(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】ボルテックスチューブ、熱分離装置
(51)【国際特許分類】
F25B 9/04 20060101AFI20240617BHJP
【FI】
F25B9/04
(21)【出願番号】P 2022096172
(22)【出願日】2022-06-15
【審査請求日】2023-12-06
(31)【優先権主張番号】P 2021122954
(32)【優先日】2021-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】505374783
【氏名又は名称】国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
(73)【特許権者】
【識別番号】521332213
【氏名又は名称】山藤鉄工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100139114
【氏名又は名称】田中 貞嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100139103
【氏名又は名称】小山 卓志
(72)【発明者】
【氏名】呉田 昌俊
(72)【発明者】
【氏名】山形 洋司
【審査官】庭月野 恭
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0347865(US,A1)
【文献】特開2008-309059(JP,A)
【文献】中国実用新案第203718375(CN,U)
【文献】特開平06-207756(JP,A)
【文献】特開2007-175278(JP,A)
【文献】特開2003-278550(JP,A)
【文献】国際公開第2007/040423(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温気体を吐出する高温出口と、低温気体を吐出する低温出口と、
前記高温出口から吐出される高温気体の圧力、及び、前記低温出口から吐出される低温気体の圧力のいずれよりも高い圧力の気体が流入する入口と、
前記入口から流入される気体を内部で旋回させて、高温気体と低温気体とに熱分離する渦流管と、を有するボルテックスチューブにおいて、
前記渦流管内には、螺旋状フィンが配さ
れ、
前記螺旋状フィン内の外周側の自由渦の領域を二重螺旋乱流構造に変化させることを特徴とするボルテックスチューブ。
【請求項2】
前記螺旋状フィンの外周端が、前記渦流管の内壁に当接することを特徴とする請求項1に記載のボルテックスチューブ。
【請求項3】
前記螺旋状フィンには、
前記螺旋状フィンの中心軸近傍において、前記螺旋状フィンの長手方向の一端側から、他端側まで貫通孔が設けられることを特徴とする
請求項1に記載のボルテックスチューブ。
【請求項4】
前記螺旋状フィンが前記渦流管の全長にわたり配されることを特徴とする
請求項1に記載のボルテックスチューブ。
【請求項5】
前記螺旋状フィンが前記渦流管の全長の一部のみに配され、前記渦流管の全長のうち前記螺旋状フィンが配されていない螺旋状フィン非配設区間が設けられることを特徴とする
請求項1に記載のボルテックスチューブ。
【請求項6】
前記渦流管内には、フィン間隔が異なる螺旋状フィンが配されることを特徴とする
請求項1に記載のボルテックスチューブ。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のボルテックスチューブを用いたことを特徴とする熱分離装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出口側より高い圧力の気体を入口から流入させて入口温度より低温の気体と高温の気体に熱分離して、それぞれを低温出口と高温出口から吐出させるボルテックスチューブ、及びそのようなボルテックスチューブを用いた熱分離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ボルテックスチューブは、入口から気体を流入させて2つある出口から低温の気体と高温の気体をそれぞれ流出させる熱分離機能を有するものである。
【0003】
最も一般的なボルテックスチューブは、気体は空気であり、低温の気体出口と、高温の気体出口の圧力は大気圧で、入口圧力は圧縮空気(コンプレッサーを用いて圧力を高めた空気)の圧力であり、通常、低温側の出口から得られる気体による、局所的な冷却を目的とした装置に適用され、広く用いられている。
【0004】
ボルテックスチューブにおいては、熱分離可能な気体は空気のみならず、窒素、二酸化炭素、メタン、水素など多種多様な気体で熱分離を発生させることが可能であり、使用圧力も出口圧力より入口圧力が高い条件、すなわち出口圧力が負圧や正圧となる条件でも機能する。出口圧力が負圧である場合には、入口圧力は圧縮気体(正圧に加圧した気体)である必要はない。
【0005】
ボルテックスチューブは基本的に、圧縮空気の入口、渦流を発生させるための渦流発生子、渦室、渦流管、ホットプラグ、低温側出口、高温側出口、低温側と高温側へそれぞれ流出する気体の流量の比率を調節するためのバルブまたはプラグで構成される。
【0006】
渦流発生子は、高速度の気体の旋回流を作り出すための部品であり、様々な種類が存在する。渦流発生子は、円筒状の渦室に対して、略接線方向から気体を流入させて旋回流を発生させる構造となっている。渦室は、気体を高速度で旋回させるための構造部であり、円筒管や二重管のものが用いられる。渦流管は、基本的に円筒管であり、高温気体、低温気体が内部を旋回しながら流れる。渦流管内において、高温気体は円筒管の内壁に近い外周側で、高温出口側に向かって流れ、低温気体は円筒管の中心軸側で、低温出口側に向かって逆流するように流れる。
【0007】
ホットプラグは、渦流管の高温出口側の末端内部に取り付けられる部品である。低温側、高温側からなる2つの出口は、一般的なボルテックスチューブの場合、渦流管の両端に設けられる。高温側出口は、渦室側面の内径が大きい方側、低温側出口は渦室側面に空けた内径が小さい方側となる。
【0008】
流量比調整用バルブ(またはプラグ)は、高温出口の近傍に取り付けられたバルブ(またはプラグ)であり、低温側、高温側からなる2つある出口のそれぞれから流出させる気体の流量比を調節できる機能がある。ボルテックスチューブが同じであれば、流量比調整用バルブの開度を調整することにより、2つの出口からそれぞれ流出する気体の温度と流量を変化させることが可能である。
【0009】
通常、上記のような渦流管内に、内部構造物を設けることはないが、例えば、特許文献1(特開平9-4937号公報)には、整流体7を設けることで、冷却効率を向上させることが提案されている。
【文献】特開平9-4937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1記載のものも含め、従来のボルテックスチューブは、高温側出口温度と低温側出口温度の温度差が小さく、熱分離性能が十分ではない、という問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記のような問題点を解決するために、本発明に係るボルテックスチューブは、高温気体を吐出する高温出口と、低温気体を吐出する低温出口と、前記高温出口から吐出される高温気体の圧力、及び、前記低温出口から吐出される低温気体の圧力のいずれよりも高い圧力の気体が流入する入口と、前記入口から流入される気体を内部で旋回させて、高温気体と低温気体とに熱分離する渦流管と、を有するボルテックスチューブにおいて、前記渦流管内には、螺旋状フィンが配され、前記螺旋状フィン内の外周側の自由渦の領域を二重螺旋乱流構造に変化させることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るボルテックスチューブは、前記螺旋状フィンの外周端が、前記渦流管の内壁に当接することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るボルテックスチューブは、前記螺旋状フィンには、前記螺旋状フィンの中心軸近傍において、前記螺旋状フィンの長手方向の一端側から、他端側まで貫通孔が設けられることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るボルテックスチューブは、前記螺旋状フィンが前記渦流管の全長にわたり配されることを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係るボルテックスチューブは、前記螺旋状フィンが前記渦流管の全長の一部のみに配され、前記渦流管の全長のうち前記螺旋状フィンが配されていない螺旋状フィン非配設区間が設けられることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係るボルテックスチューブは、前記渦流管内には、フィン間隔が異なる螺旋状フィンが配されることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る熱分離装置は、前記のいずれかのボルテックスチューブを用いたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るボルテックスチューブは、渦流管内には、螺旋状フィンが配される構造を有しており、このような本発明に係るボルテックスチューブによれば、螺旋状フィンによって、渦流管内に発生する旋回流の乱流構造が変化し、短い渦流管で熱分離性能を向上させことが可能となる。
【0019】
また、本発明に係るボルテックスチューブを用いた熱分離装置1によれば、高温出口から吐出される気体の温度と、低温出口から吐出される気体の温度との間の差をより増加させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】従来のボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1の概略構成を示す図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係るボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1の概略構成を示す図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係るボルテックスチューブ10内で想定される自由渦Qの旋回の動きを示す図である。
【
図4】本発明に係るボルテックスチューブ10における螺旋状フィン20の各部位を説明する図である。
【
図5】本発明の第2実施形態に係るボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1の概略構成を示す図である。
【
図6】本発明の第2実施形態に係るボルテックスチューブ10内で想定される自由渦Qの旋回の動きを示す図である。
【
図7】コールド率[ξ]と出入口温度差との関係を示す図である。
【
図8】本発明の第3実施形態に係るボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1の概略構成を示す図である。
【
図9】本発明の第4実施形態に係るボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1の概略構成を示す図である。
【
図10】低温側螺旋状フィン非配設区間32cと高温側螺旋状フィン非配設区間32hを説明する図である。
【
図11】貫通孔の径が出入口温度差に及ぼす影響の検証結果を示す図である。
【
図12】フィン配設区間長が出入口温度差に及ぼす影響の検証結果を示す図である。
【
図13】低温側フィン非配設区間長が出入口温度差に及ぼす影響の検証結果を示す図である。
【
図14】高温側フィン非配設区間長が出入口温度差に及ぼす影響の検証結果を示す図である。
【
図15】フィン間隔が出入口温度差に及ぼす影響の検証結果を示す図である。
【
図16】フィン間隔が出入口温度差に及ぼす影響の検証結果を示す図である。
【
図17】乱流数値シミュレーションによる速度分布の解析結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
まず、
図1に基づいて、従来のボルテックスチューブ10について説明する。
図1は従来のボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1の概略構成を示す図である。
図1は略円筒状のボルテックスチューブ10の中心軸を通る断面を示している。また、
図1において、気体の流れは各種の線によって模式的に示している。
【0022】
本明細書においては、圧縮気体の入口11から、低温気体が吐出される低温出口17、高温気体が吐出される高温出口19までの構成を「ボルテックスチューブ10」として定義する。一方、「熱分離装置1」はこのボルテックスチューブ10を含み、圧縮気体を供給するコンプレッサー3や、圧縮気体をろ過するフィルター5やこれらの間の配管などを含めたものとして定義する。
【0023】
なお、本実施形態では、コンプレッサー3で圧縮された空気はフィルター5を通って、ボルテックスチューブ10の入口11に流入される構成を例に説明しているが、熱分離装置1はその他の構成を含めることもできる。例えば、圧縮空気の圧力を計測する構成や、圧縮空気の流量を計測する構成なども、適宜、熱分離装置1に含めることができる。また、ボルテックスチューブ10の入口11に流入させる圧縮空気などの気体は必ずしもコンプレッサー3から供給する必要はなく、例えば、ボンベなどから供給するようにしてもよい。
【0024】
ボルテックスチューブ10の入口11から流入した圧縮空気Pは、渦流発生子12へと導かれる。渦流発生子12は、円筒状の渦室13に対して、略接線方向から気体を流入させて旋回流を発生させるオリフィス15を有している。渦室13は、気体を高速度で旋回させるための構造部であり、本実施形態では円筒管のものを用いている。
【0025】
渦流管14はステンレスなどからなる円筒管であり、渦流管14においては、高温気体が自由渦Qとして、また、低温気体が強制渦Rとして、内部を旋回しながら流れる。渦流管14内において、高温気体は渦流管14の内壁に近い外周側で、高温出口19側に向かって流れ、低温気体は渦流管14の中心軸側で、低温出口17側に向かって逆流するように流れる。
【0026】
ボルテックスチューブ10には、高温気体を吐出する高温出口19と、低温気体を吐出する低温出口17の2つの出口が設けられており、渦流管14の高温出口19側の末端内部にホットプラグ16が配されている。また、ホットプラグ16と高温出口19との間には、バルブ18が設けられている。バルブ18は、その開度を調整することで、流量比調整用バルブとして機能する。バルブ18は高温出口19から吐出させる高温気体の流量と、低温出口17から吐出させる低温気体の流量との流量比を調節する。
【0027】
気体は内部エネルギーを持ち、この内部エネルギーは運動エネルギーとポテンシャルエネルギーの総和であり、系内(ボルテックスチューブ10内)の内部エネルギーの総和は保存される。これはエネルギー保存の法則と呼ばれる。
【0028】
自由渦Qの場合、渦流の中心軸に対して回転運動や旋回運動を行っている物体の運動に対しては角運動量が保存される。これは角運動量保存の法則と呼ばれる。
【0029】
渦流管14が円筒管である既存の中空ボルテックスチューブ内では、渦流発生子12におけるオリフィス15出口端近傍で気体分子の速度、すなわち運動エネルギーが最大値となる。渦流管14内部空間の外周側は自由渦Qが形成され、渦流管14内部空間の中心軸側は自由渦Qに拘束された強制渦Rが形成される。
【0030】
気体は渦流管14内で速度、すなわち運動エネルギーを落としながらポテンシャルエネルギーに、エネルギー保存の法則に従って内部エネルギーが変換される。この際、系内が自由渦Qのみであったならば、外周側から中心軸側に移動した気体分子の周方向(円筒状内部空間の外周の周方向)の速度成分が角運動量保存の法則に従って増加するが、外周側にある自由渦Qの影響を強く受け、かつ中心軸近傍を低温出口方向に逆流する強制渦R内では、気体分子の周方向の速度成分が自由渦Qに対する角運動量保存の法則による周方向の速度成分と比較して低い値となる。
【0031】
自由渦Qの領域から強制渦Rの領域に移動する気体分子の角運動量は保存されないこととなるが、この差異に相当する気体分子の内部エネルギーが、系内の総エネルギーを保存する量だけ、中心軸側から外周側に移動する。その結果、外周側に内部エネルギーが高い気体分子が、中心軸側に内部エネルギーが低い気体分子が集積される効果(ランク・ヒルシュ効果またはボルテックス効果)が生じる。その結果、外周側の高温出口端が最も高温となり、中心軸側の低温出口端が最も低温となる。
【0032】
熱分離性能は、外周側の高温出口端の気体分子が持つポテンシャルエネルギーと中心軸側の低温出口端の気体分子が持つポテンシャルエネルギーの差として定義され、測定が可能な温度の差として評価されている。産業利用上の価値は、高温出口19の温度と低温出口17の温度の温度差が大きい、熱分離性能が高いボルテックスチューブである方が高くなる。更に、低温気体を得ることが目的である場合には、低温出口17の温度が低いものほど優れている。
【0033】
以上のように構成される従来のボルテックスチューブ10に対して、本発明に係るボルテックスチューブ10は、螺旋状フィン20が渦流管14内に配されていることを特徴としている。また、このような、螺旋状フィン20が渦流管14に配されたボルテックスチューブ10を利用した熱分離装置1も本発明の範疇に含まれるものである。
【0034】
図2は本発明の第1実施形態に係るボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1の概略構成を示す図である。
図1と同じ参照番号が付された構成は、同様のものであるので説明を省略する。また、
図2においては、自由渦Qや強制渦Rについては図示しないが、螺旋状フィン20が渦流管14に配されたボルテックスチューブ10においても、渦流管14内部空間の外周側に自由渦Qが形成され、渦流管14内部空間の中心軸側に強制渦Rが形成されるものと予想される。
【0035】
図2(A)は第1実施形態に係るボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1の模式的断面図であり、また、
図2(B)は、本発明の第1実施形態に係るボルテックスチューブ10の渦流管14内部を、渦流管14の一部を取り除き、螺旋状フィン20を見えるようにして撮影した写真である。また、
図3は本発明の第1実施形態に係るボルテックスチューブ10内で想定される自由渦Qの旋回の動きを示す図である。
【0036】
また、
図4は本発明に係るボルテックスチューブ10における螺旋状フィン20の各部位を説明する図である。螺旋状フィン20は、第1主面21と、この第1主面21と表裏の関係にある第2主面22とを有する板状の固体で構成されている。固体としては、アルミニウム、銅、軟鋼、ステンレス鋼、プラスチック樹脂等を用いることができる。本明細書では、第1主面21は、入口11側や低温出口17側を向いている面とし、第2主面22は高温出口19側を向いている面として定義する。
【0037】
螺旋状フィン20は、第1主面21と第2主面22とを有する固体が、渦流管14の中心軸に沿って一定のピッチで螺旋状に延在するものである。螺旋状フィン20の第1の位置から、上記のように螺旋状フィン20が延在していき、中心軸が延びる方向で見て最初に、第1の位置と重なる位置を、第2の位置とすると、第1の位置と第2の位置との間の距離が螺旋状フィン20の「フィン間隔」として定義されるものである。
【0038】
本実施形態においては、螺旋状フィン20が渦流管14の全長にわたり設けられるものであるが、螺旋状フィン20が渦流管14の全長にわたり設けられることは必須ではなく、渦流管14のある長さにわたり螺旋状フィン20が設けられる構成も本発明に含まれるものである。
【0039】
本明細書において、螺旋状フィン20の最外周の端部は外周端25と定義し、また、螺旋状フィン20の最内周の端部は内周端26と定義する。本実施形態に係るボルテックスチューブ10においては、螺旋状フィン20の外周端25は、渦流管14の内周部における内壁部に当接している。
【0040】
螺旋状フィン20においては、渦流管14の中心軸から一定の距離の範囲内が空洞となっている。すなわち、本実施形態に係るボルテックスチューブ10においては、螺旋状フィン20の中心軸近傍において、螺旋状フィン20の長手方向の一端側から、他端側まで貫通孔30が設けられている。この貫通孔30の仮想上の最外周が、先の螺旋状フィン20の内周端26となる。なお、本実施形態においては、螺旋状フィン20の中心軸近傍に貫通孔30が設けられる構成となっているが、このような貫通孔30が設けられることは必須ではない。螺旋状フィン20の中心軸近傍に貫通孔30が設けられていないボルテックスチューブ10においても、従来のボルテックスチューブ10同様、自由渦Qや強制渦Rが形成されることが予想される。
【0041】
以上のように構成される第1実施形態に係るボルテックスチューブ10における外周側の自由渦Qの旋回の動きを
図3に基づいて説明する。
【0042】
渦室13から、渦流管14内に供給される気体が、螺旋状フィン20のaの位置で仮に紙面の奥から手前側に向かうものであるとすると、螺旋状フィン20のbの位置では紙面の手前から奥側に向かうものとなる。以下同様に、螺旋状フィン20のcの位置では紙面の奥から手前側に、螺旋状フィン20のdの位置では紙面の手前から奥側に、・・・というようになる。すなわち、本実施形態に係るボルテックスチューブ10において生ずる自由渦Qは、螺旋状フィン20の第1主面21によって規制されつつ、形成される。
【0043】
一方、
図5は本発明の第2実施形態に係るボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1の概略構成を示す図である。なお、本発明の第2実施形態に係るボルテックスチューブ10においては、先の参照番号と同じものが付された構成は、同様の構成であるので説明を省略する。
【0044】
図5(A)は第2実施形態に係るボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1の模式的断面図であり、また、
図5(B)は、本発明の第2実施形態に係るボルテックスチューブ10の渦流管14内部を、渦流管14の一部を取り除き、螺旋状フィン20を見えるようにして撮影した写真である。また、
図6は本発明の第2実施形態に係るボルテックスチューブ10内で想定される自由渦Qの旋回の動きを示す図である。
【0045】
以上のような第2実施形態に係るボルテックスチューブ10においても、外周側に形成される自由渦Qについて検討してみると、渦室13から、渦流管14内に供給される気体が、螺旋状フィン20のaの位置で仮に紙面の奥から手前側に向かうものであるとすると、螺旋状フィン20のbの位置では紙面の手前から奥側に向かうものとなる。以下同様に、螺旋状フィン20のcの位置では紙面の奥から手前側に、螺旋状フィン20のdの位置では紙面の手前から奥側に、・・・というようになる。すなわち、第2実施形態に係るボルテックスチューブ10において生ずる自由渦Qは、螺旋状フィン20の第1主面21によって規制されつつ、形成される。
【0046】
本発明に係るボルテックスチューブ10は、熱分離性能を高めることを目的として、渦流管14内に、上記のような螺旋状フィン20を配する構造とした。この螺旋状フィン20は、渦流管14内に発生する旋回流の乱流構造を変化させて、熱分離性能を向上させている。螺旋状フィン20が無い、従来の中空円管構造の既存技術では、外周側の自由渦Qと、中心軸側を逆流して流れる強制渦Rの境界領域で主に気体分子の内部エネルギーが変換していると考えられる。
【0047】
一方、本発明は、渦流管14の内壁に接した螺旋状フィン20を配する構造とすることにより、螺旋状フィン20内の外周側の自由渦Qの領域を二重螺旋乱流構造に変化させる。既存技術では、高温出口に近付くほど、気体分子の軸方向の速度成分が徐々に低下するが、本発明に係るボルテックスチューブ10は螺旋状フィン20により、みかけの内径(等価直径)が小さくなり、気体分子の速度を高く保ちながら渦流管内外周側を流すことができる。
【0048】
さらに、渦流管14の内部空間の外周側を流れる気体は、中心軸側から内部エネルギーを受け取り、温度を上げながら、螺旋状フィン20間に形成された二重螺旋状渦内に留まり、二重に旋回しながら高温出口19側まで流れやすくなる。このため、気体分子は運動エネルギーを高く保ちつつ、かつ長い移動経路長のため中心軸側からの内部エネルギーの総移動量も増やすことができると考えられる。
【0049】
渦流管14の内部空間の中心軸側の強制渦R内を流れる低温気体は、螺旋状フィン20の第2主面22と自由渦Qによって規制されつつ形成され、より運動エネルギーを落とし、変換されたポテンシャルエネルギーも外周部に移動した量だけ低下し、運動エネルギー、ポテンシャルエネルギー共に低い気体として、低温出口17から流出させることができると考えている。
【0050】
螺旋状フィン20の効果は、渦流管14の内部空間の外周部にあるフィン間を流れる二重螺旋乱流の乱流エネルギーが大きい程、中心軸付近(貫通孔30)を低温出口17に向かって流れる強制渦R内の気体分子の内部エネルギーを低下させる効果が大きくなると考えられる。このため、低温気体を得ることが利用目的である場合には、流量比調整用のバルブ18を全開にして、高温出口19から流出させる気体の流量比を増やして、渦流管内の乱流エネルギーを高くした方が良いと考えられる。
【0051】
すなわち、本発明に係るボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1によれば、渦流管14内に螺旋状フィン20がある構造により、フィンが無い中空円管構造の既存の技術と比較して、高温出口19から吐出される気体の温度はより高くなり、低温出口17から吐出される気体の温度はより低くなり、熱分離性能が優れた熱分離装置1となる。熱分離性能は、流量比調整用のバルブ18の開度が大きい方が高くなる。
(実施例)
螺旋状フィン20が渦流管14の管内に設けられた第1実施形態に係るボルテックスチューブ10、及び、第2実施形態に係るボルテックスチューブ10、及び、渦流管14の管内が中空である従来例に係るボルテックスチューブ10を製作して、熱分離装置1に組み込んだとした。いずれのボルテックスチューブ10も、渦流管14の長さは703mm、内径は30.7mmとした。熱分離装置1においては、ボルテックスチューブ10の入口11に約22℃の空気を約0.5MPaの入口圧力で、毎時約250kgの流量を供給して、熱分離性能を測定した。
【0052】
第1実施形態に係るボルテックスチューブ10、第2実施形態に係るボルテックスチューブ10、従来例に係るボルテックスチューブ10について、全て同じ環境下で出入口の温度、圧力、流量を計測する実験を実施した。第1実施形態に係るボルテックスチューブ10、第2実施形態に係るボルテックスチューブ10のいずれにおいても、螺旋状フィン20のフィン間隔は30mm、中央の貫通孔30の直径は10mmとした。
(実験結果)
図7の横軸は、コールド率[ξ](=低温出口質量流量/入口質量流量)を示している。コールド率[ξ]は、流量比調整用のバルブ18の開度に対応している。また、縦軸は、
図7の出入口温度差[ΔT](=出口温度―入口温度)を示している。
【0053】
上記の出入口温度差[ΔT]は、高温出口温度差は正の値に、低温出口温度差は負の値となる。実験は、流量比調整用のバルブ18の開度が100%(全開)から0%(全閉)までの範囲で実施した。
【0054】
いずれのボルテックスチューブ10の場合も、バルブ18全開時のコールド率[ξ]は0.32~0.35であり、全閉時はξ=1である。ξ=1の条件の測定結果は、高温出口19から空気が流出しないため、
図3には含めていない。
【0055】
従来例に係るボルテックスチューブ10の場合、バルブ18の全開時に熱分離性能が最も高く、高温出口19側の出入口温度差[ΔT]、低温出口17側の出入口温度差[ΔT]の差は56℃であった。
【0056】
第1実施形態に係るボルテックスチューブ10、第2実施形態に係るボルテックスチューブ10でも、バルブ18の全開時に熱分離性能が最も高く、先のような出入口温度差[ΔT]の差は螺旋状フィン20の構成と関係なく(第1実施形態と第2実施形態の違いと関係なく)、ほぼ同じであり68℃であった。渦流管14の内部に螺旋状フィン20があることにより、高温出口19側の温度差が約12℃大きくなり、熱分離性能が高くなっている。低温出口17側の温度差は、螺旋状フィン20が渦流管14の内部にある本発明の方が約9℃低い。(低温出口17の温度はマイナス30℃と計測された。)
以上、本発明に係るボルテックスチューブ10は、渦流管14内には、螺旋状フィン20が配される構造を有しており、このような本発明に係るボルテックスチューブ10によれば、螺旋状フィン20によって、渦流管14内に発生する旋回流の乱流構造が変化し、熱分離性能を向上させことが可能となる。
【0057】
また、本発明に係るボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1によれば、高温出口19から吐出される気体の温度と、低温出口17から吐出される気体の温度との間の差をより増加させることが可能となる。
【0058】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図8は本発明の第3実施形態に係るボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1の概略構成を示す図である。
図8において、これまで説明した構成と、同じ参照番号が付された構成は、同様のものであるので説明を省略する。
【0059】
第1及び第2実施形態に係るボルテックスチューブ10においては、螺旋状フィン20が渦流管14の全長にわたり設けられるものであった。これに対して、第3実施形態に係るボルテックスチューブ10は、螺旋状フィン20が渦流管14の全長に対する一部のみに配されていることを特徴としている。
【0060】
第3実施形態に係るボルテックスチューブ10においては、渦流管14の全長のうち螺旋状フィン20が配されている螺旋状フィン配設区間31が設けられると共に、渦流管14の全長のうち螺旋状フィン20が配されていない螺旋状フィン非配設区間32が設けられる。以下、本明細書においては、螺旋状フィン配設区間31のことを「フィン配設区間」と略記したり、螺旋状フィン非配設区間32のことを「フィン非配設区間」と略記したりすることがある。
【0061】
なお、
図8においては、渦室13に連続して、螺旋状フィン配設区間31が設けられ、さらに、高温出口19側に螺旋状フィン非配設区間32が設けられる構成を図示しているが、螺旋状フィン配設区間31と螺旋状フィン非配設区間32との配置関係は、任意とすることができる。また、螺旋状フィン配設区間31と螺旋状フィン非配設区間32とを複数設けるようにすることもできる。
【0062】
このような第3実施形態に係るボルテックスチューブ10によっても、これまで説明した実施形態と同様の効果を享受することが可能である。すなわち、螺旋状フィン配設区間31が設けられることで、螺旋状フィン20によって、渦流管14内に発生する旋回流の乱流構造が変化し、熱分離性能を向上させことが可能となる。また、第3実施形態に係るボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1によれば、高温出口19から吐出される気体の温度と、低温出口17から吐出される気体の温度との間の差をより増加させることが可能となる。
【0063】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図9は本発明の第4実施形態に係るボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1の概略構成を示す図である。
図9において、これまで説明した構成と、同じ参照番号が付された構成は、同様のものであるので説明を省略する。
【0064】
第4実施形態に係るボルテックスチューブ10においては、フィン間隔が異なる複数種類の螺旋状フィン20が配されることを特徴としている。第4実施形態に係るボルテックスチューブ10においては、渦流管14の全長のうち、第1フィン間隔を有する螺旋状フィン20が配されている第1区間41が設けられると共に、渦流管14の全長のうち、第2フィン間隔(第1フィン間隔とは異なる)を有する螺旋状フィン20が配されている第2区間42が設けられる。
【0065】
なお、
図9においては、第1フィン間隔を有する螺旋状フィン20と、第2フィン間隔を有する螺旋状フィン20との2種類の螺旋状フィン20が渦流管14内に配されている構成を例に説明しているが、フィン間隔が異なる3種類の以上の螺旋状フィン20を渦流管14内に配するようにしてもよい。また、第4実施形態に係るボルテックスチューブ10においても、先の実施形態で説明した螺旋状フィン非配設区間32を設けるようにしてもよい。
【0066】
このような第4実施形態に係るボルテックスチューブ10によっても、これまで説明した実施形態と同様の効果を享受することが可能である。すなわち、フィン間隔が異なる複数種類の螺旋状フィン20によって、渦流管14内に発生する旋回流の乱流構造が変化し、熱分離性能を向上させことが可能となる。また、第4実施形態に係るボルテックスチューブ10を用いた熱分離装置1によれば、高温出口19から吐出される気体の温度と、低温出口17から吐出される気体の温度との間の差をより増加させることが可能となる。
【0067】
次に、本発明に係るボルテックスチューブにおいて、どのように設計時のパラメーターを設定すると、高温出口から吐出される気体の温度と、低温出口から吐出される気体の温度との間の差をより増加させることが可能となるかについて検証を行ったので、以下に記載する。検証において、螺旋状フィン非配設区間を異なる2つの区間に設けるようにしたので、これらについて説明する。
図10は低温側螺旋状フィン非配設区間32cと高温側螺旋状フィン非配設区間32hを説明する図である。
【0068】
図10において、32cは低温側螺旋状フィン非配設区間として定義される区間である。低温側螺旋状フィン非配設区間32cは、図において、渦流管14の最左端から、螺旋状フィン20の最左端までの区間である。
【0069】
また、32hは高温側螺旋状フィン非配設区間として定義される区間である。高温側螺旋状フィン非配設区間32hは、図において、螺旋状フィン20の最右端から、ホットプラグ16の最左端までの区間である。
【0070】
以下の各検証においては、螺旋状フィン20が渦流管14の管内に設けられた、本発明に係るボルテックスチューブ10において、螺旋状フィン配設区間31の低温出口17側に低温側螺旋状フィン非配設区間32cを設けたり、高温出口19側に高温側螺旋状フィン非配設区間32hを設けたりしたボルテックスチューブ10を製作して、熱分離装置1に組み込んだ。また、螺旋状フィンの貫通孔30の径や螺旋状フィン20のフィン間隔が異なるボルテックスチューブ10も製作して、熱分離装置1に組み込んだ。
【0071】
いずれのボルテックスチューブ10においても、内径は30.7mmとした。また、熱分離装置1においては、ボルテックスチューブ10の入口11に約20℃の空気を約0.4MPaの入口圧力で、毎時約225kgの流量を供給した。各検証において低温出口17、高温出口19それぞれ出入口温度差を測定した。
図11~
図16のグラフにおいて、横軸はコールド率[ξ]を示しており、縦軸は出入口温度差[ΔT]を示している。
【0072】
図11は貫通孔30の径が出入口温度差に及ぼす影響の検証結果を示す図である。設定した設計パラメーターはグラフ内に記載された通りである。このような検証結果により、螺旋状フィン20の貫通孔30の径が5mmより10mmの方が、出入口温度差が大きく、熱分離性能が高くなることが分かった。この検証結果は、本発明に係るボルテックスチューブ10において、貫通孔30の径が重要な設計パラメーターであることを示している。
【0073】
図12はフィン配設区間長が出入口温度差に及ぼす影響の検証結果を示す図である。設定した設計パラメーターはグラフ内に記載された通りである。このような検証結果により、螺旋状フィン20のフィン配設区間長が620mmより、320mmや200mmの方が、出入口温度差が大きく、熱分離性能が高くなることが分かった。この検証結果は、本発明に係るボルテックスチューブ10において、螺旋状フィン配設区間長が重要な設計パラメーターであり、螺旋状フィン20によって渦流管14の長さを短くできることを示している。
【0074】
図13は低温側フィン非配設区間長が出入口温度差に及ぼす影響の検証結果を示す図である。設定した設計パラメーターはグラフ内に記載された通りである。図に示すように、低温側フィン非配設区間長が30mmより108mmの方が、出入口温度差が大きく熱分離性能が高くなった。この検証結果は、本発明に係るボルテックスチューブ10において、低温側フィン非配設区間長が重要な設計パラメーターであることを示している。
【0075】
図14は高温側フィン非配設区間長が出入口温度差に及ぼす影響の検証結果を示す図である。設定した設計パラメーターはグラフ内に記載された通りである。図によれば、高温側フィン非配設区間長が44mmと0mmでは、出入口温度差に違いは無く、熱分離性能は同程度となった。この検証結果は、高温側フィン非配設区間を設ける必要がなく、より渦流管14の短いコンパクトなボルテックスチューブ10を設計可能であることを示している。
【0076】
図15はフィン間隔が出入口温度差に及ぼす影響の検証結果を示す図である。設定した設計パラメーターはグラフ内に記載された通りである。図によれば、フィン間隔が20mmと30mmでは、出入口温度差に違いは無く、熱分離性能は同程度となった。
【0077】
図16もフィン間隔が出入口温度差に及ぼす影響の検証結果を示す図である。設定した設計パラメーターはグラフ内に記載された通りである。
図16に示すように、フィン配設区間長が620mmの場合、フィン間隔が30mmの方が、熱分離性能が高くなった。なお、
図16に示す検証結果は、高温側フィン非配設区間長が異なるもの同士を比較するものであるが、
図14に基づく検証結果によれば、高温側フィン配設区間長が有意な差を生むものでないことは確認できているので、
図15と
図16に示す結果の双方から考察すると、フィン間隔の影響は、フィン配設区間長により影響の大小が異なる、と言うことができる。
【0078】
図17は、
図15中の「フィン間隔=30mm」の最低温度条件に基づいて乱流数値シミュレーションを実施して速度分布を解析した結果を示している。当該シミュレーションは、低温側のフィン端近傍でフィン部から中空に向かって冷温側出口に反転して流れる複数の渦が生成していることを示している。螺旋状フィンを設けることにより、渦流管内に
図17に示されるような旋回する乱流渦構造が発生する。
図11~
図16に示した設計パラメーターは、
図17に示したような乱流構造に影響を及ぼし、この乱流中の気体分子がもつ乱流運動エネルギーの大きさが熱分離性能を決めていると考えられる。
【0079】
以上、本発明に係るボルテックスチューブは、渦流管内には、螺旋状フィンが配される構造を有しており、このような本発明に係るボルテックスチューブによれば、螺旋状フィンによって、渦流管内に発生する旋回流の乱流構造が変化し、短い渦流管14で熱分離性能を向上させことが可能となる。
【0080】
また、本発明に係るボルテックスチューブを用いた熱分離装置1によれば、高温出口から吐出される気体の温度と、低温出口から吐出される気体の温度との間の差をより増加させることが可能となる。
【符号の説明】
【0081】
1・・・熱分離装置
3・・・コンプレッサー
5・・・フィルター
10・・・ボルテックスチューブ
11・・・入口
12・・・渦流発生子
13・・・渦室
14・・・渦流管
16・・・ホットプラグ
17・・・低温出口
18・・・バルブ
19・・・高温出口
20・・・螺旋状フィン
21・・・第1主面(入り口側を向いている面)
22・・・第2主面(第1主面と表裏の関係にある面)
25・・・外周端
26・・・内周端
30・・・貫通孔
31・・・(螺旋状)フィン配設区間
32・・・(螺旋状)フィン非配設区間
32c・・・低温側(螺旋状)フィン非配設区間
32h・・・高温側(螺旋状)フィン非配設区間
41・・・第1区間
42・・・第2区間
P・・・圧縮空気
Q・・・自由渦
R・・・強制渦