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特許7503825自動放送装置、その自動放送音声生成方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-13
(45)【発行日】2024-06-21
(54)【発明の名称】自動放送装置、その自動放送音声生成方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04H 20/62 20080101AFI20240614BHJP
   G10L 13/00 20060101ALI20240614BHJP
   B61D 37/00 20060101ALI20240614BHJP
   H04H 60/25 20080101ALI20240614BHJP
   H04H 60/27 20080101ALI20240614BHJP
【FI】
H04H20/62
G10L13/00 100C
B61D37/00 G
H04H60/25
H04H60/27
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020094404
(22)【出願日】2020-05-29
(65)【公開番号】P2021190832
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2023-03-13
(73)【特許権者】
【識別番号】592066860
【氏名又は名称】八幡電気産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】飯田 充男
(72)【発明者】
【氏名】山本 聡
(72)【発明者】
【氏名】平塚 友久
【審査官】前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-206136(JP,A)
【文献】特開2018-069868(JP,A)
【文献】特開2009-248669(JP,A)
【文献】特開2005-329835(JP,A)
【文献】特表2015-512195(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04H 20/62
G10L 13/00
B61D 37/00
H04H 60/25
H04H 60/27
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道車両に搭載された自動放送装置であって、
前記鉄道車両の運行に関する情報を取得し、前記情報から生成したテキストデータを含む放送テキストデータを生成する生成部と、
前記放送テキストデータを用いた音声合成による放送音声信号を生成する音声合成部と
前記放送テキストデータに基づく放送とともに放送する追加の放送内容を示す追加の放送テキストデータを取得する取得部とを含み、
前記取得部は、前記追加の放送テキストデータに基づく音声を放送する時間を確保可能である場合に、前記追加の放送テキストデータを取得し、
前記音声合成部は、前記放送テキストデータ、及び前記追加の放送テキストデータを用いた音声合成による放送音声信号を生成する
自動放送装置。
【請求項2】
前記生成部は、放送文章のひな形のテキストに、前記鉄道車両の運行に関する情報のテキストを当てはめることで、前記放送テキストデータを生成する
請求項に記載の自動放送装置。
【請求項3】
前記鉄道車両の運行に関する情報は、列車種別、列車番号または運行番号、行先、路線、方面、現在位置、次の停車駅、途中停車駅のうちの少なくとも1つを示す情報を含む
請求項1又は2に記載の自動放送装置。
【請求項4】
前記取得部は、前記鉄道車両の走行位置に基づく所定のタイミングにおいて、前記追加の放送テキストデータを取得する
請求項に記載の自動放送装置。
【請求項5】
前記追加の放送テキストデータは、前記鉄道車両の運行に関する情報に含まれない、注意情報、案内情報、及びマナー情報のうちの少なくとも1つを示す
請求項に記載の自動放送装置。
【請求項6】
鉄道車両に搭載された自動放送装置が、
前記鉄道車両の運行に関する情報を取得し、前記情報から生成したテキストデータを含む放送テキストデータを生成することと、
記放送テキストデータに基づく放送とともに放送する追加の放送テキストデータを、追加の放送テキストデータに基づく音声を放送する時間を確保可能である場合に取得することと、
記放送テキストデータ、及び前記追加の放送テキストデータを用いて音声合成による放送音声信号を生成することと
を含む自動放送装置の自動放送音声生成方法。
【請求項7】
鉄道車両に搭載された自動放送装置のコンピュータに、
前記鉄道車両の運行に関する情報を取得し、前記情報から生成したテキストデータを含む放送テキストデータを生成する処理と、
記放送テキストデータに基づく放送とともに放送する追加の放送テキストデータを、追加の放送テキストデータに基づく音声を放送する時間を確保可能である場合に取得する処理と、
記放送テキストデータ、及び前記追加の放送テキストデータを用いて音声合成による放送音声信号を生成する処理と
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動放送装置、その自動放送音声生成方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄道車両において、駅からの出発、到着、扉が開く側、乗り換え等の案内放送を自動的に放送する自動放送装置が搭載されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、自動放送用データを記憶する記憶部と、記憶部に記憶された自動放送用データを変更するための変更データを、無線通信を介して取得するデータ取得部と、データ取得部により取得された変更データに基づいて、記憶部に記憶された自動放送用データを変更する制御部とを備え、記憶部は自動放送用データのうち書き換えが必要なデータを格納する書き換え可能領域と、書き換えが不要なデータを格納する書き換え不要領域とを有し、データ取得部は、既に書き換え可能領域に格納されているデータを含む変更データを取得するものが知られている(例えば、特許文献2参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-216709号公報
【文献】特開2018-137598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術では、自動放送により放送する内容の全てを示すデータを事前に記憶しておき、その内容を列車(編成)の走行位置に応じて再生する。このように、従来では、自動放送内容のデータが事前に用意されていることが前提であった。
【0005】
本発明は、自動放送内容をリアルタイムに生成可能な自動放送装置、その自動放送音声生成方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、鉄道車両に搭載された自動放送装置であって、列車情報管理システムから前記鉄道車両の運行に関する情報を取得し、前記情報から生成したテキストデータを含む放送テキストデータを生成する生成部と、前記放送テキストデータを用いた音声合成による放送音声信号を生成する音声合成部とを含むことを特徴とする。
【0007】
自動放送装置は、前記放送テキストデータに基づく放送とともに放送する追加の放送内容を示す追加の放送テキストデータを取得する取得部をさらに含み、前記音声合成部は、前記放送テキストデータ、及び前記追加の放送テキストデータを用いた音声合成による放送音声信号を生成する、構成を採用してもよい。
【0008】
自動放送装置において、前記生成部が、放送文章のひな形のテキストに、前記鉄道車両の運行に関する情報のテキストを当てはめることで、前記第1の放送テキストデータを生成する構成を採用するのが好ましい。また、自動放送装置において、前記鉄道車両の運行に関する情報は、列車種別、列車番号または運行番号、行先、路線、方面、現在位置、次の停車駅、途中停車駅のうちの少なくとも1つを示す情報を含むのが好ましい。
【0009】
また、前記取得部は、前記鉄道車両の走行位置に基づく所定の取得タイミングにおいて、前記第2の放送テキストデータを取得するのが好ましい。また、前記取得部は、前記第
2の放送テキストデータに基づく音声を放送する時間を確保可能である場合に、前記第2の放送テキストデータを取得するのが好ましい。また、前記第2の放送テキストデータは、前記列車情報管理システムからの前記鉄道車両の運行に関する情報に含まれない、注意情報、案内情報、及びマナー情報のうちの少なくとも1つを示すのが好ましい。
【0010】
本発明の他の態様は、鉄道車両に搭載された自動放送装置が、列車情報管理システムから前記鉄道車両の運行に関する情報を取得し、前記情報から生成したテキストデータを含む第1の放送テキストデータを生成することと、前記第1の放送テキストデータに基づく放送とともに放送する第2の放送テキストデータを取得することと、前記第1の放送テキストデータ、及び前記第2の放送テキストデータを用いて音声合成による放送音声信号を生成することとを含む自動放送装置の自動放送音声生成方法である。
【0011】
本発明の他の態様は、鉄道車両に搭載された自動放送装置のコンピュータに、列車情報管理システムから前記鉄道車両の運行に関する情報を取得し、前記情報から生成したテキストデータを含む第1の放送テキストデータを生成する処理と、前記第1の放送テキストデータに基づく放送とともに放送する第2の放送テキストデータを取得する処理と、前記第1の放送テキストデータ、及び前記第2の放送テキストデータを用いて音声合成による放送音声信号を生成する処理とを実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、自動放送内容をリアルタイムに生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、自動放送システムの一例を示す。
図2図2は、自動放送文章の一例を示す。
図3図3は、自動放送装置における処理例を示すフローチャートである。
図4図4は、自動放送装置における処理例を示すフローチャートである。
図5図5は、自動放送装置における処理例を示すフローチャートである。
図6図6は、自動放送装置における処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、実施形態に係る自動放送装置、及びその自動放送音声生成方法、及びプログラムについて説明する。実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されない。図1は、鉄道車両に搭載された自動放送装置100を含む、自動放送システムの一例を示す。
【0015】
図1において、鉄道車両10は、破線で模式的に示される。通常、鉄道車両は、先頭車両と、先頭車両に連結され、客室を有する1又は2以上の客車とを含む。鉄道車両10には、車内放送システム、非常通報システム、セキュリティカメラシステムなどが搭載されている。
【0016】
車内放送システムは、自動放送装置100と、制御増幅器(C.AMP)106と、及び出
力増幅器(P.AMP)107と、出力増幅器107に接続された1又は2以上の車内スピー
カ108とを含む。車内スピーカ108は客室内に設置されている。
【0017】
自動放送装置100は、情報管理装置50に接続され、情報管理装置50と情報をやりとり(入出力、又は送受信)する。情報管理システム50は、列車運行に関する様々なデータを扱う装置であり、様々なデータや情報を記憶するための記憶装置(メモリ)を含んでいる。情報管理装置50には、自動放送装置100、他の車両に存する放送装置、列車情報管理システムなど、様々な装置がアクセスする。情報管理装置50が有するメモリに
関して、どのアドレスにどの情報が格納されているかは、情報管理装置50にアクセスする装置において既知であり、各装置は、適宜のアドレスにデータや情報を格納し、適宜のアドレスに格納されたデータや情報を取得する。
【0018】
列車情報管理システムは、車両の力行やブレーキ、出区点検、車内空調管理、行先表示機、車内案内表示装置などの各種車載機器を一括して管理するコンピュータシステムである。自動放送装置100は、列車情報管理システムから、鉄道車両10の客室内部の案内表示、及び自動放送用の基本となるデータなどを、情報管理装置50を介して取得することが可能である。列車情報管理システムは、一般的に「モニタ装置」と呼ばれる、例えば、INTEROS(INtegrated Train ommunication networks for Evolvable Railway Operation System)、TIMS(Train Information Management System)又はMONなどである。情
報管理装置50は、列車情報(列車種別・列車番号または運行番号・行先・列車の現在位置・次停車駅など)、主要機器の動作状態、ドアの開閉状態、車内環境(温度・湿度・乗車率)、空調設定、自動放送・車内案内表示装置の設定、緊急時・故障時の操作支援、機器の遠隔操作などに関する情報を管理し、適宜の情報を自動放送装置100等に供給することができる。
【0019】
自動放送装置100は、情報管理装置50とデ-タ通信を行い、自動放送の設定情報や、列車の現在位置、時刻情報などを情報管理装置50から取得する。自動放送装置100は、制御増幅器106及び出力増幅器107と音声線及び放送起動線を介して接続される。
【0020】
自動放送装置100は、情報管理装置50と接続されたCPU102と、記憶装置103と、テキスト選択部104と、テキスト選択部104と接続された音声合成部105とを含んでいる。音声合成部105は、制御増幅器(C.AMP)106と接続される。制御増幅
器106は、出力増幅器(P.AMP)107と接続され、出力増幅器107には、車内スピ
ーカ108が接続されている。また、車両スピーカ108は、情報管理装置50とも接続され、放送用のデジタル信号を直接受信することも可能である。
【0021】
また、自動放送装置100は、情報管理装置50と接続されたCPU102と、CPU102に接続された第1放送エンジン121と、第1放送エンジン121及びCPU102に接続された第2放送エンジン122とをさらに含む。第2放送エンジン122は、音声合成部105に接続される。第2放送エンジン122は、表示装置123に接続される。第1放送エンジン121は「生成部」の一例である。第2放送エンジン122は「取得部」の一例である。
【0022】
記憶装置103は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、及びEEPROM
(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などであり、プログラム及
びデータを記憶する。記憶装置103には、自動放送用の音声メモリ及びテキストデータを記憶するための記憶領域が設けられている。記憶装置103は、情報管理装置50から取得される(情報管理装置50が管理している)鉄道車両10の運行に関する情報に従って、車内放送を自動的に行うための自動放送プログラムを記憶している。自動放送プログラムには、自動放送の内容を示すテキストデータ(自動放送テキストデータ)が含まれている。自動放送テキストデータは、背景技術で説明した不変部分と可変部分とを合わせた放送内容の文章を示すテキストデータである。
【0023】
CPU102は、プロセッサ又は制御部の一例であり、記憶装置103に記憶されたプログラムを実行することによって、自動放送装置100としての動作制御を含む様々な処理を行う。自動放送装置100は、記憶装置103に予め記憶されたテキストデータを用
いて行う自動放送(第1のモード)と、第1放送エンジン121及び第2放送エンジン122を用いてリアルタイムに生成されるテキストデータを用いて行う自動放送(第2のモード)と、予め記憶されたテキストデータとリアルアイムに生成されるテキストデータとの双方を用いて行う自動放送(第3のモード)とのいずれかで動作することができる。
【0024】
CPU102は、第1のモードでは、情報管理装置50から得られた鉄道車両の運行に関する情報に基づいて、自動放送プログラムの実行を開始し、自動放送テキストデータを音声合成部105に供給するために、テキスト選択部104に指示を与える。テキスト選択部104は、指示された自動放送テキストデータを記憶装置103から取得し(読み出し)、音声合成部105へ供給する。
【0025】
音声合成部105は、音声合成によって自動放送テキストデータに基づく音声信号(放送音声信号)を生成し、制御増幅器106に接続する。音声信号は制御増幅器106及び出力増幅器107で増幅された後、車内スピーカ108に接続され、音声信号に対応する音声が車内スピーカ108から放音される。なお、マイク109に入力された音声を制御増幅器106に接続することで、乗務員の音声などを車内スピーカ108から放送できる。また、音声合成部105は、生成した音声データをデジタル信号としてCPU102に戻し、CPU102は、そのデジタル音声データを、情報管理装置50が有するメモリの所定アドレスに書き込む。ここに、図1は、複数の車両からなる鉄道車両10(編成)のうちの、自動放送装置100を備える先頭車両における設備を例示しており、自動放送装置100を備える車両以外の車両における放送装置は、所定アドレスに書き込まれたデジタル音声データを取得し、そのデジタル音声データを用いた自動放送を行う。これによって、1編成における複数の車両で、同内容の自動放送が行われる。
【0026】
テキスト選択部104及び音声合成部105は、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの汎用又は専用のハードウェア(集積回路、又はプロセッサ及びメモリ)を用いて構成される。音声合成の手法に制限はなく、既存の適宜の音声合成の手法を適用することができる。音声合成部105から作られた合成音声のデジタルデータは情報管理装置50が有するメモリに格納され、他の車両の車内放送用デジタルデータとして取り扱われる。他の車両の出力増幅器(P.AMP)では、情報管理装置50に格納されている合成音声のデジタルデータを復調し、
その他の車両には、復調によって得られたアナログ信号の音声が放送される。
【0027】
CPU102は、第2のモードでは、第1放送エンジン121及び第2放送エンジンの動作を制御する。第1放送エンジン121は、列車情報管理システムからの鉄道車両10の運行に関する情報として、列車情報(列車種別、列車番号または運行番号、行先(目的地)、路線、方面、現在位置、次の停車駅、途中停車駅、扉が開く側など)を情報管理装置50から取得し、これらのテキストデータを生成する。第1放送エンジン121は、放送文章のひな形のテキストデータ(例えば、「この列車は〇〇線、<種別>、〇〇行きです。」)を取得し、ひな形のテキストデータの「〇〇」の部分に、列車情報として得られた路線、種別、目的地のテキストデータを組み込むことで、放送文章のテキストデータ(放送テキストデータ)を生成する。
【0028】
第2放送エンジン122は、第1放送エンジン121で生成される放送テキストデータ(第1の放送テキストデータと称する)の放送とともに放送する追加の放送テキストデータ(第2の放送テキストデータともいう)を取得する。第2放送エンジン122は、次停車駅が主要駅の場合、駅間の距離が長い場合など、必要に応じて記憶装置103(記憶装置103以外でもよい)から第2放送エンジン122用のテキストデータを取得(捕捉)する。第2放送エンジン122は、事前設定またはプログラミング等で決められた適宜のタイミングで第2放送エンジン122用のテキストデータを取得することができる。例え
ば、第2放送エンジン122は、鉄道車両10の走行位置が所定位置になったタイミングで、第2放送エンジン122用のテキストデータを取得することができる。
【0029】
情報管理装置50から得られる列車の運行に関する情報には、乗客が鉄道車両10を利用する場合の注意事項を示す注意情報、マナー条項を示すマナー情報、車両内外の設備などの各種案内に係る案内情報は含まれていない。このため、第1放送エンジン121が生成する第1の放送テキストデータだけでは、現状の車内放送において放送される内容よりも、情報が不足する。記憶装置103は、第2放送エンジン122用のテキストデータとして、注意情報、マナー情報、及び案内情報を含む放送文章のテキストデータを記憶しており、プログラム(事前の設定、又はCPU102からの指示)に従って、第1の放送テキストデータとともに放送する第2の放送テキストデータに該当するテキストデータを記憶装置103から読み出す。
【0030】
但し、読み出しが設定されていない場合、及び、追加の放送テキストデータに基づく音声を放送する時間を確保できない場合には、第2の放送テキストデータの取得は行われない。第1及び第2の放送テキストデータは、音声合成部105に接続される。表示装置123は、鉄道車両10の内外の少なくとも一方に設けられ、第1及び第2の放送テキストデータに基づく放送文章の文字を表示する。
【0031】
図2は、自動放送によって放送される放送文章の一例を示す。図2中の「〇〇」で示される箇所は、情報管理装置50を介して得られる列車情報管理システムからの情報に基づいて、第1放送エンジン121が生成するテキストを示す。例えば、<停車駅案内1>に関しては、駅名を除く文章のテキストデータであるひな形に対し、情報管理装置50から入力された情報から生成した現在停車中の駅、次以降の各停車駅の駅名のテキストデータを組み込んだ、第1の放送テキストデータが生成される。
【0032】
一方、例えば、<車椅子案内>は、案内情報を含む放送文章のテキストデータであり、<マナー放送1>や<マナー放送2>はマナー情報を含む放送文章のテキストデータである。また、<急停車注意>は、注意情報を含む放送文章のテキストデータである。これらは、第1の放送テキストデータが生成された場合において、第1の放送テキストデータの音声とともに放送されることがプログラムされているタイミングで第2放送エンジン122により読み出され、音声合成部105に送られる。
【0033】
但し、第2の放送テキストデータの読み出しがプログラムされていても、その第2の放送テキストデータに基づく音声を放送する時間を確保できない場合がある。例えば、列車のダイヤが乱れ、鉄道車両10が通常よりも速い走行速度で走行しており、第2の放送テキストデータの放送中に、次の第1の放送テキストデータに基づく音声の放送の開始タイミングが到来する場合などである。このような場合は、第2の放送テキストデータの放送を中止(間引き)する。このように、第2の放送テキストデータの取得及びこれに基づく音声の放送は、放送(再生)時間を確保可能な場合に行われる。
【0034】
第1放送エンジン121及び第2放送エンジン122の夫々は、CPUなどのプロセッサとメモリとの組み合わせ、或いは、ASICやFPGAなどの集積回路、或いはこれらの組み合わせ(SoCなど)により構成可能である。なお、記憶装置103には、図2に示した放送文章の一部又は全部のテキストデータを記憶しておき、適宜のタイミングで第1のモードによる自動放送を行えるようにされる。例えば、第2のモードに対するバックアップとして利用出来るようにする。なお、第1のモードに係る構成は、オブションであり省略可能である。
【0035】
図3図6は、第1放送エンジン121及び第2放送エンジン122を用いた自動放送
プログラムの例を示すフローチャートである。本実施形態では、フローチャートにおける各処理をCPU102が実行し、CPU102が第1放送エンジン121及び第2放送エンジン122の動作を制御する。但し、第1放送エンジン121及び第2放送エンジン122が自律的に動作してもよい。
【0036】
図3において、ステップS001では、CPU102は、情報管理装置50から得られる情報から、始発駅に停車中であるか否かを判定する。始発駅、目的地駅、列車番号など様々な情報は情報管理装置50から取得され、CPU102は、情報管理装置50を介して列車情報システムとやりとり可能な状態であれば、常に現在がどのような状態であるのか認識できている。始発駅に停車中と判定される場合には、処理がステップS008に進み、そうでない場合には処理がステップS002に進む。
【0037】
ステップS008では、CPU102は、始発駅停車中の自動放送に用いるひな形のテキストデータを自身が有するメモリまたは記憶装置103から読み出して、第1放送エンジン121の作業領域にセットする。ステップS009では、第1放送エンジン121は、始発駅停車中放送を実施する。すなわち、第1放送エンジン121は、CPU102からの指示に従って、情報管理装置50を介して得られる列車情報管理システムからの情報からテキストデータを生成してひな形に当てはめて第1の放送テキストデータを生成し、音声合成部105に送る。ステップS009において、第1放送エンジン121は、例えば、図2に示す<挨拶文2>、<行先案内>、<停車駅案内1>などを用いた第1の放送テキストデータを生成する。ステップS009の処理によって、第1の放送音声テキストデータによる音声が放送される。
【0038】
ステップS010では、CPU102は、第2放送エンジン122による補足が必要か、すなわち補足がプログラム(設定されている)か否かを判定する。第2放送エンジン122による補足がプログラムされていると判定される場合には、処理がステップS011に進み、そうでない場合には、処理がステップS001に戻る。
【0039】
ステップS011では、CPU102は、情報管理装置50から得られる鉄道車両10の現在位置などから、第2の放送テキストデータに基づく音声の放送時間(第2放送エンジン122の処理実行時間を含む)があるかを判定する。CPU102は、時間があると判定する場合には処理をステップS012に進め、そうでないと判定する場合には処理をステップS001に戻す。
【0040】
ステップS012では、CPU102は、プログラムされているテキストデータ、例えば、図2の<マナー放送2>や<半自動案内・戸締り注意>などを第2の放送テキストデータを記憶装置103(記憶装置103以外でもよい)から読み出し、第2放送エンジン122に供給する。第2放送エンジン122は、CPU102から得られたテキストデータを第2の放送音声テキストデータとして、音声合成部105に送る。ステップS012の処理によって、第2の放送音声テキストデータによる音声が放送される。その後、処理がステップS001に戻る。なお、第2放送エンジン122に案内情報を含んだひな形がセットされ、第2放送エンジン122がそのひな形に駅名などのテキストデータを組み込んで、第2の放送テキストデータが生成されるようにしてもよい。
【0041】
ステップS002に処理が進んだ場合には、CPU102は、情報管理装置50を介して得られる列車情報管理システムからの情報を用いて、始発駅の発車後(始発駅を出発してから所定距離走行した後)であるか否かを判定する。始発駅の出発後と判定される場合には、処理がステップS013(図4)に進み、そうでない場合には処理がステップS003に進む。
【0042】
ステップS013では、CPU102は、始発駅発車後の自動放送に用いるひな形のテキストデータを記憶装置103(記憶装置103以外でもよい)から読み出して、第1放送エンジン121の作業領域にセットする。CPU102は、例えば、<停車駅案内2>などのひな形をセットする。
【0043】
ステップS014では、第1放送エンジン121は、始発駅発車後の放送を実施する。すなわち、第1放送エンジン121は、情報管理装置50を介して得られる列車情報管理システムからの情報から生成したテキストデータをひな形に当てはめて第1の放送テキストデータを生成し、音声合成部105に送る。ステップS014の処理によって、第1の放送音声テキストデータによる音声が放送される。
【0044】
ステップS015では、CPU102は、始発駅発車後の時点で第2放送エンジン122による補足が必要か否か(プログラムされているか否か)を判定する。第2放送エンジン122による補足がプログラムされていると判定される場合には、処理がステップS016に進み、そうでない場合には、処理がステップS001に戻る。
【0045】
ステップS016では、CPU102は、情報管理装置50から得られる現在位置などから、第2の放送テキストデータに基づく音声の放送時間(第2放送エンジン122の処理実行時間を含む)があるかを判定し、時間があると判定する場合には処理をステップS017に進め、そうでないと判定する場合には処理をステップS001に戻す。
【0046】
ステップS017では、CPU102は、プログラムされているテキストデータ、例えば、図2の<マナー放送1>などを第2の放送テキストデータとして、記憶装置103またはそれ以外から読み出し、第2放送エンジン122に供給する。第2放送エンジン122は、第2の放送音声テキストデータを音声合成部105に送る。ステップS017の処理によって、第2の放送音声テキストデータによる音声が放送される。その後、処理がステップS001に戻る。
【0047】
ステップS003に処理が進んだ場合には、CPU102は、情報管理装置50を介して得られる列車情報管理システムからの情報を用いて、途中駅の到着前(現在位置と途中駅までの距離が所定距離未満となった場合)であるか否かを判定する。途中駅の到着前と判定される場合には、処理がステップS018(図4)に進み、そうでない場合には処理がステップS004に進む。
【0048】
ステップS018では、CPU102は、途中駅到着前の自動放送に用いるひな形のテキストデータを記憶装置103又はそれ以外から読み出して、第1放送エンジン121の作業領域にセットする。CPU102は、例えば、<次駅案内1>、<到着案内>、<出口案内>などのひな形をセットする。
【0049】
ステップS019では、CPU102は、途中駅到着前の放送を実施する。すなわち、第1放送エンジン121は、CPU102からの指示に従って、情報管理装置50を介して得られる列車情報管理システムからの情報から生成したテキストデータをひな形に当てはめて第1の放送テキストデータを生成し、音声合成部105に送る。ステップS019の処理によって、第1の放送音声テキストデータによる音声が放送される。
【0050】
ステップS020では、CPU102は、途中駅到着前の時点で第2放送エンジン122による補足が必要か否か(プログラムされているか否か)を判定する。第2放送エンジン122による補足がプログラムされていると判定される場合には、処理がステップS021に進み、そうでない場合には、処理がステップS001に戻る。
【0051】
ステップS021では、CPU102は、情報管理装置50から得られる現在位置などから、第2の放送テキストデータに基づく音声の放送時間(第2放送エンジン122の処理実行時間を含む)があるかを判定する。時間があると判定される場合には処理がステップS022に進み、そうでないと判定する場合には処理がステップS001に戻る。
【0052】
ステップS022では、CPU102は、プログラムされているテキストデータ、例えば、図2の<降車口案内>などを第2の放送テキストデータとして、記憶装置103またはそれ以外から読み出し、第2放送エンジン122に供給する。第2放送エンジン122は、CPU102から取得した第2の放送テキストデータを音声合成部105に送る。ステップS022の処理によって、第2の放送音声テキストデータによる音声が放送される。その後、処理がステップS001に戻る。
【0053】
ステップS004に処理が進んだ場合には、CPU102は、情報管理装置50を介して得られる列車情報管理システムからの情報を用いて、途中駅停車中(現在位置が途中駅の位置で停止している)であるか否かを判定する。途中駅停車中と判定される場合には、処理がステップS023(図5)に進み、そうでない場合には処理がステップS005に進む。
【0054】
ステップS023では、CPU102は、途中駅停車中の自動放送に用いるひな形のテキストデータを記憶装置103又はそれ以外から読み出して、第1放送エンジン121の作業領域にセットする。CPU102は、例えば、<停車駅案内2>などのひな形をセットする。
【0055】
ステップS024では、CPU102は、途中駅停車中の放送を実施する。すなわち、第1放送エンジン121は、CPU102からの指示に従って、情報管理装置50を介して得られる列車情報管理システムからの情報から生成したテキストデータをひな形に当てはめて第1の放送テキストデータを生成し、音声合成部105に送る。ステップS024の処理によって、第1の放送音声テキストデータによる音声が放送される。
【0056】
ステップS025では、CPU102は、途中駅停車中の時点で第2放送エンジン122による補足が必要か否か(プログラムされているか否か)を判定する。第2放送エンジン122による補足がプログラムされていると判定される場合には、処理がステップS026に進み、そうでない場合には、処理がステップS001に戻る。
【0057】
ステップS026では、CPU102は、情報管理装置50から得られる現在位置などから、第2の放送テキストデータに基づく音声の放送時間(第2放送エンジン122の処理実行時間を含む)があるかを判定し、時間があると判定する場合には処理をステップS027に進め、そうでないと判定する場合には処理をステップS001に戻す。
【0058】
ステップS027では、CPU102は、プログラムされているテキストデータ、例えば、図2の<足下注意>などを第2の放送テキストデータとして、記憶装置103またはそれ以外から読み出し、第2放送エンジン122に供給する。第2放送エンジン122は、CPU102から取得した第2の放送テキストデータを音声合成部105に送る。ステップS027の処理によって、第2の放送音声テキストデータによる音声が放送される。その後、処理がステップS001に戻る。
【0059】
ステップS005に処理が進んだ場合には、CPU102は、情報管理装置50を介して得られる列車情報管理システムからの情報を用いて、途中駅発車後(現在位置が途中駅から所定距離離れた位置にある)であるか否かを判定する。途中駅発車後と判定される場合には、処理がステップS028(図5)に進み、そうでない場合には処理がステップS
006に進む。
【0060】
ステップS028では、CPU102は、途中駅発車後の自動放送に用いるひな形のテキストデータを記憶装置103又はそれ以外から読み出して、第1放送エンジン121の作業領域にセットする。CPU102は、例えば、<停車駅案内3>などのひな形をセットする。
【0061】
ステップS029では、CPU102は、途中駅発車後の放送を実施する。すなわち、第1放送エンジン121は、CPU102からの指示に従って、情報管理装置50を介して得られる列車情報管理システムからの情報から生成したテキストデータをひな形に当てはめて第1の放送テキストデータを生成し、音声合成部105に送る。ステップS029の処理によって、第1の放送音声テキストデータによる音声が放送される。
【0062】
ステップS030では、CPU102は、途中駅発車後の時点で第2放送エンジン122による補足が必要か否か(プログラムされているか否か)を判定する。第2放送エンジン122による補足がプログラムされていると判定される場合には、処理がステップS031に進み、そうでない場合には、処理がステップS001に戻る。
【0063】
ステップS031では、CPU102は、情報管理装置50から得られる現在位置などから、第2の放送テキストデータに基づく音声の放送時間(第2放送エンジン122の処理実行時間を含む)があるかを判定し、時間があると判定する場合には処理をステップS032に進め、そうでないと判定する場合には処理をステップS001に戻す。
【0064】
ステップS032では、CPU102は、プログラムされているテキストデータ、例えば、図2の<マナー放送1>などを第2の放送テキストデータとして、記憶装置103またはそれ以外から読み出し、音声合成部105に送る。ステップS032の処理によって、第2の放送音声テキストデータによる音声が放送される。その後、処理がステップS001に戻る。
【0065】
ステップS006に処理が進んだ場合には、CPU102は、情報管理装置50を介して得られる列車情報管理システムからの情報を用いて、目的地到着前(現在位置が目的地(終点)から所定距離内にある)であるか否かを判定する。目的地到着前と判定される場合には、処理がステップS033(図6)に進み、そうでない場合には処理がステップS006に進む。
【0066】
ステップS033では、CPU102は、目的地到着前の自動放送に用いるひな形のテキストデータを自身が有するメモリまたは記憶装置103から読み出して、自身の作業領域にセットする。例えば、<次駅案内3>や<乗り換え案内>などのひな形をセットする。
【0067】
ステップS034では、CPU102は、目的地到着前の放送を実施する。すなわち、第1放送エンジン121は、CPU102からの指示に従って、情報管理装置50を介して得られる列車情報管理システムからの情報から生成したテキストデータをひな形に当てはめて第1の放送テキストデータを生成し、音声合成部105に送る。ステップS034の処理によって、第1の放送音声テキストデータによる音声が放送される。
【0068】
ステップS035では、CPU102は、目的地到着前の時点で第2放送エンジン122による補足が必要か否か(プログラムされているか否か)を判定する。第2放送エンジン122による補足がプログラムされていると判定される場合には、処理がステップS036に進み、そうでない場合には、処理がステップS001に戻る。
【0069】
ステップS036では、CPU102は、情報管理装置50から得られる現在位置などから、第2の放送テキストデータに基づく音声の放送時間(第2放送エンジン122の処理実行時間を含む)があるかを判定し、時間があると判定する場合には処理をステップS037に進め、そうでないと判定する場合には処理をステップS001に戻す。
【0070】
ステップS037では、CPU102は、プログラムされているテキストデータ、例えば、図2の<忘れ物注意>などを第2の放送テキストデータとして、記憶装置103またはそれ以外から読み出し、第2放送エンジン122に供給する。第2放送エンジン122は、CPU102から取得した第2の放送テキストデータを音声合成部105に送る。ステップS037の処理によって、第2の放送音声テキストデータによる音声が放送される。その後、処理がステップS001に戻る。
【0071】
ステップS007に処理が進んだ場合には、CPU102は、情報管理装置50を介して得られる列車情報管理システムからの情報を用いて、目的地到着後(現在位置が目的地(終点)で停止している)であるか否かを判定する。目的地到着前と判定される場合には、処理がステップS038(図6)に進み、そうでない場合には処理がステップS006に進む。
【0072】
ステップS038では、CPU102は、目的地到着後の自動放送に用いるひな形のテキストデータを記憶装置103又はそれ以外から読み出して、第1放送エンジン121の作業領域にセットする。CPU102は、例えば、<挨拶文4>などのひな形をセットする。
【0073】
ステップS039では、CPU102は、目的地到着後の放送を実施する。すなわち、第1放送エンジン121は、CPU102からの指示に従って、情報管理装置50を介して得られる列車情報管理システムからの情報から生成したテキストデータをひな形に当てはめて第1の放送テキストデータを生成し、音声合成部105に送る。ステップS039の処理によって、第1の放送音声テキストデータによる音声が放送される。
【0074】
ステップS040では、CPU102は、目的地到着前の時点で第2放送エンジン122による補足が必要か否か(プログラムされているか否か)を判定する。第2放送エンジン122による補足がプログラムされていると判定される場合には、処理がステップS041に進み、そうでない場合には、処理がステップS001に戻る。
【0075】
ステップS041では、CPU102は、情報管理装置50から得られる現在位置などから、第2の放送テキストデータに基づく音声の放送時間(第2放送エンジン122の処理実行時間を含む)があるかを判定し、時間があると判定する場合には処理をステップS042に進め、そうでないと判定する場合には処理をステップS001に戻す。
【0076】
ステップS042では、CPU102は、プログラムされているテキストデータ、例えば、図2の<戸閉注意放送>や<車外注意喚起放送>などを第2の放送テキストデータとして、記憶装置103またはそれ以外から読み出し、第2放送エンジン122に供給する。第2放送エンジン122は、CPU102から取得した第2の放送テキストデータを音声合成部105に送る。ステップS042の処理によって、第2の放送音声テキストデータによる音声が放送される。その後、処理がステップS001に戻る。
【0077】
実施形態に係る自動放送装置によれば、第1放送エンジン121が情報管理装置50を介して得られる列車情報管理システムからの情報からテキストデータを生成し、ひな形にテキストデータを組み込んだ放送文章のテキストデータである第1の放送テキストデータ
を生成し、自動放送を行うことができる。このように、自動放送用のテキストデータをリアルタイムに生成することができる。また、列車情報管理システム情報からの情報から得ることのできない情報(注意、マナー、案内等)についての補足が必要な場合に、第2放送エンジンが第2の放送テキストデータを取得する。これによって、注意、マナー、案内などの自動放送を行うことができ、従前の全ての放送テキストデータを予め記憶しておく構成と同等以上の内容で、自動放送を行うことができる。以上説明した実施形態の構成は、本発明の目的を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【符号の説明】
【0078】
10・・・鉄道車両
100・・・自動放送装置
102・・・CPU
105・・・音声合成部
108・・・車内スピーカ
121・・・第1放送エンジン
122・・・第2放送エンジン
123・・・表示装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6