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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】商品陳列ハンガー
(51)【国際特許分類】
   A47F 5/11 20060101AFI20240617BHJP
   A47F 5/00 20060101ALI20240617BHJP
【FI】
A47F5/11
A47F5/00 D
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021011844
(22)【出願日】2021-01-28
(65)【公開番号】P2022115308
(43)【公開日】2022-08-09
【審査請求日】2023-11-01
(73)【特許権者】
【識別番号】591030341
【氏名又は名称】株式会社システムコミュニケーションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100166408
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 邦陽
(72)【発明者】
【氏名】太 稔
(72)【発明者】
【氏名】舟木 秀司
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-135951(JP,A)
【文献】特開2017-029646(JP,A)
【文献】登録実用新案第3161386(JP,U)
【文献】実開昭56-059065(JP,U)
【文献】特開2007-105232(JP,A)
【文献】国際公開第2008/028273(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 1/00-13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙製の背板と、前記背板に取り付けられて商品を支持する紙製のハングパーツとを有する商品陳列ハンガーであって、
前記背板は、
平板部と、
前記平板部に沿う平坦状態と前方側に引き起こされた突出状態とに変更可能な切り起こし構造の可動部と、
前記可動部の前記平坦状態で、前記可動部及び前記平板部に亘って連続する縦長形状になり、前記可動部の前記突出状態で、前記可動部側の可動溝部と前記平板部側の固定溝部に分離する挿入孔と、
を有し、
前記ハングパーツは、
前記平板部に対して略垂直な板状の支持受け部と、
前記支持受け部から後方に突出する背面突出部と、
前記支持受け部と前記背面突出部の間で下向きに開口した背板挿入溝と、
を有し、
前記可動部の前記平坦状態では、前記挿入孔は前記背面突出部の通過を許さず、
前記可動部の前記突出状態で、前記背面突出部が前記挿入孔を通過可能になり、前記背板挿入溝への前記平板部の挿入と、前記支持受け部への前記可動部の嵌合とによって前記ハングパーツを保持することを特徴とする商品陳列ハンガー。
【請求項2】
前記ハングパーツは、
前記背面突出部の上方に位置し、前記支持受け部の後縁から前方に向けて延びる前後溝と、
前記支持受け部の後縁で前記前後溝の上方に位置し、上方に進むにつれて後方に突出する傾斜面と、
を有し、
前記ハングパーツを前記背板に取り付けるときに、
前記可動部を前記前後溝と略平行にして前記ハングパーツを後方に移動させ、前記挿入孔の前記可動溝部を前記前後溝に重ねながら、前記挿入孔の前記固定溝部を前記背面突出部が通過し、
前記背板に対する前記ハングパーツの下方への移動により、前記背板挿入溝に前記平板部が挿入されると共に、前記可動部が前記傾斜面に沿う角度の保持位置に変化して前記前後溝の下側の面と前記傾斜面との間に前記可動部が挟まれることを特徴とする請求項1に記載の商品陳列ハンガー。
【請求項3】
前記背板は、前記挿入孔とは上下方向で位置を異ならせて第2挿入孔を有し、
前記ハングパーツは、前記背面突出部とは上下方向で位置を異ならせて、前記支持受け部から後方に突出する第2背面突出部を有し、前記支持受け部と前記第2背面突出部との間に下向きに開口した第2背板挿入溝を有し、
前記可動部の前記平坦状態では、前記挿入孔と前記第2挿入孔の上下方向の間隔よりも、前記背面突出部と前記第2背面突出部の上下方向の間隔の方が小さく、
前記可動部の前記突出状態で、前記背面突出部が前記挿入孔を通過可能になると共に、前記第2背面突出部が前記第2挿入孔を通過可能になり、前記背板挿入溝と前記第2背板挿入溝のそれぞれに前記平板部が挿入されることを特徴とする請求項1又は2に記載の商品陳列ハンガー。
【請求項4】
前記第2挿入孔は前記挿入孔に対して上方に間隔を空けて設けられ、前記第2背面突出部は前記第2挿入孔に対して上方に間隔を空けて設けられていることを特徴とする請求項3に記載の商品陳列ハンガー。
【請求項5】
前記可動部は、前記平坦状態で下向きの円弧形状で前記平板部に対して切り離されており、前記円弧形状の両端を結ぶ領域で前記平板部に接続していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の商品陳列ハンガー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品陳列ハンガーに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、小売店などで商品陳列に用いられる陳列用デバイスにおいて、使用後の処分のしやすさや環境保護への配慮が求められている。例えば、紙製の背板から金属製や合成樹脂製の突出部を突出させ、突出部に商品を吊り下げる構成の商品陳列ハンガーが知られている。このような商品陳列ハンガーでは、各部の材質の違いから、突出部を背板と一緒に焼却処分することができず、使用後の処分に手間やコストがかかるという問題があった。この問題を解決するべく、出願人は、背板だけでなく突出部も紙製にして、全体をまとめて焼却処分できる商品陳列ハンガーを提案した(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-135951号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
商品陳列ハンガーにおいて背板と突出部のいずれも紙製にした場合、突出部の強度確保が課題になる。特に、突出部を背板に取り付ける箇所での強度や安定性が求められる。例えば、背板に形成した孔に対して突出部に設けたフック形状部を単に差し込むだけでは、突出部が安定しにくい。
【0005】
本発明は、使用後の処分が容易であると共に、使用時の商品の支持強度及び安定性に優れる商品陳列ハンガーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、紙製の背板と、背板に取り付けられて商品を支持する紙製のハングパーツとを有する商品陳列ハンガーで、以下の構成を有することを特徴とする。背板は、平板部と、平板部に沿う平坦状態と前方側に引き起こされた突出状態とに変更可能な切り起こし構造の可動部と、可動部の平坦状態で、可動部及び平板部に亘って連続する縦長形状になり、可動部の突出状態で、可動部側の可動溝部と平板部側の固定溝部に分離する挿入孔と、を有する。ハングパーツは、背板の平板部に対して略垂直な板状の支持受け部と、支持受け部から後方に突出する背面突出部と、支持受け部と背面突出部の間で下向きに開口した背板挿入溝と、を有する。可動部の平坦状態では、挿入孔は背面突出部の通過を許さない。可動部の突出状態で、背面突出部が挿入孔を通過可能になり、背板挿入溝への平板部の挿入と、支持受け部への可動部の嵌合とによってハングパーツを保持する。
【0007】
ハングパーツは、背面突出部の上方に位置し、支持受け部の後縁から前方に向けて延びる前後溝と、支持受け部の後縁で前後溝の上方に位置し、上方に進むにつれて後方に突出する傾斜面と、を有することが好ましい。ハングパーツを背板に取り付けるときに、可動部を前後溝と略平行にしてハングパーツを後方に移動させ、挿入孔の可動溝部を前後溝に重ねながら、挿入孔の固定溝部を背面突出部が通過する。さらに、背板に対するハングパーツの下方への移動により、背板挿入溝に平板部が挿入されると共に、可動部が傾斜面に沿う角度に変化して前後溝の下側の面と傾斜面との間に可動部が挟まれる。
【0008】
背板に第2挿入孔を設け、ハングパーツに第2背面突出部と第2背板挿入溝を設けてもよい。第2挿入孔は、挿入孔とは上下方向で位置を異ならせて配置される。第2背面突出部と第2背板挿入溝はそれぞれ、背面突出部と背板挿入溝とは上下方向で位置を異ならせて配置される。可動部の平坦状態では、挿入孔と第2挿入孔の上下方向の間隔よりも、背面突出部と第2背面突出部の上下方向の間隔の方が小さくなるように設定する。可動部の突出状態で、背面突出部が挿入孔を通過可能になると共に、第2背面突出部が第2挿入孔を通過可能になり、背板挿入溝と第2背板挿入溝のそれぞれに平板部が挿入される。
【0009】
第2挿入孔は挿入孔に対して上方に間隔を空けて設けられ、第2背面突出部は第2挿入孔に対して上方に間隔を空けて設けられることが好ましい。
【0010】
可動部は、平坦状態で下向きの円弧形状で平板部に対して切り離されており、この円弧形状の両端を結ぶ領域で平板部に接続していることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の商品陳列ハンガーによれば、背板とハングパーツをいずれも紙製とすることで、使用後の処分が容易である。そして、背板の平板部から突出した状態の可動部を支持受け部に嵌合させてハングパーツを保持することにより、使用時における商品の支持強度及び安定性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】商品陳列ハンガーの斜視図である。
図2】商品陳列ハンガーを構成する背板の斜視図である。
図3】商品陳列ハンガーを構成するハングパーツの展開状態と使用状態を示す図である。
図4】背板へのハングパーツの取り付け工程を示す図である。
図5】背板へのハングパーツの取り付け工程を示す図である。
図6】背板へのハングパーツの取り付けが完了した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本実施の形態に係る商品陳列ハンガー1について説明する。図1に示すように、商品陳列ハンガー1は、背板10と、背板10から突出して商品を取り付けるハングパーツ20とを組み合わせて構成されている。背板10とハングパーツ20は別体のパーツとして製造され、複数のハングパーツ20を背板10に取り付けることで商品陳列ハンガー1になる。商品陳列ハンガー1における横幅(左右)方向、高さ(上下)方向、奥行き(前後)方向をそれぞれ、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向とする。商品陳列ハンガー1を斜めに立て掛けて使用する場合などでは、Y軸方向での下方が鉛直方向とは一致しない場合もある。
【0014】
背板10とハングパーツ20はいずれも紙製である。なお、本発明における「紙製」とは、全体が純粋な紙からなる場合だけでなく、紙以外の材料(例えば合成樹脂材料)が少量含まれる場合も含む概念である。具体的には、焼却処分したときに、排出が法規制されている有害物質が発生しない(排出基準値以下である)材料であれば、背板10やハングパーツ20の成分に含まれていてもよい。
【0015】
図2は、ハングパーツ20を取り付けていない状態の背板10を示している。背板10は、一例として厚さ1~2mm程度の紙(合紙などの厚紙)で構成されており、X軸方向とY軸方向に広がりを持つ平板部11が背板10の本体部分となる。平板部11は、X軸方向の寸法よりもY軸方向の寸法の方が大きい縦長の矩形である。背板10は、自重による変形を生じない形状保持性を有しており、紐などで吊り下げた状態や、他の物に立て掛けた状態で、平板部11が図2に示す平板形状を維持することができる。図1及び図2には表していないが、平板部11の上部に吊り下げ用の孔などを形成してもよい。
【0016】
なお、本実施形態では矩形の背板10を縦長に配置して使用するが、本発明はこの形態に限定されるものではない。例えば、横長矩形の背板や正方形の背板を用いたり、矩形以外の形状(多角形、円形、楕円形、その他の不定形など)の背板を用いたりすることも可能である。
【0017】
背板10には、ハングパーツ20の取り付けに関係する部位として、可動部12と上部挿入孔13と下部挿入孔14とが形成されている。下部挿入孔14が本発明における挿入孔に対応し、上部挿入孔13が本発明における第2挿入孔に対応する。本実施形態では、1枚の背板10において、可動部12と上部挿入孔13と下部挿入孔14のセットを、Y軸方向に分散して3列、X軸方向に分散して2列の計6組備えており、6つのハングパーツ20を取り付け可能である。なお、背板10に取り付け可能なハングパーツ20の数はこれに限定されない。また、背板10へのハングパーツ20の取り付け位置は、図示の配置とは異なっていてもよい。例えば、可動部12と上部挿入孔13と下部挿入孔14のセットを、X軸方向やY軸方向に並べずに不規則に配置してもよい。
【0018】
図2を参照して、個々の可動部12、上部挿入孔13、下部挿入孔14について説明する。可動部12は、背板10の一部を、平板部11に対して可動の切り起こし構造として形成したものである。平板部11に接続する(切り離されていない)基端部12aと、平板部11から切り離された切断部12bとで囲まれる領域が、可動部12である。可動部12は概ね半円形状である。切断部12bは可動部12の平坦状態で下向きの円弧形状であり、円弧形状の切断部12bの両端を結ぶ直線状の部分が基端部12aである。
【0019】
可動部12は、平板部11に対して、基端部12aを軸とする傾動が可能である。図2に示す可動部12の平坦状態では、可動部12は平板部11に沿って(略面一に)位置しており、平板部11から可動部12が突出しない。図4から図6は、可動部12が平板部11に対して前方側に引き起こされた突出状態を示している。可動部12が突出状態になると、平板部11には、可動部12に対応する半円形状の開口部11aが現れる。図4から図6では、突出状態における可動部12の角度がそれぞれ異なっている。この可動部12の角度の違いについては後述する。
【0020】
上部挿入孔13はY軸方向に長い縦長形状の孔であり、可動部12よりも上方に位置している。下部挿入孔14は、上部挿入孔13に対してY軸方向に間隔を空けて下方に位置している。
【0021】
下部挿入孔14は、可動部12と平板部11に跨って形成されている。より詳しくは、下部挿入孔14の長手方向の中間を切断部12bが横切る配置であり、下部挿入孔14の上半部分である可動溝部14aが可動部12に形成され、下部挿入孔14の下半部分である固定溝部14bが平板部11に形成されている。
【0022】
可動溝部14aは、上端側の端部である底部14cが可動部12の途中に位置しており(基端部12aまで達しておらず)、下端側の端部は切断部12b(可動部12の外縁)に連通している。固定溝部14bは、下端側の端部である底部14dが平板部11の途中に位置しており、上端側の端部は開口部11aの下縁に連通している。
【0023】
図2に示すように、可動部12の平坦状態では、可動溝部14aと固定溝部14bがY軸方向で一直線上に並び、下部挿入孔14は可動部12と平板部11に亘って連続する縦長形状になる。つまり、下部挿入孔14は、上端側の底部14cと下端側の底部14dを両端とする一続きの孔になる。この状態で、X軸方向における上部挿入孔13と下部挿入孔14の位置は同じであり、上部挿入孔13と下部挿入孔14を含むY軸方向の直線は、可動部12のX軸方向の略中央を通る。
【0024】
図4から図6に示すように、可動部12の突出状態では、平坦状態からの可動部12の角度変化に応じて可動溝部14aと固定溝部14bが分離する。そして、可動溝部14aは、一端が可動部12の途中で底部14cとして閉塞され、他端が切断部12b側に開口した片側開放溝になる。固定溝部14bは、一端が平板部11の途中で底部14dとして閉塞され、他端が開口部11a側に開口した片側開放溝になる。
【0025】
図2に示すように、上部挿入孔13のY軸方向の寸法を長さL1とする。また、可動部12の平坦状態におけるY軸方向の下部挿入孔14の寸法(底部14cから底部14dまでの距離)を長さL2とする。X軸方向の寸法については、上部挿入孔13と下部挿入孔14は同じ幅Wを有している。
【0026】
基端部12aを軸とする可動部12の傾動によって、Y軸方向及びZ軸方向での可動溝部14aの位置(向き)が変化する。図2のように、平板部11に対して可動部12を引き起こさない平坦状態では、可動溝部14aの長手方向がY軸方向に向き、可動溝部14aと固定溝部14bが連続する形状になる。この状態で、可動溝部14aの底部14cが、可動部12の動作範囲のうちで最も下方に位置して、Z軸に沿う正面視で上部挿入孔13と下部挿入孔14の間隔が最大になる。このときの上部挿入孔13の下端から下部挿入孔14の上端(可動溝部14aの底部14c)までのY軸方向の距離を最大孔間隔L3とする。
【0027】
図2の平坦状態からZ軸方向の前方側に向けて可動部12を引き起こすと(基端部12aを軸として可動部12を傾動させると)、下部挿入孔14の可動溝部14aは、長手方向の向き(Y軸方向及びZ軸方向に対する傾き角)を変化させながら、Y軸方向の位置(Z軸に沿って見た投影形状)を変化させる。より詳しくは、図4及び図5に示すように、可動部12の引き起こし角が大きくなるにつれて、可動溝部14aがY軸方向に延びる状態からZ軸方向に延びる状態に変化する。これに応じて、Y軸方向における可動溝部14aの位置が徐々に上方に変化すると共に、正面から見た可動溝部14aの長さが徐々に短くなる。逆に、可動部12を平坦状態に向けて引き起こし角を小さくしていくと、可動溝部14aの位置が徐々に下方に変化すると共に、正面から見た可動溝部14aの長さが徐々に長くなる。
【0028】
図3に示すように、ハングパーツ20は、Z軸方向に延びる中心線Cに関して対称な展開形状で紙(合紙などの厚紙)を型抜きし、中心線Cを軸として二つ折りに重ねて形成される。つまり、使用状態のハングパーツ20は元の紙の約2倍の厚みを有している。例えば、背板10と同程度の厚さの紙を用いてハングパーツ20を形成して、一般的に流通する厚紙の規格を超える厚さを持つハングパーツ20を得ることができ、紙製でありながらハングパーツ20に高い剛性を持たせることができる。また、中心線Cに沿って折りやすくする予備加工(浅い切り込みなど)を施しておけば、二つ折りにしてハングパーツ20を完成させる工程は時間をかけずに簡単に行うことができるので、生産性の点でも優れている。
【0029】
なお、ハングパーツ20は、二つ折り以外の方法で形成してもよい。例えば、折り畳みなどを行わずに1枚の紙からシンプルにハングパーツ20を形成したり、2枚の紙を糊などで貼り合わせてハングパーツ20を形成したりすることも可能である。
【0030】
二つ折りにした使用状態のハングパーツ20の厚みは、X軸方向における上部挿入孔13及び下部挿入孔14の幅Wと同程度である。なお、幅Wよりもハングパーツ20の厚みを僅かに大きく設定して、上部挿入孔13及び下部挿入孔14に対してハングパーツ20を軽い圧入状態で挿入させるようにしてもよい。これにより、ハングパーツ20の支持強度や安定性を高めることができる。
【0031】
ハングパーツ20は、Y軸方向に延びる支持受け部21と、支持受け部21の上端側からZ軸方向に延びる前後梁部22と、を含むL字状の概略形状を有している。支持受け部21は背板10の平板部11に対して略垂直な板状であり、前後梁部22は支持受け部21よりも前方に大きく突出している。支持受け部21の後縁のうち、背板10に取り付けた状態で平板部11の前面に接する部分を支持基準面21aとする。支持基準面21aはY軸方向に延設されている。
【0032】
ハングパーツ20における支持受け部21の後縁には、Y軸方向に位置を異ならせて背面突出部23と背面突出部24が設けられている。背面突出部24が本発明における背面突出部に対応し、背面突出部23が本発明における第2背面突出部に対応する。背面突出部23と背面突出部24はそれぞれ、支持受け部21の支持基準面21aから後方に向けて突出しており、先端側が下方に向けて屈曲した片持ち状のフック形状を有している。背面突出部23のY軸方向の寸法を長さL11、背面突出部24のY軸方向の寸法を長さL12とする(図3参照)。背面突出部23の下端から背面突出部24の上端までのY軸方向の間隔を突出部間隔L13とする(図3参照)。
【0033】
支持受け部21と背面突出部23の間に背板挿入溝25が形成され、支持受け部21と背面突出部24の間に背板挿入溝26が形成されている。背板挿入溝26が本発明における背板挿入溝に対応し、背板挿入溝25が本発明における第2背板挿入溝に対応する。背板挿入溝25と背板挿入溝26はいずれも、Y軸方向に細長く、上端側の底部が閉塞され、下向きに開口した片側開放溝である。背板挿入溝25と背板挿入溝26のうちZ軸方向の前側の面は、支持基準面21aの一部である。
【0034】
Z軸方向における背板挿入溝25と背板挿入溝26の溝幅は、背板10の平板部11の厚みと略同じである。なお、背板挿入溝25と背板挿入溝26の溝幅を平板部11の厚みよりも僅かに小さく設定して、背板挿入溝25及び背板挿入溝26に対して背板10を軽い圧入状態で挿入させるようにしてもよい。これにより、ハングパーツ20の支持強度や安定性を高めることができる。
【0035】
Y軸方向での背面突出部23の長さL11は、背板10に形成した上部挿入孔13の長さL1以下である(L1≧L11)。Y軸方向での背面突出部24の長さL12は、可動部12の平坦状態における下部挿入孔14の長さL2よりも大きい(L2<L12)。また、背面突出部23の下端から背面突出部24の上端までのY軸方向の突出部間隔L13は、可動部12の平坦状態における上部挿入孔13と下部挿入孔14の最大孔間隔L3よりも小さい(L3>L13)。
【0036】
そのため、可動部12の平坦状態では、背面突出部23と背面突出部24の両方を上部挿入孔13と下部挿入孔14に同時に挿入することはできない。より詳しくは、上部挿入孔13に対して挿入可能なように背面突出部23の位置を合わせると、背面突出部24の上端が下部挿入孔14の上端(可動溝部14aの底部14c)よりも上方に位置する。また、背面突出部24と下部挿入孔14のみの関係でも、背面突出部24の方が下部挿入孔14よりもY軸方向に長い。従って、Z軸方向の後方に向けてハングパーツ20を移動させても、背面突出部24の一部が背板10の前面に当接して、下部挿入孔14への挿入が規制される。
【0037】
Y軸方向における背面突出部23と背面突出部24の間(背面突出部24の上方)には、支持受け部21の後縁から前方に向けてZ軸方向に延びる前後溝27が形成されている。支持受け部21の後縁部分にはさらに、前後溝27の上方に位置する傾斜面28が形成されている。傾斜面28は、前後溝27から離れて上方に進むにつれて後方に突出する傾斜形状を有する。前後溝27と傾斜面28は支持基準面21aよりも前方に位置している。傾斜面28の上端は、支持基準面21aのうち背板挿入溝25に連なる部分に接続している。背面突出部24の上端と前後溝27の下側の面との間には、Y軸方向に延びる段差部29が形成されている。段差部29は、支持基準面21aよりも僅かに後方に突出している。
【0038】
ハングパーツ20の前後梁部22には、Z軸方向に位置を異ならせて吊下フック30と吊下フック31が形成されている。吊下フック30と吊下フック31はそれぞれ、前方へ突出すると共に上方へ屈曲する片持ち形状の突起である。吊下フック30と吊下フック31は、商品陳列ハンガー1を使用する際に商品を吊り下げるための部位である。
【0039】
なお、本実施形態では、各ハングパーツ20に前後2つの吊下フック30及び吊下フック31を設けているが、個々のハングパーツにおける吊下フックの数や配置はこれに限定されるものではない。例えば、各ハングパーツが備える吊下フックの数が、1つあるいは3つ以上であってもよい。また、複数の吊下フックを設ける場合、Z軸方向だけでなく、Y軸方向に位置を異ならせた配置にすることも可能である。
【0040】
以上のように構成した商品陳列ハンガー1における、背板10へのハングパーツ20の取り付けと取り外しについて説明する。上述したように、可動部12の平坦状態(図2)では、背面突出部23と背面突出部24の両方を上部挿入孔13と下部挿入孔14に同時に挿入することはできない。
【0041】
図4に示すように、可動部12を平坦状態から前方側に引き起こすと、下部挿入孔14の一部である可動溝部14aの位置が上方に変化する。上部挿入孔13に対して背面突出部23を位置合わせした上で、Y軸方向における可動溝部14aの底部14cの位置が背面突出部24の上端及び段差部29を超えるまで可動部12を引き起こすと、上述した「L2<L12」、「L3>L13」の関係が解消されて、背面突出部24が下部挿入孔14をZ軸方向へ通過可能になる。つまり、背面突出部23と背面突出部24の両方が、対応する上部挿入孔13と下部挿入孔14に挿入可能になる。ここで、図4に太矢印で示すように、ハングパーツ20をZ軸方向で後方に移動させて背板10に接近させると、背面突出部23が上部挿入孔13に挿入され、背面突出部24が下部挿入孔14に挿入される。より詳しくは、このとき背面突出部24が挿入されるのは、下部挿入孔14のうち固定溝部14bと、可動部12の引き起こしに伴って露出した開口部11aの一部である。
【0042】
ハングパーツ20をZ軸方向で後方に移動させる際には、図5に示すように、可動部12を平板部11に対して略垂直な直立位置にさせ、可動部12と前後溝27を略平行にする。すると、可動溝部14aがZ軸方向に向くと共に、Y軸方向における可動溝部14aと前後溝27の位置が一致する。そして、可動溝部14aの開口部が前方を向き、前後溝27の開口部が後方を向いた状態で、互いの溝の開口部が対向するので、可動溝部14aと前後溝27を重ねながら、ハングパーツ20を背板10にさらに接近させることが可能になる。
【0043】
図5のように、支持受け部21の支持基準面21aが背板10の前面に接する位置までハングパーツ20をZ軸方向に移動させると、背面突出部23と背面突出部24がそれぞれ上部挿入孔13と下部挿入孔14を貫通して背板10の後方に突出し、Z軸方向において背板挿入溝25及び背板挿入溝26の位置が平板部11と一致する。また、支持受け部21のうち前後溝27の前方部分が可動溝部14a内に入り込む。
【0044】
続いて、図5に太矢印で示すように、ハングパーツ20を下方に移動させる。すると、背板10のうち上部挿入孔13の下方の領域が背板挿入溝25に進入し、背板10のうち下部挿入孔14(固定溝部14b)の下方の領域が背板挿入溝26に進入する。また、ハングパーツ20が下方へ移動する力が、前後溝27の上側の面及び傾斜面28を介して可動部12に伝えられ、可動部12が直立位置から下方に向けて傾動する。
【0045】
図6は背板10へのハングパーツ20の取り付けが完了した状態を示している。背板挿入溝25の上端(底部)が上部挿入孔13の下端に近接し、背板挿入溝26の上端(底部)が下部挿入孔14の下端(固定溝部14bの底部14d)に近接する位置までハングパーツ20が達すると、それ以上の下方へのハングパーツ20の移動が規制される。この状態において、可動部12は、前側の面が傾斜面28に接すると共に、可動溝部14aの底部14cが前後溝27の下側の面に接することで、傾斜面28に沿う傾斜角で固定される。この可動部12の角度位置を保持位置とする。そして、X軸方向において、可動溝部14aの両側の面で支持受け部21の側面(前後溝27の下方領域)を挟んだ構成になる。
【0046】
以上のようにして背板10に取り付けられたハングパーツ20は、背面突出部23と背面突出部24のそれぞれの基端部(背板挿入溝25の上方部分と背板挿入溝26の上方部分)が上部挿入孔13と下部挿入孔14(固定溝部14b)内に位置すると共に、背板挿入溝25と背板挿入溝26に背板10の平板部11(上部挿入孔13の下方部分と下部挿入孔14の下方部分)が入り込むことで、X軸方向及びZ軸方向の位置が定まる。また、背板挿入溝25の上端(底部)が上部挿入孔13の下端に対向し、背板挿入溝26の上端(底部)が下部挿入孔14の下端(固定溝部14bの底部14d)に対向しており、Y軸方向のうち下方へのハングパーツ20の移動が規制される。
【0047】
この状態でX軸方向へのハングパーツ20の開きが上部挿入孔13と下部挿入孔14によって規制されるため、ハングパーツ20は、図3に示す展開状態から二つ折り状態にした後で、特に接着などで貼り合わせていなくても、二つ折り状態を維持することができる。
【0048】
さらに、背板10に対するハングパーツ20の保持は、支持受け部21への可動部12の嵌合によっても行われ、この嵌合構造によってハングパーツ20の支持強度や安定性が向上する。詳しくは、Y軸方向及びZ軸方向に対して傾斜した保持位置にある可動部12を、前後溝27の下側の面と傾斜面28によって挟持することで可動部12の角度を固定させ、この固定状態の可動部12を介してハングパーツ20のY軸方向の移動が規制される。特に、上述した上部挿入孔13への背面突出部23の挿入や、下部挿入孔14への背面突出部24の挿入や、背板挿入溝25及び背板挿入溝26への平板部11の挿入とは異なり、支持受け部21に対する可動部12の嵌合では、可動部12がハングパーツ20の一部(前後溝27付近)の上方に位置して、Y軸方向のうち上方へのハングパーツ20の移動を制限する。
【0049】
また、保持位置にある可動部12はZ軸方向に対して傾斜しているので、傾斜面28を可動部12に当接させることにより、Z軸方向におけるハングパーツ20の位置を安定させる効果も得られる。例えば、背板挿入溝25及び背板挿入溝26が平板部11に対してZ軸方向に多少のクリアランスを有している場合でも、傾斜面28と可動部12を介してハングパーツ20を安定させて、Z軸方向でのガタつきを防ぐことができる。
【0050】
さらに、可動部12に形成した可動溝部14aの両側の面によって支持受け部21を挟むことで、X軸方向におけるハングパーツ20の安定性を高めることができる。
【0051】
可動部12とハングパーツ20が嵌合する位置は、平板部11からZ軸方向の前方に離れており、Y軸方向において背板挿入溝25及び背板挿入溝26への平板部11の挿入位置の間に位置している。このように、背板10に対するハングパーツ20の嵌合を、背板10の平板部11に沿う二次元的な配置だけでなく、平板部11から離れた位置を含む三次元的な配置にすることで、ハングパーツ20の安定性が著しく向上する。
【0052】
以上の通り、本実施形態の商品陳列ハンガー1によれば、背板10とハングパーツ20をいずれも紙製としながら、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の全ての方向でハングパーツ20の安定性に優れた強固な取り付け状態を得ることができる。
【0053】
背板10に取り付けたハングパーツ20は、Y軸方向で上方に移動させてから、Z軸方向の前方に移動させることにより、背板10から取り外すことができる。但し、可動部12が保持位置にある状態では、ハングパーツ20に対して直接的に上方への力を付与した場合の可動部12による動作抵抗が大きく、ハングパーツ20は容易に上方へ移動しないようになっている。
【0054】
詳細には、前後溝27の下側の面が可動溝部14aの底部14cに接する位置が、可動部12が傾斜面28に接する位置よりも前方且つ下方に位置している。また、保持位置にある可動部12は、ハングパーツ20の傾斜面28に沿う前下がりの角度である。この状態において、ハングパーツ20に対して上方へ移動させる力を付与すると、前後溝27の下側の面から可動溝部14aの底部14cに対して押し上げる力が加わる。可動部12が前下がりに傾斜しているので、Y軸方向へ押し上げる力の一部は、底部14cと基端部12aの間での圧縮方向の荷重になり、力のロスが生じる。また、底部14cを押し上げようとする一方で、底部14cと基端部12aの間では傾斜面28が上方から可動部12を抑えるので、ハングパーツ20に作用するモーメントによって、上方への可動部12の傾動が制限されやすくなる。
【0055】
ハングパーツ20を取り外す際には、最初に可動部12を操作して保持位置から直立位置(図5)に向けて動作させるとよい。可動部12に対して保持位置から直立位置に向けて傾動させる力を加えた場合、当該傾動の方向に正対する配置である可動部12の前面と傾斜面28とを介してハングパーツ20へ効率的に力が伝わる。また、前後溝27の下側の面から可動溝部14aの底部14cが離間しようとするので、可動部12とハングパーツ20の間では、可動部12の前面が傾斜面28を押し上げようとする力のみが働く。従って、可動部12に入力した力のロスが少なく、ハングパーツ20を直接的に操作する場合よりも容易にハングパーツ20を上方に移動させることができる。
【0056】
可動部12が図5の直立位置まで傾動すると、可動溝部14aがZ軸方向に向いて前後溝27と重なる。また、ハングパーツ20は、上方への移動の結果、背板挿入溝25及び背板挿入溝26への平板部11の挿入状態を解除して、背面突出部23及び背面突出部24が上部挿入孔13及び下部挿入孔14をZ軸方向に通過可能な位置に達する。この状態でハングパーツ20をZ軸方向の前方に移動させることで、背板10からハングパーツ20が取り外される。
【0057】
背板10にハングパーツ20を取り付けた商品陳列ハンガー1の使用状態では、吊下フック30や吊下フック31に対して商品を取り付けたり商品を取り外したりする際の負荷は、主にハングパーツ20に作用する。上述のように、ハングパーツ20は安定して高い支持強度で背板10に保持されており、しかもハングパーツ20自体に加わる外力によってはハングパーツ20が背板10から外れにくい構造である。
【0058】
使用後に商品陳列ハンガー1を撤収する場合などには、背板10の可動部12を操作して傾動させることで、ハングパーツ20の固定的な保持が解除されて、背板10からのハングパーツ20の取り外しが可能になる。可動部12は吊下フック30や吊下フック31から離れた位置にあり、且つ、前方からの可動部12へのアクセスは支持受け部21によって制限されるので、商品陳列ハンガー1への商品の着脱動作の際に可動部12に触れて意図せずに直立位置へ動作させてしまうおそれは低い。従って、商品陳列ハンガー1の使用状態で不用意にハングパーツ20の保持が解除されず、取り外す意図をもって可動部12を操作した場合にのみハングパーツ20を取り外し可能にできる。
【0059】
背板10へのハングパーツ20の着脱は、準備段階として行う可動部12の角度変更と、それに続くZ軸方向やY軸方向へのハングパーツ20の移動だけで行うことができるので、複雑な操作を要さず簡単に作業できる。
【0060】
また、可動部12に対する必要な角度変更を行っていない状態では、ハングパーツ20の着脱が制限され、この状態はハングパーツ20の移動制限としてユーザーに感知させることができる。具体的には、ハングパーツ20の取り付け前では、可動部12を前方に引き起こさなければ、下部挿入孔14への背面突出部24の挿入が不可となり、Z軸方向で背板10にハングパーツ20を接近させる動作が規制される。また、ハングパーツ20を取り付けた状態では、上述の通り、Y軸方向における上方へのハングパーツ20の移動が、可動部12との嵌合関係によって規制される。
【0061】
ハングパーツ20の着脱に際して可動部12の操作を要することをユーザーに認知させるために、可動部12を平板部11とは異なる色にする、可動部12に矢印などの指標や文字などの指示内容(操作案内)を表示する、といった識別用の設定を行ってもよい。
【0062】
可動部12は、背板10の一部に切り込み(切断部12b)を入れて切り起こし可能にしたシンプルな構成であり、容易且つ安価に得ることができる。ハングパーツ20のうち、可動部12に嵌合する部位である前後溝27や傾斜面28については、支持受け部21の外形形状の一部を構成しており、特別な追加加工を要さずに支持基準面21aに連続する形状として形成可能であるため、容易且つ安価に得ることができる。
【0063】
以上、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【0064】
例えば、上記実施形態では、背板10において、一部が可動部12に含まれる下部挿入孔14をY軸方向で下側に位置させ、平板部11のみに形成される上部挿入孔13をY軸方向で上側に位置させているが、この上下関係を逆にすることもできる。これに伴って、ハングパーツ20における背面突出部23と背面突出部24の上下関係も逆になる。
【0065】
背板10への取り付け状態におけるハングパーツ20の高い安定性を得るためには、背面突出部23と上部挿入孔13(背板挿入溝25と平板部11)、背面突出部24と下部挿入孔14(背板挿入溝26と平板部11)のように、Y軸方向に位置を異ならせて2箇所以上の挿入部分を備えることが好ましい。しかし、可動部12と支持受け部21の嵌合構造に着目した場合、少なくとも可動部12に直接関係する背面突出部24と下部挿入孔14(背板挿入溝26と平板部11)の挿入部分を備えていればよく、その他の構成は適宜選択可能なオプションとすることができる。
【符号の説明】
【0066】
1 商品陳列ハンガー
10 背板
11 平板部
12 可動部
13 上部挿入孔(第2挿入孔)
14 下部挿入孔(挿入孔)
14a 可動溝部
14b 固定溝部
14c 可動溝部の底部
14d 固定溝部の底部
20 ハングパーツ
21 支持受け部
22 前後梁部
23 背面突出部(第2背面突出部)
24 背面突出部
25 背板挿入溝(第2背板挿入溝)
26 背板挿入溝
27 前後溝
28 傾斜面
29 段差部
30 吊下フック
31 吊下フック
図1
図2
図3
図4
図5
図6