(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-13
(45)【発行日】2024-06-21
(54)【発明の名称】御守り
(51)【国際特許分類】
A47G 33/00 20060101AFI20240614BHJP
【FI】
A47G33/00 J
(21)【出願番号】P 2020155019
(22)【出願日】2020-09-15
【審査請求日】2023-09-04
(73)【特許権者】
【識別番号】519377060
【氏名又は名称】株式会社丹澤紙業
(74)【代理人】
【識別番号】100098279
【氏名又は名称】栗原 聖
(72)【発明者】
【氏名】丹沢 英仁
【審査官】高橋 祐介
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-242990(JP,A)
【文献】登録実用新案第3197239(JP,U)
【文献】特開2017-140301(JP,A)
【文献】実開平03-114874(JP,U)
【文献】国際公開第94/024909(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面部と、蛇腹様に開閉可能な側面部と、任意の物体面に装着可能な背面部とを有し、前記側面部を蛇腹様に開くことで
前記正面部の
前記背面部に対する角度位置を調節可能であ
り、前記側面部を開いた状態が扇状になる御守りであって、該御守りは、前記側面部の蛇腹を引き出した時に、前記正面部の前記背面部に対する角度位置が元に戻らず、そのままの角度位置を保持できる材質から成ることを特徴とする御守り。
【請求項2】
請求項1に記載の御守りにおいて、少なくとも前記側面部は紙製であることを特徴とする御守り。
【請求項3】
正面部と、蛇腹様に開閉可能な側面部と、
背面部と、底面部とを有する御守りであって、前記側面部を蛇腹様に開くことで
前記側面部を開いた状態が扇状になり、前記正面部の前記背面部に対する角度が大きくなって前記底面部の面積が拡大し、
前記御守り全体を立設可能な構成を有することを特徴とする御守り。
【請求項4】
請求項3に記載の御守りにおいて、前記背面部には、任意の物体面に装着可能な手段を設けていることを特徴とする御守り。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、御守りに関し、特に、ジャバラ様に開閉可能であり、開いた状態では側面部が扇状になる御守りに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、御守りとは、神社から頂く紙製又は木製の札を言い、その種類・大きさ等も様々であるが、例えば、交通安全を祈願して自動車内に飾る場合には、御守りを収納した透明ビニール製の外装(包装)具の紐を吸盤部材を介してフロントガラス等に吸着させて用いるのが普通である。御守りに関しては、その外装(包装)具や紐に代わるキーホルダー等、関連部材に関しても種々の提案がなされている(特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-33035号公報
【文献】特開平10-295529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、御守りを収納した透明ビニール製の外装(包装)具の紐を吸盤部材を介してフロントガラス等に吸着させて用いる場合では、カーブでハンドルをきる際や道路の凹凸により振動を受ける際等に、フロントガラスの吸着箇所を中心に御守りが大きく揺れ、或いはクルクルと回動してしまうことがある。このような場合、運転者の注意を妨げることになり、交通安全のための御守りが却って事故のリスクを増加させかねない、という虞がある。また、自動車のフロントガラスは、外気温と車内温度の境界面となるため、吸盤部材が剥がれ易いという問題もあった。特に、雨天時等にフロントガラスの曇り止めのためにフロントガラス内側面に下部からエアを噴出する場合には、吸盤部材が剥がれて御守りが落下してしまう虞が増す。仮に、運転中にこのような事態が生じると、事故につながるリスクも否応増加すると言わざるを得ない。また、運転中に回動してしまうようでは、御守りのありがたみを損なうとも言えるし、御守り(更には、その神様)にも不敬である。更に、御守りをビニル製の吸盤部材を介してフロントガラスに吸着させる従来例では、いわゆる収れん火災のリスクも指摘されている。即ち、長時間の駐車時等に太陽光がフロントガラスとビニル製の吸盤部材により収れん(集束)されて、一点に集光されることで、発火の虞がある場合も指摘されている。
【0005】
本発明の目的は、上述した問題点を解消し、自動車のフロントガラス等の斜面に着脱可能な上に、運転中に搖動することで運転の邪魔になるリスクや、長時間駐車時の収れん火災等のリスクを軽減できる御守りを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、自動車のフロントガラス等に装着可能な上に、運転中に搖動することの無い御守りについて鋭意研究を重ねた結果、御守りの側面部を蛇腹様に開閉可能な構造とし、該御守りの背面部を自動車のフロントガラス等の斜面に装着し、該御守りの側面部を蛇腹様に開くことで該御守りの正面部の上記背面部に対する角度位置を調節可能になることを見出した。
【0007】
即ち、上記目的を達成するため、本発明の御守りは、正面部と、蛇腹様に開閉可能な側面部と、任意の物体面に装着可能な背面部とを有し、前記側面部を蛇腹様に開くことで前記正面部の前記背面部に対する角度位置を調節可能であり、前記側面部を開いた状態が扇状になる御守りであって、該御守りは、前記側面部の蛇腹を引き出した時に、前記正面部の前記背面部に対する角度位置が元に戻らず、そのままの角度位置を保持できる材質から成ることを特徴とする。また、少なくとも前記側面部は紙製であるのが望ましい。
【0008】
一方、正面部と、蛇腹様に開閉可能な側面部と、背面部と、底面部とを有する御守りであって、前記側面部を蛇腹様に開くことで前記側面部を開いた状態が扇状になり、前記正面部の前記背面部に対する角度が大きくなって前記底面部の面積が拡大し、前記御守り全体を立設可能な構成も考えられる。また、この御守りにおいて、前記背面部には、任意の物体面に装着可能な手段を設けても良い。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、御守りの側面部を蛇腹様に開閉可能な構造とし、該御守りの背面部が任意の物体面に装着可能な上に、該御守りの側面部を蛇腹様に開くことで該御守りの正面部の上記背面部に対する角度位置を調節可能であり、上記側面部を開いた状態が扇状になる御守りであって、該御守りは、上記側面部の蛇腹を引き出した時に、上記正面部の上記背面部に対する角度位置が元に戻らず、そのままの角度位置を保持できる材質から成るので、該御守りの背面部を、例えば自動車のフロントガラス等の斜面に装着し、該御守りの側面部を蛇腹様に開くことで該御守りの正面部を運転者にとって適宜の角度位置に設定することができる。また、吊り下げ紐や吸盤部材を介することなく自動車のフロントガラス等の斜面に直接装着可能なので、御守りが運転中に搖動することが無い。従って、自動車のフロントガラス等に装着して用いる場合にも、カーブでハンドルをきり、或いは道路の凹凸により振動を受けても、御守りが揺れたり回動してしまうことが無いので、事故の危険を増加させることは無い、本来の交通安全の御守りとしてのありがたみを全うすることができる。また、御守りをビニル製の吸盤部材を介してフロントガラスに吸着させる従来例と異なり、例えば、猛暑日に長時間駐車したとしても、収れん火災等のリスクも生じない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る御守りの正面図(写真)である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係る御守りの背面図(写真)である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係る御守りの平面図(写真)である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係る御守りの右側面図(写真)であり、蛇腹様の側面部が半開きの状態を示す。
【
図5】本発明の第1の実施形態に係る御守りの右側面図(写真)であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
【
図6】本発明の第2の実施形態に係る御守りの正面図(写真)である。
【
図7】本発明の第2の実施形態に係る御守りの左側面図(写真)であり、蛇腹様の側面部が閉じた状態を示す。
【
図8】本発明の第2の実施形態に係る御守りの左側面図(写真)であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
【
図9】本発明の第3の実施形態に係る御守り(蛇腹数5)の正面図であり、背面図も対称に表れる。
【
図10】本発明の第3の実施形態に係る御守り(蛇腹数5)の平面図であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
【
図11】本発明の第3の実施形態に係る御守り(蛇腹数5)の底面図であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
【
図12】本発明の第3の実施形態に係る御守り(蛇腹数5)の左側面図であり、蛇腹様の側面部が閉じた状態を示す。
【
図13】本発明の第3の実施形態に係る御守り(蛇腹数5)の左側面図であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
【
図14】本発明の第3の実施形態に係る御守り(蛇腹数5)の使用状態を示す参考図であり、自動車のフロントガラス(断面で示す)に該御守りの背面部を装着し、蛇腹様の側面部を開いて、該御守りの正面部を適宜の角度位置に調節した状態を示す。
【
図15】本発明の第4の実施形態に係る御守り(蛇腹数7)の底面図であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
【
図16】本発明の第4の実施形態に係る御守り(蛇腹数7)の左側面図であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
【
図17】本発明の第4の実施形態に係る御守り(蛇腹数7)の使用状態を示す参考図であり、自動車のフロントガラス(断面で示す)に該御守りの背面部を装着し、蛇腹様の側面部を開いて、該御守りの正面部を適宜の角度位置に調節した状態を示す。
【
図18】本発明の第5の実施形態に係る御守り(蛇腹数11)の底面図であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
【
図19】本発明の第5の実施形態に係る御守り(蛇腹数11)の左側面図であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
【
図20】本発明の第5の実施形態に係る御守り(蛇腹数11)の使用状態を示す参考図であり、自動車のフロントガラス(断面で示す)に該御守りの背面部を装着し、蛇腹様の側面部を開いて、該御守りの正面部を適宜の角度位置に調節した状態を示す。
【
図21】(a)は、本発明の第6の実施形態に係る御守り(立設型)の使用状態を示す参考図であり、蛇腹様の側面部を開いて立設した状態を示す。(b)は、本発明の第6の実施形態の変形例(・・神社)に係る御守り(立設型)の使用状態を示す参考図であり、蛇腹様の側面部を開いて立設した状態を示す。(c)は、本発明の第7の実施形態に係る御守り(立設・背面装着併用型)の使用状態を示す参考図であり、自動車のフロントガラスに該御守りの背面部を装着し、蛇腹様の側面部を開いて、該御守りの正面部を適宜の角度位置に調節した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[A] 御守りの発明
本発明に係る御守りの第1の実施形態について述べる。
図1乃至
図5は、本発明に係る御守りの第1の実施形態の図であり、
図1は、本実施形態の御守りの正面図(写真)、
図2は、その背面図(写真)、
図3は、その平面図(写真)、
図4は、その右側面図(写真)であり、蛇腹様の側面部が半開きの状態を示す。また、
図5は、その右側面図(写真)であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
図1乃至
図5に示すように、本実施形態の御守り100は、「交通安全御守護」と記載された正面部102と、蛇腹様に開閉可能な側面部104と、任意の物体面に装着可能な背面部106とを有し、側面部104を蛇腹様に開くことで、上記の「交通安全御守護」と記載された正面部102の角度位置を調節可能であることを特徴としている。即ち、本実施形態の御守り100は、従来例である御守りを収納した透明ビニール製の外装(包装)具の紐を吸盤部材を介して、例えば、自動車のフロントガラスに吸着させて用いるものと同様に、「交通安全」の御守りであるが、御守りを収納する透明ビニール製の外装(包装)具、その紐、吸盤部材等は一切不要であり、背面部106を自動車のフロントガラスに吸着させた状態で、側面部104を蛇腹様に開くことで、その正面部102の角度位置を調節可能であり、フロントガラスが斜めの面になっている場合には、「交通安全御守護」と記載された正面部102が運転者の視線の正面に来るように適宜の角度位置に保持することができる。尚、108は底面部である。
尚、
図5に示すように、本実施形態の御守り100は、側面部104を開いた状態が扇状になるものであり、少なくとも側面部104は紙製であり、本実施形態では、洋紙製としている。ここで、本実施形態の御守り100の素材(材質)について述べれば、蛇腹状態の復元性、形態保持性、硬さ(壊れ難さ)、コストの面からは、洋紙製とするのが好適であるが、和紙製でも良い。和紙製とすれば、高級感があり、日本古来の神社から頂く御守との相性が良いと言える。他の素材でも良いのは勿論であるが、側面部104(の蛇腹)を引き出した時に、元に戻らず、そのままの角度位置を保持できる材質であることが必要である。
また、本実施形態の御守り100は、その背面部106を自動車のフロントガラス等に装着可能であるが、その装着性は、アクリル製の両面テープにより付与されるのが好適である。例えば、いわゆる車検証の貼付面に採用されているものと同様の吸着性素材を採用しても良く、この構成にすれば、貼り易く、剥がし易い上に、剥した跡も残らないという利点がある。
本実施形態の御守り100によれば、その側面部104を蛇腹様に開閉可能な構造とし、その背面側である背面部106を任意の物体面に装着可能な上に、その側面部104を蛇腹様に開くことで、その正面側である「交通安全御守護」と記載された正面部102の角度位置を調節可能である。従って、その背面側である背面部106を、例えば自動車のフロントガラス(Aピラー)等の斜面に装着し、その側面部104を蛇腹様に開くことで、「交通安全御守護」と記載された正面部102を運転者にとって適宜の角度位置に設定することができる。また、従来例では必要とした吊り下げ紐や吸盤部材を介することなく自動車のフロントガラス等の斜面に直接装着可能なので、御守り100が運転中に搖動することが無い。従って、自動車のフロントガラス等に装着して用いる場合にも、カーブでハンドルをきり、或いは道路の凹凸により振動を受けても、御守り100が揺れたり回動してしまうことが無いので、事故の危険を増加させることは無く、本来の交通安全の御守りとしてのありがたみを全うすることができる。また、御守りをビニル製の吸盤部材を介してフロントガラスに吸着させる従来例と異なり、例えば、猛暑日に長時間駐車したとしても、上述した収れん火災のリスクも生じない。尚、例えば、普通自動車のフロントガラスでは、ワンボックスカーでは、比較的、斜面の角度は緩やか(90度に近い)であり、スポーツカーでは、斜面の角度は急(45度に近い)である(空気抵抗をより小さくするため等の流体力学的な理由による)が、本実施形態の御守り100は、その側面部104を蛇腹様に任意の角度に開閉可能であるため、その背面部106をフロントガラスに装着した上で、ワンボックスカーではその側面部104の蛇腹を閉じたまま、或いは僅かに開き、スポーツカーではその側面部104の蛇腹を全開に開くことで、その車種に合わせた所望の角度位置に「交通安全御守護」と記載された正面部102を設定することができ、この点が本発明の御守りの最大の利点である。尚、普通自動車だけでなく、バス、トラック、重機等の工事車両等、様々な自動車のフロントガラス等に合わせて、この利点を享受できることは言うまでも無い。
【0012】
本発明に係る御守りの第2の実施形態について述べる。
図6乃至
図8は、本発明に係る御守りの第2の実施形態の図であり、
図6は、本実施形態の御守りの正面図(写真)、
図7は、その左側面図(写真)、蛇腹様の側面部が閉じた状態を示す。また、
図8は、その左側面図(写真)であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
図6乃至
図8に示すように、本実施形態の御守り200は、「交通安全御守護」と記載された正面部202と、蛇腹様に開閉可能な側面部204と、任意の物体面に装着可能な背面部206とを有し、側面部204を蛇腹様に開くことで、「交通安全御守護」と記載された正面部202の角度位置を調節可能であるのは、上述した第1の実施形態と同様であるが、背面部206が、第1の実施形態のそれよりも厚い板状に形成されている。尚、208は底面部である。本実施形態の御守り200によれば、その側面部204を蛇腹様に開閉可能な構造とし、その背面側である背面部206を任意の物体面に装着可能な上に、その側面部204を蛇腹様に開くことで、その正面側である「交通安全御守護」と記載された正面部202を任意の角度位置を調節可能である。従って、その背面部206を、例えば自動車のフロントガラス等の斜面に装着し、その側面部204を蛇腹様に開くことで、「交通安全御守護」と記載された正面部202を運転者にとって適宜の角度位置に設定することができる。従って、第1の実施形態と全く同様に、自動車のフロントガラス等に装着して用いる場合にも、カーブでハンドルをきり、或いは道路の凹凸により振動を受けても、御守り100が揺れたり回動してしまうことが無いので、事故の危険を増加させることは無く、本来の交通安全の御守りとしてのありがたみを全うすることができる。また、御守りをビニル製の吸盤部材を介してフロントガラスに吸着させる従来例と異なり、例えば、猛暑日に長時間駐車したとしても、上述した収れん火災のリスクも生じない。
【0013】
本発明に係る御守りの第3の実施形態(蛇腹数5)について述べる。
図9乃至
図14は、本発明に係る御守りの第3の実施形態(蛇腹数5)の図であり、
図9は、本実施形態の御守りの正面図であり、背面図も対称に表れる。
図10は、その御守りの平面図であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
図11は、その御守りの底面図であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
図12は、その左側面図であり、蛇腹様の側面部が閉じた状態を示す。
図13は、その御守りの左側面図であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
図14は、その御守りの使用状態を示す参考図であり、自動車のフロントガラス(断面で示す)に該御守りの背面部を装着し、蛇腹様の側面部を開いて、該御守りの正面部を適宜の角度位置に調節した状態を示す。
図9乃至
図14に示すように、本実施形態の御守り300は、正面部302と、蛇腹様に開閉可能な側面部304と、任意の物体面に装着可能な背面部306とを有し、側面部304を蛇腹様に開くことで、正面部302の角度位置を調節可能であるのは、上述した第1及び第2の実施形態と同様であるが、正面部302には、その中央の「交通安全御守護」という記載や周囲の文様を省略している。尚、308は底面部である。本実施形態の御守り300では、特に、その側面部304の蛇腹数を5つとしているのが特徴である。本実施形態の御守り300も、上述した第1及び第2の実施形態と同様の作用効果を奏するのは勿論である。
【0014】
本発明に係る御守りの第4の実施形態(蛇腹数7)について述べる。
図15乃至
図17は、本発明に係る御守りの第4の実施形態(蛇腹数7)の図であり、
図15は、本実施形態の御守りの底面図であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
図16は、その左側面図であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
図17は、その御守りの使用状態を示す参考図であり、自動車のフロントガラス(断面で示す)に該御守りの背面部を装着し、蛇腹様の側面部を開いて、該御守りの正面部を適宜の角度位置に調節した状態を示す。
図15乃至
図17に示すように、本実施形態の御守り400は、正面部402と、蛇腹様に開閉可能な側面部404と、任意の物体面に装着可能な背面部406とを有し、側面部404を蛇腹様に開くことで、正面部402の角度位置を調節可能であるのは、上述した第1乃至第3の実施形態と同様であり、正面部402には、その中央の「交通安全御守護」という記載や周囲の文様を省略しているのは上述した第3の実施形態と同様である。尚、408は底面部である。本実施形態の御守り400では、特に、その側面部404の蛇腹数を7つとしているのが特徴である。本実施形態の御守り400も、上述した第1乃至第3の実施形態と同様の作用効果を奏するのは勿論である。
【0015】
本発明に係る御守りの第5の実施形態(蛇腹数11)について述べる。
図18乃至
図20は、本発明に係る御守りの第5の実施形態(蛇腹数11)の図であり、
図18は、本実施形態の御守り(蛇腹数11)の底面図であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
図19は、その左側面図であり、蛇腹様の側面部が略全開きの状態を示す。
図20は、その使用状態を示す参考図であり、自動車のフロントガラス(断面で示す)に該御守りの背面部を装着し、蛇腹様の側面部を開いて、該御守りの正面部を適宜の角度位置に調節した状態を示す。
図18乃至
図20に示すように、本実施形態の御守り500は、正面部502と、蛇腹様に開閉可能な側面部504と、任意の物体面に装着可能な背面部506とを有し、側面部504を蛇腹様に開くことで、正面部502の角度位置を調節可能であるのは、上述した第1乃至第4の実施形態と同様であり、正面部502には、その中央の「交通安全御守護」という記載や周囲の文様を省略しているのは上述した第3及び第4の実施形態と同様である。尚、508は底面部である。本実施形態の御守り500では、特に、その側面部504の蛇腹数を11としているのが特徴である。本実施形態の御守り500も、上述した第1乃至第4の実施形態と同様の作用効果を奏するのは勿論である。
【0016】
本発明に係る御守りの第6の実施形態(立設型)及び変形例(・・神社)について述べる。
図21(a)は、本実施形態に係る御守り(立設型)の使用状態を示す参考図であり、蛇腹様の側面部を開いて立設した状態を示す。
図21(a)に示すように、本実施形態の御守り600は、「交通安全御守護」と記載された正面部602と、蛇腹様に開閉可能な側面部604と、背面部606とを有し、側面部604を蛇腹様に開くことで底面部608の面積が拡大し、御守り600全体を立設可能な構成を有している。即ち、側面部604を蛇腹様に開くことで、「交通安全御守護」と記載された正面部602の角度位置を略正面に向けつつ、側面部604を蛇腹様に開くことで底面部608の面積が拡大しているので、その底面部により御守り600全体が立設可能になる。本実施形態の御守り600によれば、その側面部604を蛇腹様に開閉可能な構造とし、その側面部604を蛇腹様に開くことで「交通安全御守護」と記載された正面部602の角度位置を略正面に向けつつ底面部608の面積が拡大するので、その底面部により御守り600全体を、例えば自動車のダッシュボード上に立設することが可能になり、この立設された状態で、「交通安全御守護」と記載された正面部602を運転者の視線の略正面に向けておくことができる。尚、本実施形態では、その背面側である背面部606には、特に、任意の物体面に装着可能な手段(両面テープ等)は設けていない。但し、上述した第1乃至第5の実施形態と同様に、カーブでハンドルをきり、或いは道路の凹凸により振動を受けても、御守り600が揺れたり回動してしまうことが無いようにするためには、少なくとも底面部608に何らかの固定手段を設け、その底面部608を例えば自動車のダッシュボード上に固定的に設けるのが望ましい。
図21(b)は、本実施形態の変形例(・・神社)に係る御守り(立設型)の使用状態を示す参考図であり、蛇腹様の側面部を開いて立設した状態を示す。
図21(b)に示すように、本実施形態の御守り620は、「・・・神社」と記載された正面部622と、蛇腹様に開閉可能な側面部624と、背面部626とを有し、側面部624を蛇腹様に開くことで底面部628の面積が拡大し、御守り620全体を立設可能な構成を有している。本変形例の御守り620も、その側面部624を蛇腹様に開くことで「・・・神社」と記載された正面部622の角度位置を略正面に向けつつ底面部628の面積が拡大するので、その底面部628により御守り620全体を、例えば自動車のダッシュボード上に立設することが可能になる等の作用効果は、上述した第6の実施形態と同様である。
【0017】
本発明に係る御守りの第7の実施形態(立設・背面装着併用型)について述べる。
図21(c)は、本実施形態に係る御守り(立設・背面装着併用型)の使用状態を示す参考図であり、自動車のフロントガラスに該御守りの背面部を装着し、蛇腹様の側面部を開いて、該御守りの正面部を適宜の角度位置に調節した状態を示す。
図21(c)に示すように、本実施形態の御守り700は、「交通安全御守護」と記載された正面部702と、蛇腹様に開閉可能な側面部704と、背面部706とを有し、側面部704を蛇腹様に開くことで底面部708の面積が拡大し、御守り700全体を立設可能な構成を有するのは、上述した第6の実施形態と同様である。但し、本実施形態の御守り700では、その背面側である背面部706には、特に、任意の物体面に装着可能な手段(両面テープ等)を設けている。即ち、本実施形態の御守り700は、立設・背面装着併用型の御守りである。従って、例えば、ダッシュボードが広いワンボックスカーでは、立設型として用い、ダッシュボードが狭い、或いはワインディングロードでコーナーを攻めながら運転を楽しむスポーツカーでは、背面装着型として用いる等の車種による使い分けも可能になる。
【0018】
[B]御守りの取付具・御守り立ての発明
本発明は、御守りの取付具・御守り立てとして拡大適用可能である。即ち、御守りの正面部に、例えば、取付枠・立て枠を形成し、或いは前面が透明の取付部・立て部を有し、そこに通常の御守りを嵌め込む構成とする形態も考えられる。即ち、御守りとは別体の取付具であって、該取付具は、蛇腹様に開閉可能な側面部と、任意の物体面に装着可能な背面部とを有し、前記側面部を蛇腹様に開くことで該取付具の正面部の角度位置を調節可能であり、更に、前記正面部に御守りを嵌め込む手段を有している御守りの取付具を構成することができる。また、御守りとは別体の立設具であって、該取付具は、蛇腹様に開閉可能な側面部と、任意の物体面に装着可能な背面部とを有し、前記側面部を蛇腹様に開くことで該取付具の正面部の角度位置を調節可能であり、更に、前記正面部に御守りを嵌め込む手段を有している御守りの立設具を構成することができる。これらの場合も、蛇腹様に開閉可能な側面部と、任意の物体面に装着可能な背面部とを有し、その側面部を蛇腹様に開くことで、御守りの正面部の取付枠・立て枠或いは透明の取付部・立て部に嵌め込んだ「交通安全御守護」と記載された御守り本体を任意の角度位置に調節可能とすることは言うまでも無い。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明は、特許請求の範囲の記載の範囲内で、上述した以外の他の実施形態にも適用可能である。例えば、以上の実施形態では、側面部を洋紙又は和紙等の紙製としたが、樹脂製等、他の材質でも良い。また、蛇腹の数を5から11の範囲内としたが、これらの範囲に限られないのは、勿論である。更に、「交通安全」以外の、例えば、「家内安全」、「学業成就」、「安産祈願」等、様々な御守りに適用可能である。
【符号の説明】
【0020】
100、200、300、400、500、600、620、700 御守り
102、202、302、402、502、602、622、702 正面部
104、204、304、404、504、604、624、704 側面部
106、206、306、406、506、606、626、706 背面部
108、208、308、408、508、608、628、708 底面部