(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-13
(45)【発行日】2024-06-21
(54)【発明の名称】充電器、データケーブル及び充電デバイス
(51)【国際特許分類】
H02J 1/00 20060101AFI20240614BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240614BHJP
G06F 3/00 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
H02J1/00 304E
H02J1/00 306L
H02J7/00 303Z
H02J7/00 301B
G06F3/00 A
(21)【出願番号】P 2022572791
(86)(22)【出願日】2021-05-28
(86)【国際出願番号】 CN2021096694
(87)【国際公開番号】W WO2021239099
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2022-11-25
(31)【優先権主張番号】202010479652.3
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【氏名又は名称】三縄 隆
(72)【発明者】
【氏名】▲衛▼ 俊臣
【審査官】右田 勝則
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-520221(JP,A)
【文献】特開2017-038429(JP,A)
【文献】特開2020-005339(JP,A)
【文献】国際公開第2016/121434(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0256968(US,A1)
【文献】特開2015-176442(JP,A)
【文献】特開2018-124991(JP,A)
【文献】中国実用新案第210129644(CN,U)
【文献】中国実用新案第210327098(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 1/00
H02J 7/00
G06F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
Type-Aメスコネクタと、PD充電処理ユニットと、非PD充電処理ユニットと、データケーブルマッチングユニットと、第1切替ユニットとを含む充電器であって、
前記Type-Aメスコネクタが第1CCピン及び第1通信ピンを含み、前記第1CCピンが前記第1切替ユニットの第1端に接続され、前記第1切替ユニットの第2端が前記PD充電処理ユニットに接続され、前記第1切替ユニットの第3端が前記データケーブルマッチングユニットに接続され、前記第1通信ピンが前記非PD充電処理ユニットに接続され、
前記充電器がデータケーブルに接続されている場合に、前記データケーブルが第1データケーブルであれば、前記第1切替ユニットの第1端は、前記第1切替ユニットの第2端と連通し、且つ前記第1切替ユニットの第3端から切り離され、前記充電器は、前記第1CCピンによって前記第1データケーブルに接続された充電対象デバイスに対してPD充電を行い、又は、前記第1通信ピンによって前記第1データケーブルに接続された充電対象デバイスに対して非PD充電を行い、或いは、
前記充電器がデータケーブルに接続されている場合に、前記データケーブルが第2データケーブルであれば、前記第1切替ユニットの第1端は、前記第1切替ユニットの第3端と連通し、且つ前記第1切替ユニットの第2端から切り離され、前記充電器は、前記第1通信ピンによって前記第2データケーブルに接続された充電対象デバイスに対して非PD充電を行い、
前記データケーブルマッチングユニットが、前記第1CCピンにより伝送されたマッチング信号に基づき、前記充電器と前記データケーブルがマッチすると決定した場合に、前記データケーブルは第1データケーブルであり、前記データケーブルマッチングユニットが、前記第1CCピンにより伝送されたマッチング信号に基づき、前記充電器と前記データケーブルがマッチしないと決定した場合に、前記データケーブルは第2データケーブルである、充電器。
【請求項2】
前記第1切替ユニットは、
第1端が前記第1CCピンに接続され、第2端が前記データケーブルマッチングユニットに接続される第1スイッチと、
第1端が前記第1CCピンに接続され、第2端が前記PD充電処理ユニットに接続される第2スイッチと、を含み、
前記充電器が前記第1データケーブルに接続されている場合に、前記第2スイッチは閉じられ、前記第1スイッチは開かれ、前記充電器が前記第2データケーブルに接続されている場合に、前記第2スイッチは開かれ、前記第1スイッチは閉じられる、請求項1に記載の充電器。
【請求項3】
前記非PD充電処理ユニットがD+/D-通信プロトコルの充電処理ユニットであり、前記第1通信ピンがD+ピンとD-ピンを含む、請求項1又は2に記載の充電器。
【請求項4】
前記データケーブルマッチングユニット及び前記第1切替ユニットにそれぞれ接続される第1制御ユニットを更に含み、
前記第1制御ユニットは、前記データケーブルマッチングユニットが前記第1CCピンによって第1マッチング信号を取得した場合に、前記第1切替ユニットの第1端が前記第1切替ユニットの第2端と連通し、且つ前記第1切替ユニットの第3端から切り離されるようにするためのものであり、前記第1マッチング信号は前記充電器に接続された前記第1データケーブルにより送信される、請求項1又は2に記載の充電器。
【請求項5】
Type-Aオスコネクタと、Type-Cポートと、前記Type-Aオスコネクタと前記Type-Cポートとの間に接続されるケーブルとを含むデータケーブルであって、前記ケーブルには充電器マッチングユニット及び第2切替ユニットが設けられ、
前記Type-Aオスコネクタが第2CCピンと第2通信ピンを含み、前記ケーブルがCC配線と通信配線を含み、前記CC配線の第1端が前記第2CCピンに接続され、前記Type-Cポートが第3CCピンと第3通信ピンを含み、前記通信配線の両端がそれぞれ前記第2通信ピン及び前記第3通信ピンに接続され、
前記第2切替ユニットの第1端が前記CC配線の第2端に接続され、前記第2切替ユニットの第2端が前記充電器マッチングユニットに接続され、前記第2切替ユニットの第3端が前記第3CCピンに接続され、
前記データケーブルが充電器に接続されている場合に、前記充電器が第1充電器であれば、前記第2切替ユニットの第1端は、前記第2切替ユニットの第3端と連通し、且つ前記第2切替ユニットの第2端から切り離され、前記第1充電器と前記データケーブルは、前記第3CCピンによって前記データケーブルに接続された充電対象デバイスに対してPD充電を行い、又は、前記第3通信ピンによって前記データケーブルに接続された充電対象デバイスに対して非PD充電を行い、前記充電器が第2充電器であれば、前記第2切替ユニットの第1端は、前記第2切替ユニットの第2端と連通し、且つ前記第2切替ユニットの第3端から切り離され、前記第2充電器と前記データケーブルは、前記第3通信ピンによって前記データケーブルに接続された充電対象デバイスに対して非PD充電を行い、
前記充電器マッチングユニットが、前記第2CCピンにより伝送されたマッチング信号に基づき、前記充電器と前記データケーブルがマッチすると決定した場合に、前記充電器は第1充電器であり、前記充電器マッチングユニットが、前記第2CCピンにより伝送されたマッチング信号に基づき、前記充電器と前記データケーブルがマッチしないと決定した場合に、前記充電器は第2充電器である、データケーブル。
【請求項6】
前記Type-Cポートは第4CCピンを更に含み、前記ケーブルには、第1端が前記ケーブルにおけるVBUS配線に接続される第1抵抗が更に設けられ、前記第2切替ユニットは前記第1抵抗の第2端に接続される第4端と、前記第4CCピンに接続される第5端とを更に含み、
前記データケーブルが前記第1充電器に接続されている場合に、前記第2切替ユニットの第4端が前記第2切替ユニットの第5端から切り離され、前記データケーブルが前記第2充電器に接続されている場合に、前記第2切替ユニットの第4端が前記第2切替ユニットの第5端と連通する、請求項5に記載のデータケーブル。
【請求項7】
前記第2切替ユニットは、
第1端が前記CC配線の第2端に接続され、第2端が前記充電器マッチングユニットに接続され、第3端が前記第3CCピンに接続される第3スイッチと、
第1端が前記第1抵抗の第2端に接続され、第2端が前記第4CCピンに接続される第4スイッチと、を含み、
前記データケーブルが前記第1充電器に接続されている場合に、前記第3スイッチの第1端は、前記第3スイッチの第3端と連通し、前記第3スイッチの第2端から切り離され、且つ前記第4スイッチは開かれ、前記データケーブルが前記第
2充電器に接続されている場合に、前記第3スイッチの第1端は、前記第3スイッチの第2端と連通し、前記第3スイッチの第3端から切り離され、且つ前記第4スイッチは閉じられる、請求項6に記載のデータケーブル。
【請求項8】
前記ケーブルには更に、前記充電器マッチングユニット及び前記第2切替ユニットにそれぞれ接続される第2制御ユニットが設けられ、
前記第2制御ユニットは、前記充電器マッチングユニットが前記第2CCピンにより伝送された第2マッチング信号を取得した場合に、前記第2切替ユニットの第1端が前記第2切替ユニットの第3端と連通し、且つ前記第2切替ユニットの第2端から切り離されるようにするためのものであり、前記第2制御ユニットは、前記充電器マッチングユニットが前記第2CCピンにより伝送された第2マッチング信号を取得していない場合に、前記第2切替ユニットの第1端が前記第2切替ユニットの第2端と連通し、且つ前記第2切替ユニットの第3端から切り離されるようにするためのものでもあり、前記第2マッチング信号は前記データケーブルに接続された前記第1充電器により送信される、請求項5から7のいずれか一項に記載のデータケーブル。
【請求項9】
前記第2通信ピンが第2D+ピンと第2D-ピンを含み、前記第3通信ピンが第3D+ピンと第3D-ピンを含み、前記通信配線がD+配線とD-配線を含み、前記第2D+ピン及び前記第3D+ピンがそれぞれ前記D+配線の両端に接続され、前記第2D-ピン及び前記第3D-ピンがそれぞれ前記D-配線の両端に接続され、
前記データケーブルが充電器に挿入されている場合に、前記第2D+ピンと前記第2D-ピンの少なくとも一方は前記充電器における非PD充電処理ユニットと連通し、前記非PD充電処理ユニットはD+/D-通信プロトコルの充電処理ユニットである、請求項5から7のいずれか一項に記載のデータケーブル。
【請求項10】
請求項1から4のいずれか一項に記載の充電器と、前記充電器に接続される、請求項5から9のいずれか一項に記載のデータケーブルと、を含む充電デバイスであって、第1CCピンが前記第2CCピンに接続され、第1通信ピンが前記第2通信ピンに接続され、
前記データケーブルと前記充電器のマッチングが成功した場合に、第1切替ユニットの第1端は、前記第1切替ユニットの第2端と連通し、且つ前記第1切替ユニットの第3端から切り離され、前記第2切替ユニットの第1端は、前記第2切替ユニットの第3端と連通し、且つ前記第2切替ユニットの第2端から切り離され、
前記データケーブルが充電対象デバイスに接続されている場合に、前記充電デバイスは、前記第3CCピンによって前記充電対象デバイスに対してPD充電を行い、又は、前記第3通信ピンによって前記充電対象デバイスに対して非PD充電を行う、充電デバイス。
【請求項11】
前記充電器に電源を投入した場合に、第1目標ユニットは第1マッチング信号を生成し第2目標ユニットに伝送するためのものであり、
前記第2目標ユニットは前記第1目標ユニットへ第2マッチング信号を送信し、
前記第1目標ユニットは、前記第2マッチング信号を受信した場合に、前記第1目標ユニットと前記第2目標ユニットがマッチすると決定し、前記第2目標ユニットは、前記第1マッチング信号を受信した場合に、前記第1目標ユニットと前記第2目標ユニットがマッチすると決定し、前記第1目標ユニットはデータケーブルマッチングユニット又は前記充電器マッチングユニットのうちの一方であり、前記第2目標ユニットは前記データケーブルマッチングユニット又は前記充電器マッチングユニットのうちの他方である、請求項10に記載の充電デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年5月29日に中国で出願した中国特許出願番号No.202010479652.3の優先権を主張し、その全ての内容は引用によって本願に組み込まれている。
【0002】
本願は、通信技術分野に属し、具体的には、充電器、データケーブル及び充電デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
科学技術の進化に伴い、急速充電の普及が進んでいる。
【0004】
関連技術において、電力供給(Power Delivery,PD)プロトコルにより急速充電を行うことが一般であり、PDプロトコル充電をサポートしている充電器は構成チャンネル(Configuration Channel,CC)信号線により通信する必要があり、このPDプロトコル充電をサポートしている充電器は、通常第3規格(Type-C)ポートを採用し、Type-C to Type-Cのデータケーブルと組み合わせる。第1規格(Type-A又はStandard-A)ポートを採用した充電器は、D+/D-信号線を介して通信し、PDプロトコル充電をサポートできない。しかしながら、現在最も広く使用されているデータケーブルはType-Aポートを備えたものであるため、通常のデータケーブルにおけるType-AポートがPDプロトコル充電をサポートしている充電器におけるType-Cポートにマッチしないことになる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願に係る実施例は、Type-Aポートを採用しているデータケーブルがPDプロトコをサポートしている充電器の充電ポートにマッチしないという問題を解決できる充電器、データケーブル及び充電デバイスを提供することを目的とする。
【0006】
上記技術的問題を解決するために、本願は下記の通り実現する。
【0007】
第1側面において、本願に係る実施例は、Type-Aメスコネクタと、PD充電処理ユニットと、非PD充電処理ユニットと、データケーブルマッチングユニットと、第1切替ユニットとを含む充電器であって、
前記Type-Aメスコネクタが第1CCピン及び第1通信ピンを含み、前記第1CCピンが前記第1切替ユニットの第1端に接続され、前記第1切替ユニットの第2端が前記PD充電処理ユニットに接続され、前記第1切替ユニットの第3端が前記データケーブルマッチングユニットに接続され、前記第1通信ピンが前記非PD充電処理ユニットに接続され、
前記充電器がデータケーブルに接続されている場合に、前記データケーブルが第1データケーブルであれば、前記第1切替ユニットの第1端は、前記第1切替ユニットの第2端と連通し、且つ前記第1切替ユニットの第3端から切り離され、前記充電器は、前記第1CCピンによって前記第1データケーブルに接続された充電対象デバイスに対してPD充電を行い、又は、前記第1通信ピンによって前記第1データケーブルに接続された充電対象デバイスに対して非PD充電を行い、或いは、
前記充電器がデータケーブルに接続されている場合に、前記データケーブルが第2データケーブルであれば、前記第1切替ユニットの第1端は、前記第1切替ユニットの第3端と連通し、且つ前記第1切替ユニットの第2端から切り離され、前記充電器は、前記第1通信ピンによって前記第2データケーブルに接続された充電対象デバイスに対して非PD充電を行い、
前記データケーブルマッチングユニットが、前記第1CCピンにより伝送されたマッチング信号に基づき、前記充電器と前記データケーブルがマッチすると決定した場合に、前記データケーブルは第1データケーブルであり、前記データケーブルマッチングユニットが、前記第1CCピンにより伝送されたマッチング信号に基づき、前記充電器と前記データケーブルがマッチしないと決定した場合に、前記データケーブルは第2データケーブルである、充電器を提供する。
【0008】
第2側面において、本願に係る実施例は、Type-Aオスコネクタと、Type-Cポートと、前記Type-Aオスコネクタと前記Type-Cポートとの間に接続されるケーブルとを含むデータケーブルであって、前記ケーブルには充電器マッチングユニット及び第2切替ユニットが設けられ、
前記Type-Aオスコネクタが第2CCピンと第2通信ピンを含み、前記ケーブルがCC配線と通信配線を含み、前記CC配線の第1端が前記第2CCピンに接続され、前記Type-Cポートが第3CCピンと第3通信ピンを含み、前記通信配線の両端がそれぞれ前記第2通信ピン及び前記第3通信ピンに接続され、
前記第2切替ユニットの第1端が前記CC配線の第2端に接続され、前記第2切替ユニットの第2端が前記充電器マッチングユニットに接続され、前記第2切替ユニットの第3端が前記第3CCピンに接続され、
前記データケーブルが充電器に接続されている場合に、前記充電器が第1充電器であれば、前記第2切替ユニットの第1端は、前記第2切替ユニットの第3端と連通し、且つ前記第2切替ユニットの第2端から切り離され、前記第1充電器と前記データケーブルは、前記第3CCピンによって前記データケーブルに接続された充電対象デバイスに対してPD充電を行い、又は、前記第3通信ピンによって前記データケーブルに接続された充電対象デバイスに対して非PD充電を行い、前記充電器が第2充電器であれば、前記第2切替ユニットの第1端は、前記第2切替ユニットの第2端と連通し、且つ前記第2切替ユニットの第3端から切り離され、前記第2充電器と前記データケーブルは、前記第3通信ピンによって前記データケーブルに接続された充電対象デバイスに対して非PD充電を行い、
前記充電器マッチングユニットが、前記第2CCピンにより伝送されたマッチング信号に基づき、前記充電器と前記データケーブルがマッチすると決定した場合に、前記充電器は第1充電器であり、前記充電器マッチングユニットが、前記第2CCピンにより伝送されたマッチング信号に基づき、前記充電器と前記データケーブルがマッチしないと決定した場合に、前記充電器は第2充電器である、データケーブルを提供する。
【0009】
第3側面において、本願に係る実施例は、第1側面に記載の充電器と、前記充電器に接続される、第2側面に記載のデータケーブルと、を含む充電デバイスであって、前記第1CCピンが前記第2CCピンに接続され、前記第1通信ピンが前記第2通信ピンに接続され、
前記データケーブルと前記充電器のマッチングが成功した場合に、前記第1切替ユニットの第1端は、前記第1切替ユニットの第2端と連通し、且つ前記第1切替ユニットの第3端から切り離され、前記第2切替ユニットの第1端は、前記第2切替ユニットの第3端と連通し、且つ前記第2切替ユニットの第2端から切り離され、
前記データケーブルが充電対象デバイスに接続されている場合に、前記充電器が前記充電対象デバイスに対してPD充電を行えば、前記充電デバイスは、前記第3CCピンによって前記充電対象デバイスに対してPD充電を行い、前記充電器が前記充電対象デバイスに対して非PD充電を行えば、前記充電器は、前記第3通信ピンによって前記充電対象デバイスに対して非PD充電を行う、充電デバイスを提供する。
【0010】
第4側面において、本願に係る実施例は、第1側面で提供される前記充電器に適用される充電方法であって、
前記充電器がデータケーブルに接続され、前記充電器に電源を投入した場合に、前記データケーブルと前記充電器をマッチングさせるステップと、
前記充電器と前記データケーブルのマッチングが成功した場合に、第1CCピンとPD充電処理ユニットを連通させるように第1切替ユニットを駆動するステップであって、デフォルトでは前記第1切替ユニットが第1CCピンとデータケーブルマッチングユニットを連通させるステップとを含む、充電方法を提供する。
【0011】
第5側面において、本願に係る実施例は、第2側面で提供される前記データケーブルに適用される充電方法であって、
前記データケーブルが充電器に接続され、前記充電器に電源を投入した場合に、前記データケーブルと前記充電器をマッチングさせるステップと、
前記充電器と前記データケーブルのマッチングが成功した場合に、第2CCピンと第3CCピンを連通させるように第2切替ユニットを駆動するステップであって、デフォルトでは前記第2切替ユニットが第2CCピンと充電器マッチングユニットを連通させるステップとを含む、充電方法を提供する。
【0012】
第6側面において、本願に係る実施例は、第3側面で提供される前記充電デバイスに適用される充電方法であって、
充電器に電源を投入した場合に、前記充電器に接続されているデータケーブルと前記充電器をマッチングさせるステップと、
前記充電器と前記データケーブルのマッチングが成功した場合に、第1CCピンとPD充電処理ユニットを連通させるように第1切替ユニットを駆動し、且つ第2CCピンと第3CCピンを連通させるように第2切替ユニットを駆動するステップとを含む、充電方法を提供する。
【0013】
第7側面において、本願に係る実施例は、プロセッサ、メモリ及び前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサにおいて実行可能なプログラム又は命令を含む電子機器であって、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時に、第3側面に記載の方法のステップを実現し、又は、第4側面に記載の方法のステップを実現し、又は、第5側面に記載の方法のステップを実現する、電子機器を提供する。
【0014】
第8側面において、本願に係る実施例は、プログラム又は命令を記憶する可読記憶媒体であって、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時に、第3側面に記載の方法のステップを実現し、又は、第4側面に記載の方法のステップを実現し、又は、第5側面に記載の方法のステップを実現する、可読記憶媒体を提供する。
【0015】
第9側面において、本願に係る実施例は、プロセッサと通信インタフェースを含むチップであって、前記通信インタフェースと前記プロセッサが接続され、前記プロセッサがプログラム又は命令を実行して、第3側面に記載の方法のステップを実現し、又は、第4側面に記載の方法のステップを実現し、又は、第5側面に記載の方法のステップを実現するためのものである、チップを提供する。
【0016】
本願に係る実施例で提供される充電器では、Type-Aメスコネクタに第1CCピンを増設し、且つ当該第1CCピンを介してデータケーブルマッチングユニットに接続する。このようにして、Type-AメスコネクタにType-Aオスコネクタのデータケーブルを挿入した場合に、第1CCピンでマッチング信号を取得すると、当該マッチング信号をデータケーブルマッチングユニットに伝達してマッチングを行うことができ、且つマッチングが成功した時に第1切替ユニットが第1CCピンとPD充電処理ユニットを接続することで、第1CCピンによってPD急速充電チャネルと連通し、PD急速充電機能を提供し、これによって、充電器がType-AポートによってPDプロトコル充電をサポートできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本願に係る実施例で提供される充電デバイスの回路図である。
【
図2】本願に係る実施例で提供される充電器の回路図である。
【
図3】本願に係る実施例で提供されるデータケーブルの回路図である。
【
図4】本願に係る実施例で提供される別の充電デバイスの回路図である。
【
図5】本願に係る実施例で提供される充電器におけるType-Aメスコネクタのピンの模式図である。
【
図6】本願に係る実施例で提供されるデータケーブルにおけるType-Aオスコネクタのピンの模式図である。
【
図7】本願に係る実施例で提供される充電器の動作のフローチャートである。
【
図8】本願に係る実施例で提供されるデータケーブルの動作のフローチャートである。
【
図9】本願に係る実施例で提供される第1種の充電方法のフローチャートである。
【
図10】本願に係る実施例で提供される第2種の充電方法のフローチャートである。
【
図11】本願に係る実施例で提供される第3種の充電方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下において、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然ながら、説明される実施例は本願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
【0019】
本願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」等は、特定の順序又は先後順序を記述するためのものではなく、類似する対象を区別するためのものであることを説明する必要がある。このように使用されるデータは、本願の実施例がここで図示又は記述される以外の順序で実施できるように、適当な場合において互いに置き換えてもよいことを理解すべきである。なお、明細書及び特許請求の範囲における「及び/又は」は接続している対象のうちの少なくとも1つを示し、符号の「/」は、一般的には前後の関連対象が「又は」という関係にあることを意味する。
【0020】
以下では、添付図面を参照しながら、具体的な実施例及びこれを適用するシーンによって本願に係る実施例で提供される充電器を詳細に説明する。
【0021】
図1、
図2及び
図3を同時に参照すると、
図1は本願に係る実施例で提供される充電デバイスの回路図であり、
図2は本願に係る実施例で提供される充電器の回路図であり、
図3は本願に係る実施例で提供されるデータケーブルの回路図である。
【0022】
充電器1は、Type-Aメスコネクタ11、PD充電処理ユニット12、非PD充電処理ユニット13、データケーブルマッチングユニット14及び第1切替ユニット15を含む。具体的には、Type-Aメスコネクタ11が第1CCピン111及び第1通信ピン112を含み、第1CCピン111が第1切替ユニット15の第1端に接続され、第1切替ユニット15の第2端がPD充電処理ユニット12に接続され、第1切替ユニット15の第3端がデータケーブルマッチングユニット14に接続され、第1通信ピン112が非PD充電処理ユニット13に接続される。
【0023】
充電器1がデータケーブルに接続されている場合に、前記データケーブルが第1データケーブルであれば、第1切替ユニット15の第1端は、第1切替ユニット15の第2端と連通し、且つ第1切替ユニット15の第3端から切り離され、充電器1は、第1CCピン111によって第1データケーブルに接続された充電対象デバイスに対してPD充電を行い、又は、第1通信ピン112によって第1データケーブルに接続された充電対象デバイスに対して非PD充電を行い、或いは、
充電器1がデータケーブルに接続されている場合に、前記データケーブルが第2データケーブルであれば、第1切替ユニット15の第1端は、第1切替ユニット15の第3端と連通し、且つ第1切替ユニット15の第2端から切り離され、充電器1が第1通信ピン112によって前記第2データケーブルに接続された充電対象デバイスに対して非PD充電を行い、
データケーブルマッチングユニット14が、第1CCピン111により伝送されたマッチング信号に基づき、充電器1と前記データケーブルがマッチすると決定した場合に、前記データケーブルは第1データケーブルであり、データケーブルマッチングユニット14が、第1CCピン111により伝送されたマッチング信号に基づき、充電器1と前記データケーブルがマッチしないと決定した場合に、前記データケーブルは第2データケーブルである。
【0024】
具体的な実施では、上記マッチング信号は充電器1に接続されているデータケーブルから取得可能であり、なお、上記第1データケーブルは充電器1にマッチするデータケーブルと理解でき、具体的には、
図1と
図4に示すデータケーブル2であってもよい。
【0025】
一実施形態では、上記マッチング信号は、第1CCピン111におけるレベル値、電流値又は抵抗値等のような具体的な値を有する電気信号であってもよく、当該第1CCピン111がデータケーブル2における第2CCピン211と接触すると、当該第1CCピン111における電気信号の値が変わる。よって、第1CCピン111における電気信号の値に応じて充電器1に接続されているデータケーブルがそれにマッチする第1データケーブルであるか否かを決定することができる。
【0026】
なお、充電器1に接続されているデータケーブルがそれにマッチしないデータケーブルである場合に、第1CCピン111は当該マッチしないデータケーブルにおけるCCピンと接触せず(又は、当該データケーブルにCCピンがない)、第1CCピン111における電気信号の値は0となり、又は第1マッチング信号の電気信号値に等しくなく、このようにして、データケーブルマッチングユニット14は充電器1に接続されているデータケーブルがそれにマッチしないデータケーブルであると決定でき、第1切替ユニット15の第1端と第1切替ユニット15の第3端を連通させる。
【0027】
別の実施形態では、上記第1マッチング信号はデジタル信号であってもよく、例えば、充電器1が電源及び第1データケーブルに接続されている場合に、データケーブルマッチングユニット14は、第2マッチング信号を生成し、それに接続されている第1CCピン111及びデータケーブル2における第2CCピン211等を介して当該第2マッチング信号をデータケーブル2における充電器マッチングユニット24に伝達し、充電器マッチングユニット24は、当該第2マッチング信号に応答して第1マッチング信号を生成し、当該第1マッチング信号を第2CCピン211及び第1CCピン111を介してデータケーブルマッチングユニット14に伝達し、このようにデータケーブルマッチングユニット14は、当該第1マッチング信号を取得した時に、充電器1に接続されているデータケーブルがそれにマッチする第1データケーブルであると決定し、第1切替ユニット15の第1端と第1切替ユニット15の第2端を連通させる。
【0028】
ここで、上記第1マッチング信号と第2マッチング信号は、同じデジタル信号であってもよく、例えば、全て文字列「100101」等であってもよく、このようにして、データケーブルマッチングユニット14は、第1マッチング信号と同じデジタル信号を受信した時に、充電器1と第1データケーブルがマッチすると決定できる。又は、第1マッチング信号と第2マッチング信号は、異なるデジタル信号であってもよく、データケーブルマッチングユニット14及び充電器マッチングユニット24には、第1マッチング信号と第2マッチング信号との間の対応関係等が予め記憶されており、これによって、データケーブルマッチングユニット14は、第1マッチング信号に対応するデジタル信号を受信した時に、充電器1と第1データケーブルがマッチすると決定できる。
【0029】
なお、充電器1に接続されているデータケーブルがそれにマッチしないデータケーブルである場合に、当該マッチしないデータケーブルは第1CCピン111の伝達する第2マッチング信号を受信できなく、第1マッチング信号をフィードバックすることもなく、このようにして、データケーブルマッチングユニット14は充電器1に接続されているデータケーブルがそれにマッチしない第2データケーブルであると決定でき、第1切替ユニット15の第1端と第1切替ユニット15の第3端を連通させる。なお、デフォルトとした場合に(例えば、充電器1が電源に接続されていない場合、充電器1がデータケーブルに接続されていなく、又はマッチしないデータケーブルに接続されている場合等)、第1切替ユニット15の第1端と第1切替ユニット15の第3端を連通させるようにしてもよい。
【0030】
具体的な実施では、PD充電処理ユニット12がCCロジックコントローラとPDコントローラを含み、且つCCロジックコントローラがPDコントローラに接続され、当該PD充電処理ユニット12が第1CCピン111と連通した時に、CCロジックコントローラが第1CCピン111によってCCプロトコル通信を行え、PDコントローラがCCロジックコントローラの受信するCCプロトコル通信情報によりPD急速充電機能を実行して、充電対象デバイスの充電効率を高める。
【0031】
なお、上述したように第1CCピン111が第1マッチング信号を取得した場合は、第1CCピン111が第1マッチング信号を取得し、且つデータケーブルマッチングユニット14に伝達した場合と理解してもよく、この場合にデータケーブルマッチングユニット14が第1マッチング信号を認識したり、マッチングたりする。
【0032】
具体的な応用では、充電器1に通常の第2データケーブルが接続されている場合に、当該通常のデータケーブルのType-Aオスコネクタには第1CCピン111に対応する第2CCピンが設けられておらず、第1CCピンが第1マッチング信号を取得できないため、充電器1における第1切替ユニット15の第1端と第1切替ユニット15の第3端が連通し、即ち、第1切替ユニットが、第1CCピン111とPD充電処理ユニット12を連通させず、第1CCピン111とデータケーブルマッチングユニット14を連通させ、この時に充電器1がPD充電チャネルを提供せず、非PD充電処理ユニット13によって非PD充電しかできない。
【0033】
具体的な実施では、更に、
図4に示すデータケーブル2において電源を投入したことが検出された場合に、データケーブル2における充電器マッチングユニット24が先に充電器1に第1マッチング信号を送信し、且つ充電器1におけるデータケーブルマッチングユニット14が当該第1マッチング信号に応答して充電器マッチングユニット24に第2マッチング信号をフィードバックするようにしてもよいが、ここで具体的に限定されない。
【0034】
なお、具体的な実施では、第1切替ユニット15の第1端が第1切替ユニット15の第2端と連通した場合に、第1切替ユニット15の第1端と第1切替ユニット15の第3端との接続が切り離され、第1切替ユニット15の第1端が第1切替ユニット15の第3端と連通した場合に、第1切替ユニット15の第1端と第1切替ユニット15の第2端との接続が切り離される。
【0035】
なお、具体的な実施では、充電器1は充電モジュールを更に含み、Type-Aメスコネクタ11には更に電源バス(VBUS)ピン及び接地(GND)ピンが設けられ、例えば、
図5に示すように、当該Type-Aメスコネクタ11の第1側にGNDピン、D+ピン、D-ピン及びVBUSピンが設けられ、当該Type-Aメスコネクタ11の第2側に第1CCピンが設けられており、上記Type-Aメスコネクタ11の第1側と第2側が反対側である。
【0036】
当然ながら、上記Type-Aメスコネクタ11における各ピンの分布位置は交換したり、変更したりすることができ、ここで具体的に限定されることがなく、なお、当該充電モジュール、VBUSピン及びGNDピンの構造と動作原理は従来技術における充電モジュール、VBUSピン及びGNDピンの構造と動作原理と同じであり、ここで具体的に解明しない。
【0037】
本実施形態では、Type-Aメスコネクタに第1CCピンを増設し、且つ当該第1CCピンを介してデータケーブルマッチングユニットに接続する。このようにして、Type-AメスコネクタにType-Aオスコネクタを備えたデータケーブルを挿入した場合に、第1CCピンでマッチング信号を取得すると、当該マッチング信号をデータケーブルマッチングユニットに伝達してマッチングを行うことができ、且つマッチングが成功した時に第1切替ユニットが第1CCピンとPD充電処理ユニットを接続することで、第1CCピンによってPD急速充電チャネルと連通し、PD急速充電機能を提供し、これによって、充電器がType-AポートによってPDプロトコル充電をサポートできるようになる。
【0038】
選択可能な一実施形態として、
図4に示すように、第1切替ユニット15は、
第1端が第1CCピン111に接続され、第2端がデータケーブルマッチングユニット14に接続される第1スイッチ16と、
第1端が第1CCピン111に接続され、第2端がPD充電処理ユニット12に接続される第2スイッチ17と、を含み、
充電器1が第1データケーブルに接続されている場合に、第2スイッチ17は閉じられ、第1スイッチ16は開かれ、充電器1が前記第2データケーブルに接続されている場合に、第2スイッチ17は開かれ、第1スイッチ16は閉じられる。
【0039】
具体的な実施では、上記第1スイッチ16及び第2スイッチ17は、アナログ信号により制御される、三極管、金属酸化物半導体(Metal-Oxide Semiconductor,MOS)管等のようなスイッチであってもよく、第1CCピン111における電気信号値が変わると、第1スイッチ16及び第2スイッチ17は第1CCピン111における電気信号値に応じて閉じられる又は開かれる。また、第1スイッチ16及び第2スイッチ17は、デジタル信号により制御されるスイッチであってもよく、例えば、
図4に示すように、
PD充電処理ユニット12は第1制御ユニット18を更に含み、当該第1制御ユニット18を第1スイッチ16及び第2スイッチ17に直接的又は間接的に接続することによって第1スイッチ16及び第2スイッチ17は第1制御ユニット18により送信される制御信号に応じて閉じられる又は開かれる。なお、第1スイッチ16と第2スイッチ17の開閉状態は異なり、即ち、第1スイッチ16が閉じられている時に第2スイッチ17が開かれており、第1スイッチ16が開かれている時に第2スイッチ17が閉じられている。
【0040】
当然ながら、具体的な実施では、充電器1が第1データケーブルに接続された後、第1制御ユニット18の制御信号に応じて第1スイッチ16及び第2スイッチ17の開閉状態を調節してもよいが、ここで具体的に限定されない。
【0041】
本実施形態では、第1切替ユニット15として2つのスイッチを設けることで、第1切替ユニット15の構造と制御工程を簡素化することができる。
【0042】
選択可能な一実施形態として、
図4と
図5に示すように、非PD充電処理ユニット13がD+/D-通信プロトコルの充電処理ユニットであり、第1通信ピン112がD+ピンとD-ピンを含む。
【0043】
本実施形態では、非PD充電処理ユニット13はD+ピンとD-ピンによって、非PD充電プロトコルの中の通信過程、例えば、データ負信号(DataMinus,DM)とデータ正信号(Data Positive,DP)充電通信を実現することができる。
【0044】
なお、上記DMとDP充電通信の具体的な原理と過程は従来技術におけるDMとDP充電通信の具体的な原理と過程と同じであり、ここで具体的に解明しない。
【0045】
なお、第1切替ユニット15が第1CCピン111とPD充電処理ユニット12を連通させるかどうかを問わず、D+ピンとD-ピンが常に非PD充電処理ユニット13に接続されており、非PD充電チャネルを持続的に提供する。
【0046】
本実施形態では、第1CCピン111がPD充電処理ユニット12と連通していない場合にも、非PD充電機能を提供でき、第1CCピン111がPD充電処理ユニット12と連通した場合に、PD充電チャネルと非PD充電チャネルがいずれも連通し、このようにして、充電対象デバイスは自らPD充電又は非PD充電を選択することができる。
【0047】
選択可能な一実施形態として、
図4に示すように、データケーブルマッチングユニット14は、第1ID認識サブユニット14であってもよい。
【0048】
なお、充電器1は、データケーブルマッチングユニット14及び第1切替ユニット15にそれぞれ接続される第1制御ユニット18を更に含んでもよく、
第1制御ユニット18は、データケーブルマッチングユニット14が第1CCピン111によって第1マッチング信号を取得した場合に、第1切替ユニット15の第1端が第1切替ユニット15の第2端と連通し、且つ第1切替ユニット15の第3端から切り離されるようにするためのものであり、第1マッチング信号は充電器1に接続された第1データケーブルにより送信される。
【0049】
具体的な実施では、上記第1制御ユニット18は、任意の論理制御ユニット、例えば、マイクロコントローラーユニット(Microcontroller Unit,MCU)等であってもよく、なお、
図4に示すように、当該論理制御ユニット15は更にPD充電処理ユニット12、非PD充電処理ユニット13に接続されて、PD充電論理処理を行うようにPD充電処理ユニット12を制御したり、非PD充電論理処理を行うように非PD充電処理ユニット13を制御したりすることができる。
【0050】
なお、上記ID認識ユニット14は充電器1に接続されているデータケーブルに対して身元認識を行うためのものであり、具体的には、第1CCピン111で取得されるデジタル信号又はアナログ信号によって身元認識を行って、当該データケーブルが充電器1にマッチするデータケーブルであるか否かを決定することができる。
【0051】
本実施形態では、ID認識ユニット14によって充電器1に接続されているデータケーブルに対して身元認識を行い、当該データケーブルが充電器1にマッチするデータケーブルであるか否かを決定し、且つマッチング結果を第1制御ユニット18に伝達することで、第1制御ユニット18の制御論理に根拠を提供し、これによって、充電器1とデータケーブルがマッチする場合に、第1制御ユニット18が第1切替ユニット15の第1端と第1切替ユニット15の第2端を連通させるように制御し、充電器1とデータケーブルがマッチしない場合に、第1切替ユニット15の第1端と第1切替ユニット15の第3端を連通させるように制御することを実現する。
【0052】
図7に示すように、以下では、
図4に示す実施例における充電器1を含む充電デバイスの具体的な動作工程について例を挙げて説明し、当該充電デバイスは具体的に下記のステップ701、ステップ702、ステップ703、ステップ704、ステップ705及びステップ706を実行できる。
【0053】
ステップ701では、充電器に電源を投入したか否かを判断する。
【0054】
このステップの判断結果が「YES」の場合にステップ702を実行し、逆にはこのステップを続け且つ繰り返して実行することができる。
【0055】
ステップ702では、充電器にデータケーブルを接続したか否かを判断する。
【0056】
このステップの判断結果が「YES」の場合に、ステップ703又はステップ704を実行し、逆にはこのステップを続け且つ繰り返して実行することができる。
【0057】
具体的には、充電器に接続されたデータケーブルが当該充電器にマッチする場合に、ステップ703を実行し、充電器に接続されたデータケーブルが当該充電器にマッチしない場合に、ステップ704を実行する。
【0058】
ステップ703では、データケーブルにおける充電器マッチングユニットにより送信された第1マッチング信号を受信した場合に、充電器マッチングユニットに第2マッチング信号をフィードバックする。
【0059】
第2マッチング信号のフィードバックが成功した場合に、ステップ705を実行する。
【0060】
ステップ705では、第1端と第2端を連通させるように第1切替ユニットを制御する。
【0061】
なお、デフォルトとした場合に、第1切替ユニットがその第1端と第3端を連通させる。
【0062】
なお、ステップ705の後、充電器における非PDプロトコル充電チャネルが常に連通しており、充電対象デバイスはその配置に応じてPD急速充電と一般充電のいずれか1種を選択できる。
【0063】
ステップ704では、データケーブルにおける充電器マッチングユニットにより送信された第1マッチング信号を受信していない場合に、前記データケーブルと前記充電器がマッチしないと決定する。
【0064】
ステップ706では、前記充電デバイスが非PDプロトコル充電チャネルのみを連通させる。
【0065】
図1と
図3を参照すると、本願に係る実施例は、更にデータケーブルを提供し、
図3に示すように、当該データケーブル2は、Type-Aオスコネクタ21、Type-Cポート22及び前記Type-Aオスコネクタ21と前記Type-Cポート22との間に接続されるケーブル23を含み、前記ケーブル23に充電器マッチングユニット24及び第2切替ユニット25が設けられる。
【0066】
具体的には、Type-Aオスコネクタ21が第2CCピン211と第2通信ピン212を含み、ケーブル23がCC配線231と通信配線232を含み、CC配線231の第1端が第2CCピン211に接続され、Type-Cポート22が第3CCピン221と第3通信ピン222を含み、通信配線232の両端がそれぞれ第2通信ピン212及び第3通信ピン222に接続され、第2切替ユニット25の第1端がCC配線231の第2端に接続され、第2切替ユニット25の第2端が充電器マッチングユニット24に接続され、第2切替ユニット25の第3端が第3CCピン221に接続される。
【0067】
データケーブル2が充電器に接続されている場合に、充電器が第1充電器であれば、第2切替ユニット25の第1端は、第2切替ユニット25の第3端と連通し、且つ第2切替ユニット25の第2端から切り離され、第1充電器とデータケーブル2は、第3CCピン221によってデータケーブル2に接続された充電対象デバイスに対してPD充電を行い、又は、第3通信ピン222によってデータケーブル2に接続された充電対象デバイスに対して非PD充電を行い、前記充電器が第2充電器であれば、第2切替ユニット25の第1端は、第2切替ユニット25の第2端と連通し、且つ第2切替ユニット25の第3端から切り離され、前記第2充電器とデータケーブル2は、第3通信ピン222によってデータケーブル2に接続された充電対象デバイスに対して非PD充電を行い、
充電器マッチングユニット24が、第2CCピン211により伝送されたマッチング信号に基づき、前記充電器とデータケーブル2がマッチすると決定した場合に、前記充電器が第1充電器であり、充電器マッチングユニット24が、第2CCピン211により伝送されたマッチング信号に基づき、前記充電器とデータケーブル2がマッチしないと決定した場合に、前記充電器が第2充電器である。
【0068】
具体的な実施では、上記マッチング信号はデータケーブル2にマッチする第1充電器から取得され、なお、上記第1充電器はデータケーブル2にマッチする充電器と理解でき、具体的には、
図1と
図4に示す充電器1であってもよい。
【0069】
本願に係る実施例におけるデータケーブル2が
図1、
図2又は
図4に示す充電器1に接続されている場合に、PDプロトコル充電チャネルと非PDプロトコル充電チャネルを提供して、PD急速充電機能をサポートする充電対象デバイスに対してPD急速充電を行い、PD急速充電機能をサポートしない充電対象デバイスに対して非PDプロトコル充電を行うことができ、なお、データケーブル2が通常のType-Aメスコネクタのみを備えた(第1CCピンが設けられていない)他の充電器に接続されている場合に、非PDプロトコル充電チャネルのみを提供して、充電対象デバイスに対して非PDプロトコル充電を行う。
【0070】
選択可能な一実施形態として、Type-Cポート22は第4CCピン223を更に含み、ケーブル23には、第1端がケーブル23におけるVBUS配線234に接続される第1抵抗233が更に設けられ、第2切替ユニット25は第1抵抗233の第2端に接続される第4端と、第4CCピン223に接続される第5端とを更に含み、
データケーブル2が第1充電器に接続されている場合に、第2切替ユニット25の第4端と第2切替ユニット25の第5端の接続が切り離され、データケーブル2が前記第2充電器に接続されている場合に、第2切替ユニット25の第4端が第2切替ユニット25の第5端に接続される。
【0071】
なお、デフォルとした場合(例えば、データケーブル2が充電器に接続されていない場合、データケーブル2に接続されている充電器が電源に接続されていない場合、データケーブル2がマッチしない充電器に接続されている場合等)に、第2切替ユニット25の第1端と第2切替ユニット25の第2端を連通させ、且つ第2切替ユニット25の第4端と第2切替ユニット25の第5端を接続してもよい。この時に、第1抵抗233がプルアップ抵抗として、第4CCピン223をVBUS配線234に接続されるまでプルアップし、このようにして、データケーブル2が電源に接続されている場合に、第4CCピン223を利用してVBUS配線234を充電対象デバイスにおけるCCピンに接続して、非PD充電機能をサポートすることができる。
【0072】
本実施形態では、データケーブル2が第1充電器に接続されている場合に、第2CCピン211によって第2マッチング信号を取得でき、第2切替ユニット25が当該第2マッチング信号に基づき、その第4端と第5端の接続を切り離すことで、第4CCピン223とVBUS配線234とを接続した接続関係を切り離し、第3CCピン221とCC配線231を連通させ、これによって第3CCピン221とCC配線231を利用してCCプロトコル通信を行って、PD急速充電機能をサポートする。
【0073】
選択可能な一実施形態として、第2切替ユニット25は、
第1端が前記CC配線231の第2端に接続され、第2端が前記充電器マッチングユニット24に接続され、第3端が前記第3CCピン221に接続される第3スイッチ26と、
第1端が前記第1抵抗233の第2端に接続され、第2端が前記第4CCピン223に接続される第4スイッチ27と、を含み、
データケーブル2が第1充電器に接続されている場合に、第2CCピン211は第2マッチング信号を取得でき、第3スイッチ26の第1端は、第3スイッチ26の第3端と連通し、第3スイッチ26の第2端から切り離され、且つ第4スイッチ27は開かれ、データケーブル2が第2充電器に接続されている場合に、第2CCピン211は第2マッチング信号を取得できなく、第3スイッチ26の第1端は、第3スイッチ26の第2端と連通し、第3スイッチ26の第3端から切り離され、且つ第4スイッチ27は閉じられる。
【0074】
本実施形態では、第3スイッチ26は、アナログ信号により制御される金属酸化物半導体(Metal-Oxide Semiconductor,MOS)のようなスイッチであってもよく、当然ながら、デジタル信号により制御される単極双投スイッチ等のようなスイッチであってもよく、これに対して、第4スイッチ27はアナログ信号により制御されるスイッチ又はデジタル信号により制御されるスイッチであってもよい。なお、
図4に示すように、第3スイッチ26及び第4スイッチ27がデジタル信号により制御されるスイッチである場合に、第2処理モジュール24には更に第2制御ユニット28が設けられていてもよく、これによって、第2制御ユニット28によって対応するデジタル制御信号を送信して、第3スイッチ26と第4スイッチ27の開閉状態を調節し、その動作原理は第1制御ユニット18による第1スイッチ16と第2スイッチ17の制御の動作原理と同じで、ここで詳細な説明を省略する。
【0075】
なお、データケーブル2が第1充電器に接続された後、第2制御ユニット28の制御信号に応じて第3スイッチ26及び第4スイッチ27の開閉状態を調節してもよいが、ここで具体的に限定されない。
【0076】
本実施形態では、第2切替ユニット25として第3スイッチ26と第4スイッチ27を設けることで、第2切替ユニット25の構造と制御原理を簡素化することができる。
【0077】
選択可能な一実施形態として、
図4に示すように、充電器マッチングユニットは第2ID認識サブユニット24である。
【0078】
なお、ケーブル23には更に充電器マッチングユニット24及び第2切替ユニット25にそれぞれ接続される第2制御ユニット28が設けられ、
第2制御ユニット28は、充電器マッチングユニット24が第2CCピン211により伝送された第2マッチング信号を取得した場合に、第2切替ユニット25の第1端が第2切替ユニット25の第3端と連通し、且つ第2切替ユニット25の第2端から切り離されるようにするためのものであり、更に、充電器マッチングユニット24が第2CCピン211により伝送された第2マッチング信号を取得していない場合に、第2切替ユニット25の第1端が第2切替ユニット25の第2端と連通し、且つ第2切替ユニット25の第3端から切り離されるようにするためのものでもあり、第2マッチング信号はデータケーブル2に接続された第1充電器により送信される。
【0079】
具体的な実施では、データケーブル2がマッチしない第2充電器に接続されている場合に、当該データケーブル2における第2CCピン211が対応する第1CCピンに接続されないので、データ信号又は対応するアナログ信号を取得できず、PD充電プロトコルチャネルが切り離され、非PDプロトコルの充電しか実現できなくなる。
【0080】
このようにして、第2ID認識サブユニット24が第2CCピン211からデータ信号又は対応するアナログ信号を取得した場合に、データケーブル2がマッチする第1充電器に接続されていると決定でき、PD充電プロトコルチャネルを連通させ、PD充電プロトコルチャネルと非PD充電プロトコルチャネルを同時に提供し、応用において、PD充電と非PD充電の優先度関係を設定し、優先度の高い充電方式を優先的に利用して充電対象デバイスを充電することができ、当該優先度の高い充電方式が充電対象デバイスに利用不可能な時に、優先度の低い充電方式で充電対象デバイスを充電でき、当然ながら、具体的な実施では、更に充電対象デバイスと充電器との間の情報のやり取りにより、PD充電と非PD充電の一方を選択して充電対象デバイスを充電することができる。
【0081】
本実施形態では、上記第2ID認識サブユニット24が第2CCピン211と連通することで、第2CCピン211が第1CCピン111に接続されている場合に、当該CC通路を介してCCプロトコル通信情報を取得し、当該第2CCピン211に対してフィードバックすることができ、例えば、当該CC通路を介して
図4に示す第1ID認識サブユニット14に上記第1マッチング情報をフィードバックする。
【0082】
具体的な実施では、データケーブル2において電源を投入したことが検出された場合に、データケーブル2における充電器マッチングユニット24が先に充電器1に第1マッチング信号を送信し、充電器1におけるデータケーブルマッチングユニット14が当該第1マッチング信号に応答して充電器マッチングユニット24に第2マッチング信号をフィードバックすることも可能であり、ここで具体的に限定されない。
【0083】
選択可能な一実施形態として、
図6に示すように、第2通信ピン212が第2D+ピンと第2D-ピンを含み、第3通信ピン222が第3D+ピンと第3D-ピンを含み、通信配線232がD+配線とD-配線を含み、前記第2D+ピン及び前記第3D+ピンがそれぞれ前記D+配線の両端に接続され、前記第2D-ピン及び前記第3D-ピンがそれぞれ前記D-配線の両端に接続され、
前記データケーブル2が充電器に挿入されている場合に、前記第2D+ピンと前記第2D-ピンの少なくとも一方は前記充電器における非PD充電処理ユニットと連通し、前記非PD充電処理ユニットはD+/D-通信プロトコルの充電処理ユニットである。
【0084】
なお、実際の応用において、Type-Aオスコネクタ21の構造と各ピンの分布位置は
図1、
図2、
図4及び
図5に示すType-Aメスコネクタ11の構造及び各ピンの分布位置に対応し、ここで詳細な説明を省略し、それに対応するように、Type-Aオスコネクタ21にはVBUSピン、GNDピン、D+ピン及びD-ピンを更に含んでもよく、ケーブル23にも更にVBUS配線、GND配線、D+配線及びD-配線を対応的に含み、Type-Cポート22にもVBUSピン、GNDピン、D+ピン及びD-ピンを対応的に含み、VBUS配線の両端がそれぞれType-Aオスコネクタ21におけるVBUSピン及びType-Cポート22におけるVBUSピンに接続され、GND配線の両端がそれぞれType-Aオスコネクタ21におけるGNDピン及びType-Cポート22におけるGNDピンに接続され、D+配線の両端がそれぞれType-Aオスコネクタ21におけるD+ピン及びType-Cポート22におけるD+ピンに接続され、D-配線の両端がそれぞれType-Aオスコネクタ21におけるD-ピン及びType-Cポート22におけるD-ピンに接続される。
【0085】
例えば、
図6はType-Aオスコネクタ21における各ピンの分布位置図を示し、当該Type-Aオスコネクタ21の第1側にGNDピン、D+ピン、D-ピン及びVBUSピンが設けられ、当該Type-Aオスコネクタ21の第2側に第1CCピンが設けられており、上記Type-Aメスコネクタ11の第1側と第2側が反対側であり、Type-Aオスコネクタ21が
図5に示すType-Aメスコネクタ11に挿入されている場合に、Type-Aオスコネクタ21における各ピンがType-Aメスコネクタ11における各ピンに一対一で対応して接続され、具体的な対応接続関係は下記の表1に示す。
【0086】
表1
Type-Cポートケーブル Standard-Aオスコネクタ
GNDピン GND配線 GNDピン
VBUSピン VBUS配線 VBUSピン
CC1ピン CC1配線 CCピン
CC2ピン
D+ピン D+配線 D+ピン
D-ピン D-配線 D-ピン
【0087】
図8に示すように、以下では、データケーブルがマッチしない充電器に接続されている時の具体的動作工程について例を挙げて説明し、当該データデバイスは具体的に下記のステップ801、ステップ802、ステップ803、ステップ804及びステップ805を実行できる。
【0088】
ステップ801では、データケーブルに接続されている充電器に電源を投入したか否かを判断する。
【0089】
このステップの判断結果が「YES」の場合にステップ802を実行し、逆にはこのステップを続け且つ繰り返して実行することができる。
【0090】
ステップ802では、充電器にデータケーブルを挿入したか否かを判断する。
【0091】
このステップの判断結果が「YES」の場合に、ステップ803又はステップ804を実行し、逆にはこのステップを続け且つ繰り返して実行することができる。
【0092】
具体的には、充電器に接続されているデータケーブルが
図4に示す実施例におけるデータケーブル2である場合に、ステップ803を実行し、充電器に接続されているデータケーブルが通常のデータケーブルである場合に、ステップ804を実行する。
【0093】
ステップ803では、データケーブルにおける充電器マッチングユニットが第1マッチング信号を充電器に送信する。
【0094】
データケーブルに接続されている充電器がデータケーブル2にマッチしない通常の充電器であれば、充電器がデータケーブルに第2マッチング信号をフィードバックすることがないため、ステップ805を実行する。
【0095】
ステップ805では、第1端と第2端を連通させるように第2切替ユニットを制御する。
【0096】
なお、デフォルとした場合に第2切替ユニットがその第1端と第2端を連通させ、上記ステップ805では第2切替ユニットのデフォルト切り替え状態を維持できればよい。
【0097】
ステップ804では、前記充電デバイスが非PDプロトコル充電チャネルのみを連通させる。
【0098】
なお、ステップ804又はステップ805の後、充電器がデータケーブルにおける非PDプロトコル充電チャネルと連通し、データケーブルにおけるPDプロトコル充電チャネルが連通せず、充電対象デバイスが当該充電デバイスによって一般充電を行うことができる。
【0099】
図1と
図4を参照すると、本願に係る実施例で提供される充電デバイスの構造図であり、当該充電デバイスは上記実施例で提供される充電器1とデータケーブル2を含み、第1CCピン111が第2CCピン211に接続され、第1通信ピン112が第2通信ピン212に接続される。
【0100】
データケーブル2と充電器1のマッチングが成功した場合に、第1切替ユニット15の第1端は、第1切替ユニット15の第2端と連通し、且つ第1切替ユニット15の第3端から切り離され、第2切替ユニット25の第1端は、第2切替ユニット25の第3端と連通し、且つ第2切替ユニット25の第2端から切り離され、
前記データケーブル2が充電対象デバイスに接続されている場合に、前記充電デバイスは、第3CCピン221によって前記充電対象デバイスに対してPD充電を行い、又は、第3通信ピン222によって前記充電対象デバイスに対して非PD充電を行う。
【0101】
具体的な実施では、充電器1に電源を投入した場合に、第1目標ユニットは第1マッチング信号を生成し第2目標ユニットに伝送するためのものであり、
前記第2目標ユニットは前記第1目標ユニットへ第2マッチング信号を送信し、
前記第1目標ユニットは、前記第2マッチング信号を受信した場合に、前記第1目標ユニットと前記第2目標ユニットがマッチすると決定し、前記第2目標ユニットは、前記第1マッチング信号を受信した場合に、前記第1目標ユニットと前記第2目標ユニットがマッチすると決定し、前記第1目標ユニットはデータケーブルマッチングユニット14又は充電器マッチングユニット24のうちの一方であり、前記第2目標ユニットはデータケーブルマッチングユニット14又は充電器マッチングユニット24のうちの他方である。
【0102】
例えば、上記第1目標ユニットがデータケーブルマッチングユニット14であり、上記第2目標ユニットが充電器マッチングユニット24である場合に、充電器1に電源を投入した場合に、データケーブル2と充電器1が下記のマッチング工程を実行でき、
データケーブルマッチングユニット14が第2マッチング信号を生成し、第1CCピン111、CC配線231及び第2CCピン211を介して第2マッチング信号を充電器マッチングユニット24に伝達し、
充電器マッチングユニット24が第2マッチング信号を受信した時にデータケーブル2と充電器1がマッチすると決定し、充電器マッチングユニット24が第2マッチング信号に応答して第2CCピン211、CC配線231及び第1CCピン111を介してデータケーブルマッチングユニット14へ第1マッチング信号を送信し、
データケーブルマッチングユニット14が第1マッチング信号を受信した時にデータケーブル2と充電器1がマッチすると決定する。
【0103】
具体的な実施では、データケーブル2において電源を投入したことが検出された場合に、データケーブル2における充電器マッチングユニット24が先に充電器1へ第1マッチング信号を送信し、充電器1におけるデータケーブルマッチングユニット14が当該第1マッチング信号に応答して充電器マッチングユニット24に第2マッチング信号をフィードバックすることも可能であり、ここで具体的に限定されない。
【0104】
なお、本実施形態では、上記充電デバイスの具体的動作工程は上記実施例における充電器1とデータケーブル2の動作工程に対応し、ここで詳細な説明を省略する。
【0105】
図9を参照すると、本発明の実施例で提供される第1種の充電方法のフローチャートであり、当該充電方法は本願に係る実施例で提供される、充電器1とデータケーブル2を含む充電デバイスに適用され、当該充電デバイスは具体的に下記のステップ901及びステップ902を実行できる。
【0106】
ステップ901では、充電器に電源を投入した場合に、前記充電器に接続されているデータケーブルと前記充電器をマッチングさせる。
【0107】
ステップ902では、前記充電器と前記データケーブルのマッチングが成功した場合に、第1CCピンとPD充電処理ユニットを連通させるように第1切替ユニットを駆動し、且つ第2CCピンと第3CCピンを連通させるように第2切替ユニットを駆動する。
【0108】
具体的な実施では、VBUS配線において電源を検出した場合に、充電器に電源を投入したと決定でき、なお、前記充電器に接続されているデータケーブルと前記充電器との上記マッチングは、充電器におけるデータケーブルマッチングユニットが第1CCピンから第1マッチング信号を取得したか否かを検出すること、データケーブルにおける充電器マッチングユニットが第2CCピン、CC配線及び第3CCピンから第2マッチング信号を取得したか否かを検出することであってもよい。上記マッチング工程は本願に係る実施例で提供される充電器、データケーブル及び充電デバイスの実施例におけるマッチング工程と同じで、ここで詳細な説明を省略する。
【0109】
選択可能に、前記充電器に電源を投入した場合に、前記充電器に接続されているデータケーブルと前記充電器をマッチングさせるステップは、
充電器に電源を投入した場合に、データケーブルマッチングユニットが第2マッチング信号を生成し、充電器マッチングユニットに伝送するステップと、
前記充電器マッチングユニットが前記第2マッチング信号に応答して、前記データケーブルマッチングユニットへ第1マッチング信号を伝送するステップと、
前記データケーブルマッチングユニットが前記第1マッチング信号を受信した場合に、前記充電器と前記データケーブルがマッチすると決定するステップと、を含む。
【0110】
具体的な実施では、上記マッチング工程における各ステップの順序は変更可能で、例えば、先にデータケーブル2における充電器マッチングユニット24が充電器1へ第1マッチング信号を送信し、次に充電器1におけるデータケーブルマッチングユニット14が当該第1マッチング信号に応答して充電器マッチングユニット24に第2マッチング信号をフィードバックするようにしてもよいが、ここで具体的に限定されない。
【0111】
本願に係る実施例で提供される充電デバイスでは、Type-AポートにCCピンを増設することで、当該CCピンによってPD充電プロトコルをサポートし、これによって、当該充電デバイスに電源を接続した後、充電対象デバイスにPD急速充電機能と非PD一般充電機能を同時に提供でき、本願に係る実施例で提供される充電デバイスと同じ有用効果を果たし、ここで詳細な説明を省略する。
【0112】
図10を参照すると、本願に係る実施例で提供される第2種の充電方法のフローチャートであり、当該充電方法は本願に係る実施例で提供される充電器に適用され、
図10に示すように、当該充電方法は具体的に下記のステップ1001及びステップ1002を含んでもよい。
【0113】
ステップ1001では、前記充電器がデータケーブルに接続され、前記充電器に電源を投入した場合に、前記データケーブルと前記充電器をマッチングさせる。
【0114】
ステップ1002では、前記充電器と前記データケーブルのマッチングが成功した場合に、第1CCピンとPD充電処理ユニットを連通させるように第1切替ユニットを駆動し、デフォルトでは前記第1切替ユニットが第1CCピンとデータケーブルマッチングユニットを連通させる。
【0115】
前記充電器と前記データケーブルのマッチングが成功した場合は、前記データケーブルが本願に係る実施例で提供されるデータケーブル2である場合と理解できる。
【0116】
本願に係る実施例で提供される第2種の充電方法は本願に係る実施例で提供される充電器の各工程を実現でき、且つ同じ有用効果を図ることができ、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0117】
図11を参照すると、本願に係る実施例で提供される第3種の充電方法のフローチャートであり、当該充電方法は本願に係る実施例で提供されるデータケーブルに適用され、
図11に示すように、当該充電方法は、具体的に、下記のステップ1101及びステップ1102を含んでもよい。
【0118】
ステップ1101では、前記データケーブルが充電器に接続され、前記充電器に電源を投入した場合に、前記データケーブルと前記充電器をマッチングさせる。
【0119】
ステップ1102では、前記充電器と前記データケーブルのマッチングが成功した場合に、第2CCピンと第3CCピンを連通させるように第2切替ユニットを駆動し、デフォルトでは前記第2切替ユニットが第2CCピンと充電器マッチングユニットを連通させる。
【0120】
本願に係る実施例で提供される第3種の充電方法は本願に係る実施例で提供されるデータケーブルの各工程を実現でき、且つ同じ有用効果を図ることができ、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0121】
選択可能に、本願に係る実施例は、プロセッサ、メモリ、メモリに記憶されており前記プロセッサにおいて実行可能なプログラム又は命令を含む電子機器であって、当該プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時に上記第1種の充電方法、第2種の充電方法又は第3種の充電方法の実施例の各工程を実現し、且つ同じ技術効果を達成できる電子機器を更に提供し、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0122】
本願に係る実施例は、プログラム又は命令を記憶した可読記憶媒体であって、当該プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時に上記第1種の充電方法、第2種の充電方法又は第3種の充電方法の実施例の各工程を実現し、且つ同じ技術効果を達成できる可読記憶媒体を更に提供し、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0123】
前記プロセッサは上記実施例に記載の電子機器におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、例えば、コンピュータ読み出し専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等のコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0124】
本願に係る実施例は、プロセッサと通信インタフェースを含むチップであって、前記通信インタフェースが前記プロセッサに接続され、前記プロセッサがプログラム又は命令を実行して、上記第1種の充電方法、第2種の充電方法又は第3種の充電方法の実施例の各工程を実現するためのものであり、且つ同じ技術効果を達成できるチップを更に提供し、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0125】
本願に係る実施例に記載チップは、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップ等と呼んでもよいことを理解すべきである。
【0126】
本開示に記述したこれらの実施例は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード又はそれらの組合せによって実現できることが理解可能である。ハードウェアによる実現について、モジュール、ユニット、サブモジュール、サブユニット等は、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuits,ASIC)、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processing,DSP)、デジタル信号処理装置(DSP Device,DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device,PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array,FPGA)、共通プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本願に記載の機能を実行するための他の電子ユニット又はそれらの組合せにおいて実現することができる。
【0127】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含むようになる点である。特に断らない限り、語句「一つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。なお、指摘すべきことは、本願の実施形態における方法と電子機器の範囲は示されたり、検討された順序で機能を実行するように限定されることがなく、関わる機能に応じて基本的に同時な方式又は反対の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば、記述された順序と異なる順序で記述された方法を実行することができ、更に各種のステップの追加、省略又は組合せも可能である点である。なお、一部の例を参照して記述された特徴は他の例に組み合わせることができる。
【0128】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器等であってもよい)に本願の各実施例に記載の方法を実行させる複数の命令を含む。
【0129】
以上、図面を参照しながら本願の実施例を説明したが、本願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本願の示唆をもとに、当業者が本願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
【符号の説明】
【0130】
1 充電器
2 データケーブル
11 Type-Aメスコネクタ
12 PD充電処理ユニット
13 非PD充電処理ユニット
14 データケーブルマッチングユニット
15 第1切替ユニット
21 Type-Aオスコネクタ
22 Type-Cポート
23 ケーブル
24 充電器マッチングユニット
25 第2切替ユニット
111 第1CCピン
112 第1通信ピン
211 第2CCピン
212 第2通信ピン
221 第3CCピン
222 第3通信ピン
231 CC配線
232 通信配線