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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-13
(45)【発行日】2024-06-21
(54)【発明の名称】非加熱、非燃焼式喫煙物品
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20240614BHJP
   A24F 40/05 20200101ALI20240614BHJP
   A24F 47/00 20200101ALI20240614BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/05
A24F47/00
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020502239
(86)(22)【出願日】2018-07-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-09-17
(86)【国際出願番号】 IB2018055259
(87)【国際公開番号】W WO2019016681
(87)【国際公開日】2019-01-24
【審査請求日】2021-06-23
(31)【優先権主張番号】15/651,548
(32)【優先日】2017-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サー,ラジェッシュ
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0119059(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第105962424(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0242663(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0338407(US,A1)
【文献】特表2006-524494(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/40
A24F 40/05
A24F 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを囲む少なくとも1つのハウジングと、
リザーバからエアロゾル前駆体組成物を排出するためにハウジングに結合されたノズルと、
圧電材料または圧磁材料およびメッシュと、
圧電材料または圧磁材料を駆動して振動させ、メッシュを通したエアロゾル前駆体組成物の構成要素の排出を引き起こし、それによりユーザによる吸入のためのエアロゾルを発生させるように結合され、構成されたマイクロプロセッサを含む制御構成要素と、
リザーバからメッシュに送達されるエアロゾル前駆体組成物の量を制御するように構成された輸送要素と
を備え
輸送要素は、エアロゾル前駆体組成物の構成要素の排出のために、エアロゾル前駆体組成物をリザーバからメッシュに送達するように、メッシュのリザーバ側に近接したマイクロポンプを含み、
リザーバからメッシュに送達されるエアロゾル前駆体組成物をろ過するために、マイクロポンプとメッシュとの間にあるマイクロフィルタをさらに備える、エアロゾル送達装置。
【請求項2】
圧電材料または圧磁材料は、最大400メガヘルツの共振周波数を有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
圧電材料または圧磁材料は1,000キロヘルツの共振周波数を有し、メッシュは微小電気機械システム(MEMS)デバイスである、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
圧電材料または圧磁材料は130キロヘルツの共振周波数を有し、メッシュはステンレス鋼メッシュである、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
メッシュは曲面を有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
電圧出力を生成するように構成され、3.7と4.1ボルトの間の公称電圧を有する再充電可能な電池である電源をさらに備え、
制御構成要素は、電源と、圧電材料または圧磁材料を含む電気負荷との間に、電源の電圧出力をより高い電圧に上げるように構成されたブーストレギュレータをさらに含んでおり、
マイクロプロセッサが圧電材料または圧磁材料を駆動するように構成されることが、圧電材料または圧磁材料に電力を供給して振動させるために、ブーストレギュレータを駆動して、より高い電圧を出力させるように構成されることを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
制御構成要素は、マイクロプロセッサおよび圧電材料または圧磁材料に対して、およびそれらの間に結合された電子発振器をさらに含み、
マイクロプロセッサが圧電材料または圧磁材料を駆動するように構成されることが、圧電材料または圧磁材料をその共振周波数で駆動するために、電子発振器を駆動して、周期的な発振電子信号を発生させるように構成されることを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
マイクロプロセッサは、電子発振器を駆動して、周期的な発振電子信号を発生させるために、プログラム可能なデューティサイクルを有するパルス信号を出力するように構成される、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
マイクロプロセッサは、圧電材料または圧磁材料の共振周波数に相当する1,000キロヘルツの周波数を有する周期的な発振電子信号を発生させるために、電子発振器を制御するように構成される、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
圧電材料または圧磁材料が圧電材料であり、電子発振器が、圧電材料に電気的に結合され、圧電材料を駆動して振動させるために、周期的な発振電子信号を発生するように構成される、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項11】
圧電材料または圧磁材料は圧磁材料であり、制御構成要素は、
圧磁材料の両側の一対の磁石と、
周期的な発振電子信号を受信し、逆位相である一対の周期的な発振電子信号を発生するように構成された位相スプリッタであって、一対の周期的な発振電子信号を発生して、一対の磁石を駆動して、逆相である周期的な振動磁場を発生させ、それにより圧磁材料を駆動して振動させるように構成される位相スプリッタと
をさらに含む、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項12】
制御構成要素は、
電源と、圧電材料または圧磁材料を含む電気負荷との間にあり、電源の電圧出力をより高い電圧に上げるように構成されたブーストレギュレータと、
ブーストレギュレータおよび圧電材料または圧磁材料に対して、およびそれらの間に結合された電子発振器と
をさらに含み、
マイクロプロセッサが圧電材料または圧磁材料を駆動するように構成されることが、圧電材料または圧磁材料を駆動してその共振周波数で振動させるために、ブーストレギュレータを駆動してより高い電圧を出力させて、周期的な発振電子信号を発生するための電子発振器に電力を供給させるように構成されることを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項13】
マイクロプロセッサは、ブーストレギュレータを駆動し、およびそれにより電子発振器を駆動して、周期的な発振電子信号を発生させるために、プログラム可能なデューティサイクルを有するパルス信号を出力するように構成される、請求項12に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項14】
マイクロプロセッサは、圧電材料または圧磁材料の共振周波数に相当する1,000キロヘルツの周波数を有する周期的な発振電子信号を発生させるために、電子発振器を制御するように構成される、請求項12に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項15】
圧電材料または圧磁材料が圧磁材料であり、制御構成要素が、
圧磁材料の両側にある一対の磁石と、
周期的な発振電子信号を受信し、逆位相である一対の周期的な発振電子信号を発生するように構成された位相スプリッタであって、一対の周期的な発振電子信号を発生して、一対の磁石を駆動して、逆相である周期的な振動磁場を発生させ、それにより圧磁材料を駆動して振動させるように構成される位相スプリッタと
をさらに含む、請求項12に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項16】
電圧出力を生成するように構成され、3.7と4.1ボルトの間の公称電圧を有する再充電可能な電池である電源をさらに備える、請求項12に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項17】
圧電材料または圧磁材料を通る電流を測定するように構成された電流センサをさらに備え、マイクロプロセッサは、そのように測定された電流に応じて、エアロゾル送達装置の少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項18】
エアロゾル前駆体組成物はグリセリンおよびニコチンを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾルを発生する喫煙物品などのエアロゾル送達装置に関する。喫煙物品はエアロゾル前駆体を分配するように構成されてよく、エアロゾル前駆体は、タバコから製造され得る、またはタバコから抽出され得る材料を組み込んでよい、あるいはそうでなければタバコを組み込んでもよく、前駆体は、人間が消費するための吸入可能な物質を形成することが可能である。
【背景技術】
【0002】
使用のためにタバコを燃焼させることを必要とする喫煙製品の改良品または代替品として多くの装置が長年にわたって提案されてきた。これらの装置の多くは、タバコの燃焼に起因するかなりの量の不完全燃焼物および熱分解生成物を送達することなく、タバコ、葉巻またはパイプ喫煙と関連付けられる感覚を提供するように設計されていると言われている。この目的のために、揮発性物質を気化させる、または加熱するのに電気エネルギーを利用する、あるいはタバコを顕著な程度まで燃焼させることなくタバコ、葉巻またはパイプ喫煙の感覚を提供しようと試みる多数の代替喫煙製品、香味生成器および薬用吸入器が提案されてきた。例えばCollett等に対する米国特許第8,881,737号明細書、Griffith Jr等に対する米国特許出願公開第2013/0255702号明細書、Sebastian等に対する米国特許出願公開第2014/0000638号明細書、Sears等に対する米国特許出願公開第2014/0096781号明細書、Ampolini等に対する米国特許出願公開第2014/0096782号明細書、Davis等に対する米国特許出願公開第2015/0059780号明細書およびWatson等に対する2016年7月28日に出願された米国特許出願番号15/222,615号に説明される背景技術で述べられている様々な代替の喫煙物品、エアロゾル送達装置および熱生成源を参照されたく、これらの特許の全ては参照により本明細書に組み込まれる。例えば、Counts等に対する米国特許第5,388,594号明細書およびRobinson等に対する米国特許第8,079,371号明細書の背景技術の項に説明されている製品および加熱構成の種々の実装も参照されたく、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。喫煙物品の追加の例は、Ingebrethsenに対する米国特許第5,388,574号明細書、Honに対する欧州特許出願公開第1,618,803号明細書、Andersson等に対する国際特許出願公開WO2012/062600号、Honに対する米国特許出願公開第2015/0128974号明細書に説明されており、これらの特許はすべて参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
しかしながら、装置の有用性を拡張し得るような改善された電子機器をエアロゾル送達装置に提供することが恐らく望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第8,881,737号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0000638号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0096782号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0059780号明細書
【文献】米国特許第5,388,594号明細書
【文献】米国特許第8,079,371号明細書
【文献】米国特許第5,388,574号明細書
【文献】欧州特許出願公開第1,618,803号明細書
【文献】国際公開第2012/062600号
【文献】米国特許出願公開第2015/0128974号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、エアロゾル送達装置、そのような装置を形成する方法、およびそのような装置の要素に関する。本開示は、限定することなく、以下の例示的な実装の例を含む。
【0006】
例示的実装1:エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを囲む少なくとも1つのハウジングと;リザーバからエアロゾル前駆体組成物を排出するためにハウジングに結合され、メッシュを取り囲む圧電材料または圧磁材料を含むノズルと;圧電材料または圧磁材料を駆動して振動させ、メッシュを通したエアロゾル前駆体組成物の構成要素の排出を引き起こし、それによりユーザによる吸入のためのエアロゾルを発生させるように結合され、構成されたマイクロプロセッサを含む制御構成要素であって、前駆体組成物の構成要素は、1マイクロメートル未満の直径を有するメッシュを通して排出される、制御構成要素とを備える、エアロゾル送達装置。
【0007】
例示的実装2:圧電材料または圧磁材料が最大400メガヘルツの共振周波数を有する、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0008】
例示的実装3:圧電材料または圧磁材料が、1,000キロヘルツの共振周波数を有し、メッシュが微小電気機械システム(MEMS)デバイスである、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0009】
例示的実装4:圧電材料または圧磁材料が130キロヘルツの共振周波数を有し、メッシュがステンレス鋼メッシュである、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0010】
例示的実装5:メッシュが曲面を有する、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0011】
例示的実装6:電圧出力を生成するように構成され、3.7と4.1ボルトの間の公称電圧を有する再充電可能な電池である電源をさらに備え、制御構成要素は、電源と、圧電材料または圧磁材料を含む電気負荷との間に、電源の電圧出力をより高い電圧に上げるように構成されたブーストレギュレータをさらに含んでおり、マイクロプロセッサが圧電材料または圧磁材料を駆動するように構成されることが、圧電材料または圧磁材料に電力を供給して振動させるために、ブーストレギュレータを駆動して、より高い電圧を出力させるように構成されることを含む、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0012】
例示的実装7:制御構成要素が、マイクロプロセッサおよび圧電材料または圧磁材料に対して、およびそれらの間に結合された電子発振器をさらに含み、マイクロプロセッサが圧電材料または圧磁材料を駆動するように構成されることが、圧電材料または圧磁材料をその共振周波数で駆動するために、電子発振器を駆動して、周期的な発振電子信号を発生させるように構成されることを含む、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0013】
例示的実装8:マイクロプロセッサが、電子発振器を駆動して、周期的な発振電子信号を発生させるために、プログラム可能なデューティサイクルを有するパルス信号を出力するように構成される、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0014】
例示的実装9:マイクロプロセッサが、圧電材料または圧磁材料の共振周波数に相当する1,000キロヘルツの周波数を有する周期的な発振電子信号を発生させるために、電子発振器を制御するように構成される、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0015】
例示的実装10:圧電材料または圧磁材料が圧電材料であり、電子発振器が、圧電材料に電気的に結合され、圧電材料を駆動して振動させるために、周期的な発振電子信号を発生するように構成される、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0016】
例示的実装11:圧電材料または圧磁材料が圧磁材料であり、制御構成要素が圧磁材料の両側の一対の磁石と;周期的な発振電子信号を受信し、逆位相である一対の周期的な発振電子信号を発生するように構成された位相スプリッタであって、一対の周期的な発振電子信号を発生して、一対の磁石を駆動して、逆相である周期的な振動磁場を発生させ、それにより圧磁材料を駆動して振動させるように構成される位相スプリッタとをさらに含む、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0017】
例示的実装12:制御構成要素が、電源と、圧電材料または圧磁材料を含む電気負荷との間にあり、電源の電圧出力をより高い電圧に上げるように構成されたるブーストレギュレータと;ブーストレギュレータおよび圧電材料または圧磁材料に対して、およびそれらの間に結合された電子発振器とをさらに含み、マイクロプロセッサが圧電材料または圧磁材料を駆動するように構成されることが、圧電材料または圧磁材料を駆動してその共振周波数で振動させるために、ブーストレギュレータを駆動してより高い電圧を出力させて、周期的な発振電子信号を発生するための電子発振器に電力を供給させるように構成されることを含む、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0018】
例示的実装13:マイクロプロセッサが、ブーストレギュレータを、およびそれにより電子発振器を駆動して、周期的な発振電子信号を発生させるために、プログラム可能なデューティサイクルを有するパルス信号を出力するように構成される、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0019】
例示的実装14:マイクロプロセッサが、圧電または圧磁材料の共振周波数に相当する1,000キロヘルツの周波数を有する周期的な発振電子信号を発生させるために、電子発振器を制御するように構成される、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0020】
例示的実装15:圧電材料または圧磁材料が圧磁材料であり、制御構成要素が、圧磁材料の両側の一対の磁石と;周期的な発振電子信号を受信し、逆位相である一対の周期的な発振電子信号を発生するように構成された位相スプリッタであって、一対の周期的な発振電子信号を発生して、一対の磁石を駆動して、逆相である周期的な振動磁場を発生させ、それにより圧磁材料を駆動して振動させるように構成される位相スプリッタとをさらに含む、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0021】
例示的実装16:電圧出力を生成するように構成され、3.7と4.1ボルトの間の公称電圧を有する再充電可能な電池である電源をさらに備える、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0022】
例示的実装17:圧電材料または圧磁材料を通る電流を測定するように構成された電流センサをさらに備え、マイクロプロセッサが、そのように測定された電流に応じて、エアロゾル送達装置の少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成される、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0023】
例示的実装18:エアロゾル前駆体組成物の構成要素の排出のために、エアロゾル前駆体組成物をリザーバからメッシュに送達するように、メッシュのリザーバ側に近接したマイクロポンプをさらに備える、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0024】
例示的実装19:エアロゾル前駆体組成物が、その構成要素の排出のために、リザーバからメッシュに送達され、エアロゾル送達装置が、エアロゾル前駆体組成物の構成要素の排出のために、リザーバからメッシュに送達されるエアロゾル前駆体組成物をろ過するように、メッシュのリザーバ側に近接するマイクロフィルタをさらに備える、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0025】
例示的実装20:エアロゾル前駆体組成物の構成要素の排出のために、エアロゾル前駆体組成物をリザーバからメッシュに送達するように、メッシュのリザーバ側に近接するマイクロポンプと;リザーバからメッシュに送達されるエアロゾル前駆体組成物をろ過するために、マイクロポンプとメッシュとの間にあるマイクロフィルタとをさらに備える、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0026】
例示的実装21:エアロゾル前駆体組成物がグリセリンおよびニコチンを含む、任意の前述の例示的実装の、または任意の前述の例示的実装の任意の組み合わせによるエアロゾル送達装置。
【0027】
本開示のこれらのおよび他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明される添付の図面と共に以下の詳細な説明を読むことから明らかになろう。本開示は、この開示に記載される2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の任意の組み合わせを含むが、そのような特徴または要素が本明細書で説明される特定の例示的な実装において明示的に組み合わされるかどうか、そうでなければ列挙されるかどうかにはかかわらない。本開示は、その開示の文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、その態様および例示的な実装のいずれにおいても、本開示の任意の分離できる特徴または要素が組み合わせ可能であるとみなされるように全体的に読まれることが意図されている。
【0028】
したがって、この簡単な概要は、本開示のいくつかの態様の基本的な理解を提供するためにいくつかの例示的な実装を要約する目的のためだけに提供されていることを理解されよう。したがって、上で説明された例示的な実装は単なる例であり、決して本開示の範囲または精神を狭めるように解釈されるべきではないことが理解されよう。他の例示的な実装、態様、および利点は、いくつかの説明された例示的な実装の原理を例として示す添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0029】
上述の一般的な用語において本開示をこのように説明してきたが、次に添付の図面を参照されたく、これらは必ずしも一定の縮尺で描かれている訳ではない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本開示の例示的な実装による、制御体に結合されたカートリッジを含むエアロゾル送達装置の側面図である。
図2】様々な例示的な実装によるエアロゾル送達装置の部分切欠図である。
図3】様々な例示的な実装によるエアロゾル送達装置の様々な要素を示す図である。
図4】様々な例示的な実装によるエアロゾル送達装置の様々な要素を示す図である。
図5】様々な例示的な実装によるエアロゾル送達装置の様々な要素を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本開示は、その例示的な実装を参照して、以下でより十分に説明される。これらの例示的な実装は、本開示が徹底的かつ完全であるように、そして本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように説明される。実際、本開示は多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載の実装に限定されるものと解釈されるべきではなく;むしろ、これらの実装は、この開示が適用可能な法的要件を満たすために提供されている。明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、「the」などは、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の指示対象を含む。また、本明細書では定量的尺度、値、幾何学的関係などが参照されるが、そうでないことを明記しない限り、これらの全てではないにしても、これらのいずれか1つ以上は絶対的であるか、または技術的な公差などのために生じ得る許容可能な変動を考慮するために近似的である場合がある。
【0032】
以下に説明するように、本開示の例示的な実装はエアロゾル送達装置に関する。本開示によるエアロゾル送達装置は、電気エネルギーを使用して、吸入可能な形態で材料を(好ましくは、材料を顕著な程度まで燃焼させることなく)分配する;またそのようなシステムの構成要素は、最も好ましくは手持ち式装置とみなすのに十分にコンパクトである物品の形態を有する。すなわち、好ましいエアロゾル送達装置の構成要素の使用は、エアロゾルが主にタバコの燃焼または熱分解の副産物から生じるという意味においては、煙の発生をもたらすのではなく、むしろこのような好ましいシステムの使用は、エアロゾルの中に組み込まれる特定の構成要素が、振動する圧電または圧磁メッシュを通過することから生じるエアロゾルの発生をもたらす。いくつかの例示的な実装では、エアロゾル送達装置の構成要素は、電子タバコとして特徴付けられてよく、これらの電子タバコは最も好ましくは、タバコおよび/またはタバコ由来の構成要素を組み込んでおり、したがってタバコ由来構成要素をエアロゾル形態で送達する。
【0033】
特定の好ましいエアロゾル送達装置のエアロゾル生成品は、タバコの点火および燃焼(したがってタバコの煙を吸い込むこと)によって使用される紙巻きタバコ、葉巻またはパイプを喫煙する多くの感覚(例えば、吸入および呼気行為、味または風味の種類、感覚的効果、身体的感覚、利用行為、目に見えるエアロゾルによって提供されるものなどの視覚的合図、および似たようなもの)を、その任意の構成要素の何らかの相当な度合いの燃焼を生じることなく提供し得る。例えば、本開示のエアロゾル生成品のユーザは、喫煙者が伝統的な種類の喫煙物品を使用するようにその品を持って使用することができ、その品によって発生されるエアロゾルの吸入のためにその品の一端で吸引し、選択した時間間隔で吹かし吸引できる。
【0034】
このシステムは、本明細書では、いわゆる「電子タバコ」などのエアロゾル送達装置に関連付けられる実装に関して一般に説明されているが、機構、構成要素、特徴および方法は多くの異なる形態で具体化されてもよく、様々な物品に関連付けられる可能性があることを理解されたい。例えば、本明細書で提供される説明は、伝統的な喫煙物品(例えば、紙巻きタバコ、葉巻、パイプなど)、非燃焼加熱式紙巻きタバコ、および本明細書で開示される製品のうちのいずれかについての関係のあるパッケージングの実装に関連して使用されてもよい。したがって、本明細書に開示される機構、構成要素、特徴および方法の説明は、単なる例としてエアロゾル送達装置に関係する実装の観点から論じられており、様々な他の製品および方法で具現化され、使用され得ることを理解されたい。
【0035】
本開示のエアロゾル送達装置はまた、蒸気発生物品または薬剤送達物品として特徴付けられることができる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態の1つ以上の物質(例えば、香味料および/または薬学的有効成分)を提供するように適合させることができる。例えば、吸入可能な物質は実質的にエアロゾルの形態(すなわち、気体中の微細な固体粒子または液滴の懸濁)である場合もある。あるいは、吸入可能な物質は蒸気の形態(すなわち、臨界点より低い温度で気相にある物質)である場合もある。簡単にするために、本明細書で使用される「エアロゾル」という用語は、人間の吸入に適した形態または種類の、目に見えるかどうかにかかわらず、および煙に似ているとみなすことができる形態であるかどうかにもかかわらず、エアロゾル、蒸気およびガスを含むことを意味する。
【0036】
使用中、本開示のエアロゾル送達装置は、伝統的な種類の喫煙物品(例えば、タバコに点火する、およびタバコを吸入することによって使用される紙巻きタバコ、葉巻またはパイプ)を使用する際に個人が取る多くの身体的行為を受ける可能性がある。例えば、本開示のエアロゾル送達装置のユーザは、その物品を伝統的な種類の喫煙物品と非常によく似た状態で持ち、その物品によって発生されたエアロゾルを吸入するためにその物品の一端で吸引し、選択された時間間隔で吹かしたりできる。
【0037】
本開示のエアロゾル送達装置は、一般に、ハウジングと呼ばれる場合もある外側本体またはシェル内に提供されたいくつかの構成要素を含む。外側本体またはシェルの全体の設計は変わり得、エアロゾル送達装置の全体のサイズおよび形状を画定し得る、外側本体の様式または構成は変わり得る。典型的には、紙巻きタバコまたは葉巻の形状に似た細長い本体が単一の一体成形のハウジングから形成される場合があり、または細長いハウジングは2つ以上の分離可能な本体で形成される場合もある。例えば、エアロゾル送達装置は、実質的に管状の細長いシェルまたは本体を備えることができ、そしてそれゆえ、従来の紙巻きタバコまたは葉巻の形状に類似し得る。一例では、エアロゾル送達装置の全ての構成要素は1つのハウジング内に収容されている。あるいは、エアロゾル送達装置は、接合される、および分離可能である2つ以上のハウジングを備える場合もある。例えば、エアロゾル送達装置は、一端に、1つ以上の再利用可能な構成要素(例えば再充電可能な電池および/または再充電可能なスーパーキャパシタなどのアキュムレータ、ならびにその物品の動作を制御するための様々な電子機器)を収容するハウジングを備える制御体を有し、他端には、そこに取り外し可能に結合可能である、使い捨て部分(例えば風味を含有する使い捨てカートリッジ)を含む外側本体またはシェルを有することができる。単一のハウジングタイプのユニット内、または複数部品からなる分離可能なハウジングタイプのユニット内の構成要素のより具体的な様式、構成および配置は、本明細書で提供されるさらなる開示に照らして明白であろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮すると、様々なエアロゾル送達装置の設計および構成要素の配置を理解することができる。
【0038】
本開示のエアロゾル送達装置は最も好ましくは、電源(すなわち電力源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電源から物品の他の構成要素に流れる電流を制御するなどによる、エアロゾルの分配のために電力を作動させる、制御する、調整するおよび停止させるための手段、例えば個別の、またはマイクロコントローラの一部のマイクロプロセッサ)、単独で、あるいは1つ以上のさらなる要素と組み合わせて「アトマイザ」と一般に呼ばれることがある振動可能な圧電または圧磁メッシュ、エアロゾル前駆体組成物(例えば、一般的に、「スモークジュース」、「eリキッド」および「eジュース」と一般に呼ばれる構成要素など、振動する圧電または圧磁メッシュを通して分配する際、エアロゾルを生み出すことが可能な液体)、ならびに、エアロゾルの吸入(例えば、生成されたエアロゾルを、吸引時にそこから吸い込むことができるように物品の中を通る画定された空気流路)のために、エアロゾル送達装置において吸引することを可能にするためのマウスエンド領域または先端、の任意の組み合わせを備える。
【0039】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素の整列は変わり得る。特定の実装において、エアロゾル前駆体組成物は、ユーザへのエアロゾルの送達を最大にするために、ユーザの口の近くに位置付けられるように構成され得るエアロゾル送達装置の端部近くに置かれることができる。しかしながら、他の構成が排除される訳ではない。一般に、圧電/圧磁メッシュは、エアロゾル前駆体組成物の十分近くに位置付けられることができ、メッシュが振動しているときにエアロゾル前駆体(同様に、ユーザに送達するために同様に提供され得る1つ以上の香味料、薬剤など)がメッシュを通して吸引され、ユーザへの送達のためのエアロゾルを形成することができる。エアロゾル前駆体組成物がメッシュを通して分配される際、エアロゾルは消費者による吸入に適した物理的な形態で形成される、放出される、または生成される。前述の用語は、放出する(release)、放出している(releasing)、放出する(releases)、または放出した(released)に関する言及は、形成するまたは生成する(form or generate)、形成しているまたは生成している(forming or generating)、形成するまたは生成する(forms or generates)、および、形成したまたは生成した(formed or generated)、を含むように相互に入れ替え可能であることを意味することに留意されたい。具体的には、吸入可能な物質は、エアロゾルまたは蒸気あるいはそれらの混合物の形態で放出され、そのような用語はまた、別段の定めがない限り、本明細書では入れ替え可能に使用される。
【0040】
上述のように、エアロゾル送達装置は、圧電/圧磁メッシュの電力供給、制御システムの電力供給、インディケータの電力供給など、様々な機能性をエアロゾル送達装置に提供するのに十分な電流を提供するために、バッテリまたは他の電源を組み込んでもよい。電源は様々な実装を採ることができる。好ましくは、電源は、エアロゾルの形成を実現するために圧電/圧磁メッシュを急速に振動させ、所望の継続時間の使用を通してエアロゾル送達装置に電力を供給するのに十分な電力を送達することが可能である。電源は、エアロゾル送達装置を容易に取り扱うことができるように、エアロゾル送達装置の中に都合よく収まる大きさであることが好ましい。さらに、好ましい電源は、望ましい喫煙体験を損なわないように十分に軽量である。
【0041】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素のより具体的な様式、構成および配置は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかであろう。さらに、様々なエアロゾル送達装置の構成要素の選択および配置は、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮すると理解することができる。本開示のエアロゾル送達装置、ならびに市販の電子エアロゾル送達装置内の構成要素の様式、構成および配置に関するさらなる情報は、2016年10月12日に出願された、Ademe等に対する国際特許出願公開WO2015/168588号およびSur等に対する米国特許出願番号15/291,771号明細書に見出されることができ、これらの特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0042】
図1は、本開示の様々な例示的な実装による、制御体102と、カートリッジ104とを含むエアロゾル送達装置100の側面図を示す。詳細には、図1は、互いに結合された制御体とカートリッジを示している。制御体とカートリッジは、機能的な関係で着脱可能に位置合わせされてよい。様々な機構がカートリッジを制御体に接続することで、ねじ係合、圧入係合、締まり嵌め、磁気係合などをもたらすことになり得る。いくつかの例示的な実装では、カートリッジと制御体が組み立てられた構成にあるとき、エアロゾル送達装置は、実質的に棒状、実質的に管状または実質的に円筒状であり得る。エアロゾル送達装置はまた、実質的に長方形,ひし形または三角形の断面、多面形状などであってもよく、これらのいくつかは、平らなバッテリを含む電源などの実質的に平坦な電源または薄膜電源とのより大きな適合性をそれ自体に与える場合がある。
【0043】
制御体102およびカートリッジ104は、別々のそれぞれのハウジングまたは外側本体を含んでよく、これらはいくつかの異なる材料のうちのいずれかから形成されてよい。ハウジングは、任意の適切な構造的に堅固な材料から形成され得る。いくつかの例では、ハウジングは、ステンレス鋼、アルミニウムなどの金属または合金で形成されてもよい。他の適切な材料は、様々なプラスチック(例えばポリカーボネート)、プラスチックを覆う金属メッキ、セラミックなどを含む。
【0044】
いくつかの例示的な実装では、エアロゾル送達装置100の制御体102またはカートリッジ104の一方または両方ともは使い捨てである、または再利用可能であると呼ばれる場合もある。例えば、制御体は、交換式電池または再充電可能な電池(例えば再充電可能な薄膜固体電池)または再充電可能なスーパーコンデンサを有してもよく、したがって典型的な壁のコンセントへの接続、自動車の充電器(すなわちタバコ用ライターの受け口)への接続、ユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルまたはコネクタなどを通してのコンピュータへの接続、太陽電池(ソーラーセルとも呼ばれる)またはソーラーセルのソーラーパネルへの接続、無線周波数(RF)への無線接続、誘導ベースの充電パッドへの無線接続あるいはRF-DC変換器への接続を含めた、任意のタイプの充電技術と組み合わされてもよい。
【0045】
図2は、いくつかの例示的な実装によって、エアロゾル送達装置100をより詳細に示す。そこに示されている切欠き図に見られるように、ここでもやはりエアロゾル送達装置は、各々がいくつかのそれぞれの構成要素を含む制御体102と、カートリッジ104とを備えることができる。図2に示される構成要素は、制御体およびカートリッジ内に存在し得る構成要素の代表的なものであり、本開示によって包含される構成要素の範囲を限定することは意図されていない。示されるように、例えば、制御体は、制御構成要素208(例えば、個別にまたはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ)、入力デバイス210、電源212、および1つ以上の発光ダイオード(LED)214、量子ドットLEDなどを含むことができる制御体シェル206から形成することができ、そのような構成要素は、可変的に整列させることができる。適切な制御構成要素の例は、Microchip Technology、Inc.、AN2265、Vibrating Mesh Nebulizer Reference Design(2016)に記載されているMicrochip Technology Inc.のPIC16(L)F1713/6マイクロコントローラを含み、これは参照により組み込まれる。入力デバイスは、例えば、プッシュボタン、またはタッチスイッチ、または他のタッチセンシティブ表面など、いくつかの異なる方法で実装され得るスイッチであってよい、またはそのようなスイッチを含む場合もある。いくつかの例示的な実装では、入力デバイスは、ユーザがエアロゾル送達装置で吸引することを検出するように構成された流量センサを含んでもよい。
【0046】
電源212は、例えば、バッテリ(使い捨てまたは再充電可能な)、再充電可能なスーパーキャパシタ、再充電可能な固体電池(SSB)、再充電可能なリチウムイオン電池(LiB)など、またはそれらのいくつかの組み合わせを含んでもよい。適切な電源のいくつかの例は、2015年10月21日に出願されたSur等に対する米国特許出願番号14/918,926号明細書に提供されており、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。適切な電源の他の例は、Hawes等に対する米国特許出願公開第2014/0283855号明細書、Fernando等に対する米国特許出願公開第2014/0014125号明細書、Nichols等に対する米国特許出願公開第2013/0243410号明細書、Fernando等に対する米国特許出願公開第2010/0313901号明細書およびFernando等に対する米国特許出願公開第2009/0230117号明細書に提供されており、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0047】
LED214は、エアロゾル送達装置100に装備され得る適切な視覚的インディケータの一例であり得る。LED、量子ドットLEDなどの視覚的インディケータに加えて、またはその代替として、音声インディケータ(例えばスピーカ)、触覚インディケータ(例えば振動モータ)などの他のインディケータが含まれる場合もある。
【0048】
カートリッジ104は、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバ218を囲み、圧電/圧磁メッシュを有するノズル220を含むカートリッジシェル216から形成することができる。様々な構成において、このような構造はタンクと呼ばれる場合もあり;したがって、「カートリッジ」、「タンク」などの用語は、エアロゾル前駆体組成物用のリザーバを囲み、ノズルを含むシェルまたは他のハウジングを指すために入れ替え可能に使用されてよい。
【0049】
図2に示されるリザーバ218は、目下説明されているように、容器である場合、または繊維状リザーバである場合もある。リザーバは、リザーバハウジングに保存されたエアロゾル前駆体組成物をノズルに輸送するために、ノズル220と流体連通してもよい。カートリッジ104から、形成されたエアロゾルが出ていくことを可能にするために、開口部222がカートリッジシェル216に(例えばマウスエンドに)存在してよい。
【0050】
いくつかの例では、輸送要素が、リザーバ218とノズル220との間に位置付けられ、リザーバからノズルに渡される、または送達されるエアロゾル前駆体組成物の量を制御するように構成されてよい。いくつかの例では、マイクロ流体チップがカートリッジ104に埋め込まれてもよく、リザーバから送達されるエアロゾル前駆体組成物の量および/または質量が1つ以上のマイクロ流体構成要素によって制御されてよい。マイクロ流体構成要素の一例は、微小電気機械システム(MEMS)技術に基づくものなどのマイクロポンプ224である。適切なマイクロポンプの例は、thinXXS Microtechnology AGのモデルMDP2205マイクロポンプおよびその他、Bartels Mikrotechnik GmbHのmp5およびmp6モデルマイクロポンプおよびその他、ならびにTakasago Fluidic Systemsの圧電マイクロポンプを含む。
【0051】
また示されるように、いくつかの例では、ノズルに送達されるエアロゾル前駆体組成物をろ過するために、マイクロポンプ224とノズル220との間にマイクロフィルタ226が位置付けられていてもよい。マイクロポンプと同様に、マイクロフィルタはマイクロ流体構成要素である。適切なマイクロフィルタの例は、ラボオンチップ(LOC)技術を使用して製造されたフロースルーマイクロフィルタを含む。
【0052】
使用中、入力デバイス210がエアロゾル送達装置をアクティブ化するためのユーザ入力を検出すると、圧電/圧磁メッシュが、振動するようにアクティブ化され、それによりメッシュを通るようにエアロゾル前駆体組成物を吸引する。このことは、空気と結合してエアロゾルを形成するエアロゾル前駆体組成物の液滴を形成する。エアロゾルはメッシュから取り払われる、吸い込まれる、またはそうでなければ吸い出され、エアロゾル送達装置のマウスエンドにある開口部224から外へ出される。
【0053】
いくつかの例では、エアロゾル送達装置100は、多数の追加のソフトウェア制御の機能を含み得る。例えば、エアロゾル送達装置は、電源入力、電源端子上の負荷および充電入力を検出するように構成された電源保護回路を含んでもよい。電源保護回路は、短絡保護、低電圧ロックアウトおよび/または過電圧充電保護、電池温度補償を含んでよい。エアロゾル送達装置はまた、周囲温度測定用の構成要素を含んでもよく、その制御構成要素208は、少なくとも1つの機能的要素を制御して、周囲温度が充電の開始より前、または充電中に特定の温度(例えば0℃)を下回る場合、または特定の温度(例45℃)を上回る場合、とりわけ任意のバッテリの電源充電を抑制するようにように構成されてよい。
【0054】
追加または代替として、いくつかの例では、電源212からの電力送達は、電力制御機構に従って、エアロゾル送達装置100における各吹かしの経過にわたって変わる場合がある。装置は、「長期の吹かし」安全タイマーを含み、ユーザが、または構成要素(例えば、入力デバイス210)の故障がエアロゾル送達装置に連続して吹かしをさせようとする場合、制御構成要素208が少なくとも1つの機能的要素を制御して、しばらくしてから(例えば4秒後に)自動的に吹かしを終わらせることができてもよい。さらに、エアロゾル送達装置における吹かし間の時間は、ある期間(例えば100秒)より短く制限されてもよい。ウォッチドッグ安全タイマーは、エアロゾル送達装置の制御構成要素、またはその上で動いているソフトウェアが不安定になり、適切な時間間隔(例えば8秒)の範囲内でタイマーにサービスしない場合、エアロゾル送達装置を自動的にリセットすることができる。欠陥があるか、そうでなければそれが故障した入力デバイス210の場合、不注意によるエアロゾルの分配を防止するために、エアロゾル送達装置を永続的にディセーブルするなどによって、さらなる安全保護が提供されてもよい。入力デバイスの故障が、装置に、4秒間の最大吹かし時間が過ぎても停止させずに継続してアクティブ化させるような場合には、吹かし限度スイッチが装置の動作を非アクティブ化することができる。
【0055】
エアロゾル送達装置100は、取り付けられたカートリッジに対して規定された回数の吹かしが達成されると(カートリッジ内のeリキッドの充填に照らして計算された利用可能な吹かしの回数に基づいて)、エアロゾルを分配しないようにノズル220をロックアウトするように構成された吹かし追跡アルゴリズムを含み得る。エアロゾル送達装置は、スリープ、スタンバイまたは低電力モード機能を含んでよく、それにより、規定された使用されない期間が過ぎると自動的に電力送達が遮断されてよい。電源212の全ての充電/放電サイクルがその寿命にわたって制御構成要素208によってモニタされ得るという点において、さらなる安全保護が提供され得る。電源が所定数(例えば200)と同等のフル放電およびフル再充電サイクルに達した後、それは使い果たされたと宣言されてもよく、制御構成要素は電源のさらなる充電を防ぐように少なくとも1つの機能的要素を制御することができる。
【0056】
本開示によるエアロゾル送達装置の様々な構成要素は、当技術において説明され、市販されている構成要素から選択することができる。本開示に従って使用されうる電池の例は、Peckerar等に対する米国特許第9,484,155号明細書に説明されており、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0057】
エアロゾル送達装置100は、エアロゾルの生成が望まれるとき(例えば、使用中の吸引時)にノズル220の圧電/圧磁メッシュへの電力供給の制御のための、スイッチ、センサまたは検出器などの入力デバイス210を組み込むことができる。したがって、例えば、使用中にエアロゾル送達装置が吸引されていないときはメッシュへの電力をオフにし、吸引中はノズルからのエアロゾルの分配を作動させる、またはトリガするために、電力をオンにする方式または方法が提供される。追加の代表的な種類の感知または検出機構、その構造および構成、それらの構成要素、ならびにそれらの一般的な動作方法は、Sprinkel、Jrに対する米国特許第5,261,424号明細書、McCafferty等に対する米国特許第5,372,148号明細書、およびFlickに対する国際特許出願公開WO2010/003480号に説明されており、これらの特許の全てが参照により本明細書に組み込まれる。
【0058】
エアロゾル送達装置100は、最も好ましくは、吸引中に圧電/圧磁メッシュへの電力量を制御するための制御構成要素208または別の制御機構を組み込む。代表的な種類の電子構成要素、それらの構造および構成、それらの特徴、ならびにそれらの一般的な動作方法は、Gerth等に対する米国特許第4,735,217号明細書、Brooks等に対する米国特許第4,947,874号明細書、McCafferty等に対する米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauer等に対する米国特許第6,040,560号明細書、Nguyen等に対する米国特許第7,040,314号明細書、Panに対する米国特許第8,205,622号明細書、Collet等に対する米国特許出願公開第8,881,737号明細書、Ampolini等に対する米国特許第9,423,152号明細書、Fernando等に対する米国特許第9,439,454号明細書およびHenry等に対する米国特許出願公開第2015/0257445号明細書に説明されており、これらの特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0059】
エアロゾル前駆体を支持するための代表的な種類の基材、リザーバまたは他の構成要素は、Newtonに対する米国特許第8,528,569号明細書、Chapman等に対する米国特許出願公開第2014/0261487号明細書、Davis等に対する米国特許出願公開第2015/0059780号明細書、およびBless等に対する米国特許出願公開第2015/0216232号明細書に説明されており、これらの特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。さらに、様々なウィッキング(wicking)材料、ならびに特定の種類の電子タバコ内のそれらのウィッキング材料の構成および動作が、Sears等に対する米国特許第8,910,640号明細書に説明されており、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0060】
蒸気前駆体組成物とも呼ばれるエアロゾル前駆体組成物は、例として、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはそれらの混合物)、ニコチン、タバコ、タバコ抽出物および/または香味料を含む様々な構成要素を含み得る。いくつかの例では、エアロゾル前駆体組成物はグリセリンおよびニコチンを含む。代表的な種類のエアロゾル前駆体構成要素および処方もまた、Robinson等に対する米国特許第7,217,320号明細書、Chong等に対する米国特許第9,254,002号明細書、Collett等に対する米国特許第8,881,737号明細書、Zheng等に対する米国特許公開第2013/0008457号明細書、Lipowicz等に対する米国特許公開第2015/0020823号明細書およびKollerに対する米国特許公開第2015/0020830号明細書ならびにBowen等に対する国際特許出願公開WO2014/182736、および2016年7月28日に出願されたWatson等に対する米国特許出願番号15/222,615号に記載され、そこで特徴付けられており、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。使用され得る他のエアロゾル前駆体は、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(R)製品、Imperial Tobacco Group PLCによるBLU(TM)製品、Mistic EcigsによるMISTIC MENTHOL製品、CN Creative LtdによるVYPE製品に組み込まれたエアロゾル前駆体を含む。またJohnson Creek Enterprises LLCから入手可能な電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」も望ましい。
【0061】
発泡性材料の実装をエアロゾル前駆体と共に使用されることができ、一例として、Hunt等に対する米国特許出願公開第2012/0055494号明細書に説明されており、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。さらに、発泡性材料の使用は、例えば、Niazi等に対する米国特許第4,639,368号明細書、Wehling等に対する米国特許第5,178,878号明細書、Wehling等に対する米国特許第5,223,264号明細書、Pather等に対する米国特許第6,974,590号明細書、Bergquist等に対する米国特許第7,381,667号明細書、Crawford等に対する米国特許第8,424,541号明細書、Strickland等に対する米国特許第8,627,828号明細書ならびにSun等に対する米国特許第9,307,787号明細書、Brinkley等に対する米国特許出願公開第2010/0018539号明細書、およびJohnson等に対する国際特許出願公開WO97/06786号に説明されており、これらの特許の全ては参照により本明細書に組み込まれる。タバコまたはその中に含まれるタバコ由来の構成要素の説明を含む、エアロゾル前駆体組成物の実装に関するさらなる説明は、それぞれ2016年7月21日に出願され、それぞれDavis等に対する米国特許出願番号15/216,582号および15/216,590号に提供されており、これらの特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0062】
視覚インディケータおよび関係する構成要素、音声インディケータ、触覚インディケータなどの、視覚的合図またはインディケータをもたらす構成要素のさらなる代表的なタイプがエアロゾル送達装置100に使用されてもよい。適切なLED構成要素の例、ならびにその構成および使用法は、Sprinkel等に対する米国特許第5,154,192号明細書、Newtonに対する米国特許第8,499,766号明細書、Scatterdayに対する米国特許第8,539,959号明細書およびSears等に対する米国特許第9,451,791号明細書に説明されており、これらの特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0063】
本開示のエアロゾル送達装置に組み込むことができるさらに他の特徴、制御装置または構成要素は、Harris等に対する米国特許第5,967,148号明細書、Watkins等に対する米国特許第5,934,289号明細書、Counts等に対する米国特許第5,954,979号明細書、Fleischhauer等に対する米国特許第6,040,560号明細書、Honに対する米国特許第8,365,742号明細書、Fernando等に対する米国特許第8,402,976号明細書、Kataseに対する米国特許出願公開第2005/0016550号明細書、Fernando等に対する米国特許第8,689,804号明細書、Tucker等に対する米国特許出願公開第2013/0192623号明細書、Leven等に対する米国特許第9,427,022号明細書、Kim等に対する米国特許出願公開第2013/0180553号明細書、Sebastian等に対する米国特許出願公開第2014/0000638号明細書、Novak等に対する米国特許出願公開第2014/0261495号明細書、およびDePiano等に対する米国特許第9,220,302号明細書に説明されており、これらの特許の全ては参照により本明細書に組み込まれる。
【0064】
いくつかの例では、制御構成要素208は多数の電子構成要素を含み、いくつかの例では、電子構成要素を支持し電気的に接続する電子プリント回路板(PCB)上に形成されてもよい。電子構成要素は、マイクロプロセッサまたはプロセッサコア、およびメモリを含んでもよい。いくつかの例では、制御構成要素は、統合型プロセッサコアおよびメモリを有するマイクロコントローラを含んでもよく、1つ以上の統合型の入力/出力周辺機器をさらに含んでもよい。いくつかの例では、制御構成要素は、1つ以上のネットワーク、コンピューティングデバイス、または他の適切に有効にされたデバイスとの無線通信を可能にするために通信インターフェース228に結合されてもよい。適切な通信インターフェースの例は、Marion等に対する米国特許出願公開第2016/0261020号明細書に開示されており、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。適切な通信インターフェースの別の例は、Texas InstrumentsによるCC3200シングルチップワイヤレスマイクロコントローラユニット(MCU)である。それに従ってエアロゾル送達装置が無線で通信するように構成され得る適切な方法の例は、Ampolini等に対する米国特許出願公開第2016/0007651号明細書およびHenry,Jr等に対する米国特許出願公開第2016/0219933号明細書に開示されており、これらの各々は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0065】
図3および図4は、様々な実装例によるエアロゾル送達装置100の様々な要素を示している。示されるように、制御構成要素208は、マイクロプロセッサ330、ブーストレギュレータ332および電子発振器334を含み得る。いくつかの例では、図3に示すように、ノズル220はメッシュ338を取り囲む圧電材料336を含む。他の例では、図4に示すように、ノズルはメッシュ338を取り囲む圧磁材料436を含み、制御構成要素は、位相スプリッタ440、および圧磁材料の両側の一対の磁石442(例えば永久磁石、電磁石)をさらに含む。一例では、電子発振器および位相スプリッタは、Maxim IntegratedのMAX13253プッシュプルトランスフォーマドライバなどのプッシュプルトランスフォーマドライバによって実装されてもよい。これらの、およびおそらくは抵抗器、コンデンサ、スイッチなどの他の電気構成要素が、入力デバイス210および電源212と結合されて、電気回路を形成し得る。
【0066】
いくつかの例では、電源212は、3.7と4.1ボルトの間の公称電圧を有する再充電可能な電池(例えば、LiB)である。いくつかの例では、昇降圧コンバータが、電源とその負荷との間で電源212に接続される。昇降圧コンバータは、バッテリからの十分な電流を可能にして、最低2.7ボルトの電圧でも振動するように圧電材料/圧磁材料336/436を駆動する。これが次には、電源の1回の充電からより多くの出力、およびその出力に対するより大きな効率性の使用を容易にする。適切な昇降圧コンバータの1つの例は、アナログデバイスのADP1614モデルのステップアップDC-DCコンバータである。
【0067】
簡潔に図2を振り返ると、マイクロポンプ224を含む例では、マイクロポンプは、エアロゾル前駆体組成物の構成要素の排出のために、エアロゾル前駆体組成物をリザーバからメッシュに送達するためにメッシュ338のリザーバ側に近接している。同様に、マイクロフィルタ226を含む例では、マイクロフィルタは、エアロゾル前駆体組成物の構成要素の排出のために、リザーバからメッシュに送達されるエアロゾル前駆体組成物をろ過するためにメッシュのリザーバ側に近接している。また、マイクロポンプとマイクロフィルタの両方を含む例では、マイクロフィルタは、リザーバからメッシュに送達されるエアロゾル前駆体組成物をろ過するためにマイクロポンプとメッシュとの間にある。
【0068】
図3および図4に戻ると、マイクロプロセッサ330は、圧電/圧磁材料336/436を駆動して振動させ、メッシュ338を通した(リザーバ218から)エアロゾル前駆体組成物の構成要素の排出を引き起こし、それによりユーザによる吸入のためのエアロゾルを発生させるように結合され、構成される。したがって、エアロゾル送達装置100は、加熱し、それによってエアロゾル前駆体を揮発させてエアロゾルを形成する加熱器または加熱要素なしで、吸入のためのエアロゾルを発生することができる。
【0069】
本開示の例示的な実装によれば、メッシュ338を通して排出されるエアロゾル前駆体組成物の構成要素は、1マイクロメートル未満の直径を有する。いくつかの例では、圧電材料/圧磁材料336/436は最大400メガヘルツの共振周波数を有する。いくつかの例では、圧電材料または圧磁材料は1,000キロヘルツ(最大400メガヘルツ)の共振周波数を有し、メッシュはMEMSデバイスである。他の例では、圧電材料/圧磁材料は130キロヘルツ(最大400メガヘルツ)の共振周波数を有し、メッシュはステンレス鋼メッシュである。また、いくつかの例では、メッシュは曲面を有する。
【0070】
ブーストレギュレータ332は、電源212と、圧電材料/圧磁材料336/436を含む電気負荷との間にある。ブーストレギュレータは、電源の電圧出力をより高い電圧に上げるように構成されており、マイクロプロセッサ330は、圧電/圧磁に電力を供給して振動させるために、ブーストレギュレータを駆動して、より高い電圧を出力させるように構成される。
【0071】
電子発振器334は、マイクロプロセッサ330と圧電材料/圧磁材料336/436に対して、およびそれらの間に結合されており、マイクロプロセッサは、圧電材料/圧磁材料をその共振周波数で駆動するために、電子発振器を駆動して、周期的な発振電子信号を発生させるように構成される。いくつかの例では、マイクロプロセッサは、プログラム可能なデューティサイクルを有するパルス信号を出力して、電子発振器を駆動して、周期的な発振電子信号を発生させるように構成される。周期的な発振電子信号の周波数はデューティサイクルに依存しており、デューティサイクルをプログラミングすることにより、周期的な発振電子信号の周波数も同様にプログラミングされて、異なる共振周波数での圧電材料/圧磁材料の使用を可能にすることができる。いくつかの例では、マイクロプロセッサは、圧電材料/圧磁材料の共振周波数に相当する1,000キロヘルツ(最大400メガヘルツ)の周波数を有する周期的な発振電子信号を発生させるために、電子発振器を制御するように構成される。
【0072】
いくつかの例では、図3に示すように、電子発振器334は圧電材料336に電気的に結合され、圧電材料を駆動して振動させるために、周期的な発振電子信号を生成するように構成される。他の例では、図4に示すように、位相スプリッタ440は、電子発振器から周期的な発振電子信号を受信し、逆位相(すなわち180度離れた)である一対の周期的な発振電子信号を発生するように構成される。このような他の例では、位相スプリッタは、一対の周期的な発振電子信号を発生して、一対の磁石442を駆動して、逆位相である周期的な振動磁場を発生させ、それにより圧磁材料436を駆動して振動させるように構成される。
【0073】
ブーストレギュレータ332と電子発振器334の両方を含む例では、電子発振器は、ブーストレギュレータおよび圧電材料/圧磁材料336/436に対して、およびそれらの間に結合される。これらの例では、マイクロプロセッサ330は、圧電材料/圧磁材料を駆動してその共振周波数で振動させるために、ブーストレギュレータを駆動してより高い電圧を出力させて、周期的な発振電子信号を発生するための電子発振器に電力を供給させるように構成される。一部の例では、マイクロプロセッサは、ブーストレギュレータを駆動し、およびそれにより電子発振器を駆動して、周期的な発振電子信号を発生させるために、プログラム可能なデューティサイクルを有するパルス信号を出力するように構成される。また、いくつかの例では、マイクロプロセッサは、圧電材料/圧磁材料の共振周波数に相当する1,000キロヘルツ(最大400メガヘルツ)の周波数を有する周期的な発振電子信号を発生させるために、電子発振器を制御するように構成される。
【0074】
いくつかの例では、図5に示すように、制御構成要素208は、圧電材料/圧磁材料336/436を通る電流を測定するように構成された電流センサ544をさらに含む。圧電材料の場合、材料に追加の電流が、その追加の電流を制限するために、追加の抵抗器を介してマイクロプロセッサ330などから供給される。適切な電流センサの例は、電流検出抵抗器、ホール効果電流センサなどを含んでいる。これらの例では、電流センサはマイクロプロセッサに接続され、マイクロプロセッサは、測定された電流に基づいてエアロゾル送達装置100の少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されてよい。少なくともいくつかの例では、マイクロプロセッサは、電流が、欠陥のあるノズル220を示す閾値レベルを上回る、または下回る場合に電源を遮断するように構成されてもよい。
【0075】
物品(複数可)の使用の前述の説明は、本明細書で提供されるさらなる開示に照らして当業者にとって明らかであり得るわずかな修正を通して、本明細書で説明される様々な例示的な実装に適用することができる。しかしながら、上記の使用の説明は、物品の使用を限定することを意図するものではなく、本開示の、開示の全ての必要な要件に従うために提供されている。図1から図3に示される、またはそうでなければ上で説明された物品(複数可)に示されている任意の要素は、本開示によるエアロゾル送達装置に含まれてよい。
【0076】
本明細書に記載された開示の多くの修正形態および他の実装は、前述の説明および関連する図面に提示された教示の恩恵を受けて、本開示が関係する当業者が思い浮かべるであろう。したがって、本開示は開示された特定の実装に限定されるものではないこと、ならびに修正形態および他の実装が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることを理解されたい。さらに、前述の説明および関連する図面は、要素および/または機能の特定の例示的な組み合わせの文脈で例示的な実装を説明しているが、要素および/または機能の異なる組み合わせが、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、代替の実装によって提供され得ることを理解されたい。これに関して、例えば、添付の特許請求の範囲のいくつかに記載されているように、明示的に上で説明されたもの以外の要素および/または機能の様々な組み合わせも企図される。本明細書では特定の用語が使用されているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用されており、限定の目的では使用されていない。
図1
図2
図3
図4
図5