとも1つのキャパシタ(例えば、図7Bのキャパシタ716)をさらに含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、集積回路は、信号を生成し且つ信号をある方向に向かって複数のデータユニットへと送信するように構成された信号生成器(例えば、図5A、6A、6B、又は7Aの504-R又は504-L)をさらに含む。
【0133】
いくつかの実施形態では、集積回路は、第1の信号(例えば、503-R)を生成し且つ第1の信号を第1の方向に沿って第1の複数のデータユニットへと送信するように構成された第1の信号生成器(例えば、504-R)と、第2の信号(503-L)を生成し且つ第2の信号を第2の方向に沿って第2の複数のデータユニットへと送信するように構成された第2の信号生成器(例えば、504-L)とを含む。第2の方向は第1の方向の反対である。第1の複数のデータユニットは、第2の複数のデータユニットと同一である又は相違するものであり得る。
【0134】
いくつかの例では、複数の反転ユニットは、信号バス上で逐次的に接続された複数のバッファリングユニットを含む。複数のバッファリングユニットの各々は、相互に結合される第1の論理インバータ(例えば、図5Aの512)と第2の論理インバータ(例えば、図5Aの514)とを含む。第1の論理インバータは、第1の信号生成器からの第1の信号を反転させるように且つ信号バス上で第2の信号が送信される際には停止されるように構成されることができる。第2の論理インバータは、第2の信号生成器からの第2の信号を反転させるように且つ信号バス上で第1の信号が送信される際には停止されるように構成されることができる。
【0135】
いくつかの実施形態では、半導体装置は:第1のメモリセルサブアレイ内のデータについてプログラミングすることの決定に応答して、第1の信号を信号バス上で第1の方向に沿って複数のデータユニットへと送信し、また、データを複数のデータユニットから第1のデータバスを介してキャッシュ回路へとそして第1のメモリセルサブアレイへと転送し、並びに、第2のメモリセルサブアレイ内のデータについてプログラミングすることの決定に応答して、第2の信号を信号バス上で第2の方向に沿って複数のデータユニットへと送信し、また、データを複数のデータユニットから第2のデータバスを介してキャッシュ回路へとそして第2のメモリセルサブアレイへと転送するように構成されることができる。
【0136】
いくつかの実施形態では、半導体装置は:メモリセルサブアレイ内のデータについてプログラミングすることの決定に応答して、第1の信号を信号バス上で第1の方向に沿って1つ以上の第1のデータユニットへと送信し、また、第1のデータを1つ以上の第1のデータユニットから第1のデータバスを介してキャッシュ回路へと転送し、また、第2の信号を信号バス上で第2の方向に沿って1つ以上の第2のデータユニットへと送信し、また、第2のデータを1つ以上の第2のデータユニットから第2のデータバスを介してキャッシュ回路へと転送するように構成される。
【0137】
906では、複数のデータユニット内に格納されるデータが、複数のデータユニットによって受信された対応する信号に応じて転送される。データは、図3Bに例示されるように、信号に応じて複数のデータユニットから外部へと向かって逐次的に転送され得る一連のデータセットを含み得る。
【0138】
開示された例及びその他の例は、例えばデータ処理機器による実行のため又はその動作の制御のためのコンピュータ可読媒体上にエンコードされたコンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュールである、1つ以上のコンピュータプログラム製品として実装され得る。コンピュータ可読媒体は、マシン可読記憶装置、マシン可読記憶基板、メモリ装置、又はそれらの1つ以上の組み合わせであり得る。「データ処理機器」との用語は、例としてプログラム可能プロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサ若しくはコンピュータを含む、データ処理用のあらゆる機器、装置、及びマシンを包括する。機器は、ハードウェアに加えて、プロセッサファームウェアを構成するコード等の対象コンピュータプログラム用の実行環境をもたらすコード、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又はそれらの1つ以上の組み合わせをもたらすコードを含んでよい。
【0139】
システムは、例としてプログラム可能プロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサ若しくはコンピュータを含む、データ処理用のあらゆる機器、装置、及びマシンの全てを包括し得る。システムは、ハードウェアに加えて、プロセッサファームウェアを構成するコード等の対象コンピュータプログラム用の実行環境をもたらすコード、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又はそれらの1つ以上の組み合わせをもたらすコードを含んでよい。
【0140】
(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、又はコードとも称される)コンピュータプログラムは、コンパイル又はインタープリタ型言語を含むあらゆる形式のプログラミング言語で書かれ得るのであり、スタンドアロンプログラム、又はコンピュータ環境における使用に好適なモジュール、コンポーネント、サブルーチン、若しくは他のユニットを含む、あらゆる形式で展開され得る。コンピュータプログラムは、ファイルシステム中のファイルに必ずしも対応するわけではない。プログラムは、他のプログラム又はデータを保持するファイルの一部(例えばマークアップ言語ドキュメント内に保存される1つ以上のスクリプト)、対象プログラム専用の単一ファイル、複数の協調的なファイル(例えばモジュール、サブプログラム、又はコードの一部の1つ以上を保存するファイル)に保存され得る。コンピュータプログラムは、1つの場所に配置又は複数の場所に分散配置され、通信ネットワークで相互接続される1つのコンピュータ又は複数のコンピュータにおいて実行するために展開され得る。
【0141】
本明細書において説明される処理及び論理フローは、本明細書に説明される機能を実行するために、1つ以上のコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプログラム可能プロセッサによって実行され得る。また、処理及び論理フローは、例えばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(アプリケーション専用集積回路)等の専用論理回路によって実行され得るのであり、また、機器がこれらとして実装されてもよい。
【0142】
例を挙げるに、コンピュータプログラムの実行に好適なプロセッサとしては、汎用及び専用マイクロプロセッサの両方、並びに任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上のプロセッサが含まれる。一般的に、プロセッサは、ROM又はRAM又はそれら両方から、命令及びデータを受信する。コンピュータの必須要素は、命令を実行するプロセッサと、命令及びデータを記憶するメモリ装置とを含む。一般的に、コンピュータは、また、例えば磁気、光磁気、又は光ディスク等のデータ記憶用の1つ以上のマスストレージ装置を、含むことができ、又は、それからデータを受信するかそれからデータを送信するかそれからデータを送受信することに関して動作可能に結合されることができる。もっとも、コンピュータは、そのような装置を含むことを要さない。コンピュータプログラム命令及びデータを記憶するために好適なコンピュータ可読媒体は、例として、EPROM、EEPROM等の半導体記憶装置、フラッシュメモリ装置、及び磁気ディスクを含むあらゆる形式の不揮発性メモリ、媒体、及びメモリ装置を含み得る。プロセッサ及びメモリは、専用論理回路に補助されるかそれに組み込まれてよい。
【0143】
本明細書は多数の具体例を説明するがも、それらは本発明の特許が請求される又は請求され得る範囲を限定するものではなく、むしろ特定の実施形態の具体的特徴の説明と解されるべきである。本明細書において異なる実施の形態として説明される特定の特徴は、1つの実施形態において組み合わされて実装されてもよい。反対に、単一の実施の形態において説明される様々な特徴は、個別に複数の実施形態において実施されてもよく、又は任意の適切な組み合わせで実施されてもよい。さらに、複数の特徴が特定の組み合わせとして上述され、また請求されるが、それらの特徴の1つ以上は、いくつかの場合において組合わせから除外されていてもよく、請求される組み合わせはそのような下位の組合せ又は下位の組合せの変種を含み得る。同様に、複数の操作は、図において特定の順番で描かれるが、これらの操作は、望まし結果を達成するために、特定の順番又は連続する順番で実行されること、又は全ての図示される操作が実行されることを要するものではないと理解されるべきである。
【0144】
本明細書では、少数の例及び実装例のみが開示される。これらの説明される例及び実装例ならびに他の実装例に対する変更、変形、及び改良は、本開示に基づいてもたらされ得る。
【産業上の利用可能性】
【0145】
本開示に係る方法、システム、装置、回路、及び手法は、半導体装置内での信号転送管理に適用され得る。
【符号の説明】
【0146】
100 システム
110 装置
112 装置コントローラ
113 プロセッサ
114 内部メモリ
116、200 メモリ装置
120 ホスト装置
122 ホストコントローラ
140 2Dメモリブロック
141、157 メモリセル
142、152 セルページ
143 ストリング選択トランジスタ(SST)
144、154 セルストリング
145 接地選択トランジスタ(GST)
146、156 ストリング選択線(SSL)
148、158 接地選択線(GSL)
149、159 共通ソース線(CSL)
150 3Dメモリブロック
202 入出力インタフェース
204 制御ロジック
206 Xデコーダ
210 メモリセルアレイ
212 左サブアレイ
214 右サブアレイ
215 ビット線
220 ページバッファ回路
225、235 データバス
230 キャッシュ回路
235a 左データバス
234b 右データバス
240 入出力制御回路
242 入出力パッド
245 内部データバス
300、500、600、630、700、800 集積回路
301a、301b、503-L、503-R 信号
302a、504-L 左信号生成器
302b、504-R 右信号生成器
304、502、802 信号バス
310、520 データキュー
320、510、510-1、510-2、810 バッファ回路
512 第1の論理インバータ
514 第2の論理インバータ
516、816 論理バッファ
518、712 論理インバータ
531、533、535 信号経路
541、831 方向
610、610' XORロジック
611 低電圧レベル
620 XNORロジック
631 反転制御信号
710 S2Dバッファ
717 ノード
820 モジュール
BL0、BL1、...、BLn-1、BLn 列ビット線
DB713、D715 出力
IODL_WCK トリガ信号
INPUT542、 INPUT830 入力信号
OUTB_M544 第1の反転信号
OUT_M546 第2の反転信号
S711 入力
WL0、WL1、...、WLn-1、WLn 行ワード線
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9