(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】調査情報処理装置、調査情報処理装置の制御方法、調査情報処理装置の制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240617BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2020144322
(22)【出願日】2020-08-28
【審査請求日】2023-06-02
(73)【特許権者】
【識別番号】518106434
【氏名又は名称】会計バンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097102
【氏名又は名称】吉澤 敬夫
(74)【代理人】
【識別番号】100098796
【氏名又は名称】新井 全
(74)【代理人】
【識別番号】100121647
【氏名又は名称】野口 和孝
(74)【代理人】
【識別番号】100187377
【氏名又は名称】芳野 理之
(72)【発明者】
【氏名】反町 秀樹
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-027552(JP,A)
【文献】国際公開第2014/064757(WO,A1)
【文献】特開2010-026602(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0242170(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第110874680(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調査対象に関する調査項目情報をインターネットを介して検索する調査情報処理装置であって、
前記検索により収集された前記調査項目情報が、前記調査対象側から提供された調査対象側情報または前記調査対象側以外から提供された調査対象側以外情報であるかを判断し、
前記調査対象側情報である特定の前記調査項目情報と前記調査対象側以外情報である前記特定の前記調査項目情報の内容が合致するとき、当該特定の前記調査項目情報を調査結果情報として記憶
し、
前記調査対象側情報が、前記調査対象が運営するウエブサイトで提供される情報であって、前記ウエブサイトの更新情報に基づいて、前記調査対象の実体存否情報を生成することを特徴とする調査情報処理装置。
【請求項2】
前記調査
項目情報が、前記調査対象
の事業の経緯情報と資本金変化情報を含み、
前記事業の経緯情報の変化に対応して、前記資本金変化情報も変化するか否かを判断する構成となっていることを特徴とする請求項1に記載の調査情報処理装置。
【請求項3】
前記調査項目情報が、前記調査対象の事業規模情報と
取引金融機関情報を含み、
前記事業
規模情報と対応した前記取引金融機関情報であるか否かを判断することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の調査情報処理装置。
【請求項4】
前記調査項目情報
から前記調査対象の業種情報を特定し、
前記業種情報に基づき同業種の競合情報を生成し、
前記競合情報に基づき、競合有利不利情報を生成することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の調査情報処理装置。
【請求項5】
調査対象に関する調査項目情報をインターネットを介して検索する調査情報処理装置の制御方法であって、
前記検索により収集された前記調査項目情報が、前記調査対象側から提供された調査対象側情報または前記調査対象側以外から提供された調査対象側以外情報であるかを判断し、
前記調査対象側情報である特定の前記調査項目情報と前記調査対象側以外情報である前記特定の前記調査項目情報の内容が合致するとき、当該特定の前記調査項目情報を調査結果情報として記憶し、
前記調査対象側情報が、前記調査対象が運営するウエブサイトで提供される情報であって、前記ウエブサイトの更新情報に基づいて、前記調査対象の実体存否情報を生成することを特徴とす
る調査情報処理装置
の制御方法。
【請求項6】
調査対象に関する調査項目情報をインターネットを介して検索する調査情報処理装置
に、
前記検索により収集された前記調査項目情報が、前記調査対象側から提供された調査対象側情報または前記調査対象側以外から提供された調査対象側以外情報であるかを判断
する機能、
前記調査対象側情報である特定の前記調査項目情報と前記調査対象側以外情報である前記特定の前記調査項目情報の内容が合致するとき、当該特定の前記調査項目情報を調査結果情報として記憶する
機能、
前記調査対象側情報が、前記調査対象が運営するウエブサイトで提供される情報であって、前記ウエブサイトの更新情報に基づいて、前記調査対象の実体存否情報を生成する機能、を実現させる構成となっている調査情報処理装置の制御
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、調査情報を管理する調査情報処理装置、調査情報処理装置の制御方法及び調査情報処理装置の制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、取引等を行う相手方の信用調査等は、特別のデータベースを有するシステム等を利用することが提案されていた(例えば、特許文献1等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のように特別のデータベースを有するシステムを利用すると、コストが増加し、時間もかかり、利用者にとって使い難いという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、低コストで容易且つ確実に、調査等に必要な情報を収集することができる調査情報処理装置、調査情報処理装置の制御方法及び調査情報処理装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
【0006】
前記目的は、本発明によれば、調査対象に関する調査項目情報をインターネットを介して検索する調査情報処理装置であって、前記検索により収集された前記調査項目情報が、前記調査対象側から提供された調査対象側情報または前記調査対象側以外から提供された調査対象側以外情報であるかを判断し、
前記調査対象側情報である特定の前記調査項目情報と前記調査対象側以外情報である前記特定の前記調査項目情報の内容が合致するとき、当該特定の前記調査項目情報を調査結果情報として記憶し、前記調査対象側情報が、前記調査対象が運営するウエブサイトで提供される情報であって、前記ウエブサイトの更新情報に基づいて、前記調査対象の実体存否情報を生成することを特徴とする調査情報処理装置により達成される。
【0007】
前記構成によれば、調査対象(例えば、B社等)に関する調査項目情報(法人名称等)をインターネットのウエブサイトを検索するため、従来のような特別なデータベースを有するシステムを用いることなく、安価で簡易且つ迅速に、調査項目情報を取得することができる。
また、前記構成では、調査対象側情報(例えば、B社ウエブサイトの情報等)から取得した特定の調査項目情報(例えば、法人名称等)と調査対象側以外情報(例えば、Yウエブサイトの情報等)から取得した特定の調査項目情報(例えば、法人名称等)の内容が合致するとき、当該特定の調査項目情報を調査結果情報として記憶する。
【0008】
このように、例えば、同一の調査項目情報(例えば、法人名称等)については、主観的なB社のウエブサイト等の情報のみならず、この情報が、客観的なYウエブサイト等の情報と合致するか否かを判断する。
したがって、一般的に信頼性の低い情報も含まれている例えば、ウエブサイトの情報であっても、信頼性を担保することができる。
すなわち、調査対象者側である例えば、B社ウエブサイト等の情報を、調査対象側以外である、例えば、第三者(Yウエブサイト等)の内容と合致するか否か判断することで、正確な情報のみを選択的に取得することができる。
このように、本発明では、低コストで容易且つ確実に、調査等に必要な情報を簡易に収集することができる。
また、前記構成によれば、調査対象(例えば、B社等)が、実体として存在しているか否かを容易且つ迅速に判断することができる。
【0011】
好ましくは、前記調査情報処理装置の前記調査項目情報が、前記調査対象の事業の経緯情報と資本金変化情報を含み、前記事業の経緯情報の変化に対応して、前記資本金変化情報も変化するか否かを判断する構成となっていることを特徴とする。
【0012】
前記構成によれば、調査対象の事業の経緯情報の変化に対応して、資本金変化情報も変化するか否かを判断することで、調査対象の信用度を図ることができる。
【0013】
好ましくは、調査情報処理装置の前記調査項目情報が、前記調査対象の事業規模情報と取引金融機関情報を含み、前記事業規模情報と対応した前記取引金融機関情報であるか否かを判断することを特徴とする。
【0014】
前記構成によれば、調査対象の事業規模情報と対応した取引金融機関情報であるか否かを判断することで、調査対象の信用度を図ることができる。
【0015】
好ましくは、前記調査項目情報から前記調査対象の業種情報を特定し、前記業種情報に基づき同業種の競合情報を生成し、前記競合情報に基づき、競合有利不利情報を生成することを特徴とする。
【0016】
前記構成によれば、競合他社等の競合情報と、その競合有利不利情報も生成することができるので、調査対象の事業等の状態をより正確に把握することができる。
【0017】
上記目的は、本発明にあっては、調査対象に関する調査項目情報をインターネットを介して検索する調査情報処理装置の制御方法であって、前記検索により収集された前記調査項目情報が、前記調査対象側から提供された調査対象側情報または前記調査対象側以外から提供された調査対象側以外情報であるかを判断し、前記調査対象側情報である特定の前記調査項目情報と前記調査対象側以外情報である前記特定の前記調査項目情報の内容が合致するとき、当該特定の前記調査項目情報を調査結果情報として記憶し、前記調査対象側情報が、前記調査対象が運営するウエブサイトで提供される情報であって、前記ウエブサイトの更新情報に基づいて、前記調査対象の実体存否情報を生成することを特徴とする調査情報処理装置の制御方法により達成される。
【0018】
上記目的は、本発明にあっては、調査対象に関する調査項目情報をインターネットを介して検索する調査情報処理装置に、前記検索により収集された前記調査項目情報が、前記調査対象側から提供された調査対象側情報または前記調査対象側以外から提供された調査対象側以外情報であるかを判断する機能、前記調査対象側情報である特定の前記調査項目情報と前記調査対象側以外情報である前記特定の前記調査項目情報の内容が合致するとき、当該特定の前記調査項目情報を調査結果情報として記憶する機能、前記調査対象側情報が、前記調査対象が運営するウエブサイトで提供される情報であって、前記ウエブサイトの更新情報に基づいて、前記調査対象の実体存否情報を生成する機能、を実現させる構成となっている調査情報処理装置の制御プログラムにより達成される。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明は、低コストで容易且つ確実に、調査等に必要な情報を収集することができる調査情報処理装置、調査情報処理装置の制御方法及び調査情報処理装置の制御プログラムを提供できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の「調査情報処理装置」の実施の形態である「調査情報処理装置10」を含む「調査情報処理システム1」の概要を示す概略図である。
【
図2】
図1の調査情報処理装置10の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図3】第1の各種情報記憶部20の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図4】第2の各種情報記憶部30の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図5】第3の各種情報記憶部40の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図6】第4の各種情報記憶部50の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図7】第5の各種情報記憶部60の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図8】第6の各種情報記憶部70の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図9】第7の各種情報記憶部80の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図10】第8の各種情報記憶部90の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図11】調査対象である例えば、B社について「B社総合信用情報」を生成する工程を示す概略フローチャートである。
【
図12】調査対象である例えば、B社について「B社総合信用情報」を生成する工程を示す他の概略フローチャートであり売上情報等に関する説明図である。
【
図13】調査対象である例えば、B社について「B社総合信用情報」を生成する工程を示す他の概略フローチャートである。
【
図14】調査対象である例えば、B社について「B社総合信用情報」を生成する工程を示す他の概略フローチャートである。
【
図15】調査対象である例えば、B社について「B社総合信用情報」を生成する工程を示す概略フローチャートである。
【
図16】「B社事業状態情報」を生成する工程を示す概略フローチャートである。
【
図17】「B社事業状態情報」を生成する工程を示す他の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0022】
図1は、本発明の「調査情報処理装置」の実施の形態である「調査情報処理装置10」を含む「調査情報処理システム1」の概要を示す概略図である。
図1に示すように、同システム1は、調査情報処理装置10、インターネット網2及びウエブサイトを管理する「ウエブサイト管理装置100」を有し、調査情報処理装置10とウエブサイト管理装置100は、インターネット網2を介して、相互に通信可能な構成となっている。
【0023】
したがって、調査情報処理装置10は、インターネット網2を介して、ウエブサイト管理装置100が管理するウエブサイト、例えば、B、H、I、J、K、L、M、O、P、Q、R、S、T、V、W、Y、Zの各ウエブサイトを閲覧可能な構成となっている。
なお、本実施の形態では、説明の便宜上、ウエブサイトの管理を1つの装置100としたが、本発明は、これに限らず、ウエブサイトが複数の装置に分けて管理されている場合も含まれる。
【0024】
また、
図1のシステム1の調査情報処理装置10とウエブサイト管理装置100等は、等は、コンピュータを有し、コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)やハードディスク等を有し、バスを介して接続されている。
【0025】
図2は、
図1の調査情報処理装置10の主な構成を示す概略ブロック図である。
図2に示すように、同装置10は、制御部11を有し、制御部11は、外部装置と通信するための通信装置12、情報を表示等するための情報表示装置であるディスプレイ13及び各種情報を入力するための各種情報入力装置14を制御する構成となっている。
また、制御部11は、
図2に示す第1の各種データ記憶部20、第2の各種データ記憶部30、第3の各種データ記憶部40、第4の各種データ記憶部50、第5の各種データ記憶部60、第6の各種データ記憶部70、第7の各種データ記憶部80及び第8の各種データ記憶部90も制御する。
【0026】
図3乃至
図10は、それぞれ「第1の各種情報記憶部20」乃至「第8の各種情報記憶部90」の主な構成を示す概略ブロック図である。これらの内容については、後述する。
【0027】
以下、
図11乃至
図17を用いて、本実施の形態にかかる「調査情報処理システム1」の動作例等を説明する。
図11乃至
図15は、調査対象である例えば、B社について「B社総合信用情報」を生成する工程を示す概略フローチャートであり、
図16及び
図17は、「B社事業状態情報」を生成する工程を示す概略フローチャートである。
【0028】
先ず、本実施の形態では、
図11乃至
図15を用いて、調査を依頼する「依頼者A」が、取引の開始を計画しているB社の信用調査の調査情報である「B社総合信用情報」の生成を依頼したことを例に、説明する。
そして、その後、
図16及び
図17を用いて、依頼者AがB社の業務状態調査の調査情報である「B社事業状態情報」の生成を依頼したことを例に説明する。
【0029】
(「B社総合信用情報」の生成工程)
先ず、
図1の調査情報処理装置10は、依頼者Aの依頼に基づき、インターネット網2を利用して、ウエブサイトにある情報の検索を開始する。
具体的には、
図11のステップ(以下「ST」とする。)1へ進む。
この検索は、キーワードを用いて行われるが、本実施の形態では、例えば、B社の、最低限の情報(信用調査の対象の主体(B社)が保持している最低限の情報)を最初のキーワードとして使用する。
【0030】
具体的には、例えば、法人の社名、法人番号、個人名、屋号、住所等の公的情報(公開及び非公開情報を含む。)等で調査することを指定しても良いが、最初に調査する公式のウエブサイトを予め調査依頼者Aが指定しても構わない。
また、最初に調査する公式のウエブサイトとしては、例えば、マイナンバー、商業登記簿、印鑑証明書、住民票等が挙げられる。
【0031】
本実施の形態では、例えば、
図3の「基礎情報取得部(プログラム)21」が動作し、最初にB社の社名である「B」というキーワードに基づき、インターネット網2でウエブサイト管理装置100のウエブサイトB、H等を自動検索し、「B」と関連するウエブサイト(プレスリリース、ニュース、新規出退店情報、公的機関(公開及び非公開情報を含む。)、調査査会社のウエブサイトを含む)を検索し、特定する。
【0032】
本実施の形態では、例えば、関連するウエブサイトとして、B、Y、Zのウエブサイトが特定される。
【0033】
次いで、ST2へ進む。ST2では、同取得部21は、その特定されたウエブサイト(B,Y、Zのウエブサイト)の記載から調査項目情報である例えば、「法人名称」、「創業年月日」「本店所在地」、「店舗」「事業所数」、「代表者名」、「役員名」、「資本金」、「取引金融機関」及び「取引先情報」等を検索し、その結果を「基礎情報記憶部22」に記憶させる。
【0034】
具体的には、Bウエブサイトから、法人名称(B(株))、創業年月日(1年4月1日)、本店所在地(東京)、店舗(横浜)、事業所数(5)、代表者名(甲乙)、役員名(・・・)、資本金(1千万円)、取引金融機関(A銀行)及び取引先情報(D商社)等の情報を取得し、同記憶部22に記憶する。
【0035】
また、Yウエブサイトから、法人名称(Bホールディングス)、創業年月日(2年1月1日)、本店所在地(大阪)、店舗(横浜)、事業所数(5)、代表者名(丙丁)、役員名(・・・)、資本金(2千万円)、取引金融機関(B銀行)及び取引先情報(E商社)等の情報を取得し、同記憶部22に記憶する。
さらに、Zウエブサイトから、法人名称(B(株))、創業年月日(1年4月1日)、本店所在地(東京)、店舗(横浜)、事業所数(5)、代表者名(甲乙)、役員名(・・・)、資本金(1千万円)、取引金融機関(A銀行)及び取引先情報(D商社)等の情報を取得し、同記憶部22に記憶する。
【0036】
次いで、ST3へ進む。ST3では、
図3の「主観客観判断部(プログラム)23」が動作し、B,Y、Zのウエブサイトが、それぞれのウエブサイトの制作者や運営者等の情報から、「主観的ウエブサイト」又は「客観的ウエブサイト」の別を判断する。
ここで、主観的ウエブサイトの情報は、調査対象側から提供された調査対象側情報である例えば、B社が運営するBウエブサイトの情報であり、客観的ウエブサイトの情報は、調査対象側以外から提供された調査対象側以外情報である例えば、第3者は運営するYとZのウエブサイトの情報である。
【0037】
すなわち、本実施の形態では、Bウエブサイトを「主観的ウエブサイト」、YとZウエブサイトを「客観的ウエブサイト」と判断し、
図3の「基礎情報記憶部22」に記憶する。
【0038】
次いで、ST4へ進む。ST4では、
図3の「信用情報判断部(プログラム)24」が動作し、主観的ウエブサイトであるBウエブサイトの内容が、客観的ウエブサイトであるYとZウエブサイトの内容と合致するか否かを判断する。
具体的には、基礎情報記憶部22に示すように、Bウエブサイトの内容は、Zウエブサイトの内容と合致する。
そして、合致した場合、その調査結果である例えば、信用情報として、
図3の「基礎情報記憶部22」に記憶する
【0039】
このように、本実施の形態では、一般的に信頼性の低い情報も含まれているウエブサイトの情報であっても、信頼性を担保することができる。
すなわち、調査対象者側であるB社ウエブサイト等の情報を、調査対象側以外である、第三者(YとZウエブサイト等)の内容と合致するか否か判断することで、正確な情報のみを選択的に取得することができる。
このように、本実施の形態では、低コストで容易且つ確実に、調査等に必要な情報を簡易に収集することができる。
【0040】
以上で、B社の基礎情報を取得したので、次いで、B社の「業種情報」を取得する。
ST5へ進む。ST5では、
図4の「業種情報取得部(プログラム)31」が動作し、B社の社名である「B」というキーワードに基づき、インターネット網2を介して、ウエブサイトを自動検索し、「B」と関連するウエブサイトを検索し、特定する。
【0041】
本実施の形態では、例えば、B、V、Wのウエブサイトが特定される。
次いで、同取得部31は、B、V、Wのウエブサイトに記載の取扱商品、サービス等からB社の業種を特定し、
図4の「業種情報記憶部32」に記憶する。
具体的には、上述の特定されたウエブサイト(B、V、W)の文字データ、画像データ等から統計的手法に基づくカテゴライズを行う。
【0042】
例えば、(1)必須語句群、(2)頻出語句群、(3)画像群等が、統計的手法に基づくカテゴライズに必要な代表的要素となる。
これらを具体的な業種を例にすれば、以下のとおりである。
【0043】
(理美容業の場合)
(1)必須語句群は、例えば、「美容室」「理容室」「サロン」等であり、(2)頻出語句群は、例えば、「カット」「カラー」「パーマ」「スタイリスト」等であり、(3)画像群は、例えば、「カットモデルの画像」等である。
(飲食業の場合)
(1)必須語句群は、例えば、「メニュー」「ドリンク」等であり、(2)頻出語句群は、「肉」、「魚」、「野菜」等であり、(3)画像群は、「料理の画像」等である。
【0044】
すなわち、上述の特定のウエブサイト(B、V、W)の情報が、必須語句群、頻出語句群、画像群に該当するか否かで「業種」を特定する。
本実施の形態では、ST6で「業種」を判断するが、具体的には、
図4の「業種情報記憶部32」に示すように、Bウエブサイトでは「飲食業」、Vウエブサイトでは「食品卸売業」、そして、Wウエブサイトでは「飲食業」と判断する。
【0045】
次いで、ST7へ進む。ST7では、
図3の「主観客観判断部(プログラム)23」が動作し、B、V、Wのウエブサイトがウエブサイトの制作者や運営者等の情報から、「主観的ウエブサイト」又は「客観的ウエブサイト」のいずれかに属するかを判断し、
図4の「業種情報記憶部32」に記憶する。
本実施の形態では、Bウエブサイトは、主観的ウエブサイト、VとWウエブサイトは、客観的ウエブサイトと判断し、記憶される。
【0046】
次いで、ST8へ進む。ST8では、
図3の「信用情報判断部(プログラム)24」が動作し、主観的ウエブの内容であるBウエブサイトの内容(飲食業)が、客観的ウエブサイトの内容であるWウエブサイトの内容(飲食業)と合致するため、Bウエブサイトの内容は、信用情報として、
図4の「業種情報記憶部32」に記憶する。
【0047】
このように、本実施の形態では、一般的に信頼性の低い情報も含まれているウエブサイトの情報であっても、調査対象者側であるB社ウエブサイトの情報を、調査対象側以外である、第三者(VとWウエブサイト等)の内容と合致するか否か判断することで、正確な情報のみを選択的に取得することができ、信頼性を担保することができる。
そして、本実施の形態では、低コストで容易且つ確実に、調査等に必要な情報を簡易に収集することができる。
【0048】
以上で、B社の業種情報を取得したので、次いで、B社の「実体存否情報」を取得する。
ST9へ進む。ST9では、
図4の「実体存否情報取得部(プログラム)33」が動作し、B社のウエブサイトが更新されているか否か等のウエブサイト更新等情報に基づいて、B社の「実体存否情報」の有無等を判断し、
図4の「実体存否情報記憶部34」に記憶する。
すなわち、B社のウエブサイトの更新がないとき等は、B社が活動を停止等している場合があるので、この更新情報でB社の「実体」についての情報を収集する。
【0049】
また、ST10で、同取得部33が動作し、B社以外のウエブサイト(例えば、S,T)での「B社」のウエブサイトの更新情報を検索する。
すなわち、B社以外のウエブサイト(S、T等)で、B社のウエブサイトの更新に関する情報を検索する。
そして、B社の「実体存否情報」の有無等を判断し、
図4の実体存否情報記憶部34に記憶する。
【0050】
次いで、ST11へ進む。ST11では、
図3の「主観客観判断部(プログラム)23」が動作し、B、S、Tのウエブサイトがウエブサイトの制作者や運営者等の情報から、「主観的ウエブサイト」又は「客観的ウエブサイト」のいずれかに属するかを判断し、
図4の「実体存否情報記憶部34」に記憶する。
本実施の形態では、Bウエブサイトは、主観的ウエブサイト、SとTウエブサイトは、客観的ウエブサイトと判断し、記憶される。
【0051】
次いで、ST12へ進む。ST12では、
図3の「信用情報判断部(プログラム)24」が動作し、主観的ウエブサイトの内容であるBウエブサイトの内容(存在情報)が、客観的ウエブサイトの内容であるTウエブサイトの内容(存在情報)と合致するため、Bウエブサイトの内容は、信用情報として、
図4の「実体存否情報記憶部34」に記憶する。
【0052】
このように、本実施の形態では、一般的に信頼性の低い情報も含まれているウエブサイトの情報であっても、調査対象者側であるB社ウエブサイトの情報を、調査対象側以外である、第三者(SとTウエブサイト等)の内容と合致するか否か判断することで、正確な情報のみを選択的に取得することができ、信頼性を担保することができる。
そして、本実施の形態では、低コストで容易且つ確実に、調査等に必要な情報を簡易に収集することができる。
また、調査対象のB社が実体として存在しているか否かを容易且つ迅速に判断することができる。
【0053】
以上で、B社の実体存否情報を取得したので、次いで、B社の「ポジションシェア情報」を取得する。
なお、「ポジションシェア情報」は、上述の「実体存否情報」で「実体が存在する」と判断された場合のみ、実行される。
【0054】
次いで、ST13へ進む。ST13では、
図5の「ポジションシェア情報取得部(プログラム)41」が動作し、B社の社名「B」や上述の「業種情報」のキーワード等に基づき、インターネット網2を介し、ウエブサイト(例えば、B、Q、R等)を自動検索し、「B社」の業界内でのポジションシェアの情報(高、中、低等)を取得し、
図5の「ポジションシェア情報記憶部42」に記憶する。
すなわち、B社が業界内で占めるシェア等が高い、中程度、または低い等の情報を取得する。
【0055】
次いで、ST14へ進む。ST14では、
図3の「主観客観判断部(プログラム)23」が動作し、B、Q、Rのウエブサイトがウエブサイトの制作者や運営者等の情報から、「主観的ウエブサイト」又は「客観的ウエブサイト」のいずれかに属するかを判断し、
図5の「ポジションシェア情報記憶部42」に記憶する。
本実施の形態では、Bウエブサイトは、主観的ウエブサイト、QとRウエブサイトは、客観的ウエブサイトと判断し、記憶される。
【0056】
次いで、ST15へ進む。ST15では、
図3の「信用情報判断部(プログラム)24」が動作し、主観的ウエブの内容であるBウエブサイトの内容(低いとの情報)が、客観的ウエブサイトの内容であるRウエブサイトの内容(低いとの情報)と合致するため、Bウエブサイトの内容は、信用情報として、
図5の「ポジションシェア情報記憶部42」に記憶する。
【0057】
このように、本実施の形態では、一般的に信頼性の低い情報も含まれているウエブサイトの情報であっても、調査対象者側であるB社ウエブサイトの情報を、調査対象側以外である、第三者(QとRウエブサイト等)の内容と合致するか否か判断することで、正確な情報のみを選択的に取得することができ、信頼性を担保することができる。
【0058】
なお、本実施の形態の他に、以下のようにしてB社の業界内のポジションシェアを推定しても構わない
業界内のポジションシェアは、ウエブサイトのうち、「オープンネットワーク」のウエブサイトだけでなく「クローズ」なリソースのウエブサイトも掛け合わせることで実行されても構わない。
また、「オープンネットワーク」のウエブサイトのみを自動検索し、集計した場合でも、調査対象の企業(例えば、B社)の営業活動、広告活動等にどの程度、リソースを投下しているかが判別でき、これにより、業界内のポジションシェアを予想可能である。
【0059】
また、「客観的ウエブサイト」に基づき、B社の露出度を図ることでも、事業の活況度合いを推定でき、業界内のポジションシェアを推定することができる。
そして、また、「主観的ウエブサイト」の主観データの情報量、更新情報(プレスリリースやニュース等)と「客観的ウエブサイト」の客観データの情報量、掲載サイト数情報等との量的、質的相関性を比較し、これらからB社の業界内のポジションシェアを推測しても良い。
【0060】
以上で、B社のポジションシェア情報を取得したので、次いで、B社の「同水準企業情報」を取得する。
なお、B社の同水準企業情報の取得は、
図4の実体存否情報で「存在情報」が信用情報として判断され、且つ
図5のポジションシェア情報が信用情報として存在する場合にのみ判断される。
【0061】
ST16へ進む。ST16では、
図5の「同水準企業情報取得部(プログラム)43」が動作し、B社の確定した
図5の「ポジションシェア情報(例えば、低い等)」に基づいて、同水準の同業他社をインターネット網2を介し、ウエブサイト(B、O、P)を自動検索し、その結果を
図5の「同水準企業情報記憶部44」に記憶する。
【0062】
次いで、ST17へ進む。ST17では、
図3の「主観客観判断部(プログラム)23」が動作し、B、O、Pのウエブサイトがウエブサイトの制作者や運営者等の情報から、「主観的ウエブサイト」又は「客観的ウエブサイト」のいずれかに属するかを判断し、
図5の「同水準企業情報記憶部44」に記憶する。
本実施の形態では、Bウエブサイトは、主観的ウエブサイト、OとPウエブサイトは、客観的ウエブサイトと判断し、記憶される。
【0063】
次いで、ST18へ進む。ST18では、
図3の「信用情報判断部(プログラム)24」が動作し、主観的ウエブの内容であるBウエブサイトの内容(C社)が、客観的ウエブサイトの内容であるOとPウエブサイトの内容(D社、E社)と合致しないため、Bウエブサイトの内容は、信用情報でないとして、
図5の「同水準企業情報記憶部44」に記憶する。
【0064】
このように、本実施の形態では、一般的に信頼性の低い情報も含まれているウエブサイトの情報であっても、調査対象者側であるB社ウエブサイトの情報を、調査対象側以外である、第三者(QとRウエブサイト等)の内容と合致するか否か判断することで、正確な情報のみを選択的に取得することができ、信頼性を担保することができる。
【0065】
以上で、B社の同水準企業情報を取得したので、次いで、B社の「B社業歴対比資本金情報」を取得する。
ST19へ進む。ST19では、
図6の「業歴対比資本金情報判断部(プログラム)51」が動作し、「B社」の社名「B」をキーワードにして、インターネット網2を介して、ウエブサイト(例えば、B、L、M)を自動検索し、B、L、Mのウエブサイトの記載から、B社の事業の経緯情報(例えば、業歴情報)と、その経緯に対応した資本金変化情報を取得し、
図6の「B社業歴対比資本金情報記憶部52」に記憶する。
【0066】
本実施の形態では、Bウエブサイトでは、「業歴情報」は、小企業から中小企業であり、「資本金変化情報」は、3百万円から5千万円で、Lウエブサイトでは、「業歴情報」は、小企業から小企業であり、「資本金変化情報」は、3百万円から5百万円である。
また、Mウエブサイトでは、「業歴情報」は、小企業から中小企業であり、「資本金変化情報」は、3百万円から5千万円である。
【0067】
次いで、ST20へ進む。ST20では、同判断部51が動作し、
図6の「B社業歴対比資本金情報記憶部52」のB社の「業歴情報」に対応して、「資本金変化情報」が変化しているか否かの妥当性を判断する。
例えば、小企業から中小企業の変化に対応して、資本金変化情報で資本金が増加している場合は、「妥当」と判断し、その結果を「B社業歴対比資本金情報記憶部52」に記憶する。
本実施の形態では、「B社業歴対比資本金情報記憶部52」で示すように、BウエブサイトとMウエブサイトは「妥当」、Lウエブサイトは「妥当でない」と判断し、記憶される。
【0068】
次いで、ST21へ進む。ST21では、
図3の「主観客観判断部(プログラム)23」が動作し、B、L、Mのウエブサイトがウエブサイトの制作者や運営者等の情報から、「主観的ウエブサイト」又は「客観的ウエブサイト」のいずれかに属するかを判断し、
図6の「B社業歴対比資本金情報記憶部52」に記憶する。
本実施の形態では、Bウエブサイトは、主観的ウエブサイト、LとMウエブサイトは、客観的ウエブサイトと判断し、記憶される。
【0069】
次いで、ST22へ進む。ST22では、
図3の「信用情報判断部(プログラム)24」が動作し、主観的ウエブの内容であるBウエブサイトの「業歴情報(小企業から中小企業)」、「資本金変化情報(3百万円から5千万円)」及び「妥当性(〇)」」の情報が、客観的ウエブサイトのMウエブサイトの「業歴情報(小企業から中小企業)」、「資本金変化情報(3百万円から5千万円)」及び「妥当性(〇)」と合致するため、Bウエブサイトの内容は、信用情報として、
図6の「B社業歴対比資本金情報記憶部52」に記憶される。
【0070】
このように、本実施の形態では、一般的に信頼性の低い情報も含まれているウエブサイトの情報であっても、調査対象者側であるB社ウエブサイトの情報を、調査対象側以外である、第三者(LとMウエブサイト等)の内容と合致するか否か判断することで、正確な情報のみを選択的に取得することができ、信頼性を担保することができる。
特に、経緯情報(業歴情報)の変化に対応して、資本金変化情報も変化するか否かを判断することで、調査対象であるB社の信用度を図ることができる。
【0071】
以上で、B社業歴対比資本金情報を取得したので、次いで、「B社企業規模対比取引金融機関情報」を取得する。
ST23へ進む。ST23では、
図6の「企業規模対比取引金融機関情報取得部(プログラム)53」が動作し、「B社」の社名「B」をキーワードにして、インターネット網2を介して、ウエブサイトを自動検索し、ウエブサイト(例えば、B、J、K)の記載から、B社の事業規模情報である例えば、企業規模を特定し、その特定された企業規模を
図7の「B社企業規模対比取引金融機関情報記憶部61」に記憶する。
【0072】
また、同取得部53は、Bウエブサイトについては、
図3の「基礎情報記憶部22」の「取引金融機関」の情報を「B社企業規模対比取引金融機関情報記憶部61」の取引金融機関情報である例えば、「取引金融機関情報」として記憶する。
一方、JとKのウエブサイトについては、これらのウエブサイトから取得した金融機関情報を、同記憶部61の「取引金融機関」として記憶する。
本実施の形態では、同記憶部61で示すように、Bウエブサイトの企業規模が「中小企業」、取引金融機関が「A銀行」、Jウエブサイトの企業規模が「中小企業」、取引金融機関が「外国銀行」、そして、Kウエブサイトの企業規模が「中小企業」、取引金融機関が「A銀行」と記憶される。
【0073】
そして、同取得部53は、各ウエブサイト(B、J、K)の「企業規模」と「取引金融機関」の対応の妥当性を判断する。
すなわち、企業規模に対応して、金融機関が大きすぎたり、小さすぎたりしないか等の「妥当性」を判断する。
本実施の形態では、同記憶部61に示すように、企業規模が中小企業で、取引金融機関がA銀行の場合は、事業規模に対応していると判断し、その旨「B社企業規模対比取引金融機関情報記憶部61」の「金融機関妥当性」に記憶する。
一方、企業規模が中小企業で、取引金融機関が外国銀行の場合は、事業規模に対応していないと判断する。
【0074】
次いで、ST24へ進む。ST24では、
図3の「主観客観判断部(プログラム)23」が動作し、B、J、Kのウエブサイトがウエブサイトの制作者や運営者等の情報から、「主観的ウエブサイト」又は「客観的ウエブサイト」のいずれかに属するかを判断し、
図7の「B社企業規模対比取引金融機関情報記憶部61」に記憶する。
本実施の形態では、Bウエブサイトは、主観的ウエブサイト、JとKウエブサイトは、客観的ウエブサイトと判断し、記憶される。
【0075】
次いで、ST25へ進む。ST25では、
図3の「信用情報判断部(プログラム)24」が動作し、本実施の形態では、主観的ウエブサイトの内容であるBウエブサイトの「企業規模(中小企業)」「取引金融機関(A銀行)」、「金融機関妥当性(〇)」の情報が、客観的ウエブサイトのKウエブサイトの「企業規模(中小企業)」「取引金融機関(A銀行)」、「金融機関妥当性(〇)」と合致するため、Bウエブサイトの内容は、信用情報として、
図7の「B社企業規模対比取引金融機関情報記憶部61」に記憶される。
【0076】
このように、本実施の形態では、一般的に信頼性の低い情報も含まれているウエブサイトの情報であっても、調査対象者側であるB社ウエブサイトの情報を、調査対象側以外である、第三者(JとKウエブサイト等)の内容と合致するか否か判断することで、正確な情報のみを選択的に取得することができ、信頼性を担保することができる。
特に、調査対象であるB社の事業規模(企業規模)と対応した金融機関であるかを判断することで、調査の信用度を向上させることができる。
【0077】
以上で、B社企業規模対比取引金融機関情報を取得したので、次いで、B社の「経理情報」を取得する。
ST26へ進む。ST26では、
図7の「経理情報取得部(プログラム)62」が動作し、「B社」の社名「B」をキーワードにして、インターネット網2を介して、ウエブサイト(例えば、B,H、I)を自動検索し、これらのウエブサイトに記載のB社の「決算データ」や「入出金データ」等の経理情報を取得し、
図7の「B社経理情報記憶部63」に記憶する。
【0078】
次いで、ST27へ進む。ST27では、
図3の「主観客観判断部(プログラム)23」が動作し、B、H、Iのウエブサイトがウエブサイトの制作者や運営者等の情報から、「主観的ウエブサイト」又は「客観的ウエブサイト」のいずれかに属するかを判断し、
図7の「B社経理情報記憶部63」に記憶する。
本実施の形態では、Bウエブサイトは、主観的ウエブサイト、HとIウエブサイトは、客観的ウエブサイトと判断し、記憶される。
【0079】
次いで、ST28へ進む。ST28では、
図3の「信用情報判断部(プログラム)24」が動作し、本実施の形態では、主観的ウエブサイトの内容であるBウエブサイトの「経理情報(F経理情報)」の情報が、客観的ウエブサイトのIウエブサイトの「経理情報(F経理情報)」と合致するため、Bウエブサイトの内容は、信用情報として、
図7の「B社経理情報記憶部63」に記憶される。
【0080】
このように、本実施の形態では、一般的に信頼性の低い情報も含まれているウエブサイトの情報であっても、調査対象者側であるB社ウエブサイトの情報を、調査対象側以外である、第三者(HとIウエブサイト等)の内容と合致するか否か判断することで、正確な情報のみを選択的に取得することができ、信頼性を担保することができる。
【0081】
以上で、B社経理情報を取得したので、次いで、「B社与信情報」を生成する。
ST29へ進む。ST29では、
図8の「与信情報生成部(プログラム)71」が動作し、
図7の「B社経理情報記憶部63」の「経理情報」である「決算データ」や「入出金データ」が「信用情報」とされたときは、これらのデータに基づいて、将来の「損益計算書」等の資金繰り情報を生成、この資金繰り情報から、B社の与信情報を生成し、
図8の「B社与信情報記憶部72」に記憶する。
【0082】
以上で、B社に関する「B社総合信用情報」を生成するための各情報の取得や生成等が終了したので、以下、「B社総合信用情報」を生成する。
具体的には、ST30へ進む。ST30では、
図8の「総合信用情報生成部(プログラム)73」が動作し、
図3の「基礎情報記憶部22」、
図4の「業種情報記憶部32」、「実体存否情報記憶部34」、
図5の「ポジションシェア情報記憶部42」、「同水準企業情報記憶部44」、
図6の「B社業歴対比資本金情報記憶部52」、
図7「B社企業規模対比取引金融機関情報記憶部61」、「B社経理情報記憶部63」及び
図8の「B社与信情報記憶部72」を参照し、信用情報とされた記憶部の情報のみを抽出して、
図8の「B社総合信用情報記憶部74」に記憶する。
【0083】
このように、信頼性の高い「信用情報」のみを集めることで、低コストで容易且つ確実に「B社総合信用情報」を生成することができる。
【0084】
次いで、ST31へ進む。ST31では、
図8の「B社総合信用情報記憶部74」の「B社総合信用情報」を
図2のディスプレイ13に表示させる。
【0085】
(「B社事業状態情報」の生成工程)
以下、依頼者AがB社の業務状態調査の調査情報である「B社事業状態情報」の生成を依頼したことを例に、「B社事業状態情報」の生成工程を説明する。
先ず、「B社事業状態情報」として「B社の取引商材等の競合存在調査」を実行する。
具体的には、
図16のST101へ進む。ST101では、
図9の「競合店存在情報取得部(プログラム)81」が動作し、
図8の「B社総合信用情報」の「業種情報」に基づき、業種、店舗所在地等を特定する。
【0086】
そして、これらの情報からインターネット網2を介し、ウエブサイトを自動検索し、同業種の店舗等が近隣に存在するか否か等を検索し、存在する場合、
図9の「競合店存在情報記憶部82」に記憶する。
この「同業種の店舗等が近隣に存在するか否か等」の情報が、競合店存在情報であり、同業種の競合情報の一例となっている。
例えば、ラーメン店の場合、近隣に存在するラーメン店の経営会社名、規模等が競合店存在情報となる。
【0087】
次いで、ST102へ進む。ST102では、ST101で「競合店存在情報」が存在する場合のみ、「B社の競合有利不利情報」を生成する。
先ず、
図9の「競合店有利不利情報生成部(プログラム)83」が動作し、「競合店存在情報記憶部82」の「競合店存在情報」に基づいて、競合店舗等が、B社の店舗に有利か不利か等を判断し、
図9の「競合店有利不利情報記憶部84」に記憶する。
この「競合店有利不利情報」が、競合有利不利情報の一例となっている。
【0088】
このように、本実施の形態では、B社の競合他社の競合情報のみならず、その競合有利不利情報も併せて生成するので、調査対象であるB社の事業等の状態をより正確に把握することできる。
【0089】
次いで、B社の優位性話題性情報を生成する。具体的には、ST103に進む。ST103では、
図9の「優位性話題性情報生成部(プログラム)85」が動作し、インターネット網2を介して、ウエブサイトを自動検索し、B社発信のウエブサイト(B)の情報量の大小等からB社の業界内の優位性や話題性の程度情報を判断し、主観的優位性程度情報(例えば、上等)、主観的話題性情報(例えば、中等)を、
図10の「優位性話題性情報記憶部91」に記憶する。
【0090】
次いで、ST104へ進む。ST104では、同生成部85が動作し、インターネット網2を介して、ウエブサイトを自動検索し、B社以外の他人発信のウエブサイト(例えば、Nウエブサイト等)の情報量の大小等からB社の業界内の優位性や話題性の程度情報を判断し、客観的優位性程度情報(例えば、中等)、客観的話題性情報(例えば中等)を、
図10の「優位性話題性情報記憶部91」に記憶する。
【0091】
以上により、B社の優位性話題性情報ついては、B社の主観的な情報のみならず、B社以外の第3者(Nウエブサイト)の客観的な情報も収集される。
次いで、ST105へ進む。ST105では、同生成部85が動作し、
図10の「優位性話題性情報記憶部91」の「主観的優位性情報」及び「主観的話題性情報」と「客観的優位性情報」及び「客観的話題性情報」を参照し、情報の程度を比較し、乖離があるときは、「信頼情報」とせず、乖離がないときは、「信頼情報」として、優位性話題性情報記憶部91に記憶する。
【0092】
本実施の形態では、
図10の「優位性話題性情報記憶部91」に示すように、「主観的優位性情報」及び「主観的話題性情報」は、それぞれ、Bウエブサイトの「上程度」及び「中程度」である。また、「客観的優位性情報」及び「客観的話題性情報」は、共に「中程度」である。
したがって、これらを比較すると、B社の「主観的話題性情報」の「中程度」は「乖離」がなく、信頼情報となるが、B社の「主観的優位性情報」は、「乖離」があり、信頼情報とならない。
【0093】
このように、本実施の形態では、調査対象であるB社の優位性情報や話題性情報についても、B社の主観的な情報のみならず、第3者の客観的な情報も収集するため、精度の高い情報となる。
【0094】
以上で、「B社事業状態情報」を生成するための必要な情報を入手したので、ST106へ進む。ST106では、
図10の「事業状態情報生成部(プログラム)92」が動作し、
図9の「競合店存在情報記憶部82」、「競合店有利不利情報記憶部84」及び
図10の「優位性話題性情報記憶部91」を参照し、「B社事業状態情報」を生成し、
図10の「B社事業状態情報記憶部93」に記憶する。
なお、優位性情報と話題性情報については、「信頼性あり」と判断されたもののみ採用する。
【0095】
以上で、「B社事業状態情報」が生成されるので、ST107へ進む。ST107では、
図10の「B社事業状態情報」記憶部93」の「事業状態情報」が
図2のディスプレイ13に表示される。
【0096】
このように、本実施の形態では、インターネット網2を介して、ウエブサイトを検索しすることで、信頼性や精度が高い「B社総合信用情報」及び「B社事業状態情報」を迅速且つ容易、そして、低コストで生成することができる。
【0097】
なお、本発明は、上述の本実施の形態に限らず、業界内毎の権威があるウエブサイトを参照し、上述の各情報を取得しても舞わない。
【0098】
以上説明した本実施形態においては、装置として実現される場合を例に挙げて説明したが、本発明は、これに限定されず、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD-ROM、DVDなど)光磁気ディスク(MO)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納され頒布されてもよい。
【0099】
また、記憶媒体は、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であればよい。記憶媒体の記憶形式は、特には限定されない。
【0100】
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のMW(ミドルウェア)等が本実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
【0101】
さらに、本発明における記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体には限定されず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0102】
また、本発明におけるコンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づいて本実施形態における各処理を実行すればよく、1つのパソコン等からなる装置であってもよいし、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等であってもよい。
【0103】
また、本発明におけるコンピュータとは、パソコンには限定されず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【0104】
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上記実施形態の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせたりすることができる。
【符号の説明】
【0105】
1・・・調査情報処理システム、2・・・インターネット網、10・・・調査情報処理装置、11・・・制御部、12・・・通信装置、13・・・ディスプレイ、14・・・各種情報入力装置、20・・・第1の各種データ記憶部、21・・・基礎情報取得部、22・・・基礎情報記憶部、23・・・主観客観判断部、24・・・信用情報判断部、30・・・第2の各種データ記憶部、31・・・業種情報取得部、32・・・業種情報記憶部、33・・・実体存否情報取得部、34・・・実体存否情報記憶部、40・・・第3の各種データ記憶部、41・・・ポジションシェア情報取得部、42・・・ポジションシェア情報記憶部、43・・・同水準企業情報取得部、44・・・同水準企業情報記憶部、50・・・第4の各種データ記憶部、51・・・業歴対比資本金情報判断部、52・・・B社業歴対比資本金情報記憶部、53・・・企業規模対比取引金融機関情報取得部、60・・・第5の各種データ記憶部、61・・・B社企業規模対比取引金融機関情報記憶部、62・・・経理情報取得部、63・・・B社経理情報記憶部、70・・・第6の各種データ記憶部、71・・・与信情報生成部、72・・・B社与信情報記憶部、73・・・総合信用情報生成部、74・・・B社総合信用情報記憶部、80・・・第7の各種データ記憶部、81・・・競合店存在情報取得部、82・・・競合店存在情報記憶部、83・・・競合店有利不利情報生成部、84・・・競合店有利不利情報記憶部、85・・・優位性話題性情報生成部、90・・・第8の各種データ記憶部、91・・・優位性話題性情報記憶部、92・・・事業状態情報生成部、93・・・B社事業状態情報記憶部、100・・・ウエブサイト管理装置