(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】制御装置、コンピュータプログラム、および認証システム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/31 20130101AFI20240617BHJP
B60R 25/20 20130101ALI20240617BHJP
E05B 49/00 20060101ALI20240617BHJP
E05B 81/64 20140101ALI20240617BHJP
【FI】
G06F21/31
B60R25/20
E05B49/00 J
E05B49/00 R
E05B49/00 Z
E05B81/64
(21)【出願番号】P 2019191803
(22)【出願日】2019-10-21
【審査請求日】2022-05-27
【審判番号】
【審判請求日】2023-10-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】原田 久光
(72)【発明者】
【氏名】梶田 基貴
(72)【発明者】
【氏名】塚原 靖典
【合議体】
【審判長】須田 勝巳
【審判官】脇岡 剛
【審判官】吉田 美彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-148842(JP,A)
【文献】特開2015-147482(JP,A)
【文献】特開2019-100095(JP,A)
【文献】特開2017-167685(JP,A)
【文献】特開2017-049867(JP,A)
【文献】特表2018-530054(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0111138(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの顔に対応する顔情報と当該ユーザの動作に対応する動作情報を
移動体に搭載された共通の撮像装置から受け付ける受付部と、
前記移動体を使用するために前記ユーザによる携帯が可能なスマートキーを用いることなく前記顔情報に基づく顔認証と前記動作情報に基づくジェスチャ認証の双方が成立していると判断された場合に、
前記移動体に搭載された被制御装置の動作を制御する処理部と、
を備えており、
前記処理部は、
前記顔認証が成立したことを認識すると、前記動作情報を取得可能な状態であることの前記ユーザへの通知を通知装置に行なわせる、
を備えている、
制御装置。
【請求項2】
前記処理部は、表示と音声の少なくとも一方を通じて、前記動作情報を取得可能な状態であることの前記ユーザへの通知を前記通知装置に行なわせる、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記処理部は、表示と音声の少なくとも一方を通じて、前記動作情報が規定された動作に対応していることの前記ユーザへの通知を前記通知装置に行なわせる、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項4】
制御装置の処理部により実行されるコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記制御装置に、
ユーザの顔に対応する顔情報と当該ユーザの動作に対応する動作情報を
移動体に搭載された共通の撮像装置から受け付けさせ、
前記移動体を使用するために前記ユーザによる携帯が可能なスマートキーを用いることなく前記顔情報に基づく顔認証と前記動作情報に基づくジェスチャ認証の双方が成立していると判断された場合に、
前記移動体に搭載された被制御装置の動作を制御させ、
前記顔認証が成立したことを認識すると、前記動作情報を取得可能な状態であることの前記ユーザへの通知を通知装置に行なわせる、
コンピュータプログラム。
【請求項5】
移動体に搭載され、ユーザの顔に対応する顔情報と当該ユーザの動作に対応する動作情報を出力する撮像装置と、
通知装置と、
制御装置と、
を備えており、
前記制御装置は、
前記顔情報と前記動作情報を受け付ける受付部と、
前記移動体を使用するために前記ユーザによる携帯が可能なスマートキーを用いることなく前記顔情報に基づく顔認証と前記動作情報に基づくジェスチャ認証の双方が成立していると判断された場合に、
前記移動体に搭載された被制御装置の動作を制御する処理部と、
を備えており、
前記処理部は、
前記顔認証が成立したことを認識すると、前記動作情報を取得可能な状態であることの前記ユーザへの通知を前記通知装置に行なわせる、
認証システム。
【請求項6】
前記制御装置は、
前記移動体に搭載されている、
請求項
5に記載の認証システム。
【請求項7】
前記通知装置は、前記移動体に搭載されている、
請求項
6に記載の認証システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの認証処理に使用される制御装置、および当該制御装置の処理部により実行されるコンピュータプログラムに関連する。本発明は、当該制御装置を用いた認証システムにも関連する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、車両に搭載される認証システムを開示している。当該システムにおいては、ユーザが所持するキーとの電波による通信を通じて非接触型認証が行なわれる。非接触型認証に成功すると、車両のドアの施錠が解除される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、非接触型認証システムの利便性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するための一態様は、制御装置であって、
非接触で検出されたユーザの動作に対応する動作情報を受け付ける受付部と、
前記動作情報を取得可能な状態であることを通知装置に通知させ、前記動作情報に対応する前記ユーザの動作が規定された動作に対応している場合に、被制御装置の動作を制御する処理部と、
を備えている。
【0006】
上記の目的を達成するための一態様は、制御装置の処理部により実行されるコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記制御装置に、
非接触で検出されたユーザの動作に対応する動作情報を取得可能な状態であることを通知装置に通知させ、
前記動作情報を取得させ、
前記動作情報に対応する前記ユーザの動作が規定された動作に対応している場合に、被制御装置の動作を制御させる。
【0007】
上記の目的を達成するための一態様は、認証システムであって、
ユーザの動作を非接触で検出し、検出された動作に対応する動作情報を出力する動作検出装置と、
通知装置と、
制御装置と、
を備えており、
前記制御装置は、
前記動作情報を受け付ける受付部と、
前記動作情報を取得可能な状態であることを前記通知装置に通知させ、前記動作情報に対応する前記ユーザの動作が規定された動作に対応している場合に、被制御装置の動作を制御する処理部と、
を備えている。
【0008】
接触による対象の操作を伴わないユーザの動作に基づく認証においては、いつ動作を行なえばよいのかユーザが判断に迷うことがありうる。上記のような構成によれば、制御装置が認証のための動作情報を取得可能な状態になったことが通知装置を通じてユーザに通知されるので、動作に基づく認証に臨むユーザに安心感を与えることができる。したがって、非接触型認証システムの利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係る認証システムの機能構成を例示している。
【
図2】
図1の認証システムが車両に適用された例を示している。
【
図3】
図1の制御装置により実行される処理の流れの一例を示している。
【
図4】
図1の制御装置により実行される処理の流れの一例を示している。
【
図5】
図1の認証システムが車両に適用された例を示している。
【
図6】
図1の制御装置により実行される処理の流れの一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付の図面を参照しつつ、実施形態の例について以下詳細に説明する。
図1は、一実施形態に係る認証システム10の機能構成を例示している。認証システム10は、例えば、
図2に例示される車両20のユーザ30を認証し、ユーザ30による車両20の利用を許可するために使用されうる。車両20は、移動体の一例である。認証システム10は、撮像装置11と制御装置12を含んでいる。
【0011】
撮像装置11は、予め定められた撮像領域の画像を取得する装置である。撮像装置11としては、カメラやイメージセンサが例示されうる。撮像装置11は、取得した画像に対応する画像データDIを出力するように構成されている。画像データDIは、アナログデータでもよいし、デジタルデータでもよい。
【0012】
制御装置12は、受付部121、処理部122、及び出力部123を備えている。制御装置12は、車両20内における適宜の位置に配置されうる。
【0013】
受付部121は、画像データDIを受け付けるインターフェースとして構成されている。画像データDIがアナログデータである場合、受付部121は、A/Dコンバータを含む適宜の変換回路を含みうる。
【0014】
処理部122は、デジタルデータの形態である画像データDIを処理の対象とする。処理部122によって行なわれる処理の詳細については後述する。処理部122は、当該処理の結果に基づいて、出力部123からの制御データDCの出力を許可する。
【0015】
制御データDCは、車両20における被制御装置21の動作を制御するデータである。被制御装置21の例としては、車両20におけるドアの開閉装置、ドアの施錠装置、空調装置、照明装置、映像音響設備などが挙げられる。制御データDCは、デジタルデータでもよいし、アナログデータでもよい。制御データDCがアナログデータである場合、出力部123は、D/Aコンバータを含む適宜の変換回路を含みうる。
【0016】
撮像装置11は、所望の撮像領域に応じて車両20における適宜の位置に配置される。本例においては、撮像装置11は、車両20の右側部に配置されており、車両20の右側方に撮像領域Aを規定している。換言すると、撮像装置11は、撮像領域Aの画像を取得している。
【0017】
撮像領域A内には様々な被写体40が進入しうる。撮像領域Aに被写体40が進入すると、撮像装置11により取得される画像に被写体40が写り込む。画像に写り込んだ被写体40は、画像データDIに反映される。認証システム10は、画像データDIに写り込んだ被写体の中からユーザ30の非接触型認証を行なうように構成されている。
【0018】
本明細書で用いられる「非接触型認証」という語は、制御装置12とユーザ30が非接触の状態で制御装置12が認証に関する情報を取得する処理を意味する。認証に関する情報は、認証に供される情報であってもよいし、認証処理の結果であってもよい。「制御装置12とユーザ30が非接触の状態」とは、ユーザ30と認証に供される情報が入力される装置との間が非接触である状態と、認証に供される情報が入力される装置と制御装置12との間が非接触である状態を含みうる。認証に供される情報が入力される装置から制御装置12への認証に関する情報の送信は、有線通信によりなされてもよいし、無線通信によりなされてもよい。無線通信の場合、認証に関する情報は、認証に供される情報が入力される装置から通信ネットワークに接続された外部のサーバ装置を経由して制御装置12へ送信されてもよい。
【0019】
図1と
図3を参照しつつ、制御装置12により行なわれる非接触型認証処理の流れの一例について説明する。
【0020】
まず、処理部122は、受付部121を通じて、ユーザ30を認証するための第一非接触型認証に係る第一認証情報を取得する(STEP11)。
【0021】
続いて、処理部122は、第一認証情報に基づいて、第一非接触型認証が成立しているかを判断する(STEP12)。第一非接触型認証が成立していないと判断されると(STEP12においてNO)、処理はSTEP11に戻る。
【0022】
第一非接触型認証が成立していると判断されると(STEP12においてYES)、処理部122は、受付部121を通じて、ユーザ30を認証するための第二非接触型認証に係る第二認証情報を取得する(STEP13)。第二非接触型認証は、第一非接触型認証とは異なる手法で行なわれる。受付部121が第二認証情報を受け付けるタイミングと処理部122が第二認証情報を取得するタイミングは、異なっていてもよい。
【0023】
続いて、処理部122は、第二認証情報に基づいて、第二非接触型認証が成立しているかを判断する(STEP14)。第二非接触型認証が成立していないと判断されると(STEP14においてNO)、処理はSTEP13に戻る。あるいは、処理がSTEP11に戻ってもよい。
【0024】
第二非接触型認証が成立していると判断されると(STEP14においてYES)、処理部122は、被制御装置21に規定された動作を行なわせる制御データDCの出力部123からの出力を許可する(STEP15)。
【0025】
すなわち、処理部122は、第一認証情報と第二認証情報に基づいて第一非接触型認証と第二非接触型認証の各々が成立しているかを判断し、第一非接触型認証と第二非接触型認証の双方が成立していると判断された場合に、被制御装置21の動作を制御するように構成されている。
【0026】
ユーザによる意図的な対象への接触を伴う接触型認証と比較すると、非接触型認証は、ユーザと被制御装置の間の距離などに基づいて意図せず認証が成立する場合がありうる。上記のような構成によれば、いずれかの非接触型認証がユーザの意図に反して成立することによって被制御装置が作動してしまう事態の回避が容易になる。換言すると、異なる二種の非接触型認証の成立を被制御装置の作動のための条件とすることにより、ユーザが被制御装置を作動させようとしている状況を、より高い確度で認証システムに認識させることができる。したがって、非接触型認証システムの利便性を高めることができる。
【0027】
本例においては、第一非接触型認証として顔認証が行なわれ、第二非接触型認証としてジェスチャ認証が行なわれる。顔認証は、ユーザの生体情報に基づいてなされる認証の一例である。ジェスチャ認証は、ユーザによる動作に基づいてなされる認証の一例である。
【0028】
この場合、処理部122は、第一認証情報として、ユーザ30の顔が写り込んだ画像に対応する画像データDIを、撮像装置11から取得する(STEP11)。
【0029】
続いて、処理部122は、画像データDIに対応する画像に写り込んだユーザ30の顔と予め登録されている顔との差異が許容範囲内であるかを判断する(STEP12)。当該判断に係る処理は、既知の手法を用いて適宜に行なわれうるので、詳細な説明は省略する。当該差異が許容範囲内ではないと判断されると、処理はSTEP11に戻る。
【0030】
当該差異が許容範囲内であると判断されると(STEP12においてYES)、処理部122は、第二認証情報として、ユーザ30のジェスチャが写り込んだ画像に対応する画像データDIを、撮像装置11から取得する(STEP13)。
【0031】
続いて、処理部122は、画像データDIに対応する画像に写り込んだユーザ30のジェスチャと予め登録されているジェスチャとの差異が許容範囲内であるかを判断する(STEP14)。当該判断に係る処理は、既知の手法を用いて適宜に行なわれうるので、詳細な説明は省略する。当該差異が許容範囲内ではないと判断されると(STEP14においてNO)、処理はSTEP13またはSTEP11に戻る。
【0032】
当該差異が許容範囲内であると判断されると(STEP14においてYES)、処理部122は、被制御装置21に規定された動作を行なわせる制御データDCの出力部123からの出力を許可する(STEP15)。制御データDCは、例えば、車両20の施錠装置に施錠を解除させるデータや、車両20のドアを開放させるデータ、車両20の空調装置を作動させるデータなどでありうる。
【0033】
顔認証は、ユーザ30と撮像装置11の間の距離などに基づいて意図せず認証が成立する場合がありうる。上記のような構成によれば、ユーザ30の意図に反して顔認証が成立することによって被制御装置21が作動してしまう事態の回避が容易になる。例えば、車両20の傍を横切ったり、洗車を行なったりしている間に、所望しないドアの解錠や解放がなされる事態の回避が容易になる。したがって、非接触型認証システムの利便性を高めることができる。
【0034】
また、顔認証とジェスチャ認証の組合せは、異なる二種類の非接触型認証を共通の撮像装置11で行なえるという利点がある。したがって、異なる二種類の非接触型認証の各々について個別の装置を車両20に搭載する必要がなく、車両20における認証装置の占有スペースや部品コストの増大を抑制できる。
【0035】
非接触型認証に供されるユーザの生体情報の他の例としては、骨格、指紋パターン、網膜内の毛細血管パターン、虹彩パターン、静脈パターン、歩行パターン、声紋パターンなどが挙げられる。声紋以外の生体情報は、撮像装置11を用いて取得可能である。
【0036】
非接触型認証に供されるユーザによる動作の他の例としては、歩行経路などが挙げられる。ユーザ30のジェスチャや歩行経路に係る情報は、レーダセンサなどの距離センサを用いた三次元計測によっても取得されうる。
【0037】
第一非接触型認証としてジェスチャ認証が行なわれ、第二非接触型認証として顔認証が行なわれてもよい。
【0038】
別例として、第一非接触型認証としてスマートキー認証が行なわれ、第二非接触型認証としてジェスチャ認証が行なわれうる。スマートキー認証は、ユーザが携帯可能な装置によりなされる認証の一例である。
【0039】
この場合、
図1に例示されるように、認証システム10は、スマートキー13を含む。スマートキー13は、ユーザ30により携帯可能であり、キーデータDKを無線送信する装置である。キーデータDKは、他のスマートキーとの識別のためにスマートキー13ごとに割り当てられる固有の認証情報を含んでいる。キーデータDKは、アナログデータでもよいし、デジタルデータでもよい。
【0040】
この場合、制御装置12の受付部121は、無線送信されたキーデータDKを受信する通信インターフェースを備える。キーデータDKがアナログデータである場合、受付部121は、A/Dコンバータを含む適宜の変換回路を含みうる。
【0041】
スマートキー13は、専用装置として提供されてもよいし、携帯情報端末などの汎用装置の一機能として提供されてもよい。
【0042】
この場合、処理部122は、第一認証情報として、キーデータDKを、スマートキー13から取得する(STEP11)。
【0043】
続いて、処理部122は、キーデータDKに含まれる認証情報と予め登録されている認証情報が一致しているかを判断する(STEP12)。当該判断に係る処理は、既知の手法を用いて適宜に行なわれうるので、詳細な説明は省略する。両認証情報が一致しないと判断されると、処理はSTEP11に戻る。
【0044】
両認証情報が一致していると判断されると(STEP12においてYES)、処理部122は、第二認証情報として、ユーザ30のジェスチャが写り込んだ画像に対応する画像データDIを、撮像装置11から取得する(STEP13)。
【0045】
続いて、処理部122は、画像データDIに対応する画像に写り込んだユーザ30のジェスチャと予め登録されているジェスチャとの差異が許容範囲内であるかを判断する(STEP14)。当該差異が許容範囲内ではないと判断されると(STEP14においてNO)、処理はSTEP13またはSTEP11に戻る。
【0046】
当該差異が許容範囲内であると判断されると(STEP14においてYES)、処理部122は、被制御装置21に規定された動作を行なわせる制御データDCの出力部123からの出力を許可する(STEP15)。
【0047】
スマートキー認証は、スマートキー13と車両20の間の距離などに基づいて意図せず認証が成立する場合がありうる。上記のような構成によれば、ユーザ30の意図に反してスマートキー認証が成立することによって被制御装置21が作動してしまう事態の回避が容易になる。例えば、車両20の傍を横切ったり、洗車を行なったりしている間に、所望しないドアの解錠や解放がなされる事態の回避が容易になる。したがって、非接触型認証システムの利便性を高めることができる。
【0048】
第一非接触型認証としてジェスチャ認証が行なわれ、第二非接触型認証としてスマートキー認証が行なわれてもよい。
【0049】
同様の効果が得られる別例として、第一非接触型認証としてスマートキー認証が行なわれ、第二非接触型認証として顔認証が行なわれうる。
【0050】
この場合、処理部122は、第一認証情報として、キーデータDKを、スマートキー13から取得する(STEP11)。
【0051】
続いて、処理部122は、キーデータDKに含まれる認証情報と予め登録されている認証情報が一致しているかを判断する(STEP12)。当該判断に係る処理は、既知の手法を用いて適宜に行なわれうるので、詳細な説明は省略する。両認証情報が一致しないと判断されると、処理はSTEP11に戻る。
【0052】
両認証情報が一致していると判断されると(STEP12においてYES)、処理部122は、第二認証情報として、ユーザ30の顔が写り込んだ画像に対応する画像データDIを、撮像装置11から取得する(STEP13)。
【0053】
続いて、処理部122は、画像データDIに対応する画像に写り込んだユーザ30の顔と予め登録されている顔との差異が許容範囲内であるかを判断する(STEP14)。当該差異が許容範囲内ではないと判断されると(STEP14においてNO)、処理はSTEP13またはSTEP11に戻る。
【0054】
当該差異が許容範囲内であると判断されると(STEP14においてYES)、処理部122は、被制御装置21に規定された動作を行なわせる制御データDCの出力部123からの出力を許可する(STEP15)。
【0055】
第一非接触型認証として顔認証が行なわれ、第二非接触型認証としてスマートキー認証が行なわれてもよい。
【0056】
ユーザ30の生体情報を用いた認証とスマートキー認証の組合せの場合、スマートキー13がユーザ30の生体情報を取得する機能を備えてもよい。この場合、生体情報を取得する装置を車両20に搭載する必要がなく、車両20における認証装置の占有スペースや部品コストの増大を抑制できる。
【0057】
図1に例示されるように、認証システム10は、距離センサ14を含みうる。距離センサ14は、車両20における適宜の位置に搭載される。距離センサ14は、ユーザ30までの距離を検出し、検出された距離に対応する距離データDDを出力する装置である。距離データDDは、アナログデータでもよいし、デジタルデータでもよい。
【0058】
制御装置12の受付部121は、距離データDDを受け付ける。距離データDDがアナログデータである場合、受付部121は、A/Dコンバータを含む適宜の変換回路を含みうる。
【0059】
この場合、制御装置12の処理部122は、上記した第一非接触型認証と第二非接触型認証の双方が成立しており、かつ距離データDDが示すユーザ30までの距離が閾値以下であるかを判断し、当該判断の結果が是である場合に被制御装置21の動作を制御するように構成される。
【0060】
前述のように、非接触型認証は、ユーザと被制御装置の間の距離などに基づいて意図せず認証が成立する場合がありうる。異なる非接触型認証の成立に加えて、ユーザがある程度まで接近したことを被制御装置の作動条件とすることによって、ユーザが被制御装置を作動させようとしている状況を、より確実に認証システムに認識させることができる。したがって、非接触型認証システムの利便性をさらに高めることができる。
【0061】
処理部122は、受付部121が第一認証情報と第二認証情報の一方を受け付けた場合に、受付部121による第一認証情報と第二認証情報の他方の受付を許可するように構成されうる。
【0062】
一例として、第一非接触型認証として顔認証が行なわれ、第二非接触型認証としてジェスチャ認証が行なわれる場合、顔認証が成立したユーザ30に対してのみ、当該ユーザ30に対するジェスチャ認証が実行される。このような構成によれば、制御装置12の処理負荷の増大を抑制できる。したがって、非接触型認証システムの利便性をさらに高めることができる。
【0063】
別例として、第一非接触型認証としてスマートキー認証が行なわれ、第二非接触型認証としてジェスチャ認証が行なわれる場合、スマートキー13による認証が成立したユーザ30に対してのみ、撮像装置11が起動され、ジェスチャ認証が実行される。このような構成によれば、制御装置12の処理負荷の増大を抑制できるだけでなく、撮像装置11による電力消費の増大も抑制できる。したがって、非接触型認証システムの利便性をさらに高めることができる。
【0064】
これに加えてあるいは代えて、処理部122は、規定された時刻が到来すると、受付部121による第一認証情報と第二認証情報の受付を許可するように構成されうる。規定された時刻の到来は、処理部122が備える不図示の内部タイマによって判断されうる。規定された時刻の例としては、ユーザ30の日常生活における車両20の利用開始時刻、カーシェアリングにおいて使用される車両20の利用予約時刻などが挙げられる。
【0065】
例えば、第一非接触型認証と第二非接触型認証の少なくとも一方として、顔認証とジェスチャ認証の少なくとも一方が行なわれる場合、規定された時刻が到来すると撮像装置11が起動される。このような構成によれば、撮像装置11と制御装置12が第一認証情報と第二認証情報の入力を常時待機している必要がないので、制御装置12の処理負荷および電力消費の増大を抑制できる。したがって、非接触型認証システムの利便性をさらに高めることができる。
【0066】
図1に例示されるように、認証システム10は、通知装置15を含みうる。通知装置15は、上記の第一非接触型認証と第二非接触型認証のいずれかにおいてジェスチャ認証が行なわれる場合において、ジェスチャを取得可能であることをユーザ30に通知するための装置である。
【0067】
図4は、このような構成において制御装置12の処理部122によって実行されうる処理の流れを例示している。
【0068】
処理部122は、上記した第一認証情報または第二認証情報として、ユーザ30のジェスチャが写り込んだ画像に対応する画像データDIを撮像装置11から取得可能な状態であるかを判断する(STEP21)。ユーザ30のジェスチャが写り込んだ画像に対応する画像データDIは、動作情報の一例である。
【0069】
例えば、撮像装置11が起動されてユーザ30のジェスチャが写り込んだ画像を取得可能な状態にあるかに基づいて、ジェスチャを取得可能かの判断がなされる。処理部122は、撮像装置11が起動されてユーザ30のジェスチャが写り込んだ画像を取得可能な状態にあることを認識すると、ジェスチャを取得可能な状態であると判断する。撮像装置11は、動作検出装置の一例である。
【0070】
あるいは、撮像装置11により取得された画像に対応する画像データDIを制御装置12が取得可能な状態にあるかに基づいて、ジェスチャを取得可能かの判断がなされる。処理部122は、制御装置12が画像データDIを取得可能な状態にあることを認識すると、ジェスチャを取得可能な状態であると判断する。
【0071】
あるいは、
図3を参照して説明した第一非接触型認証として行なわれる顔認証やスマートキー認証などが成立したか否かに基づいて、第二認証情報としてのジェスチャを取得可能かの判断がなされうる。処理部122は、第一非接触型認証が成立したことを認識すると、ジェスチャを取得可能な状態であると判断する。第一非接触型認証が成立したことの認識は、処理部122自身が行なう判断に基づいてなされてもよいし、第一非接触型認証が成立したことを示す情報を受付部121が受け付けたことに基づいてなされてもよい。
【0072】
ジェスチャを取得可能な状態であると判断されるまで、STEP21の処理が繰り返される(STEP21においてNO)。ジェスチャを取得可能な状態であると判断されると(STEP21においてYES)、処理部122は、ジェスチャを取得可能な状態であることを通知装置15に通知させる(STEP22)。
【0073】
具体的には、処理部122は、出力部123からの通知データDNの出力を許可する。通知データDNは、通知装置15の動作を制御するデータである。通知データDNは、デジタルデータでもよいし、アナログデータでもよい。通知データDNがアナログデータである場合、出力部123は、D/Aコンバータを含む適宜の変換回路を含みうる。
【0074】
一例として、通知装置15は、
図5に例示される車両20の窓に内蔵された透明ディスプレイ装置として実現されうる。この場合、制御装置12がユーザ30のジェスチャを取得可能であることを通知する通知画像が、透明ディスプレイ装置に表示される。通知画像は、文字、記号、アニメーションなどを適宜に含みうる。
【0075】
続いて、
図4に例示されるように、処理部122は、ユーザ30からジェスチャを取得する(STEP23)。すなわち、処理部122は、ユーザ30のジェスチャが写り込んだ画像に対応する画像データDIを撮像装置11から取得し、ジェスチャ認証を実行する。
【0076】
具体的には、処理部122は、画像データDIに対応する画像に写り込んだユーザ30のジェスチャと予め登録されているジェスチャとの差異が許容範囲内であるかを判断する(STEP24)。当該判断に係る処理は、既知の手法を用いて適宜に行なわれうるので、詳細な説明は省略する。当該差異が許容範囲内ではないと判断されると(STEP24においてNO)、処理はSTEP23に戻る。
【0077】
当該差異が許容範囲内であると判断されると(STEP24においてYES)、処理部122は、被制御装置21に規定された動作を行なわせる制御データDCの出力部123からの出力を許可する(STEP25)。制御データDCは、例えば、車両20の施錠装置に施錠を解除させるデータや、車両20のドアを開放させるデータ、車両20の空調装置を作動させるデータなどでありうる。
【0078】
接触による対象の操作を伴わないジェスチャ認証においては、いつジェスチャを入力すればよいのかユーザが判断に迷うことがありうる。上記のような構成によれば、認証のためのジェスチャ入力を制御装置12が取得可能な状態になったことが通知装置15を通じてユーザ30に通知されるので、ジェスチャ認証に臨むユーザ30に安心感を与えることができる。したがって、非接触型認証システムの利便性を高めることができる。
【0079】
上記の透明ディスプレイ装置を用いた例に加えてあるいは代えて、車両20に搭載されている灯具と通知機能を共有してもよい。例えば、
図5に例示される車両20において、前照灯、車幅灯、方向指示灯、尾灯、制動灯、後進灯の少なくとも一つが、当該情報の通知に使用されうる。点消灯される灯具と通知される情報との関係に係る規則は、適宜に定められうる。灯具の点消灯動作は、表示の一例である。この場合、車両20に対して付加的な搭載が必要な要素の数を削減できる。
【0080】
上記の透明ディスプレイ装置を用いた例に加えてあるいは代えて、制御装置12がユーザ30のジェスチャを取得可能であることを通知する通知音声を出力可能な通知装置15が車両20に搭載されてもよい。通知音声は、単音、メロディ、擬音、メッセージなどの少なくとも一つを適宜に含みうる。
【0081】
通知装置15による通知が表示と音声の少なくとも一方を通じてなされることにより、ユーザ30は、制御装置12がジェスチャを取得可能な状態であることを直感的に認識できる。
【0082】
通知装置15が車両20に搭載される上記の各例に加えてあるいは代えて、
図5に例示されるユーザ30により携帯可能なスマートキー13が、通知装置15としての機能を備えてもよい。この場合、制御装置12がジェスチャを取得可能な状態であることの通知は、表示、音声、および振動の少なくとも一つを用いて行なわれうる。
【0083】
図4に例示されるように、処理部122は、ジェスチャ認証が成立したことを通知装置15に通知させうる(STEP26)。具体的には、処理部122は、画像データDIに対応する画像に写り込んだユーザ30のジェスチャが予め登録されているジェスチャに対応していると判断されると(STEP24においてYES)、ジェスチャ認証が成立したことを通知装置15に通知させる通知データDNの出力部123からの出力を許可する。
【0084】
通知装置15は、通知データDNに基づき、表示、音声、および振動の少なくとも一つを通じて、ジェスチャ認証が成立したことをユーザ30に通知する。ジェスチャ認証が成立したことの通知は、ジェスチャを取得可能であることの通知とは異なる態様でなされることが好ましい。
【0085】
接触による対象の操作を伴わないジェスチャ認証においては、ユーザ30は、自身が入力したジェスチャが適切に認識されたのか不安に感じることがありうる。上記のような構成によれば、ジェスチャ認証が成立したことが通知装置15を通じてユーザ30に通知されるので、ユーザ30に安心感を与えることができる。したがって、非接触型認証システムの利便性をさらに高めることができる。
【0086】
図4と
図5を参照した上記の説明は、二つの異なる非接触型認証が行なわれる認証システム10を前提にしている。しかしながら、
図4に例示される処理は、ジェスチャ認証のみが行なわれる認証システムにも適用可能である。
【0087】
図4と
図5を参照した上記の説明は、ユーザ30のジェスチャが撮像装置11により検出されることを前提としている。しかしながら、ユーザ30の歩行経路などが撮像装置11を用いて検出されてもよい。あるいは、ユーザ30の歩行経路などが、レーダセンサなどの距離センサを用いた三次元計測や撮像装置11によって検出されてもよい。この場合、ユーザの歩行経路に対応する情報は、動作情報の一例である。レーダセンサなどの距離センサは、動作検出装置の一例である。
【0088】
図6は、第一非接触型認証と第二非接触型認証の双方が成立する場合に被制御装置21の動作が制御される認証システム10において、制御装置12の処理部122によって行なわれうる処理の流れの一例を示している。この処理は、第一非接触型認証と第二非接触型認証の少なくとも一方に適用されうる。
【0089】
上記の認証システム10においては、第一非接触型認証が成立した後で第二非接触型認証が成立するのを待っている間に、第一非接触型認証に使用される認証情報が有効でなくなることがありうる。例えば、第一非接触型認証として顔認証が行なわれ、第二非接触型認証としてジェスチャ認証が行なわれる場合において、ジェスチャ認証が行なわれている間に顔認証情報が有効でなくなることがありうる。その原因としては、顔認証中のユーザ30の顔の向きや位置が一時的に適切な状態から逸脱する状況や、撮像装置11の撮像領域A内に別の人物が進入して顔認証の対象になる状況などが考えられる。
【0090】
処理部122は、判断対象である非接触型認証に用いられている認証情報が有効であるかを判断する(STEP31)。例えば判断対象が顔認証である場合、撮像装置11により取得された画像に対応する画像データDIが認証情報である。処理部122は、画像データDIに写り込んだユーザ30の顔と予め登録された顔の差異が許容範囲内であるかを判断する。当該差異が許容範囲内であれば、認証情報は有効であると判断する。認証情報が有効であると判断されている間(STEP31においてYES)、当該処理が繰り返される。
【0091】
前述したような理由により、認証情報が有効でなくなった場合(STEP31においてNO)、処理部122は、不図示の内部タイマを用いて計時を開始する(STEP32)。
【0092】
続いて、処理部122は、計時開始から閾値時間が経過したかを判断する(STEP33)。閾値時間の経過は、規定された条件の一例である。閾値時間が経過していないと判断された場合(STEP33においてNO)、処理部122は、STEP31で有効でないと判断された認証情報が再び有効な状態に変化したかを判断する(STEP34)。
【0093】
認証情報が有効な状態に変化したと判断されると(STEP34においてYES)、処理部122は、認証が成立している状態を維持する(STEP35)。その後、処理はSTEP31に戻る。
【0094】
認証情報が有効な状態に変化していないと判断されると(STEP34においてNO)、処理はSTEP33に戻り、閾値時間の経過に係る判断が繰り返される。閾値時間が経過したと判断されると(STEP33においてYES)、処理部122は、認証の不成立を決定する(STEP36)。
【0095】
続いて、処理部122は、認証の不成立が決定されたことを通知装置15に通知させる通知データDNの出力部123からの出力を許可する(STEP37)。通知装置15は、通知データDNに基づき、表示、音声、および振動の少なくとも一つを通じて、認証の不成立が決定されたことをユーザ30に通知する。認証の不成立が決定されたことの通知は、ジェスチャを取得可能であることの通知、およびジェスチャ認証が成立したことの通知とは異なる態様でなされる。その後、処理は終了する。
【0096】
すなわち、処理部122は、判断対象である認証の成立後に認証情報が有効でなくなった場合に、閾値時間が経過するまでの間に取得した認証情報が有効であれば、認証の成立状態を維持するように構成されている。
【0097】
認証情報の取得に遠隔性を伴う非接触型認証の場合、ユーザの挙動や通信障害などの理由によって認証情報が一時的に有効でなくなる場合がありうる。上記のような構成によれば、認証情報が有効でなくなっても、認証の不成立が決定されるまでに猶予期間が設けられうる。これにより、認証情報が一時的に有効でなくなっても、規定された条件が満足されるまでの間に再び有効な認証情報が得られれば、被制御装置21の制御が可能な状態が維持され、認証のやり直しを強いられることがない。したがって、非接触型認証システムの利便性を高めることができる。
【0098】
特に異なる二種の非接触型認証の成立が被制御装置21を動作させるための要件である場合、一方の非接触型認証に係る認証情報が一時的に有効でなくなることによって双方の非接触型認証をやり直しが強いられる事態に至りにくくできる。
【0099】
認証状態を維持するための条件は、判断対象となる非接触型認証の種別に応じて適宜に設定されうる。しかしながら、上記のような閾値時間の経過を条件とすることは、全ての非接触型認証に対して汎用的に適用可能であるとともに、処理部122における処理負荷の増大も抑制できる。
【0100】
図6に例示されるように、処理部122は、認証が成立した状態を維持したまま認証情報の入力を待っていることを通知装置15に通知させうる。具体的には、処理部122は、閾値時間が経過するまでの間(STEP33においてNO)、認証が成立した状態を維持したまま認証情報の入力を待っていることを通知装置15に通知させる通知データDNの出力部123からの出力を許可する(STEP38)。
【0101】
通知装置15は、通知データDNに基づき、表示、音声、および振動の少なくとも一つを通じて、認証が成立した状態を維持したまま認証情報の入力を待っていることをユーザ30に通知する。認証が成立した状態を維持したまま認証情報の入力を待っていることの通知は、ジェスチャを取得可能であることの通知、ジェスチャ認証が成立したことの通知、および認証の不成立が決定されたことの通知とは異なる態様でなされる。
【0102】
このような構成によれば、認証情報が有効でなくなっている状況をユーザ30に認識させ、有効な認証情報の再入力を促すことができる。したがって、認証成立状態の維持をより容易にできる。
【0103】
図6を参照した上記の説明は、二つの異なる非接触型認証が行なわれる認証システム10を前提にしている。しかしながら、
図6に例示される処理は、単一種の認証のみが行なわれる認証システムにも適用可能である。
【0104】
これまで説明した各機能を有する処理部122は、汎用メモリと協働して動作する汎用マイクロプロセッサにより実現されうる。汎用マイクロプロセッサとしては、CPU、MPU、GPUが例示されうる。汎用メモリとしては、ROMやRAMが例示されうる。この場合、ROMには、上述した処理を実行するコンピュータプログラムが記憶されうる。ROMは、コンピュータプログラムを記憶している記憶媒体の一例である。プロセッサは、ROM上に記憶されたプログラムの少なくとも一部を指定してRAM上に展開し、RAMと協働して上述した処理を実行する。上記のコンピュータプログラムは、汎用メモリにプリインストールされてもよいし、通信ネットワークを介して外部サーバからダウンロードされて汎用メモリにインストールされてもよい。この場合、外部サーバは、コンピュータプログラムを記憶している記憶媒体の一例である。
【0105】
処理部122は、マイクロコントローラ、ASIC、FPGAなどの上記のコンピュータプログラムを実行可能な専用集積回路によって実現されてもよい。この場合、当該専用集積回路に含まれる記憶素子に上記のコンピュータプログラムがプリインストールされる。当該記憶素子は、コンピュータプログラムを記憶している記憶媒体の一例である。処理部122は、汎用マイクロプロセッサと専用集積回路の組合せによっても実現されうる。
【0106】
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための例示にすぎない。上記の実施形態に係る構成は、本発明の趣旨を逸脱しなければ、適宜に変更・改良されうる。
【0107】
認証システム10の少なくとも一部は、車両20以外の移動体にも搭載されうる。移動体の例としては、鉄道、航空機、船舶などが挙げられる。当該移動体は、運転者を必要としなくてもよい。
【0108】
認証システム10の少なくとも一部は、車両20などの移動体に搭載されることを要しない。認証システム10は、住宅や施設における監視装置、施錠装置、空調装置、照明装置、映像音響設備などの動作を制御するために使用されうる。
【0109】
制御装置12は、必ずしも撮像装置11や通知装置15とともに同じ移動体、住宅、施設などに設置されることを要しない。制御装置12は、撮像装置11、スマートキー13、距離センサ14、および通知装置15の少なくとも一つと通信ネットワークを介して通信可能な外部装置として提供されうる。
【符号の説明】
【0110】
10:認証システム、11:撮像装置、12:制御装置、121:受付部、122:処理部、13:スマートキー、14:距離センサ、15:通知装置、DD:距離データ、DI:画像データ、DK:キーデータ、DN:通知データ