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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-13
(45)【発行日】2024-06-21
(54)【発明の名称】紙挟み
(51)【国際特許分類】
   B42F 9/00 20060101AFI20240614BHJP
【FI】
B42F9/00 F
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021002481
(22)【出願日】2021-01-10
(65)【公開番号】P2022107560
(43)【公開日】2022-07-22
【審査請求日】2023-10-09
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】304025105
【氏名又は名称】加納 勝志
(73)【特許権者】
【識別番号】506377569
【氏名又は名称】加納 雅代
(72)【発明者】
【氏名】加納勝志
(72)【発明者】
【氏名】加納雅代
【審査官】中澤 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】実開昭61-002969(JP,U)
【文献】実開平03-031585(JP,U)
【文献】実開昭59-134583(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外方へ凸になるように円弧状に断面が湾曲した2枚の板バネのその凹面を相互に対向させて、該板バネの両端が蝶番に各々連結された挟持部材と、
被挟持体を載置する台板とで構成され、
該蝶番近傍に該台板の両端を配置し、
片方の板バネと、台板とを一体的に設け、
該片方の板バネに一体的に設けた台板と、残り片方の板バネとが、該挟持部材の両端部を押圧することによって外方へ曲がって開き、
該開いた状態の、片方の板バネに一体的に設けた台板側と、該残り片方の板バネとの間に被挟持体を載置し、
押圧を解除することにより直線状に復元して閉じることができ、
閉じることによって、該載置した被挟持体が挟まれることを特徴とする紙挟み。
【請求項2】
前記片方の板バネと、前記台板とを一体的に設け、について、
片方の板バネと、台板とを固着させてあることを特徴とする請求項1に記載の紙挟み。
【請求項3】
前記相互に対向させた板バネの凹面と凹面との間に前記台板を挿入したことを特徴とする請求項1~2のいずれかに記載の紙挟み。
【請求項4】
前記押圧を解除することにより閉じて挟まれる被挟持体を押さえ止める押止片を、前記片方の板バネに一体的に設けた台板側に配置したことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の紙挟み。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、とじ込み端部を締付ける手段をもつファイリング用具、特には、用せん挟み、紙挟みに関する。
【背景技術】
【0002】
市販されている用せん挟み、紙挟みとして、次のようなものがある。台板と、前記台板の一方側に配設され、前記台板と協働して各種伝票類、各種用紙類等のシート状物を挟持する挟持部材と、前記挟持部材を前記台板に対し挟持方向に付勢する付勢部材とを含む用せん挟みであって、前記台板は、前記台板の一方に間隔を隔てて配設され、軸孔を有する1対の軸受部材を含み、前記挟持部材は、前記1対の軸受部材の軸孔に挿通嵌合され、回動自在に支持される1対の枢軸部を含み、さらに、前記台板には、前記軸受部材の軸孔と連通し、前記挟持部材の枢軸部の少なくとも一部を収納する収納部が設けられることを特徴とする、用せん挟み(特許文献1参照)がある。
【文献】実登3040422
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
第1の課題を記す。特許文献1は、台板から挟持部材までの厚さが大きく、例えば、胸のポケット等に収納しようとする場合にかさばってしまう、という問題がある。前記問題を解消し、胸のポケット等に収納しようとする場合にかさばりにくい紙挟みを提供することを目的とする(課題1-1)。
次に、第2の課題を記す。特許文献1は、「台板」「挟持部材」「付勢部材とを含」み、また、「台板は」「1対の軸受部材を含み」、「挟持部材は」「1対の枢軸部を含み」、「さらに」「台板には」「収納部が設けられる」ので、必ずしも軽量であるとはいえない、という問題がある。前記問題を解消し、さらなる重量の低減が可能な紙挟みを提供することを目的とする(課題1-2)。
次に、第3の課題を記す。特許文献1は、「台板」「挟持部材」「付勢部材とを含」み、また、「台板は」「1対の軸受部材を含み」、「挟持部材は」「1対の枢軸部を含み」、「さらに」「台板には」「収納部が設けられる」ので、用せん挟みが床面等の上に落下した場合に、当該箇所等を主とする用せん挟みの一部が破損する恐れがあり、また、用せん挟みが足等で踏まれた場合に、当該箇所等を主とする用せん挟みの一部が破損する恐れがある、という問題がある。前記問題を解消し、用せん挟みが床面等の上に落下した場合に、当該箇所等を主とする用せん挟みの一部が破損する恐れを低減し、、また、用せん挟みが足等で踏まれた場合に、当該箇所等を主とする用せん挟みの一部が破損する恐れを低減する紙挟みを提供することを目的とする(課題1-3)。
次に、第4の課題を記す。特許文献1は、「台板」「挟持部材」「付勢部材とを含」み、また、「台板は」「1対の軸受部材を含み」、「挟持部材は」「1対の枢軸部を含み」、「さらに」「台板には」「収納部が設けられる」ので、加工が比較的容易とはいえず、コストの増加が懸念される、という問題がある。前記問題を解消し、加工が比較的容易で、加工コストの低減が可能な紙挟みを提供することを目的とする(課題1-4)。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によると上記課題は、次のようにして解決される。
外方へ凸になるように円弧状に断面が湾曲した2枚の板バネのその凹面を相互に対向させて、該板バネの両端が蝶番に各々連結された挟持部材と、被挟持体を載置する台板とで構成され、該蝶番近傍に該台板の両端を配置し、片方の板バネと、台板とを一体的に設け、該片方の板バネに一体的に設けた台板と、残り片方の板バネとが、該挟持部材の両端部を押圧することによって外方へ曲がって開き、該開いた状態の、片方の板バネに一体的に設けた台板側と、該残り片方の板バネとの間に被挟持体を載置し、押圧を解除することにより直線状に復元して閉じることができ、閉じることによって、該載置した被挟持体が挟まれることを特徴とする紙挟みとする。
【0005】
前記片方の板バネと、前記台板とを一体的に設け、について、片方の板バネと、台板とを固着させてあることを特徴とする紙挟みとする。
【0006】
前記相互に対向させた板バネの凹面と凹面との間に前記台板を挿入したことを特徴とする紙挟みとする。
【0007】
前記押圧を解除することにより閉じて挟まれる被挟持体を押さえ止める押止片を、前記片方の板バネに一体的に設けた台板側に配置したことを特徴とする紙挟みとする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、次のような効果を奏する。
(1)外方へ凸になるように円弧状に断面が湾曲した2枚の板バネのその凹面を相互に対向させて、該板バネの両端が蝶番に各々連結された挟持部材と、被挟持体を載置する台板とで構成され、該蝶番近傍に該台板の両端を配置し、片方の板バネと、台板とを一体的に設け、該片方の板バネに一体的に設けた台板と、残り片方の板バネとが、該挟持部材の両端部を押圧することによって外方へ曲がって開き、該開いた状態の、片方の板バネに一体的に設けた台板側と、該残り片方の板バネとの間に被挟持体を載置し、押圧を解除することにより直線状に復元して閉じることができ、閉じることによって、該載置した被挟持体が挟まれることを特徴とする紙挟みとしてあるので、台板から挟持部材までの厚さが大きくなく、例えば、胸のポケット等に収納しようとする場合にかさばってしまう、ということを軽減できる。胸のポケット等に収納しようとする場合にかさばりにくい紙挟みとすることができる、という効果がある(効果1-1)。
また、およそ軽量となっていて、重量の低減が可能な紙挟みとすることができる、という効果がある(効果1-2)。
また、全体としてフラットになっているので、破損等する可能性が少なく、板バネ、蝶番も金属であり、破損等する可能性が少なく、紙挟みが床面等の上に落下した場合に、紙挟みが破損する恐れが少なく、また、紙挟みが足等で踏まれた場合に、紙挟みが破損する恐れが少ない。用せん挟みが床面等の上に落下した場合に、紙挟みが破損する恐れを低減し、また、用せん挟みが足等で踏まれた場合に、紙挟みが破損する恐れを低減することができる、という効果がある(効果1-3)。
また、板バネ、蝶番等の材料は市販のものを流用でき、2枚の板バネのその凹面を相互に対向させて、該板バネの両端が蝶番に各々連結された挟持部材も、従来の技術で加工できるので、加工が比較的容易で、加工コストの低減が可能で、また、特に成形加工等する必要がないので、加工が比較的容易で、加工コストの低減が可能な紙挟みとすることができる、という効果がある(効果1-4-1)。
また、例えば、台板の中央部においては、残り片方の板バネと台板との間にて、市販のメモ帳等に使用の紙を数枚重ねれば挟むことは容易であり、厚手の紙であれば1枚挟むのは容易であり、また、例えば、台板の両端のうちの片方においては、残り片方の板バネと台板との間には隙間がおよそ発生していないので、市販のメモ帳等に使用の紙を当該箇所で1枚挟むことが可能であり、残り片方の板バネの該片方の端部と蝶番とを固着してある2個のハトメの先端等あるいは蝶番の一部と、紙と、が当接し、当接することにより、挟持され、一定の挟持する力を有し、1枚の紙であっても脱落することない、という効果がある(効果1-5)。
また、例えば、板バネの両端のうちの片方においては、板バネ間の隙間が大きくなく、市販のメモ帳等に使用の紙を数枚重ねたもの、あるいは、1枚の厚手の紙であれば挟むのは容易であり、例えば、板バネの該片方の端部と蝶番とを固着してある2個のハトメの先端等あるいは蝶番の一部と、紙の裏面と、が当接し、また、同時に、残り片方の板バネの該片方の端部と蝶番とを固着してある2個のハトメの先端等あるいは蝶番の一部と、紙の表面と、が当接し、当接することにより、挟持され、一定の挟持する力を有し、市販のメモ帳等に使用の紙を数枚重ねたもの、あるいは、1枚の厚手の紙においては脱落することない、という効果がある(効果2-1)。
(2)前記片方の板バネと、前記台板とを一体的に設け、について、片方の板バネと、台板とを固着させてあることを特徴とする紙挟みとしてあるので、例えば、蝶番、該片方の板バネの片方の端部、台板の順に配置し、ハトメによって固着して設け、また、別に、片方の板バネと、台板とをカシメによって固着することにより、固着については、従来の技術で加工できるため、加工が比較的容易で、加工コストの低減が可能である、という効果がある(効果1-4-2)。
(3)前記相互に対向させた板バネの凹面と凹面との間に前記台板を挿入したことを特徴とする紙挟みとしてあるので、外方へ曲がって開いていく動き、あるいは、直線状に復元して閉じる場合も、互いが相手の動きを妨げることが少なく、抑制するような動きが少ない、という効果がある(効果1-6)。
(4)前記押圧を解除することにより閉じて挟まれる被挟持体を押さえ止める押止片を、前記片方の板バネに固着させた台板側に設けたことを特徴とする紙挟みとしてあるので、例えば、蝶番と、該片方の板バネの片方の端部と、台板と、押止片とを固着してあるハトメの先端等あるいは押止片の一部と、紙と、が当接し、当接することにより、挟持され、一定の挟持する力が向上する、という効果がある(効果3-1)。
また、例えば、台板の中央部と、押止片とを固着してあるハトメ等の先端等あるいは押止片の一部と、紙と、が当接し、当接することにより、挟持され、一定の挟持する力が向上する、という効果がある(効果4-1)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、添付図面に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明の範囲は、以下に説明される実施の形態に限定されるものではない。なお、効果については、前記(発明が解決しようとする課題)の項で記載した各課題に対応するかたちで記載してある。各課題に付した番号に対応した番号を記載してある。例えば、(発明が解決しようとする課題)の項の(課題1-1)に対応する効果は(効果1-1)というようにしてある。また、例えば、(効果1-1)の初めの数字「1」は実施例1を、後の数字は連番を表現している。
【0010】
本発明の一実施形態である、各実施例について記す。図について、一部、説明する。図4、5、8、9については、ハトメ、カシメで固着していない中央付近の断面図としてある。
【0011】
次に、当該明細書にて、記載の用語の意味等について補完する。「押止」について記す。「押止」という用語は広辞苑には記載されていない。「押止」については、特許技術用語集第2版(日刊工業新聞社)によると、押え止めること、と記載がある。
【0012】
次に、実施例1である、紙挟み(1)について記す。実施例1である、紙挟み(1)は、図1図5にて、次のようにしてある。図4図5にて、外方(矢印G1)(矢印G2)へ凸になるように円弧状(2A)(2B)に断面が湾曲した2枚の板バネ(3A)(3B)のその凹面(4A)(4B)を相互に対向させて、図1図3にて、該板バネ(3A)(3B)の両端(5A)(5B)(5C)(5D)が各々の蝶番(6A)(6B)に各々連結された挟持部材(7)としてある。また、被挟持体(11)を載置する台板(8)とで構成されている。該各々の蝶番(6A)(6B)近傍に該台板(8)の両端(9A)(9B)を配置してある。片方の板バネ(3A)と、台板(8)とを一体的に設けてある。
【0013】
台板(8)について、一部補足説明する。実施例1の台板(8)は、薄板状の軟質の合成樹脂であり、ポリプロピレン(PP)で構成してある。可撓性(かとうせい)を有する材質を用いている。また、次のようにしてもよい。ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン等の合成樹脂で形成してもよい。あるいは、弾性のあるものなどでもよい。また、これらを含む多層シートを加工してもよい。ただし、この限りではなく、適宜、他の材料を選択してもよい。例えば、金属であってもよい。なお、湾曲させることができ、湾曲させたあと復元できるものが好ましい。また、台板(8)は、扁平で、平面形状で、板厚約0.5mmとしてある。該板バネ(3A)(3B)の長手方向にて、台板(8)の長さは、約110mmとしてあり、該板バネ(3A)(3B)の短手方向にて、約120mmとしてあり、A4サイズ縦長を6分の1に折畳んだサイズの紙を挟める程度にしてある。なお、台板(8)の材質等によって、長さ、板厚は相違し、この限りではなく適宜設けてよい。また、長期使用による変形等を考慮し、板厚を決めてもよい。
【0014】
実施例1は、該蝶番(6A)(6B)近傍に該台板(8)の両端(9A)(9B)を配置してあり、より詳細には、蝶番(6A)と、台板(8)の端(9A)との位置を合わせ、蝶番(6B)と、台板(8)の端(9B)との位置を合わせて設けてある。また、言い換えると、次のようにも記載できる。外方(矢印G1)(矢印G2)へ凸になるように円弧状(2A)(2B)に断面が湾曲した2枚の板バネ(3A)(3B)のその凹面(4A)(4B)を相互に対向させて、該板バネ(3A)(3B)の両端(5A)(5B)(5C)(5D)が蝶番(6A)(6B)に各々連結された挟持部材(7)については、外方(矢印G1)(矢印G2)へ凸になるように円弧状(2A)(2B)に断面が湾曲した2枚の板バネ(3A)(3B)の対向させた端部(5A)(5B)(5C)(5D)同士が左右に配置した蝶番(6A)(6B)に各々連結された挟持部材(7)とも記載できる。
【0015】
また、実施例1である、紙挟み(1)は、次のようにしてある。片方の板バネ(3A)と、台板(8)とを固着させてある。
【0016】
固着について、一部補足説明する。図2にて、例えば、片方の板バネ(3A)の両端(5A)(5B)のうちの片方の端部(19A)が蝶番(6A)に連結された挟持部材(7)について、該片方の端部(19A)と、蝶番(6A)とがハトメ(12A)によって固着してある。また、同時に、該片方の端部(19A)と、台板(8)とがハトメ(12A)によって固着してある。つまり、外側から、蝶番(6A)、該片方の板バネ(3A)の片方の端部(19A)、台板(8)の順に配置し、ハトメ(12A)によって固着して、一体的に設けてある。なお、図2にて、さらに記号を図中に記載すると混雑するため記号を一部省力してあるが、ハトメ(12A)の下側にハトメ(12AA)を設けて同様に固着してあり、縦に2個のハトメ(12A)(12AA)としてある。また、別に、片方の板バネ(3A)と、台板(8)とがカシメ(13A)によって固着してある。なお、ハトメ(12A)は、片面ハトメとしてあるが、両面ハトメとしてもよい。ハトメ(12A)に代えて、カシメ、リベットで固着してもよい。また、カシメ(13A)に代えて、ハトメ、リベットで固着してもよい。また、同様に、片方の板バネ(3A)の両端(5A)(5B)のうちの残り片方の端部(19B)が蝶番(6B)に連結された挟持部材(7)について、該残り片方の端部(19B)と、蝶番(6B)とがハトメ(12B)によって固着してある。また、同時に、該残り片方の端部(19B)と、台板(8)とがハトメ(12B)によって固着してある。つまり、外側から、蝶番(6B)、該片方の板バネ(3A)の残り片方の端部(19B)、台板(8)の順に配置し、ハトメ(12B)によって固着して、一体的に設けてある。また、同様に、図2にて、さらに記号を図中に記載すると混雑するため記号を一部省力してあるが、ハトメ(12B)の下側にハトメ(12BB)を設けて同様に固着してあり、縦に2個のハトメ(12B)(12BB)としてある。また、別に、片方の板バネ(3A)と、台板(8)とがカシメ(13B)によって固着してある。また、同様に、該残り片方の板バネ(3B)の両端(5C)(5D)が蝶番(6A)(6B)に各々連結された挟持部材(7)についても、同じようにしてある。図2にて、さらに記号を図中に記載すると混雑するため記号を一部省力してあるが、残り片方の板バネ(3B)の両端(5C)(5D)のうちの片方の端部(19C)と、蝶番(6A)とがハトメによって固着してある。残り片方の板バネ(3B)の両端(5C)(5D)のうちの残り片方の端部(19D)と、蝶番(6B)とがハトメによって固着してある。
【0017】
また、次のようにしてもよい。なお、特に図示していないが、例えば、図2において、カシメ(13A)をやや上方に移設し、その列の下側に新たにカシメを設け、縦に2個のカシメ(13A)他としてもよい。また、片方の板バネ(3A)と、台板(8)とがカシメ(13A)によって固着してあるが、外側から、片方の板バネ(3A)と、台板(8)とに粘着テープ等を貼り付けて一体的に設けてもよい。あるいは、粘着剤を使用してもよい。
【0018】
また、実施例1である、紙挟み(1)について、次のようにしてもよい。特に図示しないが、例えば、片方の板バネ(3A)の両端(5A)(5B)のうちの片方の端部(19A)が蝶番(6A)に連結された挟持部材(7)について、該片方の端部(19A)と、蝶番(6A)とがハトメ(12A)によって固着させるが、該片方の端部(19A)と、台板(8)とはハトメ(12A)によって固着させずにやる。つまり、板バネと蝶番とがハトメによって既に連結されている市販品の挟持部材を仕入れて、その後、例えば、片方の板バネ(3A)と、台板(8)とをカシメによって固着してもよい。また、カシメに代えてハトメあるいはリベットにしてもよい。
【0019】
次に、実施例1である、紙挟み(1)の作用について、説明する。図1図5にて、該片方の板バネ(3A)に一体的に設けた台板(8)と、残り片方の板バネ(3B)とが、該挟持部材(7)の両端部(10A)(10B)を押圧することによって外方(矢印G1)(矢印G2)へ曲がって開くようにしてある。
【0020】
この場合、該片方の板バネ(3A)に一体的に設けた台板(8)が外方(矢印G1)へ開き、残り片方の板バネ(3B)が外方(矢印G2)へ開く。
【0021】
該開いた状態の、片方の板バネ(3A)に一体的に設けた台板(8)側と、該残り片方の板バネ(3B)との間に被挟持体(11)を載置する。載置して、押圧を解除することにより直線状に復元して閉じることができるようにしてある。閉じることによって、該載置した被挟持体(11)が挟まれる。
【0022】
また、実施例1である、紙挟み(1)の作用について、一部を言い換えると次のようになる。図1図5にて、該片方の板バネ(3A)に固着させた台板(8)と、残り片方の板バネ(3B)とが、該挟持部材(7)の両端部(10A)(10B)を押圧することによって外方(矢印G1)(矢印G2)へ曲がって開くようにしてある。該開いた状態の、片方の板バネ(3A)に固着させた台板(8)側と、該残り片方の板バネ(3B)との間に被挟持体(11)を載置する。
【0023】
また、実施例1である、紙挟み(1)は、次のようにしてある。図4図5にて、前記相互に対向させた板バネ(3A)(3B)の凹面(4A)と凹面(4B)との間に前記台板(8)を挿入してある。片方の板バネ(3A)と、台板(8)とを固着させてあるが、片方の板バネ(3A)の内方(矢印U1)側に台板(8)を配置し、片方の板バネ(3A)と、台板(8)とを固着させてある。また、被挟持体(11)を載置する箇所は、片方の板バネ(3A)に固着させた台板(8)側と、該残り片方の板バネ(3B)との間としてあるが、詳細には、片方の板バネ(3A)に固着させた台板(8)側の台板(8)と、該残り片方の板バネ(3B)の凹面(4B)との間としてある。
【0024】
実施例1である、紙挟み(1)の作用について、補足する。押圧を解除することにより直線状に復元して閉じることができるようにしてあり、詳細には、外方(矢印G1)(矢印G2)へ曲がって開いていた片方の板バネ(3A)に固着させた台板(8)側と、該残り片方の板バネ(3B)とが、押圧を解除することにより、内方(矢印U1)(矢印U2)へ戻り、直線状に復元して閉じることができるようにしてある。
【0025】
次に、板バネ(3A)(3B)、蝶番(6A)(6B)等について、一部補足説明する。実施例1の板バネ(3A)(3B)の各々単体の板厚は、約0.1mmとしてある。また、2枚の板バネ(3A)(3B)のその凹面(4A)(4B)を相互に対向させて、該板バネ(3A)(3B)の両端(5A)(5B)(5C)(5D)が蝶番(6A)(6B)に各々連結された挟持部材(7)を直線状に閉じた状態で、かつ、2枚の板バネ(3A)(3B)と、台板(8)とを一体的に設けていない、つまり、台板(8)のない状態での蝶番(6A)(6B)の各々の最大箇所の厚さは、約3mm程度としてある。また、先に記したように、台板(8)の板厚は、約0.5mmとしてある。よって、前記挟持部材(7)を直線状に閉じた状態で、かつ、2枚の板バネ(3A)(3B)と、台板(8)とを一体的に設けた状態の蝶番(6A)(6B)の各々の最大箇所の厚さは、約3.5mm程度となる。つまり、実施例1の紙挟み(1)全体での最大箇所の厚さは、約3.5mm程度としてある。また、2枚の板バネ(3A)(3B)と、台板(8)とを一体的に設けた状態の実施例1の紙挟み(1)全体の重さは約15g程度としてある。
【0026】
被挟持体(11)について、一部補足説明する。被挟持体(11)は、主に紙とするが、シート状の合成樹脂でもよい。ただし、この限りではなく、適宜、他の材料を選択してもよい。
【0027】
また、実施例1である、紙挟み(1)は、次のようにしてある。図14は、直線状に復元して閉じた状態である図1の紙挟み(1)を上方から見た図である。図14にて、例えば、台板(8)の中央部(14)においては、残り片方の板バネ(3B)と台板(8)との間には隙間(23)が発生する。そのため、例えば、市販のメモ帳等に使用の紙を当該箇所で1枚挟むのは容易ではないが、数枚の紙を重ねれば挟むことは容易である。また、厚手の紙であれば1枚挟むのは容易である。また、例えば、台板(8)の両端(9A)(9B)のうちの片方(9A)においては、残り片方の板バネ(3B)と台板(8)との間には隙間がおよそ発生していない。そのため、例えば、市販のメモ帳等に使用の紙を当該箇所で1枚挟むことが可能である。具体的には、残り片方の板バネ(3B)の該片方の端部(5C)と蝶番(6A)とを固着してある2個のハトメの先端等あるいは蝶番(6A)の一部と、紙と、が当接する。当接することにより、挟持され、一定の挟持する力を有し、1枚の紙であっても脱落することない、という効果がある(効果1-5)。
【0028】
次に、当該発明に至った経緯について記載する。外方へ凸になるように円弧状に断面が湾曲した2枚の板バネのその凹面を相互に対向させて、板バネの両端が蝶番に各々連結された挟持部材については、市販品として一般的に流通している。その挟持部材の凹面を相互に対向させた板バネの中央部については、直線状に復元して閉じた状態では、板バネ間の隙間があり、例えば、市販のメモ帳等に使用の紙を1枚その隙間に挟もうとしても、隙間の方が大きくて挟むことは容易ではなかった。また、その挟持部材の凹面を相互に対向させた板バネの両端部近傍については、板バネ間の隙間が小さいものの、数枚重ねた紙や1枚の厚手の紙であれば挟むのは可能であるが、市販のメモ帳等に使用の紙を1枚その隙間に挟もうとしても、隙間の方が大きくて挟むことは容易ではなかった。挟持部材の板バネの両端部近傍と、板バネの中央部との板バネ間の各々の隙間を比較すると、両端部近傍は、中央部よりも板バネ間の隙間が小さい。実施例1である、紙挟み(1)は、この点に着目し、板バネ(3A)(3B)に台板(8)を組合せることによって、この隙間を埋めて、1枚の紙でも挟むことができるに設けた。これにより、一定の挟持する力を有し、1枚の紙であっても脱落することない、という効果(上記の効果1-5)につながった。以上のような顕著な効果を本発明は達成する。本発明は、容易に想到できるものではなく、また、当業者が容易になし得るものではないと確信する。
【0029】
次に、実施例1の効果について追記する。次に、先に記した「発明が解決しようとする課題」と、それに対応する実施例1の効果について記すため、重複するが「発明が解決しようとする課題」を以下に再掲する。
【0030】
第1の課題を記す。特許文献1は、台板から挟持部材までの厚さが大きく、例えば、胸のポケット等に収納しようとする場合にかさばってしまう、という問題がある。前記問題を解消し、胸のポケット等に収納しようとする場合にかさばりにくい紙挟みを提供することを目的とする(課題1-1)。
【0031】
第1の課題に対しての効果を記載する。先に述べたように、実施例1である、紙挟み(1)は、2枚の板バネ(3A)(3B)のその凹面(4A)(4B)を相互に対向させて、該板バネ(3A)(3B)の両端(5A)(5B)(5C)(5D)が蝶番(6A)(6B)に各々連結された挟持部材(7)を直線状に閉じた状態で、かつ、片方の板バネ(3A)と、台板(8)とを一体的に設けた状態の蝶番(6A)(6B)の各々の最大箇所の厚さは、約3.5mm程度としてある。よって、台板から挟持部材までの厚さが大きくなく、例えば、胸のポケット等に収納しようとする場合にかさばってしまう、ということを軽減できる。胸のポケット等に収納しようとする場合にかさばりにくい紙挟みとすることができる、という効果がある(効果1-1)。
【0032】
次に、第2の課題を記す。特許文献1は、「台板」「挟持部材」「付勢部材とを含」み、また、「台板は」「1対の軸受部材を含み」、「挟持部材は」「1対の枢軸部を含み」、「さらに」「台板には」「収納部が設けられる」ので、必ずしも軽量であるとはいえない、という問題がある。前記問題を解消し、さらなる重量の低減が可能な紙挟みを提供することを目的とする(課題1-2)。
【0033】
第2の課題に対しての効果を記載する。先に述べたように、実施例1である、紙挟み(1)は、前記挟持部材(7)で、片方の板バネ(3A)と、台板(8)とを一体的に設けた状態の実施例1の紙挟み(1)全体の重さは約15g程度としてある。つまり、特許文献1のような形態とは相違し、特許文献1の「台板」「挟持部材」「付勢部材とを含」まず、また、「台板は」「1対の軸受部材を含」まず、「挟持部材は」「1対の枢軸部を含」まず、「さらに」「台板には」「収納部が設けられ」ていないので、特許文献1に比較して、およそ軽量となっている。重量の低減が可能な紙挟みとすることができる、という効果がある(効果1-2)。
【0034】
次に、第3の課題を記す。特許文献1は、「台板」「挟持部材」「付勢部材とを含」み、また、「台板は」「1対の軸受部材を含み」、「挟持部材は」「1対の枢軸部を含み」、「さらに」「台板には」「収納部が設けられる」ので、用せん挟みが床面等の上に落下した場合に、当該箇所等を主とする用せん挟みの一部が破損する恐れがあり、また、用せん挟みが足等で踏まれた場合に、当該箇所等を主とする用せん挟みの一部が破損する恐れがある、という問題がある。前記問題を解消し、用せん挟みが床面等の上に落下した場合に、当該箇所等を主とする用せん挟みの一部が破損する恐れを低減し、また、用せん挟みが足等で踏まれた場合に、当該箇所等を主とする用せん挟みの一部が破損する恐れを低減する紙挟みを提供することを目的とする(課題1-3)。
【0035】
第3の課題に対しての効果を記載する。先に述べたように、実施例1の台板(8)は、板厚約0.5mmで、扁平で、平面形状としてあり、薄板状の軟質の合成樹脂である。2枚の板バネ(3A)(3B)のその凹面(4A)(4B)を相互に対向させて、該板バネ(3A)(3B)の両端(5A)(5B)(5C)(5D)が蝶番(6A)(6B)に各々連結された挟持部材(7)を直線状に閉じた状態で、かつ、片方の板バネ(3A)と、台板(8)とを一体的に設けた状態の蝶番(6A)(6B)の各々の最大箇所の厚さは、約3.5mm程度としてある。実施例1である、紙挟み(1)は、全体としてフラットになっているので、破損等する可能性が少ない。また、板バネ(3A)(3B)、蝶番(6A)(6B)も金属であり、破損等する可能性が少ない。台板(8)は、ポリプロピレン(PP)で構成してあり、可撓性(かとうせい)を有する材質を用いてある。よって、特許文献1のような形態とは相違し、特許文献1の「台板」「挟持部材」「付勢部材とを含」まず、また、「台板は」「1対の軸受部材を含」まず、「挟持部材は」「1対の枢軸部を含」まず、「さらに」「台板には」「収納部が設けられ」ていないので、紙挟みが床面等の上に落下した場合に、紙挟みが破損する恐れが少なく、また、紙挟みが足等で踏まれた場合に、紙挟みが破損する恐れが少ない。用せん挟みが床面等の上に落下した場合に、紙挟みが破損する恐れを低減し、また、用せん挟みが足等で踏まれた場合に、紙挟みが破損する恐れを低減することができる、という効果がある(効果1-3)。
【0036】
次に、第4の課題を記す。特許文献1は、「台板」「挟持部材」「付勢部材とを含」み、また、「台板は」「1対の軸受部材を含み」、「挟持部材は」「1対の枢軸部を含み」、「さらに」「台板には」「収納部が設けられる」ので、加工が比較的容易とはいえず、コストの増加が懸念される、という問題がある。前記問題を解消し、加工が比較的容易で、加工コストの低減が可能な紙挟みを提供することを目的とする(課題1-4)。
【0037】
第4の課題に対しての効果を記載する。先に述べたように、実施例1の台板(8)は、扁平で、平面形状としてあり、特に成形加工等する必要がなく、加工が比較的容易で、加工コストの低減も可能である。台板(8)は、板厚約0.5mmで、薄板状の軟質の合成樹脂としてある。また、板バネ(3A)(3B)、蝶番(6A)(6B)等の材料は市販のものを流用できる。2枚の板バネ(3A)(3B)のその凹面(4A)(4B)を相互に対向させて、該板バネ(3A)(3B)の両端(5A)(5B)(5C)(5D)が蝶番(6A)(6B)に各々連結された挟持部材(7)も、従来の技術で加工できるため、加工が比較的容易で、加工コストの低減も可能である。また、例えば、片方の板バネ(3A)の両端(5A)(5B)のうちの片方の端部(19A)が蝶番(6A)に連結された挟持部材(7)について、該片方の端部(19A)と、蝶番(6A)とがハトメ(12A)によって固着してある。また、同時に、該片方の端部(19A)と、台板(8)とがハトメ(12A)によって固着してある。つまり、外側から、蝶番(6A)、該片方の板バネ(3A)の片方の端部(19A)、台板(8)の順に配置し、ハトメ(12A)によって固着して、一体的に設けてある。また、別に、片方の板バネ(3A)と、台板(8)とがカシメ(13A)によって固着してある。固着も、従来の技術で加工できるため、加工が比較的容易で、加工コストの低減も可能である。
【0038】
よって、特許文献1のような形態とは相違し、特許文献1の「台板」「挟持部材」「付勢部材とを含」まず、また、「台板は」「1対の軸受部材を含」まず、「挟持部材は」「1対の枢軸部を含」まず、「さらに」「台板には」「収納部が設けられ」ていないので、加工が比較的容易で、加工コストの低減が可能な紙挟みとすることができる、という効果がある(効果1-4-1)。また、例えば、蝶番、該片方の板バネの片方の端部、台板の順に配置し、ハトメによって固着して設け、また、別に、片方の板バネと、台板とをカシメによって固着することにより、固着については、従来の技術で加工できるため、加工が比較的容易で、加工コストの低減が可能である、という効果がある(効果1-4-2)。
【0039】
次に、実施例2である、紙挟み(1a)について記す。実施例2である、紙挟み(1a)は、図6図9にて、次のようにしてある。図8図9にて、外方(矢印G1)(矢印G2)へ凸になるように円弧状(2Aa)(2Ba)に断面が湾曲した2枚の板バネ(3Aa)(3Ba)のその凹面(4Aa)(4Ba)を相互に対向させて、図6図7にて、該板バネ(3Aa)(3Ba)の両端(5Aa)(5Ba)(5Ca)(5Da)が各々の蝶番(6Aa)(6Ba)に各々連結された挟持部材(7a)としてある。また、被挟持体(11)を載置する台板(8a)とで構成されている。該各々の蝶番(6Aa)(6Ba)近傍に該台板(8a)の両端(9Aa)(9Ba)を配置してある。片方の板バネ(3Aa)と、台板(8a)とを一体的に設けてある。片方の板バネ(3Aa)と、台板(8a)とを固着させてある。
【0040】
次に、実施例2である、紙挟み(1a)の作用について、説明する。実施例2の作用については、実施例1である、紙挟み(1)とおよそ同様としてある。図6図7にて、該片方の板バネ(3Aa)に一体的に設けた台板(8a)と、残り片方の板バネ(3Ba)とが、該挟持部材(7a)の両端部(10Aa)(10Ba)を押圧することによって外方(矢印G1)(矢印G2)へ曲がって開くようにしてある。該開いた状態の、片方の板バネ(3Aa)に一体的に設けた台板(8a)側と、該残り片方の板バネ(3Ba)との間に被挟持体(11)を載置する。載置して、押圧を解除することにより直線状に復元して閉じることができるようにしてある。閉じることによって、該載置した被挟持体(11)が挟まれる。
【0041】
また、実施例2である、紙挟み(1a)は、次のようにしてある。片方の板バネ(3Aa)と、台板(8a)とを固着させてあるが、片方の板バネ(3Aa)の外方(矢印G1)側に台板(8a)を配置し、片方の板バネ(3Aa)と、台板(8a)とを固着させてある。また、被挟持体(11)を載置する箇所は、片方の板バネ(3Aa)に固着させた台板(8a)側と、該残り片方の板バネ(3Ba)との間としてあるが、詳細には、片方の板バネ(3Aa)に固着させた台板(8a)側の板バネ(3Aa)と、該残り片方の板バネ(3Ba)の凹面(4Ba)との間としてある。
【0042】
なお、片方の板バネ(3Aa)に一体的に設けた台板(8a)「側」と記してあるが、実施例2では、これは、片方の板バネ(3Aa)に一体的に設けた台板(8a)を述べているのではなく、片方の板バネ(3Aa)に一体的に設けた台板(8a)側の板バネ(3Aa)のことを述べている。よって、「側」と記載してある。対して、実施例1では、片方の板バネ(3A)に一体的に設けた台板(8)「側」と記してあるが、これは、片方の板バネ(3A)に一体的に設けた台板(8)側の板バネ(3A)を述べているのではなく、片方の板バネ(3A)に一体的に設けた台板(8)のことを述べている。よって、これについても「側」と記載してある。このように、片方の板バネに一体的に設けた台板「側」は、片方の板バネ(3A)に一体的に設けた台板(8)、あるいは、片方の板バネ(3Aa)に一体的に設けた台板(8a)側の板バネ(3Aa)を指している。
【0043】
また、実施例2である、紙挟み(1a)は、次のようにしてある。図6にて、例えば、板バネ(3Aa)(3Ba)の両端(5Aa)(5Ba)(5Ca)(5Da)のうちの片方(5Aa)(5Ca)においては、板バネ(3Aa)(3Ba)間の隙間が大きくなく、市販のメモ帳等に使用の紙を数枚重ねたもの、あるいは、1枚の厚手の紙であれば挟むのは容易である。具体的には、例えば、板バネ(3Aa)の該片方の端部(5Aa)と蝶番(6Aa)とを固着してある2個のハトメの先端等あるいは蝶番(6Aa)の一部と、紙の裏面と、が当接し、また、同時に、残り片方の板バネ(3Ba)の該片方の端部(5Ca)と蝶番(6Aa)とを固着してある2個のハトメの先端等あるいは蝶番(6Aa)の一部と、紙の表面と、が当接する。当接することにより、挟持され、一定の挟持する力を有し、市販のメモ帳等に使用の紙を数枚重ねたもの、あるいは、1枚の厚手の紙においては脱落することない、という効果がある(効果2-1)。
【0044】
次に、実施例1である、紙挟み(1)について一部補足説明する。図12は、該片方の板バネ(3A)と、該片方の板バネ(3A)に一体的に設ける前の台板(8)とにおいて、挟持部材の両端部を押圧することによって外方(矢印G1)へ曲がって開いた状態にて、上から見た説明図としてある。残り片方の板バネ(3B)は、説明上、省略してある。つまり、図12は、図2にて、該片方の板バネ(3A)と台板(8)とを一体的に設けずに独立させてフリーにして、一部を上から見た図として描いてある。図12のように、該片方の板バネ(3A)と台板(8)とを一体的に設けずに独立させてフリーにしてある状態にて、挟持部材の両端部を押圧させて外方(矢印G1)へ曲がって開いた状態にすると、台板(8)の中央部(14)においては、片方の板バネ(3A)と台板(8)との間には隙間(20)が発生することがわかる。挟持部材の両端部を押圧させると、台板(8)は、およそ一定の速さで、外方(矢印G1)へ曲がって開いていくのに対し、片方の板バネ(3A)は、あるタイミングにて、素早く、外方(矢印G1)へ曲がって開いていく。該片方の板バネ(3A)と台板(8)とを一体的に設けずに独立させてフリーにしてある状態では、外方(矢印G1)へ曲がって開いていく動きにおいては、板バネ(3A)と台板(8)とが互いに相手の動きを妨げることは少ない。また、同様に、押圧を解除することにより直線状に復元して閉じる場合も、互いが相手の動きを妨げることは少ない。
【0045】
同様に、実施例2である、紙挟み(1a)について一部補足説明する。図13は、該片方の板バネ(3Aa)と、該片方の板バネ(3Aa)に一体的に設ける前の台板(8a)とにおいて、挟持部材の両端部を押圧することによって外方(矢印G1)へ曲がって開いた状態にて、上から見た説明図としてある。残り片方の板バネ(3Ba)は、説明上、省略してある。つまり、図13は、図7にて、該片方の板バネ(3Aa)と台板(8a)とを一体的に設けずに独立させてフリーにして、一部を上から見た図として描いてある。
図13のように、該片方の板バネ(3Aa)と台板(8a)とを一体的に設けずに独立させてフリーにしてある状態にて、挟持部材の両端部を押圧させて外方(矢印G1)へ曲がって開いた状態にすると、台板(8a)の中央部(14a)を除く側面(21)においては、片方の板バネ(3Aa)と台板(8a)との間には隙間(22)が発生することがわかる。実施例1で記したように、実施例2においても、台板(8a)は、およそ一定の速さで、外方(矢印G1)へ曲がって開いていくのに対し、片方の板バネ(3Aa)は、あるタイミングにて、素早く、外方(矢印G1)へ曲がって開いていくので、挟持部材の両端部を押圧させると、片方の板バネ(3Aa)が外方(矢印G1)へ曲がって開いていくのに押されて、およそ同時に、台板(8a)も外方(矢印G1)へ曲がって開いていくので、該片方の板バネ(3Aa)の中央部と台板(8a)の中央部(14a)とが接触する。中央部(14a)は接触するが、中央部(14a)を除く側面(21)においては、片方の板バネ(3Aa)と台板(8a)との間には隙間(22)が発生する。このように、該片方の板バネ(3Aa)と台板(8a)とを一体的に設けずに独立させてフリーにしてある状態では、外方(矢印G1)へ曲がって開いていく動きにおいては、例えば、該片方の板バネ(3Aa)の中央部と台板(8a)の中央部(14a)とが接触して、片方の板バネ(3Aa)の動きを台板(8a)が一部抑制するような動きがみられる。
【0046】
以上のように、実施例2では、該片方の板バネ(3Aa)と台板(8a)とを一体的に設けずに独立させてフリーにしてある状態では、外方(矢印G1)へ曲がって開いていく動きにおいては、例えば、片方の板バネ(3Aa)の動きを台板(8a)が一部抑制するような動きがみられるのに対して、実施例1では、該片方の板バネ(3A)と台板(8)とを一体的に設けずに独立させてフリーにしてある状態では、外方(矢印G1)へ曲がって開いていく動きにおいては、例えば、片方の板バネ(3A)の動きを台板(8)が抑制するような動きが少ない。
【0047】
先に記したように、実施例1は、図4図5にて、前記相互に対向させた板バネ(3A)(3B)の凹面(4A)と凹面(4B)との間に前記台板(8)を挿入し、例えば、片方の板バネ(3A)と、台板(8)とを固着させてある。片方の板バネ(3A)の内方(矢印U1)側に台板(8)を配置し、片方の板バネ(3A)と、台板(8)とを固着させてある。相互に対向させた板バネ(3A)(3B)の凹面(4A)と凹面(4B)との間に前記台板(8)を挿入し、片方の板バネ(3A)の内方(矢印U1)側に台板(8)を配置してあるので、片方の板バネ(3A)と、台板(8)とを一部固着させてあっても、外方(矢印G1)(矢印G2)へ曲がって開いていく動き、あるいは、直線状に復元して閉じる場合も、互いが相手の動きを妨げることが少なく、抑制するような動きが少ない、という効果がある(効果1-6)。
【0048】
先に記したように、実施例1である、紙挟み(1)は、次のようにしてある。片方の板バネ(3A)と、台板(8)とを固着させてある。例えば、該片方の板バネ(3A)の片方の端部(19A)と、蝶番(6A)とがハトメ(12A)によって固着してあり、また、同時に、該片方の端部(19A)と、台板(8)とがハトメ(12A)によって固着してあり、さらに、別に、片方の板バネ(3A)と、台板(8)とがカシメ(13A)によって固着してある。つまり、外方(矢印G1)(矢印G2)へ曲がって開いていく動き、あるいは、直線状に復元して閉じる場合も、互いが相手の動きを妨げることが少なく、抑制するような動きが少なくなるように、該片方の板バネ(3A)の中央部と台板(8)の中央部(14)とにおいては、中央部同士を固着しないように設けてある。しかし、効果(効果1-6)は減となるが、該片方の板バネ(3A)の中央部と台板(8)の中央部(14)とにおいて、中央部同士を一部固着してもよく、効果は生じる。
【0049】
なお、実施例2である、紙挟み(1a)については、特に図示しないが、該片方の板バネ(3Aa)の中央部と台板(8a)の中央部(14a)とにおいては、中央部同士を固着して設けてもよい。
【0050】
次に、実施例3である、紙挟み(1b)について記す。先に記したように、実施例1である、紙挟み(1)は、例えば、台板(8)の両端(9A)(9B)のうちの片方(9A)においては、残り片方の板バネ(3B)と台板(8)との間には隙間がおよそ発生していない。そのため、例えば、市販のメモ帳等に使用の紙を当該箇所で1枚挟むことが可能である。つまり、実施例1である、紙挟み(1)では、残り片方の板バネ(3B)の該片方の端部(19C)と蝶番(6A)とを固着してある2個のハトメの先端等あるいは蝶番(6A)の一部と、紙と、が当接する。当接することにより、挟持され、一定の挟持する力を有する。
【0051】
実施例3である、紙挟み(1b)は、図10にて、実施例1を、さらに、次のようにしてある。なお、図10にて、記号を一部省力してある。上記のように、当接することにより挟持されるが、挟持する力をより向上させるため、次のようにしてある。図10にて、前記押圧を解除することにより閉じて挟まれる被挟持体(11)を押さえ止める押止片(15A)を、前記片方の板バネ(3Ab)に一体的に設けた台板(8b)側に配置してある。
【0052】
例えば、台板(8b)の両端(9Ab)(9Bb)のうちの片方の端部(18Ab)において、台板(8b)より内方(矢印U1)側に押止片(15A)を設けてある。例えば、片方の板バネ(3Ab)の両端のうちの片方の端部(19Ab)が蝶番(6Ab)に連結された挟持部材(7b)について、該片方の端部(19Ab)と、蝶番(6Ab)とがハトメによって固着してある。また、同時に、台板(8b)と押止片(15A)と、該片方の端部(19Ab)と、がハトメによって固着してある。つまり、外側から、蝶番(6Ab)、該片方の板バネ(3Ab)の片方の端部(19Ab)、台板(8b)、押止片(15A)の順に配置し、ハトメによって固着して、一体的に設けてある。これによって、例えば、蝶番(6Ab)と、該片方の板バネ(3Ab)の片方の端部(19Ab)と、台板(8b)と、押止片(15A)とを固着してあるハトメの先端等あるいは押止片(15A)の一部と、紙と、が当接する。当接することにより、挟持され、一定の挟持する力が向上する、という効果がある(効果3-1)。また、特に図示しないが、挟持部材(7b)において、片方の板バネ(3Ab)の両端のうちの片方の端部(19Bb)が蝶番(6Bb)に連結された箇所についても同様としてある。
【0053】
次に、実施例4である、紙挟み(1c)について記す。先に記したように、実施例1である、紙挟み(1)は、例えば、台板(8)の中央部(14)近傍においては、残り片方の板バネ(3B)と台板(8)との間には隙間(23)が発生する。そのため、例えば、市販のメモ帳等に使用の紙を当該箇所で1枚挟むのは困難であるが、紙を数枚重ねれば挟むことは可能である。この場合、実施例1である、紙挟み(1)では、残り片方の板バネ(3B)と、紙と、が当接する。当接することにより、挟持され、一定の挟持する力を有する。
【0054】
実施例4である、紙挟み(1c)は、図11にて、実施例1を、さらに、次のようにしてある。なお、図11にて、記号を一部省力してある。上記のように、当接することにより挟持されるが、挟持する力をより向上させるため、次のようにしてある。図11にて、前記押圧を解除することにより閉じて挟まれる被挟持体(11)を押さえ止める押止片(15C)を、前記片方の板バネ(3Ac)に一体的に設けた台板(8c)側に配置してある。
【0055】
例えば、台板(8c)の中央部(14c)において、台板(8c)より内方(矢印U1)(矢印U2)側に押止片(15C)を設けてある。外方(矢印G1)(矢印G2)側から、台板(8c)の中央部(14c)、押止片(15C)の順に配置し、ハトメ(17A)(17B)等によって固着して、一体的に設けてある。つまり、例えば、台板(8c)の中央部(14c)と、押止片(15C)とを固着してあるハトメ(17A)(17B)等の先端等あるいは押止片(15C)の一部と、紙と、が当接する。当接することにより、挟持され、一定の挟持する力が向上する、という効果がある(効果4-1)。また、ハトメに代えてカシメあるいはリベットにしてもよい。
【0056】
実施例3、4にて、押止片(15A)(15B)(15C)の材質としては、台板(8b)(8c)と同様の軟質な合成樹脂としてあるが、金属等ほかの材質でもよい。また、断面形状などを含め自由に設けてもよい。また、実施例4にて、台板(8c)の中央部(14c)と、押止片(15C)との固着において、ハトメ(17A)(17B)等に代えて、接着としてもよい。
【0057】
実施例3は、例えば、台板(8b)の両端(9Ab)(9Bb)のうちの片方の端部(18Ab)において、台板(8b)より内方(矢印U1)(矢印U2)側に押止片(15A)を設けてあり、実施例4は、例えば、台板(8c)の中央部(14c)において、台板(8c)より内方(矢印U1)(矢印U2)側に押止片(15C)を設けあるが、実施例3は、実施例4に比べて、台板の中央部ではなく、台板の両端に設けてあるので、該挟持部材の両端部を押圧することによって外方(矢印G1)(矢印G2)へ曲がって開く場合に発生する押止片(15C)の曲げによる抵抗がなく、支障が少なくなり、開きやすい、という効果がある(効果3-2)。
【0058】
また、実施例3について、実施例1と同様に次のようにしてもよい。外方(矢印G1)(矢印G2)へ曲がって開いていく動き、あるいは、直線状に復元して閉じる場合も、互いが相手の動きを妨げることが少なく、抑制するような動きが少なくなるように、該片方の板バネ(3Ab)の中央部と台板(8b)の中央部とにおいては、中央部同士を固着しないように設けてある。しかし、効果(効果1-6)は減となるが、該片方の板バネ(3Ab)の中央部と台板(8b)の中央部とにおいて、中央部同士を一部固着してもよく、効果は生じる。
【0059】
また、実施例1、実施例3について、次のようにしてもよい。該片方の板バネ(3A)(3Ab)の中央部および中央部近傍と、台板(8)(8b)の中央部および中央部近傍とを除く側面においては、側面同士を一部固着してもよい。
【0060】
また、実施例4について、実施例2と同様に次のようにしてもよい。実施例4である、紙挟み(1c)については、特に図示しないが、該片方の板バネ(3Ac)の中央部(16)と台板(8c)の中央部(14c)とにおいては、中央部同士を固着して設けてもよい。つまり、外方(矢印G1)(矢印G2)側から、該片方の板バネ(3Ac)の中央部(16)、台板(8c)の中央部(14c)、押止片(15C)の順に配置し、ハトメ等によって固着して、一体的に設けてもよい。
【0061】
また、実施例4である、紙挟み(1c)について、特に図示しないが、次のようにしてもよい。前記押圧を解除することにより閉じて挟まれる被挟持体(11)を押さえ止める押止片(15C)を、前記片方の板バネ(3Ac)に固着させた台板(8c)側に設け、に代えて、前記押圧を解除することにより閉じて挟まれる被挟持体(11)を押さえ止める押止部を、前記片方の板バネ(3Ac)に固着させた台板(8c)側に設け、としてもよい。例えば、押止部は、台板(8c)の中央部(14c)においてのみ、台板(8c)の板の厚さを一部大きくしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
図1】実施例1の斜視図。
図2】実施例1の斜視図。
図3】実施例1の動作図。
図4】実施例1の断面図。
図5】実施例1の一部の拡大断面図。
図6】実施例2の斜視図。
図7】実施例2の斜視図。
図8】実施例2の断面図。
図9】実施例2の一部の拡大断面図。
図10】実施例3の斜視図。
図11】実施例4の斜視図。
図12】実施例1の上から見た説明図
図13】実施例2の上から見た説明図
図14】実施例1の上から見た説明図
【0063】
(1) 実施例1の紙挟み
(1a) 実施例2の紙挟み
(1b) 実施例3の紙挟み
(1c) 実施例4の紙挟み
(2) 円弧状
(3) 板バネ
(4) 凹面
(5) (板バネの)両端
(6) 蝶番
(7) 挟持部材
(8) 台板
(9) (台板の)両端
(10) (挟持部材の)両端部
(11) 被挟持体
(12) ハトメ
(13) カシメ
(14) (台板の)中央部
(15) 押止片
(16) (板バネの)中央部
(17) ハトメ
(18) (台板の)端部
(19) (板バネの)端部
(20) 隙間
(21) 側面
(22) 隙間
(23) 隙間
(矢印G) 外方
(矢印U) 内方
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
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