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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-13
(45)【発行日】2024-06-21
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20240614BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240614BHJP
【FI】
G06Q30/0207 378
A63F13/79 520
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023193838
(22)【出願日】2023-11-14
【審査請求日】2024-02-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100206612
【弁理士】
【氏名又は名称】新田 修博
(74)【代理人】
【識別番号】100209749
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 和輝
(74)【代理人】
【識別番号】100217755
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 淳史
(72)【発明者】
【氏名】馬場 功淳
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特許第7315084(JP,B1)
【文献】特開2015-136572(JP,A)
【文献】特開2016-147081(JP,A)
【文献】特開2019-192176(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2023/0214851(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A63F 13/79
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
仮想空間内で使用可能なNFT化された特定のオブジェクトを、前記特定のオブジェクトを所有するオーナーからユーザに対して貸与する貸与手段と、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記ユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られた成果に応じた報酬を前記ユーザに付与する報酬付与手段と、として機能させる
プログラム。
【請求項2】
前記報酬付与手段は、同一の前記オーナーから前記特定のオブジェクトが貸与された複数の前記ユーザのうちの一人が所定の成果をあげた場合に、複数の前記ユーザそれぞれの仕事量に応じて各前記ユーザに付与する前記報酬を決定し各前記ユーザに付与する
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
コンピュータを、
前記オーナーの操作に基づいて前記特定のオブジェクトの貸与に係る条件を設定する設定手段として機能させ、
前記報酬付与手段は、設定された前記条件に基づいて前記報酬を決定する
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
貸与された前記特定のオブジェクトを前記ユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られるオブジェクトとして、第1オブジェクトと第2オブジェクトとがあり、
前記報酬付与手段は、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記ユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られた前記第1オブジェクトについては全て前記オーナーに付与し、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記ユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られた前記第2オブジェクトについてはその一部を前記報酬として前記ユーザに付与する
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項5】
コンピュータを、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記ユーザが使用可能な場所を、前記オーナーの操作に基づき決定する使用場所決定手段として機能させる
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項6】
前記仮想空間は、前記オーナーと、貸与された前記特定のオブジェクトを使用する前記ユーザとが参加するマルチプレイゲームが行われる空間である
請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記仮想空間は、同一の前記オーナーから前記特定のオブジェクトが貸与された複数の前記ユーザが参加するマルチプレイゲームが行われる空間である
請求項2に記載のプログラム。
【請求項8】
仮想空間内で使用可能なNFT化された特定のオブジェクトを、前記特定のオブジェクトを所有するオーナーからユーザに対して貸与する貸与手段と、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記ユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られた成果に応じた報酬を前記ユーザに付与する報酬付与手段と、を備える
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ブロックチェーンを利用した各種サービスの提供に係る技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、ブロックチェーンを利用するサービスにおいては、仮想空間内において利用可能なオブジェクト等についてNFT(Non-Fungible Token)化されることなどが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-204070号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ブロックチェーンを利用するサービスは、サービスの利用にあたり、ブロックチェーンを利用した取引に関する各種の登録手続きが要求されることや、取引に際し金銭の支払いが求められる場合があること等から、一般にユーザにとって利用に対するハードルがあった。また、ここにNFTが絡んでくる場合には、サービスの利用に対するハードルが一層高くなる。例えば、サービス内においてNFT化されたオブジェクトが使用される場合、NFT自体馴染みがないものである上、NFT化されたオブジェクトはユニークなものでありその価値を判断することが難しいことなどから、NFT化されたオブジェクトを使用するサービスに対してユーザが強い抵抗感を抱いてしまうおそれがある。また、このようにブロックチェーンを利用するサービスでは、金銭が絡みやすいこと等から、サービス内において自身の行ったことに対する報酬についてユーザが不満を抱きやすく、報酬に納得感が得られない場合に、サービスの利用から遠ざかってしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、NFT化されたオブジェクトを使用するサービスに対するユーザの抵抗感を軽減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態によれば、
コンピュータを、
仮想空間内で使用可能なNFT化された特定のオブジェクトを、前記特定のオブジェクトを所有するオーナーからユーザに対して貸与する貸与手段と、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記ユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られた成果に応じた報酬を前記ユーザに付与する報酬付与手段と、として機能させる
プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、NFT化されたオブジェクトを使用するサービスに対するユーザの抵抗感を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ゲームシステムの概略構成を示す図である。
図2】ゲームシステムの機能的構成を示すブロック図である。
図3】マップを表示する画面の一例を示す図である。
図4】ホーム画面の一例を示す図である。
図5】ユーザが取得した山の一覧を表示する画面の一例を示す図である。
図6】採掘を行う際のゲーム画面の一例を示す図である。
図7】資産の獲得および消費の流れについて説明するための図である。
図8】山の取得および採掘に係るタイムラインについて説明するための図である。
図9】アイテムの購入に係る画面の一例を示す図である。
図10】ユーザが所有するアイテムの一覧を表示する画面の一例を示す図である。
図11】採掘の実行中において表示可能なメニュー画面の一例を示す図である。
図12】ピッケルの貸与に関連する画面の一例を示す図である。
図13】スカラーを募集する画面の一例を示す図である。
図14】スカラーの募集に応募する画面の一例を示す図である。
図15】山の生成および山で取得可能なアイテムの決定に係る処理の一例を示すフローチャートである。
図16】山の取得および採掘に係る処理の一例を示すフローチャートである。
図17】ピッケルを他のユーザに貸与する処理の一例を示すフローチャートである。
図18】スカラーによるピッケルの使用により得られた成果の少なくとも一部をオーナーに獲得させる処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
<ゲームシステムのハードウェア構成>
図1に示すように、本実施形態のゲームシステム1は、複数の端末装置10と、サーバ20と、ブロックチェーンシステム(換言すると、ブロックチェーンネットワーク)3とを備えている。また、ブロックチェーンシステム3は、複数のノード装置30を備えている。
【0011】
端末装置10とサーバ20とブロックチェーンシステム3(換言すると、ノード装置30)とは、ネットワーク2を介して互いに接続される。ネットワーク2は、例えば、インターネット、移動通信システム(例えば、3G、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等)、WiFi(Wireless Fidelity)、ブルートゥース(登録商標)、その他の通信回線、またはこれらの組み合わせ等のいずれによって構成されていてもよい。
【0012】
サーバ20(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。サーバ20は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信IF(インターフェース)24と、入出力IF25と、を備える。サーバ20が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0013】
プロセッサ21は、サーバ20全体の動作を制御する。プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit)等を含み得る。プロセッサ21は、ストレージ23からプログラムを読み出し、メモリ22に展開する。プロセッサ21は、展開したプログラムを実行する。
【0014】
メモリ22は、主記憶装置である。メモリ22は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置により構成される。メモリ22は、プロセッサ21がストレージ23から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ21に作業領域を提供する。メモリ22は、プロセッサ21がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0015】
なお、本実施形態においてプログラムとは、ゲームを端末装置10により実現するプログラムであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを端末装置10とサーバ20との協働により実現するプログラムであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを端末装置10とサーバ20とブロックチェーンシステム3との協働により実現するプログラムであってもよい。なお、当該ゲームは、一例として、端末装置10において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。また、各種データには、例えば、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、および端末装置10やサーバ20等の各装置間で送受信される指示や通知が含まれる。
【0016】
ストレージ23は、補助記憶装置である。ストレージ23は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成される。ストレージ23には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0017】
通信IF24は、サーバ20と端末装置10等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。また、通信IF24は、サーバ20とブロックチェーンシステム3(換言すると、ノード装置30)との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0018】
入出力IF25は、サーバ20がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、サーバ20がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF25は、例えば、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0019】
端末装置10(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル端末、またはゲーム装置等であってもよい。端末装置10は、携帯端末であってもよい。端末装置10は、ユーザがゲームを実行する際に可搬型の端末であってもよい。
【0020】
端末装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信IF14と、入出力IF15と、入力部17と、表示部18と、を備える。端末装置10が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0021】
プロセッサ11は、端末装置10全体の動作を制御する。プロセッサ11は、CPU、MPUおよびGPU等を含み得る。プロセッサ11は、ストレージ13からプログラムを読み出し、メモリ12に展開する。プロセッサ11は、展開したプログラムを実行する。
【0022】
メモリ12は、主記憶装置である。メモリ12は、例えば、ROMおよびRAM等の記憶装置により構成される。メモリ12は、プロセッサ11がストレージ13から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ11に作業領域を提供する。メモリ12は、プロセッサ11がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0023】
ストレージ13は、補助記憶装置である。ストレージ13は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD等の記憶装置により構成される。ストレージ13には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0024】
通信IF14は、端末装置10とサーバ20等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。なお、通信IF14は、端末装置10とブロックチェーンシステム3(換言すると、ノード装置30)との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御してもよい。
【0025】
入出力IF15は、端末装置10がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、端末装置10がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF15は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行うこととしてもよい。入出力IF15は、入力部17または表示部18等を含み得る。
【0026】
入力部17は、ユーザによる入力を受け付ける。入力部17は、例えば、タッチパッドやマウス等のポインティングデバイスであってもよい。表示部18は、画像を表示する。表示部18は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等であってもよい。端末装置10は、例えば、入力部17と表示部18とを組み合わせた電子部品であるタッチスクリーンを備えていてもよい。この場合、入力部17は、ユーザの操作(例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ピンチイン操作およびピンチアウト操作等)により入力面に対して入力された位置を検知し、検知した位置を示す情報を入力信号として送信する機能を有し得る。
【0027】
また、入力部17は、例えば、キーボード、各種物理ボタン、各種センサ(例えば、加速度センサまたは角速度センサ等)、操作スティック、カメラ、またはマイク等であってもよい。また、表示部18は、例えば、プロジェクタ等であってもよい。
【0028】
本実施形態においては、入力部17がキーボードおよびマウスであるものとして説明する。なお、本実施形態において、ボタン等の各種UIに対する操作は、表示部18上のボタン等が表示されている領域にマウスのカーソルを合わせてクリックすることなどにより行われてもよい。
【0029】
複数のノード装置30は、ブロックチェーンシステム3を構成する。各ノード装置30は、分散型台帳を保有する。各ノード装置30は、分散型台帳において同一のデータを記憶する。詳しくは後述するが、本実施形態では、ユーザが保有する資産等がブロックチェーンシステム3の分散型台帳で管理されている。
【0030】
ノード装置30(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。ノード装置30は、プロセッサ31と、メモリ32と、ストレージ33と、通信IF34と、入出力IF35と、を備える。ノード装置30が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0031】
プロセッサ31は、ノード装置30全体の動作を制御する。プロセッサ31は、CPU、MPUおよびGPU等を含み得る。プロセッサ31は、ストレージ33からプログラムを読み出し、メモリ32に展開する。プロセッサ31は、展開したプログラムを実行する。
【0032】
メモリ32は、主記憶装置である。メモリ32は、例えば、ROMおよびRAM等の記憶装置により構成される。メモリ32は、プロセッサ31がストレージ33から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ31に作業領域を提供する。メモリ32は、プロセッサ31がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0033】
ストレージ33は、補助記憶装置である。ストレージ33は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD等の記憶装置により構成される。
【0034】
通信IF34は、ノード装置30とサーバ20との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。なお、通信IF34は、ノード装置30と端末装置10との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御してもよい。
【0035】
入出力IF35は、ノード装置30がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、ノード装置30がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF35は、例えば、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0036】
なお、サーバ20や端末装置10がノード装置30として機能してもよい。換言すると、ブロックチェーンシステム3は、サーバ20や端末装置10を含み得る。
【0037】
<ゲームシステムの機能的構成>
図2は、サーバ20、端末装置10およびノード装置30の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態におけるサーバ20は、例えば、ゲームを実現するために必要な各種データおよびプログラムを各端末装置10に提供する機能、ならびに各端末装置10からゲームに関するデータを収集して管理する機能等を有する。
【0038】
なお、本実施形態において、サーバ20は、ゲームごとに事前に登録されるユーザのアカウントを用い、各ユーザおよび端末装置10を識別する。アカウントの登録方法は特に限定されない。例えば、端末装置10またはパーソナルコンピュータ等の他の装置が、ユーザの操作に基づいて、ユーザのアカウント登録に必要な情報をサーバ20に送信し、サーバ20が、受信した情報に基づいて各ユーザのアカウントを作成および保存することとしてもよい。
【0039】
図2に示すように、サーバ20は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、通信IF24、および入出力IF25等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。記憶部220は、制御部210が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、プログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。当該プログラムは、ゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報およびユーザ情報は、制御部210がプログラムを実行するときに参照するデータである。
【0040】
ゲーム情報は、例えば、各種仮想空間(換言すると、ゲーム空間)を規定するための情報を含む。仮想空間とは、例えば、ユーザが操作可能なキャラクタ(以下、「プレイヤキャラクタ」ともいう。)等のオブジェクトが配置される空間である。また、ゲーム情報は、例えば、仮想空間内に配置される建物、木、石、アイテム等の各種オブジェクトの配置位置や設定値に関する情報を含む。以下においては、仮想空間に配置されるキャラクタのオブジェクトを指して、単に「キャラクタ」ということもある。
【0041】
ユーザ情報は、ゲームのアカウントごとに管理される情報である。ユーザ情報は、例えば、プレイヤキャラクタに関する情報、保有資産に関する情報、ゲームの進行度を示す情報、およびユーザが取得した山(山については後述する。)に関する情報(換言すると、特定の仮想空間でのゲームの実行に係る権利に関する情報)等を含む。保有資産は、仮想空間内においてユーザが所有する価値といえる。当該価値の一例として、電子通貨、トークン、アイテム、キャラクタ等が挙げられる。また、電子通貨の一例として、仮想通貨(換言すると、暗号資産)や、ゲーム内で使用可能なゲーム内通貨等が挙げられる。すなわち、記憶部220には、例えば、各ユーザを識別可能な識別情報に関連付けて、各ユーザの保有する電子通貨、トークン、アイテム、またはキャラクタ等の情報が記憶されてもよい。
【0042】
制御部210は、記憶部220に格納されたプログラムを実行することにより、ゲームに関する各種処理を制御する。制御部210は、送受信部211、ゲーム制御部212、資産管理部213およびマーケット管理部214を有する。
【0043】
送受信部211は、各種データを送信または受信する。送受信部211は、例えば、各種データおよびプログラムの送信要求や、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求、同期処理の対象となるデータ等を、各端末装置10から受信し、ゲーム制御部212、資産管理部213、またはマーケット管理部214等に渡す。また、送受信部211は、ゲーム制御部212、資産管理部213、またはマーケット管理部214等による制御に従って、各種データやプログラムを、各端末装置10に送信する。
【0044】
本実施形態において、マルチプレイ機能とは、複数のアカウントによるゲーム処理を同期させた状態で進行させる機能である。ゲームシステム1のサーバ20および端末装置10は、ゲームシステム1にログインしているアカウントが同じゲームに複数参加する場合に、マルチプレイ機能に対応するための各種処理を実行する。
【0045】
ゲーム制御部212は、記憶部220に格納されたプログラムに記述された演算処理を実行することで、端末装置10にゲームを提供する。
【0046】
ゲーム制御部212は、ゲーム情報に含まれる仮想空間を規定するための情報に基づいて、仮想空間を規定する。ゲーム制御部212は、ゲーム情報に含まれるオブジェクトの設定情報に基づいて、仮想空間にオブジェクトを配置する。ゲーム制御部212は、仮想空間に配置したオブジェクトを制御する。具体的には、ゲーム制御部212は、仮想空間内でのオブジェクトの位置、向き、形状、色等を変更したり、オブジェクトに所定の動作を行わせたりする。
【0047】
また、ゲーム制御部212は、端末装置10から送信されるプレイ情報に基づいて、プレイヤキャラクタを仮想空間に配置する。また、ゲーム制御部212は、端末装置10から送信されるプレイ情報に基づいて、ゲームの進行に係る各種判定処理を行う。換言すると、ゲーム制御部212は、ユーザの入力操作に基づいて、オブジェクトの制御や各種判定処理を行う。プレイ情報は、ユーザの入力操作に応じて出力される。一例として、プレイ情報は、プレイヤキャラクタの操作内容として、プレイヤキャラクタの座標情報を含んでもよく、プレイヤキャラクタのアクションに関する情報を含んでもよく、ユーザによって操作されたボタンを示す情報等を含んでもよい。また、プレイ情報は、プレイヤキャラクタの設定に関する情報を含んでもよい。一例として、キャラクタの座標情報は、ゲーム空間におけるキャラクタの位置を示す情報である。一例として、アクション情報は、キャラクタのアクションに関する情報である。一例として、キャラクタのアクションは、後述するピッケルを振る動作、各種アイテムを使用する動作、またはジャンプ等を含み得る。一例として、キャラクタの設定に関する情報は、キャラクタの装備や容姿等に関する情報を含み得る。また、キャラクタの設定は、ユーザが変更し得る。
【0048】
ゲーム制御部212は、複数のプレイヤそれぞれのプレイヤキャラクタを1つの仮想空間に配置し、各プレイヤの端末装置10から送信されるプレイ情報に基づいて、各プレイヤのプレイヤキャラクタを制御し得る。換言すると、ゲーム制御部212は、仮想空間の一例であるゲーム空間を、複数のユーザによって共有可能とする制御を行う。
【0049】
また、ゲーム制御部212は、例えば、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求や同期処理の対象となるデータを、送受信部211を介して端末装置10から受け取ると、マルチプレイ機能に対応するための同期処理を実行する。また、ゲーム制御部212は、ゲーム情報またはユーザ情報の送信指示を送受信部211に指令する。ゲーム制御部212は、例えば、サーバ20が複数の端末装置10に対して情報を送信するときに、各端末装置10に同時に情報を送信することで、各端末装置10間で進行するゲームの同期を取る。同期処理を実行することで、一つの端末装置10で入力された操作に起因するゲーム内の事象を、他の端末装置10に同時に反映させることが可能となる。
【0050】
資産管理部213は、ユーザの保有資産を管理する。また、資産管理部213は、ユーザの保有資産のうちの一部または全部(換言すると、少なくとも一部)を、ブロックチェーンシステム3の分散型台帳で管理する。換言すると、資産管理部213は、ユーザの保有資産に関する情報を記憶部220に記憶させてもよく、分散型台帳に記憶させてもよい。なお、サーバ20がノード装置30として機能する構成の場合に、資産管理部213は、自身の記憶部220に記憶された分散型台帳に保有資産に関する情報を記憶させてもよい。また、サーバ20がノード装置30として機能しない構成の場合に、資産管理部213は、ブロックチェーンシステム3に対して分散型台帳への記憶に係る要求を送信する制御等を行ってもよい。
【0051】
端末装置10は、例えば、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能、およびゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能等を有する。
【0052】
端末装置10は、プロセッサ11、メモリ12、ストレージ13、通信IF14、および入出力IF15等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。記憶部120は、制御部110が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、プログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。当該プログラムは、端末装置10側でゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報およびユーザ情報は、制御部110がプログラムを実行するときに参照するデータである。記憶部120に格納されるゲーム情報およびユーザ情報は、記憶部220に格納されるゲーム情報およびユーザ情報と同様の情報を含み得る。
【0053】
制御部110は、記憶部120に格納されたプログラムを実行することにより、端末装置10において実行されるゲームに関する各種処理を制御する。制御部110は、例えば、操作受付部111、送受信部112、端末処理部113および表示制御部114を有する。
【0054】
操作受付部111は、入力部17を介してユーザにより入力される操作(以下、「入力操作」ともいう。)を受け付ける。具体的には、操作受付部111は、入力部17としてのマウスやキーボードに対する入力操作を検知する。なお、入力操作は、入力部17に物理的に接触する操作に限らず、非接触による操作も含み得る。なお、操作受付部111は、入出力IF15を介して接続された操作機器を用いてされる入力操作についても、入力部17に対する入力操作と同様に受け付けることができる。
【0055】
送受信部112は、各種データを送信または受信する。送受信部112は、例えば、各種のデータや各種の要求をサーバ20に送信する。一例として、送受信部112がサーバに送信するデータは、プレイ情報、ゲーム情報およびユーザ情報を含み得る。換言すると、送受信部112は、操作受付部111により受け付けられた入力操作に関する情報をサーバ20に送信する。
【0056】
また、送受信部112は、各種データやプログラムや各種の要求をサーバから受信する。一例として、送受信部112がサーバ20から受信するデータは、ゲーム空間に配置するオブジェクト(例えば、キャラクタやアイテム)の種類、オブジェクトの座標情報、キャラクタのアクション情報、キャラクタの設定に関する情報、およびその他の情報を含み得る。また、一例として、送受信部112がサーバから受信するデータは、マルチプレイ機能に対応するための同期のためのデータを含み得る。同期のためのデータは、例えば、同期対象となるデータおよびそのデータの種類や、同期する時期を特定するためのデータ等を含み得る。
【0057】
端末処理部113は、ゲームの進行に関する各種処理を実行する。端末処理部113は、操作受付部111により検知されたユーザの入力操作に基づいて、ユーザの指示内容を特定する。また、端末処理部113は、特定した指示内容等に基づいて、ゲームの進行に関わる各種判定処理を実行する。また、端末処理部113は、判定処理の結果等に基づいて、サーバ20と通信しながらゲームを進行する。
【0058】
端末処理部113は、仮想空間のうちユーザに提示する領域を指定するための仮想カメラを規定する。端末処理部113は、仮想空間内での仮想カメラの位置および向きを規定することにより、仮想空間内に仮想カメラを配置する。端末処理部113は、仮想カメラにより規定される視野領域およびこの視野領域に配置されているオブジェクトを描画した画像を生成するように、表示制御部114に指示する。換言すると、端末処理部113は、ゲームの進行状況に応じた画像を表示部18に表示させるよう表示制御部114に指示する。
【0059】
仮想カメラの位置および向きは、仮想空間ごとに適宜決定することができる。例えば、端末処理部113は、特定のオブジェクトの位置や向きを基準とし、特定のオブジェクトが特定の向きで視野領域の中央に位置するように、仮想カメラを配置する。その際、端末処理部113は、特定のオブジェクトに対する方向、距離および角度を用い、仮想カメラの位置や向きを調整する。特定のオブジェクトは、例えば、プレイヤキャラクタやノンプレイヤキャラクタ等の動的なオブジェクトであってもよいし、建物や木、石等の静的なオブジェクトであってもよい。動的なオブジェクトには、各ユーザの操作に基づいてそれぞれ動作するプレイヤキャラクタと、プログラムに基づいて動作するノンプレイヤキャラクタとが含まれる。
【0060】
表示制御部114は、表示部18にゲームに係る画像を表示させる。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0061】
表示制御部114は、仮想空間のうち、端末処理部113が規定する仮想カメラの視野の領域と、その領域に存在するオブジェクトとを描画した画像を生成し、表示部18に表示させる。表示制御部114は、表示部18に表示させる画像に対し、例えば、アイコン、ボタン、各種パラメータを示すメニュー等、ゲームの種々の操作に必要なUI(User Interface)に関わるオブジェクトを重畳して描画することができる。
【0062】
なお、端末装置10の制御部110は、サーバ20から送られるオブジェクトのデータや、仮想空間上における各種オブジェクトの位置を示す情報等に基づいて、仮想空間にオブジェクトを配置し、仮想空間の所定領域を表示部18に表示させてもよい。また、サーバ20の制御部210が、仮想空間へのオブジェクトの配置や仮想カメラの制御を行い、表示部18に表示させる画像を生成して端末装置10に送信し、端末装置10の制御部110は、当該画像を表示部18に表示させてもよい。すなわち、ユーザの入力操作に基づくオブジェクトに関する制御や、仮想カメラの制御や、表示部18に表示させる画像の生成等に係る各種処理は、サーバ20で行われてもよく、端末装置10で行われてもよい。
【0063】
ノード装置30は、プロセッサ31、メモリ32、ストレージ33、通信IF34、および入出力IF35等の協働によって、制御部310および記憶部320として機能する。記憶部320は、ゲームプログラムの一部を含むプログラムや、ブロックチェーンシステム3において用いられる分散型台帳等を記憶する。
【0064】
制御部310は、記憶部320に格納されたプログラムを実行することにより、ノード装置30の動作を制御する。
【0065】
制御部310は、ユーザが各種アイテムや後述する特定トークンを取得(例えば、他のユーザあるいはゲームの運営者から取得(例えば、後述する採掘により取得))した際にサーバ20から送信されるアイテムや特定トークンの保有に係る情報の登録要求を受信すると、当該情報を分散型台帳に登録する。制御部310は、例えば、サーバ20または端末装置10から送信されるアイテムや特定トークンの取引(換言すると、移譲)に関する情報に基づいて、各アイテムや特定トークンの取引履歴の情報を分散型台帳に登録してもよい。具体的には、分散型台帳には、ハッシュ値およびトランザクションを含む複数のブロックが記憶される。トランザクションは、例えば、アイテムや特定トークンの取引内容を示す情報であり得る。トランザクションは、例えば、移譲元を示すインプット情報と、移譲先を示すアウトプット情報とを含む。ハッシュ値は、一つ前のブロックに含まれる情報から算出され、分散型台帳には、ハッシュ値により各ブロックがチェーンのように繋がった状態でアイテムや特定トークンの取引履歴等が記憶される。このような取引履歴を各ノード装置30の分散型台帳で管理すること等により、どのユーザがどのアイテムを保有しているかを示す情報や、どのユーザがどの程度の特定トークンを保有しているかを示す情報をブロックチェーン上に記憶することができる。なお、アイテム等の取引履歴ではなく、各ユーザのアイテム等の保有状態に関する情報を分散型台帳で管理することによりどのユーザがどのアイテムを保有しているかを示す情報等をブロックチェーン上に記憶するなどしてもよい。このように、本実施形態のゲームでは、アイテムや特定トークンの保有情報がブロックチェーン上に記憶される。なお、保有情報がブロックチェーン上に記憶されないアイテム等が存在してもよい。
【0066】
なお、図2に示す端末装置10、サーバ20およびノード装置30の機能は一例にすぎない。端末装置10、サーバ20およびノード装置30の各装置は、他の装置が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。換言すると、本実施形態において端末装置10が備える機能ブロックの一部または全部をサーバ20あるいはノード装置30が備えていてもよく、サーバ20の備える機能ブロックの一部または全部を端末装置10あるいはノード装置30が備えていてもよく、ノード装置30の備える機能ブロックの一部または全部を端末装置10あるいはサーバ20が備えていてもよい。また、端末装置10、サーバ20およびノード装置30等の各装置は、一体の機器により実現されるものでなくてもよく、例えば、ネットワーク等を介して接続される複数の機器によって実現されてもよい。また、ゲームシステム1は、例えば、端末装置10、サーバ20またはノード装置30を含んでいなくてもよい。
【0067】
<本実施形態に係る処理>
次に、本実施形態に係る処理について説明する。なお、本実施形態では、端末装置10のプロセッサ11、サーバ20のプロセッサ21、またはノード装置30のプロセッサ31が、ゲームシステム1に記憶されているプログラムを実行することによって、後述する各処理を行うものとして説明する。ただし、後述する処理であってプロセッサ11が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ11とは別のプロセッサ(例えば、プロセッサ21またはプロセッサ31)が実行するようにしてもよい。また、後述する処理であってプロセッサ21が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ21とは別のプロセッサ(例えば、プロセッサ11またはプロセッサ31)が実行するようにしてもよい。また、後述する処理であってプロセッサ31が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ31とは別のプロセッサ(例えば、プロセッサ11またはプロセッサ21)が実行するようにしてもよい。換言すると、本実施形態においてプログラムを実行するコンピュータは、端末装置10、サーバ20およびノード装置30のいずれであってもよく、また、複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。また、各種処理のうちの一部または全部がブロックチェーン上で実行されてもよい。
【0068】
ここで、本実施形態のゲームの概要について説明する。本実施形態のゲームには、ゲームに参加する複数のユーザ(具体的には、全ユーザ)の間で共通のマップ40が存在する。マップ40の一例を図3に示す。マップ40には、複数の山が配置されている。図3に示すマップ40では、山の位置が三角の記号で示されている。
【0069】
ユーザは、マップ40から自分が採掘を行う山(換言すると、ゲームをプレイする仮想空間)を取得(換言すると、選択)する。山の取得は、例えば、以下のように行われる。例えば、端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の入力操作に基づいて、図3に示すように、マップ40(換言すると、ユーザが取得可能な山の一覧)を表示部18に表示させる。そして、表示部18に表示されるマップ40上において、特定の山を選択すること(例えば、表示された特定の山に対するクリック操作)で当該特定の山を取得することができる。具体的には、例えば、表示制御部114は、マップ40上に表示された山のうちの特定の山を選択する操作が行われると、選択した山を取得する操作を受け付ける取得ボタン41を表示部18に表示させる。そして、ゲーム制御部212は、取得ボタン41に対する操作に基づいて、ユーザが選択した山を当該ユーザに取得させる。
【0070】
また、ユーザは、自身が取得した山において所定のアイテムの採掘をすることが可能となっている。換言すると、ユーザは、山を取得すると、取得した山において採掘を行うゲームをプレイすることが可能となる。すなわち、本実施形態において、「特定の山の取得」は、「特定の山についての採掘を行う権利の取得」と言い換えることができ、さらに「特定の仮想空間でゲームをプレイする権利の取得」と言い換えることもできる。なお、ユーザが山を取得(換言すると、採掘を行う権利を取得)せずに、山での採掘を行うことが可能に構成されていてもよい。
【0071】
また、本実施形態のゲームでは、山での採掘に用いられるアイテムAが用意されている。そして、採掘を行うためには、ユーザは、アイテムAを持っている必要がある。換言すると、アイテムAは、ゲームに参加するために必要なアイテムとなっている。本実施形態においては、アイテムAは、ピッケルとなっている。なお、アイテムAを持っていない場合、山の取得が行えないようになっていてもよい。本実施形態のゲームでは、特性の異なる複数種類のアイテムAが用意されている。また、アイテムAは、NFT(Non-Fungible Token)化された状態を取り得るアイテムとなっている。NFT化された状態とは、アイテムAがユニークなものであることを証明する情報がブロックチェーン上に記憶された状態を意味する。換言すると、NFT化された状態とは、アイテムAに対応するNFTが発行されブロックチェーンで管理されている状態を意味する。なお、以下では、対応するNFTが発行されたアイテム等のデジタル資産のこともNFTと呼ぶ。なお、本実施形態では、アイテムAのNFT化(換言すると、アイテムAの生成)は、ゲームの運営者が行うようになっており、ユーザが行うこと(換言すると、ユーザによるミント)はできないようになっている。換言すると、本実施形態のゲームにおいては、NFT化されていない状態のアイテムAをユーザが入手することはないようになっている。ただし、アイテムAのNFT化をユーザが行うことが可能となっていてもよい。
【0072】
また、本実施形態のゲームでは、ユーザは、採掘によりアイテムBおよびアイテムCを取得可能となっている。詳細は後述するが、アイテムBは、NFT化された状態を取り得るアイテムとなっている。また、アイテムCは、所定のトークンとの交換が可能なアイテムとなっている。以下では、アイテムCとの交換により取得可能なトークンを「特定トークン」という。
【0073】
また、本実施形態のゲームでは、アイテムBは、複数種類存在し、コレクション要素のあるアイテムとなっている。具体的には、アイテムBは、ユーザが収集する宝石となっている。また、アイテムCは、宝石とは異なる鉱物(以下、「輝石」という。)となっている。すなわち、本実施形態のゲームは、アイテムAとしてのピッケルを用いて山での採掘を行い、アイテムBとしての宝石やアイテムCとしての輝石を取得するというゲーム性を有している。
【0074】
また、アイテムCとの交換によって取得可能な特定トークンは、暗号資産(例えば、仮想通貨)となっている。本実施形態のゲームでは、特定トークンは、アイテムAのレベル上げ、アイテムAのリペア(換言すると、修理)、およびアイテムBのNFT化等に用いることが可能となっている。
【0075】
なお、NFT化されているか否かに関わらず、各ユーザが保有するアイテムA、アイテムB、またはアイテムC等の資産は、ブロックチェーン(換言すると、分散型台帳)で管理されてもよい。
【0076】
所定のイベントとしての山での採掘は、例えば、以下のように行われる。例えば、端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の入力操作に基づいて、図4に例示するホーム画面42を表示部18に表示させる。ホーム画面42には、ユーザが取得した山での採掘の開始に係る操作を受け付ける採掘開始ボタン43が表示される。そして、ゲーム制御部212は、採掘開始ボタン43に対する操作に基づいて、ユーザが取得した山での採掘を開始させる。
【0077】
なお、ホーム画面42は、例えば、本ゲーム(換言すると、所定のサービスに係るアプリケーション)が端末装置10において起動されたときに、最初に表示されるものとなっている。なお、ここで「起動されたときに、最初に表示される」とは、当該起動に係る各種表示(例えば、タイトル表示やロードに係る表示など)がされた後にホーム画面42が表示される場合を含む。なお、ホーム画面42は、起動時に限らず、所定契機で表示される。例えば、ホーム画面42は、ホームボタン90に対する操作がされた際や、インゲームとしての山での採掘が終了した際等に表示されてもよい。ホーム画面42には、所定の背景画像(例えば、プレイヤキャラクタ等を含む背景画像)が表示されてもよい。また、ホーム画面42には、ゲームに係る複数のメニュー項目が表示されてもよい。具体的には、ホーム画面42には、各種画面の表示に係る操作を受け付ける各種UIが表示されてもよい。例えば、当該UIとして、鉱山ボタン91、アイテムボタン92、貸与関連ボタン93、ショップボタン94、およびホームボタン90が表示されてもよい。そして、表示制御部114は、鉱山ボタン91に対する操作に基づき、図3に例示するマップ40を表示する画面や、図5に例示する取得した山の一覧44を表示する画面を表示部18に表示させてもよい。また、表示制御部114は、アイテムボタン92に対する操作に基づき、図10に例示するアイテム画面64を表示部18に表示させてもよい。また、表示制御部114は、貸与関連ボタン93に対する操作に基づき、図12に例示する貸与関連画面400を表示部18に表示させてもよい。また、表示制御部114は、ショップボタン94に対する操作に基づき、図9に例示するショップ画面60を表示部18に表示させてもよい。また、表示制御部114は、ホームボタン90に対する操作に基づき、ホーム画面42を表示部18に表示させてもよい。なお、表示制御部114は、図3および図5に示すマップ表示ボタン95およびマイ鉱山表示ボタン96のそれぞれに対する操作に基づき、図3に例示するマップ40を表示する画面と図5に例示する取得した山の一覧44を表示する画面との表示を切り替えてもよい。なお、鉱山ボタン91、アイテムボタン92、貸与関連ボタン93、ショップボタン94、およびホームボタン90は、ホーム画面42以外の各種画面の表示中等に表示されるものであってもよい。
【0078】
また、ユーザが採掘を行う山は、例えば、以下のように決定される。例えば、端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の入力操作に基づいて、図5に示すように、ユーザが取得した山の一覧44を表示部18に表示させる。なお、山の一覧44は、ユーザが取得した山を表示部18に表示されるマップ40上で示すもの等であってもよい。また、表示制御部114は、表示部18に表示されるユーザが取得した山(換言すると、一覧表示された山)のうちの特定の山を選択する操作(例えば、特定の山に対するクリック操作)が行われると、選択した山を、採掘を行う山として決定する操作を受け付ける採掘対象決定ボタン46を表示部18に表示させる。また、ゲーム制御部212は、採掘対象決定ボタン46に対する操作に基づいて、ユーザが選択した山を採掘を行う山として設定する。そして、採掘開始ボタン43に対する操作がされた際には、採掘対象決定ボタン46に対する操作により採掘を行う山として設定された山での採掘が開始される。すなわち、本実施形態においては、ユーザが取得した山の一覧44の中から採掘を行いたい山を選択し、採掘対象決定ボタン46に対する操作を行うことで、採掘を行う山を選択(換言すると、変更)することが可能となっている。なお、ユーザが取得した山の一覧44の中から特定の山を選択する操作を行うと、採掘対象決定ボタン46に代えあるいは加え採掘開始ボタン43が表示され(図5参照)、採掘開始ボタン43に対する操作が行われると、当該特定の山での採掘が開始されるようになっていてもよい。なお、図4に示すように、ホーム画面42(換言すると、採掘の開始に係る操作を受け付ける画面)には、採掘を行う山として設定されている山(換言すると、採掘を開始させる操作により採掘が開始される山)を認識可能する表示48が表示されてもよい。また、ホーム画面42には、採掘に使用するピッケル(換言すると、プレイヤキャラクタに装備させるピッケル)として設定されているピッケルを認識可能とする表示49が表示されてもよい。
【0079】
ゲーム制御部212は、採掘開始ボタン43に対する操作がされると、図6に示すように、仮想空間としての採掘を行う山37にプレイヤキャラクタ38を配置する。そして、ゲーム制御部212は、ユーザによる入力操作に基づいてプレイヤキャラクタ38を動かす。すなわち、山37はユーザがプレイヤキャラクタ38を操作して所定のゲーム(具体的には採掘を行うゲーム、換言すると所定のインゲーム)をプレイ可能(換言すると、所定のイベントを実行可能)な仮想空間となっている。すなわち、特定の山37での採掘の開始は、特定の仮想空間でのゲームのプレイの開始ともいえ、特定の仮想空間に入ることともいえる。ゲーム制御部212は、ユーザによる入力操作に基づいて、プレイヤキャラクタ38を仮想空間内で移動させたり、プレイヤキャラクタ38にピッケル39を使用する動作(具体的には、ピッケル39を振る操作)を行わせたりする。仮想空間内におけるプレイヤキャラクタ38の操作方法は従来のアクションゲーム等と同様とすることができるが、例えば、以下のようにしてもよい。ゲーム制御部212は、キーボードの「W」「A」「S」「D」キーに対する操作に基づいて、プレイヤキャラクタ38を山37の中で移動させてもよい。また、ゲーム制御部212は、キーボードのスペースキーに対する操作に基づいて、プレイヤキャラクタ38にジャンプをさせてもよい。また、ゲーム制御部212は、マウスに対する左クリック操作に基づいて、プレイヤキャラクタ38にピッケル39を振って山37を掘る採掘動作を行わせてもよい。
【0080】
山37には、宝石や輝石が埋蔵(換言すると、配置)されている。そして、ユーザは自身の掘り出した(換言すると、発見した)宝石や輝石を獲得できる。すなわち、ゲーム制御部212は、ユーザの操作するプレイヤキャラクタ38が宝石や輝石等のアイテムを掘り出すと、当該ユーザに掘り出されたアイテムを付与する(換言すると、取得させる)。
【0081】
なお、採掘は途中で中断することもできる。例えば、端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の入力操作(例えば、キーボードのTabキーに対する操作)に基づいて、図11に示すメニュー画面70を表示部18に表示させる。メニュー画面70には、山からの退出に係る操作を受け付ける退出ボタン71が表示される。そして、ゲーム制御部212は、退出ボタン71に対する操作に基づいて、プレイヤキャラクタ38を山37から退出させる(換言すると、採掘を終了させる)。このとき、ゲーム制御部212は、採掘の進捗状態を記憶部220に記憶させる。そして、次に同じ山37での採掘が開始される際には、ゲーム制御部212は、記憶された進捗状態を読み出し、採掘を続きから再開させる。すなわち、採掘を再開する際には、山37の前回掘った部分については掘られた状態となり、山37に埋蔵された宝石等のうち、前回掘り出された宝石等については掘り出された状態となる。換言すると、特定の仮想空間としての山37は、当該特定の仮想空間から一度出て再度入る際には、前回入った際にユーザが与えた変化が反映された状態となる。換言すると、本実施形態では、特定の仮想空間でのゲームを中断し、途中から再開させることが可能となっている。
【0082】
また、ユーザは、自身が取得した山を任意に処分することができる。例えば、表示制御部114は、図5に示すように、表示部18に表示されるユーザが取得した山(換言すると、一覧表示された山)のうちの特定の山を選択する操作が行われると、選択した山の処分に係る操作を受け付ける処分ボタン47を表示部18に表示させる。そして、ゲーム制御部212は、処分ボタン47に対する操作に基づいて、選択した山を処分(換言すると、選択した山について、ユーザの取得状態を解除)する。処分された山は、ユーザが取得した山の一覧44から消え、その山での採掘が行えない状態となる。
【0083】
なお、本実施形態においては、採掘において使用するピッケルは、採掘開始ボタン43に対する操作により採掘を開始する前に選択するようになっている。このようなピッケルの選択に係る操作は、従来のゲームにおける、使用する(換言すると、プレイヤキャラクタ38に装備させる)武器を選択する操作と同様とすることができる。なお、使用するピッケルを採掘をしている最中に変更可能となっていてもよい。
【0084】
採掘に使用されるピッケルには耐久値が設定されており、採掘に使用するに従って耐久値が低下(例えば、耐久値「100」から耐久値「0」に向かって低下)する。そして、耐久値が所定値(例えば、耐久値「0」)に達すると、ピッケルが使用できない状態になる。換言すると、耐久値が所定値に達したピッケルを使用しての採掘は行えないようになっている。具体的には、耐久値が所定値に達すると、ピッケルを振ることはできるが、振っても地表を掘ることができない状態となる。なお、耐久値が所定値に達すると、性能は低下するものの、そのピッケルを使用しての採掘が可能になっていてもよい。
【0085】
また、操作受付部111は、ユーザによるピッケルの耐久値の回復(換言すると、アイテムAのリペア)を指示する操作を受け付ける。そして、ゲーム制御部212は、当該操作に基づいて、ピッケルの耐久値を回復させる処理を行う。また、ピッケルの耐久値の回復には、所定量の特定トークンが必要となっており、当該操作によりピッケルの耐久値を回復させる際には、当該所定量の特定トークンが消費される。
【0086】
また、ピッケルにはランクが設定されている。なお、ランクとは所謂レベル等を含む。ピッケルのランクが上昇すると、ピッケルの所定のパラメータが変化する。具体的には、ピッケルのランクが上昇すると、宝石や輝石の取得のしやすさ(換言すると、採掘の効率)に影響する所定のパラメータが変化する。より具体的には、ピッケルのランクが上昇すると、ピッケルの振る速度に関するパラメータが変化しピッケルを振る速度が速くなる。これにより、採掘の速度が上昇するため、採掘の効率が上昇する。また、ピッケルのランクが上昇すると、耐久値の最大値が上昇する。これにより、耐久値を回復させることなく採掘を継続できる時間が延びるため、採掘の効率が上昇する。また、ピッケルのランクが上昇すると、ピッケルのパワーが上昇し、1回の振りで掘れる量(換言すると、1回の操作が山に対して与える影響量)等が上昇してもよい。これにより、採掘の速度が上昇するため、採掘の効率が上昇する。
【0087】
また、操作受付部111は、ピッケルのランクの上昇を指示する操作を受け付ける。そして、ゲーム制御部212は、当該操作に基づいて、ピッケルのランクを上昇させる処理を行う。また、ピッケルのランクの上昇には、所定量の特定トークンが必要となっており、当該操作によりピッケルのランクを上昇させる際には、当該所定量の特定トークンが消費される。
【0088】
なお、本実施形態のゲームでは、アイテムA、アイテムBおよびアイテムCとは異なる入手経路で入手可能なアイテムが用意されていてもよい。例えば、暗号資産ではないゲーム内通貨(例えば、ブロックチェーンで管理されず、記憶部220等で管理されるユーザの保有資産)を使用してゲーム内で購入可能なアイテム(例えば、プレイヤキャラクタが装備可能なアイテム)等が存在してもよい。なお、当該ゲーム内通貨は、法定通貨を用いて購入可能なもの等であってもよい。
【0089】
また、本実施形態における各種アイテム(例えば、アイテムA、アイテムB、およびアイテムC)は、オブジェクトと読み替えてもよい。オブジェクトには、キャラクタやアイテム等が含まれる。すなわち、特定の仮想空間としての山でのゲームのプレイ(換言すると、イベントの実行)により付与されるアイテムBやアイテムCは、キャラクタ等であってもよい。
【0090】
なお、本実施形態では、マップは所定期間で(具体的には、1日1回)更新(換言すると、新たに生成)される。また、マップの更新に合わせて、取得可能な山も所定期間(具体的には、1日1回)で更新(換言すると、新たに生成)される。また、1つの山は、1人のユーザしか取得できないようになっており、あるユーザがある山(換言すると、当該ある山の採掘の権利)を取得すると、当該ある山を他のユーザが取得することはできないようになっている。換言すると、山の取得は早い者勝ちとなっている。なお、マップの更新や取得可能な山の更新とは、過去のマップや山が一新されるもの(換言すると、新しいマップや山が生成されるとともに過去のマップが無くなったり、過去の山が取得できなくなったりするもの)であってもよく、過去のマップが拡張されたり過去に生成された山に加えて新たな山が追加されるもの(換言すると、取得可能な山が増加するもの)等であってもよい。
【0091】
ここで、本実施形態のゲームにおける資産の獲得および消費の流れについて図7を参照しながら説明する。
【0092】
前述のように、本実施形態のゲームでは、ゲームに参加するためには、ユーザはピッケルを持っている必要がある。本実施形態では、ピッケルは、ゲーム内のマーケットプレイスでの購入が可能となっており、ユーザは、マーケットプレイスでピッケルを購入する。なお、ピッケルは、特定トークンにより購入することが可能となっている。マーケットプレイスでの取引は、マーケット管理部214が管理する。具体的には、例えば、端末装置10の操作受付部111は、ユーザが購入したいアイテムを選択する操作を受け付ける。そして、当該操作に関する情報が送受信部112,211を介してサーバ20のマーケット管理部214に送られ、マーケット管理部214は、当該操作に基づいて、ユーザが選択したアイテムをユーザに渡すとともに、その対価を当該ユーザから当該アイテムを売った者に渡す処理を行う。
【0093】
次いで、ユーザは、取得したピッケルを使用して山での採掘を行う。採掘では、宝石および輝石を含む複数種類のアイテムの取得が可能となっている。
【0094】
ユーザが取得した輝石は、特定トークンと交換することが可能となっている。なお、輝石と特定トークンとの交換は、自動的に行われてもよく、ユーザによる交換を指示する操作に基づいて行われてもよい。例えば、自身の所有している全ての輝石が定期的に特定トークンに変換されるようになっていてもよい。具体的には、毎日、予め決められた時間に、ユーザの所有している全ての輝石が自動的に特定トークンに変換され、その時点においてユーザが所有している輝石は全て無くなるようになっていてもよい。また、例えば、山から退出したタイミング等の特定のタイミングで、輝石が自動的に特定トークンに交換されてもよい。なお、本実施形態では、山での採掘により輝石がユーザに付与され、輝石が特定トークンと交換されるようになっているが、山での採掘により輝石に代えあるいは加え、特定トークンが直接ユーザに付与されるようになっていてもよい。
【0095】
また、本実施形態では、特定トークンは、ブロックチェーンで管理される仮想通貨となっている。特定トークンは、所定の取引所(例えば、分散型取引所)で他の暗号資産と交換することが可能なトークンであってもよい。また、特定トークンは、本実施形態のゲームに係る独自トークンであって、発行上限が設定されたトークンであってもよく、ゲーム外で使用可能な仮想通貨等であってもよい。
【0096】
また、ユーザが取得した宝石は、所定の条件を満たすことでNFT化が可能となっている。すなわち、本実施形態では、宝石に対応するNFTを発行し、ブロックチェーンで管理することが可能となっている。具体的には、例えば、ユーザが宝石を取得した後、取得した宝石に対するユーザの操作を契機として宝石をNFT化する処理が開始されてもよく、取得した宝石に対するユーザの操作を介さずに自動的に宝石をNFT化する処理が開始されてもよい。例えば、端末装置10の操作受付部111は、ユーザがゲーム内においてNFT化したい宝石を選択する操作を受け付けてもよい。そして、当該操作に関する情報が送受信部112,211を介してサーバ20の資産管理部213に送られ、資産管理部213は、当該操作に基づいて、選択された宝石をNFT化する処理を行ってもよい。また、NFT化には、手数料(例えば、所定量の特定トークン)が必要となっており、当該操作により宝石をNFT化する際には、当該手数料がユーザの保有資産から消費されるようになっていてもよい。また、NFT化された宝石は、ゲーム内のマーケットプレイス等において売買することが可能となっていてもよい。換言すると、アイテムのNFT化とは、アイテムをマーケットプレイスでの売買が可能な状態にすることともいえる。具体的には、例えば、端末装置10の操作受付部111は、ユーザが売りたい宝石(具体的には、NFT化された宝石)を選択する操作を受け付けてもよい。そして、当該操作に関する情報が送受信部112,211を介してサーバ20のマーケット管理部214に送られ、マーケット管理部214は、当該操作に基づいて、ユーザが選択した宝石を売りに出してもよい。そして、マーケット管理部214は、購入を希望する他のユーザがいる場合に、当該他のユーザに当該宝石を渡すとともに、その対価を当該他のユーザから当該宝石を売ったユーザに渡す処理を行ってもよい。換言すると、NFT化されたアイテムBは、他のユーザと取引することが可能であってもよい。
【0097】
また、宝石は、特定トークンと交換可能となっていてもよい。具体的には、端末装置10の操作受付部111は、ユーザがゲーム内において特定トークンと交換したい宝石を選択する操作を受け付けてもよい。そして、当該操作に関する情報が送受信部112,211を介してサーバ20に送られ、資産管理部213は、当該操作に基づいて、選択された宝石に換えて特定トークンをユーザに付与してもよい。換言すると、宝石は、NFT化することと、特定トークンと交換することとが可能なアイテムであってもよい。なお、宝石と特定トークンとの交換は、宝石のNFT化前とNFT化後とのいずれか一方でのみ行えてもよく、両方で行えてもよい。
【0098】
ゲーム制御部212は、ユーザがプレイするゲームに関する制御を行う。ゲーム制御部212は、仮想空間管理部231および報酬付与部233を有する。また、仮想空間管理部231は、マップを作成するマップ作成処理、各山において取得可能なアイテム(換言すると、各仮想空間に配置されるアイテム)の概要を決定するアイテム概要決定処理、山を作成する仮想空間作成処理、および各山において取得可能なアイテムの詳細を決定するアイテム詳細決定処理を実行する。
【0099】
また、本実施形態における各種処理の中には、ランダム性を有する処理が存在する。本実施形態では、ランダム性を有する処理は、所定のシードを用いた演算を行うことにより実現される。当該所定のシードには、ブロックチェーン(例えば、ビットコインのブロックチェーン)を用いたシードと、後述する仮想空間IDを用いたシードとが含まれるが、いずれか一方のみが含まれるなどしてもよい。具体的には、本実施形態では、ブロックチェーンを用いた2種類のシード(以下、それぞれ「seedhlast」、「seedhfirst」という。)と、仮想空間IDを用いた1種類のシード(以下、「seedmdid」という。)とが、用意されている。
【0100】
より具体的には、ブロックチェーンを用いたシードとしてのブロックチェーン(具体的には、例えば、ビットコインのブロックチェーン)のハッシュに関するシードと、仮想空間IDに関するシードとが、ランダム性の実現に利用される。本実施形態では、任意の期間(例えば、1日)の最後のハッシュ(換言すると、最後に生成されたブロックのハッシュ値)であるhashlast_yyyymmddと、hashlast_yyyymmddが生成された翌々日の最初のハッシュ(換言すると、最初に生成されたブロックのハッシュ値)であるhashfirst_yyyymmdd+2とが、ハッシュに関するシードとして用いられる。また、本実施形態では、仮想空間IDが、仮想空間IDに関するシードとして用いられる。すなわち、本実施形態では、seedhlast=hashlast_yyyymmddであり、seedhfirst=hashfirst_yyyymmdd+2であり、seedmdid=仮想空間IDとなっている。
【0101】
なお、本実施形態では、各種シードに基づいて、マップや各山において取得可能なアイテム等をランダムに決定するが、あるシードに基づいてマップや各種オブジェクト等の所定の事項についてランダムに決定する手法自体は周知であるため、説明を省略する。
【0102】
マップ作成処理では、仮想空間管理部231は、マップを作成する。具体的には、仮想空間管理部231は、マップ作成処理として、複数の山が配置されるマップ(換言すると、仮想世界)の地形を決定する処理および当該マップにおける各山の配置を決定する処理を行う。また、仮想空間管理部231は、マップ作成処理において、作成されるマップ内の各山に対して、各山を識別可能とするID(換言すると、識別情報。以下、「仮想空間ID」という。)を付与する。すなわち、作成されるマップにおける各山には、山毎に固有の仮想空間IDが割り振られている。なお、仮想空間IDは、1または複数の数字によって構成されていてもよく、例えば、各山に対して1から順に連番で番号が割り振られるなどしてもよい。
【0103】
本実施形態では、マップはランダムに作成されるようになっている。換言すると、マップ作成処理は、ランダム性を有している。具体的には、仮想空間管理部231は、所定のシード(以下、「マップ作成用シード」という。)を用いた演算を行うことにより乱数を生成し、当該乱数に基づいてマップの地形および当該マップにおける各山の配置を決定する。マップ作成用シードには、seedhlastが含まれる。換言すると、仮想空間管理部231は、seedhlastが引数として指定された関数を用いてマップを作成する。すなわち、仮想空間管理部231は、seedhlast(換言すると、ブロックチェーンのハッシュ)に応じたマップを作成する。
【0104】
アイテム概要決定処理では、仮想空間管理部231は、各山についての取得可能なアイテム(換言すると、各仮想空間に配置されるアイテム)の概要を決定する。具体的には、仮想空間管理部231は、アイテム概要決定処理として、各山に埋蔵されるアイテムBの個数と、各アイテムBのサイズの概要(例えば、小、中、大のような大まかなサイズ)とを決定する。すなわち、アイテム概要決定処理では、例えば、各山について、その山に埋蔵され、その山で採掘をした場合に得られる宝石が、大型の宝石1個と小型の宝石2個などのように決定される。なお、アイテム概要決定処理では、各山に埋蔵される輝石の個数等が決定されてもよい。
【0105】
本実施形態では、取得可能なアイテムの概要(具体的には、アイテムBの個数およびサイズ)はランダムに決定されるようになっている。換言すると、取得可能なアイテムの概要の決定は、ランダム性を有している。具体的には、仮想空間管理部231は、所定のシード(以下、「概要決定用シード」という。)を用いた演算を行うことにより乱数を生成し、当該乱数に基づいて取得可能なアイテムの概要を決定する。概要決定用シードには、seedhlastとseedmdidとが含まれる。換言すると、仮想空間管理部231は、seedhlastとseedmdidとが引数として指定された関数を用いて取得可能なアイテムの概要を決定する。さらに換言すると、仮想空間管理部231は、seedhlastとseedmdidとを用いて所定の抽選を行い取得可能なアイテムの概要を決定する。なお、ここで、ある山についての取得可能なアイテムの概要を決定する場合に、仮想空間管理部231は、当該ある山の仮想空間IDをseedmdidとして用いる。すなわち、仮想空間管理部231は、各山について、seedhlast(換言すると、ブロックチェーンのハッシュ)と、各山の仮想空間IDとに応じて取得可能なアイテムの概要を決定する。
【0106】
仮想空間作成処理では、仮想空間管理部231は、アイテム概要決定処理で決定されたアイテムの取得可能な(換言すると、当該アイテムが配置された)3次元仮想空間としての山を作成する。本実施形態では、山はランダムに作成されるようになっている。換言すると、仮想空間作成処理は、ランダム性を有している。例えば、山の地形や、山における各アイテムの埋蔵される位置等がランダムに決定されてもよい。仮想空間管理部231は、所定のシード(以下、「仮想空間作成用シード」という。)を用いた演算を行うことにより乱数を生成し、当該乱数に基づいて山を作成する。仮想空間作成用シードには、seedhlastとseedmdidとが含まれる。そして、仮想空間管理部231は、seedhlastとseedmdidとアイテム概要決定処理で決定された取得可能なアイテムの概要とが引数として指定された関数を用いて山を作成する。換言すると、仮想空間管理部231は、seedhlastとseedmdidとを用いて所定の抽選を行い山を作成する。なお、ここで、ある山を作成する場合に、仮想空間管理部231は、当該ある山の仮想空間IDをseedmdidとして用いる。また、ある山を作成する場合に、仮想空間管理部231は、当該ある山について決定された取得可能なアイテムの概要を引数として用いる。すなわち、仮想空間管理部231は、各山が、seedhlast(換言すると、ブロックチェーンのハッシュ)と、各山の仮想空間IDと、アイテム概要決定処理で決定された各山の取得可能なアイテムの概要と、に応じた山となるように、山を作成する。
【0107】
アイテム詳細決定処理では、仮想空間管理部231は、アイテム概要決定処理で決定された、各山で取得可能なアイテムの詳細を決定する。具体的には、仮想空間管理部231は、アイテム概要決定処理で決定された各山で取得可能なアイテムBについて、種類、サイズの詳細、形状、または質などを決定する。より具体的には、例えば、前述のように、小型の宝石2個、大型の宝石1個などのように取得可能なアイテムの概要が決定されている場合に、仮想空間管理部231は、各小型の宝石および大型の宝石の種類を、ダイヤモンド、アクアマリン、レッドスピネルなどのように決定する。また、仮想空間管理部231は、各小型の宝石および大型の宝石の質を、低質、中質、上質などのように決定する。また、仮想空間管理部231は、各小型の宝石、および大型の宝石のサイズの詳細を、0.2カラット、6.4カラットなどのように決定する。なお、宝石の質は、カラット数も加味して決まるものであってもよい。例えば、カラット数が大きいほど宝石の質が高いものとしてもよい。
【0108】
本実施形態では、取得可能なアイテムの詳細(具体的には、アイテムBの種類、質、および詳細なサイズ)はランダムに決定されるようになっている。換言すると、報酬の詳細の決定は、ランダム性を有している。具体的には、仮想空間管理部231は、所定のシード(以下、「詳細決定用シード」という。)を用いた演算を行うことにより乱数を生成し、当該乱数に基づいて取得可能なアイテムの詳細を決定する。詳細決定用シードには、seedhfirstとseedmdidとが含まれる。そして、仮想空間管理部231は、seedhfirstとseedmdidとアイテム概要決定処理で決定された取得可能なアイテムの概要とが引数として指定された関数を用いて取得可能なアイテムの詳細を決定する。換言すると、仮想空間管理部231は、seedhfirstとseedmdidとを用いて所定の抽選を行い取得可能なアイテムの詳細を決定する。なお、ここで、ある山についての取得可能なアイテムの詳細を決定する場合に、仮想空間管理部231は、当該ある山の仮想空間IDをseedmdidとして用いる。また、ある山についての取得可能なアイテムの詳細を決定する場合に、仮想空間管理部231は、当該ある山について決定された取得可能なアイテムの概要を引数として用いる。すなわち、仮想空間管理部231は、各山について、seedhfirst(換言すると、ブロックチェーンのハッシュ)と、各山の仮想空間IDと、アイテム概要決定処理で決定された各山の取得可能なアイテムの概要と、に応じて取得可能なアイテムの詳細を決定する。
【0109】
このように、本実施形態では、採掘により取得可能な宝石の詳細(例えば、種類、質、または詳細なサイズ等の一部の内容)は、アイテム詳細決定処理が実行されるまで確定しないようになっている。
【0110】
ここで、山の取得および採掘に係るタイムラインについて、図8を参照しながら説明する。ここでは、2022年5月29日の最後に生成されたハッシュであるhashlast_20220529がseedhlastとして用いられるとともに、2022年5月31日の最初に生成されたハッシュであるhashfirst_20220531がseedhfirstとして用いられ、マップや山の生成、取得可能なアイテムの決定等がされる場合を例に説明する。
【0111】
まず、仮想空間管理部231は、2022年5月29日最後のハッシュを用いてマップ作成処理を行い、マップを作成する。ここで、5月29日最後のハッシュ(換言すると、最後のブロック)は、ブロックチェーンのブロックに含まれるタイムスタンプの日付が5月30日に変わることにより事後的に確定する。換言すると、seedhlastは、2022年5月30日最初のハッシュ(換言すると、最初のブロック)が生成されることにより確定する。そこで、本実施形態では、仮想空間管理部231は、5月30日最初のハッシュが生成されたタイミングで(換言すると、当該ハッシュが生成された後に)、hashlast_20220529を用いたマップの作成を行う。
【0112】
また、仮想空間管理部231は、2022年5月29日最後のハッシュを用いてアイテム概要決定処理を行い、各山について取得可能なアイテムの概要を決定する。また、仮想空間管理部231は、2022年5月29日最後のハッシュを用いて仮想空間作成処理を行い、当該アイテム概要決定処理で概要が決定されたアイテムの配置された山を作成する。本実施形態では、仮想空間管理部231は、5月30日最初のハッシュが生成されたタイミングで(換言すると、当該ハッシュが生成された後に)、hashlast_20220529を用いて、各山で取得可能なアイテムの概要を決定する。また、仮想空間管理部231は、5月30日最初のハッシュが生成されたタイミングで(換言すると、当該ハッシュが生成された後に)、hashlast_20220529を用いて山を作成する。
【0113】
また、仮想空間管理部231は、山の取得が可能な期間を制限する制御を行う。本実施形態では、山の取得可能期間は、その日最初のハッシュが生成(前日最後のハッシュに係るseedhlastが確定)されてから、次の日最初のハッシュが生成(当該ハッシュに係るseedhfirstが確定)されるまでの間に設定されている。換言すると、仮想空間管理部231は、hashlast_20220529を用いて作成される山の取得が可能な期間を、当該山で取得可能なアイテムの詳細が決定されるまでの期間となるように制御する。さらに換言すると、山(換言すると、マップ)が作成されると、次に山(換言すると、マップ)が作成されるタイミングまで作成された山の取得が可能となっている。なお、山の取得可能期間は、例えば、その日最初のハッシュが生成されてから、その日(換言すると、山が生成された日)が終了するまでの間に設定されるなどしてもよい。
【0114】
また、仮想空間管理部231は、2022年5月31日最初のハッシュを用いてアイテム詳細決定処理を行い、概要の決定に2022年5月29日最後のハッシュが用いられたアイテムについて詳細を決定する。本実施形態では、仮想空間管理部231は、5月31日最初のハッシュが生成されたタイミングで(換言すると、当該ハッシュが生成された後に)、hashfirst_20220531を用いて取得可能なアイテムの詳細を決定する。すなわち、仮想空間管理部231は、山の取得可能な期間の経過後に、当該山において取得可能なアイテムの詳細を決定する。換言すると、仮想空間管理部231は、取得可能なアイテムの詳細が決定された後に山を取得することができないように制御する。
【0115】
このように取得可能なアイテムの概要および詳細が決定される山(換言すると、山の採掘の権利)は、ユーザの操作に基づいてユーザに取得され、採掘によりアイテムを取得することが可能となっている。
【0116】
仮想空間管理部231は、ユーザによる取得する山を選択する操作が行われると、当該操作に基づいて、選択された山をユーザに付与する。換言すると、仮想空間管理部231は、ユーザが選択した山の採掘の権利(換言すると、選択した仮想空間でゲームをプレイする権利)を当該ユーザに付与する。
【0117】
取得する山を選択する操作の受付に際し、表示制御部114は、図3に示すように、ユーザが取得可能な山についての詳細情報50を表示部18に表示させる。例えば、ユーザが取得可能な山を表示するマップ40上において特定の山を選択する操作がされると、表示制御部114は、当該特定の山についての詳細情報50を表示部18に表示させる。本実施形態においては、詳細情報50として、当該特定の山で取得可能な宝石に関する情報が表示される。換言すると、詳細情報50として、当該特定の山についての報酬の期待度に関する表示が表示される。具体的には、端末処理部113は、当該特定の山で取得可能なアイテムの概要に関する情報を仮想空間管理部231から受け取り、当該情報に基づいて、山で採掘をした場合に取得可能な宝石の数や各宝石のサイズの概要等を表示部18に表示させる。これにより、ユーザは、詳細情報50を見た上で、当該特定の山を取得するか否かを選択できるようになっている。すなわち、本実施形態では、仮想空間管理部231は、ユーザが仮想空間でのゲームプレイについての権利を取得する前に、当該ゲームプレイにより取得可能な報酬に関する情報(換言すると、詳細情報50)を、当該ユーザに提示可能となっており、当該情報が表示部18に表示されるようになっている。なお、本実施形態においては、その山で取得可能な宝石の数および各宝石のサイズの概要が詳細情報50として提示され、提示された数の宝石および提示されたサイズに対応するサイズの宝石が必ず取得できるようになっているが、詳細情報50として提示される宝石の数やサイズが目安に過ぎず、詳細情報50として提示された数の宝石や提示されたサイズに対応する宝石(換言すると、詳細情報50に示される通りの報酬)が取得できない場合が存在し得るようになっていてもよい。
【0118】
また、仮想空間管理部231は、ユーザが取得した山を示す情報をブロックチェーン(例えば、イーサリアムのブロックチェーン)上に記憶させる。具体的には、仮想空間管理部231は、あるユーザがある山を取得した場合に、当該あるユーザが当該ある山を取得したことを示す情報をブロックチェーン上に記憶させる。すなわち、本実施形態では、ユーザによる山の取得に係る履歴がブロックチェーン上に記憶されるといえる。換言すると、本実施形態では、特定の仮想空間でのゲームプレイについての権利に関する情報がブロックチェーン上に記憶される。このような構成によれば、不正な手法での山やアイテム等の取得を防止することができる。すなわち、本実施形態では、取得可能な期間に制限のある山の取得により所定のアイテムを獲得する権利が得られるようになっているとともに、ユーザが取得した山を示す情報が、改ざんの困難なブロックチェーン上に記憶されるようになっているところ、本構成によれば、あるユーザが不正な手法によりアイテム(具体的には、宝石)を取得した場合等において、当該アイテムを取得可能な山の取得情報を当該あるユーザが有さないこと等が確認可能となり、当該あるユーザの不正を証明すること等が可能となる。加えて、本実施形態では、山の取得情報が書き換えの困難なブロックチェーン上に記憶されるとともに、取得可能なアイテムの詳細が決定されるタイミングが、山の取得可能な期間の経過後となっているので、アイテムの不正取得をより強固に防止することができる。
【0119】
ゲーム制御部212は、ユーザによる山での採掘開始を指示する操作に基づいて、ユーザが取得した山での採掘を開始させる。本実施形態のゲームでは、山での採掘は、取得可能なアイテムの概要が決定され、山が作成された以降のタイミングから可能となっており、取得可能なアイテムの詳細が決定される前に採掘を行うことも可能となっている。また、山での採掘は、取得可能なアイテムの詳細が決定された後に行うことも可能となっている。
【0120】
報酬付与部233は、山での採掘に基づいて、ユーザにアイテムを付与する。具体的には、本実施形態では、採掘により発見された宝石および輝石がユーザに付与される。
【0121】
ここで、山での採掘に基づいてアイテムの付与が決定されるタイミングとしては、アイテムの詳細が決定される前と後との両パターンが考えられる。換言すると、アイテムの付与が決定されるタイミングにおいて、アイテムの詳細が確定していない場合が存在し得る。具体的には、本実施形態では、山での採掘により宝石を発見したが(換言すると、宝石の付与が決定されたが)、発見した宝石の詳細がまだ決定されていないという状態が存在し得る。換言すると、本実施形態では、所定の期間としての山を取得可能な期間(換言すると、特定の仮想空間についてのゲームプレイの権利の取得可能期間)の経過後に宝石の詳細が決定されるようになっているとともに、山を取得可能な期間中に山での採掘が可能となっており、山を取得可能な期間中に山での採掘が実行され宝石が取得される状況が生じ得る。ユーザは自身の取得した宝石を、自身の保有するアイテムの一覧を表示する画面等の所定の画面(例えば、山から退出した後に開くことが可能な画面)において確認可能となっているが、ユーザが宝石を取得した後、この宝石の詳細が決定されるまでの間は、この宝石については当該所定の画面上において概要のみが表示されるようになっている。そして、詳細が決定されると、当該所定の画面上においてこの宝石の詳細が確認可能となる。
【0122】
なお、本実施形態では、マップの作成、山(換言すると、仮想空間)の作成、各山についての取得可能なアイテムの概要の決定および取得可能なアイテムの詳細の決定は連日行われており、日々マップの更新および取得可能な山の更新が行われている。すなわち、例えば、図8に示す例においては、5月30日最後のハッシュを用いてマップ作成処理、アイテム概要決定処理、および仮想空間作成処理が行われ、当該アイテム概要決定処理で概要が決定されたアイテムについて、6月1日最初のハッシュを用いてアイテム詳細決定処理が行われる。なお、本実施形態では、山の取得可能な期間が終了してから次のマップ更新および取得可能な山の更新が行われるようになっているが、山の取得可能な期間中に、次のマップ更新および取得可能な山の更新が行われてもよい。換言すると、マップの作成、山の作成、各山についての取得可能なアイテムの概要の決定、または取得可能なアイテムの詳細の決定に用いられるハッシュは、1日の最後のハッシュや最初のハッシュでなくてもよい。
【0123】
なお、本実施形態では、1日の最後に生成されるハッシュを用いて、マップおよび山の作成ならびに取得可能なアイテムの概要の決定を行っているが、1日の最後に生成されるハッシュ(換言すると、1日の最後のブロック)は、翌日最初のハッシュ(換言すると、翌日最初のブロック)が生成されることにより事後的に決定されるようになっている。このため、マップおよび山の作成ならびに取得可能なアイテムの概要の決定は、翌日最初のハッシュが生成された以降のタイミングで行われる。そこで、マップおよび山の作成ならびに取得可能なアイテムの概要の決定を、翌日最初のハッシュを用いて行うことも考えられる。しかし、本実施形態では、マップおよび山の作成ならびに取得可能なアイテムの概要の決定を、1日の最後に生成されるハッシュを用いて行うことにより、マップおよび山の作成ならびに取得可能なアイテムの概要の決定と、取得可能なアイテムの詳細の決定とを異なるハッシュに基づいて行われるようにしている。すなわち、マップおよび山の作成ならびに取得可能なアイテムの決定等に係る処理を連日実行する場合において、前日に概要を決定したアイテムの詳細の決定に用いられるハッシュと、当日にアイテムの概要の決定に用いられるハッシュとが同一とならないようにされている。換言すると、本実施形態では、ゲーム制御部212は、繰り返し訪れる任意の期間内の特定のハッシュ(具体的には、1日の最初のハッシュ)を用いてアイテムの詳細を決定するとともに、当該特定のハッシュとは異なるハッシュ(具体的には、1日の最後のハッシュ)を用いてアイテムの概要を決定するようになっている。また、ブロックチェーンは分岐することがあるところ、本実施形態では、翌日最初のハッシュが生成されたタイミングで、1日の最後に生成されるハッシュを用いてマップおよび山の作成ならびに取得可能なアイテムの概要の決定を行っているので、採択された可能性の高いハッシュ(換言すると、ブロック)を用いて処理を行うことが可能となる。
【0124】
なお、本実施形態のゲームではアイテムBとしての宝石に係る抽選ロジックは、ブロックチェーン上に記憶され公開される。具体的には、アイテム概要決定処理およびアイテム詳細決定処理のロジックがスマートコントラクトとして公開される。すなわち、seedhlastを用いて報酬の概要を決定する処理のロジックが、スマートコントラクトとして公開される。また、seedhfirstを用いて報酬の詳細を決定する処理のロジックが、スマートコントラクトとして公開される。また、seedhlastおよびseedhfirstは、ブロックチェーンのハッシュであり、公開されたシードとなっている。すなわち、本実施形態では、各山で取得可能なアイテムの概要は、所定のシードを用いて所定のロジックにより決定されるが、当該所定のシードおよび当該所定のロジックは公開されており、各ユーザは、アイテムの概要の決定にあたり不正が働いていないかを公開された当該所定のシードと当該所定のロジックとを用いて検算することが可能となっている。また、本実施形態では、各山で取得可能なアイテムの詳細は、所定のシードを用いて所定のロジックにより決定されるが、当該所定のシードおよび当該所定のロジックは公開されており、各ユーザは、アイテムの詳細の決定にあたり不正が働いていないかを公開された当該所定のシードと当該所定のロジックとを用いて検算することが可能となっている。このような構成によれば、アイテムの付与について運営者側の作為が入り込むことがなく、かつこのことをユーザに明確に提示できる透明性の高いシステムを提供することができる。また、シードにブロックチェーンのハッシュを用いることにより、シードを運営者であっても予測不可能であり、かつ誰が見ても不変的で明らかなものとすることができる。すなわち、本実施形態の構成によれば、アイテムの付与について、運営者であってもコントロールすることができず、公開されたロジックによりユーザが検算可能であり、事前に予測することができないものとすることができる。このため、アイテムの付与について不正が起こり、システムの価値が毀損してしまうことを防止できる。また、本実施形態では、アイテムの概要や詳細の決定に係る乱数がブロックチェーンのハッシュに基づいて決定され、乱数が特定可能となっているため、乱数を操作する不正の発見が可能となり、乱数を操作して所定のオブジェクトを不正に出現させる等の不正を防止することができる。なお、仮想空間作成処理のロジック等についても、ブロックチェーン上に記憶し公開してもよく、ブロックチェーン上に記憶せず非公開としてもよい。
【0125】
なお、山についての詳細情報50は、ユーザが山を取得する際に限らず、ユーザが取得した山の中から採掘を行う山を選択する際や山での採掘を開始する際等に表示されてもよい。例えば、図5に示すように、ユーザが取得した山の一覧44が表示部18に表示された状態において、特定の山を選択する操作が行われると、表示制御部114は、当該特定の山についての詳細情報50を表示部18に表示させる。例えば、詳細情報50として、当該特定の山で取得可能な宝石に関する情報(例えば、宝石の数および各宝石のサイズの概要等)が表示される。換言すると、詳細情報50として、当該特定の山についての報酬の期待度に関する表示が表示される。これにより、ユーザは、詳細情報50を見た上で、当該特定の山での採掘を行うか否かを選択できる。また、詳細情報50として、採掘の進捗状況が表示されてもよい。具体的には、例えば、宝石を何個発見したか、宝石を埋蔵量の何割発見したか、輝石を何個発見したか、輝石を埋蔵量の何割発見したか、あるいは宝石を発見した量等に基づいて算出されるその山についての採掘の進捗度(換言すると、その山におけるゲームの進行度)がどの程度か等が、詳細情報50として表示されてもよい。
【0126】
(仮想通貨の支払いを要する処理)
本実施形態においては、ブロックチェーンで管理される仮想通貨(具体的には、特定トークン)の支払いが求められる処理(以下、「有償処理」という。)が存在する。具体的には、有償処理として、ピッケルの購入に係る処理(換言すると、ピッケルをユーザに取得させる処理)、ピッケルのリペアに係る処理(換言すると、ピッケルの耐久値を回復させる処理)、およびピッケルのランクの上昇に係る処理(換言すると、ピッケルのランクを上昇させる処理)を含む複数種類の処理が存在する。
【0127】
ピッケルの購入に係る処理について説明する。前述のように、ピッケルは、ゲーム内のマーケットプレイスでの購入が可能となっている。ピッケルの購入は、例えば、以下のように行われる。例えば、端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の入力操作に基づいて、図9に例示するショップ画面60を表示部18に表示させる。ショップ画面60には、購入可能なピッケルの一覧が表示される。また、操作受付部111は、一覧表示されたピッケルの中から、購入するピッケルを選択する操作(例えば、表示された特定のピッケルに対するクリック操作)を受け付ける。また、表示制御部114は、購入するピッケルが選択されると、選択されたピッケルについて購入を実行するか確認するダイアログ(図示せず)を表示部18に表示させる。当該ダイアログには、購入の実行に係る操作を受け付ける実行ボタンと、購入のキャンセルに係る操作を受け付けるキャンセルボタンとが含まれる。端末装置の制御部110は、実行ボタンに対する操作がされると、選択されたピッケルの購入をサーバ20に要求する。サーバ20のマーケット管理部214は、当該要求に基づいて、選択されたピッケルをユーザに付与するとともに、ユーザに購入の対価を支払わせる処理(換言すると、ユーザが保有する特定トークンを購入の対価の分だけ減少させる処理)を実行する。すなわち、制御部210は、ユーザによる有償処理の実行に係る操作に基づき、有償処理としてのピッケルを当該ユーザに取得させる処理を実行する。なお、あるユーザの端末装置10において、購入可能なピッケルとして特定のピッケルが表示されることを、当該特定のピッケルが当該あるユーザのショップに並ぶともいう。
【0128】
次に、ピッケルのリペアに係る処理およびピッケルのランクの上昇に係る処理について説明する。ピッケルのリペアおよびランクの上昇は、例えば、以下のように行われる。例えば、端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の入力操作に基づいて、図10に例示するアイテム画面64を表示部18に表示させる。アイテム画面64には、ユーザが所有するアイテム(換言すると、使用可能なアイテム)の一覧が表示される。具体的には、アイテム画面64には、ユーザが所有するピッケル(換言すると、使用可能なピッケル)の一覧が表示される。また、操作受付部111は、アイテム画面64に表示されたピッケルの中から、特定のピッケルを選択する操作(例えば、特定のピッケルに対するクリック操作)を受け付ける。また、表示制御部114は、特定のピッケルが選択されると、選択されたピッケルに対する各種操作を受け付けるUIを表示部18に表示させる。具体的には、表示制御部114は、当該UIとして、ピッケルの耐久値の回復に係る操作を受け付けるリペアボタン65、ピッケルのランクの上昇に係る操作を受け付けるアップグレードボタン66、およびピッケルの売り出しに係る操作を受け付けるセルボタン67を表示部18に表示させる。なお、アイテム画面64においては、選択されたピッケルや、一覧表示されるピッケルについて、耐久値の残量を示す表示が表示されてもよい。図10に示す例においては、耐久値の残量を示す表示として残量を示すメーター68が表示されているが、耐久値の残量を示す表示は、残量を示す数値等の表示であってもよい。
【0129】
端末装置10の制御部110は、リペアボタン65に対する操作がされると、選択されたピッケルの耐久値の回復をサーバ20に要求する。サーバ20のゲーム制御部212は、当該要求に基づいて、選択されたピッケルの耐久値を回復させるとともに、ユーザに耐久値の回復の対価を支払わせる処理(換言すると、ユーザが保有する特定トークンを耐久値の回復の対価の分だけ減少させる処理)を実行する。すなわち、制御部210は、ユーザによる有償処理の実行に係る操作に基づき、有償処理としてのピッケルの耐久値を回復させる処理を実行する。
【0130】
また、端末装置の制御部110は、アップグレードボタン66に対する操作がされると、選択されたピッケルのランクの上昇をサーバ20に要求する。サーバ20のゲーム制御部212は、当該要求に基づいて、選択されたピッケルのランクを上昇させるとともに、ユーザにランクの上昇の対価を支払わせる処理(換言すると、ユーザが保有する特定トークンをランクの上昇の対価の分だけ減少させる処理)を実行する。すなわち、制御部210は、ユーザによる有償処理の実行に係る操作に基づき、有償処理としてのピッケルのランクを上昇させる処理を実行する。
【0131】
また、端末装置の制御部110は、セルボタン67に対する操作がされると、選択されたピッケルのマーケットプレイスへの出品をサーバ20に要求する。サーバ20のマーケット管理部214は、当該要求に基づいてユーザが選択したピッケルを売りに出し、これにより、購入を希望する他のユーザが当該ユーザから当該ピッケルを購入(例えば、特定トークンの支払いにより購入)することが可能となる。換言すると、出品されたピッケルは、他のユーザのショップ画面60に表示されるようになる。
【0132】
なお、本実施形態においては、マーケットプレイスに出品されるピッケルには、ゲームの運営者が売るピッケルと他のユーザが売るピッケルとが存在する。すなわち、ユーザは、ピッケルをゲームの運営者から購入することと、他のユーザから購入することとが可能となっている。ピッケルをゲームの運営者から購入する場合、購入の対価はゲームの運営者に送金される。また、ピッケルを他のユーザから購入する場合、購入の対価は当該他のユーザに送金される。また、ピッケルの耐久値の回復の対価は、ゲームの運営者に送金される。また、ピッケルのランクの上昇の対価は、ゲームの運営者に送金される。
【0133】
また、本実施形態においては、採掘の実行中においてもピッケルのリペアを実行可能となってる。例えば、端末装置10の表示制御部114は、採掘の実行中におけるユーザによる所定の入力操作(例えば、キーボードのTabキーに対する操作)に基づいて、図11に例示するメニュー画面70を表示部18に表示させる。メニュー画面70には、ユーザが所有する(換言すると、使用する)ピッケルに対する操作の受け付けに係るピッケル操作ボタン72が表示される。ピッケル操作ボタン72に対する操作がされると、表示制御部114は、ユーザが所有するピッケルに対する各種操作を受け付けるUIを表示部18に表示させる。具体的には、表示制御部114は、当該UIとして、ピッケルの耐久値の回復に係る操作を受け付けるリペアボタン73および、使用するピッケルの変更(換言すると、持ち替え)に係る操作を受け付ける持ち替えボタン74を表示部18に表示させる。
【0134】
端末装置の制御部110は、リペアボタン73に対する操作がされると、ユーザが所有するピッケル(例えば、使用中のピッケル)の耐久値の回復をサーバ20に要求する。サーバ20のゲーム制御部212は、当該要求に基づいて、ユーザが所有するピッケルの耐久値を回復させるとともに、ユーザに耐久値の回復の対価を支払わせる処理(換言すると、ユーザが保有する特定トークンを耐久値の回復の対価の分だけ減少させる処理)を実行する。すなわち、制御部210は、採掘の実行中におけるユーザの所定の操作に基づき、当該ユーザが所有するピッケルの耐久値を回復させる処理を実行する。
【0135】
また、表示制御部114は、持ち替えボタン74に対する操作がされると、持ち替え可能なピッケルの一覧75を表示部18に表示させる。そして、持ち替え可能なピッケルの一覧75に表示されるピッケルの中から特定のピッケルを選択する操作(例えば、特定のピッケルに対するクリック操作)がされると、端末装置10の制御部110は、ユーザが使用するピッケルの当該特定のピッケルへの変更をサーバ20に要求する。サーバ20のゲーム制御部212は、当該要求に基づいて、ユーザが使用するピッケルを当該特定のピッケルに変更する処理を実行する。
【0136】
なお、メニュー画面70には、ユーザ名やユーザの現在のランク等が表示されてもよい。また、メニュー画面70には、現在採掘を行っている山について宝石を何個発見したか、宝石を埋蔵量の何割発見したか、輝石を何個発見したか、輝石を埋蔵量の何割発見したか、あるいは宝石を発見した量等に基づいて算出されるその山についての採掘の進捗度等が表示されてもよい。
【0137】
(ピッケルの貸与)
本実施形態においては、ユーザが所有しているアイテムAは、他のユーザに貸与可能となっている。以下では、アイテムAとしてのピッケルを所有しており、他のユーザにピッケルを貸すユーザのことを「オーナー」と呼ぶ。また、ピッケルを他のユーザから借りるユーザのことを「スカラー」と呼ぶ。
【0138】
スカラーは、オーナーから貸与されたピッケルを使用して山での採掘が可能となっている。すなわち、ピッケルを所有していないユーザは、ピッケルを所有しているユーザからピッケルを借りてゲームをプレイ(具体的には、採掘を実行)することが可能となっている。
【0139】
山での採掘の開始に係る操作や、山においてプレイヤキャラクタを操作して採掘を行う操作は、オーナーとスカラーとで同様としてもよい。すなわち、例えば、スカラーは、自身の端末装置10に表示されるホーム画面42における採掘開始ボタン43に対する操作に基づいて、山での採掘を開始させることができる。ここで、本実施形態においては、スカラーがオーナーから貸与されたピッケルを使用して採掘を行う山は、オーナーが所有する山となっている。オーナーは、ピッケルの貸与に際し、当該ピッケルを使用して採掘を行う山を指定する。そして、スカラーは、オーナーから貸与されたピッケルを使用して採掘を行う場合、オーナーが指定した山で採掘を行うこととなる。
【0140】
また、スカラーは、オーナーから借りたピッケルを使用して採掘を行うことで、報酬を獲得できる。本実施形態においては、スカラーはピッケルを使用してアイテムを掘り出すことにより、掘り出したアイテムのうちスカラーの取り分として設定されている分を報酬として獲得できるようになっている。具体的には、報酬付与部233は、スカラーの操作するプレイヤキャラクタが輝石を掘り出すと、掘り出された輝石のうち設定されている割合に応じた量の輝石を報酬としてスカラーに付与する。詳しくは後述するが、当該割合は、オーナーによって設定される。例えば、当該割合が30%に設定されている場合、スカラーの操作するプレイヤキャラクタが輝石を掘り出すと、報酬付与部233は、掘り出された輝石のうち70%をオーナーに付与し、30%をスカラーに付与する。なお、このときに、スカラーの端末装置10やオーナの端末装置10において、掘り出された輝石を一度オーナーが全て獲得し、オーナーからスカラーに対して輝石が分配される演出を行うなどしてもよい。
【0141】
なお、本実施形態においては、スカラーの取り分は、オーナーが設定可能となっているが、オーナーの設定によらずに決まるものとしてもよい。また、本実施形態においては、スカラーが掘り出したアイテムのうち、宝石については全てオーナーが獲得するようになっており、スカラーには分配されないようになっている。すなわち、報酬付与部233は、貸与された特定のオブジェクト(例えば、ピッケル)をスカラーが仮想空間(例えば、オーナーの所有する山)で使用することにより得られた第1オブジェクト(例えば、宝石)については全てオーナーに獲得させ、貸与された特定のオブジェクトをスカラーが仮想空間内で使用することにより得られた第2オブジェクト(例えば、輝石)についてはその一部をオーナーに獲得させる。
【0142】
また、本実施形態においては、1人のオーナーに対して複数のスカラーが設定されている場合が存在する。このような場合においては、複数のスカラーのうちのいずれかの操作するプレイヤキャラクタが輝石を掘り出すと、各スカラーには、自身の採掘作業(換言すると、ゲームプレイ)に応じた量の輝石が報酬として付与される。本実施形態においては、各スカラーに付与される報酬は、以下の規則に基づいて決定される。
・いずれかのスカラーが輝石を掘り出すと、オーナーの設定した割合に従って、掘り出された輝石についてのオーナーの取り分と、スカラーの取り分とが決定される。
・スカラーの取り分は、スカラー全体で分け合う。
・各スカラーには、スカラーの取り分のうち、自身の仕事量(具体的には、山を掘った割合)に応じた量の輝石が付与される。
・各スカラーの仕事量は、所定の期間中における「自身が消費したピッケルの耐久値/スカラー全体の消費したピッケルの耐久値」により算出される。
・輝石を掘り出したスカラーには、スカラーの取り分の中から所定量のボーナス(具体的には、5%のボーナス)が付与される。
【0143】
なお、ここで、各スカラーの仕事量の算出に係る所定の期間は、前回その山において輝石が発見されてから、分配対象の輝石が獲得されるまでの期間となっている。また、分配対象の輝石がその山において最初に発見された輝石の場合、その山での採掘が可能となってから、分配対象の輝石が獲得されるまでの期間となっている。ただし、当該所定の期間は、これに限られず、適宜設定することができる。
【0144】
そして、報酬付与部233は、いずれかのスカラーが輝石を掘り出すと、輝石を掘り出したスカラー、および掘り出したスカラー以外のスカラーそれぞれに対して付与する報酬を以下の計算式に従って決定し、各スカラーに対して報酬を付与する。
・輝石を掘り出したスカラーの報酬=(掘り出された輝石)×(オーナーが設定した報酬の割合)×(ボーナス支払い分の係数)×(自身が消費したピッケルの耐久値/スカラー全体の消費したピッケルの耐久値)+(掘り出された輝石)×(オーナーが設定した割合)×(ボーナス受け取り分の係数)
・輝石を掘り出したスカラー以外のスカラーの報酬=(掘り出された輝石)×(オーナーが設定した報酬の割合)×(ボーナス支払い分の係数)×(自身が消費したピッケルの耐久値/スカラー全体の消費したピッケルの耐久値)
【0145】
すなわち、例えば、スカラーAとスカラーBとの2人のスカラーが存在し、スカラーAが100gの輝石を掘り出したこととする。また、オーナーは、報酬の割合を30%に設定(換言すると、オーナーの取り分を70%に設定)していることとする。また、スカラーAは、オーナーから貸与されたピッケルの耐久値を40消費し、スカラーBはオーナーから貸与されたピッケルの耐久値を60消費したこととする。この場合、スカラーAには、100g×0.3×0.95×(40/(40+60))+100g×0.3×0.05=12.9gの輝石が報酬として付与される。また、スカラーBには、100g×0.3×0.95×(60/(40+60))=17.1gの輝石が報酬として付与される。また、オーナーには、オーナーの取り分として100g×0.7=70gの輝石が付与される。
【0146】
また、前述のように、各ユーザが所有する輝石は、定期的に特定トークンに変換されるようになっていてもよい。すなわち、スカラーが特定トークンを獲得するまでのフローは以下のようになっていてもよい。すなわち、まず一のオーナーからピッケルが貸与された複数のスカラーのうちの一人が輝石を掘り出すと、輝石が当該オーナーおよび当該複数のスカラーに分配される。なお、本実施形態においては、輝石は掘り出されたタイミングで(換言すると、即座に)当該オーナーおよび当該複数のスカラーに付与されるが、イベントの終了時等の所定のタイミングで付与されてもよい。各ユーザが所有する輝石は全て、毎日特定の時刻に自動的に特定トークンに変換されるように設定されており、この変換により、各スカラー(およびオーナー)は特定トークンを取得する。換言すると、当該特定の時刻において、当該オーナーおよび当該複数のスカラーはいずれも(換言すると、例えば、本実施形態のゲームをプレイする全てのユーザが)輝石を所有していない状態となる。
【0147】
このように、本実施形態においては、オーナーは、スカラーにピッケルを貸与して自身の代わりに宝石や輝石を見つけてもらうことが可能となっている。すなわち、本実施形態においては、ピッケルの貸与とは、宝石や輝石の発見に協力してくれる協力者としてのスカラーの募集と言い換えることもできる。換言すると、オーナーは、所定の目標の達成(例えば、宝石や輝石の発見)を目指すイベントについて協力してくれる協力者としてのスカラーを募集することが可能となっており、協力者は、オーナーから貸与されたオブジェクト(例えば、ピッケル)を使用してイベントに参加するようになっている。なお、協力者がオーナーから貸与されたオブジェクトを使用して参加するイベントは、所定の対戦相手(ここで、「対戦相手」とは、他のユーザであってもよく、NPCであってもよい。また、所謂クエストにおける敵キャラクタ等も対戦相手に含まれる。)への勝利を目指すものや、所定の目的地への到達を目指すものや、所定の目的物の獲得を目指すもの等であってもよい。また、協力者がオーナーから貸与されたオブジェクトを使用して参加するイベントは、オーナーと協力者とがマルチプレイにより進行させることが可能なイベントであってもよく、一のオーナーからオブジェクトを貸与された複数の協力者同士がマルチプレイにより進行させることが可能なイベントであってもよい。また、協力者がオーナーから貸与されたオブジェクトを使用して参加するイベントは、協力者が単独で進行させることが可能なイベントであってもよい。
【0148】
また、本実施形態においては、報酬付与部233は、一のオーナーからピッケルが貸与された複数のスカラーのうちの一人が所定の成果をあげた場合に、複数のスカラーそれぞれの仕事量に応じて各スカラーに付与する報酬を決定し各ユーザに付与する。この点、本実施形態のようなゲームにおいては、例えば、オーナーからピッケルが貸与されたスカラーAとスカラーBとのうち、沢山作業を行ったスカラーAが成果をあげることができていない状況(具体的には、沢山掘ったにもかかわらず輝石を発見できていない状況)において、少ししか作業をしていないスカラーBが運良く成果をあげる場合(具体的には、少ししか掘っていないにもかかわらず輝石を発見する場合)が存在し得る。このような場合に、報酬の付与の仕方によっては、スカラーA等のユーザが不公平感を抱く可能性がある。本実施形態の構成によれば、沢山作業を行ったユーザに報酬が多く分配されるようになっているので、各ユーザが不公平感を抱く可能性を低減させることができるとともに、積極的にゲームをプレイすることについての動機付けをすることができる。また、このような場合においてスカラーBが輝石を発見できたのはスカラーAが沢山作業を行ってくれたからという場合等もあり得るところ、本実施形態の構成によれば、スカラーAのようなユーザのプレイに対して報いることができる。
【0149】
なお、前述のように、各ユーザの報酬は、いずれかのユーザが所定の成果をあげるまで(具体的には、輝石を発見するまで)の各ユーザの仕事量に応じて決定される。そして、その後再びいずれかのユーザが所定の成果をあげると、前回いずれかのユーザが所定の成果をあげてから再びいずれかのユーザが所定の成果をあげたときまでの各ユーザの仕事量に応じて各ユーザの報酬が決定される。すなわち、本実施形態においては、いずれかのユーザが所定の成果をあげると、報酬の算出に係る各ユーザの仕事量がリセットされ、仕事量の算出の起算点が、当該所定の成果があげられたタイミングに変更される。ただし、いずれかのユーザが所定の成果をあげたタイミングで仕事量をリセットしなくてもよく、例えば、途中でいずれかのユーザが所定の成果をあげたか否かに関わらず、各ユーザには、各ユーザが採掘を開始してから(換言すると、その山での採掘が可能となってから)報酬の付与契機が訪れるまでの累積の仕事量に応じた報酬が付与されるなどしてもよい。
【0150】
なお、このように、本実施形態においては、報酬付与部233は、所定のイベントに参加する複数のユーザであってNFT化された特定のオブジェクトを使用する複数のユーザのうちの一人が特定のオブジェクトを仮想空間内で使用して所定の成果をあげた場合に、複数のユーザそれぞれの仕事量に応じて各ユーザに付与する報酬を決定し各ユーザに付与するが、当該所定のイベントは、オーナーから貸与されたオブジェクトを使用して参加するイベントでなくてもよく、当該特定のオブジェクトは、オーナーから貸与されたオブジェクトでなくてもよい。
【0151】
また、本実施形態においては、各ユーザの仕事量はピッケルの耐久値の消費量(換言すると、山を掘った量)に基づいて判定されるが、仕事量はゲームの種類に応じた方法で判定すればよい。例えば、敵キャラクタが登場するようなイベントにおいては、仕事量は、敵キャラクタを倒した数や、敵キャラクタに与えたダメージの総量等に基づいて判定されてもよい。また、イベント中においてプレイヤキャラクタに行わせることが可能な各種行動についてポイントが設定されており、仕事量は、イベント中において実際に行われた行動の累計ポイント等に基づいて判定されてもよい。仕事量は、例えば、各ユーザがどれだけプレイをしたか、イベント中において有効な行動をどれだけ行ったか、または成果に対して(換言すると、イベントにおいて)どれだけ貢献したか等を示すパラメータに基づいて判定されてもよい。
【0152】
なお、本実施形態においては、スカラーのあげた成果に応じてスカラーに付与される報酬が変動するようになっているが、成果に関わらず、一定の報酬が付与されるようになっていてもよい。
【0153】
続いて、ピッケルの貸与について、ピッケルの貸与に係る各種表示を参照しながら詳細に説明する。
【0154】
端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の入力操作に基づいて、図12に例示する貸与関連画面400を表示部18に表示させる。貸与関連画面400には、スカラーの募集(換言すると、ピッケルの貸し出し)に係る操作を受け付けるスカラー募集ボタン401、およびスカラーとしての応募(換言するとオーナーの探索、さらに換言するとピッケルの借用)に係る操作を受け付けるオーナー探索ボタン402が表示される。また、表示制御部114は、スカラー募集ボタン401に対する操作に基づき、図13に例示する募集画面420を表示部18に表示させる。また、表示制御部114は、オーナー探索ボタン402に対する操作に基づき、図14に例示する応募画面440を表示部18に表示させる。
【0155】
募集画面420は、スカラーの募集に係る操作を行う画面となっている。換言すると、募集画面420は、ユーザが自身の所有するピッケルの貸し出しに係る操作を行う画面となっている。具体的には、募集画面420においては、スカラーを募集する案件(換言すると、イベント)についての設定が可能となっている。すなわち、本実施形態においては、特定の山での採掘という1つの案件(換言すると、イベント)について、スカラーを募集することが可能となっており、募集画面420においては、スカラーを募集する案件について、スカラーに付与される報酬や、スカラーに貸与されるピッケル等についての設定を行うことが可能となっている。
【0156】
募集画面420には、山選択UI421と、報酬設定UI422と、伝達事項入力UI423と、貸出オブジェクト選択UI424と、スカラーの募集の開始に係るUIとしての募集開始ボタン425と、が表示される。
【0157】
山選択UI421は、スカラーの募集の対象となる山(換言すると、スカラーが採掘を行う山)の選択に係る操作を受け付けるUIとなっている。換言すると、山選択UI421は、スカラーの募集の対象となる案件(換言すると、イベント)の選択に係る操作を受け付けるUIとなっている。本実施形態においては、山選択UI421は、クリック操作がされると、ユーザが所有する山の一覧430を表示する状態に切り替わる。このとき、図5に例示した画面と同様の画面を表示する状態に切り替わることとしてもよい。そして、一覧表示された山の中から特定の山を選択する操作により、スカラーの募集の対象となる山を選択することが可能となっている。なお、一覧表示された山の中から特定の山を選択する操作を行うことで、当該特定の山についての詳細情報50等が表示され、詳細情報50を確認した上でスカラーの募集の対象となる山を決定することが可能となっていてもよい。操作受付部111は、山選択UI421に対するユーザの操作(例えば、山選択UI421に対するクリック操作および当該クリック操作に基づき一覧表示された山のうちの特定の山に対するクリック操作)を、当該ユーザが所有する山の中からスカラーの募集の対象となる山を選択する操作として受け付ける。
【0158】
報酬設定UI422は、貸与されたピッケルの使用により得られた成果に対する報酬(換言すると、オーナーへの協力に対するスカラーへの報酬)の設定に係る操作を受け付けるUIとなっている。換言すると、報酬設定UI422は、ピッケルの貸与に係る条件(具体的には、報酬についての条件)を設定する操作を受け付けるUIとなっている。本実施形態においては、貸与されたピッケルをスカラーが使用することにより得られた成果のうちの、スカラーの取り分(換言すると、オーナーの取り分)が、成果に対する報酬として設定される。より具体的には、本実施形態では、スカラーがピッケルを使用して輝石を掘り出すと、掘り出された輝石が、オーナーとスカラーとに分配されるようになっており、掘り出された輝石のオーナーとスカラーとの間での配分が、成果に対する報酬として設定される。
【0159】
報酬設定UI422は、スカラーが掘り出した輝石のうちのスカラーに付与される割合を設定する操作を受け付ける。例えば、報酬設定UI422において「30%」という割合が設定された場合、スカラーが掘り出した輝石のうちの70%がオーナーの取り分となり、30%がスカラーの取り分となる。なお、報酬設定UI422は、キーボードに対する操作により「30%」等の数値を入力可能な入力欄となっていてもよく、選択可能な割合の候補が複数表示され、複数の候補の中から特定の割合を選択可能なプルダウン等となっていてもよい。操作受付部111は、報酬設定UI422に対するユーザの操作を、当該ユーザから貸与されたピッケルを他のユーザが使用することに基づいて得られた成果に対する当該他のユーザへの報酬を設定する操作として受け付ける。換言すると、操作受付部111は、報酬設定UI422に対するユーザの操作を、当該ユーザから貸与されたピッケルを他のユーザが使用することに基づいて得られた所定のオブジェクトについてのスカラーの取り分(換言すると、オーナーの取り分)を設定する操作として受け付ける。
【0160】
なお、本実施形態においては、オーナーは、スカラーのあげた成果についてのスカラーの取り分を「0%」~「100%」の間で設定することが可能となっている。「0%」に設定された場合、スカラーが掘り出した輝石は全てオーナーが獲得することとなる。「100%」に設定された場合、スカラーが掘り出した輝石は全てスカラーが獲得することとなる。
【0161】
なお、報酬設定UI422は、スカラーのあげた成果に対するスカラーへの報酬(換言すると、スカラーの取り分)として、スカラーに付与されるアイテムの種類(例えば、宝石をスカラーに付与するかや、輝石をスカラーに付与するか等)を設定する操作を受け付けてもよい。また、スカラーに付与される報酬は、スカラーが発見したアイテムでなくてもよく、例えば、スカラーのあげた成果に応じてオーナーの保有資産から所定の報酬(例えば、成果に応じた量の特定トークン等)が付与されるようになっていてもよい。
【0162】
伝達事項入力UI423は、スカラーへの伝達事項の入力に係る操作を受け付けるUIとなっている。本実施形態においては、伝達事項入力UI423は、伝達事項として、どのようなユーザをスカラーとして募集するかを入力する操作を受け付ける。具体的には、「初心者歓迎」、「カジュアルな採掘者歓迎」、「真剣な採掘者のみを募集」、「経験者募集」、「チームワーク重視」、「利益分配あり」等の複数の文字情報の中から、伝達事項として設定する文字情報を選択することが可能となっていてもよい。なお、伝達事項入力UI423は、このように選択可能な伝達事項の候補が複数表示され、複数の候補の中から特定の伝達事項を選択可能なプルダウン等となっていてもよく、キーボードに対する操作によりユーザが任意の文字列(換言すると、フリーコメント)を入力可能な入力欄となっていてもよい。操作受付部111は、伝達事項入力UI423に対するユーザの操作を、当該ユーザからピッケルを借りるユーザに対して伝達する伝達事項を入力(換言すると、設定)する操作として受け付ける。
【0163】
なお、本実施形態においては、伝達事項入力UI423において入力される伝達事項は、単なるコメントに過ぎず、伝達事項に記載された要件を満たさないユーザであっても、スカラーとして応募しピッケルを借りることが可能となっている。すなわち例えば、伝達事項として「経験者募集」が選択されている場合であっても、初心者か経験者かに関わらずスカラーとして応募しピッケルを借りることが可能となっている。ただし、伝達事項に記載された要件を満たさないユーザが、スカラーとして応募しピッケルを借りることができないように制限してもよい。具体的には、制御部110や、制御部210は、伝達事項に記載された要件を満たさないユーザがピッケルを借りることができないように制限する処理を行ってもよい。
【0164】
貸出オブジェクト選択UI424は、スカラーに貸し出すオブジェクトとしてのピッケルの選択に係る操作を受け付けるUIとなっている。本実施形態では、ユーザが所有する各山(換言すると、山選択UI421で選択される各山)について、最大で6人のスカラーを募集することが可能となっている。換言すると、1つの案件について最大で6人のスカラーを募集することが可能となっている。また、募集する各スカラーに対して別のピッケルを貸与する必要がある。すなわち、貸出オブジェクト選択UI424においては、スカラーに貸し出すピッケルとして最大で6個のピッケルを選択することが可能となっている。本実施形態においては、貸出オブジェクト選択UI424は、6個のスロット426を有しており、各スロット426に対する操作(例えば、クリック操作)がされると、ユーザが所有するピッケルの一覧432を表示する状態に切り替わる。そして、一覧表示されたピッケルの中から特定のピッケルを選択する操作(例えば、特定のピッケルに対するクリック操作)により、当該特定のピッケルが、選択中のスロット426に設定される。そして、各スロット426に設定されたピッケルがスカラーに貸し出されるようになっている。なお、一覧表示されたピッケルの中から特定のピッケルを選択する操作を行うことで、当該特定のピッケルについての詳細情報(例えば、性能等)が表示され、詳細情報を確認した上でスカラーに貸し出すピッケルを決定することが可能となっていてもよい。操作受付部111は、貸出オブジェクト選択UI424に対するユーザの操作(例えば、スロット426に対するクリック操作および当該クリック操作に基づき一覧表示されたピッケルのうちの特定のピッケルに対するクリック操作)を、当該ユーザが所有するピッケルの中からスカラーに貸し出すピッケルを選択する操作として受け付ける。
【0165】
募集開始ボタン425に対する操作が行われると、募集画面420において入力された各事項に応じたスカラーの募集が開始される。具体的には、募集開始ボタン425に対する操作が行われると、山選択UI421において選択された山での採掘という案件について、貸出オブジェクト選択UI424で選択されたピッケルを借りて採掘を行うユーザ(換言すると、スカラー)の募集が開始される。換言すると、募集開始ボタン425に対するユーザの操作に基づき、当該ユーザの所有するピッケルの貸し出しが開始される。また、当該募集に応募するユーザは、報酬設定UI422において設定された、報酬についての条件の下でピッケルを借りることとなり、貸与されたピッケルを使用して採掘を行うことにより得られた成果に対する報酬として、報酬設定UI422において設定された条件に応じた報酬を獲得できる。
【0166】
オーナーの端末装置10の制御部110は、募集開始ボタン425に対する操作が行われると、山選択UI421において選択された山、報酬設定UI422において設定されたスカラーの取り分、伝達事項入力UI423において入力された伝達事項、および貸出オブジェクト選択UI424において選択されたピッケルに関する情報をサーバ20に送信し、スカラーの募集の開始をサーバ20に要求する。そして、サーバ20の制御部210は、端末装置10から送信された当該情報に基づいて、スカラーの募集を開始する。具体的には、制御部210は、山選択UI421において選択された山での採掘という案件について、貸出オブジェクト選択UI424で選択されたピッケルを、報酬設定UI422において設定された条件で借りて採掘を行うスカラーの募集を開始する。
【0167】
なお、「募集を開始」とは、オーナーとしてのユーザが行う募集に係る情報が他のユーザの端末装置10(具体的には、後述する応募画面440)において表示可能な状態とすることを意味する。換言すると、オーナーとしてのユーザが行う募集に対して他のユーザが応募可能な状態とすることを意味する。サーバーの制御部210は、オーナーが募集画面420において各種情報の入力を行い、募集開始ボタン425に対する操作を行ったことに基づいて、入力された各種情報に応じた募集を、他のユーザの応募画面440に表示可能な募集として登録する。
【0168】
なお、本実施形態においては、スカラーは、貸与されたピッケルを山選択UI421で選択された山で使用するようになっており、山選択UI421は、貸与されるピッケルの使用を許可する場所を指定する操作を受け付けるUIともいえる。換言すると、山選択UI421は、ピッケルの貸与に係る条件(具体的には、使用場所についての条件)を設定する操作を受け付けるUIともいえる。そして、ゲーム制御部212は、スカラーが貸与されたピッケルを使用して採掘を行う場合に、採掘を行う場所が山選択UI421において選択された山となるように制御する。換言すると、ゲーム制御部212は、貸与されたピッケルをスカラーが使用可能な場所を、オーナーによる山選択UI421に対する操作に基づき決定する。
【0169】
なお、このように本実施形態においては、貸与されたピッケルは、オーナーが当該ピッケルの使用を許可する場所として指定した場所(換言すると、オーナーが山選択UI421において設定したイベント)において使用可能となっているが、貸与されたピッケルが、場所やイベント等の制限が無く使用可能となっていてもよい。すなわち、例えば、募集画面420において、山選択UI421が存在せず、スカラーは、貸与されたピッケルを使用する山を自身で選択して採掘を行うことが可能となっていてもよい。
【0170】
応募画面440は、オーナーが出した募集に対する応募に係る操作を行う画面となっている。本実施形態においては、ピッケルおよび山を所有するユーザは、オーナーとしてスカラーの募集が可能であり、応募画面440には、複数のオーナーのそれぞれが行った複数の募集が提示され得る。応募画面440には、図14に示すように、案件毎に、オーナー情報441、山情報442、報酬情報443、貸出オブジェクト情報444、および付加情報445が表示される。なお、応募画面440においては、所定の操作(例えば、画面を所定方向にスクロールする操作)を行うことでスカラーの募集がされている各案件についての情報が順次表示される。
【0171】
オーナー情報441は、募集を行っているオーナーに関する情報である。本実施形態では、オーナー情報441としてオーナーのユーザ名が表示される。なお、オーナー情報としてオーナーのユーザID等が表示されてもよい。すなわち、応募画面440には、案件毎に、募集画面420において各種情報を入力し、募集開始ボタン425に対する操作により募集を開始したユーザを示す情報が表示される。
【0172】
山情報442は、募集に応募した場合にスカラーが採掘を行う山に関する情報である。換言すると、山情報442は、オーナーが山選択UI421で選択した山に関する情報である。本実施形態においては、山情報442として、採掘を行う山を示す情報442aと、その山において獲得可能なオブジェクト(例えば、宝石)についての情報442bとが表示される。具体的には、採掘を行う山を示す情報442aとして、山の名前や、各山を識別可能とする仮想空間IDが表示される。採掘を行う山を示す情報442aは、スカラーが貸与されたピッケルを使用してプレイするイベントを示す情報ともいえる。また、獲得可能なオブジェクトについての情報442bとして、その山における宝石の取得に係る期待度が表示される。なお、獲得可能なオブジェクトについての情報442bは、その山における輝石の取得に係る期待度等の表示であってもよい。換言すると、獲得可能なオブジェクトについての情報442bは、報酬情報443として機能し得る。
【0173】
報酬情報443は、スカラーのあげた成果に係る報酬(換言すると、オーナーへの協力に対する報酬)に関する情報である。換言すると、報酬情報443は、オーナーが報酬設定UI422で設定した報酬に関する情報である。本実施形態においては、報酬情報443として、報酬設定UI422において設定されたスカラーの取り分(具体的には、スカラーが掘り出した輝石のうちのスカラーに付与される割合)が表示される。
【0174】
貸出オブジェクト情報444は、スカラーに貸与されるオブジェクトとしてのピッケルに関する情報である。換言すると、貸出オブジェクト情報444は、オーナーが貸出オブジェクト選択UI424で選択したピッケルに関する情報である。本実施形態においては、貸出オブジェクト情報444として、貸出オブジェクト選択UI424で選択された各ピッケルについて、ピッケルの画像や、ピッケルの名前や、各ピッケルを識別可能とするID(換言すると、識別情報)や、ピッケルの耐久値に係る情報(例えば、耐久値の残量を示す表示等)が表示される。
【0175】
付加情報445は、その案件についての付加的情報である。本実施形態においては、付加情報445として、伝達事項入力UI423においてオーナーが入力した伝達事項が表示される。
【0176】
貸出オブジェクト情報444としての各ピッケルの画像は、対応するピッケルを借用する操作を受け付けるUI(換言すると、ボタン)として機能する。すなわち、操作受付部111は、応募画面440に表示される複数のピッケル(具体的には、ピッケルの画像)の中から、借用するピッケルを選択する操作(例えば、特定のピッケルの画像に対するクリック操作)を受け付ける。本実施形態においては、オーナーが、貸し出すピッケルとして複数のピッケルを選択しスカラーの募集を行っている場合、当該募集に応募するユーザは、複数のピッケルのうちいずれのピッケルを借りてスカラーとなるかを選択することが可能となっている。また、表示制御部114は、借用するピッケルが選択されると、選択されたピッケルの借用を実行するか確認するダイアログ448を表示部18に表示させる。ダイアログ448には、ピッケルの借用の実行に係る操作を受け付ける実行ボタンと、借用のキャンセルに係る操作を受け付けるキャンセルボタンとが含まれる。端末装置の制御部110は、実行ボタンに対する操作がされると、選択されたピッケルの借用をサーバ20に要求する。サーバ20の制御部210は、当該要求に基づいて、選択されたピッケルを、オーナーから当該ピッケルを選択したユーザに貸与する処理を実行する。具体的には、制御部210は、当該ピッケルがオーナーからスカラーとしての当該ユーザに貸与されていることを示す情報(以下、「貸与情報」という。)を記憶部220に記憶させる。なお、オーナーからスカラーに対してピッケルが貸与されることを、オーナーとスカラーとの間での契約の締結あるいは協力関係の成立ということもできる。貸与情報が記憶されている場合、ゲーム制御部212は、オーナによる貸与中のピッケルの使用を制限する。具体的には、ゲーム制御部212は、オーナーが貸与中のピッケルを使用して採掘を行うことができないようにする。なお、貸与中のピッケルの使用を制限する処理は、例えば、貸与中のピッケルを採掘に使用するピッケルとして選択できなくする処理や、貸与中のピッケルを採掘に使用するピッケルとして選択した状態での採掘開始ボタン43に対する操作を受け付けないようにする処理等であってもよい。
【0177】
また、貸与情報が記憶されている場合、ゲーム制御部212は、スカラーによる所定の操作に基づいて、スカラーによる貸与されているピッケルを使用しての採掘を開始させる。例えば、ゲーム制御部212は、スカラーが、自身の端末装置10に表示されるホーム画面42において採掘開始ボタン43に対する操作を行ったことに基づいて、スカラーによる貸与されているピッケルを使用しての採掘を開始させる。この際に、ゲーム制御部212は、ピッケルを貸与したオーナーが山選択UI421において選択した山での採掘を開始させる。すなわち、ゲーム制御部212は、スカラーのプレイヤキャラクタを、オーナーが指定した山に配置し、スカラーによる入力操作に基づいてプレイヤキャラクタを動かす。スカラーは、オーナーが採掘を行う場合と同様にプレイヤキャラクタを仮想空間内で移動させたり、貸与されたピッケルをプレイヤキャラクタに振らせたりして採掘を行うことができる。
【0178】
なお、応募画面440においては、オーナーが貸し出すピッケルとして選択したピッケルのうち、既に他のユーザが借りたピッケルについては、他のユーザが借りていることを示す借用中表示449が表示される。借用中表示449が表示されているピッケルについては、借りることができないようになっている。換言すると、一のピッケルを複数のユーザに対して同時に貸すことはできないようになっている。
【0179】
本実施形態においては、スカラーはピッケルをオーナーから事前に借りておき、任意のタイミングで採掘を開始したり中断したりすることが可能となっている。すなわち、応募画面440において特定のピッケルを選択し、当該特定のピッケルが貸与されたスカラーは、任意のタイミングで採掘開始ボタン43に対する操作を行い、特定の山における当該特定のピッケルを使用しての採掘を開始させることが可能となっている。また、当該特定のピッケルが貸与されたスカラーは、当該特定の山からの退出に係る操作(例えば、退出ボタン71に対する操作)を行うことで採掘を終了させたり、再度採掘開始ボタン43に対する操作を行うことで、当該特定の山における当該特定のピッケルを使用しての採掘を再開させたりすることが可能となっている。なお、例えば、採掘を行っている期間中のみピッケルが貸与されるように構成されるなどしてもよい。具体的には、例えば、ピッケルを所有していないユーザが採掘開始ボタン43に対する操作を行うと、オーナーが貸し出し中のピッケルを表示する画面(例えば、応募画面440)が当該ユーザの端末装置10において表示され、借用するピッケルを選択する操作を行うことで、採掘が開始されるなどしてもよい。そして、採掘を終了(換言すると、中断)すると、ピッケルがオーナーに自動的に返却されるようになっていてもよい。
【0180】
前述のように、本実施形態においては、オーナーは、自身の所有する各山について、最大で6人のスカラーを募集し、6人のスカラーにピッケルを貸与することが可能となっている。また、スカラーは、貸与されたピッケルを使用しての採掘を任意のタイミングで開始させることが可能となっている。このため、オーナーが複数のスカラーにピッケルを貸与している場合に、当該複数のスカラーが同時に同じ山で採掘を行う可能性がある。すなわち、例えば、オーナーとしてのユーザAからピッケルが貸与されたユーザBとユーザCとがいる場合に、ユーザBとユーザCとは、それぞれ採掘開始ボタン43に対する操作を行うことで同時期に特定の山での採掘を行うことが可能となっている。ユーザBとユーザCとのうちの一方が採掘を行っている状況において他方が採掘を開始させた場合、ゲーム制御部212は、ユーザBとユーザCとが一緒にプレイするマルチプレイゲームを提供する。すなわち、ゲーム制御部212は、ユーザBのプレイヤキャラクタとユーザCのプレイヤキャラクタとを当該特定の山に配置し、各プレイヤキャラクタを各ユーザの操作に基づいて動かす。すなわち、ユーザBの端末装置10とユーザCの端末装置10とには、それぞれ自身のプレイヤキャラクタが自身の操作に応じて動いたり山を掘ったりする様子が表示されるのに加え、他のユーザのプレイヤキャラクタが当該他のユーザの操作に応じて動いたり山を掘ったりする様子が表示される。また、ゲーム制御部212は、ユーザBの操作に基づいて当該特定の山に所定の変化(例えば、採掘により山が削れるなどの変化)を与えるとともに、ユーザCの操作に基づいて当該特定の山に所定の変化(例えば、採掘により山が削れるなどの変化)を与える。すなわち、例えば、ユーザBとユーザCとは、当該特定の山における宝石や輝石が埋蔵されている可能性の高い箇所を一緒に掘り進めるなど、互いに協力したり競い合ったりしながらゲームをプレイすることが可能となっている。
【0181】
また、オーナーとしてのユーザAからピッケルが貸与されたユーザBとユーザCとがいる場合に、ユーザAも、採掘開始ボタン43に対する操作を行うことで特定の山での採掘を開始させることが可能となっている。すなわち、例えば、ゲーム制御部212は、ユーザAと、ユーザBやユーザCとが一緒にプレイするマルチプレイゲームを提供する。すなわち、ゲーム制御部212は、ユーザAのプレイヤキャラクタと、ユーザBやユーザCのプレイヤキャラクタとを当該特定の山に配置し、各プレイヤキャラクタを各ユーザの操作に基づいて動かす。
【0182】
このように、本実施形態においては、ゲーム制御部212は、複数のスカラーが参加するマルチプレイゲームの実行を制御する。また、ゲーム制御部212は、オーナーとスカラーとが参加するマルチプレイゲームの実行を制御する。換言すると、本実施形態においては、オーナーがスカラーを募集するイベントは、マルチプレイによる進行が可能なイベントとなっている。
【0183】
なお、スカラーの募集に際し、オーナーは、募集の対象となるユーザを限定してスカラーを募集することが可能であってもよい。例えば、募集画面420には、募集の対象となるユーザの限定に係る操作を受け付けるUIが表示され、当該UIに対する操作に基づき、募集の対象となるユーザが限定されてもよい。換言すると、操作受付部111は、オーナーによる、募集の対象となるユーザを所定のユーザに限定する操作(以下、「対象限定操作」という。)を受け付けてもよい。具体的には、対象限定操作として、募集の対象を、オーナーのフレンド等のオーナーとの所定の交友関係が記憶部220に記憶されたユーザに限定する操作が受け付けられてもよい。また、対象限定操作として、募集の対象を、オーナーが特定した(例えば、ユーザIDやユーザ名等のユーザを識別可能な情報によって特定した)ユーザのみに限定する操作が受け付けられてもよい。募集の対象となるユーザが限定される場合、対象のユーザの端末装置10においては応募画面440に当該募集に係る情報が表示され応募が可能となる一方で、対象外のユーザの端末装置10においては応募画面440に当該募集に係る情報が表示されず応募をすることができなくなる。
【0184】
なお、本実施形態においては、マルチプレイゲームに参加可能な最大人数は6人に限定されている。そして、オーナーが特定の山での採掘(換言すると、特定のイベント)について6人のスカラーを募集し6人のスカラーにピッケルを貸与している場合、オーナーは当該特定の山での採掘が行えないようになっている。すなわち、ゲーム制御部212は、オーナーが特定の山で使用するためのピッケルを規定数(ここでは、6人)のユーザに貸与していることに基づいて、当該オーナによる当該特定の山におけるピッケルの使用を制限する。具体的には、ゲーム制御部212は、オーナーが特定の山で使用するためのピッケルを規定数(ここでは、6人)のユーザに貸与している場合、当該オーナが当該特定の山での採掘を実行できないように制御する。ここで、「ピッケルを規定数のユーザに貸与していることに基づいて使用を制限する」とは、例えば、当該規定数のユーザが貸与されたピッケルを使用中の場合(換言すると、実際に採掘を行っている場合)に使用が制限されるものであってもよく、当該規定数のユーザが貸与されたピッケルを使用中か否かに関わらず使用が制限されるものであってもよく、当該規定数のユーザが実際にピッケルを借りているか否かに関わらず使用が制限されるもの(換言すると、貸出オブジェクト選択UI424において規定数のピッケルを選択しての応募が開始された時点から使用が制限されるもの)であってもよい。なお、本実施形態においては、貸出オブジェクト選択UI424において、6個目のピッケルを選択する操作(例えば、5個のスロット426が埋まっている状態における空いているスロット426に対する操作)がされた際に、表示制御部114は、図13に示すように、規定数のピッケルを貸与することで自身(換言すると、オーナー)がピッケルの貸与に係る山での採掘を行うことができなくなる旨の警告をする警告表示434を表示部18に表示させる。
【0185】
なお、本実施形態においては、ゲーム制御部212は、オーナーがピッケルを使用して採掘を行う場合に使用可能な特定の能力について、当該オーナーから貸与されたピッケルを使用するスカラーによる使用を制限する処理を行う。具体的には、本実施形態においては、ピッケルを所有するユーザは、採掘を行う際に特殊アイテムを使用することが可能となっている。特殊アイテムは、例えば、採掘の効率を上昇させるアイテムとなっている。具体的には、図11に示すように、特殊アイテムとして爆弾77や梯子78などが用意されている。爆弾77は使用することで、地表(換言すると、岩石)を破壊し山を掘ることなどができる。また、梯子78は使用(換言すると、設置)することで、高所や低所への移動が可能となる。なお、特殊アイテムは、例えば、プレイヤキャラクタに持たせるアイテムをピッケルから特定の特殊アイテムに変更する所定の操作(例えば、マウスのホイールをスクロールする操作や、キーボードの特定のキーに対する操作)を行った上で、マウスに対する左クリック操作を行うことで使用できる。ゲーム制御部212は、オーナがピッケルを使用して採掘を行う場合には、爆弾77の使用を可能とする。すなわち、ゲーム制御部212は、プレイヤキャラクタに持たせるアイテムを爆弾77に変更する操作や、当該操作を行った上でのマウスに対する左クリック操作に基づき、爆弾77を山に配置し爆弾を爆発させる。一方、ゲーム制御部212は、スカラーが、貸与されたピッケルを使用して採掘を行う場合には、爆弾77の使用を不可能とする。すなわち、ゲーム制御部212は、プレイヤキャラクタに持たせるアイテムを爆弾77に変更する操作や、当該操作を行った上でのマウスに対する左クリック操作等に基づく、爆弾77を山に配置する処理や爆弾77を爆発させる処理等を実行しない。なお、能力の使用の制限は、能力の使用を不可能とするものに限らず、例えば、能力の使用可能な回数を少なくするもの等であってもよい。
【0186】
貸与関連画面400には、自身の行っているピッケルの貸借に関する情報が表示される。具体的には、貸与関連画面400には、図12に示すように、自身がピッケルを貸与している案件、または貸与されている案件について、案件毎に、山情報405、オーナー情報406、報酬情報407、付加情報408、および貸与中オブジェクト情報409が表示される。なお、貸与関連画面400においては、所定の操作(例えば、図12に示される矢印ボタン410に対する操作)を行うことで自身がピッケルを貸与している各案件、または貸与されている各案件についての情報が順次表示される。
【0187】
山情報405は、スカラーが貸与されたピッケルを使用して採掘を行う山に関する情報である。本実施形態においては、山情報405として、山の名前や、各山を識別可能とする仮想空間IDが表示される。山情報405は、スカラーが貸与されたピッケルを使用してプレイするイベントを示す情報ともいえる。
【0188】
オーナー情報406は、ピッケルを貸与しているオーナーに関する情報である。本実施形態では、オーナー情報406としてオーナーのユーザ名が表示される。なお、オーナー情報406としてオーナーのユーザID等が表示されてもよい。
【0189】
報酬情報407は、スカラーのあげた成果に係る報酬(換言すると、オーナーへの協力に対する報酬)に関する情報である。本実施形態においては、報酬情報407として、オーナーが設定したスカラーの取り分(具体的には、スカラーが掘り出した輝石のうちのスカラーに付与される割合)が表示される。
【0190】
付加情報408は、その案件についての付加的情報である。本実施形態においては、付加情報408として、オーナーが入力したスカラーへの伝達事項が表示される
【0191】
貸与中オブジェクト情報409は、スカラーに対して貸与されているオブジェクトに関する情報である。本実施形態においては、貸与中オブジェクト情報409として、スカラーに貸与されているピッケルについて、ピッケルの画像や、ピッケルが貸与されているユーザを示すスカラー情報409aや、そのピッケルの使用によりスカラーがあげた成果を示す成果情報409bが表示される。具体的には、成果情報409bとして、そのピッケルの使用によりスカラーが発見した宝石の数や輝石の数等が表示される。
【0192】
ここで、オーナーの端末装置10に表示される貸与関連画面400においては(換言すると、オーナーとしてピッケルを貸与している案件については)、スカラーに貸与されている全てのピッケルについて貸与中オブジェクト情報409が表示される。一方、スカラーの端末装置10に表示される貸与関連画面400においては(換言すると、スカラーとしてピッケルが貸与されている案件については)、自身に貸与されているピッケルについての貸与中オブジェクト情報409のみが表示され、他のユーザに貸与されているピッケルについての貸与中オブジェクト情報409は表示されない。すなわち、例えば、オーナーとしてのユーザAから、ユーザBとユーザCとにピッケルが貸与されている場合、ユーザAの端末装置10においては、図12に例示するように、ユーザBに貸与されているピッケルについての貸与中オブジェクト情報409と、ユーザCに貸与されているピッケルについての貸与中オブジェクト情報409との両方が表示される。一方、この場合に、ユーザBの端末装置10においては、ユーザBに貸与されているピッケルについての貸与中オブジェクト情報409が表示されるが、ユーザCに貸与されているピッケルについての貸与中オブジェクト情報409は表示されない。
【0193】
また、貸与関連画面400には、オーナーとスカラーとの間での契約の解除(換言するとピッケルの貸与の終了、さらに換言すると協力関係の解除)に係る操作を受け付けるUIとしての解除ボタン415が表示される。オーナーあるいはスカラーが自身の端末装置10において解除ボタン415に対する操作を行うと、契約が解除されスカラーに貸与されているピッケルがオーナーに返却される。端末装置の制御部110は、解除ボタン415に対する操作がされると、契約の解除をサーバ20に要求する。サーバ20の制御部210は、当該要求に基づいて、オーナとスカラーとの関係を解除し、スカラーに貸与されているピッケルをオーナーに返却する処理を実行する。具体的には、制御部210は、当該ピッケルについての貸与情報を消去する。これにより、オーナーは当該ピッケルを使用して採掘を行うことが可能となり、スカラーは、当該ピッケルを使用して採掘を行うことが不可能となる。なお、本実施形態においては、解除ボタン415は、オーナーとスカラーとのいずれの端末装置10においても表示され、オーナーとスカラーとはそれぞれ解除ボタン415に対する操作を行い契約を解除することが可能となっている。
【0194】
なお、本実施形態においては、ピッケルを貸与しているオーナーと、当該ピッケルが貸与されているスカラーとの双方が、相手方の同意なく、契約を解除し当該ピッケルを返却させることが可能となっている。しかし、契約の解除に相手方の同意を求めることとしてもよい。すなわち例えば、一方のユーザの端末装置10において解除ボタン415に対する操作が行われた場合に、制御部210は、他方のユーザの端末装置10において契約の解除を承諾する所定の操作を行われたことに基づいて、スカラーに貸与されているピッケルをオーナーに返却する処理を実行してもよい。また、本実施形態においては、ピッケルを貸与しているオーナーと、当該ピッケルが貸与されているスカラーとの双方が、それぞれ解除ボタン415に対する操作を行い契約を解除することが可能となっているが、いずれか一方のみが契約を解除することが可能となっていてもよい。
【0195】
また、本実施形態においては、ピッケルの耐久値の回復は、ピッケルを所有するオーナーしか行うことができず、スカラーが行うことはできないようになっている。そして、オーナーから貸与されたピッケルの耐久値の回復を希望するスカラーは、オーナーに対して耐久値の回復を依頼し、オーナーに耐久値を回復してもらうようになっている。
【0196】
前述のように、端末装置10の表示制御部114は、図10に例示する、ユーザが使用可能なピッケルの一覧を表示するアイテム画面64を表示部18に表示させ得る。ここで、当該ユーザがスカラーの場合、アイテム画面64には、オーナーから借りているピッケルが表示される。また、表示制御部114は、アイテム画面64に表示された、ユーザが所有する特定のピッケルが選択された場合には、前述のように、当該特定のピッケルの耐久値の回復に係る操作を受け付けるリペアボタン65を表示させるが、当該特定のピッケルがオーナー(換言すると、他のユーザ)から貸与されているピッケルである場合には、リペアボタン65に代え、耐久値の回復の依頼に係る操作を受け付けるリペア依頼ボタン(図示せず)を表示部18に表示させる(図10参照)。
【0197】
スカラーの端末装置10の制御部110は、リペア依頼ボタンに対する操作(例えば、クリック操作)がされると、選択されたピッケルの耐久値の回復の依頼をサーバ20を介してオーナーの端末装置10に送信する。オーナーの端末装置10の制御部110は、当該依頼を受信すると、当該依頼があったこと(換言すると、スカラーが、貸与されたピッケルの耐久値の回復を要望していること)をオーナーに通知する。当該通知は、例えば、図6に示すように、採掘の実行中に表示部18に表示されるログウィンドウ501等に「ピッケルのリペアの要求がありました」などの依頼があったことを知らせる文章を表示させることや、依頼があったことを知らせる表示を表示部18にポップアップ表示させること等により行われてもよい。また、当該通知は、アイテムボタン92や、ピッケル操作ボタン72等のピッケルに係る所定の操作を受け付けるUI上などに依頼があったことを知らせるアイコン502を表示させることにより行われてもよい(図10参照)。なお、ログウィンドウ501は、例えば、仮想空間において起こった事象についての表示がされる表示領域であってもよい。具体的には、ログウィンドウ501には、自身(換言すると、オーナー)やマルチプレイに参加する他のユーザ(換言すると、スカラー)が所定のオブジェクト(例えば、宝石や輝石)を発見したことを知らせる文章や、自身が採掘を行っている山に他のユーザが入ってきたことを知らせる文章や、自身の使用しているピッケルの耐久値が所定量減少したことを知らせる文章等が表示されてもよい。
【0198】
また、スカラーからのピッケルの耐久値の回復の依頼は、スカラーによる採掘の実行中において行うことが可能であってもよい。例えば、スカラーの端末装置10の表示制御部114は、スカラーの操作に基づいて表示されるメニュー画面70におけるピッケル操作ボタン72に対する操作がされた場合に、リペアボタン73に代え、耐久値の回復の依頼に係る操作を受け付ける前記リペア依頼ボタンを表示部18に表示させてもよい(図11参照)。
【0199】
そして、依頼を受けたオーナーが、スカラーに貸与しているピッケルの耐久値を回復させる所定の操作(例えば、アイテム画面64に表示される当該ピッケルを選択してのリペアボタン65に対する操作や、メニュー画面70におけるリペアボタン73に対する操作等)を行うことで、当該ピッケルの耐久値が回復される。すなわち、オーナーの端末装置10の制御部110は、当該所定の操作がされると、スカラーからの耐久値の回復の依頼のあったピッケルについて、耐久値の回復をサーバ20に要求する。サーバ20のゲーム制御部212は、当該要求に基づいて、当該ピッケルの耐久値を回復させるとともに、オーナーに耐久値の回復の対価を支払わせる処理(換言すると、オーナーが所有する特定トークンを耐久値の回復の対価の分だけ減少させる処理)を実行する。すなわち、ゲーム制御部212は、オーナーからスカラーに貸与されているピッケルについて、オーナーによる当該ピッケルの耐久値の回復を指示する操作に基づき、当該ピッケルの耐久値を回復させる。なお、オーナーによる当該ピッケルの耐久値の回復を指示する操作は、オーナーが採掘を実行しているときとしていないときとの両方において実行可能であってもよく、いずれか一方でのみ実行可能であってもよい。
【0200】
なお、耐久値の回復の依頼は、連続して実行できないようになっていてもよい。例えば、スカラーによる耐久値の回復の依頼に係る操作に基づき、耐久値の回復の依頼がオーナーの端末装置10に送られると、当該スカラーの端末装置10の制御部110は、当該スカラーによる耐久値の回復の依頼に係る操作を所定期間(例えば、60分間)受け付けないように制御してもよい。
【0201】
なお、前述のように、本実施形態においては、スカラーは、貸与されているピッケルについて、耐久値の回復を指示する操作(例えば、リペアボタン65やリペアボタン73等に対する操作)に基づく耐久値の回復は行えない。ただし、本実施形態においては、貸与されているピッケルの使用によりスカラーが宝石を発見した場合には、ゲーム制御部212は、当該宝石の発見に基づいて当該ピッケルの耐久値を所定量回復させる。
【0202】
なお、アイテム画面64には、図10に示すように、他のユーザに貸与しているピッケルを認識可能な表示505や、他のユーザから貸与されているピッケルを認識可能な表示506等が表示されてもよい。
【0203】
なお、本実施形態においては、各ユーザは、他のユーザから1個しかピッケルを借りることができないようになっているが、複数個借りることが可能となっていてもよい。また、ピッケルを所有するユーザも他のユーザからピッケルを借りることが可能となっているが、ピッケルを所有するユーザは他のユーザからピッケルを借りることができないようになっていてもよい。また、ピッケルを1個しか所有していないユーザは、他のユーザにピッケルを貸すことができないようになっていてもよく、貸すことができるようになっていてもよい。
【0204】
なお、本実施形態においては、スカラーは、オーナーから貸与された特定のオブジェクトとしてのピッケルを使用して所定のイベント(換言すると、所定のゲーム)をプレイ可能となっているが、当該特定のオブジェクトは、ピッケル以外のアイテムであってもよい。例えば、当該所定のイベントが、対戦相手と対戦を行うイベントである場合に、当該特定のオブジェクトは、対戦に使用可能なアイテム等であってもよい。また、当該特定のオブジェクトは、当該所定のイベントの進行に使用されるキャラクタ(例えば、ユーザが操作可能なキャラクタ)であってもよい。また、本実施形態においては、当該特定のオブジェクトとしてのピッケルに設定された、ピッケルの使用に応じて変化する所定のパラメータとしての耐久値が、オーナーによる所定の操作等に基づいて回復されるが、当該所定のパラメータは、特定のオブジェクトがキャラクタの場合における耐久値としてのヒットポイント等であってもよい。また、当該所定のパラメータは、耐久値に限らず、特定のオブジェクトの使用に応じて変化するものであればよい。
【0205】
(処理のフロー)
次に、ゲームシステム1が実行する処理の一例についてフローチャートを参照しながら説明する。まず、山の生成および山で取得可能なアイテムの決定に係る処理の一例を図15に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0206】
仮想空間管理部231は、特定のブロックチェーンから、1日の最後に生成されたハッシュを取得する(ステップS1)。次いで、仮想空間管理部231は、取得したハッシュをシード(具体的には、seedhlast)として用いて演算を行いマップを作成する(ステップS2)。具体的には、仮想空間管理部231は、マップの地形およびマップにおける山の配置を決定するとともに、マップ内の各山に対して、各山を識別可能とする仮想空間IDを付与する。
【0207】
次いで、仮想空間管理部231は、ステップS2で作成されたマップの各山について、取得可能なアイテムの概要を決定する(ステップS3)。具体的には、仮想空間管理部231は、ステップS1で取得したハッシュと、各ダンジョンの仮想空間IDとをシード(具体的には、seedhlast、seedmdid)として用いて演算を行い、各山について取得可能なアイテムの個数と、各アイテムのサイズの概要とを決定する。
【0208】
次いで、仮想空間管理部231は、ステップS3で概要が決定されたアイテムの取得可能な(換言すると、当該アイテムの配置された)山を作成する(ステップS4)。具体的には、仮想空間管理部231は、ステップS1で取得したハッシュと、各山の仮想空間IDとをシード(具体的には、seedhlast、seedmdid)として用いて演算を行い、山を作成する。
【0209】
次いで、仮想空間管理部231は、ステップS1で取得したハッシュの生成された日の翌々日最初に生成されたハッシュを取得する(ステップS5)。次いで、仮想空間管理部231は、ステップS2で作成されたマップの各山について、報酬の詳細を決定する(ステップS6)。具体的には、仮想空間管理部231は、ステップS5で取得したハッシュと、各山の仮想空間IDとをシード(具体的には、seedhfirst、seedmdid)として用いて演算を行い、各山で取得可能なアイテムとしてのアイテムBの種類、サイズの詳細、形状、または質などを決定する。
【0210】
次に、山の取得および山での採掘に係る処理の一例を図16に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0211】
端末装置10の操作受付部111は、マップ内の複数の山の中から、採掘を行う山を取得する操作を受け付ける(ステップS11)。換言すると、操作受付部111は、複数の山の中から特定の山を選択する操作を受け付ける。さらに換言すると、操作受付部111は、特定の仮想空間でのゲームプレイについての権利の取得に係る操作を受け付ける。
【0212】
採掘を行う山を取得する操作が行われると、ゲーム制御部212は、当該操作に基づいて、特定の山をユーザに付与する(ステップS12)。換言すると、ゲーム制御部212は、ユーザの操作に基づいて、特定の仮想空間でのゲームプレイについての権利を当該ユーザに付与する。
【0213】
また、操作受付部111は、ユーザが取得した山について、山での採掘の開始を指示する操作を受け付ける(ステップS13)。換言すると、操作受付部111は、ユーザによる、当該ユーザがゲームをプレイする権利を有する仮想空間でのゲームのプレイの開始を指示する操作を受け付ける。
【0214】
また、ゲーム制御部212は、ユーザによる山での採掘の開始を指示する操作に基づいて採掘を開始させる(ステップS14)。換言すると、ゲーム制御部212は、ユーザによる特定の仮想空間でのゲームのプレイの開始を指示する操作に基づいて当該特定の仮想空間でのゲームのプレイを開始させる。なお、開始されるゲームは、ユーザがプレイヤキャラクタ等を操作して手動で進めるものであってもよく、ユーザの操作を介さずにゲーム制御部212が自動で進めるものであってもよい。具体的には、例えば、プレイヤキャラクタが自動で採掘を行い、プレイヤキャラクタが掘り出した宝石等がユーザに報酬として付与されるようになっていてもよい。また、当該ゲームを手動で進行させるか自動で進行させるかをユーザが選択可能となっていてもよい。
【0215】
次いで、報酬付与部233は、山での採掘に基づいて、ユーザに報酬を付与する(ステップS15)。換言すると、報酬付与部233は、特定の仮想空間でのゲームのプレイに基づいて、ユーザに報酬を付与する。具体的には、報酬付与部233は、山での採掘に基づいて宝石や輝石をユーザに付与する。
【0216】
次に、オーナーが所有する特定のオブジェクトとしてのピッケルを他のユーザに貸与する処理の一例を、図17に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0217】
オーナーの端末装置10の制御部110は、オーナーによる自身の所有するピッケルの中から他のユーザに貸与するピッケルを選択する操作、および貸与に係る条件を設定する操作を受け付ける(ステップS21)。具体的には、オーナーの端末装置10の制御部110は、貸与に係る条件として、貸与されたピッケルを他のユーザが仮想空間内で使用することにより得られた成果についてのスカラーの取り分(換言すると、オーナーの取り分)を設定する操作を受け付ける。また、オーナーの端末装置10の制御部110は、貸与に係る条件として、貸与されたピッケルの使用可能な場所を設定する操作を受け付ける。換言すると、オーナーの端末装置10の制御部110は、募集画面420におけるスカラーの募集に係る各種情報を入力する操作を受け付ける。
【0218】
次いで、オーナーの端末装置10の制御部110は、オーナーが選択した他のユーザに貸与するピッケルを示す情報、およびオーナーが設定する当該ピッケルの貸与に係る条件を示す情報をサーバ20に送信し、当該ピッケルを当該条件で借りるユーザの募集の開始をサーバ20に要求する(ステップS22)。換言すると、オーナーの端末装置10の制御部110は、募集画面420において入力された各種情報に基づく募集の開始をサーバ20に要求する。
【0219】
次いで、サーバ20の制御部210は、オーナーの端末装置10から送信された情報および募集の開始の要求に基づき、オーナーが選択したピッケルをオーナーが設定した条件で借りるユーザの募集を開始する(ステップS23)。具体的には、制御部210は、当該ピッケルを、オーナーから他のユーザに対して貸与可能なピッケルとして記憶部220に登録する。また、制御部210は、当該ピッケルの貸与に係る条件を、オーナーの端末装置10から送信された情報に基づいて設定し、当該設定に係る情報を記憶部220に記憶させる。
【0220】
また、スカラーの候補者(換言すると、借用するピッケルを探すユーザ)の端末装置10の制御部110は、貸与可能なピッケル(具体的にはオーナーからスカラーに対しての貸与が可能なピッケル、換言するとスカラーが借用可能なピッケル)を表示する画面としての応募画面440の表示に係る操作を受け付ける(ステップS24)。
【0221】
次いで、スカラーの候補者の端末装置10の制御部110は、スカラーの候補者による応募画面440の表示に係る操作に基づき、応募画面440に貸与可能なピッケルとして表示するピッケルの情報をサーバ20に要求する(ステップS25)。
【0222】
次いで、サーバ20の制御部210は、スカラーの候補者の端末装置10からの要求に基づき、記憶部220に登録された貸与可能なピッケルの情報を、当該端末装置10に送信する(ステップS26)。
【0223】
次いで、スカラーの候補者の端末装置10の制御部110は、サーバ20から送信された貸与可能なピッケルの情報に基づいて、記憶部220に登録された貸与可能なピッケルが表示される応募画面440を表示部18に表示させる(ステップS27)。なお、サーバ20からは、記憶部220に登録された貸与可能なピッケルの貸与に係る条件を示す情報も送信され、応募画面440においては、貸与可能なピッケルの貸与に係る条件も表示される。なお、サーバ20から送信される貸与可能なピッケルの情報は、例えば、応募画面440の表示に係る操作が行われる前に予めスカラーの候補者の端末装置10に送信されていてもよい。そして、当該操作が行われると、予め送信された情報に基づいて応募画面440の表示がされてもよい。
【0224】
次いで、スカラーの候補者の端末装置10の制御部110は、応募画面440に表示された貸与可能なピッケルの中から貸与を受ける(換言すると、借用する)ピッケルを選択する操作を受け付ける(ステップS28)。
【0225】
次いで、スカラーの候補者の端末装置10の制御部110は、スカラーの候補者による貸与を受けるピッケルを選択する操作に基づき、選択されたピッケルの貸与をサーバ20に要求する(ステップS29)。
【0226】
次いで、サーバ20の制御部210は、当該要求に基づいて、貸与を受けるピッケルとして選択されたピッケルを、オーナーから当該ピッケルを選択したユーザに貸与する(ステップS30)。具体的には、制御部210は、当該ピッケルがオーナーからスカラーとしての当該ユーザに貸与されていることを示す貸与情報を記憶部220に記憶させる。なお、貸与により、スカラーの候補者はスカラーとなる。なお、あるユーザがあるオーナーのスカラーであることを示す情報は、貸与情報とは別に記憶部220に記憶されてもよく、貸与情報が当該情報を兼ねることとしてもよい。
【0227】
次に、貸与された特定のオブジェクトとしてのピッケルをスカラーが仮想空間内で使用することにより得られた成果の少なくとも一部を、オーナーに獲得させる処理の一例を、図18に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0228】
ゲーム制御部212は、スカラーの操作に基づき、スカラーによる貸与されたピッケルを使用しての採掘を開始させる(ステップS41)。
【0229】
次いで、ゲーム制御部212は、スカラーが輝石を発見したか否かを判定する(ステップS42)。ゲーム制御部212は、スカラーの操作に基づいてスカラーのプレイヤキャラクタを動かし、スカラーのプレイヤキャラクタが山における輝石の埋蔵された箇所を掘り、輝石が掘り出されると、スカラーが輝石を発見したと判定する。
【0230】
スカラーが輝石を発見したと判定された場合(ステップS42でYES)、ゲーム制御部212は、発見された輝石について、スカラーに渡す分とオーナーに渡す分とを、ピッケルの貸与にあたり設定された条件に基づき決定する。具体的には、ゲーム制御部212は、発見された輝石のうち、オーナがピッケルの貸与に係る条件として設定したスカラーの取り分を引いた分を、オーナーに付与する輝石として決定し、オーナーに付与する(ステップS43)。すなわち、ゲーム制御部212は、発見された輝石のうち、オーナーの取り分にあたる分の輝石を、オーナーの保有資産に追加する。また、ゲーム制御部212は、発見された輝石のうち、オーナがピッケルの貸与に係る条件として設定したスカラーの取り分にあたる分を、スカラーに付与する輝石として決定し、スカラーに付与する(ステップS44)。すなわち、ゲーム制御部212は、発見された輝石のうち、スカラーの取り分にあたる分の輝石を、スカラーの保有資産に追加する。なお、スカラーが複数存在する場合、ゲーム制御部212は、前述の計算式に従って、各スカラーの取り分を決定し、各スカラーの取り分にあたる分の輝石を各スカラーに付与する。
【0231】
なお、本実施形態においてブロックチェーンで管理されるアイテム、仮想通貨、トークン、および各種ロジック(換言すると、スマートコントラクト)等は、同一のブロックチェーンで管理されてもよく、一部が異なるブロックチェーンで管理されてもよい。また、各種処理に用いられるハッシュは、当該同一のブロックチェーンのハッシュであってもよく、他のブロックチェーンのハッシュであってもよい。なお、ブロックチェーンには、イーサリアムやビットコイン等の既存のものを用いてもよい。なお、アイテムAやアイテムBに対応するNFT(換言すると、NFT化されたオブジェクト)は、発行されたブロックチェーンから他のブロックチェーンにブリッジすることが可能となっていてもよい。
【0232】
なお、本実施形態に係る各構成は、本実施形態に係るゲーム以外のコンテンツ(換言すると、サービス)に適用することもできる。
【0233】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。本発明はその発明の範囲内において、各構成要素の自由な組み合わせ、任意の構成要素の変形、または任意の構成要素の省略等が可能である。また、本明細書において説明した処理の流れはあくまで一例であり、各処理の順序や構成は異なるものであってもよい。また、本明細書において説明した各種判定処理等の各処理には存在しないものがあってもよい。換言すると、処理の流れや具体的な判定処理等は本明細書に例示したものと異なっていてもよい。
【0234】
<付記>
以上の実施形態で説明した事項は、以下の付記のようにも記載され得る。
【0235】
(付記1-1)
コンピュータを、
仮想空間内で使用可能なNFT化された特定のオブジェクトを、前記特定のオブジェクトを所有するユーザとしてのオーナーから他のユーザに対して貸与する貸与手段(例えば、制御部210)と、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記他のユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られた成果の少なくとも一部を、前記オーナーに獲得させる獲得手段(例えば、制御部210)と、として機能させる
プログラム。
このような構成によれば、例えば、NFT化された特定のオブジェクトを所有していないユーザであっても、オーナーから特定のオブジェクトを借りて仮想空間内で使用することができる。したがって、例えば、特定のオブジェクトを自身の所有するオブジェクトとして取得せずにサービスを利用することが可能となり、サービスに対するユーザの抵抗感を軽減させることができる。また、例えば、貸与された特定のオブジェクトを使用するユーザがあげた成果の少なくとも一部をオーナーが獲得することができるので、特定のオブジェクトを他のユーザに貸すことや、貸すために取得することについて、オーナーに対する動機付けをすることができる。したがって、例えば、特定のオブジェクトを所有していないユーザがオーナーから特定のオブジェクトを借りやすくなり、サービスを利用しやすいものとすることができる。
【0236】
(付記1-2)
コンピュータを、
前記オーナーの操作に基づいて前記特定のオブジェクトの貸与に係る条件を設定する設定手段(例えば、制御部210)として機能させ、
前記獲得手段は、設定された前記条件に基づいて、前記成果のうちの前記オーナーに獲得させる内容を決定する
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、例えば、貸与された特定のオブジェクトを使用するユーザがあげた成果のうちオーナーが獲得する分が、オーナーの設定した条件に基づいて決まるようになる。したがって、例えば、オーナーが特定のオブジェクトを貸しやすくなり、特定のオブジェクトを所有していないユーザがオーナーから特定のオブジェクトを借りやすくなるため、サービスを利用しやすいものとすることができる。
【0237】
(付記1-3)
貸与された前記特定のオブジェクトを前記他のユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られるオブジェクトとして、第1オブジェクトと第2オブジェクトとがあり、
前記獲得手段は、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記他のユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られた前記第1オブジェクトについては全て前記オーナーに獲得させ、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記他のユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られた前記第2オブジェクトについてはその一部を前記オーナーに獲得させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、例えば、貸与された特定のオブジェクトを他のユーザが使用することにより得られる複数のオブジェクトのうち、一部のオブジェクトについては全てオーナーが獲得することとなるため、当該一部のオブジェクトを獲得したいユーザに対して、特定オブジェクトを所有することについての動機付けをすることができる。
【0238】
(付記1-4)
前記コンピュータを、
前記特定のオブジェクトに設定された、前記特定のオブジェクトの使用に応じて変化する所定のパラメータを回復させる回復手段(例えば、制御部210)として機能させ、
前記回復手段は、前記オーナーによる前記所定のパラメータの回復を指示する操作に基づき、前記他のユーザに貸与中の前記特定のオブジェクトの前記所定のパラメータを回復させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、例えば、特定のオブジェクトの貸与がされた後の、オーナーと特定のオブジェクトとの繋がりや、オーナーと特定のオブジェクトを借りたユーザとの繋がりが薄くなってしまうことを防止できる。
【0239】
(付記1-5)
前記他のユーザに貸与中の前記特定のオブジェクトについて、前記他のユーザによる前記所定のパラメータの回復を指示する操作に基づく前記所定のパラメータの回復は行えない
付記1-4に記載のプログラム。
このような構成によれば、例えば、特定のオブジェクトの貸与がされた後の、オーナーと特定のオブジェクトとの繋がりや、オーナーと特定のオブジェクトを借りたユーザとの繋がりが薄くなってしまうことを強く防止できる。
【0240】
(付記1-6)
コンピュータを、
前記オーナーが前記特定のオブジェクトを使用して前記成果を得ようとする場合に使用可能な特定の能力について、貸与された前記特定のオブジェクトを使用する前記他のユーザによる使用を制限する制限手段(例えば、制御部210)として機能させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、例えば、貸与された特定のオブジェクトを使用するユーザは、特定の能力の使用が制限されるので、ユーザに対して、特定オブジェクトを所有することについての動機付けをすることができる。
【0241】
(付記1-7)
コンピュータを、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記他のユーザが使用可能な場所を、前記オーナーの操作に基づき決定する使用場所決定手段(例えば、制御部210)として機能させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、例えば、特定のオブジェクトが貸与されたユーザが、特定のオブジェクトを無制限に使用できてしまうことを防止することができる。
【0242】
(付記1-8)
前記仮想空間は、前記オーナーと、貸与された前記特定のオブジェクトを使用する前記他のユーザとが参加するマルチプレイゲームが行われる空間である
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、例えば、オーナーは、自身の所有する特定のオブジェクトを他のユーザに貸与して一緒にゲームを楽しむことができるとともに、貸与に対する対価として、当該他のユーザがあげた成果の少なくとも一部を獲得することができる。
【0243】
(付記1-9)
仮想空間内で使用可能なNFT化された特定のオブジェクトを、前記特定のオブジェクトを所有するユーザとしてのオーナーから他のユーザに対して貸与する貸与手段(例えば、制御部210)と、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記他のユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られた成果の少なくとも一部を、前記オーナーに獲得させる獲得手段(例えば、制御部210)と、を備える
情報処理システム。
このような構成によれば、付記1-1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる。
【0244】
(付記2-1)
コンピュータを、
仮想空間内で使用可能なNFT化された特定のオブジェクトを、前記特定のオブジェクトを所有するオーナーからユーザに対して貸与する貸与手段(例えば、制御部210)と、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記ユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られた成果に応じた報酬を前記ユーザに付与する報酬付与手段(例えば、制御部210)と、として機能させる
プログラム。
このような構成によれば、例えば、NFT化された特定のオブジェクトを所有していないユーザであっても、オーナーから特定のオブジェクトを借りて仮想空間内で使用することができる。したがって、例えば、NFT化されたオブジェクトを自身の所有するオブジェクトとして取得せずにサービスを利用することが可能となり、NFT化されたオブジェクトを使用するサービスに対するユーザの抵抗感を軽減させることができる。また、特定のオブジェクトが貸与されたユーザは、貸与された特定のオブジェクトを使用することにより得られた成果に応じて報酬が得られるため、例えば、高い成果をあげようとサービスの利用に対して積極的になり、これによりサービスに対するユーザの抵抗感が軽減される。
【0245】
(付記2-2)
前記報酬付与手段は、同一の前記オーナーから前記特定のオブジェクトが貸与された複数の前記ユーザのうちの一人が所定の成果をあげた場合に、複数の前記ユーザそれぞれの仕事量に応じて各前記ユーザに付与する前記報酬を決定し各前記ユーザに付与する
付記2-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、例えば、NFT化されたオブジェクトを借りたユーザは、NFT化されたオブジェクトを借りた他のユーザが成果をあげた場合であっても報酬を獲得することができる。したがって、例えば、NFT化されたオブジェクトを借りてのサービスの利用についての興趣性を向上させることができ、NFT化されたオブジェクトを借りることについてのユーザの抵抗感を軽減させることができる。また、例えば、オーナーから特定のオブジェクトが貸与されたユーザが複数いる場合に、報酬の有無が所定の成果をあげたか否かのみによって決まってしまうと、他のユーザよりも頑張ったにもかかわらず所定の成果をあげられなかったユーザ等が不公平感を抱いてしまうおそれがある。これに対し、本構成によれば、他のユーザが所定の成果をあげた場合に、自身の仕事量に応じて報酬を得ることができるため、例えば、このような不公平感を抱く可能性を低減させることができる。また、例えば、所定の成果が得られなかった場合であっても、自身の行ったことが無駄にならないので、NFT化されたオブジェクトを借りて使用することについての動機付けをすることができる。
【0246】
(付記2-3)
コンピュータを、
前記オーナーの操作に基づいて前記特定のオブジェクトの貸与に係る条件を設定する設定手段として機能させ、
前記報酬付与手段は、設定された前記条件に基づいて前記報酬を決定する
付記2-1または2-2に記載のプログラム。
このような構成によれば、例えば、貸与された特定のオブジェクトを使用するユーザがあげた成果についての報酬が、オーナーの設定した条件に基づいて決まるようになる。このため、例えば、成果と報酬との関係を多様化し、NFT化されたオブジェクトの貸し借りを行いやすくすることができる。
【0247】
(付記2-4)
貸与された前記特定のオブジェクトを前記ユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られるオブジェクトとして、第1オブジェクトと第2オブジェクトとがあり、
前記報酬付与手段は、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記ユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られた前記第1オブジェクトについては全て前記オーナーに付与し、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記ユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られた前記第2オブジェクトについてはその一部を前記報酬として前記ユーザに付与する
付記2-1または2-2に記載のプログラム。
このような構成によれば、例えば、貸与された特定のオブジェクトをユーザが使用することにより得られる複数のオブジェクトのうち、一部のオブジェクトについては全てオーナーが獲得することとなるため、当該一部のオブジェクトを獲得したいユーザに対して、特定オブジェクトを所有することについての動機付けをすることができる。したがって、例えば、特定オブジェクトの取得に対するユーザの抵抗感を軽減させることができる。
【0248】
(付記2-5)
コンピュータを、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記ユーザが使用可能な場所を、前記オーナーの操作に基づき決定する使用場所決定手段(例えば、制御部210)として機能させる
付記2-1または2-2に記載のプログラム。
このような構成によれば、例えば、特定のオブジェクトが貸与されたユーザが、特定のオブジェクトを無制限に使用できてしまうことを防止することができる。
【0249】
(付記2-6)
前記仮想空間は、前記オーナーと、貸与された前記特定のオブジェクトを使用する前記ユーザとが参加するマルチプレイゲームが行われる空間である
付記2-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、例えば、特定のオブジェクトを所有していないユーザであっても、マルチプレイゲームに参加することが可能となる。加えて、例えば、オーナーから貸与された特定のオブジェクトを使用してマルチプレイゲームに参加する場合であっても、自身のあげた成果に応じて報酬を得ることができるので、サービスを十分に楽しむことができる。したがって、例えば、サービスの利用を開始しやすくすることができ、サービスに対するユーザの抵抗感を軽減させることができる。
【0250】
(付記2-7)
前記仮想空間は、同一の前記オーナーから前記特定のオブジェクトが貸与された複数の前記ユーザが参加するマルチプレイゲームが行われる空間である
付記2-2に記載のプログラム。
このような構成によれば、例えば、特定のオブジェクトを所有していないユーザ同士でマルチプレイゲームを行うことが可能となる。したがって、例えば、サービスの利用を開始しやすくすることができ、サービスに対するユーザの抵抗感を軽減させることができる。
【0251】
(付記2-8)
コンピュータを、
所定のイベントに参加する複数のユーザであってNFT化された特定のオブジェクトを使用する複数の前記ユーザのうちの一人が前記特定のオブジェクトを仮想空間内で使用して所定の成果をあげた場合に、複数の前記ユーザそれぞれの仕事量に応じて各前記ユーザに付与する報酬を決定し各前記ユーザに付与する報酬付与手段として機能させる
プログラム。
このような構成によれば、例えば、NFT化されたオブジェクトを使用して所定のイベントに参加するユーザは、NFT化されたオブジェクトを使用して当該所定のイベントに参加する他のユーザが成果をあげた場合であっても報酬を獲得することができる。したがって、例えば、NFT化されたオブジェクトを使用するサービスの興趣性を向上させることができ、NFT化されたオブジェクトを使用するサービスに対するユーザの抵抗感を軽減させることができる。また、例えば、NFT化されたオブジェクトを使用して所定のイベントに参加する場合に、報酬の有無が所定の成果をあげたか否かのみによって決まってしまうと、他のユーザよりも頑張ったにもかかわらず所定の成果をあげられなかったユーザ等が不公平感を抱いてしまうおそれがある。これに対し、本構成によれば、他のユーザが所定の成果をあげた場合に、自身の仕事量に応じて報酬を得ることができるため、例えば、このような不公平感を抱く可能性を低減させることができる。また、例えば、所定の成果が得られなかった場合であっても、自身の行ったことが無駄にならないので、NFT化されたオブジェクトを使用することについての動機付けをすることができる。
【0252】
(付記2-9)
仮想空間内で使用可能なNFT化された特定のオブジェクトを、前記特定のオブジェクトを所有するオーナーからユーザに対して貸与する貸与手段と、
貸与された前記特定のオブジェクトを前記ユーザが前記仮想空間内で使用することにより得られた成果に応じた報酬を前記ユーザに付与する報酬付与手段と、を備える
情報処理システム。
このような構成によれば、付記2-1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる。
【0253】
(付記2-10)
所定のイベントに参加する複数のユーザであってNFT化された特定のオブジェクトを使用する複数の前記ユーザのうちの一人が、前記特定のオブジェクトを仮想空間内で使用して所定の成果をあげた場合に、複数の前記ユーザそれぞれの仕事量に応じて各前記ユーザに付与する報酬を決定し各前記ユーザに付与する報酬付与手段として機能させる
情報処理システム。
このような構成によれば、付記2-8に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0254】
1 ゲームシステム、3 ブロックチェーンシステム、10 端末装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、14 通信IF、15 入出力IF、17 入力部、18 表示部、20 サーバ、21 プロセッサ、22 メモリ、23 ストレージ、24 通信IF、25 入出力IF、30 ノード装置、31 プロセッサ、32 メモリ、33 ストレージ、34 通信IF、35 入出力IF、110 制御部、111 操作受付部、112 送受信部、113 端末処理部、114 表示制御部、120 記憶部、210 制御部、211 送受信部、212 ゲーム制御部、213 資産管理部、214 マーケット管理部、220 記憶部、231 仮想空間管理部、233 報酬付与部、310 制御部、320 記憶部
【要約】
【課題】NFT化されたオブジェクトを使用するサービスに対するユーザの抵抗感を軽減させる。
【解決手段】プログラムは、コンピュータを、仮想空間内で使用可能なNFT化された特定のオブジェクトを、特定のオブジェクトを所有するオーナーからユーザに対して貸与する貸与手段と、貸与された特定のオブジェクトをユーザが仮想空間内で使用することにより得られた成果に応じた報酬をユーザに付与する報酬付与手段と、として機能させる。
【選択図】図12
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18