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特許7504441検出方法、検出装置、及び、コンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】検出方法、検出装置、及び、コンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/0245 20060101AFI20240617BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20240617BHJP
   A61B 5/113 20060101ALI20240617BHJP
   G01R 27/26 20060101ALI20240617BHJP
   G01R 23/10 20060101ALI20240617BHJP
【FI】
A61B5/0245 100A
A61B5/00 101R
A61B5/113
G01R27/26 C
G01R23/10 H
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020143033
(22)【出願日】2020-08-26
(65)【公開番号】P2022038491
(43)【公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-08-22
(73)【特許権者】
【識別番号】593006630
【氏名又は名称】学校法人立命館
(74)【代理人】
【識別番号】100111567
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 寛
(72)【発明者】
【氏名】道関 隆国
(72)【発明者】
【氏名】田中 亜実
(72)【発明者】
【氏名】西川 久
(72)【発明者】
【氏名】高間 健輔
(72)【発明者】
【氏名】長畑 俊平
【審査官】佐々木 創太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-186890(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0007197(US,A1)
【文献】特開2021-074272(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00- 5/03
5/06- 5/22
G01R 23/00-23/20
27/00-27/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発振回路が接続され、検出対象の近傍の第1の位置に配置されたセンサの、静電容量の変化による周波数変化を示す第1の信号を受け取り、
発振回路が接続され、前記検出対象から前記第1の位置より離れた位置であって、前記第1の位置における環境の影響を受ける第2の位置に配置されたセンサの、静電容量の変化による周波数変化を示す第2の信号を受け取り、
前記第1の信号の周波数と前記第2の信号の周波数との差分から、前記検出対象の物性変化による周波数変化を検出する
検出方法。
【請求項2】
前記第2の位置に配置される第2のセンサが、前記第1の位置に配置される第1のセンサに対して前記第1の位置に対する前記第2の位置となる距離で支持されており、
前記第1のセンサが前記第1の位置となるように前記検出対象に対してセットすることをさらに含む
請求項1に記載の検出方法。
【請求項3】
前記第1のセンサと前記第2のセンサとが同一の基板に配置されており、
前記基板を、前記第1のセンサが前記第1の位置となるように前記検出対象に対してセットすることをさらに含む
請求項2に記載の検出方法。
【請求項4】
前記検出対象を生体の心臓として前記第1の信号と前記第2の信号とを受け取る
請求項1~3のいずれか一項に記載の検出方法。
【請求項5】
前記第1の位置に複数のセンサが配置され、
前記複数のセンサそれぞれの静電容量の変化による周波数変化を示す信号のうちから前記第1の信号を選択する
請求項1~4のいずれか一項に記載の検出方法。
【請求項6】
前記検出対象に対する複数の位置それぞれに複数のセンサが配置され、
前記複数のセンサそれぞれの静電容量の変化による周波数変化を示す信号のうちから前記第1の信号及び前記第2の信号を選択する
請求項1~4のいずれか一項に記載の検出方法。
【請求項7】
発振回路が接続され、検出対象の近傍の第1の位置に配置される第1のセンサと、
発振回路が接続され、前記検出対象から第1の位置より離れた位置であって、前記第1の位置における環境の影響を受ける第2の位置に配置される第2のセンサと、
前記第1のセンサの静電容量の変化による周波数変化を示す第1の信号と、前記第2のセンサの静電容量の変化による周波数変化を示す第2の信号と、が入力されて、前記第1の信号の周波数と前記第2の信号の周波数との差分周波数の信号を出力する周波数変換器と、を備える
検出装置。
【請求項8】
コンピュータに、検出対象の物性変化による周波数変化を検出する処理を実行させるためのコンピュータプログラムであって、
前記処理は、
発振回路が接続され、前記検出対象の近傍の第1の位置に配置されたセンサの、静電容量の変化による周波数変化を示す第1の信号を受け取り、
発振回路が接続され、前記検出対象から第1の位置より離れた位置であって、前記第1の位置における環境の影響を受ける第2の位置に配置されたセンサの、静電容量の変化による周波数変化を示す第2の信号を受け取り、
前記第1の信号の周波数と前記第2の信号の周波数との差分から、前記検出対象の物性変化による周波数変化を検出する、ことを含む
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、検出方法、検出装置、及び、コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
検出対象を、他の変化を利用して検出する場合がある。例えば、特開2018-186890号公報(以下、特許文献1)は、静電容量の変化を利用して心臓などの生体内の対象物の動きを測定する方法を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-186890号公報
【発明の概要】
【0004】
微小な変化を検出対象とするとき、静電容量の変化が小さくなる場合がある。そのような場合、周波数変化を利用して検出することが考えられる。しかしながら、周波数変化の測定結果は、振動や温度変化などの環境の影響を受ける場合がある。測定結果に周波数付近のノイズが含まれている場合、検出精度が低下する。そのため、環境の影響を抑えて高精度に検出対象の物性変化による周波数変化を検出できる検出方法、検出装置、及び、コンピュータプログラムが望まれる。
【0005】
ある実施の形態に従うと、検出方法は、発振回路が接続され、検出対象の近傍の第1の位置に配置されたセンサの、静電容量の変化による周波数変化を示す第1の信号を受け取り、発振回路が接続され、検出対象から第1の位置より離れた位置であって、第1の位置における環境の影響を受ける第2の位置に配置されたセンサの、静電容量の変化による周波数変化を示す第2の信号を受け取り、第2の信号を基準信号として第1の信号をダウンコンバートすることによって、検出対象の物性変化による周波数変化を検出する。
【0006】
他の実施の形態に従うと、検出装置は、発振回路が接続され、検出対象の近傍の第1の位置に配置される第1のセンサと、発振回路が接続され、検出対象から第1の位置より離れた位置であって、第1の位置における環境の影響を受ける第2の位置に配置される第2のセンサと、第1のセンサの静電容量の変化による周波数変化を示す第1の信号を、第1のセンサの静電容量の変化による周波数変化を示す第2の信号を基準信号としてダウンコンバートする周波数変換器と、を備える。
【0007】
他の実施の形態に従うと、コンピュータプログラムは、コンピュータに、検出対象の物性変化による周波数変化を検出する処理を実行させるためのコンピュータプログラムであって、処理は、発振回路が接続され、検出対象の近傍の第1の位置に配置されたセンサの、静電容量の変化による周波数変化を示す第1の信号を受け取り、発振回路が接続され、検出対象から第1の位置より離れた位置であって、第1の位置における環境の影響を受ける第2の位置に配置されたセンサの、静電容量の変化による周波数変化を示す第2の信号を受け取り、第2の信号を基準信号として第1の信号をダウンコンバートすることによって、検出対象の物性変化による周波数変化を検出する、ことを含む。
【0008】
更なる詳細は、後述の実施形態として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1の実施の形態に係る検出システムの一例を示す構成概略図である。
図2図2は、静電容量の変化と周波数変化との関係を説明する概略図である。
図3図3は、心臓とセンシングパッドとの概略的なモデルの一例を示す図である。
図4図4は、LC共振回路における静電容量の変化量と周波数変化量との関係を示すグラフである。
図5図5は、センサの配置と周波数検出の仕組みとを説明するための概略図である。
図6図6は、センサの実装例を説明するための概略図である。
図7図7は、検出装置を座席に搭載する例を説明するための概略図である。
図8図8は、検出装置を搭載した座席の背凭れの概略断面図である。
図9図9は、第1の実施の形態に係る検出方法を表したフローチャートである。
図10図10は、比較例に係る検出装置を示す構成概略図である。
図11図11は、実施の形態に係る検出装置で検出された周波数スペクトルである。
図12図12は、比較例に係る検出装置で検出された周波数スペクトルである。
図13図13は、図11の周波数スペクトルよりから周波数変化を得る処理を説明するための図である。
図14図14は、第1の実施の形態に係る検出システムの他の例を示す構成概略図である。
図15図15は、第2の実施の形態に係る検出システムの一例を示す構成概略図である。
図16図16は、センサの配置と周波数検出の仕組みとを説明するための概略図である。
図17図17は、第2の実施の形態に係る検出方法を表したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<1.検出方法、検出装置、及び、コンピュータプログラムの概要>
【0011】
(1)実施の形態に係る検出方法は、発振回路が接続され、検出対象の近傍の第1の位置に配置されたセンサの、静電容量の変化による周波数変化を示す第1の信号を受け取り、発振回路が接続され、検出対象から第1の位置より離れた位置であって、第1の位置における環境の影響を受ける第2の位置に配置されたセンサの、静電容量の変化による周波数変化を示す第2の信号を受け取り、第2の信号を基準信号として第1の信号をダウンコンバートすることによって、検出対象の物性変化による周波数変化を検出する。
【0012】
検出対象は、他の変化を利用して検出できるものであって、例えば、心臓などの生体内部の動きなどである。物性変化は、動きや温度変化などである。
【0013】
検出対象から第1の位置より離れた位置であって、第1の位置における環境の影響を受ける第2の位置に配置した第2のセンサからの第2の信号の周波数には、第1の信号の周波数と概ね同様の環境の影響が含まれる。また、第2の信号に含まれる、検出対象の物性変化による周波数の影響は、第1の信号の周波数に含まれるよりも少ない。従って、第2の信号を基準信号として第1の信号をダウンコンバートすることによって、環境の影響を抑えて検出対象の物性変化による周波数変化を検出することができる。
【0014】
(2)好ましくは、第2の位置に配置される第2のセンサが、第1の位置に配置される第1のセンサに対して第1の位置に対する第2の位置となる距離で支持されており、第1のセンサが第1の位置となるように検出対象に対してセットすることをさらに含む。
【0015】
これにより、第1の位置となるよう第1のセンサを検出対象に対してセットすることにより、第2のセンサも第2の位置に検出対象に対してセットされるようになる。その結果、複数のセンサを用いるものであるが、複数センサを適した位置に容易にセットできる。
【0016】
(3)好ましくは、第1のセンサと前記第2のセンサとが同一の基板に配置されており、基板を、第1のセンサが第1の位置となるように検出対象に対してセットすることをさらに含む。これにより、複数センサを適した位置に容易にセットできる。
【0017】
(4)好ましくは、検出対象物を生体の心臓として第1の信号と第2の信号とを受け取る。これにより、本検出方法によって、生体の心臓の鼓動を検出することができる。
【0018】
(5)好ましくは、第1の位置に複数のセンサが配置され、複数のセンサそれぞれの静電容量の変化による周波数変化を示す信号のうちから第1の信号を選択する。これにより、センサを検出対象に対して厳密に位置決めできない場合であっても適したセンサを用いて検出を行うことができる。
【0019】
(6)好ましくは、検出対象に対する複数の位置それぞれに複数のセンサが配置され、複数のセンサそれぞれの静電容量の変化による周波数変化を示す信号のうちから第1の信号及び第2の信号を選択する。これにより、センサを検出対象に対して厳密に位置決めできない場合であっても適したセンサを用いて検出を行うことができる。
【0020】
(7)実施の形態に係る検出装置は、発振回路が接続され、検出対象の近傍の第1の位置に配置される第1のセンサと、発振回路が接続され、検出対象から第1の位置より離れた位置であって、第1の位置における環境の影響を受ける第2の位置に配置される第2のセンサと、第1のセンサの静電容量の変化による周波数変化を示す第1の信号を、第1のセンサの静電容量の変化による周波数変化を示す第2の信号を基準信号としてダウンコンバートする周波数変換器と、を備える。この装置を用いることによって、(1)~(6)の検査方法を採ることができる。
【0021】
(8)実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、検出対象の物性変化による周波数変化を検出する処理を実行させるためのコンピュータプログラムであって、処理は、発振回路が接続され、検出対象の近傍の第1の位置に配置されたセンサの、静電容量の変化による周波数変化を示す第1の信号を受け取り、発振回路が接続され、検出対象から第1の位置より離れた位置であって、第1の位置における環境の影響を受ける第2の位置に配置されたセンサの、静電容量の変化による周波数変化を示す第2の信号を受け取り、第2の信号を基準信号として第1の信号をダウンコンバートすることによって、検出対象の物性変化による周波数変化を検出する、ことを含む。このコンピュータプログラムを実行することによって、コンピュータに(1)~(6)の検査方法による処理を実行させることができる。
【0022】
<2.検出方法、検出装置、及び、コンピュータプログラムの例>
【0023】
[第1の実施の形態]
【0024】
本実施の形態に係る検出システム100は、他の変化を利用して検出対象の物性変化を検出する。物性変化は、動きや温度変化などである。他の変化を利用することで、検出対象物が生体内や装置内部にある場合でも、外側を損なうことなく内部の検出対象の物性変化の検出ができる。検出システム100は、一例として、静電容量の変化を利用して心臓などの生体内の対象物の動きを検出する。
【0025】
図1を参照して、本実施の形態に係る検出システム100は、検出装置1を含む。検出装置1は、人体200の体内の心臓201の鼓動を検出するために用いられる。
【0026】
検出装置1は、複数のセンサを有する。第1の実施の形態に係る検出装置1では、複数のセンサは、第1のセンサ10Aと第2のセンサ10Bとである。第1のセンサ10A及び第2のセンサ10Bは、それぞれ、センサ素子であるセンシングパッド11A及びセンシングパッド11Bを含む。センシングパッド11A及びセンシングパッド11Bは、導体である板状の電極を有している。
【0027】
センシングパッド11A及びセンシングパッド11Bは、測定対象空間内に生体が入るように生体に近づけた状態で用いられる。センシングパッド11A及びセンシングパッド11Bは、それぞれ、生体側を仮想的なグランドとして、当該グランドとの間に静電容量を有する。センシングパッド11A及びセンシングパッド11Bの静電容量は、生体内における測定対象物の動きに応じて変化する。
【0028】
図2を参照して、測定対象とする心臓201の伸縮によってセンシングパッド11Aと心臓201との間の距離が変化する。それによってセンシングパッド11Aの静電容量C0が静電容量C0’に変化する。静電容量C0は、心臓201が拡張したときの静電容量であって、拡張時の心臓201の静電容量C1と、心臓201とセンシングパッド11Aとの間の距離に依存する静電容量C2との和(C0=C1+C2)である。静電容量C0’は、心臓201が収縮したときの静電容量であって、収縮時の心臓201の静電容量C3と、心臓201とセンシングパッド11Aとの間の距離に依存する静電容量C4との和(C0’=C3+C4)である。
【0029】
第1のセンサ10A及び第2のセンサ10Bは、それぞれ、センシングパッド11Aに接続されたLC発振器12A、及び、センシングパッド11Bに接続されたLC発振器12Bを含む。LC発振器12A,12Bは、図2に示されたように発振回路にコイルとコンデンサとが接続されている。センシングパッド11A及びセンシングパッド11Bは、それぞれ、LC発振器12A及びLC発振器12Bの図示しないコンデンサと並列に接続されている。したがって、LC発振器12A及びLC発振器12Bは、それぞれ、センシングパッド11A及びセンシングパッド11Bの静電容量に応じた共振周波数で発振する。そのため、センシングパッド11A及びセンシングパッド11Bの静電容量が変化すると、その変化に応じて、それぞれ、LC発振器12A及びLC発振器12Bより出力される共振周波数も変化する。
【0030】
具体的には、心臓201の拡張時におけるセンシングパッド11Aの静電容量C0、心臓201の収縮時におけるセンシングパッド11Aの静電容量C0’、LC発振器12Aのコンデンサの静電容量をC、及び、コイルのインダクタンスをLとすると、心臓201の拡張時のLC発振器12Aの出力周波数(共振周波数)fr、及び、心臓201の収縮時のLC発振器12Aの出力周波数(共振周波数)fr’は、それぞれ、図2に示されるように表される。
【0031】
そのため、人体外部に心臓壁の収縮を検出するためのセンシングパッドを設ければ、心臓壁の収縮による微小容量変化をLC発振器の周波数変化で捉えることができる。つまり、センシングパッド11A及びセンシングパッド11Bの静電容量の変化が、それぞれ、LC発振器12A及びLC発振器12Bが出力する信号の周波数に反映される。
【0032】
心臓201の伸縮によるセンシングパッド11Aの容量変化は、一例として図3のように計算される。図3の例は、センシングパッド11Aの電極を、心臓よりも小さいサイズの45mm×30mmの長方形板としている。センシングパッド11Aを背中に設け、心臓の反対側にグランドに接続された仮想の電極があると想定している。図3を参照して、この例の場合、上記の仮想的なグランドとセンシングパッド11Aとの間には、心臓壁、心臓内の血液、心臓壁、食道、大動脈内の血液、骨、筋肉、脂肪、皮膚、及び、座席のクッションが存在する。心臓が拡張したときと収縮したときとにおけるそれぞれの厚みC1~C10は図3に示すように設定している。また、これらの要素の誘電率εも図3に示すように設定している。このような数値設定のもとで心臓の伸縮(鼓動)によるセンシングパッド11Aの静電容量の変化ΔCを計算により求めると、約3fFになる。
【0033】
図4に示された、98MHzのLC発振器を用いた場合の容量変化と周波数変化の関係を参照すると、98MHzのLC発振器を用いることで設計が容易になる。図4を参照して、この場合、心臓伸縮による3fFの容量変化を検出するためには、LC発振器の15KHz程度の周波数変化を検出すればよいことがわかる。
【0034】
図1を参照して、LC発振器12A及びLC発振器12Bは、それぞれ増幅器13A及び増幅器13Bを介して周波数変換器14に接続されている。これにより、第1のセンサ10Aからの第1の信号SG1と第2のセンサ10Bからの第2の信号SG2とが周波数変換器14に入力される。
【0035】
周波数変換器14は、一例として、一般的なFM受信器で採用されているスーパーヘテロダイン方式により周波数を変換する。周波数変換器14は、第1の信号SG1と第2の信号SG2といずれか1つの信号の周波数を、他のいずれか1つの信号を基準信号としてダウンコンバートした、第3の信号SG3を出力する。
【0036】
周波数変換器14は増幅器15を介して周波数カウンタ16に接続されている。第3の信号SG3は増幅器15で増幅された後、周波数カウンタ16にて周波数が検出される。
【0037】
周波数カウンタ16は送信器17に接続され、周波数カウンタ16での検出結果が送信される。受信器8は、送信器17に無線接続されており、送信器17から送信された情報を受信する。処理装置7は、受信器8に接続されており、受信器8で受信した情報に対して所定の処理を行う。
【0038】
処理装置7は、周波数カウンタ16によって検出された周波数の変化から、心臓201の鼓動による周波数の変化を抽出する処理を行う。また、処理装置7は、鼓動だけでなくその他の臓器等の動き、例えば呼吸に伴う肺等の動きによる周波数の変化をも抽出する処理を行う。処理装置7は、例えば、上記の処理を実行するためのソフトウエアがインストールされたコンピュータにより構成される。
【0039】
処理装置7での上記処理は、周波数カウンタ16によって検出される周波数の解析処理を含む。解析処理は、一例として、周波数スペクトルを得て検出された周波数の分布を求め、特定の周波数において逆フーリエ高速変換(逆FFT)することによって特定の周波数帯における周波数変化を得る処理を含む。
【0040】
本実施の形態に係る検出装置1は、図5に示されたように、複数のセンシングパッド11A及びセンシングパッド11Bのうちの1つを第1の位置202に配置し、他の1つを検出対象から第2の位置203に配置する。図5の例では、センシングパッド11Aを第1の位置202に配置し、センシングパッド11Bを第2の位置203に配置している。
【0041】
第1の位置202は検出対象の近傍の位置であって、この例では、人体200内の心臓201に近い領域である。これにより、心臓201の鼓動をセンシングパッド11Aの静電容量で検出することができる。第2の位置203は、心臓201から第1の位置202より離れた位置であって、第1の位置202における環境の影響を受け得る位置である。この例では、第1の位置202から距離L、下方に離れた、腹部付近の領域である。
【0042】
影響を受ける環境とは、第1の位置202において検出される周波数の変化に影響を与え得る環境であって、振動や温度などである。これらは、センシングパッド11Aによる検出の際のノイズとなる。
【0043】
第1のセンサ10Aからの第1の信号SG1より検出される周波数F1には、LC発振器12Aによって発生する周波数fxと、第1の位置202で測定される心臓201の鼓動による周波数の影響Δf1と、環境による周波数の影響fnと、が含まれる。また、第2のセンサ10Bからの第2の信号SG2より検出される周波数F2には、LC発振器12Bによって発生する周波数fyと、第2の位置203で測定される心臓201の鼓動による周波数の影響Δf2と、環境による周波数の影響fnと、が含まれる。
【0044】
第1の信号SG1及び第2の信号SG2を受け取った周波数変換器14において、第2の信号SG2を基準信号として第1の信号SG1をダウンコンバートする。これにより、第3の信号SG3の周波数F3は、周波数F1と周波数F2との差分になる。
【0045】
例えば、車両の搭乗者の鼓動を検出する場合、環境による周波数の影響fnは車両によって搭乗者に与えられた振動の影響である。図5のようにセンシングパッド11A及びセンシングパッド11Bを配置することによって、第1の信号SG1と第2の信号SG2との両方に振動による周波数の影響fnが含まれる。
【0046】
このとき、第3の信号SG3の周波数F3は周波数F1と周波数F2との差分であるため、図5に表されたようにF3=(fx-fy)+(Δf1-Δf2)となる。つまり、第1の信号SG1と第2の信号SG2との両方に振動による周波数の影響fnが含まれることによって、第3の信号SG3の周波数F3から環境による周波数の影響fnが排される。
【0047】
ここで、距離Lが大きいとき、第2の位置203で測定される心臓201の鼓動による周波数の影響Δf2は0に近くなる。言い換えると、センシングパッド11Bは、周波数の影響Δf2が0に近くなる位置である第2の位置203に配置されることが好ましい。これにより、周波数F3の(Δf1-Δf2)の項がΔf1に近づく、つまり、第1の位置202で測定される心臓201の鼓動による周波数の影響Δf1に近づく。
【0048】
また、LC発振器12A及びLC発振器12Bそれぞれの周波数を、差分が検出対象による静電容量の変化を表す周波数となるよう設定する。この例の場合、図3で算出された静電容量の変化ΔC(3fF)となるように設定する。一例として、LC発振器12A及びLC発振器12Bそれぞれの周波数を99MHz、96MHzとする。これにより、第3の信号SG3の周波数F3の変化によって心臓201の鼓動が検出できる。
【0049】
第1のセンサ10A及び第2のセンサ10Bは、同一の環境条件となるように人体200に対して配置されることが望まれる。心臓201の鼓動など、人体200を人として検出対象が人の体内にある場合、着座した状態の人に第1のセンサ10A及び第2のセンサ10Bを配置する。
【0050】
そこで、好ましくは、第1のセンサ10Aと第2のセンサ10Bとを距離Lを保つように支持して検出装置1を構成する。つまり、第2のセンサ10Bが、第1のセンサ10Aに対して、第1の位置202に対する第2の位置203となる距離で支持される。これにより、第1のセンサ10Aと第2のセンサ10Bとの一方を適切な位置に配置することで、他方のセンサも適切な位置に配置される。すなわち、第1のセンサ10Aが第1の位置202となるように心臓201に対してセットすることで、第2のセンサ10Bが第2の位置203にセットされるようになる。
【0051】
第1のセンサ10Aと第2のセンサ10Bとを距離Lを保つように支持して検出装置1を構成するために、一例として、図6に示されたように、第1のセンサ10Aと第2のセンサ10Bとを同一の基板20に配置する。これにより、第1のセンサ10Aと第2のセンサ10Bとの距離Lが固定される。そのため、基板20を、第1のセンサ10Aが第1の位置202となるように人体200に対してセットすることで、第2のセンサ10Bが第2の位置203にセットされるようになる。
【0052】
図6に示されたように、一例として、第1のセンサ10Aと第2のセンサ10Bとは、それぞれ、支持部材21A,21Bによって基板20の同一面側に支持される。好ましくは、支持部材21A,21Bは可撓性を有する部材であって、例えば針金などである。これにより、第1のセンサ10Aと第2のセンサ10Bとが、それぞれ、人体200に接触しやすくなる。
【0053】
より好ましくは、第1のセンサ10Aと第2のセンサ10Bとを支持する基板20が、さらに、支持板30に取り付けられている。支持板30は、例えば鉄板などの、第1のセンサ10Aと第2のセンサ10Bとを同一面に支持した状態で基板20を固定する扁平な部材である。基板20が支持板30に取り付けられることによって、第1のセンサ10Aと第2のセンサ10Bとの双方に対して振動などの環境条件が概ね等しく与えられるようになる。
【0054】
また、基板20が支持板30に取り付けられることによって、図7に示されたように、第1のセンサ10Aと第2のセンサ10Bとを座席などに取り付けやすくなる。すなわち人体200の心臓201を検出対象として鼓動を検出する場合、一例として、図7のように被検者が着座する座席の背凭れ50に検出装置1を取り付けることが考えられる。このような場合に、取り付けやすくなる。
【0055】
詳しくは、図7及び図8を参照して、検出装置1を取り付ける背凭れ50は、カバー52に覆われたクッション材51を有する。クッション材51は、被験者が着座したときに背中の接する側の逆側の面(裏面とする)からくりぬかれ、検出装置1に応じた大きさの空洞51Aが形成されている。
【0056】
好ましくは、空洞51Aの第1のセンサ10A及び第2のセンサ10Bに応じた位置のクッション材51はすべて、又は、概ね取り除かれている。これにより、検出対象により近い位置でセンシングできる。空洞51Aの第1のセンサ10Aに応じた位置は、着座した被検者が背凭れ50に凭れた際に心臓201付近となる位置である。空洞51Aの第2のセンサ10Bに応じた位置は、第1のセンサ10Aに応じた位置より心臓から遠くなる位置であって、例えば腹部付近となる位置である。
【0057】
検出装置1においては、第1のセンサ10Aと第2のセンサ10Bとを支持する基板20が支持板30に取り付けられており、その状態で、第1のセンサ10A及び第2のセンサ10Bが表面に向くように裏面から空洞51Aにセットされる。
【0058】
空洞51Aに第1のセンサ10A及び第2のセンサ10Bそれぞれに応じた位置が上記のように設けられていることによって、背凭れ50に着座した被検者の検出対象とする心臓201の位置に適した位置に第1のセンサ10A及び第2のセンサ10Bを配置することができる。
【0059】
また、その箇所においてクッション材51はすべて、又は、概ね取り除かれているため、センシングパッド11A及びセンシングパッド11Bが着座した被検者にカバー52を挟んで接することになる。そのため、検出精度を向上させることができる。
【0060】
検出システム100を用いて、図9に表された検出方法で検出対象である心臓201の鼓動を検出する。図9を参照して、初めに、センシングパッド11Aを心臓201に適した第1の位置202にセットし、センシングパッド11Bを第1の位置202より離れた位置であって、第1の位置202における環境の影響を受ける第2の位置203にセットする(ステップS1)。心臓201の鼓動を検出する場合、図5に表されたように、第1の位置202は、心臓201付近であり、第2の位置203は、例えば腹部付近などの心臓201から第1の位置202よりも遠い位置である。
【0061】
ステップS1でセットされたセンシングパッド11Aからの第1の信号SG1及びセンシングパッド11Bからの第2の信号SG2は周波数変換器14に入力される(ステップS2)。周波数変換器14では、第2の信号SG2を基準信号として第1の信号SG1がダウンコンバートされ、第3の信号SG3が出力される(ステップS3)。ダウンコンバートされることにより、第3の信号SG3の周波数F3は、第1の信号SG1の周波数F1と第2の信号SG2の周波数F2との差分になる。
【0062】
ステップS3で得られた第3の信号SG3から周波数カウンタ16によって周波数F3が検出され、周波数F3を示す情報が処理装置7に送信される。処理装置7によって逆FFTなどのデータ変換処理が行われる(ステップS4)。この処理によって、処理装置7では、心臓の鼓動によるセンシングパッド11Aの静電容量の変化ΔCである3fF付近の周波数帯における周波数変化を得、それによって心臓201の鼓動を検出することができる。
【0063】
発明者らは、検出装置1の検出精度を検証するために、図10に表された比較例に係る検出装置1aを用いて比較実験を行った。図10を参照して、比較例に係る検出装置1aは、第1のセンサ10Aと同様のセンサ10を有する。一方、検出装置1aにおいては、第2のセンサ10Bに替えて、水晶振動子に接続された局部発振器が周波数変換器14に接続されている。これにより、周波数変換器14には、センサ10からの信号と、特定周波数の信号とが入力される。検出装置1aで周波数変換器14は、特定周波数の信号を基準信号としてセンサ10からの信号をダウンコンバートする。
【0064】
図11が、検出装置1で得られた周波数帯ごとのスペクトルを表している。図12が、検出装置1aで得られた図12の周波数帯ごとのスペクトルを表している。図11及び図12においては、曲線SP1が人体200の心臓201の測定によって得られたスペクトル、曲線SP2が振動のみの測定によって得られたスペクトルを表している。
【0065】
図11では、曲線SP1が1.2Hz付近で突出し、その周波数において曲線SP2は突出していない。これに対して、図12は、同様に曲線SP1が1.2Hz付近で突出しているものの、曲線SP2もその付近で高い値を示している。
【0066】
図11及び図12の比較によって、検出装置1では、振動のある環境条件下でも心臓201の鼓動による周波数成分を検出できる。これに対して、検出装置1aでは、振動による周波数成分が心臓201の鼓動による周波数成分より大きくなり、正確に鼓動を検出できない。つまり、この実証実験より、本実施の形態に係る検出装置1による検出手法が検出装置1aで表された従来の検出手法よりも、各段に環境条件の影響を抑え、高精度で検出できることが検証された。
【0067】
本実施の形態に係る検出システム100では、処理装置7において、検出装置1で得られた図11のスペクトルを用いて処理を実行し、心臓201の鼓動を検出する。図13の上図は、図11のスペクトルの5Hzまでを示したものである。処理装置7では図13の上図のスペクトルの1~5Hzの周波数において逆FFTを行い、下図の結果を得る。すなわち、図13の下図に示されたように、心臓201の鼓動が周波数変化で検出されている。特に、本検出システム100では、直接心臓201の伸縮による動きを検出するため、図13の下図に示されたように、実施の伸縮に応じた細かい変化が波形上に現れている。つまり、本検出システム100では、高精度で心臓201の伸縮による動きが検出できることが検証された。
【0068】
なお、以上の説明では、検出装置1が周波数変換器14を有してダウンコンバートし、周波数カウンタ16で周波数を検出するものとしているが、これら処理の少なくとも一部は処理装置7でのソフトウエア処理で実現されてもよい。一例として、図14に示されたように、検出装置1は周波数変換器14及び周波数カウンタ16を含まず、第1のセンサ10Aからの第1の信号SG1及び第2のセンサ10Bからの第2の信号SG2が送信器17から処理装置7に送信される。本実施の形態に係る検出システム100は、このように構成されるものであってもよい。
【0069】
[第2の実施の形態]
【0070】
第2の実施の形態に係る検出装置1では、検出装置1の有する複数のセンサは、3以上のセンサである。図15を参照して、一例として、検出装置1は、第1~第4のセンサ10A~10Dの4つのセンサを有する。また、第1のセンサ10Aからの信号SG1を、他のセンサ10B~19Dそれぞれの信号SG2~SG4を基準信号として用いてダウンコンバートするための周波数変換器14A~14Cを有する。
【0071】
各センサ10A~10Dの構造は、第1の実施の形態に係る検出装置1の有するものと同じであって、それぞれ、LC発振器12A~12に接続されたセンシングパッド11A~11Dを有する。各センサ10A~10Dは、それぞれ増幅器13A~13Dを介して信号SG1~SG4を出力する。
【0072】
第2の実施の形態に係る検出装置1では、図16に示されたように、第1のセンサ10Aのセンシングパッド11Aを心臓201の近傍に設置し、他のセンシングパッド11B~11Cをそれぞれ、心臓201から離れた位置に配置する。
【0073】
第2の実施の形態に係る検出装置1では、第1のセンサ10Aで得られた第1の信号SG1は、周波数変換器14A~14Cに入力される。また、周波数変換器14A~14Cには、それぞれ、信号SG2~SG4が入力される。これにより、周波数変換器14A~14Cは、それぞれ、信号SG2~SG4を基準信号として第1の信号SG1をダウンコンバートする。
【0074】
ここで、第1の信号SG1は、それぞれ、スイッチ18A~18Cを介して周波数変換器14A~14Cに入力される。すなわち、スイッチ18A~18CがONである場合には、第1の信号SG1は周波数変換器14A~14Cに入力され、そうでないときには入力されない。言い換えると、第1の信号SG1に対して、信号SG2~SG4のうちのスイッチ18A~18CがONである信号が基準信号となってダウンコンバートされる。
【0075】
この構成によって、基準信号として用いる信号を信号SG2~SG4のうちから選択可能となる。言い換えると、スイッチ18A~18CのON/OFFを制御することによって、それぞれ、心臓201から離れた位置に設置したセンシングパッド11B~11Cのうち、適したセンシングパッドからの信号を基準信号として用いることができる。
【0076】
スイッチ18A~18CのON/OFFの制御は、処理装置7によって行われてもよい。すなわち、検出装置1及び処理装置7は、それぞれ、通信器17B,8Bを有して、処理装置7から検出装置1に送信された制御信号に従ってスイッチ18A~18CがON/OFFされてもよい。または、スイッチ18A~18Cがそれぞれ図示しない物理的なスイッチを備え、ユーザ操作に従ってON/OFFされてもよい。
【0077】
第2の実施の形態に係る検出システム100では、図17に表された検出方法で検出対象である心臓201の鼓動を検出する。図17を参照して、初めに、図16に表されたように、センシングパッド11Aを心臓201に適した第1の位置202にセットし、他のセンシングパッド11B~11Dを第1の位置202より離れた位置であって、第1の位置202における環境の影響を受ける第2の位置203にセットする(ステップS11)。
【0078】
ステップS11でセットされたセンシングパッド11Aからの第1の信号SG1と、センシングパッド11B~11Dからの信号SG2~SG4は、それぞれ、周波数変換器14A~14Cに入力される(ステップS12)。このとき、スイッチ18A~18CのON/OFFが制御されることによって、信号SG2~SG4のうちから基準信号として用いられるものが選択される(ステップS13)。
【0079】
周波数変換器14A~14Cのうち、ステップS13で選択されて信号が入力された変換器において、第1の信号SG1が他方の信号を基準信号としてダウンコンバートされる(ステップS14)。ダウンコンバートされた信号から周波数カウンタ16によって周波数が検出され、検出された周波数を示す情報が処理装置7に送信される。処理装置7によって逆FFTなどのデータ変換処理が行われる(ステップS4)。
【0080】
図5で説明されたように、基準信号として用いられる信号の周波数に含まれる、検出対象である心臓201の鼓動による周波数の影響Δf2が0に近いほど、第1の信号SG1の周波数変化から心臓201の鼓動の検出精度が向上する。しかしながら、外部からセンシングパッドを設置するので適切な位置がわかりづらい場合もある。しかしながら、このように構成することにより、複数の候補位置にセンシングパッドを設置し、その中から心臓201の鼓動による周波数の影響Δf2が小さいものを選択することができる。これにより、検出精度を向上させることができる。
【0081】
なお、上の例では、センシングパッド11Aは検出対象の心臓201の近傍に設置されるものと固定されているが、複数のセンシングパッド11A~11Dのいずれが心臓201の近傍であっても心臓201から離れた位置に設置されてもよいように構成されていてもよい。
【0082】
この場合、検出装置1では、複数のセンサ10A~10Dそれぞれからの信号SG1~SG4は、すべての組み合わせでダウンコバート可能なように周波数変換器が備えられて、スイッチを介してセンサ10A~10Dに接続されている。
【0083】
これにより、上記と同様に、スイッチのN/OFFが制御されることによって、信号SG1~SG4のうちから、ダウンコンバートする信号と基準信号として用いられる信号とが選択される。このため、各センシングパッドの位置決めを厳密に行わなくても、各信号の周波数に応じて適した信号を用いることができる。その結果、検出精度を向上させることができる。
【0084】
<3.付記>
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0085】
1 :検出装置
1a :検出装置
7 :処理装置
8 :受信器
8B :通信機
10 :センサ
10A :第1のセンサ
10B :第2のセンサ
10C :第3のセンサ
10D :第4のセンサ
11A :センシングパッド
11B :センシングパッド
11C :センシングパッド
11D :センシングパッド
12A :LC発振器
12B :LC発振器
13A :増幅器
13B :増幅器
13C :増幅器
13D :増幅器
14 :周波数変換器
14A :周波数変換器
14B :周波数変換器
14C :周波数変換器
15 :増幅器
16 :周波数カウンタ
17 :送信器
17B :通信器
18A :スイッチ
18B :スイッチ
18C :スイッチ
20 :基板
21A :支持部材
21B :支持部材
30 :支持板
50 :背凭れ
51 :クッション材
51A :空洞
52 :カバー
100 :検出システム
200 :人体
201 :心臓
202 :第1の位置
203 :第2の位置
F1 :周波数
F2 :周波数
F3 :周波数
L :距離
SG1 :第1の信号
SG2 :第2の信号
SG3 :第3の信号
SG4 :第4の信号
fn :影響
fx :周波数
fy :周波数
ΔC :変化
Δf1 :影響
Δf2 :影響
ε :誘電率
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17