(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】無線給電システム及び無線給電システムの制御方法
(51)【国際特許分類】
H02J 50/90 20160101AFI20240617BHJP
H02J 50/10 20160101ALI20240617BHJP
H02J 50/40 20160101ALI20240617BHJP
H01F 38/14 20060101ALI20240617BHJP
【FI】
H02J50/90
H02J50/10
H02J50/40
H01F38/14
(21)【出願番号】P 2019203431
(22)【出願日】2019-11-08
【審査請求日】2022-10-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000143639
【氏名又は名称】株式会社今仙電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100129676
【氏名又は名称】▲高▼荒 新一
(74)【代理人】
【識別番号】100158067
【氏名又は名称】江口 基
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 賀博
【審査官】田中 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-067206(JP,A)
【文献】特開2010-125974(JP,A)
【文献】特開2006-121791(JP,A)
【文献】特開2015-073380(JP,A)
【文献】特開2009-284696(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/90
H02J 50/10
H02J 50/40
H01F 38/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送電コイルを有し、一端側及び他端側に設けられた光センサからなる位置検出センサを有する送電装置と、
受電コイルを有し、前記送電装置よりも短く形成された受電装置と、
前記送電装置の送電を制御する制御手段と、
を備え、
前記送電装置は、箱状の装置からなり、かつ複数の送電装置が連続して設けられてなり、
前記受電装置は、連続して配置された複数の前記送電装置と対向する位置に移動可能に設けられ、
前記制御手段は、
送電装置が一方側から他方側に移動している場合に、送電装置の一方端に位置する位置検出センサから位置検出信号を受信してから、他方端に位置する位置検出センサから位置検出信号を受信するまでは、送電装置に対向する位置に受電装置が位置すると判定し、
他方端側に隣接する送電装置の一方端側に位置する位置検出センサから位置検出信号を受信
してから、一方端側の送電装置の他方端側の位置検出センサが最後に送信された位置検出信号を受信するまでは、受電装置は、送電装置及び隣接する送電装置の両方に対向する位置に位置すると判定し、
複数の前記送電装置のうち、前記受電装置の少なくとも一部と対向する位置に前記送電装置が位置すると前記位置検出センサが検出した際、前記受電装置の少なくとも一部と対向する位置の前記送電装置の送電を行うことを特徴とする、
無線給電システム。
【請求項2】
前記受電装置は、複数の前記受電コイルと平行な位置に設けられたレールに沿って移動し、
前記受電装置が移動する際、前記受電コイルの中心が前記送電コイルの中心の直上を通過することを特徴とする、
請求項1に記載の無線給電システム。
【請求項3】
前記送電コイルの外側直径の長さは、前記受電コイルの外側直径の長さの1.0倍以上1.5倍以下であることを特徴とする、
請求項1又は2に記載の無線給電システム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の無線給電システムを制御する制御方法であって、
複数の前記送電装置のうち、前記受電装置の少なくとも一部と対向する位置に前記送電装置が位置すると前記位置検出センサが検出した際、前記受電装置の少なくとも一部と対向する位置の前記送電装置の送電を行う送電ステップと、
を含むことを特徴とする、
無線給電システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線給電システム及び無線給電システムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給電効率の低下を抑制できる移動車両給電システムが知られている。例えば、特許文献1では、給電エリア内に位置する移動車両に対して非接触給電を行う移動車両給電システムであって、移動車両に設けられた受電コイルと、給電エリア内において互いに異なる位置に配設された複数の給電コイル等と、給電エリア内における受電コイルの位置を検出する位置検出手段及び該位置検出手段の検出結果に基づいて、複数の給電コイル等のうち、受電コイルに対応する位置に配設された給電コイルを選択し、該選択した給電コイルから非接触給電を行わせる制御手段を具備する制御装置が記載されている。この移動車両給電システムでは、給電エリア内に複数の給電手段を用意し、給電エリア内における移動車両に設けられた受電手段の位置を検出して、複数の給電手段のうち、非接触給電に関して最適な位置に配設されている給電手段を選択して給電を行うことで、給電効率の低下を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の移動車両給電システムでは、複数の給電手段から最適な給電手段を選択することで電力に対する給電効率の低下を防止することができたとしても、最適な給電手段を選択することにより、時間あたりの給電効率は低下することになるという課題がある。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、給電速度が速く、かつ、消費電力の少ない給電効率の高い無線給電システムを提供することを主目的とする。また、給電効率の高い無線給電システムの制御方法を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の目的の少なくとも一つを達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の無線給電システムは、
送電コイルを有する送電装置と、
受電コイルを有する受電装置と、
前記受電装置の位置を検出する位置検出手段と、
前記送電装置の送電を制御する制御手段と、
を備え、
前記受電装置は、連続して配置された複数の前記送電装置と対向する位置に移動可能に設けられ、
前記制御手段は、複数の前記送電装置のうち、前記受電装置の少なくとも一部と対向する位置に前記送電装置が位置すると位置検出手段が検出した際、前記受電装置の少なくとも一部と対向する位置の前記送電装置の送電を行うことを特徴とする、
ものである。
【0008】
この無線給電システムは、連続して配置された複数の送電装置と、複数の送電装置と対向する位置に移動可能に設けられた受電装置と、受電装置の位置を検出する位置検出手段と、送電装置の送電を制御する制御手段と、を備え、位置検出手段によって、受電装置の少なくとも一部が対向する位置に位置する送電装置の送電を制御手段が制御する。こうすることにより、受電装置と対向する位置に位置しない送電装置が送電を行わないことになるため、不必要な電磁波の発生を抑制し、例えば、人体に近い場所で使用した場合であっても、電磁波の人体暴露を抑制することができる。また、全ての送電装置から送電する場合と比較して、使用電力を低減し、送電効率を高めることができる。同時に、受電装置の少なくとも一部が対向する位置に位置する送電装置から送電することにより、例えば、いずれか一つの送電装置から送電する場合と比較して、受電装置に送電する総電量を増大させ、高速で、高い送電効率が得られる。
【0009】
本発明の無線給電システムにおいて、前記受電装置は、複数の前記受電コイルと平行な位置に設けられたレールに沿って移動し、前記受電装置が移動する際、前記受電コイルの中心が前記送電コイルの中心の直上を通過することを特徴としてもよい。こうすることにより、受電装置がレールに沿って移動する際、受電コイルの中心が送電コイルの中心の直上を通過することになるため、受電コイルが最も送電効率の高い位置を通過することになるため、高い送電効率が得られる。
【0010】
本発明の無線給電システムにおいて、前記送電コイルの外側直径の長さは、前記受電コイルの外側直径の長さの1.0倍以上1.5倍以下であることを特徴としてもよい。こうすることにより、1又は隣接する二つの送電コイルと対向する位置に常に受電コイルが位置することになるため、隣接する二つの送電コイルからの送電を制御することで、受電コイルへの送電を制御することができる。付言すると、3以上の送電コイルの送電を制御する必要がないため、送電コイルを制御する労力を低減することができる。
【0011】
本発明の無線給電システムの制御方法は、
送電コイルを有する送電装置と、受電コイルを有する受電装置と、前記受電装置の位置を検出する位置検出手段と、前記送電装置の送電を制御する制御手段と、を備え、前記受電装置が連続して配置された複数の前記送電装置と対向する位置に移動可能に設けられた無線給電システムを制御する制御方法であって、
複数の前記送電装置のうち、前記受電装置の少なくとも一部と対向する位置に前記送電装置が位置すると位置検出手段が検出した際、前記受電装置の少なくとも一部と対向する位置の前記送電装置の送電を行う送電ステップと、
を含むことを特徴とする、
ものである。
【0012】
この無線給電システムの制御方法は、連続して配置された複数の送電装置と、複数の送電装置と対向する位置に移動可能な受電装置と、受電装置の位置を検出する位置検出手段と、送電装置の送電を制御する制御手段と、を備え、位置検出手段によって、受電装置の少なくとも一部が対向する位置に位置する送電装置の送電を制御手段が制御する。こうすることにより、受電装置と対向する位置に位置しない送電装置が送電を行わないことになるため、不必要な電磁波の発生を抑制し、例えば、人体に近い場所で使用した場合であっても、電磁波の人体暴露を抑制することができる。また、全ての送電装置から送電する場合と比較して、使用電力を低減し、送電効率を高めることができる。同時に、受電装置の少なくとも一部が対向する位置に位置する送電装置から送電することにより、例えば、いずれか一つの送電装置から送電する場合と比較して、受電装置に送電する総電量を増大させ、高速で、高い送電効率が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、無線給電システム20の構成の概略を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、送電装置40の構成の概略を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、無線給電システム20の電気的な接続を説明するためのブロック図である。
【
図4】
図4は、送電制御処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の実施の形態の一例として、無線給電システム20について詳しく説明する。以下に説明する実施の形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。なお、各図において対応する構成要素には同一又は類似の符号を付す。また、以下の説明において、
図1に示すように、受電装置30が移動する方向を一方側方向及び他方側方向と呼ぶ。また、無線給電システム20の制御方法の一例を示すことで、本発明の無線給電システムの制御方法の一例も明らかにする。
【0015】
本発明の実施の形態の一例である無線給電システム20は、
図1に示すように、レール22に沿って移動可能に設けられた受電装置30と、レール22と対向する位置に連続して設けられた複数の送電装置40と、受電装置30の位置を検出する位置検出センサ44と、送電装置40a、送電装置40b、送電装置40c及び送電装置40dを含む複数の送電装置40の送電を制御する制御ユニット50(
図3参照)と、を備えている。この無線給電システム20は、レール22に沿って移動する受電装置30に送電装置40から送電し、受電装置30に無線給電する。このとき、位置検出センサ44によって検出された受電装置30の位置に基づいて送電装置40からの送電が制御ユニット50によって制御される。具体的には、受電装置30の少なくとも一部が対向する位置に設けられた送電装置40から送電され、受電装置30と対向する位置以外の位置に設けられた送電装置40からは送電を行わない。こうすることにより、受電装置30から最も近い位置に設けられた送電装置40のみから送電する場合と比較して、より短時間で送電することができるため、送電効率を高めることができる。また、全ての送電装置40から送電する場合と比較して、総電力量を低減することができるため、送電時の送電ロスを低減し、送電効率を高めることができる。
【0016】
受電装置30は、中央部に受電コイル32が設けられた箱状の装置であり、受電装置30がレール22に沿って移動する際、受電コイル32の中心が送電コイル42の中心の直上を通過する位置であって、図示しないローラの駆動によりレール22に沿って移動可能に設けられている。こうすることにより、受電装置30がレール22に沿って移動する際、受電コイル32の中心が送電コイル42の中心の直上を通過して移動することになるため、送電コイル42から受電コイル32に送電する送電効率を高めることができる。
【0017】
送電装置40は、
図2に示すように、中央部に送電コイル42が、受電装置30と対向する側に複数の位置検出センサ44が、それぞれ設けられた箱状の装置であり、
図1に示すように、複数の送電装置40が、一方側方向から他方側方向に連続して設けられている。このとき、複数の送電装置40に設けられた送電コイル42の中心が一方側から他方側に一直線上に配置されており、この仮想線とレール22とは、互いに平行な位置関係にある。こうすることにより、レール22に沿って受電装置30が移動した際、送電コイル42と受電コイル32との間の距離が一定に保たれるため、送電装置40から送電する際、送電量を安定させることができる。また、複数の送電装置40は、それぞれ制御ユニット50と電気的に接続されており、制御ユニット50からの制御信号に基づいて、送電が制御される。
【0018】
また、このとき、送電コイル42の外側直径は、受電コイル32の外側直径より長く形成されている。こうすることにより、受電装置30の移動に伴って移動する受電コイル32に送電する際、送電効率を高めることができる。具体的には、送電コイル42の外側直径は、受電コイル32の外側直径よりも1.0から1.5倍の長さとすることが好ましい。こうすることで、高い送電効率が得られる。
【0019】
位置検出センサ44は、本発明の位置検出手段に相当する公知の光学センサである。この位置検出センサ44は、
図3に示すように、制御ユニット50と電気的に接続されており、受電装置30が存在する場合には、受電装置30が存在することを示す位置検出信号を制御ユニット50に送信する。こうすることにより、受電装置30の位置を検出することができる。この位置検出センサ44は、送電装置40の受電装置30と対向する面の両端部に設けられている。具体的には、
図2に示すように、送電装置40aの一端側に位置検出センサ44aaが、送電装置40aの他端側に位置検出センサ44abが、送電装置40bの一端側に位置検出センサ44baが、送電装置40bの他端側に位置検出センサ44bbが、送電装置40cの一端側に位置検出センサ44caが、送電装置40aの他端側に位置検出センサ44cbが、送電装置40dの一端側に位置検出センサ44daが、送電装置40aの他端側に位置検出センサ44dbが、それぞれ設けられている。受電装置30は、レール22に沿って一方側から他方側(又は一方側から他方側)方向に移動する。このとき、受電装置30の長さが送電装置40の長さよりも短いため、最後に送信された位置検出信号を送信した位置検出センサ44を判別することで、受電装置30の位置を検出することができる。
【0020】
制御ユニット50は、
図3に示すように、CPU51を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、送電装置40からの送電を制御する各種制御プログラム等が記憶されたROM52と、受電装置30の位置情報等を一時的に記憶するRAM53と、受電装置30の位置情報等を記憶する記憶手段54と、位置検出センサ44や受電装置30、送電装置40、記憶手段54等との間の各種信号の送受信を行うインタフェース55(以下、「I/F55」と言う。)がそれぞれバス56を介して電気的に接続されている。この制御ユニット50は、本発明の制御手段に相当し、送電装置40の送電を制御する。
【0021】
次に、送電装置40から送電する際の送電制御方法について、制御ユニット50によって実行される送電制御処理ルーチンを一例に説明する。この送電制御処理ルーチンは、無線給電システム20に電力が供給された際に繰り返し実行される。なお、ここで
図4は、送電制御処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【0022】
CPU51によってROM52に記憶された送電制御処理ルーチンが読み出され、実行されると、CPU51は、位置検出センサ44からの位置検出信号を受信し、受電装置30の位置を検出する(ステップS110)。具体的には、送電装置40の一端側に設けられた位置検出センサ44aa及び他端側に設けられた位置検出センサ44abから送信された位置検出信号に基づいて、受電装置30の位置を検出する。例えば、送電装置40が一方側から他方側に移動している際、送電装置40aの一方端に位置する位置検出センサ44aaから位置検出信号を受信してから、他方端に位置する位置検出センサ44abから位置検出信号を受信するまでは、送信装置40aに対向する位置に受信装置30が位置すると判定することができる。また、送電装置40bの一方端側に位置する位置検出センサ44baから位置検出信号を受信した際には、受電装置30は、送電装置40a及び送電装置40bの両方に対向する位置に位置すると判定することができる。
【0023】
続いて、CPU51は、受電装置30が対向する位置に存在する送電装置40に送電開始信号を送信し、送電装置40から送電を開始する(ステップS120)。こうすることにより、受電装置30と対向する位置に受電装置30が存在する場合にのみ送電装置40から送電されるため、全ての送電装置40から送電される場合と比較して、送電効率を高めることができる。また、受電装置30が、隣接する送電装置40の両方に対向する位置に存在する場合には、両方の送電装置40から送電されるため、1つの送電装置40で送電する場合と比較して、送電速度を高めることができる。
【0024】
以上詳述した実施の形態によれば、送電装置40に対向する位置に設けられたレール22に沿って受電装置30が移動する際、複数の送電装置40の中から、受電装置30と少なくとも一部が対向する送電装置40のみから送電することにより、全ての送電装置40から送電する場合と比較して、受電装置30に給電する際の電力を低減することができる。また、いずれか1つの送電装置40から送電する場合と比較して、短時間で給電することができる。付言すると、高い送電効率を得ることができる。
【0025】
また、送電装置40がレール22に沿って移動する際、複数の送電コイル42の中心の直上を受電コイル32の中心が通過するため、送電コイル42の中心と受電コイル32の中心位置が直上でない場合と比較して、高い送電効率を得ることができる。
【0026】
更に、送電コイル42の外側直径の長さは、受電コイル32の外側直径の長さよりも1.0倍以上1.5倍以下の長さに形成されるため、送電コイル42の外側直径の長さよりも受電コイル32の外側直径の長さが長い場合と比較して、高い送電効率を得ることができる。
【0027】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0028】
例えば、上述した実施の形態では、送電装置40に設けられた位置検出センサ44によって受電装置30の位置を検出するものとしたが、位置検出センサ44の位置はこの位置に限定されるものではなく、例えば、レール22や受電装置30等、受電装置30の移動経路上で受電装置30の位置を検出できる位置であれば、いずれの位置に設けられていても良い。いずれの場合も、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。
【0029】
上述した実施の形態では、受電装置30の位置を検出する位置検出手段として、位置検出センサ44を用いるものとしたが、受電装置30の位置を検出することができる手段であればこれに限定されるものではなく、例えば、受電装置30をモータ駆動により回転する車輪によって移動する場合にはモータの回転数や車輪、車輪を連結する車軸等の回転数から受電装置30の移動距離を算出することにより受電装置30の位置を算出する等、受電装置30の移動に伴って変動する値から受電装置30の位置を算出することで、受電装置30の位置を特定してもよい。こうすることにより、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。
【0030】
上述した実施の形態では、送電装置40は、送電装置40a、送電装置40b、送電装置40c及び送電装置40dを含むものとしたが、送電装置40の個数はこれに限定されるものではなく、2以上であれば良い。こうすることにより、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
上述した実施の形態で示すように、無線給電分野、特に移動する受電回路に無線給電する手段として利用することができる。
【符号の説明】
【0032】
20…無線給電システム、22…レール、30…受電装置、32…受電コイル、40…送電装置、40a…送電装置、40b…送電装置、40c…送電装置、40d…送電装置、42…送電コイル、44…位置検出センサ、44aa…位置検出センサ、44ab…位置検出センサ、44ba…位置検出センサ、44bb…位置検出センサ、44ca…位置検出センサ、44cb…位置検出センサ、44da…位置検出センサ、44db…位置検出センサ、50…制御ユニット、51…CPU、52…ROM、53…RAM、54…記憶手段、55…インタフェース、56…バス。