(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-13
(45)【発行日】2024-06-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20240614BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
G06F3/12 335
G06F3/12 310
H04N1/00 127B
(21)【出願番号】P 2020064197
(22)【出願日】2020-03-31
【審査請求日】2023-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 延宏
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-076161(JP,A)
【文献】特開2016-048431(JP,A)
【文献】特開2014-106919(JP,A)
【文献】特開2015-076072(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0106060(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09-3/12
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像出力装置と通信可能な情報処理装置であって、
前記画像出力装置から取得された、前記画像出力装置における機能の実行可否に関する第1のステータス情報を記憶手段に記憶するように制御する記憶制御手段と、
前記記憶手段に記憶された前記第1のステータス情報と、前記情報処理装置と前記画像出力装置の間の通信状態に関する第2のステータス情報に基づいて、管理対象の画像出力装置の一覧を表示手段に表示するように制御する表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、
前記第2のステータス情報が、前記情報処理装置と前記画像出力装置の間の通信が不可であることを示し、かつ、前記第1のステータス情報が前記画像出力装置において印刷機能が実行できない状態を示す場合、当該第1のステータス情報と当該第2のステータス情報に対応する画像出力装置を管理対象から削除する候補として表示するように制御し、
前記第2のステータス情報が、前記情報処理装置と前記画像出力装置の間の通信が不可であることを示し、かつ、前記第1のステータス情報が前記画像出力装置において印刷機能が実行できない状態を示さない場合、当該第1のステータス情報と当該第2のステータス情報に対応する画像出力装置を管理対象から削除する候補としては表示しないように制御する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
画像出力装置と通信可能な情報処理装置であって、
前記画像出力装置から取得された、前記画像出力装置における機能の実行可否に関する第1のステータス情報を
記憶手段に記憶する
ように制御する記憶
制御手段と、
前記記憶手段に記憶された前記第1のステータス情報と、前記情報処理装置と前記画像出力装置の間の通信状態に関する第2のステータス情報に基づいて、管理対象の画像出力装置の一覧を
表示手段に表示する
ように制御する表示
制御手段と、を備え、
前記表示
制御手段は、
前記第1のステータス情報と前記第2のステータス情報とに基づく条件が満たされた場合、当該第1のステータス情報と当該第2のステータス情報に対応する画像出力装置を管理対象から削除する候補として表示
し、
前記削除する候補の複数の画像出力装置を、当該複数の画像出力装置のデバイス情報に基づいてグループ分けして表示するように制御する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記条件は、前記第2のステータス情報に関する条件として、前記情報処理装置と前記画像出力装置の間の通信が不可であることを含むことを特徴とする請求項
2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記条件は、前記第1のステータス情報に関する条件として、前記画像出力装置において印刷機能が実行できない状態であることを含むことを特徴とする請求項
3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記印刷機能が実行できない状態であることは、消耗品の不足、印刷部の故障、の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項
1または4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記画像出力装置から前記第1のステータス情報を取得する取得手段、をさらに備え、
前記画像出力装置において印刷機能が実行できない状態とは、前記情報処理装置と前記画像出力装置の間の通信が不可となる前に、前記取得手段により前記第1のステータス情報を取得したときの前記画像出力装置の状態である、
ことを特徴とする請求項
1、4、5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記条件は、前記第1のステータス情報に関する条件として、前記画像出力装置において印刷機能が実行できなくなってからの所定の経過時間に基づく条件を含むことを特徴とする請求項
4、請求項4に従属する請求項5、請求項4に従属する請求項5に従属する請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示
制御手段は、さらに前記第1のステータス情報が前記記憶手段に記憶されている第1の画像出力装置と、管理対象に追加される第2の画像出力装置とに関する条件が満たされる場合、前記第1のステータス情報に対応する画像出力装置を前記削除する候補として表示する
ように制御することを特徴とする請求項1乃至
7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第1の画像出力装置と前記第2の画像出力装置に関する条件は、当該第1の画像出力装置から取得されて前記情報処理装置で管理されているデバイス情報が、前記第2の画像出力装置のデバイス情報と一致することであることを特徴とする請求項
8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記デバイス情報は、画像出力装置の製品名であることを特徴とする請求項
9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第1の画像出力装置と前記第2の画像出力装置に関する条件を設定する設定手段、をさらに備えることを特徴とする請求項
8乃至
10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記表示手段は、前記削除する候補の複数の画像出力装置を、当該複数の画像出力装置のデバイス情報に基づいてグループ分けして表示することを特徴とする請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記表示手段は、前記削除する候補の複数の画像出力装置の設置場所に関する情報に基づいて、当該複数の画像出力装置をグループ分けして表示することを特徴とする請求項
1または12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記削除する候補の画像出力装置を削除する指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により前記指示を受け付けると、前記削除する候補の画像出力装置を管理するための管理情報を前記記憶手段から削除する削除手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至
13のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記記憶手段に前記第1のステータス情報が記憶されているときに、前記通信状態を、前記第1のステータス情報を新たに取得するための通信に基づいて判定する判定手段、をさらに備え、
前記
第2のステータス情報は
、前記判定手段により判定された通信状態に基づく
情報であることを特徴とする請求項1乃至
14のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
画像出力装置と通信可能な情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
前記画像出力装置から取得された、前記画像出力装置における機能の実行可否に関する第1のステータス情報を記憶手段に記憶するように制御する記憶制御工程と、
前記記憶制御工程で前記記憶手段に記憶された前記第1のステータス情報と、前記情報処理装置と前記画像出力装置の間の通信状態に関する第2のステータス情報に基づいて、管理対象の画像出力装置の一覧を表示手段に表示するように制御する表示制御工程と、を有し、
前記表示制御工程では、
前記第2のステータス情報が、前記情報処理装置と前記画像出力装置の間の通信が不可であることを示し、かつ、前記第1のステータス情報が前記画像出力装置において印刷機能が実行できない状態を示す場合、当該第1のステータス情報と当該第2のステータス情報に対応する画像出力装置を管理対象から削除する候補として表示するように制御し、
前記第2のステータス情報が、前記情報処理装置と前記画像出力装置の間の通信が不可であることを示し、かつ、前記第1のステータス情報が前記画像出力装置において印刷機能が実行できない状態を示さない場合、当該第1のステータス情報と当該第2のステータス情報に対応する画像出力装置を管理対象から削除する候補としては表示しないように制御する、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項17】
画像出力装置と通信可能な情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
前記画像出力装置から取得された、前記画像出力装置における機能の実行可否に関する第1のステータス情報を
記憶手段に記憶する
ように制御する記憶
制御工程と、
前記記憶手段に記憶された前記第1のステータス情報と、前記情報処理装置と前記画像出力装置の間の通信状態に関する第2のステータス情報に基づいて、管理対象の画像出力装置の一覧を
表示手段に表示する
ように制御する表示
制御工程と、を有し、
前記表示
制御工程では、
前記第1のステータス情報と前記第2のステータス情報とに基づく条件が満たされた場合、当該第1のステータス情報と当該第2のステータス情報に対応する画像出力装置を管理対象から削除する候補として表示
し、
前記削除する候補の複数の画像出力装置を、当該複数の画像出力装置のデバイス情報に基づいてグループ分けして表示するように制御する、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項18】
少なくとも1つのコンピュータを、請求項1乃至
15のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段とし
て機能させるためのプログラム。
【請求項19】
少なくとも1つのコンピュータを、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像出力装置を管理する情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ等の画像出力装置とPC等の情報処理装置をネットワークで接続し、情報処理装置からネットワークを介して画像出力装置の状態を管理する管理機能を有するソフトウェアがある。このようなソフトウェアを用いることにより、ユーザは、遠隔地から画像出力装置の状態を把握することができる。また、情報処理装置に画像出力装置を識別するために必要な情報を登録しておくことで、ネットワーク上に存在する特定の画像出力装置を検索し、最新の状態に関する情報を画像出力装置から取得して表示することができる。一方、廃棄や故障、置き換えによって使用されなくなった画像出力装置については、登録情報を情報処理装置から削除することで、その画像出力装置を管理対象外とすることができる。
【0003】
特許文献1では、「使用頻度」或いは「最終利用日時」といった画像出力装置の利用状況等の諸条件に応じて、管理対象の画像出力装置から、登録情報の削除対象の画像出力装置を決定することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1においては、情報処理装置の管理対象の画像出力装置のうち、使用頻度が低ければ、本来は削除対象でないにも関わらず、削除対象となってしまう可能性がある。
【0006】
本発明は、画像出力装置の管理対象からの削除を適切に行う情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る情報処理装置は、画像出力装置と通信可能な情報処理装置であって、前記画像出力装置から取得された、前記画像出力装置における機能の実行可否に関する第1のステータス情報を記憶手段に記憶するように制御する記憶制御手段と、前記記憶手段に記憶された前記第1のステータス情報と、前記情報処理装置と前記画像出力装置の間の通信状態に関する第2のステータス情報に基づいて、管理対象の画像出力装置の一覧を表示手段に表示するように制御する表示制御手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記第2のステータス情報が、前記情報処理装置と前記画像出力装置の間の通信が不可であることを示し、かつ、前記第1のステータス情報が前記画像出力装置において印刷機能が実行できない状態を示す場合、当該第1のステータス情報と当該第2のステータス情報に対応する画像出力装置を管理対象から削除する候補として表示するように制御し、前記第2のステータス情報が、前記情報処理装置と前記画像出力装置の間の通信が不可であることを示し、かつ、前記第1のステータス情報が前記画像出力装置において印刷機能が実行できない状態を示さない場合、当該第1のステータス情報と当該第2のステータス情報に対応する画像出力装置を管理対象から削除する候補としては表示しないように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像出力装置の管理対象からの削除を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】画像出力装置のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】管理PCのハードウェア構成を示す図である。
【
図4】システムにおける機能ブロックの構成を示す図である。
【
図7】画像出力装置のデバイス情報を取得する処理を示すフローチャートである。
【
図8】デバイス管理画面を表示する処理を示すフローチャートである。
【
図11】リプレース処理実行画面を表示する処理を示すフローチャートである。
【
図13】デバイス管理画面を表示する処理を示すフローチャートである。
【
図14】最終ステータスについての判定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0011】
[第1実施形態]
本実施形態における情報処理システムは、複数台の画像出力装置の状態を管理する状態管理システムである。画像出力装置には、正常、印刷中、消耗品残量警告/エラーなどの通常の運用で発生し得る状態や、サービスコール、オペレーターコールなどの故障が疑われるような状態が状態情報として記憶されている。また、状態情報は、画像出力装置毎に所定の頻度で更新されている。状態管理システムでは、画像出力装置から取得した状態情報に基づいて、管理対象の画像出力装置がネットワーク経由で管理される。
【0012】
図1は、状態管理システムの構成の一例を示す図である。
図1に示すように、管理PC102は、ネットワーク103を介して、画像出力装置100及び101と相互に通信可能に接続されている。ネットワーク103は、有線、無線、もしくはそれらの両方を含むネットワークである。管理PC102は、画像出力装置100及び101それぞれに記憶されている状態情報を取得する。なお、本実施形態では、画像出力装置を2台として説明するが、図示された台数に限られず、1台でも良いし、3台以上でも良い。また、本実施形態では、管理PC102を1台として説明するが、複数の装置で構成された管理PC102により、本実施形態の動作を実現するようにしても良い。画像出力装置100及び101は、多様な種類の印刷用紙に対して、インクジェット記録方式等により印刷可能な印刷装置である。
【0013】
図2は、画像出力装置100及び101のハードウェア構成の一例を示す図である。本実施形態では、画像出力装置100を画像出力装置100及び101の代表例として説明する。本図では、画像出力装置101については、画像出力装置100と同様の構成を有するので、その説明を省略する。CPU200は、メインバス203を介して各部を制御することにより、画像出力装置100を統括的に制御する。本実施形態における画像出力装置100の動作は、例えば、CPU200が、ROM201のプログラム用ROMに記憶された制御プログラム等、あるいは外部メモリ208に記憶された制御プログラム等をRAM202に読み出して実行することにより実現される。例えば、印刷機能の実行時には、CPU200は、入力部204を介して、印刷部207に出力する出力データ(例えば、印刷対象の画像データ)をネットワーク103を介して受信する。そして、CPU200は、メインバス203を介して、印刷部インタフェース(I/F)205に接続された印刷部(プリンタエンジン)207に画像信号を出力する。また、CPU200は、入力部204を介して、管理PC102と通信可能であり、定期的にもしくは管理PCからの要求に応じて、画像出力装置100内の情報を管理PC102に送信する。本実施形態では、状態情報を含む、後述するデバイス情報が管理PC102に送信される。
【0014】
RAM202は、CPU200の主メモリや、ワークエリア等として機能するRAMであり、不図示の増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張可能に構成されている。なお、RAM202は、例えば、出力情報展開領域、環境データ格納領域として用いられる。ハードディスク(HDD)、ICカード等の外部メモリ208は、メモリコントローラ206を介してメインバス203に接続されており、メモリコントローラ206により、それらへのアクセス制御が実行される。外部メモリ208は、オプションとして接続され、フォントデータ、エミュレーションプログラム、フォームデータ、画像出力装置100に登録された用紙に関する情報や、用紙属性情報などを記憶する。また、操作部209は、表示部として例えばパネルを備え、ユーザからの指示、設定等を受け付けるユーザインタフェース画面等を表示する。また、操作部209は、ユーザからの指示や設定等の操作を受け付ける受付部として例えばハードキーを有する。
【0015】
図3は、管理PC102の構成の一例を示す図である。本体307は、CPU300、ROM301、RAM302、キーボードコントローラ304、ディスプレイコントローラ305、ディスクコントローラ306を含む。CPU300は、メインバス303を介して各部を制御することにより、管理PC102を統括的に制御する。CPU300は、例えばASICなどの専用回路である。本実施形態における管理PC102の動作は、例えば、CPU300が、ディスクコントローラ306を介して外部メモリ310から制御プログラム、システムプログラム、アプリケーションプログラム等の各種プログラムをRAM302に読み出して実行することにより実現される。また、CPU300は、ROM301から制御プログラム等を読み出すようにしても良い。例えば、CPU300は、RAM302に読み出した各種プログラムを実行することで、各種データ処理やディスプレイ309の表示制御を行う。また、本実施形態では、CPU300は、画像出力装置100からデバイス情報を取得し、デバイス管理情報として内部の記憶領域に格納する。
【0016】
ディスクコントローラ306は、FD、HD、CD-ROM、DVD-ROM、MD、MO等の外部メモリ310へのアクセスを制御する。RAM302は、不図示のオプションRAM等によりその容量を拡張可能に構成されており、主としてCPU300のワークエリアとして用いられる。キーボードコントローラ304は、キーボード308や、不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。ディスプレイコントローラ305は、表示部としてのディスプレイ309の表示を制御する。
【0017】
図4は、画像出力装置100及び101、管理PC102における機能ブロックの構成の一例を示す図である。まず、画像出力装置100内の機能ブロックについて説明する。なお、画像出力装置101については、画像出力装置100と同様であるので、その説明を省略する。ROM201には、デバイス情報記憶部404が構成され、画像出力装置100に関するデバイス情報として、デバイス名称や接続先情報、MACアドレス、製品名、設置場所(拠点情報)、状態情報が記憶されている。状態情報として、正常、印刷中、消耗品残量警告/エラーなどの通常の運用で発生し得る状態や、サービスコール、オペレーターコールなどの故障が疑われるような状態に関する情報が記憶されている。印刷実行部405は、CPU200により実現される機能ブロックであり、印刷部207で印刷を実行する際に、デバイス情報記憶部404の状態情報を更新する。例えば、印刷実行部405は、印刷が開始されると、デバイス情報記憶部404の状態情報を「印刷中」の状態にし、印刷終了時には、「印刷中」の状態を解除する。また、印刷実行部405は、印刷部207の状態を監視し、その状態に基づいて、デバイス情報記憶部404の状態情報を更新する。例えば、インクトナーや用紙などの消耗品残量が閾値以下で不足している場合には、印刷実行部405は、デバイス情報記憶部404の状態情報を「消耗品残量エラー」の状態に更新する。
【0018】
次に、管理PC102内の機能ブロックについて説明する。デバイス情報取得部401、デバイス情報表示部402、管理デバイス編集部403は、CPU300により実現される機能ブロックである。ROM301には、デバイス管理情報データベース(DB)400が構成され、デバイス情報取得部401により画像出力装置100から取得されたデバイス情報がデバイス管理情報として記憶されている。デバイス情報表示部402は、デバイス管理情報DB400に記憶されたデバイス管理情報に基づいて、管理対象の画像出力装置に関する状態を、ディスプレイ309上に表示する。管理デバイス編集部403は、デバイス管理情報DB400に記憶されたデバイス管理情報を、画像出力装置毎に編集・削除する。例えば、デバイス編集部403は、削除指示された画像出力装置のデバイス管理情報をデバイス管理情報DB400から削除する。
【0019】
図5は、管理PC102のデバイス管理情報DB400に登録されたデバイス管理情報の一例を示す図である。デバイス管理情報には、パラメータ種別として、管理ID500、デバイス名称501、接続先502、MACアドレス503、製品名504、設置場所505、ステータス506、最終ステータス507が含まれている。デバイス名称501や設置場所505については、管理デバイス編集部403により、運用状況に応じて、ユーザインタフェース画面上での指示に基づいて編集可能である。また、ステータス506及び最終ステータス507のステータス情報は、
図7で後述するように、画像出力装置100の状態に応じて更新される。
【0020】
ステータス506は、画像出力装置の状態情報を取得するための処理(
図7で後述する)を実行した場合にデバイス管理情報DB400に登録される。この場合、状態情報の取得に成功した場合にはその状態情報の内容が登録され、画像出力装置と通信ができず仮に状態情報を取得できなかったとしても、ステータス506には「通信不可」を示す情報が登録される。一方、最終ステータス507には、状態情報の取得に成功した場合に、その取得された状態情報の内容が登録され、状態情報が取得できない場合には、更新されない。そのため、状態情報の取得に成功した場合には、ステータス506と最終ステータス507には、同じ内容が記憶される。以下、具体的に説明する。
【0021】
例えば、Printer-Bでいえば、画像出力装置100からの状態情報の取得が成功し、その取得した状態情報は、正常動作を示し且つ警告やエラー内容を含まない。その場合、ステータス506と最終ステータス507には、ともに、「正常」を示す情報が格納される。
【0022】
また、画像出力装置100から取得した状態情報が示す内容が警告やエラー内容を含む場合には、その警告やエラー内容がステータス506および最終ステータス507に格納されるようにする。例えば、Printer-Dでいえば、画像出力装置100から取得した状態情報は、用紙残量が閾値以下であることを示す。その場合、ステータス506と最終ステータス507には、ともに、「用紙なし」を示す情報が格納される。また、例えば、Printer-Eでいえば、画像出力装置100から取得した状態情報は、インク残量が閾値以下であることを示す。その場合、ステータス506と最終ステータス507には、ともに、「インクなし」を示す情報が格納される。
【0023】
一方、本実施形態では、画像出力装置100からデバイス情報を取得できなかった場合には、ステータス506には、「通信不可」を示す情報が格納される。その場合、「通信不可」を示す情報は、最終ステータス507には格納されず、最終ステータス507の内容は維持される。例えば、Printer-Aでいえば、前回は状態情報の取得が成功し、その内容が「インクなし」であったが、今回、状態情報の取得を試みたところ、状態情報を取得することができなかった場合を示している。その場合、ステータス506には「通信不可」を示す情報が格納される。一方、最終ステータス507は更新されないため、最終ステータス507の内容は「インクなし」を示す情報が維持して記憶される。
【0024】
本実施形態では、
図5に示すように、ステータス506に「通信不可」を示す情報が格納された場合には、最終ステータス507には、画像出力装置100との通信ができなくなる以前においてどのような状態であったかを示す情報が格納されることになる。
図8で後述するが、本実施形態では、ステータス506及び最終ステータス507の情報に基づいて、画像出力装置を管理するデバイス管理画面600上で、削除対象候補の画像出力装置を識別可能に表示することができる。
【0025】
図5に示すデバイス管理情報は、パラメータ種別毎に別々のDBとして運用されても良いし、上記以外のパラメータ種別がデバイス管理情報DB400に登録されていても良い。
【0026】
図6は、管理PC102のディスプレイ309で表示される、画像出力装置100を対象とするデバイス管理画面600の一例を示す図である。デバイス情報一覧601では、管理対象の画像出力装置から取得されたデバイス情報に基づくデバイス管理情報が一覧表示される。デバイス情報一覧601には、パラメータ種別として、プリンタ名603、接続先604、ステータス605、MACアドレス606、製品名607、設置場所608が含まれている。プリンタ名603は、
図5のデバイス名称501に対応し、接続先604は、
図5の接続先502に対応する。また、MACアドレス606は、
図5のMACアドレス503に対応し、製品名607は、
図5の製品名504に対応する。また、設置場所608は、
図5の設置場所505に対応する。
【0027】
更新ボタン602が押下されると、管理PC102のデバイス情報取得部401は、管理対象の画像出力装置からデバイス情報を取得してデバイス管理情報DB400のデバイス管理情報を更新する。そして、デバイス情報表示部402は、デバイス管理情報に基づいて、デバイス情報一覧601の表示を更新する。ステータス605は、
図5のステータス506に対応するが、特に、ステータス506及び最終ステータス507が条件を満たす場合には、「管理対象外」を示す情報(即ち、削除対象候補を示す情報)が表示される。
【0028】
図6に示すように、Printer-B~Eについては、
図5のデバイス管理情報に基づく内容が表示されている。一方、Printer-A及びFについては、ステータス605には、「管理対象外と予想されます。」と表示される。本実施形態においては、そのような構成により、ユーザは、削除対象候補の画像出力装置を容易に発見することができる。
【0029】
図7は、管理PC102において実行される、画像出力装置100のデバイス情報を取得する処理を示すフローチャートである。
図7に示す処理は、例えば、CPU300がROM301に記憶されたプログラムをRAM302に読み出して実行することにより実現される。
図7の処理は、例えば、一日のうちの所定時刻など定期的な間隔で実行される。
【0030】
S101において、CPU300は、デバイス情報取得部401により、画像出力装置100のデバイス情報記憶部404に保持されているデバイス情報を取得する。S102において、CPU300は、画像出力装置100のデバイス情報記憶部404に保持されているデバイス情報の取得に成功したか失敗したかを判定する。ここで、成功したと判定された場合、S103において、CPU300は、デバイス情報取得部401により、S101で取得したデバイス情報を、デバイス管理情報としてデバイス管理情報DB400に格納する。例えば、取得したデバイス情報に含まれる各情報を、対応するデバイス名称501~設置場所505の各項目に格納する。また、S103では、CPU300は、取得したデバイス情報に含まれる状態情報を、デバイス管理情報DB400のステータス506に格納する。
【0031】
そして、S105において、CPU300は、デバイス情報取得部401により、S101で取得したデバイス情報に含まれる状態情報をデバイス管理情報DB400の最終ステータス507に格納し、その後、
図7の処理を終了する。
図5で説明したように、デバイス情報に警告/エラーが含まれる場合、ステータス506に格納される情報と最終ステータス507に格納される情報は、最終ステータス507に警告/エラーを格納するのであれば、一致していても良いし、異なっていても良い。
【0032】
一方、S102でデバイス情報の取得に失敗したと判定された場合、S104において、CPU300は、デバイス情報取得部401により、デバイス管理情報DB400のステータス506に「通信不可」を示す情報を格納し、その後、
図7の処理を終了する。即ち、S101、S102においては、デバイス情報を新たに取得するための通信により、画像出力装置100との通信状態が判定される。なお、S104では、「通信不可」を示す情報は、最終ステータス507には格納されない。
【0033】
図8は、管理PC102において実行される、画像出力装置100を対象としたデバイス管理画面600を表示する処理を示すフローチャートである。
図8に示す処理は、例えば、CPU300がROM301に記憶されたプログラムをRAM302に読み出して実行することにより実現される。
図8の処理は、例えば、ユーザインタフェース画面上で
図6のデバイス管理画面600の表示指示を受け付けた場合に開始される。
【0034】
S201において、CPU300は、デバイス情報表示部402により、デバイス管理情報DB400に格納されている最終ステータス507を含むデバイス管理情報を画像出力装置毎に取得する。S202において、CPU300は、以下のループ処理のために、デバイス管理情報の数に対応する変数iを確保し、変数iの値を初期化する。変数iの値は、管理ID500の数に対応する。
【0035】
S203において、CPU300は、デバイス情報表示部402により、デバイス管理画面600に、デバイス名称501、接続先502、MACアドレス503、製品名504、設置場所505を表示する。S204において、CPU300は、ステータス506が、「通信不可」を示す情報であるか否かを判定する。ここで、「通信不可」を示す情報ではないと判定された場合、S207において、CPU300は、デバイス情報表示部402により、デバイス管理画面600にステータス506を表示する。その後、変数iの値をインクリメントし、S203からの処理を繰り返す。すべてのデバイス管理情報についてS203~S207の処理が行われた場合、ループ処理を終了し、その後、
図8の処理を終了する。
【0036】
即ち、S204で「通信不可」を示す情報ではないと判定された場合、例えば、画像出力装置100と管理PC102との間で通信可能な状態であれば、デバイス管理画面600には、管理対象の画像出力装置100の状態情報が表示される。
【0037】
一方、S204で「通信不可」を示す情報であると判定された場合、CPU300は、最終ステータス507が「印刷不可」を示す情報であるか否かを判定する。ここで、「印刷不可」を示す情報ではないと判定された場合、S207において、CPU300は、デバイス情報表示部402により、デバイス管理画面600にステータス506を表示する。その後、変数iの値をインクリメントし、S203からの処理を繰り返す。すべてのデバイス管理情報についてS203~S207の処理が行われた場合、ループ処理を終了し、その後、
図8の処理を終了する。
【0038】
即ち、S205で「印刷不可」を示す情報ではないと判定された場合、例えば、画像出力装置100と管理PC102との間で通信が一時的に切断されているものの画像出力装置100が印刷可能な状態であれば、デバイス管理画面600には、管理対象の画像出力装置100の状態情報が表示される。
【0039】
一方、S205で「印刷不可」を示す情報であると判定された場合、S206において、CPU300は、デバイス情報表示部402により、デバイス管理画面600のステータス605に、「削除対象」を示す情報を表示する。その後、変数iの値をインクリメントし、S203からの処理を繰り返す。すべてのデバイス管理情報についてS203~S207の処理が行われた場合、ループ処理を終了し、その後、
図8の処理を終了する。
【0040】
即ち、S205で「印刷不可」を示す情報であると判定された場合、例えば、画像出力装置100と管理PC102との間で通信が切断されており且つ画像出力装置100が印刷可能な状態でない場合には、デバイス管理画面600には、「削除対象」を示す情報が表示される。
【0041】
以上のように、本実施形態によれば、画像出力装置が印刷不可な状態であることに基づいて削除対象候補の画像出力装置を決定するので、印刷頻度のみに基づいて決定する構成に比べると、削除対象候補の画像出力装置をより適切に決定することができる。また、画像出力装置の通信状態が管理PCと通信不可であることに基づいて削除対象候補の画像出力装置を決定するので、故障等で画像出力装置をシャットダウンして登録を直ちに削除したい場合に、削除対象候補の画像出力装置を速やかに決定することができる。即ち、本実施形態によれば、ユーザに対して、使用継続予定でないとみなされる画像出力装置を削除対象として適切に通知することができ、ユーザの削除処理の利便性を向上させることができる。
【0042】
尚、上記の「印刷不可」を示す情報とは、給紙用紙やインクタンクなどの印刷処理に必要な消耗品の残量がゼロである或いは取り外された状態や、サービスコール、オペレーターコールなどの復旧できない故障状態、輸送モードなどの状態を示す情報を含む。また、複数の給紙口を備えた画像出力装置100であれば、消耗品の確認を全ての給紙口に対して実施するようにしても良いし、印刷に用いる給紙口のみを対象に実施するようにしても良い。
【0043】
[第2実施形態]
以下、第2実施形態について、第1実施形態と異なる点について説明する。第1実施形態では、
図6に示すように、デバイス管理画面600上で「削除対象」を示す情報を、他の管理対象の画像形成装置の情報とともに表示すると説明した。本実施形態では、削除対象候補の画像形成装置の情報を、より識別が容易なように表示する。
【0044】
図9は、本実施形態における削除対象デバイス表示画面700の一例を示す図である。
図9に示されるように、削除対象デバイス表示画面700では、
図8のS204及びS205によって特定された削除対象とみなされる画像出力装置は、設置場所505に基づいてグループ分けされて表示される。
【0045】
削除対象デバイス表示画面700では、各画像出力装置701について、チェックボックス703及び704が表示されており、ユーザによる選択が可能である。ユーザにより選択され、削除ボタン702が押下されると、CPU300は、管理デバイス編集部403により、当該選択された画像出力装置に関するデバイス管理情報を、デバイス管理情報DB400から削除する。
【0046】
このように、本実施形態によれば、ユーザは、画像出力装置が設置された拠点ごとに、削除対象候補の画像出力装置をさらに容易に確認することができる。また、このような効果は、画像出力装置が設置された拠点の数や画像出力装置の数が多くなるほど、顕著となる。
【0047】
また、
図9では、設置場所505に基づいてグループ分けされている例を示しているが、グループ分けの基準は、設置場所505ではなく、製品名504等、他のパラメータ種別であっても良い。また、パラメータ種別から得られる他の情報であっても良く、例えば、MACアドレス503と設置場所505から得られるフロア情報であっても良い。また、
図9の画面は、
図8の処理の後、
図6のデバイス管理画面600を介さずに表示されても良いし、デバイス管理画面600上で不図示の指示ボタンの押下を介して表示されるようにしても良い。
【0048】
[第3実施形態]
以下、第3実施形態について、第1及び第2実施形態と異なる点について説明する。本実施形態では、管理対象の画像出力装置が別の同型機に置き換えられる運用を想定する。その場合、管理PC102において管理対象の画像出力装置に対して行われる操作は、以下の2つを含む。
【0049】
・リプレース先(置き換え先)の画像出力装置を管理対象に追加
・リプレース元(置き換え元)の画像出力装置を管理対象から削除
本実施形態では、上記の追加作業の段階で、管理対象の画像出力装置群からリプレース元の画像出力装置を削除対象候補として容易に識別可能となる。そのような構成により、ユーザは、追加作業とともに、削除作業の実施が容易となるため、作業効率を向上させることができる。
【0050】
図10は、管理PC102のディスプレイ309で表示される画像出力装置100を対象としたリプレース処理実行画面800の一例を示す図である。リプレース元の削除対象デバイス一覧801では、リプレース元として特定された、削除対象候補の画像出力装置から取得されたデバイス情報が一覧表示されている。リプレース元の削除対象デバイス一覧801では、各画像出力装置について、チェックボックス803が表示されており、ユーザによる選択が可能である。ユーザにより選択され、削除ボタン802が押下されると、CPU300は、管理デバイス編集部403により、当該選択された画像出力装置に関するデバイス管理情報を、デバイス管理情報DB400から削除する。
【0051】
図11は、管理PC102において実行される、画像出力装置100が管理対象として追加された際に、リプレース処理実行画面800を表示する処理を示すフローチャートである。
図11に示す処理は、例えば、CPU300がROM301に記憶されたプログラムをRAM302に読み出して実行することにより実現される。
図11の処理は、例えば、ユーザインタフェース画面上でリプレース処理実行画面800を表示する指示を受け付けた際に開始される。
【0052】
S301において、CPU300は、デバイス情報表示部402により、デバイス管理情報DB400に格納されている最終ステータス507を含むデバイス管理情報を画像出力装置毎に取得する。S302において、CPU300は、以下のループ処理のために、デバイス管理情報の数に対応する変数jを確保し、変数jの値を初期化する。変数jの値は、管理ID500の数に対応する。
【0053】
S303において、CPU300は、デバイス管理情報に含まれる製品名504が管理対象として追加された画像出力装置の製品名と一致しているか否かを判定する。S303で一致していないと判定された場合、変数jの値をインクリメントし、S303からの処理を繰り返す。すべてのデバイス管理情報についてS303~S306の処理が行われた場合、ループ処理を終了し、その後、
図11の処理を終了する。
【0054】
S303で一致していると判定された場合、S304において、CPU300は、ステータス506が「通信不可」を示す情報であるか否かを判定する。ここで、「通信不可」を示す情報でないと判定された場合、変数jの値をインクリメントし、S303からの処理を繰り返す。すべてのデバイス管理情報についてS303~S306の処理が行われた場合、ループ処理を終了し、その後、
図11の処理を終了する。
【0055】
S304で「通信不可」を示す情報であると判定された場合、S305において、CPU300は、最終ステータス507が「印刷不可」を示す情報であるか否かを判定する。ここで、「印刷不可」を示す情報でないと判定された場合、変数jの値をインクリメントし、S303からの処理を繰り返す。すべてのデバイス管理情報についてS303~S306の処理が行われた場合、ループ処理を終了し、その後、
図11の処理を終了する。
【0056】
S305で「印刷不可」を示す情報であると判定された場合、CPU300は、デバイス情報表示部402により、リプレース処理実行画面800に、デバイス名称501、接続先502、MACアドレス503、製品名504、設置場所505を表示する。その後、変数jの値をインクリメントし、S303からの処理を繰り返す。すべてのデバイス管理情報についてS303~S306の処理が行われた場合、ループ処理を終了し、その後、
図11の処理を終了する。
【0057】
本実施形態では、S303で製品名504が一致する同型機への置き換えを例に説明したが、他の手法が採用されても良い。例えば、管理PC102において、リプレース元とリプレース先の機種を事前に登録しておき、接続先502、MACアドレス503、設置場所505、ステータス506や、メーカー名など、デバイス情報に含まれる情報を、S303における判定基準としてリプレース元の情報を用いるようにしても良い。そのような構成により、例えば、次世代機種または他社機への置き換えのケースに対しても、本実施形態の動作を適用することができる。また、画像出力装置100の消耗品が未装着である場合、画像出力装置100に装着されていた消耗品が、管理対象に追加された画像出力装置に装着されている消耗品と同じである場合、未装着の画像出力装置100をリプレース元として判定しても良い。その際、例えば消耗品の型番が同じであるか否かの判定基準として用いられても良い。
【0058】
また、
図10のリプレース元の削除デバイス一覧801を、
図9に示すように、製品名504や設置場所505などのデバイス管理情報に含まれるパラメータ種別毎にグループ化して表示するようにしても良い。そのような構成により、ユーザが画像出力装置を追加した際、画像出力装置が設置された拠点の数や画像出力装置の数が多い場合であっても、ユーザは、リプレース元の画像出力装置を削除対象候補として容易に識別することができる。
【0059】
[第4実施形態]
以下、第4実施形態について、第1~第3実施形態と異なる点について説明する。
図8のS204及びS205、
図11のS304及びS305では、画像出力装置100と通信できない状態であるか否か、最終ステータス507が「印刷不可」を示す情報であるか否か、を判定していた。また、
図11のS303では、追加された画像出力装置の製品名と一致するか否かを判定していた。本実施形態では、削除対象候補の画像出力装置の判定条件を、任意に指定可能とする。
【0060】
図12は、削除対象と判定するための条件を定義する定義情報の一例を示す図である。
図12に示すように、定義情報には、条件ID900、デバイス管理情報901、デバイス管理情報の内容902が含まれている。
図12の定義情報は、例えば、ユーザインタフェース画面上でユーザにより編集可能であり、編集された定義情報は、ROM301等の記憶領域に格納される。
【0061】
定義情報において、条件ID900は、各条件を識別可能な識別情報である。デバイス管理情報の種別901は、削除対象と判定するためのデバイス管理情報の項目(パラメータ種別)を示す。また、デバイス管理情報の内容902は、デバイス管理情報の項目901の内容を表す。例えば、ID-αで識別される定義情報は、製品名504の内容が「Poster-1」であることが、削除対象と判定するための条件であることを示している。
図12に示す定義情報は、パラメータ種別毎に別々のファイルで運用されても良いし、上記以外のパラメータ種別が定義情報に含まれていても良い。
【0062】
図13は、本実施形態における、管理PC102において実行される、画像出力装置100を対象としたデバイス管理画面600を表示する処理を示すフローチャートである。
図13に示す処理は、例えば、CPU300がROM301に記憶されたプログラムをRAM302に読み出して実行することにより実現される。
図13の処理は、
図8のS205の後段で実行される。
【0063】
S401において、CPU300は、デバイス情報取得部401により、
図12の定義情報を取得する。S402において、CPU300は、以下のループ処理のために、定義情報に含まれる判定条件の数に対応する変数kを確保し、変数kの値を初期化する。変数kの値は、条件ID900の数に対応する。
【0064】
S403において、CPU300は、デバイス管理情報の項目901に関して、デバイス管理情報の内容902が一致するか否かを判定する。ここで、一致しないと判定された場合、変数kの値をインクリメントし、S402からの処理を繰り返す。すべての条件IDについてS403の処理が行われた場合、ループ処理を終了し、
図11の処理を終了して、S403の判定結果に基づいて、
図8のS206もしくはS207の処理が行われる。例えばS403で一致すると判定された場合、
図11の処理を終了し、
図8のS206の処理が行われる。
【0065】
即ち、
図13の処理では、S403において定義情報に含まれる条件ID900のいずれかが一致したと判定された場合、その画像出力装置100を削除対象として判定する。また、定義情報に含まれる複数の条件ID900と一致したと判定された場合や、全ての条件ID900と一致したと判定された場合に、その画像出力装置100を削除対象として判定するようにしても良い。また、定義情報に含まれる複数の条件IDのうち、画像出力装置100を削除対象として判定するために用いる条件IDをユーザにより指定可能としても良い。
【0066】
以上のように、本実施形態によれば、画像出力装置100と通信できない状態であるか否か、最終ステータス507が「印刷不可」を示す情報であるか否かの判定条件に対して、任意の判定条件を加えることができる。例えば、管理PC102が膨大な数の画像出力装置を管理している場合、
図8のS205で特定された画像出力装置からさらに、特定の拠点や店舗に絞り込むことができる。また、上記では、
図13の処理は、
図8のS203の後段で実行されるとして説明したが、
図11のS305の後段で実行されるようにしても良い。
【0067】
[第5実施形態]
以下、第5実施形態について、第1~第4実施形態と異なる点について説明する。
図8のS204やS205において、ステータス506が「通信不可」を示す情報であり、最終ステータス507が「印刷不可」を示す情報であれば、画像出力装置100を削除対象として判定している。ここで、他拠点への移動などで画像出力装置の輸送を実施する場合、例えば、画像出力装置100においてクリーニング等のインク吸引を実施した後、そのままシャットダウンされることがある。また、故障によるトラブルが、消耗品の供給や紙詰まり解消などのように、ユーザ側で簡単に解除できない場合も、直ちにシャットダウンされることがある。即ち、ユースケースとして、上記のようなケースに該当するときのみ、画像出力装置100を削除対象として判定したい場合がある。
【0068】
本実施形態では、上記のような場合、
図8のS204及びS205の後に
図14の処理を実行する。つまり、S205で最終ステータス507が「印刷不可」を示す情報であると判定された場合、S501において、CPU300は、最終ステータス507が「印刷不可」を示す情報になってからの経過時間が、所定時間より短いか否かを判定する。ここで、S501で短いと判定された場合、
図8のS206の処理が行われる。一方、S501で短くないと判定された場合、
図8のS207の処理が行われる。なお、
図14の処理の実行可否は、ユーザインタフェース画面上で指定可能としても良い。例えば、上記のユースケースの場合には、
図14の処理を実行指示をユーザから受け付けることによって、本実施形態の動作が実現される。
【0069】
このように、本実施形態によれば、ユーザは、ユースケースに応じて、最終ステータス507についての判定処理を変更することができる。
【0070】
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0071】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0072】
100、101 画像出力装置: 102 管理PC: 200、300 CPU: 201、301 ROM: 202、302 RAM