(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-13
(45)【発行日】2024-06-21
(54)【発明の名称】カーテンウォール
(51)【国際特許分類】
E04B 2/96 20060101AFI20240614BHJP
E06B 1/12 20060101ALI20240614BHJP
E06B 3/54 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
E04B2/96
E06B1/12 A
E06B3/54 Z
(21)【出願番号】P 2020052251
(22)【出願日】2020-03-24
【審査請求日】2023-01-05
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 発行日 令和 1年 8月20日 刊行物 フロンテック商品情報 2019年10月号,表紙,第10頁,第14頁,第15頁,株式会社LIXIL発行
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】森島 剛
(72)【発明者】
【氏名】千本 英二郎
【審査官】須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】特開平02-183078(JP,A)
【文献】特開2001-098686(JP,A)
【文献】実開平04-103910(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第103306409(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/56-2/70
E04B 2/88-2/96
E06B 1/12
E06B 3/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛直方向に延び、ガラス溝が形成された方立と、
前記ガラス溝に端部が挿入配置されるガラスと、
前記ガラス溝の内部に、前記ガラスの前記端部の屋内外方向の少なくともいずれか一方に配置可能とされたアタッチメントと、を備え、
前記ガラスの厚みが厚い場合に、前記アタッチメントは配置されず、
前記ガラスの厚みが薄い場合に、前記アタッチメントが配置され
、
前記ガラス溝は、
屋内外方向に沿う前記方立の側壁部から幅方向に延び、屋内外方向に対向する一対のガラス溝側壁部を有し、
前記アタッチメントは、前記ガラス溝側壁部に螺子で固定されているカーテンウォール。
【請求項2】
前記ガラス溝は
、
前記一対のガラス溝側壁部の幅方向の端部どうしを連結するガラス溝底壁
部を有し、
前記一対のガラス溝側壁部のうち屋内側に配置される前記ガラス溝側壁部と前記アタッチメントとの間には、パッキンが配置されている請求項
1に記載のカーテンウォール。
【請求項3】
前記一対のガラス溝側壁部のうち屋内側に配置される前記ガラス溝側壁部における屋外側を向く面には、凹部が形成され、
該凹部に前記パッキンが配置されている請求項
2に記載のカーテンウォール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、カーテンウォールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、中高層ビル等の建築物において、カーテンウォールが採用されている。例えば、下記の特許文献1には、縦方向に延びる方立と横方向に延びる無目とが連結されたユニットが形成され、方立のガラス溝及び無目のガラス溝にガラスが嵌め込まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ガラスとして単層ガラス(単板)や複層ガラス等の厚みが異なるガラスが採用されることがある。このため、特許文献1のカーテンウォールでは、ガラス溝の溝幅をガラスの厚みに対応した複数種類の方立及び無目の部品が必要となり、部品点数が多くなってしまうという問題点がある。ガラス溝の幅を厚みが厚いガラスにあわせて、厚みが薄いガラスを設置する場合にはシーリング材を厚くして調整する方法があるが、シーリング材を厚くすると経年劣化等の要因によってシーリング材が切れてしまう虞がある。
【0005】
そこで、本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ガラスの厚みに対応できるカーテンウォールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るカーテンウォールは、鉛直方向に延び、ガラス溝が形成された方立と、前記ガラス溝に端部が挿入配置されるガラスと、前記ガラス溝の内部に、前記ガラスの前記端部の屋内外方向の少なくともいずれか一方に配置可能とされたアタッチメントと、を備え、前記ガラスの厚みが厚い場合に、前記アタッチメントは配置されず、前記ガラスの厚みが薄い場合に、前記アタッチメントが配置され、前記ガラス溝は、屋内外方向に沿う前記方立の側壁部から幅方向に延び、屋内外方向に対向する一対のガラス溝側壁部を有し、前記アタッチメントは、前記ガラス溝側壁部に螺子で固定されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一実施形態に係るカーテンウォールの正面図。
【
図2】一実施形態に係るカーテンウォールの鉛直断面図。
【
図3】一実施形態に係るカーテンウォール(ガラスが厚い場合)の水平断面図。
【
図4】一実施形態に係るカーテンウォール(ガラスが薄い場合)の水平断面図。
【
図6】一実施形態の変形例1に係る
図4の要部の拡大図。
【
図7】一実施形態の変形例2に係る
図4の要部の拡大図。
【
図8】一実施形態の変形例3に係る
図4の要部の拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態に係るカーテンウォールについて、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、カーテンウォール100は、建物の開口部Wに固定された枠体101に設置されている。
【0009】
以下の説明では、特に断らない限り、カーテンウォール100が組み立てられた状態における各部材の姿勢について説明する。カーテンウォール100の鉛直方向を鉛直方向Zと称し、鉛直方向Zに直交し建物の屋内外に延びる方向を屋内外方向Yと称し、鉛直方向Z及び屋内外方向Yに直交し建物の開口部Wに沿う方向を幅方向Xと称する。幅方向X及び鉛直方向Zに沿う方向が、見付け方向となる。
【0010】
カーテンウォール100は、複数の方立2と、複数の無目3と、複数のガラス41,42と、第1アタッチメント5及び第2アタッチメント6(
図4参照)と、を備えている。
【0011】
方立2は、鉛直方向Zに延びている。方立2は、幅方向Xに間隔を有して複数配置されている。無目3は、幅方向Xに延びている。無目3は、鉛直方向Zに間隔を有して複数配置されている。
【0012】
方立2と無目3によって、格子状をなすカーテンウォールユニット110が形成されている。
【0013】
本実施形態では、カーテンウォールユニット110において、上下端部及び鉛直方向Zの中間にそれぞれ無目3が配置されている。カーテンウォールユニット110の内部において、鉛直方向Zの中間の無目3(無目3Aと称することがある)よりも上側に、ガラス41が配置され、無目3Aよりも下側にガラス42が配置されている。
【0014】
ガラス41は、建物の躯体のスラブ部に対応する位置に配置されている。ガラス41は、単板ガラスで構成されている。ガラス42は、建物の居住部に対応する位置に配置されている。ガラス42は、複層ガラスで構成されている。ガラス42の厚みの方が、ガラス41の厚みよりも厚い。
【0015】
カーテンウォールユニット110の内部において、無目3Aよりも上側にガラス41が配置され、無目3Aよりも下側にガラス42が配置されている。カーテンウォールユニット110の内部において、無目3Aよりも上側にガラス42が配置され、無目3Aよりも下側にガラス41が配置される構成であってもよい。
図2では、無目3の上下にガラス42が配置されているものとして図示している。
【0016】
図4のように、ガラス41が配置される場合には、方立2に形成された後述する第1ガラス溝212に第1アタッチメント5が配置され、方立2に形成された後述する第2ガラス溝222に第2アタッチメント6が配置されている。
図3に示すように、ガラス42が配置される場合には、第1ガラス溝212に第1アタッチメント5が配置されず、第2ガラス溝222に第2アタッチメント6が配置されていない。
【0017】
次に、方立2及び第1アタッチメント5及び第2アタッチメント6の構成について、詳細に説明する。
【0018】
図5に示すように、方立2は、第1方立部材21と、第2方立部材22と、を有している。第1方立部材21と第2方立部材22とは、幅方向Xに対向配置されている。第1方立部材21は、幅方向Xの一方側(X1側と称することがある)に配置されている。第2方立部材22は、幅方向Xの他方側(X2側と称することがある)に配置されている。第1方立部材21と第2方立部材22とが嵌合して、方立2が構成されている。
【0019】
第1方立部材21は、第1側壁部(側壁部)211を有している。第1側壁部211は、屋内外方向Yに沿って配置されている。第1側壁部211は、鉛直方向Zに延びている。第1側壁部211は、板状に形成されている。第1側壁部211の板面は、幅方向Xを向いている。
【0020】
第1側壁部211には、第2方立部材22側、換言するとX2側に凹む第1ガラス溝212が形成されている。第1ガラス溝212には、ガラス41の端部41aが配置されている。
【0021】
第1ガラス溝212は、第1屋外側壁部(ガラス溝側壁部)214と、第1底壁部(ガラス溝底壁部)215と、第1屋内側壁部(ガラス溝側壁部)216と、を有している。
【0022】
第1屋外側壁部214は、第1側壁部211からX2側に向かって延びている。第1屋外側壁部214における屋外側を向く面(第1アタッチメント5と対向する面)214aには、屋内側に向かって凹むパッキン用凹部(凹部)214bが形成されている。
【0023】
第1底壁部215は、第1屋外側壁部214のX2側の端部から屋外側に向かって延びている。第1底壁部215には、幅方向Xに貫通する取付孔215hが形成されている。
【0024】
第1屋内側壁部216は、第1底壁部215の屋外側の端部からX1側に向かって延びている。第1屋内側壁部216は、第1屋外側壁部214の屋外側に対向配置されている。第1屋内側壁部216のX1側の端部は、第1側壁部211に接続されている。
【0025】
第1側壁部211の屋内側の端部には、嵌合部21aが設けられている。第1側壁部211の屋外側の端部には、嵌合部21bが設けられている。第1底壁部215には、X2側に突出するように嵌合部21cが設けられている。
【0026】
第2方立部材22は、第2側壁部(側壁部)221と、第2屋内壁部231と、第2屋外壁部232と、を有している。
【0027】
第2側壁部221は、屋内外方向Yに沿って配置されている。第2側壁部221は、第1側壁部211のX2側に対向配置されている。第2側壁部221は、鉛直方向Zに延びている。第2側壁部221は、板状に形成されている。第2側壁部221の板面は、幅方向Xを向いている。
【0028】
第2側壁部221には、第1方立部材21側、換言するとX1側に凹む第2ガラス溝222が形成されている。第2ガラス溝222には、ガラス41の端部41aが配置されている。
【0029】
第2ガラス溝222は、第2屋外側壁部(ガラス溝側壁部)224と、第2底壁部(ガラス溝底壁部)225と、第2屋内側壁部(ガラス溝側壁部)226と、を有している。
【0030】
第2屋外側壁部224は、第2側壁部221からX1側に向かって延びている。第2屋外側壁部224における屋外側を向く面(第2アタッチメント6と対向する面)224aには、屋内側に向かって凹むパッキン用凹部(凹部)224bが形成されている。
【0031】
第2底壁部225は、第2屋外側壁部224のX1側の端部から屋外側に向かって延びている。第2底壁部225には、幅方向Xに貫通する取付孔225hが形成されている。
【0032】
第2屋内側壁部226は、第2底壁部225の屋外側の端部からX2側に向かって延びている。第2屋内側壁部226は、第2屋外側壁部224の屋外側に対向配置されている。第2屋内側壁部226のX2側の端部は、第2側壁部221に接続されている。
【0033】
第2屋内壁部231は、第2側壁部221における屋内側の端部からX1側に向かって延びている。第2屋内壁部231は、幅方向Xに沿って配置されている。第2屋内壁部231は、鉛直方向Zに延びている。第2屋内壁部231は、板状に形成されている。第2屋内壁部231の板面は、屋内外方向Yを向いている。
【0034】
第2屋内壁部231のX1側の端部には、嵌合部22aが設けられている。嵌合部22aは、第1方立部材21の嵌合部21aと嵌合されている。
【0035】
第2屋外壁部232は、第2側壁部221における屋外側の端部からX1側に向かって延びている。第2屋外壁部232は、第2屋内壁部231の屋外側に対向配置されている。第2屋外壁部232は、幅方向Xに沿って配置されている。第2屋外壁部232は、鉛直方向Zに延びている。第2屋外壁部232は、板状に形成されている。第2屋外壁部232の板面は、屋内外方向Yを向いている。
【0036】
第2屋外壁部232のX1側の端部には、嵌合部22bが設けられている。嵌合部22bは、第1方立部材21の嵌合部21bと嵌合されている。第2方立部材22の嵌合部22bと第1方立部材21の嵌合部21bとの間には、シール材71が設けられている。
【0037】
第1アタッチメント5は、第1方立部材21の第1ガラス溝212の内部に配置されている。第1アタッチメント5は、第1ガラス溝212の内部において屋内側寄りに配置されている。第1アタッチメント5は、第1屋外側壁部214及び第1底壁部215に沿って配置されている。
【0038】
第1アタッチメント5は、第1屋外側面部51と、第1固定面部(固定壁部)52と、第1屋内側面部53と、第1カバー面部54と、を有している。
【0039】
第1屋外側面部51は、第1屋外側壁部214の面214aに沿って配置されている。第1屋外側面部51は、幅方向Xに沿って配置されている。第1屋外側面部51は、鉛直方向Zに延びている。第1屋外側面部51は、板状に形成されている。第1屋外側面部51の板面は、屋内外方向Yを向いている。
【0040】
第1屋外側面部51のX1側の端部には、屋内側に突出する押圧面部51aが設けられている。第1方立部材21の第1屋外側壁部214のパッキン用凹部214bには、パッキン81が配置されている。パッキン81は、押圧面部51aとパッキン用凹部214bとの間に配置されている。
【0041】
第1固定面部52は、第1屋外側面部51のX2側の端部から屋外側に延びている。第1固定面部52は、屋内外方向Yに沿って配置されている。第1固定面部52は、鉛直方向Zに延びている。第1固定面部52は、板状に形成されている。第1固定面部52の板面は、幅方向Xを向いている。
【0042】
第1固定面部52における屋外側の端部には、X2側に延びる突起52aが設けられている。突起52aは、第1底壁部215に当接している。
【0043】
第1固定面部52には、幅方向Xに貫通する取付孔52hが形成されている。第1方立部材21の取付孔215hのX2側には、パッキン82が配置されている。螺子52bが、パッキン82を貫通して、取付孔215hに挿通され、取付孔52hに螺合されている。突起52aが第1底壁部215に当接しているため、螺子52bの締結力によって、第1アタッチメント5の押圧面部51aがパッキン81側(屋内側)に変位するように、第1アタッチメント5は回転する。このようにして、第1アタッチメント5が第1方立部材21に固定されるとともに、押圧面部51aによってパッキン81がパッキン用凹部214bの内部で屋内側に押圧されている。
【0044】
第1屋内側面部53は、第1固定面部52の屋外側の端部からX1側に延びている。第1屋内側面部53は、幅方向Xに沿って配置されている。第1屋内側面部53は、鉛直方向Zに延びている。第1屋内側面部53は、板状に形成されている。第1屋内側面部53の板面は、屋内外方向Yを向いている。
【0045】
第1屋内側面部53のX1側の端部には、シール材嵌合部53aが設けられている。シール材嵌合部53aには、シール材72が嵌合されている。シール材72は、ガラス41の屋内側を向く面に当接されている。ガラス41の屋外側を向く面と第1屋内側壁部216との間には、シール材73が設けられている。シール材72,73を介して、ガラス41は、第1アタッチメント5と第1屋内側壁部216との間で保持されている。
【0046】
第1カバー面部54は、第1屋内側面部53のX1側の端部から屋内側に延びている。第1カバー面部54は、屋内外方向Yに沿って配置されている。第1カバー面部54は、鉛直方向Zに延びている。第1カバー面部54は、板状に形成されている。第1カバー面部54の板面は、幅方向Xを向いている。第1カバー面部54の屋内側の端部は、第1屋外側面部51のX1側の端部に連結されている。第1カバー面部54は、第1側壁部211と同一平面上に配置されている。
【0047】
第2アタッチメント6は、第2屋外側面部61と、第2固定面部(固定壁部)62と、第2屋内側面部63と、第2カバー面部64と、を有している。
【0048】
第2屋外側面部61は、第2屋外側壁部224の面224aに沿って配置されている。第2屋外側面部61は、幅方向Xに沿って配置されている。第2屋外側面部61は、鉛直方向Zに延びている。第2屋外側面部61は、板状に形成されている。第2屋外側面部61の板面は、屋内外方向Yを向いている。
【0049】
第2屋外側面部61のX2側の端部には、屋内側に突出する押圧面部61aが設けられている。第2方立部材22の第2屋外側壁部224のパッキン用凹部224bには、パッキン83が配置されている。パッキン83は、押圧面部61aとパッキン用凹部224bとの間に配置されている。
【0050】
第2固定面部62は、第2屋外側面部61のX1側の端部から屋外側に延びている。第2固定面部62は、屋内外方向Yに沿って配置されている。第2固定面部62は、鉛直方向Zに延びている。第2固定面部62は、板状に形成されている。第2固定面部62の板面は、幅方向Xを向いている。
【0051】
第2固定面部62における屋外側の端部には、X1側に延びる突起62aが設けられている。突起62aは、第2底壁部225に当接している。
【0052】
第2固定面部62には、幅方向Xに貫通する取付孔62hが形成されている。第2方立部材22の取付孔225hのX1側には、パッキン84が配置されている。螺子62bが、パッキン84を貫通して、取付孔225hに挿通され、取付孔62hに螺合されている。突起62aが第2底壁部225に当接しているため、螺子62bの締結力によって、第2アタッチメント6の押圧面部61aがパッキン83側(屋内側)に変位するように、第2アタッチメント6は回転する。このようにして、第2アタッチメント6が第2方立部材22に固定されるとともに、押圧面部61aによってパッキン83がパッキン用凹部224bの内部で屋内側に押圧されている。
【0053】
第2屋内側面部63は、第2固定面部62の屋外側の端部からX2側に延びている。第2屋内側面部63は、幅方向Xに沿って配置されている。第2屋内側面部63は、鉛直方向Zに延びている。第2屋内側面部63は、板状に形成されている。第2屋内側面部63の板面は、屋内外方向Yを向いている。
【0054】
第2屋内側面部63のX2側の端部には、シール材嵌合部63aが設けられている。シール材嵌合部63aには、シール材74が嵌合されている。シール材74は、ガラス41の屋内側を向く面に当接されている。ガラス41の屋外側を向く面と第2屋内側壁部226との間には、シール材75が設けられている。シール材74,75を介して、ガラス41は、第2アタッチメント6と第2屋内側壁部226との間で保持されている。
【0055】
第2カバー面部64は、第2屋内側面部63のX2側の端部から屋内側に延びている。第2カバー面部64は、屋内外方向Yに沿って配置されている。第2カバー面部64は、鉛直方向Zに延びている。第2カバー面部64は、板状に形成されている。第2カバー面部64の板面は、幅方向Xを向いている。第2カバー面部64の屋内側の端部は、第2屋外側面部61のX2側の端部に連結されている。第2カバー面部64は、第2側壁部221と同一平面上に配置されている。
【0056】
このように構成されたカーテンウォール100では、ガラス42のようにガラスの厚みが厚い場合に、方立2の第1ガラス溝212及び第2ガラス溝222に第1アタッチメント5及び第2アタッチメント6を配置しない。ガラス41のようにガラスの厚みが薄い場合に、方立2の第1ガラス溝212及び第2ガラス溝222に第1アタッチメント5及び第2アタッチメント6を配置する。よって、第1アタッチメント5及び第2アタッチメント6で調整することで、ガラスの厚みが複数種類あっても対応でき、方立2を共通として使用することができる。
【0057】
第1アタッチメント5と第1方立部材21とは螺子52bで固定され、第2アタッチメント6と第2方立部材22とは螺子62bで固定されているため、第1アタッチメント5及び第2アタッチメント6を容易に固定することができる。
【0058】
第1方立部材21のパッキン用凹部214bに配置されたパッキン81は、第1アタッチメント5の押圧面部51aによって屋内側に押圧されている。第2方立部材22のパッキン用凹部224bに配置されたパッキン83は、第2アタッチメント6の押圧面部61aによって屋内側に押圧されている。これによって、第1アタッチメント5及び第方立2アタッチメント6と方立2との隙間から屋内外方向Yの空気の流通を抑制することができる。
【0059】
パッキン81は第1方立部材21のパッキン用凹部214bに配置され、パッキン83は第2方立部材22のパッキン用凹部224bに配置されているため、パッキン81,83の位置決めがしやすい。
【0060】
第1アタッチメント5を固定する螺子52bの締結力によって、第1アタッチメント5の突起52aは第1方立部材21の第1底壁部215に当接するとともに、第1アタッチメント5の押圧面部51aがパッキン81側(屋内側)に変位するように、第1アタッチメント5は回転する。これによって、パッキン81は第1方立部材21のパッキン用凹部214b及び第1アタッチメント5の押圧面部51aに密着するため、第1方立部材21と第1アタッチメント5との間の気密性を高めることができる。
【0061】
第2アタッチメント6を固定する螺子62bの締結力によって、第2アタッチメント6の突起62aは第2方立部材22の第2底壁部225に当接するとともに、第2アタッチメント6の押圧面部61aがパッキン83側(屋内側)に変位するように、第2アタッチメント6は回転する。これによって、パッキン83は第2方立部材22のパッキン用凹部224b及び第2アタッチメント6の押圧面部61aに密着するため、第2方立部材22と第2アタッチメント6との間の気密性を高めることができる。
【0062】
(変形例1)
次に、上記に示す実施形態の変形例1に係るカーテンウォールについて、主に
図6を用いて説明する。下記に示す変形例の説明において、前述した部材と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0063】
本変形例では、第1アタッチメント5Aは、第1屋外側面部51Aと、第1固定面部52Aと、第1屋内側面部53Aと、第1カバー面部54と、を有している。
【0064】
第1屋外側面部51Aは、第1屋外側壁部214の面214aに沿って配置されている。第1屋外側面部51AのX2側の端部には、屋内外方向Yに貫通する取付孔51hが形成されている。螺子214cが、第1方立部材21の第1屋外側壁部214に形成された取付孔214hから挿通され、取付孔51hに螺合されている。
【0065】
第1固定面部52Aは、第1屋外側面部51の幅方向Xの中間部分から屋外側に延びている。第1屋内側面部53Aは、第1固定面部52Aの屋外側の端部からX1側に延びている。
【0066】
第2アタッチメント6Aは、第2屋外側面部61Aと、第2固定面部62Aと、第2屋内側面部63Aと、第2カバー面部64と、取付面部65Aと、を有している。
【0067】
第2屋外側面部61Aは、第2屋外側壁部224の屋外側に間隔を有して配置されている。第2固定面部62Aは、第2屋外側面部61Aの幅方向Xの中間部分から屋外側に延びている。第2屋内側面部63Aは、第2固定面部62Aの屋外側の端部1からX2側に延びている。
【0068】
取付面部65Aは、第2屋外側面部61AのX1側の端部から屋外側に延びている。取付面部65Aには、幅方向Xに貫通する取付孔65hが形成されている。螺子65aは、第2底壁部225の取付孔225hに挿通され、取付孔65hに螺合されている。
【0069】
このように構成されたカーテンウォールでは、ガラス42のようにガラスの厚みが厚い場合に、方立2の第1ガラス溝212及び第2ガラス溝222に第1アタッチメント5A及び第2アタッチメント6Aを配置しない。ガラス41のようにガラスの厚みが薄い場合に、方立2の第1ガラス溝212及び第2ガラス溝222に第1アタッチメント5A及び第2アタッチメント6Aを配置する。よって、第1アタッチメント5A及び第2アタッチメント6Aで調整することで、ガラスの厚みが複数種類あっても対応でき、方立2を共通として使用することができる。
【0070】
第1アタッチメント5Aと第1方立部材21と螺子214cで固定され、第2アタッチメント6Aと第2方立部材22とは螺子65aで固定されているため、第1アタッチメント5A及び第2アタッチメント6Aを容易に固定することができる。
【0071】
(変形例2)
次に、上記に示す実施形態の変形例2に係るカーテンウォールについて、主に
図7を用いて説明する。
【0072】
本変形例では、第1アタッチメント5Bは、第1屋内側面部53と、第1固定面部52Bと、第1カバー面部54と、を有している。
【0073】
第1固定面部52Bは、第1屋内側面部53のX2側の端部から屋内側に延びている。螺子52bが、第1底壁部215の取付孔215hに挿通され、第1固定面部52Bの取付孔52hに螺合されている。
【0074】
第2アタッチメント6Bは、第2屋内側面部63と、第2固定面部62Bと、第2カバー面部64と、を有している。
【0075】
第2固定面部62Bは、第2屋内側面部63のX1側の端部から屋内側に延びている。螺子62bが、第2底壁部225の取付孔225hに挿通され、第2固定面部62Bの取付孔62hに螺合されている。
【0076】
このように構成されたカーテンウォールでは、ガラス42のようにガラスの厚みが厚い場合に、方立2の第1ガラス溝212及び第2ガラス溝222に第1アタッチメント5B及び第2アタッチメント6Bを配置しない。ガラス41のようにガラスの厚みが薄い場合に、方立2の第1ガラス溝212及び第2ガラス溝222に第1アタッチメント5B及び第2アタッチメント6Bを配置する。よって、第1アタッチメント5B及び第2アタッチメント6Bで調整することで、ガラスの厚みが複数種類あっても対応でき、方立2を共通として使用することができる。
【0077】
第1アタッチメント5Bと第1方立部材21と螺子52bで固定され、第2アタッチメント6Bと第方立2方立部材22とは螺子62bで固定されているため、第1アタッチメント5B及び第2アタッチメント6Bを容易に固定することができる。
【0078】
(変形例3)
次に、上記に示す実施形態の変形例3に係るカーテンウォールについて、主に
図8を用いて説明する。
【0079】
本変形例では、第1アタッチメント5Cは、第1屋内側面部53と、第1固定面部52Bと、第1中間面部52Cと、第1屋外側面部51Cと、第1カバー面部54と、を有している。
【0080】
第1中間面部52Cは、第1屋内側面部53の幅方向Xの中間部分から屋内側に延びている。第1屋外側面部51Cは、第1中間面部52Cの屋内側の端部と第1カバー面部54の屋内側の端部とを連結している。第1屋外側面部51Cは、第1屋外側壁部214に沿って配置されている。
【0081】
第2アタッチメント6Cは、第2屋内側面部63と、第2固定面部62Bと、第2中間面部62Cと、第2屋外側面部61Cと、第2カバー面部64と、を有している。
【0082】
第2中間面部62Cは、第2屋内側面部63の幅方向Xの中間部分から屋内側に延びている。第2屋外側面部61Cは、第2中間面部62Cの屋内側の端部と第2カバー面部64の屋内側の端部とを連結している。第2屋外側面部61Cは、第2屋外側壁部224に沿って配置されている。
【0083】
このように構成されたカーテンウォールでは、ガラス42のようにガラスの厚みが厚い場合に、方立2の第1ガラス溝212及び第2ガラス溝222に第1アタッチメント5C及び第2アタッチメント6Cを配置しない。ガラス41のようにガラスの厚みが薄い場合に、方立2の第1ガラス溝212及び第2ガラス溝222に第1アタッチメント5C及び第2アタッチメント6Cを配置する。よって、第1アタッチメント5C及び第2アタッチメント6Cで調整することで、ガラスの厚みが複数種類あっても対応でき、方立2を共通として使用することができる。
【0084】
第1アタッチメント5Cと第1方立部材21と螺子52bで固定され、第2アタッチメント6Cと第方立2方立部材22とは螺子62bで固定されているため、第1アタッチメント5C及び第2アタッチメント6Cを容易に固定することができる。
【0085】
なお、上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本開示の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0086】
例えば、上記に示す実施形態では、第1アタッチメント5及び第2アタッチメント6は、ガラス41の屋内側に配置されているがこれに限られない。第1アタッチメント5及び第2アタッチメント6は、ガラス41の屋外側に配置されていてもよい。
【0087】
上記に示す実施形態では、第1アタッチメント5及び第2アタッチメント6は方立2と螺子52b,62bで固定されているがこれに限られない。第1アタッチメント5は及び第2アタッチメント6は方立2と接着剤や接着テープ等で固定されていてもよい。
【0088】
上記に示す実施形態では、第1アタッチメント5及び第2アタッチメント6と方立2との間にはパッキン81,83が配置されているが、パッキン81,83は配置されていなくてもよい。
【0089】
上記に示す実施形態では、第1方立部材21にはパッキン81を配置するパッキン用凹部214bが形成され、第2方立部材22にはパッキン83を配置するパッキン用凹部224bが形成されているが、パッキン用凹部214b,224bは形成されていなくてもよい。
【0090】
上記に示す実施形態では、螺子52bの締結力によって第1アタッチメント5の突起52aが第1方立部材21の第1底壁部215に当接するように構成され、螺子62bの締結力によって第2アタッチメント6の突起62aが第2方立部材22の第2底壁部225に当接するように構成されているが、これに限られない。突起52a,62aは設けられていなくてもよい。
【符号の説明】
【0091】
2…方立、3…無目、5…第1アタッチメント(アタッチメント)、6…第2アタッチメント(アタッチメント)、41,42…ガラス、52…第1固定面部(固定壁部)、52a,62a…突起、52b,62b…螺子、62…第2固定面部(固定壁部)、81,83…パッキン、100…カーテンウォール、211…第1側壁部(側壁部)、212…第1ガラス溝(ガラス溝)、214…第1屋外側壁部(ガラス溝側壁部)、214b…パッキン用凹部(凹部)、215…第1底壁部(ガラス溝底壁部)、216…第1屋内側壁部(ガラス溝側壁部)、221…第2側壁部(側壁部)、222…第2ガラス溝(ガラス溝)、224…第2屋外側壁部(ガラス溝側壁部)、224b…パッキン用凹部(凹部)、225…第2底壁部(ガラス溝底壁部)、226…第2屋内側壁部(ガラス溝側壁部)