(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-13
(45)【発行日】2024-06-21
(54)【発明の名称】非空気式支持構成要素のためのゴム組成物
(51)【国際特許分類】
B60C 7/00 20060101AFI20240614BHJP
C08K 3/04 20060101ALI20240614BHJP
C08L 23/16 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
B60C7/00 H
C08K3/04
C08L23/16
(21)【出願番号】P 2023518120
(86)(22)【出願日】2021-04-12
(86)【国際出願番号】 US2021026847
(87)【国際公開番号】W WO2022066217
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-03-20
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515168916
【氏名又は名称】ブリヂストン アメリカズ タイヤ オペレーションズ、 エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワイドナー、ロス ダブリュー.
【審査官】鏡 宣宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-113099(JP,A)
【文献】特開2015-039987(JP,A)
【文献】特表2019-506319(JP,A)
【文献】特開2016-113131(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 1/00、7/00-7/28
C08K 3/00-13/08
C08L 1/00-101/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非空気式タイヤであって、
環状の内側リングと、
環状の外側リングと、
前記環状の内側リングと前記環状の外側リングとの間に位置付けられた支持構造であって、前記支持構造が、
ゴムスキム組成物を含むスキム層であって、前記ゴムスキム組成物が
20~80phrのエチレンプロピレンジエンモノマーゴム
と、40~100phrの天然ゴム又はポリイソプレンと、20~80phrのカーボンブラックとを含む、スキム層と、
前記スキム層内に埋め込まれたコードと、を含む、支持構造と、を備える、非空気式タイヤ。
【請求項2】
前記ゴムスキム組成物が、第1の表面及び第2の表面を備え、前記第1の表面が、前記スキム層に埋め込まれた前記コードと直接接触し、前記第2の表面が、環境に曝露されている、請求項1に記載の非空気式タイヤ。
【請求項3】
前記ゴムスキム組成物が、
0.1~1ph
rの酸化防止
剤を含む、請求項1に記載の非空気式タイヤ。
【請求項4】
前記コードが、外側表面を備え、前記外側表面の一部分が、金属である、請求項1に記載の非空気式タイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、支持構造を有する非空気式タイヤのためのゴム組成物に関する。より具体的には、本開示は、非空気式タイヤのスポーク用のスキムコーティング又は表面適用として使用するためのゴム組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なタイヤ構造は、タイヤが膨張していない又は十分に膨張していない状態で走行することを可能にするが、非空気式タイヤは膨張を必要としない。むしろ、非空気式タイヤは、複数のスポーク、ウェビング、セル、又は内側リングを外側リングに接続する他の側部開放型支持構造を含む。いくつかの非空気式タイヤは、外側リングに装着されたトレッドと、内側リングに装着されたリムと、を含む。
【0003】
非空気式タイヤの側部開放型支持構造は、動作中に様々な荷重条件を受ける。更に、汚れ、水、雪、砂、泥、又は他の破片は、側部開放型支持構造と接触するか、又は側部開放型支持構造上に蓄積し得る。支持構造は、望ましい構造的特徴を提供するように選択された材料で構築されているが、オゾン曝露などの環境因子に曝露されるときに特定の材料が劣化する。したがって、有害な環境因子への曝露に耐えながらも、タイヤの様々な荷重条件を受けることができる非空気式タイヤのスポークが必要である。非空気式タイヤのスポークはまた、望ましくは、補強部材又はコードなどの構造的特徴を提供するように選択された材料に接着するゴム組成物を含有する。
【発明の概要】
【0004】
第1の態様では、環状の内側リングと、環状の外側リングと、環状の内側リングと環状の外側リングとの間に位置付けられた支持構造とを、含む、非空気式タイヤであって、支持構造が、ゴムスキム組成物から作製されたスキム層を含み、ゴムスキム組成物が、エチレンプロピレンジエンモノマーゴムを含み、コードに埋め込まれたスキム層が存在する、非空気式タイヤが存在する。
【0005】
態様1のある例では、支持構造は、複数のスポークを含む。
【0006】
態様1の別の例では、支持構造は、相互接続されたウェブを含む。
【0007】
態様1の別の例では、スキム層は、タイヤの周囲の環境及び条件、例えば、周囲空気に曝露される外側表面を有する。
【0008】
態様1の別の例では、ゴムスキム組成物は、スキム層に埋め込まれたコード、例えば、コーティングされていない金属外側表面を有する金属コードと直接接触している。
【0009】
態様1の別の例では、ゴムスキム組成物は、第1の表面及び第2の表面を有し、第1の表面は、スキム層に埋め込まれたコードと直接接触し、第2の表面は、環境に曝露される。
【0010】
態様1の別の例では、ゴムスキム組成物は、天然ゴム若しくはポリイソプレン又はそれらの組み合わせを更に含む。
【0011】
態様1の別の例では、ゴムスキム組成物は、約40~約100phrの天然ゴム又はポリイソプレンを更に含む。
【0012】
態様1の別の例では、ゴムスキム組成物は、例えば、カーボンブラックを含む、約10~約100phrの補強充填剤を更に含む。
【0013】
態様1の別の例では、補強充填剤は、約20~約80phrのカーボンブラックを含む。
【0014】
態様1の別の例では、補強充填剤は、約5phr以下のシリカを含むか、又は任意選択的に、実質的にシリカを含まないか、若しくはシリカを含まない。
【0015】
態様1の別の例では、ゴムスキム組成物は、約20phr以上のエチレンプロピレンジエンモノマーゴム、例えば、約20~約80phrのエチレンプロピレンジエンモノマーゴムを含む。
【0016】
態様1の別の例では、ゴムスキム組成物は、約1phr以下の酸化防止剤を含む。
【0017】
態様1の別の例では、ゴムスキム組成物は、約1phr以下の樹脂を含む。
【0018】
態様1の別の例では、コードは、外側表面を備え、外側表面の一部分は金属である。
【0019】
態様1の別の例では、支持構造は、波状スポーク又は連続的なループを備える。
【0020】
第2の態様では、環状の内側リングと、環状の外側リングと、環状の内側リングと環状の外側リングとの間に位置付けられた支持構造であって、支持構造が、ゴムスキム組成物から作製されたスキム層を含み、ゴムスキム組成物が、エチレンプロピレンジエンモノマーゴムを含み、ゴムスキム組成物が、第1の表面及び第2の表面を有し、第2の表面が、タイヤの周囲の環境に曝露される、支持構造と、スキム層に埋め込まれた金属コードであって、金属コードが、外側表面を有し、金属コードの外側表面が、ゴムスキム組成物の第1の表面と直接接触している、金属コードと、を含む、非空気式タイヤが存在する。
【0021】
態様2の一例では、ゴムスキム組成物は、約40~約100phrの天然ゴム又はポリイソプレンと、約20~約80phrのカーボンブラックとを更に含み、エチレンプロピレンジエンモノマーゴムが、約20~約80phrで存在する。
【0022】
第2の態様は、単独で、又は上記で考察された第2の態様の例のうちのいずれか1つ以上と、若しくは第1の態様の例のうちのいずれか1つ以上及びその例と組み合わせて、提供されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
添付の図面では、以下に提供される詳細な説明とともに、特許請求される本発明の例示的実施形態を説明する構造が例解される。同様の要素は、同一の参照番号で特定される。単一の構成要素として示される要素を、多数の構成要素に置き換えてもよく、多数の構成要素として示される要素を、単一の構成要素に置き換えてもよいことが理解されるべきである。図面は正確な縮尺ではなく、特定の要素の比率が例解のために誇張されている場合がある。
【
図1】先行技術で既知の変形していない非空気式タイヤの正面図である。
【
図2】荷重にさらされたときに変形している
図1の非空気式タイヤの正面図である。
【
図3】リムアセンブリを含む先行技術で既知の非空気式タイヤの正面図である。
【
図4】波状スポーク支持構造を含む、非空気式タイヤの正面図である。
【
図5】線形スポーク構造を含む、非空気式タイヤの正面図である。
【
図6】非線形スポークを含む、非空気式タイヤの正面図である。
【
図7】スキム層の境界面を含むスポーク構造を含む、非空気式タイヤの正面図である。
【
図8】波状スポーク支持体の断面図を示す
図4の線8-8に沿って取られた
図4のスポークの部分断面図であり、線形スポーク構造の断面図を示す
図5の線8-8に沿って取られた
図5のスポークの部分断面図も表す。
【
図9】非線形スポークの断面図を示す
図6の線9-9に沿って取られた
図6のスポークの部分断面図である。
【
図10】スキム層の境界面を含むスポーク構造の断面図を示す
図7の線10-10に沿って取られた
図7のスポークの一実施形態の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本明細書では、5~25(又は5から25)などの範囲が与えられた場合、この範囲は、好ましくは、少なくとも5又は5より大きいことを意味し、これとは別個に、独立して、好ましくは、25以下又は25未満であることを意味する。ある例では、そのような範囲は、独立して、5以上、これとは別個にかつ独立して、25以下を規定する。
【0025】
図1及び
図2は、既知の非空気式タイヤ10の例を例解する。示されるように、非空気式タイヤ10は、内側表面23及び外側表面24を有する略環状の内側リング20と、内側表面33及び外側表面34を有する略環状の外側リング30と、を含む。環状の内側リング20及び環状の外側リング30のうちの一方又は両方は、架橋ポリマー若しくは非架橋ポリマーから作製され得るか、又は代替的に、金属(例えば、鋼、アルミニウムなど)から作製され得る。
【0026】
非空気式タイヤ10は、略環状の内側リング20及び略環状の外側リング30を接続する、相互接続されたウェブ40を含む。相互接続されたウェブ40は、略環状の内側リング20の外側表面24から略環状の外側リング30の内側表面33に、半径方向に延在する支持構造である。例解されるように、相互接続されたウェブ40は、複数の略多角形状の開口部50を画定する、ウェブ要素42、44の少なくとも2つの半径方向に隣接する層56、58を有する。代替的な実施形態では、複数のスポーク又は他のオープンセル型支持構造は、内側リング20を外側リング30に接続することができる。
【0027】
一実施形態では、略環状の内側リング20及び略環状の外側リング30は、相互接続されたウェブ40と同じ材料から作製される。略環状の内側リング20、略環状の外側リング30、及び相互接続されたウェブ40は、射出成形若しくは圧縮成形、キャスタブルポリマー、付加製造、又は当該技術分野において一般的に既知の任意の他の方法によって作製することができ、かつ同時に形成することができるため、その結果、それらの取り付けは、内側リング20、外側リング30、及び相互接続されたウェブ40を含む材料の冷却及び硬化によって形成される。
【0028】
略環状の内側リング20の内側表面23は、タイヤ10が装着されるリムアセンブリ(図示せず)と係合するように構成される。トレッド層70は、略環状の外側リング30の外側表面34に取り付けられる。取り付けは、接着して、又は当該技術分野において一般に利用可能な他の方法を使用して行われ得る。
【0029】
図2に示されるように、外側リング30は、振動を減少させ、タイヤ10の乗り心地を増加させるトレッド層70のフットプリント領域32の周囲及びフットプリント領域を含む領域48内で変形するように構成することができる。
【0030】
図3は、略環状の内側リング110と、略環状の外側リング120と、内側リング110と外側リング120との間に延在する可撓性の相互接続されたウェブ130の形態の内部支持構造と、を有する、既知のタイヤ100のある実施形態の正面図を例解する。可撓性の相互接続されたウェブ130は、多角形状の開口部140を画定する複数のウェブ要素135によって形成される。ウェブ要素135は、複数の六角形及び実質的に台形の形状を形成し、これは、外側の一連の交互の六角形及び台形の開口部と、内側の一連の交互の六角形及び台形の開口部と、を含む。
図1~
図3に示される幾何学形状は、単なる例示である。同様に、スポーク又は他の支持構造が、相互接続されたウェブを提供するために用いられ得る。
【0031】
図3は、加えて、略環状の内側リング110において、リムアセンブリ150上に装着されたタイヤ100を示す。リムアセンブリ150は、(矢印Aによって示されるように)回転軸155を中心に回転し得る。回転は、車両の車軸によって、又はタイヤ100を回転させるための他の手段によって付与され得る。トレッド170は、略環状の外側リング120に取り付けられる。トレッド170は、ゴム又は他のエラストマー材料から製造され得る。
【0032】
図4~
図7は、本開示の異なるタイプの非空気式タイヤ200の例示的実施形態を示す。簡素化のために、
図4~
図7の非空気式タイヤ200は、トレッド及びリムアセンブリなしで例解され、両方とも、
図3のタイヤ100に関して記載されたリムアセンブリ150及びトレッド170と実質的に同じであり得る。同様の構成要素には、可能であれば同様の参照番号を使用する。
【0033】
図4は、略環状の内側リング210と、略環状の外側リング220と、略環状の内側リング210と略環状の外側リング220との間に位置付けられ、かつ延在する波状スポーク230aと、を有する、非空気式タイヤ200の例を示す。示されるように、スポーク230aは、リング210、220と直接接触している。矢印240で表されるように、波状スポーク230aは、波状パターンで、略環状の内側リング210と略環状の外側リング220との間で前後にスポーク材料のシート又はリボン250を巻回することによって形成することができる。
【0034】
図5は、略環状の内側リング210と、略環状の外側リング220と、略環状の内側リング210と略環状の外側リング220との間に位置付けられ、かつ延在する複数の線形スポーク230bと、を有する、非空気式タイヤ200の例を示す。例解された実施形態では、複数の線形スポーク230bは、実質的に半径方向に延在し、リング210、220と直接接触している。代替的な実施形態(図示せず)では、複数の線形スポークは、半径方向に対してある角度で延在する。そのような一実施形態では、複数の線形スポークは、互いに対して略平行である。代替的な実施形態では、複数の線形スポークは、発散角度で延在する。スポークは、示された以外の異なる形状、例えば、丸い端部を有する楕円形又は円筒形を有することができる。
【0035】
複数の線形スポーク230bは、線形スポーク202を、略環状の内側リング210と略環状の外側リング220との間で固定することによって製造され得る。代替的に、複数の線形スポーク230bは、複数の線形スポーク230bの一体構成要素として、各線形スポーク202を提供するために形成、成形、又は製造され得る。複数のスポークは、互いに当接又は直接接触する、例えば、一緒に接着又は接合され得る、外側表面を有し得る。
【0036】
図6は、略環状の内側リング210と、略環状の外側リング220と、略環状の内側リング210と略環状の外側リング220との間に位置付けられ、かつ延在する複数の非線形スポーク230cと、を有する、非空気式タイヤ200の例を示す。各非線形スポーク203は、楕円形状のループとして例解されるが、他の形状のスポーク(例えば、円形、長方形、台形、多角形、湾曲、波形、不規則的な形状など)を、更なる実施形態において用いてもよい。非線形スポーク203が、連続的なループとして例解されるが、非連続的な構造(例えば、U形状、V形状、S形状、円弧形状など)も用いてもよい。例解された実施形態では、各非線形スポーク203は、隣接するスポーク間に空間が存在するように、隣接するスポークから半径方向に離間される。複数の非線形スポーク230cは、各非線形スポーク203を、略環状の内側リング210と略環状の外側リング220との間で固定することによって製造され得る。
【0037】
図7は、略環状の内側リング210と、略環状の外側リング220と、略環状の内側リング210と略環状の外側リング220との間に延在する複数のスポーク230dと、を有する、非空気式タイヤ200の例を示す。各スポーク204、205は、少なくとも2つの隣接する空隙206、208の間の構造として形成される。例解された実施形態では、各スポーク204、205は、隣接する円形空隙206、208間の構造であるが、他の形状の空隙(例えば、楕円形、長方形、台形、多角形など)を更なる実施形態において用いてもよい。空隙206、208は、一体構成要素として複数のスポーク230dを提供するために、複数のスポーク230dに形成、成形、又は製造され得る。代替的に、複数のスポーク230dは、複数の連続的な構造(例えば、円形、長方形、台形、多角形など)又は非連続的な構造(例えば、U形状、V形状、S形状、円弧形状など)を、略環状の内側リング210と略環状の外側リング220との間で固定することによって製造され得る。
【0038】
例えば、
図7において破線で表されるように、複数のスポーク230dは、第1の円形ループ207及び第2の円形ループ209を、第1の円形ループ207が境界面221、222で第2の円形ループ209と接触する状態で、略環状の内側リング間210と略環状の外側リング220との間で固定することによって形成され得る。第1の円形ループ207及び第2の円形ループ209は、機械的締結具(例えば、ボルト、クランプ、ブラケット)、接着剤(例えば、糊、溶接、ろう付け、又は加熱、加硫、若しくは他の結合方法を含み得る化学接合プロセス)のうちの1つ以上によって、境界面221、222で一緒に結合され得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、第1の円形ループ207及び第2の円形ループ209を結合する方法は、第1の円形ループ207の材料を第2の円形ループ209の材料、例えば、2つのゴムスキム層の外側表面と融合させて、互いに接合又は接着した2つのゴムスキム層などの連続的な境界として境界面221を形成してもよい。代替的に、いくつかの実施形態では、第1の円形ループ207及び第2の円形ループ209を結合する方法は、非連続的な境界として境界面222を形成してもよい。支持スポーク構造204、205の境界面221、222が連続的又は非連続的であるか否かにかかわらず、追加の材料215を、任意選択的に、第1の円形ループ207と第2の円形ループ209との間に追加して、間隙を充填し、多層スポーク204、205に追加の支持を提供してもよい。追加の材料215は、ゴムスキム層に使用されるものと同じ又は異なる材料であり得る。
【0040】
図4~
図7は、スポークとしての支持構造を有する非空気式タイヤを示すが、非空気式タイヤが、相互接続されたウェブなどの他の支持構造を有してもよいことが理解されるべきである。例えば、相互接続されたウェブは、下部の組のスポーク及び上部の組のスポークによって形成されてもよく、各組のスポークは、上記に示されるか、又は説明された実施形態のうちの1つと同様である。上述のスポークのようなウェブ支持構造は、コードなどの補強部材を埋め込むためにゴムスキム層を使用することができる。
【0041】
図8は、波状スポーク230aを示す、
図4の線8-8に沿って取られた非空気式タイヤ200の一部分の断面図を示す。スポーク230aは、ゴムスキム層355に埋め込まれたコード300として例示的に示される複数の補強部材を含む。複数のコード300の各例示的コード301、302、303、304、305は、波状スポーク230aに構造的支持及び補強を提供するために、金属(例えば、鋼、めっき又はコーティング鋼、真鍮、真鍮めっき鋼)で構築され得る。複数のコード300のうちの1つ以上が構築され得る材料の他の例としては、ポリマー材料、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)などの熱可塑性ポリマー樹脂、ナイロン、レーヨン、天然綿、若しくは他のタイヤ補強材料、又はそれらの組み合わせが挙げられる。ゴムスキム層355は、以下にゴム組成物として説明されるコード301~305に接着するように配合されたゴム化合物であり得る。例えば、スキム層355は、ゴム組成物、例えば、真鍮めっき鋼コード301~305に接着するように配合されたコバルトを含む、組成物であり得る。スキム層355が構築され得る、複数のコード300に接着するように配合されたゴム組成物の他の例としては、ポリマー補強材料の場合、レゾルシノールホルムアルデヒドラテックス化学物質が挙げられる。好ましくは、ゴムスキム層355は、オゾン分解に対して改善された耐性を有する支持構造(例えば、スポーク230a)を提供する。すなわち、ゴムスキム層355は、好ましくは、表面適用のための特性、例えば、タイヤの動作中に支持構造が曝露される環境におけるオゾンへの曝露に耐える特性を有する。ゴムスキム層355は、好ましくは、埋め込まれた補強部材(例えば、301)との接触と環境への曝露との間の単一層である。すなわち、ゴムスキム層355は、外側保護層又はオゾンへの曝露に耐えることなどの追加の曝露保護を提供するための層を含まず、スポークの埋め込まれた補強部材と直接接触し得る。
【0042】
非空気式タイヤ200の側面開放型支持構造(すなわち、波状スポーク230a)は、動作中に様々な荷重条件を受け、したがって、そのような荷重を受けるように構築される。例えば、スキム層355に埋め込まれた複数のコード300は、そのような荷重を受けるように構築され得る。更に、空気、道路の汚れ、水、雪、砂、泥、又は他の破片が、波状スポーク230aと接触するか、又は波状スポーク230a上に蓄積し得る。複数のコード300及びスキム層355を含む、波状スポーク230aが、望ましい構造的特徴を提供するように選択された材料で構築される一方で、特定の材料は、環境因子(例えば、オゾン)に曝露されるときに劣化する。具体的には、スキム層355は、オゾンへの曝露に好適であるよう設計される。更に、スキム層355は、コード301~305に接着するように配合される。そのような配合物は、コード301~305への良好な接着性を提供する一方で、また、驚くべきことに、スキム層355を、単層表面適用組成物としてオゾン曝露による劣化を防止するのに十分なものにし得る。スキム層355をより耐オゾン性であるように配合することが、複数のコード300に対するスキム層355の接着特性を低減し得ると考えられていたが、本開示は、両方の基準を遂行するゴム組成物を達成する。
【0043】
非空気式タイヤ200のスポーク201~205の追加の特徴は、1つ以上のスポーク201~205のうちの1つ以上の特徴が、本開示の範囲から逸脱することなく、非空気式タイヤ200のスポークを提供するために単独で又は組み合わせて提供され得ることを理解して、
図8~
図10に関して説明される。したがって、1つ以上のスポーク201~205のうちの1つ以上の特徴は、
図3~
図7に関して考察されるスポーク構造130、230a、230b、230c、230dのうちの1つ以上を提供するために、単独で、又は組み合わせて提供することができる。したがって、本開示の非空気式タイヤ200の単一のゴムスキム層(例えば、355)に埋め込まれたスポーク201~205は、様々なタイヤ荷重条件を受けることができ、一方で有害な環境因子への曝露に耐えることもできる。
【0044】
図8を参照すると、波状スポーク230aは、コード301、302、303、304、及び305を埋め込み、したがって、環境に対してコードの任意の外側表面を覆うゴムスキム層355を含む。
図4の線8-8に沿って取られた波状スポーク230aの一部分201の断面図を示す
図8の断面図はまた、
図5の線5-5に沿って取られた線形スポーク202の断面図も例解する。簡素化のためであって、限定ではなく、
図4及び
図5における多層スポーク230a、230bの特徴は、
図5の線形スポーク202に関して特徴が同じ又は同様の様式で適用されることを理解して、
図4の波状スポーク230aの一部分201に関して
図8において説明される。加えて、
図8に関して示され、かつ説明された断面が、上記に示されるか、又は説明された非空気式タイヤのための支持構造のいずれかに適用され得ることが理解されるべきである。
【0045】
図8に示されるように、ゴムスキム層355は、環境に曝露される第1の外層表面311と、環境に曝露される第2の外層表面321とを含む。示されるように、ゴムスキム層355は、スポークの1つ以上のコードの外側表面を取り囲む単一の連続的な保護層として提供され得る。4つの側面を有するゴムスキム層355を有する長方形の断面として例解されているが、スポーク201は、ゴムスキム層355が、埋め込まれたコードに直接接着するとともに、埋め込まれたコードを有害な環境要因から保護する1つ以上の側面を含むように、他の形状の断面(例えば、三角形、正方形、台形、多角形、円形、楕円形など)を画定してもよい。したがって、別途明記しない限り、ゴムスキム層355が、本開示の範囲から逸脱することなく、いくつかの実施形態ではコードの少なくとも一部分、他の実施形態ではコード全体を覆うことができることが理解されるべきである。
【0046】
複数のコード300がゴムスキム層355に埋め込まれている様式は、限定的であることを意図するものではなく、当該技術分野において従来のように様々な製造技術で遂行することができる。例えば、複数のコード300及びゴムスキム層355は、ローラがゴムスキム層355及び複数のコード300を一緒に圧縮して、ゴムスキム層355内に複数のコード300を埋め込む、カレンダープロセスによって製造され得る。代替的に、ゴムスキム層355及び複数のコード300のうちの1つ以上を共押出して、複数のコード300がその中に埋め込まれたゴムスキム層355を製造してもよい。他の例では、5つのコード301~305が例解されているが、スポーク201が、本開示の範囲から逸脱することなく、任意の数の複数のコード300を含むことができることが理解されるべきである。
【0047】
図9は、
図6の線9-9に沿って取られた非線形スポーク203の断面図を示し、1つのゴムスキム層355に配置された複数のコード300を有する非線形スポーク203を例解する。層の第1の部分は、コード301a~305aを含み、層の第2の部分は、コード301b~305bを含む。コード301a~305aの第1の層は、コード301b~305bの第2の層と位置合わせされるが、他の実施形態では、コード301a~305a、301b~305bは、互いに対してオフセットされてもよい。加えて、複数のコード300のうちの1つ以上のコードは、本開示の範囲から逸脱することなく、接触してもよい(例えば、巻回されるか、編組されるか、重複するか、又は別様に絡み合わされてもよい)。加えて、
図9に関して示され、かつ説明された断面が、上記に示されるか、又は説明された非空気式タイヤの支持構造のいずれかに適用され得ることが理解されるべきである。
【0048】
例解された実施形態では、複数のコード300は、半径方向に延在する。代替的な実施形態では、複数のコード300は、本開示の範囲から逸脱することなく、軸方向、円周方向、又は半径方向に対してある角度で付勢されるなど他の方向に延在してもよい。複数のコード300は、スポーク201~205と同じ方向に延在し得るか、又はスポーク201~205が沿って延在する1つ若しくは複数の方向に対して異なる方向に延在し得る。
【0049】
複数のコード300は、ゴムスキム層355に構造的補強を提供することが意図され、したがって、ゴムスキム層355内に埋め込まれたコード301a~305a、301b-305bの任意の組み合わせ、配向、又は構成が、スポーク201~205の任意の組み合わせ、配向、又は構成であるように、本開示の範囲内である。
【0050】
図10は、
図7の線10-10に沿って取られた連続的な境界面221を含む、スポーク204の断面図を示す。
図10に関して示され、かつ説明された断面が、上記に示されるか、又は説明された非空気式タイヤのための支持構造のいずれかに適用され得ることが理解されるべきである。一例では、第1の円形ループ207及び第2の円形ループ209(
図7を参照)は、連続的な境界面221を有する多層スポーク204を形成するために一緒に結合され得る。連続的な境界面221とは、隣接する第1の円形ループ及び第2の円形ループ207、209のゴムスキム層355が、互いに当接し、
図7に関して説明された結合方法のうちのいずれか1つ以上に従って一緒に結合されることを意味する。
【0051】
図10に例解されるように、第1の円形ループ207は、その内径上に外側表面351を有し、かつその外径上に外側保護層がない、第1のゴムスキム層355を含む。同様に、第2の円形ループ209は、その内径上に外側表面381を有し、かつその外径上に外側保護層がない、第2のゴムスキム層355を含む。したがって、例えば、接合する(例えば、一緒に加硫する)ことによって一緒に結合されるとき、(そのゴムスキム層355が曝露された)第1の円形ループ207の外径は、(そのゴムスキム層355が曝露された)第2の円形ループ209の外径に当接する。各円形ループ207、209のそれぞれの当接するゴムスキム層355は、互いに直接接触する連続的な境界面221を画定し、ゴムスキム層355の外側表面351、381は、ゴムスキム層355内に埋め込まれたコード301a~305a、301b~305bを環境への曝露から保護する。
【0052】
上記で考察された図面に示されるスキム層355は、ゴム組成物から作製される。「phr」という用語は、ゴムの重量による百分率部分を意味し、組成物(例えば、スキム層)の成分が、全てのエラストマー(ゴム)成分の合計に対して測定される、当該技術分野で一般的な測定値である。全てのゴム成分についての全phr又は部分は、1つ、2つ、3つ以上の更なる異なるゴム成分がゴム組成物中に存在するか否かにかかわらず、100phrとして定義される。他の非ゴム成分は、一般的に、100部のゴムに比例し、相対的な量は、phrで表され得る。
【0053】
ゴム組成物は、ゴム成分を含む。ゴム成分は、ゴム又はゴム混合物を含み、これは、ゴム組成物の他の成分とブレンドされたときに、加硫性ゴム組成物とも称され得る。組成物のゴム成分は、100phrのゴムを含むことができ、これは、少なくとも1つのゴムを含む。全てのゴムの総量は、100部(重量による)であるとみなされ、100phrと表される。
【0054】
スキム層のゴム組成物のゴム成分内で、合成ゴム及び天然ゴムの両方を用いてもよい。エラストマーとも称され得るこれらのゴムとしては、天然又は合成ポリ(イソプレン)(天然ポリイソプレンが好ましい)、並びにポリブタジエン及び少なくとも1つのモノオレフィンモノマーとの共役ジエンモノマーのコポリマーを含むエラストマージエンポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。好適なポリブタジエンゴムは、エラストマー系であり、約1~3パーセントの1,2-ビニル含有量及び約94~99パーセントのシス-1,4含有量を有する。最大約12パーセントまでの1,2-含有量を有する他のブタジエンゴムもまた、他の成分のレベルを適切に調整することで好適であり得、したがって、実質的にいずれの高ビニル、エラストマーポリブタジエンも用いることができる。コポリマーは、共役ジエン、例えば、1,3-ブタジエン、2-メチル-1,3-ブタジエン-(イソプレン)、2,3-ジメチル-1,2-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエンなど、及び前述のジエンの混合物などから誘導されてもよい。好ましい共役ジエンは、1,3-ブタジエンである。
【0055】
モノオレフィンモノマーに関して、それらは、ビニル芳香族モノマー、例えば、スチレン、アルファ-メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルピリジンなど、及び前述のものの混合物などを含む。コポリマーは、コポリマーの総重量に基づいて、最大50重量パーセントまでのモノオレフィンを含有してもよい。好ましいコポリマーは、共役ジエン、特に、ブタジエン、及びビニル芳香族炭化水素、特に、スチレンのコポリマーである。
【0056】
1つ以上の実施形態では、本発明は、エラストマー、例えば、単一エラストマー又はエラストマーの混合物と、エチレン-プロピレン-ジエンターポリマー(ethylene-propylene-diene terpolymer、EPDM)とを含む、ゴム組成物に関する。エラストマーは、EPDMに対して約100phr以下、約90phr以下、約80phr以下、約70phr以下、若しくは約65phr以下、又はEPDMに対して約40phr以上、約45phr以上、約50phr以上、約55phr以上、若しくは約60phr以上などの特定の量で使用される場合、オゾン耐性を達成することができ、疲労及びコードへの接着性などの他の特性を大きく損なうことがない。EPDMは、非EPDMエラストマーに対して約65phr以下、約60phr以下、約55phr以下、約50phr以下、若しくは約45phr以下、又は非EPDMエラストマーに対して約25phr以上、約30phr以上、約35phr以上、約40phr以上、若しくは約45phr以上などの特定の量で使用される場合。特定の実施形態では、非EPDMエラストマーは、天然ゴム、合成ポリイソプレン、又はそれらの組み合わせであり、任意選択的にポリブタジエンなどの他の非EPDMエラストマーを伴う。天然ゴム又はポリイソプレンは、金属コードへの改善された接着性及び耐亀裂性をゴム組成物に提供し得る。
【0057】
1つ以上の実施形態では、EPDMポリマーに対する非EPDMエラストマーは、ゴム組成物中に、約4:1~約2:3、約3.5:1~約2.5:1、約2.5:1~約2:1、約1.75:1~約1.25:1、又は約1.5:1~約1:1の比率で存在する。
【0058】
1つ以上の実施形態では、ゴム組成物は、補強充填剤を含む。補強構成要素(例えば、コード)と接触するスキム層ゴム組成物中に1つ以上の補強充填剤を含有することによって、スキム層ゴム組成物は、改善された引裂強度及び耐劣化性を有し得る。例えば、スキム層は、複数の金属コードなどの1つ以上の補強構成要素と接触する補強充填剤のブレンドを有するゴム組成物から作製され得る。スキム層ゴム組成物の補強充填剤は、カーボンブラック、例えば、スキムの特性、例えば、引裂強度又は耐劣化性を増強させる少なくとも1つの特性を有するカーボンブラックとして選択され得る。選択されたカーボンブラックは、他の異なる補強充填剤、例えばシリカと更にブレンドされ得る。
【0059】
1つ以上の実施形態では、ゴム組成物は、約25~約80phr、約30~約70phr、又は約35、40、45、50、55若しくは60phrの量で総補強充填剤含有量を有する。ゴム組成物中の補強充填剤含量は、2つ以上の補強充填剤、例えば、少なくとも2つの充填剤、例えば、第1の補強充填剤及び第2の補強充填剤を含むことができ、補強充填剤のうちの1つは、カーボンブラックである。第1の補強充填剤及び第2の補強充填剤は、互いに異なり得る。第1の補強充填剤(例えば、カーボンブラック)は、約25~約65phr、約30~約60phr、約35~約55phr、約40~約50phr、又は約45phrの範囲内の量で存在し得る。第2の補強充填剤(例えば、シリカ)は、0~約20phr、約1~約10phr、約2~約5phr、又は約0.1phr以下の範囲内の量で存在し得る。1つ以上の実施形態では、ゴム組成物は、カーボンブラックなどの単一の補強充填剤を含み、任意選択的に、第2の充填剤、例えばシリカを含まないものであり得る。
【0060】
カーボンブラック及び/又はシリカの表面は、特定のタイプのポリマーとの親和性を改善するために、任意選択的に処理又は改質されてもよい。そのような表面処理及び改質は、当業者には周知である。
【0061】
また、粘土、タルク、アルミニウム水和物、水酸化アルミニウム、及び雲母を含むがこれらに限定されない追加の充填剤を利用してもよい。前述の追加の充填剤は、任意選択であり、約1phr~約40phrの変動する量で利用することができる。
【0062】
1つ以上の実施形態では、補強充填剤は、1つ以上の好適なカーボンブラックを含むことができる。好適なカーボンブラックは、任意の従来のカーボンブラック、例えば、HAF、ISAF、及びSAFタイプのカーボンブラックである。カーボンブラックの更なる例としては、N115、N134、N234、N299、N330、N339、N343、N347、及びN375タイプのカーボンブラックが挙げられる。カーボンブラック充填剤は、例えば、70~150m2/gの範囲内の窒素比表面積N2SAを有する。別の例では、カーボンブラック補強充填剤は、例えば60~140mL/100gのフタル酸ジブチル吸収を有する。更に別の例では、補強充填剤は、0.1~1MPa、0.2~0.8MPa、又は0.8、0.7、0.6、若しくは0.5MPa未満の300%伸張応力を有する。上記の特性のうちの1つ以上、例えば、記述される特性の全て又はそれらの様々な組み合わせを有する補強充填剤を選択することができる。補強充填剤中に存在する場合、カーボンブラックは、約20~約65、約25~約60、約30~約55、又は約35~約50の量である。
【0063】
補強充填剤としては、例えば、任意選択的にシリカなどの非カーボンブラック充填剤と組み合わせたカーボンブラックが挙げられる。シリカは、任意の従来の好適なシリカであり得る。好適なシリカの例としては、沈降又は焼成シリカ、湿式シリカ(水和ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウムなどが挙げられる。これらの中でも、沈降非晶質湿式法水和シリカが好ましい。シリカは、例えば、500m2/g以下、又は50~400、若しくは100~200m2/gの範囲内のBET表面積及び比CTAB表面積を有し得る。使用され得る市販のシリカのうちのいくつかとしては、PPG Industries(Pittsburgh,Pa.)によって生産されている、HiSil190、HiSil210、HiSil215、HiSil233、HiSil243などが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの有用な商用グレードの異なるシリカも、DeGussa Corporation(例えば、VN2、VN3)、Rhone Poulenc(例えば、Zeosil 1165 MP0)、及びJ.M.Huber Corporationから入手可能である。一例では、シリカは、任意選択的に別の非カーボンブラック補強充填剤と組み合わせて、約0.1~約10phr、約0.5~約5phr、約1~約3phrの量で補強充填剤中に存在する。別の例では、シリカは、補強充填剤としてゴム組成物中に約5phr以下、約3phr以下、約1phr以下、又は約0.5phr以下で存在する。
【0064】
スキム層ゴム組成物は、例えば、様々な構成ゴムを、様々な一般に使用される添加剤材料、例えば、硫黄、硫黄供与体、過酸化物、硬化助剤、例えば、促進剤、活性剤及び遅延剤、並びに加工添加剤、例えば、油、メチレン供与体、接着剤又は粘着付与樹脂を含む樹脂、及び可塑剤、充填剤、顔料、脂肪酸、酸化亜鉛、ワックス、劣化防止剤、例えば、酸化防止剤及びオゾン劣化防止剤、並びにしゃく解剤(例えば、2,2-ジベンズアミド-ジフェニルジスルフィド(Dibenzamido-Diphenyl Disulfide、DBD)と混合することなどの、タイヤを製造するためのゴム組成物に慣習的に含まれる添加剤として、当該技術分野において既知の他の原料を含むことができる。当業者に既知であるように、上述の添加剤は選択され、従来の量で一般に使用される。従来の量は、例えば0.1~200phrの量である。
【0065】
1つ以上の実施形態では、スキム層ゴム組成物は、硬化剤又は硬化パッケージを含むことができる。硬化パッケージは、例えば、加硫剤加硫促進剤、加硫活性化剤(例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸など)、加硫阻害剤、及び/又はスコーチ防止剤のうちの少なくとも1つを含むことができる。特定の実施形態では、硬化パッケージは、少なくとも1つの加硫剤と、少なくとも1つの加硫促進剤と、少なくとも1つの加硫活性化剤と、任意選択的に、加硫阻害剤及び/又はスコーチ防止剤と、を含む。加硫促進剤及び加硫活性化剤は、加硫剤のための触媒として作用する。加硫阻害剤及びスコーチ防止剤は、当該技術分野において既知であり、所望の加硫特性に基づいて当業者が選択することができる。
【0066】
一例では、スキム層ゴム組成物は、約0.1~約10phr、約1~約7phr、又は約2~約5phrの量で酸化亜鉛を含んでもよい。他の例では、加硫剤及び加硫促進剤もスキム層ゴム組成物に添加してもよい。好適な加硫剤及び加硫促進剤を、当該技術分野において既知であり、スキム層ゴム組成物の所望の物理的、機械的、及び硬化速度特性に基づいて、適切な量で添加してもよい。加硫剤の例としては、硫黄及び硫黄供与化合物が挙げられる。ゴム組成物に使用される加硫剤の量は、特定の実施形態では、約0.1~約10phr、又は約1~約8phr、又は約7、6、若しくは5phr未満であってもよい。
【0067】
利用する場合、特定の加硫促進剤は、特に限定されない。多数の促進剤が当該技術分野において既知であり、ジフェニルグアニジン(diphenyl guanidine、DPG)、テトラメチルチウラムジスルフィド(tetramethylthiuram disulfide、TMTD)、4,4’-ジチオジモルホリン(dithiodimorpholine、DTDM)、テトラブチルチウラムジスルフィド(tetrabutylthiuram disulfide、TBTD)、ベンゾチアジルジスルフィド(benzothiazyl disulfide、MBTS)、2-(モルホリノチオ)ベンゾチアゾール(2-(morpholinothio)benzothiazole、MBS)、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾールスルホンアミド(N-tert-butyl-2-benzothiazole sulfonamide、TBBS)、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルホンアミド(cyclohexyl-2-benzothiazole sulfonamide、CBS)、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(N-tert-butyl-2-benzothiazolyl sulfenamide、BBS)、N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(N,N-dicyclohexyl-2-benzothiazolyl sulfenamide、DCBS)、及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。使用される加硫促進剤の量は、特に限定されないが、好ましくは約0.5~約3phrの範囲内である。
【0068】
スキム層ゴム組成物は、ゴムを酸化攻撃から保護するために少なくとも1つの劣化防止剤を含むことができる。劣化防止剤は、酸化防止剤又はオゾン劣化防止剤を含むことができ、ベルトスキム組成物は、少なくとも1つの劣化防止剤のAOパッケージを含むことができる。劣化防止剤としては、例えば、p-フェニレンジアミン(p-phenylenediamine、PPD)、例えば、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン(6PPD)、トリメチル-ジヒドロキノリン(trimethyl-dihydroquinoline、TMQ)、フェノール、アルキル化ジフェニルアミン(diphenylamine、DPA)、芳香族ホスファイト、及びジフェニルアミン-ケトン縮合物、又はそれらの組み合わせが挙げられ得る。劣化防止剤又は劣化防止剤の組み合わせは、約0.1~約8phr、約0.5~約5phr、又は約4、3、2、若しくは1phr未満の範囲内でゴム組成物中に存在し得る。
【0069】
一実施形態では、スキム層ゴム組成物は、任意選択的に、ゴム組成物を補強材(例えば、コード)に接着させるための1つ以上の接着促進剤を含むことができる。金属接着促進剤は、当該技術分野において既知であり、例えば、金属化合物又は塩型、具体的には、コバルト、ニッケル、又はランタニド塩及び化合物が挙げられ得る。ゴム組成物中に混合され得るコバルト化合物の例としては、酸コバルト塩、例えば、バーサチック酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ロジン酸コバルト、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルトなど、及び脂肪酸コバルト/ホウ素錯体化合物が挙げられる。金属塩は、タイヤなどに一般的に使用される直接加硫接着において、スキム層と金属補強材料との間の初期接着性を改善させるために用いられる。接着促進剤又は促進剤の組み合わせは、約0.05~約5phr、約0.1~約3phr、約0.2~約2phr、又は約0.5、0.75、1、1.25、1.5、若しくは1.75phrの範囲内でゴム組成物中に存在し得る。
【0070】
スキム層のゴム組成物中に混合され得るメチレン供与体化合物としては、ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン(hexakis(methoxymethyl)melamine、HMMM)、ヘキサメチレンテトラミン(hexamethylenetetramine、HMT)、ペンタキス(メトキシメチル)メチロールメラミン、テトラキス(メトキシメチル)ジメチロールメラミンなどのゴム産業において一般的に使用されているものが挙げられる。これらのメチレン供与体化合物の1つを単独で又は2つ以上の種類を組み合わせて使用してもよく、その調合量は、好ましくは約0.5phr~約4部phrの範囲内、より好ましくは約1phr~約3phr以下の範囲内である。
【0071】
スキム層ゴム組成物は、例えば、原料を当該技術分野において既知の方法で一緒に混合することによって、例えば、原料をバンバリーミキサーで一緒に混練することによって形成され得る。例えば、組成物を、少なくとも2つの混合段階で混合してもよい。第1の段階は、当業者によって一般に非生産的混合段階と称される、加硫剤又は加硫促進剤が添加されていない混合段階であり得る。特定の実施形態では、2つ以上の非生産的混合段階を使用してもよい。最終段階は、当業者によって一般に生産的混合段階と称される加硫剤及び加硫促進剤が添加されている混合段階であり得る。非生産的混合段階は、130℃~200℃の温度で実施され得る。生産的混合段階は、ゴム組成物の望ましくない早期硬化を回避するために、加硫温度よりも低い温度で実施され得る。したがって、生産的混合段階の温度は、120℃を超えてはならず、典型的には40℃~120℃、又は60℃~110℃、及び特に約75℃~100℃である。
【0072】
本発明の実施を実証するために、以下の実施例を調製し、試験した。しかしながら、これらの実施例は、本発明の範囲を制限するものとしてみなされるべきではない。本開示の実施形態の趣旨及び範囲を逸脱することなく、これらの具体的な実施例に対する多くの変更が可能である。より具体的には、以下の実施例で利用した特定のゴム、充填剤、及び他の原料(例えば、硬化剤パッケージ原料)は、発明を実施するための形態中の開示に一致する他のそのような原料を代わりに利用することができるため、限定するものと解釈されてはならない。換言すれば、以下の実施例における特定のゴム、充填剤、及び他の原料、並びにそれらの量及びそれらの相対量は、発明を実施するための形態の含有量より一般的な含有量が適用されると理解されるべきである。
【0073】
実施例1
以下の表1は、金属補強部材への接着性及び耐オゾン性を決定するために作製されたゴム組成物の成分を列記する。
【0074】
【0075】
表中で使用する略号の意味を以下に示す。表中の各成分について示される数値はphrを指すことに留意されたい。DBD:2,2-ジベンズアミド-ジフェニルジスルフィド、ESBR:乳化重合スチレンブタジエンゴム、SBR:スチレンブタジエンゴム、BR:ブタジエンゴム、6PPD:N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミンとして、TMQ:トリメチル-ジヒドロキノリン、HMMM:ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン、DCBS:N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、AO:(2,2’-メチレン-ビス(4-メチル-6-T-ブチルフェノール))。
【0076】
比較例1~4及び実施例1~2を、金属コードへの接着性について測定した。各実施例の組成物の3つの試料を作製した。1つの試料は、組成物の硬化及び非エージングの加硫バージョンであり、1つの試料は、未硬化(グリーン)バージョンであり、40℃及び相対湿度80%で7日間エージングし、1つの試料は、60℃及び相対湿度85%で2%酸素を用いて7日間エージングした硬化及び加硫バージョンであった。各試料は、その中央部分に沿って埋め込まれた鋼コードを含有した。接着力(コード当たりのエネルギー力、ジュール)を、以下の表2に示すように、ゴム試料から埋め込まれた鋼コードを引き抜くために必要な力によって評価した。
【0077】
【0078】
表2に見られるように、比較例3及び4は、試料組成物が金属コードに接着しなかったため、いずれのデータももたらさなかった。実施例1及び2は、比較例1及び2と比較して、同様の、場合によっては改善された接着性の結果を提供した。実施例1及び2は、組成物に20~50phrのEPDMを装填し、かつ天然ゴム含有量をEPDM装填量だけ低下させることにより、非EPDM組成物に対して同様の、場合によっては改善された接着性を達成することができることを証明している。表2は、実施例1及び2が、加硫バージョンであり、かつ分解条件及びオゾン曝露をシミュレートするために2%の酸素を用いて60℃及び相対湿度85%で7日間エージングした試料において、改善された接着性を提供することを更に証明している。
【0079】
比較例1~4及び実施例1~2の試料を作製し、耐オゾン性を測定した。耐オゾン性を、各実施例の化合物の厚さ2mmのパッドを硬化させ、幅1.8mm、長さ2mmの試料を抽出することによって評価した。これらの試料を、30℃又は0℃のいずれかで3日間、5億分率(parts per hundred million、pphm)のオゾンに供し、その間、試料は、45%歪みでの静的伸張と、180RPMでの15%~45%の周期的歪みとの交互の期間を経験した。耐オゾン性を、試料に形成された亀裂のサイズに基づいて判断した。
【0080】
30℃試験では、比較例1及び2、並びに実施例1の試料は全て、1日目及び2日目に試料に多くの著しい亀裂を示し、比較例1及び実施例1は、3日目に破断した。比較例3の試料は3日目に破断し、比較例4の試料は、3日目に幅広い亀裂を発生させた。実施例2の試料は、1、2、及び3日目に亀裂を示さず、50phrのEPDMが比較例1~4及び実施例1の試料と比較して、改善された耐オゾン性を提供することを証明した。
【0081】
0℃試験では、比較例1及び2、並びに実施例1の試料は全て、1日目及び2日目に試料に多くの著しい亀裂を示し、比較例1は、3日目に破断し、比較例2及び実施例1は、4日目に破断した。比較例3の試料は、4日目に破断し、比較例4の試料は、3日目及び4日目に幅広い亀裂を発生させた。実施例2の試料は、1、2、3、及び4日目に亀裂を示さず、50phrのEPDMが比較例1~4及び実施例1の試料と比較して、改善された耐オゾン性を提供することを証明した。
【0082】
実施例2
以下の表3は、金属補強部材への接着性及び耐オゾン性を決定するために作製されたゴム組成物の成分を列記する。
【0083】
【表3】
表中の各成分について示される数値はphrを指すことに留意されたい。
【0084】
実施例3~8を、金属コードへの接着性について測定した。各実施例の組成物の3つの試料を作製した。1つの試料は、組成物の硬化及び非エージングの加硫バージョンであり、1つの試料は、未硬化(グリーン)バージョンであり、40℃及び相対湿度80%で7日間エージングし、1つの試料は、60℃及び相対湿度85%で2%酸素を用いて7日間エージングした硬化及び加硫バージョンであった。各試料は、その中央部分に沿って埋め込まれた鋼コードを含有した。接着力(コード当たりのエネルギー力、ジュール)を、以下の表4に示すように、ゴム試料から埋め込まれた鋼コードを引き抜くために必要な力によって評価した。注目すべきことに、ゴム試料から引き抜かれた後の鋼コードの検査によって、全てのコードが試料ゴムによるそれらの外側表面の完全な被覆を呈し、被覆率について「A」評価を受けたことが示された。除去された鋼コードは、コードの外側表面全体上に試料ゴムの一部分を保持しており、試料ゴム組成物が鋼コードへの望ましい接着性を達成したことを証明した。
【0085】
【0086】
表4に見られるように、コード上に完全なゴム被覆を提供することに加えて、実施例3~8は、EPDM及び45phrのカーボンブラックを含まない比較例2の試料と比較して、加硫バージョンであり、かつ分解条件及びオゾン曝露をシミュレートするために60℃及び相対湿度85%で2%酸素を用いて7日間エージングした試料において、同様の、場合によっては改善された接着性を提供する。
【0087】
実施例3~8の試料を作製し、耐オゾン性について測定した。耐オゾン性を、各実施例の化合物の厚さ2mmのパッドを硬化させ、幅1.8mm、長さ2mmの試料を抽出することによって評価した。これらの試料を、30℃又は0℃のいずれかで3日間、5億分率(pphm)のオゾンに供し、その間、試料は、45%歪みでの静的伸張と、180RPMでの15%~45%の周期的歪みとの交互の期間を経験した。耐オゾン性を、試料に形成された亀裂のサイズに基づいて判断した。
【0088】
30℃試験では、実施例3~8の試料は、1日目に亀裂を呈さなかった。実施例3、5、6及び8の試料は、2日目に亀裂を呈さなかったが、実施例4及び7の試料は、破断した。最初に破断した実施例4及び7は、5phrのシリカを含んでいたが、残りの亀裂のない試料は、シリカを含んでいなかった。実施例3、4、及び8の試料は、3日目に破断し、実施例5の試料は、3日目にいずれの亀裂も示さなかった。
【0089】
0℃試験では、実施例4及び6の試料は、1日目に1つの亀裂を示したが、実施例3、5、7、及び8の残りの試料は、1日目に亀裂がなかった。2日目に、実施例7の試料は、顕著な亀裂を呈した。3日目に、実施例4及び7の試料は、重度の亀裂を呈し、シリカを含まない試料の前にシリカ含有組成物が破断したことを証明した。残りの試料のうち、実施例3、5及び8の試料は、4日目にいずれの亀裂もないままであったが、実施例6の試料は、破断した。
【0090】
「含む(includes)」又は「含むこと(including)」という用語が、本明細書又は特許請求の範囲において使用される範囲において、「含む(comprising)」という用語が特許請求項で移行句として用いられる際の解釈と同様に包括的であることが意図される。更に、「又は(or)」という用語が用いられる範囲において(例えば、A又はB)、「A若しくはB、又両方」を意味することが意図されている。本出願人らが「両方ではなくA又はBのみ」を示すことを意図する場合、「両方ではなくA又はBのみ」という用語が用いられる。したがって、本明細書における「又は」という用語の使用は、排他的ではなく、包括的である。Bryan A.Garner,A Dictionary of Modern Legal Usage 624(2d.Ed.1995)を参照されたい。また、「中(in)」又は「中へ(into)」という用語が、本明細書又は特許請求の範囲において使用される範囲において、「上(on)」又は「上へ(onto)」を追加的に意味することが意図される。更に、「接続する(connect)」という用語が本明細書又は特許請求の範囲において使用される範囲において、「と直接接続する(directly connected to)」ことだけではなく、別の構成要素を介して接続することなどのように「と間接的に接続する(indirectly connected to)」ことも意味することが意図される。
【0091】
本出願をその実施形態の記述によって例解し、またその実施形態をかなり詳細に説明してきたが、添付の特許請求の範囲の範囲をそのような詳細に制限するか、又はいかなる形式でも限定することは、出願人らの本意ではない。追加の利点及び改良が、当業者には容易に明らかとなるであろう。したがって、そのより広い態様における本出願は、図示及び説明される、特定の詳細、代表的な装置及び方法、並びに例解的な実施例に限定されない。このため、出願人の一般的な発明概念の趣旨又は範囲から逸脱することなく、そのような詳細からの逸脱がなされ得る。
[付記]
本開示は以下の態様<1>~<16>も含む。
<1>
非空気式タイヤであって、
環状の内側リングと、
環状の外側リングと、
前記環状の内側リングと前記環状の外側リングとの間に位置付けられた支持構造であって、前記支持構造が、
ゴムスキム組成物を含むスキム層であって、前記ゴムスキム組成物が、エチレンプロピレンジエンモノマーゴムを含む、スキム層と、
前記スキム層内に埋め込まれたコードと、を備える、支持構造と、を備える、非空気式タイヤ。
<2>
前記支持構造が、複数のスポークを含む、<1>に記載の非空気式タイヤ。
<3>
前記支持構造が、相互接続されたウェブを含む、<1>に記載の非空気式タイヤ。
<4>
前記スキム層が、環境に曝露される外側表面を備える、<1>に記載の非空気式タイヤ。
<5>
前記ゴムスキム組成物が、前記スキム層に埋め込まれた前記コードと直接接触している、<1>に記載の非空気式タイヤ。
<6>
前記ゴムスキム組成物が、第1の表面及び第2の表面を備え、前記第1の表面が、前記スキム層に埋め込まれた前記コードと直接接触し、前記第2の表面が、環境に曝露されている、<1>に記載の非空気式タイヤ。
<7>
前記ゴムスキム組成物が、約40~約100phrの天然ゴム又はポリイソプレンを更に含む、<1>に記載の非空気式タイヤ。
<8>
前記ゴムスキム組成物が、約10~約100phrの補強充填剤を更に含む、<1>に記載の非空気式タイヤ。
<9>
前記補強充填剤が、約20~約80phrのカーボンブラックを含む、<8>に記載の非空気式タイヤ。
<10>
前記補強充填剤が、約5phr以下のシリカを含む、<8>に記載の非空気式タイヤ。
<11>
前記ゴムスキム組成物が、約20phr以上のエチレンプロピレンジエンモノマーゴムを含む、<1>に記載の非空気式タイヤ。
<12>
前記ゴムスキム組成物が、約20~約80phrのエチレンプロピレンジエンモノマーゴムを含む、<1>に記載の非空気式タイヤ。
<13>
前記ゴムスキム組成物が、約1phr以下の酸化防止剤と、1phr以下の樹脂とを含む、<1>に記載の非空気式タイヤ。
<14>
前記コードが、外側表面を備え、前記外側表面の一部分が、金属である、<1>に記載の非空気式タイヤ。
<15>
非空気式タイヤであって、
環状の内側リングと、
環状の外側リングと、
前記環状の内側リングと前記環状の外側リングとの間に位置付けられた支持構造であって、前記支持構造が、
ゴムスキム組成物を含むスキム層であって、前記ゴムスキム組成物が、エチレンプロピレンジエンモノマーゴムを含み、前記ゴムスキム組成物が、第1の表面及び第2の表面を備え、前記第2の表面が、環境に曝露されている、スキム層と、
前記スキム層に埋め込まれた金属コードであって、前記金属コードが、外側表面を備え、前記金属コードの前記外側表面が、前記ゴムスキム組成物の前記第1の表面と直接接触している、金属コードと、を備える、支持構造と、を備える、非空気式タイヤ。
<16>
前記ゴムスキム組成物が、約40~約100phrの天然ゴム又はポリイソプレンと、約20~約80phrのカーボンブラックとを更に含み、前記エチレンプロピレンジエンモノマーゴムが、約20~約80phrで存在する、<15>に記載の非空気式タイヤ。