IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 統合医療アール研究所株式会社の特許一覧

特許7504338体調管理ノート、及び体調管理プログラム
<>
  • 特許-体調管理ノート、及び体調管理プログラム 図1A
  • 特許-体調管理ノート、及び体調管理プログラム 図1B
  • 特許-体調管理ノート、及び体調管理プログラム 図2
  • 特許-体調管理ノート、及び体調管理プログラム 図3
  • 特許-体調管理ノート、及び体調管理プログラム 図4
  • 特許-体調管理ノート、及び体調管理プログラム 図5
  • 特許-体調管理ノート、及び体調管理プログラム 図6
  • 特許-体調管理ノート、及び体調管理プログラム 図7
  • 特許-体調管理ノート、及び体調管理プログラム 図8
  • 特許-体調管理ノート、及び体調管理プログラム 図9
  • 特許-体調管理ノート、及び体調管理プログラム 図10
  • 特許-体調管理ノート、及び体調管理プログラム 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】体調管理ノート、及び体調管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/00 20180101AFI20240617BHJP
   B42D 15/00 20060101ALI20240617BHJP
【FI】
G16H10/00
B42D15/00 331A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019150012
(22)【出願日】2019-08-19
(65)【公開番号】P2021033432
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2022-11-09
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 発行物 「カラダみつめるNOTE」 発行者 株式会社BIBLIOBAGA 発行日 令和1年4月30日 ウェブサイトのアドレス https://bibliobaga.official.ec/items/19719705 公開者 株式会社BIBLIOBAGA ウェブサイトの掲載日 令和1年5月4日 ウェブサイトのアドレス https://www.amazon.co.jp/%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%80%E3%81%BF%E3%81%A4%E3%82%81%E3%82%8B%E6%89%8B%E5%B8%B3-%E4%B8%80%E8%88%AC%E7%A4%BE%E5%9B%A3%E6%B3%95%E4%BA%BA%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%B5%B1%E5%90%88%E5%8C%BB%E7%99%82%E5%AD%A6%E4%BC%9A%E9%83%A8%E4%BC%9A%EF%BC%88%E7%B5%B1%E5%90%88%E5%8C%BB%E7%99%82%E5%A5%B3%E6%80%A7%E3%81%AE%E4%BC%9A%EF%BC%89/dp/4782551029 公開者 株式会社BIBLIOBAGA ウェブサイトの掲載日 令和1年5月
(73)【特許権者】
【識別番号】519270978
【氏名又は名称】統合医療アール研究所株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137822
【弁理士】
【氏名又は名称】香坂 薫
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 円香
【審査官】原 秀人
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3101036(JP,U)
【文献】特開2000-271090(JP,A)
【文献】特開2018-185636(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 50/22
B42D 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
体の症状に関する複数の症状項目であって、一方向に整列する症状項目と、
日付に関する複数の日付項目であって、症状項目が整列する方向と直交する方向に整列する日付項目と、
症状項目と日付項目に対応した複数のマス目であって、日付に該当する症状に応じて塗りつぶされるマス目と、
症状項目、日付項目、及びマス目を有する日毎のページと、
日毎のページとは異なる週毎のページと、を備え、
日毎のページは、症状項目毎の小計数が記入される小計項目と、小計項目に記入された小計数の週毎の合計数がページ毎に記入される合計項目と、を含み、
週毎のページは、週毎の合計数を段階的に表す段階合計項目であって、一方向に整列する段階合計項目と、週に関する複数の週項目であって、段階合計項目が整列する方向と直交する方向に整列する週項目と、段階合計項目と週項目に対応した複数の第2のマス目であって、週に該当する合計数に応じて塗りつぶされ、塗りつぶされた第2のマス目が連なることで、体調を表す折れ線グラフを形成する第2のマス目と、を含む、体調管理ノート。
【請求項2】
特定の症状項目をグループ分けし、週毎のページは、グループ分けされた特定の症状項目の小計数を記入する特定症状の合計項目を更に含む、請求項に記載の体調管理ノート。
【請求項3】
体調管理に必要なページを表示部に表示する表示ステップと、
表示部に表示されたページに対応するユーザからの入力を受け付ける入力ステップと、
入力ステップで受け付けたユーザからの入力に応じて所定の処理を行い処理結果を表示部に表示させる処理ステップと、を含む情報処理をコンピュータに実行させる体調管理プログラムであって、
体調管理に必要なページは、日毎の症状に応じてマス目が塗りつぶされる日毎のページと、日毎のページとは異なる週毎のページを含み、
日毎のページは、
体の症状に関する複数の症状項目であって、一方向に整列する症状項目と、
日付に関する複数の日付項目であって、症状項目が整列する方向と直交する方向に整列する日付項目と、
症状項目と日付項目に対応した複数のマス目であって、ユーザによって選択されると、日付に該当する症状に応じて塗りつぶされるマス目と、
症状項目毎の小計数が記入される小計項目と、小計項目に記入された小計数の週毎の合計数がページ毎に記入される合計項目と、を含み、
週毎のページは、週毎の合計数を段階的に表す段階合計項目であって、一方向に整列する段階合計項目と、
週に関する複数の週項目であって、段階合計項目が整列する方向と直交する方向に整列する週項目と、
段階合計項目と週項目に対応した複数の第2のマス目であって、週に該当する合計数に応じて、ユーザによって選択されると塗りつぶされ、塗りつぶされた第2のマス目が連なることで、体調を表す折れ線グラフを形成する第2のマス目と、を含む体調管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体調管理ノート、及び体調管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
体調管理に関する事項と日常事項を記載できる健康管理手帳がある。例えば、特許文献1には、暦日部に日々の記載欄を備えた健康管理手帳であって、月ごとの日々の日常予定と、健康管理に関する予定とを記載できる月間予定ページと、週毎の日々の日常記録と、健康管理に関する記録とを記載できる週間記録ページとを備え、前記月間予定ページは、月間の毎日の日常予定と健康に関する予定を記入することができる暦日欄を有することを特徴とする健康管理手帳が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3217218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特許文献1に記載されているように、健康管理に関する事項と日常事項を記載できる健康管理手帳がある。このような従来の健康管理手帳によれば、健康管理手帳1冊だけで、健康管理に関する事項だけでなく、日常の予定や出来事などの日常事項も同時に記録することができる。
【0005】
しかしながら、従来の健康管理手帳では、健康に関する事項や日常事項について、常に文字を記載する必要がある。また、視覚的に体調を把握することは難しい。
【0006】
本発明は、上記の問題に鑑み、従来よりも簡単な記入で、視覚的に体調を把握することができる技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明では、症状に対応するマス目を塗りつぶすことで、視覚的に体調を把握できるようにした。
【0008】
詳細には、本発明は、体の症状に関する複数の症状項目であって、一方向に整列する症状項目と、日付に関する複数の日付項目であって、症状項目が整列する方向と直交する方向に整列する日付項目と、症状項目と日付項目に対応した複数のマス目であって、日付に該当する症状に応じて塗りつぶし可能なマス目と、を備える体調管理ノートである。
【0009】
本発明に係る体調管理ノートによれば、日毎の症状に応じてマス目を塗りつぶすことで、視覚的に体調を把握することができる。換言すると、体調の揺らぎを把握しやすくなり、例えば、うつ病、がん、膠原病といった疾患を発見することも可能となる。塗りつぶされたマス目が相対的に多い場合には、不調が多いと判断することができ、塗りつぶされたマス目が相対的に少ない場合には、不調が少ないと判断することができる。例えば、背景色を白、塗りつぶす色を黒とした場合、塗りつぶされたマス目が相対的に多く、体調管理ノートのページ全体が黒っぽい場合、不調が多いと判断することができる。また、例えば、塗りつぶされたマス目が相対的に少なく、体調管理ノートのページ全体が白っぽい場合、不調が多いと判断することができる。背景色や塗りつぶす色は、上記に限定されず、適宜変更することができる。症状項目、日付項目、及びマス目は、見開きページを一つのページとして配置してもよく、左側ページ、右側ページの夫々を一つのページとして配置してもよい。症状項目、日付項目、及びマス目を有する、日毎の症状に応じてマス目を塗りつぶすページは、以下、日毎のページともいう。相対的に多い、相対的に少ないか否かは、例えば、過去の週のページと比較して判断することができる。
【0010】
症状項目には、チェックする体の不調に関する項目が例示される。症状項目として、頭痛、吐き気、胃痛・胃の不快感、食欲不振、不眠・過眠、だるさ・無気力、気分の落ち込み・イライラ、首の痛み・凝り、肩の痛み、背中の痛み、腰痛、下痢、便秘、下腹部の痛み、血尿、目のかすみ・みえづらさ、耳鳴り・聞こえづらさ、めまい、動機、手足のしびれ、口内炎、鼻血、歯痛・顎の痛み、肌荒れ、むくみ、こむらがえりの26項目が例示される。症状項目の内容や数は、上記に限定されず、適宜変更することができる。症状項目は、一例として、体調管理ノートのページの左端に縦方向に並べて配置することができる。なお、症状項目は、体調管理ノートのページの上部に横方向に並べて配置してもよく、位置は適宜変更することができる。
【0011】
日付項目は、例えば、1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目の1週間分とすることができる。1週間分を体調管理ノートのページに纏めて配置することで、1週間の体調を視覚的に把握することができる。また、日付項目は、1年間の体調を管理できるよう、次のページに、8日目~14日目、更に次のページに15日目~21日目といったように、1年分を配置することができる。なお、例えば、左側ページに1週間分、右側ページに1週間分を記載し、見開きページとしては2週間分を記載してもよく、ページに記載する日付項目の数は、適宜変更することができる。また、体調管理ノートの日毎のページの夫々に1週目、2週目、3週目・・・と記載し、〇日目の近傍に日付を記入可能とすることで、好きな日から始めることができ、かつ、日付の特定が可能となる。日付項目は、一例として、体調管理ノートのページの上部に横方向に並べて配置することができる。日付項目は、体調管理ノートのページの左端に縦方向に並べて配置してもよく、位置は適宜変更することができる。なお、日付項目は、例えば、晴れ、曇り、雨、雪などの天気のマークを記載し、塗りつぶせるようにすることができる。これにより、天気を記録することができ、天気と体調の関連性を把握することができる。
【0012】
マス目は、症状項目と日付項目に対応するように、例えば、矩形状の枠が格子状に配置される。例えば、ページに、症状項目が縦方向に26項目、日付項目が横方向に7日分の場合、マス目は、26×7で182マスとなる。なお、マス目は、例えば、丸や矩形以外の多角形など他の形状でもよく、適宜変更することができる。マス目の数は、症状項目と日付項目の数に応じて適宜変更することができる。
【0013】
ここで、体調管理ノートでは、症状項目、日付項目、及びマス目を有する日毎のページが、症状項目毎の小計数を記入する小計項目と、小計項目に記入された小計数の週毎の合計数をページ毎に記入する合計項目と、を含み、体調管理ノートは、日毎のページとは異なる週毎のページを更に備え、週毎のページは、週毎の合計数を段階的に表す段階合計項目であって、一方向に整列する段階合計項目と、週に関する複数の週項目であって、段階合計項目が整列する方向と直交する方向に整列する週項目と、段階合計項目と週項目に対応した複数の第2のマス目であって、週に該当する合計数に応じて塗りつぶし可能な第2のマス目と、を更に備える構成としてもよい。
【0014】
本発明に係る体調管理ノートによれば、合計項目を設けることで、数値によって体調を把握することができる。例えば、週毎の合計数が50を超えた場合、体調が不調であり、一度休養をとって生活リズムを見直した方がよいと判断することができる。また、例えば、週毎の合計数が100を超えた数が4週以上続く場合、疾患が関係している可能性が高いので病院を受診した方がよいと判断することができる。また、週に該当する合計数に応じて第2のマス目を塗りつぶすことで、週単位の体調を視覚的に把握することができる。具体的には、塗りつぶされた第2のマス目が連なって折れ線グラフのようになり、バイオリズムを視覚的に把握することができる。段階合計項目、週項目、及び第2のマス目は、見開きページを一つのページとして配置してもよく、左側ページ、右側ページの夫々を一つのページとして配置してもよい。
【0015】
段階合計項目は、一例として、体調管理ノートの週毎のページの左端において、縦方向に上から下に向けて合計数が段階的に多くなるように並べて配置することができる。例えば、段階合計項目は、合計数14以下、15~19、20~24、・・・145~149、150以上といったように、合計数14以下、及び合計数150以下を除き、5ずつ増えるように並べて配置することができる。なお、段階合計項目は、体調管理ノートのページの上部に横方向に並べて配置するようにしてもよい。また、段階合計項目の全体数や項目毎に増える数は、適宜変更することができる。
【0016】
週項目は、例えば、ページに、1週目、2週目、3週目、・・・11週目、12週目の12週間分とすることができる。12週間分を体調管理ノートのページに纏めて配置することで、12週間の体調を視覚的に把握することができる。また、週項目は、1年間の体調を管理できるよう、次のページに、13週目~24週目、更に次のページに25日目~36週目といったように、1年分を配置することができる。なお、週項目の数は、適宜変更することができる。また、体調管理ノートの週毎のページにおいて、週項目の近傍に日付を記入可能とすることで、日付の特定が可能となる。週項目は、一例として、体調管理ノートの週毎のページの上部に横方向に並べて配置することができる。週項目は、体調管理ノートの週毎のページの左端に縦方向に並べて配置してもよく、位置は適宜変更することができる。
【0017】
第2のマス目は、段階合計項目と週項目に対応するように、例えば、矩形状の枠が格子状に配置される。例えば、ページに、段階合計項目が縦方向に29項目、週項目が横方向に12週間分の場合、第2のマス目は、29×12で348マスとなる。なお、第2のマス目は、例えば、丸や矩形以外の多角形など他の形状でもよく、適宜変更することができる。第2のマス目の数は、段階合計項目と週項目の数に応じて適宜変更することができる。
【0018】
例えば、段階合計項目を体調管理ノートのページの左端に縦方向に、上から下に向けて合計数が段階的に多くなるように並べて配置し、週項目を体調管理ノートのページの上部に横方向に並べて配置した場合、例えば、塗りつぶされた第2のマス目が連なることで形成される折れ線グラフが、低い位置に続けば「調子が悪い時期」、高い位置に続けば「調子のいい時期」と判断することができる。
【0019】
ここで、日毎のページでは、特定の症状項目をグループ分けし、週毎のページは、グループ分けされた特定の症状項目の小計数を記入する特定症状の合計項目を更に含む構成としてもよい。
【0020】
これにより、特定の疾患(脳の疾患や精神的な疾患など)の可能性を把握することができる。例えば、症状項目のうち、頭痛、及び吐き気は、脳の疾患に関連することが多い症状として特定することができる。また、例えば、症状項目のうち、胃痛・胃の不快感、食欲不振、不眠・過眠、だるさ・無気力、及び、気分の落ち込み・イライラは、精神的な疾患(例えば、うつ病)に関連することが多い症状として特定することができる。例えば、脳の疾患に関連することが多い特定の症状項目の7日間の小計数が8を超えた場合、脳の疾患の可能性が高く、できるだけ早く脳神経外科など専門医の診断を受けた方がよいと判断することができる。また、精神的な疾患に関連することが多い特定の症状項目の7日間の小計数が20を超えた週が4週以上続いた場合、心療内科や精神科など専門医を受診し休養をとった方がよいと判断することができる。
【0021】
また、本発明に係る体調管理ノートは、日毎のページ、および週毎のページとは異なる、体の痛みと服用した薬を日毎に記録する痛みのページを更に備え、痛みのページは、体の痛みを段階的に表す複数の痛みの項目であって、一方向に整列する痛みの項目と、痛みの項目と同列に配置され、飲んだ薬に関する薬の項目と、日付に関する複数の日付項目であって、痛みの項目が整列する方向と直交する方向に整列する日付項目と、痛みの項目と日付項目に対応した複数のマス目であって、日に該当する痛みに応じて塗りつぶし可能な第3のマス目と、を含む構成としてもよい。
【0022】
例えば、頭痛や腰痛など、観察したい痛みを特定した上で、痛みを感じた際に、痛みに応じて第3のマス目を塗りつぶすことで、その痛みが悪化しているかどうか、病院を受診した方がいいレベルであるか否かを判断することができる。また、服用した薬がある場合、服用した薬の記録を残すことで、痛みと服用した薬との関係を把握することができる。また、病院を受信した際に、薬の服用歴として利用することができる。
【0023】
痛みの項目は、例えば、「いつものと同じ」、「いつもより強いが薬で治る」、「薬を飲んでも治らない」、の3段階とすることができる。痛みの項目の内容や段階数は、適宜変更することができる。
【0024】
また、本発明に係る体調管理ノートは、日毎のページ、週毎のページ、および痛みのページとは異なる、病院、クリニックなどの診療所の受診歴を記録するかかりつけのページを更に備える構成としてもよい。かかりつけのページは、治療施設名を記入可能な治療施設名の欄、次回の予約日時を記入可能な次回の予約日時の欄、受診の有無を記入可能な受診の欄、治療者名を記入可能な治療者名の欄、自由記載可能なmemoの欄を含む構成とすることができる。これにより、体調を把握するとともに、診療所の受診歴を確認することができる。
【0025】
ここで、本発明は、上述した体調管理ノートの各ページを画面に表示して、項目、欄、マス等に記録可能な体調管理サーバとして特定することができる。例えば、本発明は、体調管理に必要なページを表示する表示部と、表示部に表示されたページに対応するユーザからの入力を受け付ける入力部と、入力部で受け付けたユーザからの入力に応じて所定の処理を行い処理結果を表示部に表示させる処理部と、を備え、体調管理に必要なページは、日毎の症状に応じてマス目を塗りつぶす日毎のページを含み、日毎のページは、体の症状に関する複数の症状項目であって、一方向に整列する症状項目と、日付に関する複数の日付項目であって、症状項目が整列する方向と直交する方向に整列する日付項目と、症状項目と日付項目に対応した複数のマス目であって、日に該当する症状に応じて塗りつぶし可能なマス目と、を含む、体調管理サーバである。
【0026】
本発明に係る体調管理装置によれば、上述した体調管理ノートの機能や効果を、ユーザ端末(スマートフォンやタブレットなど)やコンピュータの画面に表示して実現することができる。また、体調管理装置では、例えば、マス目をタッチするだけで塗りつぶすことができる。また、小計数、合計数については、処理部が算出して、表示部に表示することができる。また、不調か否か等の基準値を設定することで、処理部が基準値に基づいて、不調か否か等の判断をし、判断結果を表示部に表示することができる。体調管理に必要なページには、週毎のページ、痛みのページ、かかりつけのページが含まれる。
【0027】
また、本発明は、ユーザ端末(スマートフォンやタブレットなどのコンピュータ)や体調管理サーバ(コンピュータ)で実行されるプログラムとして特定してもよい。例えば、本発明は、体調管理に必要なページを表示部に表示する表示ステップと、表示部に表示されたページに対応するユーザからの入力を受け付ける入力ステップと、入力ステップで受け付けたユーザからの入力に応じて所定の処理を行い処理結果を表示部に表示させる処理ステップと、を含む情報処理をコンピュータに実行させる体調管理プログラムであって、体調管理に必要なページは、日毎の症状に応じてマス目を塗りつぶす日毎のページを含み、日毎のページは、体の症状に関する複数の症状項目であって、一方向に整列する症状項目と、日付に関する複数の日付項目であって、症状項目が整列する方向と直交する方向に整列する日付項目と、症状項目と日付項目に対応した複数のマス目であって、日に該当する症状に応じて塗りつぶし可能なマス目と、を含む、体調管理プログラムである。
【0028】
また、本発明は、上記に加えて、ユーザ端末(スマートフォンやタブレットなどのコンピュータ)や体調管理サーバ(コンピュータ)で実行される方法(体調管理方法)や、上記体調管理プログラムが記録された記録媒体として特定してもよい。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、従来よりも簡単な記入で、視覚的に体調を把握することができる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1A図1Aは、第1実施形態に係る体調管理ノートを閉じた状態の外観斜視図を示す。
図1B図1Bは、第1実施形態に係る体調管理ノートを開いた状態の斜視図を示す。
図2図2は、第1実施形態に係る体調管理ノートの日毎のページの平面図、及び拡大図を示す。
図3図3は、第1実施形態に係る体調管理ノートの週毎のページの平面図、及び拡大図を示す。
図4図4は、第1実施形態に係る体調管理ノートの痛みのNOTEの平面図を示す。
図5図5は、第1実施形態に係る体調管理ノートのかかりつけのNOTEの平面図を示す。
図6図6は、第1実施形態に係る体調管理ノートの日毎のページの記入例の一例を示す。
図7図7は、第1実施形態に係る体調管理ノートの週毎のページの記入例の一例を示す。
図8図8は、第1実施形態に係る体調管理ノートの日毎のページの記入例の比較例を示す。
図9図9は、第1実施形態に係る体調管理ノートの週毎のページの記入例の比較例を示す。
図10図10は、第2実施形態に係る体調管理システムの概要を示す。
図11図11は、第2実施形態に係る体調管理システムによる情報処理の一例を示すシーケンス図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
次に、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。以下の説明は例示であり、本発明は以下の内容に限定されるものではない。
【0032】
<第1実施形態>
<体調管理ノートの構成>
図1A図1Bに示すように、第1実施形態に係る体調管理ノート1は、表表紙、裏表紙、複数のページを含む構成である。複数のページには、日毎(ごと)のNOTE2(本発明の日毎のページに相当する。図2図6図8を参照。)、週毎(ごと)のNOTE3(本発明の週毎のページに相当する、図3図7図9を参照。)を含む。複数のページには、体の痛みと服用した薬を日毎に記録する痛みのNOTE4(本発明の痛みのページに相当する。図4を参照。)や、病院、クリニックなどの診療所の受診歴を記録するかかりつけのNOTE5(本発明のかかりつけのページに相当する。図5を参照。)が含まれる。
【0033】
<日毎のNOTE>
図2図6図8に示すように、日毎のNOTE2は、症状項目21、日付項目22、マス目23、小計項目24、合計項目25、グループAの小計26、グループBの小計27、日毎のNOTEのMEMO28を含む。
【0034】
症状項目21は、体の症状に関する複数の症状項目であり、見開きページの左端の縦方向(上下方向)に並べて配置されている。症状項目21は、上から順に、頭痛、吐き気、胃痛・胃の不快感、食欲不振、不眠・過眠、だるさ・無気力、気分の落ち込み・イライラ、首の痛み・凝り、肩の痛み、背中の痛み、腰痛、下痢、便秘、下腹部の痛み、血尿、目のかすみ・みえづらさ、耳鳴り・聞こえづらさ、めまい、動機、手足のしびれ、口内炎、鼻血、歯痛・顎の痛み、肌荒れ、むくみ、こむらがえりの26項目によって構成されている。症状の括弧書きの数字は、参照NOであり、体調管理ノート1の巻末や他の媒体に記載された詳細情報と紐づいている。症状項目21の内容や数は、上記に限定されず、適宜変更することができる。また、症状項目21は、体調管理ノート1の日毎のNOTE2の上部に横方向(左右方向)に並べて配置してもよく、位置は適宜変更することができる。
【0035】
日付項目22は、日付に関する項目であり、見開きページの上部において横方向に並べて配置され、左から順に、1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目の1週間分によって構成されている。図示では省略するが、次の見開きページに、8日目~14日目、更に次の見開きページに15日目~21日目といったように、1年分が配置されている。なお、例えば、左側のページに1週間分、右側のページに1週間分を記載し、見開きページに2週間分を記載してもよく、日付項目22の数は、適宜変更することができる。また、体調管理ノート1の日毎のNOTE2の各見開きページの上部には1週目、2週目、3週目・・・と記載され、記入開始から何週目であるかがわかるようになっている。また、〇日目の近傍には、日付の記入が可能であり、好きな日から始めることができ、かつ、日付の特定が可能となっている。なお、日付項目22は、体調管理ノート1の日毎のNOTE2の見開きページの左端に縦方向に並べて配置してもよく(すなわち、症状項目21と日付項目22とを入れ替えて配置してもよく)、位置は適宜変更することができる。また、日付項目22には、晴れ、曇り、雨、雪の天気のマークが記載され、塗りつぶせるようになっている。これにより、天気を記録することができ、天気と体調の関連性を把握することができる。
【0036】
マス目23は、症状項目21と日付項目22に対応するように、横長の長方形の枠が格子状に配置されている。本実施形態では、日毎のNOTE2の見開きページに、症状項目21が縦方向に26項目、日付項目22が横方向に7日分配置されており、マス目23は、26×7で182マス配置されている。なお、マス目23は、例えば、丸や矩形以外の多角形など他の形状でもよく、適宜変更することができる。また、マス目23の数は、症状項目21と日付項目22の数に応じて適宜変更することができる。
【0037】
小計項目24は、症状項目21毎の7日分(1週間分)の小計数が記入される。第1実施形態では、小計項目24、及び小計項目24の記入欄が日毎のNOTE2の見開きページの右端に縦に並ぶように配置されている。
【0038】
グループAの小計26は、特定の症状項目をグループ分けしたものであり、頭痛、及び吐き気が、脳の疾患に関連することが多い症状としてグループAに特定されている。
【0039】
グループBの小計27は、特定の症状項目をグループ分けしたものであり、胃痛・胃の不快感、食欲不振、不眠・過眠、だるさ・無気力、及び、気分の落ち込み・イライラが、精神的な疾患(例えば、うつ病)に関連することが多い症状としてグループBに特定されている。
【0040】
日毎のNOTEのMEMO28は、自由記載欄である。第1実施形態では、日毎のNOTEのMEMO28が見開きページの下部に配置されている。
【0041】
<週毎のNOTE>
図3図7図9に示すように、週毎のNOTE3は、段階合計項目31、週項目32、第2のマス目33、グループAの合計34、グループBの合計35を含む。
【0042】
段階合計項目31は、小計項目24に記入された小計数の週毎の合計数を段階的に表す。段階合計項目31は、体調管理ノート1の週毎のNOTE3の見開きページの左端に縦方向に、上から下に向けて合計数が段階的に多くなるように並べて配置されている。具体的には、段階合計項目31は、合計数14以下、15~19、20~24、・・・145~149、150以上といったように、合計数14以下、及び合計数150以下を除き、5ずつ増えるように並べて配置されている。なお、段階合計項目31は、体調管理ノート1の週毎のNOTE3の見開きページの上部に横方向に並べて配置するようにしてもよい。また、段階合計項目31の全体数や項目毎に増える数は、適宜変更することができる。
【0043】
週項目32は、週に関する項目であり、週毎のNOTE3の見開きページの上部において横方向に並べて配置され、左から順に、1週目、2週目、3週目、・・・11週目、12週目の12週間分が配置されている。図示では省略するが、週項目は、1年間の体調を管理できるよう、次の見開きページに、13週目~24週目、更に次の見開きページに25日目~36週目といったように、1年分が配置されている。なお、週項目32の数は、適宜変更することができる。また、体調管理ノート1の週毎のNOTE3の見開きページの上部には、○○週目~○○週目(1週目~12週目)が記載されるとともに、日付(○○年○○月○○日~○○年○○月○○日)が記入可能となっており、記録を始めてから何週目であるかの特定、日付の特定が可能となっている。なお、週項目32は、体調管理ノート1の週毎のNOTE3の見開きページの左端に縦方向に並べて配置してもよく(すなわち、段階合計項目31と週項目32とを入れ替えて配置してもよく)、位置は適宜変更することができる。
【0044】
第2のマス目33は、段階合計項目31と週項目32に対応するように、横長の長方形の枠が格子状に配置されている。本実施形態では、週毎のNOTE3の見開きページに、段階合計項目31が縦方向に29項目、週項目32が横方向に12週間分であり、第2のマス目33は、29×12で348マスとなっている。なお、第2のマス目33は、例えば、丸や矩形以外の多角形など他の形状でもよく、適宜変更することができる。第2のマス目33の数は、段階合計項目31と週項目32の数に応じて適宜変更することができる。また、第2のマス目33は、段階合計項目31の14以下から45~49に対応する領域36、段階合計項目31の50~54から95~99に対応する領域37、段階合計項目31の100~104~150以上に対応する領域38が、異なる背景で構成されている。具体的には、段階合計項目31の14以下から45~49に対応する領域36の背景色が無色(不調ではない)、段階合計項目31の50~54から95~99に対応する領域37の背景色がグレー(不調)、段階合計項目31の100~104~150以上に対応する領域38の背景色がピンク(病院を受診した方がよい)となっている。領域の分け方や背景色は、適宜変更することができる。
【0045】
グループAの合計34は、段階合計項目31の上側に配置された項目と、項目の左側に並ぶ記入欄によって構成され、週毎のグループAの小計(数値)を記入できるようになっている。グループAには、先に説明したように、脳の疾患に関連することが多い症状として、頭痛、及び吐き気が特定されている。
【0046】
グループBの合計35は、段階合計項目31の上側、かつグループAの合計34の直下に配置された項目と、項目の左側に並ぶ記入欄によって構成され、週毎のグループBの小計(数値)を記入できるようになっている。グループBには、先に説明したように、精神的な疾患(例えば、うつ病)に関連することが多い症状として、胃痛・胃の不快感、食欲不振、不眠・過眠、だるさ・無気力、及び、気分の落ち込み・イライラが特定されている。
【0047】
<痛みのNOTE>
図4に示すように、痛みのNOTE4は、痛みの項目41と、薬の項目42と、痛みのNOTEの日付項目43と、第3のマス目44とを備える構成である。図4は、痛みのページの片側(左側)を示す。痛みの項目41は、体の痛みを段階的に表す項目であり、痛みのNOTE4の見開きページの左端に縦方向に並べて配置されている。痛みの項目41は、「いつものと同じ」、「いつもより強いが薬で治る」、「薬を飲んでも治らない」、の3段階で構成されている。痛みの項目41の内容や段階数は、適宜変更することができる。薬の項目(飲んだ薬)42は、痛みの項目41の下に配置され、薬の項目42の右に並ぶ記入欄に飲んだ薬の記号(A、B、C、D)を記入できるようになっている。飲んだ薬の記号は、痛みの種類(頭痛や腰痛など)と共に、痛みのNOTE4の上部に記入することができる。日付項目22は、日付に関する項目であり、見開きページの上部に、左から順に、1、2、3・・・が配置されている。1、2、3・・・は、○○日目を意味し、「日目」が省略して記載されている。第3のマス目44は、痛みの項目41と日付項目に対応したマス目であり、日に該当する痛みに応じて塗りつぶすことができる。
【0048】
<かかりつけのNOTE>
図5に示すように、かかりつけのNOTE5は、治療施設名を記入可能な治療施設名の欄51、次回の予約日時を記入可能な次回の予約日時の欄52、受診の有無を記入可能な受診の欄53、治療者名を記入可能な治療者名の欄54、自由記載可能なmemoの欄55を含む構成とすることができる。
【0049】
<体調管理ノートの使用方法>
体調管理ノート1は、主に2のステップを繰り返して使用する。具体的には、ステップ1「日毎のNOTE2」を7日間記入し続けたら、ステップ2「週毎のNOTE3」に1週間のまとめを書き込むことを繰り返して使用する。痛みのNOTE4やかかりつけのNOTE5は、補助的に用いることができる。以下、「日毎のNOTE2」及び「週毎のNOTE3」の使用方法について説明する。
【0050】
ステップ1では、症状項目21に該当する自覚症状があるかどうか日々チェックし、該当する自覚症状がある場合には、日毎のNOTE2のマス目23を塗りつぶす(図6を参照)。夜寝る前や朝起きた直後など、毎日同じタイミングで症状のあるなしを意識して、症状があればマス目23を塗るとよい。日付項目22の括弧には日付を記入し、できればその日の天気を記録する。7日間記入したら、小計項目24、及び合計項目25を記入する。すなわち、小計項目24については、症状項目21毎に、7日分(一週間分)の塗りつぶされたマス目23の数を記入する。合計項目25については、小計項目24に記載された数の合計をページ毎に記入する。例えば、1日目、食欲不振、及び耳鳴り・聞こえづらさの自覚症状がある場合には、対応する症状項目21に該当するマス目23が塗りつぶされる。また、例えば、症状項目21の頭痛は、小計数が1であり、小計項目24に数字1が記載される。また、合計項目25には、小計項目24の記載された数字の合計として数字15が記載される。
【0051】
ステップ2では、週毎のNOTE3において、合計項目25の数字に該当する第2のマス目33を塗りつぶす(図7を参照)。例えば、1週目の合計項目25の数字が15であれば、段階合計項目31の15~19に対応する第2のマス目33が塗りつぶされる。
【0052】
<作用・効果>
第1実施形態に係る体調管理ノート1によれば、日毎の症状に応じて、日毎のNOTE2のマス目23を塗りつぶすことで、視覚的に体調を把握することができる。換言すると、体調の揺らぎを把握しやすくなり、例えば、うつ病、がん、膠原病といった疾患を発見することも可能となる。塗りつぶされたマス目23が相対的に多い場合には、不調が多いと判断することができ(図8の下図を参照)、塗りつぶされたマス目が相対的に少ない場合には、不調が少ないと判断することができる(図8の上図を参照)。
【0053】
また、日毎のNOTE2の合計項目25により、数値によって体調を把握することができる。例えば、週毎の合計数が50を超えた場合、体調が不調であり、一度休養をとって生活リズムを見直した方がよいと判断することができる。また、例えば、週毎の合計数が100を超えた数が4週以上続く場合、疾患が関係している可能性が高いので病院を受診した方がよいと判断することができる。また、週に該当する合計数に応じて、週毎のNOTE3の第2のマス目33を塗りつぶすことで、週単位の体調を視覚的に把握することができる。具体的には、塗りつぶされた第2のマス目33が連なって折れ線グラフのようになり、バイオリズムを視覚的に把握することができる。例えば、塗りつぶされた第2のマス目33が連なることで形成される折れ線グラフが、段階合計項目31の14以下から45~49に対応する領域36(背景色が無色の領域)の場合、不調ではないと判断することができる。また、塗りつぶされた第2のマス目33が連なることで形成される折れ線グラフが、段階合計項目31の50~54から95~99に対応する領域37(背景色がグレーの領域)の場合、不調と判断することができる。また、塗りつぶされた第2のマス目33が連なることで形成される折れ線グラフが、段階合計項目31の100~104~150以上に対応する領域38(背景色がピンクの領域)の場合、病院を受診した方がよいと判断することができる。
【0054】
また、例えば、日毎のNOTE2において、脳の疾患に関連することが多い特定の症状項目の7日間の小計数、すなわちグループAの小計数が8を超えた場合、脳の疾患の可能性が高く、できるだけ早く脳神経外科など専門医の診断を受けた方がよいと判断することができる。また、精神的な疾患に関連することが多い特定の症状項目の7日間の小計数が20を超えた週が4週以上続いた場合、すなわちグループBの小計数が20を超えた週が4週以上続いた場合、心療内科や精神科など専門医を受診し休養をとった方がよいと判断することができる。
【0055】
痛みのNOTE4では、頭痛や腰痛など、観察したい痛みを特定した上で、痛みを感じた際に、痛みに応じて第3のマス目44を塗りつぶすことで、その痛みが悪化しているかどうか、病院を受診した方がいいレベルであるか否かを判断することができる。また、服用した薬がある場合、服用した薬の記録を残すことで第3のマス目に服用した薬に対応する印を記録することで、痛みと服用した薬との関係を把握することができる。また、病院を受信した際に、薬の服用歴として利用することができる。また、かかりつけのNOTE5では、治療施設名等を記録することで、体調を把握するとともに、診療所の受診歴を確認することができる。
【0056】
体調には、常にゆらぎがあると考えられており、体調万全という日よりも 、ちょっとだるい軽い頭痛がする肌がざらつくといった小さな不調が起きている、日の方がずっと多い。特に女性は、ホルモンバランスの影響で定期的に様々なゆらぎを感じると考えられている。そんなゆらぎと上手に付き合い続けるために、まずは揺らぎに目を向けけるべく、体調管理ノート1を利用することができる。また、体調管理ノート1は、統合医療の現場において特に好適に用いることができる。統合医療とは、従来の医療の枠を超え、近代西洋医学と、様々な伝統医療や相補・代替医療を統合的に実践することで、医療の受け手一人一人のQOL(人生の質)が向上することを目指す医療であり、健康時も病時も人の生老病死に常に寄り添う医療を意味する。
【0057】
また、例えば、病院を定期的に受診していても、医師とは2週間に一度かひと月に一度しか会えないのが一般的である。しかも、診察時間は、例えば、5~10分と限られているのが一般的である。このような場合に、体調管理ノート1を医師に見せることで、短時間で正確に体調を伝えることができ、残りの診察時間でより深いコミュニケーションを取ることが可能となる。すなわち、体調管理ノート1は、医師と患者のコミュニケーションツールとして利用することもできる。
【0058】
<第2実施形態>
次に、体調管理ノート1の機能や効果をユーザ端末7のプログラム(アプリケーションプログラム、又は単にアプリともいう)として実行する場合について説明する。第2実施形態では、ユーザ端末7、体調管理サーバ6を備える体調管理システム10について説明する。
【0059】
図10は、第2実施形態に係る体調管理システムの概要を示す。第2実施形態に係る体調管理システム10は、ユーザ端末7、体調管理サーバ6を備える。ユーザ端末7と体調管理サーバ6は、ネットワークを介して接続されている。ネットワークには、電話回線網を利用したインターネットが例示されるが、ネットワークは、ユーザ端末7と体調管理サーバ6を電気的に接続し、通信可能とできるものであれば良くその態様は特に限定されない。図10では、ユーザ端末7が1台示されているが、数は限定されない。
【0060】
<ユーザ端末>
ユーザ端末7は、日毎のNOTE2、週毎のNOTE3、痛みのNOTE4、かかりつけのNOTE5の夫々に対応する画面をユーザ端末の表示部73に表示し、ユーザからの入力を受け付ける。ユーザ端末7には、スマートフォン(例えば、Android携帯(Android:登録商標)やiphone(登録商標))が例示される。ユーザ端末7は、処理部71、操作部72、表示部73、通信部74、記憶部75を含む。
【0061】
ユーザ端末の処理部71は、ユーザ端末7を制御する。ユーザ端末の処理部71は、ユーザ端末のCPU711、ユーザ端末のメモリ712を含む。ユーザ端末のCPU711は、ユーザ端末7の各ハードウェアを制御し、また、ユーザ端末のメモリ712に記録された制御プログラムに従って、携帯電話機としての機能の他、ユーザ端末7を体調管理ノート1の機能を有するユーザ端末7として機能させる。
【0062】
ユーザ端末の操作部72は、ユーザからの指示を受け付ける。ユーザ端末の操作部72は、例えばタッチパネルや、押釦等により構成される。各種操作に応じた信号は、ユーザ端末の処理部71に入力される。
【0063】
ユーザ端末の表示部73は、ユーザ端末の処理部71からの信号に基づき画像を表示する。ユーザ端末の表示部73は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等で構成される。
【0064】
ユーザ端末の通信部74は、ネットワークと接続して、体調管理サーバ6との通信等を行う。
【0065】
ユーザ端末の記憶部75は、各種情報を記憶する。ユーザ端末の記憶部75は、例えば、半導体素子メモリ等により構成することができる。
【0066】
<体調管理サーバ>
体調管理サーバ6は、サーバとして機能する。体調管理サーバ6は、処理部61、操作部62、表示部63、通信部64、記憶部65を備え、処理部61は、CPU611、メモリ612を有する。
【0067】
体調管理サーバの操作部62は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、操作ボタン等を含む。体調管理サーバの表示部63は、例えば、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、CRT(Cathode Ray Tube)、エレクトロルミネッセンスパネル等を含む。体調管理サーバの通信部64には、例えば、ネットワークへの接続を実現する通信モジュール(例えば、ネットワークカード)が例示される。
【0068】
体調管理サーバの処理部61は、CPU(中央演算情報処理装置)611、メモリ612、を備える。体調管理サーバのCPU611は、体調管理サーバ6の各ハードウェアを制御する。
【0069】
体調管理サーバの記憶部65は、ユーザ情報等を記憶する。体調管理サーバの記憶部65は、ハードディスクドライブ(HDD:HARD DISK DRIVE)やソリッドステートドライブ(SDD:SOLID STATE DRIVE)等の半導体素子メモリ等により構成することができる。
【0070】
図11は、第2実施形態に係る体調管理システムによる情報処理の一例を示すシーケンス図を示す。以下に説明する情報処理において、ユーザ端末7における情報処理は、ユーザ端末の処理部71が実行する。具体的には、ユーザ端末のCPU711がユーザ端末のメモリ712に格納されたアプリケーションプログラムに基づいて、ユーザ端末のメモリ712、又はユーザ端末の記憶部75に記憶されたデータを読み込む等の情報処理を行う。また、体調管理サーバ6における情報処理は、体調管理サーバの処理部61が実行する。具体的には、体調管理サーバのCPU611が体調管理サーバのメモリ612に格納されたアプリケーションプログラムに基づいて、体調管理サーバのメモリ612、又は体調管理サーバの記憶部65に記憶されたデータを読み込む等の情報処理を行う。また、ユーザ端末7で受け付けたユーザの指示が要求として体調管理サーバ6に送信され、体調管理サーバの処理部61が要求に基づく処理を実行する。また、体調管理サーバ6の情報処理結果が要求に対する応答としてユーザ端末7に送信され、ユーザ端末の処理部71が応答に基づく処理を実行する。
【0071】
例えば、ステップ11では、ユーザ端末の表示部73に表示されているアプリ(例えば、体調管理プログラム)が選択されることで、ユーザ端末7のアプリが起動される。次に、ステップ12では、ユーザ端末の表示部73にアプリのメニュー画面(図示せず)が表示される。具体的には、ユーザ端末の処理部71は、ユーザ端末のメモリ712又は記憶部712からメニュー画面を表示するために必要なデータを読み込み、メニュー画面をユーザ端末の表示部73に表示する情報処理を実行する。このようなユーザ端末7内で完結する情報処理は、体調管理サーバ6と協働して行う応答に基づく処理とは区別される。なお、メニュー画面を表示するために必要なデータを体調管理サーバ6に記憶させ、メニュー画面を表示する情報処理についても、体調管理サーバ6と協働して行うようにしてもよい。
【0072】
次に、ステップ13では、ユーザ端末7でユーザの指示を受け付ける。例えば、メニュー画面において、ユーザが「日毎のNOTE」、「週毎のNOTE」、「痛みのNOTE」、「かかりつけのNOTE」の何れかを選択(タップ)する操作を行うことで、任意の画面に遷移する。日毎のNOTE画面が選択されると、ユーザ端末の処理部71は、体調管理サーバ6に対して、日毎のNOTEを表示するために必要な情報処理を要求する。要求を受けた体調管理サーバの処理部61は、要求に基づく処理を実行する(ステップ21)。具体的には、体調管理サーバの処理部61は、体調管理サーバの記憶部65にアクセスし、日毎のNOTE画面をユーザ端末7に表示させるために必要なデータを取得し、要求に対する応答として、データをユーザ端末7に送信する。
【0073】
次に、ステップ14では、ユーザ端末7で、応答に基づく処理が実行される。具体的には、ユーザ端末の処理部71は、取得したデータに基づいて、ユーザ端末の表示部73に日毎のNOTE画面を表示させる。画面の構成については、第1実施形態に係る体調管理ノートの日毎のNOTEと同様であるので図示を省略する。他の画面、「週毎のNOTE画面」、「痛みのNOTE画面」、「かかりつけのNOTE画面」も、夫々、「週毎のNOTE」、「痛みのNOTE」、「かかりつけのNOTE」と同様の構成である。例えば、ユーザの指示として、日毎のNOTE画面においてマス目23が選択されると(ステップ13)、ユーザ端末の処理部71は、体調管理サーバ6に対して、マス目23を塗りつぶすために必要な情報処理を要求する。要求を受けた体調管理サーバの処理部61は、体調管理サーバの記憶部65にアクセスし、マス目23が塗りつぶされた日毎のNOTE画面をユーザ端末7に表示させるために必要なデータを取得し(ステップS21)、要求に対する応答として、データをユーザ端末7に送信する。ユーザ端末の処理部71は、取得したデータに基づいて、ユーザ端末の表示部73にマス目が塗りつぶされた日毎のNOTE画面を表示させる(ステップS14)。
【0074】
他の画面、「週毎のNOTE画面」、「痛みのNOTE画面」、「かかりつけのNOTE画面」をユーザ端末7に表示する処理、各画面においてマス目を塗りつぶす処理、小計数を算出する処理、合計数を算出する処理等、第1実施形態に係る体調管理ノートの機能をユーザ端末7で実現するために必要な情報処理は、ユーザ指示受付(ステップS13)、要求、要求に基づく処理(ステップS21)、応答、応答に基づく処理(ステップS14)が、適宜繰り返されることで実現される。
【0075】
第2実施形態に係る体調管理システム10によれば、上述した体調管理ノート1の機能や効果を、ユーザ端末7(スマートフォンやタブレットなど)やコンピュータの画面に表示して実現することができる。また、体調管理システム10では、例えば、マス目をタッチするだけで塗りつぶすことができる。また、小計数、合計数については、処理部が算出して、ユーザ端末の表示部73に表示することができる。また、不調か否か等の基準値を設定することで、体調管理サーバ6の処理部が基準値に基づいて、不調か否か等の判断をし、判断結果をユーザ端末の表示部73に表示することができる。
【0076】
第2実施形態では、ユーザ端末7は、体調管理サーバ6と協働して、上述した体調管理ノート1の機能を実現したが、体調管理サーバ6の機能をユーザ端末7に持たせ、ユーザ端末7単体で、体調管理ノート1の機能を実現するようにしてもよい。
【0077】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明に係る体調管理ノート、体調管理装置、及び体調管理プログラムは、これらに限られず、可能な限りこれらを組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0078】
1・・・体調管理ノート、2・・・日毎のNOTE、3・・・週毎のNOTE、4・・・痛みのNOTE、5・・・かかりつけのNOTE、21・・・症状項目、22・・・日付項目、23・・・マス目、31・・・段階合計項目、32・・・週項目、33・・・第2のマス目、6・・・体調管理サーバ、7・・・ユーザ端末
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11