(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】サーバ装置、端末装置、システム、プログラムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20240101AFI20240617BHJP
G06Q 50/12 20120101ALI20240617BHJP
【FI】
G06Q50/16
G06Q50/12
(21)【出願番号】P 2021129336
(22)【出願日】2021-08-05
【審査請求日】2024-02-13
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520069936
【氏名又は名称】株式会社Unito
(74)【代理人】
【識別番号】230121016
【氏名又は名称】小笠原 匡隆
(74)【代理人】
【識別番号】100211225
【氏名又は名称】足立 俊彦
(74)【代理人】
【識別番号】100166235
【氏名又は名称】大井 一郎
(72)【発明者】
【氏名】近藤 佑太朗
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 秀彰
(72)【発明者】
【氏名】玉木 崚爾
(72)【発明者】
【氏名】西本 真也
【審査官】深津 始
(56)【参考文献】
【文献】特許第6844050(JP,B1)
【文献】特開2002-324138(JP,A)
【文献】リレントについて [online],2021年02月12日,[検索日2024.04.04], Internet<URL:https://web.archive.org/web/20210212035123/https://unito.life/about/rerent>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -G06Q 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して端末装置と通信するように構成された通信インターフェースと、
所定の指示命令とともに、ユーザが予め決められた賃料を予め決められた周期ごとに支払って借りている賃貸不動産を一意に識別する賃貸不動産識別子と、前記賃貸不動産が他のユーザに再貸出され
ることが確定した場合に、前記賃料から割り引かれ、額が
宿泊施設の宿泊費に応じて変わりうる日付ごとの割引額を示す割引額情報とを少なくとも対応付けて記憶するように構成されたメモリと
、
日付ごとの前記割引額を前記端末装置に、前記通信インターフェースを介して送信し、
日付ごとの前記割引額に基づ
いて前記ユーザによ
って選択され、前記他のユーザが前記賃貸不動産の再貸出を予約できる再貸出予約日を示す再貸出予約日情報を前記端末装置から、前記通信インターフェースを介して受信する、
処理を行うように構成されたプロセッサと、
を含むサーバ装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記所定の指示命令に基づいて、
少なくとも日付ごとの前記割引額と前記再貸出予約日とに基づいて、前記ユーザが支払う前記賃料の前記予め決められた周期ごとの割引額の総額を算出する、
処理を行うように構成される、
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記所定の指示命令に基づいて、
前記再貸出予約日情報を受信することに基づいて確定した前記
再貸出予約日を、前記ネットワークを介して接続された他のサーバ装置に、前記通信インターフェースを介して送信する、
処理を行うように構成される、
請求項1または2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記所定の指示命令に基づいて、
前記再貸出予約日の日数が、前記予め決められた周期ごとに予め決められた閾値以下である場合に、前記再貸出予約日を確定させ、
少なくとも日付ごとの前記割引額と確定した前記再貸出予約日とに基づいて、前記ユーザが支払う前記賃料の前記予め決められた周期ごとの割引額の総額を算出する、
処理を行うように構成される、
を含む請求項1~3のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記指示命令に基づいて、
前記予め決められた周期ごとに、前記賃料から前記割引額の総額を割り引いた金額を、前記ユーザに請求する、
処理を行うように構成される、
請求項1~3のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記所定の指示命令に基づいて、
前記他のユーザが前記賃貸不動産の再貸出を受けて支払う宿泊料から、少なくとも前記他のユーザに前記賃貸不動産を再貸出する経費を減算した減算値を日付ごとの前記割引額とする、
処理を行うように構成される、
請求項1~5のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記所定の指示命令に基づいて、
前記他のユーザが前記賃貸不動産の再貸出を受けて支払う宿泊料から、当該サーバ装置の運用により得られる利益をさらに減算した減算値を日付ごとの前記割引額とする、
処理を行うように構成される、
請求項6に記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記所定の指示命令に基づいて、
前記減算値に、前記再貸出予約日の日数に対する前記他のユーザが前記賃貸不動産を予約する日数の割合を示す現在における予約率を乗算した乗算値を日付ごとの前記割引額とする、
処理を行うように構成される、
請求項7に記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記所定の
指示命令に基づいて、
日付ごとの前記宿泊料および現在におけ
る利益またはこれらの一方を、過去における前記賃貸不動
産の日付ごとの前記宿泊
料、前記予約率および前記利益のうちの1以上に基づく最適化およびシミュレーションまたはこれらの一方により算出する、
処理をさらに行うように構成される、
請求項8に記載のサーバ装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記所定の
指示命令に基づいて、
日付ごとの前記宿泊料および
前記現在におけ
る利益またはこれらの一方を、当該サーバ装置以外により提供される宿泊施設の稼働率および過去の前記予約率またはこれらのいずれか一方に基づく前記最適化および前記シミュレーションまたはこれらの一方により算出する、
処理をさらに行うように構成される、
請求項9に記載のサーバ装置。
【請求項11】
ネットワークを介して端末装置と通信するように構成された通信インターフェースと、
所定の指示命令とともに、ユーザが予め決められた賃料を支払って借りている賃貸不動産を一意に識別する賃貸不動産識別子と、賃貸不動産の賃料を示す賃料情報と、
額が宿泊施設の宿泊費に応じて変わりうる日付ごとの割引額を示す割引額情報とを対応付けて記憶するように構成されたメモリと、
を有するコンピュータを
、
日付ごとの前記割引額を前記端末装置に、前記通信インターフェースを介して送信し、
日付ごとの前記割引額に基づ
いて前記ユーザによ
って選択され
、他のユーザが前記賃貸不動産の再貸出を予約できる再貸出予約日を示す再貸出予約日情報を前記端末装置から、前記通信インターフェースを介して受信する、
処理を行うように構成されたプロセッサ、
として動作させるプログラム。
【請求項12】
ネットワークを介して端末装置と通信するように構成された通信インターフェースと、
所定の指示命令とともに、ユーザが予め決められた賃料を支払って借りている賃貸不動産を一意に識別する賃貸不動産識別子と、賃貸不動産の賃料を示す賃料情報と、
額が宿泊施設の宿泊費に応じて変わりうる日付ごとの割引額を示す割引額情報とを対応付けて記憶するように構成されたメモリと、
を含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記所定の
指示命令を実行することによりなされる方法であって
、
日付ごとの前記割引額を前記端末装置に、前記通信インターフェースを介して送信する段階と、
日付ごとの前記割引額に基づ
いて前記ユーザによ
って選択され
、他のユーザが前記賃貸不動産の再貸出を予約できる再貸出予約日を示す再貸出予約日情報を前記端末装置から、前記通信インターフェースを介して受信する段階と、
を含む方法。
【請求項13】
賃貸不動産を予め決められた賃料を支払って借りているユーザの操作を受け入れるように構成された入力インターフェースと、
ネットワークを介してサーバ装置と通信するように構成された通信インターフェースと、
所定の情報を表示するように構成されたディスプレイと、
所定の指示命令を記憶するように構成されたメモリと、
前記所定の指示命令に基づいて、
前記賃貸不動産が他のユーザに再貸出された
ることが確定した場合に、前記賃料から割り引かれ、額が
宿泊施設の宿泊費に応じて変わりうる日付ごとの割引額と、前記日付とを対応付けて表示し
、
表示した日付ごとの前記割引額に基づ
いて前記ユーザ
が行う操作に少なくとも基づいて、他のユーザによる前記賃貸不動産の再貸出を予約できる再貸出予約日を選択し、
選択された前記再貸出予約日を示す情報を前記サーバ装置に、前記通信インターフェースを介して送信する、
処理を行うように構成されたプロセッサと、
を含む端末装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記所定の指示命令に基づいて、
前記再貸出予約日のうちの1日以上において、前記他のユーザにより前記賃貸不動産の再貸出が予約されると、前記ディスプレイに、再貸出が予約された旨を通知する、
処理をするように構成される
請求項
13に記載の端末装置。
【請求項15】
前記プロセッサは、前記所定の指示命令に基づいて、
前記他のユーザにより前記賃貸不動産の再貸出が予約された前記再貸出予約日のうちの
すべてについて、前記再貸出予約日からの除外を制限することを、前記ディスプレイに表示する、
処理をするように構成される
請求項
13または
14に記載の端末装置。
【請求項16】
賃貸不動産を予め決められた賃料を支払って借りているユーザの操作を受け入れるように構成された入力インターフェースと、
ネットワークを介してサーバ装置と通信するように構成された通信インターフェースと、
所定の情報を表示するように構成されたディスプレイと、
所定の指示命令を記憶するように構成されたメモリと、
を含むコンピュータを、
前記賃貸不動産が他のユーザに再貸出されたときに前記賃料から割り引かれ、額が
宿泊施設の宿泊費に応じて変わりうる日付ごとの割引額と、前記日付とを対応付けて表示し
、
表示した日付ごとの前記割引額に基づ
いて前記ユーザ
が行う操作に少なくとも基づいて、他のユーザによる前記賃貸不動産の再貸出を予約できる再貸出予約日を選択し、
選択された前記再貸出予約日を示す情報を前記サーバ装置に、前記通信インターフェースを介して送信する、
処理を行うように構成されたプロセッサ、
として動作させるプログラム。
【請求項17】
賃貸不動産を予め決められた賃料を支払って借りているユーザの操作を受け入れるように構成された入力インターフェースと、
ネットワークを介してサーバ装置と通信するように構成された通信インターフェースと、
所定の情報を表示するように構成されたディスプレイと、
所定の指示命令を記憶するように構成されたメモリと、
を含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記所定の
指示命令を実行することによりなされる方法であって、
前記賃貸不動産が他のユーザに再貸出されたときに前記賃料から割り引かれ、額が
宿泊施設の宿泊費に応じて変わりうる日付ごとの割引額と、前記日付とを対応付けて表示する段階と
、
表示した日付ごとの前記割引額に基づ
いて前記ユーザ
が行う操作に少なくとも基づいて、他のユーザによる前記賃貸不動産の再貸出を予約できる再貸出予約日を選択する段階と、
選択された前記再貸出予約日を示す情報を前記サーバ装置に、前記通信インターフェースを介して送信する段階と、
を含む方法。
【請求項18】
請求項1~10のいずれか1項に記載のサーバ装置と、
請求項13~15のいずれか1項に記載の端末装置と、
を含むシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この実施の形態は、予め決められた賃料で貸されている賃貸不動産を再貸出するためのサーバ装置、端末装置、システム、プログラムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この賃貸不動産を借りているユーザが、本人でも賃貸不動産の持ち主または管理者でもない第三者としての他のユーザに賃貸不動産を再貸出し、賃貸不動産の賃料(家賃)を割引するビジネスが知られている。例えば、特許文献1は、このようなシステムを開示する。賃貸不動産を再貸出できるようになった日が設定された時点で家賃の割引額が計算できると、このようなシステムの利便性がさらに高まる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以下に示す実施の形態は、上述した背景からなされ、賃貸不動産の再貸出の利便性をさらに高めるサーバ装置などを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施の形態にかかるサーバ装置は、ネットワークを介して端末装置と通信するように構成された通信インターフェースと、所定の指示命令とともに、ユーザが予め決められた賃料を予め決められた周期ごとに支払って借りている賃貸不動産を一意に識別する賃貸不動産識別子と、前記賃貸不動産が他のユーザに再貸出されたときに前記賃料から割り引かれ、額が日付ごとに変わりうる日付ごとの割引額を示す割引額情報とを少なくとも対応付けて記憶するように構成されたメモリと、日付ごとの前記割引額を算出し、前記所定の指示命令に基づいて、日付ごとの前記割引額を前記端末装置に送信し、日付ごとの前記割引額に基づく前記ユーザによる前記端末装置に対する操作により選択され、前記他のユーザが前記賃貸不動産の再貸出を予約できる再貸出予約日を示す再貸出予約日情報を前記端末装置から受信し、少なくとも日付ごとの前記割引額と前記再貸出予約日とに基づいて、前記ユーザが支払う前記賃料の前記予め決められた周期ごとの割引額の総額を算出する処理を行うように構成されたプロセッサとを含む。
【0006】
また、実施の形態にかかるプログラムは、ネットワークを介して端末装置と通信するように構成された通信インターフェースと、所定の指示命令とともに、ユーザが予め決められた賃料を支払って借りている賃貸不動産を一意に識別する賃貸不動産識別子と、賃貸不動産の賃料を示す賃料情報と、日付ごとの割引額を示す割引額情報とを対応付けて記憶するように構成されたメモリと、を有するコンピュータを、日付ごとの前記割引額を算出し、前記所定の指示命令に基づいて、日付ごとの前記割引額を前記端末装置に送信し、日付ごとの前記割引額に基づく前記ユーザによる前記端末装置に対する操作により選択され、前記他のユーザが前記賃貸不動産の再貸出を予約できる再貸出予約日を示す再貸出予約日情報を前記端末装置から受信する処理を行うように構成されたプロセッサとして動作させる。
【0007】
また、実施の形態にかかる方法は、ネットワークを介して端末装置と通信するように構成された通信インターフェースと、所定の指示命令とともに、ユーザが予め決められた賃料を支払って借りている賃貸不動産を一意に識別する賃貸不動産識別子と、賃貸不動産の賃料を示す賃料情報と、日付ごとの割引額を示す割引額情報とを対応付けて記憶するように構成されたメモリと、を含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記所定の命令を実行することによりなされる方法であって、日付ごとの前記割引額を算出し、前記所定の指示命令に基づいて、日付ごとの前記割引額を前記端末装置に送信し、日付ごとの前記割引額に基づく前記ユーザによる前記端末装置に対する操作により選択され、前記他のユーザが前記賃貸不動産の再貸出を予約できる再貸出予約日を示す再貸出予約日情報を前記端末装置から受信する段階とを含む。
【0008】
また、他の実施の形態にかかる端末装置は、賃貸不動産を予め決められた賃料を支払って借りているユーザの操作を受け入れるように構成された入力インターフェースと、ネットワークを介してサーバ装置と通信するように構成された通信インターフェースと、所定の情報を表示するように構成されたディスプレイと、所定の指示命令を記憶するように構成されたメモリと、前記所定の指示命令に基づいて、前記賃貸不動産が他のユーザに再貸出されたときに前記賃料から割り引かれ、額が日付ごとに変わりうる日付ごとの割引額と、前記日付とを対応付けて表示し、前記入力インターフェースにより受け入れられた表示した日付ごとの前記割引額に少なくとも基づく前記ユーザの操作に基づいて、他のユーザによる前記賃貸不動産の再貸出を予約できる再貸出予約日を選択し、選択された前記再貸出予約日を示す情報を前記サーバ装置に送信する処理を行うように構成されたプロセッサとを含む。
【0009】
また、他の実施の形態にかかるプログラムは、賃貸不動産を予め決められた賃料を支払って借りているユーザの操作を受け入れるように構成された入力インターフェースと、ネットワークを介してサーバ装置と通信するように構成された通信インターフェースと、
所定の情報を表示するように構成されたディスプレイと、所定の指示命令を記憶するように構成されたメモリと、を含むコンピュータを、前記賃貸不動産が他のユーザに再貸出されたときに前記賃料から割り引かれ、額が日付ごとに変わりうる日付ごとの割引額と、前記日付とを対応付けて表示し、前記入力インターフェースにより受け入れられた表示した日付ごとの前記割引額に少なくとも基づく前記ユーザの操作に基づいて、他のユーザによる前記賃貸不動産の再貸出を予約できる再貸出予約日を選択し、選択された前記再貸出予約日を示す情報を前記サーバ装置に送信する処理を行うように構成されたプロセッサとして動作させる。
【0010】
また、他の実施の形態にかかる方法は、賃貸不動産を予め決められた賃料を支払って借りているユーザの操作を受け入れるように構成された入力インターフェースと、ネットワークを介してサーバ装置と通信するように構成された通信インターフェースと、所定の情報を表示するように構成されたディスプレイと、所定の指示命令を記憶するように構成されたメモリと、を含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記所定の命令を実行することによりなされる方法であって、前記賃貸不動産が他のユーザに再貸出されたときに前記賃料から割り引かれ、額が日付ごとに変わりうる日付ごとの割引額と前記日付とを対応付けて表示する段階と、前記入力インターフェースにより受け入れられた表示した日付ごとの前記割引額に基づく前記ユーザの操作に少なくとも基づいて、他のユーザによる前記賃貸不動産の再貸出を予約できる再貸出予約日を選択する段階と、選択された前記再貸出予約日を示す情報を前記サーバ装置に送信する段階とを含む。
【発明の効果】
【0011】
実施の形態の様々な実施形態によれば、賃貸不動産の再貸出の利便性をさらに高めるサーバ装置などを提供することができる。
【0012】
なお、上記効果は説明の便宜のための例示的なものであるにすぎず、限定的なものではない。上記効果に加えて、または上記効果に代えて、実施の形態中に記載されたいかなる効果や当業者であれば明らかな効果を奏することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1A】実施の形態1にかかる端末装置に表示される再貸出予約画面を例示する第1の図である。
【
図1B】実施の形態1にかかる端末装置に表示される再貸出予約画面を例示する第2の図である。
【
図1C】実施の形態1にかかる端末装置に表示される再貸出予約画面を例示する第2の図である。
【
図2】実施の形態1にかかる第1のシステムの構成を示す図である。
【
図3】実施の形態1にかかる端末装置の構成を示す図である。
【
図4】実施の形態1にかかるサーバ装置の構成の例を示すブロック図である。
【
図5A】実施の形態1にかかるサーバ装置に記憶される賃借者情報テーブルを示す図である。
【
図5B】
図5Aに示した再貸出確定日情報Eiの内容を示す図である。
【
図6A】実施の形態にかかるサーバ装置に記憶される賃貸不動産情報テーブルを概念的に示す図である。
【
図6B】
図6Aに示した宿泊料情報Tiの内容を示す図である。
【
図7】システムの処理を例示する第1の通信シーケンス図である。
【
図8】第1の端末装置の処理を示すフローチャートである。
【
図9】実施の形態にかかる第1のサーバ装置の処理を示すフローチャートである。
【
図10】予約サイトとして機能するサーバ装置から他人の端末装置に送信された情報を表示される画面を例示する図である。
【
図11】再貸出予約日Niが確定して再貸出確定日Eiとされた後に再貸出予約日Niのキャンセルを制限する再貸出予約画面を例示する図である。
【
図12】実施の形態2にかかる第2のシステムの構成を示す図である。
【
図13】第1のサーバ装置が記憶する宿泊費データベースを例示する図である。
【
図14】第1のサーバ装置が記憶する予約率データベースを例示する図である。
【
図15】第1のサーバ装置が記憶する利益データベースを例示する図である。
【
図16】
図12に示した第2のシステムの処理を示す通信シーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施の形態1]
以下、実施の形態1を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下、図面において実質的に同じ構成要素、処理、情報およびデータには同じ符号および名称が付される。また、図面において構成要素およびデータの数および種類は例示的に示され、適宜、増減されたり変更されたりしうる。
【0015】
また、情報の処理および通信の主体となりうる構成要素はノードと総称されることがある。また、ノードの間における通信の順番は例示的に示され、適宜、変更されうる。また、図面において、発明の本質的な説明に関係しない構成要素は、適宜、省略されることがある。また、複数あり得る構成要素のいずれかを特定せずに示すときには、符号の添え字を省略することがある。また、図示の都合上、用語の一部が省略されることがあり、例えば、「家賃情報」から「情報」が省略されて「家賃」と記載されることがある。また、i,j,m,nは1以上の整数であり、1≦i≦mであり、1≦j≦nであり、iは単一の数だけではなく複数の数を表しえ、kは1~31の整数であり、XYは00~99の整数である。
【0016】
[当該システムの概要]
まず、以下に説明する当該システムの概要を説明する。ユーザが予め決められた賃料を支払い、賃貸不動産を借りているときに、旅行および出張などでこの賃貸不動産を、借りている期間のうちの一部の期間、賃貸不動産を空けることがある。ユーザが賃貸不動産を空けている間にも賃料は発生するが、空けている間、他のユーザにその賃貸不動産を貸すことができれば、賃借人の利益になる。
【0017】
一方、例えば、日本において、4月の下旬から5月の上旬には国民の休日が多くあり、これらの休日と、週末(土曜日および日曜日)と、仕事の休暇とをうまくつなげると、長期の連休が得られることがある。このように、長期の連休が得られる時期には、ホテル、旅館および民泊などの宿泊施設の宿泊費が高く設定されることが多い。
【0018】
宿泊施設の宿泊費と、賃貸不動産を再貸し出ししてユーザに還元される賃料の割引の額とを連動させて変化させると、宿泊費が高くなる時期に、多くの数の賃貸不動産が再貸し出しされるようにユーザを誘導できる。
【0019】
当該システムは、このような観点から、ユーザに還元する割引の額を、宿泊施設の宿泊料と連動させて変化させることにより、賃貸不動産の再貸し出しの需要が多くなる期間に、多くのユーザから賃貸不動産の再貸し出しを受けられるように工夫されている。また、当該システムは、多くのユーザに、貸し出し不動産の需要が多くなる期間に賃貸不動産の再貸し出しを行うモチベーションを与えて、多くの賃貸料の割引の額を高くし、多くの利益をもたらせるように工夫されている。さらに、当該システムは、例えば、月ごとなど、予め決められた期間ごとに、ユーザが借りている賃貸不動産の再貸出の予約を他のユーザから受けることができるようにする日をユーザが確定させた時点で、賃料の割引額を計算し、ユーザに通知できるように工夫されている。
【0020】
なお、以下、「ユーザ」は「賃借人」と記載され、「他のユーザ」は「他人」と記載され、賃貸不動産の「賃料」は「家賃」と記載される。また、以下、賃借人が他人に賃貸不動産を貸すことは、「再貸出」と記載され、「ユーザが借りている賃貸不動産の再貸出の予約を他のユーザから受けることができるようにする日」は、「再貸出予約日」と記載される。
【0021】
図1A,
図1B,
図1Cは、実施の形態にかかる端末装置に表示される再貸出予約画面100を例示する第1~第3の図である。具体的には、
図1Aは、上記システムを構成する端末装置において、当該システムにかかるアプリケーションが実行されたときに表示される画面であって、賃借者が再貸出予約日を選択するために用いる画面を例示する。
【0022】
図1Aに示すように、端末装置のディスプレイにカレンダーの形式で、ある年(20XY年)の5月の日付102が表示され、5月1日から5月31日までの各日付に対応付けて、ユーザが賃貸不動産の再貸出予定日にしたときに家賃から割り引かれる割引の額が日付102ごとに表示される。また、
図1Bに示すように、ユーザが再貸出予約画面100に表示された日付102に対して、マウスを用いてクリックする、あるいは、タッチ場ネルを用いてタップするなどの操作を行うと、その日が貸出予定日として選択され、る。
【0023】
例えば、
図1A~
図1C示すように、日付ごとの割引の額は変わりうる。つまり、日付ごとの割引の額の最低額が1500円に設定され、日本の国民の休日5月3~5日に近い日に日付ごとの割引の額が上がるように設定され、さらに、国民の休日とその間の日において日付ごとの割引の額が最も大きくなるように設定される。
【0024】
図1A~
図1Cにおいては、この年の5月において、3日の日付ごとの割引額Dikが6500円、1日,2日,4日~7日の日付ごとの割引額Dikが6000円、8日の日付ごとの割引額Dikが5000円、13日の日付ごとの割引額Dikが4500円、14日の日付ごとの割引額Dikが3500円、9日~12日の日付ごとの割引額Dikが3000円、20日,21日の日付ごとの割引額Dikが2500円、15日~19日,27日,28日の日付ごとの割引額Dikが2000円、22日~26日,29~31日の日付ごとの割引額Dikが1500円の場合が例示されている。なお、日付ごとの割引額Dikの定義は式2を参照して後述される。
【0025】
一方、当該システムを利用する賃借人も、長い連休を得られる期間には、旅行などにより家を空ける可能性が高い。そこで、賃借人も、4月下旬から5月上旬までの間に旅行をするときには、
図1Bに示すように、この期間に再貸出予約日を多く設定すれば、旅行に要する費用と、賃貸不動産の再貸し出しにより得られる利益とを相殺させられるなど利益を得られる。
【0026】
賃借者が、タッチパネルなどの入力インターフェースを介して、
図1Aに示した再貸出予約画面100を参照して表示された日付102から、再貸出予約日を選択すると、
図1Bに示すように、その日が選択されたことを示す表示104がなされる。その後、賃借者が「再貸出予約」との記載を含む再貸出予約アイコン106をクリックすると、サーバ装置に再貸出予約日などの情報が送信され、他人に賃貸不動産を再貸出できるようになる。
【0027】
図1B,
図1Cに示すように、賃貸不動産の賃借人により、5月において、1日~6日,13日,14日,17日,18日,20日,21日が再貸出予約日として選択され、その結果、
図1Cに示すように、5月分の再貸出予約日に設定された割引の合計額が53500円とが算出され、5月分の家賃(120000円)と、割引後の5月分の家賃(66500円)とともに賃借者に通知される。
【0028】
なお、実施の形態において、賃貸不動産とは1人以上の賃借者に対して予め決められた家賃で貸されているオフィスビル、マンション、アパート、家屋などの賃貸不動産物件を意味する。また、「予め決められた家賃を支払う」こととは、賃借者が賃貸不動産を賃貸する時点でその家賃が支払われている必要はなく、将来その家賃の少なくとも一部が支払われることが予定されていればよい。
【0029】
[実施の形態にかかるシステム1の構成]
図2は、実施の形態にかかる第1のシステム1の構成を示す図である。
図2に示すように、システム1は、賃借人が用いる第1の端末装置14-1と、賃貸不動産の再貸出を予約する他人が用いる第2の端末装置14-2と、これらから遠隔の場所に配置された第1および第2のサーバ装置16-1,16-2とを含む。端末装置14-1,14-2とサーバ装置16-1,16-2とは、有線通信回線および無線通信回線の組み合わせ、または、これらの一方のみを含むインターネットなどのネットワーク120を介して互いに通信できるように接続される。
【0030】
なお、サーバ装置16-1の運営者が、賃借人に直接、賃貸不動産を貸して割引後の家賃を受け取ったり、賃貸不動産の持ち主に代わって賃貸不動産を管理し、賃借人から割引後の家賃を受け取って賃貸不動産の持ち主に収めたりしてよい。
【0031】
なお、
図2には端末装置14-1,14-2とサーバ装置16-1,16-2とがそれぞれ2つずつ示されているが、これらの数はさらに多くなりうる。また、サーバ装置16-1,16-2は、その処理の一部をそれぞれ実行する複数のコンピュータおよび記憶装置などにより構成されうる。
【0032】
端末装置14-1は、主に、賃貸不動産の再貸出のためのアプリケーションを実行し、賃借者に賃貸不動産を再貸出するためのインターフェースを提供する。反対に、端末装置14-1は、サーバ装置16-1にアクセスし、再貸出された賃貸不動産を予約に用いられるユーザインターフェースを提供する。端末装置14-2は、賃借者が借りている賃貸不動産の再貸出を予約する他人に対して、再貸出の予約のために必要なユーザインターフェースを提供する。
【0033】
サーバ装置16-1は、賃貸不動産の様々な属性情報および端末装置14-1から受信した再貸出予約に関する情報を記憶し、管理する。サーバ装置16-2は、再貸出される賃貸不動産の予約を受け付ける予約サイトのサーバ装置として利用される。
【0034】
[端末装置14-1]
図3は、実施の形態にかかる端末装置14-1,14-2の構成を示す図である。なお、端末装置14-1は、
図3に示した構成要素の一部が省略された構成をとることも、他の構成要素がさらに加えられた構成をとることもできる。
【0035】
端末装置14-1の一例として、スマートフォンに代表される無線通信可能な携帯型の端末装置が挙げられる。ただし、端末装置14-1は、スマートフォンに限定されず、フィーチャーフォン、携帯情報端末、PDA、ラップトップパソコンまたはデスクトップパソコンなど、実施の形態にかかるアプリケーションの実行に好適な装置であればよい。
【0036】
図3によると、端末装置14-1は、ディスプレイ140、プロセッサ142、GPSセンサ146を含むセンサ144、通信処理回路150およびアンテナを含む通信インターフェース148、RAM、ROM、不揮発性メモリ、HDDおよびSSDから構成されるメモリ152、タッチパネル158およびハードキー160を含む入力インターフェース154を含む。これらの各構成要素は、バスおよび信号線を介して相互にデータを入出力できるように接続される。
【0037】
ディスプレイ140は、プロセッサ142の指示に応じて、メモリ152に記憶された画像情報を読み出して、実施の形態にかかる再貸出の予約のためのアプリケーションを実行することにより生成される各種表示(
図1A~
図1C,
図10,
図11)を行う表示部として機能する。ディスプレイ140は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイから構成される。
【0038】
入力インターフェース154は、タッチパネル158およびハードキー160の少なくとも一方などから構成され、再貸出の予約のためのアプリケーションの起動や再貸出予約に関する賃借者の操作を受け付ける入力部として機能する。タッチパネル158は、ディスプレイ140を被覆するように配置され、ディスプレイ140の表示する画像データに対応する位置座標の情報をプロセッサ142に出力する。タッチパネル方式としては、抵抗膜方式、静電容量結合方式、超音波表面弾性波方式など、公知の方式を利用することができる。実施の形態においては、タッチパネル158は、指示体によりなされたスワイプ操作やタップ操作を検出する。
【0039】
プロセッサ142は、1つ以上のCPUおよびその周辺回路から構成され、メモリ152に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御する制御部として機能する。具体的には、プロセッサ142は、実施の形態にかかるアプリケーションを実行するためのプログラムやOSを実行するためのプログラムをメモリ152から読み出して実行する。
【0040】
実施の形態においては、特に、プロセッサ142は、入力インターフェース154により受け付けられた賃借者の操作に基づいて賃貸不動産を他人に再貸出できるようにする再貸出予約日を選択する処理、通信インターフェース148を介して再貸出予約日をサーバ装置16-1に送信する処理、他人により再貸出が選択されたか否かにかかわらず再貸出予約日に基づいて割引かれた家賃をディスプレイ140に出力する処理、他人により賃貸不動産の再貸出が選択された場合はディスプレイ140に再貸出される旨の通知を出力する処理、再貸出予約日において再貸出することが確定する旨をサーバ装置16-1から受信すると、再貸出予約のキャンセルを制限する表示をディスプレイ140に出力する処理などを実行する。
【0041】
メモリ152は、プログラムおよびその実行に必要とされるデータを記憶する。メモリ152において、ROMは、本実施形態にかかるアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。RAMは、ROMに記憶されたプログラムがプロセッサ142により処理されている間、データの書き込みおよび読み込みをするために用いられる。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によりデータの書き込みおよび読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了し、端末装置14-1に電力が供給されなくなった後も保持される。
【0042】
実施の形態においては、特に、メモリ152には、再貸出予約日を選択する処理、再貸出予約日を送信する処理、割引かれた家賃を表示する処理、再貸出される旨の通知を表示する処理、および、再貸出予約のキャンセルを制限する表示を行う処理などのためのプログラムが記憶される。
【0043】
再貸出予約日を選択する処理において、端末装置14-1は、入力インターフェース154により受け付けられた賃借者の操作に従って、
図1A,
図1Bを参照して説明したように、再貸出予約日を表示し、選択する。再貸出予約日を送信する処理において、端末装置14-1は、通信インターフェース148を介して再貸出予約日をサーバ装置16-1に送信する。
図1Cを参照して説明したように、割引かれた家賃をディスプレイ140に出力する処理において、端末装置14-1は、他人により再貸出が予約されたか否かにかかわらず算出された家賃の割引額などを端末装置14-1に表示する。
【0044】
割引かれた家賃を出力する処理において、端末装置14-1は、再貸出予約日に基づいて割引額が割引かれた家賃をディスプレイ140に表示する。再貸出される旨の通知を表示する処理において、端末装置14-1は、他人により賃貸不動産の再貸出が選択された場合はディスプレイ140に再貸出される旨の通知を表示する。再貸出予約のキャンセルを制限する表示を行う処理において、端末装置14-1は、再貸出予約日において再貸出することが確定する旨をサーバ装置16-1から受信したとき、再貸出予約のキャンセルを制限する表示をディスプレイ140に表示する。
【0045】
通信インターフェース148は、通信処理回路150およびアンテナを介して、遠隔に設置されたサーバ装置16-1などとの間で情報を送受信する。通信処理回路150は、本実施形態にかかる再貸出の予約のためのアプリケーションを実行するプログラム、および、
図5A,
図5B,
図6A,
図6Bを参照して後述する当該アプリケーションにおいて利用される各種情報を、当該アプリケーションの進行に応じて、サーバ装置16-1から受信する処理を行う。また、通信インターフェース148は、当該アプリケーションの実行の結果をサーバ装置16-1に送信する処理を行う。
【0046】
通信処理回路150は、LTE方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理されるが、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式に基づいて処理することもできる。また、無線通信に代えて、または加えて、有線通信を用いることもできる。
【0047】
センサ144は、GPSセンサ146を含む。GPSセンサ146は、複数の衛星との通信により端末装置14-1の現在位置情報を検出する。現在地情報の検出は、予め決められた間隔(例えば、3分間隔)で実行できる。なお、本実施形態において、センサ144で検出される現在地情報は、現実空間における緯度・経度などの座標情報であったり、現実空間に形成されたエリア(例えば市区町村や都道府県など)を特定する情報であったりしてよい。
【0048】
また、本実施形態においてはセンサ144の例としてGPSセンサ146などを挙げたが、これに限らず、WiFiのアクセスポイントや広帯域無線通信の基地局の情報なども現在地情報として利用でき、これらの情報を取得できる通信処理ユニットなどもセンサ144として利用し得る。このような現在地情報は、例えば他のユーザが端末装置14-1を介して賃貸不動産の再貸出の予約を行うときに、予約できる賃貸不動産を検索するために利用される。
【0049】
[サーバ装置16-1]
図4は、実施の形態にかかるサーバ装置16-1,16-2の構成の例を示すブロック図である。なお、
図4に示した構成要素の一部が省略された構成をとることも、他の構成要素がさらに加えられた構成をとることもできる。
【0050】
図4に示すように、サーバ装置16-1,16-2は、それぞれ、バスおよび信号線を介してデータを入出力できるように接続された1つ以上のメモリ161、プロセッサ162、出力インターフェース164および通信インターフェース166を含む。メモリ161は、RAM、ROM、および不揮発性メモリ、HDDなどを含む。プロセッサ162は、CPUおよびその周辺回路などから構成される。
【0051】
メモリ161は、本実施形態にかかる各処理のための指示命令やOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。このようなプログラムは、プロセッサ162によりプロセッサ162のRAMにロードされて実行される。また、メモリ161は貸出物件情報テーブルなどの様々な情報を記憶する。なお、これらの情報は、
図5A,
図5B,
図6A,
図6Bを参照して後述される。
【0052】
また、本実施形態において、メモリ161は、再貸出予約日情報を受信する処理、家賃の割引額を算出する処理、割引かれた家賃を算出する処理、割引かれた家賃を端末装置14-1に送信する処理、再貸出を予約できる日を示す情報を送信する処理、および、予約を確定する処理などを実行するためのプログラムを記憶する。
【0053】
再貸出予約日情報を受信する処理において、サーバ装置16-1は、端末装置14-1における賃借者による操作に応じて選択された貸出予約日のうちの1日以上を示す再貸出予約日情報を受信する。家賃の割引額を算出する処理において、サーバ装置16-1は、他人により賃貸不動産の再貸出が予約されたか否かにかかわらず、受信した再貸出予約日情報とメモリ161に記憶された割引額情報とに基づいて前記家賃の割引額を算出する。
【0054】
割引かれた家賃を算出する処理において、サーバ装置16-1は、メモリ161に記憶され、家賃を示す家賃情報(賃料情報)と、決定された割引額とに基づいて、割引かれた家賃を算出する。割引かれた家賃を端末装置14-1に送信する処理において、サーバ装置16-1は、割引額か割引かれた家賃の少なくともいずれか1つを、通信インターフェース166を介して端末装置14-1に送信する。
【0055】
再貸出を予約できる日を示す情報を送信する処理において、サーバ装置16-1は、再貸出予約日情報を受信すると、他人による再貸出の選択を受け付けるために、端末装置14-1に通信インターフェース166を介して再貸出できる日を示す情報を送信する。予約を確定する処理において、サーバ装置16-1は、再貸出予約日情報を受信し、予め決められた条件に基づいて他人に再貸出できることを確定する。
【0056】
サーバ装置16-1のプロセッサ162は、メモリ161に記憶された各種プログラムを実行し、接続された他の構成要素を制御するための制御部として機能する。特に、本実施形態において、プロセッサ162は、再貸出予約日情報を受信する処理、家賃の割引額を算出する処理、割引かれた家賃を算出する処理、割引かれた家賃を端末装置14-1に送信する処理、再貸出を予約できる日を示す情報を送信する処理、および、予約を確定する処理などを実行するために、上述したようにメモリ161に記憶されたプログラムを記憶する。
【0057】
サーバ装置16-1の通信インターフェース166は、例えば、端末装置14-1およびサーバ装置16-2とネットワーク120を介して、各種情報などを送受信するための変調および復調などの処理を行う。通信インターフェース166は、無線通信回線または無線通信回線方式およびこれらの組み合わせを介して端末装置14-1と通信し、この実施の形態においては、端末装置14-1から賃借者識別子(ID)情報および再貸出予約情報などを受信し、賃借者情報および再貸出予約日確定情報などを送信する。
【0058】
また、サーバ装置16-1は、通信インターフェース166を介して、賃貸不動産の再貸出の予約サイトとして機能するサーバ装置16-2に対して、確定された再貸出予約日と再貸出の家賃などを送信する。なお、以下、賃貸不動産を再貸し出しして、貸出先の他人がサーバ装置16-1の運営者が受け取る家賃は、旅館業法に従って、「宿泊料」と記載される。
【0059】
出力インターフェース164は、特に図示はしていないが、プリンタやディスプレイなどの様々な外部装置との間で情報の入出力をするための情報入出力部として機能する。出力インターフェース164は、シリアルポート、パラレルポート、USBなど、所望に応じて公知の接続形式を採用できる。
【0060】
[メモリ161に記憶される情報]
図5Aは、実施の形態にかかるサーバ装置16-1に記憶される賃借者情報テーブルを示す図である。
図5Bは、
図5Aに示した再貸出確定日情報Eiの内容を示す図である。
図5A,
図5Bに示す賃借者情報テーブルおよびその内容は、サーバ装置16-1の運営者の方針に従った一定の周期、例えば、
図1A~
図1Cに示したように、1か月ごとに作成される。
図5A,
図5Bに示す賃借者情報テーブルに記憶される情報は、アプリケーションの実行に応じて受信されてメモリ161に記憶され、随時、更新される。ただし、以下、各情報を識別するTiなどの符号は、各情報が示す数値および情報の内容などを識別する符号としても用いられる。
【0061】
図5Aに示すように、賃借者情報テーブルはm個のエントリを含み、第i番目のエントリには、賃借者識別子(ID)Uiと、賃貸不動産識別子Ciと、再貸出予約日情報Niと、再貸出確定日情報Eiと、割引額情報Diとがそれぞれ対応付けられて記憶される。
【0062】
賃借者識別子Uiは、複数の賃借者それぞれを一意に識別する。賃貸不動産識別子Ciは、複数の賃借者が借りている賃貸不動産それぞれを一意に識別する。再貸出予約日情報Niは、賃借者が入力インターフェース154を介して入力した再貸出予約日を示す。再貸出予約日情報Niは、再貸出予約日そのものであったり、再貸出予約日が変換されて、再貸出予約日を特定できる情報であったりする。
【0063】
再貸出確定日情報Eiは、賃借者により入力された再貸出予約日のうち、家賃を支払う周期に対応する期間ごと、例えば1か月ごとに、予め決められた条件に従って再貸出できることが確定した日を示す。この条件は、例えば、1か月ごとの再貸出予約日の日数が予め決められた閾値、例えば25日を超えず、また、連続した再貸出予約日からなる期間の数が5を超えないことである。割引額情報Diは、
図1A~
図1Cに示したように、再貸出予約日などに基づいて算出され、宿泊施設の宿泊料などに連動して毎日、変化する家賃の割引額を、家賃を支払う周期に対応する期間ごと、例えば1ヶ月ごとに示す。再貸出確定日情報Eiは、再貸出確定日そのものであったり、再貸出確定日情報Eiが変換されて、再貸出確定日情報Eiを特定できる情報であったりする。
【0064】
図5Bに示すように、再貸出確定日情報Eiは、賃借者情報テーブルに含まれうる日数と同じ31の数値Ei1,Ei2,Ei3,・・・,Eik,・・・Ei31を含む。数値Eikは、賃借者情報テーブルが対応する月、例えば、
図1A~
図1Cに示した20XY年の5月に含まれる1日~31日のいずれかに対応し、再貸出が確定された日を数値1で示し、再貸出が確定されていない日を数値0で示す。
【0065】
なお、2月に含まれる日の数は28または29であり、4月,6月,9月,11月に含まれる日は30であるが、2月の数値Ei29~Ei31またはEi30,Ei31の数値を0にし、また、4月,6月,9月,11月のEi31の数値を0にすることにより、このような月ごとの日数の変化に対応できる。また、
図1A~
図1Cに示した例においては、5月分の再貸出確定日情報Ei1~Ei6,Ei13,Ei14,Ei17,Ei18,Ei20,Ei21の数値が1とされ、5月のその他の再貸出確定日情報Eikの数値が0とされる。
【0066】
図6Aは、実施の形態にかかるサーバ装置16-1に記憶される賃貸不動産情報テーブルを概念的に示す図である。
図6Bは、
図6Aに示した宿泊料情報Tiの内容を示す図である。
図6A,
図6Bに示す賃貸不動産情報テーブルおよびその内容は、
図5A,
図5Bに示した賃借者情報テーブルおよびその内容と同様に、サーバ装置16-1の運営者の方針に従った一定の周期、例えば1か月ごとに作成される。
図6A,
図6Bに示す賃貸不動産情報テーブルに記憶される情報は、例えば、予めサーバ装置16-1の運営者により用意されてメモリ161に記憶される。
【0067】
図6Aに示すように、賃貸不動産情報テーブルはn個のエントリを含み、i番目のエントリには、賃貸不動産識別子Ciと、家賃情報Riと、日付ごとに変化しうる宿泊料情報Tiと、場所情報Liと、経費情報Xiと、現在の予約率情報Oiと、利益情報Piと、
図6Aに示した割引額LLiの下限値を与える下限値情報LLiと、家賃の割引額の上限値を示す割引上限値ULiと、日数情報Yiと、日付ごとの宿泊料情報Tiとが対応付けられて含まれる。なお、割引上限値ULiは、割引の額の上限値ではなく、最小限の家賃Riの値としても定義されうる。
【0068】
賃貸不動産識別子Ciは、賃借者情報テーブルの賃貸不動産識別子Ciと共通である。家賃情報Riは、賃貸不動産の家賃を示す。場所情報Liは、賃貸不動産Ciの場所を示す。経費情報Xiは、賃貸不動産Ciの再貸出に必要な経費を示す。
【0069】
予約率情報Oiは、現在の予約率を示す。利益情報Piは、サーバ装置16-1の利益を示す。下限値情報LLiは、
図6Aに示した日付ごとの割引額Diの下限値を与え、例えば、
図1A~
図1Cにおいては、Di=1500円に設定されている。
【0070】
日数情報Yiは、確定した再貸出予約日全ての日付を示す。つまり、
図1B,
図1Cに示したように、5月において、1日~6日,13日,14日,17日,18日,20日,21日が再貸出予定日に選ばれたときには、日数情報Yiは、5月1日~6日,13日,14日,17日,18日,20日,21日の日数(12)を示す。宿泊料Tiは、サーバ装置16-1の運営者が他人に賃貸不動産Ciを貸出したときに、この他人に1日を単位として請求され、この他人から運営者に支払われる日付ごとの宿泊料を示す。
【0071】
図6Bは、
図6Aに示した日付ごとの宿泊料情報Tiの内容を示す図である。
図6Bに示すように、宿泊料Tiは、再貸出確定日情報Eiと同様に、賃借者情報テーブルに含まれうる日数と同じ31の数値Ti1,Ti2,Ti3,・・・,Tik,・・・Ti31を含む。数値Tikは、賃借者情報テーブルが対応する月、例えば、
図1A~
図1Cに示した20XY年の5月に含まれる1日~31日それぞれの宿泊料の額を示す。宿泊料Tiの月ごとの日数の増減への対応は、再貸出確定日情報Eiについて上述したように行われる。
【0072】
なお、
図1A~
図1Cに示した例においては、20XY年の5月において、Ti3の額が6500円とされ、Ti1,Ti2,Ti4~Ti7の値が6000円とされ、Ti8額が5000円とされ、Ti13の額が4500円とされ、Ti14の額が3500円とされ、Ti9~Ti12の額が3000円とされ、Ti20,Ti21の額が2500円とされ、Ti15~Ti19,Ti27,Ti28の額が2000円とされ、Ti22~Ti26,Ti29~Ti31の額が1500円とされる。
【0073】
なお、場所情報Liは、例えば他人が、再貸出できる物件を、宿泊予約サイトなどで検索するときに利用されうる。また、賃貸不動産情報テーブル当該情報は、サーバ装置16-1の運営者の方針などに応じて、賃貸不動産の広さ、間取り、土地価格、周囲に存在する物、施設、観光地、交通アクセス、季節、宿泊施設の繁忙期、国際情勢、病気の流行、物価変動および天候など、日付ごとの宿泊料Tikに関係するあらゆる情報を含みうる。
【0074】
なお、
図5Aに示した家賃Riの割引額Diは、下式1に示されるように、例えば、サーバ装置16-1の運営者により決められた周期ごと、例えば1か月ごとに、日付ごとの宿泊費再貸出確定日情報Eiに含まれる数値Eikそれぞれと、宿泊料Tiに含まれる数値Tikそれぞれとの乗算値から、サーバ装置16-1の運営者の経費Xiおよび利益Piを減額した減額値の累加算値に、現在の予約率Oiを乗算した金額として、下限値LLiと日数Yiとの乗算値以上で、割引上限値ULi以下となるように算出される。
【0075】
つまり、割引額Diは、再貸出確定日情報Eiに含まれる日付ごとに家賃から割り引かれる1か月分の割引額の総額である。さらに、割引額Diは、サーバ装置16-1の運営者の方針に従って、さらに、100円など、きりのよい単位などに丸められてよい。
【0076】
【0077】
ただし、式1において、ULi≧Di≧Yi×LLiであり、1≧Oi≧0である。
【0078】
なお、
図1A~
図1Cに示された日付ごとの割引額Dikは、下式2により算出される。
【0079】
【0080】
ただし、経費Xiおよび利益Piを1つの係数として扱うなどの、上式1,2に対する適宜の変更が可能である。
【0081】
貸出予定日の日数は、確定した貸出予定日を、例えば1か月ごとに集計することにより得られる。日付ごとの宿泊料Tiは、賃貸不動産を貸出たときに他人が支払う家賃(宿泊費)である。日付ごとの宿泊料Tiは、例えば、この賃貸不動産の付近にあり、サーバ装置16-1の運営者以外が経営する宿泊施設の宿泊費、および、サーバ装置16-1の運営者がこの賃貸不動産およびその付近の賃貸不動産を再貸出したときに他人に請求した過去における日付ごとの宿泊料Tiに基づいて、サーバ装置16-1の運営者により設定される。
【0082】
現在の予約率Oiは、再貸出予約日の日数に対して、他人により再貸出が予約された日数の割合である。現在の予約率は、例えば、この賃貸不動産の付近にあり、サーバ装置16-1の運営者以外が経営する宿泊施設の稼働率、および、サーバ装置16-1の運営者が賃貸不動産Ciおよびその付近の賃貸不動産を過去に貸出たときの過去の予約率Oiに基づいて、サーバ装置16-1の運営者により設定される。なお、現在の予約率Oiおよび現在の予約率Oiもまた、1か月ごとにではなく、運営者により、例えば、1日ごと、あるいは1週間ごとに設定されてよい。
【0083】
上式1を参照して説明したように、家賃Riは、実際に賃貸不動産の再貸出を他人が予約をするか否かにかかわらず、サーバ装置16-1の運営者が設定した日付ごとの宿泊料Tiおよび再貸出確定日Eiに従って減額される。従って、賃借者は、日付ごとの宿泊料Tiを参照して貸出予定日を設定し、確定させるのみで、自分が他人に対して勧誘を行う必要なく利益を得ることができるので、システム1は、賃借者にとって便利である。また、割引額Diは、割り引かれた家賃を介して賃借者に還元されて賃借者の収入になるとも考えられるので、システム1により賃借者は収入を得ることができる。
【0084】
[通信シーケンス]
図7は、システム1の処理を例示する第1の通信シーケンス図である。具体的には、
図7に示す通信シーケンスは、端末装置14-1とサーバ装置16-1において各プロセッサが処理をすることによりこれらのノードの間で行われる。
【0085】
図7に示すS100の処理において、端末装置14-1は、賃借者の操作に応じて、サーバ装置16-1を利用して賃貸不動産を再貸出するためのアプリケーションを起動する。
【0086】
ステップS102において、端末装置14-1は、
図5Aに示した賃借者識別子Uiをサーバ装置16-1に送信する。
【0087】
ステップS104において、サーバ装置16-1は、端末装置14-1から賃借者識別子Uiを受信し、この賃借者識別子Uiの認証を行い、端末装置14-1を使用する賃借者が正当にサーバ装置16-1を利用しうるか否かを判断する。
【0088】
端末装置14-1を使用する賃借者が正当にサーバ装置16-1を利用しうると判断されると、ステップS106において、サーバ装置16-1は、
図5Aに示した賃借者情報テーブルのi番目のエントリに含まれ、賃借者識別子Uiに対応付けられた情報Ci,Ni,Diと、
図5A,
図5Bに示した情報Ei(Ei1~Eik~Ei31)を端末装置14-1に送信する。
【0089】
ステップS108において、端末装置14-1は、賃借者識別子Uiに対応付けられた情報Ci,Ni,Ei,Diと、再貸出予約メニューおよび賃貸不動産詳細表示メニューなどの選択アイコンなどが表示されたメニュー画面を、ディスプレイ140に表示する。
【0090】
ステップS110において、端末装置14-1は、入力インターフェース154を介して、賃借者が再貸出予約メニューの選択アイコンに対する操作を行うと、この操作に応じて、再貸出予約画面100を端末装置14-1のディスプレイ140に表示する。
【0091】
ステップS112において、端末装置14-1は、賃貸不動産の再貸出予約処理を行う。
【0092】
ステップS114において、端末装置14-1は、賃借者により選択された再貸出予約日を示す再貸出予約情報Niをサーバ装置16-1に送信する。
【0093】
ステップS116において、サーバ装置16-1は、再貸出予約情報Niを受信すると、再貸出予約確定処理を行う。再貸出予約確定処理により、予め決められた条件に従って、端末装置14-1から受信した再貸出予約情報が示す再貸出予約日において、賃貸不動産の再貸出できるか否かが判断され、賃貸不動産の再貸出できるときに、再貸出予約日が確定される。
【0094】
ステップS118において、サーバ装置16-1は、上式1を参照して説明したように割引の額を算出し、算出した割引の額を示す割引額情報Diを生成して、
図5Aに示した賃借者情報テーブルに記憶し、さらに、この割引額を家賃情報Riから減算して割引後の家賃(Ri-Di)を算出する。
【0095】
ステップS120において、サーバ装置16-1は、S116の処理において確定された再貸出予約日を示す再貸出予約日確定情報Eiと、S118の処理において算出された割引後の家賃を示す割引後家賃情報とを端末装置14-1に送信する。
【0096】
ステップS122において、端末装置14-1は、サーバ装置16-1から再貸出予約日確定情報Eiと割引後家賃情報とを受信し、
図1Cを参照して上述したように、ディスプレイ140に表示する。
【0097】
ステップS124において、サーバ装置16-1は、サーバ装置16-2に、賃貸不動産識別子C1~Cm、再貸出確定日情報N1~Nm、宿泊料T1~Tmおよび場所情報L1~Lmなど、賃貸不動産の再貸出予約のために必要とされる情報を送信する。
【0098】
ステップS130において、サーバ装置16-1は、例えば、予め決められた家賃Riの支払日に、割引後の家賃を賃借人に請求する処理を行う。
【0099】
ステップS132において、サーバ装置16-1は、割引後の家賃を賃借人に請求する情報を端末装置14-1に送信する。
【0100】
ステップS134において、端末装置14-1は、割引後の家賃を賃借人に表示し、この表示に応じた賃借人の操作に応じて、サーバ装置16-1に対して割引後の家賃を支払うための処理を行う。
【0101】
ステップS136において、端末装置14-1は、割引後の家賃を銀行口座あるいはクレジットカードを用いてサーバ装置16-1の運営者に支払った賃借人による操作に応じて、割引後の家賃を支払った旨を示す情報をサーバ装置16-1に送信する。
【0102】
[端末装置14-1の処理]
図8は、第1の端末装置14-1の処理を示すフローチャートである。なお、
図8に示された端末装置14-1の処理は、
図7に示した通信シーケンスにおけるS108~S122の処理に対応する。
図8に示す処理は、プロセッサ142が、予め決められた周期で、メモリ152に記憶されたプログラムをRAMに読み出して実行することにより起動される。
【0103】
図8に示すステップS140において、端末装置14-1のプロセッサ142は、ディスプレイ140にメニュー画面が表示された状態において、入力インターフェース154を介して、賃借者が再貸出予約メニューの選択アイコンに対する操作を行ったか否かを判断する。端末装置14-1は、操作が行われたとき(S140の処理においてY)にはS142の処理に進み、処理を行われなかったとき(S140の処理においてN)には処理を終了する。
【0104】
ステップS142において、プロセッサ142は、ディスプレイ140に、
図1に示した再貸出予約画面100を表示する。再貸出予約画面100は、「再貸出予約日を選択してください」という表示と、
図1A~
図1Cを参照して上述したように、端末装置のディスプレイにカレンダーの形式で表示された日付102とを含む。なお、プロセッサ142は、賃借者による「< >」の形のボタンへのタップ操作などの操作に応じて、再貸出予約画面100に含まれるカレンダーを、それ以前の月のカレンダーまたはそれ以降の月のカレンダーに変更する。
【0105】
ステップS144において、プロセッサ142は、賃借者が、再貸出予約画面に対して、入力インターフェース154を介して再貸出予約日を選択する操作を行ったか否かを判断する。端末装置14-1は、操作が行われたとき(S144の処理においてY)には、S146の処理に進み、操作が行われなかったとき(S144の処理においてN)には処理を終了する。
【0106】
なお、
図1A~
図1Cに例示した再貸出予約画面は、賃借者の操作の入力を受け付けることにより、20XY年5月1日~6日,13日,14日,17日,18日,20日,21日が、再貸出予約日として選択されたことを示す。なお、再貸出予約日として選択されたこれらの日には、選択されたことを示す表示104が行われ、選択されなかった日と識別できるようにされる。
【0107】
なお、再貸出予約日が1日も選択されていないときには、再貸出予約アイコン106には、例えばグレーの色にされ、このアイコンに対する賃借者の操作が受け付けられないことが、賃借者が視認できるように表示される。一方、再貸出予約日が選択されると、再貸出予約アイコン106は活性化し、例えばブルーにハイライト表示され、このアイコンに対する賃借者の操作が受け付けられうることが、賃借者が視認できるように表示される。なお、再貸出予約アイコン106が活性化されると、キャンセルアイコン108も活性化し、賃借者がこのアイコンをタップ操作することにより、一度選択した再貸出予約日をキャンセルできる。
【0108】
図8に示すステップS146において、プロセッサ142は、賃借者が、再貸出予約画面に対して、入力インターフェース154を介して再貸出予約アイコンを選択する操作を行ったか否かを判断する。端末装置14-1は、操作が行われたとき(S146の処理においてY)にはS148の処理に進み、操作が行われなかったとき(S146の処理においてN)には処理を終了する。
【0109】
ステップS148において、プロセッサ142は、再貸出予約情報を、通信インターフェース148を介してサーバ装置16-1に送信する。再貸出予約情報は、再貸出予約日を示す情報と、再貸出される賃貸不動産の賃貸不動産識別子Ciおよびこの賃貸不動産を借りている賃借者の賃借者識別子Uiまたはこれらのいずれか一方を含む。
【0110】
ステップS150において、プロセッサ142は、サーバ装置16-1から、予め決められた時間が経過するまでに、
図7に示したS120の処理において送信された再貸出予約確定情報を受信したか否かを判断する。端末装置14-1は、再貸出予約確定情報が受信されたとき(S150の処理においてY)にはS152の処理に進み、受信されなかったときには処理を終了する。
【0111】
ステップS152において、プロセッサ142は、
図7に示したS120の処理においてサーバ装置16-1から送信された再貸出予約日確定情報を受信し、
図1Cを参照して上述したようにディスプレイ140に表示する。
【0112】
再貸出予約日確定情報の画像には、「再貸出確定しました。」との表示とともに、カレンダー形式で表示された日付102が表示され、さらに、確定した再貸出予約日を示す表示104が行われる。再貸出予約日確定情報の画面110に含まれる画像112には、再貸出を行わないときの家賃Ri(
図1Cにおいて120000円)と、割引額(同じく53500円)と、割引後の家賃(同じく66500円)とが表示される。従って、賃借者は、賃貸不動産の再貸出によって得られた利益を、再貸出予約日確定情報の画像により確認できる。
【0113】
[サーバ装置16-1の処理]
図9は、実施の形態にかかる第1のサーバ装置16-1の処理を示すフローチャートである。なお、
図9は、
図7に示したS116~S120の処理に対応する。
図9に示す処理は、例えば、予め決められた周期で、サーバ装置16-1のプロセッサ162がメモリ161に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより行われる。
【0114】
図9に示すように、ステップS160において、サーバ装置16-1のプロセッサ162は、
図1に示した再貸出予約情報を、端末装置14-1から通信インターフェース166を介して受信したか否かを判断する。サーバ装置16-1は、再貸出予約情報を受信したとき(S160の処理においてY)にはS142の処理に進み、受信しなかったとき(S160の処理においてN)には処理を終了する。
【0115】
ステップS162において、プロセッサ162は、受信した再貸出予約情報に含まれる賃借者識別子Uiまたは賃貸不動産識別子Ciを参照して、再貸出予約日を示す情報を再貸出予約日情報Niとして、
図5Aに示した賃借者情報テーブルに記憶する。
【0116】
ステップS164において、プロセッサ162は、予め決められた条件に従って、賃借者Uiが借りている賃貸不動産Ciの再貸出予約日Niを確定し、
図5Aに示した賃借者情報テーブルの再貸出確定日情報Eiとして、
図5A,
図5Bに示した賃借者情報テーブルに記憶する。なお、プロセッサ162は、再貸出予約日Niが予め決められた条件を満たさず、再貸出確定日情報Eiを算出できなかったときには、その旨を、通信インターフェース166および端末装置14-1を介して賃借人Uiに通知する。
【0117】
ステップS166において、プロセッサ162は、
図5A,
図5Bに示した再貸出確定日情報Eiの日数Yiを、
図6Aに示した賃貸不動産情報テーブルに含まれる日数情報Yiとして記憶する。
【0118】
ステップS168において、プロセッサ162は、上式1を参照して説明したように、家賃Riの割引額Diを算出し、
図5Aに示した賃借者情報テーブルに記憶する。
【0119】
ステップS170において、プロセッサ162は、
図6Aに示した賃貸不動産情報テーブルに含まれる家賃情報RiからS168の処理において算出された割引額Diを除算し、割引後の家賃を算出し、割引後家賃情報を算出する。
【0120】
ステップS172において、プロセッサ162は、端末装置14-1に対して、通信インターフェース166を介して、再貸出予約日確定情報および割引後家賃情報を送信する。再貸出予約日確定情報および割引後家賃情報は、
図1Cに示したように、端末装置14-1のディスプレイ140に表示される。
【0121】
ステップS174において、サーバ装置16-1のプロセッサ162は、予約サイトとして機能するサーバ装置16-2に、通信インターフェース166を介して、再貸出される賃貸不動産の予約に必要な再貸出確定日Ei、宿泊料Ti、場所情報Liなどの他、賃貸不動産の設備および広さなど、賃貸不動産Ciの再貸出に必要とされる情報を送信する。なお、サーバ装置16-1からサーバ装置16-2へのこれらの情報の送信は、サーバ装置16-1の処理により自動的に行われても、サーバ装置16-1の入力インターフェース154に対する運営者の操作に応じて行われてもよい。
【0122】
図10は、予約サイトとして機能する第2のサーバ装置16-2から他人の端末装置14-2に送信された情報を表示される画面114を例示する図である。他人が端末装置14-2を用いてサーバ装置16-2にアクセスし、賃貸不動産の再貸出の予約日(宿泊日)および再貸出の日数(泊数)を入力すると、
図10に示されるように、これらの条件に適合し、再貸出を予約できる状態になっている賃貸不動産(宿泊施設名;
図10においてC1,C8,C9,C20)と、宿泊料(料金;T1(2000円),T8(4000円),T9(3000円),T20(2500円))を含む画像116がディスプレイ140に表示される。
【0123】
図11は、再貸出予約日Niが確定して再貸出確定日Eiとされた後に、再貸出予約日Niのキャンセルを制限する再貸出予約画面100を例示する図である。再貸出予約日Niが確定し、再貸出確定日Eiとされた後に、賃貸不動産Ciの賃借者Uiが、再貸出確定日Eiを再貸出予約日から除外できるようにすると、システム1による賃貸不動産の再貸出の運営に支障が生じる可能性がある。そこで、
図11を参照して以下に説明するように、端末装置14-1は、賃借者Uiが、再貸出確定日Eiを再貸出予約日Niから除外してキャンセルすることを制限する。
【0124】
例えば、
図11に示すように、賃借者は、再貸出予約日Niが確定して再貸出確定日Eiとされた後に、再び、
図1に示した再貸出予約画面100を表示して、再貸出確定日Eiに含まれる日(
図11においては5月17日)を指定して、キャンセルアイコン108に対する操作を行う。このようなとき、端末装置14-1のプロセッサ142は、再貸出予約画面100において、「既に再貸出が確定しています」との記載103を、操作された日に対応付けて表示し、キャンセルアイコン108に対する操作も受け付けない。
【0125】
あるいは、プロセッサ142は、賃借者の操作により、再貸出確定日Eiに含まれる日が選択されたときに、キャンセルアイコン108を不活性化することにより、このように賃借者による再貸出確定日Eiに含まれる日のキャンセルを受け付けないようにすることにより、システム1の運営上の不具合が防止される。
【0126】
なお、システム1においては、
図7に示したように、S124の処理において、予約サイトとして機能するサーバ装置16-2に、賃貸不動産Ciの再貸出の予約のために必要とされる情報が送信される前に、S118の処理において、割引後の家賃が算出される。従って、システム1においては、再貸出確定日Eiに含まれる日に、実際に他人により賃貸不動産Ciが予約され高いなかにかかわらず、賃借者Uiの家賃Riの割引額Diが決定される。従って、賃借者Uiは、再貸出予約日Niを確定して再貸出確定日Eiとしさえすれば、割引後の家賃を知ることができるので、生活資金などの計画が立てやすい。このことは、賃借者Uiがシステム1を利用するインセンティブとなりうる。
【0127】
以上説明したように、システム1においては、賃借者Uiが賃貸不動産Ciを空ける間、この賃貸不動産Ciを再貸出して利益を得ることができる。また、割引後の家賃はサーバ装置16-1の運営者から直接に賃借者Uiに請求されるので、両者にとって分のサーバ装置16-1の運営者から賃借人への返還、および、その支払の手間が省ける。
【0128】
なお、以上、割引額Diおよび割引後の家賃が、サーバ装置16-1側において算出される場合を例示したが、端末装置14-1とサーバ装置16-1の役割分担および処理を適切に変更することにより、これらを端末装置14-1側で算出することもできる。
【0129】
具体的には、例えば、
図5A,
図5B,
図6A,
図6Bに示した賃借者情報テーブルおよび賃貸不動産テーブルの第i番目のエントリを、賃借者Uiの端末装置14-1に記憶させることにより、再貸出確定日Eiがサーバ装置16-1から端末装置14-1に送られた時点で、端末装置14-1側で家賃Riの割引額Diと割引後の家賃を算出し、ディスプレイ140に表示できる。また、この場合には、サーバ装置16-1が端末装置14-1に再貸出確定日Ei自体を送らなくても、再貸出確定日Eiが確定したことを通知するのみで、端末装置14-1側において割引額Diが算出されうる。
【0130】
[実施の形態2]
以下、実施の形態2を説明する。実施の形態1においては、上式1に含まれる係数のうち、日付ごとの宿泊料Tikおよび現在の予約率Oiが、サーバ装置16-1の運営者により設定される場合が示された。以下に説明する実施の形態2においては、サーバ装置16-1は、日付ごとの宿泊料Tikおよび現在の予約率Oiを、過去の様々な情報を統計処理し、さらに、最適化することにより、あるいは、これらの情報に基づくシミュレーションにより、日付ごとの宿泊料Tikおよび現在の予約率Oiを算出する。
【0131】
図12は、実施の形態2にかかる第2のシステム2の構成を示す図である。
図2に示すように、システム1は、端末装置14-1,14-2と、サーバ装置16-1,16-2と、情報提供装置18とを含む。端末装置14-1,14-2とサーバ装置16-1,16-2と情報提供装置18は、インターネットなどのネットワーク120を介して互いに通信できるように接続される。
【0132】
図13~
図15は、第1のサーバ装置16-1が記憶する宿泊料データベース(DB)、予約率データベースおよび利益データベースを例示する図である。
図13に示すように、予約率データベースは、賃貸不動産C1~Cmそれぞれの過去のn回分の日付ごとの宿泊料T11~Tef~Tmnを記憶する。
図14に示すように、予約率データベースは、過去のn回分の賃貸不動産C1~Cmそれぞれの日付ごとの予約率O11~Oef~Omnを記憶する。
図15に示すように、利益率データベースは、過去のn回分の賃貸不動産C1~Cmそれぞれの利益P11~Pef~Pmnを記憶する。ただし、賃貸不動産C1~Cmの再貸出が予約される回数は等しいとは限らないので、賃貸不動産C1~Cmそれぞれに対応する情報の数nは必ずしも同じではない。
【0133】
ただし、賃貸不動産C1~Cmの再貸出が予約される回数は等しいとは限らないので、賃貸不動産C1~Cmそれぞれに対応する情報の数nは必ずしも同じではない。なお、サーバ装置16-1の運営者の方針により、過去のn回分の賃貸不動産C1~Cmそれぞれの再貸出確定日Eefおよびその日数Yefがさらにデータベースに記憶されてよい。
【0134】
賃貸不動産Ciの家賃Riの割引額Diを与える上式1,2において、
図6A,
図6Bに示した日付ごとの宿泊料Tik、予約率Oiおよび利益Piは、サーバ装置16-1の運営者により自由に設定されうる。一方、賃貸不動産Ciの経費Xiは、相場が存在し、サーバ装置16-1の運営者により自由に設定できないことがある。また、再貸出確定日Eiとその日数Yiは、賃借者Uiの都合により決まるので、サーバ装置16-1の運営者が思うとおりに決めることができない。
【0135】
一方、
図13~
図15に示したように、過去に賃貸不動産Ciに対して設定した日付ごとの宿泊料Tefと、現在の予約率Oefおよび利益Pefと、再貸出確定日Eiおよびその日数Yiとを多数、記憶し、統計処理を行うと、これらの間の相関関係を求めることができる。例えば、現在の利益Pefを低くして日付ごとの宿泊料Tefを安価に設定すると、現在の予約率Oefが高くなってサーバ装置16-1の運営者および賃借者Uiの利益が上がる可能性が高い。
【0136】
一方、利益Pefを低くし過ぎて日付ごとの宿泊料Tefが安価になりすぎると、予約率Oefが高くなってもサーバ装置16-1の運営者および賃借者Uiの利益は下がる可能性がある。このように、サーバ装置16-1の運営者が、日付ごとの宿泊料Tefと、現在の予約率Oefおよび利益Pefとに基づいて、
図1A~
図1Cおよび上式1,2に示した宿泊料Tik、現在の予約率Oiとを最適化して設定することにより、サーバ装置16-1の運営者と賃借者Uiとの利益は最も多くなる。システム2は、このような観点から、賃貸不動産Ciの日付ごとの宿泊料Tikと、予約率Oiおよび利益Piの値を最適化して、サーバ装置16-1の運営者および賃借者Uiの利益を最大化するように構成されている。
【0137】
図16は、
図12に示した第2のシステム2の処理を示す通信シーケンス図である。なお、
図16に示した通信シーケンスにおいては、
図7に示したサーバ装置16-1の処理に、S140~S146の処理が追加され、S118の処理がS148の処理で置換されている。
【0138】
図16に示すシステム1の処理は、例えば、端末装置14-1のアプリケーションが起動されるたび、あるいは、予め決められた時間間隔(例えば、1日1回)で起動される。ただし、端末装置14-1のアプリケーションが起動されなければ、S140~S146以外の処理は実行されない。
【0139】
ステップS140において、サーバ装置16-1は、情報提供装置18およびサーバ装置16-2に対して問い合わせを行い、賃貸不動産C1~Ci~Cmの付近の宿泊施設の宿泊料およびその稼働率など、日付ごとの宿泊料Tiと、予約率Oiおよび利益Piの最適化に用いられうる情報を収集するための処理を行う。
【0140】
ステップS142において、サーバ装置16-1は、サーバ装置16-2および情報提供装置18に対して情報を問い合わせる。
【0141】
ステップS144において、サーバ装置16-1は、サーバ装置16-2および情報提供装置18から返された情報を記憶する。また、サーバ装置16-1は、過去においてサーバ装置16-1において得られた情報を、
図13~
図15に示したように記憶する。
【0142】
ステップS146において、サーバ装置16-1は、S142の処理において記憶された情報を用いて、現在における日付ごとの宿泊料Tikと、現在の予約率Oiおよび利益Piとなどを、最適化およびシミュレーションまたはこれらの一方により求める。あるいは、サーバ装置16-1は、サーバ装置16-1は、情報提供装置18およびサーバ装置16-2から得られた情報を用いて、現在における日付ごとの宿泊料Tikと、現在の予約率Oiおよび利益Piとなどを、最適化およびシミュレーションまたはこれらの一方により求める。
【0143】
また、あるいは、サーバ装置16-1は、
図13~
図15を参照して説明したように記憶と、情報提供装置18およびサーバ装置16-2から得られた情報とを用いて、現在における日付ごとの宿泊料Tiと、現在の予約率Oiおよび利益Piとを、最適化およびシミュレーションまたはこれらの一方により求める。
【0144】
サーバ装置16-1は、ステップS116の処理の後に行われるステップS148の処理において、式1を参照して説明したように家賃Riの割引額Diを算出し、この算出に用いた日付ごとの宿泊料Tiと、予約率Oiおよび利益Piとを、
図13~
図15に示したように記憶、蓄積する。
【0145】
以上説明したように、システム2によれば、サーバ装置16-1において割引額Diの算出に用いられる数値を最適化することにより、サーバ装置16-1と賃借者U1~Ui~Umの両方の利益額を最高にできる。
【0146】
[変形例]
以下、変形例を説明する。なお、以上、賃貸不動産C1~Ci~Cmの付近の宿泊施設の宿泊料およびその稼働率などに基づいて、日付ごとの宿泊料Tiなどの最適化およびシミュレーションを行う場合を説明したが、さらに再貸出確定日Ei、日数Yiおよび場所Liなどを考慮して日付ごとの宿泊料Tikなどの最適化およびシミュレーションが行われてよい。このような最適化およびシミュレーションにより、宿泊施設の繁忙期および閑散期に応じた最適な日付ごとの宿泊料Tikおよび利益Piなどが求められうる。
【0147】
また、日付ごとの宿泊料Tiの最適化およびシミュレーションだけでなく、賃貸不動産C1~Ci~Cmの付近の宿泊施設の宿泊料およびその稼働率、および、再貸出確定日Eiおよび場所Liなどに基づいて、賃借者の利益となる割引額Diと、サーバ装置16-1の運営者の利益Piとの最適化およびシミュレーションが行われてよい。また、日付ごとの宿泊料Tiに対してだけでなく、予約率Oiおよび予約率Oi対しても、例えば、1日ごと、あるいは1週間ごとに、最適化およびシミュレーションが行われてもよい。
【0148】
また、多数の賃借人Uiの再貸出確定日Eiを集計し、この集計結果に基づいて、日付ごとの宿泊料Tiなどの最適化およびシミュレーション、および、賃借者の利益となる割引額Diと、サーバ装置16-1の運営者の利益Piとの最適化およびシミュレーションを行うことにより、宿泊料Tiのダイナミックプライシングを行ってよい。
【0149】
実施の形態にかかる処理および手順は、実施形態において明示的に説明された装置よってだけでなく、具体的には、本明細書で説明された処理および手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージなどの媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することにより実現されうる。また、本明細書で説明される処理および手順は、それらの処理および手順をコンピュータプログラムとして実装されえ、端末装置およびサーバ装置を含む各種のコンピュータにより実行されうる。
【0150】
本明細書中において、単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、および/または、モジュールにより実行されると説明された処理および手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、および/または、複数のモジュールにより実行されうる。また、本明細書において、単一のメモリまたは記録媒体に格納される旨が説明された各種情報は、単一の装置に含まれる複数のメモリまたは複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されうる。さらに、本明細書において説明された複数のソフトウェアおよびハードウェアは、それらをより少ない構成要素に統合することにより、または、より多い構成要素に分解することにより実現されうる。
【0151】
本発明の実施の形態が説明されたが、この実施の形態は、例として提示されたものであり、発明の範囲を限定することを意図されていない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることができ、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更され得る。これら実施の形態やその変形は、本発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0152】
1,3 システム,14 端末装置、140 ディスプレイ、142 プロセッサ、144 センサ、146 GPSセンサ、148 通信インターフェース、150 通信処理回路、152 メモリ、154 入力インターフェース、16 サーバ装置、160 メモリ、162 プロセッサ、164 出力インターフェース、166 通信インターフェース、18 情報提供装置、