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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-13
(45)【発行日】2024-06-21
(54)【発明の名称】線状発光装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 4/20 20160101AFI20240614BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20240614BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20240614BHJP
   F21Y 103/10 20160101ALN20240614BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240614BHJP
   F21Y 107/70 20160101ALN20240614BHJP
【FI】
F21S4/20
F21S2/00 230
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21Y103:10
F21Y115:10 300
F21Y107:70
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021527741
(86)(22)【出願日】2020-06-25
(86)【国際出願番号】 JP2020025088
(87)【国際公開番号】W WO2020262552
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】P 2019117746
(32)【優先日】2019-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000131430
【氏名又は名称】シチズン電子株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100160716
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 力
(72)【発明者】
【氏名】宮下 卓巳
(72)【発明者】
【氏名】田村 量
(72)【発明者】
【氏名】清水 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】堀内 拓磨
(72)【発明者】
【氏名】松浦 稜
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-260174(JP,A)
【文献】国際公開第2011/096246(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/093325(WO,A1)
【文献】特開2007-163620(JP,A)
【文献】特開2015-002090(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/00- 9/90
F21S 2/00-45/70
F21V 19/00-19/06
F21Y 103/10
F21Y 115/10
F21Y 107/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平坦な実装領域を有し、所定の方向に伸延する基板と、
前記基板の前記実装領域に前記所定の方向に並べて配置される複数の発光素子と、
前記複数の発光素子を封止する封止材と、を有し、
前記複数の発光素子は、前記実装領域の中央部では前記所定の方向に沿って1列又は複数列で配列され、前記実装領域の端部に近接した領域では前記所定の方向に沿って、前記中央部に配列される列数よりも多い列数で配列される、ことを特徴とする線状発光装置。
【請求項2】
平坦な実装領域を有し、所定の方向に伸延する基板と、
前記基板の前記実装領域に前記所定の方向に並べて配置される複数の発光素子と、
前記複数の発光素子を封止する封止材と、を有し、
前記複数の発光素子は、前記実装領域の中央部では光軸が導光板の光軸と一致するように配置され、前記実装領域の端部に近接した領域では光軸が導光板の光軸から入射面の高さ方向にずれるように配置される、ことを特徴とする線状発光装置
【請求項3】
前記実装領域は、前記複数の発光素子の配列数が変わっても、略同一形状である、請求項に記載の線状発光装置。
【請求項4】
前記実装領域は、前記所定の方向に伸延する第1実装領域と、前記所定の方向に伸延し且つ前記第1実装領域に前記所定の方向に隣接して配置される第2実装領域とを含む、請求項1~の何れか一項に記載の線状発光装置。
【請求項5】
前記実装領域は、前記複数の発光素子に電力を供給する電力供給部は形成されない、請求項1~の何れか一項に記載の線状発光装置。
【請求項6】
前記複数の発光素子は、前記所定の方向に均一の配置間隔で配置される、請求項の何れか一項に記載の線状発光装置。
【請求項7】
入射面、及び前記入射面の両端に配置される突起部を有する導光板に光を出射する線状発光装置であって、
前記入射面に対向して配置可能であり且つ平坦な実装領域を有し、所定の方向に伸延する基板と、
前記基板の前記実装領域に前記所定の方向に並べて配置される複数の発光素子と、
前記複数の発光素子を封止する封止材と、
前記突起部が当接するように前記実装領域の両端の少なくとも一方に配置される当接領域と、を有し
前記複数の発光素子は、前記実装領域の端部から離隔した領域では所定の方向に第1配置ピッチで均一に配置され、前記実装領域の端部に近接した領域では所定の方向に第1配置ピッチよりも狭い第2配置ピッチで均一に配置される、ことを特徴とする線状発光装置。
【請求項8】
前記基板の反りを抑制する部材を更に備えた、請求項1~の何れか一項に記載の線状発光装置。
【請求項9】
前記発光素子からの光を制御する枠体を更に備えた、請求項1~の何れか一項に記載の線状発光装置。
【請求項10】
前記実装領域の端部に近接した領域は、2以上の前記発光素子が実装され、
前記実装領域の中央部は、2以上の前記発光素子が実装される、請求項1又は2に記載の線状発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、線状発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネル装置等の透過型の表示パネルと、表示パネルの背面に配置される光源である面状発光装置とを有する表示装置が知られている。表示装置において、表示パネルに表示される画像の輝度を均一にするための種々の技術が知られている。
【0003】
例えば、特許第6498258号公報(以下、特許文献1と称する)には、面状発光装置において、線状発光部から導光板に入射される光の輝度分布を不均一にすることで、導光板から表示パネルに出射される光の輝度が不均一になることを防止する技術が記載されている。
【0004】
特許文献1に記載される技術では、線状発光部に配置される複数の光源の配置間隔を徐々に変化させることにより線状発光装置から導光板に入射される光の輝度分布を不均一にすることで、導光板から出射される光の輝度を均一にすることができる。
【発明の概要】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載される技術では、線状発光装置に配置される複数の光源の配置間隔を徐々に変化させるため、複数の光源のそれぞれの配置間隔は、互いに相違する。特許文献1に記載される技術では、複数の光源のそれぞれの配置間隔が互いに相違するため、複数の光源は、隣接する光源から伝導する熱量が互いに相違することになり、温度依存性を有する発光特性が互いに相違する。特許文献1に記載される技術では、複数の光源の発光特性が互いに相違するため、均一な輝度を有する光を出射できないおそれがある。
【0006】
本開示は、より均一な輝度を有する光を出射可能な線状発光装置を提供することを目的とする。
【0007】
本開示に係る線状発光装置は、所定の方向に湾曲しながら伸延する基板と、基板上に所定の方向に並べて配置される複数の発光素子と、複数の発光素子を封止する封止材と、を有し、基板の特定部分の輝度は、基板の他の部分の輝度より高い。
【0008】
また、本開示に係る線状発光装置は、所定の方向に湾曲しながら伸延し且つ所定の方向に延伸する実装領域が形成された基板と、実装領域上に所定の方向に並べて配置される複数の発光素子と、複数の発光素子を封止する封止材と、を有し、実装領域の中央部において、複数の発光素子のそれぞれの直上の輝度と、複数の発光素子の中間位置の輝度とは同一である。
【0009】
さらに、線状発光装置では、複数の発光素子は、実装領域の中央部では所定の方向に沿って1列又は複数列で配列され、実装領域の端部に近接した領域では所定の方向に沿って、中央部に配列される列数よりも多い列数で配列されることが好ましい。
【0010】
さらに、線状発光装置では、実装領域は、複数の発光素子の配列数が変わっても、略同一形状であることが好ましい。
【0011】
さらに、線状発光装置では、実装領域は、所定の方向に伸延する第1実装領域と、所定の方向に伸延し且つ第1実装領域に所定の方向に隣接して配置される第2実装領域とを含むことが好ましい。
【0012】
さらに、線状発光装置では、実装領域は、複数の発光素子に電力を供給する電力供給部には形成されないことが好ましい。
【0013】
さらに、線状発光装置では、複数の発光素子は、線状発光部端部から離隔した領域では光軸が導光板の光軸と一致するように配置され、線状発光部端部に近接した領域では光軸が導光板の光軸から入射面の高さ方向にずれるように配置されることが好ましい。
【0014】
さらに、線状発光装置では、複数の発光素子は、所定の方向に均一の配置間隔で配置されることが好ましい。
【0015】
さらに、線状発光装置では、複数の発光素子は、線状発光部端部から離隔した領域では所定の方向に第1配置ピッチで均一に配置され、線状発光部端部に近接した領域では所定の方向に第1配置ピッチよりも狭い第2配線ピッチで均一に配置されることが好ましい。
【0016】
さらに、線状発光装置では、基板の反りを抑制する部材を更に備えることが好ましい。
【0017】
さらに、線状発光装置では、発光素子からの光を制御する枠体を更に備えることが好ましい。
【0018】
上述した本開示に係る線状発光装置は、より均一な輝度を有する光を出射することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態に係る面状発光装置の斜視図である。
図2図1に示す面状発光装置の一実施形態の分解斜視図である。
図3図1に示す面状発光装置の透視平面図である。
図4図1に示す線状発光部の拡大平面図である。
図5】(a)は図1に示すA-A’線に沿う断面図であり、(b)は(a)において破線11で示される部分の部分拡大図である。
図6】第1変形例に係る線状発光部を示す部分平面図である。
図7】(a)は第2変形例に係る線状発光部を示す部分平面図であり、(b)は第3変形例に係る線状発光部を示す部分平面図であり、(c)は第4変形例に係る線状発光部を示す部分平面図である。
図8】(a)は光軸が導光板の光軸と一致するように配置された発光素子から出射される光の一例を示す図であり、(b)は光軸が導光板の光軸の下方に位置するように配置された発光素子から出射される光の一例を示す図であり、(c)は光軸が導光板の光軸の上方に位置するように配置された発光素子から出射される光の一例を示す図である。
図9】第5変形例に係る線状発光部を有する面状発光装置の透視平面図である。
図10】第5変形例に係る線状発光部の拡大平面図である。
図11】第6変形例に係る線状発光部を有する面状発光装置の透視平面図である。
図12】第6変形例に係る線状発光部の拡大平面図である。
図13】第7変形例に係る線状発光部を有する面状発光装置の透視平面図である。
図14】第7変形例に係る線状発光部の拡大平面図である。
図15】第8変形例に係る線状発光部の拡大平面図である。
図16】第9変形例に係る線状発光部の拡大平面図である。
図17】実施形態に係る面状発光装置、変形例に係る面状発光装置及び比較例に係る面状発光装置の光学シミュレーション結果を示す図であり、(a)は実施形態に係る面状発光装置の光学シミュレーション結果を示し、(b)は第2変形例に係る線状発光部を搭載した面状発光装置の光学シミュレーション結果を示し、(c)は第3変形例に係る線状発光部を搭載した面状発光装置の光学シミュレーション結果を示し、(d)は第4変形例に係る線状発光部を搭載した面状発光装置の光学シミュレーション結果を示し、(e)は第6変形例に係る面状発光装置の光学シミュレーション結果を示し、(f)は第7変形例に係る面状発光装置の光学シミュレーション結果を示し、(g)は比較例に係る面状発光装置の光学シミュレーション結果を示す。
図18】直線状に配置された複数のSMDを光源とするバックライト、及び本開示に係る線状発光部を光源としたバックライトの輝度分布の測定結果を示す図であり、(a)はSMDを光源とするバックライトの輝度分布を示す画像であり、(b)はSMDを光源とするバックライトの輝度分布を示すグラフであり、(c)は本開示に係る線状発光部を光源とするバックライトの輝度分布を示す画像であり、(d)は本開示に係る線状発光部を光源とするバックライトの輝度分布を示すグラフである。
図19】実施形態に係る線状発光部の素子配置と放射強度との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本開示に係る線状発光装置及び面状発光装置の好ましい一実施形態を、図を参照して説明する。但し、本開示の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
【0021】
本明細書では、液晶パネル等の透過型の表示パネルを背面から照らす光源として使用される面状発光装置を例にして以下に説明を行うが、本明細書で開示する線状発光装置及び面状発光装置の用途はこれに限定されるものではない。例えば、本明細書で開示する面状発光装置は、照明装置及び情報表示装置の光源としても使用されてもよい。
【0022】
また、本明細書では、数字とアルファベットを組み合わせた符号の総称としてアルファベットを除いた数字のみを総称として使用することがある。例えば、コネクタ22は、アノード端子22a及びカソード端子22bの総称である。
【0023】
図1は実施形態に係る面状発光装置の斜視図であり、図2図1に示す面状発光装置の一実施形態の分解斜視図である。図3図1に示す面状発光装置の透視平面図であり、図4図1に示す線状発光部の拡大平面図である。図5(a)は図1に示すA-A’線に沿う断面図であり、図5(b)は図5(a)において破線11で示される部分の部分拡大図である。図5において、破線矢印は、線状発光部から出射された光の光路の一例を示す。
【0024】
実施形態に係る面状発光装置1は、線状発光部2と、導光板3と、反射シート4と、光学シート5と、ケース6と、スペーサ7とを有する。面状発光装置1は、所定の方向に伸延した扁平な直方体の形状を有し、輝度が均一な光を発光面10から出射する。
【0025】
線状発光部2は、面状発光装置1の長手方向に伸延した細長い矩形の形状を有し、面状発光装置1の長手方向に沿った線状の光を出射する線状発光装置である。線状発光部2は、実装基板20a及び回路基板20bを有する基板20と、ケーブル23に接続されたコネクタ22と、複数の発光素子24と、配線25と、枠体26と、封止材27とを有する。線状発光部2の長手方向において、コネクタ22と、複数の発光素子24、封止材27及び枠体26とが順番に配置される。
【0026】
線状発光部2は、長手方向を、下ケース6bの長手方向と一致させて、接着材によって下ケース6bの長手方向の側部に固定される。線状発光部2を接着する接着材は、高い熱伝導性を有することが好ましく、例えば線状発光部2の中央部のみに配置されるなど線状発光部2の長手方向の全体にわたって配置されていなくてもよい。
【0027】
実装基板20aは、所定の方向に伸延する細長い矩形の形状を有する。実装基板20aの長手方向は、線状発光部2の長手方向と一致し、実装基板20aの幅方向は、線状発光部2の幅方向と一致する。実装基板20aは、例えば、アルミニウム等の金属、又はセラミックス等の熱伝導性が高い材料を用いて形成される。実装基板20aは、平坦な表面を有し、この平坦な表面上に、複数の発光素子24が配置される。
【0028】
回路基板20bは、実装基板20a上に配置される。回路基板20bの長手方向は、線状発光部2の長手方向と一致し、回路基板20bの幅方向は、線状発光部2の幅方向と一致する。回路基板20bは、中央部に細長い一対の開口部が形成され、回路基板20bの一対の開口部に対応する領域は、基板20の長手方向に伸延し、発光素子24が実装される第1実装領域21a及び第2実装領域21bである。第1実装領域21a及び第2実装領域21bは、長手方向に隣接して配置される。回路基板20bは、接着シート等の接着材によって実装基板20a上に貼り付けられる。回路基板20bは、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂又はポリエステル樹脂等の電気絶縁性の樹脂を用いて形成される。
【0029】
回路基板20bの表面には、第1実装領域21a及び第2実装領域21bの長手方向に沿って外側に、アノード配線25a及びカソード配線25bを含む配線25が配置される。アノード配線25a及びカソード配線25bは、回路基板20bの長手方向に伸延するように、回路基板20bの幅方向に間隔を開けて配置される。アノード配線25a及びカソード配線25bは、例えば、金又は銅等の導電体を回路基板20b上にパターニングすることで形成される。線状発光部2の基板20は、面状発光装置1の長手方向に伸延した細長い矩形の形状を有しているため、長手方向に沿って湾曲すると共に、発光素子24の発熱と、実装基板20aと回路基板20bの熱膨張率の差により、面状発光装置1の長手方向の反りが発生し易い。アノード配線25aとカソード配線25bは、放熱性と剛性を持つため、この反りを抑制できる。開口部を挟み込むように配置されると、熱源を囲むので放熱性の効果が得られ易く、熱源の両側に剛性が確保できるので、反りがより抑制できる。なお、配線素材の厚みは、通常18μmであるが、35μm以下であってもよく、70μm以下であってもよく、105μm以下であってもよい。
【0030】
アノード配線25a及びカソード配線25bは、アノード端子22a及びカソード端子22bを含み、アノード配線25a及びカソード配線25bを介して発光素子24に電力を供給する電力供給部であるコネクタ22に基板20の端部において電気的に接続される。アノード配線25aはアノード端子22aに電気的に接続され、カソード配線25bはカソード端子22bに電気的に接続される。アノード端子22a及びカソード端子22bは、不図示の外部電源から電力が供給されるケーブル23にハンダ等の導電性の接合部材を介して接続される。ケーブル23は、例えばCVケーブル等の電力供給が可能な電線である。アノード配線25a及びカソード配線25bは、複数の発光素子24に対して過電圧が印加されることを防止する不図示のツェナーダイオードを介して電気的に接続される。
【0031】
発光素子24は、例えば青色系のLED(Light Emitting Diode)ダイである。発光素子24として、例えば発光波長域が440~455nmのInGaN系化合物半導体等を用いることができる。発光素子24は、上面が実装基板20aの表面と平行に配置されることが好ましい。発光素子24は、例えば実装基板20a上にダイボンドにより接着される。矩形の発光素子24は、辺同士を互いに対向させて実装基板20a上に配置されているが、発光素子24を45度回転させて、互いの頂点同士を対向させるように、発光素子24を実装基板20a上に配置してもよい。
【0032】
発光素子24が、熱伝導率が高い実装基板20a上に直接配置されることにより、発光する発光素子24が生じる熱を実装基板20aに効率よく伝達できるので、発光素子24の温度上昇が抑制される。このように線状発光部2が発光素子24の高い放熱性を有することは、発光素子24を高い密度で、実装基板20a上に配置する観点からも好ましい。
【0033】
発光素子24のそれぞれは、カソード及びアノードを有し、ワイヤ28を介して8個の発光素子24がアノード配線25aとカソード配線25bとの間に直列接続されて、複数の発光素子列が形成される。一例では、線状発光部2は、26個の発光素子列が形成され、合計で208個の発光素子が基板20に実装される。なお、発光素子列に含まれる発光素子24の数は、駆動回路の出力電圧に応じて適宜決定され、線状発光部2に配置される列の数は、面状発光装置1が出射する光の輝度に応じて適宜決定される。
【0034】
外部電源からケーブル23及びアノード端子22a及びカソード端子22bを介して、アノード配線25a及びカソード配線25bに直流電圧が印加されることによって、発光素子24は一斉に発光する。
【0035】
発光素子24は、第1実装領域21a及び第2実装領域21bの中央部201では基板20の長手方向に沿って1列で配列され、第1実装領域21a及び第2実装領域21bの端部202及び203では基板20の長手方向に沿って2列で配列される。なお、第1実装領域21a及び第2実装領域21bは、発光素子24の配列数が変わっても、略同一形状である。すなわち、第1実装領域21a及び第2実装領域21bでは、発光素子24が1列で配置される中央部201の平面形状は、発光素子24が2列で配置される端部202及び203の平面形状と略同一である。
【0036】
発光素子24は、第1実装領域21a及び第2実装領域21bの中央部201、並びに端部202及び203のそれぞれで、基板20の長手方向に均一の配置間隔D1で配置される。
【0037】
枠体26は、ダム材とも称され、発光素子24が実装される第1実装領域21a及び第2実装領域21bのそれぞれを囲むように配置される。枠体26の長手方向は、線状発光部2の長手方向と一致する。枠体26の幅方向は、線状発光部2の幅方向と一致する。枠体26は、線状発光部2の長手方向に伸延した環状の形状を有する。
【0038】
枠体26は、長尺状のほぼ同じ幅の枠体連続体が、環状に配置されて形成される。枠体連続体は、白色の樹脂で形成されることが好ましい。例えば、枠体連続体は、酸化チタン等の微粒子が分散されたシリコン樹脂又はエポキシ樹脂を用いて形成される。発光素子24から枠体26に向けて出射された光は、枠体26の内側、即ち発光素子24側の表面で反射されて線状発光部2の上方に出射される。なお、封止材27がチクソ性が高い樹脂で形成される場合、枠体26は、省略されてもよい。
【0039】
封止材27は、枠体26により囲われた第1実装領域21a及び第2実装領域21bに充填されて、第1実装領域21a及び第2実装領域21bに実装された発光素子24及び発光素子24の間を電気的に接続するワイヤ28を封止する。封止材27は、複数の発光素子24に基づいて生成される光に対して透光性を有する樹脂に蛍光体が含有された部材である。複数の発光素子24に基づいて生成される光は、発光素子24が出射する光と、蛍光体により波長変換された光を含む。蛍光体は、発光素子24が出射した青色光を吸収して黄色光に波長変換する、例えばYAG(Yttrium Aluminum Garnet)等の粒子状の蛍光体材料である。青色光と蛍光体により波長変換された黄色光とが混合されることにより白色光が得られる。封止材27は、例えば、エポキシ樹脂又はシリコン樹脂等の樹脂に蛍光体が含有されて形成されてもよい。封止材27は、青色光を吸収して他の色の光(赤色、緑色等)に波長変換する蛍光体を有していてもよい。また、封止材27は、蛍光体が含有されていなくてもよい。
【0040】
導光板3は、線状発光部2が出射する光を入射する入射面31と、入射面31から入射した光を出射する出射面32と、突起部33を有し、面状発光装置1の長手方向に伸延した、扁平な直方体の形状を有する。導光板3は、入射面31から入射した光を導光しながら進行方向を変化させて、入射面31と直交する向きを有する出射面32から出射する。
【0041】
導光板3は、線状発光部2が発光する光を伝搬する材料を用いて形成される。導光板3は、例えば、ポリカーボネート樹脂又はアクリル樹脂等の樹脂を用いて形成される。また、導光板3は線状発光部2から高輝度の光が入射されるので、耐光性の高い材料を用いて形成してもよい。耐光性の高い材料として、例えば、ガラスを用いることができる。導光板3は、入射面31の光軸が、線状発光部2に実装される発光素子24の光軸と一致するように、下ケース6bに収納される。
【0042】
また、導光板3の出射面32に対向し且つ反射シート4に接する面は、微細な凹凸構造が形成され、出射面32に対向する面に入射した光を、凹凸構造により出射面32の方向に反射して出射面32から出射する。
【0043】
突起部33は、入射面31の長手方向の両側及び中央部に配置され、線状発光部2が発光の発熱等により湾曲したときに線状発光部2の表面の当接領域331~333に当接して、線状発光部2が下ケース6bの長手方向の側面から離隔することを防止する。当接領域331は基板20の一端の表面であり、当接領域332は基板20の他端の表面であり、当接領域333は基板20の中央の表面である。突起部33が当接する線状発光部2の表面には第1実装領域21a及び第2実装領域21bが形成されず、突起部33が当接しない線状発光部2の表面には第1実装領域21a及び第2実装領域21bが形成される。
【0044】
なお、導光板3の形状は、長手方向に伸延した矩形に限定されるものではない。導光板3の形状は、面状発光装置1が組み込まれる装置が出射する光の面形状に対応させて適宜決定されてもよい。例えば、導光板3の形状は、正方形、4角形以外の多角形、楕円形であってもよい。また、例えば、面状発光装置1が、照明装置の光源として用いられる場合には、導光板3の形状は、円形、楕円形、多角形の形状であってもよい。
【0045】
反射シート4は、導光板3の出射面32に対向する面から出射した光を、導光板3に反射する。反射シート4は、例えば、光反射機能を有する金属板、フィルム、箔、銀蒸着膜が形成されたフィルム、アルミニウム蒸着膜が形成されたフィルム、又は白色シート等を用いることができる。
【0046】
光学シート5は、例えば拡散シート、集光シート及び反射型偏光板を含む。拡散シートは、例えばポリカーボネート樹脂又はアクリル樹脂等の樹脂にシリカ粒子等を分散して形成され、導光板3の出射面32から出射した光が拡散しながら透過する。集光シートは、例えばプリズムシート等の微小な集光群が反射型偏光板に対向する面に形成されたシート材であり、拡散シートから入射した光の配光分布を調整して、反射型偏光板に向かって出射する。反射型偏光板は、例えば樹脂により形成される多層膜構造を有し、集光シートから入射した光のS成分及びP成分の中の何れか一方の成分を透過し、他方の成分を反射する。集光シートによって反射された成分の光は、反射シート側に向かって進行した後、反射型偏光板に再度入射するまでの間に反射型偏光板を透過する成分の光に変換される。
【0047】
なお、導光板3上に配置される光学シート5に含まれるシート材は、上述した例に限定されるものではない。例えば、面状発光装置1が一般の照明装置の光源として使用される場合、導光板3上に、第1の拡散シートと、第2の拡散シートとを順番に配置してもよい。また、面状発光装置1が大型のディスプレイ装置の光源として使用される場合、導光板3上に、第1の拡散シートと、第2の拡散シートと、集光シートとを順番に配置してもよい。また、面状発光装置1が大型、中型又は小型のディスプレイ装置の光源として使用される場合、導光板3上に、拡散シートと、集光シートとを順番に配置してもよい。また、面状発光装置1が小型のディスプレイ装置の光源として使用される場合、導光板3上に、拡散シートと、第1の集光シートと、第2の集光シートを順番に配置してもよい。
【0048】
ケース6は、上ケース6aと、下ケース6bとを有する。上ケース6aは矩形の開口部61が形成された枠状部材であり、下ケース6bはケーブルが貫通可能な開口部62が底面に形成された箱状部材である。上ケース6a及び下ケース6bは矩形の平面形状を有し、線状発光部2、導光板3、反射シート4及び光学シート5を収納する。ケース6は、線状発光部2の発光領域が導光板3の入射面と対向するように、線状発光部2及び導光板3を収納する。上ケース6aは、開口部61から光学シート5が露出し、線状発光部2から出射した光は、開口部61に対応する発光面10から面状発光装置1の外部へ面状に均一に出射される。
【0049】
次に、上述した本実施形態の面状発光装置1の動作について、以下に説明する。
【0050】
図5(a)に示すように、外部電力がケーブル23に供給されることに応じて、線状発光部2の発光素子24は発光する。線状発光部2から出射された線状の光は、導光板3の入射面31へ入射する。
【0051】
線状発光部2から出射した光の多くは、導光板3の入射面31に入射し、線状発光部2から出射した光の一部は、枠体26で反射して、導光板3の入射面31に入射する。封止材27の表面の位置と、枠体26の高さとの関係は、線状発光部2の寸法又は線状発光部2と導光板3との位置関係に基づいて適宜設計可能である。また、面状発光装置1の設計の許す範囲で枠体26の高さをより高くして、枠体26と導光板3の入射面31との距離を近接させることにより、線状発光部2から出射した光は、効率よく導光板3の入射面31に入射される。導光板3の入射面31に入射した光は、反射シート4等により反射されて出射面32から光学シートに出射される。導光板3の出射面32から面状に出射した光は、光学シート5を透過して、面状発光装置1の外部へ出射される。
【0052】
面状発光装置1は、複数の発光素子を高密度で実装された線状発光部を有するので、高い輝度の面状の光を出射可能である。
【0053】
また、面状発光装置1では、発光素子24は、第1実装領域21a及び第2実装領域21bの中央部では基板20の長手方向に沿って1列で配列され、第1実装領域21a及び第2実装領域21bの端部では基板20の長手方向に沿って2列で配列される。発光素子24は、導光板3の突起部33と干渉して輝度が低下する第1実装領域21a及び第2実装領域21bの端部で2列に配列されるので、突起部33による輝度の低下を補ってより均一な輝度を有する光を出射することができる。
【0054】
実施形態に係る線状発光部は、発光領域内において、輝度の差を設け、発光領域の特定部分のみが明るくなるように形成されてもよく、発光領域の特定部分のみが暗くなるように形成されてもよい。本実施形態では、線状発光部2は、導光板の暗部に対向する位置である第1実装領域21a及び第2実装領域21bの端部202及び203に発光素子24を2列で配列することで、導光板の暗部に対向する位置の周囲のみが明るくなるように形成される。また、実施形態に係る線状発光部は、対応する実装領域に発光素子24を配置しないことにより、発光領域内の特定部分が暗くなるように形成されてもよい。
【0055】
また、本実施形態では、線状発光部2は、発光素子24が実装される第1実装領域21a及び第2実装領域21bは、封止材27が充填されるため、発光素子24から出射された光は、封止材27によって発光素子24の周囲に拡散される。発光素子24から出射された光が発光素子24の周囲に拡散されることで、発光素子24の中間位置の輝度は、発光素子24の直上の輝度と同一となる。また、実施形態に係る線状発光部では、発光領域の特定部分の輝度が発光領域の他の部分の輝度より高くなるように、発光素子24を実装してもよく、発光領域の特定部分の輝度が発光領域の他の部分の輝度より低くなるように、発光素子24を実装してもよい。ここで、発光領域の2つの部分の輝度が同一であることは、暗い部分の輝度が明るい部分の輝度の90%以上であることを示す。また、発光領域の特定部分の輝度が他の部分の輝度より低いことは、暗い部分の輝度が明るい部分の輝度の90%未満であることを示す。
【0056】
第1実装領域21a及び第2実装領域21bの中央部201では、発光素子24の間の中間位置の輝度が発光素子24の直上の輝度と同一となる間隔で発光素子24が配列することで、対向する導光板3の入射面31に均一な光を入射することができる。また、実施形態に係る線状発光部では、発光領域の特定部分対応する実装領域に発光素子を実装しないことにより、発光領域の特定部分の輝度を発光領域の他の部分の輝度より低くすることができる。
【0057】
実施形態に係る線状発光部では、導光板の出射光が全面に亘って均一になるように、第1実装領域21a及び第2実装領域21bの端部202及び203に2列で配置される発光素子24の個数及び実装間隔を調整してもよい。例えば、光学シミュレーションを利用して、導光板の出射光が全面に亘って均一になる発光素子24の個数及び実装間隔を決定してもよい。
【0058】
発光素子の配列数によらず、枠体26を同一形状にできるので、回路基板の配線やケース6の形状を変更しなくてもよい。また、発光素子の配列数が増えても、発光素子からの出射光は、枠体26で反射するため、いわゆる横漏れ光が増えず、発光領域は、枠体26の形状と略同一となる。
【0059】
面状発光装置1は、本開示に係る面状発光装置の一例であり、種々の変形が可能である。例えば、面状発光装置1では、発光素子24は、第1実装領域21a及び第2実装領域21bの端部で2列で配列されるが、実施形態に係る面状発光装置では、発光素子24は、実装領域の端部で3列以上の複数列となるように配置されてもよい。また、端部202及び203では4つの発光素子24が基板20の長手方向に沿って2列で配列されるが、実施形態に係る面状発光装置では、2列で配列される発光素子24の数は、発光面10から出射される光の輝度が均一になるように適宜変更してもよい。
【0060】
図6は、第1変形例に係る線状発光部を示す部分平面図である。
【0061】
第1変形例に係る線状発光部2´は、第1実装領域21a及び第2実装領域21bの短手方向に配列される発光素子24の数が線状発光部2と相違する。第1実装領域21a及び第2実装領域21bの短手方向に配列される発光素子24の数以外の線状発光部2´の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された線状発光部2の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0062】
第1変形例に係る線状発光部2´では、発光素子24は、第1実装領域21a及び第2実装領域21bのそれぞれの中央部において短手方向に2列で配列される。また、第1変形例に係る線状発光部2´では、発光素子24は、第1実装領域21a及び第2実装領域21bのそれぞれの端部に近接した領域では短手方向に3列で配列される。実施形態に係る線状発光部では、発光素子24は、実装領域の中央部では長手方向に沿って1列又は複数列で配列され、実装領域の端部に近接した領域では長手方向に沿って、中央部に配列される列数よりも多い列数で配列される。
【0063】
また、面状発光装置1では、発光素子24は、第1実装領域21a及び第2実装領域21bの端部202及び203において2列で配列される。しかしながら、実施形態に係る面状発光装置では、発光素子24は、突起部33が当接する領域331~333に近接した領域において所定の方向に沿って2列で配列されていればよい。突起部33が当接する領域331~333に近接した領域は、導光板3の出射面の入射面側の端部の輝度が導光板3の出射面の中央部の輝度の約80%未満の領域である。また、突起部33が当接する領域331~333から離隔した領域は、導光板3の出射面の入射面側の端部の輝度が導光板3の出射面の中央部の輝度の約80%以上の領域である。
【0064】
また、面状発光装置1では、線状発光部2は、第1実装領域21a及び第2実装領域21bの2つの実装領域に発光素子24が実装されるが、実施形態に係る面状発光装置では、発光素子24は、単一又は3つ以上の実装領域に実装されてもよい。
【0065】
なお、線状発光部において、3つ以上の実装領域に発光素子24が実装されるとき、実装領域のそれぞれの中央部では発光素子24は長手方向に1列に配列され、実装領域のそれぞれの端部では発光素子24は長手方向に2列に配列される。
【0066】
また、面状発光装置1は、実装領域の端部において発光素子24を2列で配列することで、実装領域の端部から出射される光の輝度を高くしているが、実施形態に係る面状発光装置では、他の構成により実装領域の端部から出射される光の輝度を高くしてもよい。
【0067】
図7(a)は第2変形例に係る線状発光部を示す部分平面図であり、図7(b)は第3変形例に係る線状発光部を示す部分平面図であり、図7(c)は第4変形例に係る線状発光部を示す部分平面図である。図8(a)は、光軸が導光板の光軸と一致するように配置された発光素子から出射される光の一例を示す図である。図8(b)は、光軸が導光板の光軸の下方に位置するように配置された発光素子から出射される光の一例を示す図である。図8(c)は、光軸が導光板の光軸の上方に位置するように配置された発光素子から出射される光の一例を示す図である。
【0068】
第2変形例に係る線状発光部101は、第1実装領域21a及び第2実装領域21bに配置される発光素子24の配置形状が線状発光部2と相違する。発光素子24の配置形状以外の線状発光部101の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された線状発光部2の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0069】
第1実装領域21a及び第2実装領域21bの中央部301には、発光素子24は、線状発光部2の第1実装領域21a及び第2実装領域21bの中央部201と同様に、基板20の長手方向に均一の配置間隔D1で配置される。
【0070】
第1実装領域21a及び第2実装領域21bの端部302及び303には、発光素子24は、中央部201の配置間隔D1よりも狭い均一の配置間隔D2で基板20の長手方向に配置される。
【0071】
線状発光部101は、端部302及び303には、発光素子24が中央部201の配置間隔D1よりも狭い均一の配置間隔D2で配置されるので、端部302及び303から出射される光の輝度を中央部301から出射される光の輝度よりも高くすることができる。
【0072】
第3変形例に係る線状発光部102は、第1実装領域21a及び第2実装領域21bに配置される発光素子24の配置形状が線状発光部2と相違する。発光素子24の配置形状以外の線状発光部102の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された線状発光部2の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0073】
第1実装領域21a及び第2実装領域21bの中央部401には、発光素子24は、線状発光部2の第1実装領域21a及び第2実装領域21bの中央部201と同様に、基板20の長手方向に均一の配置間隔D1で配置される。また、第1実装領域21a及び第2実装領域21bの中央部401に配置される発光素子24の光軸は、一転鎖線Lで示される導光板3の光軸と一致するように配置される。導光板3の光軸は、例えば導光板3の入射面31の高さ方向の中心に一致する高さである。
【0074】
第1実装領域21a及び第2実装領域21bの端部402及び403には、発光素子24は、中央部401と同様に配置間隔D1で基板20の長手方向に配置される。しかしながら、第1実装領域21a及び第2実装領域21bの端部402及び403に配置される発光素子24は、光軸が導光板3の光軸よりも出射面32から遠い位置、すなわち下ケース6bの底面に近い位置になるように配置される。
【0075】
線状発光部102は、端部402及び403には、発光素子24は、光軸が出射面32から遠い位置になるように配置されるので、端部402及び403から出射される光は、反射シート4の線状発光部102に近い位置で反射される光が増え、線状発光部102に近い位置で導光板3の出射面32から出射される光が増える。図8(b)に示すように、線状発光部102は、光軸が導光板の光軸の下方に位置する発光素子24から出射される光が線状発光部102に近い位置で出射面32から出射される。端部402及び403に配置される発光素子24は、図8(b)に示すように、導光板3の突起部33の近傍の出射面32から出射される光の輝度を突起部33から離隔した出射面32から出射される光の輝度と略等しくできる。
【0076】
第4変形例に係る線状発光部103は、第1実装領域21a及び第2実装領域21bに配置される発光素子24の配置形状が線状発光部2と相違する。発光素子24の配置形状以外の線状発光部103の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された線状発光部2の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0077】
第1実装領域21a及び第2実装領域21bの中央部501には、発光素子24は、線状発光部2の第1実装領域21a及び第2実装領域21bの中央部201と同様に、基板20の長手方向に均一の配置間隔D1で配置される。また、第1実装領域21a及び第2実装領域21bの中央部501に配置される発光素子24の光軸は、一転鎖線Lで示される導光板3の光軸と一致するように配置される。
【0078】
第1実装領域21a及び第2実装領域21bの端部502及び503には、発光素子24は、中央部501と同様に配置間隔D1で基板20の長手方向に配置される。しかしながら、第1実装領域21a及び第2実装領域21bの端部502及び503に配置される発光素子24は、光軸が導光板3の光軸よりも出射面32に近い位置なるように配置される。
【0079】
線状発光部103は、端部502及び503には、発光素子24は、光軸が導光板3の光軸よりも出射面32に近い位置になるように配置されるので、端部502及び503から出射される光は、線状発光部103に近い位置で導光板3の出射面32から出射される。線状発光部103は、端部から出射される光が線状発光部103に近い位置で出射面32から出射されるので、導光板3の突起部33の近傍の出射面32から出射される光の輝度を突起部33から離隔した出射面32から出射される光の輝度と略等しくできる。
【0080】
また、線状発光部103は、端部502及び503には、発光素子24は、光軸が導光板3の光軸よりも出射面32に近い位置になるように配置されるので、端部502及び503から出射される光の一部は、図8(c)に示すように、出射面32に漏れ出す。線状発光部103は、端部から出射される光が線状発光部103に近い位置で出射面32から出射されるので、導光板3の突起部33の近傍の出射面32から出射される光の輝度を突起部33から離隔した出射面32から出射される光の輝度と略等しくできる。
【0081】
図9は第5変形例に係る線状発光部を有する面状発光装置の透視平面図であり、図10は第5変形例に係る線状発光部の拡大平面図である。
【0082】
面状発光装置81は、実装基板20a及び回路基板140bを有する基板140及び配線125を有することが面状発光装置1と相違する。線状発光部104及び導光板35以外の面状発光装置81の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された面状発光装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0083】
線状発光部104は、実装基板20a及び回路基板140bを有する基板140を基板20の代わりに有することが線状発光部2と相違する。基板140以外の線状発光部104の構成及び機能は、線状発光部2の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0084】
回路基板140bは、単一の実装領域21cに対応する開口部が形成されることが回路基板20bと相違する。実装領域21cが形成されること以外の回路基板140bの構成及び機能は、回路基板20bの構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0085】
発光素子24は、実装領域21cの中央部601では基板140の長手方向に沿って1列で配列され、実装領域21cの端部602及び603では基板140の長手方向に沿って2列で配列される。発光素子24は、実装領域21cの中央部601、並びに端部602及び603のそれぞれで、基板140の長手方向に均一の配置間隔D1で配置される。
【0086】
導光板35は、突起部33が入射面31の長手方向の両側のみに配置され、中央部に配置されないことが導光板3と相違する。突起部33の配置位置以外の導光板35の構成及び機能は、導光板3の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0087】
面状発光装置81では、発光素子24は、実装領域21cの中央部では基板140の長手方向に沿って1列で配列され、実装領域21cの端部では基板140の長手方向に沿って2列で配列される。発光素子24は、導光板3の突起部33と干渉して輝度が低下する実装領域21cの端部で2列に配列されるので、突起部33による輝度の低下を補ってより均一な輝度を有する光を出射することができる。
【0088】
線状発光部において、第5変形例のように単一の実装領域に発光素子24が実装されるとき、第2変形例に係る線状発光部101と同様に、実装領域の端部の配置間隔が実装領域の中央部の配置間隔よりも狭くなるように、発光素子24を配置してもよい。
【0089】
また、線状発光部において、単一の実装領域に発光素子24が実装されるとき、第3変形例に係る線状発光部102と同様に、実装領域の端部に実装される発光素子24は、光軸が導光板36の光軸よりも出射面32から遠い位置になるように配置されてもよい。
【0090】
また、線状発光部において、単一の実装領域に発光素子24が実装されるとき、第4変形例に係る線状発光部103と同様に、実装領域の端部に実装される発光素子24は、光軸が導光板36の光軸よりも出射面32に近い位置になるように配置されてもよい。
【0091】
また、実施形態に係る面状発光装置では、他の態様により、導光板35の突起部33及び端部の近傍の輝度を高くしてもよい。
【0092】
図11は第6変形例に係る線状発光部を有する面状発光装置の透視平面図であり、図12は第6変形例に係る線状発光部の拡大平面図である。
【0093】
面状発光装置82は、線状発光部104及び導光板35の代わりに線状発光部105及び導光板36を有することが面状発光装置81と相違する。線状発光部105及び導光板36以外の面状発光装置82の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された面状発光装置81の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0094】
線状発光部105は、実装領域21cの長手方向の一端から他端まで発光素子24が線状発光部105の長手方向に1列に実装されることが線状発光部104と相違する。発光素子24の配置形状以外の線状発光部105の構成及び機能は、線状発光部104の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0095】
発光素子24は、実装領域21cの中央部501では基板140の長手方向に沿って1列で配列され、実装領域21cの端部602及び603では基板140の長手方向に沿って1列で配列される。発光素子24は、実装領域21cの中央部601、並びに端部602及び603のそれぞれで、基板140の長手方向に均一の配置間隔D1で配置される。
【0096】
導光板36は、突起部33が入射面31の長手方向の両側に配置されないことが導光板35と相違する。突起部33の配置位置以外の導光板36の構成及び機能は、導光板35の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0097】
線状発光部105は、中央部の裏面が下ケース6bの側部に固定され且つ両端部が例えば不図示の固定部材により持ち上けられて下ケース6bの側部から離隔することで湾曲される。配線素材の厚みを薄くすると、配線の剛性を小さくできるので、容易に変形できる。部分的に薄くすると、折り曲げたときのような角のある形状になり、広範囲を薄くすると、湾曲形状になる。線状発光部105は、中央部が下ケース6bの側部に固定されると共に、両端部が下ケース6bの側部から離隔することで、両端と導光板36の入射面31との間の距離を、中央部と導光板36の入射面31との間の距離よりも短くできる。
【0098】
面状発光装置82では、線状発光部105は、両端と導光板36の入射面31との間の距離が、中央部と導光板36の入射面31との間の距離よりも短くなるので、導光板36の両端部の輝度が導光板36の中央部の輝度よりも暗くなることを防止できる。
【0099】
図13は第7変形例に係る線状発光部を有する面状発光装置の透視平面図であり、図14は第7変形例に係る線状発光部の拡大平面図である。
【0100】
面状発光装置83は、線状発光部104及び導光板35の代わりに線状発光部106及び導光板37を有することが面状発光装置81と相違する。線状発光部106及び導光板37以外の面状発光装置83の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された面状発光装置81の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0101】
線状発光部106は、主線状発光部107と、一対の接続基板108と、一対の副線状発光部109とを有する。主線状発光部107は、第6変形例に係る線状発光部105と同様の構成及び機能を有するので、ここでは詳細な説明は省略する。一対の接続基板108のそれぞれは、フレキシブル基板等の可とう性の回路基板であり、主線状発光部107から供給される電力を一対の副線状発光部109のそれぞれに供給する。接続基板108に、実装基板があると、放熱性が高くなる。一方、実装基板がないと、折り曲げ易い。
【0102】
一対の副線状発光部109は、実装基板190a及び回路基板190bを有する基板190を有し、一対の接続基板108のそれぞれを介して供給される電力により8個の発光素子24がワイヤ28を介して配線25に接続される。発光素子24の数は、駆動回路の出力電圧に応じて適宜決定されるが、発光素子24の直列数は、主線状発光部107と同数が好ましい。性能が一致するからである。一対の副線状発光部109は、主線状発光部107が固定される下ケース6bの側部に直交する側部に固定される。
【0103】
導光板37は、一対の副線状発光部109が配置されるために、長手方向の長さが短いことが導光板35と相違する。長手方向の長さが短いこと以外の導光板37の構成及び機能は、導光板35の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0104】
面状発光装置83では、主線状発光部107の端部及び一対の副線状発光部109から出射される光が導光板37の端部に入射するので、導光板37の両端部の輝度が導光板37の中央部の輝度よりも暗くなることを防止できる。
【0105】
なお、第7変形例に係る面状状発光装置では、複数の線状発光部は直線状に接続されるが、実施形態に係る面状状発光装置では、複数の線状発光部は直線状に接続されなくてもよい。
【0106】
図15は第8変形例に係る線状発光部の拡大平面図であり、図16は第9変形例に係る線状発光部の拡大平面図である。
【0107】
第8変形例に係る線状発光部110は、接続基板108を介して矩形の平面形状を有するように配置された4つの主線状発光部107を有する。4つの主線状発光部107は、接続基板108を介して電気的に接続される。
【0108】
第9変形例に係る線状発光部111は、接続基板108を介して三角形の平面形状を有するように配置された3つの主線状発光部107を有する。3つの主線状発光部107は、接続基板108を介して電気的に接続される。
【0109】
第8変形例に係る線状発光部110及び第9変形例に係る線状発光部111は、複数の主線状発光部107を矩形又は三角形状の平面形状を有するように配置することで、直下型バックライト光源として使用することができる。第8変形例に係る線状発光部110及び第9変形例に係る線状発光部111では、基板の特定部分の輝度は、基板の他の部分の輝度より高い。
【0110】
なお、実施形態に係る線状発光部は、井桁状等の三角形及び矩形以外の平面形状となるように主線状発光部107を配置してもよい。
【0111】
図17は、実施形態に係る面状発光装置、変形例に係る面状発光装置及び比較例に係る面状発光装置の光学シミュレーション結果を示す図である。図17(a)は実施形態に係る面状発光装置1の光学シミュレーション結果を示し、図17(b)は第2変形例に係る線状発光部102を搭載した面状発光装置の光学シミュレーション結果を示す。図17(c)は第3変形例に係る線状発光部103を搭載した面状発光装置の光学シミュレーション結果を示し、図17(d)は第4変形例に係る線状発光部104を搭載した面状発光装置の光学シミュレーション結果を示す。図17(e)は第6変形例に係る面状発光装置82の光学シミュレーション結果を示し、図17(f)は第7変形例に係る面状発光装置83の光学シミュレーション結果を示す。図17(g)は比較例に係る面状発光装置の光学シミュレーション結果を示す。
【0112】
図17に示すシミュレーション結果は、シミュレーションモデルとしてサイバネットシステム社製のLightToolsを使用したシミュレーションにより得られた。面状発光装置のサイズは12.3インチであり、面状発光の出射面のサイズは、293.8mm×111.4mmである。導光板の厚さは3.2mmである。線状発光部は、LESが140.85mmであり、幅4.9mmの基板上に2つの実装領域が形成された2眼タイプとも称される形状で形成され、直列接続された8個の発光素子で形成される発光素子列が26個並列接続されて実装される。2つの実装領域のそれぞれは、0.95mmの幅を有する枠体に囲まれている。線状発光部に実装される発光素子のサイズは、0.65mm角の正方形状の平面形状を有する厚さ0.2mmのLEDである。
【0113】
図17(a)に示す実施形態に対応するシミュレーションでは、長手方向に1.342mmのピッチで発光素子を実装し、実装領域の端部での枠体と発光素子との間隔は0.325mmとした。また、実装領域の端部では、6個の発光素子を0.25mmの間隔で2列実装した。
【0114】
図17(b)に示す第2変形例に対応するシミュレーションでは、実装領域に長手方向に1.398mmのピッチで発光素子を実装し、実装領域の短部では0.9mmのピッチで発光素子を実装した。
【0115】
図17(c)に示す第3変形例に対応するシミュレーションでは、実装領域に長手方向に1.342mmのピッチで発光素子を実装し、実装領域の短部では6個の発光素子の中心を導光板の中心から0.3mm下方に移動して実装した。
【0116】
図17(d)に示す第4変形例に対応するシミュレーションでは、実装領域に長手方向に1.342mmのピッチで発光素子を実装し、実装領域の短部では6個の発光素子の中心を導光板の中心から0.3mm上方に移動して実装した。
【0117】
図17(e)に示す第6変形例に対応するシミュレーションでは、線状発光部の長手方向に1.342mmのピッチで配置された発光素子を実装領域の端部から導光板との間の距離を変化させた。実装領域の端部から導光板との間の距離を0.01mm、0.078mm、0.146mm、0.214mm、0.282mmと徐々に増加させて、以降は他端から6個目の発光素子まで導光板との間の距離を0.35mmとした。
【0118】
図17(f)に示す第7変形例に対応するシミュレーションでは、ケースに長手方向に1.342mmのピッチで発光素子を実装すると共に、ケースの短辺の導光板の入射面に近い領域に1.342mmのピッチで発光素子を6個配置した。ケースの角と発光素子との間の距離は、長辺で12.474mmであり、短辺で2.675mmであった。
【0119】
図17(g)に示す比較例に対応するシミュレーションでは、装領域に長手方向に1.342mmのピッチで発光素子を実装した。
【0120】
図17(a)に示す実施形態に対応するシミュレーションでは、図17(g)に示す比較例に対応するシミュレーションと比較して、導光板の両端部及び中央部で輝度が41~46%高いことが光学シミュレーションにより確認された。
【0121】
図17(b)に示す第2変形例に対応するシミュレーションでは、図17(g)に示す比較例に対応するシミュレーションと比較して、導光板の両端部及び中央部で輝度が13~19%高いことが光学シミュレーションにより確認された。
【0122】
図17(c)に示す第3変形例に対応するシミュレーションでは、図17(g)に示す比較例に対応するシミュレーションと比較して、導光板の両端部及び中央部で輝度が1~2%高いことが光学シミュレーションにより確認された。
【0123】
図17(d)に示す第4変形例に対応するシミュレーションでは、図17(g)に示す比較例に対応するシミュレーションと比較して、導光板の両端部及び中央部で輝度が5~7%高いことが光学シミュレーションにより確認された。
【0124】
図17(e)に示す第6変形例に対応するシミュレーションでは、図17(g)に示す比較例に対応するシミュレーションと比較して、導光板の両端部で輝度が110~113%高いことが光学シミュレーションにより確認された。
【0125】
図17(f)に示す第7変形例に対応するシミュレーションでは、図17(g)に示す比較例に対応するシミュレーションと比較して、導光板の両端部で輝度が111~115%高いことが光学シミュレーションにより確認された。
【0126】
図18は、直線状に配置された複数のSMDを光源とするバックライト、及び本開示に係る線状発光部を光源としたバックライトの輝度分布の測定結果を示す図である。図18(a)はSMDを光源とするバックライトの輝度分布を示す画像であり、図18(b)はSMDを光源とするバックライトの輝度分布を示すグラフである。図18(c)は本開示に係る線状発光部を光源とするバックライトの輝度分布を示す画像であり、図18(d)は本開示に係る線状発光部を光源とするバックライトの輝度分布を示すグラフである。図18(b)及び18(d)において、横軸は発光領域の長手方向の位置を示し、縦軸は輝度を示す。
【0127】
図18に示すシミュレーションは、株式会社トプコンテクノハウス社製の2D分光放射計SR-5000-HWSを使用して80mAの順方向電流をそれぞれのLEDに流したときに発光素子から500mm離隔した位置での輝度分布を測定した。SMDを光源とするバックライトでは、シチズン電子株式会社製の白色LED(CL-A131-1W4)を8.2mmのピッチで配置した。
【0128】
SMDを光源とするバックライトでは、導光板3において、基板20に実装されるSMDの直上では高輝度になるものの、SMDの間で輝度は略ゼロになり、SMDの直上の輝度とSMDの間の輝度とが相違する。SMDを光源とするバックライトでは、光源から出射される光は、SMDの直上とSMDの間の輝度が相違する不均一な輝度を有する光になる。
【0129】
本開示に係る線状発光部を光源とするバックライトでは、発光領域の長手方向の両端の近傍の輝度は、他の部分よりも明るくなる。また、発光領域の中央部の輝度は、同一となり、本開示に係る線状発光部を光源とするバックライトは、均一な輝度を有する光を出射することが確認された。
【0130】
図19は実施形態に係る線状発光部2の素子配置と放射強度との関係を示す図である。図19において、横軸は短手方向の位置を示し、縦軸は放射強度を示す。また、曲線191は短手方向に発光素子24が1つ配置されたときの放射強度を示し、曲線192は短手方向に発光素子24が2つ配置されたときの放射強度を示す。
【0131】
短手方向に発光素子24が2つ配置されたときの放射強度を示す曲線192の最大値は、短手方向に発光素子24が1つ配置されたときの放射強度を示す曲線191の最大値の略1.5倍となる。線状発光部2では、発光領域の短手方向の長さを一定としつつ短手方向に配置される発光素子24の数を増加することで、放射強度を大きくできる。なお、SMDを発光素子として搭載する場合、短手方向に配置される発光素子の数を増加させると発光領域の短手方向の長さが増加するため、単位面積当たりの発光強度は増加しない。
【0132】
なお、別の見方をすると、本開示に係る面状発光装置は、
所定の方向に伸延する基板と、
基板上に所定の方向に並べて配置される複数の発光素子と、
複数の発光素子を封止するために枠体の内側に配置される封止材と、を有する線状発光部と、
線状発光部から出射した光を入射する入射面、入射面に配置された突起部、及び、入射面から入射した光を出射する出射面を有する導光板と、
線状発光部の発光領域が導光板の入射面と対向すると共に、導光板の突起部が線状発光部と当接するように、線状発光部及び導光板を収納するケースと、を備え、
複数の発光素子は、線状発光部端部から離隔した領域では所定の方向に第1配置ピッチで均一に配置され、線状発光部端部に近接した領域では所定の方向に第1配置ピッチよりも狭い第2配線ピッチで均一に配置される、ことを特徴とする。
【0133】
さらに、面状発光装置では、複数の発光素子は、所定の方向に沿って1列で配列されることが好ましい。
【0134】
また、更に別の見方をすると、本開示に係る面状発光装置は、
所定の方向に伸延した基板と、
基板上に所定の方向に並べて配置される複数の発光素子と、
複数の発光素子を囲むように基板上に配置される枠体と、
複数の発光素子を封止するために前体の内側に配置される封止材と、を有する線状発光部と、
線状発光部から出射した光を入射する入射面、入射面に配置された突起部、及び、入射面から入射した光を出射する出射面を有する導光板と、
線状発光部の発光領域が導光板の入射面と対向すると共に、導光板の突起部が線状発光部と当接するように、線状発光部及び導光板を収納するケースと、を備え、
複数の発光素子は、線状発光部端部から離隔した領域では光軸が導光板の光軸と一致するように配置され、線状発光部端部に近接した領域では光軸が導光板の光軸から入射面の高さ方向にずれるように配置されることを特徴とする。
【0135】
さらに、面状発光装置では、複数の発光素子は、線状発光部端部に近接した領域では、光軸が導光板の光軸よりも出射面に近い位置になるように配置されることが好ましい。
【0136】
さらに、面状発光装置では、複数の発光素子は、線状発光部端部に近接した領域では、光軸が導光板の光軸よりも出射面から遠い位置になるように配置されることが好ましい。
【0137】
さらに、面状発光装置では、複数の発光素子は、所定の方向に沿って1列で配列されることが好ましい。
【0138】
また、更に別の見方をすると、本開示に係る面状発光装置は、
所定の方向に伸延した基板と、
基板上に所定の方向に並べて配置される複数の発光素子と、
複数の発光素子を囲むように基板上に配置される枠体と、
複数の発光素子を封止するために前体の内側に配置される封止材と、を有する線状発光部と、
線状発光部から出射した光を入射する入射面、及び、入射面から入射した光を出射する出射面を有する導光板と、
線状発光部の発光領域が導光板の入射面と対向するように、線状発光部及び導光板を収納するケースと、を備え、
線状発光部は、両端と入射面との間の距離が中央部と入射面との間の距離よりも近くなるように湾曲して配置される、ことを特徴とする。
【0139】
また、更に別の見方をすると、本開示に係る面状発光装置は、
所定の方向に伸延した基板と、
基板上に所定の方向に並べて配置される複数の発光素子と、
複数の発光素子を囲むように基板上に配置される枠体と、
複数の発光素子を封止するために前体の内側に配置される封止材と、をそれぞれが有する第1線状発光部、第2線状発光部及び第3線状発光部と、
第1線状発光部の発光領域が導光板の入射面と対向すると共に、導光板の突起部が線状発光部と当接するように、第1線状発光部、第2線状発光部、第3線状発光部及び導光板を収納するケースと、を備え、
第2線状発光部及び第3線状発光部は、一端が第1線状発光部に近接するように配置される、ことを特徴とする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19