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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-13
(45)【発行日】2024-06-21
(54)【発明の名称】ゲームプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/80 20140101AFI20240614BHJP
   A63F 13/2145 20140101ALI20240614BHJP
   A63F 13/426 20140101ALI20240614BHJP
   A63F 13/52 20140101ALI20240614BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240614BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20240614BHJP
【FI】
A63F13/80 E
A63F13/2145
A63F13/426
A63F13/52
A63F13/53
A63F13/55
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023082981
(22)【出願日】2023-05-19
【審査請求日】2023-05-19
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】313011434
【氏名又は名称】エヌエイチエヌ コーポレーション
【住所又は居所原語表記】(Sampyeong-dong),16,Daewangpangyo-ro 645 beon-gil,Bundang-gu,Seongnam-si,Gyeonggi-do Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】516164173
【氏名又は名称】NHN PlayArt株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】丁 佑鎭
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-126544(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112717390(CN,A)
【文献】特開2006-061717(JP,A)
【文献】国際公開第2016/010024(WO,A1)
【文献】特開2005-177436(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の仮想領域に区分されたパズル領域を表示し、
操作可能なパズル要素を前記仮想領域の区分に従って配置し、
前記仮想領域の区分に従わずに前記パズル領域と重なる遮蔽要素を表示することをコンピュータに実行させるプログラムであって、
ユーザが前記遮蔽要素と重なっている状態の前記パズル要素をタッチ操作することによって、操作可能な状態で表示させ、
前記タッチ操作は、前記ユーザが前記タッチ操作によって選択した前記遮蔽要素と重なっている状態の前記パズル要素と、当該パズル要素と隣接し、前記遮蔽要素と重なっている状態のパズル要素とを入れ替える操作を実行することで所定の条件を満たすパズル要素を消去することを含む、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記パズル領域において、前記遮蔽要素を移動させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記遮蔽要素は、前記パズル領域の一部を露出する開口部を有し、前記遮蔽要素から露出するパズル領域の面積は、前記遮蔽要素の面積よりも小さい、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記遮蔽要素において、前記開口部を移動させる、請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記遮蔽要素と重なっている場合、当該パズル要素の表示態様を変化させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記パズル領域に、前記複数の仮想領域に区分する線分を遮蔽要素の有無に関わらず表示させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記遮蔽要素と重なる前記パズル要素を、透過可能に表示させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記遮蔽要素の表示態様を経時的に変化させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一実施形態は、ゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯端末で実行可能なパズルゲームとして、複数の種類のパズル要素を移動させて並べ替えることで所定の配置条件を満たしたパズル要素を消していくゲームが知られている。例えば、特許文献1には、ゲーム画面におけるゲームステージに複数の種類のブロックが配置され、方向入力キーによって重力方向を指定すると、複数の種類のブロックが指定された重力方向にしたがってゲームステージ内を移動するゲームが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-260269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術のように、パズルゲームでは難易度の調整のため、プレイヤに高いスキルレベルが要求される機能が多用される。しかしながら、プレイヤのゲームに対するスキルレベルによってはクリアすることが困難な場合がある。
【0005】
本発明の一実施形態では、パズルゲームにおいてプレイヤのゲームに対するスキルレベルによらず、ゲームの難易度を調整することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るゲームプログラムは、複数の仮想領域に区分されたパズル領域を表示し、操作可能なパズル要素を仮想領域の区分に従って配置し、仮想領域の区分に従わずにパズル領域と重なる遮蔽要素を表示することをコンピュータに実行させるゲームプログラムであって、遮蔽要素と重なっている状態でパズル要素を操作可能な状態で表示させる。
【0007】
上記の構成において、パズル要素に遮蔽要素の境界が重なっている状態で、パズル要素を操作可能な状態で表示させてもよい。
【0008】
上記の構成において、パズル領域において、遮蔽要素を移動させてもよい。
【0009】
上記の構成において、遮蔽要素は、パズル領域の一部を露出する開口部を有し、遮蔽要素から露出するパズル領域の面積は、遮蔽要素の面積よりも小さくてもよい。
【0010】
上記の構成において、遮蔽要素において、開口部を移動させてもよい。
【0011】
上記の構成において、遮蔽要素と重なっている場合、当該パズル要素の表示態様を変化させてもよい。
【0012】
上記の構成において、パズル領域に、複数の仮想領域に区分する線分を遮蔽要素の有無に関わらず表示させてもよい。
【0013】
上記の構成において、遮蔽要素と重なるパズル要素を、透過可能に表示させてもよい。
【0014】
上記の構成において、遮蔽要素の表示態様を経時的に変化させてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一実施形態によれば、パズルゲームにおいてプレイヤのゲームに対するスキルレベルによらず、ゲームの難易度を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一実施形態における通信システムの構成を示すブロック図である。
図2】一実施形態における通信装置の構成を示すブロック図である。
図3】一実施形態におけるサーバの構成を示すブロック図である。
図4】一実施形態における通信装置のゲーム処理機能を示すブロック図である。
図5】一実施形態におけるサーバのゲーム処理機能を示すブロック図である。
図6】一実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。
図7】一実施形態におけるパズル要素の設定の一例を示す図である。
図8】一実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。
図9】一実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。
図10】一実施形態におけるパズル要素の配置設定の一例を示す図である。
図11】一実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。
図12】一実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態であるゲームプログラム(具体的には、パズルゲームの画像制御のためのプログラム)について説明する。但し、本発明は、多くの異なる態様で実施することが可能である。すなわち、本発明は、以下に示す実施形態の記載内容に限定して解釈されない。本実施の形態で参照する図面において、同一部分または同様の機能を有する部分には、同一の符号または同一の符号の後にアルファベットを付した符号を用い、その繰り返しの説明は省略する。
【0018】
本明細書および特許請求の範囲において、各用語は、次のように定義される。
【0019】
「ゲーム画像」は、ディスプレイに表示されるゲームの進行状況を表す画像である。パズルゲームの場合、ディスプレイには、複数のパズル要素が配置されたパズル領域を含むゲーム画像が表示される。ゲームプレイヤ(以下、単に「プレイヤ」という)は、ゲーム画像の一部にタッチ操作を行うことによりゲーム操作を行うことができる。
【0020】
「パズル領域」とは、ゲーム画像における複数のパズル要素が配置された領域である。プレイヤが、パズル領域に配置されたパズル要素を操作してパズル要素の配置を変更したり、パズル領域内でイベント(特殊な効果の発動)を発生させたりすることによりパズルゲームが進行する。
【0021】
「パズル要素」とは、パズルを構成する個々のピースとして機能するオブジェクト(具体的には、ゲーム画像に含まれる操作対象または処理対象の画像)を指す。パズル要素には、プレイヤが操作可能な「操作オブジェクト」とプレイヤが操作不能な「非操作オブジェクト」が含まれる。操作オブジェクトは、「プレイヤオブジェクト」、「特殊オブジェクト」などが含まれ得る。非操作オブジェクトには、パズル要素の移動を妨げる「妨害オブジェクト」や、プレイヤにとって不利な効果を発動する「敵オブジェクト」などが含まれ得る。
【0022】
「タッチ操作」とは、ユーザが、タッチパネル等に対し、指又はスタイラスペン等(以下、「指示物」という)を接触させて行う操作を指す。「タップ操作」とは、指示物の接触の開始から解除までが短いタッチ操作を指す。「長押し操作」とは、指示物の接触の開始から解除までがタップ操作よりも長いタッチ操作を指す。「スライド操作」とは、指示物の接触状態を維持したまま接触点を移動させる操作(接触点の座標変化を伴う操作)を指す。スライド操作のうち、指示物の接触時間が長い操作は、スワイプ操作と呼ぶ場合がある。また、スライド操作のうち、指示物の接触時間が短い操作は、フリック操作と呼ばれる場合もある。
【0023】
「プログラム」とは、プロセッサ及びメモリを備えたコンピュータにおいてプロセッサより実行される命令又は命令群を指す。「コンピュータ」は、プログラムの実行主体を指す総称である。例えば、サーバ(またはクライアント)によりプログラムが実行される場合、「コンピュータ」は、サーバ(またはクライアント)を指す。また、サーバとクライアントとの間の分散処理により「プログラム」が実行される場合、「コンピュータ」は、サーバおよびクライアントの両方を含む。この場合、「プログラム」は、「サーバで実行されるプログラム」および「クライアントで実行されるプログラム」を含む。「プログラム」が、複数のサーバ間で分散処理される場合も同様に、「コンピュータ」は、複数のサーバを含み、「プログラム」は、各サーバで実行される各プログラムを含む。
【0024】
<第1実施形態>
[通信システムの構成]
図1は、本発明の一実施形態における通信システム1000の構成を示すブロック図である。通信システム1000は、通信装置100およびサーバ500を有する。通信装置100およびサーバ500は、インターネット、通信回線などのネットワークNWに接続される。通信システム1000は、クライアントである通信装置100とサーバ500とで構成されるクライアントサーバシステムである。
【0025】
通信装置100は、例えば、スマートフォンなどの携帯端末である。通信装置100は、ネットワークNWに接続することにより、サーバ500または他の通信装置と通信を行うことができる。通信装置100は、ゲームプログラムをインストールすることが可能である。通信装置100にインストールされたゲームプログラムを実行することにより、ユーザの操作に応じてパズル領域内のプレイヤオブジェクトを操作可能なパズルゲームが提供される。
【0026】
ゲームプログラムは、サーバ500からネットワークNWを介して通信装置100にダウンロードされる。ただし、ゲームプログラムは、予め通信装置100にインストールされていてもよい。さらに、ゲームプログラムは、磁気記録媒体、光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録した状態で提供されてもよい。この場合、通信装置100は、記録媒体を読み取る装置を備えた情報処理装置であればよい。
【0027】
ゲームプログラムの実行は、通信装置100が実行する場合、サーバ500が実行する場合、および通信装置100とサーバ500とで役割を分担して実行する場合(いわゆる分散処理を行う場合)のいずれの態様も採り得る。
【0028】
サーバ500は、通信装置100に対して、ゲームプログラムを提供したり各種のサービスを提供したりする情報処理装置である。各種のサービスには、例えば、通信装置100においてオンラインゲームを実行する際におけるログイン処理、同期処理などのサービスが含まれる。そのほか、各種のサービスには、例えば、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)が含まれていてもよい。ゲームプログラムは、サーバ500に含まれる記憶装置、サーバ500が読み出し可能な記録媒体、またはサーバ500がネットワークNWを介して接続可能なデータベースに記録される。図1において、サーバ500は、単一の情報処理装置として図示されているが、複数の情報処理装置で構成されていてもよい。
【0029】
[通信装置の構成]
図2は、本発明の一実施形態における通信装置100の構成を示すブロック図である。本実施形態の通信装置100は、制御部101、記憶部102、表示部103、操作部104、センサ部105、撮像部106、位置検出部107、通信部108、音入出力部109、および報知部110を含む。ただし、通信装置100は、これらの要素をすべて含むものに限定されない。
【0030】
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ(演算処理装置)およびRAM等の記憶装置を備える。制御部101は、記憶部102に記憶されたプログラムをプロセッサにより実行して、各種機能を通信装置100において実現させる。通信装置100の各要素から出力される信号は、通信装置100において実現される各種機能によって使用される。
【0031】
記憶部102は、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブなどの恒久的な情報保持および情報の書き換えが可能な記録装置(記録媒体)である。記憶部102は、プログラムおよび当該プログラムの実行に必要となるパラメータ等の情報を格納する。例えば、前述のゲームプログラムは、記憶部102に格納される。
【0032】
表示部103は、制御部101の制御に応じて、各種の表示画像(例えば、ゲーム画像等)を表示する表示領域を有する。表示部103は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどの表示装置である。
【0033】
操作部104は、ユーザの操作に応じた信号(例えば、命令または情報を示す信号)を制御部101に出力する操作装置である。操作部104は、表示部103の表面に配置されたタッチセンサである。操作部104は、表示部103と組み合わせることによってタッチパネルを構成する。ユーザの操作に応じた命令または情報は、ユーザの指又はスタイラスペン等の指示物で操作部104に接触することによって通信装置100へ入力される。ただし、操作部104は、通信装置100の筐体に配置されたスイッチを含んでもよい。
【0034】
センサ部105は、通信装置100の動き、通信装置100の周囲の環境などに関する情報を収集して信号に変換する機能を備える装置である。本実施形態のセンサ部105は、例えば、加速度センサである。制御部101は、センサ部105の出力信号に基づいて、通信装置100の動き(例えば、傾き、振動など)に関する情報を取得する。ただし、センサ部105は、照度センサ、温度センサ、磁気センサその他のセンサを含んでもよい。
【0035】
撮像部106は、撮像対象の像を信号に変換する撮像装置(カメラ)である。通信装置100は、撮像部106から出力された撮像信号に基づいて画像ファイル(静止画ファイルおよび動画ファイルを含む)を生成する。撮像部106は、一次元コードまたは二次元コードなどの識別コードを読み取るスキャナーとしても機能する。
【0036】
位置検出部107は、位置情報に基づいて通信装置100の位置を検出する。本実施形態の位置検出部107は、GNSS(Global Navigation Satellite System)を用いて通信装置100の位置を検出する。
【0037】
通信部108は、制御部101の制御により、ネットワークNWと接続して、ネットワークNWに接続されたサーバ500など、他の通信装置と情報の送信および受信を行う無線通信モジュールである。通信部108は、赤外線通信、近距離無線通信などを行う通信モジュールを含んでいてもよい。
【0038】
音入出力部109は、音の入力及び出力を行う。例えば、音の入力は、音入出力部109のマイクにより行われる。音の出力は、音入出力部109のスピーカにより行われる。音入出力部109は、他の通信装置との通話のほか、外部音の収集またはゲーム進行に伴う音声または効果音等の出力に用いることもできる。
【0039】
報知部110は、ユーザに対し、視覚的、聴覚的または触覚的方法により通信装置100の状態を報知する。具体的には、報知部110は、ユーザに対して光、音または振動を用いて通信装置100の状態を報知する。例えば、報知部110は、ランプを点滅させたり筐体全体を振動させたりすることにより、外部装置との通信の有無をユーザに報知することができる。筐体全体の振動は、報知部110のバイブレータにより行われる。また、報知部110は、ゲーム進行に伴うイベントの発生をユーザに報知することも可能である。例えば、報知部110は、パズル領域に配置されたパズル要素が所定の条件を満たしたことをユーザに光、音または振動を用いて報知することができる。
【0040】
[サーバの構成]
図3は、本発明の一実施形態におけるサーバ500の構成を示すブロック図である。本実施形態のサーバ500は、制御部501、記憶部502および通信部503を含む。
【0041】
制御部501は、CPUなどの演算処理回路(制御装置)およびRAM等の記憶装置を備える。制御部501は、記憶部502に記憶されたプログラムをCPUにより実行して、各種機能をサーバ500において実現させる。サーバ500の各要素から出力される信号は、サーバ500において実現される各種機能によって使用される。
【0042】
記憶部502は、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブなどの恒久的な情報保持および情報の書き換えが可能な記録装置(記録媒体)である。記憶部502は、プログラムおよび当該プログラムの実行に必要となるパラメータ等の情報を格納する。例えば、前述のゲームプログラムは、記憶部502に格納される。また、記憶部502は、ネットワークNWを介して他の装置(例えば、通信装置100)から受信した各種情報を格納する。
【0043】
通信部503は、制御部501の制御により、ネットワークNWと接続して、ネットワークNWに接続された通信装置100、他のサーバなど、他の装置と情報の送信および受信を行う無線通信モジュールである。他のサーバとしては、例えば、ゲームサーバ、SNSサーバ、メールサーバなどが例示できる。
【0044】
[通信装置のゲーム処理機能]
通信装置100で実行されるゲーム処理機能について説明する。ゲーム処理機能は、通信装置100の制御部101がゲームプログラムを実行することによって実現される。以下に説明するゲーム処理機能を実現するための構成の一部または全部がハードウエアによって実現されてもよい。
【0045】
図4は、本発明の一実施形態における通信装置100のゲーム処理機能10を示すブロック図である。ゲーム処理機能10は、ゲーム操作取得部11、設定データ受信部12、ゲームデータ記憶部13、ゲーム処理実行部14、ステータスデータ送信部15、表示データ生成部16、及び、表示データ出力部17を含む。ただし、図4に示すゲーム処理機能10は、一例に過ぎず、一部の機能が省略されたり他の機能が追加されたりしていてもよい。
【0046】
ゲーム操作取得部11は、ユーザによって操作部104に入力された操作のうち、ゲーム操作を取得する。ゲーム操作は、ゲームに関する操作であって、例えば、後述するパズル要素(具体的には、プレイヤオブジェクト)の移動、ゲームステージの選択、アイテムの使用、プレイヤオブジェクトの選択などのユーザの指示等を含む。ゲーム操作は、操作部104に対するタッチ操作により行われる。
【0047】
設定データ受信部12は、サーバ500から通信部108を介して設定データを受信する。設定データは、ゲーム進行に関する様々な設定パラメータ等を含むデータであり、サーバ500において生成される。設定データには、ゲーム制御に関する制御データが含まれていてもよい。例えば、予めゲーム提供者によって設定されたゲームステージに関する設定、プレイヤオブジェクトの種類の設定であってもよいし、プレイヤによって設定されたプレイヤオブジェクトの種類の設定、ゲームの難易度などが設定された制御データであってもよい。
【0048】
ゲームデータ記憶部13は、設定データ受信部12によって受信された設定データを記憶したり、ゲーム画像を表示するために必要なデータ(例えば、画像データ等)を記憶したりする。ゲームデータ記憶部13は、後述するステータスデータを記憶してもよい。
【0049】
ゲーム処理実行部14は、ゲーム操作取得部11によって取得されたゲーム操作および設定データ受信部12によって受信された設定データに基づいて、ゲームの進行を制御するための処理(ゲーム進行処理)を実行する。ゲーム進行処理は、例えば、後述するパズル領域内に配置された複数のパズル要素の移動に伴う各種イベントの処理(パズル要素の再配置を含む)、各種イベントの処理に応じたステータスデータを生成するための処理、パズル領域と重なるように遮蔽要素SEを表示させる処理、及びゲーム進行の状況に応じたゲーム画像を制御するための処理を含む。ステータスデータは、ゲーム進行の状態(各パズル要素の配置、プレイヤが取得したポイントなど)を表すデータである。ゲーム処理実行部14は、任意のタイミングでステータスデータを生成することができる。ゲーム進行処理の詳細な具体例については後述する。
【0050】
ステータスデータ送信部15は、通信部108を介して、ゲーム処理実行部14によって生成されたステータスデータをサーバ500に送信する。ステータスデータ送信部15は、例えば、ゲーム終了時、イベント発生時など任意のタイミングでステータスデータを送信することができる。
【0051】
表示データ生成部16は、ゲーム処理実行部14において制御されるゲームの進行に応じたゲーム画像を表示部103に表示するための表示データを生成する。表示データは、背景画像、パズル要素、及び遮蔽要素等のオブジェクト画像を含む。
【0052】
表示データ出力部17は、表示データ生成部16において生成された表示データを表示部103に出力する。表示データ出力部17は、例えば、表示画像の出力タイミングを制御する信号、表示部103の各ドライバ回路を制御する信号などを生成する。
【0053】
[サーバのゲーム処理機能]
サーバ500で実行されるゲーム処理機能について説明する。ゲーム処理機能は、サーバ500の制御部501がゲームプログラムを実行することによって実現される。以下に説明するゲーム処理機能を実現するための構成の一部または全部がハードウエアによって実現されてもよい。
【0054】
図5は、本発明の一実施形態におけるサーバ500のゲーム処理機能50を示すブロック図である。ゲーム処理機能50は、ステータスデータ受信部51、ゲームデータ記憶部52、ゲーム処理実行部53、及び、設定データ送信部54を含む。ただし、図5に示すゲーム処理機能50は、一例に過ぎず、一部の機能が省略されたり他の機能が追加されたりしていてもよい。
【0055】
ステータスデータ受信部51は、通信装置100から通信部503を介してステータスデータを受信する。ステータスデータには、送信元の通信装置100を識別するための識別データが含まれていてもよい。
【0056】
ゲームデータ記憶部52は、ステータスデータ受信部51によって受信されたステータスデータを記憶したり、ゲーム処理実行部53によって生成された設定データを記憶したりする。ステータスデータ及び設定データは、対応する通信装置100に関連付けられて記憶される。
【0057】
ゲーム処理実行部53は、ステータスデータ受信部51によって受信されたステータスデータに基づいて、ゲームの進行状況を管理するための処理(ゲーム管理処理)を実行する。ゲーム管理処理は、例えば、各通信装置100に関連付けられたステータスデータを管理するための処理、各ゲームの進行状況に応じた設定データを生成するための処理、及び、各通信装置100のゲームへのログイン処理を含む。ゲーム管理処理は、各通信装置100の間におけるゲーム進行を同期させるための処理を含んでもよい。また、ゲーム処理実行部53は、この例に限らず、ゲーム管理処理に加えて、前述したゲーム進行処理の少なくとも一部を実行することも可能である。
【0058】
設定データは、ゲーム進行の状態に応じた各パラメータを設定するためのデータである。例えば、設定データは、関連する通信装置100の識別データ、次のゲームステージの進行及び制御に関するパラメータなどを含む。ゲーム処理実行部53は、ステータスデータを受信したことに応じて、当該ステータスデータに対応する通信装置100に関連付けられた設定データを生成することができる。
【0059】
設定データ送信部54は、通信部503を介して、ゲーム処理実行部53によって生成された設定データを、対応する通信装置100に送信する。設定データ送信部54は、例えば、イベント発生時、次のゲームステージへの移行時などのタイミングで設定データを送信することができる。設定データ送信部54は、設定データに加えて、現時点におけるステータスデータを通信装置100に送信してもよい。
【0060】
[ゲーム画像の構成]
以下に説明するゲーム画像GIは、図2に示した通信装置100の制御部101(具体的には、制御部101が備えるプロセッサ)が、記憶部102から読み出したゲームプログラムを実行することにより表示部103に表示される。ただし、図3に示したサーバ500の制御部501(具体的には、制御部501が備えるプロセッサ)が、記憶部502に記憶されたゲームプログラムを実行して、通信装置100の表示部103にゲーム画像GIを表示する構成としてもよい。
【0061】
図6は、本発明の一実施形態におけるゲームプログラムを実行した際におけるゲーム画像GIを示す図である。具体的には、図6は、ゲームプログラム実行中のパズルゲームの一場面を表している。通信装置100は、スマートフォン等の携帯端末である。ゲーム画像GIは、通信装置100の表示部103に表示されている。なお、図示は省略するが、表示部103とほぼ同じ領域に操作部104としてタッチセンサが配置される。
【0062】
図6に示すゲーム画像GIは、背景領域BA及びパズル領域PAを含む。背景領域BAは、例えば、森、平野、山岳地帯などのゲームステージを表す背景画像が表示される。さらに、本実施形態では、背景領域BAには、後述するプレイヤが取得したポイントの値を示すポイントゲージPG、ゲーム設定を調整するためのインタフェースGC、及び、ゲームアイテムを使用するためのインタフェースGUが配置される。ただし、背景領域BAに配置可能な画像は、この例に限られるものではない。
【0063】
パズル領域PAは、パズルゲームの操作を行うための領域である。パズル領域PAは、複数の仮想領域VAに区分されている。パズル領域PAには、複数の仮想領域VAの区分にしたがって、複数のパズル要素が配置される。図6に示す例では、仮想領域VAは四角形であり、複数の仮想領域VAがX方向及びY方向に並ぶことで、パズル領域PAが形成される。また、本実施形態では、仮想領域VAは四角形の場合について説明するが、仮想領域VAの形状は特に限定されず、例えば、三角形であってもよいし、六角形であってもよい。仮想領域VAは、隣接する仮想領域VAと接続するようにタイル状に配置される。また、複数の仮想領域VAがタイル状に配置されることによって形成されるパズル領域PAの形状についても特に限定されない。仮想領域VAの形状によって、パズル要素を移動させる方向が決定される。仮想領域VAの形状が四角形であれば、パズル要素は上下左右の4方向に移動することができるし、仮想領域VAの形状が六角形であれば、パズル要素は6方向に移動することができる。なお、図6では、パズル領域PAにおいて、複数の仮想領域VAに区分する線分LDが表示されている例について説明するが、複数の仮想領域VAに区分する線分LDが表示されていなくてもよい。
【0064】
図6に示す例では、パズル領域PAには、複数の種類のパズル要素として、プレイヤオブジェクトPJ、および妨害オブジェクトIJが配置されている。図示しないが、パズル領域PAには、パズル要素として、特殊オブジェクト、または敵オブジェクトが配置されていてもよい。パズル領域PAには、上から下に向けて仮想の重力場が設定されている。そのため、パズル領域PAに配置された各パズル要素は、下方に空き領域が存在すると、空き領域を埋めるように下方に移動する。このとき、各パズル要素は、重力に引かれて自然落下するように下方に移動する。パズル要素が下方に移動することによりパズル領域PAの上方に空き領域が形成されると、パズル領域PAの上方側の領域外から新たなパズル要素が追加される。ただし、仮想の重力場を設定する例に限らず、パズル領域PAは、単に、空き領域を検知した場合に、その空き領域を埋めるようにパズル要素が移動するように制御されていてもよい。例えば、パズル要素が、パズル領域PAの空き領域を埋めるように、左方側から右方側へ移動するように制御されてもよい。本実施形態では、パズル領域PAに追加されるパズル要素は、プレイヤオブジェクトPJである場合について説明するが、妨害オブジェクトIJが追加されてもよい。
【0065】
図6に示す例では、プレイヤオブジェクトPJには、形状によって区別される4種類のプレイヤオブジェクトPJ1~PJ4が含まれる。プレイヤオブジェクトPJ1~PJ4は、パズルゲームを開始するに当たり、ゲーム提供者によって選択されていてもよいし、プレイヤによって選択されていてもよい。プレイヤが選択した複数のプレイヤオブジェクトPJ1~PJ4によって編成されたプレイヤオブジェクト群を「デッキ」又は「パーティ」として設定してもよい。
【0066】
個々のプレイヤオブジェクトPJ1~PJ4を区別する必要がないときは、単に、プレイヤオブジェクトPJと呼ぶ。ユーザは、プレイヤオブジェクトPJをタッチ操作により操作することによりパズルゲームを進行させる。なお、ここでは4種類のプレイヤオブジェクトPJ1~PJ4を例示したが、プレイヤオブジェクトPJの種類は、この数に限定されるものではない。
【0067】
妨害オブジェクトIJは、プレイヤオブジェクトPJの移動を妨げるパズル要素として機能する。ここでは1種類の妨害オブジェクトIJのみを例示したが、複数種類の妨害オブジェクトIJが配置されてもよい。また、妨害オブジェクトIJは、同じ位置に固定されていてもよいし、他の位置へ移動可能としてもよい。また、妨害オブジェクトIJに隣接するプレイヤオブジェクトPJの消去された場合、当該妨害オブジェクトIJも消去されてもよい。ただし、ユーザは、妨害オブジェクトIJを操作することはできない。
【0068】
[ゲーム進行の概略]
次に、本発明の一実施形態のゲームプログラムを実行することによりプレイヤに提供されるパズルゲームの進行の概要について説明する。
【0069】
図7は、本発明の一実施形態のゲームプログラムを実行した際におけるゲーム進行の一例を示す図である。具体的には、図7は、複数のパズル要素の一部の配置を変更することにより、複数のパズル要素の一部を消去する過程を示している。
【0070】
まず、「1.配置変更」に示すように、プレイヤのタッチ操作(あるパズル要素を隣接するパズル要素に向けてドラッグ又はフリックする操作)により隣接する2つのパズル要素の位置が入れ替えられる。図7に示す例では、プレイヤオブジェクトPJ1の位置とプレイヤオブジェクトPJ2の位置とを入れ替える操作が行われた様子を示している。
【0071】
パズル要素の入れ替えは、特定の条件を満たした場合に限り実行することができる。特定の条件には、プレイヤオブジェクトPJの入れ替え後に、所定の共通性を有するプレイヤオブジェクトPJが所定数以上並ぶオブジェクト群OGが形成されるという条件が含まれる。「所定の共通性」は、例えば、同じプレイヤキャラクタPCに関連付けられていること、又は、同じ属性を有することであってもよい。「所定数」は、例えば、3つ以上とすることができる。「オブジェクト群」は、複数のプレイヤオブジェクトで構成される一群のオブジェクトの集合である。なお、上記特定の条件を満たさない場合、パズル要素の位置の入れ替えは実行されない。この場合、プレイヤのタッチ操作に応じて入れ替え対象の2つのパズル要素を途中まで移動させ、元の位置に戻す演出表示が行われてもよい。
【0072】
図7に示す例では、操作対象のプレイヤオブジェクトPJ1の位置とプレイヤオブジェクトPJ2の位置とが入れ替わることにより、プレイヤオブジェクトPJ1が縦方向に3つ並ぶため、前述の特定の条件を満たす。したがって、操作対象のプレイヤオブジェクトPJ1の位置と隣接するプレイヤオブジェクトPJ2の位置とが入れ替わり、縦に3つ並んだプレイヤオブジェクトPJ1で構成されるオブジェクト群OG1が形成される。
【0073】
パズル要素の配置変更により前述のオブジェクト群OG1が形成されると、「2.消去」に示すように、形成されたオブジェクト群OG1が消去される。オブジェクト群OG1が消去されると、オブジェクト群OG1に対応する位置には空き領域が形成される。形成された空き領域に対しては、「3.再配置」に示すように、上方に位置するパズル要素が空き領域を埋めるように落下(移動)してパズル要素の再配置が実行される。図7に示す例では、1つのプレイヤオブジェクトPJ4及び2つのプレイヤオブジェクトPJ2が再配置される様子が示されている。図示は省略するが、上方のパズル要素が落下することにより形成された空き領域には、さらに上方に位置するパズル要素が落下する。このように、連鎖的にパズル要素が落下することにより、パズル領域PAの空き領域が埋められる。
【0074】
図7には示していないが、「3.再配置」の過程において、空き領域を他のパズル要素で埋めることにより新たに消去対象のオブジェクト群OGが形成された場合(すなわち、新たに所定の共通性を有する複数のプレイヤオブジェクトPJが所定数以上並んだ場合)、新たに形成されたオブジェクト群OGも消去される。このように連続的にオブジェクト群OGを消去する処理を「連鎖」と呼ぶ。連鎖によるオブジェクト群OGの消去が実行されると、空き領域を埋めるようにパズル要素の再配置が継続的に実行される。連鎖は、消去対象のオブジェクト群OGが形成されなくなるまで実行される。
【0075】
本実施形態では、前述の「1.配置変更」から「3.再配置」に至るまでの一連の過程を「ターン」と呼ぶ。換言すれば、ターンとは、ゲーム進行の単位である。本実施形態では、隣接するプレイヤオブジェクトPJの位置の入れ替えを行うことによりターンが開始され、形成されたオブジェクト群を消去し、複数のプレイヤオブジェクトPJの再配置が完了した時点で1回のターンが終了する。なお、前述の連鎖が発生した場合は、連鎖が終了して再配置が完了した時点でターンが終了する。
【0076】
消去したプレイヤオブジェクトPJの数に応じて、ポイントゲージPGのポイントの値を増加させてもよい。また、消去したプレイヤオブジェクトPJが所定の条件を満たした場合に、ポイントゲージPGのポイントの値をより増加させてもよい。所定の条件とは、例えば、所定の数以上のプレイヤオブジェクトPJを消去した場合、所定の数以上連鎖を発生させた場合などをいう。
【0077】
図示しないが、消去対象のオブジェクト群OGが所定の条件を満たしたとき、特殊オブジェクトを配置してもよい。特殊オブジェクトの生成条件とは、例えば、所定の共通性を有するプレイヤオブジェクトPJが4つ以上並ぶオブジェクト群OGが形成された場合に、1つの特殊オブジェクトが生成されてもよい。
【0078】
特殊オブジェクトはプレイヤの操作に応じて特殊な効果を発動する。特殊オブジェクトは、隣接するプレイヤオブジェクトPJと入れ替える操作が行われることで、特殊な効果を発動させてもよいし、特殊オブジェクト自体をタップするなどして選択されることで、特殊な効果を発動させてもよい。特殊な効果とは、消去されたプレイヤオブジェクトPJの数に応じて得られるポイントが所定の倍率で増加することや、特殊オブジェクトが配置される行又は列に並ぶ他のプレイヤオブジェクトPJが消去することや、特殊オブジェクトを生成したプレイヤオブジェクトPJと共通性を有するプレイヤオブジェクトPJをすべて消去することなどが挙げられる。特殊な効果はこれらに限定されず、プレイヤがゲームを進めるための有利な効果であればよい。特殊な効果を発動することで、その効果にしたがって、ポイントゲージPGのポイントの値が増加してもよい。
【0079】
また、ゲームの開始前または開始後に、背景領域BAに配置されたゲームアイテムを使用するためのインタフェースGUが選択されてもよい。これにより、プレイヤにとって有利にゲームが進められるように、所定のプレイヤオブジェクトPJの配列が変更されたり、プレイヤオブジェクトPJ自体が変更されたり、プレイヤオブジェクトPJが特殊オブジェクトに変更されてもよい。
【0080】
また、ゲームの開始前または開始後に、ゲーム設定を調整するためのインタフェースGCが選択されてもよい。ゲーム設定の調整とは、例えば、音声の音量、ゲームの難易度の設定、又はゲームを進めるためのヒントの表示などを調整してもよい。
【0081】
ゲームプログラムは、所定の終了条件を満たすことで終了する。所定の終了条件とは、例えば、所定のターン数が終了したことや、所定の数のプレイヤオブジェクトPJを消去したことや、所定の回数のオブジェクト群を消去したことや、所定の時間が経過したことや、所定のポイントを取得したこと等が挙げられる。所定の終了条件はこれらに限定さない。
【0082】
通常、パズルゲームでは、ゲームステージ(面)が進むごとにゲームの難易度を上げていく。難易度の調整は、例えば、プレイヤオブジェクトPJのオブジェクト群を所定の回数消去することや、プレイヤオブジェクトPJのオブジェクト群を所定の回数連続して連鎖を発生させることや、特定のパズル要素を消去することなどが挙げられる。プレイヤは、自身が持っているスキルレベルに応じたゲームの設定をクリアすることで、徐々にスキルレベルを上げていく。しかしながら、プレイヤのスキルレベルが上がらない場合、プレイヤがゲームをクリアすることを途中で断念してしまう可能性がある。
【0083】
本発明の一実施形態におけるゲームプログラムでは、プレイヤのゲームのスキルレベルによらず、ゲームの難易度を調整する例について説明する。本発明の一実施形態では、パズル領域PAの一部を遮蔽要素によって遮蔽する。これにより、プレイヤは自身の記憶を頼りに、遮蔽要素によって隠されたパズル要素を操作する。これにより、プレイヤは自身のスキルレベルが高くなくても、ゲームステージを進めることができる。そのため、プレイヤにゲームに対する関心を持たせ続けることができる。
【0084】
図8及び図9は、本発明の一実施形態のゲームプログラムを実行した際におけるゲーム進行の一例を示す図である。具体的には、図8及び図9は、パズル領域PAに遮蔽要素SEが重なるように表示される例について示している。
【0085】
遮蔽要素SEは、パズル領域PAのうち複数の仮想領域VAを覆っている。本発明の一実施形態では、表示データ生成部16は、パズル領域PAを表示させるレイヤの上に、遮蔽要素SEを表示させるレイヤを表示させるように表示データを生成する。また、パズル領域PAにおいて、複数の仮想領域に区分するための線分を表示させる場合、表示データ生成部16は、遮蔽要素SEを表示させるレイヤの上に、パズル領域PAにおいて、複数の仮想領域に区分するための線分を表示させるレイヤを表示させるように表示データを生成する。または、表示データ生成部16は、パズル領域PAと、パズル領域PAにおいて複数の仮想領域に区分するための線分とを、同じレイヤで表示させて、そのレイヤの上に遮蔽要素SEを表示させるためのレイヤを表示させる表示データを生成してもよい。この場合には、遮蔽要素SEに、複数の仮想領域に区分するための線分が表示されない。
【0086】
ここで、遮蔽要素SEによって隠されていない状態でも操作可能なパズル要素であれば、当該パズル要素は、遮蔽要素SEによって隠された状態でも操作可能である。つまり、本実施形態では、プレイヤオブジェクトPJであれば、遮蔽要素SEによって隠された状態でも操作可能である。一方、妨害オブジェクトIJは、遮蔽要素SEによって隠されていない状態では操作不可であるため、遮蔽要素SEによって隠された状態でも操作不可である。
【0087】
このとき、遮蔽要素SEは、仮想領域VAの区分に従わずにパズル領域PAと重なるように表示される。遮蔽要素SEが仮想領域VAの区分に従って配置される場合、プレイヤが、遮蔽要素SEがパズル要素の一部であると誤認してしまうおそれがある。それにより、プレイヤが、遮蔽要素SEによって隠されたパズル要素を操作できないと誤認してしまうおそれがある。遮蔽要素SEは、仮想領域VAの区分に従わずにパズル領域PAと重なるように表示させることで、プレイヤが遮蔽要素SEによって隠されたパズル要素を操作できないと誤認することを抑制することができる。
【0088】
また、パズル要素に遮蔽要素SEの境界が重なっている状態で、パズル要素を操作可能な状態で表示させてもよい。つまり、ユーザはパズル要素が遮蔽要素SEによって見切れている場合であっても、パズル要素を操作可能である。パズル要素が遮蔽要素SEによって見切れている場合であってもパズル要素が操作可能であることで、遮蔽要素SEによって隠れているパズル要素も操作可能であると、ユーザに直感的に示すことができる。
【0089】
遮蔽要素SEは、パズル領域PAの一部を遮蔽し、遮蔽要素SEから露出するパズル領域PAの面積は、遮蔽要素SEの面積よりも大きくてもよい。遮蔽要素SEから露出するパズル領域PAの面積の大きさに応じて、ゲームの難易度を調整することができる。遮蔽要素SEから露出するパズル領域PAの面積が大きいほど、プレイヤがパズル要素の配置を覚えることが容易となり、ゲームの難易度を下げることができ、遮蔽要素SEから露出するパズル領域PAの面積が小さいほど、プレイヤがパズル要素の配置を覚えることが困難となり、ゲームの難易度を上げることができる。
【0090】
また、遮蔽要素SEの形状は、仮想領域VAの区分に従わずにパズル領域PAと重なることができれば、特に限定されない。円形、又は多角形であってもよいし、ハート形、星形であってもよいし、キャラクタの形状であってもよい。また、遮蔽要素SEに、開口部を設けてもよいし、遮蔽要素SEが、格子状(メッシュともいう)であってもよい。遮蔽要素SEの形状は、遮蔽要素SEが表示されている間、変化してもよい。遮蔽要素SEは画像であってもよいし、動画であってもよい。また、遮蔽要素SEの色は、白黒、グレースケール、フルカラーのいずれであってもよいし、遮蔽要素SEに模様があってもよい。
【0091】
遮蔽要素SEは、所定のタイミングでパズル領域PAを覆う。所定のタイミングとは、例えば、ゲームプログラムの実行を開始してから所定の時間が経過した後、所定の回数のターンが終了した後、または複数のパズル要素について所定の消去条件を満たした後などが挙げられるが、これらに限定されない。ここで、所定の消去条件とは、例えば、一回のターンのうち所定の数以上のパズル要素を消去したこと、一回のターンのうち、所定の回数、連鎖が発生したことなどが挙げられる。また、特殊オブジェクトによって特殊な効果が発動した後であってもよい。
【0092】
また、遮蔽要素SEは、表示されてから所定の時間が経過後に非表示となってもよい。または、遮蔽要素SEは、所定の期間ごとに表示と非表示とを繰り返してもよい。所定の期間を短くすることで、遮蔽要素SEが点滅するように表示されてもよい。または、遮蔽要素SEは、表示されてから所定の条件を満たした場合に非表示となってもよい。所定の消去条件とは、一回のターンのうち所定の数以上のパズル要素を消去したこと、一回のターンのうち、所定の回数、連鎖が発生したことなどが挙げられる。また、特殊オブジェクトによって特殊な効果が発動した後であってもよい。遮蔽要素SEが表示されている期間が長いほど、ゲームの難易度を上げることができ、短いほどゲームの難易度が下げることができる。
【0093】
遮蔽要素SEを表示させている間、遮蔽要素SEをパズル領域PA内で移動させてもよい。遮蔽要素SEの移動方向は特に限定されない。遮蔽要素SEがパズル領域PAに対して上側から下側に向かって移動させてもよいし、パズル領域PAを横切るように移動させてもよい。また、遮蔽要素SEを、円を描くように移動させてもよい。また、遮蔽要素SEを連続的に移動させてもよいし、非連続的に移動させてもよい。
【0094】
パズル領域PAが遮蔽要素SEによって覆われている場合、ユーザがパズル領域PAに配置されたパズル要素の有無や位置を認識するのが困難であると、ゲームの難易度が上がりすぎてしまう場合がある。ゲームの難易度を調整するために、遮蔽要素SEによって覆われたパズル要素の有無またはパズル要素の位置をユーザが認識できるようにしてもよい。例えば、遮蔽要素SEによって覆われていないパズル要素と、遮蔽要素SEによって覆われているパズル要素とで、表示態様が異なっていてもよい。遮蔽要素SEによって覆われたパズル要素の表示態様は、パズル要素の種類が判別できなくてもよく、パズル要素の種類に関係なく同じ表示態様(例えば、形状が同じ)であってもよい。例えば、遮蔽要素SEによって覆われたプレイヤオブジェクトPJと妨害オブジェクトIJの種類が判別できないように表示されてもよく、種類が判別できるように表示されてもよい。または、図8に示すように、パズル要素をパズル要素の輪郭に対応する線分で表示してもよい。これにより、遮蔽要素によって隠されたパズル要素の有無をユーザに認識させることができる。
【0095】
図8では、パズル要素の輪郭を点線で示しているが、輪郭の表示態様も特に限定されない。パズル要素を輪郭によって表示することで、遮蔽要素SEによって隠されたパズル要素であっても、パズル要素の種類を判別することができる。これにより、パズル領域PAにおいて遮蔽要素SEによって覆われたパズル要素の有無をユーザに認識させることができる。また、図8に示すように、遮蔽要素SEによって隠されたパズル領域PAにおいて、パズル要素の表示態様を変更して表示するとともに、複数の仮想領域に区分する線分を表示させてもよい。
【0096】
または、パズル領域PAに遮蔽要素SEが重なっている場合に、パズル要素の表示態様を変更しなくてもよい。つまり、パズル要素が遮蔽要素SEに隠されて、ユーザから視認できない状態であってもよい。この場合には、遮蔽要素SEに、パズル領域を複数の仮想領域VAに区分する線分を表示させる。これにより、遮蔽要素SEに隠されたパズル要素の存在の有無をユーザが認識できない(つまり、パズル要素が見えない)場合であっても、遮蔽要素SEによって隠されたパズル要素が存在する位置をユーザに直感的に認識させることができる。
【0097】
次に、パズル領域PAが遮蔽要素SEによって覆われている状態で、パズル要素が選択された場合について説明する。図9は、プレイヤが、遮蔽要素SEによって隠されたパズル要素を選択した場合のパズル要素の表示の一例を説明する図である。図9に示すように、遮蔽要素SEと重なっている状態でパズル要素(図9では、プレイヤオブジェクトPJ1-1)が選択される場合、当該パズル要素の表示態様を変化させてもよい。パズル要素の表示態様として、当該パズル要素が強調表示させてもよいし、振動するように表示させてもよい。本実施形態では、選択されたパズル要素の輪郭を強調表示させる場合について説明する。これにより、プレイヤが選択したパズル要素の形状を視認できる状態とする。プレイヤがパズル要素を選択している間は、パズル要素が強調表示されたままでもよい。プレイヤがパズル要素の選択を解除すると、パズル要素の強調表示を非表示としてもよい。遮蔽要素SEによって隠されたパズル要素の種類が判別できない場合、遮蔽要素SEによって隠されたパズル要素を強調表示することで、プレイヤは、パズル領域PAのどのようにプレイヤオブジェクトPJが配置されていたかを思い出すことができる。
【0098】
パズル要素の強調表示として特に限定はないが、選択されたパズル要素の輪郭を強調表示させる以外に、選択されたパズル要素のみを表示させてもよいし、選択されたパズル要素を点滅表示させてもよい。または、選択されたパズル要素を震えるように振動させて表示させてもよいし、パズル要素が拡大及び縮小を繰り返すように表示されてもよい。または、選択されたパズル要素にエフェクトが追加されてもよい。
【0099】
なお、遮蔽要素SEによって隠されたパズル要素が選択されている間に、遮蔽要素SEが移動することで選択されたパズル要素が隠されなくなった場合には、当該パズル要素の強調表示を非表示としてもよいし、強調表示を表示したままとしてもよい。または、パズル要素が選択されている間に、遮蔽要素SEが移動することで、選択されたパズル要素が遮蔽要素SEによって隠されてしまった場合は、当該パズル要素を強調表示してもよいし、強調表示しなくてもよい。
【0100】
なお、遮蔽要素SEによって隠されたパズル要素の種類が判別できる状態で、パズル要素が選択された場合、パズル要素の表示態様を変化させなくてもよいし、パズル要素をより強調するために表示態様をさらに変化させてもよい。
【0101】
パズル要素の表示態様についてまとめると、遮蔽要素SEによって隠されたパズル要素の表示態様が変更される場合、当該パズル要素が選択されたときに、パズル要素の表示態様がさらに変更されてもよいし、変更されなくてもよい。または、遮蔽要素SEによって隠されたパズル要素の表示態様が変更されない(つまり、パズル要素を視認できない)場合、当該パズル要素が選択されたときに、パズル要素の表示態様が変更されてもよい。
【0102】
また、パズル領域を、複数の仮想領域に区分するための線分の表示態様についてまとめると、パズル領域PAに複数の仮想領域に区分するための線分が表示される場合、パズル領域PAが遮蔽要素SEによって覆われたときに、当該線分が遮蔽要素SEに表示されなくてもよいし、表示されてもよい。または、パズル領域PAに複数の仮想領域に区分するための線分が表示されない場合、パズル領域PAが遮蔽要素SEによって覆われたときに、当該線分が遮蔽要素SEに表示されなくてもよいし、表示されてもよい。
【0103】
ここで、遮蔽要素SEによって隠されたパズル要素を選択して消去する方法について、図10を参照して説明する。
【0104】
図10に示す例では、「1.配置変更」において、縦に隣接するプレイヤオブジェクトPJ1-1と、プレイヤオブジェクトPJ3-1とを入れ替える操作が行われる。図10に示すように、パズル領域は遮蔽要素SEによって覆われている。図10では説明のために、遮蔽要素SEによって隠されたパズル要素を点線で示しており、プレイヤにパズル要素の有無が判別できる状態である。図10に示すように、プレイヤによってプレイヤオブジェクトPJ1-1が選択されると、選択されたプレイヤオブジェクトPJ1-1は強調表示される。プレイヤがプレイヤオブジェクトPJ1-1を選択した状態で、プレイヤオブジェクトPJ1-1の位置と、プレイヤオブジェクトPJ3-1の位置とを入れ替えることにより、プレイヤオブジェクトPJ1-1、PJ1-2、PJ1-3が横に3つ並ぶため、前述の特定の条件を満たす。すなわち、横方向3つ並んだプレイヤオブジェクトPJ1-1~PJ1-3で構成されるオブジェクト群OG2が形成される。
【0105】
パズル要素の配置変更により前述のオブジェクト群OG2が形成されると、「2.消去」に示すように、形成されたオブジェクト群OG2が消去される。その後、オブジェクト群OG2の消去に伴ってパズル要素の再配置が実行される。図10に示す例では、消去されたオブジェクト群OG2によって形成された空き領域に、上方から落下したプレイヤオブジェクトPJによって埋められる。パズル要素の再配置が完了すると、ターンが終了する。
【0106】
図8に示す例では、パズル領域PAに遮蔽要素SEが重なることにより、プレイヤは、遮蔽要素SEと重なる複数のパズル要素を視認することが困難となる。遮蔽要素SEは、仮想領域VAの区分に従わずにパズル領域PAと重なるように表示される。このとき、遮蔽要素SEと重なっている状態で、複数のパズル要素は操作可能な状態で表示される。これにより、プレイヤは、遮蔽要素SEがパズル領域PAに重なる直前のパズル要素の配置を思い出して、遮蔽要素SEによって隠されたパズル要素を入れ替える操作をすることでパズル要素を消去する。これにより、プレイヤは、自身の記憶を頼りにパズル要素を入れ替える操作を行うことになる。そのため、プレイヤのゲームのスキルレベルによらず、ゲームの難易度を調整することができる。
【0107】
<変形例1>
図8において、遮蔽要素SEの透過率は0%の場合について説明したが、遮蔽要素SEの透過率は特に限定されない。遮蔽要素SEの透過率は0%よりも大きくすることにより、遮蔽要素と重なるパズル要素を、透過可能に表示させてもよい。遮蔽要素SEの透過率は特に限定されないが、遮蔽要素SEの透過率が0%に近づくほどゲームの難易度が上がる。ゲームの難易度を考慮すると、遮蔽要素SEの透過率は、例えば、0%~30%の範囲、または0%~15%の範囲であってもよい。
【0108】
図11は、本発明の一実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。図11に示すように、遮蔽要素SEの透過率は、0より大きい場合について示している。そのため、プレイヤは、遮蔽要素SEによって隠されているパズル要素を視認することができる。上述したように、操作可能なパズル要素では、プレイヤオブジェクトP3-1が選択された場合には、強調表示されてもよい。
【0109】
また、遮蔽要素SEの透過率を、経時的に変化させてもよい。例えば、遮蔽要素SEの表示が開始された時点では、遮蔽要素SEの透過率を0%とし、時間の経過とともに、連続的に透過率を0%から30%まで上げてもよいし、または、透過率を30%から0%まで下げてもよい。透過率を段階的に変化させてもよい。遮蔽要素SEの透過率を経時的に変化させることで、ゲームの難易度を調整することができる。
【0110】
または、図示しないが、遮蔽要素SEのうち、透過率が0%の領域と、透過率が0%よりも大きい領域とが含まれていてもよい。
【0111】
本実施形態では、表示データ生成部16は、パズル領域PAを表示させるためのレイヤ、遮蔽要素SEを表示させるためのレイヤ、及びパズル領域PAにおいて、複数の仮想領域に区分するための線分を表示させるレイヤを下から順番に表示させる表示データを生成する場合について説明したがこれに限定されない。または、表示データ生成部16は、パズル領域PAと、パズル領域PAにおいて複数の仮想領域に区分するための線分とを、同じレイヤで表示させて、そのレイヤの上に遮蔽要素SEを表示させるためのレイヤを表示させる表示データを生成してもよい。
【0112】
<変形例2>
図8において、遮蔽要素SEを一つ表示させる場合について説明したが、遮蔽要素SEの数は特に限定されず、遮蔽要素SEを複数表示させてもよい。図12に、本発明の一実施形態におけるゲーム画面の一例を示す。図12に示すように、複数の遮蔽要素SEのそれぞれは、仮想領域VAの区分に従わずにパズル領域PAと重なるように表示される。また、複数の遮蔽要素SEの形状は同じであってもよいし、異なっていてもよい。この場合、表示データ生成部16は、パズル領域PAを表示させるレイヤの上に、複数の遮蔽要素SEの各々を同じレイヤで表示させるように表示データを生成してもよい。また、複数の遮蔽要素SE各々を、パズル領域PA内で移動させてもよい。この場合、表示データ生成部16は、パズル領域PAを表示させるレイヤの上に、複数の遮蔽要素SEの各々を異なるレイヤで表示させるように表示データを生成してもよい。複数の遮蔽要素SE各々の移動方向は異なっていてもよい。このとき、複数の遮蔽要素SEが互いに重なっている状態であっても、パズル要素は操作可能である。
【0113】
<変形例3>
本実施形態では、遮蔽要素SEが、パズル領域PAの一部を遮蔽し、遮蔽要素SEから露出するパズル領域PAの面積は、遮蔽要素SEの面積よりも大きい場合について説明したが、本発明の一実施形態はこれに限定されない。図示しないが、パズル領域PAの一部を露出する開口部を有し、遮蔽要素SEから露出するパズル領域の面積が、遮蔽要素の面積を小さくしてもよい。つまり、パズル領域PAの全体を遮蔽要素SEが覆っているが、虫食いのように遮蔽要素SEに開口部が設けられていてもよく、開口部から露出するように、複数のパズル要素が視認できる状態であってもよい。この場合も、開口部が仮想領域VAの区分に従わずに、遮蔽要素SEがパズル領域PAと重なるように表示される。これにより、遮蔽要素SEから露出するパズル領域PAの面積が小さくなるため、ゲームの難易度を上げることができる。遮蔽要素SEに設けられる開口部の数や大きさは特に限定されない。
【0114】
また、遮蔽要素SEにおいて、開口部を移動させてもよい。遮蔽要素SEにおいて、開口部を移動させる方法については、図6における遮蔽要素SEを移動させる方法に関する記載を参照すればよい。
【0115】
<変形例4>
本実施形態では、パズル要素が選択されている間、パズル要素の表示態様を変化させる例について説明したが、本発明の一実施形態はこれに限定されない。パズル要素の選択が解除された後も、所定の期間、当該パズル要素の表示態様が変化したままであってもよいし、パズル要素の存在が判別できる程度に表示されてもよい。これにより、プレイヤは、遮蔽要素SEに隠されたパズル要素の位置を確認することができるため、ゲームの難易度を下げることができる。
【0116】
<変形例5>
本実施形態では、パズルゲームを進行するに当たり、ゲーム進行処理を通信装置100の制御部101が実行する例について説明した。しかしながら、この例に限らず、ゲーム進行処理は、サーバ500の制御部501が実行してもよい。この場合、プレイヤによるゲーム操作の取得とゲーム画像GIの表示制御の実行とを通信装置100の制御部101が担い、それ以外の他のゲーム進行処理をサーバ500の制御部501が担う構成としてもよい。
【0117】
また、他の例として、ゲーム進行処理を通信装置100およびサーバ500の間の分散処理として実行することも可能である。
【0118】
以上、本発明について図面を参照しながら説明したが、本発明は前述の各実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、各実施形態(変形例を含む)を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。さらに、前述した各実施形態は、相互に矛盾がない限り適宜組み合わせが可能であり、各実施形態に共通する技術事項については、明示の記載がなくても各実施形態に含まれる。
【0119】
前述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、または、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0120】
10…ゲーム処理機能、11…ゲーム操作取得部、12…設定データ受信部、13…ゲームデータ記憶部、14…ゲーム処理実行部、15…ステータスデータ送信部、16…表示データ生成部、17…表示データ出力部、50…ゲーム処理機能、51…ステータスデータ受信部、52…ゲームデータ記憶部、53…ゲーム処理実行部、54…設定データ送信部、100…通信装置、101…制御部、102…記憶部、103…表示部、104…操作部、105…センサ部、106…撮像部、107…位置検出部、108…通信部、109…音入出力部、110…報知部、500…サーバ、501…制御部、502…記憶部、503…通信部、1000…通信システム、NW…ネットワーク、GI…ゲーム画像、PA…パズル領域、BA…背景領域、PG:ポイントゲージ、PJ…プレイヤオブジェクト、IJ…妨害オブジェクト、OG…オブジェクト群、SE:遮蔽要素
【要約】
【課題】パズルゲームにおいてプレイヤのゲームのスキルレベルによらず、ゲームの難易度を調整する。
【解決手段】ゲームプログラムは、複数の仮想領域に区分されたパズル領域を表示し、操作可能なパズル要素を仮想領域の区分に従って配置し、仮想領域の区分に従わずにパズル領域と重なる遮蔽要素を表示することをコンピュータに実行させるプログラムであって、遮蔽要素と重なっている状態でパズル要素を操作可能な状態で表示させる。
【選択図】図8
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図12